JP2006053036A - 固定化基質のリン酸化反応率定量方法 - Google Patents

固定化基質のリン酸化反応率定量方法 Download PDF

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Abstract

【課題】特別な技術を必要としない簡易な手法により、アレイ上に固定化された基質ペプチドのリン酸化効率を定量化できる方法を提供する。
【解決手段】チップ上に固定化された基質のリン酸化反応率の定量化方法であって、予めリン酸化された基質の固定化部位におけるシグナル強度に対する定量すべき基質の固定化部位におけるシグナル強度の比を算出することにより求めることを特徴とする、特にSPRによる解析において有用なリン酸化効率の定量化方法。

Description

本発明は、チップ上に固定化された基質のリン酸化の割合を定量化する新規な方法に関するものである。より詳細には、特に表面プラズモン共鳴(以下、SPRと示すこともある。)による分析技術を用いることにより、そのシグナルに基づき固定化基質におけるリン酸化効率を数値化するものである。
近年、細胞内シグナル伝達に関する研究は飛躍的に進歩しており、増殖因子やサイトカインにより活性化した細胞表面の受容体からどのように核へシグナルが伝達されるかはもとより、細胞周期、接着、運動、極性、形態形成、分化、生死などを制御する様々なシグナル伝達経路の実態が明らかになってきた。これらのシグナル伝達経路は独立して機能しているのではなく、互いにクロストークしあい、システムとして機能している。そして、癌をはじめ色々な疾病の原因が、これらのシグナル伝達経路の異常として説明されるようになってきた。
上述したシグナル伝達経路においては、様々な種類のプロテインキナーゼが複雑に関連しあいながら重要な役割を果たしていることが知られている。これらプロテインキナーゼの活性を網羅的に解析して、その細胞内における動態を一度にプロファイリングすることができれば、細胞生物学、薬学の基礎的研究はもとより、創薬開発、臨床応用などの分野においても大きく寄与しうるものと期待される。しかしながら、これまでには簡便で効率よく種々のプロテインキナーゼにおける動態を同時にプロファイリングできるような技術は、未だ十分なレベルのものが確立されていないのが現状である。
既に報告されている関連する技術としては、例えばペプチドアレイを用いてチロシンキナーゼの一種であるcSrcキナーゼの活性を評価したことが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。また、p60チロシンキナーゼやプロテインキナーゼA(以下、PKAとも示す。)などに関して、おのおのの基質ペプチドをガラススライドに固定化したアレイを用いて、蛍光標識された抗体を用いたリン酸化反応の検出系について報告されている例(例えば、非特許文献2及び3参照)や、あるいは放射性物質([γ32P]ATP)を用いたアレイ上でのキナーゼ反応の検出系について報告されている例(例えば、非特許文献4,5及び6参照)がある。しかしながら、いずれの先行技術においても種々のプロテインキナーゼの動態を同時に効率的にプロファイリングための方法としては、十分な技術が開示されているものではない。また上記いずれの方法においても、蛍光性物質や放射性物質を用いる必要があり、解析に手間を要する点や、取り扱いの困難性、特殊な技術や施設の必要性などの点で大きな問題がある。
また、上述したようなプロファイリングに際しては、その目的に応じて定性的なレベルのみならず定量的な視点からも評価する必要性がある。しかしながら、アレイ化した場合の個々の基質がそれぞれどの程度のリン酸化を受けているのかを同時に定量化することは非常に困難な技術である。
Benjamin T.Housemanら、Nature Biotechnology 第20巻、第270〜274頁(2002年3月発行) Bioorganic & Medical Chemistry Letters 第12巻、第2085〜2088頁(2002年発行) Bioorganic & Medical Chemistry Letters 第12巻、第2079〜2083頁(2002年発行) Current Opinion in Biotechnology 第13巻、第315〜320頁(2002年発行) The Journal of Biological Chemistry 第277巻、第27839〜27849頁(2002年発行) Science 第289巻、第1760〜1763頁(2000年発行)
本発明は、アレイ上におけるリン酸化により得られたシグナル強度から、簡単な計算処理を行うことによりそのリン酸化効率を定量するための方法を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記事情に鑑み鋭意検討を重ねた結果、定量したい固定化基質におけるシグナル変化量と、標準基質として予めリン酸化されている基質におけるシグナル変化量との比を算出することが、リン酸化割合を定量化する上で極めて有用であることを見出し、本発明に到達した。
本発明は以下のような構成からなる。
1.チップ上に固定化された基質のリン酸化反応率の定量化方法であって、予めリン酸化された基質の固定化部位におけるシグナル強度に対する定量すべき基質の固定化部位におけるシグナル強度の比を算出することにより求めることを特徴とするリン酸化効率の定量化方法。
2.表面プラズモン共鳴(SPR)解析によるシグナル強度を用いることを特徴とする1のリン酸化効率の定量化方法。
3.リン酸化の検出に際して、リン酸化されたアミノ酸部位を認識する抗体を作用させることを特徴とする1又は2のリン酸化効率の定量化方法。
4.リン酸化の検出に際して、ポリアミン亜鉛錯体を作用させることを特徴とする1又は2のリン酸化効率の定量化方法。
5.ポリアミン亜鉛錯体がビオチンにより修飾されていることを特徴とする4のリン酸化効率の定量化方法。
6.ビオチンにより修飾されたポリアミン亜鉛錯体を作用させた後、更にアビジンもしくはストレプトアビジンを作用させることを特徴とする5のリン酸化効率の定量化方法。
7.アビジンもしくはストレプトアビジンを作用させ後、更にアビジンもしくはストレプトアビジンを認識する抗体を作用させることを特徴とする6のリン酸化効率の定量化方法。
8.ビオチンにより修飾されたポリアミン亜鉛錯体とアビジンもしくはストレプトアビジンとの複合体を形成させ、該複合体を作用させることを特徴とする5のリン酸化効率の定量化方法。
9.複合体を作用させた後、更にアビジンもしくはストレプトアビジンを認識する抗体を作用させることを特徴とする8のリン酸化効率の定量化方法。
10.ポリアミン亜鉛錯体として、ポリアミン化合物を配位子として有する二核亜鉛錯体として用いることを特徴とする4〜9のいずれかのリン酸化効率の定量化方法。
11.ポリアミン亜鉛錯体として、式(I)に示される構造を有する化合物を用いることを特徴とする4〜10のいずれかのリン酸化効率の定量化方法。
本発明の方法により、特殊な技術を要することもなく、また特にSPRを用いた場合には、蛍光性物質、放射性物質等の標識を用いる必要もなく、非常に簡便な方法により、アレイ上に固定化された基質のリン酸化割合を定量化することを実現するものである。様々なプロテインキナーゼ動態の解析を行ううえで非常に有用な手法である。本発明は、特に多種類のプロテインキナーゼシグナルを網羅的な解析、機能が未知な遺伝子の導入、あるいは薬物投与に伴う細胞内のプロテインキナーゼ動態のプロファイリングに適用することができる。これにより新規な遺伝子からの機能解析、新薬探索へのアプローチといったゲノム創薬への展開が期待される。
本発明における基板上のリン酸化ペプチドの検出方法としては、従来からよく知られているような放射性物質、蛍光性物質、化学発光性物質などの標識化合物を利用して行うことが可能である。しかしながら、表面プラズモン共鳴法(SPR)、楕円偏光法(以下、エリプソメトリと示す。)、和周波発生(以下、SFGと示す。)分光測定などの光学的検出方法を適用するのがより好ましい。なかでもSPRは位相差を求める必要がなく、反射光強度を求めるだけで、表面のnmオーダーの膜厚変化を求めることができるため特に好ましい。SPRイメージング法は広い範囲の観察が可能であり、アレイフォーマットでの物質相互作用観察が可能である点でより好ましい。
ペプチドのリン酸化は、プロテインキナーゼを有し得る供試試料とヌクレオシド三リン酸、例えばATPを本発明のアレイ上に適用して行うことができる。最適なリン酸化反応条件はプロテインキナーゼの種類に応じて変動するが、例えば、バッファー中にプロテインキナーゼを有し得る供試試料とヌクレオシド三リン酸を加え、10〜40℃程度の温度で、好ましくは30〜40℃の温度で、10分〜6時間程度、好ましくは30〜1時間程度反応させることで、ペプチドをリン酸化することができる。必要に応じて、リン酸化の反応溶液には、cAMP、cGMP、Mg2+,Ca2+リン脂質などのリン酸化を補助する物質を共存させるのがよい。
動態のプロファイリングの対象となるプロテインキナーゼとしては、蛋白質のチロシン、セリン、スレオニン、ヒスチジンなどのアミノ酸の側鎖をリン酸化する酵素が挙げられ、例えばcGMP依存性プロテインキナーゼファミリー、 cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)ファミリー、ミオシン軽鎖キナーゼファミリー、プロテインキナーゼC(PKC)ファミリー、プロテインキナーゼD(PKD)ファミリー、プロテインキナーゼB(PKB)ファミリー、MAPキナーゼ(MAPK)カスケードに属するプロテインキナーゼファミリー、Srcチロシンキナーゼファミリー、及び受容体型チロシンキナーゼファミリーなどが例示できる。
本発明において、ペプチドはプロテインキナーゼの動態を網羅的にプロファイリングすることが目的であるので、1種類のペプチドは1種類のプロテインキナーゼによってのみリン酸化され、他のプロテインキナーゼによってはリン酸化されないのが好ましい。プロテインキナーゼの基質となるペプチド配列は公知であるか、公知の配列に基づき適宜選択することが可能である。本発明のアレイがその動態の把握を必要とする複数のプロテインキナーゼの種類に対応した種類のペプチドを固定化していれば、1枚のアレイで全てのプロテインキナーゼのプロファイリングをすることができ好ましい。もちろん1つのアレイに1種のみのプロテインキナーゼに対応するペプチドを固定化し、必要な数のアレイを使用してプロテインキナーゼのプロファイリングを行ってもよい。
エリプソメトリは試料に光を照射し、薄膜の表面で反射した光と、薄膜の裏面で反射してきた光の干渉によって生じる偏向状態の変化から、膜厚、屈折率を測定できる。すなわち、p偏光とs偏光の光に対する反射率の絶対値の比及び位相変化の比を評価する手段である。なかでも波長を変えながらエリプソメトリを測定する分光エリプソメトリは非常に敏感に表面の膜厚変化が検出できるため好ましい。
SFGは2次の非線形光学効果の一種であり、周波数の異なる2種類の入射光(周波数ω1 と周波数ω2)が媒質中で混合され、ω1+ω2、あるいはω1−ω2の光が発生する現象である。特にω1として可視光を用い、ω2として波長可変の赤外光を用いると赤外分光に類似した振動分光を行うことができる。この手法は表面選択性が良いため単分子膜レベルの分子の振動分光が可能であり、非常に敏感な表面解析方法として有用である。
上述したように、特に好ましい1つの実施形態において、本発明はSPRを用いて種々のプロテインキナーゼ活性を網羅的に解析することが特に好ましい。SPRは金属に照射する偏光光束によってエバネッセント波が生じて表面ににじみだし、表面波である表面プラズモンを励起し、光のエネルギーを消費して反射光強度を低下させる。反射光強度が著しく低下する共鳴角は金属の表面に形成される層の厚みによって変化する。よって、金属の表面に調べられるべき物質あるいは物質の集合体を固定化し、サンプル中の物質あるいは物質の集合体との相互作用を共鳴角の変化、あるいはある角度での反射光強度の変化で検出可能である。したがって、SPRは蛍光物質、放射性物質などによるラベルが不要であり、しかもリアルタイム評価が可能な定量法として有用である。
光源の種類は特に限定されるものではないが、SPR共鳴角の変化が特に敏感になる近赤外光を含む光を用いるのが好ましい。具体的には、メタルハライドランプ、水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、蛍光灯、白熱灯などの広範囲に光を照射することのできる白色光源を用いることができるが、なかでも得られる光の強度が十分に高く、光の電源装置が簡易で安価なハロゲンランプが特に好ましい。
本発明において用いるSPR用のチップは好ましくは透明な基板上に金属薄膜が形成された金属基板からなり、上記金属薄膜上に直接的もしくは間接的に、化学的もしくは物理的に、物質もしくは物質の集合体が固定化されているスライドが用いられる。基板の素材は特に限定されるものではないが、透明なものを用いるのが好ましい。具体的にはガラス、あるいはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、アクリルなどのプラスチック類が挙げられる。中でもガラスが特に好ましい。
基板の厚さは0.1〜20mm程度が好ましく1〜2mm程度がより好ましい。金属薄膜からの反射像を評価する目的を達成するために、SPR共鳴角はできるだけ小さい方が撮影される画像がひしゃげる恐れがなく解析がしやすい。したがって、透明基板あるいは透明基板とそれに接触するプリズムの屈折率nDは1.5以上であることが好ましい。
金属薄膜を構成する金属としては、金、銀、銅、アルミニウム、白金等が挙げられ、これらを単独であるいは組み合わせて用いてもよいが、なかでも金を用いるのが特に好ましい。金属薄膜の形成方法は特に限定されるものではないが、公知の手法として例えば蒸着法、スパッタ法、イオンコーティング法などが挙げられる。なかでも蒸着による方法が好ましい。また、金属薄膜の厚みは10〜3000Å程度が好ましく、100〜600Å程度がより好ましい。
本発明の1つの特に好ましい具体例は、金属を蒸着した基板上にプロテインキナーゼの基質が少なくとも1種、好ましくは複数種の基質が予めリン酸化されている基質とともに固定化されてなるアレイを用い、且つ該アレイに細胞破砕液等のキナーゼを含有する溶液を作用させ、さらにキレート化合物を作用させてそれらの相互作用の様子を特にSPRにより検出することを特徴とする。基質としては蛋白質を用いることも可能であるが、扱いやすさの点では比較的低分子なペプチドを用いる方が好ましい。本発明においてプロテインキナーゼの基質とは、該プロテインキナーゼによりリン酸化反応を受ける性質を有する蛋白質もしくはペプチドをいうものである。
ペプチドを用いる場合、その長さは特に限定されないが、一般的には100アミノ酸残基以下のものが用いられる。好ましくは5〜60アミノ酸残基、より好ましくは10〜25アミノ酸残基程度からなるものが用いられる。ペプチドは公知の手法に基づく化学的な合成により得られたペプチドであってもよいし、あるいは遺伝子工学的な手法により生産されたペプチドを用いてもよい。また基板への脱着を容易にするために、上記ペプチドの片末端において、ビオチンや、チオール基を有するシステイン残基を付加させたものや、あるいはオリゴヒスチジン(His−tag)、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)のような一般的によく用いられるタグを付加させたものを用いるのも有用である。
上記ペプチドの金属薄膜への固定化の方法は、特に限定されるものではないが、金属薄膜表面に固定化しやすいような官能基を予め導入しておいて基質ペプチドを固定化処理するのがより好ましい。該官能基としては、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル基、アルデヒド基などが挙げられる。これらの官能基を金属薄膜表面に導入するには、一般的に用いられているアルカンチオールの誘導体を用いるのが好ましい。
その際に、J.M.BrockmanらによりJ.Am.Chem.Soc.第121巻、第8044〜8051頁(1999年)において報告されているような方法に基づいて、アルカンチオール層を介して固定化し、PEG(ポリエチレングリコール)によりバックグラウンドを修飾する方法を用いてもよい。また、非特異的な影響をより抑えるために、PEGの末端に上述のような官能基が導入された誘導体をアルカンチオールに結合させた後に、ペプチドを固定化することも、スペーサー効果を奏する点で有用である。
具体的には、例えば金属薄膜にカルボキシメチルデキストランあるいはカルボキシル基で末端が修飾されたPEGのような水溶性高分子を結合させて表面にカルボキシル基を導入して、EDC(1−エチル−3,4−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド)のような水溶性カルボジイミドを用いてNHS(N−ヒドロキシスクシンイミド)のエステルとして、活性化されたカルボキシル基にペプチドもしくは蛋白質のアミノ基を反応させる方法が挙げられる。あるいは表面をマレイミドにより修飾した後、システインのようなチオール基を含むアミノ酸残基を介して固定化してもよい。この場合のシステイン残基はペプチドの一方の末端に付加されてなるのが好ましい。非特異的な影響を低減させるためには、後者のチオール基を介した固定化方法がより好ましいが、特に限定されるものではない。
上述したHis−tagやGSTのようなタグを付加したペプチドを固定化する方法も非常に簡便で有用である。この場合には、上述のように金属表面にアルカンチオールを介してアミノ基やカルボキシル基を導入した後に、それぞれNTA(ニトリロ三酢酸)、グルタチオンを金属薄膜上に導入させておくのがよい。His−tagの場合は、NTAを導入したアレイを塩化ニッケルにより処理した後で基質を固定化する。
本発明においては、アレイ上における基質のリン酸化を特異的に感度よくモニターするためにリン酸化された基質との結合性を有する検出プローブを用いる。該検出プローブとしては、リン酸化アミノ酸もしくはリン酸化ペプチドを認識する抗体を用いることが可能である。より好ましくはキレート化合物を用いる。キレート化合物とは一般に多座配位子ないしキレート試薬が金属イオンに配位して生じた錯体をいうものを指すが、特にリン酸に選択的かつ可逆的に結合する性質を有する化合物が好ましく、ポリアミン亜鉛錯体を用いることがより好ましい。ポリアミン化合物を配位子として有する二核亜鉛錯体を用いることが更に好ましい。更に、二核亜鉛(II)錯体を基本構造にもつヘキサアミン二核亜鉛(II)錯体を用いることがより好ましい。
このような化合物の典型としては、式(I)に示されるような1,3−ビス[ビス(2−ピリジルメチル)アミノ]−2−ハイドロキシプロパノラート(IUPAC名:1,3−bis[bis(2−pyridylmethyl)amino]−2−propanolatodizinc(II) complex)を基本骨格とするポリアミン化合物を配位子として有する二核亜鉛錯体(ただし、プロパノール骨格の水酸基はアルコラートとして二つの亜鉛2価イオンの架橋配位子になっている)が挙げられるが、本発明は特にこの化合物に限定されるものではない。
本発明で用いられる錯体は、一般的な化学合成技術を利用して合成することが可能であるが、市販の化合物を原料としても合成することができる。例えば、上記式(I)で示される化合物(Zn2L)は、市販の1,3−ビス[ビス(2−ピリジルメチル)アミノ]−2−ハイドロキシプロパンと酢酸亜鉛を原料として次の方法により合成することができる。1,3−ビス[ビス(2−ピリジルメチル)アミノ]−2−ハイドロキシプロパン4.4mmolのエタノール溶液(100ml)に10M水酸化ナトリウム水溶液(0.44ml)を加え、次いで酢酸亜鉛二水和物(9.7mmol)を加える。溶媒を減圧留去することにより褐色のオイルを得ることができる。この残渣に水10mlを加えて溶解後、1M過塩素酸ナトリウム水溶液(3当量)を70℃に加温しながら滴下して加え、析出する無色の結晶を濾取し、加熱乾燥することにより式(I)の構造式で表される酢酸イオン付加体の二過塩素酸塩(Zn2L−CH3COO-・2ClO4 -・H2O)を高収率で得ることができる。この結晶は一分子の結晶水を含んでいる。
本発明においては、上述のようなポリアミン亜鉛錯体をビオチンにより修飾されたものを用いることを特徴とする。直鎖状のリンカー構造を介してビオチン修飾されていることが好ましい。具体的には、式(II)に示されるような構造のものが例示されるが、特に限定されるものではない。
なお、本発明において作用されるビオチン修飾ポリアミン亜鉛錯体の溶液濃度は特に限定されないが、通常は1μM〜10M、好ましくは10μM〜1M、より好ましくは10μM〜10mMの範囲である。またアレイへの作用様式に関しても特に限定されないが、ビオチン修飾ポリアミン亜鉛錯体溶液をアレイ表面全体に広がるのに必要な液量をドロップしてもよいし、溶液中にアレイを浸漬させてもよい。あるいはポンプを用いて溶液を送液しながら、アレイ表面上に溶液を接触させることにより作用させてもよい。作用温度は室温でもよいし、20〜40℃程度でインキュベートさせてもよい。作用時間は10分から2時間程度が好ましく、30分から1時間程度がより好ましい。
本発明においては、ビオチン修飾ポリアミン亜鉛錯体を作用させるだけでもリン酸化を検出することは可能な場合もあるが、特にビオチンが修飾されたものを用いることにより、その後更にアビジンもしくはストレプトアビジンを作用させることにより、その検出感度がより高まるという効果を期待することができる。ストレプトアビジンを作用させる方がより好ましい。作用させるアビジンもしくはストレプトアビジンの濃度は特に限定されないが、通常は1μM〜10M、好ましくは10μM〜1M、より好ましくは10μM〜10mMの範囲である。またアレイへの作用様式に関しても特に限定されるものではなく、ビオチン修飾ポリアミン亜鉛錯体の場合と同様である。
更に好ましい態様として、アビジンもしくはストレプトアビジンを作用させた後に、更にアビジンもしくはストレプトアビジンを認識する抗体を作用させることにより、検出感度を更に高めることが可能になる。抗体を作用させる際の濃度は特に限定されないが、好ましくは0.01〜10μg/ml、より好ましくは0.1からμg/ml程度である。抗体としてはモノクロナール抗体、ポリクロナール抗体いずれも適用できるが、特異性の点でモノクロナール抗体の方が好ましい。アレイへの作用様式に関しても特に限定されるものではなく、ビオチン修飾ポリアミン亜鉛錯体、アビジンもしくはストレプトアビジンの場合と同様である。
また、ビオチン修飾ポリアミン亜鉛錯体、アビジンもしくはストレプトアビジンを順次作用させてもよいが、予めビオチン修飾ポリアミン亜鉛錯体とアビジンもしくはストレプトアビジンの複合体を形成させたものを直接作用させてもよい。この場合も上述のように、さらにアビジンもしくはストレプトアビジンを認識する抗体を作用させてもよい。複合体の形成に際しては、ビオチン修飾ポリアミン亜鉛錯体とアビジンもしくはストレプトアビジンとのモル比にして1:1乃至4:1にして反応させるのがよい。反応物は精製して未反応物を除去する方が好ましいが、反応物をそのまま適用することも可能である。
こうしたキレート性化合物の適用は、上述したような方法により非常に安価に合成することができる点で有利である。また常温により保存ができる点でも安定で使いやすく、流通面においても有利である。またリン酸化されるアミノ酸残基の種類に関係なく作用をすることや、リン酸化されたアミノ酸の近傍におけるアミノ酸配列に対して反応が依存しない点において、特に抗体を用いて検出する方法と比較して大きな優位性を有している。
また、上記プロテインキナーゼとしては、種々のチロシンキナーゼあるいはセリン/スレオニンキナーゼが挙げられる。これらプロテインキナーゼの種類については特に限定されるものではなく、基本的にはあらゆる種類のプロテインキナーゼに対して適用することが可能である。
上述のようにしてプロテインキナーゼを作用させたアレイ上の基質のリン酸化割合を定量化するために、本発明においては、予めリン酸化された基質(以下、リン酸化基質と示すこともある。)におけるシグナル変化量を100%として、定量化したい基質おけるシグナル変化量との比を算出することを特徴とする。定量化に際しては、キャリブレーションカーブが必要であるが、例えばリン酸化基質と非リン酸化基質とをその混合比を変えながら配合した混合基質を固定化したアレイを作製して、おのおのの基質におけるシグナル変化量とリン酸化基質におけるシグナル変化量との比を求め、その値を、混合基質におけるリン酸化基質の混合割合に対してプロットすることにより検量線を得ることができる。リン酸化基質は、リン酸化させたい基質におけるリン酸化部位がリン酸によりほぼ100%修飾を受けている点を除いては、その他のアミノ酸配列、修飾化の状態は可能な限り同じであることが好ましい。リン酸修飾の有無によっては、リン酸化基質と非リン酸化基質の固定化効率に関する差異は理論上ほとんど生じない。この検量線を用いることにより、プロテインキナーゼを有し得る供試試料を作用させた際の、リン酸化効率を得ることができるものである。
以下、実施例を挙げることにより、本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるものではない。
[実施例1]
(ペプチド固定化)
末端官能基がチオール基である4armPEG(日本油脂製SUNBRIGHT PTE−100SH)を1mMの濃度で7mlのエタノール:水=6:1の混合溶液に溶解させた。4armPEGの分子量は10000であり、中心からほぼ同等の長さのPEG鎖が4つ存在する分子であり親水性が非常に高い。また、PEGの4つの末端はすべてチオール基であり、特に金に対する金属結合性を示す。18mm四方、2mm厚のSF15ガラススライドにクロムを3nm蒸着し、金を45nm蒸着した金蒸着スライドを、上記4armPEGチオール溶液に3時間浸漬させ、金基板全体に4armPEGチオールを結合させた。
このスライドの上にフォトマスクを載せ、500W超高圧水銀ランプ(ウシオ電機製)で2時間照射し、UV照射部の4armPEGチオールを除去した。フォトマスクは500μm四方の正方形の穴が96個有し(8個×12個のパターンからなる。)、穴の中心間のピッチは1mmに設計されている。フォトマスクの穴があいている部分はUV光が透過し、スライドに照射されてパターン化される。照射されなかった部分は4armPEGが残り、チップのバックグラウンド(Background)部分としてレファレンス部として機能する。
8−Amino−1−Octanethiol, Hydrochrolide(8−AOT,同仁化学研究所製)の1mMエタノール溶液に1時間浸漬し、UV照射部に8−AOTの自己組織化表面を形成させた。末端にスクシンイミド(NHS)基とマレイミド(MAL)基を有するヘテロ二官能型架橋剤であるSulfosuccinimidyl 4−[N−maleimidomethyl]cyclohexane−1−carboxylate(ピアス製;以下、SSMCCと示す。)をリン酸緩衝液(20mMリン酸、150mM NaCl;pH7.2)に0.4mg/mlで溶解し、金表面の8−AOTに15分間反応させた。8−AOTのアミノ基とSSMCCのNHS基が反応し、MAL基は未反応のまま残るためマレイミド基を表面に導入することができた。
上記のようにして得られた表面に、プロテインキナーゼA(以下、PKAと示す)の基質に関して、リン酸化基質と非リン酸化基質の混合基質を固定化させた。基質の混合比率は10倍系列で用意した。いずれの基質ともにリン酸緩衝液(20mMリン酸、150mM NaCl;pH7.2)に1mg/mlで溶解して、目的の比率で混合した。基質ペプチドのアミノ酸配列並びにその固定化に関する配置は、図1に示す通りである。−はペプチドを固定化しないブランクスポットを示す。調製した基質溶液を、MultiSPRinterTMスポッター(東洋紡績製)を用いて10nlずつスポッティングを行った。その後、ウェットな環境下で室温、16時間静置させて固定化反応を行った。チップの表面に形成させたマレイミド基と基質ペプチド末端のシステイン残基が有するチオール基とが反応し、基質ペプチドを共有結合的に表面に固定化することができる。
(未反応マレイミド基のブロッキング)
基質ペプチドを固定化した表面をリン酸緩衝液で洗浄した後、未反応のマレイミド基をブロッキングするために、PEGチオール(日本油脂製SUNBRIGHT MESH−50H)を1mM濃度になるようにリン酸緩衝液(20mMリン酸、150mM NaCl;pH7.2)に溶解して、300μlをチップ上に注出し、室温で30分反応させた。ここで用いたPEGチオールの分子量は5,000である。
(アレイ上のリン酸基のSPRによる検出)
上記のようにブロッキングを行ったアレイをPBS及び水でアレイの洗浄を行い、ビオチン修飾ポリアミン亜鉛錯体を作用させた。ビオチン修飾ポリアミン亜鉛錯体としては、以下の式(II)に示されるPhos−tagTMBTL−104(株式会社ナード研究所より購入)を用いた。Phos−tagTMBTL−104は25μg/ml濃度とし、溶解液には0.005%Tween20,10%(v/v)エタノール、0.2M硝酸ナトリウム、1mM硝酸亜鉛を含む10mM HEPES−NaOH緩衝液(pH7.4)を用いた。作用は室温で1時間行った。
上記作用させたアレイをPBS及び水でアレイの洗浄を行い、SPR装置(東洋紡績製MultiSPRinterTM)にセッティングして解析を行った。ランニングバッファーとしては、上記と同じ0.005%Tween20,10%(v/v)エタノール、0.2M硝酸ナトリウム、1mM硝酸亜鉛を含む10mM HEPES−NaOH緩衝液(pH7.4)を用いた。ストレプトアビジン(MolecularProbes製)を同緩衝液に溶解して10μg/ml濃度の溶液を調製し、プランンジャーポンプ(フロム製Model−021)を用いて送液させながらアレイ表面に作用させた。温度は30℃に設定して行った。ストレプトアビジンの結合によるセンサーグラムにおけるシグナル上昇が定常化された時点でランニングバッファーを送液させて洗浄した。
上述に解析結果に基づいてSPRイメージングを行った。これはSPR解析に際して、CCDカメラによる画像の取り込みを5秒ごとに行い、ストレプトアビジン(以下、SAと示すこともある。)反応後における時点で取り込まれた画像から、反応前の時点での画像を、画像演算処理ソフトウエアScion Image(Scion Corp.製)を用いて引き算処理を行った結果である。図1に結果を示した。リン酸化基質の混合割合が高いほど濃いスポットが確認されており、リン酸化基質の割合に比例的にPhos−tagTMBTL−104が特異的に結合していることが確認されている。
(キャリブレーションカーブの作成)
上記のSPR解析において得られたそれぞれの混合基質におけるシグナル変化量とリン酸化基質におけるシグナル変化量の比を算出した。この値をリン酸化基質の混合割合に対してプロットしたグラフを作成した。その結果を図2に示した。R2=0.9686と非常に高い相関性を示す検量線を得ることができた。
[実施例2]
マレイミド基を表面に導入する工程までは実施例1と同様にして行い、アレイをPBS及び水でアレイを洗浄した。その後上述のPKA基質に関して、リン酸化基質及び非リン酸化基質を固定化したアレイを6枚作製した。調製したアレイの未反応マレイミド基のブロッキングも、実施例1と同様に行った。ブロッキングを行ったアレイをPBS及び水でアレイの洗浄を行い、PKAによるリン酸化を行った。PKA溶液400μlをアレイ上にドロップして、30℃で10分、20分、30分、1時間、2時間、4時間の反応を行った。PKA溶液の組成は、PKA触媒サブユニット(プロメガ製)1μl、50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)375μl、1M塩化マグネシウム溶液20μl、10mM ATP(アマシャムバイオサイエンス製)4μlとした。
それぞれの時間でPKA反応を行ったアレイをPBS及び水でアレイの洗浄を行い、Phos−tagTMBTL−104を実施例1と同じ条件により作用させた。そのアレイをPBS及び水でアレイの洗浄を行い、SPR装置(東洋紡績製MultiSPRinterTM)にセッティングして解析を行った。ランニングバッファーは実施例1と同じものを用いた。実施例1と同様にストレプトアビジン溶液を10μg/ml濃度で送液しながら作用させた。その結果得られた各PKA反応時間によるセンサーグラムにおけるPKA基質におけるシグナル変化量とリン酸化PKA基質におけるシグナル変化量の比を算出した。この値をPKA反応時間に対してプロットしたグラフを作成した。その結果、図3に示すようなPKAによるリン酸化に関するタイムコース曲線を得ることができた。
図2に示されるように、固定化されたPKA基質のリン酸化反応は約2時間でほぼ定常化することが確認された。また、図1Bにおけるキャリブレーションカーブより、この基質が受けたリン酸化の割合は約70%と推定された。
本発明の方法により、特殊な技術を要することもなく、また特にSPRを用いた場合には、蛍光性物質、放射性物質等の標識を用いる必要もなく、非常に簡便な方法により、アレイ上に固定化された基質のリン酸化割合を定量化することを実現するものである。様々なプロテインキナーゼ動態の解析を行ううえで非常に有用な手法である。本発明は、特に多種類のプロテインキナーゼシグナルを網羅的な解析、機能が未知な遺伝子の導入、あるいは薬物投与に伴う細胞内のプロテインキナーゼ動態のプロファイリングに適用することができる。これにより新規な遺伝子からの機能解析、新薬探索へのアプローチといったゲノム創薬への展開が期待され、産業上も有意義なものである。
実施例1におけるSPRイメージングの結果 実施例1で得られた検量線を示す図である。 実施例2において、SPR解析により得られたPKA反応のタイムコースを示す図である。

Claims (11)

  1. チップ上に固定化された基質のリン酸化反応率の定量化方法であって、予めリン酸化された基質の固定化部位におけるシグナル強度に対する定量すべき基質の固定化部位におけるシグナル強度の比を算出することにより求めることを特徴とするリン酸化効率の定量化方法。
  2. 表面プラズモン共鳴(SPR)解析によるシグナル強度を用いることを特徴とする請求項1記載のリン酸化効率の定量化方法。
  3. リン酸化の検出に際して、リン酸化されたアミノ酸部位を認識する抗体を作用させることを特徴とする請求項1又は2に記載のリン酸化効率の定量化方法。
  4. リン酸化の検出に際して、ポリアミン亜鉛錯体を作用させることを特徴とする請求項1又は2に記載のリン酸化効率の定量化方法。
  5. ポリアミン亜鉛錯体がビオチンにより修飾されていることを特徴とする請求項4記載のリン酸化効率の定量化方法。
  6. ビオチンにより修飾されたポリアミン亜鉛錯体を作用させた後、更にアビジンもしくはストレプトアビジンを作用させることを特徴とする請求項5記載のリン酸化効率の定量化方法。
  7. アビジンもしくはストレプトアビジンを作用させ後、更にアビジンもしくはストレプトアビジンを認識する抗体を作用させることを特徴とする請求項6記載のリン酸化効率の定量化方法。
  8. ビオチンにより修飾されたポリアミン亜鉛錯体とアビジンもしくはストレプトアビジンとの複合体を形成させ、該複合体を作用させることを特徴とする請求項5記載のリン酸化効率の定量化方法。
  9. 複合体を作用させた後、更にアビジンもしくはストレプトアビジンを認識する抗体を作用させることを特徴とする請求項8記載のリン酸化効率の定量化方法。
  10. ポリアミン亜鉛錯体として、ポリアミン化合物を配位子として有する二核亜鉛錯体として用いることを特徴とする請求項4〜9のいずれかに記載のリン酸化効率の定量化方法。
  11. ポリアミン亜鉛錯体として、式(I)に示される構造を有する化合物を用いることを特徴とする請求項4〜10のいずれかに記載のリン酸化効率の定量化方法。
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