JP2006050590A - 無線装置、該無線装置に用いられる制御方法及び制御プログラム - Google Patents

無線装置、該無線装置に用いられる制御方法及び制御プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2006050590A
JP2006050590A JP2005191695A JP2005191695A JP2006050590A JP 2006050590 A JP2006050590 A JP 2006050590A JP 2005191695 A JP2005191695 A JP 2005191695A JP 2005191695 A JP2005191695 A JP 2005191695A JP 2006050590 A JP2006050590 A JP 2006050590A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
conversion circuit
transmission
voltage conversion
analog switch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005191695A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryutaro Ogawa
竜太郎 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2005191695A priority Critical patent/JP2006050590A/ja
Publication of JP2006050590A publication Critical patent/JP2006050590A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

Landscapes

  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)
  • Transceivers (AREA)

Abstract

【課題】
2つ以上のアンテナを有する携帯無線端末のアンテナ・スイッチ内のアナログスイッチ回路におけるIMD(相互変調歪)特性を向上させ、かつ消費電力を低減させる。
【解決手段】送信部41から発生する送信信号Tの送信パワー値が所定の閾値以上のとき,制御部70により、電圧変換回路62が動作して出力電圧Vaがアンテナ・スイッチ61に印加され、同アンテナ・スイッチ61における相互変調歪が改善される。また、送信パワー値が閾値よりも小さいとき、制御部70により、電圧変換回路62が停止する。このとき、半導体スイッチ63がオン状態となり、電源電圧Vcがアンテナ・スイッチ61に印加される。このため、アンテナ・スイッチ61に電圧変換回路62の出力電圧Vaが印加される場合よりも消費電流が低減され、バッテリの寿命が長くなり、携帯無線端末の待受け時間が延長される。
【選択図】図1

Description

この発明は、無線装置、該無線装置に用いられる制御方法及び制御プログラムに係り、特に、送信信号をアナログスイッチ回路を介してアンテナに送出する構成とされている無線装置、該無線装置に用いられる制御方法及び制御プログラムに関する。
無線装置には、携帯無線端末として、PDC(Personal Digital Cellular )、GSM(Global System for Mobile Communications)、CDMA(Code Division Multiple Access )、PHS(Personal Handy-phone system )などの携帯電話機や、無線通信機能を有するPDA(Personal Digital Assistants )、無線通信機能を有するノートパソコンなどがある。また、無線装置は、同携帯無線端末と無線接続される無線基地局なども含まれる。アンテナが1つのみ設けられている携帯無線端末の場合、使用される環境によっては、地形や建物により電波が反射、回折、散乱などの影響を受けることで、伝搬路が多重伝搬路となる。その結果、携帯無線端末の信号の送受信状態が悪化することがある。また、通話をするために携帯無線端末を頭部に近づけた場合と、画面を見るために携帯無線端末を手にとり、頭から離した場合とでは、アンテナと人体との位置関係が異なるため、電波の送受信状態が異なる。
この場合、一方の状態で電波の送受信状態が良好でも、他方の状態では悪化する場合がある。このため、携帯無線端末の信号の送受信状態が悪化することがある。また、折り畳み型の携帯無線端末の場合、折り畳んだ状態と開いた状態とでは、筐体とアンテナとの位置関係が変化するため、電波の送受信状態は異なる。一方の状態で電波の送受信状態が良好でも、他方の状態では悪化する場合がある。その結果、携帯無線端末の信号の送受信状態が悪化することがある。このため、近年では、2つ以上のアンテナが設けられた携帯無線端末が多くなっている。このような携帯無線端末では、送受信状態が良好なアンテナが選択されて使用される。この場合、内部の無線部からアンテナヘ送信信号が出力されるパスが2つ以上設けられ、アンテナ・スイッチを用いてパスの切替えが行われる。このようなアンテナ・スイッチを有する携帯無線端末では、アナログスイッチ回路のIMD(Inter modulation distortion 、相互変調歪)特性が劣化しない範囲で信号を入力する必要がある。これは設計上の制約となる。
従来、この種の技術としては、たとえば、次のような文献に記載されたものがある。
特許文献1に記載された高周波信号切換装置では、可変容量ダイオードの両端に、電圧変換部からトランスミッションラインを介して電圧が印加される。電圧変換部は電源部から電源が供給され、同電圧変換部の出力電圧はCPU(中央処理装置)により制御される。可変容量ダイオードのインピーダンスを変化させることにより、インピーダンス整合手段の整合性を変化させて高周波信号の送受信のスイッチングが行われる。
特許文献2には、流体の流速を測定する超音波流速計が開示されている。同文献2に記載された超音波流速計の電源制御回路は、超音波の送信開始信号を入力するまでは電圧変換回路を動作させ、容量性素子に電力を蓄積し、制御部から送信開始信号を入力すると、電圧変換回路の動作を停止させる。この超音波流速計では、受信回路が受信判定処理を行うとき、電源制御回路により電圧変換回路の動作が停止するので、同電圧変換回路が発生するノイズやリップルは受信タイミングを決定するときには発生しない。このため、測定誤差が小さくなり、精度が高くなる。
特開平5−175877号公報(第3頁、図1、図2) 特開平9−325059号公報(第5頁、図1、図3)
上記従来の携帯無線端末では、次のような課題があった。
すなわち、2つ以上のアンテナを有する携帯無線端末では、アンテナ・スイッチの適切な切替制御を行う必要がある。また、この携帯無線端末では、アンテナ・スイッチ内のアナログスイッチ回路におけるIMD特性を向上させる必要がある。また、アナログスイッチ回路のIMD特性を向上させることで、携帯無線端末の設計の自由度を向上させる必要がある。また、携帯無線端末のIMD特性を向上させ、かつ消費電力を低減させる必要がある。また、送信信号のパワーに応じた消費電流が流れ、同送信信号のパワーが低いときには消費電流が低減される携帯無線端末を提供する必要がある。
また、特許文献1に記載された高周波信号切換装置では、電圧変換部の出力がCPUにより制御されるが、この発明におけるアンテナ選択部に用いられる電圧変換回路とは主旨が相違し、上述の設計上の制約を改善することはできない。
特許文献2に記載された超音波流速計では、受信回路が受信判定処理を行うときに電圧変換回路の動作が停止するが、この発明とは主旨が相違し、上述の設計上の制約を改善することはできない。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、送信信号を発生する送信部と、前記送信信号に対応した電波を放射するための複数のアンテナと、制御部と、前記複数のアンテナのうちの1つをアンテナ選択信号に基づいて選択するアンテナ選択部とを備え、前記アンテナ選択部は、電源電圧を該電源電圧よりも高い所定の出力電圧に変換する電圧変換回路と、該電圧変換回路から出力される前記所定の出力電圧又は前記電源電圧が印加されて動作するアナログスイッチ回路とを有し、前記制御部は、前記送信部から発生する前記送信信号のレベルに基づいて前記電圧変換回路の動作/停止状態を制御し、動作状態のときに前記所定の出力電圧を前記アナログスイッチ回路に印加し、停止状態のときに前記電源電圧を前記アナログスイッチ回路に印加する構成とされていることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の無線装置に係り、前記制御部は、前記送信部から発生する前記送信信号の送信パワー値が所定の閾値以上のときに前記電圧変換回路を動作させて前記所定の出力電圧を前記アナログスイッチ回路に印加し、前記送信パワー値が前記閾値よりも小さいとき、前記電圧変換回路を停止させると共に、前記所定の出力電圧に代えて前記電源電圧を前記アナログスイッチ回路に印加する構成とされていることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の無線装置に係り、前記制御部は、前記送信部から発生する前記送信信号の有/無に基づいて前記電圧変換回路の動作/停止を制御する構成とされていることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の無線装置に係り、前記制御部は、前記送信部から発生する前記送信信号の送信パワー値に基づいて前記電圧変換回路の前記力電圧を可変制御する構成とされていることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、無線装置の制御方法に係り、送信信号を発生する送信部と、前記送信信号に対応した電波を放射するための複数のアンテナと、前記複数のアンテナのうちの1つをアンテナ選択信号に基づいて選択するアンテナ選択部とを備え、前記アンテナ選択部は、電源電圧を該電源電圧よりも高い所定の出力電圧に変換する電圧変換回路と、該電圧変換回路から出力される前記所定の出力電圧又は前記電源電圧が印加されて動作するアナログスイッチ回路とを有する無線装置に用いられ、前記送信部から発生する前記送信信号のレベルに基づいて前記電圧変換回路の動作/停止状態を制御し、動作状態のときに前記所定の出力電圧を前記アナログスイッチ回路に印加し、停止状態のときに前記電源電圧を前記アナログスイッチ回路に印加することを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の無線装置の制御方法に係り、前記送信部から発生する前記送信信号の送信パワー値が所定の閾値以上のときに前記電圧変換回路を動作させて前記所定の出力電圧を前記アナログスイッチ回路に印加し、前記送信パワー値が前記閾値よりも小さいときに前記電圧変換回路を停止させると共に、前記所定の出力電圧に代えて前記電源電圧を前記アナログスイッチ回路に印加することを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項5記載の無線装置の制御方法に係り、前記送信部から発生する前記送信信号の有/無に基づいて前記電圧変換回路の動作/停止を制御することを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項5記載の無線装置の制御方法に係り、前記送信部から発生する前記送信信号の送信パワー値に基づいて前記電圧変換回路の前記出力電圧を可変制御することを特徴としている。
請求項9記載の発明は、送信信号を発生する送信部と、前記送信信号に対応した電波を放射するための複数のアンテナと、制御部と、前記複数のアンテナのうちの1つをアンテナ選択信号に基づいて選択するアンテナ選択部とを備え、前記アンテナ選択部は、電源電圧を該電源電圧よりも高い所定の出力電圧に変換する電圧変換回路と、該電圧変換回路から出力される前記所定の出力電圧又は前記電源電圧が印加されて動作するアナログスイッチ回路とを有する、無線装置に対して、前記制御部に制御させるための制御プログラムに係り、前記送信部から発生する前記送信信号のレベルに基づいて前記電圧変換回路の動作/停止状態を制御し、動作状態のときに前記所定の出力電圧を前記アナログスイッチ回路に印加し、停止状態のときに前記電源電圧を前記アナログスイッチ回路に印加することを特徴としている。
この発明の構成によれば、制御部により、送信部から発生する送信信号のレベルに基づいて電圧変換回路の動作/停止状態が制御され、同電圧変換回路が動作状態のときに所定の出力電圧がアナログスイッチ回路に印加され、同電源変換回路が停止状態のときに電源電圧が同アナログスイッチ回路に印加されるので、同アナログスイッチ回路における消費電流を低減でき、携帯無線端末の待受け時間を延長できる。また、制御部の制御により、送信部から発生する送信信号の送信パワー値が所定の閾値以上のときに電圧変換回路が動作して所定の出力電圧がアナログスイッチ回路に印加され、同送信パワー値が同閾値よりも小さいときに同電圧変換回路が停止すると共に、同所定の出力電圧に代えて電源電圧が同アナログスイッチ回路に印加されるので、同アナログスイッチ回路における消費電流を低減でき、携帯無線端末の待受け時間を延長できる。また、制御部により、送信部から発生する送信信号の送信パワー値に基づいて電圧変換回路の出力電圧が可変制御されるので、上記アナログスイッチ回路における消費電流をさらに低減でき、携帯無線端末の待受け時間を延長できる。
上述のように、2つ以上のアンテナが設けられた携帯無線端末では、アンテナ・スイッチを用いてアンテナが選択される。アンテナ・スイッチは、たとえばリレー素子などを用いた機械構造的なスイッチを用いて実現されるが、アナログスイッチ回路を用いた電気的なスイッチでも実現される。ところが、アナログスイッチ回路のIMD特性は、同アナログスイッチ回路に入力される送信信号のパワーが高いとき、劣化するという性質がある。この性質は、アナログスイッチ回路を構成するトランジスタの物理的性質に基づく。IMD特性の劣化が生じると、送信信号に歪が生じて、無線通信の品質が劣化する。
IMD特性を改善する方法として、アナログスイッチ回路に印加する電圧を高くする方法がある。印加する電圧を高くすることで、アナログスイッチ回路の線形性が大きくなるという性質を利用する。その結果、アナログスイッチ回路のIMD特性が向上する。
図9は、IMD特性が改善された携帯無線端末の要部の電気的構成を示す図である。
この携帯無線端末は、同図9に示すように、送受信回路10と、アンテナ21,22と、アンテナ選択部30と、制御部14とから構成されている。送受信回路10は、送信部(Transmitter )11と、受信部(Receiver)12と、デュープレクサ(DUPLEXER)13とから構成されている。送信部11は、図示しない無線基地局へ送信するための送信信号Tを発生する。受信部12は、無線基地局からの受信信号Rを受信する。デュープレクサ13は、送信信号Tと受信信号Rとを、お互いの妨害にならないように分離する。制御部14は、この携帯無線端末全体を制御するCPU15及び同CPU15を動作させるための各種プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)16を有している。制御部14は、予め定められたプログラムに基づいてアンテナ選択信号dを出力する。アンテナ選択信号dは、アンテナ選択部30に入力されるようになっている。制御部14は、アンテナ選択信号dを用いて、アンテナ・スイッチ31を制御する。
アンテナ選択部30は、アンテナ・スイッチ31と、電圧変換回路32とから構成されている。電圧変換回路32は、たとえば昇圧型DC/DCコンバータなどで構成され、図示しないバッテリから供給される電源電圧Vcを所定の出力電圧Vaに変換してアンテナ・スイッチ31に供給する。この出力電圧Vaは、送信信号Tのパワーが高い場合でもIMD特性の劣化が予め定められた許容範囲内になるように設定されている。アンテナ・スイッチ31は、電圧変換回路32から出力される出力電圧Vaが印加され、制御部14からのアンテナ選択信号dに基づいて送受信回路10とアンテナ21又はアンテナ22とを接続する。アンテナ21,22は、アンテナ選択部30を介して送受信回路10と接続されたとき、送信信号Tに対応した電波Wを放射し、図示しない無線基地局との間で電波Wを送受信する。アンテナ21,22は、送受信両方に用いられる。
図10は、図9中のアンテナ・スイッチ31の要部の電気的構成を示す図である。
このアンテナ・スイッチ31は、同図10に示すように、アナログスイッチ回路33,34と、論理回路35と、スイッチ36,37とから構成されている。論理回路35は、アンテナ選択信号dに基づいてアナログスイッチ回路33,34及びスイッチ36,37の制御を行う。アナログスイッチ回路33,34は、電圧変換回路32の出力電圧Vaが印加されると動作し、論理回路35からの制御に基づいてオン状態/オフ状態となる。スイッチ36,37がオン状態のとき、アナログスイッチ回路33,34は、出力電圧Vaが電源として供給され、送信信号Tを受け、選択されたアンテナ21又はアンテナ22に送出し、受信時は、逆にアンテナ21,22からの受信信号Rを送受信回路10に出力する。
スイッチ36,37は、論理回路35からの制御に基づいて、オン状態/オフ状態となる。スイッチ36がオフ状態になると、電圧変換回路32からの出力電圧Vaがアナログスイッチ回路33に供給されない。その結果、アナログスイッチ回路33は動作を停止する。一方、スイッチ36がオン状態となると、電圧変換回路32からの出力電圧Vaがアナログスイッチ回路33に供給され、アナログスイッチ回路33が動作を開始する。スイッチ37と、アナログスイッチ回路34との関係も同様である。この制御をすることで、使用されていないアナログスイッチ回路の動作がオフ状態となって消費電力が低減される。
図11は、図10中のアナログスイッチ回路33の電気的構成を示す図である。
このアナログスイッチ回路33は、同図11に示すように、インバータ100と、pチャネル型MOSFET(以下、「pMOS」という)101とから構成されている。インバータ100の出力側は、FET101のゲートに接続されている。また、インバータ100の電源入力端子、及びFET101のソースには、外部から出力電圧Vaが印加されている。なお、アナログスイッチ回路33とアンテナ21との間には、図示しないコンデンサが挿入されている。それによって、携帯無線端末のユーザがアンテナに触れたとしても、直流電圧が変化せず、回路が正常に動作する。なお、アナログスイッチ回路34も同様の構成となっている。
このアナログスイッチ回路33では、論理回路35からの出力信号に基づいて、インバータ100が高レベル(以下、“H”という)を出力した場合、FET101のソース・ゲート間電圧が小さくなり、オフ状態となる一方、インバータ100が低レベル(以下、“L”という)を出力した場合、FET101のソース・ゲート間電圧が大きくなり、オン状態となる。この携帯無線端末では、アナログスイッチ回路33,34にバッテリの電源電圧Vcよりも高い出力電圧Vaを印加することで、従来の携帯無線端末に比べてIMD特性が改善される。
この携帯無線端末では、電源電圧Vcが電圧変換回路32により出力電圧Vaに変換され、同出力電圧Vaが常時アンテナ・スイッチ31に供給される。アナログスイッチ回路33,34及びスイッチ36,37は、アンテナ選択信号dに基づいて論理回路35により制御される。また、出力電圧Vaは、スイッチ36又はスイッチ37を介してアナログスイッチ回路33又はアナログスイッチ回路34ヘ印加される。信号送信時、送信部11から送信信号Tが発生し、同送信信号Tは、デュープレクサ13を経由し、選択されているアナログスイッチ回路33又はアナログスイッチ回路34を介してアンテナ21又はアンテナ22に送出される。一方、信号受信時、受信信号Rは、選択されているアンテナ21又はアンテナ22から、アナログスイッチ回路33又はアナログスイッチ回路34とデュープレクサ13を経由して、受信部12により受信される。
この携帯無線端末では、アンテナ選択部30中に、電源電圧Vcを出力電圧Vaに変換する電圧変換回路32が設けられているが、この電圧変換回路32の動作状態は、制御部14から制御ができない。すなわち、常時、送信信号Tのパワーが高い場合に対応した出力電圧Vaがアンテナ・スイッチ31に供給され、アナログスイッチ回路33又はアナログスイッチ回路34へ印加される。このため、送信信号Tのパワーが低く、IMD特性の劣化が小さいときでも、出力電圧Vaに対応した電流がアナログスイッチ回路33又はアナログスイッチ回路34に流れ、消費電流が大きくなる。よって、バッテリの寿命が短くなり、携帯無線端末の待受け時間が短い。このため、消費電流が低減されて待受け時間が長くなる携帯無線端末を提供する。
図1は、この発明の第1の実施例である無線装置の要部の電気的構成を示すブロック図である。
この例の無線装置は、携帯無線端末であり、同図に示すように、送受信回路40と、検波回路44と、アンテナ51,52と、アンテナ選択部60と、制御部70とから構成されている。送受信回路40は、送信部(Transmitter )41と、受信部(Receiver)42と、デュープレクサ(DUPLEXER)43とから構成されている。送信部41は、送信動作時、送信信号Tを発生する。受信部42は、受信信号Rを受信する。デュープレクサ43は、送信信号Tと受信信号Rとを、お互いの妨害にならないように分離する。検波回路44は、検波用ダイオード及びLPF(Low Pass Filter )などで構成され、送信信号Tの検波を行い、検波信号eを出力する。検波信号eは、送信信号Tのパワーに関する情報を含む。
アンテナ選択部60は、アンテナ・スイッチ61と、電圧変換回路62と、半導体スイッチ63とから構成されている。電圧変換回路62は、たとえば昇圧型DC/DCコンバータなどで構成されている。電圧変換回路62は、制御部70からの電圧変換回路制御信号Cに基づいて動作状態が制御される。電圧変換回路62は、図示しないバッテリから供給される電源電圧Vcを同電源電圧Vcよりも高い所定の出力電圧Vaに変換してアンテナ・スイッチ61に印加する。この出力電圧Vaの値は、送信信号Tのパワーが高い場合に対応し、アンテナ・スイッチ61のIMD特性が良好なレベルに予め設定されている。半導体スイッチ63は、たとえばエンハンスメント型のpMOSで構成され、電圧変換回路制御信号cに基づいてオン/オフ制御され、オン状態のときに電源電圧Vcをアンテナ・スイッチ61に印加する。特に、この実施例では、半導体スイッチ63は、電圧変換回路62が動作状態のときにオフ状態となり、同電圧変換回路62が停止状態のときにオン状態となる。また、電圧変換回路62は、停止状態のとき、出力側が高インピーダンス状態になる構成となっている。
アンテナ・スイッチ61は、上記図10のアンテナ・スイッチ31と同様に構成され、送信信号Tを受け、選択されたアンテナ51又はアンテナ52に送出するアナログスイッチ回路が含まれる。特に、この実施例では、アンテナ・スイッチ回路61は、電源電圧Vcが半導体スイッチ63を介して印加されるか、又は電圧変換回路62から出力される出力電圧Vaが印加される。送受信回路40は、アンテナ選択信号dに基づいてアンテナ51又はアンテナ52と接続される。制御部70は、この携帯無線端末全体を制御するCPU71及び同CPU71を動作させるための電圧変換回路の制御プログラムが記録されたROM72を有している。また、制御部70は、送信部41から発生する送信信号Tの検波信号eに基づいて上記電圧変換回路62の動作/停止状態を制御する。特に、この実施例では、制御部70は、検波信号eに基づいて送信信号Tの送信パワー値を常時監視し、同送信パワー値が所定の閾値以上のときに同電圧変換回路62を動作させるための電圧変換回路制御信号cを出力し、同送信パワー値が同閾値よりも小さいときに同電圧変換回路62を停止させるための電圧変換回路御信号cを出力する。
図2は、制御部70から電圧変換回路62に対して行う制御の状態を示す制御テーブルを示す図である。
同図に示すように、左の列が、送信信号Tのパワーに基づいた制御の場合分けである。
送信信号TのパワーPoutが予め定められた閾値A以上である場合には、電圧変換制御信号cが“H”となる。この場合、電圧変換回路62は動作を開始し、出力電圧Vaがアンテナ・スイッチ61に印加される。また、送信信号TのパワーPoutが、予め定められた閾値Aより小さい場合には、電圧変換制御信号cが“L”となる。この場合、電圧変換回路62は動作を停止し、出力電圧Vaに代えて電源電圧Vcがアンテナ・スイッチ61に印加される。
図3は、制御部70による電圧変換回路62の制御を示すフローチャート、及び図4が、制御部70によるアンテナ切り替えの制御を示すフローチャートである。
これらの図を参照して、この例の携帯無線端末に用いられる電圧変換回路の動作制御方法の処理内容について説明する。
この携帯無線端末では、送信部41から発生する送信信号Tのレベルに基づいて電圧変換回路62の動作/停止状態が制御され、動作状態のときに出力電圧Vaがアンテナ・スイッチ61のアナログスイッチ回路に印加され、停止状態のときに電源電圧Vcが同アナログスイッチ回路に印加される。
すなわち、図3に示すように、制御部70により、検波回路44から受信した検波信号eに基づいて、現在の送信パワーPoutが測定される(ステップS121)。次に、送信パワーPoutと閾値Aとが比較される(ステップS122)。ここで、送信信号Tの送信パワーPoutが閾値Aよりも小さい場合、制御部70により、電圧変換回路62の動作が停止(OFF)する(ステップS123)。この場合、図2に示すように、電圧変換回路62の動作を停止するための“L”の電圧変換回路制御信号cが出力される。電圧変換回路62は、この電圧変換回路制御信号cを受けて動作が停止する。このとき、電圧変換回路制御信号cによって半導体スイッチ63がオン状態となり、電源電圧Vcがアンテナ・スイッチ61に印加される。このため、アンテナ・スイッチ61に電圧変換回路62の出力電圧Vaが印加される場合よりも消費電流が低減される。
一方、送信パワーPoutが閾値A以上になった場合、制御部70により、電圧変換回路62が動作(ON)する(ステップS124)。この場合、図2に示すように、電圧変換回路62を動作させるための“H”の電圧変換回路制御信号cが出力される。電圧変換回路62は、この電圧変換回路制御信号cを受けて動作状態となる。また、このとき、半導体スイッチ63がオフ状態となり、アンテナ・スイッチ61に電圧変換回路62の出力電圧Vaが印加される。その結果、アンテナ・スイッチ61のアナログスイッチ回路におけるIMD特性が改善される。以上の動作は、アンテナ・スイッチ61によりアンテナ51又はアンテナ52のどちらが選択されていても、同様に行われる。この図3に示す制御は、繰り返し行われる。
アンテナの切り替えは、制御プログラムに基づいて制御部70で制御される。アンテナ51,52の切り替え動作のトリガは、種々のものを採用することが可能である。たとえば、電波状態の悪化、携帯無線端末の動作状態の変化、折り畳み型携帯電話機の場合には、折り畳んだ状態と開いた状態との間の変化などがトリガとして適用できる。制御部70が、アンテナの切り替えをするか否かは、たとえば、同制御部70のCPU71内の特定のレジスタに記憶されているデータに基づいて決定される。制御部70上で動作するアンテナ切り替え制御プログラムは、定期的に又はそのレジスタの値が変化したことをトリガに、そのレジスタのデータの内容を確認する。そして、制御部70は、アンテナの切り替えの必要性を判断する。
すなわち、図4に示すように、制御部70により、アンテナ切り替えの必要性が判断される(ステップS131)。アンテナ切り替えの必要がない場合は、そのまま制御が終了し、アンテナ切り替えの必要がある場合は、次の動作に移行する。たとえば、アンテナ51からアンテナ52に切り替える場合、切り替え先のスイッチ、すなわち図10中のスイッチ37がオン状態となるように、制御部70からアンテナ選択信号dが論理回路35に出力される(ステップS132)。そして、論理回路35により、スイッチ37がオン状態となる。このとき、アナログスイッチ回路34は、出力電圧Vaが印加され、動作が開始する。次に、切り替え先のアナログスイッチ回路すなわちアナログスイッチ回路34がオン状態となるように、制御部70からアンテナ選択信号dが論理回路35に出力される(ステップS133)。そして、論理回路35により、アナログスイッチ回路34がオン状態となり、送信部41とアンテナ52とが接続される。
次に、切り替え元のアナログスイッチ回路すなわちアナログスイッチ回路33がオフ状態となるように、制御部70からアンテナ選択信号dが論理回路35に出力される(ステップS134)。そして、論理回路35により、アナログスイッチ回路33がオフ状態となり、送信部41とアンテナ21とが切断される。次に、切り替え元のスイッチすなわちスイッチ36がオフ状態となるように、制御部70からアンテナ選択信号dが論理回路35に出力される(ステップS135)。そして、論理回路35により、スイッチ36がオフ状態となり、アナログスイッチ回路33に出力電圧Vaが印加されず、動作が停止する。アンテナ52からアンテナ51に切り替える場合も、同様の処理が行われる。
図4に示す制御では、どの瞬間をとっても、送信信号Tが完全に遮断されることがない。よって、携帯無線端末から送信信号Tが瞬間的に断絶することが防止され、同携帯無線端末の通信品質が良好に維持される。また、動作が不必要なアナログスイッチ回路に電源電圧が印加されることがないため、携帯無線端末の消費電力が低減される。図4に示す制御では、制御部70からのアンテナ選択信号dにより、各制御が論理回路35に指示されているが、他の処理方法も可能である。たとえば、アンテナ切り替えに関する特定の命令が制御部70から論理回路35へ出力されたとき、同論理回路35により、ステップS132からステップS135に対応する処理が制御部70から新たに指示を受けることなく行われる処理方法である。この図4に示す制御は、繰り返し行われる。
以上のように、この第1の実施例では、送信パワーPoutが閾値Aよりも小さい場合に電圧変換回路62の動作が停止状態となる。そして、電源電圧Vcが半導体スイッチ63を介してアンテナ・スイッチ61に印加されるので、同アンテナ・スイッチ61における消費電流が低減される。このため、バッテリの寿命が長くなり、携帯無線端末の待受け時間が延長される。
上記実施例1では、電圧変換回路62は、送信パワーPoutと閾値Aとの比較結果に基づいて、動作/停止の2つの状態にのみ制御される。送信パワーPoutが連続的に変化し得るのに対して、電圧変換回路62の動作状態は2つしかない。すなわち、アンテナ・スイッチ61に印加する電圧は、出力電圧Va及び電源電圧Vcの2種類しかない。よって、アンテナ・スイッチ61に印加する電圧が、必ずしも送信パワーPoutに対して最適な関係にならないことがある。このため、次の実施例2では、送信パワーPoutの変化に対応して、アンテナ・スイッチ61に印加する電圧をより細かく調整することで、さらに消費電流が低減されるように改善する。
図5は、この発明の第2の実施例である携帯無線端末の電気的構成を示すブロック図であり、第1の実施例を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
この例の携帯無線端末では、同図5に示すように、図1中のアンテナ選択部60及び制御部70に代えて、新たな機能が付加されたアンテナ選択部60A及び制御部70Aが設けられている。また、電源LSI(大規模集積回路)80が新たに設けられている。アンテナ選択部60Aでは、図1中の電圧変換回路62に代えて、異なる構成の電圧変換回路62Aが設けられ、半導体スイッチ63が削除されている。電圧変換回路62Aは、電圧変換回路62の機能に加え、電源LSI80から送出されるリファレンス信号mにより出力電圧Vaが可変制御される。よって、同出力電圧Vaは、連続的に変化する。制御部70Aは、制御部70の機能に加え、検波信号eのレベルに基づいて送信信号Tの送信パワー値に対応した送信パワー情報pを生成する。送信パワー情報pは、所定の量子化ビット数のデジタル値で構成されている。電源LSI80は、送信パワー情報pのビット数に対応したDAC(デジタル/アナログ・コンバータ)81を有している。DAC81は、送信パワー情報pをアナログのリファレンス信号mに変換する。このため、制御部70Aは、電源LSI80と相俟って、送信信号Tの送信パワー値に対応して電圧変換回路62Aの出力電圧Vaを可変制御する。他は、図1と同様の構成である。
図6は、制御部70Aにより行われる処理を示すフローチャートである。
この図を参照して、この例の携帯無線端末に用いられる制御方法の処理内容について説明する。
まず、制御部70Aにより、検波回路44からの検波信号eに基づいて、送信信号Tの送信パワーPoutが測定される(ステップS141)。続いて、制御部70Aにより、送信パワーPoutに対応した送信パワー情報pが生成され(ステップS142)、同送信パワー情報pが電源LSI80に出力される(ステップS143)。
電源LSI80では、送信パワー情報pに基づいて、DAC81の出力が設定される。この場合、アンテナ・スイッチ61のIMD特性を良好に保つため、送信パワーが大きいときは、電圧変換回路62の出力が大きくなるように、DAC81の出力値が設定され、同DAC81からリファレンス信号mが出力される。電圧変換回路62Aでは、このリファレンス信号mに基づいて、出力電圧Vaが可変制御される。このように、電圧変換回路62Aの出力電圧Vaは、送信信号Tのパワーに基づいて、より細かく制御される。この結果、アンテナ・スイッチ61での消費電流がさらに低減され、バッテリの寿命がさらに長くなり、携帯無線端末の待受け時間が延長される。また、アンテナの切り替え動作では、制御部70Aにより、第1の実施例の図4と同様の処理が行われる。なお、DAC81のビット数を増やすことにより、より細かい単位で電圧変換回路62Aの出力電圧Vaが制御される。
図7は、この発明の第3の実施例である携帯無線端末の電気的構成を示すブロック図であり、図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
この例の携帯無線端末では、同図7に示すように、図1中の送受信回路40及び制御部70に代えて、異なる構成の送受信回路40B及び制御部70Bが設けられ、検波回路44が削除されている。送受信回路40Bでは、送信部41に代えて、新たな機能が付加された送信部41Bが設けられている。送信部41Bは、送信部41の機能に加え、ノーマルモードによる動作又は低消費電流モードによる動作が、制御部70Bからのモード切替制御信号fに基づいて切り替えられるようになっている。ノーマルモードによる動作は、送信信号Tの送信パワー値が所定の基準値以上のある固定値で出力される動作である。一方、低消費電流モードによる動作は、同送信パワー値が同基準値よりも小さいある固定値で出力される動作である。固定値は複数種類あってもよい。それぞれの動作モードの出力信号の送信パワーは予めROM72に記憶され、制御部70Bは、その値に基づいて送信部41Bの送信信号Tの送信パワーを制御する。
また、制御部70Bは、制御部70の電圧変換回路制御信号cに代えて、モード切り替え制御信号fを出力する。制御部70Bは、予め定められた制御プログラムに基づいて、モード切替制御信号fを生成する。同制御プログラムは、ROM72に予め記憶されている。制御部70Bで動作する。また、制御部70Bは、図1中の制御部70とは異なり,検波回路44からの検波信号eに基づいて制御されるものではない。
図8は、制御部70Bにより行われる処理を示すフローチャートである。
この図を参照して、この例の携帯無線端末に用いられる制御方法の処理内容について説明する。
制御部70Bにより、動作モードが確認される(ステップS151)。この場合、たとえばCPU71内の特定のレジスタに現在の動作モードを判断する領域を確保しておき、同レジスタを確認する。同レジスタに“1”が記憶されていればノーマルモード、及び“0”が記憶されていれば低消費電流モードである。現在の動作モードがノーマルモードである場合、制御部70Bにより、ノーマルモードへの切替え制御信号f(たとえば、“H”)が出力される(ステップS152)。一方、現在の動作モードが低消費電流モードである場合、制御部70Bにより、低消費電流モードへの切替え制御信号f(たとえば、“L”)が出力される(ステップS153)。この図8に示す一連の制御は、繰り返し行われる。また、アンテナの切り替え動作では、制御部70Bにより、第1の実施例の図4と同様の処理が行われる。また、携帯無線端末の動作モードの決定は、別の制御プログラムに基づいて行ってもよい。同制御プログラムは、たとえば、図示しない無線基地局からの制御信号に基づいて、動作モードの切り替えを設定するように構成されている。この場合、制御部70Bにより、CPU71内の特定のレジスタの値が書き換えられる。
アンテナ選択部60中の電圧変換回路62は、モード切替制御信号fに基づいて動作状態が制御され、半導体スイッチ63は、同モード切替制御信号fに基づいてオン/オフ制御される。送信部41Bの動作モードが低消費電流モードのとき、すなわち、モード切替制御信号fが“L”のとき、電圧変換回路62の動作が停止する。このとき、半導体スイッチ63がオン状態となり、電源電圧Vcがアンテナ・スイッチ61に印加される。このため、アンテナ・スイッチ61に電圧変換回路62の出力電圧Vaが印加される場合よりも消費電流が低減される。また、送信部41Bの動作モードがノーマルモードのとき、すなわち、モード切替制御信号fが“H”のとき、電圧変換回路62が動作状態となる。このとき、半導体スイッチ63がオフ状態となり、アンテナ・スイッチ61に電圧変換回路62の出力電圧Vaが印加され、アンテナ・スイッチ61のアナログスイッチ回路におけるIMD特性が改善される。
以上のように、この第3の実施例では、送信部41Bの動作モードが低消費電流モードと判定された場合に電圧変換回路62の動作が停止され、電源電圧Vcがアンテナ・スイッチ61に印加される。また、送信部41Bの動作モードがノーマルモードと判定された場合に電圧変換回路62が動作し、出力電圧Vaがアンテナ・スイッチ61に印加される。よって、検波回路44を設けて測定することなく、送信信号Tの送信パワーに基づいて適切な電圧がアンテナ・スイッチ61に印加される。このため、IMD特性の劣化が防止されると共に、消費電力が低減される。よって、アンテナ・スイッチ61における消費電流が低減される。このため、バッテリの寿命が長くなり、携帯無線端末の待受け時間が延長される。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成は同実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などがあっても、この発明に含まれる。
たとえば、図1中のアンテナ選択部60は、電源電圧Vc又は出力電圧Vaが電圧変換回路制御信号cに基づいて選択されてアンチナ・スイッチ61に印加されるようになっていれば、任意の構成で良い。また、半導体スイッチ63は、FETの他、別のアナログスイッチ回路で構成してもよい。また、図5中の電源LSI80は、送信パワー情報pをリファレンス信号mに変換する構成になっていれば、任意の構成で良い。また、図5中のCPU71が電源LSI80と同じ機能をプログラムで実現する構成も可能である。この場合、電源LSI80とは別のDACを用いて電圧変換回路62Aの出力電圧を可変制御する構成とする。
また、図5中の電圧変換回路62Aに、たとえばバス機能など、CPU71と通信できるインタフェースを設けることで、同CPU71から電源変換回路62Aの出力電圧Vaを可変制御する構成としてもよい。また、アンテナ51,52は、これらの2つに限らず、任意数で良い。たとえば、アンテナを3つ備えていても良いし、3つのうちの1つを送信用、2つを受信用、又は、その逆になっていてもよい。また、第1の実施例では、送信パワーPoutと閾値Aとの比較結果に基づいて電圧変換回路62の動作が制御されるようになっているが、送信信号Tの有/無に基づいて同電圧変換回路62の動作/停止を制御するようにしても、同実施例とほぼ同様の作用、効果が得られる。図11に示すアナログスイッチ回路33では、pMOS101が用いられているが、nチャネル型のMOSFETなど、他の型のMOSFETを用いてもよい。また、JFET(Junction FET)などを用いてもよい。
この発明は、携帯電話機に限らず、複数のアンテナが設けられた携帯情報端末やトランシーバなど、携帯無線端末全般に適用できる。また、この発明は、携帯無線端末の他、たとえば同携帯無線端末と無線接続される無線基地局などの無線装置にも適用できる。
この発明の第1の実施例である無線装置の要部の電気的構成を示すブロック図である。 制御部70から電圧変換回路62に対して行う制御の状態を示す制御テーブルを示す図である。 制御部70による電圧変換回路62の制御を示すフローチャートである。 制御部70によるアンテナ切り替えの制御を示すフローチャートである。 この発明の第2の実施例である携帯無線端末の電気的構成を示すブロック図である。 制御部70Aにより行われる処理を示すフローチャートである。 この発明の第3の実施例である携帯無線端末の電気的構成を示すブロック図である。 制御部70Bにより行われる処理を示すフローチャートである。 IMD特性が改善された携帯無線端末の要部の電気的構成を示す図である。 図9中のアンテナ・スイッチ31の要部の電気的構成を示す図である。 図10中のアナログスイッチ回路33の電気的構成を示す図である。
符号の説明
10,40,40B 送受信回路
11,41,41B 送信部(Transmitter )
12,42 受信部(Receiver)
13,43 デュープレクサ(DUPLEXER)
44 検波回路
21,22,51,52 アンテナ
30,60,60A アンテナ選択部
14,70,70A,70B 制御部
31,61 アンテナ・スイッチ(アンテナ選択部の一部)
32,62,62A 電圧変換回路(アンテナ選択部の一部)
33,34 アナログスイッチ回路(アンテナ選択部の一部)
35 論理回路(アンテナ選択部の一部)
36,37 スイッチ(アンテナ選択部の一部)
63 半導体スイッチ(アンテナ選択部の一部)
71 CPU(中央処理装置)(制御部の一部)
72 ROM(リードオンリメモリ)(制御部の一部)
80 電源LSI(大規模集積回路)
100 インバータ(アナログスイッチ回路の一部)
101 pMOS(アナログスイッチ回路の一部)

Claims (9)

  1. 送信信号を発生する送信部と、
    前記送信信号に対応した電波を放射するための複数のアンテナと、
    制御部と、
    前記複数のアンテナのうちの1つをアンテナ選択信号に基づいて選択するアンテナ選択部とを備え、
    前記アンテナ選択部は、
    電源電圧を該電源電圧よりも高い所定の出力電圧に変換する電圧変換回路と、
    該電圧変換回路から出力される前記所定の出力電圧又は前記電源電圧が印加されて動作するアナログスイッチ回路とを有し、
    前記制御部は、
    前記送信部から発生する前記送信信号のレベルに基づいて前記電圧変換回路の動作/停止状態を制御し、動作状態のときに前記所定の出力電圧を前記アナログスイッチ回路に印加し、停止状態のときに前記電源電圧を前記アナログスイッチ回路に印加する構成とされていることを特徴とする無線装置。
  2. 前記制御部は、
    前記送信部から発生する前記送信信号の送信パワー値が所定の閾値以上のときに前記電圧変換回路を動作させて前記所定の出力電圧を前記アナログスイッチ回路に印加し、前記送信パワー値が前記閾値よりも小さいとき、前記電圧変換回路を停止させると共に、前記所定の出力電圧に代えて前記電源電圧を前記アナログスイッチ回路に印加する構成とされていることを特徴とする請求項1記載の無線装置。
  3. 前記制御部は、
    前記送信部から発生する前記送信信号の有/無に基づいて前記電圧変換回路の動作/停止を制御する構成とされていることを特徴とする請求項1記載の無線装置。
  4. 前記制御部は、
    前記送信部から発生する前記送信信号の送信パワー値に基づいて前記電圧変換回路の前記力電圧を可変制御する構成とされていることを特徴とする請求項1記載の無線装置。
  5. 送信信号を発生する送信部と、
    前記送信信号に対応した電波を放射するための複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナのうちの1つをアンテナ選択信号に基づいて選択するアンテナ選択部とを備え、
    前記アンテナ選択部は、
    電源電圧を該電源電圧よりも高い所定の出力電圧に変換する電圧変換回路と、
    該電圧変換回路から出力される前記所定の出力電圧又は前記電源電圧が印加されて動作するアナログスイッチ回路とを有する無線装置に用いられ、
    前記送信部から発生する前記送信信号のレベルに基づいて前記電圧変換回路の動作/停止状態を制御し、動作状態のときに前記所定の出力電圧を前記アナログスイッチ回路に印加し、停止状態のときに前記電源電圧を前記アナログスイッチ回路に印加することを特徴とする無線装置の制御方法。
  6. 前記送信部から発生する前記送信信号の送信パワー値が所定の閾値以上のときに前記電圧変換回路を動作させて前記所定の出力電圧を前記アナログスイッチ回路に印加し、前記送信パワー値が前記閾値よりも小さいときに前記電圧変換回路を停止させると共に、前記所定の出力電圧に代えて前記電源電圧を前記アナログスイッチ回路に印加することを特徴とする請求項5記載の無線装置の制御方法。
  7. 前記送信部から発生する前記送信信号の有/無に基づいて前記電圧変換回路の動作/停止を制御することを特徴とする請求項5記載の無線装置の制御方法。
  8. 前記送信部から発生する前記送信信号の送信パワー値に基づいて前記電圧変換回路の前記出力電圧を可変制御することを特徴とする請求項5記載の無線装置の制御方法。
  9. 送信信号を発生する送信部と、
    前記送信信号に対応した電波を放射するための複数のアンテナと、
    制御部と、
    前記複数のアンテナのうちの1つをアンテナ選択信号に基づいて選択するアンテナ選択部とを備え、
    前記アンテナ選択部は、
    電源電圧を該電源電圧よりも高い所定の出力電圧に変換する電圧変換回路と、
    該電圧変換回路から出力される前記所定の出力電圧又は前記電源電圧が印加されて動作するアナログスイッチ回路とを有する、無線装置に対して、前記制御部に制御させるための制御プログラムであって、
    前記送信部から発生する前記送信信号のレベルに基づいて前記電圧変換回路の動作/停止状態を制御し、動作状態のときに前記所定の出力電圧を前記アナログスイッチ回路に印加し、停止状態のときに前記電源電圧を前記アナログスイッチ回路に印加することを特徴とする制御プログラム。
JP2005191695A 2004-07-01 2005-06-30 無線装置、該無線装置に用いられる制御方法及び制御プログラム Pending JP2006050590A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005191695A JP2006050590A (ja) 2004-07-01 2005-06-30 無線装置、該無線装置に用いられる制御方法及び制御プログラム

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004196023 2004-07-01
JP2005191695A JP2006050590A (ja) 2004-07-01 2005-06-30 無線装置、該無線装置に用いられる制御方法及び制御プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006050590A true JP2006050590A (ja) 2006-02-16

Family

ID=36028551

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005191695A Pending JP2006050590A (ja) 2004-07-01 2005-06-30 無線装置、該無線装置に用いられる制御方法及び制御プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006050590A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008056747A1 (fr) * 2006-11-09 2008-05-15 Renesas Technology Corp. Circuit intégré semi-conducteur, module rf utilisant celui-ci et dispositif de terminal de communication radio utilisant celui-ci
WO2013094535A1 (ja) * 2011-12-20 2013-06-27 株式会社村田製作所 高周波モジュール
WO2013094768A1 (ja) * 2011-12-22 2013-06-27 Necカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 無線通信装置、その制御方法及びプログラム
CN104901713A (zh) * 2015-05-22 2015-09-09 成都前锋电子仪器有限责任公司 一种无线模块功耗控制电路
CN110958669A (zh) * 2018-09-27 2020-04-03 海能达通信股份有限公司 一种智能终端及其的功率控制方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07297749A (ja) * 1994-04-28 1995-11-10 Nec Corp 複数のアンテナを備える無線装置
WO2003107551A1 (ja) * 2002-05-31 2003-12-24 松下電器産業株式会社 高周波スイッチ回路およびそれを用いた移動体通信端末装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07297749A (ja) * 1994-04-28 1995-11-10 Nec Corp 複数のアンテナを備える無線装置
WO2003107551A1 (ja) * 2002-05-31 2003-12-24 松下電器産業株式会社 高周波スイッチ回路およびそれを用いた移動体通信端末装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2008056747A1 (ja) * 2006-11-09 2010-02-25 株式会社ルネサステクノロジ 半導体集積回路、それを内蔵したrfモジュールおよびそれを搭載した無線通信端末装置
JP4524478B2 (ja) * 2006-11-09 2010-08-18 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体集積回路、それを内蔵したrfモジュールおよびそれを搭載した無線通信端末装置
US8200167B2 (en) 2006-11-09 2012-06-12 Renesas Electronics Corporation Semiconductor integrated circuit, RF module using the same, and radio communication terminal device using the same
US8335479B2 (en) 2006-11-09 2012-12-18 Renesas Electronics Corporation Semiconductor integrated circuit, RF module using the same, and radio communication terminal device using the same
WO2008056747A1 (fr) * 2006-11-09 2008-05-15 Renesas Technology Corp. Circuit intégré semi-conducteur, module rf utilisant celui-ci et dispositif de terminal de communication radio utilisant celui-ci
US8676132B2 (en) 2006-11-09 2014-03-18 Renesas Electronics Corporation Semiconductor integrated circuit, RF module using the same, and radio communication terminal device using the same
US9413415B2 (en) 2011-12-20 2016-08-09 Murata Manufacturing Co., Ltd. High frequency module
WO2013094535A1 (ja) * 2011-12-20 2013-06-27 株式会社村田製作所 高周波モジュール
JP5652558B2 (ja) * 2011-12-20 2015-01-14 株式会社村田製作所 高周波モジュール
US10009059B2 (en) 2011-12-20 2018-06-26 Murata Manufacturing Co., Ltd. High frequency module
WO2013094768A1 (ja) * 2011-12-22 2013-06-27 Necカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 無線通信装置、その制御方法及びプログラム
CN104901713A (zh) * 2015-05-22 2015-09-09 成都前锋电子仪器有限责任公司 一种无线模块功耗控制电路
CN110958669A (zh) * 2018-09-27 2020-04-03 海能达通信股份有限公司 一种智能终端及其的功率控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3599710B1 (en) Switching regulator for dynamically changing output voltage and power supply circuit including the switching regulator
EP1612965A2 (en) Antenna selector
US6952144B2 (en) Apparatus and method to provide power amplification
JP4050096B2 (ja) 高周波スイッチ回路および移動体通信端末装置
EP2218183B1 (en) Methods and apparatuses for selectable voltage supply
JP5639162B2 (ja) キャパシタスイッチング回路
CN102577123B (zh) 具有动态偏置的rf缓冲器电路
WO2009087732A1 (ja) 携帯無線機
US7759915B2 (en) System with linear and switching regulator circuits
JP2006050590A (ja) 無線装置、該無線装置に用いられる制御方法及び制御プログラム
US20130252562A1 (en) High power high isolation low current cmos rf switch
JP2006025062A (ja) 高周波スイッチ回路
WO2005109681A1 (en) A method and apparatus for diversity switching control
JP2008035560A (ja) 高周波スイッチ回路
US10348358B1 (en) Transceivers with dual power amplifiers for wireless communications
US8604863B2 (en) Switch control circuit, semiconductor device, and radio communication device
US9065386B2 (en) Low voltage operation for a power amplifier
JP2009272907A (ja) 無線通信端末
JP4735164B2 (ja) 無線送信回路、無線送信機、無線通信回路及び無線通信機
JP2006190021A (ja) 半導体集積回路装置および無線通信システム
CN109075811A (zh) 具有多种通信能力的移动设备
US7285993B2 (en) Method and system for a divide by N circuit with dummy load for multiband radios
JP4027758B2 (ja) 無線機
JP4120426B2 (ja) 送受信機
JP2003298435A (ja) 携帯無線器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080514

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100511

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100712

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100817