JP2006046986A - センサ情報統合解析装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の音響センサの情報を処理する信号処理装置では、音響センサごとにパラメータを推定する必要があり、センサ数に応じて処理負荷が高くなるので、複数の音響センサのパラメータ推定にかかる負荷を低減する必要がある。
【解決手段】複数の音響センサをグループ化し、グループ内の音響センサの平均位置に1つの仮想的な音響センサが存在すると仮定し、仮想的な音響センサのパラメータの最適化を仮想的な音響センサごとに行い、各グループに含まれる音響センサのパラメータをそのグループの仮想的な音響センサのパラメータと同一に設定する。
【選択図】図3
【解決手段】複数の音響センサをグループ化し、グループ内の音響センサの平均位置に1つの仮想的な音響センサが存在すると仮定し、仮想的な音響センサのパラメータの最適化を仮想的な音響センサごとに行い、各グループに含まれる音響センサのパラメータをそのグループの仮想的な音響センサのパラメータと同一に設定する。
【選択図】図3
Description
本発明は、複数の音響センサの観測情報を統合的に処理して目標信号を検出し、観測対象の追尾、位置推定を行う装置および方法に関する。
複数の音響センサの観測情報を統合的に処理する場合、その前段階として各音響センサの各種パラメータ設定が必須である。設定するパラメータとしては、センサ位置などの外部的なパラメータや、送信パルスの周波数などの内部的なパラメータがある。
従来、このような音響センサのパラメータ設定方法は、例えば、下記非特許文献1に提案されている。また、すべてのパラメータを自動で設定せず、オペレータの経験に基づく手動設定も併用されている。
非特許文献1に記載の方法では、物理的な環境や音響信号の処理方式のモデル化を行い、信号処理装置のS/Nなどを評価指標としたパラメータ最適化法を提案している。最適化については、解析的な最適解の導出のほか、数値的、発見的手法の適用が報告されている。
S. M. Kay、J. H. Thanos、念ptimal Transmit Signal Design for Active Sonar/Radar煤AIEEE Int. Conf. Acoustics、Speech、and Signal Processing (ICASSP‘02)、pp.1513-1516、2002.
上記従来技術を複数の音響センサの情報を処理する信号処理装置に適用する場合、音響センサごとにパラメータを推定する必要があり、センサ数に応じて処理負荷が高くなる。
本発明では、複数の音響センサの各種パラメータ推定にかかる負荷を低減した、複数のセンサ情報の解析装置を提供する。
分散配置された複数の音響センサから得られた観測信号、前記複数の音響センサの設置位置信号および前記複数の音響センサの設置領域における音響物理的な情報を計測する環境センサから得られた観測信号を記憶する記憶領域を備える記憶装置と、前記記憶装置にアクセス可能な中央処理装置とを備えた計算機により構成する。
前記中央処理装置は前記記憶装置に記憶された前記音響センサから得られた観測信号を解析して各音響センサの観測領域内の各位置における観測信号値を算出し、前記観測信号値が同一の目標からの観測信号の値であるか否かを判定し、同一であると判定した前記観測信号の値に基づいて、各位置における目標の存在の有無を推定し、
前記記憶装置に記憶された前記設置位置に関する信号を基礎に、前記音響センサの現在のパラメータを推定し、
前記記憶装置に記憶された前記環境センサから得られた観測信号を基礎に前記音響センサの観測領域における音響物理的な情報を推定し、前記複数の音響センサの位置関係に基づいて音響センサをグループ化し、グループ内に1つの仮想音響センサが存在すると仮定して、前記推定された音響センサの観測領域における音響物理的な情報に基づいて前記仮想音響センサのパラメータを前記仮想音響センサごとに算出し、前記音響センサのグループごとに、各グループに含まれる複数の音響センサのパラメータとして前記仮想音響センサのパラメータを設定する。
前記記憶装置に記憶された前記設置位置に関する信号を基礎に、前記音響センサの現在のパラメータを推定し、
前記記憶装置に記憶された前記環境センサから得られた観測信号を基礎に前記音響センサの観測領域における音響物理的な情報を推定し、前記複数の音響センサの位置関係に基づいて音響センサをグループ化し、グループ内に1つの仮想音響センサが存在すると仮定して、前記推定された音響センサの観測領域における音響物理的な情報に基づいて前記仮想音響センサのパラメータを前記仮想音響センサごとに算出し、前記音響センサのグループごとに、各グループに含まれる複数の音響センサのパラメータとして前記仮想音響センサのパラメータを設定する。
複数の音響センサのパラメータ推定にかかる処理負荷を低減できる。また、その結果、環境の変化に応じた動的なパラメータ推定が可能になり、目標の探知性能の向上が期待できる。
[実施例1]
実施例1は、複数の音響センサをその位置情報によりグループ化して各種センサパラメータを設定後、それらの観測情報を総合的に解析することにより目標を検出する統合解析装置を構成する。
実施例1は、複数の音響センサをその位置情報によりグループ化して各種センサパラメータを設定後、それらの観測情報を総合的に解析することにより目標を検出する統合解析装置を構成する。
図1は、実施例1における複数の音響センサを用いた目標の観測方法を模式的に示す図である。目標103および各音響センサ101a−101cは水中に存在する。図1ではセンサ数を3としているが、3以上の任意の数とすることができる。
各音響センサ101a−101cは目標103が存在すると想定される領域に向けて観測領域が形成されるように配置される。102a,102b,102cは音響センサ101a,101b,101cの観測領域を示す。図の例では、音響センサ101a、101bでは音波を発信および受信する機能を備え、音響センサ101cは音波を受信する機能のみを備えるものとされる。音響センサ101aおよび101bにより発信された音波は目標103で反射され、この反射波を音響センサ101a,101b,101cで受信する。目標103は静止している場合もあり、移動している場合もある。ここでは、音響センサ101a、101bは送受波器、音響センサ101cは受波器としているが、これらは送波器、受波器、および送受波器のどの形式でも良い。ただし、少なくとも一つの音響センサは送波器の機能を持つことが必要である。また、同様に少なくとも一つの音響センサは受波器の機能を持つことが必要である。
図2は、実施例1における統合解析装置の構成を示す図である。本装置210は、音響センサ101a,101b,101c、音響センサの設置領域における音響物理的な情報、例えば水温、流速、を計測する環境センサ111および位置センサ110a,110b,110cとのインタフェース201、一連の処理を行うCPU202、プログラムやデータを格納する記憶装置203、外部機器205、表示手段211、キーボード212およびポインティングデバイス(例えばマウス)213とのインタフェース204、およびこれらを接続するバス206から構成される。表示手段211、キーボード212およびポインティングデバイス(例えばマウス)213は統合解析装置のオペレータによるデータの入力あるいは解析結果のオペレータへの提示のために使用される。
図3は、統合解析装置における各機器と処理プログラムとの関連を示すブロック図である。信号観測プログラム301は、各音響センサ101の観測信号を解析して、音響センサ101の観測領域102内の各位置における観測信号値(反射波の信号強度)を求める。統合解析プログラム302は、観測信号値の高い位置に目標103が存在すると仮定し、異なる音響センサで得られた観測信号値が同一の目標からの観測信号の値であるか否かを判定する。同一であると判定した観測信号の値に基づいて、その信号が観測された位置に目標が存在すると推定する。状態計測プログラム303は、前記音響センサに関する信号を基礎に音響センサの現在のパラメータ値を推定し保持する。ここで、音響センサのパラメータとは、送信範囲、送信波形(振幅、周波数、パルス長、掃引レート)、送信方位、位置、送信タイミングを意味する。環境情報取得プログラム305は環境センサ101から得られた観測信号を基礎に音響センサの観測領域における音響物理的な情報を推定する。パラメータ設定プログラム304は、状態計測プログラム303および環境情報取得プログラム305の出力に基づいて、さらに、必要に応じて、信号観測プログラム301および統合解析プログラム302の出力をも加味して、音響センサ101のグループ化、および各グループ単位でのセンサパラメータの設定を行う。パラメータ設定プログラム304の出力に応じて各音響センサ101のパラメータが設定される。
以下、信号観測プログラム301、統合解析プログラム302、状態計測プログラム303、パラメータ設定プログラム304、環境情報取得プログラム305における処理の具体例を示す。本処理プログラムは統合解析装置210のメモリ203内に格納され、CPU202により実行される。
信号観測プログラム301では、音響センサ101の観測信号を相関処理などの信号解析法を用いて解析する。信号解析方法としては、例えば、Richard O. Nielsen, 鉄onar Signal Processing Artech House, 1991.に記載の各種信号解析方法を使用することができる。
図4(a),(b)は信号観測プログラム301の解析結果例を説明する図である。図4(a)は、解析結果を、音響センサ101により観測された各位置における観測信号値を輝度値とした観測画像401で表示している例である。観測画像401は、音響センサ101a,101b,101cの観測データに応じて音響センサごとに構成される。観測画像401の横軸は音響センサ101からみた方位、縦軸は音響センサ101からの距離を表す。402は観測点(目標位置情報)、記号403は音響センサ101の位置である。例えば、音響センサ101aについて見れば、音響センサ101aが記号403の位置にあり、音響センサ101aに、観測点402a,402b,402cの位置からの反射信号が受信されていることを示す。他の音響センサ101b,101cについても同様である。ここで音響センサ101に受信される反射信号は図1における目標103によるものと、他のノイズ源に拠るものとが混在している。
図4(b)は、図4(a)に示す画像401を各音響センサ101a,101b,101cで共通の座標系O−XYZに写像したグラフ404である。図4(a)に示す画像401と同様、各センサの画像401に対してグラフ404が構成される。X軸、Y軸は位置、Z軸は観測信号値を表す。曲線405a、405b、405cは、図4(a)に示す画像401の観測点402a、402b、402cに対応し、位置406は点403(音響センサ101aの位置)に対応する。
画像401およびグラフ404の中で、観測信号値が設定したしきい値より高い位置を目標103の位置と仮定する。この段階では、目標位置を一つに定めず、目標位置の候補を幾つか選択する。図4(b)の例では、しきい値に応じて、(1)曲線405aの観測信号値を目標103からの観測信号と仮定する、(2)曲線405aおよび405bの観測信号値を目標103からの観測信号の候補とする、(3)曲線405a、405bおよび405cの観測信号値を目標103からの観測信号の候補とする、(4)目標103からの観測信号はないとする場合が考えられる。以下の解析はこの手法で推定された目標103の位置の候補を基礎として行う。
統合解析プログラム302では、音響センサごとに、時系列に得られる観測信号から推定された目標103の候補位置より目標103の移動の軌跡を推定し、軌跡の同一性の判定および統合を行う。
図5は統合解析プログラム302における具体的な処理手順を示すフロー図である。図6は、図4(b)で説明したグラフ404の各音響センサ101で共通の座標系のX軸、Y軸について、各音響センサ101の観測信号から推定された目標103の移動の軌跡を説明する図である。
601a、601b、601cは、例えば音響センサ101aにより時系列に得られた観測点、602a、602b、602cは、例えば音響センサ101bにより時系列に得られた観測点を、それぞれ、示す。603a、603bは音響センサ101a、101bの時系列に得られた観測点から推定された軌跡を表す曲線である。604a、604bは、それぞれ、音響センサ101a、101bの観測点601a、602aの表す観測位置に対して観測誤差から決まる誤差分布を表す閉曲線群である。このような誤差分布は、全ての観測点で存在するが、図示は省略する。このように、異なる二つの音響センサ101により時系列に得られた観測点のグラフの組は、音響センサ101が3個の場合には、図の音響センサ101a、101bの組の他、音響センサ101a、101cの組、および音響センサ101b、101cの組の二つがある。
以下、図6に示す軌跡を基礎として、統合解析プログラム302における具体的な処理手順を図5を参照して説明する。着目した二つの音響センサの組の軌跡に対して、それぞれの音響センサから得られた軌跡を同一の目標103の移動の軌跡であるか否か判定する。音響センサ数が3以上の場合には、上述した各組の軌跡について同様の処理を実行して、全軌跡の同一性を評価する。
ステップ501:軌跡生成
音響センサごとに時系列の観測点を組合せて軌跡を生成し、目標の軌跡か判定する。評価指標としては、軌跡上の各位置における目標の速度や、単位時間当たりの針路の変化分を使用する。軌跡上の各観測点において、それらが目標の速度や針路の変化分の想定範囲内である場合に、その軌跡を目標の軌跡と推定する。図6の例では、音響センサ101aの観測点601a、601b、601cにより軌跡603aを生成し、音響センサ101bの観測点602a、602b、602cにより軌跡603bを生成する。
音響センサごとに時系列の観測点を組合せて軌跡を生成し、目標の軌跡か判定する。評価指標としては、軌跡上の各位置における目標の速度や、単位時間当たりの針路の変化分を使用する。軌跡上の各観測点において、それらが目標の速度や針路の変化分の想定範囲内である場合に、その軌跡を目標の軌跡と推定する。図6の例では、音響センサ101aの観測点601a、601b、601cにより軌跡603aを生成し、音響センサ101bの観測点602a、602b、602cにより軌跡603bを生成する。
ステップ502−506:同一性評価
異なる音響センサで推定した2つの軌跡を選択する。選択した軌跡上の各観測点について、それらの距離を算出する(ステップ502)。図6の例では、音響センサ101aの観測点により生成した軌跡603aと、音響センサ101bの観測点により生成した軌跡603b間の距離を算出する。距離の計算は、観測誤差分布の平均および分散を基に定義されるマハラノビス距離や、例えば、鳥脇順一郎、“認識工学”、コロナ社、1993.などに記載の種々の距離を基礎として算出することができる。
異なる音響センサで推定した2つの軌跡を選択する。選択した軌跡上の各観測点について、それらの距離を算出する(ステップ502)。図6の例では、音響センサ101aの観測点により生成した軌跡603aと、音響センサ101bの観測点により生成した軌跡603b間の距離を算出する。距離の計算は、観測誤差分布の平均および分散を基に定義されるマハラノビス距離や、例えば、鳥脇順一郎、“認識工学”、コロナ社、1993.などに記載の種々の距離を基礎として算出することができる。
各観測点間の距離についてカイ二乗分布の値を算出する(ステップ503)。その全ての値が設定したしきい値Tk以上であるか否か判定する(ステップ504)。全ての値が設定したしきい値Tk以上である場合には、選択した2つの軌跡が同一の目標を示すとみなして、この推定した2つの軌跡を有効として保存する(ステップ505)。全ての値が設定したしきい値Tk以上で無い場合には、選択した2つの軌跡は同一の目標を示すものでは無いとみなして、この推定した2つの軌跡を無効として廃棄する(ステップ506)。
ステップ507:判定(全軌跡を処理)
上述したように、異なる音響センサの組で観測された軌跡の組の同一性を評価するまで、ステップ502−506を繰り返す。ここまでの処理は、前述した観測信号の候補の全てに対して行う。
上述したように、異なる音響センサの組で観測された軌跡の組の同一性を評価するまで、ステップ502−506を繰り返す。ここまでの処理は、前述した観測信号の候補の全てに対して行う。
ステップ508:目標位置推定
選択した2つの軌跡が同一の目標を示すと判定されて保存された組の軌跡上の対応する観測点の観測位置誤差分布の各位置(X、Y)における積を算出する。図6の例では、対応する観測点601a、602aの観測誤差分布604a、604bなどの積を算出する。軌跡上の対応する観測点の観測位置誤差分布の各位置(X、Y)における積の値が最大となる位置を時刻ごとに選択し、各時刻における目標の観測位置とする。この計算は保存された全ての組について組ごとに実施する。
選択した2つの軌跡が同一の目標を示すと判定されて保存された組の軌跡上の対応する観測点の観測位置誤差分布の各位置(X、Y)における積を算出する。図6の例では、対応する観測点601a、602aの観測誤差分布604a、604bなどの積を算出する。軌跡上の対応する観測点の観測位置誤差分布の各位置(X、Y)における積の値が最大となる位置を時刻ごとに選択し、各時刻における目標の観測位置とする。この計算は保存された全ての組について組ごとに実施する。
統合解析プログラム302ではそのほか、例えば、David L. Hall、溺athematical Techiques in Multisensor Data Fusion煤AArtech House、1992.に記載のフィルタベースの統合方式、尤度やベイズ推定、Dempster−Shafer理論に基づく統合方式を使用することができる。
状態計測プログラム303では、位置センサ110a−110cで観測した前記音響センサの位置の取得、および記憶装置203から現在使用している前記音響センサのパラメータの取得を実施する。センサ位置については、複数の人工衛星を利用した電波測位システムであるGPSにより計測するのが正確である。この場合、各センサにGPS受信機を搭載する必要がある。そのほか、地上の基地局を利用した電波航法システムを使用することもできる。これらの位置計測システムのデータは、他のセンサと同様にセンサインタフェイス201を介して取り込まれる。
図1では、音響センサ101a,101b,101cは、それぞれ、独立した一つのセンサとして表示し、上述の説明もこれを前提としたが、実用的には、これらのセンサを、いくつかのセンサの組として扱う方が簡便な場合がある。このような場合に対して、パラメータ設定プログラム304では、音響センサのグループ化、およびセンサパラメータの最適化を行う。図7はパラメータ設定プログラム304における具体的な処理手順を示すフロー図である。図8は、複数のセンサを、いくつかのセンサの組として扱う場合の例を目標探索領域801、音響センサ802a−802g、グループ化されたセンサの組803a−803c、各グループの仮想的な音響センサ804a−804cと表示して説明する図である。
図8において、音響センサ802a−802gが目標探索領域801の片側の周辺に配置される。音響センサ802a−802cは音響センサのグループ803aとして、音響センサ802dは音響センサのグループ803bとして、および、音響センサ802e−802gは音響センサのグループ803cとして、それぞれ、グループ化される。これらのグループ化されたセンサの組803a−803cには、仮想的なセンサが存在するものと想定され、これらの位置を804a−804cと表す。また、図に例示した音響センサ802aと802d間の距離d(802a,802d)と同様に、各音響センサの距離が演算に使用されるが、このために、各音響センサの設置位置が、位置センサ110a,110b,110cの信号を処理した状態計測プログラム303で取得され、統合解析装置210の記憶装置203に格納される。
以下、図8に示す音響センサの配置、グループ化、および、目標探索領域を基礎として、パラメータ設定プログラム304における具体的な処理手順を図7を参照して説明する。
ステップ701:探索領域設定
音響センサで目標を探索する領域を設定する。例えば、前もって目標の存在確率が高いと分かっている領域や、監視すべき領域を目標探索領域801として設定する。目標探索領域の設定としての具体的な行動は、例えば、音響センサの音波の照射方向および反射の検出の方向を制御することである。
音響センサで目標を探索する領域を設定する。例えば、前もって目標の存在確率が高いと分かっている領域や、監視すべき領域を目標探索領域801として設定する。目標探索領域の設定としての具体的な行動は、例えば、音響センサの音波の照射方向および反射の検出の方向を制御することである。
ステップ702:グループ化
音響センサ802a−802gを互いの距離dに基づいてグループ化する。距離dとしては、音響センサの設置位置から算出される幾何学的な距離を使用する。この距離dに基づいて、鳥脇順一郎、“認識工学”、コロナ社、1993.(前出)などに記載のクラスタリング手法を使用することにより、音響センサをグループ化する。上述したように、図8の例では、音響センサ802a−802gが3つのグループ803a−803cに分割される。
音響センサ802a−802gを互いの距離dに基づいてグループ化する。距離dとしては、音響センサの設置位置から算出される幾何学的な距離を使用する。この距離dに基づいて、鳥脇順一郎、“認識工学”、コロナ社、1993.(前出)などに記載のクラスタリング手法を使用することにより、音響センサをグループ化する。上述したように、図8の例では、音響センサ802a−802gが3つのグループ803a−803cに分割される。
ステップ703:パラメータ更新
1つのグループを選択し、そのグループに含まれる音響センサの平均位置を算出する。その位置に音響センサがあると仮定し、仮想的な音響センサのパラメータCp(i)を設定する。ここで、i(i=0,1,2,…)はステップ703から707までの繰り返し回数を表す。具体的には、仮想的な音響センサの複数のパラメータから1つのパラメータ(Cp(・)の1要素)を任意に選択し、そのパラメータ値を変更する。一度の変更で許容されるパラメータの変更幅はパラメータごとにあらかじめ設定する。同一のグループに含まれる音響センサのパラメータは位置以外同一に設定する。1グループに送波器と受波器が混在する場合には、仮想的な音響センサは送受波器であると仮定してパラメータを設定する。図8の例では、グループ803a−803cについて仮想的な音響センサ804a−804cを仮定し、それらのパラメータを設定する。グループ803aに属する全ての音響センサ802a−802cのパラメータは仮想的な音響センサ804aと同一に設定する。他のグループについても同様に、各音響センサ802のパラメータを設定する。
1つのグループを選択し、そのグループに含まれる音響センサの平均位置を算出する。その位置に音響センサがあると仮定し、仮想的な音響センサのパラメータCp(i)を設定する。ここで、i(i=0,1,2,…)はステップ703から707までの繰り返し回数を表す。具体的には、仮想的な音響センサの複数のパラメータから1つのパラメータ(Cp(・)の1要素)を任意に選択し、そのパラメータ値を変更する。一度の変更で許容されるパラメータの変更幅はパラメータごとにあらかじめ設定する。同一のグループに含まれる音響センサのパラメータは位置以外同一に設定する。1グループに送波器と受波器が混在する場合には、仮想的な音響センサは送受波器であると仮定してパラメータを設定する。図8の例では、グループ803a−803cについて仮想的な音響センサ804a−804cを仮定し、それらのパラメータを設定する。グループ803aに属する全ての音響センサ802a−802cのパラメータは仮想的な音響センサ804aと同一に設定する。他のグループについても同様に、各音響センサ802のパラメータを設定する。
ステップ704:観測情報取得
ステップ703で設定したパラメータを使用して、再度音響センサによる観測を実施し、観測情報を信号観測プログラム301、および統合解析プログラム302で解析する。それらの解析結果を取得する。
ステップ703で設定したパラメータを使用して、再度音響センサによる観測を実施し、観測情報を信号観測プログラム301、および統合解析プログラム302で解析する。それらの解析結果を取得する。
ステップ705:パラメータ評価
ステップ703で設定したパラメータCp(i)に対して評価値f(Cp(i))を算出する。評価指標としては、グループに含まれる各音響センサ802のS/Nの平均値を使用する。評価指標としては、複数の音響センサの観測情報を統合することにより得られる目標の探知確率を高くする、探索領域全域を監視可能にするなど、統合解析の結果に対して定義することも可能である。
ステップ703で設定したパラメータCp(i)に対して評価値f(Cp(i))を算出する。評価指標としては、グループに含まれる各音響センサ802のS/Nの平均値を使用する。評価指標としては、複数の音響センサの観測情報を統合することにより得られる目標の探知確率を高くする、探索領域全域を監視可能にするなど、統合解析の結果に対して定義することも可能である。
ステップ706:パラメータ保存
繰り返し回数(i−1)までの評価値の最大値fmについて、f(Cp(i))>fmが成立する場合にパラメータCp(i)を最良のパラメータCpmとして保存する。また、fm=f(Cp(i))に更新する。f(Cp(i))>fmが成立しない場合は、Cpm、fmの更新は実施しない。
ステップ707:評価値が収束するか否か判定
パラメータを変更した際の評価値の変化分がしきい値δより小である回数が定数Ne以上となるまで,ステップ703から706を繰り返す。
繰り返し回数(i−1)までの評価値の最大値fmについて、f(Cp(i))>fmが成立する場合にパラメータCp(i)を最良のパラメータCpmとして保存する。また、fm=f(Cp(i))に更新する。f(Cp(i))>fmが成立しない場合は、Cpm、fmの更新は実施しない。
ステップ707:評価値が収束するか否か判定
パラメータを変更した際の評価値の変化分がしきい値δより小である回数が定数Ne以上となるまで,ステップ703から706を繰り返す。
上記ステップ703、705、706は多変数の最適化ステップであり、上記のほか、例えば、柳浦睦憲、茨木俊秀、“組合せ最適化問題に対するメタ戦略について”、信学論D−I、Vol.J83−D−I、No.1、pp.3−25、2000.に記載の各種最適化手法を使用することができる。
また、上記ステップ702ではステップ705で使用する評価指標に基づいてグループ化を行うことも可能である。この場合のグループ化の処理は、グループ構成の変更、およびグループの評価を繰り返し行う最適化処理となる。ここで、グループ構成の変更は、グループの結合、分離、グループからの音響センサの削除、グループへの音響センサの追加、新しいグループの生成を意味する。最適化手法としては、柳浦睦憲、茨木俊秀、“組合せ最適化問題に対するメタ戦略について”、信学論D−I、Vol.J83−D−I、No.1、pp.3−25、2000.などに記載の各種方法を使用することができる。
環境情報取得プログラム305では、例えば、R. J. Urick著、土屋明訳、“水中音響の原理”、共立出版、1978.に記載のモデルを使用して、各音響センサの存在する環境における音波の伝播状況を予測する。
以上のように、複数の音響センサをグループ化して1つの仮想的な音響センサのパラメータを推定し、その推定値をグループ内の音響センサのパラメータとすることにより、センサパラメータの推定に必要な処理負荷を低減することができる。
[実施例2]
実施例2は、センサ管理プログラム901を備えたセンサ情報統合解析装置に関する。
実施例2は、センサ管理プログラム901を備えたセンサ情報統合解析装置に関する。
図9は、実施例2における統合解析装置における各機器と処理プログラムとの関連を示すブロック図である。図3に示す統合解析装置における各機器と処理プログラムとの関連を示すブロック図と対比して明らかなように、実施例1との相違点はセンサ管理プログラム901が加わった点である。実施例1と同じ参照符号のものは、実施例1で説明した機能と同じ機能を果たすものである。センサ管理プログラム901では、統合解析プログラム302の解析結果に基づいて音響センサの有効性を判定し、グループ化や統合解析の対象となる音響センサを選択する。音響センサの選択は、統合解析結果が得られるたびに自動的に実施する。また、所定の時刻での実施や、パラメータ設定プログラム304においてパラメータの最適化を実施しても評価値が増加しない場合などに実施することも可能である。
図10はセンサ管理プログラム901における具体的な処理手順を示すフロー図であり、図11はセンサ管理プログラム901における処理の説明図である。
図11に示すグラフは、図4(b)で説明した音響センサの観測信号を座標系O−XYZに写像したグラフであり、X軸、Y軸は位置、Z軸は観測信号値を表す。上段には音響センサ101a,101bおよび101cのそれぞれについての観測プログラム301で得られた信号解析結果を1101a,1101bおよび1101cで示す。下段には、これらの音響センサ101a,101bおよび101cを選択した音響センサの組1102a(音響センサ101aと101bの組)、1102b(音響センサ101cと101aの組)および1102c(音響センサ101aと101bと101cの組)について統合解析プログラム302で得られた統合解析結果を示す。各音響センサ組について、破線の丸で囲って示す1103a,1103b、および、1103cは、音響センサの組によって得られるその音響センサの組の観測信号を意味することになる。
以下、図11に示す音響センサの観測信号を基礎として、センサ管理プログラム901における具体的な処理手順を図10を参照して説明する。
ステップ1001:センサ組合せ更新
統合解析に使用する音響センサの組Cs(i)を設定する。ここで、i(i=0、1、2、…)はステップ1001から1004までの繰り返し回数を表す。例えば、音響センサの組としては、上述したように、音響センサの組1102a(音響センサ101aと101b)などと設定する。
統合解析に使用する音響センサの組Cs(i)を設定する。ここで、i(i=0、1、2、…)はステップ1001から1004までの繰り返し回数を表す。例えば、音響センサの組としては、上述したように、音響センサの組1102a(音響センサ101aと101b)などと設定する。
ステップ1002:組合せ評価
ステップ1001で設定した音響センサの組Cs(i)に対して評価値f(Cs(i))を算出する。具体的には、統合解析プログラム302において、ステップ1001で選択した音響センサの観測情報を使用して目標位置を推定し、推定した目標位置における観測信号値の統合値を算出する。得られた統合値を設定した音響センサの組の評価値とする。図11の例では、音響センサの組1102a(音響センサ101aと101b)に対してはグラフ1102aの丸で囲ったピーク値1103aが評価値となる。
ステップ1001で設定した音響センサの組Cs(i)に対して評価値f(Cs(i))を算出する。具体的には、統合解析プログラム302において、ステップ1001で選択した音響センサの観測情報を使用して目標位置を推定し、推定した目標位置における観測信号値の統合値を算出する。得られた統合値を設定した音響センサの組の評価値とする。図11の例では、音響センサの組1102a(音響センサ101aと101b)に対してはグラフ1102aの丸で囲ったピーク値1103aが評価値となる。
ステップ1003:組合せ保存
繰り返し回数(i−1)までの評価値の最大値fmについて、f(Cs(i))>fmが成立する場合に音響センサの組Cs(i)を最良の音響センサの組Csmとして保存する。また、fm=f(Cs(i))に更新する。上記条件が成立しない場合は、Csm、fmの更新は実施しない。図11の例では、音響センサの組Cs(i)として音響センサの組1102a(音響センサ101aと101b)、音響センサの組1102b(音響センサ101cと101a)、音響センサの組1102c(音響センサ101aと101bと101c)の3通りを選択、評価した場合、グラフ1102bを統合解析結果に持つ音響センサの組1102b(音響センサ101cと101a)が最良の音響センサの組Csmとして保存される。
繰り返し回数(i−1)までの評価値の最大値fmについて、f(Cs(i))>fmが成立する場合に音響センサの組Cs(i)を最良の音響センサの組Csmとして保存する。また、fm=f(Cs(i))に更新する。上記条件が成立しない場合は、Csm、fmの更新は実施しない。図11の例では、音響センサの組Cs(i)として音響センサの組1102a(音響センサ101aと101b)、音響センサの組1102b(音響センサ101cと101a)、音響センサの組1102c(音響センサ101aと101bと101c)の3通りを選択、評価した場合、グラフ1102bを統合解析結果に持つ音響センサの組1102b(音響センサ101cと101a)が最良の音響センサの組Csmとして保存される。
ステップ1004:評価値が収束するか否かの判定
音響センサの組を変更した際の評価値の変化分がしきい値δより小である回数が定数Ne以上となった場合に、処理を終了し、組Csmに含まれる音響センサだけを目標探索に使用するようにオペレータにアドヴァイスの表示を出す。
音響センサの組を変更した際の評価値の変化分がしきい値δより小である回数が定数Ne以上となった場合に、処理を終了し、組Csmに含まれる音響センサだけを目標探索に使用するようにオペレータにアドヴァイスの表示を出す。
図8に示すように、一定の広がりを持つ探索領域に対して、多数の音響センサを配置する場合、配置に対応した組を設定し、この組のそれぞれについて上述の処理を実施して音響センサを選択するのが良い。
以上のように、解析に必要な音響センサを選択することにより、センサパラメータの推定に必要な処理負荷を低減することができる。また、目標探知精度の向上が期待できる。
[実施例3]
実施例3は、センサ情報統合解析装置を使用するオペレータに対する解析結果の表示に関する。実施例1,2では言及しなかったが、解析結果は、オペレータに取って分かりやすいものであることが必要であり、そのために、センサ情報統合解析装置は適当な表示解析プログラムを備えたものとされる。
実施例3は、センサ情報統合解析装置を使用するオペレータに対する解析結果の表示に関する。実施例1,2では言及しなかったが、解析結果は、オペレータに取って分かりやすいものであることが必要であり、そのために、センサ情報統合解析装置は適当な表示解析プログラムを備えたものとされる。
図12は、このような表示解析プログラムを備えた統合解析装置の解析結果表示例を示す図である。表示画面には、4つのウィンドウ1201,1202,1203および1204が設けられる。ウィンドウ1201は各音響センサの位置、パラメータ値、グループ情報を表示するセンサ情報表示ウィンドウである。ウィンドウ1202は各音響センサの観測情報を表示する観測情報表示ウィンドウである。ウィンドウ1203は複数の音響センサの観測情報の統合結果を表示する統合情報表示ウィンドウである。ウィンドウ1204は評価指標の選択用ウィンドウである。
センサ情報表示ウィンドウ1201には,図8で説明した複数の音響センサのグループ化の情報として、1205a,1205bが表示され、グループ化の参照符合として、G1、G2が表示される。ここでは、グループG1,G2には、それぞれ、音響センサA,BおよびCとD,Eが含まれることが表示されるとともに、グループG1,G2には、それぞれ、仮想的な音響センサ1206a,1206bが設定されていることが表示される。さらに、グループを選択して、音響センサのパラメータ1、パラメータ2を表示できるようになされている。
オペレータは、ポインティングデバイス(例えばマウス)213により操作されるカーソル1207によりウィンドウ1201上で音響センサを選択することができる。オペレータが音響センサを選択したときは、その観測情報をウィンドウ1202に表示させる。同様に、パラメータを設定する機能、評価指標を選択する機能、属するグループ1205を設定する機能、統合解析に使用するか否かを選択する機能を有する。
オペレータがパラメータ、もしくはグループを再設定した場合には、1単位時刻後の音響センサの動作にその設定値を反映し、音響センサによる観測、および解析を実行する。また、オペレータが使用する音響センサを再選択した場合には、現時刻までに得られている観測情報を再度解析する。解析結果については、逐次、ウィンドウ1202、1203上に表示する。
以上のように、パラメータの手動設定を可能とすることにより、オペレータの知識をセンサパラメータの設定に活用できる。その結果、より少ない処理負荷でより精度の高いパラメータ設定が可能となることが期待できる。
101a,101b,101c…音響センサ、201…センサ用インタフェース、202…CPU、203…メモリ、204…外部機器用インタフェース、211…表示手段、212…キーボード、213…ポインティングデバイス(例えばマウス)、301…信号観測プログラム、302…統合解析プログラム、303…状態計測プログラム、304…パラメータ設定プログラム、305…環境情報取得プログラム、401…反射波の信号強度を輝度値とする観測画像、404…観測画像をセンサ共通の位置座標に写像したグラフ、603a、603b…目標の軌跡の例、804a,804b,804c…各グループの仮想的な音響センサの位置、901…センサ管理プログラム、1101a,1101b,1101c…観測プログラムによる信号解析結果、1102a,1102b,1102c…音響センサの異なる組に対する統合解析結果、1201…センサ情報表示ウィンドウ、1202…観測情報表示ウィンドウ、1203…統合情報表示ウィンドウ、1205a,1205b…グループ化情報、1206a,1206b…仮想的な音響センサ。
Claims (6)
- 分散配置された複数の音響センサから得られた観測信号、前記複数の音響センサの設置位置信号および前記複数の音響センサの設置領域における音響物理的な情報を計測する環境センサから得られた観測信号を記憶する記憶領域を備える記憶装置と、前記記憶装置にアクセス可能な中央処理装置とを備えた計算機によるセンサ情報統合解析装置において、
前記中央処理装置は
前記記憶装置に記憶された前記音響センサから得られた観測信号を解析して各音響センサの観測領域内の各位置における観測信号値を算出し、前記観測信号値が同一の目標からの観測信号の値であるか否かを判定し、同一の目標からであると判定した前記観測信号の値に基づいて、各位置における目標の存在の有無を推定し、
前記記憶装置に記憶された前記設置位置に関する信号を基礎に、前記音響センサの現在のパラメータを推定し、
前記記憶装置に記憶された前記環境センサから得られた観測信号を基礎に前記音響センサの観測領域における音響物理的な情報を推定し、前記複数の音響センサの位置関係に基づいて音響センサをグループ化し、グループ内に1つの仮想音響センサが存在すると仮定して、前記推定された音響センサの観測領域における音響物理的な情報に基づいて前記仮想音響センサのパラメータを前記仮想音響センサごとに算出し、前記音響センサのグループごとに、各グループに含まれる複数の音響センサのパラメータとして算出された前記仮想音響センサのパラメータに設定することを特徴とするセンサ情報統合解析装置。 - 前記中央処理装置は、前記複数の音響センサの情報に基づいて、すべての音響センサに対する1つの評価値を算出し、該評価値に基づいて前記複数の音響センサをグループ化する請求項1記載のセンサ情報統合解析装置。
- 前記中央処理装置は、前記複数の音響センサの情報に基づいて、すべての音響センサに対する1つの評価値を算出し、該評価値に基づいて前記各仮想音響センサのパラメータを同時に設定する請求項1記載のセンサ情報統合解析装置。
- 分散配置された複数の音響センサから得られた観測信号、前記複数の音響センサの設置位置信号および前記複数の音響センサの設置領域における音響物理的な情報を計測する環境センサから得られた観測信号を記憶する記憶領域を備える記憶装置と、前記記憶装置にアクセス可能な中央処理装置とを備えた計算機によるセンサ情報統合解析装置において、
前記中央処理装置は
前記記憶装置に記憶された前記音響センサから得られた観測信号を解析して各音響センサの観測領域内の各位置における観測信号値を算出し、前記観測信号値が同一の目標からの観測信号の値であるか否かを判定し、同一の目標からであると判定した前記観測信号の値に基づいて、各位置における目標の存在の有無を推定し、
前記記憶装置に記憶された前記設置位置に関する信号を基礎に、前記音響センサの現在のパラメータを推定し、
前記記憶装置に記憶された前記環境センサから得られた観測信号を基礎に前記音響センサの観測領域における音響物理的な情報を推定し、前記複数の音響センサの位置関係に基づいて音響センサをグループ化し、グループ内に1つの仮想音響センサが存在すると仮定して、前記推定された音響センサの観測領域における音響物理的な情報に基づいて前記仮想音響センサのパラメータを前記仮想音響センサごとに算出し、前記音響センサのグループごとに、各グループに含まれる複数の音響センサのパラメータとして算出された前記仮想音響センサのパラメータに設定するとともに、前記複数の音響センサの情報に基づいて、前記全ての音響センサに対する1つの評価値を算出し、該評価値を低下させる、もしくは該評価値の向上に寄与しない音響センサをグループ化の対象から除外し、その観測情報を破棄することを特徴とするセンサ情報統合解析装置。 - 分散配置された複数の音響センサから得られた観測信号、前記複数の音響センサの設置位置信号および前記複数の音響センサの設置領域における音響物理的な情報を計測する環境センサから得られた観測信号を記憶する記憶領域を備える記憶装置と、前記記憶装置にアクセス可能な中央処理装置とを備えた計算機によるセンサ情報統合解析装置において、
前記中央処理装置は
前記記憶装置に記憶された前記音響センサから得られた観測信号を解析して各音響センサの観測領域内の各位置における観測信号値を算出し、前記観測信号値が同一の目標からの観測信号の値であるか否かを判定し、同一の目標からであると判定した前記観測信号の値に基づいて、各位置における目標の存在の有無を推定し、
前記記憶装置に記憶された前記設置位置に関する信号を基礎に、前記音響センサの現在のパラメータを推定し、
前記記憶装置に記憶された前記環境センサから得られた観測信号を基礎に前記音響センサの観測領域における音響物理的な情報を推定し、前記複数の音響センサの位置関係に基づいて音響センサをグループ化し、グループ内に1つの仮想音響センサが存在すると仮定して、前記推定された音響センサの観測領域における音響物理的な情報に基づいて前記仮想音響センサのパラメータを前記仮想音響センサごとに算出し、前記音響センサのグループごとに、各グループに含まれる複数の音響センサのパラメータとして算出された前記仮想音響センサのパラメータに設定するとともに、前記音響センサの配置、音響センサのパラメータ、音響センサのグループ情報、および前記仮想音響センサの配置、仮想音響センサのパラメータを表示するセンサ情報表示ウィンドウ、前記音響センサの観測情報を表示する観測情報表示ウィンドウ、および前記複数の音響センサの観測情報の統合結果を表示する統合情報表示ウィンドウを表示装置上に表示し、
オペレータが前記センサ情報表示ウィンドウ上に表示された前記音響センサを選択して、パラメータの変更、グループ化、および使用する音響センサの選択を実行するグラフィカル・ユーザ・インタフェースを前記表示装置上に表示し、前記オペレータがパラメータの変更、もしくはグループ化を実行した場合に、1単位時刻後の前記音響センサの動作にその変更値を反映し、前記音響センサの観測情報、および統合解析結果を前記表示装置上に表示し、使用する前記音響センサの選択を行った場合に、現時刻までに得られている観測情報を再度解析し、統合解析結果、および使用した前記音響センサの組に対する評価値を前記表示装置上に表示することを特徴とするセンサ情報統合解析装置。 - 分散配置された複数の音響センサから得られた観測信号、前記複数の音響センサの設置位置信号および前記複数の音響センサの設置領域における音響物理的な情報を計測する環境センサから得られた観測信号を記憶する記憶領域を備える記憶装置と前記記憶装置にアクセス可能な中央処理装置とを備えた計算機によるセンサ情報統合解析方法において、
前記中央処理装置が前記記憶装置に記憶された前記音響センサから得られた観測信号を解析して各音響センサの観測領域内の各位置における観測信号値を算出すること、
前記中央処理装置が前記記憶装置に記憶された前記音響センサの異なる音響センサで得られた観測信号値が同一の目標からの観測信号の値であるか否かを判定し、同一の目標からであると判定した前記観測信号の値に基づいて、各位置における目標の存在の有無を推定すること、
前記中央処理装置が前記記憶装置に記憶された前記音響センサに関する信号を基礎に音響センサの現在のパラメータ値を推定すること、
前記中央処理装置が前記記憶装置に記憶された前記環境センサから得られた観測信号を基礎に音響センサの観測領域における音響物理的な情報を推定すること、
前記中央処理装置が前記複数の音響センサの位置関係に基づいて音響センサをグループ化し、グループ内に1つの仮想音響センサが存在すると仮定して、前記推定された音響センサの観測領域における音響物理的な情報に基づいて前記仮想音響センサのパラメータを前記仮想音響センサごとに算出すること、
前記中央処理装置が前記音響センサのグループごとに、各グループに含まれる複数の音響センサのパラメータとして前記仮想音響センサのパラメータを設定することを特徴とするセンサ情報統合解析方法。
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- 2004-08-02 JP JP2004225173A patent/JP2006046986A/ja active Pending
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