JP2006044998A - 水素生成方法及び水素生成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 装置の小型化を可能にしつつ反応水として酸性水溶液を用いずに水素ガスを効率的かつ急速に生成させることができる水素生成方法及び水素生成装置の提供。
【解決手段】 水素よりイオン化傾向の大きな第1の金属11を構成するマグネシウムと、該第1の金属11よりイオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い第2の金属12である銅とを、それぞれ粉、粒、線、又は繊維の状態に多数に分割した状態で混合させ、該第1の金属11と第2の金属12が完全に溶解することなしに互いに接合一体化された結合金属の形で、薄い板状に形成された水素生成体1を、ガス取出口を備えた密閉容器2内で反応水に浸漬させて反応させることにより、第2の金属12の腐蝕を防止しようとして第1の金属11から第2の金属12へ電子を移動させる局部電池形成による酸化還元反応の腐蝕作用を利用して該第1の金属11から水素ガスを効率的かつ急速に生成させるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】 水素よりイオン化傾向の大きな第1の金属11を構成するマグネシウムと、該第1の金属11よりイオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い第2の金属12である銅とを、それぞれ粉、粒、線、又は繊維の状態に多数に分割した状態で混合させ、該第1の金属11と第2の金属12が完全に溶解することなしに互いに接合一体化された結合金属の形で、薄い板状に形成された水素生成体1を、ガス取出口を備えた密閉容器2内で反応水に浸漬させて反応させることにより、第2の金属12の腐蝕を防止しようとして第1の金属11から第2の金属12へ電子を移動させる局部電池形成による酸化還元反応の腐蝕作用を利用して該第1の金属11から水素ガスを効率的かつ急速に生成させるようにした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、水素エンジン、燃料電池、発電装置等の燃料として用いられる水素ガスを生成させる水素生成方法及び水素生成装置に関する。
従来の水素生成装置としては、少なくとも一部が水素よりもイオン化傾向の大きな金属(第1の金属:例えば、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム))からなる水素生成体と、該水素生成体よりはイオン化傾向の小さな金属(第2の金属:例えば、銅)を電気的に接続(板状のものを単に張り合わせた状態で接触又は接合)させた状態で酸性水溶液に浸漬させることにより、化学反応により酸性水溶液内にて水素ガスを生成させるようにした構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述の従来技術にあっては、板状の第1の金属と第2の金属を単に張り合わせた状態で接触又は接合させた構造であったため、以下に述べるような問題点があった。
即ち、上述の従来例においては、第1の金属と第2の金属を接触させることによって水素ガスが効率的に生成される部分が、第1の金属と第2の金属との接触境界部分であるとの認識が全くなされておらず、このため、板状の第1の金属と第2の金属を単に張り合わせただけの構造とし、第1の金属の表面全体から水素ガスを効率的に生成させるように反応水として酸性水溶液を用いるようにしたものである。
従って、板状の第1の金属と第2の金属を単に張り合わせた状態で接触又は接合させた構造では、第1の金属と第2の金属との接触境界部分が極めて少なく、このため、装置が大型するだけでなく、水素ガス生成効率が極めて悪いという問題があった。
即ち、上述の従来例においては、第1の金属と第2の金属を接触させることによって水素ガスが効率的に生成される部分が、第1の金属と第2の金属との接触境界部分であるとの認識が全くなされておらず、このため、板状の第1の金属と第2の金属を単に張り合わせただけの構造とし、第1の金属の表面全体から水素ガスを効率的に生成させるように反応水として酸性水溶液を用いるようにしたものである。
従って、板状の第1の金属と第2の金属を単に張り合わせた状態で接触又は接合させた構造では、第1の金属と第2の金属との接触境界部分が極めて少なく、このため、装置が大型するだけでなく、水素ガス生成効率が極めて悪いという問題があった。
また、上述のように、水素生成効率を高めるためには、反応水として酸性水溶液を用いることが必要条件となるため、取り扱いが不便である共に、ランニングコストが高く付くという問題がある。
また、従来例では、酸性水溶液を水素生成槽内に単に収容させた構造であって、反応水の揺れに対する考慮が全くなされていないため、近年開発競争が激化している水素エンジン搭載車両等の移動体に燃料としての水素ガスを生成するための装置として搭載することができないという問題がある。
本発明は、かかる従来の問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、装置の小型・軽量化を可能にしつつ反応水として酸性水溶液を用いずに水素ガスを効率的かつ急速に生成させることができる水素生成方法及び水素生成装置を提供することにあり、さらに、水素エンジン用水素燃料生成装置等として車両等の移動体にも搭載可能にすることを追加の目的とする。
前記目的を達成するための手段として、請求項1に記載の水素生成方法は、水素よりイオン化傾向の大きな第1の金属と、該第1の金属よりイオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い第2の金属とを少なくとも前記第2の金属を多数に分割した状態で混合させ、該第1の金属と第2の金属が完全に溶解することなしに互いに接合一体化された結合金属状態の水素生成体をガス取出口を備えた密閉容器内で反応水に浸漬させて反応させることにより、イオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い方の第2の金属の腐蝕を防止しようとして電極電位の低い方の第1の金属から高い方の第2の金属へ電子を移動させるイオン化傾向の大きい及び/又は電極電位の低い方の第1の金属の局部電池形成による酸化還元反応の腐蝕作用を利用して該第1の金属から水素ガスを効率的かつ急速に生成させるようにしたことを特徴とする手段とした。
請求項2に記載の水素生成装置は、水素よりイオン化傾向の大きな第1の金属と、該第1の金属よりイオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い第2の金属とを少なくとも前記第2の金属を多数に分割した状態で混合させ、該第1の金属と第2の金属が完全に溶解することなしに互いに接合一体化された結合金属状態の水素生成体をガス取出口を備えた密閉容器内で反応水に浸漬させて反応させることにより、イオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い方の第2の金属の腐蝕を防止しようとして電極電位の低い方の第1の金属から高い方の第2の金属へ電子を移動させるイオン化傾向の大きい及び/又は電極電位の低い方の第1の金属の局部電池形成による酸化還元反応の腐蝕作用を利用して該第1の金属から水素ガスを効率的かつ急速に生成させるようにしたことを特徴とする手段とした。
請求項3に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1又は2に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記水素生成体は、前記第1の金属と第2の金属をそれぞれ多数に分割した状態で混合され、該第1の金属と第2の金属が完全に溶解することなしに互いに接合一体化されていることを特徴とする手段とした。
請求項4に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記水素生成体は、その表面をケガキや溝切り穴開け等で多数個所切削除去することにより、前記第1の金属と第2の金属との接触境界部分が多数露出されていることを特徴とする手段とした。
請求項5に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記結合金属を貫く多数の孔を切削しもしくは打ち抜くことにより、前記多数の孔の内周面に前記第1の金属と第2の金属との接触境界部分が多数露出されていることを特徴とする手段とした。
請求項6に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記結合金属が板状に形成され、該板状結合金属が波状又はジグザグ状にプレス成形されることにより、前記第1の金属と第2の金属との接触境界部分が多数露出されている結合金属の表面積が広く形成されていることを特徴とする手段とした。
請求項7に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記結合金属が板状に形成され、該板状結合金属に千鳥状に切れ目を入れて押し広げて略菱形網目状に加工することにより、各切れ目部分に前記第1の金属と第2の金属との接触境界部分が多数露出されていることを特徴とする手段とした。
請求項8に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1又は2に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記水素生成体は、前記第1の金属と第2の金属をそれぞれ多数に分割した状態で混合され、該第1の金属と第2の金属が完全に溶解することなしに互いに部分的に接合一体化されることにより接合されてない部分に多数の連続気孔が形成されていることを特徴とする手段とした。
請求項9に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記第1の金属がアルミニウム又はアルミニウム合金で構成されていることを特徴とする手段とした。
請求項10に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記第1の金属がマグネシウム又はマグネシウム合金で構成されていることを特徴とする手段とした。
請求項11に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1〜10のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記第2の金属が銅又は銅合金で構成されていることを特徴とする手段とした。
請求項12に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1〜10のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記第2の金属がステンレスで構成されていることを特徴とする手段とした。
請求項13に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1〜10のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記第2の金属が炭素を含む粉、粒、線、又は繊維で構成されていることを特徴とする手段とした。
請求項14に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1〜13のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記反応水が水で構成されていることを特徴とする手段とした。
請求項15に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1〜13のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記反応水が酸性水で構成されていることを特徴とする手段とした。
請求項16に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1〜13のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記反応水がアルカリ水で構成されていることを特徴とする手段とした。
請求項17に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1〜16のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記反応水が前記密閉容器内に備えた吸水体に吸収された状態で収容されていることを特徴とする手段とした。
請求項18に記載の水素生成方法又は水素生成装置は、請求項1〜17のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記密閉容器内に収容された反応水に対し前記水素生成体の浸漬程度を調整することにより水素ガスの生成と停止の切り替え及び水素ガス生成量の調整が行われるように構成されていることを特徴とする手段とした。
本発明請求項1記載の水素生成方法では、上述のように、水素よりイオン化傾向の大きな第1の金属と、該第1の金属よりイオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い第2の金属とを少なくとも第2の金属を多数に分割した状態で混合させ、該第1の金属と第2の金属が完全に溶解することなしに互いに接合一体化された結合金属状態の水素生成体をガス取出口を備えた密閉容器内で反応水に浸漬させて反応させることにより、イオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い方の第2の金属の腐蝕を防止しようとして電極電位の低い方の第1の金属から高い方の第2の金属へ電子を移動させるイオン化傾向の大きい及び/又は電極電位の低い方の第1の金属の局部電池形成による酸化還元反応の腐蝕作用を利用して該第1の金属から水素ガスを効率的かつ急速に生成させるようにしたもので、即ち、水素生成体の表面全体に第1の金属と第2の金属との接触境界部分が多数露出した状態となるため、水素生成体としての水素生成体の単位表面積あたりの水素ガスの生成量を大幅に増大させることができるようになる。
従って、水素生成体としての水素生成体の小型化により装置の小型・軽量化を可能にしつつ、反応水として酸性水溶液を用いず、水を用いても、水素生成体の表面全体から水素ガスを効率的かつ急速に生成させることができるようになるという効果が得られる。
従って、水素生成体としての水素生成体の小型化により装置の小型・軽量化を可能にしつつ、反応水として酸性水溶液を用いず、水を用いても、水素生成体の表面全体から水素ガスを効率的かつ急速に生成させることができるようになるという効果が得られる。
請求項2に記載の水素生成装置では、上述のように、水素よりイオン化傾向の大きな第1の金属と、該第1の金属よりイオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い第2の金属とを少なくとも第2の金属を多数に分割した状態で混合させ、該第1の金属と第2の金属が完全に溶解することなしに互いに接合一体化された結合金属状態の水素生成体をガス取出口を備えた密閉容器内で反応水に浸漬させて反応させることにより、イオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い方の第2の金属の腐蝕を防止しようとして電極電位の低い方の第1の金属から高い方の第2の金属へ電子を移動させるイオン化傾向の大きい及び/又は電極電位の低い方の第1の金属の局部電池形成による酸化還元反応の腐蝕作用を利用して該第1の金属から水素ガスを効率的かつ急速に生成させるようにしたことで、上記請求項2に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項3に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記水素生成体は、前記第1の金属と第2の金属をそれぞれ多数に分割した状態で混合され、該第1の金属と第2の金属が完全に溶解することなしに互いに接合一体化されている構成とすることにより、該第1の金属と第2の金属との接触境界部分を水素生成体の表面に最大限に形成させることができ、これにより、水素ガス生成効率を高めることができるようになる。
請求項4に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記水素生成体は、その表面をケガキや溝切り穴開け等で多数個所切削除去することにより、第1の金属と第2の金属との接触境界部分が多数露出されている構成とすることにより、水素生成体の外形を大きくすることなしに水素ガスを効率的に生成させる水素生成体の表面積を増加させることができ、これにより、水素ガス生成効率を高めることができるようになる。
請求項5に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記結合金属を貫く多数の孔を切削しもしくは打ち抜くことにより、多数の孔の内周面に第1の金属と第2の金属との接触境界部分が多数露出されている構成とすることにより、水素生成体の外形を大きくすることなしに水素ガスを効率的に生成させる水素生成体の表面積を増加させることができ、これにより、水素ガス生成効率を高めることができるようになる。
請求項6に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記結合金属が板状に形成され、該板状結合金属が波状又はジグザグ状にプレス成形されることにより、前記第1の金属と第2の金属との接触境界部分が多数露出されている結合金属の表面積が広く形成されている構成とすることにより、水素生成体の外形を大きくすることなしに、かつ、材料を無駄にすることなしに、水素ガスを効率的に生成させる水素生成体の表面積を増加させることができ、これにより、水素ガス生成効率を高めることができるようになる。
また、板状の結合金属をプレス成形することにより特に第1の金属が脆弱化して腐触し易くなり、これにより、水素ガス生成量を増加させることができるようになる。
また、板状の結合金属をプレス成形することにより特に第1の金属が脆弱化して腐触し易くなり、これにより、水素ガス生成量を増加させることができるようになる。
請求項7に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記結合金属が板状に形成され、該板状結合金属に千鳥状に切れ目を入れて押し広げて略菱形網目状に加工することにより、各切れ目部分に第1の金属と第2の金属との接触境界部分が多数露出されている構成とすることにより、水素生成体の外形を大きくすることなしに、かつ、材料を無駄にすることなしに、水素ガスを効率的に生成させる水素生成体の表面積を増加させることができ、これにより、水素ガス生成効率を高めることができるようになる。
また、結合金属を押し広げることにより特に第1の金属が脆弱化して腐触し易くなり、これにより、水素ガス生成量を増加させることができるようになる。
また、結合金属を押し広げることにより特に第1の金属が脆弱化して腐触し易くなり、これにより、水素ガス生成量を増加させることができるようになる。
請求項8に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記水素生成体は、前記第1の金属と第2の金属をそれぞれ多数に分割した状態で混合され、該第1の金属と第2の金属が完全に溶解することなしに互いに部分的に接合一体化されることにより接合されてない部分に多数の連続気孔が形成されている構成とすることにより、水素生成体の表面だけでなく連続気孔の内面に沿って水素生成体の内部全体に第1の金属と第2の金属との接触境界部分が最大限に露出された状態となるため、水素生成体としての水素生成体の大幅な小型化と、水素ガス生成効率の大幅な増加が可能になる。
請求項9に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記第1の金属が、比較的安価でイオン化傾向の大きいアルミニウム又はアルミニウム合金で構成されることにより、ランニングコストを抑えつつ、所定の水素生成効率を得ることができる。
請求項10に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記第1の金属がアルミニウムよりさらにイオン化傾向の大きいマグネシウム又はマグネシウム合金で構成されることにより、最大限に水素生成効率を高めることができるようになる。
請求項11に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記第2の金属が比較的安価な銅又は銅合金で構成されることにより、ランニングコストを抑えつつ、所定の水素生成効率を得ることができる。
請求項12に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記第2の金属が、銅よりは電極電位の高いステンレスで構成されることにより、水素生成効率を高めることができるようになる。
請求項13に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記第2の金属がステンレスより電極電位が高く、かつ、安価な炭素を含む粉、粒、線、又は繊維で構成されることにより、ランニングコストを抑えつつ、水素生成効率をさらに高めることができるようになる。
また、炭素を含む粉、粒、線、又は繊維は、第1の金属内に混在する状態で多数鋳込むことができるため、水素生成体の製造コストを低減させることができるようになる。
また、炭素を含む粉、粒、線、又は繊維は、第1の金属内に混在する状態で多数鋳込むことができるため、水素生成体の製造コストを低減させることができるようになる。
請求項14に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記反応水が水で構成されることにより、取り扱いやメンテナンスが容易になると共に、ランニングコストを低減させることができるようになる。
請求項15に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記反応水が酸性水で構成されることにより、第1の金属の腐蝕を促進させ、これにより、水素生成効率を高めることができるようになる
また、この酸性水の濃度を変えることにより、水素ガスの生成速度を任意に調整することができるようになる。
また、この酸性水の濃度を変えることにより、水素ガスの生成速度を任意に調整することができるようになる。
請求項16に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記反応水がアルカリ水で構成されることにより、第1の金属の腐蝕を促進させ、これにより、水素生成効率を高めることができるようになる。
また、このアルカリ水の濃度を変えることにより、水素ガスの生成速度を任意に調整することができるようになる。
また、このアルカリ水の濃度を変えることにより、水素ガスの生成速度を任意に調整することができるようになる。
請求項17に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記反応水が前記密閉容器内に備えた吸水体に吸収された状態で収容されている構成とすることにより、揺れに対して反応水の移動が阻止されるため、水素エンジン用水素燃料生成装置等として車両等の移動体にも搭載可能になる。
請求項18に記載の水素生成方法又は水素生成装置では、上述のように、前記密閉容器内に収容された反応水に対し水素生成体の浸漬程度を調整することにより水素ガスの生成と停止の切り替え及び水素ガス生成量の調整が行われるように構成されることにより、大容量の水素ガス貯蔵タンクを備えることなしに、必要な時に必要量の水素ガスを生成供給させることができ、これにより、装置全体として大幅な小型・軽量化が可能になる。
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
(実施例1)
図1はこの実施例1の水素生成装置を示す縦断面図、図2は図1のII−II線における横断平面図、図3は図1の III−III 線における横断平面図、図4は水素生成体を構成する結合金属を示す斜視図である。
この実施例1の水素生成装置は、水素生成体1と、密閉容器2と、吸水体3と、反応水4と、水素生成体装着体5とを主な構成として備えている。
(実施例1)
図1はこの実施例1の水素生成装置を示す縦断面図、図2は図1のII−II線における横断平面図、図3は図1の III−III 線における横断平面図、図4は水素生成体を構成する結合金属を示す斜視図である。
この実施例1の水素生成装置は、水素生成体1と、密閉容器2と、吸水体3と、反応水4と、水素生成体装着体5とを主な構成として備えている。
さらに詳述すると、前記水素生成体1は、水素よりイオン化傾向の大きな第1の金属11を構成するマグネシウムと、該第1の金属11よりイオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い第2の金属12である銅とを、それぞれ粉、粒、線、又は繊維の状態に多数に分割した状態で混合させ、該第1の金属11と第2の金属12が完全に溶解することなしに互いに接合一体化された結合金属の形で、薄い板状に形成されている。このような水素生成体は、第1の金属11と第2の金属12の粉等を圧縮成形し、これを溶融点以下の温度で焼固める焼結金属の製造方法により、容易に製造することができる。
前記密閉容器2は、前記水素生成体1と吸水体3と、反応水4とを密閉状態で収容するための容器であり、上側容器21と下側容器22とで上下に分割可能に構成され、上下両容器21、22はそれぞれの開口縁部に形成されたフランジ部21a、22aをボルト23で締結することにより、シールリング24でシールされた状態で、着脱可能な状態に組み付けられている。
前記吸水体3は、前記下側容器22内に充填されるもので、ポリエチレンやポリエステル等の化繊不織布、コットン、フェルト等で構成されていて、その内方には、複数枚(この実施例1では5枚)の水素生成体1を上下方向に出し入れ自在に収容可能な収容穴31が形成されている。
前記反応水4は、前記吸収体3に吸収充填させた状態で下側容器22内に収容されるもので、この実施例では水道水や井戸水等の普通の水が用いられている。
前記水素生成体装着体5は、前記複数枚の水素生成体1を収容穴31の位置関係に合わせて着脱自在に位置決め装着する役目をなすものであり、各水素生成体1を装着する部分以外の部分に上下方向に貫通する多数の通気孔51が形成されている。
前記水素生成体装着体5は、前記複数枚の水素生成体1を収容穴31の位置関係に合わせて着脱自在に位置決め装着する役目をなすものであり、各水素生成体1を装着する部分以外の部分に上下方向に貫通する多数の通気孔51が形成されている。
また、この水素生成体装着体5の上面中央部から上方へ垂直に延びる摺動軸52が延設されていて、この摺動軸52を上側容器21の天井壁21bを貫通して密閉容器2の外部へ突出させることにより、密閉容器2の外部からこの摺動軸52を引き抜く方向に操作して水素生成体1を吸収体3の収容孔31から抜き取ったり、この摺動軸52を押し込む方向に操作して水素生成体1を吸収体3の収容孔31内に収容させたり、収容程度を調整したりすることができるようになっている。
なお、前記摺動軸52が貫通する天井壁21bの孔にはシールリング25が装着されていて、摺動軸52との間のシールが行われるようになっている。
なお、前記摺動軸52が貫通する天井壁21bの孔にはシールリング25が装着されていて、摺動軸52との間のシールが行われるようになっている。
また、前記上側容器21の天井壁21bには、密閉容器2内に溜まった水素ガスを外部に取り出すための水素ガス取出口26が形成されていて、図示を省略した水素ガス貯蔵タンクや、水素吸着体に供給保存され、又は水素エンジン等に直接供給されるようになっている。
また、前記上側容器21の天井壁21bには、反応水供給口27が設けられていて、下側容器22内に反応水4を補充することができるようになっている。
また、前記上側容器21の天井壁21bには、反応水供給口27が設けられていて、下側容器22内に反応水4を補充することができるようになっている。
次に、この実施例1の水素生成装置を用いた水素生成方法の作用・効果を説明する。
この実施例1の水素生成装置では、上述のように構成されるため、図1に示すように、各水素生成体1を吸収体3の収容孔31内に差し入れて、該吸収体3に吸水充填された反応水(水)4中に浸漬させて反応させることにより、イオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い方の第2の金属(銅)12の腐蝕を防止しようとして電極電位の低い方の第1の金属(マグネシウム)11から高い方の第2の金属(銅)12へ電子を移動させるイオン化傾向の大きい及び/又は電極電位の低い方の第1の金属(マグネシウム)11の局部電池形成による酸化還元反応の腐蝕作用により、第1の金属(マグネシウム)11と第2の金属(銅)12との接触境界部分における該第1の金属(マグネシウム)11から水素ガスを効率的かつ急速に生成させることができる。
この実施例1の水素生成装置では、上述のように構成されるため、図1に示すように、各水素生成体1を吸収体3の収容孔31内に差し入れて、該吸収体3に吸水充填された反応水(水)4中に浸漬させて反応させることにより、イオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い方の第2の金属(銅)12の腐蝕を防止しようとして電極電位の低い方の第1の金属(マグネシウム)11から高い方の第2の金属(銅)12へ電子を移動させるイオン化傾向の大きい及び/又は電極電位の低い方の第1の金属(マグネシウム)11の局部電池形成による酸化還元反応の腐蝕作用により、第1の金属(マグネシウム)11と第2の金属(銅)12との接触境界部分における該第1の金属(マグネシウム)11から水素ガスを効率的かつ急速に生成させることができる。
即ち、上述のように、第1の金属(マグネシウム)11と、該第1の金属11よりイオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い第2の金属(銅)12とを、それぞれ粉、粒、線、又は繊維の状態に多数に分割した状態で混合させ、該第1の金属(マグネシウム)11と第2の金属(銅)12が完全に溶解することなしに互いに接合一体化された結合金属の形で、薄い板状に形成することにより、水素生成体の表面全体に、水素ガスの生成が盛んに行われる第1の金属(マグネシウム)11と第2の金属(銅)12との接触境界部分が多数露出した状態となるため、水素生成体1としての水素生成体の単位表面積あたりの水素ガスの生成量を大幅に増大させることができるようになる。
従って、水素生成体1としての結合金属の小型化により装置の小型・軽量化を可能にしつつ、反応水4として酸性水溶液を用いず、水を用いても、水素生成体の表面全体から水素ガスを効率的かつ急速に生成させることができるようになるという効果が得られる。
また、前記反応水4が水で構成されることにより、取り扱いやメンテナンスが容易になると共に、ランニングコストを低減させることができるようになる。
また、前記反応水4が水で構成されることにより、取り扱いやメンテナンスが容易になると共に、ランニングコストを低減させることができるようになる。
また、前記第1の金属11がイオン化傾向の大きいマグネシウムで構成されることにより、最大限に水素生成効率を高めることができるようになる。
また、前記第2の金属12が比較的安価な銅又は銅合金で構成されることにより、ランニングコストを抑えつつ、所定の水素生成効率を得ることができる。
また、前記第2の金属12が比較的安価な銅又は銅合金で構成されることにより、ランニングコストを抑えつつ、所定の水素生成効率を得ることができる。
また、前記反応水4が密閉容器2内に備えた吸水体3に吸収充填された状態で収容されている構成とすることにより、揺れに対して反応水4の移動が阻止されるため、水素エンジン用水素燃料生成装置等として車両等の移動体にも搭載可能になる。
また、前記密閉容器2内に収容された反応水4に対し水素生成体1の浸漬程度を調整することにより水素ガスの生成と停止の切り替え及び水素ガス生成量の調整が行われるように構成されることにより、大容量の水素ガス貯蔵タンクを備えることなしに、必要な時に必要量の水素ガスを生成供給させることができ、これにより、装置全体として大幅な小型・軽量化が可能になる。
次に、この発明の他の実施例について説明する。なお、この他の実施例の説明にあたっては、前記実施例1と同様の構成部分についてはその図示を省略し、相違点についてのみ説明する。
(実施例2)
この実施例2の水素生成方法又は水素生成装置は、図5に示すように、水素発生体1として、その表面に切削により多数の溝1aを形成することにより、溝1aの内面に第1の金属11と第2の金属12との接触境界部分が多数露出されている構成とすることにより、水素発生体1の外形を大きくすることなしに水素ガスを効率的に生成させる水素生成体の表面積を増加させることができるようにしたものである。
従って、水素ガス生成効率を高めることができるようになる。
(実施例2)
この実施例2の水素生成方法又は水素生成装置は、図5に示すように、水素発生体1として、その表面に切削により多数の溝1aを形成することにより、溝1aの内面に第1の金属11と第2の金属12との接触境界部分が多数露出されている構成とすることにより、水素発生体1の外形を大きくすることなしに水素ガスを効率的に生成させる水素生成体の表面積を増加させることができるようにしたものである。
従って、水素ガス生成効率を高めることができるようになる。
(実施例3)
この実施例3の水素生成方法又は水素生成装置は、図6に示すように、水素発生体1として、これを貫く孔1bを多数切削形成することにより、多数の孔1bの内周面に第1の金属11と第2の金属12との接触境界部分が多数露出されている構成とすることにより、水素発生体1の外形を大きくすることなしに水素ガスを効率的に生成させる水素生成体の表面積を増加させることができるようにしたものである。
従って、水素ガス生成効率を高めることができるようになる。
この実施例3の水素生成方法又は水素生成装置は、図6に示すように、水素発生体1として、これを貫く孔1bを多数切削形成することにより、多数の孔1bの内周面に第1の金属11と第2の金属12との接触境界部分が多数露出されている構成とすることにより、水素発生体1の外形を大きくすることなしに水素ガスを効率的に生成させる水素生成体の表面積を増加させることができるようにしたものである。
従って、水素ガス生成効率を高めることができるようになる。
(実施例4)
この実施例4の水素生成方法又は水素生成装置は、図7に示すように、前記水素生成体1としての結合金属が板状に形成され、該板状結合金属が波状又はジグザグ状にプレス成形されることにより、第1の金属11と第2の金属12との接触境界部分が多数露出されている結合金属の表面積が広く形成されている構成としたことにより、水素生成体の外形を大きくすることなしに、かつ、材料を無駄にすることなしに、水素ガスを効率的に生成させる水素生成体の表面積を増加させることができ、これにより、水素ガス生成効率を高めることができるようにしたものである。
また、この実施例4では、板状の結合金属をプレス成形することにより、特に第1の金属11が脆弱化して腐触し易くなり、これにより、水素ガス生成量を増加させることができるようになる。
この実施例4の水素生成方法又は水素生成装置は、図7に示すように、前記水素生成体1としての結合金属が板状に形成され、該板状結合金属が波状又はジグザグ状にプレス成形されることにより、第1の金属11と第2の金属12との接触境界部分が多数露出されている結合金属の表面積が広く形成されている構成としたことにより、水素生成体の外形を大きくすることなしに、かつ、材料を無駄にすることなしに、水素ガスを効率的に生成させる水素生成体の表面積を増加させることができ、これにより、水素ガス生成効率を高めることができるようにしたものである。
また、この実施例4では、板状の結合金属をプレス成形することにより、特に第1の金属11が脆弱化して腐触し易くなり、これにより、水素ガス生成量を増加させることができるようになる。
(実施例5)
この実施例5の水素生成方法又は水素生成装置は、図8(平面図)及び図9(図8のIX−IX線における拡大断面図)に示すように、水素生成体1としての結合金属が板状に形成され、該板状結合金属に千鳥状に切れ目を入れて押し広げて略菱形網目状に加工することにより、各切れ目部分1cに第1の金属11と第2の金属12との接触境界部分が多数露出されている構成としたことにより、水素生成体1の外形を大きくすることなしに、かつ、材料を無駄にすることなしに、水素ガスを効率的に生成させる水素生成体1の表面積を増加させることができるようにしたものである。
従って、水素ガス生成効率を高めることができるようになる。
また、この実施例5では、結合金属を押し広げることにより特に第1の金属11が脆弱化して腐触し易くなり、これにより、水素ガス生成量を増加させることができるようになる。
この実施例5の水素生成方法又は水素生成装置は、図8(平面図)及び図9(図8のIX−IX線における拡大断面図)に示すように、水素生成体1としての結合金属が板状に形成され、該板状結合金属に千鳥状に切れ目を入れて押し広げて略菱形網目状に加工することにより、各切れ目部分1cに第1の金属11と第2の金属12との接触境界部分が多数露出されている構成としたことにより、水素生成体1の外形を大きくすることなしに、かつ、材料を無駄にすることなしに、水素ガスを効率的に生成させる水素生成体1の表面積を増加させることができるようにしたものである。
従って、水素ガス生成効率を高めることができるようになる。
また、この実施例5では、結合金属を押し広げることにより特に第1の金属11が脆弱化して腐触し易くなり、これにより、水素ガス生成量を増加させることができるようになる。
(実施例6)
この実施例6の水素生成方法又は水素生成装置は、図10(斜視図)、及び図11(図10のXI−XI線における拡大断面図)に示すように、前記水素生成体1としての結合金属が、第1の金属11と第2の金属12をそれぞれ粉、粒、又は線等の任意の形状に多数に分割した状態で混合され、該第1の金属11と第2の金属12が完全に溶解することなしに互いに部分的に接合一体化されることにより接合されてない部分に多数の連続気孔1dが形成されている構成とすることにより、水素生成体1の表面だけでなく連続気孔1dの内面に沿って水素生成体1の内部全体に第1の金属11と第2の金属12との接触境界部分が最大限に露出された状態としたものである。
従って、水素生成体1の大幅な小型化と、水素ガス生成効率の大幅な増加が可能になる。
この実施例6の水素生成方法又は水素生成装置は、図10(斜視図)、及び図11(図10のXI−XI線における拡大断面図)に示すように、前記水素生成体1としての結合金属が、第1の金属11と第2の金属12をそれぞれ粉、粒、又は線等の任意の形状に多数に分割した状態で混合され、該第1の金属11と第2の金属12が完全に溶解することなしに互いに部分的に接合一体化されることにより接合されてない部分に多数の連続気孔1dが形成されている構成とすることにより、水素生成体1の表面だけでなく連続気孔1dの内面に沿って水素生成体1の内部全体に第1の金属11と第2の金属12との接触境界部分が最大限に露出された状態としたものである。
従って、水素生成体1の大幅な小型化と、水素ガス生成効率の大幅な増加が可能になる。
(実施例7)
この実施例7の水素生成方法又は水素生成装置は、前記第1の金属11が、比較的安価でイオン化傾向の大きいアルミニウム又はアルミニウム合金で構成されることにより、ランニングコストを抑えつつ、所定の水素生成効率を得ることができるようにしたものである。
そして、アルミニウム合金とすることにより、水素ガスの発生速度を合金の割合により調整することができるようになる。
この実施例7の水素生成方法又は水素生成装置は、前記第1の金属11が、比較的安価でイオン化傾向の大きいアルミニウム又はアルミニウム合金で構成されることにより、ランニングコストを抑えつつ、所定の水素生成効率を得ることができるようにしたものである。
そして、アルミニウム合金とすることにより、水素ガスの発生速度を合金の割合により調整することができるようになる。
(実施例8)
この実施例8の水素生成方法又は水素生成装置は、前記第1の金属11がアルミニウムよりさらにイオン化傾向の大きいマグネシウム又はマグネシウム合金で構成されることにより、最大限に水素生成効率を高めることができるようにしたものである。
そして、マグネシウム合金とすることにより、水素ガスの発生速度を合金の割合により調整することができるようになる。
この実施例8の水素生成方法又は水素生成装置は、前記第1の金属11がアルミニウムよりさらにイオン化傾向の大きいマグネシウム又はマグネシウム合金で構成されることにより、最大限に水素生成効率を高めることができるようにしたものである。
そして、マグネシウム合金とすることにより、水素ガスの発生速度を合金の割合により調整することができるようになる。
(実施例9)
この実施例9の水素生成方法又は水素生成装置は、前記第2の金属12が比較的安価な銅又は銅合金で構成されることにより、ランニングコストを抑えつつ、所定の水素生成効率を得ることができるようにしたものである。
この実施例9の水素生成方法又は水素生成装置は、前記第2の金属12が比較的安価な銅又は銅合金で構成されることにより、ランニングコストを抑えつつ、所定の水素生成効率を得ることができるようにしたものである。
(実施例10)
この実施例10の水素生成方法又は水素生成装置は、前記第2の金属12が、銅よりは電極電位の高いステンレスで構成されることにより、銅よりは水素生成効率を高めることができるようにしたものである。
この実施例10の水素生成方法又は水素生成装置は、前記第2の金属12が、銅よりは電極電位の高いステンレスで構成されることにより、銅よりは水素生成効率を高めることができるようにしたものである。
(実施例11)
この実施例11の水素生成方法又は水素生成装置は、前記第2の金属12が、銅、ステンレスより電極電位が高く、かつ、安価な炭素を含む粉、粒、線、又は繊維で構成されることにより、ランニングコストを抑えつつ、水素生成効率をさらに高めることができるようしたものである。
また、炭素を含む粉、粒、線、又は繊維は、第1の金属11内に混在する状態で多数鋳込むことができるため、水素生成体1の製造コストを低減させることができるようになる。
この実施例11の水素生成方法又は水素生成装置は、前記第2の金属12が、銅、ステンレスより電極電位が高く、かつ、安価な炭素を含む粉、粒、線、又は繊維で構成されることにより、ランニングコストを抑えつつ、水素生成効率をさらに高めることができるようしたものである。
また、炭素を含む粉、粒、線、又は繊維は、第1の金属11内に混在する状態で多数鋳込むことができるため、水素生成体1の製造コストを低減させることができるようになる。
(実施例12)
この実施例12の水素生成方法又は水素生成装置は、前記反応水4を酸性水で構成することにより、第1の金属11(例えば、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム)の腐蝕を促進させ、これにより、普通の水を用いる場合に比べて水素生成効率を高めることができるようにしたものである。
なお、酸性水としては、硫酸水溶液、塩酸、硝酸等の無機酸や、クエン酸、グリシン、ケイ皮酸、コハク酸、サリチル酸、ギ酸、グルタミン酸、アスコルビン酸、シュウ酸、酒石酸、乳酸、酢酸等の有機酸の酸性水溶液を用いてもよく、これら酸性水の酸性濃度を変えることにより、水素ガスの生成速度を任意に調整することができるようになる。
この実施例12の水素生成方法又は水素生成装置は、前記反応水4を酸性水で構成することにより、第1の金属11(例えば、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム)の腐蝕を促進させ、これにより、普通の水を用いる場合に比べて水素生成効率を高めることができるようにしたものである。
なお、酸性水としては、硫酸水溶液、塩酸、硝酸等の無機酸や、クエン酸、グリシン、ケイ皮酸、コハク酸、サリチル酸、ギ酸、グルタミン酸、アスコルビン酸、シュウ酸、酒石酸、乳酸、酢酸等の有機酸の酸性水溶液を用いてもよく、これら酸性水の酸性濃度を変えることにより、水素ガスの生成速度を任意に調整することができるようになる。
(実施例13)
この実施例13の水素生成方法又は水素生成装置は、前記反応水4をアルカリ水(例えば、苛性ソーダ水溶液等)で構成することにより、第1の金属11(例えば、亜鉛、アルミニウム)の腐蝕を促進させ、これにより、普通の水を用いる場合に比べて水素生成効率を高めることができるようにしたものである。
そして、これらアルカリ水のアルカリ濃度を変えることにより、水素ガスの生成速度を任意に調整することができるようになる。
この実施例13の水素生成方法又は水素生成装置は、前記反応水4をアルカリ水(例えば、苛性ソーダ水溶液等)で構成することにより、第1の金属11(例えば、亜鉛、アルミニウム)の腐蝕を促進させ、これにより、普通の水を用いる場合に比べて水素生成効率を高めることができるようにしたものである。
そして、これらアルカリ水のアルカリ濃度を変えることにより、水素ガスの生成速度を任意に調整することができるようになる。
以上本発明の実施例を説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例では、第2の金属12として、銅、ステンレス、炭素を例示したが、そのたの金属を用いることができる。
例えば、実施例では、第2の金属12として、銅、ステンレス、炭素を例示したが、そのたの金属を用いることができる。
また、実施例では、反応水4を密閉容器2の上部より供給するようにしたが、底部より供給するようにしてもよく、さらには水位計を備えて、反応水の水位を常に一定にできるようにしてもよい。
また、実施例では、吸水体3を備えたが、密閉容器2が振動を受けない条件にある場合は、この吸収体3を省略することができる。
また、実施例では、吸水体3を備えたが、密閉容器2が振動を受けない条件にある場合は、この吸収体3を省略することができる。
また、実施例では、前記水素発生体を板状に形成したが、その形状は任意である。
また、実施例4では、前記水素生成体1としての結合金属が板状に形成され、該板状結合金属を波状又はジグザグ状にプレス成形された状態、即ち板状のままで使用するようにしたが、これを巻いて円柱状にすることにより、水素発生体1をコンパクト化することができる。
また、実施例4では、前記水素生成体1としての結合金属が板状に形成され、該板状結合金属を波状又はジグザグ状にプレス成形された状態、即ち板状のままで使用するようにしたが、これを巻いて円柱状にすることにより、水素発生体1をコンパクト化することができる。
1 水素生成体
1a 溝
1b 孔
1c 切れ目部分
1d 連続気孔
11 第1の金属
12 第2の金属
2 密閉容器
21 上側容器
21a フランジ部
21b 天井壁
22 下側容器
22a フランジ部
23 ボルト
24 シールリング
25 シールリング
26 水素ガス取出口
27 反応水供給口
3 吸収体
31 収容穴
4 反応水
5 水素生成体装着体
51 通気孔
52 摺動軸
1a 溝
1b 孔
1c 切れ目部分
1d 連続気孔
11 第1の金属
12 第2の金属
2 密閉容器
21 上側容器
21a フランジ部
21b 天井壁
22 下側容器
22a フランジ部
23 ボルト
24 シールリング
25 シールリング
26 水素ガス取出口
27 反応水供給口
3 吸収体
31 収容穴
4 反応水
5 水素生成体装着体
51 通気孔
52 摺動軸
Claims (18)
- 水素よりイオン化傾向の大きな第1の金属と、該第1の金属よりイオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い第2の金属とを少なくとも前記第2の金属を多数に分割した状態で混合させ、該第1の金属と第2の金属が完全に溶解することなしに互いに接合一体化された結合金属状態の水素生成体をガス取出口を備えた密閉容器内で反応水に浸漬させて反応させることにより、イオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い方の第2の金属の腐蝕を防止しようとして電極電位の低い方の第1の金属から高い方の第2の金属へ電子を移動させるイオン化傾向の大きい及び/又は電極電位の低い方の第1の金属の局部電池形成による酸化還元反応の腐蝕作用を利用して該第1の金属から水素ガスを効率的かつ急速に生成させるようにしたことを特徴とする水素生成方法。
- 水素よりイオン化傾向の大きな第1の金属と、該第1の金属よりイオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い第2の金属とを少なくとも前記第2の金属を多数に分割した状態で混合させ、該第1の金属と第2の金属が完全に溶解することなしに互いに接合一体化された結合金属状態の水素生成体をガス取出口を備えた密閉容器内で反応水に浸漬させて反応させることにより、イオン化傾向の小さい及び/又は電極電位の高い方の第2の金属の腐蝕を防止しようとして電極電位の低い方の第1の金属から高い方の第2の金属へ電子を移動させるイオン化傾向の大きい及び/又は電極電位の低い方の第1の金属の局部電池形成による酸化還元反応の腐蝕作用を利用して該第1の金属から水素ガスを効率的かつ急速に生成させるようにしたことを特徴とする水素生成装置。
- 請求項1又は2に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記水素生成体は、前記第1の金属と第2の金属をそれぞれ多数に分割した状態で混合され、該第1の金属と第2の金属が完全に溶解することなしに互いに接合一体化されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記水素生成体は、その表面をケガキや溝切り穴開け等で多数個所切削除去することにより、前記第1の金属と第2の金属との接触境界部分が多数露出されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記結合金属を貫く多数の孔を切削しもしくは打ち抜くことにより、前記多数の孔の内周面に前記第1の金属と第2の金属との接触境界部分が多数露出されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記結合金属が板状に形成され、該板状結合金属が波状又はジグザグ状にプレス成形されることにより、前記第1の金属と第2の金属との接触境界部分が多数露出されている結合金属の表面積が広く形成されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記結合金属が板状に形成され、該板状結合金属に千鳥状に切れ目を入れて押し広げて略菱形網目状に加工することにより、各切れ目部分に前記第1の金属と第2の金属との接触境界部分が多数露出されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
- 請求項1又は2に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記水素生成体は、前記第1の金属と第2の金属をそれぞれ多数に分割した状態で混合され、該第1の金属と第2の金属が完全に溶解することなしに互いに部分的に接合一体化されることにより接合されてない部分に多数の連続気孔が形成されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記第1の金属がアルミニウム又はアルミニウム合金で構成されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記第1の金属がマグネシウム又はマグネシウム合金で構成されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記第2の金属が銅又は銅合金で構成されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記第2の金属がステンレスで構成されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記第2の金属が炭素を含む粉、粒、線、又は繊維で構成されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記反応水が水で構成されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記反応水が酸性水で構成されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記反応水がアルカリ水で構成されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
- 請求項1〜16のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記反応水が前記密閉容器内に備えた吸水体に吸収された状態で収容されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
- 請求項1〜17のいずれか1項に記載の水素生成方法又は水素生成装置において、前記密閉容器内に収容された反応水に対し前記水素生成体の浸漬程度を調整することにより水素ガスの生成と停止の切り替え及び水素ガス生成量の調整が行われるように構成されていることを特徴とする水素生成方法又は水素生成装置。
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JP2008273827A (ja) * | 2007-04-25 | 2008-11-13 | Samsung Electro Mech Co Ltd | 水素発生装置及び燃料電池発電システム |
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KR100901507B1 (ko) | 2007-08-27 | 2009-06-08 | 삼성전기주식회사 | 수소 발생 장치 및 연료전지 발전 시스템 |
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