JP2006040423A - ディスク装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
極めて簡単な方法にて高精度なサーボ・データを記録することができるディスク装置の製造方法及びディスク装置を提供する。
【解決手段】
ベース内に磁気ディスク及びこれを駆動するSPM、VCM等の各アセンブリを収納し、トップ・カバーを取り付けて、HDDの各アセンブリを密閉すべく組み立てる(ステップS1)。その後、ハード・ディスク・アセンブリHDA内の空気を空気より密度が小さいHeなどの気体に置換し(ステップS5)、セルフ・サーボ・トラック・ライトにより磁気ディスクにサーボ・データを記録し(ステップS7)、その後、HDA内の前記気体を空気に置換する(ステップS9)。
【選択図】 図5

Description

本発明は、サーボ・データを装置自身が記録するセルフ・サーボ・トラック・ライトが可能なディスク装置及びその製造方法に関し、特にヘッドの位置決め精度の向上を図ったディスク装置及びその製造方法に関する。
データ記憶装置として、光ディスクや磁気テープなどの様々な態様のメディアを使用する装置が知られている。その中で、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)は、コンピュータの記憶装置として広く普及し、現在のコンピュータ・システムにおいて欠かすことができない記憶装置の一つとなっている。さらに、コンピュータにとどまらず、動画像記録再生装置、カーナビゲーション・システム、あるいはデジタル・カメラなどで使用されるリムーバブルメモリなど、HDDの用途は、その優れた特性により益々拡大している。
HDDで使用される磁気ディスクは、同心円状に形成された複数のトラックを有しており、各トラックはデータが記憶されるデータ領域とサーボ・データが記憶されるサーボ領域とを備え、それぞれユーザ・データとアドレス情報(サーボ・データ)とが記憶される。薄膜素子で形成された磁気ヘッドがアドレス情報に従って所望の領域(アドレス)にアクセスすることによって、データ書き込みあるいはデータ読み出しを行うことができる。
サーボ領域には、サーボ・データとして、シリンダID、サーボ・セクタ番号、バースト・パターンなどが記憶されている。トラックIDは、トラックのアドレスを示し、サーボ・セクタIDは、サーボ・セクタのアドレスを示す。バースト・パターンは、トラックに対する磁気ヘッドの相対位置情報を有しており、各々信号が記憶された領域がディスクの半径方向に沿って一定間隔で配列されたもので、互いに信号記憶領域の位相が異なる複数の信号記憶領域列で構成されている。
磁気ディスクに対するデータの読み出し又は書き込みは、磁気ディスクが回転している状態において、サーボ・データによって磁気ヘッドの位置を確認しながら実行される。磁気ヘッドに読み取られたサーボ・データは、コントローラによって演算処理される。現在の磁気ヘッド位置と目的の磁気ヘッド位置との関係から、ボイス・コイル・モータ(VCM)に供給する電流値が決定される。コントローラは、算出された電流値を指示する制御データ(DACOUT)を生成し、VCMドライバに供給する。ずれが発生した場合には、これを補正するようにキャリッジを駆動して磁気ヘッドの位置制御を実行している。
ところで、HDDは、近時の高容量化の実現のため、トラック間隔をより狭くし、よりトラック密度を上げる傾向にある。狭いトラックを実現するためには、ヘッドの位置決めを制御するための上述のサーボ・データを高精細に記録する必要があり、サーボ・データを書き込むサーボ・トラック・ライト(STW)工程は極めて重要な生産工程となる。したがって、より精度が高い光学系のエンコーダの使用又は円板のみを外部のSTWで記録することにより、機械的振動を改善するなどして位置決め精度の向上が図られているが、ディスクが回転していることによる風乱又は円板が有するフラッタがサーボ・トラック・ライトの精度の支配的な要因になり、困難を極めている。
そこで、特許文献1には、室内を低密度ガス雰囲気としてサーボ・トラック・ライトするサーボ・トラック・ライタが開示されている。この特許文献1に記載の技術においては、サーボ・データを書き込むべきディスクをサーボ・トラック・ライタに挿入し、サーボ・トラック・ライタの室内をHeなどの低密度ガスで置換し、STWを実行する。低密度ガス雰囲気内でSTWを実行することによりSTW工程におけるディスクの振動を低減する。
また、円板のフラッタを抑制する方法として、空気よりも軽いガスを封入したままHDDを製品として生産する方法が従来から提案されている(例えば下記特許文献2など)。この特許文献2などに記載の技術においては、密閉された磁気ディスク記憶装置において、容器内部の空気を排除し、ヘリウム又は水素を充填することにより、風損を抑制し、磁気ディスクの高密度化に伴う装置内部の温度上昇を抑えること等ができる。
米国特許出願公開第2003/0081344号明細書 特公昭60−59660号公報 特開2000−110178号公報 特開平5−2864号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のサーボ・トラック・ライタを使用すると、HDD以外に、密閉構造を有する特殊なサーボ・トラック・ライタ装置を用意する必要がある。更に、STWの際には、ディスクを上記サーボ・トラック・ライタ装置にセッティングして装置内の環境を低密度ガスで置換し、STW終了後に室内の雰囲気を空気で置換する操作が必要であり、ディスクにサーボ・データを書き込む毎にこれらの一連の操作を繰り返す必要がある。これらのことにより、HDDの製造工程が極めて煩雑になると共に製造コストが高くなってしまうという問題点がある。
また、上記特許文献2などのように、空気以外のガス(気体)を封入したままの装置とすれば、ユーザはHDDの使用に際してフラッタを低減する効果を得ることができるが、空気以外の気体を封入した状態の装置をユーザに提供するためには、装置を完全に密閉しなければならず、湿度変化及び温度変化に対する対策が必要になるという問題点がある。また、ユーザの使用中にガス抜けが発生すると、このガス抜けによる性能劣化が重大な欠陥となる恐れがある。更に、使用したガスをユーザから回収する必要が生じる場合がある。以上のことから、空気以外の気体を封入したままの装置をユーザに提供することは極めて困難であり、著しく現実性が低く、いまだ実現化には到っていない。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、極めて簡単な方法にて高精度なサーボ・データを記録することができるディスク装置の製造方法、及び高精度なサーボ・データが記録されたディスク装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明にかかるディスク装置の製造方法は、ディスクと、前記ディスクに対するデータの記録及び再生を行うヘッドと、前記ディスク及びヘッドを駆動する駆動部とを筐体に収納してなるディスク装置の製造方法において、前記ディスク、ヘッド及び駆動部を前記筐体に収納し、前記筐体内の空気を前記空気より密度が小さい気体に置換し、セルフ・サーボ・トラック・ライトにより前記ディスクにサーボ・データを記録し、前記筐体内の前記気体を前記空気に置換することを特徴とする。
本発明においては、筐体内の空気を空気より密度が小さい気体に置換してからセルフ・サーボ・トラック・ライトによりサーボ・データを記録するため、サーボ・データを記録する際に空気抵抗に起因するランアウトを低減し、正確にサーボ・データを記録することができる。
また、前記気体は、不活性ガス又は不活性ガスと空気との混合ガスであることが好ましい。不活性ガスであれば他の物質と化学的な反応を起こさず、安全である。
更に、前記気体は、ヘリウム、水素、又は、ヘリウム及び/又は水素と空気との混合ガスであることが更に好ましい。ヘリウムは空気に比してその密度が1/10程度であり、その抵抗を1/10程度に減少させることができ、かつ扱いやすい。また、水素は、ヘリウムより気体密度が小さく更に気体抵抗を低減させフラッタを抑制させる効果が大きい。
更にまた、前記気体に置換する際は、前記筐体内に前記気体を注入しつつ前記空気を排出することができ、気体を注入しつつ空気を排出することで、筐体内の圧力を一定に保つことができる。
また、前記気体に置換する際は、前記筐体に設けられたパーティクルテスト用のテスト口から前記気体を注入しつつ前記空気を排出することができ、もともと筐体に設けられているパーティクルテスト用のテスト口を使用すれば筐体に通気口を設ける必要がない。
更に、前記気体に置換する際は、前記テスト口の径より小さい径のチューブを前記テスト口に挿入し前記気体を注入することができ、前記チューブから気体を注入し、チューブとテスト口との間隙から空気を押し出し筐体内の空気を気体に置換することができる。
更にまた、前記気体に置換する際は、前記筐体に設けられた通気口から前記気体を注入しつつ前記空気を排出することができ、通気口を設けてもよい。
また、前記気体に置換する際は、前記筐体に設けられた第1の通気口から前記気体を注入しつつ前記筐体に設けられた第2の通気口から前記空気を排出することができ、排出用と注入用の穴を設けることで、置換処理を高効率化することができる。
更に、前記空気に置換する際は、前記第2の通気口から前記空気を注入しつつ前記第1の通気口から前記気体を排出することができる。この場合、前記筐体の上面側に設けられた前記第1の通気口から前記気体を注入しつつ前記筐体の下面側に設けられた前記第2の通気口から前記空気を排出するようにすれば、空気より密度が小さい気体を筐体の上面側から注入・排出することができ、置換処理を更に効率よく行うことができる。
更にまた、前記第1の通気口から前記気体を注入しつつ前記筐体において前記第1の通気口とは対角に設けられた前記第2の通気口から前記空気を排出することができ、対角に設けることで、筐体内の空気・気体の置換を更に迅速に行うことができる。
また、前記空気に置換する際は、前記通気口を開放してもよく、これにより空気を注入する工程を省くことができる。
本発明にかかるディスク装置は、ディスクと、前記ディスクに対するデータの記録及び再生を行うヘッドと、前記ディスク及びヘッドを駆動する駆動部とを筐体に収納してなるディスク装置において、前記筐体は、セルフ・サーボ・トラック・ライトの前に前記筐体内に空気より密度が軽い気体を注入し前記筐体内の空気を排出するための通気口を有する。
本発明にかかるディスク装置は、装置自身が記録したサーボ・データが記録されたディスクと、前記ディスクに対するデータの記録及び再生を行うヘッドと、前記サーボ・データを再生した再生信号から生成した位置誤差信号に基づき前記ヘッドを位置決め制御する制御部とを有し、前記サーボ・データから得られる前記位置誤差信号は、非繰り返しランアウト成分より繰り返しランアウト成分が小さいことを特徴とする。
ここで、前記サーボ・データから得られる前記位置誤差信号は、非繰り返しランアウト成分より、セルフ・サーボ・トラック・ライト(SSTW)時に、NRROであった揺れがサーボ・パターンに書き込まれてしまった結果として、SSTW後にトラック・フォローすると書き込まれたNRROに沿ってトラック・フォローイングすることになってしまうことで観測されるRRO成分(以下、フローズンNRROという。)が小さいものである。隣接トラック間で位相が一致しないフローズンNRROが小さいため、トラックピッチバランスの悪化を低減することができる。
本発明によれば、極めて簡単な方法にて高精度なサーボ・データを記録することができるディスク装置の製造方法、及びランアウト成分が低減されたサーボ・データが記録されたディスクを有するディスク装置を得ることができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。この実施の形態は、本発明を、ハード・ディスク・アセンブリ(HDA)内を空気より比重が小さい気体で置換してセルフ・サーボ・ライトを実行することにより、サーボ・データのランアウト成分を極めて小さく抑え、ヘッドの位置決め精度を飛躍的に向上させたハード・ディスク・ドライブの製造方法に適用したものである。
図1は、本実施の形態にかかるハード・ディスク・ドライブ(HDD)100の概略構成を示す斜視図、図2は、その機能ブロック図である。
図1に示すように、HDD100は、開口部を有する箱型のベース110aと、ベース110aの開口部を覆う板状のトップ・カバー110bを備える。ベース110aとトップ・カバー110bとは、フッ素ゴムなどの図示せぬガスケットを介して固定されることによってディスク・エンクロージャを構成し、気圧調整用の呼吸孔はあるもののHDD100の各構成要素をほぼ密閉状態で収容することができる。
ベース110aは、その内部に各構成要素を収容している。このベース110aは例えば鉄鋼(SPCC)などの磁性体をプレス加工して形成される。また、アルミニウムなどによって形成してもよい。
磁気ディスク111は、磁性層が磁化されることによってデータを記憶する不揮発性の記憶ディスクである。磁気ディスク111はアルミニウム基板又はガラス基板によって形成することができる。磁気ディスク111は、スピンドル・モータ(SPM)114にトップ・クランプ114bによって固定される。SPM114はベース110aに固定されている。SPM114は、所定の回転速度で磁気ディスク111を回転駆動する。
ヘッド116は、図示せぬホストとの間で入出力されるデータについて、磁気ディスク111への書き込み及び読み出しを行う。ヘッド116は、磁気ディスク111への記憶データに応じて電気信号を磁界に変換するライト素子部、磁気ディスク111からの磁界を電気信号に変換するリード素子部を備えている。ヘッド116は、スライダの面上に配置されている。
アクチュエータ117はヘッド116を支持する。アクチュエータ117は、回動軸118に回動自在に保持されており、アクチュエータ・アーム119とVCM(ボイス・コイル・モータ)115とを備えている。VCM115は、フラットコイルに流される駆動電流に応じて、回動軸118を中心としてアクチュエータ・アーム119を回動し、磁気ディスク111の上にヘッド116を移動する、もしくは、磁気ディスク111の外側へヘッド116を移動することができる。
このHDD100はロード・アンロード型と称されるHDDである。磁気ディスク111の回転が停止するときには、アクチュエータ117はヘッド116をデータ領域からランプ131に退避させる。ランプ131への退避時(オフロード)において、アクチュエータ・アーム119の先端部に形成されたタブ132がランプ131上を摺動し、所定位置で停止する。尚、CSS方式(Contact Start and Stop)のHDDにおいては、磁気ディスク111内周側に形成されているCSSゾーンにヘッド116が退避する。
なお、図1に示すHDD100は、一枚の磁気ディスク111を備えるが、2枚以上の磁気ディスクを備えたものとしてもよいことは勿論である。複数枚の磁気ディスクを両面記憶する場合には、ハブ114aによってSPM114の回転軸方向に所定の間隔で複数枚の磁気ディスクを一体的に保持する。それぞれ各記憶面を走査するヘッドを保持するアクチュエータ・アームを記憶面の数だけ用意し、アクチュエータ・アーム119と所定の間隔をおいて重なる位置でアクチュエータ117に固定すればよい。
このHDD100は、図2に示すように、上述したようにベース110aとトップ・カバー110bとからなるディスク・エンクロージャ110内に、磁気ディスク111、ヘッド116の一例であるヘッド素子部112、アーム電子回路(アームエレクトロニクス:AE)113、SPM114、ボイス・コイル・モータ(VCM)115を備えている。また、HDD100は、筺体110の外側に固定された回路基板120を備えている。回路基板120上には、モータ・ドライバ・ユニット122と、AE113との間及び外部ホストとの間で信号のやりとりをする信号を処理する信号処理回路121とが形成されている。信号処理回路121は、リード・ライト・チャネル(R/Wチャネル)123、ハード・ディスク・コントローラ(HDC)/MPU集積回路(以下HDC/MPU)124、及びメモリの一例としてのRAM125とを備え、R/Wチャネル123、HDC/MPU124は、RAM125と共に1つのパッケージで構成される。
外部ホストからの書き込みデータは、HDC/MPU124によって受信され、R/Wチャネル123、AE113を介して、ヘッド素子部112によって磁気ディスク111に書き込まれる。また、磁気ディスク111に記憶されているデータは、ヘッド素子部112によって読み出され、読み出しデータは、AE113、R/Wチャネル123を介して、HDC/MPU124から外部ホストに出力される。
次に、HDDの各構成要素について説明する。磁気ディスク111は、SPM114の回転軸に固定されている。SPM114は、モータ・ドライバ122によって駆動され、SPM114は所定の速度で磁気ディスク111を回転する。磁気ディスク111は、データを記録する記録面を両面に備え、各記録面に対応するヘッド素子部112が設けられている。各ヘッド素子部112は図示せぬスライダに固定され、スライダは、図1に示すアクチュエータ・アーム119に固定されている。アクチュエータ・アーム119はVCM115に固定され、VCM115は、揺動することによってスライダ及びヘッド素子部112を移動する。
磁気ディスク111からのデータの読み取り/書き込みのため、アクチュエータ・アーム119は回転している磁気ディスク111表面のデータ領域上にヘッド素子部112を移動する。アクチュエータ・アーム119が揺動することによって、ヘッド素子部112が磁気ディスク111の表面の半径方向に沿って移動する。これによって、ヘッド素子部112が所望の領域にアクセスすることができる。
ヘッド素子部112において、典型的には、磁気ディスク111への記憶データに応じて電気信号を磁界に変換する記録ヘッド(ライトヘッド)、及び磁気ディスク111からの磁界を電気信号に変換する再生ヘッド(リードヘッド)が一体的に形成されている。具体的には、近時の高記録密度化に伴い、例えば、磁気抵抗効果(Magneto Resistive:MR)を利用したMRヘッド、巨大磁気抵抗効果(Giant Magneto Resistive:GMR)を利用したGMRヘッド、媒体との接触によるサーマル・アスベリティ(thermal Asperity:TA)の抑制に優れた効果を示すヘッド構成として、2枚のMR素子で構成するDSMR(Dual Stripe Magneto Resistive)ヘッド等を再生ヘッドとし、薄膜ヘッドで記録を行うMR再生/薄膜記録複合ヘッド(MRヘッド)が使用される。
そして、磁気ディスク111に対向するスライダのABS(Air Bearing Surface)面と回転している磁気ディスク111との間の空気の粘性による圧力が、アクチュエータ・アーム119によって磁気ディスク方向に加えられる力とバランスすることによって、ヘッド素子部112は磁気ディスク111上を一定のギャップを置いて浮上する。
また、AE113は、複数のヘッド素子部112の中からデータ・アクセスが行われる1つのヘッド素子部112を選択し、選択されたヘッド素子部112により再生される再生信号を一定のゲインで増幅(プリアンプ)し、R/Wチャネル123に送る。また、R/Wチャネル123からの記録信号を選択されたヘッド素子部112に送る。
R/Wチャネル123は、ホストから取得したデータについて、ライト処理を実行する。ライト処理において、R/Wチャネル123はHDC/MPU124から供給されたライト・データをコード変調し、さらにコード変調されたライト・データをライト信号(電流)に変換してAE113に供給する。また、ホストにデータを供給する際にはリード処理を行う。
リード処理において、R/Wチャネル123はAE113から供給されたリード信号を一定の振幅となるように増幅し、取得したリード信号からデータを抽出し、デコード処理を行う。読み出されるデータは、ユーザ・データとサーボ・データを含む。デコード処理されたリード・データは、HDC/MPU124に供給される。また、サーボ・データを磁気ディスク111に記録した後、トラック幅が異常か否か(トラックピッチバランスの良否)を検査する際にR/Wチャネル123によるリード信号を使用する。
HDC/MPU124は、MPUとHDCが一つのチップに集積された回路である。MPUは、RAM125にロードされたマイクロ・コードに従って動作し、バースト・データから位置誤差信号を生成してヘッド素子部112のポジショニング制御を行ったり、インターフェース制御及びディフェクト管理などを行ったりするHDD100の全体の制御のほか、データ処理に関する必要な処理を実行する。HDD100の起動に伴い、RAM125には、MPU上で動作するマイクロ・コードの他、制御及びデータ処理に必要とされるデータが磁気ディスク111あるいはROM(不図示)からロードされる。
また、本実施の形態におけるHDD100は、装置自身がサーボ・データを記録するセルフ・サーボ・トラック・ライト(SSTW)を実行し、更にSSTWにより記録されたサーボ・データが所定の精度で記録されているか否かを検査する。この検査処理では、磁気ディスク111に記録されたサーボ・データに含まれるバースト・パターン(Servo Burst)により決定されるトラック幅が局所的に広かくなっていないか否か及び狭くなっていないか否かを検証し、これら正常ではないトラック幅となっているトラック(欠陥トラック)を検出し、これを磁気ディスク111上の所定の領域に記録される欠陥テーブルに登録する。HDD100は、データ記録時には、欠陥テーブルを参照し、登録されている欠陥トラックにはデータを記録しないよう制御される。
なお、この欠陥トラック検出の検査処理をHDD100自身で実行する場合には、検査処理を開始するフラグを磁気ディスク111上にセットしておき、電源がオンされると検査処理用プログラム(Self Test Code)が磁気ディスク111から読み出され、AE113、R/Wチャネル123、HDC/MPU124を介して、RAM125上に読み込まれ、検査処理のプログラムが実行されるようにしておくことができる。
また、HDC/MPU124は、ホストとの間のインターフェース機能を備えており、ホストから伝送されたユーザ・データ及びリード・コマンドやライト・コマンドといったコマンドなどを受信する。受信したユーザ・データは、R/Wチャネル123に転送される。また、R/Wチャネル123から取得した磁気ディスク111からの読み出しデータをホストに伝送する。HDC/MPU124は、さらに、ホストから取得した、あるいは、磁気ディスク111から読み出したユーザ・データについて、誤り訂正(ECC)のための処理を実行する。
R/Wチャネル123によって読み出されるデータは、ユーザ・データの他に、サーボ・データを含んでいる。HDC/MPU124は、サーボ・データを使用したヘッド素子部112の位置決め制御を行う。HDC/MPU124からの制御データはモータ・ドライバ・ユニット122に出力される。モータ・ドライバ・ユニット122は制御信号に応じて駆動電流をVCM115に供給する。また、HDC/MPU124は、サーボ・データを使用して、データのリード/ライト処理の制御を行う。
図3を参照して、磁気ディスク111上の記録データについて説明する。図3は、磁気ディスク111の記録面の記録データの状態を模式的に示している。図3に示すように、磁気ディスク111の記録面には、磁気ディスク111の中心から半径方向に放射状に延び、所定の角度毎に複数のサーボ領域301が形成され、隣り合う2つのサーボ領域301の間にデータ領域302が形成されている。サーボ領域301及びデータ領域302は、所定の角度で交互に設けられている。各サーボ領域301には、ヘッド素子部112の位置決め制御を行うためのサーボ・データが記録される。各データ領域302には、ユーザ・データが記録される。
また、磁気ディスク111の記録面には、半径方向の所定幅を有し、同心円状に形成された複数本のトラック303が形成される。サーボ・データ及びユーザ・データは、トラック303に沿って記録される。サーボ領域301間の一のトラック303は、複数のデータ・セクタ(ユーザ・データの記録単位)を備えている。また、トラック303は、磁気ディスク111の半径方向の位置に従って、複数のゾーンにグループ化されている。一のトラック303に含まれるセクタ304の数は、ゾーンのそれぞれに設定される。図3においては、3つのゾーンが例示されている。ゾーン毎に記録周波数を変更することで、記録密度を向上することができる。
次に、磁気ディスク111のサーボ領域に記録されるサーボ・データについて説明する。データ記録用磁気ヘッドの記録メディアである磁気ディスク111上には、同心円状トラックにフォローイングするためにサーボ・データが書かれている。サーボ・データは、トラック上に複数個所書かれており、図4(a)に示すように、データの同期を取るためのSyncデータが記録されるSync部D1、サーボ・データの開始を示すサーボマークが記録されるSTM(Servo track mark)部D2、何番目のトラックであるかなどの位置情報を有するトラックID部D3、細かい位置制御をするためのバースト・パターンが記録されるBurst部D4などの周知の領域からなる。Sync部D1は、サーボ・データを読み出す前に信号アンプの増幅率を調整して振幅を一定にするサーボAGC(Automatic Gain Control)を含む。
Burst部D4に記録されるバースト・パターンは、例えば図4(b)に示すように、バーストA、B、C、Dの4種類のバースト・パターンからなり、ヘッドによりこれを再生し、その再生信号(バースト信号)から得られる振幅等の変化を数値化し、ヘッド素子部112のトラッキング制御(トラック・フォローイング)等に使用される。
ここで、図4(b)に示すバースト・パターンは、トラック中心をTc、トラック境界をTb、トラック幅をTwとしたとき、バーストA、Bは、それぞれトラック中心Tcから隣接する一方のトラック中心Tc、他方のトラック中心Tcにかけて交互に一定周期で記録された信号となっており、一のトラックの一方のトラック境界Tb上、他方のトラック境界Tb上にそれぞれ記録される。また、バーストC、バーストDは、1つのトラック内に一定周期で記録された信号であり、いずれか一方が奇数トラック、他方が偶数トラックに記録される。そして、これらバーストA〜Dは、トラックが延びる方向にそれぞれ10周期程度繰り返して記録される。リードヘッド300aは、例えばバーストAとバーストBの再生信号の振幅がバランスする位置をトラック中心Tcとしてこの位置に制御される。ヘッドの位置ずれは、例えばバーストA、Bの再生信号から得られる振幅又は波形の絶対値の積分値の和、差等に応じて生成された誤差信号により行うことができる。
このバースト・パターンの記録方法としては、以下に示す2種類の記録方式がある。すなわち、1つのバースト・パターンを2回の記録によりトリミングしながら重ね書きする方式と、1つのバースト・パターンを1回の記録で行う重ね書きなし(トリミングなし)の方式である。1つのバースト・パターンを2回の記録により記録すると、1つのバースト・パターンに書きつなぎ部分ができるため、この重ね書き方式によるバースト・パターンの記録方式を本明細書においてはシームド方式といい、シームド方式により記録されたサーボ・パターンをシームド・サーボ・パターンという。また、トリミングなしで1度の記録によりバースト・ターンを記録すると、バースト・パターンに書きつなぎ部分ができない。本明細書においては、このトリミングなしによるバースト・パターンの記録方式をシームレス方式といい、シームレス方式により記録されたサーボ・パターンをシームレス・サーボ・パターンということする。シームレス・サーボ・パターンは、同一の記録ヘッドで記録されるため、それ自体の幅は一定である。そして、通常、記録ヘッドの幅よりトラック幅の方が広いため、半径方向で隣接するシームレス・サーボ・パターン間にはギャップが形成されることになる。
そして、本実施の形態におけるHDD100は、サーボライタによって磁気ディスク111にサーボ・データを記録するのではなく、いわゆるセルフ・サーボ・ライト方式により、HDD100自身がサーボ・データを記録するものである。一の磁気ディスクの記録面当たりのトラックの数(トラック密度)が増大すると、サーボライタ精度及び書込時間は比例的に増大するため、サーボライタを使用したサーボ・トラック・ライト(STW)であると、多数の製造サイクルにわたって所望の書込精度を有する高価なサーボライタをクリーンルームに設置する等する必要があるが、セルフ・サーボ・トラック・ライト(SSTW又はSSW)により、HDDの生産性を向上し、製造の容易化等を図ることができる。
なお、SSTWにおいて、シームレス方式であっても、シームド方式であっても、理想的にはトラック幅が一定の幅又は一定の範囲内の幅になるようサーボ・データが記録されるが、外乱又は振動等によりトラック幅が局所的に広くなったり狭くなったりする場合がある。この場合、シームド・サーボ・パターンは、サーボ・パターン自体の磁気ディスクの半径方向の幅が異なってしまうことでトラック幅が変化するのに対し、シームレス・サーボ・パターンは、上述のように同一の記録ヘッドにて1回の記録によりサーボ・パターンが記録されるため、サーボ・データ自体の幅は変化せず、その代わり、隣接するサーボ・パターンとの間の磁気ディスク半径方向のギャップの大きさが変化する。上述のサーボ・データの検査工程においては、実際にデータを書き込み正常に読み出せるか否かを検査したり、例えばシームド・サーボ・パターンにおいてはサーボ・パターンの幅を測定したり、シームレス・サーボ・パターンにおいてはギャップの大きさを測定したりすることで、トラック幅が正常か否かを検査することができる。
次に、本実施の形態におけるHDD100の製造方法について説明する。本実施の形態におけるHDD100の製造方法においては、HDD100は、通常の組み立て工程の後、セルフ・サーボ・トラック・ライトSSTWによりサーボ・データを記録し、所定の検査工程を経て製造される。このSSTWにおいて、従来は空気中で行われていたのに対し、本実施の形態においては、空気より密度が小さい気体(低密度ガス)中で行うことで、サーボ・データの書き込み精度を飛躍的に向上させるものである。
ヘッドを位置決め制御するためには、サーボ・データをヘッドで再生し、この再生信号に基づき最も近いトラックのセンタラインからヘッドがどれだけ離れているかの位置誤差を示す信号PES(Position Error Signal:位置誤差信号)を生成し、これに基づきアクチュエータを制御することで行われる。
記録密度の増加によるトラックの高密度化等に伴い、所望のトラックのセンタライン上にヘッドを高精度で維持し続けることが困難になる。ヘッドの位置決め精度が悪化する要因の1つとしてヘッドとディスク媒体との間の相対的な振れを示す所謂ディスクランアウト(Disk Runout)が知られている。このディスクランアウトには、ディスクを回転駆動するスピンドル・モータの回転に同期して繰返し現れる反復性ランアウト(Repeatable Runout:RRO)(1次ランアウト)と、当該回転に同期しない非反復性ランアウト(Non-Repeatable Runout:NRRO)とがあり、いずれによってもトラック・フォローの最中にヘッドがトラックのセンタラインからずれてしまい、それによって位置誤差信号PESを大きくしてしまう原因となる。
このようなランアウト誤差は、近時のディスクの回転速度の高速化に伴うディスクを含む回転部材の空気抵抗(風損)の増大によって、益々増大し、例えば、ユーザ・データをトラックに書き込む際又は読み出す際にトラックに追従するために、位置誤差信号PESからディスク等の回転による風損等による影響を軽減するような処理等が行われる。ただし、このような処理をするためにHDC/MPU124等でサーボ・データに基づき補正信号を生成し、これに基づきVCM115等を制御する必要があり、処理が煩雑となる。
そこで、本願発明者等が鋭意実験研究した結果、ヘッドの位置決め精度は、製造段階においてサーボ・データを記録する際の記録精度によっても向上させることができることに鑑み、SSTWを、HDA内部の気体を空気より密度が小さい気体に置換してから実行することで、問題のランナウト成分を極めて効果的に除去することができることを知見した。
すなわち、本実施の形態におけるHDD100は、HDD100の組み立て後、セルフ・サーボ・トラック・ライトSSTWによりサーボ・データを記録する際に、HDD100のHDA内部の空気を、空気よりも軽いHe等の気体(低密度ガス)で置換する。そして、低密度ガス中にてSSTWによりサーボ・データを記録し、再びHDA内部の雰囲気を空気に戻す。これにより、記録されたサーボ・データは、1乃至2kHz近傍の位置誤差信号におけるランアウト成分が著しく低く抑えられた特長的なサーボ・データを有するものとなる。
ここで、SSTWの際のHDA内部の雰囲気は、空気より密度(比重)が小さい低密度ガスとするが、この低密度ガスとしては、He、Ne等の不活性ガス又はH等の極めて密度が小さいガスの単体又は、これら又は空気との混合気体を使用することが好ましい。特に、Heは、扱いやすく、かつ密度が空気の1/10程度であり、例えばHDA内の雰囲気をヘリウムに置換すれば風損による影響を1/10程度に低減することができ、極めて簡単に高精度にサーボ・データを記録することが可能となる。また、水素は極めて軽い気体であり、気体の抵抗を著しく低減し、更に大きなフラッタ低減効果を得ることができる。したがって、低密度ガスとしては、ヘリウム若しくは水素の単体、又は少なくともヘリウム若しくは水素のいずれかを含む2成分若しくは3成分の混合ガスなどを使用することが好ましい。
図5は、本実施の形態におけるHDDの製造方法を示すフローチャートである。図5に示すように、まず、ディスク・エンクロージャ110を構成するベース110a及びトップ・カバー110bを用意し、ベース110a内に磁気ディスク111及びこれを駆動するSPM114、VCM115等の各アセンブリを収納し、トップ・カバー110bを取り付けて、HDD100の各アセンブリを密閉すべく組み立てる(ステップS1)。
次に、HDAは内部が高度な清浄度が保たれることが要求されるため、内部の清浄度を測定するパーティクルテストを行い、清浄度が規定値を満たすか否かをテストする(ステップS2)。HDD100の例えばベース110aには、このパーティクルテストを行うための直径数ミリ程度のテスト口が設けられている。テスト後、所定の規定値を満たしている場合には、上記テスト口をシール・テープにてシールし(ステップS3)、その後、HDAにリークがあるか否かがテストされる(ステップS4)。ここでリークがある場合は、テスト口のシーリングをやり直す。なお、ステップS2においてパーティクルテストの結果、内部の清浄度が規定値内でない場合、またステップS3において1又は複数回シーリングをやり直してもリークが生じる場合は、ステップS1に戻って例えばベース等を取り替えるなど組み立て工程をやり直す。
この後、セルフ・サーボ・トラック・ライトSSTWを実行する。まず、SSTWに先立ち、HDA内の空気をHeに置換する(ステップS5)。この置換では、HDA内の空気を排出しながら、同時にHeを注入する。このように、HDA内の圧力を一定に保つのは、近時のHDDは軽量化等のためディスク・エンクロージャが薄い金属板等からなり、低圧にすると変形する恐れがあるためである。したがって、HDA内を空気からHeに置換する場合、及び後述するように、サーボ・ライト後、Heを排出しHDA内の雰囲気を空気に戻す場合、置換するために注入する気体の流量を大きくしすぎると内部の圧力が高くなり、また置換気体の流量を小さくしすぎると置換に長時間かかるため、これらを考慮して適当な流量を設定する。また、HDA内がHeに置換されたか否かは、例えば予め確実に置換可能な時間を実験により求めるなどしておけばよい。なお、HDAが低圧でも耐えうる構造であれば、例えば内部を真空にしてHeを注入したり、一旦窒素等でパージしてからHeに置換するようにしてもよい。
Heを注入する場合は、例えば中心側の内周部と外縁側の外周部との2重構造のチューブを用意し、ディスク・エンクロージャ110に通気口を設け、チューブと通気口とを接続し、例えば内周部からHeを注入し、外周部から空気を排出させるようにすることができる。
また、他の方法としては以下のようなものがある。図6は、HDA内の雰囲気を空気からHeに置換する様子を示す図であって、ベースとトップ・カバーとからなるディスク・エンクロージャ110に設けられたパーティクルテスト口141にHe注入用のチューブ201を接続した例を示している。図6に示すように、チューブ201の径をパーティクルテスト用のテスト口141の径より小さいものとし、チューブ201とテスト口141との間に隙間を設け、チューブ201からHeを注入すると共に当該隙間から空気Airを排出させればよい。
また、図6では、テスト口141をHe注入口及び空気排出口として併用する例を示すが、テスト口141ではなく、He注入口及び空気排出口を個別に設けたり、テスト口141を気体の注入口とし、更に気体の排出口を設けたりした構成としてもよいことは勿論である。図7は、テスト口141とは別に、通気口142を設けた例を示す模式図である。図7に示すように、トップ・カバー側に設けられた通気口142をHe注入用とし、テスト口141を空気排出口とする。このように、Heの注入口をディスク・エンクロージャ110の上側、すなわちトップ・カバー側に設けることで、空気より密度が小さいHeの注入又はHeの排出が容易となる。また、同様の理由から、後述するように、Heを排出して空気に置換する場合には、ベース側のテスト口を空気の注入口とし、トップ・カバー側の通気口142をHe排出口とすることができる。
更に、Heの通気口と空気の通気口を個別に設ける場合は、その位置をディスク・エンクロージャにおいて2つの通気口が対角位置となるように設けることが好ましい。例えば対角線上の一端側であってトップ・カバー側と他端側であってベース側とに設けることができる。各通気口の間に距離を設けかつ対角に設けることで気体の置換処理を確実なものとすることができる。
図5に戻って、Heを注入した後、He注入口をシーリングする(ステップS6)。なお、ステップS4におけるテスト口141のリークテストと同様、リークがないことを確かめた後、セルフ・サーボ・ライトを実行する(ステップS7)。このセルフ・サーボ・ライトは通常の方法と同様であり、HDD100自身が半トラックピッチずつヘッドを移動させてサーボ・データを記録していく。記録するサーボ・データは、上述のように、シームド・サーボ・パターンであっても、シームレス・サーボ・パターンであってもよい。なお、ここで、ヘッドの記録が不能などの理由でセルフ・サーボ・ライトに失敗した場合(ステップS8:Yes)は、ステップS1の組み立て工程に戻る。
サーボ・データの記録が終わった後は、上述のHe注入口から空気を注入しつつHeを排出させ、HDA内の環境を空気に戻す(ステップS9)。図6に示す注入用のチューブ201を使用する場合は、ステップS5のHeの代わりに空気を注入し、内部のHeを排出させる。また、図7に示すように通気口を2つ設けた場合は、チューブ211から空気を注入し、チューブ212からHeを排出するようにすればよい。この際、HDA内から排出されたHeを回収装置にて回収し、リサイクルするようにしてもよい。なお、通気口をオープンにし、そのまま放置することでHDA内部を空気に置換するようにしてもよい。
その後、注入口として使用したテスト口141をシール・テープによりシールし(ステップS10)、リークがあるか否かを確認する(ステップS11)。リークがない場合には検査工程に進む(ステップS12)。検査工程では、封入したHeは完全に取り除かれ、He封入前と全く同じ状態にて行われる。すなわち、以降の工程では、本実施の形態における方法を使用しない従来の場合と全く同じ工程となる。検査工程では、例えばサーボ・データが正確に記録されているか否か、すなわちトラックピッチバランスの良否等をチェックし、トラックピッチバランスが悪いトラックをシリンダ単位又はトラック単位で磁気ディスク111の所定領域に記録される欠陥テーブルに欠陥シリンダ又は欠陥トラックなどとして登録するなどの処理が行われる。所定の基準を満たす場合には製品として出荷される。HDD100は、ユーザ・データを記録する際には、この欠陥テーブルを参照し、欠陥シリンダ以外の領域にデータを記録するよう構成されている。
本実施の形態においては、SSTWによりサーボ・データを記録するため、外部の位置決め装置や外部クロックを必要とせず、HDAを密閉した状態でSTWが可能である。よって、HDA内をHeに置換してSTWを行うことができ、風乱の影響を極力与えないようにし、特に、位置誤差信号において1〜2kHz近傍に発生するランアウト成分を劇的に低減することができ、よってヘッドの位置決め精度を飛躍的に向上させることができる。
また、Heに置換するのは、STW工程の例えば数時間程度であり、その間のみHDA内の密閉状態を維持できればよいので、特別な構成を必要とせず、極めて簡単に実行することができる。
更に、STW工程後は、Heを封入したままにするのではなく、Heを完全に排出することで、ユーザのHDDの使用に際してもHDA内のガス漏れ等の心配がなく、よってガス漏れによる製品性能の劣化などの不具合が生じることがない。
次に本発明の効果について説明する。先ず、本発明の適用により除去又は低減することができるランアウト成分について説明する。ランアウトには、上述したように、繰り返し生じるRRO成分と、回転に同期しない非繰り返しのNRROと呼ばれるものがある。ここで、RROには、スピンドル・モータの回転に同期した機械的振動と、回転非同期の機械的振動とが存在する。回転に同期した機械的振動も、回転非同期の機械的振動もSTW工程時にサーボ・パターンとして書き込まれた後は製品がトラック・フォローイングする際には両者とも回転に同期したRROとして観測されることになる。本明細書においては後者のRROを前者の一般的なRROと区別するためフローズンNRROということとする。
図8はスピンドル・モータの回転に同期したRRO、図9はフローズンNRROを説明するための模式図である。図8及び図9において、横軸はセクタ数、縦軸は隣り合った2本の記録トラックのトラック中心位置でのPESを示す。フローズンNRROとは、通常、NRROと呼ばれる回転非同期の振動がSSTW中に書き込まれ、これを読み出した際に必ずその振動成分が読み出されてしまうもので、書き込まれたNRROとも呼ばれる。図8に示すように、スピンドル・モータの回転に同期したRROは、各トラックにて回転周波数に現れるもので、隣り合うトラック間で位相が一致しているため、隣り合うトラック間でトラックピッチが変動しない。
これに対し、図9に示すように、フローズンNRROは、各トラック間で非同期なランアウトであり、隣り合うトラック間で位相が一致していないため、トラックピッチが変動する。これにより、局所的なトラックピッチバランスの悪化を引き起こす。したがって、このフローズンNRROの低減がヘッドの位置決め精度の向上に極めて重要である。
フローズンNRROは、上述したように、通常NRROと呼ばれる回転非同期の成分がSTWの最中に書き込まれることで生じるものであり、これが、サーボ・データを再生した際には必ずその振動成分が読み出されてRROとして観測されることになる。よって、記録時、すなわちSSTWにおけるNRROを除去する必要がある。NRROが発生する一の原因としては、ハード・ディスクが高速回転することによって誘起される空気流がヘッドスライダ及びアームに当ることが挙げられるが、本実施の形態においては、空気中ではなく、空気に比して気体密度が小さいHe中などでSSTWを実行するため、ハード・ディスクが高速回転することによって誘起される気体流による影響を小さくし、よって書き込みの際のNRROを小さく抑えることができる。この結果としてフローズンNRRO成分が空気中にてSSTWしたものに比して劇的に低減される。
次に、従来と同様の方法により実際にセルフ・サーボ・トラック・ライト(SSTW)によりサーボ・データを記録した磁気ディスク、すなわちHDA内を空気のままとしてSSTWを実行した磁気ディスクのバースト・データの再生結果と、本発明を適用してHDA内をHeに置換してから実際にSSTWにより実際にサーボ・データを記録した磁気ディスクのバースト・データの再生結果とを比較して本発明の効果について説明する。
2.5インチのHDDを、従来と同様の方法によって記録したサーボ・データと、本発明を適用したサーボ・データのRRO、NRROを測定した。図10は実験手順を示すフローチャートである。まず、図5に示すステップS4が終了したHDDを用意し、図10に示すように、通常と同様、セルフ・サーボ・トラック・ライトSSTWによりサーボ・トラック・ライトSTWを実行した。このSTWは、HDA内の環境を空気のままとして行う従来のSSTWである。その後、このサーボ・データのPES FFT測定を行った(ステップS22)。以下、この測定結果を比較例(FFT1)という。PES FFT測定では、1024個の連続したセクタのPES情報を取得し、これを100回繰り返して測定した。
ここで、トラックの中心を、バーストAの振幅とバーストBの振幅とがバランスする位置とする。また、本実施例においては、バーストA、バーストBの振幅をA、Bとし、PES=A/(A+B)(フルスケール=255)として算出した。なお、PES=B/(A+B)としてもよい。
次に、HDA内をHeに置換し(ステップS23)、再びステップS22と同様、PES FFT測定を行った(ステップS24)。以下、この測定結果を参照例(FFT2)という。その後、He中で再びSSTWによりSTWを行った(ステップS25)。このSTWは、HDA内をHeで置換した状態で行う本実施例である。そして、再びステップS22と同様、PES FFT測定を行った(ステップS26)。以下、この測定結果を参照例(FFT3)という。その後、HDA内を空気に置換し(ステップS27)、PES FFTを測定した(ステップS28)。以下、この測定結果を実施例(FFT4)という。
以上の測定で得られたFFT1〜FFT4の測定結果に基づき本発明の効果について詳細に説明する。上述の如く、FFT1(比較例)は、従来どおり、空気中でSTWを行ってそのまま空気中でサーボ・データを再生してPES FFTのデータを測定したものである。また、FFT2(参照例)は、同じく従来どおり空気中でSTWを行った後、Heに置換し、He中でサーボ・データを再生してPES FFTのデータを測定したものである。また、FFT3(参照例)は、本発明を適用し、He中でSTWを行って、そのHe中でサーボ・データを再生してPES FFTのデータを測定したものである。そして、FFT4(実施例)は、本発明を適用し、He中でSTWを行った後、空気に置換し、空気中でサーボ・データを再生してPES FFTのデータを測定したものである。
図11乃至図26は、磁気ディスク径が2.5インチ、回転数5400rpmのHDDにおいて測定したFFT1〜FFT4に基づき以下の方法にてRRO、NRROを求めた結果を示す図であって、それぞれ、1番目のヘッド(Head0)乃至4番目のヘッド(Head3)における結果を示すグラフ図である。本実施例におけるRRO、NRROは以下のようにして求めた。すなわち、RROは、先ず、上述したPES FFT測定において、連続する1024セクタからPESデータを取得する。そして、これを高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)する処理を同一トラックに対して100回繰り返し、これら100回分の測定データを平均した。また、NRROは、FFT後の100セット分のピーク値から上記平均値(RRO)を引いた値を示す。なお、測定に使用したサーボ・パターンは、シームド・サーボ・パターンであり、上述のPES FFT測定は、磁気ディスクの外周側において製品カードを使用して測定した結果である。
図11乃至図26において、横軸は、PESの時間軸をFFTにより変換した周波数軸を示し、縦軸はPES(A/(A+B)orB/(A+B))の大きさを示す。また、それぞれ上図及び下図はそれぞれ上述のようにして算出したRRO、NRROを示す。図11乃至図14は、1番目のヘッド(Head0)におけるそれぞれFFT1〜FFT4を示し、図15乃至図18は、2番目のヘッド(Head1)におけるそれぞれFFT1〜FFT4を示し、図19乃至図22は、3番目のヘッド(Head2)におけるそれぞれFFT1〜FFT4を示し、図23乃至図26は、4番目のヘッド(Head3)におけるそれぞれFFT1〜FFT4を示す。
図11、図15、図19、図23に示すFFT1(比較例)と、図14、図18、図22、図26に示すFFT4(実施例)とを比較すると、FFT1においては、所定のサンプル数のサーボ・データの再生信号から取得したPESをフーリエ変換して求めた各周波数に対するPESの平均値(RRO)と、各周波数におけるPESの最大値とRROとの差(NRRO)とが同程度であるのに対し、FFT4においては、RROがNRROより小さくなっているのが分かる。特に、1〜2kHz近傍におけるRROが劇的に低減していることが分かる。
ここで、1〜2kHz近傍におけるRROは、主に磁気ディスクのフラッタモードとトルクノイズと呼ばれる振動によるフローズンNRROであり、サーボ・データの書き込みの際にヘッド及びディスクが受ける空気抵抗が大きく影響する。
周波数が1乃至2kHz近傍においては、このようなフラッタによる振動が顕著であり、これがSTW工程におけるトラック書き込み時のみならず、製品での再生時においても現れ、製品のサーボ系を使用しても完全にこれらのエラーを0にすることは不可能である。結果的には、フローズンNRROに相当する書き込まれたサーボ・データによるエラー(e1)と、読み出し時のNRROによるエラー(e2)の二乗和に相当するエラーが発生することになるが、本発明方法においては、He等の気体密度が小さいガス中でSTWを実行することにより、サーボ・データの書き込みの際にヘッド及びディスクが受ける気体抵抗を大きく低減することができ、これにより、フローズンNRROに相当する書き込まれたサーボ・データによるエラー(e1)を例えば半分程度に軽減することができ、よって発生するエラーを飛躍的に低減することができる。
なお、図12、図16、図20、図24に示す参照例のFFT2、図13、図17、図21、図25に示す参照例のFFT3は、NRROが著しく低減していることがわかる。これらはいずれも、He中でサーボ・データを再生した結果であり、He中でサーボ・データを再生することで、読み出しの際にヘッド及び磁気ディスクに対する気体の抵抗が大きく低減され、これによりNRROも大きく低減されることが分かる。すなわち、従来法により空気中でSTWしたものであっても、本願を適用してHe中でSTWしたものであっても、FFT2、FFT3に示すように、いずれもHe中で再生するとNRROの値が小さくなるのに対し、従来法であっても本願を適用しても空気中で再生した場合はNRROの値がほとんど変化しない。すなわち、NRROは、再生の際に受ける気体抵抗が小さいほど、すなわちHDA内の気体の比重が小さいほど小さくなる。
ところで、RROとNRROの値に関してであるが、プッシュピンを使用したり、メディア単体でSTWが行われるサーボ・トラック・ライタ方式の場合は、アームをプッシュピンで固定したり、磁気ディスク自体のフラッタを抑える工夫により書込み時のフラッタを抑制することができるためRROをNRROより小さくすることができる。一方、SSTWを実行する場合は、HDD100自身によりサーボ・データを記録するため外部からアーム及び磁気ディスク自体のフラッタを抑えるような工夫を施すことが不可能であり、FFT1に示すように、RROがNRROと同等、又はRROがNRROより大きくなる。
これに対し、本発明を適用してFFT4においては、RROが低減されるためNRROより小さくなっている。なお、後述するように、NRROは記録雰囲気によらず、再生雰囲気による影響が大きく、FFT1であってもFFT4であってもほぼ同じ値となる。ここで、FFT1からFFT4において低減したRROの大部分は空気をHeに置換したことにより低減されたフローズンNRROであり、FFT4において観測されるRROの大部分がスピンドル・サーボの回転に同期した通常のRROと考えられる。特に、FFT1における1乃至2kHzにかけての大きな盛り上りは、フラッタモードの影響によるNRROが支配的な要因となって現れるフローズンNRROであり、これがFFT4に示すように、He中でSSTWすることにより大きく低減されているのが分かる。
上述したように、RROのうち、フローズンNRROは、スピンドル・サーボの回転に同期した通常のRROと異なり、各トラック間で位相が異なるため、再生信号から除去する等の処理が困難である。また、SSTWではなく、サーボ・トラック・ライタなどにおいては、磁気ディスク又はヘッドに対する空気抵抗を小さく安定化させたりする工夫がなされフラッタモードを生じさせないようにすることが提案されているが、フローズンNRROの低減が充分でない。フローズンNRROが生じると、図9に示したように、トラックピッチが局所的に狭くなったり広くなったりしてしまい、ヘッドの位置決め精度が悪化してしまう。これに対し、本発明を適用し、He中でサーボ・データを記録することで、フローズンNRROの低減により、FFT4に示すように、RROをFFT1の1/2程度に低減することができ、トラックピッチ変動を生じさせず、位置決め精度を飛躍的に向上させることができる。
また、FFT2又はFFT3に示すように、NRROの測定をしたPESはHe中ではその値が小さく、空気中ではその値が2倍程度となる。本発明にかかる方法ではSTW工程の後、HDA内を完全に空気に置換し元の状態に戻す。これを、Heを封入したままとすれば、FFT2又はFFT3に示すように、HDDのサーボ・データはNRROが小さいものとなる。このようにHeを封入したままとすればNRROを低減する効果があるものの、Heを封入したままとするには、HDDにHeを封入したままの状態でユーザに提供する必要がある。この場合、HDDを完全に密閉しなければならず、湿度変化又は温度変化に対する対策が必要であると共に、その後のHe抜けによる性能劣化が重大な欠陥となる恐れがある。更に、環境問題等の観点から封入したガスの回収を要する又は回収した方が好ましい場合がある。
すなわち、HDDを完全密閉にすると、装置外部の温度が下がった場合に装置内部の湿度が上昇して装置内に水滴が発生したり、装置外部の温度が上昇した場合に装置内部の圧力が大きくなって故障等の原因となる恐れがある。また、上述したように、STW工程後の検査工程等においては、ユーザに使用される環境にて検査が行われるため、Heを封入した状態で検査が行われることとなる。ところが、ユーザの使用中にガス漏れ等が生じた場合、検査段階とは異なる環境で使用される結果となり、例えばFFT1又はFFT4に示すように、NRROはその値が2倍程度になり、所望の性能が得られなくなる。これに対し、本発明は、STW工程の間のみHeを封入し、その後の工程ではHDA内の雰囲気を空気に戻すため、ユーザが使用する環境にて検査を行うことで正確な検査を行うことができると共に、HDDを密閉する必要がなく、従って湿度変化及び温度変化に対する特別な対策を必要としない。更にガス漏れ等による性能劣化等の問題が生じることがなく、必要であればSTWの後、HDA内のHeを空気に置換する際にHeを回収してリサイクルすることができる。
また、FFT2又はFFT3に示すように、NRROの値はHe中で測定するとその値が空気中に比して小さくなることを利用し、HDA内がHeに置換されたか否か、及び密閉状態が保たれているか否かを検証することができる。上述したように、パーティクルテストのためのテスト口やHDA外部との気圧調節用の呼吸孔が設けられており、通常HDDは完全な密閉構造にはなっていない。これをSTW工程の数時間は密閉状態とする必要がある。言い換えれば、STW工程の間の数時間のみ密閉状態が保たれればよい。このため、本実施例においは、通気口として使用するテスト口と、呼吸孔とをシーリングする極めて簡易な方法でHeを封入するが、STWの間、HeがHDA内に封入され密閉状態が維持できているか否かをNRROの測定値を利用して検証した。
HDA内がHeに置換され、STW工程の間、He雰囲気が維持されていたか否かは、FFT2又はFFT3の測定結果のNRROの値によって判断することができる。すなわち、STW工程の後、PES FFT測定をした結果、NRROがFFT1と同程度大きければ、HDA内はHeに置換されていないことを示し、FFT2又はFFT3と同程度に小さければHDA内がHeに置換され、密閉状態が保たれていることが分かる。本願発明者等が、STW工程後のPES FFTの経時変化を測定した結果によれば、HDA内のHeは数十時間であれば密閉状態を維持できることを知見した。すなわち、本発明のような簡易な方法であっても、STW工程として必要な数時間程度であれば密閉状態を維持することができる。
また、HDA内の空気がどの程度の時間でHeに置換できるか否かもこのPES FFTの測定により検証することができる。すなわち、HDA内の気圧が一定に維持できる適当な流量のHeを注入し、HDA内を置換し、その後にPES FFTを測定してFFT2又はFFT3と同程度にNRROが小さくなる最短の時間を求めることで、確実にHDA内をHeに置換する又は空気に置換することができる時間を求めておくことができる。本願発明者等の測定では、例えば1分程度でHDA内の空気をHeに置換することができる。
次に、3.5インチのHDDについて行った測定結果について説明する。2.5インチに比してディスク径が大きい3.5インチのHDDの方が、回転による風乱の影響が大きく、よって本発明を適用することでより大きな効果が得られる。また、回転数が速いほど、空気抵抗によるフラッタの影響が大きくなり、本発明の効果が顕著になる。
図27、図28は、ディスク径が3.5インチ、回転数6300rpmのHDDの測定結果を示す図であり、いずれの図においても太線で示すデータは本発明を適用してHe中にてSSTWによりSTWして記録したサーボ・データの再生結果を示し、細線で示すデータは、従来通り、空気中にてSSTWによりSTWして記録したサーボ・データの再生結果を示す。また、いずれのデータも、セルフ・サーボ・トラック・ライトSSTWによりシームレス・サーボ・パターンを記録した後、SSTWのカードを使用して測定した結果を示す。
図27は、TMR(Tunneling Magneto Resistive)ヘッドによる再生信号をFFTにより周波数成分に変換し、周波数と再生信号のPES(フルスケール=1)の大きさとの関係を示すグラフ図である。F1〜F3は、ディスクフラッタに起因するランアウトであり、600Hz以下で全体的に盛り上がっているノイズは、トルクノイズに起因するランナウトである。細線で示す従来の方法にて記録されたサーボ・データの測定結果(比較例)においては、太線で示す本発明を適用してHe中において記録されたサーボ・データの測定結果(実施例)に比して特に低周波帯域におけるノイズ、すなわちディスクフラッタに起因するF1〜F3におけるノイズが顕著である。この図27に示す測定結果は、上述したように、SSTWのカードを使用して測定したデータであり、F1〜F3等に示すランアウト成分は、サーボ・データを書き込む際に発生しているNRROを示す。これらのランアウト成分が太線で示す実施例においては、著しく低減されていることが分かる。
また、上述したように、シームレス・サーボ・パターンは隣接するサーボ・パターン間にギャップが形成され、このギャップの大きさによりそのトラック幅の変動(Squeeze)を測定することができる。すなわち、トラック幅が変動しない場合は、ギャップが一定であり、トラック幅が変動する場合はギャップの大きさも変動する。したがって、ギャップの大きさを測定することで、トラック幅の変動を測定することができる。図28は、その測定結果を示すもので、縦軸は、バーストA〜バーストDの振幅をA〜Dとしたとき、トラック幅の変動を(A+B)/C(又は(A+B)/D)として測定し、これをFFTして周波数成分に分解したものである。
上述したように、シームレス・サーボ・パターンは、トラック中心をバーストAとバーストBとがバランスする位置としたとき、バーストAとバーストBとの間にギャップが形成される。ギャップが形成されるのは、記録ヘッドの幅がトラック幅より小さいためである。したがって、(A+B)/Cを測定すると、バーストAとバーストBとの間に形成されるギャップの大きさによってその値が変動し、トラック幅の変動を測定することができる。ここで、実際には、再生ヘッドの幅はバーストCの幅より狭いため、その値は飽和して再生ヘッドの幅に応じた値となる。したがって、(A+B)/Cは、再生ヘッドに対するギャップの大きさを示すものとなっている。なお、縦軸は(A+B)/Dでもよく、また、基準となるトラックの(A+B)/Cが所定の値となるようゲイン調整されているものとする。
図28においても、図27と同様、細線で示す比較例は、2kHz以下の低周波数帯域におけるギャップの変動が大きく、フラッタモードの影響が顕著であることがわかる。このギャップの変動も図27の場合と同様、サーボ・データを書き込む際に発生しているNRROによるものである。これに対し、本発明を適用した太線で示す実施例は、低周波帯域においてほぼフラッタモードが除去されていることがわかる。
図29及び図30は、図27及び図28に示すデータと対応する図であって、ディスク径が2.5インチ、回転数5400rpmのHDDのシームド・サーボ・パターンを測定した結果を示す。なお、SSTWでは、製品としてのHDDがヘッドの位置決めに使用するために使用する製品用のサーボ・データとは別にSSTWを行うためのバースト・パターン(SSW burst pattern)が記録され、これを再生しながら製品用のバースト・パターンが記録される。製品用のバースト・パターンが、シームレス・サーボ・パターンであっても、シームド・バースト・パターンであっても、SSTW独自のバースト・パターン(SSW burst pattern)はトリミングされることなく記録されるため、SSTW装置としては上述のトラック幅変動を示す(A+B)/Cに相当するデータを測定することができる。また、実施例及び比較例は、それぞれ図11乃至図26のFFT4及びFFT1に対応する。図11乃至図26の測定が製品カードを使用している、すなわち製品としてのHDDが再生したサーボ・データの再生結果から得られる測定結果であったのに対し、本例ではセルフ・サーボ・トラック・ライタでの測定結果を使用している点が異なるが、PESであっても、トラック幅変動(Squeeze)であっても1乃至2kHzにおけるノイズ成分が除去されていることがわかる。
本発明の実施の形態にかかるハード・ディスク・ドライブ(HDD)の概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態にかかるHDDの機能ブロック図である。 本発明の実施の形態にかかるHDDの磁気ディスクの記録面の記録データの状態を示す模式図である。 (a)は、サーボ・データの一例を示す模式図、(b)は、シームド方式のバーストA、B、C、Dを説明するための図である。 本発明の実施の形態にかかるHDDの製造方法を示すフローチャートである。 HDA内の雰囲気を空気からHeに置換する様子を示す図である。 ベースにテスト口とは別に、通気口を設けた例を示す模式図である。 スピンドル・モータの回転に同期したRROを説明するためのグラフ図である。 フローズンNRROを説明するためのグラフ図である。 本発明の実施例における実験手順を示すフローチャートである。 ディスク径が2.5インチ、回転数5400rpmのHDDの1番目のヘッド(Head0)において測定したFFT1に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 同じく、1番目のヘッド(Head0)において測定したFFT2に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 同じく、1番目のヘッド(Head0)において測定したFFT3に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 同じく、1番目のヘッド(Head0)において測定したFFT4に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 ディスク径が2.5インチ、回転数5400rpmのHDDの2番目のヘッド(Head1)において測定したFFT1に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 同じく、2番目のヘッド(Head0)において測定したFFT2に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 同じく、2番目のヘッド(Head0)において測定したFFT3に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 同じく、2番目のヘッド(Head0)において測定したFFT4に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 ディスク径が2.5インチ、回転数5400rpmのHDDの3番目のヘッド(Head2)において測定したFFT1に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 同じく、3番目のヘッド(Head0)において測定したFFT2に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 同じく、3番目のヘッド(Head0)において測定したFFT3に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 同じく、3番目のヘッド(Head0)において測定したFFT4に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 ディスク径が2.5インチ、回転数5400rpmのHDDの4番目のヘッド(Head3)において測定したFFT1に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 同じく、4番目のヘッド(Head3)において測定したFFT2に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 同じく、4番目のヘッド(Head3)において測定したFFT3に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 同じく、4番目のヘッド(Head3)において測定したFFT4に基づきRRO・NRROを求めた結果を示すグラフである。 ディスク径が3.5インチ、回転数6300rpmのHDDにおけるTMRヘッドのサーボ・データの再生信号の振幅値を示すグラフ図である。 同じくディスク径が3.5インチ、回転数6300rpmのHDDにおけるシームレス・サーボ・パターン間の半径方向のギャップを測定した結果を示すグラフ図である。 ディスク径が2.5インチ、回転数5400rpmのHDDにおけるTMRヘッドのサーボ・データの再生信号の振幅値を示すグラフ図である。 同じく、ディスク径が2.5インチ、回転数5400rpmのHDDにおけるトラック幅の変動を測定した結果を示すグラフ図である。
符号の説明
110b トップ・カバー、110a ベース、
111 磁気ディスク、112 ヘッド素子部、
114 スピンドル・モータ、114a ハブ、
116 ヘッド、117 アクチュエータ、118 回動軸、
119 アクチュエータ・アーム、120 回路基板、
121 信号処理回路、122 モータ・ドライバ、
123 チャネル、131 ランプ、
141 テスト口、142 通気口、
201,211,212 チューブ

Claims (19)

  1. ディスクと、前記ディスクに対するデータの記録及び再生を行うヘッドと、前記ディスク及びヘッドを駆動する駆動部とを筐体に収納してなるディスク装置の製造方法において、
    前記ディスク、ヘッド及び駆動部を前記筐体に収納し、
    前記筐体内の空気を前記空気より密度が小さい気体に置換し、
    セルフ・サーボ・トラック・ライトにより前記ディスクにサーボ・データを記録し、
    前記筐体内の前記気体を前記空気に置換する
    ことを特徴とするディスク装置の製造方法。
  2. 前記気体は、不活性ガス又は不活性ガスと空気との混合ガスである
    ことを特徴とする請求項1記載のディスク装置の製造方法。
  3. 前記気体は、ヘリウム、水素、又は、ヘリウム及び/又は水素と空気との混合ガスである
    ことを特徴とする請求項1記載のディスク装置の製造方法。
  4. 前記気体に置換する際は、前記筐体内に前記気体を注入しつつ前記空気を排出する
    ことを特徴とする請求項1記載のディスク装置の製造方法。
  5. 前記気体に置換する際は、前記筐体に設けられたパーティクルテスト用のテスト口から前記気体を注入しつつ前記空気を排出する
    ことを特徴とする請求項1記載のディスク装置の製造方法。
  6. 前記気体に置換する際は、前記テスト口の径より小さい径のチューブを前記テスト口に挿入し前記気体を注入する
    ことを特徴とする請求項5記載のディスク装置の製造方法。
  7. 前記気体に置換する際は、前記筐体に設けられた通気口から前記気体を注入しつつ前記空気を排出する
    ことを特徴とする請求項1記載のディスク装置の製造方法。
  8. 前記気体に置換する際は、前記筐体に設けられた第1の通気口から前記気体を注入しつつ前記筐体に設けられた第2の通気口から前記空気を排出する
    ことを特徴とする請求項7記載のディスク装置の製造方法。
  9. 前記空気に置換する際は、前記第2の通気口から前記空気を注入しつつ前記第1の通気口から前記気体を排出する
    ことを特徴とする請求項8記載のディスク装置の製造方法。
  10. 前記筐体の上面側に設けられた前記第1の通気口から前記気体を注入しつつ前記筐体の下面側に設けられた前記第2の通気口から前記空気を排出する
    ことを特徴とする請求項8記載のディスク装置の製造方法。
  11. 前記第1の通気口から前記気体を注入しつつ前記筐体において前記第1の通気口とは対角に設けられた前記第2の通気口から前記空気を排出する
    ことを特徴とする請求項8記載のディスク装置の製造方法。
  12. 前記空気に置換する際は、前記通気口を開放する
    ことを特徴とする請求項7記載のディスク装置の製造方法。
  13. ディスクと、前記ディスクに対するデータの記録及び再生を行うヘッドと、前記ディスク及びヘッドを駆動する駆動部とを筐体に収納してなるディスク装置において、
    前記筐体は、セルフ・サーボ・トラック・ライトの前に前記筐体内に空気より密度が軽い気体を注入し前記筐体内の空気を排出するための通気口を有するディスク装置。
  14. 前記通気口は、前記セルフ・サーボ・トラック・ライトの後、前記筐体内に空気を注入し前記筐体内の前記気体を排出するためのものである
    ことを特徴とする請求項13記載のディスク装置。
  15. 前記気体を注入する第1の通気口と前記空気を排出する第2の通気口とを有する
    ことを特徴とする請求項13記載のディスク装置。
  16. 前記第1の通気口は前記筐体の上部に設けられ、前記第2の通気口は前記筐体の下部に設けられる
    ことを特徴とする請求項14記載のディスク装置。
  17. 前記第1の通気口と前記第2の通気口とは前記筐体において対角に設けられる
    ことを特徴とする請求項14記載のディスク装置。
  18. 装置自身が記録したサーボ・データが記録されたディスクと、
    前記ディスクに対するデータの記録及び再生を行うヘッドと、
    前記サーボ・データを再生した再生信号から生成した位置誤差信号に基づき前記ヘッドを位置決め制御する制御部とを有し、
    前記サーボ・データから得られる前記位置誤差信号は、非繰り返しランアウト成分より繰り返しランアウト成分が小さい
    ことを特徴とするディスク装置。
  19. 前記サーボ・データから得られる前記位置誤差信号は、非繰り返しランアウト成分より、セルフ・サーボ・トラック・ライト中に非繰り返しランアウトにより書き込まれる繰り返しランアウト成分が小さい
    ことを特徴とする請求項18記載のディスク装置。
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