JP2006033715A - ネットワークe2e性能評価システムと方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 ボトルネック要因が複数想定され、かつ、E2Eにおける各区間での品質変動に独立性を仮定できない場合にも、ネットワークに過剰な負荷をかけることなく、かつ、品質劣化を見逃さない、品質監視を可能とする。
【解決手段】 複数のネック要因が想定されるもとで、パッシブ測定手段1bによる、測定によるサービスヘの影響が小さいMIB情報ベースの監視により、E2E品質劣化判定手段1dにおいてE2E品質を推定して劣化有無の判定を行い、劣化箇所特定手段1eにおいて劣化箇所を特定すると共に、アクティブ測定手段1aでの試験パケットによるE2E品質測定など不定期に得られる情報を活用してE2E品推定の補正をする仕組みを具備することで、既存の技術の長所(簡易性、正確さ)を包括する技術を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】 複数のネック要因が想定されるもとで、パッシブ測定手段1bによる、測定によるサービスヘの影響が小さいMIB情報ベースの監視により、E2E品質劣化判定手段1dにおいてE2E品質を推定して劣化有無の判定を行い、劣化箇所特定手段1eにおいて劣化箇所を特定すると共に、アクティブ測定手段1aでの試験パケットによるE2E品質測定など不定期に得られる情報を活用してE2E品推定の補正をする仕組みを具備することで、既存の技術の長所(簡易性、正確さ)を包括する技術を提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、インターネット等のパケット交換網におけるネットワーク性能管理技術に係わり、特に、エンドツーエンド(以下、E2Eと記述)において良好なネットワークサービスを提供するために、品質劣化が発生したときに早期に検出する仕組みを提供する技術に関するものである。
従来のパケット交換網における品質劣化の検出を行う技術としては、例えば、非特許文献1,2に記載のものがある。非特許文献1に記載の技術は、ネットワークリソースの使用伏況による管理を行うものであり、E2E品質(転送遅延時間、パケット損失率などネットワークのE2Eにおける性能を示す)とネットワークリソース負荷量の関係を事前に評価(その対応関係を性能曲線とよぶ)し、ルータ等の装置に標準的に実装されているMIB(Management Information Base)をSNMP(Simple Network Management Protocol)により取得することでリソース負荷量を計測し、前述の性能曲線を利用して品質を推定し、劣化の有無を判定し、劣化と判定されれば管理者に通知する。
また、非特許文献2に記載の技術は、試験パケットによるエンドツーエンド品質測定結果による管理を行うものであり、代表的な対地に測定器を配置し、その間で試験パケット(pingなど)を送受信し、その品質を計測し、劣化の有無を判定し、劣化と判定されれば管理者に通知する。
しかし、非特許文献1に記載の技術では、性能曲線を、ボトルネックとなるリソースの負荷量とE2E品質の対応関係で特徴付けている。これはボトルネック箇所以外のリソース負荷量のE2Eに対する影響が無視できること(すなわち、ボトルネック箇所は1箇所)を前提としているため、複数のネック箇所が存在する場合には精度が非常に悪くなる。
また、各リソースに対して、そこでの負荷量と区分された品質(エンドツーエンド品質のうち、その部分での品質、例えば、E2Eの転送遅延を考えるなら、該当リソースでの処理時間)の対応関係をもとに、各リソースでの品質の振る舞い(確率的な挙動)が独立であると仮定してE2E品質を推定する技術もあるが、図14に示すように、隣接するリソース間での相関が強い場合には、各点での品質状況が分布として同じ(すなわち、周辺分布が同じ)でも、E2E品質分布のばらつきが大きくなり、すなわち、品質推定における信頼区間幅が大きくなり、品質劣化判定精度が悪くなる。
図14は、従来技術における隣接するリソース間での相関に関する問題点を示す説明図である。図14(a)と図14(b)の2つのケースを考えると、両ケースとも、各点R1、R2における周辺分布は同じである。しかし、E2E品質の分布は、図14(a)のほうが相関性が強いためばらつきが大きくなる。従って、品質劣化は図14(b)の場合のほうが起きやすいといえる。品質変動を考慮した品質劣化判定を行うには、測定値の相関性を含めたモデル化が必須である。
また、非特許文献2に記載の技術では、大規模なネットワーク(NW)では対地数が多くなり、代表対地の選び方によっては品質が大きく異なり精度が悪いとともに、測定のためにネットワークに試験パケットを流すのでサービスに影響を与えるなどの懸念がある。
織、"回帰曲線を用いたエンド・エンド性能パラメータの分布推定法",信学技報IN2000−138,CQ2000−62(2000−11),pp.31−36
高土居,川村,四宮,"映像ストリーミングの品質劣化検出における試験パケット送出パタンの影響評価",2002年電子情報通信学会総合大会,B−11−7,pp.62
解決しようとする問題点は、従来の第1の技術(非特許文献1)では、ボトルネック箇所以外のリソース負荷量のE2Eに対する影響が無視できること、すなわち、ボトルネック箇所が1箇所であることを前提としているため、複数のネック箇所が存在する場合には精度が非常に悪くなる点と、従来の第2の技術(非特許文献2)では、対地数が多い大規模なネットワークにおいては、代表対地の選び方によって品質が大きく異なり精度が悪いとともに、測定のためにネットワークに試験パケットを流すのでサービスに影響を与えるなどの懸念がある点である。
本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決し、複数のネック要因が想定されるもとで、測定によるサービスヘの影響が小さいMIB情報ベースの監視により、E2E品質を推定し、劣化有無の判定を行い、劣化箇所を特定するものである。また、MIB情報を必ずしも取得し得ないネットワークリソースがある場合にも、試験パケットによるE2E品質測定など不定期に得られる情報を活用してE2E品推定の補正をする仕組みを具備することで、既存の技術の長所(非特許文献1の簡易性、非特許文献2の正確さ)を包括する技術を提供するものである。
上記目的を達成するため、本発明では、ネットワークにおけるE2E(エンドツーエンド)の品質管理技術において、複数のネック要因が想定されるもとで、パッシブ測定手段1bによる測定によるサービスヘの影響が小さいMIB情報ベースの監視により、E2E品質劣化判定手段1dにおいてE2E品質を推定して劣化有無の判定を行い、劣化箇所特定手段1eにおいて劣化箇所を特定すると共に、アクティブ測定手段1aでの試験パケットによるE2E品質測定など不定期に得られる情報を活用してE2E品推定の補正をする仕組みを具備することを主たる特徴とする。これによって、ボトルネックが複数箇所存在する場合の品質推定において、ネットワーク(NW)に多大な負荷をかけることなく、より精度の高い品質推定を行うことができる。また、区間品質の同時確率密度分布を推定し、E2E品質と区間品質の構造式を利用してE2E品質を推定することで、区間品質に相関がある場合に回帰分析では問題となる多重共線による推定精度問題を避けることができ、より精度の高い品質推定を行うことができる。
本発明によれば、ボトルネック要因が複数想定され、かつ、E2Eにおける各区間での品質変動に独立性を仮定できない場合にも、ネットワークに過剰な負荷をかけることなく、かつ、品質劣化を見逃さない、品質監視が可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態例を図で示される実施例を用いて説明する。
図1は、本発明に係わるネットワークE2E性能評価システムの第1の構成例を示すブロック図であって、図2は、本発明に係わるネットワークE2E性能評価システムの第2の構成例を示すブロック図、図3は、本発明に係わるネットワークE2E性能評価方法の処理手順例を示すフローチャート、図4は、本発明に係わるネットワークE2E性能評価システムを用いたネットワークの第1の構成例を示す説明図、図5は、本発明に係わるネットワークE2E性能評価システムを用いたネットワークの第2の構成例を示す説明図ブロック図である。
図1および図2におけるネットワークE2E性能評価システム1,21は、CPU(Central Processing Unit)や主メモリ、表示装置、入力装置、外部記憶装置からなるコンピュータ構成からなり、光ディスク駆動装置等を介してCD−ROM等の記憶媒体に記録されたプログラムやデータを外部記憶装置内にインストールした後、この外部記憶装置から主メモリに読み込みCPUで処理することにより、各手段の機能を実行する。
すなわち、ネットワークE2E性能評価システム1,21は、パケット交換網を介して提供するサービスにおける、エンドツーエンド(E2E)のパケット損失率など、E2E品質を測定しその劣化判定を行うために、アクティブ測定手段(機能部)1a,21a、パッシブ測定手段(機能部)1b,21b、NW構成管理手段1c、E2E品質劣化判定手段(機能部)1d,21d、劣化箇所特定手段(機能部)1e,21eのそれぞれをプログラムに基づく処理機能として具備している。
アクティブ測定手段1a,21aは、随時に低頻度で試験パケットを用いた品質測定を行い、パッシブ測定手段1b,21bは、測定対象とするE2Eの経路におけるネットワーク装置などの装置(測定・管理の対象2、測定対象22)が計測している情報、例えば、MIB(Management Information Base)で規定されているオブジェクトの計測情報、転送パケット数やオクテット数などを取得する。
NW構成管理手段1cは、アクティブ測定手段1a,21aおよびパッシブ測定手段1b,21bに対し、測定・管理の対象2、測定対象22に関する測定指示情報として図2に示すように、E2Eのアドレス、MIB収集オブジェクト、測定周期や、試験パケット条件(サイズ、送出間隔分布)、測定項目などを指定する。
E2E品質劣化判定手段1d,21dは、パッシブ測定手段1b,21bにおいて取得した計測情報からE2E品質推定モデル(後述の「式1」で規定)をもとにE2E品質を推定すると共に、アクティブ測定手段1a,21aによるE2E品質測定が可能な場合にその測定結果をもとに、前述のE2E品質推定モデルを補正し、推定したE2E品質をもとにE2E品質の劣化判定を行う。尚、E2E品質劣化判定手段1d,21dにおいては、判定期間T、即定数M、許容範囲X1、許容頻度X2などの測定条件が設定される。
劣化箇所特定手段1e,21eは、E2E品質劣化判定手段1dにおいて劣化判定された場合に、その劣化箇所の特定を行う。尚、劣化箇所特定手段1e,21eにおいては、許容領域Y1,2、許容領域Z1,2が設定される。
このように、本例のネットワークE2E性能評価システム1,21は、インターネット等のパケット交換網を介して提供するサービスにおける、エンドツーエンド(E2E)のパケット損失率を含むE2E品質を測定しその劣化判定を行う際、パッシブ測定手段1b,21bにおいて、測定対象とするE2Eの経路上の装置が計測しているMIB情報を含むネットワーク情報を指定された周期で取得し、アクティブ測定手段1a,21aにおいては、指定された契機で試験パケットを用いて測定対象とするE2Eの品質測定を行う。
そして、E2E品質推定劣化判定手段1d,21dにおいて、パッシブ測定手段1b,21bで取得したネットワーク情報から測定対象のE2E品質の推定に用いる、予め記憶装置に記憶されたE2E品質推定モデル式(後述の式1)を、アクティブ測定手段1a,21aの測定結果をもとに補正し、補正したE2E品質推定モデル式を用いてパッシブ測定手段1bで取得したネットワーク情報から測定対象のE2E品質を推定し、推定したE2E品質をもとにE2E品質の劣化判定を行い、劣化箇所特定手段1e,21eにおいて、E2E品質劣化判定手段1d,21dで劣化判定された箇所を特定する。
尚、後に詳述するが、E2E品質推定劣化判定手段1d,21dは、各測定値の同時結合分布を推定し、推定した同時結合分布をもとに分布の裾(α%パーセンタイル値)を推定する。
また、E2E品質推定劣化判定手段1d,21dは、パッシブ測定手段1b,21bで取得したネットワーク情報と、アクティブ測定手段1a,21aの測定結果とを組み合わせることにより、E2E品質推定モデル式を補正する。
劣化箇所特定手段1e,21eは、測定対象のE2E経路上のリソース使用状況を横断的に分析して、当該E2E経路上における劣化箇所候補を検出する。あるいは、E2E品質に対する各ネットワークリソース毎に規定した区間品質変動の寄与分を評価することによって、単独要因での劣化箇所を特定し、E2E品質に対する複数の区間品質変動の相関性のある挙動の寄与分を評価することによって、複数要因で起きる場合の劣化箇所を特定する。さらに、劣化箇所特定手段1e,21eは、E2E経路上のネットワークリソースにおける負荷量対損失、あるいは負荷量対送出待ちキュー長(遅延)を相対比較することで劣化原因および劣化箇所を絞り込む。
以下、このような構成からなる本例のネットワークE2E性能評価システム1,21の処理動作を、図3を用いて説明する。尚、この図3に示す各処理は、後の図6〜図13で詳述する。
図3において、まず、評価対象のE2Eを指定する(ステップS301)。そして、定常監視として、定期的に、指定されたE2E上のリソース情報を取得し(ステップ302)、指定したE2E経路におけるMIB情報を取得する(パッシブ測定)(ステップ303)。その取得(パッシブ測定)結果に基づきE2E品質を推定し(ステップ304)、劣化判定(ステップS305)、劣化箇所の特定(ステップ306)を行う。
また、指定したE2Eのエンド地点に測定装置が配置されていれば実施するものとして、随時監視を行い、指定したE2Eのエンド間で、試験パケットにより品質を測定し(アクティブ測定)(ステップS307)、その測定結果、および、ステップS304でのE2E品質の推定結果データを用いて、推定モデルの補正を行う(ステップS308)。そして、見直し後のモデルに基づき、ステップS304でのE2E品質推定を行い、ステップS305での劣化判定、ステップS306での劣化箇所の特定を行う。
図4においては、本発明の一実施の形態(1)を示しており、ここでは、ユーザ43a,43bが利用するネットワーク44上のE2E(ルータ45a,45e)にアクティブ測定手段42a,42bが配置されている場合の実施形態例を示している。
この場合、パッシブ測定手段1b,21b、E2E品質劣化判定手段1d,21d、劣化箇所特定手段1e,21eを具備した装置41において、指定の経路に沿ったNW(ネットワーク)のE2E品質に関して、通常は、MIB情報ベースの監視で劣化検出及び劣化箇所特定を行い、アクティブ測定器がE2Eに設置されている対地に関しては、随時の測定により、上記結果と照合することで推定精度を向上させることが可能である。
図5においては、本発明の一実施の形態(2)を示しており、ここでは、ユーザ53a,53bが利用するネットワーク54b,54c上のE2E(ルータ55a,55f)ではなく、基幹網54aにアクティブ測定機能部52が配置されている場合の実施形態例を示している。ここでは、基幹網54aは、品質劣化が無視できるほど高性能なネットワークであり、この基幹網54aを中心とするスター型の構成になっている。
この場合、パッシブ測定手段1b,21b、E2E品質劣化判定手段1d,21d、劣化箇所特定手段1e,21eを具備した装置51において、指定の経路に沿ったNW(ネットワーク)のE2E品質に関して、通常は、MIB情報ベースの監視で劣化検出及び劣化箇所特定を行い、さらに、基幹網54aに配置したアクティブ測定器52により、評価対象のE2Eのエンドルータ55a,55fに対する往復品質を計測することで、MIB情報ベースのE2E品質推定の精度を向上させることができる。
以下、図6から図13を用いて、図3に示す各ステップでの処理の詳細を説明する。図6は、図3におけるステップS301での処理の詳細を示す説明図であり、図7は、図3におけるステップS303での処理の詳細を示す説明図、図8は、図3におけるステップS304での処理の詳細その1/2を示す説明図、図9は、図3におけるステップS303での処理の詳細その2/2を示す説明図、図10は、図3におけるステップS306での処理の詳細その1/3を示す説明図、図11は、図3におけるステップS306での処理の詳細その2/3を示す説明図、図12は、図3におけるステップS306での処理の詳細その3/3を示す説明図、図13は、図3におけるステップS308での処理の詳細を示す説明図である。
まず、図6に示すように、ステップS301においては、評価対象のエンドツーエンド(E2E)を指定する。すなわち、品質評価対象とするネットワークのE2Eを、「{ルータRi(ホスト名など)、ルータIFのIPアドレスadi(link)}、i=1,2,3,・・・,n」のように指定する。
次に、ステップS302においては、指定されたE2E上のリソース情報を取得する。すなわち、ステップS301で指定されたE2Eに関するMIB情報を取得するための情報(具体的には、SNMPエージェントに関する情報、ルータ名、ルータアドレス、ルータインターフェース情報(経路となるLinkを特定する情報)など)を入力する。例えば、ネットワークリソースに関する管理データベースがあればアクセスして取得する。
次に、図7に示すように、ステップS303においては、指定されたE2E経路におけるMIB情報を取得する。すなわち、経路上にあるリソース(ルータ)毎に図7に示すMIB情報をSNMPを利用して取得する。
ここでは、あらかじめ指定した測定周期単位でのE2Eの各リソースにおける測定値を以下のように記号化する。
「ルータiにおける第j番目の測定値」
・回線速度Si(j)
・パケット数Pki(j)(送信側)
・パケット長Pli(j)(送信側)
・転送情報量Pbi(j)(送信側)
・キュー長Qi(j)
(※単位は情報量とする)
・損失数Ki(j)
・その他
・回線速度Si(j)
・パケット数Pki(j)(送信側)
・パケット長Pli(j)(送信側)
・転送情報量Pbi(j)(送信側)
・キュー長Qi(j)
(※単位は情報量とする)
・損失数Ki(j)
・その他
次に、図8に示すように、ステップS304においては、指定されたE2Eの品質を推定する。その際、まず、記号の準備を行う。すなわち、評価対象のE2E通信を、ルータRi及びlinkiに関する区間i(i=1,2,…,n)に分割して考える。
Y:評価対象としているE2E品質をあらわす変数。
Yi:区間iに関する区間に限定したときの寄与部分(例えば、E2Eのパケット損失なら、該当区間における損失部分を意味する)をあらわす変数。
Xi:区間iにおける着目する測定項目に関する測定値をあらわす変数。
Yi:区間iに関する区間に限定したときの寄与部分(例えば、E2Eのパケット損失なら、該当区間における損失部分を意味する)をあらわす変数。
Xi:区間iにおける着目する測定項目に関する測定値をあらわす変数。
ここで、E2E品質Yは、各区間Yiの和で表現できるよう適当な単位の変換を行うこととする。例えば、遅延時間であれば和でよい。また、損失率であれば、E2Eで損失しない確率(率)の対数を考えれば、後述するように、YはYiの和として表現できる。
これらの変数は、クロストラヒックの変動などの確率的な要因の影響により、時間とともに確率的な振る舞いをする変数、すなわち、確率変数とみなすことができる。すると、これらの確率変数を使って以下のモデルのように回帰モデルをつくることができる。
Yi=Xi+Ai+εi
但し、Aiは、MIB情報では把握することのできない、区間iに関する区間における潜在的な劣化箇所に起因する偏向(ここでは定数として扱う)であり、εiは、XiがMIB情報でクロストラヒックを含むマクロな指標なのに対しYiはフローの該当箇所で経験する品質であること、などに起因するYiとXiとの差異(誤差)をあらわすものである。
さらに、E2E品質Yに関しては、以下の式1となる。
Y=ΣXi+A+ε (ここで、A=ΣAi、ε=Σεi)・・・(式1)
Y=ΣXi+A+ε (ここで、A=ΣAi、ε=Σεi)・・・(式1)
具体的な品質項目に関して、以下のようにして上式のモデルをつくることができる。
(1)転送遅延時間に関して、
「Y:E2Eの転送遅延時間」、
「Yi:区間iでの転送遅延時間」、
「Xi:Qi/Si」
とすると、
Y=ΣYi、Yi=Xi+Ai+εi (但し、Aiは1パケットの転送時間あるいは本モデルであらわせなかった箇所での遅延時間、εは誤差)とあらわせ、上記(式1)のモデルにあてはめることができる。
「Y:E2Eの転送遅延時間」、
「Yi:区間iでの転送遅延時間」、
「Xi:Qi/Si」
とすると、
Y=ΣYi、Yi=Xi+Ai+εi (但し、Aiは1パケットの転送時間あるいは本モデルであらわせなかった箇所での遅延時間、εは誤差)とあらわせ、上記(式1)のモデルにあてはめることができる。
(2)パケット損失率に関して、
「Z:E2Eのパケット損失率」、
「Y:log(1−Z)」、
「p0:評価対象のE2Eにおいて、評価時に流れると想定したパケット総数(例えば、試験パケット総数などを意味する)」、
「pi:上記のパケットのうち、ルータiを通過した数(i=1,2,・・・,n)」、
「ki:上記のパケットのうち、ルータiで損失した数(i=1,2,・・・,n)」、
「Yi:log{pi/(pi+ki)}」、
とする。
「Z:E2Eのパケット損失率」、
「Y:log(1−Z)」、
「p0:評価対象のE2Eにおいて、評価時に流れると想定したパケット総数(例えば、試験パケット総数などを意味する)」、
「pi:上記のパケットのうち、ルータiを通過した数(i=1,2,・・・,n)」、
「ki:上記のパケットのうち、ルータiで損失した数(i=1,2,・・・,n)」、
「Yi:log{pi/(pi+ki)}」、
とする。
図9は、試験パケットをE2Eで流したときに、各区間でパケットが損失する状況を示したものである(総数p0のうち、pn個がエンドに到着)。
この場合、
1−Z=pn/p0
=(p1/p0)(p2/p1)・・・(pi/pi−1)・・・(pn/pn−1)
となり、さらに「pi−1=pi+ki」を利用すると、
1−Z=(p1/p1+k1)(p2/p2+k2)・・・(pi/pi+ki)(pn/pn+kn)
となる。
1−Z=pn/p0
=(p1/p0)(p2/p1)・・・(pi/pi−1)・・・(pn/pn−1)
となり、さらに「pi−1=pi+ki」を利用すると、
1−Z=(p1/p1+k1)(p2/p2+k2)・・・(pi/pi+ki)(pn/pn+kn)
となる。
ここで、試験パケットが各区間で経験する品質(パケット損失)が、ルータに加わるクロストラヒックと確率的に同じ振る舞いをする(すなわち、試験パケットが優先的に通過するあるいは損失するようなことはない)と仮定すると、
(pi/pi+ki)≒(Pki/Pki+Ki)・ε’i
として近似できる。但し、ε’は誤差とする。
(pi/pi+ki)≒(Pki/Pki+Ki)・ε’i
として近似できる。但し、ε’は誤差とする。
いま、
「Yi=log{pi/(pi+ki)}」、
「Xi=log{Pki/(Pki+Ki)}」、
「εi=log(ε’i)」、
とすると、
Y=ΣY、Yi=Xi+Ai+εiとあらわせ、上述の(式1)のモデルにあてはめることができる。
「Yi=log{pi/(pi+ki)}」、
「Xi=log{Pki/(Pki+Ki)}」、
「εi=log(ε’i)」、
とすると、
Y=ΣY、Yi=Xi+Ai+εiとあらわせ、上述の(式1)のモデルにあてはめることができる。
但し、Aiは、本モデルではモデル化できなかった箇所でのパケット損失にかかわる因子、εiは誤差とする。
式1のモデル(構造式)のもとでは、測定値の同時結合分布{X1,X2,・・・,Xn}を推定できれば、E2E品質Yの推定ができる。
測定値の同時結合分布{X1,X2,・・・,Xn}の推定は、例えば以下のようにして行う。
各Xi(一般に連続確率変数)がとり得る値の範囲を適当区分(階級わけ)して、各階級に対し代表値を設定することにより、離散確率変数化する。さらに、同時結合分布に対しても、各Xiの階級の直積により、離散確率分布と考えることができる。
以下、離散確率分布として考える。
{X1(j),X2(j),・・・,Xn(j)} (j=1,2,・・・)の観測結果のうち、離散化したもとでの階級(代表値(X1,X2,…,Xn))に属する度数をn(x1,x2,…,xn)とする。尚、以下、特にjがなくても意味の通じる場合は略して記述する。
また、Xiの周辺分布の(離散)確率密度関数をPri(Xi)とする。
すると、同時結合分布の最尤推定は、以下の最適化問題に帰着される。
すると、同時結合分布の最尤推定は、以下の最適化問題に帰着される。
n変数の関数f(x1,x2,…,xn)とし、
制約条件
Σf(x1,x2,…,xn)=Pri(xi) (i=1,2,…,n)
(Σはxi以外の離散変数に関する和)
のもとで、
尤度L(f):=Σn(x1,x2,…,xn)・log{f(x1,x2,…,xn)} (Σはx1,x2,…,Xnに関する和)
を最大にするfを求める。この計算は、市販の計算パッケージなどを利用することも可能である。
制約条件
Σf(x1,x2,…,xn)=Pri(xi) (i=1,2,…,n)
(Σはxi以外の離散変数に関する和)
のもとで、
尤度L(f):=Σn(x1,x2,…,xn)・log{f(x1,x2,…,xn)} (Σはx1,x2,…,Xnに関する和)
を最大にするfを求める。この計算は、市販の計算パッケージなどを利用することも可能である。
以上で求められた同時結合分布(推定)fにより、E2E品質Yに関する累積分布関数Pr{Y≦y}が求められる。
Pr{Y≦y}=Σf(x1,x2,…,xn)
(Σ:x1+…+xn≦y−A)
(Σ:x1+…+xn≦y−A)
Yの平均、あるいは、α%パーセンタイル値は以下で求められる。
平均値={Σ(x1+…+xn)・f(x1,x2,…,xn)}+A
(Σはx1,…xnに関する和)
α%パーセンタイル値=Pr{Y≦y}の値がαとなるyの値
但し、Aは事前情報などによって知られている量(詳しくは、ステップS308でのデータによるモデル見直しを参照)とする。
平均値={Σ(x1+…+xn)・f(x1,x2,…,xn)}+A
(Σはx1,…xnに関する和)
α%パーセンタイル値=Pr{Y≦y}の値がαとなるyの値
但し、Aは事前情報などによって知られている量(詳しくは、ステップS308でのデータによるモデル見直しを参照)とする。
次に、ステップS305においては、劣化判定を行う。すなわち、指定された測定期間Tにおいて、M回の測定データ(X1、・・・、Xnで1組)から推定したE2E推定量(平均値、あるいは、α%パーセンタイル値)が、許容範囲X1以外の値をとる頻度が許容頻度X2を超えていたら品質劣化と判定する。
また、ステップS306においては、劣化箇所の特定を行う。図10においては、NW品質として顕在化する事象(「転送遅延の増加(最小値ラインの増加、平均値の増加、ばらつきの増加など)」、「パケット損失の増加(損失率の増加、バースト損失の増加など)」、「その他(再送パケットの増加、無効パケットの増加、転送すべきパケットがあるがNWに転送できないなど)」)とその主な原因(経路変更、低速回線での通信速度ネック、高速回線への負荷集中、バースト(ヘビー)トラヒック、通信相手(サーバなど)の問題、AP(アプリケーション)や制御方式の問題)を示す。
次に、MIB情報の測定値に基づく品質劣化判定手順を述べる。
(手順1):E2Eで品質劣化と判定されたときに使われた、E2E経路上の測定データを収集する。
(手順2):各区間における品質状況を相対的に比較し、劣化箇所と思われる候補を絞り込む。すなわち、E2E品質に対して平均的に大きな比重をしめている箇所を抽出する。
(手順3):各区間品質の変動(他の区間品質との相関性を含む)を分析し、分布のばらつきに大きな比重をしめている箇所(複数)を抽出する。
(手順2):各区間における品質状況を相対的に比較し、劣化箇所と思われる候補を絞り込む。すなわち、E2E品質に対して平均的に大きな比重をしめている箇所を抽出する。
(手順3):各区間品質の変動(他の区間品質との相関性を含む)を分析し、分布のばらつきに大きな比重をしめている箇所(複数)を抽出する。
「手順2」では、E2Eにおける各区間ごとのMIB情報ベースの測定値を、図11および図12に示すようにして、
(縦軸×横軸)=(区間損失率×回線使用率)
(縦軸×横軸)=(正規化されたキュー長×回線使用率)
にヒゲグラフ(平均、及び、そのばらつき(方向性あり)の表示)としてプロットする。
(縦軸×横軸)=(区間損失率×回線使用率)
(縦軸×横軸)=(正規化されたキュー長×回線使用率)
にヒゲグラフ(平均、及び、そのばらつき(方向性あり)の表示)としてプロットする。
図11,12において、4つの領域のうち、右上領域にあるものが劣化箇所の可能性が高いと判断する。例えば、図11における左上領域にあるものは、特に、構造的欠陥、異常トラヒックなどの原因がありそうな箇所であり、また、図12における左上領域にあるものは、低速回線(ボトルネック)の可能性があり、それぞれ、従来技術では、単純に回線使用率の大小で劣化箇所を特定しており、これらの箇所の劣化状況を見逃す可能性があった。
「手順3」では、{X1,X2,・・・,Xn}の同時結合分布Pr{X1,X2,…,Xn}を考える。まず、Xiが一定分布(平均値Xiで一定、分散0)であると仮定した分布を以下のように算出する。
Pr(X1,X2,…,Xn、 但しXiは含まれない)
=Pr{X1,X2,…,Xi,…Xn}
÷ΣPr{X1,X2,…,Xi,…Xn}
(Σは、X1,…,Xi−1,Xi+1,…,Xnに関する和)
=Pr{X1,X2,…,Xi,…Xn}
÷ΣPr{X1,X2,…,Xi,…Xn}
(Σは、X1,…,Xi−1,Xi+1,…,Xnに関する和)
{X1,X2,…,Xn}の同時結合分布を上式で置き換えたものに関してステップS304での計算を実施(但し、XiにはXiを代入する)し、Xiのばらつきがない場合のE2E品質推定値Y(Xi)を算出する。これを各iに対して実施する。
次に、{X1,X2,…,Xn}の任意の2組(Xi,Xj)に対して、これらが一定分布であると仮定した分布を以下のように算出する。
Pr(X1,X2,…,Xn、 但しXi,Xjは含まれない)
=Pr{X1,…,Xi,…,Xj,…,Xn}
÷ΣPr{X1,…,Xi,…,Xj,…,Xn}
(Σは、X1,…,Xi−1, Xi+1,…,Xj−1,Xj+1,…,Xnに関する和)
=Pr{X1,…,Xi,…,Xj,…,Xn}
÷ΣPr{X1,…,Xi,…,Xj,…,Xn}
(Σは、X1,…,Xi−1, Xi+1,…,Xj−1,Xj+1,…,Xnに関する和)
{X1,X2,…,Xn}の同時結合分布を上式で置き換えたものに関して、同様にステップS304での計算を実施(但し、XiにはXi、XjにはXjを代入する)し、Xiのばらつきがない場合のE2E品質推定値Y(Xi,Xj)を算出する。これを各i,jに対して実施する。
ここで、上記Y(Xi)、Y(Xi,Xj)のうちもっともE2E品質がよくなったケースの添え字i、あるいは(i,j)を劣化原因の箇所として抽出する。
ステップS307においては、指定されたE2E間で、「試験パケット」により品質測定する(アクティブ測定)。ここでは、上述した実施形態(1)または実施形態(2)で示した測定形態でE2Eの品質測定を行う。また、測定項目は、E2E遅延時間、E2Eパケット損失率などとする。
ステップS308においては、ステップS307でのE2E品質測定結果を用いて、モデル見直しを行う。すなわち、図13に示すようなグラフをつくり、乖離が顕著であれば、「式1」で示されたモデルの項「A」、すなわち、MIB情報では把握できない部分などを補正する。
以上、図1〜図13を用いて説明したように、本例では、ネットワークにおけるE2E(エンドツーエンド)の品質管理技術において、E2E品質と区間品質の構造式を利用した品質推定モデルによりE2E品質を推定し、低頻度で行う実品質測定による結果をもとに前述のE2E品質を補正し、補正後のエンドツーエンド品質から品質劣化箇所を特定する。
具体的には、パケット交換網を介して提供するサービスにおける、エンドツーエンド(E2E)のパケット損失率など、E2E品質を測定しその劣化判定を行う際、測定対象とするE2Eの経路におけるネットワーク装置などの装置が計測している情報(例えば、MIBで規定されているオブジェクトの計測情報、転送パケット数やオクテット数など)を取得し、取得した計測情報からE2E品質推定モデル(式1で規定)をもとにE2E品質を推定するとともに、E2E品質測定が可能な場合にその測定結果をもとに、前述のE2E品質推定モデルを補正し、補正したE2E品質推定モデルを使用して補正し、この推定したE2E品質をもとにE2E品質の劣化判定を行い、劣化判定された場合に劣化箇所を特定する。
尚、E2Eの経路上に位置するネットワーク装置のMIB情報をもとにE2E品質を推定する際、各リソースにおける測定値の間に独立性を仮定しなくてもよいよう、すなわち、相関性が強い場合にも精度よく推定できるよう、各リソースの測定値の同時確率分布を推定し、このように推定した同時結合分布をもとに分布の裾(α%パーセンタイル値)を推定する。
また、E2E経路上のネットワークリソースから取得できる情報が不完全であっても、試験パケットなどによるE2E品質結果など他の情報と組み合わせることにより、E2E品質推定モデルあるいは推定値を補正する仕組みを有する。
また、E2E経路上のネットワークリソースのなかで、1箇所のみが主原因でE2E品質を低下させているのかを、経路上のリソース使用状況の要因(各リソースでの損失率、キュー長、あるいは転送遅延時間)を横断的に分析して、劣化箇所候補を検出する。
また、複数のネック箇所に起因する品質劣化の劣化箇所特定を、E2E品質に対する、各ネットワークリソース毎に規定した区間品質変動の寄与分を評価することによって、単独要因での劣化箇所を特定し、E2E品質に対する、複数の区間品質変動の相関性のある挙動の寄与分を評価することによって、複数要因で起きる場合の劣化箇所を特定する。
また、E2E経路上のネットワークリソースにおける、負荷量対損失、あるいは負荷量対送出待ちキュー長(遅延)を相対比較することで劣化原因および劣化箇所を絞り込み、トラヒック特性にあっていないなどの設計上の欠陥などを検出する。
これによって、ボトルネック要因が複数想定され、かつ、E2Eにおける各区間での品質変動に独立性を仮定できない場合にも、ネットワークに過剰な負荷をかけることなく、かつ、品質劣化を見逃さない、品質監視が可能となる。
尚、本例において、アクティブ測定を行うことにより、ネットワーク(NW)内にはMIB情報を保持していない装置も存在することに加え、MIB情報を保持しているはずのルータでも実装上、運用上不明な場合にも対処することができる。また、本例において、人間が実施する行為は、E2E品質劣化判定手段と劣化箇所特定手段への初期データ投入と、測定を行う場合の測定対象のE2Eアドレス、経路情報となるルータ名等であり、測定対象データ投入後のアクティブ測定手段、パッシブ測定手段、E2E品質劣化判定手段、劣化箇所特定手段における各処理は、コンピュータ装置のプログラムに基づく処理で自律的に行われる。また、アクティブ測定は、パッシブ測定とは独立して、かつパッシブ測定よりも粗い周期で動作するものとする。
また、本発明は、図1〜図13を用いて説明した例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、本例で示した「ε(誤差)」に関しては、本発明に係わる品質補正動作とは直接的な関連はなく、削除しても良い。
また、本例でのコンピュータ構成例としても、キーボードや光ディスクの駆動装置の無いコンピュータ構成としても良い。また、本例では、光ディスクを記録媒体として用いているが、FD(Flexible Disk)等を記録媒体として用いることでも良い。また、プログラムのインストールに関しても、通信装置を介してネットワーク経由でプログラムをダウンロードしてインストールすることでも良い。
1:ネットワークE2E性能評価システム、1a:アクティブ測定手段、1b:パッシブ測定手段、1c:NW構成管理手段、1d:E2E品質劣化判定手段、1e:劣化箇所特定手段、2:測定・管理の対象、21:ネットワークE2E性能評価システム、21a:アクティブ測定機能部、21b:パッシブ測定機能部、21d:E2E品質劣化判定機能部、21e:劣化箇所特定機能部、22:測定対象、23:管理対象、41:E2E品質劣化判定・劣化要因特定機能を有する装置、42a,42b:アクティブ測定機能を有する装置、43a,43b:ユーザ(端末)、44:ネットワーク、45a〜45f:ルータ、51:E2E品質劣化判定・劣化要因特定機能を有する装置、52:アクティブ測定機能を有する装置、53a,53b:ユーザ(端末)、54a:基幹網、54b,54c:ネットワーク、55a〜55f:ルータ。
Claims (15)
- パケット交換網を介して提供するサービスにおける、エンドツーエンド(E2E)のパケット損失率を含むE2E品質を測定しその劣化判定を行うシステムであって、
測定対象とするE2Eの経路上の装置が計測しているMIB情報を含むネットワーク情報を指定された周期で取得するパッシブ測定手段と、
指定された契機で試験パケットを用いて上記測定対象とするE2Eの品質測定を行うアクティブ測定手段と、
上記パッシブ測定手段で取得したネットワーク情報から上記測定対象のE2E品質の推定に用いる、予め記憶装置に記憶されたE2E品質推定モデル式を、上記アクティブ測定手段の測定結果をもとに補正し、補正したE2E品質推定モデル式を用いて上記パッシブ測定手段で取得したネットワーク情報から上記測定対象のE2E品質を推定し、推定したE2E品質をもとにE2E品質の劣化判定を行うE2E品質推定劣化判定手段と、
該E2E品質劣化判定手段で劣化判定された箇所を特定する劣化箇所特定手段と
を有することを特徴とするネットワークE2E性能評価システム。 - 請求項1に記載のネットワークE2E性能評価システムであって、
上記E2E品質推定モデル式は、
Y=ΣXiからなり、Yは評価対象のE2E品質、Xiは評価対象のE2Eにおける第i番目における着目する測定項目に関する測定値とすることを特徴とするネットワークE2E性能評価システム。 - 請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載のネットワークE2E性能評価システムであって、
上記E2E品質推定劣化判定手段は、
各測定値の同時結合分布を推定し、推定した同時結合分布と上記E2E品質推定モデル式を用いて分布の裾(α%パーセンタイル値)を推定する機能を有することを特徴とするネットワークE2E性能評価システム。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のネットワークE2E性能評価システムであって、
上記E2E品質推定劣化判定手段は、
上記パッシブ測定手段で取得したネットワーク情報と、上記アクティブ測定手段の測定結果とを組み合わせることにより、上記E2E品質推定モデル式を補正する機能を有することを特徴とするネットワークE2E性能評価システム。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載のネットワークE2E性能評価システムであって、
上記劣化箇所特定手段は、
上記測定対象のE2E経路上のリソース使用状況を横断的に分析して、当該E2E経路上における劣化箇所候補を検出する機能を有することを特徴とするネットワークE2E性能評価システム。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載のネットワークE2E性能評価システムであって、
上記劣化箇所特定手段は、
E2E品質に対する各ネットワークリソース毎に規定した区間品質変動の寄与分を評価することによって、単独要因での劣化箇所を特定する機能と、
E2E品質に対する複数の区間品質変動の相関性のある挙動の寄与分を評価することによって、複数要因で起きる場合の劣化箇所を特定する機能と
を有することを特徴とするネットワークE2E性能評価システム。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載のネットワークE2E性能評価システムであって、
上記劣化箇所特定手段は、
E2E経路上のネットワークリソースにおける負荷量対損失、あるいは負荷量対送出待ちキュー長(遅延)のいずれかを相対比較することで劣化原因および劣化箇所を絞り込む機能を有することを特徴とするネットワークE2E性能評価システム。 - コンピュータを、請求項1から請求項7のいずれかに記載のネットワークE2E性能評価システムにおける各手段として機能させるためのプログラム。
- パケット交換網を介して提供するサービスにおける、エンドツーエンド(E2E)のパケット損失率を含むE2E品質を測定しその劣化判定を行うコンピュータシステムのネットワークE2E性能方法であって、
測定対象とするE2Eの経路上の装置が計測しているMIB情報を含むネットワーク情報を指定された周期で取得する第1のステップと、
指定された契機で試験パケットを用いて上記測定対象とするE2Eの品質測定を行う第2のステップと、
上記第1のステップで取得したネットワーク情報から上記測定対象のE2E品質の推定に用いる、予め記憶装置に記憶されたE2E品質推定モデル式を、上記第2のステップでの測定結果をもとに補正する第3のステップと、
該第3のステップで補正したE2E品質推定モデル式を用いて上記第1のステップで取得したネットワーク情報から上記測定対象のE2E品質を推定する第4のステップと、
該第4のステップで推定したE2E品質をもとにE2E品質の劣化判定を行う第5のステップと、
該第5のステップで劣化判定された箇所を特定する第6のステップと
を有することを特徴とするネットワークE2E性能評価方法。 - 請求項9に記載のネットワークE2E性能評価方法であって、
上記E2E品質推定モデル式は、
Y=ΣXiからなり、Yは評価対象のE2E品質、Xiは評価対象のE2Eにおける第i番目における着目する測定項目に関する測定値とすることを特徴とするネットワークE2E性能評価方法。 - 請求項9もしくは請求項10のいずれかに記載のネットワークE2E性能評価方法であって、
上記第4のステップでは、
各測定値の同時結合分布を推定し、推定した同時結合分布と上記E2E品質推定モデル式とをもとに分布の裾(α%パーセンタイル値)を推定することを特徴とするネットワークE2E性能評価方法。 - 請求項9から請求項11のいずれかに記載のネットワークE2E性能評価方法であって、
上記第4のステップでは、
上記第1のステップで取得したネットワーク情報と、上記第2のステップでの測定結果とを組み合わせることにより、上記E2E品質推定モデル式を補正することを特徴とするネットワークE2E性能評価方法。 - 請求項9から請求項12のいずれかに記載のネットワークE2E性能評価方法であって、
上記第6のステップでは、
上記測定対象のE2E経路上のリソース使用状況を横断的に分析して、当該E2E経路上における劣化箇所候補を検出することを特徴とするネットワークE2E性能評価方法。 - 請求項9から請求項13のいずれかに記載のネットワークE2E性能評価方法であって、
上記第6のステップでは、
E2E品質に対する各ネットワークリソース毎に規定した区間品質変動の寄与分を評価することによって、単独要因での劣化箇所を特定し、
E2E品質に対する複数の区間品質変動の相関性のある挙動の寄与分を評価することによって、複数要因で起きる場合の劣化箇所を特定することを特徴とするネットワークE2E性能評価方法。 - 請求項9から請求項14のいずれかに記載のネットワークE2E性能評価方法であって、
上記第6のステップでは、
E2E経路上のネットワークリソースにおける負荷量対損失、あるいは負荷量対送出待ちキュー長(遅延)のいずれかを相対比較することで劣化原因および劣化箇所を絞り込むことを特徴とするネットワークE2E性能評価方法。
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JP2004213048A JP2006033715A (ja) | 2004-07-21 | 2004-07-21 | ネットワークe2e性能評価システムと方法およびプログラム |
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- 2004-07-21 JP JP2004213048A patent/JP2006033715A/ja active Pending
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