JP2006028315A - 機器、装置並びに部品のシール構造とその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】家庭用機器や車両などに採用されている機器、設備などは、近年電子部品を搭載した高性能なものが益々採用されるようになっているが、埃や湿気などが故障の原因になるため、良好なシール性が求められる。また故障時には電子部品などを取出したり、再組立するための解体性と再組立性が必要になる。ところが、シリコーン樹脂などのシール材は、シール性はあるものの固着してしまうため解体性がなく不都合であつた。
【解決手段】水添パラフィンオイル、スチレン系ブロッポリマー、(変性)ポリフェニレンエーテル樹脂,粘着付与樹脂並びに酸化防止剤の配合されたホツトメルト組成物により、前記の課題を解決でき、各種の設備、機器並びに部品などに利用できようになつた。
【選択図】なし。

Description

本発明は電子部品などの収納されている機器、装置並びに部品の接続部分のシール構造とその用途に関するものであり、詳しくはシール性、防水性、耐熱老化性などの性能に優れ、かつ加熱環境下において長期間使用されたのちにおいても解体性を持つホットメルト組成物が、接続部分のシール部分に介在して組み付けられている機器、装置並びに部品のシール構造とその用途に関する。
従来から、電気設備、自動車・航空機・船舶など内燃機関、あるいは建築など各種分野に使用されている機器、装置並びに部品などのシール部分には、目的の機能を維持、確保するための防塵、防水などの目的で、各種のシール材、例えば、シリコーン樹脂系、ウレタン樹脂系、ポリサルファイド樹脂系などのシール材が使用されてきた。
近年、住宅においては電子化住宅や、設備機能の向上、或いは熱効率改善のために各種の電子部品、機能部品などを収納した家庭用の機器や装置が広く採用されるようになっている。これらの機能部品や装置には高度な気密性、防水性、防塵性が求められている。
また、診断、医療などの分野において使用されている医療機器についても、高度な診断、医療のために電子化した高性能なものが利用されるようになっているが、定期的或いは必要に応じて蒸気消毒が行われる。該蒸気消毒の際には、機能部品を高温蒸気から防御するために防水性、耐熱性、防塵性などのほか、修理の際には電子部品を取り出したり、再収納に便利な解体性が求められる。
更に、高温に曝される場所、例えば電気炉、ボイラー等の周辺機器、自動車・航空機・船舶などの内燃機関周辺に装備される各種の機器や機能部品などにおいては、より高度の耐熱性、耐熱劣化性、耐久性、解体性並びに再収納性などが求められるようになつている。
例えば、自動車のエンジンルーム周辺に装備される装置や部品では、耐熱性として120°C付近でも機能が損なわれない性能や、防塵性、防水性などが求められている。
一方、自動車分野においても電子化が益々高まる傾向にあり、電子部品の装着率が高くなっているが、これらを収納した装置、機器などでは、高温環境や雨水がかかる部位に使用された場合でも、劣化しにくく、抗張力の低下が少なく、ヘタリやフローなど形状変化の無いもの、防水性の高いものなどが求められ、更に、故障時に部品を取り出すのに便利な解体性が求められている。
ところが、従来より使用されてきたシリコーン樹脂系、ウレタン樹脂系、ブチルゴム系、ポリサルファイド系などの反応性固化型シール材は、かなりのシール性、耐熱性、耐熱劣化性などを持つものの、塗布後或いは充填後から所定の性能を発現するまでに長時間を要するために組立・塗布した部品、機器などを所定時間養生させる必要があった。このため、工程・加工時間が長くなり、広い作業スペースが必要になるなどの課題が残されていた。
また、これらの反応硬化型シール材では、塗布すると共に反応が進行して粘着性が消失するため、複数の部品や機器などを組み立てる場合に、1部品などに予めシール材を塗布しておき、後から他の部品と組み立てることなどの工程を採用することはできなかった。
更に、これらのシール材は、組立機器、組立部品などの接続部に塗布もしくは充填させた場合、装着した場所から容易に剥がすことができず、解体が出来ないため、内蔵されている部品などを修理する場合や、組立が不具合な場合には支障になっていた。
また、使用済みのものを廃棄処理する際に組立機器や組立部品等を各部品毎に解体することができず、個別に解体して部品として再利用したり、資源として回収することができないなどの課題が残されていた。
一方、天然ゴムおよび合成ゴムなどから成型されたパッキン等の使用は解体性を備えるものの、その成形には各々の形状を持つ高価な金型が必要であることや、60〜80°Cの環境下で使用されると圧縮永久歪みが大きく、長期にわたりシール性を保持することは困難であった。また、その装着は、自動化が困難であり、人手に頼った装着方法、組立方法となり、手間取るため生産性に問題があった。
特開平4−110381号公報 特開平9−193865号公報
本発明が解決しようとする課題は、電気部品、電子部品などの格納されている機器、装置や機能部品などの接続部において、従来、使用されてきた各種シール材の欠点、即ち、耐熱性、耐熱劣化性或いはヘタリなど変形性を改良するとともに、組立時の不具合発生時などにも、組みつけられていた装置や設備、部品などを容易に取り外しできる、或いは内蔵されている電子部品などの故障時に取り出したり、修理した電子部品などを容易に再収納することのできる機器、装置並びに部品のシール構造とこれを採用した各種の用途を提供することにある。
上記のような課題を解決するために、鋭意、研究開発した結果、液状軟化剤、高分子量スチレン系ブロックコポリマーおよびポリフェニレンエーテル樹脂または変性ポリフェニレンエーテル樹脂および粘着付与樹脂並びに特定の老化防止剤を必須成分としたホットメルト組成物を装置の接続部分に介在させたシール構造として採用することにより、これまで使用されてきたものに比べて、シール性は勿論のこと、耐熱老化性、耐変形性、防塵性、防水性、解体性並びに再収納性などを実現することができた。
本発明になる機器、装置並びに部品のシール構造は、従来、使用されてきた各種シール材の欠点、即ち、耐熱性、耐熱劣化性或いはヘタリなど変形性を改良するとともに、組立時の不具合発生時や各種の装置や機器が加熱された条件下において長期間に亘り使用された後においても解体して、組みつけられていた装置や設備、部品などの解体を容易にできる、或いは故障した電子部品などを取り出したり、修理した電子部品などを容易に再収納できるなど利用価値が大きものである。
このため、絶えず高温に曝される、各種の加熱炉、廃棄物などの焼却に利用される焼却炉、自動車・航空機・船舶などの内燃機関、厨房機器並びに浴室機器などの家庭用設備並びに蒸気殺菌処理される医療機器、並びにそれらの付帯設備に装着されれば、此れまでにない利便性が得られる。
以下、本発明に係わるホットメルト組成物と配合される材料などについて説明する。
液状軟化剤は、ホットメルト組成物に粘度調整、動粘度性、流動点等を確保するために配合されるものであつて、ナフテン系、パラフィン系のプロセスオイル、パーム油、ヤシ油、パインオイル、木ロウなどのほか、液状ポリブタジェン、液状ポリブテン、或いはそれらの変性物から選択して使用されるが、熱安定性並びに他の配合材料との相溶性が優れることから、水添パラフィン系プロセスオイルの使用が好ましい。
水添パラフィン系プロセスオイルには、流動点が−20〜−5°C、粘度指数が100以上、100°Cにおける動粘度が5〜35mm2/Sのものが適合している。
水添パラフィン系プロセスオイルのホットメルト組成物100重量部に対する配合量は40〜80重量部が、硬さ、粘度、流動性などの点から適している。40重量部以下では配合物が硬くなり粘度が高くなりすぎ適さない、一方80重量部以上では水添パラフィン系プロセスオイルの染み出し、いわゆるオイルブリードがひどくなり好ましくない。
また、高分子量スチレン系ブロツクコポリマーの配合重量に対する水添パラフィン系プロセスオイルの配合重量が8倍を超えると使用時に水添パラフィン系プロセスオイルが染み出す、いわゆるオイルブリードが顕著になることが認められるため、高分子量スチレン系ブロツクコポリマーの配合重量に対する水添パラフィン系プロセスオイルの配合重量が8倍以下、好ましくは7倍以下で配合されることが望ましい。
高分子量スチレン系ブロックコポリマーとしては、平均分子量が100000〜500000のスチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロック共重合体、スチレン−エチレン−1ブテン−スチレン(SEBS)ブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEPS)ブロック共重合体、ポリ(α−メチル−スチレン)−ポリブタジエン−ポリ(α−メチル−スチレン)、ポリ(α−メチル−スチレン)−ポリイソプレン−ポリ(α−メチル−スチレン)、並びにこれらの水素添加変性物、例えばポリ(α−メチル−スチレン)−ポリ(エチレン−1ブテン)−ポリ(α−メチル−スチレン)、ポリ(α−メチル−スチレン)−ポリ(エチレン−プロピレン)−ポリ(α−メチル−スチレン)がある。市販品としてはシェル化学社製のクレイトンG1650、クラレ社製のセプトン2043等がある。
高分子量スチレン系ブロックポリマーの配合量は、ホットメルト組成物100重量部に対して5〜30重量部の範囲で好適に選択することができる。5重量部以下は配合物にゴム弾性が得られないため適さない。また30重量部以上では溶融粘度が高くなりすぎるため適さない。
ポリフェニレンエーテル樹脂は公知のものを用いることができ、例えばポリ(2,6−ジメチル−1,4フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4フェニレンエーテル)、ポリ(2,6ジフェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニレン−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4フェニレンエーテル)などや、2,6−ジメチルフェノールと1価のフェノール類との共重合体の如きポリフェニレンエーテル共重合体も用いることが出来る。また、変性ポリフェニレンエーテル樹脂とは該ポリフェニレンエーテル樹脂に加工性、その他の理由で、スチレン樹脂、ナイロン樹脂等をブレンドしたもので、市販品では旭化成製のザイロン500H等がある。
ポリフェニレンエーテル樹脂または変性ポリフェニレンエーテル樹脂を添加する目的は、接着性の無いポリフェニレンエーテル樹脂または変性ポリフェニレンエーテル樹脂が高分子量スチレン系ブロックコポリマーのスチレン相に相溶することにより、高温時のスチレン相の被着材に対するヌレ性を低下させ、剥離性を付与すると共に、スチレン系ブロックコポリマーの耐熱性を決定しているスチレン相の軟化する温度を上昇させ、耐熱性を付与するためである。従って、添加するポリフェニレンエーテル樹脂または変性ポリフェニレンエーテル樹脂の熱変形温度若しくはガラス転移点が、スチレンのガラス転移温度である90〜100°Cを上回っていれば耐熱性付与の目的を達せられる。
しかし、80°C付近の耐熱性を少ない添加量で容易に得るためには、120°C以上であることが望ましく、さらに80°C以上の耐熱性を要望される場合は、150°C以上のものを使用することにより、少ない添加量で容易に剥離性及び耐熱性を得ることができる。また、市販品のポリフェニレンエーテル樹脂または変性ポリフェニレンエーテル樹脂は熱変形温度120°C以上のタイプが比較的容易に入手できる。
また、配合量は、ホットメルト組成物100重量部に対し0.5〜10重量部の範囲で好適に選択することができる。0.5重量部以下では熱変形温度若しくはガラス転移点が200°C以上でも所望する耐熱性は得られないと同時に各基材との解体性が著しく低下し、10重量部を越えると配合物の軟化点が高くなり過ぎ溶融させて使用する目的にそぐわなくない。
上記の他に数平均分子量Mnが10万未満のスチレン系ブロックコポリマー、例えばスチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロック共重合体、スチレン−エチレン−1ブテン−スチレン(SEBS)ブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEPS)ブロック共重合体、ポリ(α−メチル−スチレン)−ポリブタジエン−ポリ(α−メチル−スチレン)、ポリ(α−メチル−スチレン)−ポリイソプレン−ポリ(α−メチル−スチレン)、並びにこれらの水素添加変性物、例えばポリ(α−メチル−スチレン)−ポリ(エチレン−1ブテン)−ポリ(α−メチル−スチレン)、ポリ(α−メチル−スチレン)−ポリ(エチレン−プロピレン)−ポリ(α−メチル−スチレン)、その他ブチル系合成ゴム、エチレン−プロピレン系ゴム、アクリルゴム、ポリエステルエラストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド樹脂などの熱可塑性エラストマー単独もしくは混合物などを必要に応じて適宜配合することが出来る。
ホットメルト組成物が塗布或いは充填される基材、被着体などに対する密着性を確保するために粘着付与樹脂がホットメルト組成物100重量部中に2.5重量部以上が配合されることが好ましい。一方、ホットメルト組成物100重量部中に30重量部以上が配合されると粘度保持性、抗張力保持性などが低下する傾向があり好ましくない。使用される粘着付与樹脂の具体例としてテルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジンおよび水添ロジン樹脂、石油樹脂および水添石油樹脂などやそれらの混合物が挙げられる。
なお、ホットメルト組成物の粘度調整の目的でオレフィン系やパラフィン系などのワックスなどが適宜配合されてもよい。
酸化防止剤としては、銅系酸化防止剤、銅塩系酸化防止剤、ハロゲン化銅系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、ヒンダートアミン系酸化防止剤、ヒンダートフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、芳香族アミン、キレート化剤からなる金属不活性化剤等から選ばれるものが使用され、中でもリン系酸化防止剤、ヒンダートアミン系酸化防止剤、ヒンダートフェノール系酸化防止剤の組み合わせの使用が粘度保持率、抗張力保持率、解体性の性能の点から望ましい。
フェノール系酸化防止剤として、2,6−ジ−t−ブチルフェノール誘導体、2−メチル−6−t−ブチルフェノール誘導体、オクタデシル3(3、5−ジブチル−4−ビトロキシフェニル)プロピオネート、4,4−ブチリデン−ビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、ペンタエリスリチル・テトラキス{3−(3、 5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、2{1−(2−ヒドロキシ−3、5−ジ−t−ペンチルフェニル)−エチル}−4、6ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートなどがある。
リン系酸化防止剤としては、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトラビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト、ドステアリルペンタンエリスリトールジホスファイト、リン酸2水素ナトリウム、リン酸1水素2ナトリウムなとが挙げられる。
イオウ系酸化防止剤としては、3,3−チオビスプロピオン酸ジドデシルエステル、3,3−チオビスプロピオン酸ジオクタデシルエステル、ペンタエリスリトールテトラキス−(3−ラウリルプロピオネート)などが挙げられる。
ヒンダートアミン系酸化防止剤としてはビス(2、2、6、6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1、2、2、6、6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1、2、3、4−テトラキス(2、2、6、6)テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)ブタン、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシルエチル)−4−ヒドロキシ−2、2、6、6−テトラメチルピペリジン重縮合体、1−(3、5、−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1、1−ビス(2、2、6、6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)ペンタン、N、N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、4−ベンゾイルオキシ−2、2、6、6−テトラメチルピペリジン、ビス(オクチロン−2、2、6、6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートなどが挙げられる。これらは単独で使用されてもよいが、併用されても構わない。
これらの熱老化防止剤は、抗張力保持率、粘度保持率、引っ張り伸び率の保持率などの性能は、これらの混合系で使用することにより得られやすいことが確認されている。
また、充填材としてはタルク、クレー、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタンなど塗料、接着剤に使用する一般的な充填材、或いは中空フィラーなどが配合されてもよい。
中空フィラーは充填性、軽量化、流動性の調整などと併せ沈下防止のために適時、配合されると効果的であり、使用される具体例として、平均粒子径が100μm以下、見かけ比重が1.0以下のガラスマイクロバルーン、パーライト、シリカバルーン、アルミナバルーン、カーボンバルーン、アルミノシリケートバルーンなどが挙げられるが、これらの中では、シリカバルーンが入手性、コスト面などの点で好ましい。
平均粒子径が100μm以上では外観が悪くなるため適合しなくなる。また、見かけ比重が1.0以上ではフィラーが溶融時に沈下する傾向があり適さない。
本発明のホットメルト組成物の製造方法は上記各配合成分をバンバリーミキサー、加熱ニーダー、1軸ないし2軸エクストルーダーなどで混練りすることにより得られる。
本発明が提案する機器、装置並びに部品のシール構造は、例えば、陶磁器用、特殊鋼用などに使用されている電気炉並びにそれに付設される機器、装置或いは部品等、各種廃棄物の焼却炉並びにそれに付設される機器、装置或いは部品等、その他各種の加熱処理炉並びにそれに付設される機器、装置或いは部品等、自動車・航空機・船舶などの内燃機関並びにそれらに付設される機器、装置或いは部品、例えばワイパーモーター、燃料噴射制御装置、冷却水循環装置など、家庭用湯沸かし器、風呂釜など家庭用機器並びにそれらに付設される機器、装置或いは部品等、加熱殺菌或いは蒸気殺菌の施される医療機器並びに付設される装置或いは部品などの接続部分のシール用途に好適である。
本発明に係わるホットメルト組成物を各種の機器、装置或いは部品などの接続部分に介在させる方法は、例えば、組立後に接続部の空隙等にシール塗布する方法のほか、組立前に一方の部品等の組み付け部の周縁に塗布しておき、他の部品等をホットメルト組成物が塗布された周縁に当接させて接続させる方法、或いは予め紐状に成形しておいたものを所定箇所に配置したのち、設備部品等を装着させる方法などが採用できる。
従って、各種製品の組立工場において塗布する加工手順のほか、他の工場で1部品に塗布したものを搬入し、他の部品を塗布した部分に当接させて組み立てる加工手順も採用できる。
なお、接続部の空隙などにホットメルト組成物がシール塗布された部材と、その他の部材とを組み付ける場合にホットメルト組成物の反発力が大きいと跳ね返る状態になり作業しにくくなる。このためホットメルト組成物が適度の反発力をもつように調整されることが好ましく、下記の実施例、比較例の欄で記載しているように、溝(幅5mm、深さ6mm)に塗布、充填されたホットメルト組成物に、端面の面積が1cm2のアルミ板をホットメルト組成物の表面に10mm/分の速度で押し込み、3mmの深さまで押し込んだ際の反発力が60N未満で5N以上であると組み付け作業に好都合であることが確認されている。60N以上では反発力が大きく跳ね返る状態になることから組付体を装着しにくいため作業性が悪くなり、5N以下では余りに軟質なために、組立体、被着体などをホットメルト組成物に押し当てた際の定着性が悪く作業がしにくくなるほか、反発力が弱いために組立体或いは被着体などへの押付力が低下して密着性、シール性が悪くなるため好ましくない。
本発明に係わるホットメルト組成物の塗布には、ハンドガンタイプ、ブロック溶融タイプ、バルクタイプおよびフォームタイプなどの機器が使用でき、市販品としてはノードソン製のバルクメルターBM−505や同社製のフォームメルトアプリケーターFM−151などがある。
なお、工場等で加工部材を大量に生産する場合、ホットメルト組成物の塗布装置のヘッド部分を産業用ロボットなどに取付れば、複雑な形状のものに対してもスピーディーに塗布可能で、大幅な生産効率の向上が期待できる。
また、紐状に予め成形するには、押し出し成形機から紐状に押し出したものを水中で冷却するなどして所定の断面形状に成形する方法などが採用される。
以下に、実施例、比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
実施例、比較例のホットメルト組成物を次のように製造した。なお、表1、2中の配合数値は重量部を示すもので、単に部として記載する。
水添パラフィン系プロセスオイルとして、水添パラフィン系プロセスオイル
(以下、表1、2ではPOと略称する。出光石油(株)製、 ダイアナプロセスオイル PW−90/ 流動点−15°C、粘度指数108、100°Cおける動粘度11.25mm2/S)、数平均分子量Mnが10万以上の高分子量スチレン系ブロックコポリマーとしてセプトン4055(以下、表1、2ではBPと略称する。(株)クラレ製)、変性ポリフェニレンエーテル樹脂としてザイロン500H(以下、表1、2ではPPと略称する。旭化成工業(株)製)、粘着付与剤として水添石油樹脂のエスコレッツECR235E(以下、表1、2ではTFと略称する。トーネクス社製)、中空フィラーとして粒径20〜80μmのガラス質のプラスバブルスK−37(スリーエム社製)、熱老化防止剤としてリン系酸化防止剤のイルガフォス168(チバガイギー社製 CAS−NO31570−04−4/tris(2、4−di−tert−butylphenyl)phosphide)、ヒンダートアミン系酸化防止剤のアデカスタブLA−63(旭電化工業(株)製 CAS−NO101357−36−2/1、2、3、4−butanetetracarboxylic acid、polymer with 2、2−bis(hydroxymethyl)−1、3−propanediol and 3−hydroxy −2、2−dimetylproanal 1、2、2、6、6−pentamethyl−4−piperidinyl ester 9CI)、ヒンダートフェノール系酸化防止剤のイルガノックス1010(チバガイギー社製 CAS−NO6683−19−8/pentaerythritol tetraxys[3、(3、5di−tert −butyl−4hydoryphenyl)propionate)を配合し、シグマブレイド型ニ−ダ−で加熱混合して実施例、比較例のホットメルト組成物とした。
Figure 2006028315
Figure 2006028315
前記の実施例、比較例の物性評価は以下の方法によって行った。
1.組付性
アルミ板に設けられた溝(幅5mm、深さ6mm)にホットメルト組成物を
溶融・充填したものを、20°Cの恒温室に移し、4時間養生したのち、幅
50mm、厚み2mmの端面をもつアルミ板を10mm/分の速度で充填されたホッ トメルト組成物の中心部に挿入させ、3mm挿入した時点での反発力が60N未満で 5N以上の場合を○、5N未満の場合を×とした。
2.抗張力保持性
ホットメルト組成物を縦50mm、横50mm、厚み4mmのシ−ト状に成型し、
100°Cで30日養生後に抗張力を測定し、養生前に比べて低下率が10%未満
であれば○、10%以上の場合を×とした。
3.粘度保持性
200mlのスチ−ル管中でホットメルト組成物を加熱溶融させ、230°Cで
48時間養生したのち、溶融粘度の低下率が養生前に比べて20%未満であれば○、 20%以上の場合を×とした。
4.圧縮永久歪み
ホットメルト組成物を直径27mm、厚み20mmの円盤状に成形し、50%ま
で圧縮した状態で100°C雰囲気下に30日間靜置したのち、圧縮状態を解除し、
室温で24時間冷却した時点でのホットメルトの厚みを測定して、圧縮永久歪み
を測定する。圧縮永久歪みが90%未満の場合を○、90%以上の場合を×とし
た。
5.止水性
ホットメルト組成物を厚み5mm、半径100mmの円状に塗布したアルミ板に
ポリプロピレン樹脂板をかぶせ、ホットメルト塗布層の厚みが50%圧縮状態に
なるようにボルトで固定する。この状態で100°Cに30日間放置したのち水中
に浸漬し、内部への水の浸透の有無を確認する。浸水しない場合を○、浸水した
場合を×とする。
6.解体性
直径27mm、高さ20mmの円柱状に成形したホットメルト成形物の高さ方向
を厚み10mmのポリブチレンテレフタレ−ト樹脂板とアルミ板の間に挟み、厚
み10mmまで圧縮した状態で保持したまま、100°C乾燥機中で30日間放置
したのち、圧縮状態を開放し、ポリブチレンテレフタレ−ト樹脂板とアルミ板と
からホットメルト成形物が容易に解体できるかどうか観察する。
ポリブチレンテレフタレ−ト樹脂板又はアルミ板の界面から剥離した場合を○、
ホットメルト組成物の層間から凝集破壊した場合を×とした。
本発明になる機器、装置並びに部品のシ−ル構造は、シ−ル部分に介在させたホットメルト組成物が高温下に置かれたのちも、圧縮永久歪み、止水性に優れ、劣化することなく粘度保持率、抗張力保持率が高く保たれるため、殊に高温に曝される加熱炉、焼却炉、内燃機関、家庭用機器を始め蒸気殺菌処理の行われる各種の医療機器、並びにそれらの付帯設備などの用途分野には有用であって、長期間安定したシ−ル性能、接合性能などを保持することができる。
また、これらの設備やその他各種組み立て機器、装置、部品などが故障して修理を必要とする場合や、あるいは老朽化により使用されなくなったり、資源リサイクルされる場合において、シ−ル構造が解体性に優れるため、各部材或いは部品ごとに簡便に解体して、修理したり、廃棄あるいは資源リサイクルをすることできるようになった。このため解体が難しかった此れまでに比較して利便性を著しく向上することができた。



Claims (6)

  1. 接続部分に、ホットメルト組成物が介在して組みつけられていることを特徴とする機器、装置並びに部品のシール構造。
  2. 接続部分に、水添パラフィン系プロセスオイル、高分子量スチレン系ブロックコポリマー、ポリフェニレンエーテル樹脂または変性ポリフェニレンエーテル樹脂、粘着付与樹脂並びに酸化防止剤を必須成分とするホットメルト組成物が介在して組みつけられていることを特徴とする請求項1記載の機器、装置並びに部品のシール構造。
  3. 酸化防止剤としてリン系酸化防止剤、ヒンダートアミン系酸化防止剤並びにヒンダートフェノール系酸化防止剤の配合されたホットメルト組成物が使用されていることを特徴とする請求項1もしくは2記載の機器、装置並びに部品のシール構造。
  4. 前記請求項1〜3のいずれか1記載の機器、装置並びに部品のシール構造が使用されていることを特徴とする付帯設備を含む内燃機関。
  5. 前記請求項1〜3のいずれか1記載の機器、装置並びに部品のシール構造が使用されていることを特徴とする付帯設備を含む医療機器。
  6. 前記請求項1〜3のいずれか1記載の機器、装置並びに部品のシール構造が使用されていることを特徴とする付帯設備を含む家庭用機器。

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JP2015068124A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 丸一株式会社 排水口と排水部材の取付方法又は取付構造
US9944792B2 (en) * 2014-02-28 2018-04-17 Lg Chem, Ltd. Modified poly(arylene ether) resin composition comprising mineral oil and wire prepared by the composition

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