JP2006027179A - 集成材 - Google Patents

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Nobuatsu Fukuda
展淳 福田
Yoshinori Higuchi
吉徳 樋口
Takashi Kamiya
俊 紙谷
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MARUKA MOKUZAI KK
Kitakyushu Foundation for Advancement of Industry Science and Technology
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MARUKA MOKUZAI KK
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Abstract

【課題】 造作用材料又は構造用材料として美観性を備え、更に構造用材料として使用可能な強度を備え、しかも資源保護及び環境保全に寄与できる集成材を提供する。
【解決手段】 例えば、解体した建築物又は自然倒壊した建築物から得られ、短尺で板状に加工処理された中古板材11〜15を長手方向に複数枚結合し、この結合した中古長板材16、17を厚み方向に複数枚貼り合わせた断面矩形の中古積層材18を形成して、この中古積層材18の少なくとも一面の全面に新板材21を貼り合わせる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば建築物である木造住宅を解体して得られる中古板材を使用し製造する造作用材料又は構造用材料に使用可能な集成材に関する。
近年、集成材は、建築基準法の改正に伴い、建築材料として急速に市場を広げつつある材料である。この集成材は、日本農林規格(JAS)では、「ひき板又は小角材等をその繊維方向を互いに略平行にして、厚さ、幅、及び長さの方向に集成し接着した一般材」と定義されている。
この集成材の製造にあっては、集成材を構成する全ての板材として、解体した建築物から得られる中古板材(廃木材ともいう)を使用する試みがなされている。なお、中古板材を使用して集成材を製造する場合、中古板材を長手方向に複数枚結合している(例えば、特許文献1参照)。これにより、従来、ファイバーボード又はパーティクルボードの製造に使用されていた中古板材の使用用途も広げることができる。
特開2001−347507号公報
しかしながら、前記従来の集成材の製造方法には、未だ解決すべき以下のような問題があった。
解体した建築物からは、一定の大きさの中古板材を得ることが困難であり、しかもほぞ穴又は傷んだ部分を除去する必要性があるため、板材自体が小片となり易く、その長さが、例えば、60cm以上100cm以下程度の短尺の中古板材が多い。
このため、この中古板材を使用して製造した集成材の表面には、隣り合う中古板材の継目が現れるため、集成材の使用場所によっては継目が露出し、外観性が悪くなる。更に、中古板材には、例えば釘抜き跡が残っている場合が多いので、その補修作業を行って中古板材を使用しているが、継目の無い新板材を使用した通常の集成材に比べて美観上問題であった。
また、中古板材は短尺であるため、この中古板材を使用して製造した集成材の強度(以下、曲げ強さともいう)は、通常の集成材と比較してやや劣る可能性があった。このため、製造した集成材のほとんどは、例えば、その強度があまり問題とならない造作用材料として使用され、造作用材料よりも強度が必要となる構造用材料として使用することができなかった。
なお、美観性及び強度を考慮した集成材を製造するに際しては、従来のように、集成材の全てを継目の無い新板材で構成すればよいが、この場合、大量の新板材を調達する必要性があり、森林伐採による木材資源の減少により資源保護を図ることができず、しかも地球環境の悪化を招く恐れがあった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、造作用材料又は構造用材料として美観性を備え、更に構造用材料として使用可能な強度を備え、しかも資源保護及び環境保全に寄与できる集成材を提供することを目的とする。
前記目的に沿う請求項1記載の集成材は、短尺で板状に加工処理された中古板材を長手方向に複数枚結合し、この結合した中古長板材(即ち、縦継ぎ板材)を厚み方向に複数枚貼り合わせた断面矩形の中古積層材を形成して、該中古積層材の少なくとも一面の全面に新板材を貼り合わせる。
請求項1記載の集成材において、中古板材としては、例えば、解体した建築物又は自然倒壊した建築物から得られるものを使用できる。なお、建築物としては、その全部又は一部に木材を使用したものであればよく、例えば、住宅(一戸建て住宅又は集合住宅)、倉庫、又は門がある。
また、中古板材は、建築物の破壊時又は補修時に得られる木材に、例えば、釘抜き、ほぞ穴の切断除去、及び傷んだ部分の切断除去のいずれか1又は2以上と、板状にするための切断及び表面の研削を行う加工処理が施されたものであるため、その長さが短いものでは、例えば60cm以上100cm以下程度の短尺となっている。
そして、断面矩形の中古積層材とは、その断面が正方形又は長方形であることを意味する。
更に、新板材の貼り合わせを行う部分は、中古積層材の表面が外部へ露出する部分であり、貼り合わせを行なう面は、一面、二面、三面、四面、五面、及び六面のいずれであってもよい。なお、新板材と中古積層材との貼り合わせは、その貼り合わせ面積を実質的に同一とすることが好ましいが、例えば、中古積層材の側面とこの中古積層材に貼り合わせた新板材の側面とに新板材を貼り合わせる場合は、この新板材の貼り合わせ面積を中古積層材の貼り合わせ面積より大きくすることも可能である。
請求項2記載の集成材は、請求項1記載の集成材において、前記新板材は継目の無い板材で構成され、前記中古長板材の積層方向であって前記中古積層材の片面又は両面に貼り合わされている。
請求項2記載の集成材において、例えば、結合した隣り合う中古板材の結合部の片面を、継目の無い新板材で覆う場合は、その新板材で覆った面側を外部に露出させることで、美観性を良好にできる。また、例えば、結合した隣り合う中古板材の結合部の両面を、継目の無い新板材で覆う場合は、継目による集成材の美観低下及び強度低下を、新板材で抑制できる。
請求項3記載の集成材は、請求項1及び2に記載の集成材において、製品品質を使用目的に対応する日本農林規格の基準値以上にする。
請求項3記載の集成材において、製品品質としては、例えば、強度(曲げヤング係数又は曲げ強さ)又は樹種の統一があり、集成材の使用目的に応じた日本農林規格の基準値に基づいて設定することで、品質が保障された集成材を提供できる。
請求項4記載の集成材は、請求項1〜3に記載の集成材において、新たに建築する建築物、補修する建築物、及び家具のいずれか1又は2以上に使用する。
請求項4記載の集成材において、新たに建築又は補修する建築物としては、例えば、住宅(一戸建て住宅又は集合住宅)、倉庫、及び門のいずれか1又は2以上がある。また、家具としては、例えば、椅子、机、たんす、及び棚のいずれか1又は2以上がある。
請求項5記載の集成材は、請求項1〜4に記載の集成材において、前記中古板材は、建築物の太柄材から得られる。
請求項5記載の集成材において、太柄材としては、例えば、柱、間柱、梁、土台、及び大引のいずれか1又は2以上を使用できる。ここで、建築物の柱及び梁は、例えば、建築物から多く(例えば、2〜4割程度)得ることができ、その長さが他の部分と比較して長く、しかも釘抜き跡の無い中古板材となる。
請求項6記載の集成材は、請求項1〜5記載の集成材において、前記中古板材の長さは60cm以上である。
請求項6記載の集成材において、中古板材の長さが60cm未満の場合、製造した集成材の強度を、構造用材料として使用可能なレベルまで向上させることができない。一方、中古板材は、その長さが長いほど、製造した集成材の強度を向上させることができるため、上限値については規定していない。しかし、実際に解体した建築物から得られる中古板材の長さの上限値は、例えば200cm程度である。
従って、製造した集成材の利用用途を更に広げるためには、使用する中古板材の長さを80cm以上とすることが好ましく、更には100cm以上とすることが好ましい。
請求項7記載の集成材は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の集成材を造作用材料に使用する。
請求項7記載の集成材において、造作用材料として使用する集成材は、例えば、中古板材の長さが60cm以上でも、また60cm未満でもよいが、60cm未満とした場合は、少なくとも中古長板材の積層方向であって中古積層材の両面に新板材を貼り合わせることが好ましい。
請求項8記載の集成材は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の集成材を構造用材料に使用する。
請求項8記載の集成材において、構造用材料として使用する集成材は、例えば、中古板材の長さを60cm以上とすることで、その強度を目的とするレベルまで向上させることができる。
請求項1〜8記載の集成材は、中古板材を結合した中古長板材を積層して形成した中古積層材の表面に新板材を貼り合わせて製造されているので、集成材の表面の外観性を良好にできる。これにより、中古板材の使用用途も広げることが可能になる。
また、集成材の構成材料の大部分に中古板材を使用するので、例えば、森林伐採による木材資源の減少を抑制でき、資源保護及び環境保全に寄与できる。
特に、請求項2記載の集成材は、積層された中古積層材の片面(積層方向一端面)に、継目の無い新板材を貼り合わすことで、集成材の美観性を向上でき、更に中古積層材の両面(積層方向両端面)に、継目の無い新板材を貼り合わすことで、複数の中古板材の結合による集成材の強度低下を新板材で補強できる。
請求項3記載の集成材は、製品品質を基準値以上に規定するので、製造された集成材を、造作用材料として使用できることは勿論、造作用材料よりも曲げ強さが必要となる構造用材料としても使用できる。
請求項4記載の集成材は、集成材を建築物又は家具に使用できるので、中古板材を使用した集成材の使用用途を従来よりも広げることができると共に、中古板材の使用量を従来よりも増加させることができる。
請求項5記載の集成材は、中古板材として、建築物の太柄材を使用するので、他の部分から得られる中古板材よりも長さの長い中古板材を得ることができ、しかも集成材の製造時における例えば中古板材からの釘抜き又は切削の加工処理を減らすことができる。
請求項6記載の集成材は、中古板材の長さを規定することで、各中古板材の長さが短くなることに伴う集成材の強度低下を抑制できる。
請求項7記載の集成材は、従来の中古板材を用いた集成材よりも美観性に優れた造作用材料として使用できる。
請求項8記載の集成材は、従来の中古板材を用いた集成材よりも美観性に優れ、しかも高強度の構造用材料として使用できる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1(A)は本発明の一実施の形態に係る集成材の斜視図、(B)は変形例に係る集成材の斜視図、図2は本発明の一実施の形態に係る集成材の製造方法の説明図である。
図1(A)に示すように、本発明の一実施の形態に係る集成材10は、解体した木造住宅(建築物の一例)から得られ、短尺で板状に加工処理された各中古板材11〜15を使用して製造されるものであり、外観性に優れ、しかも造作用材料のみならず構造用材料にも使用可能な強度を備えるものである。なお、各中古板材11〜15は、解体した木造住宅の太柄材、例えば、柱、間柱、梁、土台、及び大引のいずれか1又は2以上を使用することが好ましい。以下、詳しく説明する。
図1(A)に示すように、中古板材11は、解体した木造住宅の木材に、必要に応じた加工処理を行って板状にしたものであり、その長さが60cm以上(上限値は例えば200cm、更には100cm程度)、幅が例えば80mm以上かつ150mm以下、厚みが例えば5mm以上かつ50mm以下程度の短尺のものである。この中古板材11は、その状態に応じて、例えば、釘抜き、ほぞ穴の切断除去、及び傷んだ部分の切断除去のいずれか1又は2以上と、板状にするための切断及び表面を研削する加工処理が施されたものである。なお、他の中古板材12〜15は、集成材10の製造時において、中古板材11が切断されたものである。
また、木材の種類としては、例えば、ヒノキ、ヒバ、ケヤキ、スギ、ベイスギ、カラマツ、アカマツ、オウシュウアカマツ、クロマツ、ダフリカカラマツ、ベイマツ、ベニマツ、トドマツ、エゾマツ、ラワン、サザンパイン、ラジアタパイン、ロッジポールパイン、ポンデローサパインベイヒ、ベイツガ、ベイモミ、タモ、シオジ、ニレ、イタヤカエデ、カバ、ブナ、アピトン、ミズナラ、ツガ、アラスカイエローシダー、モミ、及びスプルースがある。
この中古板材11の両端部、及び各中古板材12〜15の一端部には、例えばフィンガージョインタを使用して、厚み方向(中古板材の積層方向)に凹凸(ギザギザ)を形成するフィンガー加工が施されており、このフィンガー加工が施された部分を結合用接着剤で結合して、長さが例えば2m以上かつ10m以下程度の長尺の各縦継ぎ板材(中古長板材の一例)16、17を構成している。ここで使用する結合用接着剤としては、例えば、ユリア系、メラミンユリア系、フェノール系、レゾルシノール系、又は水性ビニルウレタン系を使用できるが、特には、低ホルムアルデヒドタイプの水性高分子イソシアネート系接着剤であるピーアイボンド4000(オオシカケミテック(株)製)、又は水性高分子イソシアネート系接着剤用架橋剤であるピーアイボンド用硬化剤 H−3M(オオシカケミテック(株)製)を使用することが好ましい。なお、ピーアイボンド4000は、乳白色液で異物の混入が無いものであり、pH:6.0〜6.8、粘度:0.5〜3.0(Pa・s)、不揮発分:52.0〜56.0質量%である。また、ピーアイボンド用硬化剤は、黒色液で異物の混入が無いものであり、粘度:0.17±0.03(Pa・s)、比重:1.235±0.005である。
この各縦継ぎ板材16、17は、積層用接着剤を介して更にその厚み方向に、例えば2枚以上かつ15枚以下程度、複数枚積層されて貼り合わせられ、中古積層材18を構成している。この中古積層材18の断面は長方形(矩形)となっており、また各縦継ぎ板材16、17の継目部分19は、積層方向に隣り合う各縦継ぎ板材16、17で異なる位置に配置(本実施の形態では、縦継ぎ板材16の隣り合う継目部分19の略中間部に縦継ぎ板材17の継目部分19が配置)されるように積層されている。なお、本実施の形態では、図1(A)に示す集成材10が2枚の縦継ぎ板材16と1枚の縦継ぎ板材17の合計3枚を積層し、図1(B)に示す集成材20が3枚の縦継ぎ板材16と2枚の縦継ぎ板材17の合計5枚を積層している。
ここで使用する積層用接着剤としては、例えば、ユリア樹脂、メラミンユリア共縮合樹脂、水性ビニルウレタン樹脂系、又はレゾルシノール樹脂系を使用でき、常温硬化型又は中間温硬化型を使用できるが、特には、前記した結合用接着剤であるピーアイボンド用硬化剤 H−3M、又は低ホルムアルデヒドタイプの水性高分子イソシアネート系接着剤であるピーアイボンド TP−111(オオシカケミテック(株)製)を使用することが好ましい。なお、ピーアイボンド TP−111は、乳白色液で異物の混入が無いものであり、pH:6.2〜6.6、粘度:8.0〜12.0(Pa・s)、不揮発分:58.0〜62.0質量%である。
縦継ぎ板材16、17の積層方向(厚み方向)であって、中古積層材18の両面には、継目の無い新板材21が、前記した積層用接着剤を介して貼り付けられている。
この新板材21は、例えば、前記した木材の種類の範囲内で、中古板材11と同一又は異なる種類の木材で構成され、長さ及び幅が中古積層材18と実質的に同一であり、厚みが例えば5mm以上かつ50mm以下程度の長尺のものである。従って、中古積層材18と新板材21の貼り付け面の面積は実質的に同一となっており、中古積層材18の両面全面は、それぞれ新板材21で覆われている。
なお、新板材は、中古積層材の一面(片面)、三面、又は四面に貼り付けることも可能である。また、新板材が貼り付けられていない面は、例えば、木材製、木目が描かれたビニール製、布製、又は紙製のシート材を、必要に応じて貼り付けることも可能である。更に、製造した集成材10の表面には、例えば、防水処理又は塗装処理を、必要に応じて施すことが可能である。
続いて、本発明の一実施の形態に係る集成材10の製造方法について、図1(A)及び図2を参照しながら説明する。
まず、解体対象となる木造住宅を解体して得られた木材を、集成材の製造工場まで例えばトラックにより搬送する。なお、木材は、木造住宅を解体して得られる木材の3割程度を占める柱及び梁のいずれか一方又は双方の良質のものを使用することが好ましいが、他の部分の木材を使用することも可能である。ここで、製造する集成材10を構造用に使用する場合は、例えば、目視によって樹種による選別を行う。
次に、金属探知機を使用して、搬入された木材に残存する金属類、例えば、釘、接合金具、ステイボルト、及びボルトの位置を検出し、バール又はスパナを用いて取り外す。これにより、金属類の除去を確実に実施できると共に、集成材10の製造時において例えば事故を防止できる。
金属類が除去された木材を、製材送台車に載せて大体の形状に大割りし、更に帯鋸盤を用いて小割りした後、木材水分計を用いて含水率の計測を行う。測定された含水率に応じて、例えば蒸気式の乾燥機を用い、目的とする含水率(例えば、5質量%以上かつ15質量%以下程度)まで乾燥作業を行う。この乾燥は、例えば、熱風式の乾燥機、高周波加熱炉、又はマイクロ波加熱炉を使用することも可能である。
乾燥後の木材を、中古板材11として使用可能か否か選別し、必要に応じて、ほぞ穴の切断除去及び傷んだ部分の切断除去のいずれか一方又は双方を、切断装置であるカットソーを使用して切断する。
そして、中古板材11として使用可能と判断された木材の長手方向両端部を、例えばフィンガージョインタを使用してフィンガー加工を施し、前記した結合用接着剤を使用して、中古板材11を中古板材12〜15と長手方向に縦継ぎし結合した後、結合用接着剤が乾燥するまで養生する。
次に、5軸モルダー(すり直し装置)を使用し、縦継ぎした結合板材の四面の研削(切削)を行うことで、隣り合う各面の直角及び真直精度を向上させた各縦継ぎ板材16、17を製造する。
このとき、中古積層材18の両面に貼り付ける新板材21についても、四面モルダー(すり直し装置)を使用して、木材の四面の研削を行うことで、隣り合う各面の直角及び真直精度を向上させ、表面仕上げを行っておく。
各縦継ぎ板材16、17を、前記した積層用接着剤を使用して複数枚(本実施の形態では3枚)積層して貼り付け(中古積層材18の形成)、更にその積層方向両端面に新板材21を貼り付ける。これを、回転式のプレス装置を使用し、圧力をかけながら締め付け、積層用接着剤が乾燥するまで養生する。
養生が終了した後の中間材を、前記した四面モルダーを使用し、四面の研削(仕上げ加工)を行うことで、中間材の厚み及び幅を製品寸法に調整した後、更に切断機であるダブルソーを使用して長さを調整することで、集成材10を製造する。
以上の方法で得られた集成材10は、更に外面の検査を行った後、製造した複数本の集成材10の一部を実物大の試験片とし、例えば公的機関である森林林業技術センターにて、製品品質の調査項目の1つである曲げ試験を実施する。この外面検査及び曲げ試験の基準に合格した集成材10は、梱包され商品として出荷される。
前記した方法で製造された集成材10は、表面に継目部分19が現れないように、継目の無い一枚板の新板材21を、集成材10の第1層と最後の層として中古積層材18に貼り合わせることによって、美観、強度、及び製造容易性を向上させたものになる。また、新板材のみで製造した一般の集成材と同等の強度を有していることが確認できており、造作用材料(例えば、手すり)としてだけでなく、構造用材料(例えば、柱、間柱、梁、土台、及び大引のいずれか1又は2以上)としても利用できる。これにより、新たに建築する建築物、補修する建築物、又は家具の構造用材料にも使用できる。また、表面が美しく、一般の集成材に対してひけをとらない。
なお、集成材を構成する材料の半分以上をリサイクル材が占めることになるため、例えば、住宅金融公庫のリサイクル建材使用による融資優遇又はエコマークの認定を得易い。また、構造用材料として使用される集成材は、無垢の木材を使用した場合よりも立米単価が高くなっていたが、集成材を中古板材から製造することにより、従来より安価に製造できる。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
ここで、製造した集成材の品質は、曲げヤング係数及び曲げ強さを求めて評価した。なお、製造した実施例1〜3の各集成材は、長さ6003mm、幅105mm、高さ270mmであり、実施例4〜6の各集成材は、長さ2250mm、幅105mm、高さ105mmである。この実施例1〜3は、厚みが27mmの中古板材(1枚当たりの最大長さが600mm)を長手方向に結合(その結合枚数が10〜11枚程度)し、その厚み方向に8枚積層して中古積層材を形成し、その積層方向両面に厚みが27mmの新板材を貼り合わせたものである(集成材の高さ:27mm×10=270mm)。また、実施例4〜6は、厚みが26mmの中古板材(1枚当たりの最大長さが600mm)を長手方向に結合(その結合枚数が3〜4枚程度)し、その厚み方向に2枚積層して中古積層材を形成し、その積層方向両面に厚みが26mmと27mmの新板材を1枚ずつ貼り合わせたものである(集成材の高さ:26mm×3+27mm×1=105mm)。
この集成材を使用して試験を行った結果を表1及び表2に示す。
Figure 2006027179
Figure 2006027179
実施例1〜3の各集成材は、平均曲げヤング係数が12.33GPa、平均曲げ強さが48.9MPaであり、実施例の最低値は、曲げヤング係数が11.72GPa、曲げ強さが38.4MPaである。
このように、本実施例1〜3の集成材は、幅105mm×高さ270mmのものであるが、日本農林規格の構造用集成材に記載された「異等級構成構造用集成材」の幅105mm×高さ300mmの基準、即ち曲げヤング係数が10.5GPa以上、かつ曲げ強さが30MPa以上の基準を満足できる。
また、実施例4〜6の各集成材は、平均曲げヤング係数が10.82GPa、平均曲げ強さが53.4MPaであり、実施例の最低値は、曲げヤング係数が10.36GPa、曲げ強さが48.5MPaである。
このように、本実施例4〜6の集成材は、幅105mm×高さ105mmのものであるが、曲げヤング係数については、前記した日本農林規格の幅105mm×高さ300mmの基準と略同等の結果を得ることができた。
以上のことから、本発明の集成材は、その品質を保障できるものであり、従来使用されてきた造作用材料のみならず、構造用材料として使用できることを確認できた。
以上、本発明を、一実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の集成材を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
なお、前記実施の形態においては、集成材を構造用材料として使用した場合について説明したが、造作用材料として使用することも勿論可能である。この場合、使用する中古板材の長さは60cm未満であってもよいが、美観性を考慮すれば、中古板材の積層方向であって中古積層材の片面又は両面に新板材を貼り合わせることが好ましく、更には他の面に新板材を貼り合わせることも可能である。
また、前記実施の形態においては、中古板材として、解体した木造住宅から得られたものを使用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、自然倒壊した建築物から得られたものを使用することも可能である。
(A)は本発明の一実施の形態に係る集成材の斜視図、(B)は変形例に係る集成材の斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る集成材の製造方法の説明図である。
符号の説明
10:集成材、11〜15:中古板材、16、17:縦継ぎ板材(中古長板材)、18:中古積層材、19:継目部分、20:集成材、21:新板材

Claims (8)

  1. 短尺で板状に加工処理された中古板材を長手方向に複数枚結合し、この結合した中古長板材を厚み方向に複数枚貼り合わせた断面矩形の中古積層材を形成して、該中古積層材の少なくとも一面の全面に新板材を貼り合わせたことを特徴とする集成材。
  2. 請求項1記載の集成材において、前記新板材は継目の無い板材で構成され、前記中古長板材の積層方向であって前記中古積層材の片面又は両面に貼り合わされていることを特徴とする集成材。
  3. 請求項1及び2のいずれか1項に記載の集成材において、製品品質を使用目的に対応する日本農林規格の基準値以上にすることを特徴とする集成材。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の集成材において、新たに建築する建築物、補修する建築物、及び家具のいずれか1又は2以上に使用することを特徴とする集成材。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の集成材において、前記中古板材は、建築物の太柄材から得られることを特徴とする集成材。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の集成材において、前記中古板材の長さは60cm以上であることを特徴とする集成材。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の集成材を造作用材料に使用することを特徴とする集成材。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の集成材を構造用材料に使用することを特徴とする集成材。
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