JP2006026587A - 下水水質シミュレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】最適なモデルパラメータの導出に要する時間を短縮するとともに水質予測精度を向上し、運転員への負担を軽減ことができる下水水質シミュレータを提供する。
【解決手段】本発明の下水水質シミュレータにおいて、処理場パラメータ設定部6と、初期個体群作成部7と、デコード演算部8と、シミュレーション計算部10と、シミュレーション結果蓄積部11と、評価値演算部12と、継続判定部14と、エリート保存部15と、選択・淘汰演算部16と、交叉演算部17と、突然変異演算部18で構成されるパラメータ設定部5を備えると共に、パラメータ設定部5に遺伝的アルゴリズムによる活性汚泥モデルのパラメータ自動設定を行う際に、遺伝的アルゴリズムの個体群を並列的に実行させる並列演算部9を設けることで、短時間で設定を完了できるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、下水処理の稼動状況をシミュレーションする時、事前設定の必要がある水質モデルの多数のパラメータを自動的に設定することができる下水水質シミュレータに関する。
従来、下水処理場の現在の運転状況を把握したり、その結果に基づいて今後の運転の方向性を決めたりして下水処理場の稼動状況を管理する手段として、下水水質シミュレータが使用されている。この下水水質シミュレータを使用して下水処理プロセスをシミュレーションするには、まず初めにシミュレータ内に下水処理プロセスのモデルを構築する必要がある。ここでは、そのモデルとして活性汚泥モデルを適用した。このモデルを構築するには、通常、当該下水処理プロセスに固有のモデルパラメータを約60個ほど設定なければならない。このような多数のパラメータは、運転員が分析データとシミュレーション結果の比較を行った上で設定していた。ここで、上記に述べた設定が行われる従来の下水水質シミュレータを図を用いて説明する(例えば、特許公開2000−167585参照)。
図6は従来の下水水質シミュレータの構成とその周辺との接続状況を示すブロック図である。図において1は最初沈殿池、2は反応槽、3は最終沈殿池であり、これらによって下水処理場が構成されている。また、a、b、c、dはシミュレーションする上で必要な情報をサンプリングする箇所であり、4は下水処理場内のa、b、c、dの各点の水質分析結果を収集して蓄積するデータ蓄積部である。さらに、5はそのデータを入力してモデルパラメータを設定するためのパラメータ設定部であり、19はパラメータ設定部5で構築された最も結果の良いモデルパラメータを用いて下水処理プロセスのシミュレーションを行うシミュレーション演算部である。下水処理場では、流入した下水は、最初沈殿池1、反応槽2、最終沈殿池3の順に流れていき処理され、a、b、c、dにてサンプリングされた情報からりん酸態りん濃度や硝酸態窒素濃度、アンモニア態窒素濃度、Total−COD、溶解性CODなどの水質が分析されてデータ蓄積部4の入力データとされる。
最初に、下水処理場の処理概要を説明する。
汚濁物質を含む下水は、最初沈殿池1に導入され、汚濁物質中の沈降しやすいものを沈降分離して、上澄水を反応槽2に流出する。反応槽2には最終沈殿池3の汚泥の一部が返送汚泥管を経て返送されており、反応槽2はその返送汚泥と最初沈殿池1の上澄水を処理する。反応槽2では、ブロワから圧送された空気が曝気槽内の散気管によって放出されており、汚濁物質は活性汚泥により吸着、分解されて最終沈殿池3に導かれる。最終沈殿池3では活性汚泥を沈降分離し、清澄水は処理水として図示していない滅菌槽を経て放流される。
次にパラメータ設定部5について説明する。
パラメータ設定部5は、処理場パラメータ設定部6と初期個体群作成部7と、デコード演算部8と、シミュレーション計算部10と、シミュレーション結果蓄積部11と、評価値演算部12と、個体数記憶部20と、個体数判定部21と、判定基準値記憶部13と、継続判定部14と、エリート保存部15と、選択・淘汰演算部16と、交叉演算部17と、突然変異演算部18と、から構成されている。
このうち、処理場パラメータ設定部6は、シミュレーションを行う下水処理場内の各槽の大きさや水温などのデータを設定する。初期個体群作成部7は、遺伝的アルゴリズムにおけるモデルパラメータの上下限値と初期個体群を設定する。初期個体群は1個のモデルパラメータを8ビットの2進符号で表現するためのビットを定義し、それらを繋ぎ合わせて1つのビット列を作成する。乱数により0または1で各要素を構成し、これを初期個体群としてN個作成する。また、デコード演算部8は、初期個体群作成部7からの設定情報を受けて2進符号のビット列を下水パラメータに変更する。シミュレーション計算部10は、データ蓄積部4に蓄積された分析データの内、下水処理場の入口に流入する水質と、処理場パラメータ設定部6に入力された値と、デコード演算部8によって求められた下水パラメータ値とを入力し、パラメータの妥当性を検討するために水質の予測を行う。シミュレーション結果蓄積部11は、シミュレーション計算部10で計算された結果を蓄積する。評価値演算部12は、シミュレーション結果と前記下水処理場の水質分析結果を比較して、その評価値を演算する。評価値は小さいほど結果がよくなる。
また、個体数記憶部20は、1回のステップで行うシミュレーションの回数を記憶するものである。個体数判定部21は、設定された個体数だけシミュレーションしたかどうかを判定してループさせる機能を有する。個体数記憶部20から得られた値と現在のシミュレーション回数を比較し、その値を超えていなければ、もう一度シミュレーションを行い、超えていれば継続判定部14に評価値を渡す。判定基準値記憶部13は、遺伝的アルゴリズムを継続して行うかどうかを判定する評価値の判定基準値を記憶している。継続判定部14は、評価値演算部12で計算された個体数分の評価値で最も小さい値と判定基準値を比較し、この評価値が判定基準値より小さければ遺伝的アルゴリズムの計算を終了し、この評価値が判定基準値より大きければ遺伝的アルゴリズムの計算を継続して行う。エリート保存部15は、N個の個体の中で最も結果の良い個体を残す。生命集団中の最優良個体(評価値の最も小さい値)を保存する。遺伝的アルゴリズムでは、ランダムな手法により遺伝子操作を行うので、個体群の最優良個体が前世代よりも悪くなることがある。これを避けるため、個体群の最優良個体の遺伝子を次世代個体群の1個体の遺伝子として残す。エリートとして保存された遺伝子に対しては交叉・突然変異などの操作は行わない。
それから、選択・淘汰演算部16は、各個体がシミュレーション結果から次世代に残るべきかどうかを確率的に決める。交叉演算部17は、次世代個体群となる候補N個中からランダムに2つの個体ペアを計N/2個作り、既に設定していた交叉確率で1点または複数点交叉を行う。具体的には2組の遺伝子を確率的に選んだ任意の位置で切断して交叉させ、新しい個体群を誕生させる。突然変異演算部18は、局所解に陥らないように突然変異を起こす。任意の遺伝子のあるビットを突然変異確率で符号反転を起こし、強制的に変換させる。次世代の各個体を作成後、再びデコード演算部8にて2進符号のビット列をモデルパラメータに変換する。
最後に、シミュレーション演算部19は、モデルパラメータの調整が上手くいくと、パラメータ設定部5で求められたパラメータを使用し、下水処理場のシミュレーションを行い、その結果を出力する。パラメータの調整が上手くできているので、下水処理場の構成条件を変更したり、処理条件を変更してシミュレーションしても、精度良く変更後の下水処理状況を計算して予測することができる。
このように、従来の下水水質シミュレータは、水質分析結果に対して最も近似した水質計算結果を与えるモデルパラメータ値を算出している。
特許公開2000−167585
従来の下水水質シミュレータは、1世代N個の個体群の中から個体を1個ずつ抜き出して、その個体の遺伝子から下水パラメータにデコードした後、水質を計算するようになっており、連続した水質計算による全ての個体に対する評価値が得られた後でないと、最優良遺伝子を探し出すことができなかった。そのため、1個体に要する水質計算が長時間に及ぶ現在、全個体・全世代の水質計算を行うには非常に長い時間を要する上に、世代数と個体数(N)が大きくなるほどに計算時間が更に長くなるという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、最適なモデルパラメータの導出に要する時間を短縮するとともに水質予測精度を向上し、運転員への負担を軽減ことができる下水水質シミュレータを提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は次のように構成したものである。
請求項1に記載の発明は、汚濁物質を含む下水を沈降分離する最初沈殿池と、微生物によって汚濁物質を吸着・分離する反応槽と、活性汚泥を沈降分離する最終沈澱池と、少なくとも前記最初沈殿池、前記反応槽または前記最終沈澱池から下水処理の制御パラメータを設定する上で必要な情報となる水質データをサンプリングして蓄積するデータ蓄積装置と、前記データ蓄積部にて蓄積したデータおよび前記下水処理場の生化学反応モデルを構成するパラメータ並びに前記下水処理場の内部情報とを入力して前記下水処理場で行われる処理をシミュレーションし、その結果と前記下水処理場の内部情報とを比較し、その差が大きければ前記パラメータを修正して再度シミュレーションを繰り返すパラメータ設定部と、そのパラメータ設定装部から出力された値を入力してシミュレーションを行うシミュレーション演算部と、を備えた下水水質シミュレータにおいて、前記パラメータ設定部は、下水処理場内の各槽の大きさ、水温あるいは水質分析結果などのデータを設定する処理場パラメータ設定部と、遺伝的アルゴリズムにおけるモデルパラメータの上下限値と初期個体群とを設定する初期個体群作成部と、前記初期個体群作成部にて設定した設定情報を受けて2進符号のビット列を下水パラメータに変換するデコード演算部と、前記データ蓄積部に蓄積された分析データのうち、下水処理場の入口に流入する下水の水質、前記処理場パラメータ設定部に入力された値および前記デコード演算部によって1世代中のN個の個体群から求められたN個の下水パラメータ値とを入力し、N個の個体に対して並列に水質計算を行う並列演算部と、N通りの組合せの入力データに対する評価値を計算するシミュレーション計算部と、遺伝的アルゴリズムによる下水パラメータの設定を終了するかどうかを判定する継続判定部と、前記遺伝的アルゴリズムの操作を継続する場合にN個の個体の中で最も結果の良い個体を残すように操作するエリート保存部と、各個体がシミュレーション結果から次世代に残るべきかどうかを確率的に決める選択・淘汰演算部と、次世代個体群となる候補を2個体ずつ交叉させる交叉演算部と、局所解に陥らないように突然変異を起こす突然変異演算部と、を備えたことを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、前記継続判定部は、前記並列演算部で求めたN個の評価値と判定基準値を比較し、該N個の評価値が判定基準値よりも小さくない場合は遺伝的アルゴリズムの操作を継続し、該N個の評価値が判定基準値よりも小さい場合は、遺伝的アルゴリズムの操作を終了し、処理を前記シミュレーション演算部に移して最優良な下水パラメータを条件とした水質計算を行うものであることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、並列に実行されている個体ごとの水質計算から個々に評価値を求め、計算途中であっても評価値が相対的に低い個体群を選び出し、評価値の低い個体群(優良な個体群)のみを残して、残りの個体群の計算を中断させることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、水質計算において濃度が安定するまでの時間が最も長いりん酸態りんの単位時間当たりの濃度変化率を監視し、その変化率がある基準値以下に収束した場合、事前に設定されている水質計算時間以内であっても、その水質計算を終了させることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、水質計算精度を向上させるために行われる槽割により複数に分割された反応槽を嫌気槽、無酸素槽、好気槽ごとに1槽にまとめ、水質計算が行われる槽数を減らすことを特徴とするものである。このようになっているため、水質計算処理の回数を減らすことができ、1回の水質計算に要する計算時間を短縮することができる。
請求項1および2に記載の発明によると、N個の個体群から求められるN個の下水パラメータを入力としてN個の水質計算を並列計算させることにより、ある入力データの場合の水質予測精度の良し悪しを早期に判断できたり、計算の中止・続行を計算途中に判断できるなどの効果がある。
請求項3に記載の発明によると、並列計算されている個体ごとの評価値を把握することにより、計算機リソースの効率の良い管理が可能となり、計算時間を短縮することができる。
請求項4に記載の発明によると、りん酸態りん濃度の監視で水質計算の収束状況を把握することにより、余計な計算を抑えて計算機のリソースを効率よく管理し、計算時間を短縮することができる。
請求項5に記載の発明によると、複数に分けられていた反応槽を嫌気槽、無酸素槽、好気槽ごとで1つにまとめることにより、反応槽の数を減らして計算処理を減らすことができ、計算時間を短縮することができる。
さらに、モデルパラメータの自動設定に要する時間が短縮されるので、下水処理場の構造や運転条件の検討において、予測精度の高いモデルパラメータが速やかに求められるため、下水水質シミュレータの効果的な活用が促されるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施例を示す下水水質シミュレータの構成を示すブロック図である。なお、本発明の構成要素が従来技術と同じものついてはその説明を省略し、異なる点について説明する。
図1において、9は並列演算部である。
本発明が従来技術と異なる点は以下のとおりである。
すなわち、並列演算部9は、データ蓄積部4に蓄積された分析データの内、下水処理場の入口に流入する水質および処理場パラメータ設定部6に入力された値並びにデコード演算部8によって1世代中のN個の個体群から求められたN個の下水パラメータ値を入力データとして受け取ると共に、N個の個体に対して入力データの組み合わせを作り、ある入力データ1組をシミュレーション計算部10に渡し、シミュレーション結果蓄積部11を介し、評価値演算部12にてその入力データに対する評価値を計算させ、評価値を受け取るようになっている。該並列演算部9は、この上記の作業をN組の入力データに対して行い、N組の水質計算を並列的に行わせた後、その結果、N組の入力データに対する評価値が並列に求められ、その結果を継続判定部14に渡すようになっている。
また、継続判定部14は、並列演算部9で求めたN個の評価値と判定基準値を比較し、該N個の評価値が判定基準値よりも小さくない場合は、処理をエリート保存部15に移して遺伝的アルゴリズムの操作を継続する。一方、該N個の評価値が判定基準値よりも小さい場合は、遺伝的アルゴリズムの操作を終了し、処理をシミュレーション演算部19に移して最優良な下水パラメータを条件とした水質計算を行えるようにしたものとなっている。
次に動作を図2および図3を用いて説明する。
図2は第1実施例における並列演算部と評価値演算部の動作を説明するための模式図である。
図2において、並列演算部9は、並列計算されている各個体ごとの評価値を全て把握したものであって、すなわち、ある世代に属する個体群に対して、評価値演算部12が算出した個々の評価値を受け取り、それらの評価値を優良個体選別部22に渡す。優良個体選別部22は、水質計算途中での評価値を算出した時点において、評価値が小さい個体群(相対的に低い評価値もしくはある閾値よりも低い評価値を有する優良な個体群)を選別し、水質計算を続行させる。それ以外は水質計算を中断する。
図3は、個体選択に係る計算時間に対する個体ごとの評価値の変化を表している。図中の個体1、個体2、個体3、個体4、個体iのある計算時間における評価値が求められ、その評価値の中からある基準に従って評価値の選別が行われる。その選別基準は、例えば、相対的に低い方から数個を選ぶものであったり、ある基準値よりも低い評価値を選ぶものであったりする。選ばれた評価値の算出元である個体の水質計算は続行され、最終的な評価値が求められる。一方、選ばれなかった評価値の算出元である個体の水質計算は中止される。
このような作業を行うことで、評価値が低くなる個体群のみ計算対象として把握できるため、無用な計算を行わずに済み、計算機のリソースを有効に利用して、計算時間の短縮を行うことができる。
したがって、本発明の第1実施例はN個の個体群から求められるN個の下水パラメータを入力としてN個の水質計算を並列計算させることにより、各個体ごとの水質計算の変化の状況を同時に把握することができる。また、ある入力データの場合の水質予測精度の良し悪しを早期に判断できたり、計算の中止・続行を計算途中に判断することができるため、その状況ごとに各個体の水質計算を制御することが可能となる。
次に本発明の第2実施例を説明する。
図4は第2実施例の動作を説明する模式図である。
第2実施例が第1実施例と異なる点は、ある世代のある個体に対する水質計算の変化状況を監視する対象として、りん酸態りん濃度を選択した点である。このりん酸態りん濃度は、ある水質計算条件下において、安定するまでの時間が最も長いため、安定状況の監視指標として適切である。このりん酸態りん濃度の単位時間当たりの変化率を各計算時間ごとに求め、収束の判定基準値(e0)以下になった時、水質が安定したと判断して、その個体に対する水質計算を終了させるようにしている。
第2実施例はこのように水質計算の収束状況をりん酸態りん濃度の単位時間当たりの変化率で監視し、ある収束判定基準の下、計算の終了を判断しているので、水質安定後の無駄な計算を抑制することができる。また、計算機のリソースを他の水質計算に当てることができるため、計算時間を短縮することが可能となる。
次に、本発明の第3実施例を説明する。
図5は第3実施例の動作を説明する模式図である。例として嫌気−無酸素−好気法の下水処理場を図に示す。
通常の下水処理プロセスのシミュレーションでは、計算精度の向上のために実施設に合わせて反応槽は複数に分割されており(槽割)、下水水質シミュレータでは、反応槽ごとに活性汚泥モデルを用いた水質計算が行われるため、槽割が細かい場合や系列が多い場合では、反応槽の数に比例して計算時間が増加する。
第3実施例は上記のような場合、図5に示すように、反応槽数を減らすことができるように、複数槽で構成されてる嫌気槽、無酸素槽、好気槽ごとに1つの槽にまとめるようにしたものとなっている。
また、計算精度をできる限り落とさないために、反応槽を合成させる際、溶存酸素濃度(DO)や水質などを平均化させる。この平均化作業は、計算精度の低下を招いてしまうが、ある世代中の全個体に適用されるため、評価値の相対比較への影響はなく、遺伝的アルゴリズムの選択・淘汰は適切に働く。
第3実施例はこのように、反応槽の数を減らしているので、水質計算回数が抑えられ、全体の計算時間を短縮することができる。
遺伝的アルゴリズムを用いたパラメータの自動設定において、個体群の各個体を1つ1つ制御して、各個体の計算を並列的に行うことができるので、制御変数のセットポイントを短時間に算出する用途にも適用できる。
本発明の第1実施例を示す下水水質シミュレータの構成を示すブロック図 第1実施例における並列演算部と評価値演算部の動作を説明するための模式図、 個体選択に係る計算時間と評価値の関係を示したグラフ 第2実施例の動作を説明する模式図 第3実施例の動作を説明する模式図 従来の下水水質シミュレータの構成を示すブロック図
符号の説明
1. 最初沈殿池
2. 反応槽
3. 最終沈殿池
4. データ蓄積部
5. パラメータ設定部
6. 処理場パラメータ設定部
7. 初期個体群作成部
8. デコード演算部
9. 並列演算部
10. シミュレーション計算部
11. シミュレーション結果蓄積部
12. 評価値演算部
13. 判定基準値記憶部
14. 継続判定部
15. エリート保存部
16. 選択・淘汰演算部
17. 交叉演算部
18. 突然変異演算部
19. シミュレーション演算部
20. 個体数記憶部
21. 個体数判定部
22. 優良個体選別部
23. 嫌気槽
24. 嫌気槽
25. 無酸素槽
26. 無酸素槽
27. 無酸素槽
28. 好気槽
29. 好気槽
30. 好気槽
31. 好気槽
32. 嫌気槽
33. 無酸素槽
34. 好気槽

Claims (5)

  1. 汚濁物質を含む下水を沈降分離する最初沈殿池と、
    微生物によって汚濁物質を吸着・分離する反応槽と、
    活性汚泥を沈降分離する最終沈澱池と、
    少なくとも前記最初沈殿池、前記反応槽または前記最終沈澱池から下水処理の制御パラメータを設定する上で必要な情報となる水質データをサンプリングして蓄積するデータ蓄積装置と、
    前記データ蓄積部にて蓄積したデータおよび前記下水処理場の生化学反応モデルを構成するパラメータ並びに前記下水処理場の内部情報とを入力して前記下水処理場で行われる処理をシミュレーションし、その結果と前記下水処理場の内部情報とを比較し、その差が大きければ前記パラメータを修正して再度シミュレーションを繰り返すパラメータ設定部と、
    そのパラメータ設定装部から出力された値を入力してシミュレーションを行うシミュレーション演算部と、を備えた下水水質シミュレータにおいて、
    前記パラメータ設定部は、
    下水処理場内の各槽の大きさ、水温あるいは水質分析結果などのデータを設定する処理場パラメータ設定部と、
    遺伝的アルゴリズムにおけるモデルパラメータの上下限値と初期個体群とを設定する初期個体群作成部と、
    前記初期個体群作成部にて設定した設定情報を受けて2進符号のビット列を下水パラメータに変換するデコード演算部と、
    前記データ蓄積部に蓄積された分析データのうち、下水処理場の入口に流入する下水の水質、前記処理場パラメータ設定部に入力された値および前記デコード演算部によって1世代中のN個の個体群から求められたN個の下水パラメータ値とを入力し、N個の個体に対して並列に水質計算を行う並列演算部と、
    N通りの組合せの入力データに対する評価値を計算するシミュレーション計算部と、
    遺伝的アルゴリズムによる下水パラメータの設定を終了するかどうかを判定する継続判定部と、
    前記遺伝的アルゴリズムの操作を継続する場合にN個の個体の中で最も結果の良い個体を残すように操作するエリート保存部と、
    各個体がシミュレーション結果から次世代に残るべきかどうかを確率的に決める選択・淘汰演算部と、
    次世代個体群となる候補を2個体ずつ交叉させる交叉演算部と、
    局所解に陥らないように突然変異を起こす突然変異演算部と、を備えたことを特徴とする下水水質シミュレータ。
  2. 前記継続判定部は、
    前記並列演算部で求めたN個の評価値と判定基準値を比較し、該N個の評価値が判定基準値よりも小さい値がない場合は遺伝的アルゴリズムの操作を継続し、該N個の評価値が判定基準値よりも小さい場合は、遺伝的アルゴリズムの操作を終了し、処理を前記シミュレーション演算部に移して最優良な下水パラメータを条件とした水質計算を行うようにしたものであることを特徴とする請求項1記載の下水水質シミュレータ。
  3. 前記並列演算部は、並列計算されている各個体ごとの評価値を全て把握しており、水質計算途中での評価値の内、評価値が小さい個体群(優良な個体群)のみの水質計算を続行させ、それら以外は水質計算を中断して、計算機のリソースを優良な個体群の計算に集中的に当てることを特徴とする請求項1記載の下水水質シミュレータ。
  4. 前記並列演算部は、りん酸態りん濃度を監視しながら、その単位時間当たりの濃度変化率がある基準値以下に収束した場合、水質計算を事前に設定されている計算時間以内であっても終了させることを特徴とする請求項1記載の下水水質シミュレータ。
  5. 前記並列演算部は、反応槽が複数の槽に分割されている場合、嫌気槽、無酸素槽、好気槽ごとに1つの槽としてまとめ、槽数を減らして水質計算処理を減らすことを特徴とする請求項1記載の下水水質シミュレータ。
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