JP2006023156A - 化学物質毒性の評価方法および評価装置 - Google Patents

化学物質毒性の評価方法および評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、化学物質の有害性評価における一次スクリーニングに用いられる簡便な手法を提供することを目的とする。
【解決手段】 上記課題を解決すべく鋭意研究の結果、化学物質と受容体の相互作用を、これらのIRスペクトルから算出することに想到し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、化学物質と受容体の相互作用を評価する方法であって、対象とする化学物質に対する受容体を選択することと、前記受容体の活性中心近傍の赤外吸収(IR)スペクトルおよび前記化学物質のIRスペクトルを決定することと、前記受容体の活性中心近傍の赤外吸収(IR)スペクトル構造および前記化学物質のIRスペクトル構造を、その主要なピーク構造によって特徴付けることと、および、前記特徴付けられたスペクトル構造の間に類似性があるか否かを判断することとを含み、前記特徴付けられたスペクトル構造の間に類似性がある場合は、前記受容体の活性中心近傍と前記化学物質が相互作用しやすいと評価される方法を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、化学物質毒性の評価方法および評価装置に関する。より詳細には、本発明は、特に有毒性の有無にかかわる一次スクリーニングを高速かつ簡便に行おうというものであり、新規化学物質製造における安全性評価に用いられる技術に関する。
化学物質の生物に対する影響を評価する方法はこれまでは主に生物個体を用いて行われてきた。マウスやモルモット、ウサギなどに経口摂取させたり、臓器への暴露や注射による投与によって、その後の生存率や形態変化を調べる方法である。生物個体を用いると結果は大きくばらつくので、通常は被検個体の半数を死亡させるに至る量(半致死量、LD50)をもってその毒性を評価する。このような生物個体を用いた方法は信頼性の高いデータが得られるが、しかし、現実には以下のような問題がある。
第一にどのような生物種を用いて評価を行うかということである。一口に毒性といっても、それは急性毒性、慢性毒性、発ガン性、生殖毒性、催腫瘍性、催奇形性、変異原性など多くのものがあり、急性毒性にしても多くの場合代謝系に関係しているので、生物種によってLD50の値は大きくことなる。もし、人への影響だけを考えるのであれば、高等哺乳動物(サルなど)を用いることがよいが、環境影響という観点からは多くの生物種に関してデータを取る必要がある。これには相当の評価資源(生物種、個体数、研究者、予算)を投入しなければならない。
第二の問題点は、第一の問題点のように毒性評価というものが非常に多く大きな投資をしなければ出来ないことであるにもかかわらず、生物への影響が良くわかっていない化学物質がつぎつぎと産業界では生まれて、製品に利用されていくという現状である。医薬品のように最初から生物(人)への効果を目指した製品では生物への影響を調べること自体が開発であるが、そうではない多くの人工物はごく限られた毒性評価しか行っていないものと思われる。その結果、たとえばダイオキシン類やビスフェノールAに代表されるような予想外の環境問題を引き起こしてしまうことがある。しかし、かといってすべての化学物質に関して詳細な毒性評価を行っていては新物質・新材料の利用は現実的に不可能になる。
望ましいことは、毒性の良くわかっていない材料に関して、その有害性を真剣に検討する必要があるかどうかを高速かつ安価に判断して、有害性が高い可能性があるものに関しては優先的に従来の生物個体を用いた毒性検査にまわすというやり方である。この一次スクリーニングを効率的に行う手法として、in vitroで行うものやin silicoで行うものがすでに提案されている。In vitro法としては、たとえばヒトの生殖細胞であるMCF-7をもちいて化学物質に対する影響を調べる方法(E-screening法)やあるいはin silico手法としては定量的構造活性相関法(QSAR法)によるものがある。In vitro法はin vivo法に比べて容易とは言え細胞培養を行う必要があるので、実験装置的も複雑になるし、結果もばらつく。QSAR手法に基づく方法にはいろいろなものがあるが、その多くは分子構造の類似性に基づくものである(特許文献1)。この場合、同位体などにおける推定においては比較的信頼度の高い結果が得られるが、異なる分子構造をもつ場合はあまりよい結果が得られない。とくに微視的なメカニズムを無視しているので(強いて言えば鍵と鍵穴のような関係を想定しているので)、それ以上の議論ができないという問題があった。
松尾昌季著、「QSAR手法を用いた化学物質の手計算による毒性予測」(株)エル・アイ・シー
本発明は、化学物質の有害性評価における一次スクリーニングに用いられる簡便な手法を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく鋭意研究の結果、化学物質と受容体の相互作用を、これらのIRスペクトルから算出することに想到し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、化学物質と受容体の相互作用を評価する方法であって、対象とする化学物質に対する受容体を選択することと、前記受容体の活性中心近傍の赤外吸収(IR)スペクトルおよび前記化学物質のIRスペクトルを決定することと、前記受容体の活性中心近傍の赤外吸収(IR)スペクトル構造および前記化学物質のIRスペクトル構造を、その主要なピーク構造によって特徴付けることと、および、前記特徴付けられたスペクトル構造の間に類似性があるか否かを判断することとを含む方法を提供する。
また、本発明は、上記方法であって、前記IRスペクトルの構造を特徴付けることは、IRスペクトルを構成するピーク構造のうち、強度の大きなものから順に3番目までのピーク構造を特徴付けの指標とし、該ピーク構造を与える周波数の差が50cm-1以内であるときに、受容体の活性中心近傍のIRスペクトルと化学物質のIRスペクトルの間には類似性があると判断することを特徴とする方法を提供する。
さらに、本発明は、上記方法であって、前記IRスペクトル構造の決定は、対象とする化学物質および/または受容体の活性中心近傍を溶媒に溶解し、レーザー光および分光計を用いて実験的に決定されるか、もしくは分子構造から量子力学的な理論枠組みにしたがって決定されるか、またはこれらを組み合わせて決定されることを特徴とする方法を提供する。
さらに、本発明は、上記方法を使用して、前記化学物質が、生理活性に影響を受ける受容体と相互作用を評価することによって該化学物質の毒性を評価する方法を提供する。
また、本発明は、化学物質と受容体の相互作用を評価する装置であって、前記受容体の活性中心近傍の赤外吸収(IR)スペクトルおよび前記化学物質のIRスペクトルを決定する手段、前記受容体の活性中心近傍の赤外吸収(IR)スペクトル構造および前記化学物質のIRスペクトル構造を、その主要なピーク構造によって特徴付ける手段、および、前記特徴付けられたスペクトル構造の間に類似性があるか否かを判断する手段を含む装置を提供する。
さらに、本発明は、上記装置であって、前記IRスペクトルの構造を特徴付ける手段による特徴付けは、IRスペクトルを構成するピーク構造のうち、強度の大きなものから順に3番目までのピーク構造を特徴付けの指標とし、該ピーク構造を与える周波数の差が50cm-1以内であるときに、受容体の活性中心近傍のIRスペクトルと化学物質のIRスペクトルの間には類似性があると判断することを特徴とする装置を提供する。
さらに、本発明は、上記装置であって、前記IRスペクトル構造を決定する手段は、対象とする化学物質および/または受容体の活性中心近傍を溶媒に溶かし、レーザー光および分光計を用いて実験的に決定する手段であるか、もしくは分子構造から量子力学的な理論枠組みにしたがって決定する手段であるか、またはこれらを組み合わせて決定する手段であることを特徴とする装置を提供する。
本スクリーニング方法によれば、IRスペクトル測定という分子の特性測定技術としては比較的容易で、さらに短時間で行える方法やあるいは蛋白質データベースPDBの情報を基にしたIRスペクトル計算によって、受容体と化学物質の親和性を半定量的に推定することができ、これによってその受容体にかかわる化学物質の影響を調べることが出来る。これは化学物質の生体活性を調べる上で、高速スクリーニング技術を提供する。
以下、化学物質の毒性を評価するために本発明の方法を使用する場合を例に、本発明の方法を説明する。本発明の方法の手順の流れは、図1に示す流れ図に従う。
本発明の方法においては、まず評価項目となっている生理活性に関与している受容体を既知情報から選択する。このような生理活性に影響を与える受容体に対して対象とする一次スクリーニングを行う化学物質が相互作用するか否かを判断することにより、化合物が毒性を有するか否かを評価する。たとえば、文献あるいはこれまでの研究結果からスクリーニング対象とする化学物質群と生理的活性を調べる現象に関係する受容体を選択する。これまでの多くの研究により、さまざまな受容体の性質が調べられており、化学物質の生体への影響は受容体を通して起こることが明らかとなっている。このような情報に基づいて、対象とすべき生理活性にかかわる受容体をデータベースや文献から探索する。たとえば、受容体としては、ダイオキシン類の受容体であることが知られているアリールハイドロカーボン受容体が挙げられる。また、多くの文献や参考書またはPDB(Protein Data Bank)に開示された任意の受容体を選択することができる。
次いで、一次スクリーニングを行う化学物質およびその化学物質に生体側で応答する受容体(微視的器官とも呼ぶ)の双方に関して、その赤外吸収スペクトルを決定する。IRスペクトルを決定するには、実験的な方法と計算による方法がある。すなわち、分子の赤外吸収スペクトルは、励起光と分子の吸収スペクトルを測定する分光器によって得るか、または分子構造に基づき、量子化学的な基礎方程式を数値的に解くことで得るか、どちらかの手段によって得ることができる。実験設備や計算設備の有無や経験などを考慮して決定法を選択する。
スクリーニング対象となる化学物質は、合成などにより容易に入手できるのであれば、当業者に周知のIR測定装置によって簡単に測定することができる。
一方、受容体側の赤外吸収スペクトルは、受容体全体から得るのではなく、活性中心近傍から得る必要がある。活性中心近傍を同定する方法はすでに広く知られており、また、その結果は多くの文献や参考書またはPDB(Protein Data Bank)に登録されているのでこれらを参照することもできる。
次いで、受容体の活性中心近傍を同定した後、近傍の赤外吸収スペクトルを測定する。たとえば、受容体において同定された活性中心近傍の遺伝子を制限酵素によって切り出す。その後、切り出された活性中心近傍遺伝子を適当な処理によって構造は変わらないように終端させる。次いで、活性中心近傍遺伝子から発現されたタンパク質の赤外吸収スペクトルを赤外領域の励起光と分光器によって測定することができる。あるいは、受容体近傍のアミノ酸配列の情報から量子化学的計算によって、安定構造とその部分の赤外吸収スペクトルを計算することもできる。
次いで、得られたIRスペクトルをピーク構造によって特徴付けるために、特徴の抽出を行う。抽出された類似度によって化学物質と受容体の活性中心部分の赤外吸収領域における活性の類似度を判定する。特徴の抽出は、スペクトルのピーク構造によって行う。数十原子数程度からなる分子や受容体活性中心部分では、500cm-1程度以下において相対的に構造に乏しいスペクトルが得られる。しかし、1000cm-1以上では、いかなる受容体活性中心であっても、または分子量1000以下の化学物質であっても、鋭いピーク構造を持ち、このピーク構造をスペクトルの類似性の抽出に使用することができる。また、特徴付けは、IRスペクトルを構成するピーク構造のうち、強度の大きなものから順に3番目、4番目、または5番目までのピーク構造を特徴付けの指標とすることができる。好ましくは、強度の大きなものから3番目までのピーク構造に基づいて行うことができる。上記範囲内のピーク構造が類似していれば、対比する物質全体のピーク構造が類似していると予測され得ることは、当業者には明らかであろう。
次いで、スペクトルの類似性をピーク位置の近接度で判別する。自然界に存在する分子ではIRスペクトルは、0cm-1から4000cm-1の範囲に限られる。その領域で1%程度の差はごく小さいと判断できるので、50cm-1以下の差をもつピーク構造を有するIRスペクトルの類似度は高いと判断する。特に、該ピーク構造を与える周波数の差が50cm-1以内、好ましくは40cm-1以内、30cm-1以内、20cm-1以内、または10cm-1以内であるときに、受容体の活性中心近傍のIRスペクトルと化学物質のIRスペクトルの間には類似性があると判断することができる。このことは、下記の実施例に示したとおり、実際に相互作用することが知られている2,3,7,8-TCDDとAhR受容体およびインディゴとAhR受容体において、ピーク構造を与える周波数の差が35cm-1程度であることからも明らかであろう。微細なピーク構造に着目しても物理化学的に無意味なので、この類似度は先に挙げた大きなピーク構造によって行われる。この結果を、受容体と化学物質の親和性の指標とし、化学物質のスクリーニングに用いる。ここでスクリーニングされた結果は、一次スクリーニングとして利用することができ、その後の生物個体を用いた毒性評価に優先的に行われ、すなわち精密評価の順序付けに利用することができる。
本発明の方法を実施するための装置の構成図を図2に示す。該装置は、対象とする化学物質に対する受容体の活性中心近傍の赤外吸収(IR)スペクトルおよび化学物質のIRスペクトルを決定する手段を備える(図2:IRスペクトル決定部)。上述のとおり、IRスペクトルを決定する方法は、実験的な方法と計算による方法がある。すなわち、分子の赤外吸収スペクトルは、赤外領域の励起光(レーザー光)と分子の吸収スペクトルを測定する分光器によって得るか、または分子構造に基づき、量子化学的な基礎方程式を数値的に解くことできるか、どちらかの手段によって得ることができる。したがって、本発明の装置は、このような分光器および/または量子化学的な基礎方程式を数値的に解くことできる計算機であることが想定される。これらの手段は、当業者であれば最適な構成を選択することができるであろう。
また、対象とする化学物質に対する受容体およびその活性中心近傍は、使用者が予め決定しておくこともできるが、本発明の装置に、対象とする化学物質に対する受容体およびその活性中心近傍を選択するための手段を組み込んでおくこともできる。たとえば、本発明の装置は、化学物質による生体への影響が受容体を通して起こることが明らかとなっている受容体の情報に基づいて、対象とすべき生理活性にかかわる受容体をデータベースPDB(Protein Data Bank)や文献から探索する手段を備えている。探索手段としては、このような検索が可能なプログラムを備えた計算機が想定される。
また、本発明の装置は、受容体の活性中心近傍の赤外吸収(IR)スペクトル構造および化学物質のIRスペクトル構造を、その主要なピーク構造によって特徴付ける手段を備える(図2:類似性検出部)。該手段は、上記IRスペクトルを決定する手段によって決定されたスペクトル構造の情報から該スペクトルの特徴を抽出し、化学物質と受容体の活性中心部分の赤外吸収領域における活性の類似度を判定するプログラムを備えた計算機が想定される。特に、特徴付けは、IRスペクトルを構成するピーク構造のうち、強度の大きなものから順に3番目までのピーク構造を特徴付けの指標として行うプログラムによって行われる。
本発明の装置の1つの態様において、IRスペクトルを測定するための分光器および上記プログラムを備えた計算機は、一体として提供される。
本発明の装置を使用することにより、装置の使用者は、容易に化学物質と受容体の相互作用を評価することができる。すなわち、使用者は、対象とする化学物質を選択して、IRスペクトルをIRスペクトル決定部によって決定することができる。また、該化学物質に対する受容体の情報を予め検索しておくか、本発明の装置の探索手段で検索して、その活性中心近傍のIRスペクトルをIRスペクトル決定部によって決定することができる。そして、得られた化学物質および受容体のIRスペクトルに基づいて、類似性検出部において両IRスペクトルの類似性が判断される。ここで、類似性が高いと判断された場合は、受容体の活性中心近傍と化学物質が相互作用しやすいことが示される。
以下の実施例では、上記方法に基づいて実際に化学物質と受容体の相互作用を評価を行った。
ここでは内分泌攪乱物質として、また、その発生原因が非意図的要因であることからとくに大きな社会問題になっているダイオキシン類に関して実施した例を述べる。ダイオキシンは、日本では小規模のゴミ焼却炉の燃焼ゴミに含まれるので深刻な社会問題となっている。ダイオキシンというものは、下図に示すような分子構造をもっている。
Figure 2006023156
この図で数字で示した部位は、通常は水素原子が存在しているが、これを塩素原子で置換することによっていろいろな種類のダイオキシンができる。この組み合わせにより、ダイオキシン異性体は、全部で76種類あることがわかる。この76種類のダイオキシン異性体のうち、毒性に関してよく検討されているのは2,3,7,8-TCDDである。この結果は、WHOからTEF(Toxicity Effective Factor:毒性効果係数)として与えられている。この値を表1に示す。
Figure 2006023156
これは、2,3,7,8-TCDDの毒性強度を1とした時にほかのダイオキシン異性体の毒性強度がどの程度であるかを示すものである。環境問題としてダイオキシンの総排出量を議論するときは、この強度比にしたがって2,3,7,8-TCDDに換算して量的把握を行っている。したがって、このTEF値というのは非常に重要なものである。
ダイオキシン類が生物に与える影響の微視的なメカニズムは、かなりの部分が明らかとなっている。化学物質に暴露された生体は、受容体によって化学物質を体内に取り込み、代謝系によってグルクロン酸抱合反応などを通して代謝して体外に排出する。ダイオキシン類をリガンドとする受容体(レセプター)は、AhR(アリールハイドロカーボンレセプタ)である。AhRは、ダイオキシンのみならず多くのPAH(多環芳香族)をリガンドとする受容体である。以下では、ダイオキシン類とAhRを例にしてスクリーニングのためにその相互作用を評価する場合について説明する。
まず、ダイオキシン分子のIRスペクトルを通常の分光器で測定する。あるいは、量子化学的計算によってスペクトルを求めてもよい。2,3,7,8-TCDDでは、図3に示したようなスペクトルが得られた。この化合物のIRスペクトルの特徴は、いくつかの鋭いピーク構造を持っていることであり、特に主要なピークとして1500cm-1近傍に大きなピークを持つ。
一方、AhRの活性中心近傍のIRスペクトルを測定する。AhRの活性中心は、PASドメインにあることがわかっている。PASドメインを構成するアミノ酸配列は、公的データベースであるPDBに記載されており、そこから核となるアミノ酸配列を知ることが出来る。また、PDBを利用して、活性中心の核になる部分とその周辺のアミノ酸配列を知ることも可能である。そのため、PDBデータベースに基づいて活性中心近傍を検索して制限酵素によって活性中心部分の遺伝子を切り出すなどの方法により、活性中心近傍のタンパク質断片を得ることができ、このタンパク質断片について、IRスペクトルを測定することができる。また、活性中心近傍のアミノ酸配列の情報を用いて、計算によってもIRスペクトルを求めることができる。
次に、活性中心近傍のIRスペクトル構造(細線)と、2,3,7,8-TCDDのIRスペクトル構造(太線)とを比較する。両方のIRスペクトルを重ねて書いたものが図3である。図中の縦軸は、IR吸収強度であるが、相対値にのみ意味があり、絶対値は意味がない。
次いで、AhRの活性中心近傍のIRスペクトル構造を特徴付けると、AhRの活性中心近傍のIRスペクトル構造は、3000cm-1、1800cm-1、1500cm-1にそれぞれ主要なピーク構造を持っている。一方、2,3,7,8-TCDDは、その主たるピーク構造が1500cm-1付近にある。このピーク構造に着目すると、AhRの活性中心のスペクトルとかなり重なっていることが分かる。IRスペクトルは、フォトンのエネルギーが分子振動のエネルギーに変換することによって起こる光学吸収を測定したものである。つまり、このピークが重なり合うということは、AhRの活性中心近傍とそのリガンドである2,3,7,8-TCDD分子に同じような振動準位があることになる。エネルギー的に近い準位間ではモード結合が起こりやすいので、これによって相互作用が働く可能性がある。このことは、2,3,7,8-TCDDがAhRのリガンドとなっていることと関係がある。これに着目することでAhRとの親和性を予測することが可能である。
これを確認するために、有害性が報告されていないダイオキシン異性体である1,2,3,4-TCDDからもIRスペクトルを得た。ピーク構造は、当然存在するが、その位置が1500cm-1近傍からずれていることが示された。その結果、1,2,3,4-TCDDのAhRとの親和性は高くないことが予想される。この低い親和性が、実際に低い有害性につながっている。
上記の関係は、リガンドとレセプターとの関係で決まるが、AhRへの親和性が高い化学物質は、AhRを通して核内に移行し、遺伝情報発現への影響が考えられる。これは化学物質をスクリーニングする上で重要なことである。
次に、ダイオキシン異性体とは別の化学物質としてインディゴを取り上げる。インディゴは、人類が始めて作った人工染料であり、現在でも大量に使われている物質である。2002年に京都大学の松井らはインディゴがAhRと強い親和性を示すことを見出した(松井三郎・松田知成,『HPLC-バイオアッセイ法による新規内分泌撹乱物質の探索』,Endocrine Disrupter NEWS LETTER,5(1),3(2002))。分子構造的にはアリール基2個から構成されるという点で、ダイオキシン類とインディゴは共通点があるが、トポロジカルにはほとんど相関がない。また、化学的な特性も異なると考えられている。インディゴの毒性は比較的弱いことから青色の吸収帯を持つことから染料として用いられているが、内分泌撹乱性は報告されていない。
インディゴ(細線)と2,3,7,8-TCDD(太線)のIRスペクトルを図4に示す。二つのスペクトルはかなり異なっているにもかかわらず、2,3,7,8-TCDDの1500cm-1付近の大きなピークの位置にインディゴのIRスペクトルもピーク構造を有する。このピークは強度比で言えば3番目のピークである(1700cm-1近傍の2番目のピークはダブレットに分裂している)。この結果、AhRとの親和性がこの解析からも予想されるが、先の松井らの報告にあるようにHPLCを用いた高感度分析でも確認されている。HPLCはIRスペクトルの測定に比べればはるかに高精度であるが、大掛かりな装置となり、IRスペクトルの測定である程度のスクリーニングができれば、その後の精緻な解析に用いることが望ましい。なお、インディゴ(細線)とAhRレセプター(太線)のIRスペクトルは図5の通りである。両者を比較するとかなり類似性は高く、1500cm-1だけでなく、インディゴのもつ1700cm-1近傍のダブレット構造に対応する領域にもAhRレセプターのIRスペクトに構造が見られる。AhRレセプターの生体内での役割はよくわかっていないが、少なくともダイオキシン類やPAH化合物は生体由来物質ではない。インディゴは、ヒト体内には存在しないが、類似化合物は比較的良く見られる。AhRレセプターはこのような物質をリガンドとして働くレセプターなのかもしれない。したがって、本方法は化学物質の生体に対する有害性評価や環境負荷の影響評価だけでなく、生体内におけるリガンドが未知の受容体(すなわち生理的役割のはっきりしていない、いわゆるオーファンレセプター)のリガンド推定に使用することも可能であるし、さらにはレセプターをブロックすることで効能を発揮する薬剤(インヒビター阻害剤など)の設計にも応用することが可能である。生命科学的なことは別としても、スクリーニングに十分使えることが示された。
本発明の方法の一態様の手順を示す流れ図。 本発明の装置の一態様を示す構成図。 AhR活性中心近傍のIRスペクトル構造と、2,3,7,8-TCDDのIRスペクトル構造とを重ねて示したグラフ。 インディゴと2,3,7,8-TCDDのIRスペクトル構造とを重ねて示したグラフ。 インディゴとAhRレセプターのIRスペクトル構造とを重ねて示したグラフ。

Claims (7)

  1. 化学物質と受容体の相互作用を評価する方法であって、
    対象とする化学物質に対する受容体を選択することと、
    前記受容体の活性中心近傍の赤外吸収(IR)スペクトルおよび前記化学物質のIRスペクトルを決定することと、
    前記受容体の活性中心近傍の赤外吸収(IR)スペクトル構造および前記化学物質のIRスペクトル構造を、その主要なピーク構造によって特徴付けることと、および、
    前記特徴付けられたスペクトル構造の間に類似性があるか否かを判断することと、
    を含む方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記IRスペクトルの構造を特徴付けることは、IRスペクトルを構成するピーク構造のうち、強度の大きなものから順に3番目までのピーク構造を特徴付けの指標とし、該ピーク構造を与える周波数の差が50cm-1以内であるときに、受容体の活性中心近傍のIRスペクトルと化学物質のIRスペクトルの間には類似性があると判断することを特徴とする方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法であって、
    前記IRスペクトル構造の決定は、対象とする化学物質および/または受容体の活性中心近傍を溶媒に溶解し、レーザー光および分光計を用いて実験的に決定されるか、もしくは分子構造から量子力学的な理論枠組みにしたがって決定されるか、またはこれらを組み合わせて決定されることを特徴とする方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法を使用して、前記化学物質が、生理活性に影響を受ける受容体と相互作用を評価することによって該化学物質の毒性を評価する方法。
  5. 化学物質と受容体の相互作用を評価する装置であって、
    前記受容体の活性中心近傍の赤外吸収(IR)スペクトルおよび前記化学物質のIRスペクトルを決定する手段、
    前記受容体の活性中心近傍の赤外吸収(IR)スペクトル構造および前記化学物質のIRスペクトル構造を、その主要なピーク構造によって特徴付ける手段、および、
    前記特徴付けられたスペクトル構造の間に類似性があるか否かを判断する手段、
    を含む装置。
  6. 請求項5に記載の装置であって、
    前記IRスペクトルの構造を特徴付ける手段による特徴付けは、IRスペクトルを構成するピーク構造のうち、強度の大きなものから順に3番目までのピーク構造を特徴付けの指標とし、該ピーク構造を与える周波数の差が50cm-1以内であるときに、受容体の活性中心近傍のIRスペクトルと化学物質のIRスペクトルの間には類似性があると判断することを特徴とする装置。
  7. 請求項5または6に記載の装置であって、
    前記IRスペクトル構造を決定する手段は、対象とする化学物質および/または受容体の活性中心近傍を溶媒に溶かし、レーザー光および分光計を用いて実験的に決定する手段であるか、もしくは分子構造から量子力学的な理論枠組みにしたがって決定する手段であるか、またはこれらを組み合わせて決定する手段であることを特徴とする装置。
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