JP2006014997A - 建物の窓ガラス洗浄装置のワイパーブレード保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表面に歪みのある窓ガラスに対してもワイパーブレードを完全に密着させることができ、拭き残し領域の生じることのない窓ガラス洗浄装置のワイパーブレード保持装置を提供する。
【解決手段】 建物の窓ガラスの表面を自動洗浄する窓ガラス洗浄装置に設けられるワイパーブレード保持装置であって;
ワイパーユニットのフレームに取り付けられ、長尺のワイパーブレードを保持するワイパーホルダにワイパーユニットのフレームとの間の距離調整ネジを設けると共に、ワイパーホルダとフレームとの間に圧縮バネを設け、
上記距離調整ネジを調整し、上記フレームに対するワイパーホルダの移動可能距離を設定することにより、当該移動可能距離の範囲内でワイパーホルダがガラス面の歪みに合わせて曲げられ、これによりワイパーブレードがガラス面に密着し得るよう構成したことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建物の窓ガラスの自動洗浄装置のワイパーブレード保持装置に関し、より具体的には、窓ガラスの表面の歪みに応じてワイパーブレードが曲がり、ガラス面に密着し得るように構成したワイパーブレード保持装置に関するものである。
窓ガラスの外面を自動的に洗浄する装置は、これまでにも多く提案されており、それらの例として例えば下記特許文献1〜3に記載のものを挙げることができる。
特表2003−516792号公報 特願2004−082425 特願2004−136951
これらの装置においては、一般的に、建物の外壁面に沿って移動可能な台車機構に設けたワイパーユニットのワイパーブレードでガラスの表面を拭き清めるようになっており、洗浄作業中には、窓ガラスの表面に給水パイプ等を通じて水等の洗浄水が掛け流されるようになっている。
然しながら、窓ガラスの表面は必ずしも完全に平坦ではなく、或る程度の歪みを有しているため、自動洗浄時にワイパーブレードが接触しない領域が生じ、拭き残しによる未洗浄部分が発生するという問題があった。ワイパーブレード自体の弾力性によって対応できる範囲の歪みであれば問題はないが、それだけでは対応不可能なレベルの歪みを有するガラス板も存在するのが実情である。
本発明は、上記の問題点を解決するためなされたものであり、その目的とするところは、表面に歪みのある窓ガラスに対してもワイパーブレードを完全に密着させることができ、拭き残しによる未洗浄領域の生じることのない窓ガラス洗浄装置のワイパーブレード保持装置を提供することにある。
また、これと併せて、ガラス面への洗浄水の供給を効率よく行い得るように構成した窓ガラス洗浄装置のワイパーブレード保持装置を提供することにある。
上記の目的は、
建物の外壁面に沿って移動可能な台車機構に搭載したワイパーユニットにより当該建物の窓ガラスの表面を自動洗浄する窓ガラス洗浄装置に設けられるワイパーブレード保持装置であって;
ワイパーユニットのフレームに取り付けられ、長尺のワイパーブレードを保持するワイパーホルダにワイパーユニットのフレームとの間の距離調整ネジを設けると共に、ワイパーホルダとフレームとの間に圧縮バネを設け、
上記距離調整ネジを調整し、上記フレームに対するワイパーホルダの移動可能距離を設定することにより、当該移動可能距離の範囲内でワイパーホルダがガラス面の歪みに合わせて曲げられ、これによりワイパーブレードがガラス面に密着し得るよう構成したことを特徴とする建物の窓ガラス洗浄装置のワイパーブレード保持装置によって達成される。
好ましい実施例においては、ワイパーホルダに、その長手方向に直角な複数の切込みを適宜の間隔を介して設け、ワイパーホルダに適宜の可撓性を与えるようにすることが推奨される。
更に、これらの場合において、ワイパーユニットの上部に水タンクを着脱自在に設け、当該水タンクからガラス面に給水可能なように構成することが推奨される。
上記の如き構成であると、ワイパーホルダがガラス面の歪みに合わせて曲がり、これによりワイパーブレードがガラス面に密着するようになるので、ガラス面に拭き残しによる未洗浄領域が生じることのない窓ガラス洗浄装置のワイパーブレード保持装置を提供できるものである。
また、上記ワイパーブレード保持装置を備えたワイパーユニットの上部に水タンクを設け、当該水タンクからガラス面に給水可能なよう構成することにより、窓ガラスに沿って給水パイプを敷設する必要がなくなり、設備コストの削減をも図り得るものである。
以下、図面に示す実施例を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明に係る窓ガラス洗浄装置のワイパーブレード保持装置を備えたワイパーユニットの一実施例の一部破断上面図、図2は、図1中におけるII−II線に沿った断面図、図3は、ワイパーユニットの上部に水タンクを設けた実施例を示す断面図である。
先ず、図1及び図2について説明する。
両図中、1は窓ガラスのガラス板、2Aは左右のガラス板間に設けられる縦方向に伸びる方立(左右のガラス板を連結、固定する縦向きの桟)、2Bは上下のガラス板間に設けられる無目(上下のガラス板を連結、固定する横向きの桟)、3はワイパーユニット、4は台車機構である。
ワイパーユニット3において、3aはそのフレーム、3bはワイパーホルダ、3b−1及び3b−2は切込み、3cはワイパーブレード、3dはガイドローラ、3e−1ないし3e−3は距離調整ネジ、3f−1ないし3f−6は圧縮バネである。
台車機構4は、図では省略した牽引ロープ等により、方立2Aに形成したガイドレールに沿って建物の外壁面上を上下方向(図1の紙面に対して垂直方向)に昇降移動し得るようになっている。
当該台車機構4には、ワイパーユニット3が搭載され、ワイパーユニット3のフレーム3aに取り付けられたワイパーホルダ3bに、窓ガラスのガラス板1の表面に接触してこれを拭き清める長尺のワイパーブレード3cが取り付けられている。
ワイパーホルダ3bの両端には、ガイドローラ3dが取り付けられ、ワイパーホルダ3bをガラス板の表面と一定の距離を保って昇降移動させ得るようになっている。
本発明においては、図示する如く、ワイパーホルダ3bに、その長手方向に直角な複数(図示した実施例では2箇所)の切込み3b−1,3b−2を設けることにより、当該ワイパーホルダ3bに若干の可撓性が与えられるようになっている。即ち、ワイパーホルダ3bがその長手方向に真っ直ぐな状態から、僅かに湾曲した状態に曲げられ得るようになっている。
ワイパーホルダ3bの両端近く及び上記切込み3b−1と3b−2の間には、ワイパーホルダ3bとワイパーユニットのフレーム3aとの間の距離調整ネジ3e−1〜3e−3(図示した実施例では3本)が取り付けられると共に、ワイパーホルダ3bとワイパーユニットのフレーム3aとの間に両者が開離する方向にの圧力を及ぼす圧縮バネ3f−1〜3f−6(図示した実施例では6個のΩ状に湾曲した板バネ)が設けられている。
距離調整ネジ3e−1〜3e−3は、いずれもその先端側には雄ネジが切られ、ワイパーホルダ3bに切られた雌ネジにねじ込まれるようになっているが、距離調整ネジ3e−1〜3e−3の頭部に近い一定範囲の領域には雄ネジは切られておらず、ワイパーユニットのフレーム3aに明けた孔内に遊嵌された状態で軸方向に自由にスライドできるようになっている。即ち、距離調整ネジ3e−1〜3e−6は、いずれもその先端側はワイパーホルダ3bに対して所望のねじ込み量でねじ込まれているが、頭部側はワイパーユニットのフレーム3aに対して固定されておらず、軸方向にスライド自在に挿通された状態になっている。
そのため、仮に、ワイパーブレード3cのどの部分もガラス板1に接触していないとすれば、ワイパーホルダ3bは圧縮バネ3f−1〜3f−6の押出し力で、図中、左側へ移動可能な最終位置まで押し出された状態になり、このとき距離調整ネジ3e−1〜3e−3の頭部は圧縮バネ3f−1〜3f−6の作用でいずれもワイパーユニットのフレーム3aに押し付けられた状態となるものである。
そこで、窓ガラスの洗浄作業開始時に、ワイパーブレード3cの先端がガラス板1に接触した状態において、調整ネジ3e−1〜3e−3の頭部がワイパーユニットのフレーム3aの表面から幾分離れて(ガラス板の歪み予想量に相当する例えば1〜3cm程度の長さ)浮き上がった状態となるように、調整ネジ3e−1〜3e−3のワイパーホルダ3bに対するねじ込み量を調整しておく。
その状態で、台車機構4をゆっくりと降下させながら窓ガラスの自動洗浄作業を開始すると、ガラス板1の外面が屋内側へ凹んだ領域では、その領域に対応するワイパーホルダ3bの一部がその部分の圧縮バネ(3f−1〜3f−6の少なくとも1つ)の作用でガラス板1へ向けて押し出され(このとき、その部分に対応する調整ネジの頭部とワイパーユニットのフレーム3aの表面との間隔は短くなる)、ワイパーホルダ3b及びワイパーブレード3cが若干曲がった状態となって、ワイパーブレード3cとガラス板1の表面との接触状態が確保される。
これとは逆に、ガラス板1の外面が屋外側へ膨出した領域では、その領域に対応するワイパーホルダ3bの一部がその部分の圧縮バネを押し縮める形でワイパーユニットのフレーム3aの側へ移動し(このとき、その部分に対応する調整ネジの頭部とワイパーユニットのフレーム3aの表面との間隔は長くなる)、ワイパーホルダ3b及びワイパーブレード3cが若干曲がった状態となって、ワイパーブレード3cとガラス板1の表面との接触状態が保たれる。
図3には、上記の如く構成されたワイパーブレード保持装置を備えたワイパーユニット3の上部に水タンク5を着脱自在に設けた実施例を示している。水タンク5は、前記ワイパーホルダ3bとほぼ同等の長手方向の長さを有している。
給水ホース(図では省略)を通じて水タンク5内に供給、貯留された水は、水タンク5の長手方向に沿って設けた複数の排水口4aを通じて、洗浄すべきガラス板1の表面に流し掛けられるようになっている。
ワイパーユニット3の上部にこのような水タンク5を設けることにより、多層階の窓ガラスの無目又は方立に沿って給水パイプを配管する必要がなくなり、設備コストの削減を図ることが可能となる。
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、例えば、上記実施例においては、ワイパーホルダに切込みを入れて可撓性を付与する例を示したが、これは必須の要件ではなく、ワイパーホルダーが適当な可撓性を有するときは、この切込みを設けることを要しないものであり、本発明はその目的の範囲内において、上記の説明から当業者が容易に想到し得るすべての変更実施例を包摂するものである。
本発明は上記の如く構成されるから、本発明によるときは、ワイパーホルダがガラス面の歪みに合わせて曲がり、これによりワイパーブレードがガラス面に密着することができるので、拭き残しによる未洗浄領域が生じることのない窓ガラス洗浄装置のワイパーブレード保持装置を提供できるものである。
また、ワイパーユニットの上部に水タンクを設け、当該水タンクからガラス面に給水可能なよう構成することにより、窓ガラスに沿って給水パイプを敷設する必要がなくなり、設備コストの削減をも図り得るものである。
本発明に係る窓ガラス洗浄装置のワイパーブレード保持装置を備えたワイパーユニットの一実施例の一部破断上面図である。 図1中におけるII−II線に沿った断面図である。 ワイパーユニットの上部に水タンクを設けた実施例を示す断面図である。
符号の説明
1 窓ガラスのガラス板
2A 方立
2B 無目
3 ワイパーユニット
3a フレーム
3b ワイパーホルダ
3b−1及び3b−2 切込み
3c ワイパーブレード
3d ガイドローラ
3e−1〜3e−3 距離調整ネジ
3f−1〜3f−6 圧縮バネ
4 台車機構
5 水タンク
5a 排水口
5b スライド弁

Claims (3)

  1. 建物の外壁面に沿って移動可能な台車機構(4)に搭載したワイパーユニット(3)により当該建物の窓ガラス(1)の表面を自動洗浄する窓ガラス洗浄装置に設けられるワイパーブレード保持装置であって;
    ワイパーユニット(3)のフレーム(3a)に取り付けられ、長尺のワイパーブレード(3c)を保持するワイパーホルダ(3b)にワイパーユニットのフレーム(3a)との間の距離調整ネジ(3e−1〜3e−3)を設けると共に、ワイパーホルダ(3b)とフレーム(3a)との間に圧縮バネ(3f−1〜3f−6)を設け、
    上記距離調整ネジ(3e−1〜3e−3)を調整し、上記フレーム(3a)に対するワイパーホルダ(3b)の移動可能距離を設定することにより、当該移動可能距離の範囲内でワイパーホルダ(3b)がガラス面の歪みに合わせて曲げられ、これによりワイパーブレード(3c)がガラス面に密着し得るよう構成したことを特徴とする建物の窓ガラス洗浄装置のワイパーブレード保持装置。
  2. ワイパーホルダ(3b)に、その長手方向に直角な複数の切込み(3b−1,3b−2)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の建物の窓ガラス洗浄装置のワイパーブレード保持装置。
  3. ワイパーユニット(3)の上部に水タンク(5)を着脱自在に設け、当該水タンクからガラス面に給水可能なよう構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の建物の窓ガラス洗浄装置のワイパーブレード保持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105167706A (zh) * 2015-09-23 2015-12-23 河北工业大学 一种磁铁移动机构及擦玻璃机器人
CN116458798A (zh) * 2023-05-17 2023-07-21 云南农业大学 一种可防止水渍残留的幕墙玻璃清洗设备
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