JP2006014401A - Cable duct - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、給電線などのケーブルを敷設する際に用いるケーブル用ダクトに関するものである。 The present invention relates to a cable duct used when a cable such as a feeder line is laid.
従来より、平板の磁気シールド板を筒状に組み合わせて密閉型のケーブルダクトを形成することが行われているが(例えば、特許文献1参照)、最近では多数枚の短冊形の磁気シールド部材をすだれ状に並べ、隣接する磁気シールド部材の対向面間で磁束密度(磁界強度)の減衰を生じさせるようにした開放型のケーブルダクトが新しく提案されている(例えば、特許文献2参照)。 Conventionally, it has been practiced to form a sealed cable duct by combining flat magnetic shield plates into a cylindrical shape (see, for example, Patent Document 1). Recently, however, a large number of strip-shaped magnetic shield members are used. An open-type cable duct has been proposed which is arranged in a comb shape and causes attenuation of magnetic flux density (magnetic field strength) between opposing surfaces of adjacent magnetic shield members (see, for example, Patent Document 2).
しかし、多数枚の短冊形の磁気シールド部材をすだれ状に一枚ずつ並べて施工すると、非常に手間がかかったり、磁気シールド部材に不用意な力がかかって変形したりする恐れがあり、施工性及び保形性が低いという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、磁気シールド部材の施工性及び保形性を向上することができるケーブル用ダクトを提供することを目的とするものである。 This invention is made | formed in view of said point, and it aims at providing the duct for cables which can improve the construction property and shape retention property of a magnetic shielding member.
本発明は、ケーブル4を挿通して敷設するためのケーブル用ダクトであって、磁性材料で形成される磁気シールド部材2を板材1に設けて磁気シールドパネル3を形成し、複数の磁気シールドパネル3の磁気シールド部材2同士を接続させることによって、ケーブル4を挿通するための挿通空間5を形成して成ることを特徴とするものである。
The present invention is a cable duct for inserting and laying a
この発明によれば、パネル化により板材1と磁気シールド部材2を一体化することができ、磁気シールド部材2を施工するにあたって板材1と同時に施工することができると共に複数の磁気シールド部材2を施工する場合に一個ずつ施工していく必要がなく、施工性を向上させることができるものであり、また、板材1により磁気シールド部材2を保護して不用意な力による変形や破損を防止することができ、磁気シールド部材2の保形性を向上させることができるものであり、さらに、磁気シールドパネル3は磁気シールド部材2を具備し、複数の磁気シールド部材2が接続されることにより、挿通空間5内のケーブル4から生じる磁束を磁気シールド部材2で吸収した後、磁束を磁気シールド部材2の中に流すことができ、磁気シールド性を確保することができるものである。
According to this invention, the
また、本発明は、ケーブル4の軸方向と磁気シールド部材2の板面とが交わる位置関係にあるのが好ましい。
In the present invention, the axial direction of the
この発明によれば、挿通空間5内のケーブル4から生じる磁束を磁気シールド部材2で効率よく吸収することができ、ケーブル4の軸方向と磁気シールド部材2の板面とが交わらない位置関係である場合に比べて、磁気シールド性を向上させることができるものである。
According to this invention, the magnetic flux generated from the
また、本発明は、挿通空間5内のケーブル4と磁気シールド部材2の厚み方向とを略平行にすることができる。
Further, according to the present invention, the
この発明によれば、挿通空間5内のケーブル4から生じる磁束を磁気シールド部材2で効率よく吸収することができ、ケーブル4と磁気シールド部材2の厚み方向とが略平行とならない場合に比べて、磁気シールド性を向上させることができるものである。
According to the present invention, the magnetic flux generated from the
また、本発明は、二枚以上の板材1、1間に磁気シールド部材2を設けることができる。
In the present invention, a
この発明によれば、一枚の板材1を用いる場合に比べて、板材1による磁気シールド部材2の保護性や補強性を高めることができ、磁気シールド部材2の保形性をさらに向上させることができるものである。
According to this invention, compared with the case where a
また、本発明は、挿通空間5内のケーブル4から発生する熱を放出するための放熱部7を備えることができる。
In addition, the present invention can be provided with a heat radiating portion 7 for releasing heat generated from the
この発明によれば、ケーブル4から発生する熱を放熱部7から放出することができ、熱によるケーブル4の破損を防止することができるものである。
According to the present invention, heat generated from the
また、本発明は、磁気シールド部材2を断熱部材6により保持することができる。
In the present invention, the
この発明によれば、断熱部材6で磁気シールド部材2を撓まないように張った状態で保持することができ、磁気シールド性の低下を防止することができるものであり、しかも、断熱部材6で断熱効果を得ることができるものである。
According to this invention, the
また、本発明は、断熱部材6が耐火性能を有することが好ましい。
In the present invention, it is preferable that the
この発明によれば、ケーブル4からの発火による延焼を少なくすることができると共にケーブル用ダクトの外部で発生した炎からケーブル4を保護することができ、不燃・耐火・防火性能を高くすることができるものである。
According to the present invention, it is possible to reduce the spread of fire due to ignition from the
本発明は、パネル化により板材と磁気シールド部材を一体化することができ、磁気シールド部材を施工するにあたって板材と同時に施工することができると共に複数の磁気シールド部材を施工する場合に一個ずつ施工していく必要がなく、施工性を向上させることができるものである。また、板材により磁気シールド部材を保護して不用意な力による変形や破損を防止することができ、磁気シールド部材の保形性を向上させることができるものである。さらに、磁気シールドパネルは磁気シールド部材を具備し、複数の磁気シールド部材が接続されることにより、挿通空間内のケーブルから生じる磁束を磁気シールド部材で吸収した後、磁束を磁気シールド部材の中に流すことができ、磁気シールド性を確保することができるものである。 In the present invention, the plate material and the magnetic shield member can be integrated by forming a panel, and when the magnetic shield member is constructed, it can be constructed at the same time as the plate material, and when constructing a plurality of magnetic shield members one by one. It is possible to improve the workability. Further, the magnetic shield member can be protected by the plate material to prevent deformation or breakage due to inadvertent force, and the shape retention of the magnetic shield member can be improved. Further, the magnetic shield panel includes a magnetic shield member, and a plurality of magnetic shield members are connected, so that the magnetic flux generated from the cable in the insertion space is absorbed by the magnetic shield member, and then the magnetic flux is put into the magnetic shield member. It can flow and can secure magnetic shielding properties.
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。 Hereinafter, the best mode for carrying out the present invention will be described.
図1に示すように本発明のケーブル用ダクトは、例えば、高圧ケーブル用のダクトとして形成することができる。このケーブル用ダクトは、複数個のダクト構成体10、10…を配列して形成されるものであり、各ダクト構成体10は複数枚の磁気シールドパネル3、3…を組み立てることにより形成されている。
As shown in FIG. 1, the cable duct of the present invention can be formed as a duct for a high-voltage cable, for example. This cable duct is formed by arranging a plurality of
磁気シールドパネル3は図2(a)(b)に示すようなものであって、板材1、磁気シールド部材2、断熱部材6を備えて形成されている。板材1は金属板であって、厚みが0.25〜1.6mmでパネルとしての剛性を確保することができるものであれば、どのような材質で形成されていてもよく、例えば、鉄板、鋼板、ステンレス鋼板、塗装鋼板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板、アルミニウム板などを用いることができる。また、板材1としてはパンチングメタルなどの孔あきの金属板を用いることができる。また、板材1としては周波数10kHz〜40GHzの電磁波をシールドすることができる電波シールド性を有するものであってもよい。さらに、板材1の前端部と後端部には覆い片11が略直角に屈曲形成されている。
The
尚、板材1としては上記の他に、例えば、透視性のある板材1として透明ガラス製やアクリル樹脂、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂などの合成樹脂製のものを用いることができ、また、半透明程度の透視性のある板材1として、例えば、型板ガラス、すりガラス、パンチングメタルのようなものであってもよい。さらに、板材1には通気性があってもよい。また、板材1は一部に透視性を有し、他の一部は透視性がないようにして形成することができ、この場合、透視性を有する部分を透明ガラス製の板材やアクリル樹脂などの合成樹脂製の板材で構成すると共に不透視性を有する部分を合板や石膏ボードなどの板材料で構成することができる。
In addition to the above, as the
磁気シールド部材2は電磁鋼板、パーマロイ、アモルファス金属、ナノ結晶軟磁性材料(日立金属(株)製の「ファインメット(R)」)などの磁性材料で形成することができる。また、磁気シールド部材2は図3に示すように、上下方向に長い矩形板状(短冊状)に形成することができる。このような磁気シールド部材2は、上記の磁性材料で形成される薄板の磁気シールド材2aを複数枚重ね合せて形成することができる。図3には厚み0.35mmの十枚の磁気シールド材2aを用いて磁気シールド部材2を形成した例を示すが、これに限らず、磁気シールド材2aの枚数や厚みは適宜設定することができる。さらに、磁気シールド部材2の長手方向の両端部は連結部12として形成されている。
The
上記の他に、磁気シールド部材2としては各種断面形状、例えば、十字型断面、Y字型断面、円形断面、中空円形断面、方形(矩形)断面、中空方形(矩形)断面、星形断面、H字型断面、I字型断面、T字型断面、半円形断面、三角形断面、渦巻き形断面、内部に多層空間を有する円形断面、内部に多層空間を有する方形断面に形成することができる。また、磁気シールド部材2は、例えば、単純短冊型、中膨らみ型、穴あき短冊型、針型、三角型、湾曲短冊型、屈曲短冊型、アングル部材型、捻り短冊型、螺旋型、回転台形型、異径鉄筋状型などの各種形状に形成することができる。さらに、磁気シールド部材2には防錆処理や塗装を行うことができる。塗装としてはダクロ、有機、粉体、静電等の公知の方法で行うことができる。
In addition to the above, the
断熱部材6は従来から断熱材として使用されているものであって、ロックウールやグラスウールやセラミックファイバーなどの無機繊維体及びウレタンフォームやフェノールフォームなどの樹脂発泡体等を例示することができる。特に、断熱部材6は断熱性能と共に耐火性能をも有するロックウールやグラスウールやフェノールフォームを用いるのが好ましい。また、断熱部材6は角材のようなブロック状に形成することができると共に断熱部材6は密度が通常20〜400kg/m3のものを用いることができるが、磁気シールドパネル3の重量等を考慮して、120〜200kg/m3のものを用いるのが好ましい。
The
本発明で用いる磁気シールドパネル3は上記の板材1に一個あるいは複数個の磁気シールド部材2及び断熱部材6を設けることにより形成することができる。すなわち、図4(a)(b)に示すように、磁気シールドパネル3は対向配置した二枚の板材1、1の間に複数枚の磁気シールド部材2及び断熱部材6を介在させて設けることにより形成することができる。磁気シールド部材2は平面部分(最も面積が広い面)が対向するようにして二枚の板材1、1の間に所定の間隔を介して略平行に並べられている。ここで、磁気シールドパネル3は以下の(1)の式の条件を満たすことが好ましい。
(Sm・μs)/Sa>1 …(1)
尚、Smは磁気シールド部材2の横断面の面積、μsは磁気シールド部材2の磁性材料の比透磁率、Saは隣接する磁気シールド部材2、2間の空間(間隔)の横断面の面積をそれぞれ示す。
The
(Sm · μs) / Sa> 1 (1)
Sm is the area of the cross section of the
上記(1)の条件を満たす磁気シールドパネル3は、特許文献2の場合と同様に、対向して隣り合う磁気シールド部材2、2の間隙で磁束密度を減衰させることができ、磁気シールドを効果的に得ることができるものである。
As in the case of
また、本発明において断熱部材6は、隣り合う磁気シールド部材2、2の間に充填されると共に断熱部材6は板材1、1の内面(互いに対向する面)に接着されている。また、図5に示すように、複数本の断熱部材6を縦横に並設するが、複数本の断熱部材6を長手方向に継いで使用する場合、長手方向で隣接する断熱部材6、6の継ぎ目6aが一直線上に並ぶようにしてもよいが、継ぎ目6aが一直線上に並ばないように、各断熱部材6を長手方向に少しずつずらしながら配設するのが強度向上の面で好ましい。そして、上記の磁気シールド部材2は隣接する断熱部材6、6に挟持されて二枚の板材1、1の間に保持されるものであり、従って、磁気シールド部材2は板材1に直接固定されておらず、磁気シールド部材2の長手方向に移動可能なフリーな状態となっている。但し、磁気シールド部材2は隣接する断熱部材6、6に挟持されているために、後述のダクト構成体10の形状が保持できる程度の力で移動が制限されている。また、本発明では、磁気シールド部材2がその略全長に亘って両側から断熱部材6で挟まれているために、途中で撓んで変形する恐れがなく、常に、磁気シールド部材2を長手方向に延ばして張った状態で保持することができ、磁気シールドパネル3の磁気シールド性の低下を防止することができるものである。また、磁気シールドパネル3の最前部と最後部に配置された断熱部材6の前面及び後面は各板材1の覆い片11により覆われている。一方の板材1の覆い片11の先端と他方の覆い片11の先端とは磁気シールドパネル3の厚み方向の略中央部で当接している。尚、これら覆い片11、11の先端は当接させる必要はなく、当接させない場合もある。さらに、磁気シールドパネル3の覆い片11で覆われていない二つの端面は断熱部材6が露出していると共にこれらの端面からは板材1、1の間に配置した磁気シールド部材2の連結部12が突出している。
In the present invention, the
上記のような磁気シールドパネル3を形成するにあたっては、例えば、図6に示すように、断熱部材6と磁気シールド部材2が配置された板材1を昇降保持機103上に保持しながら、反転機104によりもう一つの板材1を反転させて断熱部材6の上に被せて配設するようにして行なう。この時、反転される板材1には接着剤が塗布されている。このようにして二枚の板材1、1の間に断熱部材6と磁気シールド部材2を設けることができる。板材1に断熱部材6と磁気シールド部材2を配置するにあたっては、板材1に断熱部材6と磁気シールド部材2とを交互に載置したり、断熱部材6と磁気シールド部材2とを交互に並べた後、このユニットを板材1の上に載置したりすることができ、これにより、磁気シールド部材2を隣接する断熱部材6、6の間に配設した状態にする。また、板材1への断熱部材6と磁気シールド部材2の配置は、板材1を昇降保持機103上に保持した状態で行なってもよいし、保持していない状態で行なってもよい。尚、昇降保持機103には断熱部材6が配置された板材1を定位置に保持するための保持具105が設けられている。また、反転機104には磁石や真空パッドなどで形成される吸着具106が設けられている。また、反転する板材1を反転機104に対して定位置に保持するための保持具107や、板材1を断熱部材6に被せやすくするために断熱部材6の端部を押圧して圧縮するための圧縮機108が備えられている。
In forming the
磁気シールドパネル3としては図4(a)に示すように、磁気シールド部材2の長手端面と板材1の内面と当接する場合の他に、図4(b)に示すように、磁気シールド部材2の長手端面と板材1の内面との距離を大きくして隙間15を形成してもよく、これにより、耐火・防火性能の低下などを防止することができるものである。磁気シールド部材2の長手端面と板材1の内面との距離は適宜設定可能であるが、10mm以下とするのが好ましく、3〜10mmとするのがより好ましい。
As shown in FIG. 4A, the
また、断熱部材6をロックウールなどの繊維体で形成した場合は、その繊維方向はどの方向を向いていてもよいが、磁気シールドパネル3の厚み方向(板材1の表面と直交する方向)と平行(実質上、平行である場合も含む)であることが好ましく、これにより、磁気シールドパネル3の強度の低下を防止することができるものである。
Moreover, when the
本発明で用いるダクト構成体10は、磁気シールドパネル3として形成した図2(b)のような下パネル3a、上パネル3bと、図2(a)のような二枚の側部パネル3cとを組み合わせることによって、略角筒形状に形成することができる。この場合、下パネル3aと上パネル3bとは同等のものを用いることができ、また、側部パネル3cは、前後方向と直交する方向の寸法(磁気シールド部材2の長手方向と平行な方向における寸法)を、下パネル3a及び上パネル3bよりも短く形成したものを用いることができる。
The
そして、ダクト構成体10を形成するにあたっては、例えば、以下のようにして行うことができる。まず、下パネル3aをその磁気シールド部材2の長手方向が略水平となるように配置した後、下パネル3aの両側部の上側に側部パネル3cをそれぞれ配置する。この時、側部パネル3cはその磁気シールド部材2の長手方向が略鉛直となるように配置する。次に、下パネル3aの磁気シールド部材2の連結部12と側部パネル3cの磁気シールド部材2の下側の連結部12とを前後に接合した状態でねじ止めやクリップなどの固定具で連結して接続する。このようにして下パネル3aの磁気シールド部材2と側部パネル3cの磁気シールド部材2とを一本ずつ連結することによって、下パネル3aの両側部に側部パネル3cを取り付けると共に、下パネル3aの磁気シールド部材2と側部パネル3cの磁気シールド部材2とを機械的及び電気的に接続する。次に、下パネル3aと側部パネル3cに亘って外カバー13と内カバー14とを取り付ける。外カバー13及び内カバー14はステンレス鋼などの金属材で断面略L字状に形成されるものであって、外カバー13は下パネル3aと側部パネル3cの連結部分の外側を全長に亘って覆うように取り付けられると共に、内カバー14は下パネル3aと側部パネル3cの連結部分の内側を全長に亘って覆うように取り付けられる。外カバー13及び内カバー14はリベットなどの固定具や接着剤などを用いて下パネル3aと側部パネル3cに取り付けられる。
And in forming the
次に、図7に示すように、対向配置された上記の側部パネル3c、3cの上端間に亘って上パネル3bを配置し、上パネル3bの磁気シールド部材2の連結部12と側部パネル3cの磁気シールド部材2の上側の連結部12とを前後に接合した状態でねじ止めやクリップなどの固定具で連結して接続する。このようにして上パネル3bの磁気シールド部材2と側部パネル3cの磁気シールド部材2とを一本ずつ連結することによって、各側部パネル3cの上端に上パネル3bの両側部を取り付けると共に、上パネル3bの磁気シールド部材2と側部パネル3cの磁気シールド部材2とを機械的及び電気的に接続する。次に、上パネル3bと側部パネル3cに亘って上記と同様の外カバー13と内カバー14とを取り付け、外カバー13で上パネル3bと側部パネル3cの連結部分の外側を、内カバー14で上パネル3bと側部パネル3cの連結部分の内側をそれぞれ覆うようにする。このようにして複数枚の磁気シールドパネル3と外カバー13と内カバー14とからなるダクト構成体10を形成することができる。尚、ダクト構成体10はケーブル4を挿通するための挿通空間5を形成することができれば、磁気シールドパネル3の枚数や形状、ダクト構成体10の形状や形成方法などは特に限定されない。
Next, as shown in FIG. 7, the
上記のダクト構成体10は下パネル3aと上パネル3b及び二枚の側部パネル3cで囲まれる空間が挿通空間5として形成されており、この挿通空間5はダクト構成体10の前面と後面とで開口している。そして、複数個のダクト構成体10を配置することによって、本発明のケーブル用ダクトを形成することができる。ここで、前後のダクト構成体10、10は所定の間隔を介して配置されるが、この前後のダクト構成体10、10の間の空間が放熱部7として形成されている。放熱部7は挿通空間5に挿通されたケーブル4から発生する熱をケーブル用ダクトから放出するために設けられているものである。上記のダクト構成体10、10の前後の間隔は、磁気シールドパネル3に設けた磁気シールド部材2、2の間隔(ピッチ)と略同等にすることができ、これにより、ケーブル用ダクトの磁気シールド性能を低下させないようにすることができる。尚、磁気シールド部材2、2の間隔が150mmの場合はダクト構成体10、10の前後の間隔は150mm以下にすることが好ましい。
In the
本発明のケーブル用ダクトにケーブル4を挿通するにあたっては、まず、下パネル3aと二つの側部パネル3c及び下側の外カバー13と内カバー14とからなる断面略コ字状の部材を組み立てた後、挿通空間5となる下パネル3aの上側に所定の本数(例えば、三本)のケーブル4を配置し、この後、上記のようにして上パネル3bと上側の外カバー13と内カバーとを組み立てることができる。この場合、上記の断面略コ字状の部材の組み立ては工場などの施工現場以外の場所で行なっても良い。
In inserting the
そして、長尺のケーブル4を挿通空間5に挿通した状態で複数のダクト構成体10に亘って保持させることによって、ケーブル4を敷設することができるものである。この時、挿通空間5内において、ケーブル4の長尺方向とダクト構成体10の磁気シールド部材2の厚み方向(磁気シールド材2aの積層方向)とを平行にする(実質上、平行にする場合も含む)ものであり、ケーブル4の軸方向と磁気シールド部材2の板面(磁気シールド部材2の厚み方向と直交する面)の面方向とが交わる位置関係とし、これにより、挿通空間5内のケーブル4から生じる磁束を磁気シールド部材2で効率よく吸収することができ、ケーブル4と磁気シールド部材2の厚み方向とが直交する場合に比べて、磁気シールド性を向上させることができる。
The
図8にダクト構成体10の他例を示す。このダクト構成体10は上面開放型であって、図7のものにおいて、上パネル3aの代わりに複数本の磁気シールド部材2、2…を用い、また、側部パネル3cとして二本の磁気シールド部材2、2を一組とする複数個の磁気シールド部材組20を備えたものを用いている。この側部パネル3cは、図9に示すように、上記と同様の板材1に一個あるいは複数個の磁気シールド部材組20及び断熱部材6を設けることにより形成することができる。すなわち、側部パネル3cは対向配置した二枚の板材1、1の間に複数個の磁気シールド部材組20及び断熱部材6を介在させて設けることにより形成することができる。磁気シールド部材組20は平面部分(最も面積が広い面)が対向するようにして二枚の板材1、1の間に所定の間隔を介して略平行に並べられている。この間隔は上記(1)の式の条件を満たすことが好ましく、この場合、式(1)のSaは隣接する磁気シールド部材組20、20間の空間(間隔)の横断面の面積となる。また、一組の磁気シールド部材組20の磁気シールド部材2、2は平面部分(最も面積が広い面)が対向するようにして所定の間隔を介して略平行に並べられており、この間隔は磁気シールド部材2の厚みと同等かやや大きめに設定されている。
FIG. 8 shows another example of the
そして、上記の磁気シールド部材組20は隣接する断熱部材6、6に挟持されて二枚の板材1、1の間に保持されるものであり、従って、磁気シールド部材2は上記と同様に板材1に直接固定されておらず、磁気シールド部材2の長手方向に移動可能なフリーな状態となっている。また、磁気シールド部材組20の一対の磁気シールド部材2、2の間にも薄い断熱部材6が介在されている。さらに、磁気シールドパネル3の最前部と最後部に配置された断熱部材6の前面及び後面は各板材1の覆い片11により覆われている。さらに、磁気シールドパネル3の覆い片11で覆われていない二つの端面は断熱部材6が露出していると共にこれらの端面からは板材1、1の間に配置した磁気シールド部材2の連結部12が突出している。その他の構成は図7のダクト構成体10と同様に形成されている。
The magnetic shield member set 20 is sandwiched between the adjacent
図8のダクト構成体10は、磁気シールドパネル3として形成した図2(b)のような下パネル3a、二枚の側部パネル3cと、複数枚の磁気シールド部材2、2…を組み合わせることによって形成することができる。すなわち、まず、下パネル3aをその磁気シールド部材2の長手方向が略水平となるように配置した後、下パネル3aの両側部の上側に側部パネル3cをそれぞれ配置する。この時、側部パネル3cはその磁気シールド部材2の長手方向が略鉛直となるように配置する。また、図10に示すように、側部パネル3cの磁気シールド部材組20を構成する一対の磁気シールド部材2、2の下側の連結部12、12の間に、下パネル3aの磁気シールド部材2の連結部12を挿入する。次に、下パネル3aの磁気シールド部材2の連結部12を側部パネル3cの磁気シールド部材2、2の下側の連結部12、12で前後に挟んだ状態でねじ止めやクリップなどの固定具で連結して接続する。このようにして下パネル3aの磁気シールド部材2と側部パネル3cの磁気シールド部材組20とを一本ずつ連結することによって、下パネル3aの両側部に側部パネル3cを取り付けると共に、下パネル3aの磁気シールド部材2と側部パネル3cの磁気シールド部材組20とを機械的及び電気的に接続する。次に、下パネル3aと側部パネル3cに亘って上記と同様の外カバー13と内カバー14とを取り付ける。
The
次に、対向配置された上記の側部パネル3c、3cの上端間に亘って磁気シールド部材2を配置する。この時、図11に示すように、側部パネル3cの磁気シールド部材組20を構成する一対の磁気シールド部材2、2の上側の連結部12、12の間に、上側に配置する磁気シールド部材2の連結部12を挿入する。次に、この磁気シールド部材2の連結部12を側部パネル3cの磁気シールド部材2、2の上側の連結部12、12で前後に挟んだ状態でねじ止めやクリップなどの固定具で連結して接続する。このようにして上側に配置した磁気シールド部材2と側部パネル3cの磁気シールド部材組20とを一本ずつ連結することによって、下パネル3aの上方に複数枚の磁気シールド部材2、2…を互いに略平行に対向させて取り付けると共に、この上側の磁気シールド部材2と側部パネル3cの磁気シールド部材組20とを機械的及び電気的に接続する。このようにして図8に示すようなダクト構成体10を形成することができる。
Next, the
このダクト構成体10は下パネル3aと上側の磁気シールド部材2、2…及び二枚の側部パネル3cで囲まれる空間が挿通空間5として形成されており、この挿通空間5はダクト構成体10の前面と後面とで開口している。そして、複数個のダクト構成体10を上記と同様に配置することによって、本発明のケーブル用ダクトを形成することができるが、このケーブル用ダクトでは挿通空間5が上側で開放されているために、挿通空間5に挿通されたケーブル4から発生する熱を放出しやすくなり、ケーブル4の熱劣化等を少なくすることができるものである。
In this
尚、上記の磁気シールドパネル3の大きさや一枚の磁気シールドパネル3に対する磁気シールド部材2の枚数などは、ケーブル4で給電する電圧(数千ボルト以上)や施工現場などに応じて適宜設定可能であるが、例えば、図2(a)(b)に示すものでは、磁気シールドパネル3の前後方向の長さL=1000mm、隣り合う磁気シールド部材2の間隔P=150mm、磁気シールドパネル3の前端あるいは後端から最も前側あるいは後側に位置する磁気シールド部材2までの長さQ=50mm、連結部12の磁気シールドパネル3の端面からの突出長さS=55mm、磁気シールドパネル3の厚さT=52mm、下パネル3aあるいは上パネル3bとして用いられる磁気シールドパネル3において前後方向と直交する方向の長さR1=600mm、側部パネル3cとして用いられる磁気シールドパネル3において前後方向と直交する方向の長さR2=200mm、一枚の磁気シールドパネル3に対する磁気シールド部材2の枚数は7枚に設定することができる。また、ケーブル用ダクトの全長の長さを調節するために、図12(a)(b)に示すように、前後方向の長さLを上記の図2(a)(b)のものよりも短く(例えば、L=550mm)形成した短尺の磁気シールドパネル3を形成することもでき、この場合、一枚の磁気シールドパネル3に対する磁気シールド部材2の枚数は4枚に設定することができる。
The size of the
1 板材
2 磁気シールド部材
3 磁気シールドパネル
4 ケーブル
5 挿通空間
6 断熱部材
7 放熱部
DESCRIPTION OF
Claims (7)
7. The cable duct according to claim 6, wherein the heat insulating member has fire resistance.
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