JP2006010365A - 電気設備点検方法及び装置、並びに紫外線映像処理方法及びプログラム - Google Patents

電気設備点検方法及び装置、並びに紫外線映像処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】
電気設備の汚損・不良箇所とその程度を定量的に判定できるようにする。
【解決手段】
点検対象の電気設備12を紫外線カメラ14と可視カメラにより、同一光軸かつ同一画角で撮影する。画像解析装置30は、紫外線映像から時系列に複数のフレームを抽出し、各フレーム上で同一紫外線発生源からの紫外線像を検出する。各フレームの当該紫外線像を同一画面上で積算し、積算紫外線像を隣接するもの毎にグループ化する。積算紫外線像の各グループから所定強度未満の部分を除去した後、積算紫外線像の各グループのサイズを算出する。算出されたサイズを基準距離でのサイズに標準化する。判定装置32は、標準化されたサイズを、電気設備のある場所の天候に応じた判定閾値と比較する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電気設備点検方法及び装置、並びにそのための紫外線映像処理方法及びプログラムに関し、より具体的には、電力輸送にかかわる高電圧電気設備の汚損等の設備不良を点検する方法及び装置、並びにそのための紫外線映像処理方法及びプログラムに関する。
電力電気設備のがいしは、設置場所に応じて海岸からの飛来塩分量を想定してがいし装置の個数及び連数等を定めることで、地絡障害に対して安全を確保している。
がいし装置に飛来塩分が付着して汚損が蓄積すると、がいし装置の表面でストリーマ(気中コロナ)及び沿面コロナ等の放電が誘発されやすくなり、最悪の場合、局部アークががいし連全体に繋がり、絶縁不良が発生し、地絡障害につながることがある。
このため、がいし装置に付着している塩分量を監視する必要がある。高電圧電線への接近や高所作業は危険性を伴い、また、多数のがいしを点検する必要があることから、多くの人員と時間を必要とする。とくに、台風の襲来や接近には、強風のために広範囲に飛来塩分が増大することから、短時間に集中して点検作業を行なう必要がある。作業が一時的に輻輳するので、効率的な点検作業方法の開発が求められてきた。
高電圧が印加されている電線及びがいし等の電気設備からコロナ放電が発生すると、騒音障害及び電波障害により生活環境へ影響を及ぼすばかりでなく、電力輸送の効率を阻害する。このようなコロナ放電の防止及び軽減は、電力事業者にとって重要な課題となっている。
コロナ放電は、電線やがいし装置などの高圧課電体の表面付近における強い電界が誘導する放電現象であり、広い周波数帯域の電磁波を発生し、また、音波を発生する。
こうした性質を利用し、電波受信機又は超音波検知器を用いた観測及び可視カメラによる撮影などが行われてきた。従来の超音波検出法では、コロナ放電発生部位が特定しにくいこと、また、可視カメラによる方法では、昼間は太陽からの光が強く発生部位が視認できず、夜間撮影に限られるなどの問題があった。
最近では、コロナ放電に伴う紫外線光を観測する方法も行われるようになっている。紫外線観測法には、次のような方法が知られている。例えば、特許文献1には、送電線鉄塔に紫外線検出装置を配置して、コロナ放電による閃絡を検出し、閃光が40msec乃至600msec継続する場合に、事故であると判定する事故鉄塔の検出方法が記載されている。
また、特許文献2には、コロナ放電から発生される紫外光を撮影して表示装置の画面上に表示するコロナ放電撮影システムが記載されている。これにより、高圧送電線の素線切れや送電線を支持するがいしの絶縁劣化などの発生箇所を表示装置の画面上で確認できると記載されている。
特開平5−149991号公報 特開平11−38078号公報
特許文献1及び2に記載の方法では、コロナ放電が発生していることは分かるが、それが継続的なものかどうか、例えば、がいし装置の交換を要するほどに不良化が進行しているかを判断するには不十分であった。また、超音波検知器を使った点検及び可視カメラによる撮影では、コロナ放電発生部位を特定する精度が悪いことに加え、不良化の進行状況を定量的に把握することが難しく、別の方法で発生源を特定したり、不良化の度合いを判定する必要があった。
紫外線カメラは、コロナ放電に伴って放射される紫外線をカセグレンで集光し、個々の紫外線光子に対応した光電子を光電子増倍管で生成の上、これを検出可能な強さの電子流に増幅して蛍光体からなる投影体に照射することで、紫外線を可視化する装置である。
紫外線カメラで観測されるコロナ紫外線像の大きさと継続時間が、汚損がいしから放射される紫外線光子数と原理的に比例関係にあると仮定すれば、その汚損の程度と紫外線像の大きさ及びその時間的積分量とは、概ね対応すると考えられる。
しかし、コロナ画像と汚損の程度は、必ずしも直接的に比例しない。例えば、カメラの感度を上げて撮影すると、カソードから熱電子が発生して偽像をつくり易くなる。例えば、高ゲイン撮影の際に画面内にランダムに出現するスポット像は、熱電子による偽像と考えられ、不良部位からの荷電粒子と大気との相互作用に基づき発生する紫外線像と区別できない。紫外線カメラの中には、画面領域と時間間隔を指定して入射光子数を積算する機能を具備するものがあるが、この機能によっても、不良箇所に由来する本来の信号と偽像ノイズとを区別することはできない。S/N比を高め精度良く計数するためには、狭い紫外線発生部位に計数領域を絞り込まなければならず、著しく作業効率が低下する。
本発明は、コロナ放電の発生箇所を精度良く決定でき、がいし装置の汚損など、課電設備の劣化の程度を定量的に把握できる電気設備検出方法及び装置、並びにそのための紫外線映像処理方法及びプログラムを提示することを目的とする。
本発明に係る電気設備点検方法は、電気設備を紫外線カメラで撮影する撮影ステップと、当該紫外線カメラと当該電気設備との間の距離、及び当該電気設備のある場所の天候を記録する記録ステップと、当該紫外線カメラによる紫外線映像から時系列にn枚のフレームを抽出するフレーム抽出ステップと、当該フレーム抽出ステップで抽出された各フレーム上で同一紫外線発生源からの紫外線像を検出する紫外線像検出ステップと、各フレームの当該紫外線像を同一画面上で積算して積算紫外線像を形成する積算ステップと、当該積算紫外線像を隣接するもの毎にグループ化するグループ化ステップと、積算紫外線像の各グループから所定強度未満の部分を除去する除去ステップと、所定強度未満を部分を除去された当該積算紫外線像の各グループのサイズを算出するサイズ算出ステップと、当該サイズを基準距離でのサイズに標準化する標準化ステップと、標準化されたサイズを、当該電気設備のある場所の天候に応じた判定閾値と比較する比較ステップとを具備することを特徴とする。
本発明に係る電気設備点検装置は、紫外線カメラ及び可視カメラを具備し、電気設備を可視光及び紫外線で同じサイズで撮影する撮像装置と、当該紫外線カメラによる紫外線映像、当該可視カメラによる可視映像、当該撮像装置と当該電気設備との間の距離、及び当該電気設備のある場所の天候を記録再生する記録再生装置と、当該紫外線映像から時系列にn枚のフレームを抽出するフレーム抽出装置と、当該フレーム抽出装置で抽出された各フレーム上で同一紫外線発生源からの紫外線像を検出する紫外線像検出装置と、各フレームの当該紫外線像を同一画面上で積算して積算紫外線像を形成する積算装置と、当該積算紫外線像を隣接するもの毎にグループ化するグループ化手段と、積算紫外線像の各グループから所定強度未満の部分を除去する除去手段と、所定強度未満の部分を除去された当該積算紫外線像の各グループのサイズを算出するサイズ算出手段と、当該サイズ算出手段で算出されたサイズを基準距離でのサイズに標準化する標準化手段と、標準化されたサイズを、当該電気設備のある場所の天候に応じた判定閾値と比較する比較手段とを具備することを特徴とする。
本発明に係る紫外線映像処理方法は、紫外線源を特定するために、紫外線カメラによる一連の紫外線映像を処理する方法であって、当該一連の紫外線映像から時系列にn枚のフレームを抽出するフレーム抽出ステップと、当該フレーム抽出ステップで抽出された各フレーム上で同一紫外線発生源からの紫外線像を検出する紫外線像検出ステップと、各フレームの当該紫外線像を同一画面上で積算して積算紫外線像を形成する積算ステップと、当該積算紫外線像を隣接するもの毎にグループ化するグループ化ステップと、積算紫外線像の各グループから所定強度未満の部分を除去する除去ステップとを具備することを特徴とする。
また、本発明に係る紫外線映像処理プログラムは、紫外線源を特定するために、紫外線カメラによる一連の紫外線映像を処理する、コンピュータで動作するプログラムであって、当該一連の紫外線映像から時系列にn枚のフレームを抽出するフレーム抽出機能と、当該フレーム抽出機能で抽出された各フレーム上で同一紫外線発生源からの紫外線像を検出する紫外線像検出機能と、各フレームの当該紫外線像を同一画面上で積算して積算紫外線像を形成する積算機能と、当該積算紫外線像を隣接するもの毎にグループ化するグループ化機能と、積算紫外線像の各グループから所定強度未満の部分を除去する除去機能とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、電気設備の汚損・不良箇所とその程度を定量的に判定できるようになり、保守管理が容易になる。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例の概略構成ブロック図を示す。本実施例は、主たる構成要素として、高電圧電気設備等の点検対象(被写体)12の紫外線像と可視像を重ねて撮影する撮像装置10と、撮像装置10による撮影映像を記録再生する記録再生装置24と、記録された映像信号を解析し、点検対象の汚損の程度を判定するコンピュータ28とからなる。
撮像装置10は、点検対象12の紫外線像と可視像を同一光軸かつ同一画角で撮影し、紫外線映像と可視映像を混合して出力する。点検対象12は、図示例では、高電圧電気設備のがいし連である。
撮像装置10は、紫外線カメラ14、可視カメラ16、点検対象12からの紫外線及び可視光線をそれぞれ紫外線カメラ14及び可視カメラ16に集光分配する光学系18、並びに、紫外線カメラ14から出力される映像信号と可視カメラ16から出力される映像信号を混合する映像混合器20を具備する。光学系18は、点検対象12からの微弱な紫外線を集光するカセグレン反射光学系18aと、点検対象12からの可視像を可視カメラ16に向けるミラー18bとからなる。紫外線カメラ14、可視カメラ16及び光学系18は、被写体の紫外線像と可視像を同一光軸上且つ同一画角で撮影できるように調整されている。
電界の集中により課電体近傍で電位傾度が大きくなると、その表面から伝導電子が大気中に流出するようになり、ストリーマ(気中コロナ)と呼ばれる青白いコロナ光が観察されるようになる。このような現象が起きると、目で見えるコロナ光ばかりでなく、流出した電子と窒素原子との相互作用に由来する紫外線が放出され、気体分子の激しい運動に由来する電波領域の電磁波が放出されることが知られている。
また、がいし装置では、ピン金具付近で観察されるストリーマの他、絶縁磁器表面の汚れに関連した電位分布の不均一に起因して沿面コロナが発生し、極端な場合、ピンとキャップの間で火花放電を伴う閃絡が起きることが知られている。これら異なる要因に基づく放電現象によっても、紫外線から電波に至る広い帯域の電磁波が放出される。詳細は後述するが、本実施例では、コロナ放電以外の要因による紫外線像は、コンピュータ処理により除去される。
なお、導体の場合は素線切れなどの表面の損傷や付着物を原因としてコロナ放電を発生する。これに対し、がいし装置の場合、磁器表面の汚損量又は湿潤量が不均一なときに、一部に電界が集中し、空気が局所的に絶縁破壊することを原因としてコロナ放電が発生するとされている。雨、霧及び雪等による水滴は、局所的な電位集中を起こすので、コロナ放電を誘発しやすい。
コロナ紫外線像を観察すると、常時、決まった位置で連続的に発行する像(連続発光像)と、その周辺で時間的にランダムに発光する像(間欠発光像)とがある。連続発光像は、アークホーンの先端及び、がいし装置のピン金具付近などで観察されやすく、ストリーマタイプの放電であることが多い。これに対し、間欠発光像は、沿面コロナ及び閃絡に関連する放電で発生するものと、連続発光像の周辺で観察されるものとがある。後者は、一次的に生成した紫外線光子が散乱し、周辺で紫外線を二次的に生成することによっておきる。
紫外線カメラ14の入射面に、窒素原子の線スペクトルに対応する波長の光を透過する光バンドパスフィルターを配置することで、不要な波長帯の光が紫外線カメラの撮像面に入射するのを防止できる。一般に、太陽光も紫外線スペクトルを含むが、その内、波長240nm〜280nmの帯域の紫外線は、大気中のオゾン層による吸収が顕著であり、地上ではほとんど観測されない。これにより、コロナによる微弱な紫外線でも、日中に観測することが可能である。
映像混合器20の出力は、映像モニタ22と記録再生装置24に印加される。映像モニタ22の表示映像により点検対象12の撮影部位を確認できる。記録再生装置24は、撮像装置10からの映像信号を記録媒体26に記録再生する。記録媒体26には、磁気テープ、光デイスク及びハードデイスクなどの公知のものを使用可能である。
紫外線映像と可視映像を混合して記録することで、記録映像の再生画面上で紫外線発光部位が確認できる。もちろん、単に、紫外線映像と可視映像を別々に、しかし同期して記録しておき、コロナ発生部位をモニタ画面上で確認したいときに、可視映像に紫外線映像を重ねて表示するようにしてもよい。
記録再生装置24は、撮像装置10による映像信号の他に、コロナの発生と強度に影響するパラメータ、具体的には、点検対象12の位置、撮像装置10から点検対象12までの距離(撮影距離)、及び、天候条件(温度、湿度、並びに、降雨、霧及び降雪の有無等)を記録媒体26に記録する。紫外線カメラの感度(ゲイン)等の設定パラメータは、紫外線映像信号と同時に記録再生装置24を経て記録媒体26に記録される。撮像装置10から点検対象12までの距離(撮影距離)もまた、撮像装置10からの映像信号同期して、記録媒体26に記録される。
紫外線カメラ14の感度(ゲイン)は、一般的に可変であるが、観測の間は一定にしておくのが好ましい。紫外線カメラ14の感度を変更する場合でも、画像解析における時間積分処理に必要な長さの時間は固定しておくようにし、変更の都度、記録媒体26に記録されるようにする。
点検対象12の位置は、簡便には、用地平面図又は地図などを参照して決定する。GPS(Global Positioning System)を利用して、緯度、経度及び高度を決定しても良い。GPSは、空中観測の場合特に有効である。カメラスタビライザからの角度及び運動情報、撮像装置の光軸に平行な光軸を持たせた測距装置による被写体までの距離情報、並びに、GPSから得られる運動経路情報から、点検対象12の位置を決定すると良い。
観測距離は、測距儀、検尺テープ又はレーザー距離計などで実測するのが好ましいが、簡便に用地平面図や地図上で計測しても良い。
天候、特に降雨、霧及び降雪は、コロナ放電など課電体からの放電現象を起しやすくすると言われている。降水や結露で水の皮膜や水滴が付着すると、水分中の電解質がイオン化して局所的な電位集中を起こすことによる。天候条件は、大気湿度をパラメータとし、その場で計測して撮影映像信号に同期して記録媒体26に記録しても、事後的に気象観測所の観測記録等を参照して記録媒体26に記録しても良い。図1には、撮影との対応が明確になるように、映像信号と同期して天候条件を記録媒体26に記録する構成を図示してある。
記録再生装置24は、記録媒体26に記録されたデータ(映像及び上述の各パラメータ)を再生し、コンピュータ28に供給する。詳細は後述するが、コンピュータ28は、撮影条件(紫外線カメラ14の感度、観測位置・距離及び天候条件)を加味して、記録媒体26から再生された一連の画像を時系列で解析して、紫外線像の空間的配置、すなわち電気設備の不良部位、フレーム単位の紫外線像を時間的に積分して得た紫外線強度パラメータ及び紫外線像の時間的発現間隔をチェックし、絶縁不良、具体的には汚損の程度を判定する。
コンピュータ28は、その主たる要素として、再生映像を時系列のフレーム画像として抽出して解析を行なう画像解析装置30、画像解析装置30の解析結果に従い絶縁不良の程度を判定する判定装置32、並びに、画像解析装置30の解析結果及び判定装置32の判定結果を記憶する記憶装置34を具備する。画像解析装置30及び判定装置32は、実際には、コンピュータ28上で動作するプログラムとして実装される。
判定装置32の判定結果は、表示装置36及び/又は印刷装置38に印加される。表示装置36は、判定装置32の判定結果を画面上に表示する。印刷装置38は、判定装置32の判定結果を印刷する。
次に、コンピュータ28の機能を詳細に説明する。
図2は、画像解析装置30の詳細な処理フローを示す。画像解析装置30の主たる処理は、フレーム抽出処理、画像処理及び積算処理からなる。画像処理及び積算処理の負担を軽減するために、フレーム抽出処理として、映像取り込み装置40が、記録再生装置24からの映像信号のうち、サンプリングインターバルで指定される所定時間間隔のフレームを取り込み、メモリ42に格納する。取り込むフレーム間隔は、状況に応じて設定すれば良いが、常に、一定のサンプリングインターバルで取り込むようにすれば、点検場所や点検時期が異なっても比較し得るので都合が良い。
画像解析装置30は、画像処理として、ステップS1〜S7により、各フレーム上で紫外線像を検出し、紫外線像のかたまり毎に、その範囲や面積及び重心の画面座標を解析しグループ化する。また、積算処理として、ステップS9〜S12により、フレーム毎にグループ化された紫外線像を対象に、所定時間間隔の全フレームについて重合し積算する。紫外線像の積算値(具体的には画素を単位とする面積とフレームの重合枚数の積)は、点検対象の不良部位から放射される紫外線の強さを反映している。画像処理及び積算処理により、紫外線像の時間的・位置的な揺らぎが平滑化される。点検対象12の同一部位からの一定以上の強さの紫外線領域が抽出でき、結果的に、不良部位からのコロナ放電以外の要因による紫外線像を除去できる。
ステップS1〜S12からなる画像処理を詳細に説明する。まず、フレーム内で解析の対象とする範囲を指定する(S1)。画面内のどの範囲を解析対象とするかは、再生映像をモニタ画面上で予め確認すれば良い。もちろん、フレーム画面全体を解析対象としても良い。フレーム番号iを初期化する(S2)。
フレーム番号iのフレームの解析範囲内の画像データ(フレームデータ)をメモリ42の領域42aから読み出し(S3)、所定閾値でニ値化する(S4)。本実施例では、メモリ42の領域42aに収容されるフレームデータは、可視映像と紫外線映像が混合された映像からなる。可視映像は、一般にRGBカラー画像であるのに対し、紫外線映像は白黒のモノクロ画像である。しかし、映像混合器20により、紫外線映像はRGBカラー画像に拡張されている。そこで、背景の可視画像を除去して紫外線像を抽出する目的で、フレームデータをニ値化する。ニ値化の閾値を白レベルの少し下に設定することで紫外線像を抽出することができる。
ニ値化によって強調・抽出された紫外線像には、各グループの領域周辺部で微細なハロー状のノイズが含まれる。そこで、平滑化処理により微細なノイズを除去する(S5)。具体的には、例えば3×3ピクセルのような小さい正方2次元フィルターを画面に適用して、この面積に占める割合によって白又は黒に置換する。これにより、3×3ピクセルで、白の面積が大きければ3×3ピクセル全部を白に、黒の面積が大きければ全部を黒に置換する。図3は、平滑化(S5)の前後の画像データを模式的に示す。平滑化により、白ノイズ及び黒ノイズが除去される。
平滑化後の白のピクセルを、隣接するもの同士でまとめる(S6)。すなわち、複数の白ピクセルが隣接する場合、それらは同一のコロナ発生源からのものと判断し、1つのグループにまとめる。1つのフレームには。一般的には複数のグループが存在しうる。各グループに識別番号(ID)を付与し、各グループについて、その範囲、面積及び重心位置をメモリ42の領域42bに格納する。
面積は、ピクセル数で代表できる。領域42bに記憶されるデータは、各フレーム上で、各ピクセルについて紫外線像である場合には“1”、紫外線像でない場合には“0”であるとする2値データであってもよい。各グループの範囲は、抽象的な代数で表現しても良い。
領域42aに記憶されるn枚のフレームについて、ステップS3〜6の処理を実行する(S7、S8)。すなわち、最後のフレームになるまで(S7)、フレーム番号iをインクリメントして(S8)、ステップS3〜6を繰り返す。
次に、領域42bに記憶されるグループ化された2値データを、n枚のフレームにわたり同じ画面位置で積算する。(S9〜13)。グループ化(S6)の結果を表現するのと同じピクセル構造で積算処理(S11)を実施する場合、領域42bには、その同じピクセル構造の2値データを格納しておくのが便利である。この場合、積算処理(S11)は、単に、同じピクセル位置の各フレームのピクセルデータを加算すればよいからである。積算後の各ピクセルは、0からnの値を取り得ることになる。
より一般的な演算では、ピクセルに依存せずに表現され得る各グループの範囲は、抽象的・一般的な数式で表現される。その場合、積算処理(S11)は、そのように抽象的・一般的な数式で表現される各フレームのグループをnフレームについて積算する。
ステップS9〜S13の積算処理により、複数のフレーム上の複数の紫外線像グループを1つのフレーム画面上にまとめることができる。すなわち、積算後の1フレーム上では、非0の値を有するピクセルについて、1≦k≦n(k=1,2、3,・・・,n)なる正の整数が与えられ、フレーム画面座標をx,yとすれば、1フレームにおける紫外線像の積算結果はP(x,y,k)のように表記することができる。具体的には、kは非0紫外線像ピクセルの発現回数を表す。積算処理後のピクセルP(x,y,k)からkのx,y平面における分布を解析することにより、コロナ放電による不良部位の位置及び相対的な紫外線の強度を評価できる。ここでの積算で得られる3次元的な紫外線像を、積算紫外線像と呼ぶことにする。
云いかえれば、以上の処理により、n枚のフレームの同じ画面上の位置(ピクセル)に紫外線像(2値紫外線像)が存在する場合、積算後では、その位置の積算紫外線像の強度はnになる。すなわち、間欠的に発光し、しかも発光の都度、発光位置が異なるような紫外線像であっても、その発光位置と発現頻度を定量的に見積もることが可能となる。このようにして得られた積算紫外線像は、コロナ発光部位に対応し、異なる広がりと発光頻度をもつ幾つかのグループに分けることが可能である。すなわち、隣接した連続性を示す発光頻度のピクセルを1つのグループにまとめて、グループ毎にその発光頻度に応じた強度分布の紫外線像を得ることができる。この結果として、一定以上の発現頻度で発生する紫外線像を二次元画面上で特定できるので、発光位置の特定が容易になる。また、発光頻度に応じた強さ分布を有する紫外線像を得ることができるので、後述の定量的な判定が可能となる。
画像解析装置30は、メモリ42の領域42cに格納されるデータを記憶装置34に格納する。判定装置32は、記憶装置34に記憶される画像解析装置30の解析結果を参照して、後述する判定処理を実行する。事後的に参照できるように、判定装置32は、判定結果を記憶装置34に格納する。
図4は、判定装置32における判定処理のフローチャートを示す。判定装置32は、画像解析装置30の解析結果、より具体的には、積算処理(S11)で得られた積算紫外線像に対し、グループ毎にステップS22〜S29の処理を実行する。ここでは、積算処理(S11)で得られた積算紫外線像は、m個のグループに区分されると仮定する。
グループを特定する変数(グループ番号)jを1で初期化する(S21)。グループjの積算紫外線像の重心位置データを読み出し(S22)、その発生位置ががいし連の中央からアース(支持物)側かライン(電線)側かを判定する(S23)。通常、個々のがいし装置にかかる分担電圧は、ライン側のがいし装置で高く、電位傾度が大きい。従って、通常、汚損に伴うコロナ放電現象は、電位傾度が大きいライン側のがいし装置で起きやすい。
しかし、がいし連全体に亘って汚損が進んでいたり、異物の付着又はがいしの損傷がある場合には、ライン側に限らずアース側にもコロナが発生することがある。よって、がいし連中央からアース側でコロナ紫外線像が観察される場合には、直ちに要注意と判定し、点検・清掃するのが妥当である。従って、アース側で紫外線像が検出される場合(S23)、直ちに、詳細点検の対象とする(S30)。このとき、紫外線の発生位置、すなわち不良部位は、積算紫外線像と可視画像のがいし像を対比することで、容易に確認できる。
グループjの積算紫外線像がライン側に位置する場合(S23)、ステップS24以降で詳細に判定する。実際上、積算紫外線像の中心部分は、コロナ放電による紫外線の出現頻度が高いことを示し、その周辺部では紫外線の出現頻度は低くなる。換言すると、積算紫外線像は、本来的な発光を示す中心部分と、中心部分から周囲ににじみ出た、又は、ノイズ的な発光を有する周辺部分からなる。
出現頻度の高い部分、又は、発光中心部分を抽出するために、積算紫外線像の周囲部分を、いわばノイズ又はにじみと見なして除去する(S24)。具体的には、グループjの積算紫外線像から一定レベル以下の部分を除去する。実測結果では、積算処理を行うフレーム数の25%程度未満のフレーム数を示す部分はノイズと見なせたので、本実施例では、nフレームに対しノイズ除去の閾値を0.25nとし、積算紫外線像から0.25n未満のレベルを除去する。なお、ノイズ除去の閾値レベルの係数は、可変パラメータとしてマニュアルで入力できるようになっており、観測条件に由来するS/Nの揺らぎに対応させることができる。この処理(S24)により、コロナ発生源周辺の二次的な紫外線像及び出現頻度の低いノイズ的は紫外線像が除去される。この処理(S24)は、点検対象として重要でない微弱な間欠的発光を除去する処理であるとも云える。
ノイズ除去(S24)の後の積算紫外線像の累計面積がコロナ放電の発光源の強度に対応しているので、その面積により、コロナ放電の頻度、従って、がいしの汚損の程度を判定できる。そこで、ノイズ除去後の積算紫外線像の累計面積を算出する(S25)。面積は、例えば、ピクセル数に置換して評価できる。
紫外線は、大気を通過する間に大気分子による吸収と散乱により減衰するだけでなく、逆2乗則により、距離によっても減衰する。共通する距離基準で比較する必要があるので、ステップS25で算出される面積を距離、すなわち、撮影の際に入力した、被写体12と撮像装置10との間の撮影距離で補正する(S26)。撮影距離をd、基準距離をd、測定された面積をSとすると、距離補正後の面積Sは、
=S(d/d
で求められる。基準距離は任意であるが、一例では、50mとした。すなわち、試験作業に使用した撮像装置10では、およそ30m〜300mの間で一定の距離相似関係を示したが、使用する撮像装置のダイナミックレンジに応じて、基準距離dを変更すべきである。
本実施例では、がいしの汚損、すなわち、付着塩分をコロナ紫外線から判定することを主たる目的とするので、天候状態による変化要因をできるだけ排除する必要があり、そのための標準化補正を行う(S27)。
コロナ等の放電現象は、荷電粒子と大気分子の相互作用によるものであるから、大気の密度に深く関わっている。すなわち、気圧が高いほど、又は、気温が低いほど大気密度が高くなり、コロナが出やすくなる。参考文献1:篠原浩二(1994)、「最新高級電験講座第14巻 送電系統」P19,電気書院によれば、標準気圧1013(hPa)、標準気温20℃のときの相対空気密度を1とした場合、気圧b(hPa)、気温t(℃)のときの相対空気密度δは、
δ=0.289b/(273+t)
で表すことができる。
ここで、通常の作業環境におけるパラメータの変域を、気圧740hPa(低気圧:985mb相当)〜780hPa(高気圧:1040mb相当)及び気温0℃(冬)〜40℃(夏)とし、便宜のため、作業時の大気条件を図5に示すようにパターン化する。標準大気では、大気の相対空気密度δは1になる。図5に示す表は、気温及び気圧の各範囲に対し、その代表値で算出した標準大気に対する相対空気密度を表している。
例えば、太平洋沿岸地域では、気候・天候の要素を考慮すると、図5に示すδに基づき、便宜的には季節と天候に応じて図6に示すような値を大気標準化補正係数として使用できる。
次に、コロナ放電に強く影響を及ぼす大気中の水分の標準化を検討する。コロナ放電は、一般に送電線近傍で騒音として知覚されることが多く、特に降雨時に知覚例が多い。参考文献2:沢田嗣嘉ほか(1970);「500kV送変電設備のコロナ雑音及びコロナ損」技術研究所総合報告NO.7,電力中央研究所をでは、降雨量とコロナ雑音レベルとの関係が報告されており、降り初めから2mm/h〜3mm/hに達するまでにコロナ騒音レベルの急激な増加が観測され、その後、増加率は急激に低下し一定の騒音レベルを保つことが示されている。
しかし、本発明の点検方法を降雨中に適用することは現実的でない。晴天〜曇天、もしくは降雨後間もない天候で使用されることになる。参考文献2によれば、がいし装置の乾湿状態に関し、同レベルのコロナ雑音を観測したときの課電圧は、クレビス型がいしの場合で乾燥時の課電圧を1とすると湿潤時には0.72〜0.78に低下し、ポールソケット型がいしでは、湿潤時に0.78〜0.85程度まで課電圧が低下することが報告されている。これらを参照し、本実施例では、便宜上、乾燥時を1.00とし雨後の湿潤時を0.80として標準化補正を行う。
例えば、濡れた状態が持続すると思われる雨後半日以内の天気状態を“雨”として補正係数0.80を適用し、雨後数日以上経ている場合は“快晴”と評価し補正係数1.00を適用する。また、それらの間の天気状態では“晴れ・曇り”として、便宜上、補正係数0.90を適用する。
結局、標準化処理(S27)として、距離補正後の面積Sに、大気標準化補正係数及び湿潤度補正係数を乗算する。
標準化された距離補正値を、電力輸送設備の設置地区に応じた地区別の判定閾値と比較する(S28)。標準化された距離補正値が、設置地区に対応する判定閾値より大きい場合には、詳細点検や洗浄の対象とし(S30)、そうでなければ、継続観察の対象とする(S29)。
本実施例では、判定閾値を、許容付着塩分量に従って、すなわち、海岸線に近く、塩分が飛来しやすいかどうかによってを区分する。例えば、財団法人電気協同研究会:「送変電設備の塩害対策」電気協同研究第20巻第2号では、4種類の地区A〜Dに区分され、A地区の許容塩分付着量は、0.063(mg/cm)、B地区の許容塩分付着量は、0.125(mg/cm)、C地区の許容塩分付着量は、0.250(mg/cm)、D地区の許容塩分付着量は、0.50(mg/cm)である。
積算紫外線像の全グループを処理し終えるまで(S31)、グループ変数jをインクリメントして(S32)、以上のステップS22〜S30の処理を繰り返す。
ステップS29、S30の判定結果は、表示装置36の画面上に表示され、及び/又は印刷装置38により印刷出力される。
また、ステップS29、S30の判定結果は、途中工程の結果とともに、記憶装置34のデータベースに格納される。そのデータベースは、データ項目として、例えば、
a1:対象
a2:撮影場所
a3:撮影日時
a4:天候
a5:設備種類
a6:記録番号
a7:記録時間
a8:撮影位置
a9:撮影距離
a10:撮影感度
b1:積算処理番号
b2:重心座標
b3:ステップS25で得られる面積
b4:積算フレーム数
b5:ピーク座標
b6:大気密度区分
b7:大気湿度区分
b8:電圧
b9:判定結果
b10: 対策の種別
b11:実施日時
を具備する。判定後の洗浄等の講じた対策も一元的に管理できるようにしてある。
ステップS26の距離補正では、理論的に得られる換算式で観測結果を基準距離における大きさに換算してある。しかし、観測装置の特性を考慮するのが好ましい。すなわち、撮影距離と紫外線像の大きさとの関係から得られる実験式を使用して、距離補正を行ってもよい。
例えば、図7は、本実施例で使用した撮像装置10を使用し、一定の強度の紫外線を放射する光源Pと撮像装置10の間の撮影距離Lを変えて撮影した結果である。横軸は光源Pと撮像装置10との間の距離を対数値で示し、縦軸は、撮像装置10で検出される紫外線強度の対数値を示す。
実際に使用する紫外線カメラについて、紫外線光源Pの大きさを変化させて、このような距離と紫外線強度との関係を求めておき、検査に際しては、実際に撮影距離Lで観測される紫外線の強さSを予め観測しておいた関係に適用して、基準距離における紫外線の強さに換算するのが好ましい。
なお、撮像装置10を地上に固定して使用する場合、解析すべき紫外線像を画像処理により自動選別することは容易である。特に、特定の電気設備を継続して監視するような場合、基準の大きさ以上の紫外線像が発現した場合に、管理機関にアラームを発するようにしてもよい。
野外で移動体(人や航空機)から撮像装置を操作する場合、撮像装置の光軸や画角が変化するので、紫外線像の自動選別には、GPS及びジャイロ加速時計(IMU)などの支援装置から移動体の位置とカメラ光軸の方向のデータを、また、撮像装置と同一の光軸を持つレーザ測距儀で撮影距離を検出する必要がある。
特定の説明用の実施例を参照して本発明を説明したが、特許請求の範囲に規定される本発明の技術的範囲を逸脱しないで、上述の実施例に種々の変更・修整を施しうることは、本発明の属する分野の技術者にとって自明であり、このような変更・修整も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の一実施例の概略構成ブロック図である。 画像解析装置30の詳細な処理フローである。 平滑化(S5)の前後の画像データを示す模式図である。 判定装置32における判定処理のフローチャートである。 気温・気圧による相対密度δの分類例である。 季節と天気による相対密度δの分類例である。 距離と紫外線強度の関係の実測例である。
符号の説明
10:撮像装置
12:点検対象(被写体)
14:紫外線カメラ
16:可視カメラ
18:光学系
18a:カセグレン反射光学系
18b:ミラー
20:映像混合器
22:映像モニタ
24:記録再生装置
26:記録媒体
28:コンピュータ
30:画像解析装置
32:判定装置
34:記憶装置
36:表示装置
38:印刷装置
40:映像取り込み装置
42:メモリ

Claims (13)

  1. 電気設備を紫外線カメラ(14)で撮影する撮影ステップと、
    当該紫外線カメラと当該電気設備との間の距離、及び当該電気設備のある場所の天候を記録する記録ステップ(24)と、
    当該紫外線カメラによる紫外線映像から時系列にn枚のフレームを抽出するフレーム抽出ステップ(40)と、
    当該フレーム抽出ステップで抽出された各フレーム上で同一紫外線発生源からの紫外線像を検出する紫外線像検出ステップ(S1〜S7)と、
    各フレームの当該紫外線像を同一画面上で積算して積算紫外線像を形成する積算ステップ(S9〜S13)と、
    当該積算紫外線像を隣接するもの毎にグループ化するグループ化ステップと、
    積算紫外線像の各グループから所定強度未満の部分を除去する除去ステップ(S24)と、
    所定強度未満の部分を除去された当該積算紫外線像の各グループのサイズを算出するサイズ算出ステップ(S25)と、
    当該サイズを基準距離でのサイズに標準化する標準化ステップ(S27)と、
    標準化されたサイズを、当該電気設備のある場所の天候に応じた判定閾値と比較する比較ステップ(S28)
    とを具備することを特徴とする電気設備点検方法。
  2. 更に、当該電気設備を当該紫外線カメラと同じサイズで可視カメラにより撮影する可視撮影ステップを具備することを特徴とする請求項1に記載の電気設備点検方法。
  3. 更に、当該紫外線像及び当該積算紫外線像の少なとも一方を当該可視カメラによる可視映像に重畳して表示する重畳表示ステップを具備することを特徴とする請求項2に記載の電気設備点検方法。
  4. 当該紫外線像検出ステップが、
    当該フレーム抽出ステップで抽出された各フレームの画像を2値化する2値化ステップ(S4)、
    当該2値化ステップで2値化された画像データを平滑化する平滑化ステップ(S5)と、
    当該平滑化ステップで平滑化された2値画像データを隣接する画素同士でグループ化して、同一紫外線発生源からの紫外線像とするステップ(S6)
    とを具備することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電気設備点検方法。
  5. 紫外線カメラ(14)及び可視カメラ(16)を具備し、電気設備(12)を可視光及び紫外線で同じサイズで撮影する撮像装置(10)と、
    当該紫外線カメラ(14)による紫外線映像、当該可視カメラ(16)による可視映像、当該撮像装置(10)と当該電気設備(12)との間の距離、及び当該電気設備のある場所の天候を記録再生する記録再生装置(24)と、
    当該紫外線映像から時系列にn枚のフレームを抽出するフレーム抽出装置(40)と、
    当該フレーム抽出装置(40)で抽出された各フレーム上で同一紫外線発生源からの紫外線像を検出する紫外線像検出装置(S1〜S7)と、
    各フレームの当該紫外線像を同一画面上で積算して積算紫外線像を形成する積算装置(S9〜S13)と、
    当該積算紫外線像を隣接するもの毎にグループ化するグループ化手段と、
    積算紫外線像の各グループから所定強度未満の部分を除去する除去手段(S24)と、
    所定強度未満の部分を除去された当該積算紫外線像の各グループのサイズを算出するサイズ算出手段(S25)と、
    当該サイズ算出手段で算出されたサイズを基準距離でのサイズに標準化する標準化手段(S27)と、
    標準化されたサイズを、当該電気設備のある場所の天候に応じた判定閾値と比較する比較手段(S28)
    とを具備することを特徴とする電気設備点検装置。
  6. 当該記録再生装置が、当該紫外線カメラ(14)による紫外線映像と当該可視カメラ(16)による可視映像とを重畳して記録することを特徴とする請求項5に記載の電気設備点検装置。
  7. 当該紫外線像検出手段が、
    当該フレーム抽出装置(40)で抽出された各フレームの画像を2値化する2値化手段(S4)と、
    当該2値化手段で2値化された画像データを平滑化する平滑化手段(S5)と、
    当該平滑化手段で平滑化された2値画像データを隣接する画素同士でグループ化して、同一紫外線発生源からの紫外線像とする手段(S6)
    とを具備することを特徴とする請求項5又は6に記載の電気設備点検装置。
  8. 紫外線源を特定するために、紫外線カメラによる一連の紫外線映像を処理する方法であって、
    当該一連の紫外線映像から時系列にn枚のフレームを抽出するフレーム抽出ステップ(40)と、
    当該フレーム抽出ステップで抽出された各フレーム上で同一紫外線発生源からの紫外線像を検出する紫外線像検出ステップ(S1〜S7)と、
    各フレームの当該紫外線像を同一画面上で積算して積算紫外線像を形成する積算ステップ(S9〜S13)と、
    当該積算紫外線像を隣接するもの毎にグループ化するグループ化ステップと、
    積算紫外線像の各グループから所定強度未満の部分を除去する除去ステップ(S24)
    とを具備することを特徴とする紫外線映像処理方法。
  9. 更に、当該紫外線像及び当該積算紫外線像の少なとも一方を、当該紫外線カメラと同じサイズで同じ被写体を撮影する可視カメラによる可視映像に重畳して表示する重畳表示ステップを具備することを特徴とする請求項8に記載の紫外線映像処理方法。
  10. 当該紫外線像検出ステップが、
    当該フレーム抽出ステップで抽出された各フレームの画像を2値化する2値化ステップ(S4)、
    当該2値化ステップで2値化された画像データを平滑化する平滑化ステップ(S5)と、
    当該平滑化ステップで平滑化された2値画像データを隣接する画素同士でグループ化して、同一紫外線発生源からの紫外線像とするステップ(S6)
    とを具備することを特徴とする請求項8又は9に記載の紫外線映像処理方法。
  11. 紫外線源を特定するために、紫外線カメラによる一連の紫外線映像を処理する、コンピュータで動作するプログラムであって、
    当該一連の紫外線映像から時系列にn枚のフレームを抽出するフレーム抽出機能(40)と、
    当該フレーム抽出機能で抽出された各フレーム上で同一紫外線発生源からの紫外線像を検出する紫外線像検出機能(S1〜S7)と、
    各フレームの当該紫外線像を同一画面上で積算して積算紫外線像を形成する積算機能(S9〜S13)と、
    当該積算紫外線像を隣接するもの毎にグループ化するグループ化機能と、
    積算紫外線像の各グループから所定強度未満の部分を除去する除去機能(S24)
    とを具備することを特徴とする紫外線映像処理プログラム。
  12. 更に、当該紫外線像及び当該積算紫外線像の少なとも一方を、当該紫外線カメラと同じサイズで同じ被写体を撮影する可視カメラによる可視映像に重畳して表示する重畳表示機能を具備することを特徴とする請求項11に記載の紫外線映像処理プログラム。
  13. 当該紫外線像検出機能が、
    当該フレーム抽出機能で抽出された各フレームの画像を2値化する2値化機能(S4)、
    当該2値化機能で2値化された画像データを平滑化する平滑化機能(S5)と、
    当該平滑化機能で平滑化された2値画像データを隣接する画素同士でグループ化して、同一紫外線発生源からの紫外線像とする機能(S6)
    とを具備することを特徴とする請求項11又は12に記載の紫外線映像処理プログラム。
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