JP2006009055A - ガスデポジション法のための原料ガス供給方法及び供給装置 - Google Patents

ガスデポジション法のための原料ガス供給方法及び供給装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 真空系内への導入ガスによる真空度の低下等に起因する電子線源等の粒子線源への上記のような悪影響を排除し、特に走査型あるいは透過型の電子顕微鏡に適用した場合にも通常の電子顕微鏡に改造を加えることなく、原料ガスの供給を行うことができる、粒子線を用いたガスデポジション法における原料ガス供給方法及び供給装置を提供する。
【解決手段】 構造物の原料となる元素を含んだ原料ガスを基板材料上に流しながら、粒子線を基板材料上の所望位置に向かって照射することにより、基板材料上に微細構造物を作製するガスデポジション法のための原料ガス供給方法であって、穴を有する容器内に、構造物の原料となる元素を含んだ原料ガスを発生する固体物質を入れ、固体物質を入れた容器を基板材料の近傍に配置し、容器の穴から基板材料上に原料ガスを供給することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この出願の発明は、ガスデポジション法のための原料ガス供給方法及び供給装置に関するものである。より詳しくは、この出願の発明は、構造物の原料となる元素を含んだ原料ガスを基板材料上に流して電子線等の粒子線を照射することにより、基板材料上に微細構造物を形成するガスデポジション法のための新規な原料ガス供給方法及び供給装置に関するものである。
近年、半導体デバイスにおける集積度の高まりにつれ、より微細な構造を位置と大きさを制御しつつ作製する技術への要求が高まっている。またさらに、量子効果を用いたデバイスの実用化に向けた取り組みも盛んに行われており、大きさがナノメートル程度のドット構造あるいは他の形態の微細構造を作製する方法や装置が求められている。
現在、このような微細構造の作製には、一般的にリソグラフィーと呼ばれる技術が用いられている。この技術は、光もしくは電子によって感光する樹脂を材料表面に塗布し、マスクを用いて材料表面を所望の形状に感光させた後、酸などでエッチングすることで微細構造を作製する技術である。ところが、この技術では、感光剤の特性によるボケやエッチングのキレなどにより、作製できる微細構造のサイズには限界がある。
このようなリソグラフィーに代わる技術として、微細構造の凸部の原料となる元素を含んだ原料ガスを基板材料上に流し、そこに電子線、イオンビームなどの粒子線を照射し、分解などにより凸部の原料を基板材料上に堆積させるガスデポジション法が知られている(非特許文献1、2)。
このガスデポジション法では、原料ガスを、真空系中に置かれた基板材料近傍に供給する必要がある。従来、原料ガスの供給は、真空系外におかれた容器内で原料となる元素を含んだ固体物質を加熱することで昇華させて原料ガスを発生させ、配管を介して真空系内の基板材料近傍に導くことにより行っていた。
I. Utke, P. Hoffman 他、"Focused electron beam induced deposition of gold", Journal of Vacuum Science and Technology B. 18, p.3168-3171 2000年 「収束イオンビームによる三次元ナノテクノロジーの展開」松井真二 応用物理学会誌 vol.73, No.4. p.445-454 2004年
しかしながら、上記のとおりの従来のガスデポジション法における原料ガスの供給方法には、以下のような解決すべき点・改良すべき点があった。
上述のように、従来法では、真空系外で発生した原料ガスを長い配管経路をまたいで真空系内の基板材料近傍に導いていたため、流量の制御が難しく、導入されたガスによる真空度の低下等により、高電圧を印加する電子線源等の粒子線源に絶縁不良による放電のような悪影響を与える問題があった。また、特に走査型あるいは透過型の電子顕微鏡に原料ガス供給のための装置を取り付け利用する場合には、装置的な観点から、真空系内外をまたぐ長い配管経路を有するガス導入系を設置することが難しく、通常の電子顕微鏡において装置の大きな改造が必要であった。
そこで、以上のとおりの事情に鑑み、この出願の発明は、真空系内への導入ガスによる真空度の低下等に起因する電子線源等の粒子線源への上記のような悪影響を排除し、特に走査型あるいは透過型の電子顕微鏡に適用した場合にも通常の電子顕微鏡に改造・変更を加えることなく、原料ガスの供給を行うことができる、粒子線を用いたガスデポジション法における原料ガス供給方法及び供給装置を提供することを課題としている。
この出願の発明は、上記課題を解決するものとして、第1には、構造物の原料となる元素を含んだ原料ガスを基板材料上に流しながら、粒子線を基板材料上の所望位置に向かって照射することにより、基板材料上に微細構造物を作製するガスデポジション法のための原料ガス供給方法であって、穴を有する容器内に、構造物の原料となる元素を含んだ原料ガスを発生する固体物質を入れ、固体物質を入れた容器を基板材料の近傍に配置し、容器の穴から基板材料上に原料ガスを供給することを特徴とする原料ガス供給方法を提供する。
また、第2には、上記第1の発明において、穴を有する1つの容器内に、それぞれ異なる原料ガスを発生する複数種の固体物質を入れ、これら固体物質を入れた1つの容器を基板材料の近傍に配置することを特徴とする原料ガス供給方法を、第3には、穴を有する複数の容器内に、それぞれ異なる原料ガスを発生する固体物質を入れ、固体物質を入れた複数の容器を基板材料の近傍に配置することを特徴とする原料ガス供給方法を提供する。
また、第4には、上記第3の発明において、容器に形成する穴の径の寸法又は数を変えることにより、供給するそれぞれの原料ガスの流量比を調整することを特徴とする原料ガス供給方法を提供する。
また、この出願の発明は、第5には、少なくとも、上記第1ないし第4のいずれかの原料ガス供給方法に用いられる、穴を有する1又は複数の容器を備えることを特徴とする原料ガス供給装置を提供する。
また、第6には、上記第5の発明において、容器内の温度を制御するための温度制御手段を備えることを特徴とする原料ガス供給装置を提供する。
また、第7には、上記第5又は第6の発明において、原料ガスの供給量を制御するガス供給量制御手段を備えることを特徴とする原料ガス供給装置を提供する。
また、第8には、上記第5ないし第7のいずれかの発明において、容器に形成された穴に、原料ガスの供給を補助するための原料ガス供給補助手段を設けたことを特徴とする原料ガス供給装置を提供する。
さらに、この出願の発明によれば、第9には、上記第5ないし第8のいずれかの原料ガス供給装置を装備した走査型又は透過型電子顕微鏡用試料ホルダーを提供する。
上記第1の原料ガス供給方法によれば、原料ガスを発生する固体物質を入れた容器を基板材料の近傍に配置し、容器穴から基板材料上に原料ガスを供給するようにしたので、外部からの長い配管を設ける必要がなく、供給ガスによる真空度の低下等による粒子線源への前述の悪影響が回避され、特に走査型又は透過型電子顕微鏡に適用した場合には、通常の電子顕微鏡になんら改造・変更を行うことなく、粒子線によるガスデポジションを行うことが可能となる。
上記第2及び第3の原料ガス供給方法によれば、上記第1の原料ガス供給方法と同様な効果が得られ、また基板材料上に異なる元素の混合物、合金もしくは反応物からなる微細構造物が得られる、粒子線によるガスデポジションを行えるようになる。
上記第4の原料ガス供給方法によれば、上記第1及び第2の原料ガス供給方法と同様な効果が得られ、また種々の組成の混合物、合金もしくは反応物からなる微細構造物が得られる、粒子線によるガスデポジションを行えるようになる。
上記第5の原料ガス供給装置によれば、これを使用することにより、上記第1ないし第4の原料ガス供給装置と同様な効果を得ることができるようになる。
上記第6及び第7の原料ガス供給装置によれば、上記第5の原料ガス供給装置と同様な効果が得られ、また適切な量の原料ガス供給が可能となる。
上記第8の原料ガス供給装置によれば、上記第5ないし第7の原料ガス供給装置と同様な効果が得られ、さらに原料ガスの拡散を抑えたスムーズな原料ガス供給が可能となる。
上記第9の電子顕微鏡用試料ホルダーによれば、電子顕微鏡に適用する場合に、上記第5ないし上記第8の原料ガス供給装置と同様な効果を得ることができる。
また、粒子線を用いたガスデポジション法を通常の走査型又は透過型電子顕微鏡において適用する技術は、真空系外(大気系)と真空系内とをまたぐ原料ガス導入経路を設置することの難しさから、これまであまり研究されてこなかった。ところが、この出願の発明の手法によれば、基板材料上への原料ガスの供給が簡易にできるため、通常の電子顕微鏡においてもまったく手を加えることなしに、電子線等の粒子線を用いたガスデポジションが可能となり、微細構造作製に関する研究や、作製された微細構造の物性等の研究の発展に大きな寄与があると期待され、ひいては量子効果等の基礎科学の進歩や、新しいデバイス等の研究、開発等を大きく前進させるものと期待される。
さらに、この出願の発明により、これまで粒子線を利用したガスデポジションによる微細構造作製の研究に二の足を踏んでいた大学、企業などの研究機関も容易にこの研究分野に参入することが可能となり、経済効果が期待される。さらにまた、この出願の発明は、より集積度の高い半導体デバイス等の研究に大きく寄与するばかりでなく、量子効果を利用したデバイスの開発、実用化に向けて大きな前進が期待される。これらはいったん実用化されれば今日の半導体産業を一変させるものであり、この基本技術としてこの出願の発明は、非常に大きな経済効果を持つものと期待される。
この出願の発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
この出願の発明は、構造物の原料となる元素を含んだ原料ガスを基板材料上に流しながら、粒子線を基板材料上の所望位置に向かって照射することにより、基板材料上に微細構造物を作製するガスデポジション法のための原料ガス供給方法であって、穴を有する容器内に、構造物の原料となる元素を含んだ原料ガスを発生する固体物質を入れ、固体物質を入れた容器を基板材料の近傍に配置し、容器の穴から基板材料上に原料ガスを供給することを特徴とする。
この原料ガス供給方法は、ガスデポジションにおいて適用されるもので、減圧密閉容器内において行われる。この場合の真空容器の減圧度については、使用するガスの種類や目
的とする構造物の形態等に応じて選択されるが、通常は、10-2Pa以下の減圧度が考慮される。
このガスデポジションにおいて使用される、構造物の原料となる元素を含んだガスとしては、ガス化される前は固体状態であることが必要である。そのような材料としては、たとえば、W(CO)6、Mo(CO)6、In(C5723、(CH33(CH3−C54)Pt、(CH32Au(C572)が挙げられるが、もちろん上記条件を満足するものであればこれらに限定されない。原料ガス発生固体物質はバルク状でもよいが、粒状であることが望ましく、その場合の粒径は特に限定されず、発生するガスの種類や蒸気圧に応じて適宜選択される。
また、このガスデポジションにおいては、電子線やイオンビーム(Gaイオン、Beイオン、Heイオンなどのビーム)等の粒子線が用いられるが、特に電子線が好ましく用いられるので、以下の説明は電子線を用いる場合を中心に行う。
粒子線として電子線を用いる場合、その強度としては、たとえば、加速電圧は20から200kV、エネルギーは20から200keV、電流値は0.1から0.5nAの範囲とすることができるが、これに限定されない。電子線のスポットサイズは、たとえば、その直径が数ナノメートルにまで収束したものとすることができる。電子線の収束は、たとえば、基板材料近傍に磁場を印加することにより行うことができ、印加磁場の大きさは、たとえば、0.1から0.5テスラの範囲とすることができる。
また、このガスデポジションで用いる基板材料としては、シリコン、ゲルマニウムなどの半導体のほか、Alなどの金属、ガラス、樹脂、セラミックス等各種の材料を使用することができる。
構造物の原料となる元素を含んだガスを基板材料上に流し、そこに電子線を照射すると基板材料上に数ナノメートル程度のドット状凸部が微細構造物として形成される。電子線の照射位置に加え、スポットサイズ及び/又は照射時間を変化させることにより、凸部の大きさ及び/又は形状を変化させることができる。また、電子線あるいは基板材料を水平方向などに移動させることによって線状や面状などの任意の形状の微細構造物を形成することができる。
この出願の発明で用いる容器は、少なくともガス発生固体物質を入れておく固体物質収容部と、固体物質から昇華した原料ガスを噴出させるための穴を有している必要がある。容器の外形状は、薄板状、立方体ないし直方体のブロック状、円柱状、角柱状等、適宜の形状のものとすることができる。また、電子顕微鏡を利用する場合には、その試料ホルダーの一部をくりぬいて容器としてもよい。ちなみに、これまで使用したもののいくつかを例示すると、10mm×10mm×20mmのアルミニウム製ブロックから作ったもの(走査型電子顕微鏡用)、10mm×20mm×2mmのアルミニウム製薄板(試料ホルダー)の一部をくりぬいたもの(透過型電子顕微鏡用)、外径2mmのガラスパイプからつくったもの、などがある。
容器の材料としては、アルミニウム、ステンレス等の金属や、各種ガラス、プラスチック等の各種材料の中から、使用環境,構造体作製条件等に適するものを選択することができる。
容器に開ける穴の大きさは、収容するガス発生固体物質の種類や蒸気圧、あるいは作製する構造物の形態等によって適当な大きさに設定されるが、昇華により発生した原料ガスが基板試料上に流れ込むことができるような大きさであることが必要で、通常、10〜1
00μm程度である。また、容器に開ける穴の個数は1個に限らず、小径のものを複数個
設けるようにすることもできる。
また、容器に設ける原料ガス発生固体物質を収容するスペースも、収容するガス発生固体物質の種類や蒸気圧、あるいは作製する構造物の形態等によって適当な大きさに設定されるが、通常、20〜100mm3程度である。
容器に設ける穴の位置は、ガスデポジションの際に基板試料上に原料ガスが達することができるような位置に設けることが必要である。
また、容器は基板試料の近傍に設けるが、基板試料と容器の穴との距離は、容器の形態、原料ガスの種類や作製しようとする構造物の形態等によっても異なるが、通常、0.5〜3.0mm程度、より好ましくは0.5〜1mm程度である。このような範囲であると、容器の穴から供給される原料ガスが基板材料上の適所に到達し
容器内に収容する原料ガス発生固体物質の種類は1種類だけでなく、2種類以上収容するようにしてもよい。この場合、容器内で原料ガスが混合され、混合されたガスが基板試料上の適所に供給され、そこで電子線の照射による分解などにより、混合物、合金、反応物として微細構造物が基板試料上に作製される。
また、1種類の原料ガス発生固体物質を収容した容器を複数個用意し、各々の原料発生ガス固体物質の種類を異ならせるようにしてもよい。このようにしても、上記と同様、基板試料上で電子線の照射による分解などにより、混合物、合金、反応物として微細構造物が基板試料上に作製される。この場合、各容器の穴から噴出する各原料ガスは基板試料上で混ざり合うように各容器の配置を行う。
また、この場合、各容器の穴の大きさ及び/又は数を異ならせることにより、各原料ガスの流量比を調整し、所望の元素比率の混合物、合金、反応物を作製することができる。
この出願の発明においては、容器内に収容する原料ガス発生固体物質の蒸気圧が低い場合には、温度を制御する温度制御手段を設け、蒸気圧が適当な値となるようにすることができる。具体的には、ヒーターを設けて昇温を促進させ、蒸気圧が高くなるように調整する。ヒーターとしてはニクロムやタンタルなどを用いた抵抗加熱式等の公知のものを用いることができる。また、ヒーターのみを設けてもよく、ヒーターと熱電対と温度調節装置との組み合わせの構成としてもよい。
また、容器の穴には蓋のようなガス供給量制御手段を設けて、例えば、その蓋をずらすことにより穴の開口度を変えることにより、基板試料上に供給されるガス量を調整してもよい。
また、容器の穴に小さなノズルのような原料ガス供給を補助する原料ガス供給補助手段を設けて、穴からのガスの広がりを抑えて、より効率的に原料ガスを基板試料上に供給するようにしてもよい。実験では、このノズルとして、外径1mm程度のガラスチューブを熱して細くしたものを穴のところに取り付けてみたところ、より効率的な原料ガスの供給が行えた。
ここで、図1にこの出願の発明の原料ガス供給装置の一例及び原料ガス供給の手法を示す。この例の原料ガス供給装置は、電子顕微鏡試料ホルダー(H)上において、穴(2)を有する容器(1)を基板材料(6)の近傍に配置したものである。容器(1)内には、原料ガス発生固体物質(3)が入れられ、ガスデポジションの際には、昇華により原料ガス(4)が発生するようになっている。穴(2)から噴出した原料ガス(4)は基板材料
(6)上の適所に供給され、そこに電子線(5)を照射することによりナノメートル程度の堆積構造物(7)が作製される。
この原料ガス供給装置によれば、外部から配管することなしに直接、基板材料(6)上に原料ガス(4)が供給できるため、非常に簡易に原料ガスの導入が可能となる。
また、この原料ガス供給装置では、電子顕微鏡において利用する場合、容器(1)に開ける穴(2)の大きさを十分小さくして原料ガス(4)の量を少なくすることにより、電子顕微鏡本体の真空装置に改造・変更を加えることなく使用が可能となる。
さらに、この原料ガス供給装置では、原料ガス発生固体物質(3)として2種類以上のものを使用することができる。また、それぞれ異なる種類の原料ガス発生固体物質(3)を入れた容器(1)を複数個設けたものとすることができる。
さらにまた、この原料ガス供給装置には、上記した温度制御手段(ヒーターなど)、ガス供給量制御手段(バルブなど)、及び/又は、原料ガス供給補助手段(ノズルなど)を設けるようにしてもよい。
以下、添付した図面に沿って実施例を示し、この出願の発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
以下、添付した図面に沿って実施例を示し、この出願の発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
(実施例)
原料ガス発生固体物質(3)としてW(CO)6粉末を用い、小さな穴(2)(径10
0μm)の開いたアルミニウム製容器(1)につめた。この容器(1)は外形10mm×10mm×20mmの直方体形状のものであった。この容器(1)を、ガスデポジションを行う基板材料(ゲルマニウム)(6)とともに走査型電子顕微鏡の試料ホルダー(H)にセットした。容器(1)の穴(2)と基板材料(6)の電子線(5)照射位置との距離は2.0mmとした。真空度は9×10-5Paとした。容器(1)の穴(2)から昇華して発生した原料ガス(4)を供給しながら、電子線(4)を加速電圧20keVで照射したところ、数十nm径のドット状構造物が作製された(図2の(A))。特性X線分析からタングステンのピークが構造物の部分から観察され、このドット状構造物はデポジションされたものはタングステンであることが確認された(図2の(B))。
もちろん、この出願の発明は以上の実施形態および実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能である。
この出願の発明の原料ガス供給装置の一例原料ガス供給の手法を示す模式図である。 (A)は実施例で作製されたドット状構造物の電子顕微鏡像を示す図、(B)は(A)のドット状構造物の特性X線分析の結果を示す図である。
符号の説明
1 容器
2 穴
3 原料ガス発生固体物質
4 原料ガス
5 電子線
6 基板材料
7 堆積構造物
H 電子顕微鏡用試料ホルダー

Claims (9)

  1. 構造物の原料となる元素を含んだ原料ガスを基板材料上に流しながら、粒子線を基板材料上の所望位置に向かって照射することにより、基板材料上に微細構造物を作製するガスデポジション法のための原料ガス供給方法であって、
    穴を有する容器内に、構造物の原料となる元素を含んだ原料ガスを発生する固体物質を入れ、
    固体物質を入れた容器を基板材料の近傍に配置し、
    容器の穴から基板材料上に原料ガスを供給することを特徴とする原料ガス供給方法。
  2. 穴を有する1つの容器内に、それぞれ異なる原料ガスを発生する複数種の固体物質を入れ、これら固体物質を入れた1つの容器を基板材料の近傍に配置することを特徴とする請求項1記載の原料ガス供給方法。
  3. 穴を有する複数の容器内に、それぞれ異なる原料ガスを発生する固体物質を入れ、固体物質を入れた複数の容器を基板材料の近傍に配置することを特徴とする請求項1記載の原料ガス供給方法。
  4. 容器に形成する穴の径の寸法又は数を変えることにより、供給するそれぞれの原料ガスの流量比を調整することを特徴とする請求項3記載の原料ガス供給方法。
  5. 少なくとも、請求項1ないし4のいずれかの原料ガス供給方法に用いられる、穴を有する1又は複数の容器を備えることを特徴とする原料ガス供給装置。
  6. 容器内の温度を制御するための温度制御手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の原料ガス供給装置。
  7. 原料ガスの供給量を制御するガス供給量制御手段を備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の原料ガス供給装置。
  8. 容器に形成された穴に、原料ガスの供給を補助するための原料ガス供給補助手段を設けたことを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の原料ガス供給装置。
  9. 請求項5ないし8のいずれかに記載の原料ガス供給装置を装備した走査型又は透過型電子顕微鏡用試料ホルダー。
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