JP2006007879A - 宇宙漂流物体の回収方法及び回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型人工衛星の飛行する軌道に存在するあらゆる大きさ、相対速度をもつすべての宇宙漂流物体の回収及び廃棄を可能とする宇宙漂流物体の回収方法を提供する。
【解決手段】本宇宙漂流物体の回収方法は、袋状構造物の開口部近傍にほぼ等間隔に3機以上の小型人工衛星を配置し、該開口部と各小型人工衛星とを接続するとともに袋状構造物の後方にも小型人工衛星を配置し、袋状構造物の後端と接続し、各小型人工衛星を制御することにより袋状構造物の形状を制御し、袋状構造物の軌道を宇宙漂流物体の存在する軌道上に移動させ、宇宙漂流物体を袋状構造物内に捕捉するようにした。各小型人工衛星にはリアクションホイール、コールドガスジェットスラスタ及びイオンスラスタからなるアクチュエータ及び希薄大気または太陽輻射圧による揚力、抵抗力を利用するためのフインを装備した。
【選択図】図1

Description

本発明は、宇宙空間において機能を果たさなくなったり、破損した人工衛星、ロケットの本体及びその一部(スペースデブリと呼ばれる。)等が、現在機能している人工衛星に衝突し、破損させる原因となっていることに対処するため、これを回収し、廃棄する方法に関するものである。
従来はスペースデブリの衝突による破損を軽微に抑えるための緩衝材の開発や、宇宙ロボットによる故障衛星の回収などが考えられてきている。また、スペースデブリを発見して網状構造物を宇宙航行体から放出して捕捉し回収する方法が考えられている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照。)。
しかし、緩衝材によるスペースデブリの破損軽減法は、スペースデブリそのものの回収を行うものでなく、スペースデブリの数を減らし、機能している人工衛星を衝突の危険から根本的に回避させるものではない。
また、宇宙ロボットによる回収は、非常に高度な技術と予算が必要であり、破損した衛星の打ち上げと同等以上のコストを要し、破損した衛星を回収する目的のためには現実的な方法ではない。
さらに、スペースデブリを発見し、そのたびに網構造のものを用いて行う捕捉法は、スペースデブリを見つけることが重要となるが、相対速度が最大で10km/s、大きさも数ミリ以下のものが大部分であることを考えると、スペースデブリそのものが大きくて相対速度の小さいごく限られたもの以外、使用不可能である。
特開平6−56099号公報 特開平6−219399号公報 特開2004−98959号公報
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、宇宙漂流物体の大きさや相対速度を問わず、小型人工衛星に制御された袋状構造物の飛行する軌道に存在するあらゆる大きさ、相対速度をもつすべての宇宙漂流物体の回収及び廃棄を可能とする宇宙漂流物体の回収方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の宇宙漂流物体の回収方法は、袋状構造物の開口部近傍にほぼ等間隔に3機以上の小型人工衛星を配置し、該開口部と各小型人工衛星とを接続するとともに袋状構造物の後方にも小型人工衛星を配置し、袋状構造物の後端と接続し、各小型人工衛星を制御することにより袋状構造物の形状及び軌道を制御し、宇宙漂流物体を袋状構造物内に捕捉するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の宇宙漂流物体の回収方法は、袋状構造物内に宇宙漂流物体が捕捉されたことを小型人工衛星の視覚センサにより確認の後、小型人工衛星の軌道制御により袋状構造物を大気圏に突入させ、宇宙漂流物体を廃棄するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の宇宙漂流物体の回収装置は、袋状構造物の開口部近傍にほぼ等間隔に3機以上の小型人工衛星を配置し、該開口部と各小型人工衛星とを接続するとともに袋状構造物の後方にも小型人工衛星を配置して袋状構造物の後端と接続し、各小型人工衛星にはリアクションホイール、コールドガスジェットスラスタ及びイオンスラスタからなるアクチュエータ及び希薄大気または太陽輻射圧による揚力、抵抗力を利用するためのフインを装備したことを特徴とする。
本発明は、以下のような優れた効果を奏する。
(1)小型人工衛星により袋状構造物の形状及び軌道を制御することにより、宇宙漂流物体の大きさや相対速度に関係なく、袋状構造物の軌道に存在するあらゆる宇宙漂流物体を捕捉し、回収することができる。
(2)袋状構造物内に宇宙漂流物体が捕捉されたことを小型人工衛星の視覚センサにより確認の後、小型人工衛星の軌道制御により袋状構造物を適切なところに移動させ、宇宙漂流物体を廃棄することができる。
本発明に係る宇宙漂流物体の回収方法を実施するための最良の形態を実施例に基づいて図面を参照しながら以下に説明する。
本実施例においては、地上からのトラッキングが困難であり、人工衛星に衝突した場合重大な影響を及ぼす数センチから10センチくらいの宇宙漂流物体を想定して説明する。また、宇宙空間における軌道としてはもっとも宇宙漂流物体の密度が大きい高度400kmとする。
図1において、宇宙漂流物体7を捕捉するための袋状構造物4は、ポリイミドと金属膜を合わせた強度の強い材料で構成し、ポリアミド繊維で構成された糸状の材料5で袋状構造物を囲み、該糸状の材料5で小型人工衛星1に装着する。袋状構造物4の大きさは、開口部の大きさを1辺が約1000mの正方形,奥行きを約1000mとする。 袋状構造物4自体は柔軟で折りたたみ可能であるので小さく折りたたんで宇宙空間に打ち上げられる。また、袋状構造物4のミッション期間は1年程度とする。
袋状構造物4の開口部に配置される小型人工衛星1は、大きさが約0.5m×0.5m×0.5m、重量が100kg程度の人工衛星であり、図2に示すリアクションホイール8、コールドガスジェットスラスタ11、イオンスラスタ10をアクチュエータとしてもち、希薄大気による揚力・抵抗力を利用するためのフィン2を装備する。小型人工衛星1の位置及び姿勢の制御は、同機に備えられたGPS受信機15、地球センサ14、加速度計・オプティカルファイバジャイロ13及び図示しない計算機により位置及び姿勢を計測し、前記したアクチュエータ及びフイン2を操作して行う。さらに、小型人工衛星1には袋状構造物4の中を観察するためのカメラ3を装備する。
袋状構造物4の開口部の形状を制御するため、3機以上の小型人工衛星1が 袋状構造物4の開口部の近傍に配置される必要があり、図1では4機の小型人工衛星1が配置されている。
また、袋状構造物4の立体形状を整えるため、袋状構造物4の後方にも小型人工衛星6を配置し、図示しない糸状の材料で袋状構造物4の後端と小型人工衛星6とを接続する。
図2に示すように、リアクションホイール8は3軸姿勢制御を行うため、各軸に対し1つ、計3つ以上(冗長系を含む)搭載する。
袋状構造物4の軌道は、それぞれの衛星が1km程度の間隔を取って平行に進むため、それぞれの衛星は地球重心を含む大円上をとることができず、常時、軌道制御を行う必要が生じる。このため、通常はイオンスラスタ10とフィン2による軌道制御を行う。
イオンスラスタ10はキセノンガスを用い、小型人工衛星の8箇所の頂点にそれぞれ3方向(計24個)配置する。コールドガスジェットスラスタ11は緊急用とし、イオンスラスタ10同様,小型人工衛星の8箇所の頂点にそれぞれ3方向(計24個)配置する。コールドガスは窒素を用い、小型人工衛星本体内に24個のジェットに共通のタンクとして搭載する。
フィン2は軌道上に存在する希薄大気を利用し、小型人工衛星に対し抗力や揚力を発生させる。これを個々の小型人工衛星が用いることにより、軌道制御を行う。フィン2には太陽電池12を配置し、電力の確保にも用いることができる。
小型人工衛星1及び6により袋状構造物4の形状を制御するとともに所定の軌道上を周回させることにより、宇宙漂流物体7を袋状構造物4内に自動的に捕捉することができる。
例えば、高度400kmの軌道上の袋状構造物4は、1日あたり15周程度周回するので、1年間運用した場合、2001年の宇宙漂流物体の空間密度を基準として計算すると、直径10cm以上のものが2個、1〜10cmのものが140個、1mm〜1cmのものが20000個捕捉できることになる。
袋状構造物4内に宇宙漂流物体が捕捉されると、小型人工衛星1に搭載されたカメラ3により確認される。
図3に示すように、ミッション終了時には、まず、袋状構造物4の開口部の小型衛星1が互いに接近して開口部を閉じ、捕捉した宇宙漂流物体を外部に出さないようにした後、後部の小型人工衛星6を前方に移動させ、全体構造を小さくして、地球大気圏に突入させることにより廃棄する。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の軌道高度で開口部の大きさの設定を変える等、さまざまな実施形態が考えられる。
本発明の実施の形態に係る宇宙漂流物体の回収方法及び回収装置の全体構成を示す概念図である。 本発明の実施の形態に係る小型人工衛星を説明する拡大図である。 本発明の実施の形態に係る宇宙漂流物体の回収装置が大気圏突入の状態を説明する概念図である。
符号の説明
1 袋状構造物の開口部に配置される小型人工衛星
2 小型人工衛星のフィン
3 袋状構造物内を観察するカメラ
4 袋状構造物
5 糸状材料
6 袋状構造物の後方に配置される小型人工衛星
7 回収された宇宙漂流物体
8 リアクションホイール
9 コールドガスジェット用窒素タンク
10 イオンスラスタ
11 コールドガスジェットスラスタ
12 太陽電池
13 加速度計・オプティカルファイバジャイロ
14 地球センサ
15 GPS受信機






















Claims (3)

  1. 袋状構造物の開口部近傍にほぼ等間隔に3機以上の小型人工衛星を配置し、該開口部と各小型人工衛星とを接続するとともに袋状構造物の後方にも小型人工衛星を配置し、袋状構造物の後端と接続し、各小型人工衛星を制御することにより袋状構造物の形状及び軌道を制御し、宇宙漂流物体を袋状構造物内に捕捉するようにしたことを特徴とする宇宙漂流物体の回収方法。
  2. 袋状構造物内に宇宙漂流物体が捕捉されたことを小型人工衛星の視覚センサにより確認の後、小型人工衛星の軌道制御により袋状構造物を大気圏に突入させ、宇宙漂流物体を廃棄するようにしたことを特徴とする請求項1記載の宇宙漂流物体の回収方法。
  3. 袋状構造物の開口部近傍にほぼ等間隔に3機以上の小型人工衛星を配置し、該開口部と各小型人工衛星とを接続するとともに袋状構造物の後方にも小型人工衛星を配置して袋状構造物の後端と接続し、各小型人工衛星にはリアクションホイール、コールドガスジェットスラスタ及びイオンスラスタからなるアクチュエータ及び希薄大気または太陽輻射圧による揚力、抵抗力を利用するためのフインを装備したことを特徴とする宇宙漂流物体の回収装置。










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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010537880A (ja) * 2007-08-28 2010-12-09 レイセオン カンパニー ペイロード中心構成を有する宇宙船
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KR101816453B1 (ko) 2016-11-18 2018-01-09 권대훈 우주쓰레기 제거 시스템
CN110182390A (zh) * 2019-05-05 2019-08-30 北京空间飞行器总体设计部 一种可重复使用空间碎片柔性抓捕布兜装置及抓捕方法

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