JP2006007106A - マイクロカプセル及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】 微粒子の表面に被覆した超微粒子又は薄膜からなるマイクロカプセル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係るマイクロカプセルの製造方法は、重力方向に対して略平行な断面の内部形状が多角形である真空容器1内に微粒子を収容し、前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記真空容器1を回転させることにより該真空容器1内の微粒子3を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うことで、該微粒子3の表面に該微粒子より粒径の小さい超微粒子又は薄膜を被覆させ、前記被覆した超微粒子又は薄膜の母体となっている前記微粒子3を取り除くことを特徴とする。なお、微粒子3を取り除く際は、溶解、気化、抽出等の方法を利用することが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明はマイクロカプセル及びその製造方法に係わり、特に、微粒子の表面に被覆した超微粒子又は薄膜からなるマイクロカプセル及びその製造方法に関する。
粉体は基礎的にも応用としても非常に魅力的な材料であり、現在様々な分野で利用されている。例えば粉体のきめの細かさを利用して、化粧品のファンデーションに使われたり、フェライトの微粒子は単一磁区を形成する為に磁気テープに塗布する磁性体として利用されている。また粉体の特性にその表面積の大きさがあるが、それを利用して触媒にも利用されている。このように非常に可能性の大きい材料である為、更に粉体表面に機能性材料を修飾させ、高機能、新機能を発現させる新材料開発技術が求められている。
現在使われている例として、上述のフェライト微粒子の保磁力を大きくする目的でCo膜で被覆することが挙げられる。しかしながら粉体表面に修飾する技術は、粉体の取扱が難しいことや個々の粉体微粒子全面を均一に修飾することが難しいことなどから、あまり開発が進んでいない。
現在利用されている方法は、置換めっき法、電解めっき法、化学蒸着法、真空蒸着法などが挙げられる。しかし、めっき法は毒性の強い廃液を処理する必要があり、環境に対する負荷が非常に大きい。化学蒸着法は物質によりプロセスが複雑になる為、使用条件が制限される。真空蒸着法はすべての面を均一に成膜することが難しい。このように現在までの粉体修飾法ではデザインした粉体材料が作れない。
しかし、新しい粉体修飾法によって作製した粉体材料を用いれば、マイクロカプセルのような新しい製品を製造することも可能である。
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、微粒子の表面に被覆した超微粒子又は薄膜からなるマイクロカプセル及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、物理蒸着法の一つであるスパッタリング法に注目した。この方法も一般には粉体全体に均一に微粒子を被覆することが難しいが、担体を選ばない、金属から無機物までを粉体表面に修飾できる、環境負荷が小さい、等々の理由から非常に汎用性が高いと考えられる。そこで、今回我々は多角バレルスパッタリング法を発明した。この方法は粉体の入っている多角バレルを回転させることで粉体を攪拌あるいは回転させ、粉体表面を均一に修飾する方法である。
以下、具体的に説明する。
本発明に係るマイクロカプセルの製造方法は、重力方向に対して略平行な断面の内部形状が多角形である真空容器内に微粒子を収容し、前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記真空容器を回転させることにより該真空容器内の微粒子を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うことで、該微粒子の表面に該微粒子より粒径の小さい超微粒子又は薄膜を被覆させ、前記被覆した超微粒子又は薄膜の母体となっている前記微粒子を取り除くことを特徴とする。
なお、微粒子を取り除く際は、溶解、気化、抽出等の方法を利用することが好ましい。
上記本発明に係るマイクロカプセルの製造方法によれば、重力方向に対して略平行な断面に対して略垂直方向(即ち、ほぼ水平方向)を回転軸として真空容器自体を回転させることで微粒子自体を回転させ攪拌でき、更に真空容器の内部の断面形状を多角形とすることにより、微粒子を重力により定期的に落下させることが可能となる。このため、攪拌効率を飛躍的に向上させることができ、微粒子を扱う時にしばしば問題となる水分や静電気力による微粒子の凝集を防ぐことができる。つまり回転により攪拌と、凝集した微粒子の粉砕を同時かつ効果的に行うことができる。したがって、粒径の非常に小さい微粒子に該微粒子より粒径が更に小さい超微粒子又は薄膜を被覆することが可能となる。このようにして被覆した超微粒子又は薄膜の母体となっている微粒子を取り除くことにより、非常に径の小さいマイクロカプセルを製造することができる。
本発明に係るマイクロカプセルの製造方法は、内部の断面形状が多角形を有する真空容器内に微粒子を収容し、前記微粒子に振動を加えると共に前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記真空容器を回転させることにより該真空容器内の微粒子を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うことで、該微粒子の表面に該微粒子より粒径の小さい超微粒子又は薄膜を被覆させ、前記被覆した超微粒子又は薄膜の母体となっている前記微粒子を取り除くことを特徴とする。
本発明に係るマイクロカプセルの製造方法は、内部の断面形状が多角形を有する真空容器内に微粒子を収容し、前記真空容器を加熱すると共に前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記真空容器を回転させることにより該真空容器内の微粒子を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うことで、該微粒子の表面に該微粒子より粒径の小さい超微粒子又は薄膜を被覆させ、前記被覆した超微粒子又は薄膜の母体となっている前記微粒子を取り除くことを特徴とする。
本発明に係るマイクロカプセルは、内部の断面形状が多角形を有する真空容器を、前記断面に対して略垂直方向を回転軸として回転させることにより、該真空容器内の微粒子を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うことで、該微粒子の表面に該微粒子より粒径の小さい超微粒子又は薄膜が被覆され、この被覆された超微粒子又は薄膜の母体となっている前記微粒子が取り除かれたものであることを特徴とする。
本発明に係るマイクロカプセルは、内部の断面形状が多角形を有する真空容器を、前記断面に対して略垂直方向を回転軸として回転させることにより、該真空容器内の微粒子を攪拌あるいは回転させると共に前記微粒子に振動を加えながらスパッタリングを行うことで、該微粒子の表面に該微粒子より粒径の小さい超微粒子又は薄膜が被覆され、この被覆された超微粒子又は薄膜の母体となっている前記微粒子が取り除かれたものであることを特徴とする。
本発明に係るマイクロカプセルは、内部の断面形状が多角形を有する真空容器を加熱すると共に、前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記真空容器を回転させることにより、該真空容器内の微粒子を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うことで、該微粒子の表面に該微粒子より粒径の小さい超微粒子又は薄膜が被覆され、この被覆された超微粒子又は薄膜の母体となっている前記微粒子が取り除かれたものであることを特徴とする。
以上説明したように本発明によれば、微粒子の表面に被覆した超微粒子又は薄膜からなるマイクロカプセル及びその製造方法を提供することができる。
発明を実施するための形態
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係る実施の形態による多角バレルスパッタ装置の概略を示す構成図である。この多角バレルスパッタ装置は、微粒子(粉体)の表面に、該微粒子より粒径の小さい超微粒子(ここでの超微粒子とは微粒子より粒径の小さい微粒子をいう)又は薄膜を被覆させるための装置である。
多角バレルスパッタ装置は、微粒子(粉体試料)3に超微粒子又は薄膜を被覆させる真空容器1を有しており、この真空容器1は直径200mmの円筒部1aとその内部に設置された断面が六角形のバレル(六角型バレル)1bとを備えている。ここで示す断面は、重力方向に対して略平行な断面である。なお、本実施の形態では、六角形のバレル1bを用いているが、これに限定されるものではなく、六角形以外の多角形のバレルを用いることも可能である。
真空容器1には回転機構(図示せず)が設けられており、この回転機構により六角型バレル1bを矢印のように回転させることで該六角型バレル1b内の微粒子(粉体試料)3を攪拌あるいは回転させながら被覆処理を行うものである。前記回転機構により六角型バレルを回転させる際の回転軸は、ほぼ水平方向(重力方向に対して垂直方向)に平行な軸である。また、真空容器1内には円筒の中心軸上にPtからなるスパッタリングターゲット2が配置されており、このターゲット2は角度を自由に変えられるように構成されている。これにより、六角型バレル1bを回転させながら被覆処理を行う時、ターゲット2を粉体試料3の位置する方向に向けることができ、それによってスパッタ効率を上げることが可能となる。なお、本実施の形態では、Ptターゲットを用いているが、Pt以外の材料(各種金属や酸化物等)を微粒子に被覆することも可能であり、その場合は被覆する材料からなるターゲットを用いることとなる。
真空容器1には配管4の一端が接続されており、この配管4の他端には第1バルブ12の一方側が接続されている。第1バルブ12の他方側は配管5の一端が接続されており、配管5の他端はターボ分子ポンプ(TMP)10の吸気側に接続されている。ターボ分子ポンプ10の排気側は配管6の一端に接続されており、配管6の他端は第2バルブ13の一方側に接続されている。第2バルブ13の他方側は配管7の一端に接続されており、配管7の他端はポンプ(RP)11に接続されている。また、配管4は配管8の一端に接続されており、配管8の他端は第3バルブ14の一方側に接続されている。第3バルブ14の他方側は配管9の一端に接続されており、配管9の他端は配管7に接続されている。
本装置は、真空容器1内の粉体試料3を加熱するためのヒータ17を備えている。また、本装置は、真空容器1内の粉体試料3に振動を加えるためのバイブレータ18を備えている。また、本装置は、真空容器1の内部圧力を測定する圧力計19を備えている。また、本装置は、真空容器1内に窒素ガスを導入する窒素ガス導入機構15を備えていると共に真空容器1内にアルゴンガスを導入するアルゴンガス導入機構16を備えている。また反応性スパッタリングを行えるように、酸素等を導入できるガス導入機構20も備えている。また、本装置は、ターゲット2と六角型バレル1bとの間に高周波を印加する高周波印加機構(図示せず)を備えている。尚、ターゲット2と六角型バレル1bとの間には直流も印加できるようになっている。
次に、本発明の実施の形態によるマイクロカプセルの製造方法について説明する。このマイクロカプセルは、医薬としてのドラッグデリバリー、農薬としての徐放剤カプセル、新材料調製の鋳型に利用できるものである。
図1に示す多角バレルスパッタ装置を用いて、前記多角バレルスパッタ方法により微粒子の表面に該微粒子より粒径の小さい超微粒子又は薄膜を被覆させる。この際、超微粒子又は薄膜の材料はマイクロカプセルとして使用する場合に適したものを用いる。
この後、前記被覆した超微粒子又は薄膜の母体となっている微粒子を溶解、気化、抽出等を利用して取り除く。これにより、被覆した超微粒子又は薄膜の内部を中空とすることができる。従って、被覆した微粒子又は薄膜からなるマイクロカプセルを調製することができる。
次に、マイクロカプセルの製造方法をより詳細に説明する。即ち、上記多角バレルスパッタ装置を用いてNaCl微粒子3にPtからなる超微粒子又は薄膜を被覆した後、母体となっているNaClを除去することでマイクロカプセルを製造する方法について、図1〜図3を参照しつつ説明する。
図2(A)〜(D)は、表面にPtを被覆したNaCl微粒子から母体となっているNaCl微粒子を除去する方法を示す図である。図3は、図2に示す水中のCl濃度の経時変化を示すグラフである。
まず、図1に示す多角バレルスパッタ装置の六角型バレル1b内に約6グラムの粉体試料3を導入する。この粉体試料3としては粒径が100〜500μmの大きさのNaCl粉体を用いた。また、ターゲット2にはPtを用いた。なお、本実施の形態では、NaCl粉体を用いているが、これに限定されるものではなく、他の材料からなる粉体を用いることも可能である。本多角バレルスパッタ方法を用いれば、幅広い材料粉体に超微粒子又は薄膜を被覆することが可能である。
次いで、ターボ分子ポンプ10を用いて六角型バレル1b内に高真空状態を作り、六角型バレル内を1×10−5Paに減圧した。その後、アルゴンガス供給機構16又は窒素ガス供給機構15によりアルゴン又は窒素などの不活性ガスを六角型バレル1b内に導入する。この際の六角型バレル内の圧力は1Pa程度である。場合によっては酸素と水素の混合ガスを六角型バレル1b内に導入しても良い。そして、回転機構により六角型バレル1bを100Wで30分間、20rpmで回転させることで、六角型バレル1b内の粉体試料3を回転させ、攪拌させる。その際、ターゲットは粉体試料の位置する方向に向けられる。その後、高周波印加機構によりターゲット2と六角型バレル1bとの間に高周波を印加することで、NaCl粉体3の表面にPtをスパッタリングする。このようにしてNaCl微粒子3の表面にPtからなる超微粒子又は薄膜を被覆することができる。
この後、図2(A)に示すように、ビーカーに水を入れ、この水の中にPtを被覆したNaCl微粒子を入れる。この際、Ptを被覆したNaCl微粒子は水の底に沈む。また、このときの水中のCl濃度は、図3に示すように0である。
次いで、時間が経過するにしたがい、図2(B)、図2(C)及び図2(C−2)に示すように、Ptを被覆した微粒子が徐々に水面に浮かんでくる。これは、母体であるNaCl微粒子が水に溶解して被覆したPtの内部から除去されるためである。母体であるNaCl微粒子が水に溶解している様子は、図3に示すように水中のCl濃度が時間の経過にしたがい上昇することからもわかる。
次いで、一定の時間が経過すると、図2(D)に示すように、Ptを被覆した微粒子の全てが水面に浮かぶ。このようにしてPtを被覆した全ての微粒子の内部のNaClが除去され、マイクロカプセルが作製される。
上記実施の形態によれば、六角型バレル自体を回転させることで粉体自体を回転させ攪拌でき、更にバレルを六角型とすることにより、粉体を重力により定期的に落下させることができる。このため、攪拌効率を飛躍的に向上させることができ、粉体を扱う時にしばしば問題となる水分や静電気力による粉体の凝集を防ぐことができる。つまり回転により攪拌と、凝集した粉体の粉砕を同時かつ効果的に行うことができる。したがって、粒径の非常に小さい微粒子に該微粒子より粒径が更に小さい超微粒子又は薄膜を被覆することが可能となる。このようにして被覆した超微粒子又は薄膜の母体となっている微粒子を取り除くことにより、非常に径の小さいマイクロカプセルを製造することができる。具体的には、粒径が5μm以下の微粒子に超微粒子又は薄膜を被覆することも可能となり、そのような大きさのマイクロカプセルを製造することも可能である。
また、本実施の形態では、真空容器1の外側にヒータ17を取り付けており、このヒータ17により六角型バレル1bを400℃まで加熱することができる。このため、真空容器1の内部を真空にする際、ヒータ17で六角型バレルを加熱することにより、該六角型バレル内の水分を気化させ排気することができる。したがって、粉体を扱う時に問題となる水を六角型バレル内から除去することができるため、粉体の凝集をより効果的に防ぐことができる。
また、本実施の形態では、真空容器1の外側にバイブレータ18を取り付けており、このバイブレータ18により六角型バレル内の粉体3に振動を加えることができる。これにより、粉体を扱う時に問題となる粉体同士の凝集やバレル壁面への粉体吸着をより効果的に防ぐことが可能となる。
また、本実施の形態では、ドライプロセスである多角バレルスパッタリング法により粉体試料3の表面に微粒子を被覆しているため、従来技術のめっき法のように廃液の処理が必要なく、環境に対する負荷も小さくできるという利点がある。
尚、上記実施の形態では、バイブレータ18により六角型バレル内の粉体3に振動を加えているが、バイブレータ18の代わりに、又は、バイブレータ18に加えて、六角型バレル内に棒状部材を収容した状態で該六角型バレルを回転させることにより、粉体3に振動を加えることも可能である。これにより、粉体を扱う時に問題となる凝集をより効果的に防ぐことが可能となる。
次に、上記多角バレルスパッタ方法によりNaCl粉体表面にPtの超微粒子を修飾した試料(被覆微粒子)の電子顕微鏡観察の結果について説明する。
図4は、右側がスパッタリング前のNaCl微粒子(粉体試料)の外観を示す写真であり、右側がスパッタリング前のNaCl微粒子を光学顕微鏡で撮影した写真である。図5は、右側がスパッタリング後の被覆微粒子の外観を示す写真であり、右側がスパッタリング後の被覆微粒子を光学顕微鏡で撮影した写真である。
図4の右側に示すように、スパッタリング前のNaCl粉体は白色であるが、図5の右側に示すように、スパッタリング後の被覆微粒子は明らかに金属光沢を有していることがわかる。また、スパッタリング後の被覆微粒子には白色の粒子が認められないことから、全ての粒子にほぼ均一なPtが被覆している。
図4の左側に示すスパッタリング前の粒子は透明であるのに対し、図5の左側に示すスパッタリング後の粒子は、全面に金属光沢が確認される。さらに粒子の隅々まで一様に金属光沢をていし、粉体表面(微粒子表面)に均一な膜が形成されている。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、微粒子に薄膜を成膜する成膜条件を適宜変更することも可能である。また、前記超微粒子又は薄膜の材料としては、高分子材料、無機材料、金属材料、合金材料又は炭素材料を用いることも可能である。また、前記微粒子の材料としては高分子材料、有機材料、金属材料、無機材料又は炭素材料を用いることも可能である。
マイクロカプセルは、医薬・農薬品、更には食品や化粧品の分野で広く利用できると考えられる。
例えば、カプセル内に癌の薬を入れたマイクロカプセルを作る。このマイクロカプセルを血管注射で体内に入れ、患部に到達後、体外から間接的に患部を加熱することで、マイクロカプセル内の薬がしみ出し(徐放し)、薬としての効果を発揮する。尚、マイクロカプセルはTiなどの生体適合性のある材料で作られていることが好ましい。また、マイクロカプセルは小さくなるほど応力がかかりにくくなり、マイクロカプセル自体が壊れにくくなると考えられる。
本発明に係る実施の形態による多角バレルスパッタ装置の概略を示す構成図である。 (A)〜(D)は、表面にPtを被覆したNaCl微粒子から母体となっているNaCl微粒子を除去する方法を示す図である。 図2に示す水中のCl濃度の経時変化を示すグラフである。 右側がスパッタリング前のNaCl微粒子(粉体試料)の外観を示す写真であり、右側がスパッタリング前のNaCl微粒子を光学顕微鏡で撮影した写真である。 右側がスパッタリング後の被覆微粒子の外観を示す写真であり、右側がスパッタリング後の被覆微粒子を光学顕微鏡で撮影した写真である。
符号の説明
1…真空容器
1a…円筒部
1b…六角型バレル
2…ターゲット
3…微粒子(粉体試料)
4〜9…配管
10…ターボ分子ポンプ(TMP)
11…ポンプ(RP)
12〜14…第1〜第3バルブ
15…窒素ガス導入機構
16…アルゴンガス導入機構
17a,17b…ヒータ
18…バイブレータ
19…圧力計
20…ガス導入機構

Claims (6)

  1. 重力方向に対して略平行な断面の内部形状が多角形である真空容器内に微粒子を収容し、
    前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記真空容器を回転させることにより該真空容器内の微粒子を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うことで、該微粒子の表面に該微粒子より粒径の小さい超微粒子又は薄膜を被覆させ、
    前記被覆した超微粒子又は薄膜の母体となっている前記微粒子を取り除くことを特徴とするマイクロカプセルの製造方法。
  2. 内部の断面形状が多角形を有する真空容器内に微粒子を収容し、
    前記微粒子に振動を加えると共に前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記真空容器を回転させることにより該真空容器内の微粒子を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うことで、該微粒子の表面に該微粒子より粒径の小さい超微粒子又は薄膜を被覆させ、
    前記被覆した超微粒子又は薄膜の母体となっている前記微粒子を取り除くことを特徴とするマイクロカプセルの製造方法。
  3. 内部の断面形状が多角形を有する真空容器内に微粒子を収容し、
    前記真空容器を加熱すると共に前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記真空容器を回転させることにより該真空容器内の微粒子を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うことで、該微粒子の表面に該微粒子より粒径の小さい超微粒子又は薄膜を被覆させ、
    前記被覆した超微粒子又は薄膜の母体となっている前記微粒子を取り除くことを特徴とするマイクロカプセルの製造方法。
  4. 内部の断面形状が多角形を有する真空容器を、前記断面に対して略垂直方向を回転軸として回転させることにより、該真空容器内の微粒子を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うことで、該微粒子の表面に該微粒子より粒径の小さい超微粒子又は薄膜が被覆され、この被覆された超微粒子又は薄膜の母体となっている前記微粒子が取り除かれたものであることを特徴とするマイクロカプセル。
  5. 内部の断面形状が多角形を有する真空容器を、前記断面に対して略垂直方向を回転軸として回転させることにより、該真空容器内の微粒子を攪拌あるいは回転させると共に前記微粒子に振動を加えながらスパッタリングを行うことで、該微粒子の表面に該微粒子より粒径の小さい超微粒子又は薄膜が被覆され、この被覆された超微粒子又は薄膜の母体となっている前記微粒子が取り除かれたものであることを特徴とするマイクロカプセル。
  6. 内部の断面形状が多角形を有する真空容器を加熱すると共に、前記断面に対して略垂直方向を回転軸として前記真空容器を回転させることにより、該真空容器内の微粒子を攪拌あるいは回転させながらスパッタリングを行うことで、該微粒子の表面に該微粒子より粒径の小さい超微粒子又は薄膜が被覆され、この被覆された超微粒子又は薄膜の母体となっている前記微粒子が取り除かれたものであることを特徴とするマイクロカプセル。
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