JP2006000648A - ハンドピース用先端部 - Google Patents

Abstract

【課題】 ハンドピース用先端部と注入スリーブとの間における簡単な接続を実現するハンドピース用先端部を提供すること。
【解決手段】 シール部と、隆起部もしくはスナップ式ロック部と、停止部とを有するハンドピース用先端部。斯かる構成によれば、注入スリーブはねじ込み作業なしでハンドピース用先端部上へと押し込まれ得る。隆起部は注入スリーブを、所定位置に固定する。シール部は、接続からの漏出を防止する。停止部は、注入スリーブがハンドピース用先端部上へと過剰に押し込まれることを防止する。ハンドピース用先端部は、雌ネジが形成された習用の注入スリーブと共に使用され得る。
【選択図】 図１

Description

本発明は概して白内障および水晶体除去手術の分野に関し、より詳細には、ハンドピース用先端部および注入スリーブに関する。

最も単純な表現において人間の眼球は、角膜と称される透明な外側部分を通して光を透過させると共に、水晶体により画像を網膜上へと焦点合わせすることで視力を提供すべく機能する。焦点合わせされた画像の品質は、眼球のサイズおよび形状、および、角膜および水晶体の透明度などの多くの要因に依存する。

年齢もしくは疾患などにより水晶体の透明度が低くなると、網膜へと透過され得る光が減少することから視力は低下する。眼球の水晶体におけるこの欠陥は、医学的には白内障として知られる。この疾患に対して一般的に認められた治療は、水晶体を手術により除去して水晶体機能を人工の眼内レンズ(IOL)で置き換えることである。

米国において白内障である水晶体の大部分は、水晶体超音波乳化吸引(phacoemulsification)と称される外科的技術により除去される。この処置の間においては、水晶体超音波乳化吸引用の小径の切除用先端部(cutting tip)が疾患水晶体内に挿入されて超音波的に振動される。振動する切除用先端部は水晶体を液化もしくは乳化することから、水晶体は眼球の外方へと吸引され得る。疾患水晶体は除去されたなら、人工水晶体により置き換えられる。

眼科的処置に適した典型的な超音波式手術デバイスは、超音波的に駆動されるハンドピースと、取付けられた切除用先端部と、潅流スリーブと、電子制御装置とから成る。ハンドピース・アセンブリは、電気ケーブルおよび可撓管により制御装置に取付けられる。電気ケーブルを介して制御装置は、取付けられた切除用先端部に対してハンドピースにより伝達されるパワーレベルを変更し、且つ、可撓管は、ハンドピース・アセンブリを介して眼球に対して潅流用流体を供給すると共に眼球から吸引流体を吸引する。

ハンドピースの作動部分は、一群の圧電結晶に対して直接的に取付けられた共鳴用のバー(bar)もしくは角状部材(horn)であって中央に配置された中空の共鳴用のバーまたは角状部材である。圧電結晶は、水晶体超音波乳化吸引の間において、角状部材と、取付けられた切除用先端部との両方を駆動するために必要とされる所要の超音波振動を供給すると共に、制御装置により制御される。圧電結晶／角状部材アセンブリは可撓性取付部材により、ハンドピースの中空本体もしくはシェル内に懸架される。ハンドピース本体は、該本体の末端にて、減径された部分もしくは円錐頭にて終端する。円錐頭の末端部は雄ネジ部が形成され、潅流スリーブを受け入れる。同様に、角状部材のボア（穴部）はその末端にて雌ネジ部が形成され、切除用先端部を受容する。潅流スリーブもまた、ハンドピース用先端部の雄ネジ部に対して螺着されるべく雌ネジ部が形成されたボアを有する。レーザによる水晶体の液体式破砕用ハンドピースなどの、超音波以外のハンドピースは同様の構成を用いている。

先行技術において使用されるハンドピース用先端部と注入スリーブとの間のネジ接続は極めて良好に機能するが、不必要に作業困難であると共に時間が掛かる。故に、ハンドピース用先端部と注入スリーブとの間における更に簡単な接続に対する要望が依然として存在する。

本発明は、シール部と、隆起部もしくはスナップ式ロック部と、停止部とを有するハンドピース用先端部を提供することで、先行技術を改良するものである。斯かる構成によれば、注入スリーブは、ねじ込み作業なしでハンドピース用先端部上へと押し込まれ得る。隆起部は、注入スリーブを所定位置に固定する。シール部は、接続からの漏出を防止する。停止部は、注入スリーブがハンドピース用先端部上へと過剰に押し込まれることを防止する。ハンドピース用先端部は、雌ネジ部が形成された習用の注入スリーブと共に使用され得る。

故に本発明のひとつの目的は、手術用ハンドピースに対してスナップ式ロック部構造を有するハンドピース用先端部を提供することに在る。

本発明のもう一つの目的は、手術用ハンドピースに対して停止部を有するハンドピース用先端部を提供することに在る。

本発明の更にもう一つの目的は、手術用ハンドピースに対してシール部を有するハンドピース用先端部を提供することに在る。

本発明のこれらの及び他の利点および目的は、以下の詳細な説明および各請求項から明らかとなる。

本発明のハンドピース用先端部10は、テキサス州、フォートワースのアルコン・ラボラトリ社(Alcon Laboratories, Inc., Fort Worth, Texas)から市販されているUNIVERSAL(登録商標)、LEGACY(登録商標)、INFINITI(登録商標)およびAQUALASE(登録商標)手術システムにおいて用いられるハンドピースなどの、任意の種々の超音波式および非超音波式のハンドピースと組み合わせて使用され得る。ひとつの適切なハンドピース用先端部10は、米国特許出願第10/641,947号明細書の第2頁、第21〜27行目、第3頁、第1〜17行目、およびその図面に記載されている。ハンドピース用先端部10は、プラスチック、ステンレス鋼もしくはチタンなどの任意の適切な材料で作成された本体11を有すると共に、(たとえばシリコーン・ゴムなどの)習用の構成とされ得る注入スリーブ12を受容すべくデザインされる。本体11は、概して中空とされ得ると共に、減径シャフト17が一体的に形成されたハブ13を有する。

図２に最適に示される如く、シャフト17は、該シャフト17の回りで周方向に延在する周方向の谷部もしくは溝の形態の流体シール部15を有する。シール部15の基部側には、周方向に延在する隆起部もしくは唇部から成るスナップ式ロック部16が配置される。スナップ式ロック部16は、シャフト17上に注入スリーブ12を固定すべく該注入スリーブ12の雌ネジ部18内に受容されるべく、且つ、二次的な流体シールとして作用すべく、寸法設定かつ形状化される。一次的な流体シールは、注入スリーブ12における周方向に延在するリブ14であってシール部15内の所定位置にスナップ式係合する周方向に延在するリブ14により形成される。隆起フランジ20は、停止部として作用し、注入スリーブ12がシャフト17上で過剰に押し込まれることを防止する。

本記載は、例示および説明を目的としてなされたものである。当業者であれば、上述の発明に対してはその有効範囲もしくは精神から逸脱せずに変形および変更が為され得ることは明らかである。

注入スリーブを受容する本発明のハンドピース用先端部の側面図である。 ハンドピース用先端部上に設置された注入スリーブを示す本発明のハンドピースの断面図である。

符号の説明

１０ ハンドピース用先端部
１１ 本体
１２ 注入スリーブ
１３ ハブ
１５ シール部
１６ スナップ式ロック部
１７ シャフト
２０ 隆起フランジ

Claims (6)

1. ａ）ハブと、当該本体から突出する細長いシャフトとを有する本体と、
   ｂ）前記シャフト上のスナップ式ロック部と、
   ｃ）前記シャフト上の流体シール部と、
   を有する、ハンドピース用の先端部。
2. 前記スナップ式ロック部は、周方向に延在する隆起部もしくは唇部を有する、請求項１に記載のハンドピース用先端部。
3. 前記流体シール部は、周方向に延在する溝を有する、請求項１に記載のハンドピース用先端部。
4. 前記シャフト上の停止部を更に有する、請求項１に記載のハンドピース用先端部。
5. ａ）ハブと、当該本体から突出する細長いシャフトとを有する本体と、
   ｂ）前記シャフト上で隆起部もしくは唇部の形態とされた周方向に延在するスナップ式ロック部と、
   ｃ）前記シャフト上の流体シール部と、
   ｄ）前記シャフト上の停止部と、
   を有する、ハンドピース用の先端部。
6. 前記流体シール部は、周方向に延在する溝を有する、請求項５に記載のハンドピース用先端部。