JP2005538826A - 水精製におけるスラッジの消化方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、水精製におけるスラッジの消化方法であって、天然重合体状物質を消化し得る酵素混合物を用意する工程、該酵素混合物を水性スラッジ懸濁液に加える工程、およびその後、少なくとも一種の発酵細菌を該懸濁液に加え、それによって得られた懸濁液を発酵させる工程を含んでなる方法に関する。

Description

本発明は、水精製におけるスラッジの消化方法および、該方法の、水精製に使用される従来の消化に追加するか、またはその代わりとしての使用に関する。
廃水処理スラッジの処理および廃棄は、環境的、経済的および技術的に益々重要な問題になっている。近年、廃水の有機物負荷が増大し、高度の廃水処理を必要とする環境規制が強化されるにつれて、生じる廃棄物の量が劇的に増加している。スエーデンでは、廃水処理施設における下水処理の後、なお百万トンを超えるスラッジが毎年生じている。伝統的に、このスラッジは、畑に肥料として散布されるか、または堆積もしくは燃焼させている。しかし、多くの問題が引き起こされている。1999年、Lantbrukarnas Riksfoerbundで、スエーデン全国農業組合がその構成員に、スラッジに有害物質が含まれている疑いがあるので、スラッジを肥料として使用しないように警告している。埋め立てによる廃棄も益々経費がかかるようになっている。埋立地の増大および閉鎖、地下水の汚染および埋立地における生物作用によるメタン生産に関連する安全性の問題に対する国民の関心が、問題をさらに大きくしている。燃焼により生じる可能性がある有害物質および得られる灰から起こる恐れがある重金属汚染の問題にも国民の関心が集まっている。そこで、2002年1月に新しい廃棄物税が導入され、研究者による優れた解決策を求めている。2005年までに、スラッジとして有機物質を堆積させることが完全に違法になるので、状況はさらに深刻になる。従って、大量のスラッジに関わる問題は、今日緊急を要し、新しい処理方法が即求められている。
代わりの方法を試験すべきである他の理由もある。スラッジは、有機物質、エネルギーおよび栄養として貴重な資源、例えばリンおよび窒素、を含む。人口の大幅な増加により、次の世紀にはリンが不足することになり、リンは生物にとって不可欠な物質である。従って、スラッジ量を減少させると共に、リンのような生成物およびバイオガスの供給源となるスラッジ処理が望ましい。
一般的に、下記の種類の廃水処理方法が考えられる。
1.機械的/物理的方法、例えば沈降、浮選、増粘、濾過、遠心分離およびメンブラン技術(限外濾過、逆浸透)。
2.物理化学的方法、例えば蒸発、ストリッピング、吸収、イオン交換、化学的沈殿、燃焼、熱分解、ガス化および吸着。
3.生物学的方法、例えば好気性処理、嫌気性処理、および他の無酸素処理(脱硝、サルフェート還元)。
処理の後に分離されるスラッジは、通常、生スラッジと呼ばれる。このスラッジは、それが除去される処理工程の場所に応じて異なった名称を有する。一次スラッジは機械的工程の後に分離されており、二次スラッジは生物学的工程の後に、三次スラッジは沈殿工程の後に分離されている。
所望の結果を得るには様々な方法を組み合わせる必要があろうが、明らかに生物学的技術は、廃水処理に最も大きな可能性を有している。生物学的方法は、生物分解性有機化合物、窒素、リンおよび硫黄化合物、病原性生物および各種の重金属を除去するのに使用できる。効果的な末端電子受容体、例えばサルフェート、ナイトレート、および金属の酸化された形態が無酸素環境中に存在しない場合、有機物質の主要分解経路としてメタン生産が起こる。
このように、廃水処理スラッジの処理および廃棄は、環境的、経済的および技術的に益々重要な問題になっている。上記のように、スエーデンでは、2005年までに有機物質をスラッジとして廃棄することが違法になる。従って、大量のスラッジに関わる問題は、今日緊急を要し、新しい処理方法が優先的に求められている。
本発明は、一態様で、水精製におけるスラッジの消化方法であって、
a)天然重合体状物質を消化し得る少なくとも一つの酵素混合物を用意する工程、
b)該少なくとも一つの酵素混合物を水性スラッジ懸濁液に加える工程、およびその後、
c)所望により少なくとも一種の発酵細菌を該懸濁液に加え、それによって工程b)で得られた懸濁液を発酵させる工程
を含んでなる方法に関する。
本発明は、一態様で、水精製におけるスラッジの消化方法であって、
a)天然重合体状物質を消化し得る酵素混合物を用意する工程、
b)該酵素混合物を水性スラッジ懸濁液に加える工程、およびその後、
c)少なくとも一種の発酵細菌を該懸濁液に加え、それによって工程b)で得られた懸濁液を発酵させる工程
を含んでなる方法に関する。
別の態様で、本発明は、本発明の方法の、水精製に使用される従来の消化に追加する使用に関する。
本発明はさらに、本発明の方法の、水精製に使用される従来の消化に代わる使用に関する。
本発明の一実施態様では、酵素混合物で与えられる酵素は、セルラーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、ペクチナーゼ、デキストラナーゼ、プロテアーゼ、パルプ酵素(pulpzyme)およびオキシダーゼから選択するが、これらに限定するものではない。無論、スラッジを消化できるすべての酵素を酵素混合物に使用できる。当業者は、酵素の他の変形を容易に選択することができる。酵素混合物に使用する酵素の選択は、スラッジ懸濁液の起源、すなわち家庭廃水および/または工業廃水、所望の結果および経済性の観点によって異なる。後で加える細菌が基質をより利用し易くなるように、酵素混合物には他の成分、例えば乳化剤および懸濁剤、を加えることができる。
本発明の別の実施態様では、酵素混合物は、好ましくは非イオン系である界面活性剤を含んでなる。別の実施態様では、界面活性剤は、天然および合成アルコールエトキシレート、FAE(脂肪アルコールエトキシレート)、pluronics、ポリジメチルシロキサン共重合体および様々なTween、例えばTween 20、Tween 40およびTween 80、から選択するが、これらに限定するものではない。Tweenは、一連の一般目的用乳化剤および界面活性剤の商標である。これらの物質は、ヘキシトール(hexytol)無水物の脂肪酸部分エステルのポリオキシエチレン誘導体である。これらの物質は、一般的に水に可溶性または分散性であり、有機溶解度が大きく異なっている、The Condensed Chemical Dictionary, 6thEd., Copyright 1950, 1956, Reinhold Publishing Corporation, New York、以前はFrancis M. Turnerにより管理され、Arthur and Elizabeth Roseにより全面改訂および拡張。Pluronicsは、エチレンオキシドをプロピレングリコールに付加することにより製造された非イオン系界面活性剤に対する商標である。これらの物質は、液体、ペースト、フレークおよび粉末形態で市販されており、すべて100%活性の薬剤である、Condensed Chemical Dictionary, 6thEd., Copyright 1950, 1956, Reinhold Publishing Corporation, New York、以前はFrancis M. Turnerにより管理され、Arthur and Elizabeth Roseにより全面改訂および拡張。この界面活性剤は、スラッジ懸濁液の0.0025〜5重量%、好ましくは0.005〜2.0重量%の範囲内で存在する。界面活性剤は、表面張力を変化させ、それによってスラッジ中の基質が細菌に到達し易くなる。スラッジを細菌に到達し易くすることができるすべての界面活性剤が、本来使用可能であり、本発明の範囲内に入る。界面活性剤で得られるすべての結果が、この処理のより広範囲な使用を推奨している。
本発明のさらに別の実施態様では、スラッジ懸濁液あたりの酵素混合物の使用量は、TSスラッジ1%あたり0.2〜0.001酵素混合物、好ましくはTSスラッジ1%あたり0.06〜0.001酵素混合物である。
本発明の一実施態様では、発酵細菌を酸発生(acidogenic)細菌、アセト発生(acetogenic)細菌およびメタン生産細菌から選択する。酸発生細菌は、1〜6個の炭素を含む酸、例えばギ酸、プロピオン酸または酪酸、乳酸、を形成することができる。本発明の利点の一つは、スラッジ量が減少するにつれて、別の生成物、例えばメタン生産細菌細菌の場合にはメタン、が同時に得られることである。得られる生成物を分離し、精製し、他の用途にさらに使用することができる。これは、無論、経済的な観点から有益である。従って、スラッジの優れた消化に加えて、消化から価値の高いさらなる生成物が得られるのである。これらのさらなる生成物は、メタンだけである必要はなく、無論、使用する細菌により生産されるすべての生成物である。
本発明の好ましい実施態様では、発酵細菌の少なくとも一つの種はメタン生産細菌である。メタン生産細菌は、従来の消化剤(digester)に加えるか、または例えば処理方法が連続式である場合、消化剤中にすでに存在していてもよい。他の細菌も消化剤に加えるか、または連続処理方法の別の工程で加えることができる。しかし、処理方法はバッチ式でもよい。さらに別の実施態様では、メタン生産細菌をMethanosarcinaおよびMethanosaeta属、例えばMethanosarcina barkeri、Methanosarcina mazeii、Methanosarcina acetivorans、Methanosarcina soehgenii種およびそれらの混合物から選択する。Methanosaetaは、アセテートをメタンに化学量論的に転化する唯一の種であるのに対し、他の種は、H、CO、エタノール、ホルメート、および他の有機酸も利用する。本発明の別の実施態様では、発酵細菌は、Gluconobacter oxydans、Acetobacter種、polymyxa、Bacillus coagulans、Lactobacillus、Acetogenium kivui、Lactobacillus buchneri、およびPaeudomonas種から選択する。本発明の範囲内で使用できる他の細菌は、Bacillus属、例えば、Bacillus macerans種、およびClostridium属、すなわちClostridium thermoaceticus、Clostridium lentocellum、Clostridium formicoaceticum、およびClostridicum thermocellumである。
微生物が消化する天然重合体状物質は、タンパク質、多糖類、脂肪、ワックス、鉱油およびポリフェノール、例えばリグニン、であるが、これらに限定するものではない。天然重合体状物質は、単純な糖、例えば二または単糖類、4〜25個の炭素原子を有する不飽和または飽和脂肪酸、ペプチドおよびアミノ酸に消化される。
消化に使用する細菌の性質は、それを何時スラッジ懸濁液に加えるかを考慮する時に問題となる。細菌の中には、スラッジ懸濁液中の基質に他の細菌より、より早く作用するものがある。本発明は、異なった種の細菌をスラッジ懸濁液に何時加えるかに限定されるものではない。例ではスラッジ減少プロファイルを毎日調査する(図参照)。本発明の別の例では、酵素混合物をスラッジ試料に順次加える、例えば第一の酵素混合物をスラッジ試料に0時間に加え、プロテアーゼを包含する第二の酵素混合物を約15分〜2時間後に加える。しかし、2回目の酵素混合物または細菌を、約15分〜約10日の間に加えてもよい。
本発明の一実施態様では、スラッジ懸濁液の温度は、10〜90℃の範囲内、好ましくは20〜40℃の範囲内である。使用する温度は、無論、使用している酵素および細菌によって異なる。当業者なら、特定種類の酵素および細菌にどの温度が適切である 本発明の別の実施態様では、スラッジ懸濁液を0〜180rpmの範囲内で攪拌する。スラッジ懸濁液を上記の範囲内で間欠的に、すなわちスラッジ懸濁液を0〜10分間攪拌し、次いで攪拌せずにある時間放置し、その後再び攪拌することもできる。これを、所望のスラッジ減少が得られるまで続行することができる。
本発明の別の実施態様では、酵素および細菌を加える前に、重力または強化沈降により、スラッジを、スラッジ懸濁液1リットルあたりスラッジ固体50〜500g、好ましくはスラッジ懸濁液1リットルあたりスラッジ固体10〜300gに予備濃縮する。それによって、酵素および細菌がスラッジ懸濁液中の基質に、より効果的に作用する。
他の実施態様では、本発明の方法の前に、スラッジ懸濁液を、酸処理、塩基処理、超音波処理、粉砕および加熱を含んでなる群から選択された前処理にかける。スラッジ懸濁液は、加水分解にかけることができ、その際、酸を加えてスラッジ材料懸濁液のpHを調節し、得られた懸濁液を温度20℃〜190℃にさらし、好ましくはHSOでスラッジ懸濁液のpHを2〜4に調節する。無論、他のすべての酸、例えばすべての有機または無機酸を使用してpHを下げることができる。一実施態様では、得られた懸濁液を温度121℃のオートクレーブ処理に30分間かける。さらに、得られた懸濁液のpHを、冷却後、塩基で、好ましくはNaOHまたは他のいずれかの好適な塩基でpH7に増加する。酵素混合物および様々な種の細菌を加える前に、スラッジ懸濁液を熱化学的処理にかけることにより、極めて良好な結果が得られる。この組合せにより、嫌気性生物分解が湿潤固体重量で55%強化された。
本発明の方法は、様々な種類のスラッジ、すなわち上記の一次、二次および三次スラッジ、のどれにも使用できる。
下記の例で本発明をさらに説明する。
材料および方法
「酵素カクテル」
5種類の異なった酵素、すなわちAlcalase 2,4L FG、Lipolase 100L EX、Dextranase 50L、Celluclast 1,5L FGおよびPulpzyme HC、を混合し、酵素カクテルを調製した。すべての酵素は、製造業者(Novozyme BioIndustrial A/S, Bagsvaerd、デンマーク)から供給された。この溶液には界面活性剤FAE(脂肪アルコールエトキシレート)(MB-Sveda, Malmoe、スエーデン)も加え、基質を消化し易くした。結合乳化剤、例えばキサンタンガムも混合した。成分の最終濃度を表1に示す。
Alcalase 2,4L FGは、ヘモグロビンを包含するあらゆる種類のタンパク質を加水分解するように設計されたタンパク分解酵素である。公称活性は2.4AU/g(Anson単位)である。Lipolase 100L EXは、トリグリセリド分子の1および3位置にあるエステル結合を開裂させることにより脂肪を加水分解し、より可溶性の物質、通常はモノ−およびジ−グリセリド、グリセロール、および遊離脂肪酸の混合物、にするリパーゼである。Lipolaseは、広い活性を有し、広範囲な脂肪物質の加水分解を促進する。公称活性は100KLU/g(キロリパーゼ単位)である。Dextranase 50Lは、デキストラン中の1,6−アルファ−グルコシド性結合を加水分解する。分解生成物は、主としてイソマルトースおよびイソマルトトリトース(isomaltotritose)である。この酵素の公称活性は50KDU/g(キロNovo dextranase)である。Celluclast 1,5L FGは、セルロースからグルコース、セロビオースおよび高級グルコース重合体への分解に触媒作用する。この酵素の公称活性は700EGU/g(エンド−グルカナーゼ単位)である。Pulpzyme HCは、脱アセチル化されたキシラン基材の加水分解に触媒作用する。この酵素は、エンド−1,4−ベータ−D−キシラナーゼ活性(E.C:3.2.1.8)を含み、事実上、セルラーゼ活性が無い。この酵素の公称活性は1000AXU/g(キシラナーゼ単位)である。
表1 酵素カクテル中の最終濃度

酵素 最終濃度(%)
Alcalase 2
Lipolase 2
Dextranase 2
Cellulast 2
Pulpzyme 2
FAE 0.1
キサンタン 0.2
水 91.5
FAE=脂肪アルコールエトキシレート
混合メタン生産細菌培地
この調査に使用する培地は、Biological Waste Treatment, New Dehli、インド、から得たメタン生産消化剤から単離した。この培地は、様々なメタン生産細菌から構成されている。規定培養基は、1リットルバッチで調製し、オートクレーブ中、121℃で30分間滅菌した。この培養基は、1リットルあたり、酢酸ナトリウム1g、NHCl1g、酵母抽出粉末0.25g、KHPO0.1g、KHPO0.2g、MgCl*6HO0.075g、FeCl0.025g(Biological Waste Treatment, T.R. Sreekrishnan)を含んでいた。この細菌株を寒天プレート上で成長させ、4℃で保存した。これらのプレートから得た1ループ分の細菌を使用して新しい寒天プレートに接種し、これらを37℃で48時間培養した(Termaks)。1細菌コロニーを、培養基100mlを含む500ml三角フラスコの接種に使用した。これらのフラスコを回転振とう機(Gallenkamp)上、37℃、120rpmで48時間培養した。これらのフラスコを窒素で15秒間掃気し、嫌気性環境を維持した。懸濁した細胞密度は、分光光度計(Hitachi U-3200)で600nmで測定した。これらのフラスコは、使用するまで、4℃で保管した。細胞を遠心分離(12000g、15分間、4℃)により収穫した。湿った細胞の固まりを天秤(Mettler AC 100)上で測定し、使用前に、NaCl(0.9%)中に分散させた。
Gluconobacter oxydans
この調査で使用した細菌株の一種は、American Type Culture Collection (ATCC), Manassas、バージニア、米国、から得たGluconobacter oxydans (ATCC 621)である。この株を、1リットルバッチで調製し、オートクレーブ中、121℃で30分間滅菌した規定培養基上に保持したが、この規定培養基は、1リットルあたり、グルコース10g、酵母抽出物10g、炭酸カルシウム20g、および寒天20gを含んでいた。炭素供給源のグルコースは、滅菌の後に別に加えた。細菌株を寒天傾斜上で成長させ、4℃で保存した。この傾斜から採った1ループ分の細菌を使用し、それぞれ培養基100mlを含む500ml三角フラスコに接種した。これらのフラスコを回転振とう機(Termaks)上、30℃、120rpmで、対数期に達するまで(22時間)培養した。懸濁した細胞密度は、分光光度計(Hitachi U-3200)で600nmで測定した。これらのフラスコを4℃で一晩保管した。細胞を遠心分離(12000g、15分間、4℃)により収穫した。湿った細胞の固まりを天秤(Mettler AC 100)上で測定し、使用前に、NaCl(0.9%)中に分散させた。
Bacillus Macerans
この調査で使用したBacillus Macerans、PCM1399は、The Institute of Immunology and Experimental Therapy、ポーランド、から入手した。培地は、Pasteur Institute、パリ、仏国、から得た。細胞は、LB−培養基(酵母抽出物5g、ペプトン10gおよびNaCl10g)を水1Lに溶解させ、121℃で30分間滅菌処理したものの上で成長させた。細菌株は寒天傾斜または勾配上で成長させ、保持し、4℃で保存した。寒天傾斜から採った1ループ分の細菌をを使用し、培養基100mlを含む500ml三角フラスコに接種した。これらのフラスコを回転振とう機上、30℃、120rpmで17時間培養した。細胞密度は、分光光度計(Hitachi U-3200)で600nmで測定した。フラスコ中の細菌を4℃で2日間保持した。細胞を遠心分離(12000g、15分間、4℃)により収穫した。湿った細胞の固まりを天秤(Mettler AC 100)上で測定し、NaCl(0.9%)で希釈した。
分析手順
スラッジ試料は、スエーデン、LundのKaellby廃水処理施設から得た。スラッジ試料は3つの異なった時機に採取した。該施設は家庭排水と工業廃水の両方を処理している。第一に、廃水はバーラック(bar racks)に入り、そこで例えば紙が除去される。第二に、砂がグリット室で分離される。スラッジが生物学的工程に入る前に、一次沈降が起こり、そのような一次スラッジを収集した。実験室で、一次スラッジを沈降のために4℃で3時間放置し、湿潤固体重量を4.80mg/mlから約115mg/mlに調節した。これが、すべての実験手順の前の出発スラッジ濃度であった。
下記の分析を行った。湿潤固体重量(WS)は、スラッジ20ml量を遠心分離(6700g、15分間)により測定した。総乾燥固体重量(TS)を決定するために、試料を105℃で24時間乾燥させた。WSおよびTSの測定に使用する方法の信頼性を確認するために、各方法に対する標準偏差(s)を評価した。同じ処理を行った6点のスラッジ試料を選択し、WSおよびTSを測定した。WSおよびTSに対する標準偏差は、それぞれ1.8mg/mlスラッジおよび0.1mg/mlスラッジであった。これは良好な信頼性を示している。選択した上澄み液を、リン、窒素、COD、酢酸およびpHに関して検定した。リン、窒素およびCODは、Dr. Lange GmbH、デュッセルドルフ、独国から供給された試薬および装置で、標準方法に従って分析した。化学的酸素要求量(COD)を、試料の、KCrのような強力な化学的酸化体による酸化に敏感な有機物質含有量の酸素当量の尺度として使用する。次いで、Cr3+を比色定量により分析することができる。pHは、万能指示薬pH0−14(Merck、ダルムシュタット、独国)で大まかに測定した。酢酸測定は、R-Biopharm GmbH(ダルムシュタット、独国)により概説されている酵素生物分析を使用して行った。酵素生物分析は、酵素アセチル−CoA合成酵素、ATPおよび補酵素Aの存在下で、酢酸をアセチル−CoAに転化する原理に基づいている。次いで、シトレート生成酵素の存在下で、アセチル−CoAがオキサルアセテートと反応し、シトレートになる。この反応に必要なオキサルアセテートは、NADがNADHに還元される別の反応で形成される。酢酸測定は、340nmにおける光吸収の増加により測定されるNADHの形成に基づいている。スラッジ上澄み液は、600nmにおける光学密度(OD)の測定によっても分析し、処理した、および未処理スラッジ試料から得た水相中の異なった濁り度の状況を得た。
実験手順
実験1
この実験では、下記の4種類の条件を選択し、それらのスラッジ減少に対する影響を試験した。(A)超音波処理により、溶解している有機化合物が放出され、細胞壁が壊れ、細胞内物質が放出されると予想される、28kHzにおける超音波処理時間(Bandelin SONOREX RK 510S)超音波処理。(B)スラッジの濃度がスラッジ量の減少に影響を及ぼすか、否かを調査するための希釈。希釈は、スラッジ上澄み液を加えることにより行った。(C)温度が微生物成長にどのように影響するかを調査するための温度。(D)微生物の栄養到達を改良するための攪拌。これらの異なった条件の組合せは、表2に示すように変化させた。
表2 条件の組合せ

条件 低(−) 高(+) 1 2 3 4 5 6 7 8
A 10分 30分 − + − + − + − +
B 5x 0x − − + + − − + +
C 20℃ 37℃ − − − − + + + +
D 0.0 rpm 180 rpm − + + − + − − +
実験に関与した試料に加えて、(E)熱化学的加水分解、(F)熱加水分解のみの2種類の加水分解された試料を試験した。試料はすべて二重に調製した。
試料はすべて、最初は等量のスラッジを含んでいた。400ml量のスラッジを500ml三角フラスコ中に入れた。すべての試料で、酵素カクテル(表1参照)1部をスラッジ150部に加えた。(A)、(E)、および(F)の記号を付けた試料では、酵素が破壊される恐れがあったので、処理の後に加えた。実験中、単離した混合メタン生産細菌培地をすべての試料に、実験開始から数えて3、7および10日目の3種類の異なった時期に加えた。加えた細菌濃度は、常に等しく、細菌0.14g/試料であった。アセテートも、すべての試料に10日目に加えたので、最終的なアセテートの理論的濃度は0.1%になった。実験中、攪拌を必要とした試料は、回転振とう機(Termaks)にそれぞれ20℃、37℃で入れた。分析用の試料を採取する度に、試料を窒素で30秒間掃気し、嫌気性環境を維持した。3、7および10日目の、新しい細菌を加える前に、試料を取り出し、WSおよびTSを分析した。実験終了前の12日目に、同じ分析を行った。
好ましい処理条件を見出すために、超音波処理、温度、攪拌および希釈の、スラッジ崩壊に対する影響を調査した。
超音波処理
超音波処理は、WS質量減少にほとんど影響しない。超音波処理の際、スラッジ試料中の細胞壁の破壊は、固体の数および液体の密度が異なっているために、スラッジ供給源間で異なっている。
短い超音波処理時間で処理した試料(試料1、3、5および7)と長い超音波処理時間で処理した試料(試料2、4、6および8)を比較した場合、超音波処理を使用するための議論を支持するパターンを見出すことはできない(図2、1〜3日目)。最良の超音波処理は、低周波数および長い超音波処理時間で行われることが分かった。この調査に使用できる唯一の超音波処理装置の標準周波数が28kHzであったので、試験した周波数はこれだけであった。将来の実験には、細胞壁を破壊する機械的な力を強化するために、より高い周波数を考えるべきである。長い超音波処理時間を使用することも示唆され、調査した60〜150分間が良好な崩壊結果を示した。
温度
温度20および37を使用し、分解過程に対する温度の影響を確認した。しかし、将来は、20〜50℃の範囲の温度を考慮する。超音波処理と同様に、温度処理に関する明確なパターンは見られない(図2、1〜3日目)。以下に続く実験では、温度は、加えた微生物の最適活性温度から選択した。
攪拌
攪拌は、本実験における第二の最重要条件であり、従って、WS質量減少に大きな影響を及ぼす。攪拌を0rpmから180rpmに増加しても、質量減少に好ましい影響を及ぼさない。WS質量の減少が望ましいので、攪拌無しは、180rpmにおける攪拌より好ましい。これが、酵素最適化実験で、攪拌を選択しなかった理由である。それでも、理論的に、攪拌中の方が栄養および基質に到達し易くなり、微生物はスラッジをより効果的に消化すると思われるので、この結果には疑問が残る。攪拌しなかった試料では、質量増加と同時にカビが観察された。これら2つの結果、すなわちWS質量減少が少ないことおよびカビ、のために、我々は次の実験で攪拌を再考した。スラッジ質量減少実験では、攪拌無しの代わりに、100rpmの攪拌を使用した。より希釈した酵素で処理したが、攪拌したスラッジから得た上澄み液のCODは、攪拌せずに、酵素を2倍にしたものより、より良好なスラッジ質量減少(6日目に36%)を示した。攪拌は、様々な様式で行うことができ、それによってWSの結果も変化する。
希釈
希釈は、傑出した、最も重要なファクターであり、WS質量減少に最も大きな影響を及ぼす。希釈を5倍から全く希釈無しに下げることにより、質量減少が増加する。つまり、希釈しない方が好ましい。これは図2でも容易に見ることができ、そこでは、試料3、4、7および8が最も大きなWS質量減少を示している。これらの試料のどれも希釈していない。そのため、続く実験では、試料を希釈しなかった。
熱化学的加水分解
熱化学的処理では、1M HSOを加えることによりスラッジ中のpHを2に調節する。次いで、試料を温度121℃で30分間オートクレーブ処理した。冷却後、1M NaOHを加えることにより、pHを7に増加し、加えた酵素および微生物が確実に作用するようにした。加水分解により、スラッジ中の有機物が放出され、微生物がより到達し易くなる。
酵素最適化
実験2
400ml量のスラッジを13個の三角フラスコ中に入れた。2つの試料(A)および(B)を熱化学的加水分解で処理した。酵素の効果をより深く理解するために0.05%のBiocide Metatin K 520 S(Acima, Buchs、独国)を2つの試料(C)および(D)に加えた。殺菌剤は、濃度に応じて、スラッジ中のすべての微生物を抑制する。スラッジの微生物による分解が低下する。
酵素カクテル(表1参照)を未処理試料に、様々な量で加え、一連の希釈率、すなわち1:25(1ml酵素カクテルをスラッジ試料25ml中に含む)、1:50、1:100、1:200、1:500、1:1000、1:2000、を得た。濃度1:100酵素を、加水分解した試料の一方、試料(A)に、濃度1:25を殺菌剤試料(C)および(D)に加えた。カクテルは、最低濃度1:2000の試料を除いたすべての試料に1度だけ加え、最低濃度1:2000の試料には、24時間の間隔を置いて二度加えた。この手順は、酵素を大量に一度与えた場合、あるいは少量ずつ数回与えた場合に、分解が改善されるかを試験するために行った。2つの試料(E)および(F)は、基準として、酵素を与えず、未処理のままにした。WSおよびTSの測定は、酵素を加えた直後に行った。嫌気性環境を維持するために、フラスコを開けて分析用試料を取り出す度に、試料を窒素で30秒間掃気した。各三角フラスコは、発生したガスは外に出られるが、中には何も入らないように、無菌栓(steristopper)で閉鎖した。これらの試料を培養装置(Termaks)中、Gluconobacter oxydansに最適な温度である30℃で培養した。試料は、一定間隔で取り出し、質量減少、等を測定した。
0.25g/試料のGluconobacter oxydans湿潤細胞溶液を実験開始から3日後に加えた。細菌を収穫した時、その活性はOD1.7に等しかった。Gluconobacter oxydansは好気性細菌であるので、分析を行う度に試料を酸素で掃気した。この細菌は、エタノールから酢酸を生産するので、3および6日目にEtOH(1%)4mlを1:100に加え、活性を確認した。
試料1:500における上澄み液100mlを除去し、蒸留水で置き換え、試料が、微生物に好ましくない影響を及ぼす毒性化合物を含んでいるか、否かを検査した。殺菌剤試料は、3日目の後に実験から除去した。
0.10g細菌/試料の混合メタン生産細菌培地を実験開始から7日後に加えた。細菌は、対数期に収穫した。メタン生産細菌は酢酸からメタンを生産するので、酢酸ナトリウム(20%)7.5mlを1:1000に7日目に加え、その活性を確認した。メタン生産細菌は嫌気性なので、分析を行う度に、試料を窒素で掃気した。実験は、14日後に終了した。
WS、TSは、1、3、6、7、8および14日目に測定した。CODは比較的経費のかかる方法なので、数個の選択された試料にCODを行った。
スラッジ質量減少の最適化
実験3
400ml量のスラッジを500三角フラスコ中に入れた。実験手順を、下記の様々な条件下で処理したスラッジ試料を使用して調査した。(A)Methanosarcina mazeii培養基製法318(下記表3参照)に従って、ビタミンおよび微量元素を濃度10ml/lまで加え、スラッジ中のメタン生産細菌に対する栄養環境を改良、(B)スラッジ加水分解の後で得た上澄み液100mlの添加、(C)10%界面活性剤FAE1mlの添加、(D)(A)〜(C)の組合せ、(E)さらなる処理を行わないスラッジ試料、および(F)熱化学的加水分解後のスラッジ。各スラッジ試料には、酵素濃度1:100を添加した。試料はすべて二重に調製した。等量のスラッジを含むが、酵素処理しない2種類の試料も試験した。WS、TS、COD、ナイトレート、ホスフェート、pHおよびアセテートの測定は、前処理(A)〜(F)の直後に行った。次いで、フラスコを回転振とう機(Termaks)中、30℃、140rpmで培養した。試料は、一定間隔で取り出し、分析した。
実験を2日間行った時、Bacillus macerans PCM 1399を、酵素処理しない試料の一つを除いたすべてのスラッジ試料に加えた。細菌を収穫した時、その活性はOD5.2に等しかった。Bacillus maceransは、発酵に切り換える時、嫌気性環境中に維持しなければならないので、試料を、AnaeroGenバッグおよび酸素指示薬(Oxoid Limited, Hampshire、英国)を備えたエクシケーター(excicator)中に保存し、酸素を二酸化炭素に転化することにより嫌気性環境を制御した。AnaeroGen中の活性成分は、アスコルビン酸である。エクシケーター中に入れたスラッジ試料を、30℃で、100rpmでゆっくり回転させながら培養した。
実験開始から6日後、アセテート2g/lを加え、スラッジ中のメタン生産細菌を刺激した。
表3 メタン生産細菌用培養基中の栄養および微量元素
微量元素 (g/l) ビタミン溶液 (mg/l)
ニトリロトリ酢酸 12.80 ビオチン 2.00
(NTA)
FeClx6HO 1.35 葉酸 2.00
MnClx4HO 0.10 ピリドキシン−HCl 10.00
CoClx6HO 0.024 チアミン−HClx2HO 5.00
CaClx2HO 0.10 リボフラビン 5.00
ZnCl 0.10 ニコチン酸 5.00
CuClx2HO 0.025 D−パントテン酸Ca 5.00
BO 0.01 ビタミンB12 0.10
NaMoOx2HO 0.024 p−アミノ安息香酸 5.00
NaCl 1.00 リポ酸 5.00
NiClx6HO 0.12
NaSeOx5HO 0.026
結果
酵素添加の効果
スラッジに酵素を加える意図は、微生物、スラッジ中に自然に存在する微生物と添加した微生物の両方、への有機物質の到達し易さを改良することである。市販の酵素を、スラッジ試料に添加する前に、実際の活性を測定するための標準的な手順に従って試験した。
酵素最適化実験におけるWS(湿潤固体重量)およびTS(総乾燥固体重量)質量減少を図(1a)および(1b)、1〜3日目、に示す。図(1a)は、酵素添加量が多い程、質量減少が大きいことを示している。最良の結果は試料1:25で示されているが、そこでは僅か1日の処理で、未処理試料と比較して質量は15%減少しており、2日後にはさらに多く、20%減少している。このパターンは、酵素最適化実験におけるTSに関してもほとんど同じであり、そこでは1日後に9%および2日後に13.5%の質量減少が観察されている(図1b)。試料1:100では、未処理試料と比較してWS質量減少がさらに改良されており、それぞれ1日後に3.5%、2日後に7.5%である。同じ試料に対するTSデータは、1日目の13%質量減少および2および3日目の質量増加を示している。1:100〜1:150より低い酵素濃度は効果が無く、これらの試料1:200〜1:2000に対するWS減少はほとんど、または全く無い。試料1:200は、未処理試料と同じパターンである。この基本データは、その後の実験全体にわたって1:100の酵素濃度を選択した理由である。質量減少実験の際に調査した1:100酵素濃度の試料は、酵素最適化実験と同じWS値を示した。
図1bで、スラッジ試料を含む三角フラスコが破損したため、1:25に関して3日目の値が欠落している。
一連の酵素希釈を、スラッジ上澄み液に対するCOD分析によっても評価した。酵素添加により、酵素が可溶性有機物を放出するので、COD値が増加する筈である。上澄み液は、日毎に濁りが増加した。この理由の一つは、試料の溶解物質濃度が高くなり、細菌が増殖し始めたことである。顕微鏡検査により、上澄み液は大量の細菌および場合により原虫も含むことが分かった。廃水処理施設から採取したスラッジのCOD値は16.4mg/lであった。3日後、COD値は10倍の171.3mg/lに増加したが、これは微生物により生産された酵素がスラッジ中に存在するためである。1日目に1:25比の酵素で処理したスラッジ試料は、CODが2940mg/lであった。著しく高いCOD値は、外部から加えた酵素により、ある種の可溶性有機物質が水相中に溶解した証拠である。COD分析は、酵素濃度が低い程、COD値が低くなることを示している。
新しい実験、すなわちスラッジ質量減少の最適化実験、で、出発スラッジはCOD値が20.7mg/mlであった。酵素比1:100で処理したスラッジ試料は、酵素最適化実験から得た試料1:100と同じWS質量減少、すなわち3.5%減少、を1日目に示した。
化学的処理の影響
ある種のスラッジ試料中に酵素と共に加えた界面活性剤および栄養の影響を図3〜5に示すが、これらの図は、スラッジ質量減少実験の最適化の際に行った分析から得たデータを示す。
界面活性剤
図(3)〜(5)における試料Cは、酵素および最終濃度0.025%における界面活性剤FAEの両方で処理したスラッジ試料を表す。熱化学的加水分解した試料および界面活性剤処理したスラッジと酵素添加の組合せは、この試験したスラッジバッチにおける最良の質量減少結果を示した。酵素処理した試料(1:100)と、酵素および界面活性剤の両方で処理した試料(C)との間の比較により、試料Cは、1および2日目に約20%および15%の改良されたWS質量減少を示した。未処理試料と、酵素とFAEの組合せにより処理した試料との間で大きなWS質量の差が認められた。質量減少は1および2日目で約24%であった。CODおよびODのデータは、質量減少のデータと相関している。本来のCODが20.7mg/lの未処理スラッジは、2日後に131へのCOD増加を示した。酵素と界面活性剤の組合せで処理したスラッジのCOD値は、2日目に1050から1740に増加したが、酵素だけで処理した場合、CODは610から790mg/lに増加した。OD値は未処理試料で安定しており、処理した試料では僅かに増加し、界面活性剤で処理した試料では劇的に増加する。
試料Dは、様々な処理方法の組合せ、すなわち栄養、界面活性剤および熱化学的に処理したスラッジから得た上澄み液の添加、を示す。この試料は、少なくとも初日には、界面活性剤で処理した試料と比較して、同等のWS値を有する。これは、界面活性剤処理は、栄養の添加および熱化学的に処理したスラッジから得た上澄み液の添加よりも効果的であると説明できよう。
図5aおよび5bは、試料CおよびDにおける、処理した試料および未処理試料の両方と比較して、ホスフェートおよびナイトレートの両方のわずかな増加を示すが、この適切な説明を見出すのは困難である。
熱化学的処理の効果
熱化学的前処理の効果を評価するために、試料の可溶性CODの変化を嫌気性生物分解性強化の指針として利用した。他の分析も行った。図3〜5は、質量減少を最適化するための実験を行った時に、加水分解した下水スラッジで得たすべての実験結果を表す。0日目には酵素は加えてなく、酵素の影響は2日目および3日目に見られる。Bacillus maceransの影響は6日目に見られる。
熱化学的に加水分解したスラッジ試料は、未処理試料より1000倍高いCODを示すことが明らかである(図4a)。これは、熱化学的加水分解の有効性を示している。熱化学的加水分解した試料を酵素添加によりさらに消化した時、2日の間(0〜2日目)にCODは約50%増加する。酵素処理単独では、組み合わせた処理程の著しいCOD放出を引き起こさない。しかし、酵素処理したスラッジおよび未処理基準を3日目で比較すると、これらのスラッジ上澄み液間でCODに50%の差が観察された。
加水分解されたスラッジの上澄み液は、未処理上澄み液と比較して、非常に濁っていた。図4bにおける光学密度の値(OD)は、このCOD値が高い程、ODが高いことを支持している。熱化学的および酵素の両方で処理した試料は、2日目にODが1.0であり、未処理試料は同じ時にODが0.27である。ODデータおよびCODデータは、すべての試料で、同じパターンを有する(図4aおよび4b)。熱化学的および酵素処理したスラッジは、酵素とFAEの組合せにより処理した試料より、20%少ないPOを放出するのに対し、NOは、熱化学的および酵素処理した試料で2.5倍高い(図5aおよび5b)。
試料を熱化学的に処理した時、WS質量は32%減少した(図3a)。酵素添加により、WS質量は2日後にさらに26%減少した。従って、3日後の質量減少は合計で本来のスラッジの約60%である。未処理試料も、内部で生産される酵素の作用により、徐々に消化される。熱化学的および酵素の両方で処理された試料を、第一に未処理試料および第二に酵素処理された試料と、2日目で比較すると、WSが60%、TSが40%減少し、改良されたことを示している(図3b参照)。このように、酵素処理した試料では質量減少が認められなかったが、これは、他のすべての実験で酵素活性による質量減少が最低でも10%以上あったので、奇妙なことである。これは、スラッジ構成に差があり、このために予想よりも高いWSが引き起こされたと説明できよう。
微生物の影響
この計画では3種類の微生物を、異なった目的で使用した。混合メタン生産細菌培地、Gluconobacter oxydans ATCC 621およびBacillus macerans PCM 1399。第四の微生物Methanosarcina mazeiiは、バイオガス生産細菌として使用することを計画した。細菌(34)は、スラッジに一般的な細菌であり、その酢酸をメタンに酸化する能力のために使用する
混合メタン生産細菌培地
第一の実験で、添加したメタン生産細菌培地の影響を7日目以降に分析することができた。すべての試料で、WS質量が減少し、最大の減少値は7日目にあった。この日は、非常に広いWS減少幅が見られ、試料4ではWS質量減少は8%であったのに対し、試料8では40%であった。優れたWS質量減少値がこの培地で得られたので、この培地を酵素最適化実験に再び使用し、その際、第一にGluconobacter oxydansATCC 621を加え、第二に混合メタン生産細菌培地を加えた。
Gluconobacter oxydansは、一つの実験、酵素最適化実験で使用した。この細菌は、アセト発生から形成されたエタノール、およびグルコースを酢酸に転化する能力を有し、これがこの実験におけるこの細菌の唯一の関心であった。スラッジ中のエタノールは、E. coliからも生産されることがあるが、これは、E. coliから形成される生成物の50%までがEtOHである場合があるからである。Gluconobacter oxydans ATCC 621の影響は、図1aで6日目および7日目に観察することができる。未処理試料は、WS質量減少が3日目〜6日目で15%である。6日目に関して、酵素濃度1:100の試料を除いたすべての試料は、未処理試料とほぼ同じWSおよびTSの減少値を有していた。スラッジ質量は、酵素濃度の低い試料を除いて、7日目も減少し続けた。これは、より可溶性の高い有機物質が酵素により分解される程、生物分解性がより容易に起こることを示している。EtOHを試料1:100に添加した時、質量減少の低下は起きなかった。
Gluconobacter oxydans ATCC 621は、0.1%グルコースをアセテートに、1%EtOHをアセテートに好気性条件下で転化する。酸素供給が少なすぎると、細胞にとって毒性であるアセトアルデヒドが大量に蓄積する。分析用に試料を採取する度に、試料を酸素で掃気した。試料を連続的に酸素で掃気する可能性は無く、これは細菌に好ましくない影響を及ぼしたであろう。
Bacillus macerans PCM 1399は、その、糖を嫌気性条件下で酢酸に酸化する能力のために使用した。この細菌は、スラッジ質量減少の最適化を行った最後の試験における2日目に加えた。この細菌は、3日目の代わりに、2日目に加えた。この細菌に関するすべてのデータは、図3〜5の、3〜10日目に見られる。WSおよびTS質量の両方に関して、細菌を加えた後に顕著な変化は起きていない。ほとんどすべての試料が未処理試料と同じパターン、すなわち2日目から3日目にかけた質量の僅かな減少、を辿っている。
スラッジ生物分解性を制御するために、COD値を分析した。3日目と10日目との間のCOD低下(図4a参照)は、酵素1:100、熱化学的に処理した、未処理、CおよびDの試料に対して、それぞれ50%、72%、63%、60%および70%であった。CODも13日目に分析したが、これは図には示していない。CODは減少し続け、これは生物分解性が非常に遅い過程であることを示しており、より長い実験時間でさらなる減少を示したであろう。
どのスラッジ試料も開始時点ではアセテートを含んでいなかった。アセテート生産は、3日目に劇的に増加する。これは、アセテート生産細菌に大きな活性が見られたことを示している。熱化学的加水分解した試料では、自然に存在する微生物は全滅し、存在するアセテート生産細菌は添加したBacillus macerans PCM 1399だけである。従って、3日目の大量のアセテートは、添加した細菌によるものである。アセテートに関する可能性の一つは、メタン生産細菌によりメタンに酸化されることである。しかし、酸素に対してあまり敏感ではない他の細菌がスラッジ中に存在し、アセテートを求めて競合している。それらの一部は、グリコーゲン蓄積および/またはホスフェート蓄積細菌である。すべての試料で、未処理試料でも見られるように、アセテート含有量は減少しているが、これは自然に存在するメタン生産細菌があることを立証している。Bacillus macerans PCM 1399以外の細菌が生きている筈はないので、熱化学的処理した試料でこれが起こる理由は明らかではない。
COD:P:N比、400:6.7:1が確認され、十分なリンまたは窒素の量が低すぎることは一度ではなかった。従って、すべての生きている生物の活性および成長がこれらのファクターにより制限されることはない。
酵素およびFAEで処理した試料に最大量のPOが観察された。酵素を含む熱化学的処理したスラッジは、NOの量が最も多かった。
実験4
スラッジ試料は、スエーデン、LundのKaellby廃水処理施設から得た。TS=総固体乾燥質量は、上記の手順により、105℃で測定した。
スラッジ試料は、固体物質密度150g/lに調節した。スラッジの出発体積は、400mlであった。培養は、37℃に設定した水浴中で、非常にゆっくり攪拌しながら行った。目視により、水相のほとんど全体が固体スラッジから分離した。
このスラッジを、吸引口を備えた4個の三角フラスコに分けた。各フラスコの最上部に、水を満たしたコイル状プラスチックチューブを備えた気密ゴム栓を挿入した。吸引口を通してプラスチックチューブを差し込み、一端がスラッジ中に浸漬し、他端が、気密ロックして閉鎖した吸引フラスコの出口に向かうようにした。試料採取には、スラッジを混合し、50ml注射器をプラスチックチューブに差し込み、約30mlのスラッジ懸濁液を採取し、これを50mlのラベルを付けたFalconチューブに加えた。20mlの懸濁液はTS測定に使用した。
これらの実験では、Bacillus macerans (DSM 24)を使用した。この株を、LB規定培養基中、37℃で24〜48時間成長させた。細胞は、7800gで10分間遠心分離することにより収穫した。細胞を秤量し、少量の水中に分散させた(40mg/ml)。湿潤細胞400mgをスラッジ400mlに加えた。
0日目に酵素カクテル(表1参照)をすべての試料A、C、およびHに加えた。同時に、ポリジメチルシロキサン共重合体DC1598または脂肪アルコールエトキシレート(FAE)を試料AおよびCにそれぞれ加えた。Bacillus macerans DSM 24は、2日目にすべての試料A、C、D、およびHに加えた。
培養4日後(0日目から)、スラッジ質量は試料C、D、およびHでそれぞれ160、100、および175mg減少していた。1日目の後、試料CおよびDの差は100mgである。図6から、酵素カクテルおよび界面活性剤を最初に添加し、その後で細菌を添加した場合に最良の結果が得られることは明らかである。試料Hでは、スラッジ減少が少なく、Bacillus macerans (DSM 24)を4日目に加えて初めて減少が進行した。
4日目に水を除去し、新しい水およびBacillus maceransを試料C、D、およびHに加えた。試料Hには、10日目に栄養もグルコースの形態で加えた。
外部酵素の一部がB. macerans (DSM 24)から分泌された酵素と重なっている場合もあろう。
7日目に、固体スラッジを上澄み液から分離し、上澄み液は廃棄した。残った固体スラッジを同じビンに戻し、新しいB. macerans (DSM 24)を含む新しい水280ml中に分散させた。培養条件を上記と同様に続行した。スラッジの減少が進行した。
容易に消化し得る炭素供給源を加えることにより、試料H中のスラッジ消化が劇的に改善された。この改善には、より系統的な調査を行う。
実験5
本発明に関連して、スラッジ懸濁液を2種類の別の酵素混合物で処理した時に、スラッジ懸濁液中にすでに存在する生物、例えば病原体およびMicrothrix parvicella、の活力が大きく低下することも分かった。
ATP(アデノシン三リン酸)は、廃水および活性スラッジに対する生きているバイオマス指示剤と考えられている。この高エネルギー化合物は、生物の死により急速に破壊され、このことが、活性スラッジにおけるバイオマス活力を監視する手段として提案されている(Arretxe, M. et al., The effect of toxic discharges on ATP content in activated sludge, Toxicology and Water Quality (1997), 12(1), 23-29)。ATPに基づく方法は、食品および水試料中の細菌を同定するために、およびスラッジ中の原虫、例えばCryptosporidium parvum oocysts、に対する指示剤としても使用されている。
スラッジの生きているバイオマスは、病原体および時として気泡形成体、例えばMicrothrix parvicella、を包含する様々な微生物から構成されている。病原体は、埋立地の上にスラッジを散布できない妨害理由の一つである。気泡形成体は、水処理施設に影響を及ぼす、および消化剤の仕事にも影響を及ぼす好ましくないファクターである。
この例では、様々なTS(%)のスラッジを先ず酵素混合物Aで処理し、その後、酵素混合物Bで処理した。酵素混合物Aは、表1に示す、Alcalaseを除く酵素カクテルから構成されている。酵素混合物Bは、プロテアーゼ酵素であるAlcalaseから構成されている。酵素混合物Aは、酵素混合物を全く添加していないスラッジ懸濁液のATP測定の直後0時間に加える。ATPの2回目の測定は、2時間後に、第二酵素混合物Bを加える前に行う。その後、3回目のATP測定を時間後に、一つの場合には8時間後に行う。
ATP含有量は、上記Arretxe et al.の方法により測定した。表4から、スラッジ中に存在する既存細菌の活力は、酵素処理の際にほとんど完全に抑制されることが明らかである。これは、病原体除去の観点のみならず、次の工程で加えられる細菌が競合しないために、より早く成長することからも有利である。
表4 酵素処理中の活力プロファイル
ATP、(mg/L)
TS、(%) 0時間 2時間 4時間 8時間
開始 混合物A 混合物B 混合物B
1 1,2 Tr.a 無し −
2 3,4 Tr.a 無し −
4 5,4 無し 無し −
基準4 5,4 5,4 5,4
4−2xE 5,4 無し 無し −
4−2xh ** 5,4 無し − 無し
Tr.aは、痕跡量のATPを意味する。
基準4は、基準試料であり、酵素混合物で一切処理していない。
4−2xE は、TS(%)含有量が4で、酵素使用量がを2倍のスラッジ試料である。
4−2xE**は、TS(%)含有量が4で、ATP含有量の測定が4時間後ではなく、8時間後のスラッジ試料である。
考察
この調査は、最近開発された酵素溶液の、スラッジに対する様々な処理方法と組み合わせた、スラッジ質量を減少させるための使用を記載する。明らかに、処理した都市の下水スラッジは、急速に、およびゆっくりと加水分解される著しく大量の固体を含み、さらに分解して廃棄物量を低減させ、従って、廃棄コストを下げ、追加のエネルギー(メタン)を製造することができる。
添加した酵素がスラッジ中の有機物を分解する。酵素は、スラッジ質量を減少させるのみならず、微生物の成長をも誘発する。酵素を多く加える程、有機物の分解程度はより大きくなる。酵素の利用を最適化するために、分解効率およびコストを考慮して、酵素−スラッジ比1:100〜1:150以上の濃度を提案する。我々の実験中に得られたスラッジ質量減少は、市販の酵素が、熱化学的加水分解と酵素処理の組合せより効果が低いことを示している。KemiraにおけるKrepoプロジェクトの際に行った以前の調査から、熱化学的処理がスラッジ質量を減少させる効果的な方法であることが分かったので、熱化学的処理を選択した。しかし、熱化学的処理と酵素処理の組合せが、より効果的であった。3種類の下水スラッジ実験のすべてで、この組合せが、嫌気性生物分解を湿潤固体重量で55%強化した。両方の処理を行った後、可溶性CODのレベルが大幅に増加した、スラッジを熱化学的に処理すると、すべての生物が死滅するので、嫌気性消化、例えば加水分解、酸発生、アセト発生およびメタン発生、を確実に実行できるようにするためには、新しい活性の微生物を加える必要がある。加える微生物は、望ましい生成物の生物合成を目指すこともできる。本願で試験した微生物は、Gluconobacter oxydansおよびBacillus maceransの混合メタン生産細菌培地であった。
別の有望なWS減少結果は、酵素と界面活性剤FAE(脂肪アルコールエトキシレート)の組合せでスラッジを処理した時に得られた。酵素のみで処理した試料を、酵素と界面活性剤の両方で処理した試料と比較することにより、WS質量減少が改善されていることが分かる。界面活性剤は表面張力を変化させ、基質が微生物に到達し易くなる。界面活性剤は、スラッジバッチによって異なった量で存在し得るある種のエキソ多糖(EPS)の除去および到達性にも部分的に関与する。界面活性剤で得られる結果はすべてこの処理のより広範囲な使用を推奨しており、恐らく酵素カクテル中により大量の界面活性剤を考えるべきであろう。
Bacillus maceransは、特に熱化学的に、および酵素で処理したスラッジ試料で良好なアセテート生産を示した。これは、この細菌、特に清浄株DSM 27の良好な活性の証拠である。恐らく、良く知られているMethanosarcina mazeiiのようなアセテート依存性メタン生産細菌をMethanosaetaと共接種し、添加した場合、スラッジ質量減少はより顕著になるであろう。Bacillus macerans (PCM 1399)を実験で使用した後、その株を顕微鏡で検査した。これによって、この株が感染しており、細菌の大部分はBacillus maceransであることが分かったが、他の細菌も見られた。
嫌気性処理は、廃水から有機物質を除去するのに、非常に大きな可能性を提供する。この調査から得た結果、特に熱化学的処理、酵素添加、および細菌添加による実験から得た結果は、嫌気性消化が、促進可能であり、従って、廃水処理施設からスラッジ量を減少させる有効な方法であることを示している。
スラッジ懸濁液20mlに対応する分析に基づく、WS(湿潤固体重量)およびTS(乾燥固体重量)をそれぞれ示す。データはすべて、酵素最適化実験(実験2)の際に集めた。酵素は0日目に加え、それらの作用の影響を1〜3日目に調査した。3日目に、Gluconobacter oxydansを加え、7日目に、混合したメタン生産細菌培地を加えた。これらの試料をさらに調査した。 スラッジ懸濁液20mlに対応する分析に基づく、WS(湿潤固体重量)およびTS(乾燥固体重量)をそれぞれ示す。データはすべて、酵素最適化実験(実験2)の際に集めた。酵素は0日目に加え、それらの作用の影響を1〜3日目に調査した。3日目に、Gluconobacter oxydansを加え、7日目に、混合したメタン生産細菌培地を加えた。これらの試料をさらに調査した。 実験1の際に20ml量のスラッジ懸濁液の分析から計算した固体重量の質量減少を示す。試料は、二重に調製した。酵素は0日目に加え、それらのスラッジに対する影響を3日目に調査した。混合メタン生産細菌培地を3日目に加えた。様々な条件を様々な試験でどのように組み合わせたかが表2で分かる。これらの試料をさらに調査した。 スラッジ質量減少の最適化(実験3)の際に行った分析から得たデータを示す。異なった図は、図(3a)湿潤固体重量、図(3b)総乾燥重量、をそれぞれ示す。WSおよびTSは、20mlスラッジ量で分析した。酵素は0日目に加え、それらの作用の効果は2日目に調査した。2日目に、Bacillus maceransを加えた。熱化学的処理した試料は、すべての図で、熱化学的に、ならびに酵素と細菌で処理した。試料の説明:(A)ビタミンおよび微量元素の添加、(B)スラッジ加水分解の後に得た上澄み液の添加、(C)界面活性剤FAE(脂肪アルコールエトキシレート)の添加、(D)(A)−(C)の組合せ。 スラッジ質量減少の最適化(実験3)の際に行った分析から得たデータを示す。図(4a)はCOD、図(4b)光学密度、をそれぞれ示す。WSおよびTSは、20mlスラッジ量で分析した。酵素は0日目に加え、それらの作用の効果は2日目に調査した。2日目に、Bacillus maceransを加えた。熱化学的処理した試料は、すべての図で、熱化学的に、ならびに酵素と細菌で処理した。試料の説明:(A)ビタミンおよび微量元素の添加、(B)スラッジ加水分解の後に得た上澄み液の添加、(C)界面活性剤FAE(脂肪アルコールエトキシレート)の添加、(D)(A)−(C)の組合せ。 スラッジ質量減少の最適化(実験3)の際に行った分析から得たデータを示す。図(5a)はNO、図(5b)POをそれぞれ示す。WSおよびTSは、20mlスラッジ量で分析した。酵素は0日目に加え、それらの作用の効果は2日目に調査した。2日目に、Bacillus maceransを加えた。熱化学的処理した試料は、すべての図で、熱化学的に、ならびに酵素と細菌で処理した。試料の説明:(A)ビタミンおよび微量元素の添加、(B)スラッジ加水分解の後に得た上澄み液の添加、(C)界面活性剤FAE(脂肪アルコールエトキシレート)の添加、(D)(A)−(C)の組合せ。 A、C、DおよびHの記号を付けたスラッジ試料のTS(乾燥固体)測定を示す(実験4)。試料Aは、酵素を0.025%のDC1598と共に含んでなる。DC1598は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)共重合体であり、商標DCはDow Corningを表す。この重合体における主成分の分布は、PDMS(33%)、エチレンオキシド(44%)、プロピレンオキシド(23%)である。この共重合体におけるエチレンオキシド(44%)およびプロピレンオキシド(23%)のブロックは、非イオン系界面活性剤機能を有する。Cは、FAE(界面活性剤)0.025%と組み合わせた酵素を含んでなる。D(基準)は、酵素も界面活性剤も含まず、Hは、熱化学的に処理し、続いて酵素および細菌を加えたが、界面活性剤は添加していない。基準を除いたすべての場合で、酵素は1:160の比で添加した。図に示したのは、左から右へ順に並んだ各棒に対応して、0、1、2、4、7、8、11日後の結果である。

Claims (23)

  1. 水精製におけるスラッジの消化方法であって、
    a)天然重合体状物質を消化し得る少なくとも一つの酵素混合物を用意する工程、
    b)前記少なくとも一つの酵素混合物を引き続き水性スラッジ懸濁液に加える工程、およびその後、
    c)所望により少なくとも一種の発酵細菌を前記懸濁液に加え、それによって工程b)で得られた前記懸濁液を発酵させる工程
    を含んでなる方法。
  2. 水精製におけるスラッジの消化方法であって、
    a)天然重合体状物質を消化し得る酵素混合物を用意する工程、
    b)前記酵素混合物を水性スラッジ懸濁液に加える工程、およびその後、
    c)少なくとも一種の発酵細菌を前記懸濁液に加え、それによって工程b)で得られた前記懸濁液を発酵させる工程
    を含んでなる方法。
  3. 前記少なくとも一つの酵素混合物中の前記酵素が、セルラーゼ、セロビアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、ペクチナーゼ、デキストラナーゼ、オキシドレダクターゼ、プロテアーゼ、パルプ酵素およびオキシダーゼから選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 第一酵素混合物中の前記酵素が、セルラーゼ、セロビアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、ペクチナーゼ、デキストラナーゼ、オキシドレダクターゼ、パルプ酵素およびオキシダーゼから選択され、第二酵素混合物中の前記酵素が、セルラーゼ、セロビアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、ペクチナーゼ、デキストラナーゼ、オキシドレダクターゼ、プロテアーゼ、パルプ酵素およびオキシダーゼから選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記スラッジ懸濁液の既存生物の活力が著しく除去される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記酵素混合物が界面活性剤を含んでなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記界面活性剤が非イオン系である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記界面活性剤が、天然および合成アルコールエトキシレート、FAE(脂肪アルコールエトキシレート)、エチレンオキシドをプロピレングリコールに付加することにより製造された非イオン系界面活性剤、ポリジメチルシロキサン共重合体およびヘキシトール無水物の脂肪酸部分エステルのポリオキシエチレン誘導体から選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記界面活性剤が、スラッジ懸濁液の0.0025〜5重量%、特に0.0025〜2重量%の範囲内で存在する、請求項8に記載の方法。
  10. スラッジ懸濁液に対する前記酵素混合物の使用量が、TSスラッジ1%あたり酵素0.2〜0.001%である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記使用量が、TSスラッジ1%あたり酵素0.06〜0.001%である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記発酵細菌が、酸発生細菌、アセト発生細菌およびメタン生産細菌から選択される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記発酵細菌が、Gluconobacter oxydans、Acetobacter種、Acetogenium kivui、Bacillus macerans、polymyxa、Bacillus coagulans、Lactobacillus buchneri、Clostridium thermoaceticus、Clostridium lentocellum、Clostridium formicoaceticu、Clostridicum thermocellumおよびPaeudomonas種から選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記発酵細菌の前記種の少なくとも一種がメタン生産細菌である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記メタン生産細菌が、Methanosarcina barkeri、Methanosarcina mazeii、Methanosarcina soehgeniiおよびMethanosarcina acetivorans、およびMethanosaeta、およびそれらの混合物から選択される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記生産されたメタンが前記スラッジ懸濁液から分離される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記天然重合体状物質が、タンパク質、多糖類、ポリフェノール(リグニン)、脂肪、ワックス、および鉱油である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記スラッジ懸濁液の温度が20℃〜90℃である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記スラッジ懸濁液が0〜180rpmの攪拌にかけられる、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 酵素および細菌を加える前に、重力または強化沈降により、前記スラッジを、前記スラッジ懸濁液1リットルあたりスラッジ固体10〜300gに予備濃縮する、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記スラッジ懸濁液が、酸処理、塩基処理、超音波処理、粉砕および加熱を含んでなる群から選択された前処理にかけられる、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法の使用であって、水精製に使用される従来の消化に加えた使用。
  23. 請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法の使用であって、水精製に使用される従来の消化の代わりの使用。
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