JP2005537619A - イオン損傷を抑制する真空表示装置 - Google Patents

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Abstract

表示装置は、画像情報を表示する表示スクリーンと、電子を放出する発光物質を有するカソード手段とを有する。放出された電子は電子収集器によって収集され、この電子収集器は均質な電子ビーム(EB)に電子を再分配する。発光物質は第1の表面に配置され、この表面からは電子収集器を通過した正イオンの衝突する第1の衝突領域は排除される。従って発光物質は実質的に第1の衝突領域には設けられず、正イオンによりカソード手段に加わる損傷は抑制される。表示装置は、カソード手段と背面板の間にポンピングチャンバを有することが好ましく、これにより表示装置から残留気体を除去することができる。

Description

本発明は真空表示装置に関し、この真空表示装置は:
画像情報を表示する表示スクリーンと、
電子を放出する発光物質を有するカソード手段と、
電子を収集する電子収集器であって、前記表示スクリーンに衝突させる電子ビームを放射する出射孔を有する電子収集器と、
を有する。
上記表示装置の実施例は例えば未発行の欧州特許出願第01204291.7号に示されている。
上記表示装置において表示スクリーンは行と列に配置された多数の画像素子(画素)を有する。各画素は電子ビーム誘導孔に対応し、この孔はカソード手段によって放射された電子を収集し、電子ビームに再分配する。従って作動中、各画素は別個の電子ビームを受けることになる。
表示スクリーンには例えば5kVの比較的高いアノード電圧が印加されるため、電子ビームは表示スクリーンに向かって加速される。画素は蛍光体を有し、この蛍光体は、加速電子ビームが衝突した際に発光する。表示装置に供給される画像情報に基づく画素のアドレス指定によって、前記画像情報を光画像として表示スクリーンに表示することが可能となる。
表示装置は真空状態で稼動する。しかしながら真空化後にも微量の残留気体がそのまま残る。電子が残留気体原子に衝突すると正イオンが形成され、このイオンは電子とは反対の方向に移動する。すなわち正イオンはカソード側に移動する。正イオンはカソード手段に衝突してカソード手段を損傷させるため、これは好ましい現象ではない。
大気圧に耐え得るように通常真空化表示装置にはスクリーンスペーサが設けられる。スクリーンスペーサは、電子ビーム誘導孔の設けられたチャンネル板と表示スクリーンの間に設けられる。
通常スクリーンスペーサは多数のチャンバを有するスペーサ板であって、例えば1つのチャンバは1つの画素、1画素行又は1画素列に対応する。
上記の表示装置においては表示装置の寿命に至るまで、画像輝度の劣化速度は比較的低い。これは、カソード手段に衝突する正イオン数が比較的少ないためである。比較的小さな出射孔を通過したイオンの一部分しかカソード手段に衝突することはできない。その結果、カソード手段に加わる損傷は比較的小さくなり、カソード手段の放射特性は表示装置の寿命に至るまでほぼ一定となる。
しかしながらカソード手段に衝突する正イオン数を低減することに対しては更なる要求があり、カソード手段に加わる損傷をさらに抑制する必要がある。
従って本発明の課題は最初に示したような真空表示装置を提供することであり、これによりカソード手段に衝突する正イオン数はさらに低減される。
上記の課題は、独立請求項1に示される本発明の真空表示装置によって達成される。別の有意な実施例は従属請求項2乃至11に示されている。
すなわち本発明の真空表示装置は、発光物質が第1の表面に配置され、該第1の表面からは正イオンを受ける第1の衝突領域は排除され、前記第1の衝突領域は出射孔と対向するように第2の表面に配置されており前記第2の表面に出射孔の突起を有することを特徴とする。
本願において「第1の表面」とは、発光物質が設けられる表面又は表面の一部を意味する。
本発明は、電子収集器の存在がカソード手段の設計に広範な自由度を提供するとの認識に基づくものである。より明確には、第1の表面の形状及び/又は配向の選択に広範な自由度がある。
通常の表示装置では、第1の表面の形状及び/又は配向の変更は表示スクリーン上での電子ビームスポットの乱れにつながるが、これに対して電子収集器を有する表示装置では、そのような乱れはほとんど生じない。電子収集器は放出された電子を収集し、それらを電子ビームに再分配する。この電子ビームの形状は、特に電子収集器の出射孔の形状によって定められ、再分配された電子ビーム内の電子のエネルギー分布は比較的均質である。
その結果、発光物質を有する第1の表面が妨害されないようにするためこの表面を表示スクリーンと直接対向させなくても、表示スクリーン上には十分に高品質な電子ビームスポットを得ることができる。従って出射孔を通過した正イオンが衝突する第1の衝突領域には、実質的に発光物質のないカソード手段を設計することができる。
好適実施例では、第2の表面は第1の表面を少なくとも部分的に有し、該第1の表面は第1の衝突領域を取り囲む。すなわち発光物質は電子収集器の出射孔と対向し、第2の表面上の電子収集器の突起を取り囲む。
第1の表面は環状であることが好ましい。この場合、発光物質は環状又は楕円状の第1の衝突領域を取り囲む。
好適実施例では、第1の衝突領域は少なくとも部分的に凹んでいる。通常第1の衝突領域に到達した正イオンは、第2の表面から材料をスパッタする。これは以下の理由により好ましいことではない。スパッタされた材料が電子収集器内部に堆積して、収集器の内壁に膜を形成することにより、電子収集器の作動性が悪くなるからである。さらにスパッタされた材料はカソード手段上に堆積する場合があり、カソード手段の作動性が劣化する。
しかしながらスパッタされた材料は凹部から放散することは難しい。従って第1の衝突領域が少なくとも部分的に凹んでいる場合、スパッタされた材料は優先的に凹部に捕捉され、凹部から放散して電子収集器内部に堆積するスパッタ材料の量は低減する。従って表示装置の寿命に至るまで、電子収集器の作動はより一定となる。
表示装置は残留気体除去のため、電子収集器の発光物質側にポンピングチャンバを有することが好ましい。本願では「残留気体」という用語は、真空処理後に表示装置内に残留する気体と、作動中に表示装置内に形成される気体の両方を表すことを理解する必要がある。残留気体量が減少すると、残留気体から形成される正イオン数も減少する。
上述の表示装置にもポンピングチャンバは設けられるが、その場合ポンピングチャンバは表示装置側に設置される。本発明の構成ではポンピング速度を増大させることができ、残留気体はより効率的に除去される。従って真空表示装置内部の残留気体量は、可能な限り低減される。ポンピングチャンバは、表示装置、特に電子収集器及びスクリーンスペーサ板内のチャンバの真空化部の可能な限り多くの部分と開放状態で接続される必要がある。
表示装置内の残留気体を減少することは特に重要である。これらの残留気体はカソード手段に直接、例えば酸化過程によって、損傷を及ぼし得るからである。従って、残留気体との直接的な相互作用によってカソード手段が受ける損傷量は、ポンピングチャンバの適用によってさらに抑制される。
好適実施例では、第1の表面は実質的にポンピングチャンバと対向する。従って正イオンは出射孔を通過して電子収集器に侵入しても、発光物質に到達することができない。電子はポンピングチャンバの方向に放出されるが、この電子は適当な電場によって電子収集器に引き込むことができる。電子収集器において電子は混合され、比較的均質な電子ビームに再配置される。
例えば、第1の表面及び第2の表面は障害物の反対側にあっても良い。第2の表面は正イオンを受け、一方発光物質から放出された電子は障害物側に沿って進み、電子収集器に入る。
代わりに第1の表面を出射孔と実質的に対向させ、第1の表面で第1の衝突領域を取り囲むようにしても良い。この好適実施例では、前記第1の衝突領域には開口が設けられ、この開口はポンピングチャンバにつながっているため、正イオンは前記ポンピングチャンバに移行する。
本実施例では、ポンピングチャンバは、開口を介して表示装置の他の真空化部分と開放状態で接続される。従って残留気体をポンピングチャンバに効率的に到達させることができ、残留気体を表示装置から十分に除去することができる。
さらに今回の場合、正イオンの大部分は開口を通過し、カソード手段及び電子収集器から比較的遠い距離にあるポンピングチャンバに至る。従って正イオンはカソード手段にほとんど損傷を与えず、スパッタされた物質が電子収集器内部に堆積するという問題は生じない。
ポンピングチャンバは正イオンを受ける第2の衝突領域を有し、前記第2の衝突領域は少なくとも部分的に凹んでいる。第2の衝突領域は例えば、ポンピングチャンバの後壁にある。第1の衝突領域に開口が設けられる場合、第2の衝突領域は、ポンピングチャンバの後壁で前記開口の突起を有することが好ましい。
第2の衝突領域が凹んでいることの利点は、凹んだ第1の衝突領域の利点と同様であり、すなわちスパッタされた物質を凹部内で効果的に捕捉することにある。凹部から放散するスパッタ材料の量は極めて少ない。この場合、材料はポンピングチャンバの後壁からスパッタされる。
好適実施例では、ポンピングチャンバはゲッターを有する。この方法では残留気体の除去が極めて効果的に行われ、表示装置のポンピング速度はきわめて高い。ゲッターはポンピングチャンバの内壁を被覆する膜として配置される。代わりにゲッターをポンピングチャンバの側にのみ配置しても良い。ゲッターは例えばバリウム(Ba)を有する。
電子収集器は二次電子放出物質を付与した電子ビーム誘導孔を有することが好ましく、この孔の導入部は出射孔より大きい。そのような電子収集器は上述の未発行欧州特許出願01204291.7に示されている。そのような孔を通る電子の輸送は電子ホッピング挙動、すなわち二次電子放出過程に基づいている。
一般にそのような孔の内表面は二次電子放出機能を有する電気絶縁材料を有する。電子が内面に衝突した際、電子は吸収されて二次電子が放出され、二次電子は出射孔に向かって加速される。孔に進入した各電子に対して、平均的に1つの電子が出射孔を通って放射される。孔は比較的大きな導入部から電子を収集し集中させて、電子を比較的小さな出射孔を通って放射される電子ビームに再分配する。
発光物質はフィールドエミッタを有することが好ましい。フィールドエミッタは比較的低電力でも十分に多くの電子を発生させることができる。さらにフィールドエミッタ材料を用いることで、本発明の実行に適したいかなる形状のカソード手段でも容易に配置することが可能となる。さらにフィールドエミッタ材料はイオンによる損傷に比較的影響を受け易いため、本発明をフィールドエミッタ材料を有するカソード手段と組み合わせて用いることには特に利点がある。
本発明のこれらの及び他の態様は、以下に示される実施例を参照することでより明らかとなろう。
表示装置の第1の好適実施例は、前面板151近傍に配置された表示スクリーン130と、背面板152の近傍に配置されたカソード手段120を有し、複数の電子ビームEBを形成する。表示スクリーン130は画像素子(画素)135を有する。図1には表示スクリーン130がいくつかの画素135を有するように描かれているが、実際の表示装置にはより多くの数、例えば800×600の画素がある。
各画素135には発光物質、例えば蛍光体が付与され、この発光物質は電子ビームEBの衝突の際に発光する。カラー表示装置の場合、異なる発光物質が付与され、その各々は赤、緑及び青のいずれかに対応する。光は前面板151を通って、外部から表示装置を眺める視聴者の方向に放射される。
チャンネル構造110は表示スクリーン130とカソード手段120の間であって、カソード手段120に近接する位置に配置される。チャンネル構造110には電子収集器115が設けられる。電子収集器115は実質的に漏斗型の電子ビーム誘導孔であることが好ましく、カソード手段120によって放出された電子を収集する導入部116と、電子ビームEBを放出する出射孔117を有する。電子収集器115内では、放出された電子が再分配され、比較的高ビーム電流の電子ビームEBに集束される。
チャンネル構造110は、各画素135に対応する電子収集器115を有する。電子収集器115の内表面118には、少なくとも部分的に電気絶縁材料が塗布され、この材料は所定の電子衝突エネルギー範囲に対して少なくとも1つの二次電子放出係数δを有するため、内壁118は自身に電子が衝突した際には二次電子を放出することができる。これは電子収集器115を通る電子のいわゆるホッピング輸送を可能にする。二次電子放射材料は、例えば酸化マグネシウム(MgO)を有する。チャンネル構造110の厚さは例えば400μmである。
電子ホッピング輸送を可能にするため、ホップ電極111は電子収集器115のスクリーンと対向する側にある。作動中ホップ電極111にはホップ電圧が印加され、電子収集器115内に電場が形成される。ホップ電圧は一定値であっても良いが、電子ビームEBのビーム電流制御に用いられることが好ましい。
後者の場合、ホップ電圧が所定の限界ホップ電圧と等しくなった際に、電子ホッピング輸送が始まる。ホップ電圧を増大させることにより電子ビームEBのビーム電流は増大する。最大ホップ電圧は、カソード手段120によりピークビーム電流が放出される電圧に一致する。例えば、限界ホップ電圧は50から200Vの範囲にあり、限界ホップ電圧よりも大きい最大ホップ電圧は100から500Vの範囲にある。
一般に出射孔117はカソード手段120と対向する導入部116よりも小さい。出射孔117に対する導入部116の表面積比は1よりも大きく、例えば5又は20である。例えば導入部116の径が600μmの場合、出射孔117の径は100μmである。これらの値はチャンネル構造110の厚さ(これは電子収集器115の長さと等しい)と組み合わされて、十分に高いビーム電流であって特に均一、均質なエネルギー分布の電子ビームEBを提供する。
チャンネル構造110と表示スクリーン130の間には、上述の表示装置と同様にスクリーンスペーサが配置される。
表示装置内での電場によって、チャンネル構造110と表示スクリーン130の間で形成された正イオンはチャンネル構造110に向かって加速される。出射孔117が比較的小さいため、正イオンはチャンネル構造110のスクリーンと対向する表面に優先的に衝突する。しかしながら多数の正イオンは出射孔117を通過し、カソード手段120に到達する。これらの正イオンは比較的高いエネルギーを持っており、カソード手段120に及ぼす全損傷のうちのかなりの部分は、チャンネル構造110と表示スクリーン130との間で形成された正イオンの衝突によるものである。
この問題を解決するため本好適実施例では、カソード手段120が環状になっており、第2の表面104で第1の衝突領域106を取り囲む。第2の表面104にある出射孔117の突起は符号117’で示されている。この突起117’は第1の衝突領域106の全範囲に設けられることが好ましい。
環状カソード手段120のため、出射孔117を通り電子収集器115に侵入した正イオンは、前記カソード手段120にはほとんど衝突しない。カソード手段120に衝突する正イオン数は減少し、表示装置の寿命に至るまでの間の画像輝度は向上する。
第1の衝突領域は、図に示されているように凹部108を有するという利点がある。さらに第2の表面104は、出射孔117の突起117’の位置で凹んでいるという利点がある。正イオン衝突によって第2の表面からスパッタされる材料は、大部分が凹部108内に留まり、電子収集器115又はフィールドエミッタ材料224を汚染しない。
図2には本発明による表示装置への利用に適したカソード手段220の断面をより詳細に示す。
カソード手段220は第1の表面202に成膜されたカソード電極222と、カソード電極222上に成膜されたフィールドエミッタ材料224とを有する。フィールドエミッタ材料224には抵抗層226内に孔225が設けられ、この抵抗層はゲート電極228で被覆される。図に示されているフィールドエミッタ材料224は微小先端エミッタを有するが、カーボンナノチューブ又はグラファイト発光粒子のような、他のいかなるフィールドエミッタ材料を代わりに利用しても良い。
カソード電極222とゲート電極228の間に電位差を印加することにより、フィールドエミッタ材料224が励起されて電子が放出される。この電位差は比較的低くすることができ、例えばビーム電流が20μAの電子ビームEBを得るには電位差は100Vで十分である。
本発明による表示装置の別の好適実施例は図3に示されている。この実施例では、表示スクリーン330及び電子収集器315を保持するチャンネル構造310は前述の実施例と同様構成される。
本実施例では、ポンピングチャンバ340が背面板352とチャンネル構造310の間に存在する。ポンピングチャンバ340は、表示装置の片側から反対側に図の面に垂直な方向に伸びている。ポンピングチャンバ340は、真空処理後に表示装置内に留まる残留気体を除去する際に機能する。これは、カソード手段320に加わる損傷を抑制するため、利点がある。残留気体圧力の低下は正イオンの形成を抑制し、カソードの酸化のような直接的な相互作用の進行も低減する。
カソード手段320を有する第1の表面302は、ポンピングチャンバ340と対向する。すなわちカソード手段320は、表示スクリーン330の方向ではなく表示装置の背面板352の方向に向けられる。第2の表面304は電子収集器315と対向する。第1の衝突領域306は、第2の表面304に出射孔317の突起317’を有する。この第1の衝突領域306は凹んでいることが好ましい。放出電子はポンピングチャンバ340の方向に放射されるが、電場により偏向され電子収集器315を通過する。電場はホップ電圧を適切に設定することにより、発生させることが好ましい。限界ホップ電圧及び最大ホップ電圧は、第1の実施例における電圧と等しくしても良く、又はこれらの各電圧の各々を例えば50若しくは100V付近に増大させても良い。
この特定の実施例では、2つの隣接する電子収集器315が1つのカソード手段320を共有する。隣接する電子収集器315用のホップ電極311は個々にアドレス指定することが可能であり、隣接する電子収集器315から出た電子ビームのビーム電流を独立して修正することができる。
前述の2実施例は主にイオン損傷を抑制することのみを可能にした。第2の実施例ではポンピング速度の増大が不十分な場合、直接的な相互作用の影響を顕著に抑制することはできない。一方図4に示す第3の好適実施例においては、ポンピング速度が大きく増大され、残留気体をより効率的に除去することができる。その上、イオンによる損傷は他の実施例と同程度に抑制できる。
表示装置の第3の実施例は、第1の実施例と同様であって、特に表示スクリーン430、及び電子収集器415を保持するチャンネル構造410は同様に構成される。第1の表面402は表示スクリーン430と対向するカソード手段420を有し、電子収集器415の近傍に配置される。カソード手段420は第1の実施例と同様の形状を有し、例えばカソード手段420は環状となっており、第1の衝突領域406を取り囲む。
ポンピングチャンバ440はカソード手段420と背面板452の間に設けられる。今回の場合、電子収集器415と対向する第2の表面404の第1の衝突領域406には、開口408が設けられる。電子収集器415の出射孔417を通過した正イオンは、今回はさらに開口408を通過してポンピングチャンバ440に侵入する。
ポンピングチャンバ440は、開口408を介して表示装置内の他の真空化空間、例えば電子収集器415及びチャンネル構造410と表示スクリーン430の間の空間と開放状態で接続される。この方法では、装置の稼動中に生じた気体は開口408を通ってポンピングチャンバ440に移動することが可能であり、気体はポンピングチャンバから除去される。
ポンピングチャンバ440にはチャンバの端部、すなわち表示装置側にゲッターを設けても良い。
しかしながらポンピングチャンバ440の壁には、バリウム(Ba)のようなゲッター材料の膜442を設けることが好ましい。この場合ポンピング表面を比較的広くして、気体は短い距離を移動するだけでゲッターに到達するようにする。これらの効果は本実施例においてポンピング速度を有意に増大させることにつながる。
開口408を通過した正イオンは今度の場合、第2の衝突領域446に衝突し、この領域は後壁452にある開口408の突起408’を有する。第2の衝突領域446は凹んでおり、ほとんどの部分はゲッター材料で被覆されていない。凹部がない場合、ゲッター材料は正イオンによってスパッタされ、カソード手段420上あるいは電子収集器415内に再堆積される。これは表示装置の作動に悪影響を及ぼす。
最初にゲッター材料は、例えば線材444の形で提供される。表示装置の製作中にいわゆるフラッシング状態が生じ、これによりゲッター材料は活性化され、ポンピングチャンバ440の内壁に成膜される。ゲッター材料は線材444を十分に高温に加熱することで活性化させても良い。これによりゲッター材料は気化して膜442として内壁に成膜される。
ポンピングチャンバ440は、表示スクリーン430と実質的に同等の表面領域を被覆された単一のチャンバであっても良い。しかしながら通常は、ポンピングチャンバ440には内部真空保持が必要である。
図面は概略的に描かれたものであって、縮尺は示されていない。本発明を好適実施例に即して説明したが、本発明は好適実施例に限定されると解釈すべきではないことを理解する必要がある。さらに本発明は添付の請求項の範囲から逸脱しないで、通常の知識を有する者によって為され得る全ての変更を含む。
要約すると、本発明は表示装置に関し、本装置は画像情報を表示する表示スクリーンと、電子を放出する発光物質を有するカソード手段とを有する。放出された電子は電子収集器によって収集され、この電子収集器は均質な電子ビーム(EB)に電子を再分配する。発光物質は第1の表面に配置され、この表面からは電子収集器を通過した正イオンの衝突する第1の衝突領域は排除される。従って発光物質は実質的に第1の衝突領域には設けられず、正イオンによりカソード手段に加わる損傷は抑制される。表示装置は、カソード手段と背面板の間にポンピングチャンバを有することが好ましく、これにより表示装置から残留気体を除去することができる。
本発明による表示装置の第1の好適実施例の図である。 本発明による表示装置の第1の好適実施例の図である。 表示装置への利用に適したカソード手段の実施例を詳細に示す図である。 本発明による表示装置の第2の好適実施例を示す図である。 本発明による表示装置の第3の好適実施例を示す図である。

Claims (11)

  1. 画像情報を表示する表示スクリーンと、
    電子を放出する発光物質を有するカソード手段と、
    前記電子を収集する電子収集器であって、前記表示スクリーンに衝突させる電子ビームを放射する出射孔を有する電子収集器と、
    を有する真空表示装置であって、
    前記発光物質は第1の表面に配置され、該第1の表面からは正イオンを受ける第1の衝突領域は排除され、前記第1の衝突領域は、前記出射孔と対向するように第2の表面に配置されており前記第2の表面に前記出射孔の突起を有することを特徴とする真空表示装置。
  2. 前記第2の表面は前記第1の表面を少なくとも部分的に有し、前記第1の表面は前記第1の衝突領域を取り囲むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記第1の表面は環状であることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記第1の衝突領域は少なくとも部分的に凹んでいることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  5. 当該表示装置は前記電子収集器の前記発光物質の側に残留気体を除去するポンピングチャンバを有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  6. 前記第1の表面は前記ポンピングチャンバと実質的に対向することを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
  7. 前記第1の衝突領域には前記ポンピングチャンバと接続された開口が設けられ、正イオンを前記ポンピングチャンバに移動させることを特徴とする請求項2及び5に記載の表示装置。
  8. 前記ポンピングチャンバは正イオンを受ける第2の衝突領域を有し、該第2の衝突領域は少なくとも部分的に凹んでいることを特徴とする請求項5又は6に記載の表示装置。
  9. 前記ポンピングチャンバはゲッターを有することを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
  10. 前記電子収集器は電子ビーム誘導孔を有し、該電子ビーム誘導孔には二次電子放出物質が付与され、前記電子ビーム誘導孔は前記出射孔よりも大きな導入部を有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  11. 前記発光物質はフィールドエミッタを有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
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