JP2005537218A - フェキソフェナジン塩基の多形体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、フェキソフェナジン塩基の新規な結晶形態およびその製造方法を提供する。この形態は、ヒスタミンによって引き起こされる症状を緩和するために、ヒトおよび動物へ投与するのに有用である。本発明はさらに、新規な結晶形態の医薬組成物を提供する。

Description

発明の分野
本発明は、フェキソフェナジン塩基の固体化学および活性薬剤としてのその使用に関する。
発明の背景
式(I)の4-[4-[4-(ヒドロキシジフェニルメチル)-1-ピペリジニル]-1-ヒドロキシブチル]-α,α-ジメチルベンゼン酢酸(フェキソフェナジン)は、H1レセプター拮抗物質であり、有用な抗ヒスタミン薬である。中枢神経系組織への浸透性が低く、抗ムスカリン活性が弱く、あまり全身性の副作用を引き起こさない。
Figure 2005537218
フェキソフェナジンの抗ヒスタミン活性は最初に米国特許第4,254,129号に開示された(引用することにより本明細書に組み入れられる)。’129特許によれば、フェキソフェナジンはα,α-ジメチルフェニル酢酸エチルおよび4-クロロブチロイルクロリドから出発して製造することができ、フリーデル-クラフツ条件下で反応する。クロリドは、フリーデル-クラフツ生成物から、α,α-ジフェニル-4-ピペリジンメタノールで置き換えられて、4-[4-[4-(ヒドロキシジフェニルメチル)-1-ピペリジニル]-1-オキソブチル]-α,α-ジメチルベンゼンアセテートを与え、塩酸塩として分離される。次にケトンがPtO/H2を用いて還元され、エステル基が加水分解されて、フェキソフェナジン塩基を生じる。
フェキソフェナジンを製造する他の方法は、米国特許第5,578,610号、第5,589,487号、第5,581,011号、第5,663,412号、第5,750,703号、第5,994,549号、第5,618,940号、第5,631,375号、第5,644,061号、第5,650,516号、第5,652,370号、第5,654,433号、第5,663,353号、第5,675,009号、第5,375,693号および第6,147,216号において論じられている。
本発明は、任意のこれらの方法または他の方法により製造されたフェキソフェナジン塩基の固体状態の物性に関する。これらの特性は、フェキソフェナジン塩基が固体形態で得られる条件を制御することによって影響され得る。固体状態の物性としては、例えば粉砕された固体の流動性が包含される。流動性は、物質が医薬品への加工中に取り扱われる容易さに影響を及ぼす。粉末にされた化合物の粒子が容易に互いにすれ違って容易に流れることをしないときには、処方の専門家は、錠剤またはカプセル処方物を作るのに、その事実を考慮に入れなければならず、すべり剤(glidant)、例えばコロイド状二酸化ケイ素、タルク、デンプンまたは3塩基性リン酸カルシウムの使用を必要とし得る。
医薬化合物の別の重要な固体状態の特性は、水性流体へのその溶解速度である。患者の胃の流体中での活性成分の溶解速度は、治療上の重要性を有し得る。というのは、それは、経口投与された活性成分が患者の血流に達することができる速度に上限を課するからである。溶解速度はまた、シロップ、エリキシル剤および他の液体薬剤を処方するのに考慮すべき問題である。化合物の固体形態はまた、固化における挙動およびその貯蔵安定性に影響を及ぼし得る。
これらの実際の物性は、物質の特定の多形体形態を規定する単位格子中の分子の配座および配向によって影響を受ける。多形体形態は、無定形の物質または他の多形体形態とは異なる熱的挙動を生じさせ得る。熱的挙動は、毛細管融点、熱重量分析(TGA)および示差走査熱量測定(DSC)のような技術によって実験室で測定され、幾つかの多形体形態を他のものから区別するのに使用することができる。特定の多形体形態はまた、粉末X-線結晶学、固体13C NMRスペクトル法および赤外スペクトル法によって検出可能であり得る別個の分光学的特性を生じさせ得る。
当業界は、フェキソフェナジン塩基よりむしろフェキソフェナジン塩酸塩の多形性を開示する。米国特許第5,738,872号、第5,932,247号および第5,855,912号(引用することによって本明細書に組み入れられる)は、フェキソフェナジン塩酸塩の4種の結晶形態を記載し、これらは、形態I〜IVと呼ばれた。’872および関連特許によれば、形態IIおよびIVは水和物であり、形態IおよびIIIは無水物である。各形態は、その融点、DSCプロファイルにおける吸熱の開始およびPXRDによって特徴づけられた。形態Iは、毛細管融点範囲196〜201℃、195〜199℃で開始するDSC吸熱および、14.89、11.85、7.30、6.28、5.91、5.55、5.05、4.96、4.85、4.57、4.45、3.94、3.89、3.84、3.78、3.72、3.63、3.07、3.04、2.45オングストロームのd-格子面間隔を有する粉末X-線回折(PXRD)パターンを有すると報告されている。形態IIは、毛細管融点範囲100〜105℃、124〜126℃で開始するDSC吸熱および、7.8、6.4、5.2、4.9、4.7、4.4、4.2、4.1、3.7、3.6、3.5オングストロームのd-格子面間隔を有するPXRDパターンを有すると報告されている。形態IIIは、毛細管融点範囲166〜171℃、166℃で開始するDSC吸熱および、8.95、4.99、4.88、4.75、4.57、4.47、4.46、3.67、3.65オングストロームのd-格子面間隔を有するPXRDパターンを有すると報告されている。実施例2においては、形態IVは、115〜116℃で分解を受けると報告されている。一般的な記述においては、146℃で開始するDSC吸熱が報告されている。形態IVは、10.38、6.97、6.41、5.55、5.32、5.23、5.11、4.98、4.64、4.32、4.28、4.12、4.02、3.83、3.65、3.51、3.46および2.83オングストロームのd-格子面間隔を有するPXRDパターンを有すると報告されている。
‘872特許は、形態I〜IVを相互変換する方法について論じる。形態Iの水性再結晶を使用して形態IIを生じることができる。形態IIまたは形態IVの水最小の再結晶または共沸蒸留によって形態Iを生じることができる。形態IIIは、形態IIの水最小の再結晶によって入手できると報告されている。形態IIIの結晶消化(crystal digestion)を使用して形態Iを得ることができる。形態IIおよびIVは、実施例1および2に記載されているように、4-[4-[4-(ヒドロキシジフェニルメチル)-1-ピペリジニル]-1-オキソブチル]-α,α-ジメチルベンゼンアセテートの水素化ホウ素ナトリウム還元によって直接得ることができる。
国際特許出願公開WO 00/71124 A1は、無定形フェキソフェナジン塩酸塩は、フェキソフェナジン塩酸塩の溶液を凍結乾燥するか、または噴霧乾燥することによって製造できることを開示する。この生成物は、IRスペクトルおよび特色のないPXRDパターンによって特徴づけられる。
国際特許出願公開WO 01/94313はまた、フェキソフェナジン塩酸塩の多形体に関する。
本発明は、フェキソフェナジン塩酸塩よりむしろフェキソフェナジン塩基の新規な結晶形態およびその製造方法を提供する。
発明の概要
1つの態様においては、本発明はフェキソフェナジン塩基の新規な結晶形態を提供し、これは、約9.8、11.6、12.1、13.5、14.0、18.0、18.4および19.7±0.2度2θにピークを有する粉末X-線回折パターンならびに/または、約100℃に主要な吸熱ピークおよび約143℃に小さい吸熱ピークおよび、約155℃および約180℃に2つの発熱ピークを有する示差走査熱量測定サーモグラムによって特徴づけられる。該新規な結晶形態は、形態Iを示す。
別の態様においては、本発明は、少なくとも1つの形態Iの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、フェキソフェナジン塩基の1-プロパノール溶液を調製する工程、この溶液を水、氷またはその混合物と混合して沈殿を形成する工程およびフェキソフェナジン塩基形態Iとして沈殿を分離する工程を含む方法を提供する。
別の態様においては、本発明は、約7.4、9.7、11.7、12.1、13.8、14.4、18.0、18.5および19.7±0.2度2θにピークを有するPXRDパターンならびに/または、約100℃に吸熱、約223℃に最大吸熱および約144℃に小さい吸熱および、約146℃および約182℃に2つの発熱ピークを有する示差走査熱量測定サーモグラムによって特徴づけられる、フェキソフェナジン塩基を提供する。該新規な結晶形態は、形態IIを示す。
別の態様においては、本発明は、少なくとも1つの形態IIの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、フェキソフェナジン塩基の水および1-プロパノールの混合物中の溶液を調製し、フェキソフェナジン塩基がこの溶液から沈殿する工程ならびにフェキソフェナジン塩基を分離する工程を含む方法を提供する。
別の態様においては、本発明は、約4.4、10.3、11.3、16.3、19.8±0.2度2θにピークを有するPXRDパターンならびに、約107℃および約166℃に2つの発熱ピークおよび約226℃に吸熱を有するDSCサーモグラムによって特徴づけられるフェキソフェナジン塩基を提供する。該新規な結晶形態は、形態IIIを示す。
別の態様においては、本発明は、少なくとも1つの形態IIIの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、フェキソフェナジン塩基をメタノール中にスラリー化する工程、スラリーを加熱する工程および固体としてフェキソフェナジン塩基形態IIIを分離する工程を含む方法を提供する。
別の態様においては、本発明は、約4.3、8.7、12.5、13.1および13.6±0.2度2θにピークを有するPXRD回折パターンによって特徴づけられ、またさらに約16.3、16.7、17.5、18.1、18.5、19.6、20.7、21.8および22.6±0.2度2θのピークによって特徴づけられるフェキソフェナジン塩基を提供する。該新規な結晶形態は、形態IVを示す。
別の態様においては、本発明は、形態IVの特徴の1つを有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、フェキソフェナジン塩基のC1〜C4アルコールと水との混合物中の溶液を調製し、ただしアルコールは1-プロパノールではなく、フェキソフェナジン塩基がこの溶液から沈殿する工程および沈殿を分離する工程を含む方法;形態IVの特徴の1つを有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、フェキソフェナジンのナトリウムもしくはカリウム塩のC1〜C4アルコールと水との混合物中の溶液を調製し、ただしアルコールは1-プロパノールではない工程および溶液を酸性化してフェキソフェナジン塩基を沈殿させる工程を含む方法を提供する。好ましくはメタノールが使用される。
別の態様においては、本発明は、約17.2、18.2、18.8、20.3±0.2度2θにピークを有するPXRDパターンならびに/または、約200℃で吸熱、それに続く発熱ピークおよび約226℃でさらなる吸熱ピークを有するDSCサーモグラムによって特徴づけられるフェキソフェナジン塩基を提供する。該新規な結晶形態は、形態Vを示す。
別の態様においては、本発明は、少なくとも1つの形態Vの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、フェキソフェナジン塩基をメチルエチルケトン中にスラリー化する工程、および固体としてフェキソフェナジン塩基形態Vを分離する工程を含む方法を提供する。
別の態様においては、本発明は、約3.9、9.6、11.8、16.0および19.0±0.2度2θにピークを有するPXRDパターン(図9)ならびに/または、約140℃および229℃に吸熱および約160℃に発熱ピークを有するDSCサーモグラム(図10)によって特徴づけられるフェキソフェナジン塩基を提供する。該新規な結晶形態は、形態VIを示す。
別の態様においては、本発明は、少なくとも1つの形態VIの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、適当な条件下でフェキソフェナジン塩基をメタノール中にスラリー化する工程、固体をメタノールから分離する工程および任意的にスラリ−プロセスを繰り返す工程を含む方法を提供する。
別の態様においては、本発明は、約3.9、7.7、10.6、13.4、14.5および19.2±0.2度2θにピークを有するPXRDパターン(図11)ならびに/または、約228℃に吸熱ピークを有するDSCサーモグラム(図12)によって特徴づけられるフェキソフェナジン塩基を提供する。該新規な結晶形態は、形態VIIを示す。
別の態様においては、本発明は、少なくとも1つの形態VIIの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、トルエン中でフェキソフェナジン塩基の共沸蒸留を行なって水を除去することを含む方法を提供する。
別の態様においては、本発明は、フェキソフェナジン塩基の医薬組成物およびその投与方法を提供する。
発明の詳細な説明
本明細書において使用されるように、「約A〜B」は、他に特定されなければ「約A〜約B」をいう。
本明細書において使用されるように、沈殿(または「沈殿物」)は、結晶化(または「結晶」)同じように使用され、溶液から固体物質を得ることをいう。
本明細書において使用されるように、「スラリー」は、「懸濁物」と同じように使用される。
本明細書において使用されるように、「フェキソフェナジン塩基形態X」という語は、当業者が本明細書に提供された特徴に基づいてフェキソフェナジン塩基の他の多形体から区別できる別個の存在物として同定することができるフェキソフェナジン塩基の多形体をいう。「少なくとも1つの形態Xの特徴を有する」という語は、本明細書において提供されるPXRDピークの1つまたは、DSCサーモグラムの吸熱および発熱を有する結晶フェキソフェナジン塩基の多形体をいう。例えば、単一または組合せの、フェキソフェナジン塩基の別の多形体存在物において見出されないPXRDピークは、形態Xの特徴の少なくとも1つを示すのに十分である。単一または組合せの、DSCサーモグラムの吸熱および/または発熱はまた、同じ目的にかない得る。
1つの態様においては、本発明は、フェキソフェナジン塩基の新規な結晶形態I(「フェキソフェナジン塩酸塩の結晶形態X、XI、XIIおよびXIII、新規な形態を含む組成物ならびに新規な形態を投与することによる炎症を和らげる方法(Crystal Forms X, XI, XII and XIII of Fexofenadine Hydrochloride, Compositions Containing the New Forms and Methods of Relieving Inflammation by Administering the New Forms)」と題する2001年、11月8日に出願された米国仮出願No.60/336930において形態Xと称される)を提供する。フェキソフェナジン塩基形態Iは、約9.8、11.6、12.1、13.5、14.0、18.0、18.4および19.7±0.2度2θに特徴的なピークを有するPXRDパターン(図1)を有する。
フェキソフェナジン塩基形態Iは、約100℃に主要な吸熱ピークおよび約143℃に小さい吸熱ピークならびに約155℃および約180℃に2つの発熱ピークによって特徴づけられるDSCプロファイル(図2)を有する。
別の態様においては、本発明は、少なくとも1つの形態Iの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、フェキソフェナジン塩基の1-プロパノール溶液を調製する工程、この溶液を水、氷またはその混合物と混合して沈殿を形成する工程および沈殿を分離する工程を含む方法を提供する。
フェキソフェナジン塩基は1-プロパノールに添加される。温度を上げて、フェキソフェナジン塩基を1-プロパノールにさらに溶かすことができる。好ましくは約60℃より上に、より好ましくは約80℃より上に温度が上げられる。当業者はまた、他の温度がフェキソフェナジン塩基を1-プロパノールに溶かすのに適切であり得ること、および他の温度を他の条件下で使用することができることを認識するであろう。
フェキソフェナジン塩基が溶けた後、溶液を、氷、水またはその混合物に注いで、フェキソフェナジン塩基形態Iの沈殿を生じさせる。好ましくは、水をほぼ室温に保持する。
沈殿したフェキソフェナジン塩基形態Iは、溶液から分離される。当業者は、沈殿物を溶液から分離するのに多くの方法があることを認識するであろう。好ましくは、沈殿物はろ過器で分離される。分離された沈殿物は任意的に、環境圧力下または減圧下で乾燥することができる。好ましい実施態様においては、沈殿物は真空下で乾燥される。
本発明はまた、フェキソフェナジン塩基形態II(「フェキソフェナジン塩酸塩の結晶形態X、XI、XIIおよびXIII、新規な形態を含む組成物ならびに新規な形態を投与することによる炎症を和らげる方法(Crystal Forms X, XI, XII and XIII of Fexofenadine Hydrochloride, Compositions Containing the New Forms and Methods of Relieving Inflammation by Administering the New Forms)」と題する2001年、11月8日に出願された米国仮出願No.60/336,930において形態XIと称される)を提供する。フェキソフェナジン塩基形態IIは、約7.4、9.7、11.7、12.1、13.8、14.4、18.0、18.5および19.7±0.2度2θにピークを有する粉末X-線回折パターン(図3)を有する。フェキソフェナジン塩基形態IIはまた、約100℃に吸熱、約223℃に最大吸熱および約144℃に小さい吸熱ならびに約146℃および約182℃に2つの発熱ピークを有する示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム(図4)を有する。
フェキソフェナジン塩基形態IIは、フェキソフェナジン塩基の水および1-プロパノールの混合物中の溶液を調製し、フェキソフェナジン塩基がこの溶液から沈殿すること、ならびにフェキソフェナジン塩基を分離することにより製造することができる。
まず、フェキソフェナジン塩基の溶液が、1-プロパノールおよび水の混合物中で調製される。水および1-プロパノールの混合物は好ましくは、約4:1の比〜約1:1の比(体積/体積)である。最も好ましくは、混合物は、水対1-プロパノール約3:1の比である。好ましくは、混合物は加熱されて、フェキソフェナジン塩基を完全に溶解する。好ましくは約60℃より上、より好ましくは約80℃より上に温度が上げられる。
溶解後、溶液を好ましくはほぼ室温に冷却し、数日間放置して結晶化させる。形態Iの製造におけるように、溶液に添加されるアンチソルベント(anti-solvent)としてよりむしろ、溶液の助溶媒として水が形態IIの製造のために使用される。結晶化後、結晶を、好ましくはろ過器によって分離し、任意的に乾燥する。乾燥プロセスを促進するために、温度を上げるかまたは圧力を下げることができる。好ましくは結晶は、真空中で約55℃〜約70℃にて乾燥される。当技術分野で公知の真空オーブンを使用することができる。このプロセスの生成物は、フェキソフェナジン遊離塩基IIである。
別の態様においては、本発明はフェキソフェナジン塩基形態IIIを提供する。フェキソフェナジン塩基形態IIIは、約4.4、10.3、11.3、16.3、19.8±0.2度2θにピークを有するPXRDパターン(図5)によって特徴づけられる。フェキソフェナジン遊離塩基形態IIIはまた、約107℃および約166℃に2つの幅広い発熱ピークおよび約226℃に鋭い吸熱ピークを有するDSCサーモグラム(図6)によって特徴づけられる。
別の態様においては、本発明は、少なくとも1つの形態IIIの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、フェキソフェナジン塩基をメタノール中にスラリー化する工程、スラリーを加熱する工程および固体としてフェキソフェナジン塩基形態IIIを分離する工程を含む方法を提供する。
フェキソフェナジン遊離塩基はメタノール中にスラリー化され、形態IIIへの移行を得るのに適当な温度で十分な時間加熱される。好ましくはスラリーは、ほぼ還流温度(65℃)で約5分間〜約50時間、より好ましくは約1時間未満加熱される。好ましくは温度は約45℃より上であり、還流温度が最も好ましい。次にスラリーは好ましくは冷却される。フェキソフェナジン塩基形態IIIが沈殿し、これは次に、当技術分野で良く知られた技術、例えばろ過によって分離される。フェキソフェナジン塩基は任意的に乾燥される。温度を上げるか、または圧力を下げて、乾燥プロセスを促進することができる。好ましくは、フェキソフェナジン塩基は約60℃で1晩乾燥される。このプロセスの生成物は、フェキソフェナジン塩基形態IIIである。
本発明はまた、フェキソフェナジン塩基形態IVを提供する。フェキソフェナジン塩基形態IVは、約4.3、8.7、12.5、13.1、13.6、16.3、16.7、17.5、18.1、18.5、19.6、20.7、21.8および22.6±0.2度2θにピークを有するPXRDパターンによって特徴づけられる。最も特徴的なピークは、約4.3、8.7、12.5、13.1および13.6±0.2度2θにある。
フェキソフェナジン塩基形態IVは、フェキソフェナジン塩基のC1〜C4アルコールと水との混合物中の溶液を調製し(ただしアルコールは1-プロパノールではない)フェキソフェナジン塩基をこの溶液から沈殿させる工程および沈殿を分離する工程を含む方法によって製造することができる。
まず、フェキソフェナジン塩基の溶液を、水と低級アルコール、好ましくはメタノールとの混合物中で調製する。次にフェキソフェナジン塩基形態IVが溶液から結晶化する。例えば溶液を冷却して沈殿させることができる。フェキソフェナジン塩基の溶液を調製するために、フェキソフェナジン塩基のナトリウムもしくはカリウム塩の第1の溶液を、適当な無機塩基、例えば水酸化カリウムもしくは水酸化ナトリウムを用いて調製することができる。フェキソフェナジンの塩の溶液を得た後、溶液を酸性化して、フェキソフェナジン塩基を沈殿させる。当業者は、そのような沈殿は、たとえ一瞬でしかなくても、フェキソフェナジン塩基の溶液を通って理論的に進行することを認識するであろう。当技術分野で公知の酸、例えば酢酸を使用して、第1の溶液を酸性化することができる。酸性化する前には、溶液のpHは好ましくは約8より上である。酸性化後の溶液のpHは、好ましくは約3.5より上、より好ましくは約4〜7に維持される。次に沈殿物は、当技術分野でよく知られた技術、例えばろ過によって分離することができる。
得られた沈殿物、フェキソフェナジン遊離塩基形態IVは次に、任意的にスラリー化され、所望のようにスラリープロセスを繰り返すことができる。スラリーのために適当な溶媒は、低級アルコール、例えばメタノールを包含する。任意のスラリープロセスは好ましくは限られた時間、約2時間未満であって、形態IVから他の形態への移行を避ける;形態IVは、短時間のスラリー中は比較的安定である。形態IVはまた、アルコールとケトンの混合物、例えばメタノール:メチルエチルケトン(MEK)混合物から再結晶することができる。好ましくは、スラリー化は約45〜約65℃の温度、より好ましくは約50℃で行なわれる。沈殿を乾燥することによって、残留溶媒を除去することができる。
別の態様においては、本発明は、フェキソフェナジン塩基形態Vを提供する。フェキソフェナジン塩基形態Vは、13.2、13.7、14.4、17.2、18.2、18.8、20.3±0.2度2θにピークを有するPXRD回折パターン(図7)によって特徴づけられる。最も特徴的なピークは、約17.2、18.2、18.8、20.3±0.2度2θにある。フェキソフェナジン塩基はまた、約200℃で吸熱、それに続く発熱ピークおよび約226℃でさらなる吸熱ピークを有するDSCサーモグラム(図8)によって特徴づけられる。
別の態様においては、本発明は、少なくとも1つの形態Vの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、フェキソフェナジン塩基をメチルエチルケトン中にスラリー化する工程、および固体としてフェキソフェナジン塩基形態Vを分離する工程を含む方法を提供する。
フェキソフェナジン遊離塩基はメチルエチルケトン中にスラリー化され、好ましくは還流に加熱される。次にスラリーは好ましくは冷却される。次にフェキソフェナジン塩基形態Vは、好ましくはろ過によって固体として分離される。分離されたフェキソフェナジン塩基は次に、任意的に乾燥される。圧力を下げるか、または温度を上げて、乾燥プロセスを促進する。好ましくはフェキソフェナジン塩基は、真空中で約65℃の温度で乾燥される。このプロセスの生成物はフェキソフェナジン塩基形態Vである。
本発明は、新規な形態のフェキソフェナジン塩基、名づけて形態VIを提供する。フェキソフェナジン形態VIは、約3.9、9.6、11.8、16.0および19.0±0.2度2θにピークを有するPXRDパターン(図9)によって特徴づけられる。フェキソフェナジン形態VIのDSCプロファイル(図10)は、約140℃で吸熱、それに続く発熱ピークを有する。その上、DSCプロファイルは、約229℃に鋭い吸熱ピークを有する。
フェキソフェナジン塩基形態VIは、フェキソフェナジン塩基をメタノール中にスラリー化することによって製造することができる。フェキソフェナジン塩基がメタノールに添加され、好ましくは数時間スラリー化される。次に、慣用の技術、例えばろ過によって、固体をスラリーから分離する。1つの実施態様においては、スラリープロセスは、分離した固体をメタノールに添加し、固体をスラリー化させることによって、少なくとも1回、より好ましくは2回繰り返される。スラリー化後、最終回に固体は分離される。分離後、固体は好ましくはしばらくの間放置される。分離された固体は次に、任意的に約40〜約70℃、より好ましくは約60℃で乾燥される。
形態VIの製造方法においてメタノール中のフェキソフェナジン塩基のスラリー化は、適当な条件下、すなわち好ましくは室温より上に加熱せずに行なって、形態IIIへの移行を避ける。当業者は、この移行が温度および加熱時間に依存すること、およびこれらの変数は、慣例のやり方で確かめることができることを認識するであろう。かくして、形態VIはまた、加熱が形態IIIへの移行を引き起こすのに十分でない限り、少しの加熱で得ることができる。好ましい実施態様においては全く加熱せず、一方別の実施態様では、約30℃より下に温度が保持される。形態IIIまたは形態VIを製造するのに使用される出発物質は好ましくはフェキソフェナジン形態IVではない。というのは、それは短時間スラリー化されたときにスラリープロセスに対して比較的安定性を示す傾向があるからである。
本発明はまた、フェキソフェナジン塩基形態VIIを提供する。フェキソフェナジン塩基形態VIIは、約3.9、7.7、10.6、13.4、14.5および19.2±0.2度2θにピークを有するPXRDパターン(図11)によって特徴づけられる。フェキソフェナジン塩基形態VIIはまた、約228℃に吸熱ピークを有するDSCサーモグラム(図12)によって特徴づけられる。
本発明はまた、少なくとも1つの形態VIIの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、トルエン中でフェキソフェナジンの共沸蒸留を行なって水を除去することを含む方法を提供する。除去される水は、出発物質に存在する痕跡量の水である。出発物質として水和物をまた使用することができ、結晶化の水がなお除去される。このプロセスを行なうために、フェキソフェナジン塩基をトルエンに添加する。次に混合物を蒸留して水を除去する。水の除去後、混合物を好ましくは冷却する。フェキソフェナジンは次に、慣用の技術、好ましくはろ過によって分離することができる。次に湿った試料を任意的に、好ましくは約40〜約70℃の温度で乾燥することができ、約60℃が好ましい。乾燥の前に、固体を、適当な溶媒、例えば低級アルコールから再結晶することができる。
当業者は、一般に異なる再結晶溶媒系を用いた結晶化によって、本発明の多形体を選択的に得ることができることを認識するであろう。出発物質は、無水のフェキソフェナジン塩基であるか、または任意のフェキソフェナジン塩基水和物もしくは低級アルコール溶媒和物であることができる。出発フェキソフェナジン塩基はまた、無定形または任意の結晶形態であることができる。出発物質はまた、フェキソフェナジンケト酸を、触媒的還元試薬または移動水素化物、例えば水素化ホウ素ナトリウム、BH3または水素化ホウ素リチウムで還元することによって製造されるものであり得る。出発物質として許容できない純度の状態において、所望の形態を用いることによって、このプロセスは、精製方法として使用することができる。
本発明のフェキソフェナジン遊離塩基の種々の結晶形態は、塩酸塩へと転化することができる。実施例および従来技術は、そのような転化のために適当な手引きを提供する。使用される塩酸は、水性または非水性であることができる。使用される水性塩酸は好ましくは濃縮され、約12モルまたは約38%の質量%を有する。好ましくは、塩酸は少し過剰で、より特には遊離塩基の約1.01〜約1.20モル当量で使用される。遊離塩基は、塩を適当な希薄水性塩基溶液、例えば希水性水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、アンモニアまたは炭酸水素ナトリウムで処理することによって再生することができる。
本発明の多くのプロセスは、特定溶媒からの結晶化を含む。当業者は、結晶化に関する条件を、得られる多形体の形態に影響を及ぼすことなしに変更することができることを認識するであろう。例えば、溶媒中で遊離塩基を混合して溶液を形成するとき、混合物を暖めることは、出発物質を完全に溶かすのに必要であり得る。暖めて混合物が清澄にならないなら、混合物は希釈されるか、またはろ過され得る。ろ過するために、熱混合物を、紙、ガラス繊維または他の膜材料を通過させるか、または浄化剤、例えばセライトを通過させることができる。使用される装置ならびに溶液の濃度および温度に依存して、ろ過装置を予備加熱して、時期尚早の結晶化を避ける必要があり得る。
条件をまた変えて、沈殿を引き起こすことができる。沈殿を引き起こす好ましい方法は、溶媒の溶解度を減らすことである。溶媒の溶解度は、例えば溶媒を冷却することによって低下させることができる。
1つの実施態様においては、アンチソルベントを溶液に添加して特定の化合物についてのその溶解度を低下させ、かくして沈殿を生じる。別の実施態様においては、油状残渣またはゴム質の物質にアンチソルベントを添加し、そこでは、特定の化合物についてのアンチソルベントの低い溶解度がその化合物の沈殿を生じる。
結晶化を促進するための別のやり方は、生成物の結晶を用いて種晶を入れるか、またはガラス棒で結晶化の容器の内表面を引っかくことによる。他のときには、結晶化は誘導なしに自発的に生じ得る。本発明は、沈殿が誘導/促進される実施態様または自発的に生じる実施態様の両方を包含するが、誘導/促進が特定の多形体を得るために不可欠である、例えばプロセスが特定のアンチソルベントの使用を必要とする状況を除く。沈殿が自発的に生じ得ることを強調するために、分離沈殿工程は、本発明においては再引用されないが、そのような強調は、分離沈殿工程を再引用するものから、本発明の範囲を変えることを意味しない。
抗ヒスタミン剤として、フェキソフェナジンは、ヒスタミン放出の空気伝達誘導物質および接触誘導物質によって引き起こされる症状を和らげるのに有効である。そのような物質としては、花粉、胞子、動物の鱗屑、ゴキブリの鱗屑、工業的な化学物質、塵およびチリダニが包含される。フェキソフェナジンにより緩和することができる症状としては、気管支痙攣、くしゃみ、鼻漏、鼻の充血、流涙、赤み、発疹、ジンマシンおよびかゆみが包含される。
フェキソフェナジン塩基形態I、II、III、IV、V、VIおよびVIIは、フェキソフェナジンを、胃腸管、粘膜、血流および、ヒスタミンによって引き起こされる炎症にかかっている患者の炎症を起こしている組織へ送るのに有用である。それらの形態は、ヒトおよび動物へ投与するための種々の組成物へと処方することができる。
本発明の医薬組成物は、フェキソフェナジン塩基形態I、II、III、IV、V、VIおよびVIIを、任意的に他の形態または無定形のフェキソフェナジンおよび/または活性成分、例えばプソイドエフェドリンとの混合物で含む。それらはまた、任意的にプソイドエフェドリンと混合することができる。活性成分の他に、本発明の医薬組成物は、1種以上の賦形剤を含むことができる。賦形剤は、種々の目的で組成物に添加される。
希釈剤は、固体医薬組成物の容積を増し、組成物を含む医薬投与形態を、患者にかつ取り扱いに注意しやすいものにすることができる。固体組成物のための希釈剤としては、例えば微晶質セルロース(例えばアビセル(Avicel)(商標))、ミクロファインセルロース、乳糖、デンプン、予備ゼラチン化された(pregelitinized)デンプン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、糖、デキストレート(dextrate)、デキストリン、デキストロース、2塩基性リン酸カルシウム2水和物、3塩基性リン酸カルシウム、カオリン、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルトデキストリン、マンニトール、ポリメタクリレート(例えばユードラギット(Eudragit) (商標))、塩化カリウム、粉末セルロース、塩化ナトリウム、ソルビトールおよびタルクが包含される。
錠剤のような投与形態へと固化される固体医薬組成物は、その機能が圧縮後に活性成分および他の賦形剤を一緒に結合するのを助けることを含む賦形剤を包含することができる。固体医薬組成物のためのバインダーとしては、アラビアゴム、アルギン酸、カルボマー(例えばカルボポル(carbopol))、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、エチルセルロース、ゼラチン、ガーゴム、水素化植物油、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(例えばクルセル(Klucel)(商標))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えばメトセル(Methocel)(商標))、液体グルコース、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、マルトデキストリン、メチルセルロース、ポリメタクリレート、ポビドン(例えばコリドン(Kollidon)(商標)、プラスドン(Plasdone)(商標))、α糊化された(pregelatinized)デンプン、アルギン酸ナトリウムおよびデンプンが包含される。
固化された固体医薬組成物の患者の胃での溶解速度は、組成物に崩壊剤を添加することによって増加することができる。崩壊剤としては、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム(例えばAc-Di-Sol(商標)、プリメローズ(Primellose)(商標))、コロイド状二酸化ケイ素、クロスカルメロース(croscarmellose)ナトリウム、クロスポビドン(crospovidone)(例えばコリドン(Kollidon)(商標)、ポリプラスドン(Polyplasdone)(商標))、ガーゴム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、メチルセルロース、微晶質セルロース、ポラクリリン(polacrilin)カリウム、粉末セルロース、予備ゼラチン化された(pregelatinized)デンプン、アルギン酸ナトリウム、ナトリウムデンプングリコレート(例えばイクスプロタブ(Explotab)(商標))およびデンプンが包含される。
すべり剤(glidant)を添加して、固化されていない固体組成物の流動性を改善し、投与の精度を改善することができる。すべり剤として機能することができる賦形剤としては、コロイド状二酸化ケイ素、三ケイ酸マグネシウム、粉末セルロース、デンプン、タルクおよび3塩基性リン酸カルシウムが含まれる。
投与形態、たとえば錠剤が、粉末組成物の固化によって作られるときには、組成物は、打ち抜き器およびダイから圧力に供される。幾らかの賦形剤および活性成分は、打ち抜き器およびダイの表面に付着する傾向があり、これは、生成物が穴あきおよび他の表面不規則性を有するようにさせ得る。滑剤を組成物に添加して、付着を減らし、ダイから生成物を容易にはずすことができる。滑剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、グリセリルモノステアレート、グリセリルパルミトステアレート、水素化ひまし油、水素化植物油、鉱油、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ステアリン酸、タルクおよびステアリン酸亜鉛が包含される。
調味剤および風味向上剤は、投与形態をより患者の口に合うものにする。本発明の組成物に含まれることができる医薬品のための一般的調味剤および風味向上剤としては、マルトール、バニリン、エチルバニリン、メントール、クエン酸、フマル酸、エチルマルトールおよび酒石酸が含まれる。
固体および液体組成物はまた、任意の製薬上許容される着色剤を用いて着色して、その概観を改善し、および/または製品および単位投与量レベルの患者の識別を容易にすることができる。
本発明の液体医薬組成物においては、フェキソフェナジン塩基形態I、II、III、IV、V、VIおよびVIIならびに任意の他の固体賦形剤は、液体担体、例えば水、植物油、アルコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールまたはグリセリンに溶解もしくは懸濁される。
液体医薬組成物は乳化剤を含んで、組成物中に、液体担体中に溶解しない活性成分または他の賦形剤を均一に分散させることができる。本発明の液体組成物において有用であり得る乳化剤としては、例えばゼラチン、卵黄、カゼイン、コレステロール、アラビアゴム、トラガカントゴム、コンドラス(chondrus)、ペクチン、メチルセルロース、カルボマー、セトステアリルアルコールおよびセチルアルコールが包含される。
本発明の液体医薬組成物はまた、粘度向上剤を含んで製品の口における感じを改善し、および/または胃腸管の内側を覆うことができる。そのような剤としては、アラビアゴム、アルギン酸、ベントナイト、カルボマー、カルボキシメチルセルロースカルシウムもしくはナトリウム、セトステアリルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ゼラチン、ガーゴム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリビニルアルコール、ポビドン、炭酸プロピレン、プロピレングリコールアルギネート、アルギン酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプントラガカントおよびキサンタンゴムが含まれる。
甘味剤、例えばソルビトール、サッカリン、サッカリンナトリウム、ショ糖、アスパルテーム、果糖、マンニトールおよび転化糖を添加して、味を改善することができる。
防腐剤およびキレート剤、例えばアルコール、安息香酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソールおよびエチレンジアミン四酢酸を摂取に安全な濃度で添加して貯蔵安定性を改善することができる。
本発明に従う液体組成物はまた、緩衝剤、例えばグルコン酸、乳酸、クエン酸または酢酸、グルコン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムまたは酢酸ナトリウムを含むことができる。
賦形剤の選択および使用量は、経験および標準的な手順の考慮および当技術分野における参考となる研究に基づいて、処方する科学者により容易に決定され得る。
本発明の固体組成物は、粉末、顆粒、凝集物および固化された組成物を包含する。投与量は、経口、口内、直腸、非経口(皮下、筋肉内および静脈内を含む)、吸入および眼への投与に適当な投与量を包含する。任意の与えらた場合に最も適当な経路は、治療される状態の性質および重篤さに依存するが、本発明の最も好ましい経路は経口である。投与量は、単位投与量形態で便利に示すことができ、製薬技術の分野でよく知られた任意の方法によって製造できる。
投与形態としては、固体投与形態、例えば錠剤、粉末、カプセル、座薬、サシェ、トローチおよびロゼンジならびに液体シロップ、懸濁液およびエリキシルが包含される。
本発明の投与形態は、硬質または軟質のシェル内に組成物、好ましくは粉末もしくは顆粒化した本発明の固体組成物を含むカプセルである。シェルはゼラチンでできていて、任意的に可塑剤、例えばグリセリンおよびソルビトールおよび、不透明化剤または着色剤を含むことができる。
活性成分および賦形剤は、当技術分野で公知の方法に従って、組成物および投与形態へと処方することができる。
錠剤形成またはカプセル充填のための組成物は、湿式顆粒化によって製造することができる。湿式顆粒化においては、粉末形態の幾つかまたは全部の活性成分および賦形剤がブレンドされ、その後、液体、典型的には水の存在下でさらに混合され、粉末が顆粒へと凝集させられる。顆粒はふるい分けされ、および/または粉砕され、乾燥され、その後ふるい分けされ、および/または粉砕されて、所望の粒径にされる。次に顆粒を錠剤形成することができるか、または他の賦形剤、例えばすべり剤および/または滑剤が錠剤形成の前に添加され得る。
錠剤形成組成物は、乾式ブレンドによって便利に製造することができる。例えば、活性成分および賦形剤のブレンド組成物をスラグまたはシートへと固化することができ、その後、固化顆粒へと粉砕することができる。固化された顆粒は次に、錠剤へと圧縮され得る。
乾式顆粒化の代替法として、直接圧縮技術を用いて、ブレンドした組成物を直接固化投与形態へと圧縮することができる。直接圧縮は、顆粒なしに、より均質な錠剤を生じる。直接圧縮錠剤形成に特によく適した賦形剤は、微晶質セルロース、噴霧乾燥した乳糖、リン酸二カルシウム2水和物およびコロイド状シリカを包含する。直接圧縮錠剤形成におけるこれらおよび他の賦形剤の適当な使用は、直接圧縮錠剤形成の特定の処方の探求に経験および技術のある当業者に公知である。
本発明のカプセル充填は、錠剤形成について記載した、任意の上記したブレンドおよび顆粒を含むことができ、それらのみが最終的な錠剤形成工程に供されるわけではない。
カプセル、錠剤およびロゼンジおよび他の単位投与形態は好ましくは、フェキソフェナジン塩基約30〜約180mgの投与量を含む。他の投与量をまた、必要に応じて投与することができる。
以下は、新規な多形体を特徴づけるために本発明によって使用された機器を記載する。PXRDパターンは、シンタグ(Scintag)X-線粉末回折計、可変ゴニオメーター、Cu標的アノード(Cu放射λ=1.5418オングストローム)を有するX-線管および固体検出器を用いて、当技術分野で公知の方法によって得られた。丸いゼロ背景石英プレートを有する丸い標準のアルミニウム試料ホルダーを使用した。走査速度3度/分にて連続して、2〜40度2θの範囲にわたって走査を行なった。
形態III、IV、V、VIまたはVIIを除く幾つかの試料は、上記の機器またはフィリップス(Philips)XRD、ゴニオメーター モデル1050/70、銅管および曲がったグラファイトのモノクロメートを用いて得た。そのような場合に、同じ走査パラメータを使用した。
DSCサーモグラムは、DSCメトラー(Mettler)821スター(Star)を用いて得た。走査の温度範囲は、10℃/分の速度で、30〜350℃であった。試料の重量は2〜5mgであった。試料は、流速40mL/分の窒素気体でパージした。3つの小さい穴のあるふた付きの標準40μlアルミニウムるつぼを使用した。
以下の実施例は、説明を提供する。
実施例1
フェキソフェナジン塩基形態Iの製造
フェキソフェナジン塩基(10グラム)を1-プロパノール(50mL)に添加した。次に溶液を熱水浴中で80℃に加熱した。加熱後、熱溶液を、撹拌しながら氷(400グラム)中に注いだ。溶液を2日間撹拌して、沈殿を形成した。沈殿をろ過し、62℃で乾燥して、7.8グラムの生成物を生じた。次のPXRD分析により、生成物が形態Iと呼ばれる新規な形態のフェキソフェナジン塩基であることを確認した。
実施例2
フェキソフェナジン塩基形態Iの製造
フェキソフェナジン塩基(10グラム)を80℃で1-プロパノール(150mL)に溶かした。次に、得られた溶液を、室温に保った脱イオン水(350mL)にゆっくりと加えて、結晶を沈殿させた。次に結晶をろ過し、真空下で45℃未満の温度で乾燥して、生成物を得た。次のPXRD分析により、生成物が形態Iと呼ばれる新規な形態のフェキソフェナジン塩基であることを確認した。
実施例3
フェキソフェナジン塩基形態IIの製造
フェキソフェナジン塩基(10グラム)を1-プロパノール(30mL)および水(100mL)と混合した。次に混合物を80℃に加熱した。次いで1-プロパノール(40mL)を混合物に加えて溶解を完了させた。撹拌しながら2日間溶液を25℃に冷却して結晶を沈殿させた。結晶をろ過し、真空下で62℃にて乾燥して、6.5グラムの生成物を生じた。次のPXRD分析により、生成物が形態IIと呼ばれる新規な形態のフェキソフェナジン塩基であることを確認した。
実施例4
フェキソフェナジン塩基形態IIIの製造
フェキソフェナジン塩基(80.2グラム)をメタノール(400mL)中にスラリー化し、還流温度で20分間加熱した。熱スラリーを20℃の温度に冷却した。次に0.5時間後に固体をろ過し、60℃にて1晩乾燥させた。このプロセスの収率は92%であった。次のPXRD分析により、生成物が形態IIIと呼ばれる新規な形態のフェキソフェナジン塩基であることを確認した。
実施例5
フェキソフェナジン塩基形態IVの製造
水酸化ナトリウムの存在下でメタノール-水中で、水素化ホウ素ナトリウムにてフェキソフェナジンケト酸を還元した。還元終了後、そのようにして製造したフェキソフェナジンを、酢酸を用いた酸性化によって沈殿させた。得られた沈殿をろ過し、50℃にてメタノール中で3回スラリー化させた。物質を真空下で65℃にて2時間乾燥させた。
実施例6
フェキソフェナジン塩基形態IVの製造
メタノール中で1回だけスラリー化させ、MEK:メタノールから再結晶させたこと以外は実施例8のようにして、フェキソフェナジン遊離塩基を製造した。フェキソフェナジン遊離塩基(5グラム)を沸騰MEK:メタノール1:1(300mL)中で加熱し、そのほとんどが溶解した。混合物を、未溶解物質から、熱ろ過した。ろ液を室温で1晩放置した。結晶沈殿が形成し、これを氷塩浴で冷却し、ろ過した。沈殿物のフェキソフェナジン遊離塩基を真空下で65℃にて1時間乾燥した。
備考:結晶化前の物質は、HPLCにより98.9%純度であった。MEK-メタノールに溶けなかった物質はフェキソフェナジンであり、これは不十分な量の溶媒のために溶解しなかった。
実施例7
フェキソフェナジン塩基形態Vの製造
フェキソフェナジン遊離塩基(4.5グラム)を、還流温度で2時間、メチルエチルケトン(70mL)中にスラリー化した。次に熱スラリーを20℃の温度に冷却した。固体が沈殿し、次にこれを0.5時間後にろ過し、真空オーブン中で65℃にて、まず水流アスピレーターで、次いで油圧真空ポンプにて乾燥した。このプロセスの収率は45%であった。次のPXRD分析により、生成物が形態Vと呼ばれる新規な形態のフェキソフェナジン塩基であることを確認した。
実施例8
フェキソフェナジン塩基形態VIの製造
フェキソフェナジン塩基(50.3グラム)を、室温(〜25℃)で2.5時間、300mLのメタノールでスラリー化した後、ろ過した。ろ過した試料を、メタノールを用いて室温で1.5時間、2回目にスラリー化した後、ろ過した。試料を、300mLのメタノールを用いて室温で1.67時間3回目にスラリー化した。撹拌せずに試料を12時間放置した後、ろ過し、60℃で1晩乾燥して、9.5グラムのフェキソフェナジン遊離塩基形態VIを生じた。次のPXRD分析により、このプロセスの生成物が、形態VIと呼ばれる新規な形態のフェキソフェナジン遊離塩基であることを確認した。
実施例9
フェキソフェナジン塩基形態VIIの製造
フェキソフェナジン塩基(30.52グラム)を、トルエン(200mL)を用いて、ディーンスターク装置(dean stark apparatus)にセットアップして、水を除去した。6.5時間後、装置を冷却させた。1晩放置後、灰色の固体をろ過し(3.46グラム)、これは、湿潤試料として形態VIIであることを示した。湿潤試料は最初はメタノールに非常に可溶であったが、時間をかけてメタノールから結晶化した。湿潤試料(4.28グラム)をオーブン中で60℃にて3時間乾燥して、2.22グラムのフェキソフェナジン塩基形態VIIを生じた。次のPXRD分析により、このプロセスの生成物が、形態VIIと呼ばれる新規な形態のフェキソフェナジン遊離塩基であることを確認した。
フェキソフェナジン塩基形態IについてのPXRDパターンである。 フェキソフェナジン塩基形態IについてのDSCサーモグラムである。 フェキソフェナジン塩基形態IIについてのPXRDパターンである。 フェキソフェナジン塩基形態IIについてのDSCサーモグラムである。 フェキソフェナジン塩基形態IIIについてのPXRDパターンである。 フェキソフェナジン塩基形態IIIについてのDSCサーモグラムである。 フェキソフェナジン塩基形態VについてのPXRDパターンである。 フェキソフェナジン塩基形態VについてのDSCサーモグラムである。 フェキソフェナジン塩基形態VIについてのPXRDパターンである。 フェキソフェナジン塩基形態VIについてのDSCサーモグラムである。 フェキソフェナジン塩基形態VIIについてのPXRDパターンである。 フェキソフェナジン塩基形態VIIについてのDSCサーモグラムである。

Claims (58)

  1. フェキソフェナジン塩基形態I。
  2. 約9.8、11.6、12.1、13.5、14.0、18.0、18.4および19.7±0.2度2θにピークを有するPXRDパターンによって特徴づけられる結晶形態のフェキソフェナジン塩基。
  3. 実質的に図1に示されたPXRDパターンを有する請求項2記載のフェキソフェナジン塩基。
  4. 約100℃に吸熱ピークおよび約143℃に吸熱ピークならびに、約155℃および約180℃に2つの発熱ピークを有する示差走査熱量測定サーモグラムを有する結晶形態のフェキソフェナジン塩基。
  5. 少なくとも1つの形態Iの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、
    a) フェキソフェナジン塩基の1-プロパノール溶液を調製する工程、
    b) この溶液を水、氷またはその混合物と混合してフェキソフェナジン塩基を沈殿させる工程;および
    c) 沈殿物を分離する工程
    を含む方法。
  6. 請求項5記載の方法によって製造されるフェキソフェナジン塩基。
  7. フェキソフェナジン塩基形態II。
  8. 約7.4、9.7、11.7、12.1、13.8、14.4、18.0、18.5および19.7±0.2度2θにピークを有するPXRDパターンを有する結晶形態のフェキソフェナジン塩基。
  9. 実質的に図3に示された粉末PXRDパターンを有する請求項8記載のフェキソフェナジン塩基。
  10. 約100℃に吸熱、約223℃に最大吸熱ピークおよび約144℃に小さい吸熱ピークならびに約146℃および約182℃に2つの発熱ピークを有する示差走査熱量測定サーモグラムを有する結晶形態のフェキソフェナジン塩基。
  11. 少なくとも1つの形態IIの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、
    a) フェキソフェナジン塩基の水および1-プロパノールの混合物中の溶液を調製し、フェキソフェナジン塩基がこの溶液から沈殿する工程;ならびに
    b) フェキソフェナジン塩基を分離する工程
    を含む方法。
  12. 混合物が、水および1-プロパノールの約1:1〜約4:1の混合物(体積/体積)である請求項11記載の方法。
  13. 混合物が、水および1-プロパノールの約3:1の混合物である請求項12記載の方法。
  14. 請求項11の方法によって製造されるフェキソフェナジン塩基。
  15. フェキソフェナジン塩基形態III。
  16. 約4.4、10.3、11.3、16.3、19.8±0.2度2θにピークを有するPXRD回折パターンによって特徴づけられる結晶形態のフェキソフェナジン塩基。
  17. 実質的に図5に示されたPXRDパターンを有する請求項16記載のフェキソフェナジン塩基。
  18. 約200℃に吸熱ピーク、それに続く発熱ピークおよび約226℃にさらなる吸熱ピークを有するDSCサーモグラムによって特徴づけられる結晶形態のフェキソフェナジン塩基。
  19. 約107℃および約166℃に2つの発熱ピークならびに約226℃に吸熱ピークを有するDSCサーモグラムによって特徴づけられる請求項18記載のフェキソフェナジン塩基。
  20. 少なくとも1つの形態IIIの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、
    a) フェキソフェナジン塩基をメタノール中にスラリー化する工程、
    b) スラリーを加熱する工程;および
    c) 固体としてフェキソフェナジン塩基形態IIIを分離する工程
    を含む方法。
  21. 請求項20の方法によって製造されるフェキソフェナジン塩基。
  22. 加熱が、約45℃〜ほぼ還流までの温度を含む請求項20記載の方法。
  23. 工程(a)において使用されるフェキソフェナジン塩基がフェキソフェナジン塩基形態IVでない請求項20記載の方法。
  24. フェキソフェナジン塩基形態IV。
  25. 約4.3、8.7、12.5、13.1および13.6±0.2度2θにピークを有するPXRD回折パターンによって特徴づけられる結晶形態のフェキソフェナジン塩基。
  26. 約16.3、16.7、17.5、18.1、18.5、19.6、20.7、21.8および22.6±0.2度2θのピークによってさらに特徴づけられる請求項25記載のフェキソフェナジン塩基。
  27. 形態IVの特徴の1つを有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、
    a) フェキソフェナジン塩基のC1〜C4アルコールと水との混合物中の溶液を調製する工程、ただしアルコールは1-プロパノールではなく、ここでフェキソフェナジン塩基はこの溶液から沈殿する;および
    b) 沈殿を分離する工程
    を含む方法。
  28. アルコールがメタノールである請求項27記載の方法。
  29. 溶液の調製が、フェキソフェナジンのナトリウムもしくはカリウム塩の第1の溶液を調製した後、第1の溶液を酸性化することを含む請求項27または28記載の方法。
  30. 形態IVの特徴の1つを有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、
    a) フェキソフェナジンのナトリウムもしくはカリウム塩のC1〜C4アルコールと水との混合物中の溶液を調製し、ただしアルコールは1-プロパノールではない工程;および
    b) 溶液を酸性化してフェキソフェナジン塩基を沈殿させる工程
    を含む方法。
  31. アルコールがメタノールである請求項30記載の方法。
  32. 溶液が約8より上のpHを有する請求項30または31記載の方法。
  33. 酸性化によって、約4〜約7のpHを生じる請求項30または31記載の方法。
  34. 請求項27または30記載の方法によって製造されるフェキソフェナジン塩基。
  35. フェキソフェナジン塩基形態V。
  36. 約17.2、18.2、18.8、20.3±0.2度2θにピークを有するPXRD回折パターンによって特徴づけられる結晶形態のフェキソフェナジン塩基。
  37. 約13.2、13.7、14.4±0.2度2θにピークを有するPXRDパターンによってさらに特徴づけられる請求項36記載のフェキソフェナジン塩基。
  38. 実質的に図7に示されたPXRDパターンによってさらに特徴づけられる請求項37記載のフェキソフェナジン塩基。
  39. 約200℃での吸熱ピーク、それに続く発熱ピークおよび約226℃でさらなる吸熱ピークを有するDSCサーモグラムによって特徴づけられる結晶形態のフェキソフェナジン塩基。
  40. 少なくとも1つの形態Vの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、
    a) フェキソフェナジン塩基をメチルエチルケトン中にスラリー化する工程、および
    b) 固体としてフェキソフェナジン塩基形態Vを分離する工程
    を含む方法。
  41. 請求項40記載の方法によって製造されるフェキソフェナジン塩基。
  42. フェキソフェナジン塩基形態VI。
  43. 約3.9、9.6、11.8、16.0および19.0±0.2度2θにピークを有するPXRDパターンによって特徴づけられる結晶形態のフェキソフェナジン塩基。
  44. 実質的に図9に示されたPXRDパターンによってさらに特徴づけられる請求項43記載のフェキソフェナジン塩基。
  45. 約140℃および約229℃に吸熱ピークならびに約160℃に発熱ピークを有するDSCサーモグラムによって特徴づけられる結晶形態のフェキソフェナジン塩基。
  46. 少なくとも1つの形態VIの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、
    a) 適当な条件下でフェキソフェナジン塩基をメタノール中にスラリー化する工程、および
    b) 固体としてフェキソフェナジン塩基形態VIを分離する工程
    を含む方法。
  47. 少なくとも1回工程(a)および(b)を繰り返すことをさらに含む請求項46記載の方法。
  48. 約30℃以下の温度で工程(a)が行なわれる請求項46記載の方法。
  49. 工程(a)において使用されるフェキソフェナジン塩基が、フェキソフェナジン塩基形態IVではない請求項46記載の方法。
  50. フェキソフェナジン塩基形態VII。
  51. 約3.9、7.7、10.6、13.4、14.5および19.2±0.2度2θにピークを有するPXRDパターンによって特徴づけられる結晶形態のフェキソフェナジン塩基。
  52. 実質的に図11に示されたPXRDパターンによってさらに特徴づけられる請求項50記載のフェキソフェナジン塩基。
  53. 約228℃に吸熱ピークを有するDSCサーモグラムによって特徴づけられる結晶形態のフェキソフェナジン塩基。
  54. 少なくとも1つの形態VIIの特徴を有するフェキソフェナジン塩基を製造する方法であって、トルエン中でフェキソフェナジン塩基の共沸蒸留を行なって水を除去することを含む方法。
  55. メタノールからフェキソフェナジン塩基を再結晶させることをさらに含む請求項54記載の方法。
  56. 有効量の、塩基形態I、II、III、IV、V、VIおよびVIIからなる群より選択されるフェキソフェナジンならびに製薬上許容される賦形剤を含む医薬組成物。
  57. 気管支の収縮、血管拡張、かゆみまたは他のヒスタミンへの炎症応答に苦しむ患者においてH1レセプターとヒスタミンとの間の結合を阻害する方法であって、請求項56記載の医薬組成物を患者に投与することを含む方法。
  58. アレルギー性鼻炎にかかりやすいか、またはアレルギー性鼻炎の症状を経験している患者においてアレルギー性鼻炎の症状を緩和する方法であって、請求項56記載の医薬組成物を患者に投与することを含む方法。
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