JP2005537010A - 精神分裂症の一塩基多型診断 - Google Patents

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Abstract

本発明は、多型位置を含むヒトG蛋白結合受容体Seq−40遺伝子の核酸断片を提供する。アレル特異的プライマー、及び当該位置の近傍領域にハイブリダイズするプローブも提供する。本発明は、精神分裂症を発症する遺伝的危険度を決定する方法又は精神分裂症を診断する方法も提供する。

Description

本発明は、精神分裂症を発症する遺伝的危険度の決定方法又は精神分裂症の診断方法を提供する。
一塩基多型
生物は全て、進化の過程で周期的な突然変異を経験し、親配列の異型を生じる(Gusella,Ann.Rev.Biochem.55,831-854(1986))。この異型は、親型に比較して進化的な利点を与えるものでもよいし、与えないものでもよい。異型は中性でもよい。異型は、致死的であり、生物の次世代に伝達されない場合もある。異型は、種に進化的な利点を与え、種の多くの又はほとんどのDNAに最終的に取り込まれ、効率よく親型となる場合もある。親型及び異型のいずれも生存し、種群で共存する場合が多い。このような複数の型の配列の共存は、多型を生ずる。
種々の異なったタイプの多型が報告されている。制限酵素断片長多型(RFLP)は、Botstein et al., Am. J. Hum. Genet. 32, 314-331 (1980)によって記載されている制限酵素断片長を部分的に変えるDNA配列での変異を意味する。制限酵素断片長多型は、制限酵素認識部位を形成又は削除させ、制限酵素断片長を変化させている。RFLPは、ヒト及び動物の遺伝子分析に幅広く使用されている(米国特許第5,586,104号、1999年1月5日;Chee,et al.,国際公開第90/13668号パンフレット;国際公開第90/11369号パンフレット;Donis-Keller, Cell 51, 319-337 (1987);Lander et al.,Genetics 121, 85-99 (1989)参照)。遺伝的形質が特定のRFLPに関連する場合、個体のRFLPの存在は、動物がそのような形質を示す可能性の予測に用いることができる。
他の多型は、縦列性のジ−、トリ−及びテトラヌクレオチドの反復調を含む短縦列反復(STR)型である。短縦列反復は、変数縦列反復(VNTR)多型とも言われる。VNTRは、同定と起源分析(米国特許第5,075,217号;Armour et al., FEBS Lett. 307, 113-115 (1992);Horn et al.,国際公開第91/14003号;Jeffreys,欧州特許第370,719号)、及び多数の遺伝子マッピング研究に使用されてきた。
他の多型には、同種間で一塩基置換型をとるものがある。当該多型は、RFLP、STR及びVNTRよりもかなり頻繁に見られる。しかしながら、一塩基の置換は結果として制限酵素部位の形成や削除となり得るので、一塩基多型はRFLPにもなることを理解する必要がある。一塩基多型の中には、蛋白コード配列に生じるものがあり、この場合、多型の一つは、欠失蛋白質又は変異蛋白質を発現し、遺伝病を引き起こす可能性がある。コード配列内の多型が遺伝病を引き起こす遺伝子の例は、β−グロブリン(鎌状赤血球貧血)及びCFTR(嚢胞性線維症)を含む。他の一塩基多型は非コード領域に生じる。当該多型の中には、欠陥蛋白質を発現するものもある(例えば、欠陥スプライシングの結果として)。他の一塩基多型は表現型効果を有さないが、表現型効果に遺伝的に関連している。
一塩基多型の頻度や同一性が大きくなればなる程、このことは、当該多型が、他の多型の場合よりも、対象とする遺伝子座に近い位置に見られる傾向が大きいことを意味する。また、特徴的な一塩基多型の異型は、他の多型タイプよりも容易に区別できる場合が多い(例えば、アレル特異的ハイブリダイゼーションプローブ又はプライマーを用いるアッセイの使用による)。精神分裂症等の、複数の遺伝子産物が疾患の分析に役立つような疾患において、SNPは研究手段として特に有望であり、価値ある診断手段でもある。
精神分裂症
精神分裂症は、人口の約1%を占め、患者やその家族の生活に深刻な分裂を招く重度の神経精神病学的疾患である。一般的な症状は、妄想、概念的混乱、視覚又は聴覚の幻覚及び感情言動の変化を含む。米国精神科協会(精神障害の診断的及び統計的マニュアル 第3版及び第4版)によるDSM分類を含み、症状の評価のための多数の指標や診断を確認する多数の方法が開発され、これらは臨床的診断の精度を高めている。
しかしながら、類似の症状は種々の内在的異常から起こり得るものであり、臨床的症状にのみ頼る診断は、主観的で、時間もコストもかかり、難しく賛否両論があると考えられる。従って、精神分裂症を発症する傾向を診断又は予知する新規な方法が強く求められている。
本発明は、一組の精神分裂症関連多型マーカーの発見に基いている。当該マーカーは、我々がSeq−40として設計したG蛋白結合受容体(GPCR)の遺伝子の非コード領域及びコード領域に位置している。Seq−40のコード領域及び関連する非コード領域を以下に示す。多型は太字で示す。
Figure 2005537010
Figure 2005537010
Figure 2005537010
上記配列は、2000年11月16日に出願の米国特許出願第09/714449号で国際公開第0136473号パンフレットとして報告されているORF予測を含む。交互にスプライス置換が存在していることが理解できよう。当該配列は、更に近傍の配列を含む。
本発明の1つの具体例は、配列番号1の12〜200までの連続ヌクレオチドを含む、当該ヌクレオチドからなる又は当該ヌクレオチドから本質的になる単離ポリヌクレオチド、あるいは位置194、601、1029、1038、1074、2106、2185、2359、2663及び2796の多型部位からなる群より選ばれる少なくとも一つのSeq−40多型部位を含む相補鎖を包含する。以下の「12〜200の連続」の語を使用する場合の定義は、整数12〜200のヌクレオチド長の各ポリヌクレオチド又は全てのポリヌクレオチドを含む意である。
本発明は、ヌクレオチド位置194がヌクレオチドG又はAの群より選ばれる、配列番号1の12〜200の連続ヌクレオチドからなる単離ポリヌクレオチドを提供する。
本発明は、ヌクレオチド位置601がヌクレオチドA又はGの群より選ばれる、配列番号1の12〜200の連続ヌクレオチドからなる単離ポリヌクレオチドを提供する。
本発明は、ヌクレオチド位置1029がヌクレオチドG又はAの群より選ばれる、配列番号1の12〜200の連続ヌクレオチドからなる単離ポリヌクレオチドを提供する。
本発明は、ヌクレオチド位置1038がヌクレオチドC又はGの群より選ばれる、配列番号1の12〜200の連続ヌクレオチドからなる単離ポリヌクレオチドを提供する。
本発明は、ヌクレオチド位置1074がヌクレオチドA又はCの群より選ばれる、配列番号1の12〜200の連続ヌクレオチドからなる単離ポリヌクレオチドを提供する。
本発明は、ヌクレオチド位置2106がヌクレオチドG又はAの群より選ばれる、配列番号1の12〜200の連続ヌクレオチドからなる単離ポリヌクレオチドを提供する。
本発明は、ヌクレオチド位置2185がヌクレオチドG又はAの群より選ばれる、配列番号1の12〜200の連続ヌクレオチドからなる単離ポリヌクレオチドを提供する。
本発明は、ヌクレオチド位置2359がヌクレオチドT又はGの群より選ばれる、配列番号1の12〜200の連続ヌクレオチドからなる単離ポリヌクレオチドを提供する。
本発明は、ヌクレオチド位置2663がヌクレオチドC又はGの群より選ばれる、配列番号1の12〜200の連続ヌクレオチドからなる単離ポリヌクレオチドを提供する。
本発明は、ヌクレオチド位置2769がヌクレオチドA又はGの群より選ばれる、配列番号1の12〜200の連続ヌクレオチドからなる単離ポリヌクレオチドを提供する。
これらの断片の相補鎖も含まれる。断片はDNAでもRNAでもよく、二本鎖でも一本鎖でもよい。断片の中には、10〜20又は10〜50塩基長のものもある。
本発明は更に、配列番号1で示した配列又はその相補鎖にハイブリダイズするアレルに特異的なオリゴヌクレオチドを提供する。当該オリゴヌクレオチドはプローブでもプライマーでもよい。
本発明は更に、ヒト由来の核酸を分析する方法を提供する。当該方法は、いずれのヌクレオチドがSeq−40すなわち「Seq−40多型」又は「Seq−40多型部位」内に含まれる多型部位に存在するかを測定する。場合により、配列番号1内の各多型部位の塩基は1つの反応と同時に測定される。このようなタイプの分析は、疾患の表現型の存在を試験した多数の個体について実施できる。その後、疾患の表現型の存在もしくは不存在又は病状の進行予測は、試験した個体の多型部位に存在する塩基又は一組の塩基と関連付けられる。あるいは、当該測定ステップは、一つの染色体上のSeq−40多型部位を同定する方法で行われる。
本発明は更に、精神分裂症の診断方法、あるいは位置194、601、1029、1038、1074、2106、2185、2359、2663及び2796の1以上のヌクレオチドを含む核酸を含有する患者由来の試料を入手して、患者のSeq−40ハプロタイプの存在もしくは不存在を測定することによって精神分裂症を発症する傾向を決定する方法、並びにSeq−40ハプロタイプを決定する方法を提供する。
本発明は、精神分裂症の診断及び精神分裂症を発症する傾向の予測に好適なヒトG蛋白結合受容体Seq−40遺伝子配列に由来するポリヌクレオチド断片の最初の記述を含む。本発明は更に診断方法及び予知方法を含む。
<定義>
「アレル」の語は、ここではヌクレオチド配列の変異体を言う。「精神分裂症に作用する薬剤」は、1以上の精神分裂症を扱い、軽減し又は緩和する技術分野で知られたいずれのかの薬物又は化合物を含む。「精神分裂症に作用する薬剤」は、当該分野で知られた精神分裂症に含まれる酵素もしくは調節分子の活性又は濃度を調節する薬物あるいは化合物を含む。精神分裂症に作用する薬剤は、ソラジン、メラリル、モデケート、プロリキシン、ナヴァン、ステラジン、ハルドール、リスペリドン(リスペリダール)、クロザピン(クロザリル)、オランザピン(ジィプレクサ)及びクィチアピン(セロクィル)を含むが、これらに限定されない。
「精神分裂症に作用する薬剤への反応」の語は、薬効を言い、化合物を代謝する能力、プロドラッグを活性薬物に変換する能力、個体での薬物の薬物動力学的能力(吸収、分配、除去)と薬物の薬力学的能力(受容体関連)に限定されない。「精神分裂症に作用する薬剤の副作用」の語は、薬物の主な薬理作用の拡張の結果得られる反対の治療効果、あるいは薬物と特定のホスト因子との相互作用から得られる特異な反対の作用を言う。「精神分裂症に作用する薬物の副作用」は、起立性低血圧、視力障害、口渇、鼻詰まり、便秘等の自立神経系副作用を含むが、これらに限定されない。「精神分裂症に作用する薬物の副作用」はまた、不安、睡眠障害、性交機能障害、胃腸障害、吐気、下痢、起立、(orthostasis)目眩、鎮静、高血圧、ショック、無運動(遅運動)、静座不能(下肢静止不能)及び遅発性ジスキネジー(永続的な回復不能な運動障害)を含む。
「相補的」又は「その相補鎖」の語は、ここでは、相補的領域の全体を通じて、他の特定のポリヌクレオチドとワトソン・クリック塩基対を形成することができるポリヌクレオチド配列を言うのに用いる。当該語は、単にポリヌクレオチドの配列からポリヌクレオチド塩基対について用い、2つのポリヌクレオチドが実際に結合するかという特定の条件群には用いない。
ここで使用する「遺伝子型」の語は、ここでは、個体又は試料中に存在するアレルの同定を言う。本発明の文脈中、遺伝子型は、好ましくは個体又は試料中に存在する多型アレルの説明を言う。多型マーカーに関する試料又は個体を「遺伝子型を特定する」の語は、多型マーカーにおいて、個体が有する特定のアレル又は特定のヌクレオチドを測定することを含む。
「異種接合体率」の語は、ここでは、集団中の個体の発生率であって、特定のアレルにおける異種接合性を言うのに用いる。多型では、異種接合体率は、平均して2Pa(1−Pa)に匹敵する。ここで、Paは、少なくとも一般的なアレル頻度である。遺伝子研究において有用であるためには、遺伝子マーカーは、無作為に選ばれたヒトが異種接合性であるという合理的な可能性を満足できるに充分な程度の異種接合体を有している必要がある。
ここで用いる「突然変異」の語は、1%以下の頻度を有する種々のゲノム間又は個体間あるいはゲノム内又は個体間内のDNA配列の差を言う。
「ハプロタイプ」の語は、一つの染色体上にあるアレルの実際の組合せを言う。本発明の文脈中、ハプロタイプは、好ましくは特定の個体に見られ、表現型と関連してもよい多型の組合せを言う。
ここで使用する「多型」とは、2以上の対立(alternative)ゲノム配列の存在、あるいは種々のゲノム間もしくは個体間又はゲノム内もしくは個体間内のアレルの存在を言う。「多型的」とは、集団中に、特定のゲノム配列について2以上の変異体が見られる状態を言う。「多型部位」とは、変異が起こる座位を言う。多型とは、集団中の2以上の遺伝子的に決定された対立(alternative)配列又はアレルの存在を言う。好ましい多型は、少なくとも2つのアレルを有し、各アレルが1%より高い頻度で起こり、より好ましくは10%又は20%より高い頻度で起こるものである。多型座位は、一つの塩基対程度の小さいものでもよい。
多型マーカーは、制限酵素断片長多型、縦列変数(VNTRs)、高可変領域、ミニサテライト、ジヌクレオチド反復、トリヌクレオチド反復、テトラヌクレオチド反復、単純配列反復及びAlu等の挿入要素を含む。最初に同定されたアレル変異体は、対照型として任意に設計され、他の対立形質は対立(alternative)アレル又は変異アレルとして設計されている。選択された集団で最も頻繁に起こる対立形質は、野生型と言われることがある。複相生物は、アレル体について同種接合性でも異種接合性でもよい。2アレル多型は2つの型を有する。トリアレル多型は3つの型を有する。
「一塩基多型」(SNP)とは、一つの塩基対が変化している。一塩基多型は、一つのヌクレオチドによって占められる多型部位、すなわちアレル配列間の変異部位で起こる。当該部位は一般的にアレル配列の前にあり、その後に高保存アレル配列が続く(例えば、集団の1/100又は1/1000未満で変異する配列)。
一塩基多型は、一般的に多型部位で一つのヌクレオチドが他のヌクレオチドに置換することにより起こる。転移は、一つのプリンと他のプリンとの交換、又は一つのピリミジンと他のピリミジンとの交換である。トランスバージョンは、プリンとピリミジンとの交換、又はピリミジンとプリンとの交換である。一塩基多型は、一つのヌクレオチドの除去、又は対照アレルへの一つのヌクレオチドの挿入からも起こり得る。一塩基多型が結果として制限酵素認識部位の削除又は形成であることは注目すべきである。従って、一塩基多型は、制限酵素断片長多型としてそれ自体存在することもできる。
一塩基多型(SNPs)は、RFLPs及びVNTRsと同じ方法で使用されるが、いくつかの利点がある。一塩基多型は、他の多型よりも高い頻度で起こり、ゲノム全体を通じてより均一にスペーシングされている。SNPsは、約1/1000の頻度の塩基対で起こり、最も少ないアレルが1%以上の頻度を有する必要性がある点で、稀な変異又は突然変異とは区別される(Brookes,1999)。
SNPの例としては以下のものが挙げられる。
1.遺伝子によってコードされる蛋白質産物において一つのアミノ酸を他のアミノ酸と置換している非同義コード領域変化、
2.遺伝子コードの縮重によってアミノ酸コード配列を変える同義変化、
3.遺伝子の複製を変化させても変化させなくてもよいプロモーター、エンハンサー又は他の遺伝子制御因子配列の変化、
4.mRNAの非翻訳領域、特にリボゾーム結合効率、開始又は翻訳を変化させてもよい5’末端、あるいはmRNA安定性を変化させてもよい3’末端での変化、及び
5.翻訳のスプライシング又は他の遺伝子調節因子の機能を変化させてもよいイントロン領域内の変化。
「2アレル多型」及び「2アレルマーカー」の語は、集団中、かなり高頻度で2つのアレルを有する多型、好ましくは一塩基多型を言うために交互に使用される。「2アレルマーカーアレル」は、2アレルマーカー部位に存在するヌクレオチド変異体を言う。本発明の2アレルマーカーのあまり一般的でないアレル頻度は、通常、1%を超え、好ましくは10%を超え、より好ましくは少なくとも20%(すなわち、少なくとも0.32の異種接合体率)、更により好ましくは少なくとも30%(すなわち、少なくとも0.42の異種接合体率)。あまり一般的でないアレル頻度が30%以上である2アレルマーカーは、「高品質2アレルマーカー」と言う。
「Seq−40多型」又は「Seq−40多型部位」は、ここでは、ここで開示されたSeq−40遺伝子内の多型又は多型部位を意味するのに用いる。当該語は、Seq−40コード配列、イントロン領域及び近傍領域内の多型又は多型部位を包含する。「Seq−40多型」は、同質性を持たせるためにSeq−40蛋白質産物中のアミノ酸を変化させる必要がない。Seq−40多型の語は、一塩基多型、2アレルその他を包含し、当該開示の表1で説明した多型である。Seq−40一塩基多型は、一塩基の変異を反映している多型である。「少なくとも一つのSeq−40多型部位」は、当該開示の表1に詳述した遺伝子から選ばれるSeq−40遺伝子内の少なくとも一つの多型部位を意味する。
ここで交互に用いる「オリゴヌクレオチド」及び「ポリヌクレオチド」は、RNA、DNA、又は一本鎖もしくは二本鎖の形での2以上のヌクレオチドのRNA/DNAハイブリッド配列を含む。ここで「ヌクレオチド」の語は、RNA、DNA又は一本鎖もしくは二本鎖の形でのいずれかの長さのRNA/DNAハイブリッド配列を含む分子を説明するために形容詞としても用いる。「ヌクレオチド」の語はまた、オリゴヌクレオチドとポリヌクレオチド内のヌクレオチドの場合に、プリンもしくはピリミジン、リボースもしくはデオキシリボース糖部分、及びリン酸基もしくはホスホジエステル結合を含む、大きな核酸分子中の分子又は個々のユニットを意味する個々のヌクレオチド又は種々のヌクレオチドを言う名詞としても用いる。
「ヌクレオチド」の語はまた、ここでは、例えば類似結合基、プリン、ピリミジン及び糖類等の(a)代替結合基、(b)プリンのアナローグ、(c)ピリミジンのアナローグ又は(d)類似糖類の少なくとも一つの修飾を含む「修飾ヌクレオチド」を包含するために用いる。例えばPCT出願の国際公開第95/04064号パンフレット参照。
しかしながら、本発明のポリヌクレオチドは、一般的デオキシリボースヌクレオチドを好ましくは50%を超えて、より好ましくは90を超えて含む。本発明のポリヌクレオチド配列は、合成、組換え、エクスビボ(ex vivo)産生又はこれらの組み合わせを含むいずれかの方法、及び当該分野で知られている精製方法を用いて調製できる。
ポリヌクレオチドの中心に関して、ポリヌクレオチド中のヌクレオチドの位置は、ここでは以下のように説明される。ポリヌクレオチドが奇数のヌクレオチドを有する場合には、ポリヌクレオチドの3’末端と5’末端から等しい距離にあるヌクレオチドは、ポリヌクレオチドの「中心」にあると考えられ、中心のヌクレオチドの直ぐ隣又は中心そのもののヌクレオチドは、「中心から1ヌクレオチド内」にあると考えられる。ポリヌクレオチドの奇数のヌクレオチドと共に、ポリヌクレオチドの中心にあるいずれかの5つのヌクレオチド位置は、中心から2ヌクレオチド以内にあると考えられる。
ポリヌクレオチドが偶数のヌクレオチドを有する場合には、ポリヌクレオチドの中心には、ポリヌクレオチドの結合が存在し、1ヌクレオチドは存在しない。従って、2つの中心的なヌクレオチドのいずれかは、「中心から1ヌクレオチド以内」にあると考えられ、ポリヌクレオチドの中心にある4ヌクレオチドのいずれかは、「中心から2ヌクレオチド以内」にあると考えられる。
1以上のヌクレオチドの置換、挿入又は欠失を含む多型について、多型の3’置換、挿入又は欠失ポリヌクレオチドと、ポリヌクレオチドの3’末端との距離、及び多型の5’置換、挿入又削除ポリヌクレオチドと、ポリヌクレオチドの5’末端との距離の差がゼロ又は1ヌクレオチドであるならば、当該多型、アレル又は2アレルのマーカーは、ポリヌクレオチドの「中心」にある。この差が0〜3であるならば、当該多型は「中心から1ヌクレオチド以内」にあると考えられる。この差が0〜5であるならば、当該多型は「中心から2ヌクレオチド以内」にあると考えられる。この差が0〜7であるならば、当該多型は「中心から3ヌクレオチド以内」にあると考えられる。
1以上のヌクレオチドの置換、挿入又は欠失を含む多型について、多型の置換、挿入又欠失ポリヌクレオチドと、ポリヌクレオチドの3’末端との距離、及び多型の置換、挿入又は欠失ポリヌクレオチドと、ポリヌクレオチドの5’末端との距離の差がゼロ又は1ヌクレオチドであるならば、当該多型、アレル又は2アレルのマーカーは、ポリヌクレオチドの「中心」にある。この差が0〜3であるならば、当該多型は「中心から1ヌクレオチド以内」にあると考えられる。この差が0〜5であるならば、当該多型は「中心から2ヌクレオチド以内」にあると考えられる。この差が0〜7であるならば、当該多型は「中心から3ヌクレオチド以内」にあると考えられる。
ポリヌクレオチド末端に関し、ポリヌクレオチド中のヌクレオチドの位置は、ここでは以下のように説明される。ヌクレオチドは、ポリヌクレオチドの5’又は3’末端にあるならば、ポリヌクレオチドの「末端」にある。
「上流」の語は、ここでは、特定の基準点からポリヌクレオチドの5’末端までの位置を言うために用いる。「塩基対」及び「ワトソン・クリック塩基対」の語は、ここでは、アデニン残基と2つの水素結合によって結合されたチミン又はウラシル残基と、3つの水素結合によって結合されたシトシン及びグアニン残基とを有するダブルヘリックスDNAに見られる方法で、ヌクレオチドの配列を認識できるように他のヌクレオチドと水素結合し得るヌクレオチドを言うために交互に用いる(Stryer, L., Biochemisty, 第4版, 1995)。
「単離」の語は、ここでは、他の核酸、炭水化物、脂質及び蛋白質(ポリヌクレオチドの合成に用いる酵素等)に限定されない他の化合物からある程度分離されている本発明のポリヌクレオチド又はポリヌクレオチドベクターを説明するために用い、あるいは直線状ポリヌクレオチドからの共有結合的閉環状ポリヌクレオチドの分離を説明するために用いる。ポリヌクレオチドは、試料の少なくとも約50%、好ましくは60〜75%が単一のポリヌクレオチド配列及びコンホメーション(直線状対共有結合的閉環状)を示す場合に、実質的に単離されている。実質的に単離されたポリヌクレオチドは、通常、核酸試料の重量の約50%、好ましくは60〜90%重量、より一般的には約95%、更により好ましくは約99%純度を超えて含む。ポリヌクレオチド単離又は均質の程度は、試料のアガロース又はポリアクリルアミドゲルの電気泳動を行い、次いでゲルを染色して単一のポリヌクレオチドのバンドを視覚化するなどの当該分野でよく知られた多数の手段によって表される。特定の目的のためには、HPLC又は当該分野でよく知られた他の手段を用いて、より高度な解析をすることができる。
「プライマー」の語は、好適な条件下(すなわち、4つの異なったヌクレオチド三リン酸及びDNAもしくはRNAポリメラーゼ又は逆転写酵素等のポリメリゼーション試薬の存在下)、好適な緩衝液及び好適な温度で、鋳型に対するDNA合成の開始点として働くことができる一本鎖オリゴヌクレオチドを言う。プライマーの好適な長さは、プライマーの使用目的によるが、通常、15〜30ヌクレオチドの範囲である。短いプライマー分子は、一般的に、鋳型と十分に安定なハイブリッドを形成するには低い温度を必要とする。プライマーは鋳型の配列を厳密に反映している必要はないが、鋳型にハイブリダイズする程度に十分に相補的である必要がある。「プライマー部位」の語は、プライマーがハイブリダイズするターゲットDNAの領域を言う。「プライマー対」の語は、増幅されるDNAの5’末端とハイブリダイズする5’上流プライマー及び増幅される配列の3’末端の相補鎖とハイブリダイズする3’下流プライマーを含む一組のプライマーを意味する。
「プローブ」又は「ハイブリダイゼーションプローブ」の語は、試料中に存在する特定のポリヌクレオチド配列を同定するために用いられる定義された核酸断片(又はヌクレオチドアナローグ断片、例えばここで定義したポリヌクレオチド)であって、当該核酸断片がハイブリダイゼーションによって同定される特定のポリヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列を含む核酸断片を意味する。「プローブ」又は「ハイブリダイゼーションプローブ」は、核酸の相補鎖に塩基特有の方法で結合することができる核酸である。当該プローブは、Nielsen et al., Science 254, 1497-1500 (1991)に記載のペプチド核酸を含む。ハイブリダイゼーションは、通常、例えば、1M以下の塩濃度で、少なくとも25℃の温度の「ストリンジェントな条件」下で実施される。例えば、5XSSPE(750mM NaCl、50mM Naリン酸塩、5mM EDTA、pH7.4)及び25〜30℃の温度の条件は、アレル特異的プローブハイブイリダイゼーションには好適である。特定の緩衝液組成物は例示できるが、当業者であれば、同等に好適な他の組成物と容易に置き換えることができる。
ここで用いる「塩基配列決定」の語は、核酸中のヌクレオチドの順序を決定するプロセスを意味する。核酸の塩基配列を決定する種々の方法は、当該分野で知られている。当該塩基配列決定法は、ジデオキシ媒介連鎖停止のサンガー法を含む。サンガー法は、参考としてここに示した、例えばSanger et al., によるProc.Natl. Acad. Sci. 74:5463 (1977)に記載されている(参考としてここに示した、「DNA塩基配列決定」Sambrook et al. (eds), Molecular Cloning:A Laboratory Manual(Second Edition), Plainview, N. Y. :Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989)も参照)。
大腸菌DNAポリメラーゼIのクレノウ断片;配列TM(T7DNAポリメラーゼ);TaqDNAポリメラーゼ及びAmplitaqを含むポリメラーゼは、酵素的塩基配列決定法に使用される。よく知られた塩基配列決定法としては、マキサム・ギルバードのDNAの化学的切断法(ここに参考として示したMaxam and Gilbert, Methods Enzymol. 65: 499 (1980)、及び「DNA塩基配列決定」Sambrook et al., supra, 1989参照)も含む。当業者は、塩基配列決定が現在では自動化法により行われていることが多いことを理解している。
「精神分裂症」の語は、例えばDSM−III−Rと呼ばれる症状の布置を特徴とする精神障害等の一般的な意味である。
「形質」又は「表現型」の語は、ここでは交互に使用し、疾患の症状又は疾患に対する感受性等の視認可能な、検出可能な又は測定可能な生物の性質を言う。通常、「形質」又は「表現型」の語は、ここでは、精神分裂症の症状もしくは感受性;精神分裂症に作用する薬剤に対する個体の反応;又は、精神分裂症に作用する薬剤の副作用の症状もしくは感受性を言うために用いる。
<本発明の多型>
Seq−40cDNAのヌクレオチド及びアミノ酸配列は、ここにいずれも参考として示した、米国特許出願第09/714449号及び国際公開第01/36473号パンフレットに既に開示されている。
Seq−40は、生物起源のアミン受容体の顕著な特徴を有さないが、GPCRスーパーファミリーのアミン作用性/コリン作用性の一次分枝に最も近い配列相同性を有する新規なGPCRである。脳部分でのmRNAのin situハイブリダイゼーションは、Seq−40RNAが、脳の辺縁系領域、特には外皮、梨状皮質、海馬状隆起、黒質、細胞層部(pars compacta)、外側隔膜、分界条の床核、視床、腹側被蓋、脚間核、背面縫線、内側膝状、カレジャ島(Islands of Calleja)、脈絡叢及び視床腹部で発現されることを示している。
Seq−40をコードする遺伝子の染色体位置は、スタンフォードG3放射線ハイブリッド・パネル(Research Genetics, Inc., Huntsville, AL)を使って測定した。当該パネルは、スタンフォードゲノムセンターによって創られた全ヒトゲノムの83の放射線ハイブリッドクローンを含む。PCRプライマーは、どのレーンがPCR産物を与えるかを測定するために、配列番号1の配列から設計した。レーンは、期待したPCR産物の存在又は不存在について記録し、結果は、分析のため、e−メールによってスタンフォードゲノムセンターに提供した。この分析は、11.84のLODスコア(3.0を超えるスコアならいずれも高値である)を有するスタンフォードマーカーSHGC−1836(平均断片サイズは4.0Mbである)に非常に近い関係を示す、染色体6上のSeq−40を認識した。当該マーカーは、位置6q21に存在する。Cao et al.,(1997)は、2つの無関係のデータで連鎖解析を行い、精神分裂症の感受性遺伝子座を含むと考えられる領域6q13−6q26を示した。
Figure 2005537010
上述のように、配列番号1の位置194のSeq−40一塩基多型をS1と設計し、配列番号1の位置601のSeq−40一塩基多型をS2と設計し、配列番号1の位置1029のSeq−40一塩基多型をS3と設計し、配列番号1の位置1038のSeq−40一塩基多型をS4と設計し、配列番号1の位置1074のSeq−40一塩基多型をS5と設計し、配列番号1の位置2106のSeq−40一塩基多型をS6と設計し、配列番号1の位置2185のSeq−40一塩基多型をS7と設計し、配列番号1の位置2359のSeq−40一塩基多型をS8と設計し、配列番号1の位置2663のSeq−40一塩基多型をS9と設計し、配列番号1の位置2796のSeq−40一塩基多型をS10と設計する。
問題の多型が既に特徴付けられているかによって2つの明確な解析タイプがある。第一の解析タイプは、デノボ同定と言われることがある。第二の解析タイプは、識別された多型が試験中に個体に存在することを測定することである。第一の解析タイプは、変異点、すなわち多型部位を同定するために異なった個体のターゲット領域を比較する。人類間の最大の民族多様性及び動物や植物での最大の血や種の多様性を代表する個体群を解析することによって、最も一般的なアレル/ハプロタイプ座位の特徴的なパターンが同定され、集団中の当該集団の頻度が決定される。更に、アレル頻度は、地形、人種、性別等の基準を特徴とする小集団について決定される。本発明の多型のデノボ同定を説明する例を以下に述べる。
実施例1−本発明の多型のデノボ同定
[材料及び方法]
DNA試料
DNA試料は匿名の血液試料から得た。DNAは、QiaAmp DNA血液ミニキット(Qiagen)を使って調製した。当該試料は、Population Control Western Michigan試料と言い、CON01とラベルした。
Seq−40のPCR増幅
Seq−40ゲノム配列は、以前Seq−40配列の開示に使用したCeleraヒトゲノムデータベースを使って、BLAST解析によって同定した。1エントリー、GA_46747285は、Seq−40のコード情報を含む約9.8kbのヒトゲノム配列を含む検索によって同定した。プライマーは、Seq−40コード領域及びGA_46747285のヌクレオチド2946〜6024に対応する約1kbの上流と0.5kbの下流を含む、約3kのゲノム配列を増幅するように設計した。当該配列、すなわち設計したSeq−40SNP配列は、プライマーPSK100及びPSK105(各々、配列番号3及び4)を使ってヒトゲノムDNAから増幅した。
PSK100 5’AGTAGGAATCAGATAGCGAGATTG(GA_46747285のアクセッション番号2946〜6024)。
PSK105 5’ACTGAATAATGTAACACAGGGCTC(GA_46747285のアクセッション番号6002〜6025の逆相補鎖)。
PCRは、製造者の指示に従い、ストラテジーン・ロボサイクラー(Stratagene Robocycler)を用い、50μl反応中でAmpliTaq Gold(Perkin Elmer)を使って行った。反復サイクルは以下のとおりであった。94℃で10分間を1サイクル、次いで95℃で30秒間を50サイクル、次いで55℃で1分間、68℃で5分間、次いで68℃で10分間を1サイクル。
PCR産物はMultiScreen−PCRフィルタープレート(Millpore)を使って精製した。PCR反応はプレート上で行い、当該プレートをMultiScreen manifield(Millpore)の上面に置き、5〜10分間、24インチHgの真空圧を加えた。当該プレートをプレートミキサーに載せ、5分間激しく振動させた。精製PC産物を各ウェルから回収し、新しい96ウェル反応プレートに加えた。
DNA塩基配列決定
PCR断片をABI377蛍光型シークエンサー(Perkin Elmer/Applied Bioystems Division, PE/ABD, Foster City, CA)、及びTaq FSTMポリメラーゼを用いるABI BigDye(登録商標)Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction kitを使って直接、塩基配列決定を行った。各サイクル塩基配列決定は、9.6μlのHO、8.4μlのBigDye Terminatorミックス(8μlのBigDye Terminator及び0.4μlのDMSO)、1μlのDNA(約0.5μg)及び1μlのプライマー(25ng/μl)を含み、Perkin Elmer 9600で行った。サイクル塩基配列決定は、98℃で1分間初期変性、96℃で30秒間を50サイクル、50℃で30秒間アニーリング、60℃で4分間伸張することにより行った。伸張産物は、AGTC(登録商標)ゲルろ過ブロック(Edge Biosystems, Gaithersburg, MD)を使って精製した。各反応産物をカラムにピペットによって装填し、回転バケット遠心(Sorvall model RT6000B tabletop centrifuge)で、750xgで室温で2分間遠心した。
カラム精製した試料は、真空下で約60分間乾燥し、次いで2μlのDNA装填溶液(83%脱イオンしたホルムアミド、8.3mM EDTA及び1.6mg/mlブルーデキストラン)に溶解した。ABI377シークエンサーによる配列分析のため、試料を90℃で2.3分間加熱し、各試料の0.75μglをゲル試料ウェルに装填した。配列クロマトグラムを、コンピュータープログラムPOLYPHREDを使って分析した。Nickerson, D.A. (1997)Nucleic Acids Research, 25(14), pp. 2745-2751。
[結果]
Population Control Western Michigan試料(CON01とラベルした)と名付けた72個体から得られたDNA含有プレートを、上述のプライマーを使って増幅した。PCR産物を精製し、以下のプライマー(配列番号3〜8)を使って塩基配列決定を行った。
Figure 2005537010
72個体の配列を比較してその配列の相違を示すコンピュータープログラムPOLYPHREDを使って、クロマトグラムを分析した。全部で10種のSNPを同定した。結果の概略を下記表2に示す。
Figure 2005537010
5種のSNPは、5’近傍領域にあり、2種はコード領域にあり、3種は3’近傍領域にある。SNPsの位置は、配列番号1の配列に関し、ヌクレオチド194、601、1029、1038、1074、2106、2185、2359、2663及び2796にある。各SNPのレア(rare)アレル頻度は、それぞれ38、43、7.5、20、8.9、5.6、4.9、19、18、39%である。差すなわち集団が大きくなれば、当該頻度が変化することは注目に値する。
我々は、コード領域ではいずれのSNPsもアミノ酸を変化させ、抗体系診断薬に敏感に反応するだろうことにも注目している。
変異体遺伝子産物に特異的に結合するが、対応する表現型遺伝子産物には結合しないポリクローナル及び/又はモノクローナル抗体が検討されている。抗体は、マウス又は他の動物に変異体遺伝子産物又はその合成ペプチド断片を注射することによって作製できる。モノクローナル抗体は、例えばHarlow & Lane, Antibodies, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Press, New York (1988);Godsing, Monoclonal antibodies, Principles and Practice (2d ed.) Academic Press, New York (1986)に記載の方法でスクリーニングされる。モノクローナル抗体は、変異体遺伝子産物を使って特異的免疫反応性を試験し、対応する表現型遺伝子産物に対する免疫反応性の欠如を試験する。当該抗体は、異型の検出のための診断アッセイ又は医薬組成物中の活性成分として有用である。当該抗体を使用する診断薬は、当該分野でよく知られており、ウェスタンブロット分析、ELISA分析及び放射免疫測定を含むがこれらに限定されない。
[相関解析]
多型が一旦同定されたら、上述のように、同定した多型のどの型が解析中の個体中に存在するかを決定することが好ましい。このことは、多型を更に可能性のある病状と関連させる点で重要となる。当該関連性が一旦決定されると、同じ方法が、当然のことながら、診断的及び予知的目的のため使用できる。特定のヌクレオチド位置の同定に際し、順々に説明する種々の好適な手段がある。
多型解析
A.試料調製
多型は、解析される個体から得られたターゲット核酸を用いて検出した。ゲノムDNAアッセイに関しては、事実上いずれの生物試料も好適である(純粋な赤血球細胞以外)。例えば、簡便な組織試料は、全血、精液、唾液、涙、尿、糞便、汗、口内、皮膚及び毛髪を含む。cDNA又はmRNAのアッセイに関しては、組織試料は、ターゲット核酸が発現している器官から得られる。
以下に述べる方法の多くは、ターゲット試料からDNAの増幅を必要とする。増幅はPCRによって行うことができる。一般的なPCR技術を参照。例えば、「DNA増幅の原理及び応用」(ed. H. A. Relich, Freeman Press, N. Y., N. Y., 1992);「PCRプロトコール:方法及び応用のガイド」(eds. Innis, et al., Academic Press, San Diego , Calif., 1990);Mattila et al., Nucleic Acid Res. 19, 4967 (1991);Eckert er al., 「PCR方法及び応用」1, 17 (1991) ;「PCR」(eds. McPherson et al., IRL Press, Oxford);及び米国特許第4,683,202号(各々は、あらゆる目的のため、参考として示した)。
他の好適な増幅方法は、リガーゼチェーン反応(LCR)(Wu and Wallace, Genomics 4, 560 (1989), Landegren et al., Science 241, 1077 (1988)参照)、転写増幅(Kwoh et al., Proc . Natl. Acad. Sci. USA, 86, 1173 (1989))、自己持続型配列複製(Guatelli et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87, 1874 (1990))及び核酸系配列増幅(NASBA)を含む。後の2つの増幅方法は、等温転写に基く等温反応を含み、一本鎖RNA(ssRNA)及び二本鎖DNA(dsDNA)を各々約30対1又は約100対1の割合で増幅産物として生産する。
B.ターゲットDNAの多型検出
1.アレル特異的プローブ
多型解析のためのアレル特異的プローブの設計及び使用は、例えば、Saiki et al., Nature 324, 163-166 81986);Dattagupta, 欧州特許第235,726号,Saiki,国際公開第89/11548号パンフレットに記載されている。2つの個体から各々得られる断片中には異なった多型が存在するため、アレル特異的プローブは、1個体由来のターゲットDNA断片とハイブリダイズし、もう一つの個体由来の対応する断片とはハイブリダイズしないように設計され得る。ハイブリダイゼーションの条件は、アレル間のハイブリダイゼーション強度に著しい差が存在し、好ましくはプローブがアレルの一つのみとハイブリダイズするような本質的に二つの反応が存在するように十分にストリンジェントである必要がある。プローブの中には、ターゲットDNA断片とハイブリダイズさせて、多型部位がプローブの中心位置(例えば、位置7で15マー;位置8又は9で16マー)と合うように設計したプローブもある。このようなプローブの設計により、種々の対立形質のハイブリダイゼーションを良好に識別できる。
当該プローブは、好ましくは5〜50ヌクレオチドを含むことを特徴とし、また当該プローブにハイブリダイズする本発明の多型マーカーを含む配列に十分に相補的であり、好ましくはターゲット配列をたった一つのヌクレオチド変異体で識別することができる程に十分に特異的であることを特徴とする。本発明の当該プローブ中のGCの量は、通常10〜75%、好ましくは35〜60%、より好ましくは40〜55%の範囲である。当該プローブの長さは、10、15、20又は30から少なくとも100ヌクレオチド、好ましくは10〜50ヌクレオチド、より好ましくは18〜35ヌクレオチドの範囲である。特に好ましいプローブは、25ヌクレオチド長である。好ましくは、多型マーカーは、ポリヌクレオチドプローブの中心から4ヌクレオチド以内である。特に好ましいプローブでは、多型マーカーは、上記ポリヌクレオチドの中心にある。短プローブは、ターゲット核酸配列に対する特異性が欠けていてもよく、一般的に鋳型と十分に安定なハイブリッド複合体を形成するためにはより低温を必要とする。長プローブは、作製するには高価であり、自己ハイブリダイズしてヘアピン構造を形成することがある。オリゴヌクレオチドプローブの合成方法は上述したとおりであり、本発明のプローブに適用し得る。
好ましくは、本発明のプローブは、標識されるかあるいは固体支持体上に固定化されている。標識及び固体支持体は当該分野でよく知られている。検出プローブは、一般的に、核酸配列、又は国際出願の国際公開第92/20702号パンフレットに開示のペプチド核酸、米国特許第5,185,444号、5,034,506号及び5,142,047号に記載のモルホリノアナローグ等の不電荷核酸アナローグである。当該プローブは、更にdNTPsがプローブ追加できないような「非伸張可能型」と表現してもよい。アナローグはその末端では、通常、非伸張可能であり、水酸基が伸張にもはや関与できないように、核酸プローブは、プローブの3’末端を修飾することによって非伸張可能になることができる。例えば、プローブの3’末端は、捕獲又は標識の検出によって官能基化して水酸基を消滅させるか、あるいはブロックすることができる。あるいは、3’水酸基を単に切断、置換又は修飾することもできる。
本発明のプローブは多数の目的に有用である。プローブは、ゲノムDNAとのサザンハイブリダイゼーション又はmRNAとのノーザンハイブリダイゼーションに使用できる。プローブは、PCR増幅産物の検出にも使用できる。アレルとのハイブリダイゼーションのアッセイにも使用できる。特定のプローブにより、特定の試料中の2アレルマーカーアレルの存在や不存在を検出することもできる。
アレイ方式でのハイスループット・パラレル・ハイブリダイゼーションは、特に「ハイブリダイゼーションアッセイ」に包含されており、以下に説明される。
アレル特異的プローブは、通常、対で使用され、対の一方はターゲット配列の対照型と完全にマッチし、他方は対立形質にマッチする。種々のプローブ対は、同じターゲット配列内の多数の多型の同時解析のため、同じ支持体に固定することができる。
2.アレル特異的プライマー
アレル特異的プライマーは、多型を重複しているターゲットDNA上の部位にハイブリダイズし、プライマーが完全な相補性を示す対立形質の増幅を開始するに過ぎない。Gibbs, Nucleic Acid Res. 17, 2427-2448 (1989)を参照。当該プライマーは、末端部位でハイブリダイズする第二のプライマーとの結合に使用される。増幅は、2つのプライマーから始まり、特定の対立形質が存在することを示す検出可能な産物をもたらす。コントロールは、一般的にプライマーの第二の対を使って進行し、プライマーの一つは多型部位では一塩基のミスマッチを示し、他の一つは末端部位で完全な相補性を示す。この一塩基のミスマッチは、増幅を阻止し、検出可能な産物は形成されない。ミスマッチが多型と符合しているオリゴヌクレオチドの3’−位にほとんど近い値に含まれる場合には、当該位置がプライマーからの伸張には最も不安定であることから、当該方法は功を奏する。国際公開第93/22456号パンフレットを参照。本発明は、当然のことながら、末端にミスマッチを有するプライマー、及び選択した条件によって不安定な塩基対を形成し、そのため非効率的に開始するプライマーを検討している。
3.直接的塩基配列決定
本発明の多型配列の直接的な分析は、ジデオキシチェーン停止法又はマキサム・ギルバート方(Sambrook et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual (2ndEd., CSHP
, New York 1989を参照);Zyskind et al., Recombinant DNA Laboratory Manual, (Acad. Press, 1988)を使って実施することができる。DNA塩基配列決定の分野がここ数年著しく進歩し、本発明が当該利点を意図したものであることは理解できよう。ここ10年の間に、自動化DNA配列分析の信頼性が向上してきたことは特に明白である。
4.変性グラジュエントゲル電気泳動
ポリメラーゼチェーン反応を用いて生産される増幅産物は、変性グラジュエントゲル電気泳動を用いて解析できる。種々のアレルは、配列依存的な様々な融解性や溶液中のDNAの電気泳動に基いて同定できる。Erlich, ed.,「PCR技術、DNA増幅の原理及び応用」(W. H. Freeman and Co, New York, 1992), Chapter 7。
5.一本鎖コンフォメーション多型解析
ターゲット配列のアレルは、Orita et al., Proc. Nat. Acad. Sci. 86, 2766-2770 (1989)に記載の、一本鎖PCR産物の電気泳動での変化によって塩基の相違を区別する一本鎖コンホメーション多型解析を使って識別できる。増幅PCR産物は、上述のようにして生産でき、次いで加熱又は変性して一本鎖増幅産物を形成できる。一本鎖核酸が再び折り重なってもよく、あるいは部分的に塩基配列に依存する第二の構造を形成してもよい。一本鎖増幅産物の電気泳動の異なった挙動は、ターゲット配列のアレルの塩基配列の相違と関連してもよい。
上記方法以外の他の修飾方法も存在し、例えば、フィルター上でのアレル特異的ハイブリダイゼーション、アレル特異的PCR、PCRプラス制限酵素消化(RFLP−PCR)、変性キャピラリー電気泳動、プライマー伸張、飛行時間型(TOF:タイム・オブ・フライト)質量分析及び5’ヌクレアーゼ(Taq−Man(登録商標))アッセイを含む。
Taq−Manアッセイは、蓄積している増幅産物に特異的にアニールするDNAプローブを消化するTaqDNAポリメラーゼの5’ヌクレアーゼ活性を利用している。Taq−Manプローブは、蛍光エネルギー転移によって相互作用する供与体−受容体の色素ペアで標識する。先発のポリメラーゼによるTaqDNAポリメラーゼの増幅中の切断は、停止受容体色素から供与体色素を解離させ、供与体の蛍光を大いに増加させる。2つのアレル変異体の検出に必要な試薬はすべて、反応の開始時に集め、結果はリアルタイムアッセイ又はエンドポイントアッセイでモニタすることができる(Livak et al., Nature Genetics, 9: 341-342, 1995)。他の同質のハイブリダイゼーション系手段では、分子標識がアレルの識別に使用される。分子標識は、均一溶液中の特定の核酸の存在を伝えるヘアピン型オリゴヌクレオチドプローブである。当該プローブがそのターゲットに結合する場合には、当該プローブは、内部停止発蛍光団の蛍光を取り戻すようなコンホメーション的な再構築を受ける(Tyagi et al., Nature Biotechnology, 16: 49-531 1988)。
SNPの遺伝子型を特定する好ましい技術は、分析される各SNPについて広範囲にわたる最適化を必要としない大規模で自動化された分析である。自動化分析の例としては、マイクロタイタープレート(Hybaid)型及び「シングル・ストリンジェント」DNAチップハイブリダイゼーション(Affymetrix)に従う、DASH(動的アレル特異的ハイブリダイゼーション)である。例がこれに限定されないことは理解できよう。
アレイ型でのハイスループットパラレルハイブリダイゼーションは、特に本発明に包含され、以下に記載する。
オリゴヌクレオチドアレイに基くハイブリダイゼーションアッセイは、完全にマッチしたターゲット配列変異体及びミスマッチしたターゲット配列変異体に対する短オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションの安定性の差に基く。多型情報への効率的な手段は、固体支持体(チップ)に決められた位置で結合しているオリゴヌクレオチドプローブの高密度アレイを含む基本構造により得られる。各DNAチップは、格子形式に配列され、ダイムの大きさに縮小化された数千〜数百万の合成DNAプローブを含む。
チップは、既に多数のケースで首尾よく利用されてきた。例えば、突然変異のスクリーニングは、ストレプトマイセス・セレヴィシアエ変異株のBRCA I遺伝子及びHIV−Iウィルスのプロテアーゼ遺伝子について実施されている(Hacia et al., Nature Genetics, 14(4): 441-447, 1996; Shoemaker et al., Nature Genetics, 14(4): 450-456, 1996; Kozal et al., Nature Medicine, 2: 753-759, 1996)。2アレル多型を検出する際に使用するための種々の型のチップは、Affymetrix(GeneChip(登録商標))、Hyseq(HyChip and HyGnostics)及びProtogene Laboratoriesによって特製の基材に基いて製造できる。
一般的に当該方法は、個体由来のターゲット核酸配列断片に相補的なオリゴヌクレオチドプローブのアレイを使用する。当該ターゲット配列は多型マーカーを含む。欧州特許第785280号は、一塩基多型の検出のためのタイル張り(tiling)方法を記載している。すなわち、アレイは、通常、多数の特異的多型のために「タイル張り」されている。「タイル張り」とは、通常、対象とするターゲット配列に相補的な配列からなる定義されたオリゴヌクレオチドプローブセットの合成、及び例えば1以上の特定の位置を1以上のモノマー、すなわちヌクレオチドの塩基セットで置換した配列について前もって選んでおいたバリエーションを意味する。
タイル張り方法は、更にPCT出願の国際公開第95/11995号パンフレットにも記載されている。特に、アレイは、多数の特異的な、定義された2アレルマーカー配列についてタイル張りされている。特に、アレイは、多数の検出ブロックであって、各検出ブロックが特定の2アレルマーカー又は一組の2アレルマーカーに特異的なあるブロックを含むようにタイル張りされている。具体的には、検出ブロックは、特定の多型を含む配列断片を含む多数のプローブを含むように、タイル張りされていてもよい。各アレルに相補的なプローブを確認するために、プローブは、2アレルマーカーが相違するペアとして合成される。多型塩基が相違するプローブに加えて、一置換プローブは、残っているヌクレオチド(A、T、G、C及びUから選ばれる)で置換した多型からいずれかの方向に一定の数の塩基を、あるいは当該塩基までの塩基を有する。通常、タイル張りされた検出ブロック中のプローブは、2アレルマーカーから5塩基離れた塩基までの配列及び当該位置を含む配列の置換を含む。一置換プローブは、タイル張りアレイを内部から制御し、実際のハイブリダイゼーションと人為的な交差ハイブリダイゼーションとを区別する。
ターゲット配列とのハイブリダイゼーションの完了及びアレイの洗浄後、ターゲット配列がハイブリダイズするアレイ上の位置を測定するためにアレイをスキャンする。スキャンしたアレイから得られたハイブリダイゼーションのデータは、その後、どのアレル又はどの2アレルマーカーが試料中に存在するかを同定するために解析される。ハイブリダイゼーション及びスキャニングは、PCT出願の国際公開第92/10092号パンフレット、第95/11995号パンフレット及び米国特許第5,424,186号に記載のようにして実施される。
従って、具体例を挙げれば、チップは、約15ヌクレオチド長の断片の核酸配列からなるアレイを含む。更に具体的には、チップは、配列番号1の6〜800連続ヌクレオチドを含む単離ポリヌクレオチドからなる群より選ばれる少なくとも一つの配列、及び少なくとも一つの多型部位を含み、少なくとも8連続ヌクレオチド、好ましくは10、15、20連続ヌクレオチド、より好ましくは25、30、40、47又は50の連続ヌクレオチドの当該配列に相補的な配列あるいはその断片を含むアレイを含有してもよい。
別の具体例では、チップは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8又はそれ以上の本発明のポリヌクレオチドからなるアレイを含む。固体支持体及び固体支持体に結合した本発明のオリゴヌクレオチドは、更に1に記載する。
蛍光アレル特異的PCR(FAS−PCR)は、検出するアレルに厳密に一致する一本鎖の3’ヌクレオチドが相違しているアレル特異的プライマーを使用する(Howard et al., 1999)。従って、2アレルSNPの各アレルに厳密に一致するように設計された2つのプライマーは、アレル特異的プライマーのそれぞれを検出するために、一本鎖の、一般的なリバースプライマーを使用する。このことによって、PCR増幅プライマーの3’ヌクレオチドが厳密に一致しないならば、増幅は成功しないであろうという観測ができる。通常、各アレル特異的プライマーには、種々の蛍光プライマーが付加されており、PE Biosystems Models 310/373/377又は3700等の自動DNA分析システムを用いるゲル又はキャピラリー電気泳動によって分析する場合に、それらの識別が可能となる。
SNPsはまた、DNA塩基組成の相違による熱変性の差を利用する技術を迅速かつ効果的に用い遺伝子型が特定できる。当該試験の一つの具体例では、アレル特異的プライマーは、1プライマーを26塩基の5’末端に加えることを除いて、2アレルSNPを検出するために上述のようにして設計される(Germer and Higuchi, 1999)。一本鎖で一般的なリバースプライマーを用いてPCR増幅した後、dsDNAに優先的に結合する蛍光色素(例えばSYBR Green1)を試験管に添加し、次いでPCR増幅のdsDNA産物の熱変性プロファイルが測定される。GC付加プライマーによって増幅されるSNPに同質な試料は、温度スケールの高温端部で変性され、一方、非GC付加プライマーによって増幅されるSNPに同質な試料は、温度スケールの低温端部で変性される。同質な試料は、熱変性プロファイルで2つのピークを示す。
先行技術の変異体では、動的アレル特異的ハイブリダイゼーション(DASH)は、熱変性カーブによって検出される(Howell et al., 1999)。当該試験の一つの具体例では、一対のPCRプライマーは、SNPを含むDNA試料のゲノム領を増幅するために使用される。当該プライマーの一つは、ビオチン化され、これによりストレパヴィジン(strepavidin)で被覆したマイクロタイタープレートにビオチン化産物鎖を連続的に結合させることができる。一方、非ビオチン化鎖はアルカリで洗浄して除去される。一つのアレルに厳密に一致するオリゴヌクレオチドプローブは、低温で固定化PCR産物にハイブリダイズする。これは、dsDNA挿入色素(例えばSYBR Green1)と相互作用するdsDNA領域を形成する。当該試験では、熱変性プロファイルにより、融解温度の差による2アレルSNPの一塩基ミスマッチを識別することができる。SNP遺伝子型の特定方法及びSeq−40中のSNP検出へのその応用は、当業者により予想できる。
[遺伝的診断方法における本発明の多型]
本発明の多型はまた、精神分裂症を発症する危険が増している又は精神分裂症に苦しんでいる個体を識別することができる診断試験を開発するために使用できる。本発明の診断技術は、被験者が精神分裂症を発症する危険が増していることに関連する多型マーカーパターンを有しているか、あるいは個体が特定の突然変異と同時に起こる精神分裂症に苦しんでいるかを決定するための、家族調査、一本鎖の精子DNA分析又は体細胞雑種等のハプロ型を特定するための個体の染色体の解析を可能にする方法を含み、種々の手段を使用してもよい。
[個体のハプロタイプの決定]
個体の同一染色体断片上の特定の多型部位を占めるヌクレオチド(ハプロタイプ)を同定することは特に利点がありそうである。本発明は、患者のSeq−40ハプロタイプの存在又は不存在により、配列番号1の位置194、601、1029、1038、1074、2106、2185、2359、2663及び2796に多型部位を含む核酸を含む試料を患者から取得することによって、精神分裂症の診断法又は精神分裂症を発症する傾向を決定する方法を更に提供する。すなわち、配列番号1の位置194、601、1029、1038、1074、2106、2185、2359、2663及び2796の多型部位のいずれかの近傍のヌクレオチド配列に相補的なオリゴヌクレオチドプライマー対を使用して、核酸を酵素的に増幅させることによって、多型部位のいずれか又は他のSeq−40多型部位を含む増幅産物を取得し、次いでSeq−40のハプロタイプを決定することにより、上記方法を提供する。
ハプロタイプを決定するために、当業者は、増幅産物を直接、塩基配列決定し、あるいは配列分析の前にベクターにサブクローニングすることができることを理解している。Amersham Life Science (Arlinton Heights, III)からの配列TMキットを含む市販の塩基配列決定キットは、本発明の方法で増幅産物の塩基配列を決定するために使用できる。自動塩基配列決定分析も有用であり、Prism 377 DNA Sequencer又は373 DNA Sequence等の自動塩基配列決定装置は、例えばApplied Biosystems (Foster City, Calif;また、ここに参考として示した、Frazier et al., Electrophoresis 17:1550-1552 (1996)を参照)から市販されている。二倍体ゲノムのコピーは、いずれも、個体のハプロタイプ組成が直接配列分析から予測され得る配列を生成する。
一つの染色体は、例えば、非対称PCR増幅(Newton et al., Nucleic Acids Res., 17:
2503-2516, 1989;Wu et al., Proc. Natl. Acad Sci. USA, 86: 2757, 1989を参照)、あるいは限界希釈によって一つの染色体を単離した後PCR増幅を行う(Ruano et al., Proc. Natl. Acad Sci. USA, 86: 6296-6300, 1990を参照)ことによって、別々に研究できる可能性がある。更に、試料を、特定のアレルのダブルPCR増幅によって、多型マーカーに十分に近いハプロタイプを特定してもよい(Sarkar, G. and Sommer S. S., Biotechniques, 1991を参照)。
本発明は、個体が精神分裂症を発症する危険性があるか、あるいは本発明の突然変異又は多型と同時に起こる精神分裂症に苦しんでいるかを決定する診断方法を提供する。本発明はまた、個体が精神分裂症疾患に作用する薬剤に明確に効き目を示す可能性があるか、あるいは個体が精神分裂症疾患に作用する薬剤に反対の副作用を示す危険にあるかを決定する方法を提供する。
当該方法は、個体から核酸試料を取得し、次いで核酸試料が、当該形質を発現する危険を示唆し、あるいは個体がアレルの原因となる形質を有している結果として、当該形質を発現することを示唆する、少なくとも一つのアレル又は少なくとも一つの多型ハプロタイプを含むかどうか決定することを含む。
当該診断方法において、好ましくは、核酸試料は個体から得られ、当該試料は上述の方法を用いて遺伝子型が特定される。診断は、一塩基多型又は多型の群に基く。当該方法のそれぞれでは、核酸試料は被験者から得られ、表1及び2に示した1以上の多型マーカーの多型パターンが決定される。
一つの具体例では、PCR増幅は核酸試料で行われ、検出可能な表現型に関連する多型が同定される領域が増幅される。増幅産物は、個体が検出可能な表現型に関連する1以上の多型を有しているかを決定するために塩基配列決定される。増幅産物を生成するために使用されるプライマーは、表4に記載のプライマーを含んでもよい。あるいは、個体が、突然変異や多型から得られる検出可能な表現型に関連する1以上の多型を候補遺伝子の中に有しているかを決定するために、核酸試料を、上述のマイクロ塩基配列決定反応に供される。マイクロ塩基配列決定反応で使用したプライマーは、表4に記載のプライマーを含んでもよい。他の具体例では、核酸試料は、検出可能な表現型に関連する1以上の候補遺伝子アレルと特異的にハイブリダイズする、1以上のアレル特異的オリゴヌクレオチドプライマーと接触させる。ハイブリダイゼーションアッセイに使用したプローブは、表4に記載のプローブを含んでもよい。
好ましい具体例では、配列番号1の位置194、601、1029、1038、1074、2106、2185、2359、2663及び2796に多型部位を含む群より選ばれる2アレルマーカーの少なくとも一つに存在するヌクレオチドの同一性を決定し、また検出可能な形質は精神分裂症である。
当該診断方法は、ある条件下では、予防的治療を開始し、あるいは軽微な症状等の警告サインを予知する重要なハプロタイプを個体にもたらすために使用できるので、非常に有用である。症状が非常に急激に起こり、遅れずに治療しないと死に至ることがある、例えば喘息等の疾患では、潜在的な素因に関する知識は、当該素因が絶対でないにしても、治療効果に非常に重要な方法で役立つ。同様に、副作用の可能のある素因との診断は、診断された素因は、直ちに、このような副作用が臨床試験中に観察されない治療へと医師を導くことができる。
診断学は、薬物に対する反応又は薬物に対する副作用を分析及び予知するものであるが、個体が特定の薬物で治療される必要があるかを決定するために使用される。例えば、個体が特定の薬物の治療に積極的に反応しそうであるとの診断であれば、当該薬物は当該個体に投与される。逆に、個体が特定の薬物の治療にあまり反応しなさそうであるとの診断であれば、別の治療コースが指示される。消極的な反応とは、効果的な反応の欠如又は有毒な副作用の存在として定義される。
臨床薬試験は、本発明のマーカーに関しては別の利用を意味する。精神分裂症に作用する薬物に反応する1以上のマーカー又は精神分裂症に作用する薬物の副作用を示す1以上のマーカーは、上述の方法を使って同定される。従って、当該薬物の臨床試験の被験者は、薬物に好ましく最も反応しそうで、副作用を経験しそうにない個体を識別するためにスクリーニングされる。すなわち、薬物治療の効果は、試験中に積極的に反応しそうにない個体を包含した結果、測定値を低減させることなく、あえて望ましくない安全性を問題にすることなく、薬物に積極的に反応する個体で測定される。本発明のポリヌクレオチドを含む診断キットは、更に以下に述べる。
[診断キット]
本発明は更に、上述の少なくとも一つのアレル特異的オリゴヌクレオチドを含むキットを提供する。結果的にアミノ酸の置換であるアレルの場合には、キットは、関連のあるエピトープに対する抗体を含んでもよい。キットは、種々の形の多型にハイブリダイズする1対以上のアレル特異的オリゴヌクレオチドを含むことがある。キットに中には、アレル特異的オリゴヌクレオチドは、基質に固定されて提供される。例えば、同じ基質は、記載した多型の両方を検出するためのアレル特異的オリゴヌクレオチドプローブを含むことができる。目に見える追加のキット成分は、例えば制限酵素、逆転写酵素又はポリメラーゼ、基質ヌクレオチド三リン酸、標識に用いられる手段(例えば、標識がビオチンならば、アビジン酵素複合体、酵素基質及び色原体)、逆転写、PCR又はハイブリダイゼーション反応のための好適な緩衝液を含む。一般的に、キットは、当該方法を実施するための指示も含む。
本発明は、個体が、精神分裂症と関連するSeq−40多型を有するか否かを決定するために用いられる。当該Seq−40多型は、一般的集団の上記多型頻度と精神分裂症のヒトの多型頻度とを比較する集団解析において、遺伝的危険因子であることが判明している。もし例えば上記多型が一般的集団では3%の頻度で起こるが、精神分裂症のヒトでは30%の頻度で生じるならば、上記多型の試験は、精神分裂症を発症する高い危険性を有する個体であると判かるだろう。当該情報は、精神分裂症を発症する危険性が増大している個体を将来、時を違えずに予知的に同定するか、あるいは臨床試験で精神分裂症を発症している個体であって、そのため、統合失調症、あるいは分裂情動性障害−二極性、分裂情動性障害−憂鬱、分裂病性人格障害、非感情的心因性鬱病(分裂病様障害、妄想性障害、心因性鬱病NOS)、感情不調和的心因性鬱病、誇大妄想的障害又は分裂性人格障害などの他の関連疾患にかかりそうであると診断されてもよい個体を診断的に同定するために使用される。
予知又は診断の目的のための前記Seq−40多型分析は、SNPを正確に検出することができるいずれかの技術、すなわちフィルター上でのアレル特異的ハイブリダイゼーション、アレル特異的PCR、PCRプラス制限酵素消化(RFLP−PCR、変性キャピラリー電気泳動、プライマー伸張、飛行時間型質量分析及び5’ヌクレアーゼ(Taq−Man)アッセイを含むがこれらに限定されない、の一つによって実施される。
SNP遺伝子型を特定する好ましい方法は、分析される各SNPの広範囲にわたる最適化を必要としない、大規模で、自動化された分析である必要がある。当該例は、マイクロタイタープレート(Hybaid)型及び「シングル・ストリンジェント」DNAチップハイブリダイゼーション(Affymetrix)に従う、DASH(動的アレル特異的ハイブリダイゼーション)である。
[本発明の多型マーカーを使用する遺伝的分析方法]
多型の分類が一旦確立した場合には、特定の形の多型を表現型の存在又は不存在と関連付けようとすることは望ましい。我々は、本発明の一定の多型と精神分裂症の表現型との関連を確立してきたが、本発明は、他の病状又は精神分裂症もしくは他の疾患の薬物治療への感受性の解析のためのマーカーとして、本発明の多型部位の利用を検討するものであり、あるいは本発明が、ヒトゲノムの部分的又は完全ないずれかの遺伝子マップに含まれていてもよいことは明らかである。
本発明の多型マーカーは、遺伝子型と表現型との統計的に意義のある関係を証明するために当該分野で知られた方法で使用できる。種々の方法が複合形質の遺伝子解析に利用できる(Lander and Schork, Science, 265, 2037-2048, 1994参照)。多型が表現型形質と関連があるかを決定するためには、3種の方法が使用できる。すなわち、証拠を、座位と家族調査を利用する推定形質座位の共分離に求める連鎖解析;証拠を、アレルと形質もしくはアレルの原因となる形質との統計的に意義のある関連に求める相関解析;及び連鎖及び相関の両方を試験する伝達不平衡テストである。
多型マーカーは、パラメーター連鎖解析又は非パラメーター連鎖解析で使用してもよい。好ましくは、本発明の多型マーカーは、ケースコントロール法、あるいは患者群を利用する必要がなく、複雑で散発性の形質に関連する遺伝子を同定する解析法などの相関解析を用いて、精神分裂症又は他の疾患と関連する遺伝子を同定するために使用される。
本発明の多型マーカーを用いる遺伝子解析は、どのようなスケールでも実施できる。本発明の多型マーカーの全セット又は本発明の多型マーカーのいずれかのサブセットを使用してもよい。更に、本発明の多型マーカーを含む遺伝子マーカーのセットならいずれのセットを使用してもよい。本発明の多型マーカーと組み合わせて遺伝子マーカーとして使用される2アレル多型セットは、国際公開第98/20165号パンフレットに記載されている。上述のように、本発明の多形マーカーは、ヒトゲノムの完全な又は部分的ないずれかの遺伝子マップに含まれていてもよい。
このような相違の利用については、本発明及び特許請求の範囲で特に検討されている。
[A.連鎖解析]
連鎖解析は、遺伝子マーカーの伝達と、家族内の世代を通した特定の形質の伝達との関係の確立に基いている。従って、連鎖解析の目的は、家系の中の対象とする形質との共分離を示すマーカー座位を検出することである。
パラメーター法
データが連続世代から得られる場合には、一対の座位の連鎖程度を解析する機会がある。組換え画分の評価により、座位が指図され、遺伝子マップ上に置かれる。遺伝子マーカーである座位と共に、遺伝子マップが作られる。マーカーと形質と連鎖の強度が計測され、マーカーと形質に影響を与える遺伝子との相対的位置を示すために使用される。連鎖解析の従来の方法は、ロッドスコア対数法である(Moton N. E., Am. J Hum. Genet., 7: 277-318, 1955;Ott J., Analysis of Human Genetic Linkage, John Hopkins University Press, Baltimore, 1991参照)。ロッドスコアの計算は、疾患の遺伝様式の特定を必要とする(パラメーター法)。一般的に、連鎖解析を使って同定される候補領域の長さは、2〜20Mbである。上述のように、候補領域が一旦同定されると、追加のマーカーを用いる組換え体の解析により更に、候補領域が分離される。連鎖解析研究は、一般的に、理論的に最も達成できる連鎖解析の分離能を平均で約600kbまでに限定する、最高5000のマイクロサテライトマーカーの使用に頼ってきた。
連鎖解析は、メンデルの遺伝パターンを明確にし、高い浸透率(例えば、アレルのポジティブ形質キャリア数と集団中のキャリアの総数との割合)を有する簡易な遺伝的形質をマッピングするために首尾よく利用されてきた。しかしながら、パラメーター連鎖解析には、種々の欠点があることが問題である。第一に、解析される個々の形質に好適な遺伝子モデルの選択に依存せざるをえない。更に、既述のように、連鎖解析を用いて達成できる分離能には制限があり、連鎖解析によって最初に同定される典型的な2Mb〜20Mb領域の解析を高めるには補足的な解析が必要とされる。更に、パラメーター連鎖解析は、多数遺伝子及び/又は環境因子を組み合わせた作用などの複雑な遺伝的形質に利用される場合には、困難であることが判明した。ロッドスコア解析において、当該因子を十分にモデル化することは非常に困難である。このようなケースでは、最近、Risch, N. and Merikangas, K.によって論じられたように、多大な努力とコストが必要とされるため、当該状況に連鎖解析を利用するために必要とされる十分な数の患者群を集めることができない(Science, 273: 1516-1517, 1996)。
非パラメーター法
連鎖解析のためのいわゆる非パラメーター法の利点は、非パラメーター法が疾患の遺伝様式の特定を必要とないことであり、一般的に、複合形質の解析に有用であることである。非パラメーター法では、患者の身内が、染色体領域と同一の複製物を思いがけなく予想以上に頻繁に受け継ぐことを示すことにより、染色体領域の遺伝的パターンが、ランダムなメンデル性分離とは一致しないことを明らかにしようとする。患者の身内は、浸透率が不完全でかつポリジーン遺伝が存在する場合でさえも、過度な「アレル共有」を示す必要がある。非パラメーター連鎖解析では、2個体中のマーカー座位の一致程度は、症状が同一のアレル数(IBS)又は家系が同一のアレル数(IBD)によって測定することができる。患者の兄弟姉妹の解析は、よく知られた特別のケースであり、当該方法の最も簡単な形態である。
本発明の多型マーカーは、パラメーター連鎖解析及び非パラメーター連鎖解析の両方で使用される。好ましくは、多型マーカーは、複合形質に含まれる遺伝子マッピングを可能にする非パラメーター法で使用される。本発明の多型マーカーは、複合形質を左右する遺伝子をマッピングするために、IBD法及びIBS法の両方で使用される。当該解析では、高密度多型マーカーを利用して、種々の隣接多型マーカー座位が集められ、マルチアレルマーカーによって得られる効率を達成できる(Zhao et al., Am. J Hum. Genet., 63: 225-240, 1998)。
しかしながら、パラメーター連鎖解析法及び非パラメーター連鎖解析法はいずれも、患者の身内との面会を必要とし、薬物反応の遺伝的解析又は治療に対する副作用の解析では、有用性が限られてしまう傾向にある。このタイプの解析は、家族的ケースの有用性に欠けるため、当該ケースでは実用的でない。
[B.集団相関解析]
本発明は、本発明の多型マーカーを用いる検出可能な形質と関連する多型マーカーを同定するための方法を含む。一つの具体例では、本発明は、多型マーカーアレル又は多型マーカーハプロタイプと、形質との関連を検出するための方法を含む。更に、本発明は、本発明の多型マーカーアレルと連鎖不平衡にあるアレルの原因となる形質を同定する方法を含む。
上述のように、相関解析は、一般群内で実施され、患者群の身内で行われる解析に限定されない。相関解析は、散発性形質又は多因子形質の解析ができるので、非常に有用である。更に、相関解析は、連鎖解析よりもアレルの原因となる形質をより正確にマッピングできるファイン・スケール・マッピングのための有力な方法を提示する。家系に基く解析は、アレルの原因となる形質の位置を狭くしてしまうことがある。従って、本発明の多型マーカーを用いる相関解析は、連鎖解析法によって同定される候補領域にアレルの原因となる形質の位置の精度を高めるために用いることができる。本発明の多型マーカーは、特定の遺伝子が形質と関連していることを証明するために使用できる。このような使用は、本発明及び特許請求の範囲で特に検討されている。
多型マーカーを用いて相関解析を実施する一般的な手段は、本発明の多型マーカーの両群中のアレル頻度を測定し、統計的に比較するために、2群の個体(ケースコントロール群)をスキャンすることである。
形質と統計的に重要な相関が、少なくとも1以上の解析された多型マーカーについて同定されるならば、関連アレルが形質を直接引き起こすのか(関連アレルは、アレルの原因となる形質)、あるいは、おそらく、関連アレルがアレルの原因となる形質と連鎖不平衡にあるかを推定することができる。候補遺伝子機能に関する関連アレルの特徴は、一般的に、関連アレルと形質(原因又は連鎖不平衡)との関係に更に見識を提供する。候補遺伝子内の関連アレルが、おそらくアレルの原因となる形質ではなく、アレルの原因となる真の形質と連鎖不平衡であるという証拠が示されれば、アレルの原因となる形質は、関連マーカーの近傍を塩基配列決定することによって発見できる。
相関解析は、通常、2つの連続したステップで行われる。第一相では、種々の多型マーカーの頻度は、ポジティブ形質集団及びネガティブ形質集団において測定される。解析の第二相では、候補遺伝子及び特定の形質の原因である遺伝子座の位置の同定は、関連領域由来の高密度マーカーを用いて精度が高められる。
ハプロタイプ解析
上述のように、疾患アレルを有する染色体が、突然変異又は転移の結果として群中に最初に現れる場合には、突然変異アレルは、一組の連鎖マーカーを有する染色体上に必ず存在する。すなわち、親譲りのハプロタイプである。当該ハプロタイプは、集団を通して続き、特定の形質との統計的相関が解析できる。単点(アレル)相関解析を、ハプロタイプ相関解析とも言われる多点相関解析で補足すると、相関解析の統計的解析力を向上させる。従って、ハプロタイプ相関解析により、頻度や親譲りのキャリアハプロタイプの精度を高めることができる。ハプロタイプ解析は、個体マーカーを含む統計的解析力を向上させる点で重要である。
ハプロタイプ頻度解析の第一段階では、本発明の同定された多型マーカーの様々な組み合わせに基く可能なハプロタイプ頻度が決定される。ハプロタイプ頻度は、明確なポジティブ形質集団及びコントロール群と比較される。ポジティブ形質は、当該解析に供され、、通常30〜300の範囲、好ましくは50〜150の範囲の統計的に重要な結果が得られる。同じ検討事項は、解析に使用される健常群数(又はランダムコントロール)に適用される。当該第一の解析結果より、各々についてハプロタイプ頻度をp値で評価する、ケースコントロール群のハプロタイプ頻度が決定され、奇数比が計算される。統計的に重要な相関が見出されるならば、形質の影響を受ける特定のハプロタイプを有する個体についての相対危険率が解析中に見積もられる。
相互作用解析
本発明の多型マーカーは、ポリジーン相互作用から得られる、検出可能な形質と関連する多型マーカーのパターンを同定するために使用してもよい。非連鎖の座位のアレル間の遺伝的相互作用の解析では、ここで記述した技術を用いる個体の遺伝子型特定が必要である。好適なレベルの統計的有意性と選ばれた多型マーカーセットの間とのアレル相互作用の解析は、ハプロタイプ解析として考えられる。相互作用の解析は、第一の座位に対する特定のハプロタイプに関してケースコントロール群を階層化し、次いで第二の座位で各小群についてハプロタイプ解析を実施することからなる。
相関解析に用いる統計的方法を以下に更に記載する。
1.集団の多型マーカーアレル又は多型マーカーハプロタイプの頻度の決定
集団のアレル頻度の決定
集団の多型マーカーのアレル頻度は、上述の方法の一つ又は意図した目的に相応しいいずれかの遺伝子型特定方法を使って決定される。遺伝子型特定集団試料又は遺伝子型特定個体試料により、集団中の多型マーカーアレルの頻度を決定することができる。要求されている、遺伝子型特定の数を減ずる一つの方法は、集団試料を使用することである。集団試料を使用する主な問題点は、正確性と、プール構築での正確なDNA濃度測定の再現性である。遺伝子型特定個体試料は、高い感受性、再現性及び精度を付与し、本発明で用いられる好ましい方法である。好ましくは、各個体は別々に遺伝子型が特定され、単一の遺伝子の集計は、多型マーカーのアレル頻度又は特定の集団中の遺伝子型の頻度を決定するために使用される。
集団のハプロタイプ頻度の決定
ハプロタイプの配偶子相は、二倍体が1以上の座位でヘテロ接合体である場合には知られていない。家族の系図情報を用いて、配偶子相が推定されることがある(Perlin et al., Am. J Hum. Genet., 55: 777-787, 1994)。系図情報が得られない場合には、種々の方法が使用できる。一つの可能性は、ホモ接合体及び単一部位ヘテロ接合体を維持しながら、多部位ヘテロ接合二媒体を解析から消去する方法であるが、当該方法は試料組成に偏りを招き、低頻度ハプロタイプを過小評価してしまうことがある。先述のように、他の可能性としては、例えば対称PCR増幅によって解析する(Newton et al., Nucleic Acids Res., 17: 2503-2526, 1989; Wu et al., Proc. Natl Acad Sci. USA, 86: 2757, 1989参照)、又は限界希釈によって単一の染色体を単離した後、PCR増幅する(Ruano et al., Proc. Natl Acad Sci. USA, 87: 6296-6300, 1990参照)ことによって、単一の染色体を別々に解析することができる。
更に、試料は、特異的アレルの二重PCR増幅によって、十分に近い多型マーカーにハプロ型の特定をすることができる(Sarkar, G. and Sommer S. S., Biotechniques, 1991)。当該方法は、その技術的複雑さのため追加の費用が必要とされたり、大規模に世代が欠けていたり、あるいは当該方法の偏りのため、全体的に満足できるものではない。このような欠点を克服するため、Clark A. G.(Mol Biol Evol, 7: 111-122, 1990)によって導入されたPCR増幅DNA遺伝子型相を推定するアルゴリズムを用いてもよい。すなわち、その原理は、明確な個体を試験することによって、試料中に存在するハプロタイプ、つまり完全なホモ接合体及び単一部位ヘテロ接合体の一次リストを満足することから始まる。同一試料中の他の個体については、既知のハプロタイプの可能な存在をスクリーニングする。各ポジティブ同定に関し、全個体の相情報が解析されるかあるいは解析されずに同定されるまで、相補的ハプロタイプを既知のハプロタイプのリストに加える。当該方法により、単一のハプロタイプは、各々の複数ヘテロ接合体に帰属される。これは、種々のハプロタイプが1以上のヘテロ接合部位である場合に可能となる。
あるいは、ハプロタイプを各個体に帰属することなく、集団のハプロタイプ頻度を推定する方法を使用することができる。好ましくは、Hardey-Weinberg平衡(任意交配)の条件下で、ハプロタイプ頻度の最尤度を導く期待最適化(EM)アルゴリズム(Dempster et al., J R. Stat. Soc., 39B: 1-38, 1977)に基く方法を用いる(Excoffier L. and Slatkin M., Mol Biol Evol, 12(5): 921927, 1995参照)。EMアルゴリズムは、反復最尤度法から生まれたものであり、データが不明確及び/又は不完全である場合に有用な推定ができる。ハプロタイプ推定は更に、「統計的方法」との表題の下、以下に説明される。集団のハプロタイプを決定又は推定するための当該分野で知られた他のいずれかの方法を使用してもよい。
2.連鎖不平衡解析
連鎖不平衡は、2以上の座位でのアレルの非ランダム相関であり、疾患形質に含まれる遺伝子をマッピングするための強力な手段を提供する(Ajioka R. S. et al., Am. J Hum. Genet., 60: 1439-1447, 1997)。多型マーカーは、ヒトゲノムに高密度に挿入され、他のタイプの遺伝子マーカー(例えばRFLP又はVNTRマーカー)よりも多数について遺伝子型の特定がなされているため、連鎖不平衡に基く遺伝的解析に特に有用である。本発明の多型マーカーは、当該分野で知られるいずれかの連鎖不平衡解析法に使用してもよい。
すなわち、疾患突然変異が最初に集団に導入された場合(突然変異キャリアの新規突然変異又は転移)、それは必ず、単一染色体上、及び連鎖マーカーの単一「生い立ち」又は「親譲り」ハプロタイプ上に存在する。従って、当該マーカーと疾患突然変異との間には完全な不平衡がある。すなわち、特定のセットのアレルマーカーの存在下でのみ、疾患変異を見出される。世代を通して、組換えは、疾患突然変異と当該マーカー多型との間に起こり、不平衡は徐々に分散する。この分散速度は、組換え頻度の一機能であり、そのため、疾患遺伝子に最も近いマーカーは、分散していくものよりも高い不平衡レベルを呈する。組換えによって分散しない場合には、「親譲り」のハプロタイプ及び種々の座位のマーカーアレル間の連鎖不平衡は、家系ではなく集団を通して続く。連鎖不平衡は、通常、一座位の一つの特定のアレルと、第二座位の別のアレルとの相関として見られる。
疾患とマーカー座位間の不平衡のパターン又はカーブは、最高値を示し、疾患座位で起こると予測される。従って、疾患アレルと近接連鎖遺伝子マーカー間の連鎖不平衡の程度は、疾患遺伝子の位置に関する有益な情報を提供する。疾患座位のファイン・スケール・マッピングに関し、解析領域のマーカー間に存在する連鎖不平衡のパターンについて知識を有することは有用である。上述のように、連鎖不平衡解析を通して得たマッピング分解は、連鎖解析の分解よりも極めて高い。連鎖不平衡解析と組み合わせた高密度多型マーカーは、ファイン・スケール・マッピングのための強力な手段を提供する。
最初の多型が対象とするゲノム領域で一旦同定されると、当業者は、本発明の技術を用いて、連鎖不平衡にある他の多型マーカーを最初のマーカーと容易に識別することができる。先述のように、ある形質と関連する最初のマーカーと連鎖不平衡にあるマーカーならいずれも当該形質と相関する。従って、一旦、相関が特定の多型マーカーと形質間で証明されると、当該形質と関連する他の多型マーカーの発見は、特定の領域の多型マーカーの密度を高めることから、非常に興味深いことである。原因遺伝子又は突然変異は、形質と高い相関関係を示すマーカー又はマーカーセットの近傍で見られる。
特定のマーカーと連鎖不平衡にある別のマーカーの同定は、(a)多数の個体から第一の多型マーカーを含むゲノム断片を増幅すること、(b)上記第一の多型マーカーに隣接するゲノム領域の第二の多型マーカーを同定すること、(c)上記第一の多型マーカーと上記第二の多型マーカー間の連鎖不平衡解析を実施すること、次いで(d)上記第二の多型マーカーを上記第一の多型マーカーと連鎖不平衡にあるものとして選択すること、を含む。ステップ(b)及び(c)を含むサブコンビネーションも考えられる。
多型マーカーを同定し、連鎖不平衡解析を実施する方法は、ここに記載され、必要以上の経験がない当業者によって実施することができる。本発明はまた、図1に示される特定の多型マーカーと連鎖不平衡にあり、かつ特定の形質との相関の点から類似した特徴を示すと期待されている多型マーカーに関する。
連鎖不平衡を計算する種々の方法は「統計的方法」という題目で以下に記載されている。
3.形質マーカー関連の個体系ケースコントロール解析
上述のように、同一の染色体上の異なった座位の特体のアレル対の存在は、ランダムではなく、ランダムからの偏りは連鎖不平衡と言われる。相関解析は集団頻度に焦点を合わせ、連鎖不平衡の現象によるものである。特定の遺伝子中の特定のアレルが、直接、特定の形質を引き起こしているならば、その頻度は、ネガティブ形質群又はランダムコントロール群の頻度に比べると、患者(ポジティブ形質)群で統計的に増加する。連鎖不平衡の存在の結果として、アレルの原因となる形質を有するハプロタイプ中に存在する他の全てのアレル頻度もまた、ネガティブ形質群又はランダムコントロール群の頻度に比べてポジティブ形質群では増加する。従って、形質と、アレルの原因となる形質との連鎖不平衡にあるいずれかのアレル(特に多型マーカーアレル)との相関は、特定領域中の形質相関遺伝子の存在を十分に示唆するものである。ケースコントロール群では、多型マーカーの遺伝子型を特定し、アレルの原因となる形質の位置を狭く特定する相関を同定することができる。形質と関連する一つの特定のマーカーと連鎖不平衡にあるいずれかのマーカーは、当該形質と相関関係を有する。連鎖不平衡は、アレルの原因となる形質を見つけるために、可能性のある機能性多型の全てをスクリーニングする他の方法として、少数の遺伝的多型(特に多型マーカー)のケースコントロール群の相対的頻度の解析を可能にする。相関解析は、非相関ケースコントロール群のマーカーアレルの頻度を比較し、複合形質の解析のための強力な手段を提供する。
ケースコントロール群(基準を含む)
集団系相関解析は、家族性遺伝とは関連しないが、ケースコントロール群中の特定の遺伝子マーカー又は一組のマーカーの罹患率を比較する。これは、非相関ケース(患者又はポジティブ形質)群と非相関コントロール(健常、又はランダム)群との比較に基いている。好ましくは、コントロール群は、健常又はネガティブ形質群からなる。更に、コントロール群は、ケース群と民族的に一致している。更に、コントロール群は、好ましくは、解析中の形質(例えば年齢依存的形質に一致する年齢)についての主な既知の混同因子に関し、ケース群と一致している。理想的には、2試料中の個体を、当該試料が病状の点でのみ相違すると予想される方法で一組とする。次いで、「ポジティブ形質群」、「ケース群」及び「患者群」を交互に使用する。
相関解析を使用する複合形質の分析の重要なステップは、ケースコントロール群の選択である(Lander and Schork, Science, 265, 2037-2048, 1994参照)。ケースコントロール群の選択の重要なステップは、特定の形質又は表現型の臨床的な同定である。遺伝的形質は、ここで提案した相関法によって、ポジティブ形質及びネガティブ形質表現型群に含まれるように個体を注意深く選択することにより解析される。4つの基準、すなわち臨床的表現型、初期年齢、家族歴及び深刻さは、場合によっては有用である。連続的又は定量的な形質(例えば血圧)の選択手段としては、重複しない表現型を有するポジティブ形質群及びネガティブ形質群に含むようにするため、解析中の形質の表現型分布の反対方向端部にある個体の選択を含む。好ましくは、ケースコントロール群は表現型的には同質の集団である。
ポジティブ形質群及びネガティブ形質群は、解析中の総集団の1〜98%。好ましくは1〜80%、より好ましくは1〜50%、更により好ましくは1〜30%、最も好ましくは1〜20%を表す、表現型的に同一の集団からなり、重複しない表現型を示す集団より選ばれる。2つの形質表現型間の差が明確になればなる程、多型マーカーとの相関を検出する確率が大きくなる。劇的に相違するが比較的同質の表現型の選択は、解析中の群の試料サイズが著しく十分であるならば、相関解析の効率的な比較を可能にし、遺伝子レベルでの顕著な相違を検出することができる。
好ましい具体例では、50〜300のポジティブ形質群、好ましくは約100のポジティブ形質群の第一グループは、その表現型に従って集められる。同数のネガティブ形質群は当該解析に含まれる。
本発明では、包含される基準の一般的な例は、CNS障害又はCNS障害に作用する薬物反応の評価又はCNS障害に作用する薬物による治療に対する副作用である。
本発明の多型マーカーを含む多型マーカーを用いる相関解析の好適な例は、次の群を含む解析である。
1.精神分裂症に作用する薬剤で治療し、治療によって副作用に苦しんでいるケース群、及び同じ薬剤で処理して副作用を示さないコントロール群、あるいは
2.精神分裂症に作用する薬剤で治療し、有効な反応を示したケース群、及び同じ薬剤で処理して有効な反応を示さなかったコントロール群。
3.他のCNS障害に苦しんでいるケース群、及び健常なコントロール群。
実施例2−ケースコントロール解析
我々は、承認された精神分裂症のDSM−IV診断薬により、患者から得られた309の精神分裂症の試料全てについて解析を行った。患者から得られた264の精神分裂症のDNA試料を、PrecisionMed(132 North Acacia Avenue, Solana Beach, California 92075)によって回収した試料から取得し、McGill University Genbankに寄託し、45のDNA試料を精神衛生精神分裂症遺伝学的イニシアティブ国立研究所(National Institute of Mental health Schizophrenia Genetics Initiative)から取得した。SCID試験(American Psychiatric Press)を使ってスクリーニングした190のCNSコントロール試料のDNAを、コントロールとして使用した。各DNA試料から25ngを、309の精神分裂症試料及び190のCNS試料用の384ウェルプレートに入れ、乾燥し、−20℃で保存した。2群の特徴を以下の表3に示す。
Figure 2005537010
TaqMan(登録商標)MGBプローブのアレル識別
試料のアレル識別のために、我々は、TaqMan(登録商標)アッセイ法を用いた。当該方法は、設計された2プローブを含み、そのうちの一つはより一般的なアレル(アレル1)であり、もう一つは少なくても一般的なアレル(アレル2)を含む。当該2つのプローブは、2つのアレルの識別に用いる異なった蛍光レポーター色素(FAM and VIC)及び非蛍光停止色素を含む。フォワード及びリバースプライマーは、プローブを隣接させて設計され、75〜150bpのPCR産物を与える。当該2つのプローブ及びプライマーは、PCRアッセイでDNAに添加される。DNA試料がアレル1についてホモ接合体であるならば、アレル1に対するプローブはPCR産物にハイブリダイズし、レポーター色素は、TaqDNAポリメラーゼの5’ヌクレアーゼ活性によって切断され、レポーター色素の蛍光は増加する。DNA試料がアレル2についてホモ接合体であるならば、アレル2プローブに結合したレポーター色素の蛍光が増加する。試料がアレル1及び2についてヘテロ接合体であるならば、双方のレポーター色素において蛍光が増加する。
PCR反応後、蛍光をABI PRISM 7700配列検出器で読む。各SNPのプライマー及びTaqMan MGBプローブ(登録商標)(Applied Biosystems)を、Primer Express version 1.5 (Applied Biosystems)を使って設計した。表4に、全てのプライマー及び各SNPに対するプローブを示す。表は、プローブがアレル1 SNP又はアレル2 SNPを含むことを示している。SNPs1、2及び7については、プローブはセンス鎖用に設計され、SNPs3及び4については、プローブはアンチセンス(相補)鎖用に設計される。表4では、SNPヌクレオチドは太字で表し、下線を引いてある。Al1(アレル1)は、プローブがより一般的なアレル用のSNPを含むことを示し、Al2(アレル2)は、プローブがよりレアアレル用のSNPを含むことを示す。Fはフォワードプライマー、Pはリバースプライマーである。
Figure 2005537010
プライマーは、最終濃度100μMになるように、HOに再懸濁した。PCR反応は、次、すなわち、5μlの2XTaqMan(登録商標)Universal PCR Master Mix、200nMの各プローブ、900nMのフォワード及びリバースプライマー、及び10μlまでのHOからなる10μlで行った。この10μlを乾燥DNA試料に加えた。次のコントロール、8の非鋳型コントロール、8のアレル1コントロール及び8のアレル2コントロールを各プレートで行った。アレル1及2アレル2コントロールは、実施例1で記載したCon01由来の25μgのDNAを含んだ。プレートをTiter Plate Shakerに置き、5分間激しく振動させた後、1000rpmで短時間遠心した。サーマルサイクリングは、次のサーマルサイクリング条件、50℃で2分間、95℃で10分間、92℃で5分間を35サイクル、60℃で1分間、9600cycler(Applied Biosystems)で行った。蛍光シグナルは、ABI PRISM 7700配列検出器(Applied Biosystems)を使って検出し、エンドポイントプレート用の製造者の指示に従った。データをSDS software version 1.7(Applied Biosystems)で解析した。
[結果]
選択したSNPsの全ての組換え体について、マッチ型のコントロール群とは反対の患者群で予想されるよりも高いレベル又は低いレベルで、それらの存在を試験した。ハプロタイプ頻度は、Expectation-Maximization(EM)algorithm Excoffier L. and Slatkin M., Mol. Biol. Evol., 12 (5) :921-927, 1995)を使って計算した。
S4を示した単一座位解析は、p値0.046で精神分裂症に少し関連していた。我々は、Seq−40で試験した6種のSNPsの可能な組み合わせ(全50組み合わせ)の全てについて、2座位、3座位及び4座位のハプロタイプ解析を行った。2座位ハプロタイプ解析は、S2−S4及びS1−S4が0.00042及び0.00065に匹敵するp値(オムニバス検査)で、精神分裂症に関連することを示す。いずれのp値もBonferroni調整で有意である。3座位ハプロタイプ解析は、S1−S2−S3が、p値が0.00045に匹敵する精神分裂症に(Bonferroni調整で)顕著に関連していることを示す。S2−S4−S6、S2−S4−S8、S1−S2−S4−S8及びS1−S2−S4−S6は、閾値0.001で、若干Bonferroni調整した、0.0014、0.0018、0.0012及び0.0016に匹敵するp値を有する。個体のハプロタイプ有意の結果を、以下の表5に示す。
Figure 2005537010
疾患と重要な関連を示すSNPsの種々のハプロタイプがある。
遺伝子Seq−40のSNP S2及びS4の組み合わせについては、4種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプG−Cがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。G−Cハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.00021である。
遺伝子Seq−40のSNP S1及びS4の組み合わせについては、4種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプA−Cがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。A−Cハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.00213である。
遺伝子Seq−40のSNP S2及びS6の組み合わせについては、4種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプG−Gがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。G−Gハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.0112である。
遺伝子Seq−40のSNP S1及びS6の組み合わせについては、4種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプA−Gがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在し、ハプロタイプA−A−がコントロール群よりも患者群に有意に少なく存在することを観察した。A−Aの個体有意水準は、0.0112であり、A−Gハプロタイプ観察では0.03211である。
遺伝子Seq−40のSNP S1及びS2の組み合わせについては、4種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプG−Gがコントロール群よりも患者群有意に多く存在することを観察した。G−Gハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.02546である。
遺伝子Seq−40のSNP S4及びS6の組み合わせについては、4種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプG−Aがコントロール群よりも患者群に有意に少なく存在することを観察した。G−Aハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.03099である。
遺伝子Seq−40のSNP S2、S4及びS6の組み合わせについては、6種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプG−C−Gがコントロール群よりも患者群に有意に少なく存在することを観察した。G−C−Gハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.00046である。
遺伝子Seq−40のSNP S2、S4及びS7の組み合わせについては、6種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプG−C−Gがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。G−C−Gハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.00103である。
遺伝子Seq−40のSNP S1、S4及びS6の組み合わせについては、6種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプA−C−Gがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。A−C−Gハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.00176である。
遺伝子Seq−40のSNP S1、S2及びS4の組み合わせについては、6種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプA−G−Cがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。A−G−Cハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.00223である。
遺伝子Seq−40のSNP S1、S4及びS7の組み合わせについては、6種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプA−C−Gがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。A−C−Gハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.00261である。
遺伝子Seq−40のSNP S2、S4及びS8の組み合わせについては、6種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプG−C−Gがコントロール群よりも患者群に有意に少なく存在することを観察した。G−C−Gハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.01527である。
遺伝子Seq−40のSNP S1、S2及びS6の組み合わせについては、6種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプA−G−Aがコントロール群よりも患者群に有意に少なく存在することを観察した。A−G−Aハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.02358である。
遺伝子Seq−40のSNP S1、S2及びS4の組み合わせについては、6種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプG−G−Cがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。G−G−Cハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.03015である。
遺伝子Seq−40のSNP S2、S6及びS8の組み合わせについては、6種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプG−G−Gがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。G−G−Gハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.03034である。
遺伝子Seq−40のSNP S2、S6及びS7の組み合わせについては、6種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプG−G−Gがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。G−G−Gハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.03077である。
遺伝子Seq−40のSNP S2、S4及びS6の組み合わせについては、6種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプG−G−Aがコントロール群よりも患者群に有意に少なく存在することを観察した。G−G−Aハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.03113である。
遺伝子Seq−40のSNP S1、S4及びS6の組み合わせについては、6種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプA−G−Aがコントロール群よりも患者群に有意に少なく存在することを観察した。A−G−Aハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.033である。
遺伝子Seq−40のSNP S2、S4及びS8の組み合わせについては、6種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプG−C−Tがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。G−C−Tハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.03317である。
遺伝子Seq−40のSNP S1、S2及びS6の組み合わせについては、6種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプA−G−Gがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。A−G−Gハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.03812である。
遺伝子Seq−40のSNP S1、S2、S6及びS7の組み合わせについては、8種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプG−C−G−Gがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。G−C−G−Gハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.00076である。
遺伝子Seq−40のSNP S1、S2、S4及びS6の組み合わせについては、8種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプA−G−C−Gがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。A−G−C−Gハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.00237である。
遺伝子Seq−40のSNP S1、S2、S4及びS7の組み合わせについては、8種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプA−C−G−Gがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。A−C−G−Gハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.00253である。
遺伝子Seq−40のSNP S2、S4、S7及びS8の組み合わせについては、8種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプG−C−G−Tがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。G−C−G−Tハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.01333である。
遺伝子Seq−40のSNP S2、S4、S6及びS8の組み合わせについては、8種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプG−C−G−T及びハプロタイプG−C−G−Gがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。G−C−G−Tハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.01911であり、G−C−G−Gハプロタイプ観察では、0.02861dである。
遺伝子Seq−40のSNP S1、S2、S4及びS6の組み合わせについては、8種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプA−G−G−Aがコントロール群よりも患者群に有意に少なく存在することを観察した。A−G−G−Aハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.03061である。
遺伝子Seq−40のSNP S1、S4、S7及びS8の組み合わせについては、8種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプA−C−G−Tがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。A−C−G−Tハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.03114である。
遺伝子Seq−40のSNP S1、S2、S4及びS8の組み合わせについては、8種のハプロタイプの可能性がある。我々は、ハプロタイプA−G−C−Gがコントロール群よりも患者群に有意に多く存在することを観察した。A−G−C−Gハプロタイプ観察の個体有意水準は、0.03114である。
C.相関連存在下での連鎖試験
本発明の多型マーカーは、TDT(伝達/不平衡試験)で更に使用してもよい。TDTは連鎖及び相関の両方について試験し、集団の階層化によって影響されない。TDTは患者及びその親のデータ、又は親の代わりに健常の兄弟姉妹のデータを必要とする(Spielman. S. et al., Am. J Hum. Genet, 52: 506-516, 1993;Schaid D. J. et al., Genet. Epidemiol., 13: 423-450, 1996, Spielman. S. and Ewens W. J., Am. J. Hum. Genet., 62: 450-458, 1998参照)。この方法は、ケース群とコントロール群とのミスマッチ、あるいは異なった人種群又は民族群からなる小集団の混在による潜在的な落とし穴を避けるため、家系実験的設計を使用する。更に、統計的解析は、当該方法が、2倍又は4倍増の疾患危険性を与えるアレル等の相対的に小さな効果のアレルを検出するための従来の連鎖系方法よりも更に強力であることを示している。
一般的には、TDT方法は、いずれかのハプロタイプの伝達が過度になったか又は低下したかを試験するために、親及び患者の子供由来の遺伝子型データを必要とする。伝達ハプロタイプは、ケース群と、非伝達ハプロタイプはコントロール群と考えられる。コンピュータープログラムTRNSMIT(Clayton, 99)は、当該解析の実施に用いられる。
D.統計的方法
一般的に、形質及び遺伝子型が統計的に有意な関係を示すかどうかを試験するために、当該分野で知られているいずれかの方法は、本発明の多型を有する形質と相関させるために用いられる。
1.連鎖解析の方法
連鎖解析に有用な統計的方法及びコンピュータープログラムは、当業者によく知られている(Terwillinger J. D. and Ott J., 「ヒト遺伝子連鎖のハンドブック」, John Hopkins University London, 1994;Ott J., Analysis of Human Genetic Linkage, John Hopkins University Press, Baltimore, 1991参照)。
2.個体のハプロタイプ頻度を推定する方法
上述のように、遺伝子型が計数されると、ヘテロ接合体を識別することができない場合があるため、ハプロタイプ頻度は容易に推測できない。配偶子相が不明である場合には、ハプロタイプ頻度は、多座遺伝子型データから推定できる。当業者に知られたいずれかの方法は、ハプロタイプ頻度を推定するために使用できる(Lange K., 「遺伝子解析のための数学的及び統計学的方法」, Springer, New york, 1997;Weir, B. S., 「遺伝子データ解析I:具体的な集団遺伝子データのための方法」, Sinauer Assoc., Inc., Sunderland, MA USA, 1996参照)。好ましくは、最尤度ハプロタイプ頻度は、期待最適化(EM)アルゴリズム(Dempster et al., J R. Stat. Soc., 39B: 1-38, 1977;Excoffier L. and Slatkin M., Mol Biol Evol, 12(5): 921927, 1995参照)を使って計算される。当該方法は、配偶子相が不明の場合に、多座遺伝子型データからハプロタイプ頻度の最尤度を推定することを目的とした反復方法である。ハプロタイプ推定は、通常、例えばEM−HAPLOプログラム(Hawly M. E. et al., Am. J Phys. Anthropol., 18:104, 1994)又はアルルカンプログラム(Schneider et al., 「アルルカイン:集団遺伝子データ解析のためのソフトウェア」, University of Geneva, 1997)を用いるEMアルゴリズムを利用して実施する。EMアルゴリズムは、推定のための反復最尤度法を一般化したものであり、簡単に以下に述べる。
当該利用に関する次の部分では、表現型は、未知の相を有する多座遺伝子型に言及する。
N非相関個体の試料をKマーカーとすると仮定する。観察されたデータは、F異表現型として分類される未知相K−座位表現型である。可能なハプロタイプの下に(underlying)H(K多型マーカーの場合、H=2)を有すると仮定する。表現型jに関し、c遺伝子型が可能だと仮定する。そうすると、次の式が成立する。
Figure 2005537010
[式中、Pは、表現型jの確率であり、h及びhは遺伝子型iの2種のハプロタイプ成分である。]
Hardy-Weinberg平衡下では、pr(h、h)は次式となる。
Figure 2005537010
EMアルゴリズムの連続ステップは以下のように記載できる。p (0)、p(0)、・・・・・・p (0)と記載されるハプロタイプ頻度の初期値で開始し、当該初期値は遺伝子型頻度の推定(期待ステップ)に役立っている。加えて、p (0)、p(0)、・・・・・・p (0)と記載されるハプロタイプ頻度の別のセットの推定(最大化ステップ)であり、これらの2ステップは、ハプロタイプ頻度のセットでの変化が非常に小さくなるまで反復される。
停止基準は、2つの反復のハプロタイプ頻度の差が10−7未満であることである。当該値は、所望の推定精度に従って調整できる。
詳細には、特定の反復では、期待ステップは、次式で表される遺伝子型頻度を計算することからなる。
Figure 2005537010
[式中、遺伝子型Iは表現型jで起こり、h及びhは遺伝子型iを構成する。]
各確率は、上記式1及び2から得られる。
最大化ステップは、遺伝子型頻度を与えるハプロタイプ頻度の別のセットを推定するにすぎない。当該方法は遺伝子計数方法(Smith, Ann. Hum. Genet., 21: 254-276, 1957)としても知られている。
Figure 2005537010
[式中、∂itは、遺伝子型iのハプロタイプtの時間数を計数する指示変数であり、0、1又は2である。]
最終的に得られる推定が最尤度推定であることを確認するためには、種々の初期値が必要である。得られる推定を比較し、差があれば、最尤度の推定が維持される。
3.マーカー間の連鎖不平衡を計算する方法
いずれか2つの遺伝子位置の連鎖不平衡を計算するために、多数の方法が使用できる。実際には、連鎖不平衡は、集団から得られるハプロタイプのデータに統計的相関試験を適用することによって測定される。本発明の多型マーカーの少なくとも一つを含むいずれかの対の多型マーカー間の連鎖不平衡、すなわちマーカーMiにアレル(a/b)をマーカーMjにアレル(a/b)を有する(Mi,Mj)は、ピアザ方程式:
Figure 2005537010
[式中、
04は、Miにアレルaiを有さず、Mjにアレルajを有さない遺伝子型の頻度--、
03は、Miにアレルaiを有さず、Mjにアレルajを有する遺伝子型の頻度-+、
02は、Miにアレルaiを有し、Mjにアレルajを有さない遺伝子型の頻度+-
を示す。]
に従って、全てのアレルの組み合わせ(a,a;a,b;b,a及びb,b)について計算できる。
多型マーカー(Mi,Mj)対間の連鎖不平衡(LD)もまた、Weirによって記載されているように、デルタ(複合遺伝子型不平衡係数)に関する最尤度推定法(MLE)に従い、全てのアレルの組み合わせ(a,a;a,b;b,a及びb,b)について計算できる。(Weir B. S., Genetic Data Analysis, Sinauer Ass. Eds, 1996)。複合連鎖不平衡のMLEは次式:
Figure 2005537010
[式中、n1は、Σ表現型(a/a,a/a)を示し、n2は、Σ表現型(a/a,a/b)を示し、n3は、Σ表現型(a/b,a/a)を示し、n4は、Σ表現型(a/b,a/b)を示し、Nは試料の個体数を示す。]
で表わされる。ハプロタイプではなく、遺伝子型のデータのみが得られる場合に、当該方程式により、アレル間の連鎖不平衡が推定される。
マーカー間の連鎖不平衡を計算する別の手段は、以下のとおりである。Hardy-Weinberg平衡に合致する、一組の多型マーカー、Mi(a)及びMj(a)に関して、上述の方法に従い特定の集団の4種の可能なハプロタイプ頻度を推定することができる。
aiとaj間の配偶子不平衡の推定は、簡単である。
Figure 2005537010
[式中、pr(ai)はアレルaiの確率を示し、pr(aj)はアレルajの確率を示し、pr(haplotype(a,a))は上記式3で推定される。]
一組の多型マーカーに関し、不平衡を一つのみ測定することは、MとMとの相関を説明するのに必要である。
上記の標準化値は以下のようにして計算される。
Figure 2005537010
他のLD計算法が過度の実験をすることなく使用できることは、当業者ならば容易に理解するだろう。好適なヘテロ接合体率を有する多型マーカーのセット間の連鎖不平衡は、50〜1000、好ましくは75〜200、より好ましくは約100の非相関個体の遺伝子型を特定することによって決定することができる。
4.相関試験
表現型と遺伝子型との相関関係の統計的な意義を決定する方法は、多型マーカーでのアレル又は当該アレルからなるハプロタイプの場合には、当業者によく知られた統計的試験によって決定され、求められる統計的有意差について許容される閾値を有する。特定の方法の利用及び有意の閾値は当業者によく知られている。
相関試験は、ケース及びコントロール群の多型マーカーアレルの頻度を決定し、次いで形質と解析中の多型マーカーアレルとの相関関係を示す頻度において統計的有意差があるかを決定する統計的試験を用いて、当該頻度を比較することによって実施する。同様に、ハプロタイプ解析は、ケース及びコントロール群の特定の多型マーカーセットのための可能性のある全てのハプロタイプの頻度を推定し、次いでハプロタイプと解析中の表現型(形質)との間に、統計的に有意な相関関係があるかを決定する統計的試験を用いて、当該頻度を比較することによって実施する。遺伝子型と表現型との統計的に有意な相関関係のための有用な統計的手段を使用してもよい。好ましくは、使用される統計的試験は、1自由度を有するカイ配列試験である。P値を計算する(P値は、観察したものと同等以上の統計量が偶然に起こる可能性である)。
統計的有意
好ましい具体例では、診断目的のための有意は、追加の診断試験のポジティブ基準又は早期の予防療法の予備的な出発点であり、多型マーカー相関に関連するp値は、単一の多型マーカーに関しては、好ましくは約1×10−2又は未満であり、より好ましくは約1×10−4又は未満であり、種々のマーカーを含むハプロタイプ解析に関しては、好ましくは約1×10−3又は未満であり、より好ましくは約1×10−6、最も好ましくは約1×10−8未満である。これらの値は、単一マーカー又は複数マーカーの組み合わせを含む相関解析に利用できると考えられる。
当業者は、本発明の多型マーカーを用いて相関解析を実施するために、出発点として、上記の値の範囲を使用できる。そのような使用では、本発明の多型マーカーとCNS障害との有意な相関が明らかとなり、当該相関は、診断及び薬物のスクリーニングのために使用できる。
表現型置換
上記のハプロタイプ解析の第一段階の統計的有意を確認するために、ケースコントロール群由来のデータの遺伝子型特定が集められ、形質表現型に関して無作為化される解析を更に実施することが望ましい。各々の個体の遺伝子型特定データは、第一段階で得られるデータを集計するために用いるケースコントロール群として、同数の個体を含む2つの群にランダムに配分される。ハプロタイプ解析の第二段階は、好ましくは人工群で、より好ましくは最高相対危険度を示す第一段階の解析のハプロタイプに含まれるマーカーで実施する。この実験は、好ましくは少なくとも100〜10000回、反復する。反復により、有意なp値レベルを有して得られるハプロタイプの割合を決定することができる。
統計的相関の評価
偽陽性の問題を解決するために、ランダムゲノム領域で同一のケースコントロール群を用いて、同様な解析を行ってもよい。ランダム領域及び候補領域での結果は、「検出可能な形質と関連する遺伝子に隣接するゲノム領域を同定するための方法、ソフトウェア及び機器」と題目された国際公開第00/28080号パンフレットに記載のようにして比較される。
危険因子の評価
危険因子(遺伝的疫学では、危険因子は一定のアレル又はマーカー座位のハプロタイプの存在又は不存在である)と疾患との相関は、奇数比(OR)及び危険度(RR)によって測定される。P(R+)がRを有する個体の疾患を発症する確率であり、P(R7)が危険因子を有さない個体が疾患を発症する確率であるならば、相対危険度は、簡単に2つの確率の割合である。
Figure 2005537010
ケースコントロール群解析では、試料採取設計のため、相対危険度は、直接測定できない。しかしながら、奇数比により、低発症疾患の相対危険度を十分に推定でき、当該危険度は次式で計算される。
Figure 2005537010
F+は、ケース群の危険因子への暴露の頻度であり、F-は、コントロール群の危険因子への暴露の頻度である。F+及びF-は、解析中のアレル又はハプロタイプ頻度を使って計算され、更に、基礎的な遺伝モデルによって決まる(優性、劣性、付加など)。
更に、特定の危険因子によってある形質を示す集団中の個体の割合を言う、寄与危険度(AR)を推定できる。この測定は、病因学における特定の因子の役割を定量化する点及び危険因子の公衆衛効果生の点で重要である。この測定の公衆衛生との関連は、対象としている暴露がなかったならば避けられたであろう、集団中の疾患のケース群の割合の推定にある。ARは、次のように決定される。
Figure 2005537010
ARは多型マーカーアレル又は多型マーカーハプロタイプに寄与し得る危険度である。PEは、概して集団内のアレル又はハプロタイプへの暴露の頻度である。解析中の形質が一般集団で相対的に低い発症率を有する場合には、RRは奇数比で推定される相対危険度である。
機能性突然変異の同定
ポジティブ相関は、本発明の多型マーカー及び精神分裂症で確認されているため、ポジティブ形質群及びネガティブ形質群の選択した番号の配列を比較することによって、Seq−40遺伝子をその突然変異についてスキャンすることができる。好ましい具体例では、エクソン、スプライス部位、プロモーター及び候補遺伝子の他の調節領域などの機能性領域を突然変異についてスキャンする。好ましくは、ポジティブ形質群は形質と関連すると判明しているハプロタイプ又はアレルを有し、ネガティブ形質群は形質と関連すると判明しているハプロタイプ又はアレルを有さない。突然変異検出手段は、本質的に多型部位同定のための手段に類似している。
このような突然変異を検出するために用いられる方法は、一般的に、次のステップ、(a)ポジティブ形質患者及びネガティブ形質コントロールのDNA試料から当該形質と関連する多型マーカー又は多型マーカー群を含むSeq−40遺伝子領域を増幅すること、(b)当該増幅領域を塩基配列決定すること、(c)ポジティブ形質患者及びネガティブ形質コントロール由来のDNA配列を比較すること、及び(d)ポジティブ形質患者に特異的な突然変異を決定すること、を含む。ステップ(b)及び(c)を含むサブコンビネーションも特に考えられる。
上述の方法等の遺伝子型特定方法の手段を用いて、好ましくは個体試験方式でのマイクロシークエンシング技術を用いて、大ケース群及び大コントロール群をスクリーニングすることにより、候補多型を確認することが好ましい。多型が、予想した相関結果と矛盾しない頻度でケース及びコントロールに存在する場合には、多型は候補突然変異と考えられる。
本発明の多型マーカーと精神分裂症との相関
本発明の文脈中で、本発明のSeq−40の多型マーカーと精神分裂症との相関を証明してきた。
多数の神経化学的発見は、精神分裂症、少なくとも一定のサブタイプのための生物学的原理と若干関係している。しかしながら、明確かつ特定の精神分裂症の表現型の欠損及び遺伝子解析のための好適なマーカーは、精神分裂症に関連する遺伝子を高い信頼性で同定するには大きな障害があることが判っている。その結果、今日の精神科医は、直感と試行錯誤によって抗精神分裂症薬を選択する必要がある。すなわち、好適な化合物が選択されるまで、数週間又は数ヶ月間、患者を自殺行為同然の危険な状態におく状況になる。はっきり言えば、精神分裂症に含まれる遺伝子を首尾よく同定する必要性が強く求められている。症状よりもむしろ精神分裂症の病因や発症場所を研究者に理解させる必要がある。
このような情報は極めて有用である。潜在的な遺伝的素質の知識は、それが絶対的ではなくても、精神分裂症の治療効果及び診断手段の開発に非常に重要な態様で役立つだろう。
本発明が、先の詳細な説明や実施例で特に記載した以外の方法で実施されることは明白であろう。本発明の多数の修飾や変化は、上記の開示の点で可能であり、それは本発明の請求の範囲内である。ここに引用した全ての文献の全体的な開示は、本発明の開示と矛盾しない程度で参考として示した。
引用文献
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7.国際公開第89/11548号パンフレット「プローブ特異的固定化配列」
8.国際公開第93/22456号パンフレット「生物学的流体中の遺伝子配列の同定」
9.国際公開第98/20165号パンフレット「2アレルマーカー」
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配列表の簡単な説明
配列番号1 位置194、601、1029、1038、1074、2106、2185、2359、2663及び2796で示した変異を有するSeq−40のDNA配列
配列番号2 位置265及び291で示した変異を有するSeq−40のDNA配列
配列番号3 PCRプライマー−実施例1
配列番号4 PCRプライマー−実施例1
配列番号5 配列プライマー−実施例1
配列番号6 配列プライマー−実施例1
配列番号7 配列プライマー−実施例1
配列番号8 配列プライマー−実施例1
配列番号9 TaqManプライマー−表4
配列番号10 TaqManプライマー−表4
配列番号11 TaqManプライマー−表4
配列番号12 TaqManプライマー−表4
配列番号13 TaqManプライマー−表
配列番号14 TaqManプライマー−表4
配列番号15 TaqManプライマー−表4
配列番号16 TaqManプライマー−表4
配列番号17 TaqManプライマー−表4
配列番号18 TaqManプライマー−表4
配列番号19 TaqManプライマー−表4
配列番号20 TaqManプライマー−表4
配列番号21 PCRプライマー−表4
配列番号22 PCRプライマー−表4
配列番号23 PCRプライマー−表4
配列番号24 PCRプライマー−表4
配列番号25 PCRプライマー−表4
配列番号26 PCRプライマー−表4
配列番号27 PCRプライマー−表4
配列番号28 PCRプライマー−表4
配列番号29 PCRプライマー−表4
配列番号30 PCRプライマー−表4
配列番号31 PCRプライマー−表4
配列番号32 PCRプライマー−表4
配列番号33 SNP6合成アレル
配列番号34 SNP6合成アレル
配列番号35 SNP6合成アレルオリゴマー
配列番号36 SNP6合成アレルオリゴマー
配列番号37 SNP6合成アレルオリゴマー
配列番号38 SNP7合成アレル
配列番号39 SNP7合成アレル
配列番号40 SNP7合成アレルオリゴマー
配列番号41 SNP7合成アレルオリゴマー
配列番号42 SNP7合成アレルオリゴマー

Claims (56)

  1. 単一の染色体上の、配列番号1の位置:
    (1)601及び2106、
    (2)194及び2106、
    (3)194及び601、
    (4)1038及び2106、
    (5)601、1038及び2106、
    (6)601、1038及び2185、
    (7)194、1038及び2106、
    (8)194、601及び1038、
    (9)194、1038及び2185、
    (10)601、1038及び2359、
    (11)194、601及び2106、
    (12)194、601及び1038、
    (13)601、2106及び2359、
    (14)601、2106及び2185、
    (15)601、1038及び2106、
    (16)601、1038及び2359、
    (17)194、601及び2106、
    (18)601、1038、2106及び2185、
    (19)194、601、1038及び2106、
    (20)194、1038、2106及び2185、
    (21)194、601、1038及び2185、
    (22)601、1038、2185及び2359、
    (23)601、1038、2106及び2359、
    (24)194、1038、2185及び2359、並びに
    (25)194、601、1038及び2359
    にある多型部位からなる群より選ばれる2以上のSeq−40多型部位を占めるヌクレオチドに対応する核酸由来のヌクレオチドを測定することを含む、診断又は予知の目的のための個体のハプロタイプ決定方法。
  2. 前記決定が、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置2106のヌクレオチド又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記決定が、配列番号1の位置194のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置2106のヌクレオチド又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  4. 前記決定が、配列番号1の位置194のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  5. 前記決定が、配列番号1の位置1038のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置2106のヌクレオチド又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  6. 前記決定が、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置2106のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置2106又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  7. 前記決定が、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置1038のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置2185又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  8. 前記決定が、配列番号1の位置194のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置1038のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置2106又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  9. 前記決定が、配列番号1の位置194のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置1038又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  10. 前記決定が、配列番号1の位置194のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置1038のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置2185又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  11. 前記決定が、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置1038のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置2359又はその断片の同一性を側定することを含む、請求項1記載の方法。
  12. 前記決定が、配列番号1の位置194のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置2106又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  13. 前記決定が、配列番号1の位置194のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置1038又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  14. 前記決定が、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置2106のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置2359又はその断片の同一性測定することを含む、請求項1記載の方法。
  15. 前記決定が、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置2106のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置2185又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  16. 前記決定が、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置1038のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置2106又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  17. 前記決定が、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置1038のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置2359又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  18. 前記決定が、配列番号1の位置194のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、及び配列番号1の位置2106又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  19. 前記決定が、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置1038のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置2106又はその断片、及び配列番号1の位置2185又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  20. 前記決定が、配列番号1の位置194のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置1038又はその断片、及び配列番号1の位置2106又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  21. 前記決定が、配列番号1の位置194のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置1038のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置2106又はその断片、及び配列番号1の位置2185又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  22. 前記決定が、配列番号1の位置194のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置1038又はその断片、及び配列番号1の位置2185又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  23. 前記決定が、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置1038のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置2185又はその断片、及び配列番号1の位置2359又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  24. 前記決定が、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置1038のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置2106又はその断片、及び配列番号1の位置2359又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  25. 前記決定が、配列番号1の位置194のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置1038のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置2185又はその断片、及び配列番号1の位置2359又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  26. 前記決定が、配列番号1の位置194のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置601のヌクレオチド又はその断片、配列番号1の位置1038又はその断片、及び配列番号1の位置2359又はその断片の同一性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
  27. 前記決定が前記DNAの増幅を含む、請求項1記載の方法。
  28. 前記決定が特定のアレルのmultiple PCR増幅を含む、請求項1記載の方法。
  29. 単一の染色体上の、配列番号1の位置:
    (1)601及び1038、
    (2)194及び1038、
    (3)601及び2106、
    (4)194及び2106、
    (5)194及び601、
    (6)1038及び2106、
    (7)601、1038及び2106、
    (8)601、1038及び2185、
    (9)194、1038及び2106、
    (10)194、601及び1038、
    (11)194、1038及び2185、
    (12)601、1038及び2359、
    (13)194、601及び2106、
    (14)194、601及び1038、
    (15)601、2106及び2359、
    (16)601、2106及び2185、
    (17)601、1038及び2106、
    (18)601、1038及び2359、
    (19)194、601及び2106、
    (20)601、1038、2106及び2185、
    (21)194、601、1038及び2106、
    (22)194、1038、2106及び2185、
    (23)194、601、1038及び2185、
    (24)601、1038、2185及び2359、
    (25)601、1038、2106及び2359
    (26)194、1038、2185及び2359、並びに
    (27)194、601、1038及び2359
    に1以上のSeq−40多型部位を占めるヌクレオチドに対応する患者から得られた核酸由来のヌクレオチドを測定し、次いで
    当該患者が精神分裂病を発症する傾向があるか否かを評価する、
    ことを含む、当該患者における精神分裂症の発症傾向の評価方法。
  30. 配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、かつ配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  31. 配列番号1の位置194の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がAであり、かつ配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  32. 配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、かつ配列番号1の位置2106の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  33. 配列番号1の位置194の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がAであり、かつ配列番号1の位置2106の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  34. 配列番号1の位置194の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、かつ配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  35. 配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、かつ配列番号1の位置2106の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がAであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  36. 配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであり、かつ配列番号1の位置2106の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  37. 配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであり、かつ配列番号1の位置2185の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  38. 配列番号1の位置194の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がAであり、配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであり、かつ配列番号1の位置2106の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  39. 配列番号1の位置194の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がAであり、配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、かつ配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  40. 配列番号1の位置194の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がAであり、配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がC又はGであり、かつ配列番号1の位置2185の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がG又はAであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  41. 配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであり、かつ配列番号1の位置2359の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  42. 配列番号1の位置194の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がAであり、配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、かつ配列番号1の位置2106の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がAであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  43. 配列番号1の位置194の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、かつ配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  44. 配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、配列番号1の位置2106の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、かつ配列番号1の位置2359の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  45. 配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、配列番号1の位置2106の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、かつ配列番号1の位置2185の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  46. 配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がAであり、かつ配列番号1の位置2106の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がAであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  47. 配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであり、かつ配列番号1の位置2359の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がTであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  48. 配列番号1の位置194の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がAであり、配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、かつ配列番号1の位置2106の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  49. 配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであり、かつ配列番号1の位置2106の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  50. 配列番号1の位置194の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がAであり、配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであり、かつ配列番号1の位置2106の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  51. 配列番号1の位置194の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がAであり、配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであり、配列番号1の位置2106の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、かつ配列番号1の位置2185の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  52. 配列番号1の位置194の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がAであり、配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであり、かつ配列番号1の位置2185の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  53. 配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであり、配列番号1の位置2185の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、かつ配列番号1の位置2359の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がTであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  54. 配列番号1の位置601の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであり、配列番号1の位置2106の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、かつ配列番号1の位置2359の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
  55. 配列番号1の位置194の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がAであり、配列番号1の位置1038の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がCであり、配列番号1の位置2185の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がGであり、かつ配列番号1の位置2359の前記ヌクレオチド又はその断片についての前記同定がTであるならば、前記評価ステップが、前記患者は精神分裂症を発症する傾向を有すると決定することを含む、請求項29記載の方法。
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