JP2005534388A - 自家外傷シール装置 - Google Patents

自家外傷シール装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005534388A
JP2005534388A JP2004525324A JP2004525324A JP2005534388A JP 2005534388 A JP2005534388 A JP 2005534388A JP 2004525324 A JP2004525324 A JP 2004525324A JP 2004525324 A JP2004525324 A JP 2004525324A JP 2005534388 A JP2005534388 A JP 2005534388A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood
lumen
plug
self
coagulant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004525324A
Other languages
English (en)
Inventor
ミッヒリッチ,ケネス,ジェイ.
Original Assignee
アボット ラボラトリーズ バスキュラー エンタープライゼズ リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アボット ラボラトリーズ バスキュラー エンタープライゼズ リミテッド filed Critical アボット ラボラトリーズ バスキュラー エンタープライゼズ リミテッド
Publication of JP2005534388A publication Critical patent/JP2005534388A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods
    • A61B17/0057Implements for plugging an opening in the wall of a hollow or tubular organ, e.g. for sealing a vessel puncture or closing a cardiac septal defect
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods
    • A61B17/00491Surgical glue applicators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods
    • A61B17/0057Implements for plugging an opening in the wall of a hollow or tubular organ, e.g. for sealing a vessel puncture or closing a cardiac septal defect
    • A61B2017/00637Implements for plugging an opening in the wall of a hollow or tubular organ, e.g. for sealing a vessel puncture or closing a cardiac septal defect for sealing trocar wounds through abdominal wall
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods
    • A61B17/0057Implements for plugging an opening in the wall of a hollow or tubular organ, e.g. for sealing a vessel puncture or closing a cardiac septal defect
    • A61B2017/00646Type of implements
    • A61B2017/00654Type of implements entirely comprised between the two sides of the opening
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods
    • A61B17/0057Implements for plugging an opening in the wall of a hollow or tubular organ, e.g. for sealing a vessel puncture or closing a cardiac septal defect
    • A61B2017/00646Type of implements
    • A61B2017/00659Type of implements located only on one side of the opening
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods
    • A61B17/0057Implements for plugging an opening in the wall of a hollow or tubular organ, e.g. for sealing a vessel puncture or closing a cardiac septal defect
    • A61B2017/00672Locating means therefor, e.g. bleed back lumen

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)
  • Prostheses (AREA)
  • Auxiliary Devices For And Details Of Packaging Control (AREA)
  • Package Closures (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)
  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

【課題】
【解決手段】 自家プラグを形成してこのプラグを穿刺領域内に押し出すことにより血管穿刺領域をシールする装置(10)が提供される。本発明の装置は、血管から装置内に血液を引き込んで、この引き込んだ血液を血液凝固剤と混合させるとともに、凝固した血液によって構成されたプラグを穿刺領域内に押し出すことにより、自家血栓(自家血液プラグ)を形成する。また、引き出された血液を血液凝固剤との混合中に血管から分離させ且つ血管に対する装置の配置を容易にするための様々な閉塞部材(22)も提供されている。

Description

本発明は、穿刺領域をシールするための装置に関する。より具体的には、本発明は、自家プラグを形成してこれを穿刺領域内に押し出すことにより穿刺領域をシールする装置に関する。
多数の医療診断および治療処置では、血管内に機器が経皮的に導入される。例えば、冠動脈血管形成術、血管造影法、アテローム切除術、ステント留置、その他の多くの様々な処置において、カテーテルまたは他の装置を患者の大腿動脈または他の血管内に配置することにより脈管構造にアクセスする。処置が完了してカテーテルまたは他の診断装置や治療装置が除去されると、結果として生じた血管の穿刺孔からの出血を止めなければならない。
従来、医師は、止血が成されるまで外的な圧力を穿刺部位に加えて出血を止めている(すなわち、凝固および組織の再構成により穿刺孔をシールしていた)。しかしながら、この方法では多くの問題が生じる。ある場合においては、この圧力を1時間またはそれ以上にわたって加えなければならず、その間、患者は固定され不快である。また、特に患者が凝固過程で動いてしまう場合には、十分な凝固が起こるまで穿刺孔からの出血が続く場合もあるため、血腫の危険が存在する。更に、出血を止めるために外圧を加えることは、多量の皮下脂肪組織を有する患者にとっては適切でない場合がある。これは、皮膚の表面が穿刺部位からかなり離れていることがあり、そのために外的な圧縮の効果が減少するからである。
皮下の穿刺孔を閉塞する他の従来の手法は、医師が血管の穿刺孔を内部で縫合することを含んでいる。しかしながら、この方法は、複雑な処置が必要であり、医師にとってかなりの熟練を要する。
例えば心房中隔欠損をシールするために機械的な閉塞装置が提案されてきた。この装置は、一般に、穴を取り囲む組織をシール状態で圧縮する2つの拡張可能なディスクを備えている。そのような装置の1つは、Fagan他に付与された米国特許第5,425,744号に記載されている。Faganの装置の重大な欠点は、血管内に配置した際に装置が血流中に突出し、それにより、血流が乱れて血管内に血栓が生じる虞があるという点である。
穿刺孔を覆って止血を促進させるために血管の穿刺孔内にプラグ(栓)を導入する装置および方法も知られている。様々なタイプのプラグが提案されてきた。そのようなプラグの一例は、Kenseyに対して付与された米国特許第5,061,274号に記載されており、動物性コラーゲンによって構成されたプラグからなる。そのような装置は、動物性コラーゲンに対する望ましくない免疫反応によりアナフィラキシー・ショックを引き起こす可能性があり、ある患者に対して適さない場合がある。
Nowakowskiに対して付与された米国特許第6,159,232号は、患者の体外に実質的に配置される装置であって、血液中の凝固カスケードを活性化させた後、処理された血液を外傷部位に対して導入することにより、凝固を完了させて止血を促進させる装置について説明している。不都合にも、この特許に記載されている装置は、医師が使用前に組み立てなければならない主として標準的な多数の市販部品からなっている。これにより、処理が非常に複雑になり、人為的なミスおよび汚染の機会が増える。また、多く
の個々の部品を組み立てるこの装置は、使い勝手が悪く、高価である。
これらの欠点に鑑み、穿刺領域をシールするための装置であって、自家プラグを構成してこれを穿刺領域内に押し出すことにより穿刺領域をシールする装置を提供することが望ましい。
また、穿刺領域をシールするための装置であって、使い勝手が良く、ミスや汚染の機会が減る装置を提供することが望ましい。
更に、穿刺領域をシールするための装置であって、血管に対する装置の配置が容易な装置を提供することが望ましい。
更にまた、穿刺領域をシールするための装置であって、その導入中に血液凝固剤が血管中に漏れることを防止する装置を提供することが望ましい。
以上に鑑みて、本発明の目的は、自家プラグを構成してこれを穿刺領域内に押し出すことにより穿刺領域をシールする装置を提供することである。
また、本発明の目的は、穿刺領域をシールするための装置であって、使い勝手が良く、ミスや汚染の機会が減る装置を提供することである。
更に、本発明の目的は、穿刺領域をシールするための装置であって、血管に対する装置の配置が容易な装置を提供することである。
更にまた、本発明の目的は、穿刺領域をシールするための装置であって、その導入中に血液凝固剤が血管中に漏れることを防止する装置を提供することである。
本発明のこれらの目的および他の目的は、自家プラグを構成してこれを穿刺領域内に押し出すことにより穿刺領域をシールする装置を提供することにより達成される。より具体的には、本発明の装置は、穿刺領域と流体連通する血管から装置内に血液を引き込むとともに、この引き込んだ血液に対して血液凝固剤を供給することにより自家プラグを構成する。その結果、凝固された血液から成るプラグが装置内で構成され、その後、このプラグを装置から押し出して穿刺領域の全長の少なくとも一部に沿って配置することができる。
好ましい実施形態において、本発明の装置は、その少なくとも一部が穿刺領域内に挿入されるように寸法付けられたハウジングを備えている。このハウジングは、環状ルーメンを形成する内側および外側チューブを備えている。内側チューブは、その内部で自家プラグが形成される中心ルーメンを備えている。自家プラグは、その後、押し出されて穿刺領域を閉塞する。また、装置はプランジャを備えている。このプランジャは、中心ルーメン内に摺動可能に配置されて、血管から中心ルーメン内への血液の引き込みを容易にするとともに、中心ルーメンから穿刺領域内へのプラグの押し出しを容易にする。他の実施形態においては、環状ルーメン及び/又は外側チューブを省いても良い。
自家プラグを構成する間に血液と血液凝固剤との混合物を血管から分離するため、装置は、綿撒糸、アイリス閉塞体、アライメント閉塞体、または、血液を透過させるが血液凝固剤は透過させない膜等の閉塞部材を更に備えている。
中心ルーメン内で、引き込んだ血液の凝固を開始するため、外部血液凝固剤源から注入することにより、あるいは、中心ルーメンを予めコーティングすることにより、トロンビン、フィブリン、または、ヒューマンファクタVIII等の血液凝固剤を中心ルーメンに導入しても良い。また、中心ルーメンには、例えばガーゼ、生体適合性発泡体、または、紡績繊維等の好ましくは生体分解性を有する基質が裏付けされ或いは予めコーティングされていても良く、または、内側チューブ内の血液と接触するプラチナワイヤや熱抵抗ワイヤが内側チューブの壁中に配置されても良い。
凝固した血液によって形成された自家プラグを穿刺領域内に配置すると、穿刺領域および血管がシールされて漏れが防止される。穿刺領域を取り囲む組織は、その全長に沿って自家プラグと圧縮係合し、それにより、プラグが血管内に入り込むことを防止する摩擦力が形成される。
本発明の更なる特徴、本発明の本質、様々な利点は、添付図面および好ましい実施形態の以下の詳細な説明により更に明らかとなる。
血管V内に経皮的に機器を導入することを伴う医学的診断または治療処置の完了時に、患者から機器を除去すると、穿刺領域TRが残る。図1から分かるように、穿刺領域TRは皮下組織Tを貫通して延びて穿刺孔Pで終端している。本発明の装置は、穿刺領域内での自家プラグの形成および配置を促進することにより穿刺領域TRをシールするための装置に関する。具体的には、本発明の装置は、血液を装置のルーメン内に引き込んで、ルーメン内の血液に血液凝固剤を供給することによりプラグの形成を促進させ、血液を凝固させてルーメン内に自家プラグを形成する。自家プラグがルーメンから押し出されて穿刺領域TRがシールされ、それにより、血液が漏れないように血管Vがシールされる。
図2および図3には発明の装置10の例示的な実施形態が示されている。装置10は、マニホールド14と注入ポート16と先端開口18とを有するハウジング12と、頭部21とハウジング12内で軸方向に並進できるように配置された軸部23とを有するプランジャ20と、綿撒糸22とを備えている。綿撒糸22は、ハウジング12内に配置されても良く、また、ハウジング12に対して取り外し可能に取り付けられている。後述するように、先端開口18と注入ポート16との間の流体連通により、医師は、装置10が血管Vの直ぐ基端側の位置まで穿刺領域TR内に押し進められた時点を容易に判断することができる。
ハウジング12は内側チューブ24と外側チューブ28とを更に備え、穿刺領域TRを通じて装置10を押し進めるための非外傷性の緩衝部を形成するように先端側に向かって先細っていても良く、あるいは、図1の穿刺領域のような角度を成した穿刺領域と面一に位置合わせされるように先端側に向かって角度を成していても良い。内側および外側チューブ24,28は、マニホールド14および注入ポート16と流体連通する環状ルーメン30を形成している。環状ルーメン30は、内側チューブ24の全長に沿って延びるとともに、複数の開口32を介して中心ルーメン26と流体連通している。開口32は、内側チューブ24を貫通するとともに内側チューブ24の全長に沿って軸方向に配置されている。内側チューブ24の先端部と外側チューブ28の先端部との間には選択的な隙間34が形成されている。
注入ポート16と中心ルーメン26との間の流体連通により、血液凝固剤を、注入ポート16、例えばルアーバルブを通じて、中心ルーメン26内に引き込まれた血液中に注入することができる。血液凝固剤、例えばトロンビン、フィブリン、及び/又は、ヒューマンファクタVIIIと血液の混合および化学的な相互作用により、血液を凝固させて自家
プラグにする凝固反応が始る。血管の穿刺孔をシールするために、プラグが中心ルーメン26から穿刺領域TRへと押し出される。
好ましい実施形態において、中心ルーメン26は、先端開口18の直径と等しい直径を有している。中心ルーメン26内で自家プラグが形成されると、自家プラグが穿刺領域TR内へと押し出され、プラグがこの穿刺領域TR内で、穿刺領域を取り囲む組織Tとその全長にわたって係合することにより、穿刺領域内にプラグが保持される。中心ルーメン26および先端開口18の直径を大きくして、形成後に押し出される自家プラグの直径および表面積を拡大させることにより、プラグと組織との間の係合を増大させても良い。プランジャ20の軸部23の直径は、軸部23が中心ルーメン26内で並進することができるように選択されているが、中心ルーメン26の基端側開口36の周囲における血液の漏れを防止する。
図2および図3に示されるように、中心ルーメン26の直径は、プランジャ20と内側チューブ24との間に糸38を並進可能に配置できるように寸法付けられている。また、プランジャ20には、糸38を並進可能に挿通配置できる糸ルーメン(図示せず)が設けられていても良い。糸38は、基端側開口36を通じてハウジング12から抜け出るとともに、その先端側が綿撒糸22のループ40に取り付けられている。綿撒糸22はディスク42を有しており、このディスク42に対してループ40が好ましくは強固に結合されている。
好ましい実施形態において、ディスク42は、楕円形状を成しているとともに、長径および短径を有しており、これらの長径および短径により、ディスク42は、穿刺孔Pに配置された際に穿刺孔Pを完全に覆うことができる。したがって、綿撒糸22が穿刺孔P内で血管Vの内壁に対して係合されると、直ちに止血を行なうことができる。ディスク42の短径が中心ルーメン26の直径よりも大きい場合、血管Vに綿撒糸を供給する間に、ディスク42を弾性的に変形させて中心ルーメン26内に嵌合させることができる物質によってディスク42を構成しても良い。ディスク42は、中心ルーメン26から排出されると、弾性力によりその楕円形状に戻る。無論、当業者であれば分かるように、ディスク42は、それが穿刺孔P内に配置された際に穿刺孔Pを完全に塞ぐことができる限り、楕円形状以外の他の形状、例えば円形や長方形を成していても良い。
本発明の一態様において、綿撒糸22および糸38は例えばポリグリコール酸等の生体分解性物質によって構成されている。これにより、穿刺孔Pおよび穿刺領域TRが治癒された後、自家プラグの吸収と共に、綿撒糸22および糸38を生体に吸収させて生体から排出させることができる。当業者であれば分かるように、重合度や結晶化度等のパラメータを制御することにより、供給される間、ディスク42が中心ルーメン26内へ挿入される時に弾性的に変形でき且つ所定の速さで分解される特性を備えるように生体分解性物質を加工しても良い。
ここで、図4を参照しながら、本発明の装置10を使用する典型的な方法について説明する。装置10のハウジング12は、選択的に、穿刺領域TRの断面積よりも大きい断面積を有していても良く、また、装置10を穿刺領域内に導入するためにイントロデューサシース(図示せず)を選択的に使用しても良い。ハウジング12の断面積が穿刺領域の断面積よりも大きくならないようにハウジング12が寸法付けられている場合には、中心ルーメン26内で形成されて穿刺領域内に押し出される自家プラグは、後述するように、装置10の抜去後に、穿刺領域の直径を減少させる組織の回復により、穿刺領域TRと、例えば、摩擦的に係合すると考えられる。
図4Aは、例えばイントロデューサシースが抜去された後に穿刺領域TR内に配置され
た装置10を示している。綿撒糸22は中心ルーメン26の先端領域に配置され、プランジャ20は中心ルーメン26内で綿撒糸22よりも基端側に配置されている。装置10は、穿刺領域TR内に挿入されるとともに、先端開口18が血管Vの直ぐ基端側の穿刺孔P内に配置されるまで穿刺領域TRを通じて先端側に押し進められる。装置10の位置は、注入ポート16からの血液Bの逆流(backbleed)により確認しても良い。具体的には、先端開口18が血管Vの直ぐ基端側まで押し進められると、血液Bは、先端開口18に流入するとともに、隙間34および環状ルーメン30を通じてマニホールド14内へと逆流し、注入ポート16から排出される。
装置10が血管Vの直ぐ基端側に適切に位置決めされると、プランジャ20が先端側に押し進められる。プランジャ20が中心ルーメン26内で綿撒糸22の基端側に配置され且つ軸部23の直径が中心ルーメン26の直径よりも僅かに小さいだけであるため、プランジャ20を先端側に押し進めると、綿撒糸22が血管V内に押し出される。プランジャ20は、綿撒糸22が血管V内に完全に押し進められた際にマニホールド14と接触することが好ましい。綿撒糸22のディスク42は楕円形をしているため、図4Bに示されるように、ディスク42は、その長径が血液の流れと平行に向いた状態でそれ自体位置合わせされるようになる。
その後、プランジャ20を基端側方向に動作させて、血管Vから中心ルーメン26内へと血液Bを引き込む。開口32および隙間34の存在により、血液を環状ルーメン30内及び/又はマニホールド14内にも引き込むことができる。空気孔(図示せず)及び/又は注入ポート16を通して、装置10内の空気を装置から排気することができる。
中心ルーメン26が血液で満たされると、穿刺領域TRの外側に配置された糸38の基端に基端側方向の力が加えられて、血管Vの内壁に対して綿撒糸22が係合され、それにより、血管から穿刺領域がシールされ、直ちに止血がなされる。その後、例えばトロンビン、フィブリン、及び/又は、ヒューマンファクタVIII等の血液凝固剤の供給源Sが注入ポート16に取り付けられ、血液凝固剤Aがマニホールド14内に注入される。血液凝固剤Aは、マニホールド14から環状ルーメン30内に存在する血液中に導入されるとともに、開口32および隙間34を介して中心ルーメン26内に導入され、ここで血液の凝固を始める。血管Vの内壁に対して綿撒糸22が係合しているため、血液凝固剤が血管V中に漏れ出ることがない。
所定の時間が経過すると、中心ルーメン26内の血液は、内部に糸38が埋め込まれた状態で凝固し、自家プラグPLとなる。好ましい実施形態において、自家プラグPLは略円柱状のロッドからなっている。その後、自家プラグPLは、プランジャ20を動作させ且つ穿刺領域TRから装置10を基端側に引き戻すことにより、装置10から押し出される。
自家プラグPLが装置10から押し出されると、自家プラグは、装置10の抜去後に収縮し或いは回復すると考えられる穿刺領域TRを取り囲む対応する組織Tと係合し、それにより、自家プラグPLと組織Tとの間に圧縮常圧が形成され、プラグが血管V内に入り込む危険性が減少する。穿刺領域TRから基端側に突出する自家プラグPLと糸38の外側部分を切除しても良い。
ここで、図5Aを参照しながら、本発明の他の実施形態について説明する。先の実施形態とは異なり、装置44は、マニホールド14および注入ポート16を有しておらず、プランジャ20と綿撒糸22と糸38とを保持している。また、装置44は内側および外側チューブ46,48を有するハウジング52を備えており、これらのチューブは内側チューブ46の全長にわたって延びる環状ルーメン50を形成している。環状ルーメン50は
、内側チューブ46を貫通し且つ内側チューブの軸方向の全長にわたって配置された選択的な複数の開口54を介して、中心ルーメン52と流体的に連通していても良い。内側チューブ46の先端部と外側チューブ48の先端部との間には隙間56が形成されている。
外側チューブ48は透明なポリマーによって構成されている。これにより、使用時において、医師は、血管Vの直ぐ基端側に装置44が適切に配置されていることを視覚的に確認することができる。具体的に、装置44が穿刺領域TR内で血管の直ぐ基端側の位置まで押し進められると、血液が開口58および隙間56を通じて環状ルーメン50内へ逆流する。外側チューブ48が透明である場合には、視覚的な確認を行なうことができる。環状ルーメン50と流体連通する空気孔(図示せず)を通して環状ルーメン50内の空気を排気しても良い。
装置44とともに使用される血液凝固剤としては、好ましくは生体分解性を有する基質60を挙げることができる。基質60は、例えば、ガーゼ、生体適合性の発泡体、及び/又は、ゆるく紡いだ繊維塊等の紡績繊維、例えばポリグリコール酸により構成することができる。基質60は、血液と接触して混合された際に血液の凝固を促進させる。選択的に、例えばトロンビン、フィブリン、及び/又は、ヒューマンファクタVIIIをコーティングしても良い。基質60は、基質を貫通して綿撒糸22の糸38を配置させるための選択的な内側ルーメン62を備えていても良い。
装置44を穿刺領域TR内に導入する間、基質60は、中心ルーメン52内でプランジャ20と綿撒糸22との間に配置される。環状ルーメン50内への血液の逆流によって装置44が血管Vの直ぐ基端側に位置されていることが確認されると、プランジャ20を先端側に並進させて、綿撒糸22を血管V中に押し進めることができる。この位置はプランジャ20の軸部23上のマーカー(図示せず)によって表示されても良く、隙間56の直ぐ基端側に基質が配置されている状態に対応している。
その後、プランジャ20が基端側に引き戻されて、装置44内に血液が引き込まれる。血液は、開口58を通じて流入するとともに、基質60を通って中心ルーメン52の基端部内へと流れる際に基質60に染み込む。また、血液は、隙間56を介して環状ルーメン50内に引き込まれるとともに、開口54が存在する場合には、開口54を介して中心ルーメン52内に導入される。開口54は、血液を中心ルーメン52の全長にわたって均一に分布させて基質60に均一に染み込ませることができるように、内側チューブ46の全長にわたって配置されていることが好ましい。血液と基質とが接触して混合されると、血液は、凝固することにより、基質60と一体化した自家プラグの状態となる。結果として得られたこの自家プラグは、装置44から押し出されるとともに、穿刺領域TR内に配置されて周囲の組織と圧縮状態で係合し、それにより、穿刺領域からの血液の漏れを防止する。
ここで、図5Bを参照しながら、装置44の他の実施形態について説明する。装置64のハウジング65は、この実施形態の内側チューブ68から開口54が省かれている点を除き、先の実施形態のハウジングと同様である。また、装置64は、プランジャ66と、綿撒糸22と、穿刺領域TR内でのハウジング65の並進およびハウジング65に対するプランジャ66の動作を容易にするフランジ70とを備えている。本実施形態において、プランジャ66は、基端部に配置された注入ポート72と、中心ルーメン52内に並進可能に配置された軸部74と、軸部74を貫通して配置された注入ルーメン76とを備えている。注入ポート72は、血液凝固剤源(図示せず)に対して取り外し可能に結合できるルアーバルブ等のカップリングを備えていても良い。したがって、装置10のように血液凝固剤をマニホールド内に注入する代わりに、装置64はプランジャ66内に直接に血液凝固剤を注入することができ、それにより、装置10から開口32を排除できるとともに
、環状ルーメン50を、もっぱら血管Vに対する装置64の位置を視覚的に確認するためのものとして確保できる。なお、注入ルーメン76は、綿撒糸22に取り付けられた糸38を挿通して押し進めることができる糸ルーメンとして使用することができる(図示せず)。
本発明の更に他の実施形態において、内側チューブ68の内壁77には、例えばトロンビン、フィブリン、及び/又は、ヒューマンファクタVIII等の血液凝固剤を予めコーティングすることができ、あるいは、好ましくは生体分解性を有する基質(例えばガーゼや生体適合性発泡体)を裏付けしても良い。これにより、中心ルーメン52内で隔離された血液に液状の血液凝固剤を別個に導入する必要がなくなり、その結果、プランジャ66中に注入ルーメン76を設ける必要がなくなる。また、図5Bの挿入図に示されるように、プラチナワイヤ78と接触させることにより、あるいは、内側チューブ68内に配置された熱抵抗ワイヤ78からの熱の対流および伝導により、血液の凝固を促進しても良い。熱抵抗ワイヤを設ける場合、これらのワイヤを基端側で電源(図示せず)に接続しても良い。
装置64の更に他の実施形態においては、外側チューブ48が省かれることにより、環状ルーメン50および隙間56を排除しても良い。図5Cに示されるように、装置80には、その内部にプランジャ66の軸部74を並進可能に配置することができる中心ルーメン52を有する内側チューブ68を1つだけ設けても良い。また、この実施形態において、中心ルーメン52またはプランジャ66の注入ルーメン76は、装置80が血管Vの基端側に適切に配置されたことを視覚的に確認するために血液が通ることができる逆流ルーメンとしての機能を果たすことができる。前述したように、注入ルーメン76は、糸38を挿通配置するための糸ルーメンとして更に使用することができる。
装置64と同様に、例えばトロンビン、フィブリン、及び/又は、ヒューマンファクタVIII等の血液凝固剤を予め中心ルーメンにコーティングし、或いは裏付けし、または、血液をプラチナ或いは熱抵抗ワイヤに対して晒す前に、血液凝固剤を注入ルーメン76内に注入することにより、中心ルーメン52内に引き込まれた血液に対して血液凝固剤を導入しても良い。更に他の技術が当業者にも明らかである。
また、図5C〜図5Eに示されるように、血液凝固剤として基質82を挙げることもできる。この基質82は、好ましくは生体分解性を有しており、中心ルーメン52内でプランジャ66と綿撒糸22との間に配置されている。基質82は、ガーゼ、生体適合性の発泡体、及び/又は、ゆるく紡いだ繊維塊等の紡績繊維、例えば紡いだポリグリコール酸等で構成することができる。基質82には、選択的に、例えばトロンビン、フィブリン、及び/又は、ヒューマンファクタVIIIをコーティングしても良い。血液は、基質82と接触して混合されると、凝固して自家プラグの状態となり、それにより、基質と基質内の糸とを一体化させる。
図5Dに示されるように、基質82は、複数の長手方向チャンネル84と綿撒糸22の糸38を挿通配置するための選択的な内側ルーメン83とが形成された断面を有していることが好ましい。チャンネル84は、内側チューブ68の先端部に配置された開口86と中心ルーメン52の基端部との間を流体的に連通させる。これにより、基質82を通じて血液が逆流することができるとともに、プランジャ66を動作させて綿撒糸22を血管V内に導入する前に、注入ルーメン76または中心ルーメン52を通じて装置80が血管Vの直ぐ基端側に適切に位置されたことを視覚的に確認することができる。また、チャンネル84は、基質82の全長にわたる血液の導入・分配および中心ルーメン52の基端部内への血液の導入を容易にする。基質82は、血液と混合した後に略円形の断面に拡張し、それにより、チャンネル84が消失する。
当業者であれば分かるように、図5Dは、基質82の全周にわたって配置された複数のチャンネルを示しているが、チャンネル84は、図5Eに示されるように基質の全長にわたって貫通して設けられたルーメン86のような他の構成あるいはその組合せを含んでいても良い。
ここで、図6を参照しながら、本発明の更に他の実施形態について説明する。図2および図3の実施形態と同様に、装置90は、マニホールド94および注入ポート96を有するハウジング92と、ハウジング92内で軸方向に並進できるように配置された頭部100および軸部102を有するプランジャ98とを備えている。ハウジング92は内側チューブ104と外側チューブ106とを有している。この場合、内側チューブ104は、回転可能であるが、外側チューブ106に対して軸方向に並進することができない。アクチュエータ107を内側チューブに取り付けることによって内側チューブ104の回転を円滑に行うことができる。内側チューブ104と外側チューブ106との間には環状ルーメン108が形成されており、この環状ルーメン108はマニホールド94および注入ポート96と流体連通している。また、環状ルーメン108は、内側チューブ104を貫通し且つ内側チューブ104の軸方向の長さに沿って配置された複数の開口112を介して中心ルーメン110と流体連通している。内側チューブ104の先端部と外側チューブ106の先端部との間には隙間114が形成されている。
装置10の場合と同様に、中心ルーメン110の直径は、穿刺領域TR内に押し出された際に組織Tと係合する自家プラグをその内部で形成するように設定されている。軸部102は、その直径が中心ルーメン110の直径よりも僅かに小さく、中心ルーメン内で並進可能である。
綿撒糸によって血液を血管Vから分離させ且つ血管V内への血液凝固剤の漏れを防止する代わりに、装置90は、その先端部に配置されたアイリス閉塞体118を有している。図7および図8に更に詳細に示されるように、アイリス閉塞体118は、外側チューブ106の先端部に強固に固定されたアイリスプレート120を備えている。アイリスプレート120は、トラック122と、アイリスプレート120を貫通する開口124とを有している。アイリス閉塞体118は、後述するように、選択的に作動して開口124を露出させ或いはシールすることができる互いに重なり合う複数のアイリスブレード126を更に備えている。各アイリスブレード126は、先端側ベアリング128と基端側ベアリング130とを備えている。先端側ベアリング128は、アイリストラック122にキー止めされる(合わせられる)例えば正方形等の非円形の断面積を有している。また、先端ベアリング128は半田球等の端部131を有している。この端部131は、アイリストラック122の幅よりも大きい直径を有しており、それにより、アイリス閉塞体118の作動中にアイリストラックから先端側ベアリング128が外れてしまうことを防止する。基端側ベアリング130は、隙間114を貫通して内側チューブ104の先端部内に配置されたブラインドスロット132内へと延びるように形成されている。
図7Aおよび図7Bに示されるように、スロット132は、中心ルーメン110または環状ルーメン108内に達することなく、内側チューブ104の厚さ全体にわたって径方向に延びている。図7A,8B,8Cに示されるように、アイリストラック122は、アイリスプレート120の開口124から延びるとともに、その全長にわたって湾曲している。先端側ベアリング128の断面形状はアイリストラック122に合わせられており、そのため、アイリストラックに沿って先端側ベアリング128が動くと、アイリストラックの曲線に沿って先端側ベアリングが回転するようになっている(図8C参照)。アイリスブレード126が先端側ベアリング128に対して強固に取り付けられているため、先端側ベアリング128が回転すると、先端側ベアリングと共にアイリスブレード126も
回転し、その結果、スロット132に対するアイリスプレート120の回転方向に応じて開口124が露出され或いはシールされ、またその逆も同様である。
作動時、図7Bおよび図8Bに示されたシールされた配置形態から開口124を露出させるためには、内側チューブ104を外側チューブ106に対して例えば反時計周りに回転させる。これにより、基端側ベアリング130に係合されたスロット132が、各ベアリング130に対して接線方向の力を与える。基端側ベアリング130は、アイリスブレード126に強固に取り付けられているため、ベアリング130に与えられた接線方向の力は、アイリスブレード126および先端側ベアリング128をアイリストラック122の曲線に沿って移動させる。図8Cに示すように、先端側ベアリング128が曲線に沿って移動すると、アイリスブレード126もアイリストラック122の曲線に沿って回転し、これにより、ブレードが退避して、開口124が露出する。同時に、基端側ベアリング130がスロット132に沿って径方向外側に移動する。外側チューブ106に対する内側チューブ104の回転は、先端側ベアリング128がアイリストラック122の外端134と接触する時に止まる。この時点で、アイリスブレート126が完全に退避し、開口124が露出する。
開口124をシールするためには、内側チューブ104を外側チューブ106に対して例えば時計周りに回転する。これにより、先端側ベアリング128がアイリストラック122の曲線に沿って径方向内側に開口124に向かって移動し、その結果、先端側ベアリング128と共にアイリスブレード126が回転され、開口124がシールされる。先端側ベアリング128がアイリストラック122の内端136に接触すると、アイリスブレード126が開口124を完全にシールする。
図6および図7では、アイリスブレード126がアイリスプレート120の基端側に配置されているように示されているが、当業者であれば分かるように、基端側ベアリング130に対して簡単な設計変更を加えることにより、アイリスブレード126をアイリスプレート120の先端側に配置しても良い。また、アイリスブレード126が図7B,図8B,図8Cに示される涙形状以外の様々な形状を成していても良いことは言うまでもない。
ここで、図9を参照しながら、装置90を使用する典型的な方法について説明する。装置10に関する説明と同様に、装置90のハウジング92は、選択的に、穿刺領域TRの断面積よりも大きい断面積を有していても良い。したがって、イントロデューサシース(図示せず)を使用して装置90を穿刺領域TR内に導入しても良い。図9Aは、例えばイントロデューサシースが除去された後における装置90の導入配置形態を示している。この配置形態では、アイリスブレード126が退避してアイリスプレート120の開口124が露出しているとともに、プランジャ98の軸部102が隙間114の直ぐ基端側の中心ルーメン110内に配置されている。この位置は、軸部102上に設けられたマーカー(図示せず)によって表示しても良い。また、この位置により、血液を隙間114を通して環状ルーメン108内に逆流させることができ、それにより、血管Vに対する装置90の配置が容易になる。
この導入配置形態において、装置90は、穿刺領域TR内に挿入されるとともに、開口124が血管Vの直ぐ基端側に配置されるまで穿刺領域を通って先端側に押し進められる。この場合、開口124が血管Vの直ぐ基端側に配置されたことは、注入ポート96から流出する血液Bを観察することにより判断することができる。特に、開口124が血管Vの直ぐ基端側の位置まで押し進められると、血液Bは、開口124内に流入するとともに、隙間114および環状ルーメン108を通ってマニホールド94内に逆流し、注入ポート96から流出する。
装置90が血管Vの直ぐ基端側に適切に位置決めされると、図9Cに示すように、プランジャ98が基端側方向に移動し、血液Bが血管Vから中心ルーメン110内に引き込まれる。開口112および隙間114の存在により、血液を環状ルーメン108及び/又はマニホールド94内へも引き込むことができる。装置90内の空気を空気孔(図示せず)及び/又は注入ポート96を通して装置から排気することができる
中心ルーメン110が血液Bで満たされると、アクチュエータ107を使用して、内側チューブ104を外側チューブ106に対して回転させ、それにより、前述した態様でアイリスブレード126を作動させて開口124をシールすることができる。
血液凝固剤源Sが注入ポート96に結合され、血液凝固剤Aがマニホールド94内に注入される。血液凝固剤Aは、マニホールド94から、環状ルーメン108内に存在する血液と混合するとともに、開口112および隙間114を通って中心ルーメン110内に流入し、これにより、血液の凝固が始まる。開口124がシールされることにより、血液が装置90内で隔離されているため、血液凝固剤Aが血管V内に漏れることはない。所定の時間が経過すると、ルーメン110内の血液が凝固して自家プラグPLになる。したがって、好ましい実施形態において、自家プラグPLは円筒状のロッドを形成している。
その後、内側チューブ104を外側チューブ106に対して回転することにより、前述した態様で開口124が露出される。図9Dに示すように、ハウジング92を基端側に引き戻す際にプランジャ98を静止状態に保持して、プランジャ98により自家プラグPLを中心ルーメン110の外側に付勢することにより、自家プラグPLが中心ルーメン110から押し出される。環状ルーメン108、開口112、隙間114内に存在する可能性のある血液等の自家プラグPLに隣接して凝固した血液は、プラグPLが装置90から押し出される際に削ぎ取られると考えられる。
自家プラグPLが装置90から押し出されると、自家プラグPLは、装置90の抜去後に収縮し或いは回復すると考えられる穿刺領域TRを取り囲む対応する組織Tと係合し、それにより、自家プラグPLと組織Tとの間に圧縮常圧が形成され、プラグが血管V内に入り込む危険性が減少する。穿刺領域TRから基端側に突出する自家プラグPLの余分な部分を切り取っても良い。
ここで、図10Aを参照しながら、本発明の更に他の実施形態について説明する。装置140は、マニホールド94および開口112が省かれている点を除き、先の実施形態と類似している。装置140は、アイリスブレード146がアイリスプレート148に動作可能に係合されたアイリス閉塞体142を有している。アイリスプレート148は、開口150と、図7および図8で説明したアイリストラックと同様の複数のアイリストラック142を有している。アイリス閉塞体142はハウジング152の先端部に配置されている。ハウジング152は、内側チューブ154と、内側チューブ154に対して回転することができるが内側チューブ154に対して軸方向に並進することができない外側チューブ156と、外側チューブと内側チューブとの間に設けられた環状ルーメン158とを有している。図7および図8に関して先に説明した態様と同じ態様で動作されると、内側チューブ154に結合されたアクチュエータ159が内側チューブ154を円滑に回転させることにより、アイリス閉塞体142が作動し、外側チューブ156に対する内側チューブ154の回転方向に応じて開口150が露出され或いはシールされる。内側チューブ154の先端部および外側チューブ156の先端部は、開口150と環状ルーメン158と内側チューブ154の中心ルーメン162とを流体連通させる隙間160を形成している。
血管Vの直ぐ基端側の穿刺領域TR内の位置まで装置140が押し進められたことを視覚的に容易に確認できるように、外側チューブ156が透明なポリマーによって構成されていることが好ましい。使用時、開口150が血管Vの直ぐ基端側に配置されると、血液が開口150および隙間160を通って環状ルーメン158内に逆流する。環状ルーメン158内の空気は、環状ルーメン158と流体連通する空気孔(図示せず)を通って排気させることができる。
また、装置140は、プランジャ164と、穿刺領域TR内へのハウジング152の挿入を容易にするフランジ166とを備えている。本実施形態において、プランジャ164は、基端部に配置された注入ポート168と、中心ルーメン162内に並進可能に配置されるように形成された軸部170と、軸部170を貫通して設けられた注入ルーメン172とを備えている。注入ポート168は、血液凝固剤源(図示せず)に対して取り外し可能に取り付けられたルアーバルブ等のカップリングを備えていても良い。したがって、先の実施形態のように血液凝固剤をマニホールド内に注入する代わりに、装置140はプランジャ164内に直接、血液凝固剤を注入することができ、それにより、装置90から開口122を排除することができるとともに、環状ルーメン158は、もっぱら血管Vの直ぐ基端側に装置140が配置されたことを視覚的に確認するためのものとして確保することができる。
装置140の他の実施形態において、内側チューブの内壁174には、例えばトロンビン、フィブリン、及び/又は、ヒューマンファクタVIII等の血液凝固剤を予めコーティングしても良く、あるいは、基質(例えば、ガーゼ、紡いだ繊維、生体適合性発泡体)を裏付けしても良い。これにより、中心ルーメン162内に隔離された血液中に血液凝固剤を導入する必要がなくなり、その結果、プランジャ164中に注入ルーメン172を設ける必要がなくなる。また、図10Aの挿入図に示されるように、プラチナワイヤ176と接触させることにより、あるいは、内側チューブ154内に配置された熱抵抗ワイヤ176からの熱の対流および伝導により血液の凝固を促進しても良い。また、図5Aおよび図5C〜図5Eに関して前述したように、中心ルーメン162を予め基質で満たすことにより、血液と接触して混合する際の血液の凝固を促進させても良い。
装置140の他の実施形態においては、環状ルーメン158および隙間160を排除しても良い。図10Bに示すように、装置178は、内側チューブ154と、内側チューブ154に隣接して配置された外側チューブ154と、チューブの先端部に動作可能に結合されたアイリス閉塞体142とを有している。中心ルーメン162またはプランジャ164の注入ルーメン172は、血管Vの基端側に装置178が適切に配置されたことを視覚的に確認するための血液が通る逆流ルーメンとしての機能を果たすことができる。
装置140と同様に、例えばトロンビン、フィブリン、ヒューマンファクタVIII等の血液凝固剤及び/又は基質(例えば、ガーゼ、紡いだ繊維、生体適合性発泡体)を予め注入ルーメンにコーティングし或いは裏付けすることにより、または、血液をプラチナ或いは熱抵抗ワイヤに対して晒す前に、血液凝固剤を注入ルーメン172内に注入することにより、中心ルーメン162内に引き込まれた血液に対して血液凝固剤を導入しても良い。また、図5Aおよび図5C〜図5Eに関して前述したように、中心ルーメン162を予め基質で満たすことにより、血液と接触して混合する際の血液の凝固を促進させても良い。
ここで、図11を参照しながら、本発明の装置の他の実施形態について説明する。装置180は、図6〜図8および図10の装置90,140のそれぞれと類似している。ただし、これらの実施形態のアイリス閉塞体がアライメント閉塞体182に取って代えられている。内側チューブ184の先端部には、壁を貫通するスロット188を有する基端側プ
レート186が取り付けられている。外側チューブ190の先端部には、壁を貫通するスロット194を有する先端側プレート192が取り付けられている。スロット194は、スロット188の形状と同じ形状をしている。図11および図12Aに示すようにスロット188,194が位置合わせされると、内側チューブ184の全長にわたって設けられた中心ルーメン196内に血液を引き込むことができ、あるいは、自家プラグをスロットを通じて押し出すことができる。内側チューブ184を外側チューブ190に対して回転すると、図12Bに示すように、先端側および基端側プレート192,186がそれぞれスロット188,194を覆い隠す。この配置形態においては、血液が中心ルーメン196内に隔離されるため、隔離された血液に対して血液凝固剤を供給して、血液の凝固を開始することができる。
選択的な環状ルーメン198が内側チューブ184と外側チューブ190との間に形成されている。この環状ルーメン198は、基端側プレート186の直ぐ基端側で内側チューブ184を貫通して周方向に配置された選択的な開口200により、中心ルーメン196と流体連通している。装置180が血管Vの直ぐ基端側に適切に位置決めされたかどうかを判断するため、位置合わせされたスロット188,194および開口200を通して環状ルーメン198内に血液を逆流させることができる。したがって、装置180を穿刺領域内に導入する最中に、プランジャ202を中心ルーメン196内で押し進めることができる最大先端側位置は、開口200の直ぐ基端側の位置である。この位置は、プランジャ202上に設けられたマーカー(図示せず)によって表示しても良い。当業者であれば分かるように、逆流表示のために環状ルーメン198を設けなくても、装置180の中心ルーメン196が逆流ルーメンとしての機能を果たすようにしても良い。あるいは、図5B〜図5Cおよび図10A〜図10Bに関して説明したように、プランジャ202を貫通する逆流表示及び/又は血液凝固剤の注入のためのルーメンを設けられても良い。
動作時、スロット188,194が位置合わせされ且つプランジャ202が開口200の直ぐ基端側に配置された状態で、装置180が穿刺領域TR内に挿入される。その後、装置180は、血管Vの直ぐ基端側の位置まで押し進められる。この位置は、スロット188,194および例えば開口200を通じて環状ルーメン198内に逆流し及び/又は環状ルーメン198と流体連通する基端側注入ポート(図示せず)から流出する血液を観察することにより視覚的に確認することができる。その後、プラジャ202を中心ルーメン196内で基端側に引き戻して、血管Vから血液を中心ルーメン内に引き込むことができる。中心ルーメン196が満たされると、内側チューブ184が外側チューブ190に対して回転されてスロット188,194が覆い隠され、それにより、引き込まれた血液が装置180内で隔離される。中心ルーメン196内に血液凝固剤を導入することにより、血液の凝固を開始させても良い。また、内側チューブ184の内壁に、例えばトロンビン、フィブリン、及び/又は、ヒューマンファクタVIII等の血液凝固剤が予めコーティングしても良く、基質(例えば、ガーゼ、紡いだ繊維、生体適合性発泡体)を付けしても良く、あるいは、内側チューブ内で血液に晒されるプラチナ或いは熱抵抗ワイヤ設けても良い。自家プラグを形成するために血液が凝固すると、内側チューブ184が外側チューブ190に対して回転され、スロット188,194が位置合わせされる。装置180が穿刺領域TRから基端側に引き戻される際にプランジャ202が静止状態に保持されることにより、自家プラグPLが中心ルーメン196からスロット188,194を通じて押し出される。スロット188,194を通じて押し出された自家プラグ部分は、穿刺領域TR内に配置されると同時に、穿刺領域を取り囲む組織Tの圧縮圧力により付勢される。このようにして、穿刺領域TRは、血液が漏れないようにシールされる。
ここで、図13を参照しながら、本発明の他の実施形態について説明する。装置210は、内側および外側チューブ214,216を有するハウジング212を備えており、内側チューブ214および外側チューブ216はこれらの間に環状ルーメン218を形成し
ている。また、装置210は、中心ルーメン222内に並進可能に配置されたプランジャ220と、好ましくは生体分解性を有する膜224とを有している。膜224は、中心ルーメン222の先端側開口226を覆うように配置されるとともに、内側チューブ214の内壁228に取り外し可能に取り付けられ、内部に血液凝固剤230を配置するソックスを形成している。膜224は、軸方向の力が血液凝固剤230に対して加えられる際に内壁228から膜が剥ぎ取られることを可能にする、生体分解性の接着剤または縫合糸を用いて内壁228に取り付けられることが好ましい。
膜224は、血液を透過させることができるが、血液凝固剤230を透過させることはできない。そのため、血液を中心ルーメン222内に導入して、血液と血液凝固剤との混合物を血管Vから孤立させることができる。例えば膜224に所定のサイズの微細孔を設けることにより透過率を選択しても良い。したがって、例えば、微細孔は、血液細胞の直径よりも大きい断面寸法を有するが、所定のサイズで形成することができる血液凝固剤の直径または断面寸法よりも小さい断面寸法を有していることが好ましい。血液細胞は一般に約60μmの直径を有している。したがって、微細孔のサイズは約60μmよりも大きいことが好ましい。
図5Aおよび図5C〜図5Eに関して前述したように、血液凝固剤230は、血液と接触して混合される際に血液の凝固を促進させるため、生体分解性の基質を構成していることが好ましい。また、血液凝固剤230は、ポリグリコール酸、フィブリン、トロンビン及び/又はヒューマンファクタVIII等の血液凝固物質から成る粉末を含んでいても良い。
装置210が血管Vの直ぐ基端側に配置される際に環状ルーメン218内に逆流する血液を観察することができるように、外側チューブ216は透明なポリマーによって形成されていることが好ましい。これにより、医師は、穿刺領域TR内に装置210が適切に配置されていることを視覚的に確認することができる。選択的に、内側チューブ214は、その全長にわたって配置された複数の開口232を備えていても良い。開口232は、環状ルーメン218と中心ルーメン222とを流体的に連通させている。プランジャ220を基端側に引き戻す最中に、開口232および血液透過膜224を通じて血液を中心ルーメン222内に引き込むことができ、それにより、中心ルーメン222の全長に沿って血液を更に均一に分配させて、血液凝固剤230を均一に充満させることができる。
動作時、装置210は、血液凝固剤230の直ぐ基端側の中心ルーメン222内にプランジャ220が配置された状態で、穿刺領域TR内に導入される。装置210は、血管Vの直ぐ基端側に装置が適切に位置決めされたことを示す、例えば環状ルーメン218を通して逆流が生じるまで、穿刺領域に沿って先端側に並進される。その後、プランジャ220が基端側方向に移動され、先端側開口226と開口232が存在する場合には当該開口232とを覆う膜224を通して、中心ルーメン222内に血液が引き込まれる。血液凝固剤230と接触して混合されると、血液が凝固し、血液凝固剤230と膜224とが一体となった自家プラグとなる。プランジャ220が先端側方向に並進して、形成された自家プラグが中心ルーメン222から押し出されると、膜224を内壁228に対して結合する接着剤または縫合糸に伝えられる先端側方向の力により、膜224が内壁から剥ぎ取られる。自家プラグは、穿刺領域TR内に配置されると、穿刺領域を取り囲む組織Tと係合し、血管Vからの血液の漏れを防止する。
装置210の他の実施形態においては、外側チューブ216および開口232が省かれ、それにより、環状ルーメン218が排除される。血管Vの直ぐ基端側に本装置が配置されたことを視覚的に確認することを容易にするための逆流表示を得るため、図5B〜図5Cおよび図10A〜図10Bに関して説明した注入ルーメントと同様の注入ルーメンをプ
ランジャ220に設けても良い。
以上、本発明の好ましい例示的な実施形態を説明してきたが、当業者であれば分かるように、これらの実施形態には、本発明から逸脱することなく様々な変更および改良を加えることができる。例えば、穿刺領域の全長の一部を覆うだけの短い自家プラグが形成されても良い。また、1つの実施形態において、当業者にとって周知の且つ前述した様々な血液凝固剤を組み合わせて使用しても良い。添付の請求の範囲は、本発明の思想および範囲内に入るそのような全ての変更および改良を網羅するように意図されている。
血管穿刺領域の概略側断面図である。 本発明の装置の概略斜視図である。 図2の装置の概略側断面図である。 図2および図3の装置を使用する典型的な方法を示す概略側断面図である。 図2および図3の装置を使用する典型的な方法を示す概略側断面図である。 図2および図3の装置を使用する典型的な方法を示す概略側断面図である。 図2および図3の装置を使用する典型的な方法を示す概略側断面図である。 図2および図3の装置を使用する典型的な方法を示す概略側断面図である。 本発明の装置の他の実施形態の概略側断面図および端面図である。 本発明の装置の他の実施形態の概略側断面図および端面図である。 本発明の装置の他の実施形態の概略側断面図および端面図である。 本発明の装置の他の実施形態の概略側断面図および端面図である。 本発明の装置の他の実施形態の概略側断面図および端面図である。 本発明の装置の更に他の実施形態の概略側断面図である。 図6の装置のアイリス閉塞体の概略分解斜視図および概略側断面図である。 図6の装置のアイリス閉塞体の概略分解斜視図および概略側断面図である。 図6および図7の装置の内側チューブおよびアイリス閉塞体のそれぞれの概略平面図である。 図6および図7の装置の内側チューブおよびアイリス閉塞体のそれぞれの概略平面図である。 図6および図7の装置の内側チューブおよびアイリス閉塞体のそれぞれの概略平面図である。 図6〜図8の装置を使用する典型的な方法を示す概略側断面図である。 図6〜図8の装置を使用する典型的な方法を示す概略側断面図である。 図6〜図8の装置を使用する典型的な方法を示す概略側断面図である。 図6〜図8の装置を使用する典型的な方法を示す概略側断面図である。 図6〜図9の装置の他の実施形態の概略側断面図である。 図6〜図9の装置の他の実施形態の概略側断面図である。 本発明の装置の更に他の実施形態の概略側断面図である。 図11の装置のアライメント閉塞体の概略断面図である。 図11の装置のアライメント閉塞体の概略断面図である。 本発明の装置の更に他の実施形態の概略側断面図および概略端面図である。 本発明の装置の更に他の実施形態の概略側断面図および概略端面図である。

Claims (20)

  1. 自家プラグを形成するとともに、血管の基端側の組織内に設けられた穿刺領域内に前記自家プラグを押し出すことにより前記穿刺領域をシールするための装置であって、
    所定量の血液を血液凝固剤と混合させるルーメンを有するハウジングと、
    前記穿刺領域内に挿入されるとともに、血液凝固剤の作用により所定量の血液から前記自家プラグを形成する間、所定量の血液と血液凝固剤との混合物を血管から分離させるように構成された閉塞部材と、
    前記ルーメン内で形成された前記自家プラグを押し出すために前記ルーメン内に並進可能に配置されたプランジャと、
    を備えている装置。
  2. 前記ハウジングは、装置の先端部の配置を容易にする第2のルーメンを備えている請求項1に記載の装置。
  3. 前記第2のルーメンが前記プランジャ内に設けられている請求項2に記載の装置。
  4. 前記ルーメン内で形成される前記自家プラグは、所定の長さを有するとともに、前記プランジャにより穿刺領域内に押し出された後に、穿刺領域を取り囲む組織に前記自家プラグを係合させる形状因子を有している請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記閉塞部材が綿撒糸および糸を備えている請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記綿撒糸および前記糸の少なくとも一方が生体分解性を有している請求項5に記載の装置。
  7. 前記閉塞部材が選択的に閉塞可能なアイリスである請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 選択的に閉塞可能な前記アイリスは、複数のトラックと1つの開口とが貫通して設けられたプレートと、前記複数のトラックに動作可能に係合される複数のブレードとを備えている請求項7に記載の装置。
  9. 前記閉塞部材が第1および第2のプレートを備え、前記第1および第2のプレートはそれぞれ壁を貫通する複数のスロットを有し、前記第1および第2のプレートは、相対的に回転することにより、前記複数のスロットを選択的に位置合わせする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の装置。
  10. 前記閉塞部材は、血液を透過させることができ且つ血液凝固剤を透過させることができない膜を備えている請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の装置。
  11. 血液凝固剤が前記ルーメン内に予め配置されている請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 血液凝固剤が前記ルーメンの内面上にコーティングされている請求項11に記載の装置。
  13. 前記閉塞部材を作動させた後に血液凝固剤が前記ルーメン内に導入される請求項1ない
    し請求項12のいずれか1項に記載の装置。
  14. 血液凝固剤はプラチナワイヤからなる請求項11ないし請求項13のいずれか1項に記載の装置。
  15. 血液凝固剤は熱抵抗ワイヤからなる請求項11ないし請求項14のいずれか1項に記載の装置。
  16. 血液凝固剤は、トロンビン、フィブリン、ヒューマンファクタVIII、これらの組み合わせから成るグループから選択される請求項1ないし請求項15のいずれか1項に記載の装置。
  17. 血液凝固剤が基質を構成している請求項1ないし請求項16のいずれか1項に記載の装置。
  18. 前記基質は、ガーゼ、生体適合性発泡体、紡績繊維から成るグループから選択される請求項17に記載の装置。
  19. 前記基質が生体分解性を有している請求項17または請求項18に記載の装置。
  20. 前記基質は、これを貫通して設けられた少なくとも1つのチャンネルを備えている請求項17ないし請求項19のいずれか1項に記載の装置。
JP2004525324A 2002-08-01 2003-07-25 自家外傷シール装置 Pending JP2005534388A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US40122602P 2002-08-01 2002-08-01
PCT/EP2003/008246 WO2004012602A2 (en) 2002-08-01 2003-07-25 Autologous wound sealing apparatus

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005534388A true JP2005534388A (ja) 2005-11-17

Family

ID=31495944

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004525324A Pending JP2005534388A (ja) 2002-08-01 2003-07-25 自家外傷シール装置

Country Status (8)

Country Link
US (4) US7771454B2 (ja)
EP (1) EP1526811B1 (ja)
JP (1) JP2005534388A (ja)
AT (1) ATE493938T1 (ja)
AU (1) AU2003253330A1 (ja)
CA (1) CA2492703C (ja)
DE (1) DE60335628D1 (ja)
WO (1) WO2004012602A2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017023240A (ja) * 2015-07-17 2017-02-02 テルモ株式会社 止血デバイスおよびその使用方法

Families Citing this family (51)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6733515B1 (en) * 1997-03-12 2004-05-11 Neomend, Inc. Universal introducer
US6478808B2 (en) 1997-12-17 2002-11-12 Closys Corporation Clotting cascade initiating apparatus and methods of use and methods of closing wounds
US6159232A (en) 1997-12-16 2000-12-12 Closys Corporation Clotting cascade initiating apparatus and methods of use and methods of closing wounds
US8758400B2 (en) 2000-01-05 2014-06-24 Integrated Vascular Systems, Inc. Closure system and methods of use
US6391048B1 (en) 2000-01-05 2002-05-21 Integrated Vascular Systems, Inc. Integrated vascular device with puncture site closure component and sealant and methods of use
US9579091B2 (en) 2000-01-05 2017-02-28 Integrated Vascular Systems, Inc. Closure system and methods of use
AU8800801A (en) 2000-09-08 2002-03-22 James E Coleman Surgical staple
US6626918B1 (en) 2000-10-06 2003-09-30 Medical Technology Group Apparatus and methods for positioning a vascular sheath
US6695867B2 (en) 2002-02-21 2004-02-24 Integrated Vascular Systems, Inc. Plunger apparatus and methods for delivering a closure device
US8690910B2 (en) 2000-12-07 2014-04-08 Integrated Vascular Systems, Inc. Closure device and methods for making and using them
US6623510B2 (en) 2000-12-07 2003-09-23 Integrated Vascular Systems, Inc. Closure device and methods for making and using them
US7905900B2 (en) 2003-01-30 2011-03-15 Integrated Vascular Systems, Inc. Clip applier and methods of use
JP4508866B2 (ja) 2002-06-04 2010-07-21 アボット ヴァスキュラー デヴァイシス 血管閉鎖クリップ及び送出装置
EP1526811B1 (en) 2002-08-01 2011-01-05 Abbott Laboratories Vascular Enterprises Limited Autologous wound sealing apparatus
US8202293B2 (en) 2003-01-30 2012-06-19 Integrated Vascular Systems, Inc. Clip applier and methods of use
US8905937B2 (en) 2009-02-26 2014-12-09 Integrated Vascular Systems, Inc. Methods and apparatus for locating a surface of a body lumen
US8398656B2 (en) 2003-01-30 2013-03-19 Integrated Vascular Systems, Inc. Clip applier and methods of use
US8882786B2 (en) * 2004-02-17 2014-11-11 Lawrence Livermore National Security, Llc. System for closure of a physical anomaly
US8926633B2 (en) 2005-06-24 2015-01-06 Abbott Laboratories Apparatus and method for delivering a closure element
US8313497B2 (en) 2005-07-01 2012-11-20 Abbott Laboratories Clip applier and methods of use
US8920442B2 (en) 2005-08-24 2014-12-30 Abbott Vascular Inc. Vascular opening edge eversion methods and apparatuses
US9456811B2 (en) 2005-08-24 2016-10-04 Abbott Vascular Inc. Vascular closure methods and apparatuses
US8317822B2 (en) * 2005-12-22 2012-11-27 Ethicon, Inc. Systems and methods for closing a vessel wound
US9538996B2 (en) * 2006-01-31 2017-01-10 Cook Biotech Incorporated Fistula grafts and related methods and systems for treating fistulae
US8556930B2 (en) 2006-06-28 2013-10-15 Abbott Laboratories Vessel closure device
US8893947B2 (en) 2007-12-17 2014-11-25 Abbott Laboratories Clip applier and methods of use
US9282965B2 (en) 2008-05-16 2016-03-15 Abbott Laboratories Apparatus and methods for engaging tissue
US8398676B2 (en) * 2008-10-30 2013-03-19 Abbott Vascular Inc. Closure device
US8858594B2 (en) 2008-12-22 2014-10-14 Abbott Laboratories Curved closure device
US9173644B2 (en) 2009-01-09 2015-11-03 Abbott Vascular Inc. Closure devices, systems, and methods
US9414820B2 (en) 2009-01-09 2016-08-16 Abbott Vascular Inc. Closure devices, systems, and methods
US9089311B2 (en) 2009-01-09 2015-07-28 Abbott Vascular Inc. Vessel closure devices and methods
US20100179589A1 (en) 2009-01-09 2010-07-15 Abbott Vascular Inc. Rapidly eroding anchor
US9486191B2 (en) 2009-01-09 2016-11-08 Abbott Vascular, Inc. Closure devices
US20100185234A1 (en) 2009-01-16 2010-07-22 Abbott Vascular Inc. Closure devices, systems, and methods
US10278728B2 (en) 2009-01-30 2019-05-07 St. Jude Medical, Llc Transapical mini-introducer hemostasis valve and punch
US9839415B2 (en) * 2009-01-30 2017-12-12 St. Jude Medical, Llc Apex closure device
US20110054492A1 (en) 2009-08-26 2011-03-03 Abbott Laboratories Medical device for repairing a fistula
US10231721B2 (en) 2010-06-24 2019-03-19 St. Croix Surgical Systems, Llc Failsafe percutaneous wound barrier
US9149276B2 (en) 2011-03-21 2015-10-06 Abbott Cardiovascular Systems, Inc. Clip and deployment apparatus for tissue closure
EP2747669B1 (en) * 2011-11-28 2017-01-04 St. Jude Medical Puerto Rico LLC Anchor device for large bore vascular closure
US9332976B2 (en) 2011-11-30 2016-05-10 Abbott Cardiovascular Systems, Inc. Tissue closure device
DE202012013757U1 (de) 2011-12-11 2021-06-08 Abbott Diabetes Care Inc. Analytsensor
US20140142618A1 (en) * 2012-09-12 2014-05-22 ProMed, Inc. Systems and Methods for Improved Vessel Access Closure
US9364209B2 (en) 2012-12-21 2016-06-14 Abbott Cardiovascular Systems, Inc. Articulating suturing device
US9131932B2 (en) * 2013-02-01 2015-09-15 St. Jude Medical Puerto Rico Llc Dual lumen carrier tube with retractable sleeve and methods
US9055933B2 (en) * 2013-03-12 2015-06-16 St. Jude Medical Puerto Rico Llc Large bore closure secondary hemostasis bioadhesive delivery systems and methods
CN107852185B (zh) * 2015-08-07 2020-11-13 摩托罗拉解决方案公司 便携式通信装置的承载器
KR102625332B1 (ko) * 2021-10-14 2024-01-15 재단법인 아산사회복지재단 지혈 장치
CN116898539B (zh) * 2023-04-25 2024-01-30 河北康誉医疗器械有限公司 组合式导管鞘组
CN118383844B (zh) * 2024-04-30 2024-10-22 复旦大学附属中山医院 穿刺管及血栓检查方法

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4890612A (en) * 1987-02-17 1990-01-02 Kensey Nash Corporation Device for sealing percutaneous puncture in a vessel
US5061274A (en) 1989-12-04 1991-10-29 Kensey Nash Corporation Plug device for sealing openings and method of use
US5419765A (en) 1990-12-27 1995-05-30 Novoste Corporation Wound treating device and method for treating wounds
DE69226841T2 (de) 1991-11-05 1999-05-20 Children's Medical Center Corp., Boston, Mass. Okklusionsvorrichtung zur Reparatur von Herz- und Gefäss-Defekten
US5382230A (en) * 1991-12-16 1995-01-17 Thomas Jefferson University Vascular access sheath for interventional devices
US5626601A (en) * 1995-10-27 1997-05-06 Gary Gershony Vascular sealing apparatus and method
US5486195A (en) * 1993-07-26 1996-01-23 Myers; Gene Method and apparatus for arteriotomy closure
US5545178A (en) * 1994-04-29 1996-08-13 Kensey Nash Corporation System for closing a percutaneous puncture formed by a trocar to prevent tissue at the puncture from herniating
US5649959A (en) * 1995-02-10 1997-07-22 Sherwood Medical Company Assembly for sealing a puncture in a vessel
US6162192A (en) 1998-05-01 2000-12-19 Sub Q, Inc. System and method for facilitating hemostasis of blood vessel punctures with absorbable sponge
US6159232A (en) 1997-12-16 2000-12-12 Closys Corporation Clotting cascade initiating apparatus and methods of use and methods of closing wounds
US6391037B1 (en) * 2000-03-02 2002-05-21 Prodesco, Inc. Bag for use in the intravascular treatment of saccular aneurysms
US6890342B2 (en) * 2000-08-02 2005-05-10 Loma Linda University Method and apparatus for closing vascular puncture using hemostatic material
EP1526811B1 (en) 2002-08-01 2011-01-05 Abbott Laboratories Vascular Enterprises Limited Autologous wound sealing apparatus

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017023240A (ja) * 2015-07-17 2017-02-02 テルモ株式会社 止血デバイスおよびその使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20130238019A1 (en) 2013-09-12
US7771454B2 (en) 2010-08-10
US8425553B2 (en) 2013-04-23
US20060155330A1 (en) 2006-07-13
AU2003253330A1 (en) 2004-02-23
EP1526811B1 (en) 2011-01-05
EP1526811A2 (en) 2005-05-04
DE60335628D1 (de) 2011-02-17
US20100305608A1 (en) 2010-12-02
WO2004012602A3 (en) 2004-03-18
US8323311B2 (en) 2012-12-04
CA2492703A1 (en) 2004-02-12
WO2004012602A2 (en) 2004-02-12
US20130006300A1 (en) 2013-01-03
ATE493938T1 (de) 2011-01-15
CA2492703C (en) 2010-10-12
US8734482B2 (en) 2014-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005534388A (ja) 自家外傷シール装置
US6863680B2 (en) System and method for delivering hemostasis promoting material to a blood vessel puncture site by fluid pressure
JP4564964B2 (ja) ロケータデバイス兼閉鎖デバイス、ならびに使用方法
CA2500475C (en) System and method for delivering hemostasis promoting material to a blood vessel puncture site by fluid pressure
JP4805162B2 (ja) 止血器具
US9101731B2 (en) Vascular wound closure device and method
JP5253170B2 (ja) 血管創の閉鎖装置および方法
JP5528706B2 (ja) 脈管創傷を閉じるためのシステムおよび方法
US7029489B1 (en) System and method for delivering hemostasis promoting material to a blood vessel puncture site
US7037322B1 (en) System and method for delivering hemostasis promoting material to a blood vessel puncture with a staging tube
US7037323B2 (en) Pledget-handling system and method for delivering hemostasis promoting material to a blood vessel puncture site by fluid pressure
EP1572004A4 (en) APPARATUS AND METHOD FOR PREVENTING BLOOD LOSSES

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090406

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090623

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090630

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090731

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090807

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091116