JP2005534336A - 微生物のuv−visスペクトルに対する解釈モデル - Google Patents

微生物のuv−visスペクトルに対する解釈モデル Download PDF

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Abstract

試料を得る工程、試料に対する試料スペクトルを分解する工程、既知の微生物に対する光学特性データベースから複数の細胞成分値を選択する工程、細胞成分値の和に基づいてモデル濁度スペクトルを算出する工程、該和を試料スペクトルと比較して試料スペクトルが既知の微生物を示すかどうかを判定する工程を含む、多波長スペクトルからの微生物の検出および同定方法。

Description

本発明は、微生物体の同定に関し、より詳細には微生物および細胞の多波長スペクトルの定量的解釈に関する。
微生物や細胞の懸濁液の多波長Uv−visスペクトルは、それらの数、大きさ、形状、化学組成および内部構造に関する定量的な情報を含んでいる。これらの特性は、微生物や細胞の同定や分類に対して必要不可欠な情報を構成するものである。
生物のキャラクタリゼーションや分類は、生物科学のすべての分野における主たる目的となっている。微生物のキャラクタリゼーションには、顕微鏡、電子顕微鏡、紫外線顕微鏡、生物医学的特性、化学的特性などの多くの技術が用いられている。典型的な手法として細胞培養が挙げられるが、この方法には時間と相当のコストを要する。例えば、顕微鏡写真に含まれる細胞の大きさと形状に関する特定の情報は、非常に限られたものでしかなく、有意な統計を得るためには多くの細胞を計数しなければならない。
微生物は分子レベルでそれらの化学組成が異なっている。巨視的レベルでは、異なる大きさ、形状および細胞形態を有している。異なる分子細胞組成は明確に区別できるスペクトルパターンを与える。したがって、分光法を用いると、微生物をそれぞれのスペクトルによって分類および同定することができる。
多波長透過スペクトルは、典型的には非吸収性媒体中に懸濁した微生物または細胞と光との相互作用によって起こる吸収と散乱の両現象の組み合わせで構成される。波長の関数としての強度の分布は、試料の光学的性質に依存する。微生物が化学組成と内部構造に関して複雑であれば、それらのスペクトルのサインを解釈する作業は難しくなる。
従来技術においては、スペクトルサインを用いて未知試料を同定するケースも見られるが、未知試料のパラメータは、実質的に既知のサインを発生させるために用いたものと一致しなければならない。非実験室的環境における迅速な微生物同定方法はいまのところ達成されていない。
したがって、当該技術分野において、微生物の多波長スペクトルを解釈するためのモデルが必要とされている。そのようなモデルは、非実験室な設定において微生物のスペクトルを解釈するために用いることができるであろう。モデルは試料の条件に合うように動的に調節することができるので、予想されるスペクトルを構築して、試料を即座に同定することができる。
したがって、従来技術の前記問題と短所を効果的に解決することが、本発明の目的である。
しかしながら、本発明の考案中または考案時における従来技術に鑑みて、認識された必要性をどのようにして果たすことができるかは当業者にとって自明ではなかった。
本発明は、微生物の多波長スペクトルを解釈するためのモデルを含む。このモデルは、光散乱理論、スペクトル・デコンボルーション法、および生体の基本構成の周波数依存性光学的特性の近似に基づいている。波長の関数としての光学的特性、およびE.Coli細胞やB.globigii胞子の大きさや化学組成についての入手可能な文献データを用いて、モデルパラメータに対する計測スペクトルの感度を確立し、モデルが実験的測定スペクトルの特徴を再現できることを実証した。モデルは、測定スペクトルを、大きさ、乾重量、ジピコリン酸およびヌクレオチド濃度などの細胞の検出と同定に必要な臨界パラメータに換算してデコンボルートするために用いる。本発明は、実験データから、E.Coli、P.agglomerans、B.subtilis胞子、ならびにB.globigiiの増殖生細胞および胞子に対して、大きさ、乾重量、ジピコリン酸およびヌクレオチド濃度を有意に推定できることが分かっている。細胞の大きさ、数、化学組成およびそれらの内部構造の特徴の表示に対する信頼性の高い推定をすることができ、本発明は様々な環境で発見される幅広い細胞型に適用することができる。
試料を得る工程、試料に対する試料スペクトルを分解する工程、試料スペクトルの平均濁度を算出する工程、平均濁度に基づいて試料スペクトルを正規化する工程及び試料スペクトルを既知のスペクトルのライブラリと比較して試料を同定する工程を含む、多波長スペクトルから微生物を検出および同定する方法が提供される。平均濁度は下記式によって算出される。
Figure 2005534336
式中、Mは取得した個別の点の数であり、τoiはi番目の波長において測定された濁度を表す。試料スペクトルは、試料を懸濁しているバッファ溶液によって吸収される波長を含まないことが好ましい。
試料スペクトルをフィンガープリントのライブラリと比較することだけでは満足に試料の同定を判定できない場合には、既知の微生物に対する光学的特性のデータベースから複数の細胞成分値を選択する。これらの複数の成分値は、細胞発色団、細胞構造またはそれぞれの少なくとも1つの値に対するものを含んでいてもよい。モデル濁度スペクトルは、細胞成分値の和に基づいて算出し、その和を試料スペクトルと比較して、試料スペクトルが既知の微生物を示すものかどうかを判定する。
これまでは、400〜820nmの範囲内における粒径と計数しか解釈できなかった。本発明は、核酸(約260nm)やジピコリン酸(約275nm)などの400nm未満の波長にあるスペクトルに寄与する細胞成分値をモデルとする。したがって、細胞成分のモデリングは、実質的に180〜1100nmのスペクトル範囲で達成される。モデルにおいて複数の成分値を利用できるので、定量マーカーの数が増え、したがって微生物同定の正確さと精度が向上する。
モデル濁度スペクトルは、下記式によって算出する。
Figure 2005534336
式中、Dは有効粒径であり、
Figure 2005534336
はMie吸光係数に相当し、
Figure 2005534336
は複素屈折率であり、Nは体積あたりの粒子数である。
好ましくは、解釈モデルは所定の細胞の構造をマクロ構造、内部構造および発色団に対する値に分割し、マクロ構造と内部構造と発色団の値の和が所定の細胞の濁度スペクトルを近似する。総濁度を3つの別個の集団について記述した等式を下記に示す。
Figure 2005534336
式中、m(i=1〜3)は屈折率であり、x(i=1〜3)は各集団に対する数比
Figure 2005534336
である。
微生物中における各集団の体積分率は下記式によって与えられる。
Figure 2005534336
体積の加算性を想定するとctotalは、各集団の濃度cに関して下記のように容易に算出することができる。
Figure 2005534336
式中、Nは集団の数である。
複素屈折率の実数および虚数部分は化学組成の関数であり、各集団内の発色団からの寄与の加重和として計算することができる。
Figure 2005534336
Figure 2005534336
式中、ωijはI番目の集団に含まれるj番目の発色団の質量分率であり、nおよびkは各集団の実屈折率および虚屈折率であり、Mは発色団の総数である。パラグラフ00023に示される散乱寄与を加えることにより、各発色団に対する全質量均衡を完結する。複素屈折率にパラグラフ32〜33の関係を代入することにより、i番目の集団に対する複素屈折率は下記のようになる。
Figure 2005534336
本発明は一例として、多波長スペクトルから微生物を検出および同定するためのバイオセンサに用いることができる。バイオセンサは、流体試料を測定するように構成された分光計手段を含む。この分光計手段に処理手段を通信可能に連結し、その処理手段にデータベースを通信可能に連結する。データベースには、微生物モデルを代表する複数の格納細胞成分値が格納されている。格納細胞成分値は、細胞体、細胞壁、リボソーム、核酸、細胞封入体などの散乱成分を含んでいてもよい。格納細胞成分値は、核酸、アミノ酸、タンパク質、色素および毒素などの発色団を含んでいてもよい。核酸やジピコリン酸などの発色団は、特定の散乱要素(すなわち、核、染色体)の一部と考えることもできるし、あるいは、それ自体が散乱要素(すなわち、プラスミド)であると考えることもできる。モデルのための複数の格納細胞成分値を選択し、それらの和を算出して予想濁度スペクトルを予測する。シグナル出力手段を設け、これにより、流体試料の少なくとも1つの定量可能なパラメータに対する値が分光計手段によって測定されて、処理手段に送られ、処理手段ではデータベースにアクセスして、少なくとも1つの定量可能なパラメータと相関関係にある格納された定量可能なパラメータを探し、正の相関に応答して、シグナル出力手段はシグナルを発生する。処理手段に通信可能に連結された格納手段は、流体試料中の定量可能なパラメータの経時変化をモニタする。
したがって、本発明の第1の態様は、多波長スペクトルから微生物を検出および同定するための方法であって、該方法は試料を得る工程、試料からスペクトルを得る工程、試料スペクトルの平均濁度を算出する工程、平均濁度に基づいて試料スペクトルを正規化する工程及び試料スペクトルを既知のスペクトルライブラリと比較して試料を同定する工程を含む。平均濁度は下記式により算出する。
Figure 2005534336
式中、Mは取得した個別の点の数であり、τoiはi番目の波長において測定された濁度を表し、試料スペクトルは試料を懸濁しているバッファ溶液によって吸収される波長を含まない。多波長スペクトルは、偏光、非偏光またはその両方を利用してもよい。
本発明の他の実施形態は、試料を得る工程、試料からスペクトルを得る工程、光学特性データベースから複数の成分値を選択する工程、成分値の和に基づいて濁度スペクトルを算出する工程、算出した濁度スペクトルを試料スペクトルと比較して該試料スペクトルが既知の微生物を示すものかどうかを判定する工程を含む。スペクトル範囲は、約180〜1100nmである。複数の細胞成分値には発色団および細胞構造に対するものも含まれる。複数の細胞成分値のうちの少なくとも1つの値は発色団であり、複数の細胞成分値のうちの少なくとも1つの値は細胞構造である。モデル濁度スペクトルは、そのマクロ構造、化学組成および内部構造の和に従って算出され、複数の成分値には少なくとも1つの発色団(すなわち、核酸、発色アミノ酸)が含まれる。第1の実施形態と同様に、多波長スペクトルは偏光、非偏光またはその組み合わせを含んでいてもよい。
光学特性データベースから複数の成分値を選択する工程には、少なくとも1つの微生物と関連する解釈モデルを樹立することと、該モデルに従って複数の成分値を選択することが含まれる。このことは、少なくとも1つの微生物の既知の微生物学に基づいて吸収と散乱を起こしやすい細胞要素アレイを同定し、その細胞要素アレイを定量データに対して妥当性確認し、妥当性が確認されたアレイを解釈モデルとして少なくとも1つの微生物に関連づけることによって行われる。
あるいは、モデルは、光学特性データベースから細胞要素の第1の組み合わせを選択し、第1の組み合わせからの寄与の和を計算して計算スペクトルを得て、計算スペクトルを既知の微生物の参照スペクトルと比較し、計算スペクトルと参照スペクトルが相関するまで細胞要素の組み合わせを追加しながらこれを繰り返すことによって導出してもよい。
したがって、本発明の目的は、信頼性が高く効率的で迅速な微生物の同定方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、実質的に人手の介入なしに微生物を同定することができる、既知の分光技術を用いたバイオセンサを提供することにある。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明のいずれも例示的なものであり、特許請求する本発明を限定するものではない。明細書に組み込まれ、その一部を成す添付の図面は、本発明の実施形態を図示するものであり、一般的な説明とともに本発明の原理を説明する役目をする。
本発明の重要な上記および他の目的、利点、および特徴は、下記の説明によって明らかになるであろう。
したがって、本発明は、以下に記載する説明のなかで例示する構成の特徴、要素の組み合わせおよび部品の構成を含み、本発明の範囲は請求項において示す。
本発明の特徴と目的をさらに理解するために、添付の図面と組み合わせて以下の詳細な説明を参照するとよい。
本発明はMie理論に基づいている。Mie理論では微生物の体積を等球体に換算して表し、微生物の複雑な構造をM群または集団に分割し、そのそれぞれを対応する散乱および吸収成分によってキャラクタライズすることにより近似する。スペクトルの散乱および吸収成分の合計は、選択されたM個の構造または集団からの寄与の加重和によって与えられる。
Figure 2005534336
式中、x(i=1→M)は、例えば、
Figure 2005534336
の式のように各集団に対応する数比である。
複素屈折率m(λ)は化学組成の関数であり、各集団内のN個発色団からの寄与の加重和として算出することができる。
Figure 2005534336
式中、
Figure 2005534336
はi番目の集団に含まれるj番目の発色団の質量比であり、nおよびkは各集団の実屈折率および虚屈折率に相当する。式1および式2で表される散乱寄与を加えることにより、各発色団に対する全質量平衡を完結する。式1の直径は微生物の形状の最も近い幾何学的近似から計算することができる。体積の加算性を想定すると、総濃度は各集団または構造の濃度に換算して容易に算出することができる。
本発明の有用性を確認するためには原核細胞を用いた。原核細胞は図1に示すようないくつかの構造領域を有した単細胞生物である。鞭毛や繊毛(細菌が物質に、または細菌同士で吸いつくことができるようにする膜の延長部)の形態の付属物(細胞表面に付加されたタンパク質);被膜で構成される細胞エンベロープ(細胞をその宿主の免疫系から保護する);細胞壁および原形質膜;および細胞のゲノム(総DNA含量)を含む細胞質領域、リボソーム、および様々な封入体である。容易に同定可能な主な散乱要素は、微生物の本体、周囲の細胞壁、リボソーム、核酸構造物、および封入体である。吸収成分としては核酸、ヌクレオチド、およびタンパク質中に存在するアミノ酸が挙げられる。いくつかの微生物に対しては、特定の色素および/または毒素が存在する場合もある。
原核細胞のスペクトルのモデリングに対する開始点は、最大3つの物質群(N=3)を含む2つの主要な吸収および散乱群または集団(M=2)に分けることにより、微生物の複雑な構造を示すことである。2つの集団とは(1)微生物本体とその特徴的な寸法、および(2)特徴的寸法全体にわたる内部構造の平均表象である。これらの構造の化学組成は、一次近似として、核酸と、ジピコリン酸と、非発色団物質、たとえばタンパク質、脂質などで構成されるとする。図2は内部構造からマクロ構造を分割するモデルの模式図である。
シミュレーションスペクトルによって示された、上記2つの集団の相違に対する低い感度から、また、分析した増殖性細胞および胞子の試料の分布が狭いことを示唆する電子顕微鏡観察から、さらなる簡略化が達成される。これらの近似の元で、式1は以下のようになる。
Figure 2005534336
式中、下付文字1はマクロ構造の特徴に相当し、2は内部構造の要素に相当する。式3および式4はスペクトルの解釈に対する初期式を構成する。
E.Coli(JM 109ATCC #53323)およびB.globigii胞子(ATCC #9372)は、American Type Culture Collection(ATCC)(ヴァージニア州マナサス)から入手し、P.agglomeransおよびB.subtilisはロスアラモス国立研究所(ニューメキシコ州ロスアラモス)より提供された。末端アミノ酸基を表すために用いた遊離のカルボキシル基およびアミノ基(すなわち、チロシン)、ならびにタンパク質分子内に埋没した発色団を表すために用いたn−アセチル/エチルエステル誘導体は、Sigma Aldrich(ミズーリ州セントルイス)より購入した。ジピコリン酸もSigma−Aldrichより入手した。
細胞懸濁物からのUv−vis透過スペクトルは、2°未満の受容角を有するダイオードアレイ分光計(HP 8443 Hewlett−Packard、カリフォルニア州パロアルト)を用いて記録した。すべての測定は1cm光路長のキュベットを用いて室温で行った。各サンプルを導入する前に、あらゆる迷光を考慮するために分光計のゼロ合わせを行った。懸濁用媒体中の不均質がもたらす影響を回避するために、元の試料を調製する際に用いたバッチからの対応する懸濁用媒体(滅菌脱イオン水)を用いて、バックグラウンドスペクトルを取得した。濃度よび粒子数の影響を排除するために、透過スペクトルを230〜900nmの間で平均光学密度によって正規化した。組成情報をより詳しく説明するために、スペクトルの一次導関数を数的に評価した。
生物学的に純粋な培養が必ずしも分光的に純粋な材料を含んでいるとは限らないので、培養物の洗浄および分離において特別の注意を払う。このことは、生育培地が強い吸収特性を有する場合に特に重要である。このような場合、分光測定の前に、以下のプロトコールに従って細胞を滅菌脱イオン水中で洗浄した。試料を入れた遠心チューブを、ベックマン遠心分離機12にセットし、4分間遠心分離した。チューブを遠心機から取り出し、1.0mLピペットを用いて上清をゆっくりと吸い取って捨てた。ペレットへの妨害を防ぐために、各チューブ内には少量の流体しか残らないようにした。残ったペレットを滅菌脱イオン水中に再懸濁し、数秒間ボルテックス攪拌した。洗浄工程は少なくとも2回繰り返した。分光測定を行って培地が除去されていることを確認した。洗浄工程はスペクトルに変化が見られなくなるまで繰り返した。最終の洗浄の後、清浄な細胞のペレットを滅菌脱イオン水に再懸濁し、これを試料の希釈にも使った。希釈のレベルは、1.2吸光単位(Au)未満の光学密度値を与えるように選択した。純粋細胞(胞子および増殖性細胞)の試料が得られた場合には、これらの細胞は分光測定の前に滅菌脱イオン水中に直接懸濁または希釈した。
式4のMie散乱係数は、多波長スペクトル計算を含み粒径分布を計算するように構成されたコンピュータプログラムを用いて算出した。このプログラムは、公知のコンピュータコードおよびテーブルに対して妥当性の確認を行ったものである。波長の関数としての式2中の水の屈折率n(λ)は、Thormahlenによって報告されている相関から計算した。
細胞のマクロ構造を近似する散乱群に関する平均屈折率は、2パラメータCauchy式を用いて評価した。研究対象とした微生物に対して得られたマクロ構造パラメータを、文献に報告されている屈折率とともに表1に示す。
Figure 2005534336
P.agglomeransの場合を除いて、推定屈折率は予想範囲に収まっている。この相違の原因は現在のところ分かっていないが、増殖性細胞に対して予想されたものより水分含量が低い(表1の最終行を参照)と読むことができる。
Figure 2005534336
内部構造に対する屈折率パラメータは、主として非吸収性のタンパク質が内部散乱要素を構成しているという仮定のもとで推定を行った。文献に報告されているデータの分析により以下の推定を行った。
Figure 2005534336
式3〜式4中の散乱要素に組み込まれた発色団に対応する光学特性を推定した。可能であれば、測定データを文献報告と比較し、よく合致していることを見いだした。
解釈モデルを測定スペクトルに適用すると、増殖性細胞間、増殖性細胞と胞子間、および異なる型の胞子間における量的な差異が生じる。そのために、式4〜式5を標準マルカート−レーベンベルグ(Marquardt−Levenberg)最小自乗アルゴリズムにおいて実行した。推定されたパラメータには、微生物(マクロ構造)の平均サイズと、内部散乱構造の平均サイズと、内部構造の体積比、および総ヌクレオチドおよびジピコリン酸濃度に換算した化学組成が含まれる。解釈モデルの定式化において吸収性および散乱性構造のそれぞれの中の発色団の影響を考慮することもできるが(式1〜式4)、当初は2つの仮説のみ、すなわち発色団がマクロ構造で、あるいは微生物の内部構造の一部として吸収および散乱するかどうかを評価した。パラメータの推定および2つの仮説の評価は、各微生物に対するマクロ構造の屈折率の値(表1)、および内部構造の屈折率の平均値(式5)を条件として行った。パラメータの推定のために用いたスペクトルデータは、220〜900nmの範囲に限定した。これは懸濁媒体の組成の変動の影響を最小限に抑えるためであった。
微生物の分光分析やそれらの特徴的フィンガープリントの同定に関連して多くの問題がある。分光計およびスペクトルの測定は主たる技術的挑戦を表すものではない。しかしながら、サンプリング処理、試料の調製、微生物の増殖状態、およびそれらの大きさ、形状および化学組成に関する自然の可変性は、それらのスペクトル反応に大きな相違をもたらしうる。微生物の特徴的フィンガープリントの同定のために、および解釈モデルの開発のために、これらの変数のいくつかを固定する必要がある。ここに報告するスペクトル測定の再現性は、滅菌脱イオン水で調製した細胞懸濁液に限定される。
以前の報告では、異なる型の微生物のUv−visスペクトルは大きく変化することが示されている。この報告において、細菌、増殖性細胞および胞子を分析して、それらの判別に対する多波長透過測定の可能性を探っている。図9は正規化した光学密度スペクトルと、E.Coli、P.agglomeransおよびB.globigiiの増殖性細胞に対して測定された一次導関数スペクトル(挿絵)を示す。スペクトルは幾分類似しているように見えるが同一ではなく、これはおそらく化学組成、特にDNAおよびRNAの相違によるものと考えられる。スペクトルの相違は一次導関数スペクトルにおいて特に認めることができ、一次導関数スペクトルは化学組成の相違を強調している(図10の挿絵)。スペクトルの類似性からは、それらの生物が類似した大きさと水分含量を有していることが予想される。図11はB.globigiiの胞子と増殖性細胞との比較を示している。胞子と増殖性細胞のスペクトルの間には顕著な違いが見られる。これらの相違は、胞子のみがジピコリン酸を含んでいることによると予想される。さらに、カルシウムが高濃度で存在することで胞子の屈折率が高くなり、結果としてそれらの散乱特性に影響が及ぼされる。B.globigiiとB.subtilisの胞子から得られるスペクトルを比較すると、大きな違いが見られる(図12)。挿絵の中に示した一次導関数スペクトルは、同じ吸収帯域を有しているが、その強度は明らかに違っている。多波長透過スペクトルの実験的測定から、分析した細菌細胞と胞子の間の定量的差異の証拠が得られる。
図3において、試料からの透過スペクトルを取得する(20)。懸濁用媒体によって吸収される波長は含まないことが好ましい。平均濁度は下記式により計算する(30)。
Figure 2005534336
式中、Mは取得した別個のデータ点波長の数であり、τoiはi番目の波長において測定した濁度を示し、試料スペクトルは試料を懸濁する懸濁用媒体によって吸収される波長を含んでいない。スペクトルを、懸濁用媒体によって吸収される範囲を除いて、平均濁度(30)に基づいて正規化する(40)。スペクトルフィンガープリントデータベース(60)にアクセスし、マッチングを行うために、取得したスペクトル20をデータベース60内の既知のスペクトルフィンガープリントと比較する。
図4は取得した透過スペクトルを同定する(20)ために、デコンボルーションを用いる本発明の実施形態を示したものであり、複数の細胞要素が、細胞要素寄与の光学特性データベース80から選択される(70)。寄与の和を、選択された吸収および/または散乱要素から計算する(90)。当業者によって知られるMieなどの適当な散乱理論(100)を適用してもよい。次に、算出されたスペクトル90および観測されたスペクトル20を比較して(110)、試料中に微生物が存在するかどうかを判定する。図5において、図4の代替実施形態が示されており、これにおいて、非偏光81および偏光82値が与えられ、取得したスペクトル20をより正確にデコンボルーションできるようになる。
図6において、光学特性データベース80から複数の細胞要素が選択され(70)、寄与の和が計算される(90)。計算されたスペクトルと観測されたスペクトルを比較し(110)、評価して(120)、所定の閾許容差で達成されているかどうかを判定する。スペクトルは最小自乗法を用いて比較することが好ましいが、当業者によって知られる代替方法も可能である。同定が行われると(130)、予め選択したモデルと関連した微生物が試料中に存在するとみなされる。あるいは、閾許容差内で合致しない場合には、新たな選択要素組に対して140を繰り返して、工程を繰り返してもよい。
図7は本発明において微生物に対する既存のモデルを用いた処理を示したものであり、同定のために少なくとも1つの被疑微生物を確立する(150)。少なくとも1つの微生物に対する所定のモデルを含む、設定された組の細胞要素のアレイにアクセスする(170)。設定された組(170)は光学特性データベース80から得られる。前に選択した(150)被疑微生物に対する所定モデルに対応する細胞要素の組を選択し(160)、寄与の和を計算し(90)、被疑微生物が試料中に存在するかを判定する。
図8において、同定のために少なくとも1つの被疑微生物を確立する(150)。少なくとも1つの被疑微生物のために既知の微生物学に基づいて、吸収および/または散乱しやすい細胞要素を確立する(180)。次に、選択される細胞要素の組み合わせにつき、定量データに対して妥当性確認を行う(190)。妥当である場合には、この組み合わせが前記少なくとも1つの微生物に対するモデル170を構成する。妥当でない場合には、細胞要素の新しい組み合わせを選択し、妥当性確認処理を繰り返す。
図13〜16は3つの増殖性細胞に対して、およびB.globigiiおよびB.subtilis胞子に対しての、測定スペクトルと計算スペクトルの典型的な比較を示したものである。各モデル成分からの算出された総光学密度に対する寄与、Beer−Lambert吸収として算出される対応する発色団の総吸収、および残余部(residuals)も図には含まれている。各成分によって寄与されるスペクトル特徴および総光学密度に対する発色団の劇的な影響に注目されたい。吸光係数は、個々の波長における吸収を決定するために分子基に適用される分光学的な項である。2つの構造と発色団が異なる様式でスペクトルの異なる部分に寄与する。残余部も何らかの相関を示すが、本発明が広範な原核微生物の測定スペクトルを十分に表すことが証明される。
研究対象としたすべての微生物に対して推定したパラメータに対する値を表2に、それらの近似推定誤差とともに報告する。パラメータ推定値に加えて、表2は微生物の体積および発色団の濃度について入手可能な文献データも示している。粒子体積および濃度の推定値は、完全に異なる方法によって得られる文献に報告される値の範囲に収まる。文献値とよく合致することは、モデルの仮定を簡略化していることからすると驚きに値する。2つの卓越した値が存在する。すなわち1つめはP.agglomeransに対して推定される比較的小さい体積であり、これは表1に報告した低い水分含量の説明となるかもしれない。2つめの値はB.subtilisに対する低DPA濃度推定値に対応する。しかしながら、DNA濃度の推定値は、この微生物に対する文献報告とよく合致することに注目されたい。推定される総ヌクレオチド濃度はE.Coli.に対する文献と極めてよく合致する。同様に、スペクトルデコンボルーションから得られたB.globigiiに対するDPA濃度は、胞子に対して文献に報告されている値とよく一致する。
残余部において観測された相関は、用いた近似および簡略化に基づいて説明することができる。特に、球体均等散乱近似を用いている。微生物の各集団および内部構造に対する平均サイズのみが推定されていた。また、総ヌクレオチド吸収の平均表象を用いており、発色性アミノ酸の寄与は無視されていた。最後の2つは、230〜300nmの領域において明らかな残余部における相関の原因となるかもしれない。本発明は、DNAやRNAなどの強力な発色団のスペクトル特徴を変えることが知られている、淡色効果も含んでいるかもしれない。この新しいモデルは、増殖生細胞と胞子などの複雑な生物構造の分光学的挙動を表すことができ、そのようなものとして、分析および鑑別に対する量的情報を与える。
上記および上記説明から明らかになる目的は、効果的に達成されており、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて上記の構成に何らかの変更を加えてもよいことがわかるであろう。上記説明に含まれるまたは添付の図面に示した全ての事項は、限定的な意味でははく説明的なものとして解釈すべきである。
前記請求項は、本明細書に記載した本発明の包括的および具体的な特徴のすべてをカバーすること意図するものであり、換言すると、本発明の範囲の全ての記述は、その範囲に入ると言えるかもしれない。微生物は地球上のほぼあらゆる環境に充満し、多数の人および動物の健康に毎日影響を及ぼし、多くの産業において重要であり、軍用およびテロリストの武器としての可能性が危惧されていることから、本発明に対する用途の範囲は、本明細書に記載した例示的な用途に限定されることはない。本発明について記載してきた。
図1は、原核細胞の略図を示す。 図2は、定量解釈モデルに対する吸収および散乱成分の概略図を示す。 図3は、正規化を利用する本発明の実施形態の略図を示す。 図4は、デコンボルーションを利用する本発明の実施形態の略図を示す。 図5は、偏光および非偏光の両方に対するデコンボルーションを利用する本発明の実施形態の略図を示す。 図6は、計算モデルを反復して導出する、本発明の実施形態の略図を示す。 図7は、所定のモデルが光学特性データベースから選択された細胞要素の組を規定する、本発明の実施形態の略図を示す。 図8は、計算モデルが既知の微生物の微生物学から導出される、本発明の実施形態の略図を示す。 図9は、E.Coli、P.agglomeransおよびB.globigiiの増殖性細胞の懸濁液からの正規化された光学密度スペクトルを示す。 図10は、B.globigiiの胞子および増殖生細胞の懸濁液からの正規化された光学密度スペクトル同士を比較した図を示す。 図11は、B.globigiiおよびB.subtilisの胞子の懸濁液からの正規化された光学密度スペクトル同士を比較した図を示す。 図12は、E.coliの測定された光学密度スペクトルと計算された光学密度スペクトルとを比較した図を示す。 図13は、P.agglomeransの測定された光学密度スペクトルと計算された光学密度スペクトルとを比較した図を示す。 図14は、B.globigii栄養細胞の測定された光学密度スペクトルと計算された光学密度スペクトルとを比較した図を示す。 図15は、B.globigii胞子の測定された光学密度スペクトルと計算された光学密度スペクトルとを比較した図を示す。 図16は、B.subtilis胞子の測定された光学密度スペクトルと計算された光学密度スペクトルとを比較した図を示す。

Claims (21)

  1. 多波長スペクトルからの微生物の検出および同定方法であって、
    試料を得る工程、
    試料からスペクトルを取得する工程、
    試料スペクトルの平均濁度を計算する工程、
    平均濁度に基づいて試料スペクトルを正規化する工程および
    試料スペクトルを既知のスペクトルライブラリと比較し、試料を同定する工程
    を含む方法。
  2. 平均濁度が、
    Figure 2005534336

    (式中、Mは取得する別個のデータ点波長の数であり、τoiはi番目の波長において測定される濁度を示す)によって算出される、請求項1記載の方法。
  3. 試料スペクトルが試料を懸濁している懸濁用媒体によって吸収される波長を含まない、請求項1記載の方法。
  4. 多波長スペクトルが偏光を含む、請求項1記載の方法。
  5. 多波長スペクトルが非偏光を含む、請求項1記載の方法。
  6. 多波長スペクトルが偏光および非偏光を含む、請求項1記載の方法。
  7. 多波長スペクトルからの微生物の検出および同定方法であって、
    試料を得る工程、
    試料からスペクトルを取得する工程、
    光学特性データベースから複数の成分値を選択する工程、
    成分値の和に基づいて濁度スペクトルを算出する工程および
    算出された濁度スペクトルを試料スペクトルと比較し、試料スペクトルが既知の微生物を示すかどうかを判定する工程、
    を含む、方法。
  8. スペクトル範囲が約180〜1100nmの間である、請求項7記載の方法。
  9. 複数の細胞成分値が発色団に対するものを含む、請求項7記載の方法。
  10. 複数の細胞成分値が細胞構造に対するものを含む、請求項7記載の方法。
  11. 複数の細胞成分値を構成する少なくとも1つの値が発色団であり、複数の細胞値を構成する少なくとも1つの値が細胞構造である、請求項7記載の方法。
  12. モデル濁度スペクトルが、そのマクロ構造、化学組成および内部構造の和に従って算出される、請求項7記載の方法。
  13. 複数の成分値が核酸に対する少なくとも1つの値を含む、請求項7記載の方法。
  14. 複数の成分値が発色性アミノ酸に対する少なくとも1つの値を含む、請求項7記載の方法。
  15. 複数の成分値がジピコリン酸に対する少なくとも1つの値を含む、請求項7記載の方法。
  16. 多波長スペクトルが偏光を含む、請求項7記載の方法。
  17. 多波長スペクトルが非偏光を含む、請求項7記載の方法。
  18. 多波長スペクトルが偏光および非偏光を含む、請求項7記載の方法。
  19. 光学特性データベースから複数の成分値を選択する工程が、さらに、
    少なくとも1つの微生物に関連する解釈モデルを樹立する工程および
    該モデルにしたがって複数の成分値を選択する工程、
    を含む、請求項7記載の方法。
  20. 少なくとも1つの微生物に関連する解釈モデルを樹立する工程が、さらに、
    前記少なくとも1つの微生物の既知の微生物学に基づいて、吸収および散乱し易い細胞要素のアレイを同定する工程、
    該細胞要素のアレイを定量データに対して妥当性確認する工程および
    妥当性確認されたアレイを、解釈モデルとして少なくとも1つの微生物に関連づける工程
    を含む、請求項19記載の方法。
  21. 少なくとも1つの微生物に関連する解釈モデルを樹立する工程が、さらに
    光学特性データベースから細胞要素の第1の組み合わせを選択する工程、
    該第1の組み合わせからの寄与の和を算出して、計算されたスペクトルを既知の微生物の参照スペクトルと比較する工程および
    計算されたスペクトルと参照スペクトルとが相関するまで、細胞要素のさらなる組み合わせに対して反復する工程
    を含む、請求項19記載の方法。
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