JP2005533766A - アレルギー反応の治療方法 - Google Patents

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Abstract

治療が必要な哺乳類の喘息以外のアレルギー反応を治療する方法であって、前記アレルギー反応の治療に有効である量のテトラサイクリン化合物を前記哺乳類に投与することを含む方法。

Description

発明の詳細な説明
本件出願は、2002年5月20日提出の米国仮出願第60/382,127号の利益を主張する。前記出願は、参照によって本明細書に取り込まれる。
発明の背景
アレルギー反応は免疫系がアレルゲンと呼ばれる1つ以上の物質と過剰に反応する状態である。アレルギー反応は感作と呼ばれるプロセスによって生じる。感作は最初の接触で、又は短い期間で、又は数年に渡って繰り返し曝露されることによっても生じ得る。アレルゲンは特定のアレルギーを持たない個体には一般に全く無害である。
アレルギーのヒトが特定のアレルゲンに曝露されるたびに、同じ反応が生じると考えられ、やがてその反応はより激しくなる。アレルギー反応が引き起こされる物質に曝露されるレベルは、個人のアレルギー閾値である。
アレルギー反応は、軽いものから重度のものまで多くの態様がある。軽い症状は、発疹又は消化不良のようなわずかな不快感を含んでいる。重い症状は、皮膚又は粘膜の激しい炎症、呼吸困難又はアナフィラキシーショックを含んでいる。まれなケースであるが、アレルギー反応は致命的となる場合がある。
ここ10年から15年の間、アレルギーの罹患率は西側諸国で劇的に増加している。先進西側諸国の人口の少なくとも15〜20%は季節性鼻炎、蕁麻疹又は喘息のようなアレルギー反応を患っていると見積もられている。
アレルゲンへの最初の曝露によって、形質細胞が刺激されて抗体、例えばIgEを生成すると考えられている。これらの抗体は、肥満細胞の高親和性IgE受容体(FcεRI)と結合する。肥満細胞は、結合組織並びに鼻、気管支、肺及び胃腸管の粘膜に豊富に存在する免疫系の骨髄由来細胞である。肥満細胞の細胞質は、ヒスタミン、サイトカインのような炎症の活性介在物質、及び肥満細胞プロテアーゼ(すなわち、トリプターゼ、キマーゼ及びカルボキシペプチダーゼA)を含む細胞内顆粒によって満たされる。活性化によって、肥満細胞はその介在物質を放出すると考えられる。
アレルギー症状を軽減するための最も一般に使用される薬剤は抗ヒスタミン薬である。抗ヒスタミン薬は1型ヒスタミン受容体をブロックし、それによってヒスタミン誘導反応の一部を阻止する。しかしながら、ヒスタミン受容体のブロックは一部のアレルゲン誘導症状を増大させる場合がある。肥満細胞の形質膜におけるヒスタミン受容体の作用は、活性化肥満細胞によって、例えばサイトカインの分泌を阻害する負のフィードバック機構として作用する。したがって、アレルギー反応の一部の症状はヒスタミンの影響をブロックすることによって軽減されるが、肥満細胞誘導サイトカインによって誘導される炎症反応は阻害されず、負のフィードバック機構の減弱によって増大さえする場合がある。
したがって、アレルギー反応を効果的に治療する改善された方法が必要とされている。
発明の概要
一実施態様において、本発明は、治療が必要な哺乳類の喘息以外のアレルギー反応を治療する方法を提供する。本方法は、アレルギー反応の治療に有効である量のテトラサイクリン化合物を哺乳類に投与することを含む。好ましくは、テトラサイクリン化合物は抗生作用を実質的にもたない。
別の実施態様において、本発明は、治療が必要な哺乳類の喘息を治療する方法を提供する。本方法は、ビスホスホナート化合物を投与しないで、アレルギー反応の治療に有効である量のテトラサイクリン化合物を哺乳類に投与することを含む。好ましくは、テトラサイクリン化合物は実質的に抗生作用をもたない。
発明の詳細な説明
本発明は哺乳類のアレルギー反応の治療方法を提供する。
本明細書で用いられるように、アレルギー反応は、アレルギー反応の少なくとも1つの症状を生じる後の曝露において免疫反応の結果生じる特定のアレルゲンへの曝露によって誘導される過敏症の任意の状態を含む。アレルゲンは、IgE抗体依存性様式の感受性の高い哺乳類の肥満細胞の活性を誘導できる任意のアレルギー物質である。
本明細書の目的で、アレルゲンには、アレルゲンの公知のすべてのタイプが含まれる。アレルゲンの例としては、草、花粉、カビの胞子、ネットル、ウルシ、チリダニ、ふけ及び獣毛のような呼吸器アレルゲン、薬物アレルゲン、牛乳、卵、ピーナッツ、イチゴ、小麦、甲殻類及び海鮮物のような食物アレルゲン、血流中の異物、ハチ刺されのような虫刺されのあと、ラテックス及び太陽光が挙げられる。
本明細書で使用されるように、アレルギーには、すべての公知のタイプのアレルギーが含まれる。アレルギーの例としては、アトピー性アレルギー、細菌性アレルギー、気管支アレルギー(すなわち、喘息)、寒冷アレルギー(すなわち、寒冷蕁麻疹、血管性水腫)、接触アレルギー(すなわち、接触性皮膚炎)、遅延型アレルギー、薬物アレルギー、食物又は消化管アレルギー、遺伝アレルギー、即時アレルギー、潜在性アレルギー、物理アレルギー(例えば、光過敏性、コリン性蕁麻疹)、季節性アレルギー性鼻炎(すなわち、花粉症)、アトピー性鼻炎、多価アレルギー、アレルギー性結膜炎、自己免疫疾患及び自然発症アレルギーが挙げられる。
アレルギー反応の症状には、例えば皮膚発疹、掻痒、炎症又は腫脹、充血した及び腫れぼったい眼、鼻水、激しい鼻の炎症、鼻ポリープ、喘鳴、息切れ、胃腸障害(すなわち、嘔吐、下痢)、粘膜の炎症及びアナフィラキシーショックが含まれる。
アレルギー反応は、感受性の高い哺乳類のアレルゲンへの曝露によって生じる。曝露は、例えばアレルゲンに触れること、アレルゲンを吸収すること、アレルゲンを摂取すること、アレルゲンの存在下にいること等によって生じる。
本発明の一実施態様において、喘息を除くアレルギー反応の治療方法が提供される。本方法はテトラサイクリン化合物の投与を含む。テトラサイクリン化合物は、アレルギー反応の治療に有効である量で投与される。好ましくは、テトラサイクリン化合物は実質的に抗生作用をもたない。
本発明の別の実施態様において、喘息の治療方法が提供される。本方法は、ビスホスホナートを投与しないで、テトラサイクリン化合物を投与することを含む。テトラサイクリン化合物は喘息の治療に有効である量で投与される。好ましくは、テトラサイクリン化合物は実質的に抗生作用をもたない。
ビスホスホナート化合物は無機ピロホスホン酸に関連する。ビスホスホナートとしては、非限定的例として、アレンドロナート((4-アミノ-1-ヒドロキシブチリデン)ビスホスホン酸)、クロドロナート(ジクロロメタンジホスホン酸)、エチドロナート((1-ヒドロキシエチリデン)ジホスファン酸)及びプアミドロナート((3-アミノ-1-ヒドロキシプロピリデン)ビスホスホン酸)、またリセドロナート([-ヒドロキシ-2-(3-ピリジニル)エチリデン]ビスホスホン酸)、チルドロナート(すなわち、チルドロン酸([[(4-クロロフェニル)チオ]メチレン]ビスホスホン酸)及びゾレンドロナートが挙げられる。
本発明のテトラサイクリン化合物は、また他の抗アレルギー、抗炎症及び抗喘息薬と組み合わせて使用してもよい。
テトラサイクリン類は、テトラサイクリンが親化合物である化合物の分類である。テトラサイクリン化合物には、それらの製薬的に許容性の塩が含まれる。テトラサイクリンは、以下の一般構造を有する。





Figure 2005533766
多環核の数体系は以下の通りである。
Figure 2005533766
テトラサイクリンのみならず、5-ヒドロキシ(オキシテトラサイクリン、例えばテラマイシン)及び7-クロロ(クロロテトラサイクリン、例えばオーレオマイシン)誘導体は天然に存在し、すべて周知の抗生物質であり、本発明の方法での使用に適している。7-ジメチルアミノテトラサイクリン(ミノマイシン)及び6α-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリン(ドキシサイクリン)のような半合成抗生物質誘導体も適している。
抗生物質テトラサイクリン化合物のくつかの例としては、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、クロルテトラサイクリン、デメクロサイクリン、ライムサイクリン及びサンサイクリンが挙げられる。ドキシサイクリンは、好ましくはそのヒクラート塩(hyclate salt)として、又は水和物、好ましくは一水和物として投与される。
非抗生物質テトラサイクリン化合物は、構造的に抗生物質テトラサイクリンに関連するが、以下に詳細に述べるように、化学的修飾によって実質的又は完全にその抗生作用が除去されている。例えば、非抗生物質テトラサイクリン化合物は、非抗生物質テトラサイクリンの濃度がドキシサイクリンの濃度の少なくとも約10倍、好ましくは少なくとも約25倍の濃度でなければ、ドキシサイクリンの抗生作用に匹敵する抗生作用を達成することができない。
化学的に修飾された非抗生物質テトラサイクリン(CMTs)の例としては、4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-1)、テトラサイクリノニトリル(CMT-2)、6-デメチル-6-デオキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-3)、7-クロロ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-4)、テトラサイクリンピラゾール(CMT-5)、4-ヒドロキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-6)、4-デ(ジメチルアミノ)-12α-デオキシテトラサイクリン(CMT-7)、6-デオキシ-5α-ヒドロキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-8)、4-デ(ジメチルアミノ)-12α-デオキシアンヒドロテトラサイクリン(CMT-9)、4-デ(ジメチルアミノ)ミノサイクリン(CMT-10)が挙げられる。(COL及びCMTは、この明細書全体にわたって交換可能に使用される。)
化学的に修飾された非抗生物質テトラサイクリンのさらなる例としては、構造C〜Zが挙げられる。(構造のインデックスを参照せよ。)
本発明の目的では、テトラサイクリン誘導体は、いずれのテトラサイクリン誘導体でもよく、2001年5月18日提出の国際出願第PCT/US01/16272号及び2002年10月18日提出の米国特許出願第10/274,841号に一般的又は具体的に開示されている化合物が挙げられる(それらは参照によって本明細書に取り込まれる)。
テトラサイクリン化合物は、該化合物の製薬的に許容性の塩の形態でよい。製薬的に許容性の塩は、対応するテトラサイクリン化合物と酸又は塩基から調製される。酸は、無機又は有機酸でよい。無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、ヨウ化水素酸、硫酸、及びリン酸が挙げられる。有機酸の例としては、カルボン酸及びスルホン酸が挙げられる。有機酸は、脂肪族、芳香族、脂肪族-芳香族又は芳香族-脂肪族でよい。有機酸のいくつかの例としては、ギ酸、酢酸、フェニル酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルクロン酸、マレイン酸、フロ酸、グルタミン酸、安息香酸、トルイル酸、アントラニル酸、サリチル酸、マンデル酸、エンボン(パモン)(embonic(pamoic))酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、パンテノン酸、ベンゼンスルホン酸、ステアリン酸、スルファニル酸、アルギニン酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、グロン酸、アリールスルホン酸、及びガラクツロン酸が挙げられる。適切な有機塩基は、例えば、N,N-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、塩素、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N-メチルグルカミン)、及びプロカインが挙げられる。
テトラサイクリン化合物は、アレルギー反応の治療に有効であるが、実質的に抗生作用のない量で投与される。治療は、アレルギー反応に関連する症状の減少又は抑制を生じる場合に有効である。
哺乳類に投与されるテトラサイクリン化合物の最少有効量は、アレルギー反応を有効に治療できる最低量である。最少量のいくつかの例としては、10%、20%、30%及び40%の抗生量が挙げられる。
哺乳類に投与されるテトラサイクリン化合物の最大有効量は、微生物、例えば細菌の成長を有意には妨げない最大量である。最大量のいくつかの例としては、50%、60%、70%及び80%の抗生量が挙げられる。
投与されるテトラサイクリン化合物の量は、日毎の用量及び血清レベルによって決めることができる。
例えば、有意な抗生作用を有するテトラサイクリン化合物は、抗生物質用量の10〜80%という用量で投与することができる。さらに好ましくは、抗生物質テトラサイクリン化合物は、抗生物質用量の40〜70%という用量で投与される。
日毎の抗生物質用量はこの分野で知られている。テトラサイクリンファミリーのメンバーの抗生物質用量のいくつかの例としては、50、75、及び100mg/日のドキシサイクリン;50、75、100、及び200mg/日のミノサイクリン;1日1、2、3、又は4回の250mgのテトラサイクリン;1000mg/日のオキシテトラサイクリン;600mg/日のデメクロサイクリン;及び600mg/日のライムサイクリンが挙げられる。
定常状態の薬物動態学に基づいたテトラサイクリンの最大の非抗生物質用量の例は、以下の通り:ドキシサイクリンでは20mg/1日に2回;1日に1、2、3又は4回の38mgのミノサイクリン;及び1日に1、2、3又は4回の60mgのテトラサイクリンである。
好ましい実施形態では、ドキシサイクリンを約30〜約60mgの1日量で投与されるが、有意な抗生効果の閾値未満にヒト血漿内濃度を維持する。
特に好ましい実施形態では、ドキシサイクリンヒクラート(hyclate)が1日2回20mgの用量で投与される。このような製剤は、商標名Periostat(登録商標)でペンシルバニア州、ニュータウンのCollaGenex Pharmaceuticals,Inc.によって歯周病用に販売されている。
血清レベルによって記述されるテトラサイクリン化合物の投与量は以下の通りである。
抗生物質テトラサイクリン化合物は、有利には血清テトラサイクリン濃度が最少の抗生物質血清濃度の10〜80%、好ましくは40〜70%となる量で投与される。この最少の抗生物質血清濃度は、有意な抗生効果を及ぼすことが分かっている最低濃度である。
テトラサイクリンファミリーのメンバーの適切な抗生物質血清濃度のいくつかの例は以下の通りである。成人に投与される2個の100mgミノサイクリンHCl錠剤という1回分の用量は、1時間にわたって0.74〜4.45μg/mlの範囲のミノサイクリン血清レベルとなる。平均レベルは2.24μg/mlである。
24時間の間に6時間ごとに投与される250mgのテトラサイクリンHClは、約3μg/mlのピーク血漿濃度をもたらす。24時間の間に6時間ごとに投与される500mgのテトラサイクリンHClは、4〜5μg/mlの血清濃度レベルをもたらす。
一実施形態では、テトラサイクリン化合物は、約0.1〜10.0μg/ml、さらに好ましくは0.3〜5.0μg/mlの血清濃度になる量で投与することができる。例えば、ドキシサイクリンは、約0.1〜0.8μg/ml、さらに好ましくは0.4〜0.7μg/mlの血清濃度になる量で投与される。
定常状態の薬物動態学に基づいたテトラサイクリンの血漿抗生物質閾値レベルのいくつかの例は、次の通り:ドキシサイクリンでは1.0μg/ml;ミノサイクリンでは0.8μg/ml;及びテトラサイクリンでは0.5μg/mlである。
非抗生物質テトラサイクリン化合物は、微生物の無差別な死滅、及び抵抗性微生物の出現のリスクを回避しながら、抗生物質テトラサイクリンよりも高い量で使用できる。例えば、6-デメチル-6-デオキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-3)は、約40〜約200mg/日の用量、つまり約1.55μg/ml〜約10μg/mlの血清レベルになる量で投与することができる。
特定の場合のテトラサイクリン化合物の実際に好ましい量は、調製される特定の組成物、適用態様、特定の適用部位、及び治療される被験者(例えば、年齢、性別、大きさ、薬物耐性など)によって変わるだろう。
好ましくは、テトラサイクリン化合物及びその塩は、低い光毒性を有するか、又は光毒性が許容できる血清レベルになる量で投与される。光毒性は、化学的に誘導される感光性である。このような感光性は、光、特に紫外線にさらされたとき、皮膚を損傷、例えば日焼け、水疱、加齢、紅斑及び湿疹様病変に感受性にならしめる。テトラサイクリン化合物の好ましい量は、1日の全用量40mgのドキシサイクリンの投与によって生じるより多くない光毒性を生成する。
光毒性を定量化ための方法はいくつかある。1つの方法は、いわゆる光刺激係数(PIF)である。PIFは光のない状態でのIC50値と光が当たっている状態でのIC50値の比である。
PIF値の計算において、検定手順から得られるデータは異なる方法によって解釈できる。例えば、1999年3月2日から1999年4月16日の間、PIF値は光毒性ソフトウエアを用いて得られていたが、そのカーブフィッティングアルゴリズムは当時受け入れられていた。本明細書において、この初期の光毒性計算をPIF1と呼ぶ。PIF1値が1である場合、化合物は測定可能な光毒性を持たないと考えられる。5よりも大きいPIF1値は化合物の光毒性の可能性の指標である。
以下の実施例37に詳細に説明されるように、3T3光毒性検定は1999年4月から多くの検証を受け、今では経済協力開発機構(OECD)によってドラフトガイドラインに組み込まれている(ドラフトガイドライン432)。本明細書において、この改訂された光毒性計算をPIF2と呼ぶ。2未満のPIF2値は光毒性を持たないと考えられ、2〜5未満である場合には光毒性の可能性があると考えられ、5以上である場合には明らかに光毒性を持つと考えられる。
PIF2値はPIF1値よりも洗練されている。PIF1とPIF2との定性的な違いは、重要ではない。例えば、COL 10とCOL 1002の平均PIF1値はそれぞれ1.82と1.0である。COL 10とCOL 1002の平均PIF2値はそれぞれ2.04と1.35である。
実施例セクションで説明されるように、PIF値は多くの化合物で決定できない。相対的な光毒性を定量化する他の方法は平均光効果(MPE)と呼ばれる。MPE値は実質的にすべての場合に化合物について決定できる。したがって、MPE値はより一貫性があり、PFE値よりも信頼できる。
MPEは光が当たっている試験化学物質によって誘導される光毒性と光がないときの試験化学物質によって誘導される光毒性との違いの測定である。個々のデータ点のブートストラップ分析から生成される2つの用量応答曲線を用いて選択される用量の範囲にわたってその応答を比較する(Holzhutter 1995及び1997)。例は図3に示される(Peters及びHolzhutter(2002))。この分析方法は、IC50値が一方又は両方の濃度応答曲線について計算できない場合について特に適している。
0.1未満のMPE値(負の値を含む)は、光毒性を持たないことを示すと考えられ、0.1〜0.15未満の値は光毒性をもつ可能性が考えられ、0.15以上の値は明らかに光毒性を持つと考えられる。
低い光毒性を有するテトラサイクリン誘導体のクラスはミノサイクリンの光毒性の約75%未満であり、好ましくは約70%未満、より好ましくは約60%未満、最も好ましくは約50%未満である。ミノサイクリンは約2.04のPIF1及び約0.041のMPEをもつ。
低い光毒性を有するテトラサイクリン化合物誘導体のクラスには、約1、すなわち1〜約2、好ましくは1〜約1.5のPIF1又はPIF2値を有する誘導体が含まれる。低い光毒性を有するテトラサイクリン誘導体のクラスは、好ましくは0.1未満のMPE値を有する。このクラスのメンバーには、これに限定されないが、下記一般式を有するテトラサイクリン化合物が含まれる。
構造K
(式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
R7 R8 R9
水素 水素 アミノ
水素 水素 パルミトアミド
水素 水素 ジメチルアミノ
トリメチルアンモニウム 水素 水素)
及び
構造L 構造M
構造N 構造O
(式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
R7 R8 R9
水素 水素 アセトアミド
水素 水素 ジメチルアミノアセトアミド
水素 水素 ニトロ
水素 水素 アミノ)
及び
構造P
(式中、まとめてR8、及びR9は、それぞれ水素及びニトロである。)
テトラサイクリン化合物は、好ましくは全身又は局所投与される。この明細書の目的では、“全身投与”は、血流中に化合物を吸収させる方法によるヒトへの投与を意味する。
例えば、テトラサイクリン化合物は、技術的に公知のいずれの方法によっても経口投与することができる。例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、トローチ剤、エリキシル剤、懸濁液、シロップ剤、ウエハース、チューインガム等によって経口投与することができる。
さらに、テトラサイクリン化合物を経腸的、非経口的(例えば、静脈内、筋肉内又は皮下に、注射用溶液若しくは懸濁液として)、腹腔内又は直腸投与することができる。投与は、鼻腔内に、例えば鼻腔内スプレーの形態で、又は経皮的に、例えばパッチの形態で投与することもできる。喘息の治療のために、吸入による投与が好ましい。
上述の医薬目的で、本発明のテトラサイクリン化合物は、本技術の熟練家に理解されるように、それ自体で、任意に適切な製薬キャリヤー(媒体)又は賦形剤と共に医薬品を調製することができる。これら製剤は従来の化学的方法に従って製造することができる。
経口用途の錠剤及びカプセルの場合、普通用いられるキャリヤーとしては、ラクトース及びコーンスターチが挙げられる。通常ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤が添加される。キャリヤー及び賦形剤のさらなる例として、ミルク、糖、特定タイプのクレー、ゼラチン、ステアリン酸若しくはその塩、ステアリン酸カルシウム、タルク、植物脂肪若しくは油、ゴム及びグリコールが挙げられる。
経口投与のために水性懸濁液を用いる場合、通常乳化剤及び/又は懸濁剤を添加する。さらに、経口組成物に甘味及び/又は香味剤を添加してよい。
筋肉内、腹腔内、皮下及び静脈内用途では、テトラサイクリン化合物の無菌溶液を使用することができる。溶液のpHを適宜調整して緩衝させることができる。静脈内用途では、溶質の全濃度を調節して製剤に等張性を与えることができる。
本発明のテトラサイクリン化合物は、さらにミョウバン、安定剤、緩衝液、着色剤、香味剤などのような1種以上の製薬的に許容性の添加成分を含むことができる。
テトラサイクリン化合物を間欠的に投与してもよい。例えば、1日に1〜6回、好ましくは1日に1〜4回テトラサイクリン化合物を投与することができる。
代わりに、テトラサイクリン化合物を徐放投与することができる。徐放投与は、特定の時間にわたって薬物の特定レベルを達成するための薬物送達の方法である。レベルは、典型的に血清濃度で測定される。徐放によってテトラサイクリン化合物を送達する方法のさらなる詳細は、2001年4月5日に提出され、ペンシルバニア州ニュータウンのCollaGenex Pharmaceuticals,Inc.に譲渡されている米国仮出願第60/281,854号に記載されている。上記出願は、参照によってその全体が本明細書に取り込まれる。例えば、40mgのドキシサイクリンを24時間にわたって徐放投与することができる。
局所投与について、テトラサイクリン化合物は、ゲル、膏薬、ローション、クリーム、軟膏、洗眼液(すなわち、点眼)などのような局所用途に適していると考えられるキャリヤー組成物に入れられる。キャリヤー組成物は、患部に直接適用できる支持基材又はマトリックスに組み込むこともできる。支持基材又はマトリックスの例としては、ガーゼ又は包帯が挙げられる。
キャリヤー組成物は、約25%(w/v)までの量でテトラサイクリン化合物を含むことができる。約0.1%〜約10%の量が好ましい。
局所適用は、限られた体内分布のみを有する特定のテトラサイクリン化合物(例えば、CMT-5)について好ましい。
本発明では、テトラサイクリン化合物の局所及び全身投与を組合せ又は協調させた投与も考えられる。例えば、全身的に非吸収性の非抗生物質テトラサイクリン化合物は局所的に投与することができ、実質的な吸収と有効な全身分布が可能なテトラサイクリン化合物は、全身投与することができる。
テトラサイクリン化合物は、技術的に公知の方法で調製される。例えば、天然のテトラサイクリンは、その抗生特性を失わずに修飾することができるが、該構造の特定要素は保持されなければならない。基礎的なテトラサイクリン構造に行える修飾と行えない修飾については、Mitshcerによって、The Chemistry of Tetracyclines, Chapter 6, Marcel, Publishers, New York(1978)でレビューされている。Mitshcerによれば、テトラサイクリン環系の位置5〜9の置換基は、抗生特性を完全に失わずに修飾し得る。しかし、基礎的な環系に対する変更又は位置1〜4及び10〜12の置換基の置換は、一般に、実質的に低いか又は有効な抗生作用のない合成テトラサイクリンをもたらす。
テトラサイクリン化合物のさらなる調製方法については、実施例で述べる。
実施例
以下の実施例は、本発明のさらなる理解を与えるために役立つが、いかなる場合にも本発明の有効な範囲を制限するものではない。
化合物の調製
実施例1
4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-ニトロテトラサイクリンスルフェート
0℃の25mlの濃硫酸中1ミリモルの4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンの溶液に1.05ミリモルの硝酸カリウムを添加した。生成した溶液を氷浴温度で15分間撹拌し、1リットルの撹拌冷エーテルに注いだ。沈殿固体を安定させ、溶媒の大部分をデカントした。残存物質を焼結ガラスロートを通じてろ過し、集めた固体を冷エーテルでよく洗浄した。生成物を真空デシケーター内で一晩中乾燥させた。
実施例2
9-アミノ-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
30mlのエタノール中、実施例1の9-ニトロ化合物300mgの溶液に50mgのPtO2を添加した。混合物を理論量の水素が吸収されるまで、大気圧で水素化した。系に窒素を流し、触媒PtO2をろ過し、ろ液を一滴ずつ300mlのエーテルに添加した。分離した生成物をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例3
9-アセトアミド-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
2.0mlの1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン中、実施例2の9-アミノ-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート500mgのよく撹拌した冷溶液に、500mgの炭酸水素ナトリウム、次いで0.21mlの塩化アセチルを添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、ろ過し、ろ液を500mlのエーテルに一滴ずつ添加した。分離した生成物をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例4
4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-ジアゾニウムテトラサイクリンスルフェート
氷浴内で冷却されたメタノール内の10mlの0.1N塩酸中、実施例2の9-アミノ-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート0.5gの溶液に、0.5mlの亜硝酸n-ブチルを添加した。溶液を氷浴温度で30分間撹拌してから、250mlのエーテル中に注いだ。分離した生成物をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例5
9-アジド-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
10mlの0.1Nメタノール性塩酸中、実施例4の4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-ジアゾニウムテトラサイクリンスルフェートの0.3ミリモル溶液に、0.33ミリモルのナトリウムアジドを添加した。混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を200mlのエーテル中に注いだ。分離した生成物をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例6
9-アミノ-8-クロロ-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
実施例4の9-アジド-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンハイドロクロライド1gを、0℃のHCLで飽和している10mlの濃硫酸に溶かした。混合物を氷浴温度で1.5時間撹拌してから500mlの冷エーテルに一滴ずつゆっくり添加した。分離した生成物をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例7
4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-エトキシチオカルボニルチオ-テトラサイクリンスルフェート
15mlの水中、実施例4の4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-ジアゾニウムテトラサイクリンスルフェートの1.0ミリモル溶液を、15mlの水中1.15ミリモルのエチルキサントゲン酸カリウムの溶液に添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。分離した生成物をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例8A
ニトロ化の一般的な手順
0℃の25mlの濃硫酸中1ミリモルの4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンに、1ミリモルの硝酸カリウムを撹拌しながら添加した。反応溶液を15分間撹拌してから100gの割氷中に注いだ。水溶液を各回20mlのブタノールで5回抽出した。ブタノール抽出液を各回10mlの水で3回洗浄し、体積25mlまで真空中濃縮した。沈殿した明黄色の結晶性固体をろ過し、2mlのブタノールで洗浄し、60℃で2時間真空中乾燥させた。この固体は、2つのモノニトロ異性体の混合物だった。
実施例8B
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-9-ニトロテトラサイクリン
25mlのメタノール中、4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリン(2異性体の混合物)からのニトロ化生成物980mgに十分なトリエチルアミンを添加して固体を溶かした。ろ過溶液(pH9.0)を濃硫酸でpH5.2に調整した。結晶性の黄色固体(236mg)を得た(収率29%)。この時点でこの物質はかなり純粋で、少量の7-異性体を含有するだけだった。最終的な精製は、珪藻土充填カラムと、溶剤系:クロロホルム:ブタノール:0.5Mリン酸緩衝液(pH2)(16:1:10)を用いて液体分配クロマトグラフィーによって行った。
実施例9
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-7-ニトロテトラサイクリン
実施例8のメタノールろ液を即座に濃硫酸でpH1.0に調整した。明黄色の結晶性固体が硫酸塩として得られた。この硫酸塩の水溶液(25mg/ml)を、2Nの炭酸ナトリウムでpH5.2に調整して精製遊離塩基を得た。
実施例10
9-アミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリン
30mlのエタノール中、実施例8で調製した9-ニトロ化合物300mgの溶液に、50mgのPtO2を添加した。混合物を理論量の水素が吸収されるまで大気圧で水素化した。系に窒素を流し、PtO2触媒をろ過し、ろ液を300mlのエーテルに一滴ずつ添加した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例11
9-アセトアミド-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
2.0mlの1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン中、実施例10の9-アミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート500mgのよく撹拌した冷溶液に、500mgの炭酸水素ナトリウム、次いで0.21mlの塩化アセチルを添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、ろ過し、ろ液を500mlのエーテルに一滴ずつ添加した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例12
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-9-ジアゾニウムテトラサイクリンスルフェート
氷浴内で冷却されたメタノール内の10mlの0.1N塩酸中、実施例10の9-アミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート0.5gの溶液に、0.5mlの亜硝酸n-ブチルを添加した。溶液を氷浴温度で30分間撹拌してから、250mlのエーテル中に注いだ。分離した固体をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例13
9-アジド-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
10mlの0.1Nメタノール性塩酸中、実施例12の4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-9-ジアゾニウムテトラサイクリンスルフェートの0.3ミリモル溶液に、0.33ミリモルのナトリウムアジドを添加した。混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を200mlのエーテル中に注いだ。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例14
9-アミノ-8-クロロ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
実施例13の9-アジド-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンハイドロクロライド1gを、0℃のHCLで飽和している10mlの濃硫酸に溶かした。混合物を氷浴温度で1.5時間撹拌してから500mlの冷エーテルに一滴ずつゆっくり添加した。分離した固体をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例15
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-9-エトキシチオカルボニルチオテトラサイクリンスルフェート
15mlの水中、実施例12の4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-9-ジアゾニウムテトラサイクリンスルフェートの1.0ミリモル溶液を、15mlの水中1.15ミリモルのエチルキサントゲン酸カリウムの溶液に添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例16
9-ジメチルアミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
10mlのエチレングリコールモノメチルエーテル中、実施例10の9-アミノ化合物100mgの溶液に、0.05mlの濃硫酸、0.4mlの40%水性ホルムアルデヒド溶液及び炭素上の10%パラジウム触媒100mgを添加した。混合物を大気圧及び室温下20分間水素化した。触媒をろ過し、ろ液をエバポレートして減圧下乾燥させた。残渣を5mlのメタノールに溶かし、この溶液を100mlのエーテルに添加した。分離した生成物をろ過し、乾燥させて98mgを得た。
実施例17
7-アミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリン
この化合物は、手順A又はBで調製できる。手順A.30mlのエタノール中、実施例1の7-ニトロ化合物300mgの溶液に50mgのPtO2を添加した。混合物を理論量の水素が吸収されるまで、大気圧で水素化した。系に窒素を流し、触媒PtO2をろ過し、ろ液を一滴ずつ300mlのエーテルに添加した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
手順B.1gの6-デオキシ-4-デジメチルアミノ-テトラサイクリンを7.6mlのTHFと10.4mlのメタンスルホン酸に-10℃で溶かした。混合物を0℃まで温めた後、0.86gのジベンジルアゾジカルボキシレートの溶液を添加し、混合物を0℃で2時間撹拌して7-[1,2-ビス(カルボベンジルオキシ)ヒドラジノ]-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンを得た。この物質1ミリモルの70mlの2-メトキシエタノール中の溶液と、300mgの10%Pd-Cを室温で水素化し、7-アミノ-6-デオキシ-4-デジメチルアミノテトラサイクリンを得た。
実施例18
7-アミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシ-4-デジメチルアミノテトラサイクリン
1gの6-デオキシ-5-ヒドロキシ-4-デジメチルアミノテトラサイクリン3を7.6mlのTHF及び10.4mlのメタンスルホン酸に-10℃で溶かした。混合物を0℃まで温めた後、0.5mlのTHF中0.86gのジベンジルアゾジカルボキシレートの溶液を添加し、混合物を0℃で2時間撹拌して7-[1,2-ビス(カルボベンジルオキシ)ヒドラジノ]-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンを得た。この物質1ミリモルの70mlの2-メトキシエタノール中の溶液と、300mgの10%Pd-Cを室温で水素化し、7-アミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンを得た。
実施例19
7-アセトアミド-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンスルフェート
2.0mlの1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン中、実施例18の7-アミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンスルフェート500mgのよく撹拌した冷溶液に、500mgの炭酸水素ナトリウム、次いで0.21mlの塩化アセチルを添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、ろ過し、ろ液を500mlのエーテルに一滴ずつ添加した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例20
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシ-7-ジアゾニウムテトラサイクリンハイドロクロライド
氷浴内で冷却されたメタノール内の10mlの0.1N塩酸中、実施例20の7-アミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンスルフェート0.5gの溶液に、0.5mlの亜硝酸n-ブチルを添加した。溶液を氷浴温度で30分間撹拌してから、250mlのエーテル中に注いだ。分離した固体をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例21
7-アジド-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリン
10mlの0.1Nメタノール性塩酸中、実施例20の4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシ-7-ジアゾニウムテトラサイクリンハイドロクロライドの0.3ミリモル溶液に、0.33ミリモルのナトリウムアジドを添加した。混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を200mlのエーテル中に注いだ。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例22
7-アミノ-8-クロロ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンスルフェート
実施例21の7-アジド-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンスルフェート1gを、0℃の10mlの濃硫酸(予め塩酸で飽和されている)に溶かした。混合物を氷浴温度で1.5時間撹拌してから500mlの冷エーテルに一滴ずつゆっくり添加した。分離した固体をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例23
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシ-7-エトキシチオカルボニルチオテトラサイクリン
15mlの水中、実施例20の4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシ-7-ジアゾニウムテトラサイクリンハイドロクロライドの1.0ミリモル溶液を、15mlの水中1.15ミリモルのエチルキサントゲン酸カリウムの溶液に添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例24
7-ジメチルアミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンスルフェート
10mlのエチレングリコールモノメチルエーテル中、7-アミノ化合物100mgの溶液に、0.05mlの濃硫酸、0.4mlの40%水性ホルムアルデヒド溶液及び炭素上の10%パラジウム触媒100mgを添加した。混合物を大気圧及び室温下20分間水素で還元した。触媒をろ過し、ろ液をエバポレートして減圧下乾燥させた。残渣を5mlのメタノールに溶かし、この溶液を100mlのエーテルに添加した。分離した生成物をろ過し、乾燥させて78mgを得た。
実施例25
7-ジエチルアミノ-4-デジメチルアミノ-5-ヒドロキシテトラサイクリンスルフェート
10mlのエチレングリコールモノメチルエーテル中、7-アミノ化合物100mgの溶液に、0.05mlの濃硫酸、0.4mlのアセトアルデヒド及び炭素上の10%パラジウム触媒100mgを添加した。混合物を大気圧及び室温下20分間水素で還元した。触媒をろ過し、ろ液をエバポレートして減圧下乾燥させた。残渣を5mlのメタノールに溶かし、この溶液を100mlのエーテルに添加した。分離した生成物をろ過し、乾燥させた。
実施例26
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-7-ジアゾニウムテトラサイクリンハイドロクロライド
氷浴内で冷却されたメタノール内の10mlの0.1N塩酸中、実施例17の7-アミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート0.5gの溶液に、0.5mlの亜硝酸n-ブチルを添加した。溶液を氷浴温度で30分間撹拌してから、250mlのエーテル中に注いだ。分離した固体をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例27
7-アジド-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリン
10mlの0.1Nメタノール性塩酸中、実施例26の4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-7-ジアゾニウムテトラサイクリンハイドロクロライドの0.3ミリモル溶液に、0.33ミリモルのナトリウムアジドを添加した。混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を200mlのエーテル中に注いだ。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例28
7-アミノ-8-クロロ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
7-アジド-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート1gを、0℃の10mlの濃硫酸(予め塩酸で飽和されている)に溶かした。混合物を氷浴温度で1.5時間撹拌してから500mlの冷エーテルに一滴ずつゆっくり添加した。分離した固体をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例29
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-7-エトキシチオカルボニルチオテトラサイクリン
15mlの水中、実施例26の4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-7-ジアゾニウムテトラサイクリンハイドロクロライドの1.0ミリモル溶液を、15mlの水中1.15ミリモルのエチルキサントゲン酸カリウムの溶液に添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例30
7-ジメチルアミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
10mlのエチレングリコールモノメチルエーテル中、実施例26の7-アミノ化合物100mgの溶液に、0.05mlの濃硫酸、0.4mlの40%水性ホルムアルデヒド溶液及び炭素上の10%パラジウム触媒100mgを添加した。混合物を大気圧及び室温下20分間水素で還元した。触媒をろ過し、ろ液をエバポレートして減圧下乾燥させた。残渣を5mlのメタノールに溶かし、この溶液を100mlのエーテルに添加した。分離した生成物をろ過し、乾燥させた。
実施例31
9-アセトアミド-8-クロロ-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デオキシ-6-デメチルテトラサイクリン
2.0mlの1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン中、実施例6の9-アミノ-8-クロロ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-6-デメチル-7-ジメチルアミノテトラサイクリンスルフェート500mgのよく撹拌した冷溶液に、500mgの炭酸水素ナトリウム、次いで0.21mlの塩化アセチルを添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、ろ過し、ろ液を500mlのエーテルに一滴ずつ添加した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例32
8-クロロ-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デオキシ-6-デメチル-9-エトキシチオカルボニルチオテトラサイクリン
15mlの水中、-8-クロロ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-6-デメチル-7-ジメチルアミノ-9-ジアゾニウムテトラサイクリンハイドロクロライドの1.0ミリモル溶液を、15mlの水中1.15ミリモルのエチルキサントゲン酸カリウムの溶液に添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例33
8-クロロ-9-ジメチルアミノ-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デオキシ-6-デメチルテトラサイクリンスルフェート
10mlのエチレングリコールモノメチルエーテル中、実施例6の9-アミノ化合物100mgの溶液に、0.05mlの濃硫酸、0.4mlのアセトアルデヒド及び炭素上の10%パラジウム触媒100mgを添加した。混合物を大気圧及び室温下20分間水素で還元した。触媒をろ過し、ろ液をエバポレートして減圧下乾燥させた。残渣を5mlのメタノールに溶かし、この溶液を100mlのエーテルに添加した。分離した生成物をろ過し、乾燥させた。
実施例34
N-(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル-4-デジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリン
58mg(37%)のホルムアルデヒド(0.72ミリモル)の水溶液を、5.0mlのエチレングリコールジメチルエーテル中の4-デジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリン203mg(0.49ミリモル)溶液に添加した。混合物を室温で0.5時間撹拌した。56mg(0.56ミリモル)の1-メチルピペラジンを添加し、生成混合物を一晩中撹拌し、20分間還流させた。混合物を冷却し、固体生成物をろ過で集めた。固体生成物を溶媒で洗浄し、真空ろ過によって乾燥させた。
実施例35
N-(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル-4-デジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-ヘキサノイルアミノテトラサイクリン
49mgの37%ホルムアルデヒド(0.60ミリモル)の水溶液を、5.0mlのエチレングリコールジメチルエーテル中の4-デジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-ヘキサノイルアミノテトラサイクリン146mg(0.30ミリモル)溶液に添加した。混合物を室温で0.5時間撹拌した。60mg(0.60ミリモル)の1-メチルピペラジンを添加し、生成混合物を一晩中撹拌し、20分間還流させた。混合物を冷却し、固体生成物をろ過で集めた。固体生成物を溶媒で洗浄し、真空ろ過によって乾燥させた。
実施例36
4-デジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-ヘキサノイルアミノテトラサイクリン
1.54g(7.2ミリモル)の無水ヘキサン酸及び150mgの10%Pd/C触媒を、6.0mlの1,4-ジオキサン及び6.0mlのメタノール中300mg(0.72ミリモル)の4-デジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンに添加した。混合物を室温で一晩中水素化した。触媒をろ過で除去し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣を7mlの酢酸エチルに溶かし、50mlのヘキサンで滴定して固体生成物を得た。固体生成物をろ過し、真空ろ過で乾燥させた。
実施例37
光毒性の決定
BALB/c 3T3(CCL-163)細胞をATCCから得、L-グルタミン(4mM)及び10%新生子ウシ血清で補充された、抗生物質のないダルベッコの最少必須培地(4.5g/lグルコース)(DMEM)で培養した。作業用セルバンク(cell bank)を調製し、マイコプラズマがないことが分かった。96-ウェルプレート内の試験品で細胞を処理した後、ストレプトマイシンスルフェート(100g/ml)及びペニシリン(100IU/ml)を培地に添加した。
DMSO中100倍の濃度から最終的な試験濃度でテトラサイクリン誘導体の系列的な希釈物を調製した。DMSO中のCOL希釈物を細胞に適用するためハンクス液(Hank's balanced salt solution(HBSS))に希釈した。最終的なDMSO濃度は、処理及び対照培養で1%だった。用量範囲発見検定では、8系列の希釈物は半ログ工程の100〜0.03μg/mlの範囲をカバーした。決定的な検定は、用量範囲発見検定で決定される、予測された50%の毒性点に集中している1/4ログ工程で調製される6〜8系列の希釈物で行った。投与溶液によるUV吸収に原因する偽陰性の結果を防ぐために推奨される最高の用量は、100μg/mlだった。1回の用量範囲発見及び少なくとも2回の確定的な試みは、各テトラサイクリン誘導体及びコントロール化合物で行った。
対照:各検定は、負(溶媒)及び正の両対照を含んだ。各96-ウェルプレート上で12ウェルの負対照培養を使用した。正の対照としてクロルプロマジン(Sigma Chemicals)を用い、調製して試験テトラサイクリン誘導体と同様に投与した。
ソーラーシミュレーター:UVA H1フィルター(320〜400nm)を備えたDermalight SOL 3ソーラーシミュレーターを適切な高さに調整した。96-ウェル微量定量プレートの蓋を貫くエネルギーの測定は、較正されたUVラジオメーターUVAセンサーを用いて行った。シミュレーターの高さを調整して、1.7±0.1mW/cm2のUVAエネルギーを送達した(結果の線量は、10分当たり1J/cm2だった)。
光毒性検定:各試験物質につき、処理の24時間前に完全培地で1ウェル毎に104個の3T3細胞を接種して二通りのプレートを調製した。処理前に、培地を除去し、細胞を125μlの予熱HBSSで1回洗浄した。50μlの予熱HBSSを各ウェルに添加した。50μlの各試験品希釈物を適宜のウェルに加え、プレートを約1時間インキュベーターに戻した。各プレートの試験又はコントロール品の各用量で、6個のウェルを処理した。1時間のインキュベーション後、光照射用に指定したプレートを1.7±0.1mW/cm2UVA光に50±2分間室温でさらすと5J/cm2の照射線量になった。光なしの細胞毒性検定用に指定した二通りのプレートは、暗所で室温に50±2分間維持した。50分の露光時間後、(光あり又はなし)試験品希釈物をプレートからデカントし、125μlのHBSSで細胞を1回洗浄した。100μlの培養液をすべてのウェルに添加し、24±1時間上述したように細胞をインキュベートした。
24時間のインキュベーション後、培養液をデカントし、ニュートラルレッド含有培養液100μlを各ウェルに添加した。プレートをインキュベーターに戻し、約3時間インキュベートした。3時間後、培養液をデカントし、各ウェルを250μlのHBSSで1回すすいだ。プレートをブロットしてHBSSを除去し、100μlのニュートラルレッド溶媒を各ウェルに添加した。室温での最少20分のインキュベーション(振とうしながら)後、550nmにおける吸光度を、基準としてブランク外部ウェルの平均を用いてプレートリーダーで測定した。試験品及び正の対照によって処理された各ウェルによって吸収されたニュートラルレッドの量を、同一プレート上の負のウェル(12ウェル)の平均によって吸収されたニュートラルレッドと比較することで、相対生存率を得た。負の対照ウェルによって吸収されたニュートラルレッドの量は100%の生存であると考えられる。
相対的光毒性を定量化するための方法がいくつかある。例えば、上述の光刺激係数(PIF)及び平均光効果(MPE)。
PIF評価によって決定される光毒性
相対的生存度が50%増加する用量を決定するために、相対的細胞生存度を増加する用量の関数としてプロットし、多項式を計算してすべての点にわたって「ベストフィット」する線を求めた。この線が50%の生存点を横切る点に相当する試験物質の用量が計算され(抑制濃度50%、すなわちIC50と呼ぶ)、UVA/可視光が当たる場合及び該光がない場合の試験化学物質の毒性を比較するために使用した。
テトラサイクリン誘導体の光毒性は、その光刺激係数(PIF)によって測定することができる。光刺激係数(PIF)は、光無しのIC50値と光有りのIC50値との比である。すなわち、PIFは、UVA無しのIC50[IC50(-UVA)]をUVA有りのIC50[IC50(+UVA)]と比較して決定した。
IC50(-UVA)
PIF = -----------
IC50(+UVA)
UVA照射及び非照射グループ両方のIC50値は、可能であるときはいつでも決定できる。2つの値が同じである場合、PIFは1であり、光毒性効果はない。光の作用が毒性を増大する場合、光を照射したIC50は光を照射しないIC50よりも低く、PIFは増加する。
IC50(+UVA)は決定できるが、IC50(-UVA)は決定できない場合、PIFは計算できないが、試験した化合物はある程度の光毒性の可能性を有するだろう。この場合、「>PIF」を計算することができ、最大試験可能用量(-UVA)を「>PIF」の計算に使用する。

最大用量(-UVA)
>PIF = ----------------
IC50(+UVA)
試験した最大用量まで、化学的用量が細胞毒性(生存度の50%減少)を示さないため、IC50(-UVA)とIC50(+UVA)を両方とも計算できない場合、これは光毒性の可能性が無いことを示しているだろう。
PIF値の計算において、検定手順から得られるデータは異なる方法によって評価してもよい。
例えば1999年3月2日から1999年4月16日までの間、PIF値は初期光毒性ソフトウエア及びそのカーブフィッティングアルゴリズムを用いて得られた(すなわち、PIF1)。
1999年4月以降、3T3光毒性検定は広範囲に検証され、今では経済協力開発機構(OECD)によってドラフトガイドラインに組込まれている(ドラフトガイドライン432)(Spielmannら, The International EU/COLIPA In Vitro Phototoxicity Validation Study; Results of Phase II (blind trial). Part 1: The 3T3 NRU Phototoxicity Test. Toxicology In Vitro 12:305-327 (1998);及びSpielmannら, A Study on UV Filter Chemicals from Annex VII of European Union Directive 76/768/EEC, in the In Vitro 3T3 Phototoxicity Test. ATLA 26:679-708 (1998)参照のこと)。新しいガイドラインは同じ検定手順に従うが、得られるデータの評価においていくつかの追加のガイダンスを与え、アップデートされたソフトウエアが組込まれている。本明細書において使用されるように、この方法によって判断されるPIF値はPIF2と呼ばれる。
このアップデートされたOECDドラフトガイドラインに従って、IC50値は、多重ブートストラップアルゴリズムによってこのデータにフィットされた曲線から求められる。PIFのカーブフィッティング及び計算は、ドイツ政府(ZEBET、ベルリン)と契約して開発されたソフトウエアによって行われる。
特に、各用量について6個のウェル(したがって、6個の相対的な生存値)があるため、ソフトウエアはブートストラッピングと呼ばれるものを用いてベストフィットラインの多重計算を行う。このアプローチはデータにおける変化を説明するために使用される。ブートストラップ曲線から、ソフトウエアは処理の平均IC50を決定する。IC50は、UVA/可視光のある及びない試験化学物質の毒性を比較するために使用される。図2は、正の対照化学物質クロルプロマジンについて用意された用量応答曲線のセットの例を示す。IC50値の相違は、高い光毒性化学物質のこの例で明確に示される。
オリジナルソフトウエア及び評価手順を用いて、両IC50値を決定できる場合、光毒性剤(phototoxicants)と非光毒性剤(non-phototoxicants)とを区別するためのこの係数のカットオフ値は5である。5よりも大きい係数は試験物質の光毒性の可能性を示している。このソフトウエアを用いて、COL 10について平均PIF1を1.83と決定された。COL 1002について平均PIF1は1.12と決定された。
OECDドラフトガイドラインは、光毒性、光毒性の可能性及び非光毒性を区別するために使用されるPIFの値を修正する。2未満のPIF2は光毒性を持たないと考えられ、2〜5未満である場合には光毒性の可能性があると考えられ、5以上である場合には明らかに光毒性を持つと考えられる。OECDドラフトガイドラインによれば、COL 10及びCOL 1002の平均PIF2値はそれぞれ2.04及び1.35である。
MPE評価によって決定される光毒性
各データ点で、光効果は下記式に従って計算される:
光効果c = 用量効果c×応答効果c (すなわち、PEc=DEc×REc
ここで、cは1つの濃度を表している。
用量効果cは、UVA(c)無しで生存率nを達成するのに必要な用量とUVA(c’)有りで同じ生存率を達成するのに必要な用量とを比較する:
(生存率nを与える用量(UVA) / 生存率nを与える用量(+UVA)) - 1
用量効果n = ------------------------------------------------------------
(生存率nを与える用量(UVA) / 生存率nを与える用量(+UVA)) + 1
この比は大きくなると、用量効果の項は1に近づく。
図3の例において、用量効果は1つの点について計算される。0.4用量単位の用量は、光無しで細胞生存度(y軸の応答をいう)を66%に低下させるのに必要であるが、0.16用量単位は、光有りで同様に生存度を低下させるのに必要である。0.4用量単位の用量効果は、下記式である。
| (0.4/0.16) - 1 |
DE0.4 = -------------------- = 0.43
| (0.4/0.16) + 1 |
用量cでの応答効果は、その用量でUVA有り及び無しで生存率を比較し、評価された用量の範囲(n1〜ni)にわたって応答の全範囲を規格化する。
R(UVA)c - R(+UVA)c
応答効果c = ---------------------
R0
ここで、R0は全生存率範囲(100%まで)であり、R(−UVA)cは用量cでUVA無しでの生存率であり、R(+UVA)cは用量cでUVA有りでの生存率である。
用量cでUVA無しでの生存率と用量cでUVA有りでの生存率の差(すなわち、R(UVA)c − R(+UVA)c)は増加すると(光毒性の可能性を示す)、応答効果cは1.0に近づく。
図3においてもまた、0.4用量の応答効果は以下の通りである。
RE0.4 = (66% - 11%) / 100% = 0.55
この例におけるPEは以下の通りである。
RE0.4 = 0.43 * 0.55 = 0.24
平均光効果は評価された範囲にわたる個々の光効果値の平均である。それは下記式から求められる。
n
Σ w i * PEci
i=1
MPE = --------------
n
Σ w i
i=1
ここで、wiは、各曲線について観測された最も高い生存度の重み係数である。
MPE値は光毒性の可能性を決定するために使用される。検証データのオリジナル分析において、材料は、MPEが0.1未満(これは負のMPE値を含む)である場合には光毒性がないと考えられ、MPEが0.1以上の場合には光毒性であると考えられる(Spielmannら, 1998)。このカットオフはソフトウエアが書き直されれば再度試験され、重み係数が加えられる。経済協力開発機構のドラフト光毒性試験ガイドライン(ガイドライン432)において、0.1未満のMPE値(負の値を含む)は光毒性を持たないことを示していると考えられ、0.1〜0.15未満の値は光毒性の可能性があると考えられ、0.15以上の場合には明らかに光毒性である。このガイドラインは、2003年の最終承認後、標準となることが期待される。MPE値を計算するために使用されるソフトウエアはこのガイドラインの一部である。
このように、本発明の好ましい実施態様であると現在考えられているものを述べたが、当業者は、他の及びさらなる実施態様が本発明の意図から離れることなしになされ得ることを理解するであろうし、特許請求の範囲の真の範囲内にある、そのようなすべてのさらなる修正及び変更を含むものと意図される。
以下の表は種々のテトラサイクリン誘導体について光毒性値を示す。正の対照はクロルプロマジンである。光毒性は、新しいOECDドラフトガイドラインを用いて、MPE及びPIFについて評価される。









































Figure 2005533766
N/Aは、IC50値がUVA照射及び/又は非照射グループについて決定できなかったことを示す。
N/Dは、PIF1が特定の化合物について決定されなかったこと、又は上で定義されるN/Aであったことを示す。
本明細書において、本発明の化合物の一部はコードネームによって表される。化合物とコードネームの対応は以下の通りである。

Figure 2005533766











Figure 2005533766
構造のインデックス
Figure 2005533766
式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジアゾニウム、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択され;Rは、水素又は低級アルキルであり;及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;但し、以下の条件を有する:R7とR9のどちらかが水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-a、R6、R5及びR9がすべて水素であり、かつR7が水素、アミノ、ニトロ、ハロゲン、ジメチルアミノ又はジエチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-aがメチル、R6とR9が両方とも水素、R5がヒドロキシルであり、かつR7が水素、アミノ、ニトロ、ハロゲン又はジエチルアミノの場合、R8はハロゲンである;及びR6-aがメチル、R6がヒドロキシル、R5、R7及びR9がすべて水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-a、R6及びR5がすべて水素、R9がメチルアミノであり、かつR7がジメチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-aがメチル、R6が水素、R5がヒドロキシル、R9がメチルアミノであり、かつR7がジメチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-aがメチル、R6、R5及びR9がすべて水素であり、かつR7がシアノの場合、R8はハロゲンでなければならない。
Figure 2005533766
式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R4は、NOH、N-NH-A、及びNH-A(式中、Aは低級アルキル基である)から成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択され;Rは、水素又は低級アルキルであり;及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;但し、以下を条件を有する:R4がNOH、N-NH-アルキル又はNH-アルキルであり、かつR7、R6-a、R6、R5、及びR9がすべて水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR4がNOH、R6-aがメチル、R6が水素又はヒドロキシル、R7がハロゲン、R5とR9が両方とも水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR4がN-NH-アルキル、R6-aがメチル、R6がヒドロキシルであり、かつR7、R5、R9がすべて水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR4がNH-アルキル、R6-a、R6、R5及びR9がすべて水素であり、R7が水素、アミノ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ又はヒドロキシルの場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR4がNH-アルキル、R6-aがメチル、R6とR9が両方とも水素、R5がヒドロキシルであり、かつR7がモノ(低級アルキル)アミノ又はジ(低級アルキル)アミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR4がNH-アルキル、R6-aがメチル、R6がヒドロキシ又は水素であり、かつR7、R5、及びR9がすべて水素の場合、R8はハロゲンでなければならない。
一般式(I)
Figure 2005533766
(式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
R7 R8 R9
アジド 水素 水素
ジメチルアミノ 水素 アジド
水素 水素 アミノ
水素 水素 アジド
水素 水素 ニトロ
ジメチルアミノ 水素 アミノ
アシルアミノ 水素 水素
水素 水素 アシルアミノ
アミノ 水素 ニトロ
水素 水素 (N,N-ジメチル)グリシルアミノ
アミノ 水素 アミノ
水素 水素 エトキシチオカルボニルチオ
ジメチルアミノ 水素 アシルアミノ
ジメチルアミノ 水素 ジアゾニウム
ジメチルアミノ クロロ アミノ
水素 クロロ アミノ
アミノ クロロ アミノ
アシルアミノ クロロ アシルアミノ
アミノ クロロ 水素
アシルアミノ クロロ 水素
モノアルキルアミノ クロロ アミノ
ニトロ クロロ アミノ
ジメチルアミノ クロロ アシルアミノ
ジメチルアミノ クロロ ジメチルアミノ
ジメチルアミノ 水素 水素
水素 水素 ジメチルアミノ
トリメチルアンモニウム 水素 水素);
及び
一般式(II)
Figure 2005533766
(式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
R7 R8 R9
アジド 水素 水素
ジメチルアミノ 水素 アジド
水素 水素 アミノ
水素 水素 アジド
水素 水素 ニトロ
ジメチルアミノ 水素 アミノ
アシルアミノ 水素 水素
水素 水素 アシルアミノ
アミノ 水素 ニトロ
水素 水素 (N,N-ジメチル)グリシルアミノ
アミノ 水素 アミノ
水素 水素 エトキシチオカルボニルチオ
ジメチルアミノ 水素 アシルアミノ
水素 水素 ジアゾニウム
水素 水素 ジメチルアミノ
ジアゾニウム 水素 水素
エトキシチオカルボニルチオ 水素 水素
ジメチルアミノ クロロ アミノ
アミノ クロロ アミノ
アシルアミノ クロロ アシルアミノ
水素 クロロ アミノ
アミノ クロロ 水素
アシルアミノ クロロ 水素
モノアルキルアミノ クロロ アミノ
ニトロ クロロ アミノ);
及び
一般式(III)
Figure 2005533766
(式中、R8は水素又はハロゲンであり、R9は、ニトロ、(N,N-ジメチル)グリシルアミノ、及びエトキシチオカルボニルチオから成る群より選択され);及び
一般式(IV)
Figure 2005533766
(式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
R7 R8 R9
アミノ 水素 水素
ニトロ 水素 水素
アジド 水素 水素
ジメチルアミノ 水素 アジド
水素 水素 アミノ
水素 水素 アジド
水素 水素 ニトロ
ブロモ 水素 水素
ジメチルアミノ 水素 アミノ
アシルアミノ 水素 水素
水素 水素 アシルアミノ
アミノ 水素 ニトロ
水素 水素 (N,N-ジメチル)グリシルアミノ
アミノ 水素 アミノ
ジエチルアミノ 水素 水素
水素 水素 エトキシチオカルボニルチオ
ジメチルアミノ 水素 メチルアミノ
ジメチルアミノ 水素 アシルアミノ
ジメチルアミノ クロロ アミノ
アミノ クロロ アミノ
アシルアミノ クロロ アシルアミノ
水素 クロロ アミノ
アミノ クロロ 水素
アシルアミノ クロロ 水素
モノアルキルアミノ クロロ アミノ
ニトロ クロロ アミノ);
及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩。































Figure 2005533766





Figure 2005533766
式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジアゾニウム、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択され;Rは、水素又は低級アルキルであり;Ra及びRbは、水素、メチル、エチル、n-プロピル及び1-メチルエチルから成る群より選択され、但しRaとRbが両方とも水素ではありえず;Rc及びRdは、独立的に、(CH2)nCHRe(式中、nは0又は1であり、かつReは水素、アルキル、ヒドロキシ、低級(C1〜C3)アルコキシ、アミノ、又はニトロから成る群より選択される)であり;かつ、Wは(CHRe)m(式中、mは0〜3であり、かつReは上述通りである)、NH、N(C1〜C3)直鎖又は分岐アルキル、O、S及びN(C1〜C4)直鎖又は分岐アルコキシから成る群より選択され;及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩である。さらなる実施形態では、以下の条件が適用される:R7とR9のどちらかが水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-a、R6、R5及びR9がすべて水素であり、かつR7が水素、アミノ、ニトロ、ハロゲン、ジメチルアミノ又はジエチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-aがメチル、R6とR9が両方とも水素、R5がヒドロキシルであり、かつR7が水素、アミノ、ニトロ、ハロゲン又はジエチルアミノの場合、R8はハロゲンである;及びR6-aがメチル、R6がヒドロキシル、R5、R7及びR9がすべて水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-a、R6及びR5がすべて水素、R9がメチルアミノであり、かつR7がジメチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-aがメチル、R6が水素、R5がヒドロキシル、R9がメチルアミノであり、かつR7がジメチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;R6-aがメチル、R6、R5及びR9がすべて水素であり、かつR7がシアノの場合、R8はハロゲンでなければならない。
構造K
(式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
R7 R8 R9
水素 水素 アミノ
水素 水素 パルミトアミド)
及び
構造L 構造M 構造N 構造O
(式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
R7 R8 R9
水素 水素 アセトアミド
水素 水素 ジメチルアミノアセトアミド
水素 水素 ニトロ
水素 水素 アミノ)
及び
構造P:
式中、まとめてR8、及びR9は、それぞれ水素及びアミノである。
構造K:
式中、まとめてR7、R8、及びR9は、それぞれ水素、水素及びジメチルアミノである。
構造C 構造D 構造E 構造F
(式中、R7は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジアゾニウム、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造C 構造D 構造E 構造F
(式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造C 構造D 構造E 構造F
(式中、R7及びR9は、アリール、アルケン、アルキン、又はそれらの混合物から成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩。
構造G 構造H 構造I 構造J
(式中、R7は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R4は、NOH、N-NH-A、及びNH-A(式中、Aは低級アルキル基である)から成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造G 構造H 構造I 構造J
(式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R4は、NOH、N-NH-A、及びNH-A(式中、Aは低級アルキル基である)から成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造G 構造H 構造I 構造J
(式中、R7及びR9は、アリール、アルケニル、アルキニ又はそれらの混合物から成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R4は、NOH、N-NH-A、及びNH-A(式中、Aは低級アルキル基である)から成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩。
構造K
(式中、R7は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造K
(式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造K
(式中、R7及びR9は、アリール、アルケニル、アルキニル及びそれらの混合物から成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
及び
構造L 構造M 構造N 構造O
(式中、R7は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造L 構造M 構造N 構造O
(式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造L 構造M 構造N 構造O
(式中、R7及びR9は、アリール、アルケニル、アルキニル及びそれらの混合物から成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
及び
構造P
(式中、R9は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
及び
構造Q 構造R
(式中、R7は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造Q 構造R
(式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造Q 構造R
(式中、R7及びR9は、アリール、アルケニル、アルキニル及びそれらの混合物から成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩。
構造S〜Z
(式中、R7は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジアゾニウム、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択され;Ra及びRbは、水素、メチル、エチル、n-プロピル及び1-メチルエチルから成る群より選択され、但しRaとRbが両方とも水素ではありえず;Rc及びRdは、独立的に、(CH2)nCHRe(式中、nは0又は1であり、かつReは水素、アルキル、ヒドロキシ、低級(C1〜C3)アルコキシ、アミノ、又はニトロから成る群より選択される)であり;かつ、Wは、(CHRe)m(式中、mは0〜3であり、前記Reは上述通りである)、NH、N(C1〜C3)直鎖又は分岐アルキル、O、S及びN(C1〜C4)直鎖又は分岐アルコキシから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造S〜Z
(式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;Ra及びRbは、水素、メチル、エチル、n-プロピル及び1-メチルエチルから成る群より選択され、但しRaとRbが両方とも水素ではありえず;Rc及びRdは、独立的に、(CH2)nCHRe(式中、nは0又は1であり、かつReは水素、アルキル、ヒドロキシ、低級(C1〜C3)アルコキシ、アミノ、又はニトロから成る群より選択される)であり;かつ、Wは、(CHRe)m(式中、mは0〜3であり、前記Reは上述通りである)、NH、N(C1〜C3)直鎖又は分岐アルキル、O、S及びN(C1〜C4)直鎖又は分岐アルコキシから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造S〜Z
(式中、R7及びR9は、アリール、アルケニル、アルキニル及びそれらの混合物から成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;Ra及びRbは、水素、メチル、エチル、n-プロピル及び1-メチルエチルから成る群より選択され、但しRaとRbが両方とも水素ではありえず;Rc及びRdは、独立的に、(CH2)nCHRe(式中、nは0又は1であり、かつReは水素、アルキル、ヒドロキシ、低級(C1〜C3)アルコキシ、アミノ、又はニトロから成る群より選択される)であり;かつ、Wは、(CHRe)m(式中、mは0〜3であり、前記Reは上述通りである)、NH、N(C1〜C3)直鎖又は分岐アルキル、O、S及びN(C1〜C4)直鎖又は分岐アルコキシから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩。
本明細書全体にわたって、いくつかの構造体の記述は用語「低級アルキル」を含む。用語「低級アルキル」とは、相対的に少ない炭素原子数、例えば約1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。この範囲の好ましい下限は、1、2、3、4又は5個の炭素原子であり、この範囲の好ましい上限は6、7、8、9又は10個の炭素原子である。「低級アルキル」基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などが挙げられる。
いくつかのテトラサイクリン化合物の光刺激係数(PIF)を示す。構造Kでは、示されている化合物は以下の通りである。COL R7 R8 R9308 水素 水素 アミノ311 水素 水素 パルミトアミド306 水素 水素 ジメチルアミノ構造L、M、N又はOでは、示されている化合物は以下通りである。COL R7 R8 R9801 水素 水素 アセトアミド802 水素 水素 ジメチルアミノアセトアミド804 水素 水素 ニトロ805 水素 水素 アミノ構造Pでは、R8が水素で、R9がニトロである(COL-1002)。 PIF計算で用いる正の対照であるクロルプロマジンのサンプル用量応答曲線を示す。 MPE計算で用いるサンプル用量応答曲線を示す。

Claims (31)

  1. 治療が必要な哺乳類の喘息以外のアレルギー反応を治療する方法であって、前記アレルギー反応の治療に有効である量のテトラサイクリン化合物を前記哺乳類に投与することを含む方法。
  2. 前記アレルギー反応がアレルゲンを吸入することによって生じる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記哺乳類がヒトである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記治療が前記テトラサイクリン化合物を全身投与することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記全身投与が経口投与、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、経皮投与又は鼻腔内投与である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記テトラサイクリン化合物が、抗生物質量の10〜80%の量で投与される抗生物質テトラサイクリン化合物である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記抗生物質テトラサイクリン化合物が、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、クロロテトラサイクリン、デメクロサイクリン、ライムサイクリン又はそれらの製薬的に許容性の塩である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記抗生物質テトラサイクリン化合物がドキシサイクリンである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記ドキシサイクリンが20mgの用量で1日2回投与される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記ドキシサイクリンが24時間にわたって徐放投与される、請求項8に記載の方法。
  11. 前記ドキシサイクリンが1日1回40mgの量で投与される、請求項8に記載の方法。
  12. 前記テトラサイクリン化合物がミノサイクリンである、請求項7に記載の方法。
  13. 前記テトラサイクリン化合物がテトラサイクリンである、請求項7に記載の方法。
  14. 前記テトラサイクリン化合物が、最少抗生物質血清濃度の10〜80%という血清濃度になる量で投与される抗生物質テトラサイクリン化合物である、請求項1に記載の方法。
  15. 前記抗生物質テトラサイクリン化合物が、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、クロロテトラサイクリン、デメクロサイクリン、ライムサイクリン又はそれらの製薬的に許容性の塩である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記ドキシサイクリンが約0.1〜約0.8μg/mlの範囲の血清濃度を与える量で投与される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記ドキシサイクリンが約1μg/mlという血清濃度になる量で投与される、請求項15に記載の方法。
  18. 前記ミノサイクリンが約0.8μg/mlという血清濃度になる量で投与される、請求項15に記載の方法。
  19. 前記テトラサイクリンが約0.5μg/mlという血清濃度になる量で投与される、請求項15に記載の方法。
  20. 前記テトラサイクリン化合物が実質的に抗生作用をもたない、請求項1に記載の方法。
  21. 前記非抗生物質テトラサイクリン化合物が、
    4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-1)、
    テトラサイクリノニトリル(CMT-2)、
    6-デメチル-6-デオキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-3)、
    4-デ(ジメチルアミノ)-7-クロロテトラサイクリン(CMT-4)、
    テトラサイクリンピラゾール(CMT-5)、
    4-ヒドロキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-6)、
    4-デ(ジメチルアミノ)-12α-デオキシテトラサイクリン(CMT-7)、
    6-α-デオキシ-5-ヒドロキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-8)、
    4-デ(ジメチルアミノ)-12α-デオキシアンヒドロテトラサイクリン(CMT-9)、又は
    4-デ(ジメチルアミノ)ミノサイクリン(CMT-10)である、
    請求項20に記載の方法。
  22. 前記非抗生物質テトラサイクリン化合物が、以下の構造:
    Figure 2005533766
    (式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
    R7 R8 R9
    アジド 水素 水素
    ジメチルアミノ 水素 アジド
    水素 水素 アミノ
    水素 水素 アジド
    水素 水素 ニトロ
    ジメチルアミノ 水素 アミノ
    アシルアミノ 水素 水素
    水素 水素 アシルアミノ
    アミノ 水素 ニトロ
    水素 水素 (N,N-ジメチル)グリシルアミノ
    アミノ 水素 アミノ
    水素 水素 エトキシチオカルボニルチオ
    ジメチルアミノ 水素 アシルアミノ
    ジメチルアミノ 水素 ジアゾニウム
    ジメチルアミノ クロロ アミノ
    水素 クロロ アミノ
    アミノ クロロ アミノ
    アシルアミノ クロロ アシルアミノ
    アミノ クロロ 水素
    アシルアミノ クロロ 水素
    モノアルキルアミノ クロロ アミノ
    ニトロ クロロ アミノ
    ジメチルアミノ クロロ アシルアミノ
    ジメチルアミノ クロロ ジメチルアミノ
    水素 水素 ジメチルアミノ
    ジメチルアミノ 水素 水素
    トリメチルアンモニウム 水素 水素);
    及び
    Figure 2005533766
    (式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
    R7 R8 R9
    アジド 水素 水素
    ジメチルアミノ 水素 アジド
    水素 水素 アミノ
    水素 水素 アジド
    水素 水素 ニトロ
    ジメチルアミノ 水素 アミノ
    アシルアミノ 水素 水素
    水素 水素 アシルアミノ
    アミノ 水素 ニトロ
    水素 水素 (N,N-ジメチル)グリシルアミノ
    アミノ 水素 アミノ
    水素 水素 エトキシチオカルボニルチオ
    ジメチルアミノ 水素 アシルアミノ
    水素 水素 ジアゾニウム
    水素 水素 ジメチルアミノ
    ジアゾニウム 水素 水素
    エトキシチオカルボニルチオ 水素 水素
    ジメチルアミノ クロロ アミノ
    アミノ クロロ アミノ
    アシルアミノ クロロ アシルアミノ
    水素 クロロ アミノ
    アミノ クロロ 水素
    アシルアミノ クロロ 水素
    モノアルキルアミノ クロロ アミノ
    ニトロ クロロ アミノ);
    及び
    Figure 2005533766
    (式中、R8は水素又はハロゲンであり、R9はニトロ、(N,N-ジメチル)グリシルアミノ、及びエトキシチオカルボニルチオから成る群より選択される);及び
    Figure 2005533766
    (式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
    R7 R8 R9
    アミノ 水素 水素
    ニトロ 水素 水素
    アジド 水素 水素
    ジメチルアミノ 水素 アジド
    水素 水素 アミノ
    水素 水素 アジド
    水素 水素 ニトロ
    ブロモ 水素 水素
    ジメチルアミノ 水素 アミノ
    アシルアミノ 水素 水素
    水素 水素 アシルアミノ
    アミノ 水素 ニトロ
    水素 水素 (N,N-ジメチル)グリシルアミノ
    アミノ 水素 アミノ
    ジエチルアミノ 水素 水素
    水素 水素 エトキシチオカルボニルチオ
    ジメチルアミノ 水素 メチルアミノ
    ジメチルアミノ 水素 アシルアミノ
    ジメチルアミノ クロロ アミノ
    アミノ クロロ アミノ
    アシルアミノ クロロ アシルアミノ
    水素 クロロ アミノ
    アミノ クロロ 水素
    アシルアミノ クロロ 水素
    モノアルキルアミノ クロロ アミノ
    ニトロ クロロ アミノ);
    及びそれらの製薬的に許容性の塩
    から成る群より選択される、請求項20に記載の方法。
  23. 前記テトラサイクリン化合物がドキシサイクリンの光刺激係数よりも小さい光刺激係数を有する、請求項1に記載の方法。
  24. 前記テトラサイクリン化合物が約1〜約2の光刺激係数を有する、請求項1に記載の方法。
  25. 前記テトラサイクリン化合物が下記一般式を有する、請求項24に記載の方法。
    Figure 2005533766
    (式中、まとめてR7、R8、及びR9は、それぞれ水素、水素及びジメチルアミノである)
  26. 前記テトラサイクリン化合物が約1.0〜約1.2の光刺激係数を有する、請求項1に記載の方法。
  27. 前記テトラサイクリン化合物が、以下の構造:
    Figure 2005533766
    (式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
    R7 R8 R9
    水素 水素 アミノ
    水素 水素 パルミトアミド);
    及び
    Figure 2005533766
    (式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
    R7 R8 R9
    水素 水素 アセトアミド
    水素 水素 ジメチルアミノアセトアミド
    水素 水素 ニトロ
    水素 水素 アミノ);
    及び
    Figure 2005533766
    (式中、まとめてR8、及びR9は、それぞれ水素及びニトロである。)
    から成る群より選択される、請求項26に記載の方法。
  28. 前記治療が前記テトラサイクリン化合物を局所投与することを含む、請求項1に記載の方法。
  29. 前記テトラサイクリン化合物が口内洗浄剤で投与される、請求項28に記載の方法。
  30. 前記テトラサイクリン化合物が洗眼水で投与される、請求項28に記載の方法。
  31. 治療が必要な哺乳類の喘息の治療方法であって、ビスホスホナート化合物を投与しないで、前記喘息の治療に有効である量のテトラサイクリン化合物を前記哺乳類に投与することを含む方法。
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