JP2005532295A - 月経過多を治療するためのFPレセプターアンタゴニスト又はPGF2αアンタゴニスト - Google Patents
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Abstract
女性個体の月経過多を治療又は予防する方法であって、FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1種のPGF2α阻害剤を前記個体に投与することを含んでなる方法。場合によっては、EP2又はEP4のアンタゴニスト及び/又はPGESもまた投与される。
Description
本発明は、治療法、特に月経過多を治療する方法に関するものである。
月経過多とは、過剰な月経である。
月経過多とは、過剰な月経である。
月経過多は、女性、特に西側世界の女性たちにとって深刻な健康問題である。英国では、34〜49歳の女性のうち少なくとも20人に1人が、月経に関する問題により主治医に相談している。これらの女性は、婦人科での診療の10分の1以上に相当し、国民健康サービス(NHS)にも処方箋だけで1年間に700万ポンドを超える負担を強いている。知覚された膣からの異常出血は、少なくとも年間7万件に上る子宮摘出の70%の原因であると言われている。
現在の月経過多に使用される処置は、トラネキサム酸又はメフェナム酸を含んでいる。重症なケースでは、処置は子宮摘出(膣又は腹部)であるが、これは患者が死亡する危険もある大きい大規模な手術である。月経過多の治療の概要は、Stirrat (1999) The Lancet 353, 2175-2176に記載されている。さらに別の両方の開発が望まれている。
FPプロスタグランジンレセプターは種々の組織、例えばウシ黄体(シャリフ(Sharif)ら、1998、J.Pharmacol.Exp.Ther.286巻:1094−1102ページ);ヒト子宮(シニア(Senior)ら、1992、Br.J.Pharmacol.108巻:501−506ページ);ウサギ顎静脈(チェン(Chen)ら、1995、Br.J.Pharmacol.116巻:3035−3041ページ);種々のヒト眼組織(デイビス(Davis)&シャリフ(Sharif)1999、J.Ocular Pharmacol.Ther.15巻:323−336ページ);及びマウス スイス3T3線維芽細胞(グリフィン(Griffin)ら1997、J.Pharmacol.Exp.Ther.281巻:845−854ページ);及びラット血管平滑筋細胞(A7r5)(グリフィンら1998、J.Pharmacol.Exp.Ther.286巻:411−418ページ)を含む種々の組織で研究されてきた。
幾つかのプロスタグランジンレセプターにおける強力な選択的合成アゴニスト(作動物質)がインビトロ及びインビボモデルの両方で特徴づけられた(コールマン(Coleman)ら、1994、Pharmacol.Rev.46巻:205−229ページ)。例えばフルプロステノール又はそのエナンチオマー(例えばAL−5848)(シャリフら、1999、J.Pharm.Pharmacol.51巻:685−694ページ)及びクロプロステノール(コールマンら1994;シャリフら1998)は強力かつ選択的FPレセプターアゴニストである。大部分の天然プロスタグランジンはこのレセプターファミリー中、それらの好ましいレセプターに対してむしろ制限された選択性を示すので、少数の報告された選択的プロスタグランジンレセプターアゴニスト類は、それらの個々のレセプターと関連するそれぞれの機能的応答を識別するための非常に貴重なツールであった。しかし、特定のレセプター依存性プロスタグランジン刺激−機能性反応の最終的確認には強力かつ選択的アンタゴニストが必要である(ケナキン1996、Pharm.Rev.48巻413−463ページ)。
眼内圧上昇を治療するための強力な非常に有効な薬剤としての選択的FPレセプターアゴニストが最近同定され、これが商業的に展開された(ビト(Bito)1997、Surv.Ophthalmol.41巻(付録22):S1−S14;ヘルベルグ(Helberg)ら、1998、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.39巻(付録):1961)ことにより、FPレセプター関連薬理作用に関する我々の知識はかなり深まった。しかしFPレセプターの機能は、一部には、このレセプターの組織分布に顕著な種間差があるために、完全には理解されていない(オクリンド(Ocklind)ら1996、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.37巻:716−726ページ;デイビス&シャリフ1999;シャリフら1999)。
グリフィン(Griffin)ら(J.Pharmacol.Exp.Ther.1999、290巻:1278−1284ページ)はマイクロモル強度の選択的レセプターアゴニスト(AL−8810)を発見したと報告した。シャリフら(J.Pharm.Pharmaceut.2000、52巻:1529−1539ページ)は、PGF2αのまた別の類似体(AL−3138;Ro−22−6641;11−デオキシ−16−フルオロPGF2α)を記載している:それは低効率の部分的アゴニストであり、これもFPレセプターアンタゴニストとして機能する。相対的に選択的作用物質であるAL−3138は種々の生物学的系におけるFPレセプターの固有の機能を研究するための貴重なFPアンタゴニスト・ツールとなるかも知れない。
シクロオキシゲナーゼ(COX)酵素(プロスタグランジン・エンドペルオキシド・シンターゼ(PGHS)とも呼ばれる)はアラキドン酸がプロスタグランジンH2(PGH2)に変換する際の速度制限過程を触媒する。PGH2自体は天然プロスタグランジンを合成する特異的プロスタグランジン・シンターゼ酵素の基質として役立つ。これらは、それらが生産するプロスタグランジンによって命名されるている、例えばプロスタグランジンD2はプロスタグランジン−D−シンターゼによって、プロスタグランジンE2(PGE2)はプロスタグランジン−E−シンターゼ(PGES)によって、プロスタグランジンF2αはプロスタグランジン−E−シンターゼ(PGES)によって、プロスタグランジンF2α(PGF2α)はプロスタグランジン−F−シンターゼ(PGFS)によって合成される。現在ではCOX酵素の2つの確認されたイソフォーム、COX−1及びCOX−2がある(デウィット(DeWitt、1991))。COX−1は多くの組織及び細胞型に構成的に発現し、正常生理機能のためのプロスタグランジンを生成する(ハーシュマン、1996)。対照的に、COX−2の発現は、静止細胞が増殖因子、癌遺伝子、発癌物質及び発癌促進性ホルボルエステル類によって刺激された後に速やかに誘導される(ハーシュマン、1996;サバラマイア(Subbaramaiah)ら、1996)。
子宮におけるPGF2αレセプターの発現を月経周期全体を通して考察し、子宮内膜の増殖期の前記レセプターが、その他の段階に比較してより高レベルであることを我々は示した。子宮内膜組織における発現は正常な子宮組織と比較して著しく高まる。我々は子宮内膜細胞系を使用して、PGF2αが上皮細胞の増殖を誘発することを示した。この増殖はPLCシグナル経路の特異的インヒビターの使用によって阻止できる。我々はまた、月経過多の女性の子宮内膜組織中のFPレセプターのレベルが、正常組織の対照群と比較して大幅に増大することを示した。
これらの考察は、子宮癌における上皮細胞の増殖を減らすなど、月経過多を克服するために、PGF2α(FP)レセプターを拮抗阻害させる可能性があることを示している。
FPレセプターのアンタゴニストは、平滑筋の弛緩メカニズムによって作用し、胎児の早産及び月経困難症を治療又は予防することが示唆された(WO99/32640及びWO00/17348)。しかしそれらが月経過多の克服に有用であることはこれまで示唆されていない。
本発明の第一の態様は、女性の月経過多を治療又は予防する方法であって、その女性に、FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1種のPGF2α阻害剤を投与することを含む方法を提供する。
ある場合には、月経過多は子宮上皮の増殖過多に関連していると考えられている。
女性個人は月経過多に苦しむ任意の個人又は患者、或いは月経過多になる可能性を有する患者である。閉経前又は閉経期前後のいかなる女性も月経過多になる可能性を有するが、一般的には月経過多は女性の生殖器の始めと終わりに多く、そのため月経開始時及び40歳を超える女性に罹患の危険性が高い。
女性個人は月経過多に苦しむ任意の個人又は患者、或いは月経過多になる可能性を有する患者である。閉経前又は閉経期前後のいかなる女性も月経過多になる可能性を有するが、一般的には月経過多は女性の生殖器の始めと終わりに多く、そのため月経開始時及び40歳を超える女性に罹患の危険性が高い。
治療対象となる患者は、そのような治療から恩恵を受ける任意の女性個人とすることができる。通常、及び好ましくは、治療対象となる患者はヒトの女性である。しかしながら、本発明の方法は哺乳動物全般、例えばウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ネコ及びイヌなど哺乳動物全般の雌に使用できる。よって、本方法はヒト及び動物の医療両方に用途を有する。
一般的には上記作用物質(阻害剤)は、FPレセプターのPGF2α−媒介性シグナルを阻害又は破壊するものである。
一般的には上記作用物質(阻害剤)は、FPレセプターのPGF2α−媒介性シグナルを阻害又は破壊するものである。
FPレセプターに対して効果を有するPGF2α阻害剤がPGF2αとFPレセプターとの結合を阻害又は低減することが好ましい。或いは、又はそれに加えて、その作用物質は、PGF2αとFPレセプターとの相互作用、又はFPレセプターと関連Gαq蛋白との相互作用に影響を与えることができ、それによってPGF2α−FP媒介性シグナル形質導入経路を阻害又は破壊する。
好ましい一実施形態において、FPレセプターに対して効果を有するPGF2αを阻害する薬剤はFPレセプターのアンタゴニストである。FPレセプターアンタゴニストは、一般的にはFPレセプターに結合し、天然リガンドPGF2αの結合と競合し、PGF2α−FP媒介性シグナル形質導入経路を阻害又は破壊する分子類である。
好ましい一実施形態において、FPレセプターに対して効果を有するPGF2αを阻害するということは、プロスタグランジンレセプター上のPGF2α結合部位が占有され、その結果、天然リガンド(PGF2α)が、イノシチルホスフェートによってGq/GqIIを介して正常なシグナリングを起こし、その後細胞内カルシウムの移動を起こす、という様態では結合できないという結果を含む。
或いは、上記レセプターアンタゴニストは、PGF2αの結合を阻害することなくFPレセプターに結合するが、PGF2αとFPレセプターとの相互作用を破壊し、それによってPGF2α−FP媒介性シグナル形質導入経路を阻害又は破壊する分子である。
さらに他には、FPレセプターアンタゴニストはFPレセプターに結合する分子であって、FPレセプターと関連Gαq蛋白との相互作用を破壊し、それによってFP媒介性シグナル形質導入経路を阻害又は破壊するという分子である。
また別の好ましい実施形態において、作用物質はPGF2αのアンタゴニストでもよい。PGF2αアンタゴニストは一般的には、PGF2αに結合し、PGF2αとそのレセプターとの結合を阻止又は軽減し、それによってPGF2α−FP媒介性シグナル形質導入経路を阻害又は破壊する分子である。これは、一般的には上記レセプター又は抗体のどちらかの一部がPGF2αに結合する「可溶性レセプター」のアプローチである。
或いは、PGF2αアンタゴニストは、PGF2αとFPレセプターとの結合を阻害又は軽減することなくPGF2αに結合するが、PGF2αとFPレセプターとの間の相互作用を破壊し、PGF2α−FP媒介性シグナル形質導入経路を阻害もしくは破壊するような分子でよい。これはPGF2αに共有結合で結合し、結合強度には影響を与えないがG−蛋白/IP/Ca2+メカニズムに影響を与える分子である。
一実施形態において、FPレセプターに対して効果を有するPGF2α阻害剤はFPレセプターのアンタゴニストを含む。これは患者に適切に投与できる任意のFPレセプターアンタゴニストでよい。そのレセプターアンタゴニストは一般的には固有のレセプターに選択的であり、多分PGF2αに比べて同じか又はより高い結合親和性をFPレセプターに対して有する。レセプターに対して天然リガンドに比べてより高い親和性を有するアンタゴニストが好ましいとはいえ、より低い親和性を有するアンタゴニストも使用できるが、これらはより高濃度で使用することが必要である。アンタゴニストはFPレセプターに可逆的に結合することが好ましい。好ましくはアンタゴニストはある固有のレセプターに選択的であり、その他のレセプターには影響しない;このため一般的にはFPレセプターアンタゴニストはFPレセプターには結合するがその他の任意のレセプターには実質的に結合しない。
表1に列挙されるペプチド類はFPレセプターと関連Gαq蛋白との相互作用を破壊するFPレセプターのアンタゴニストであると報告されている(WO99/32640及びWO00/17438)。アミノ酸は標準IUPAC一文字の習慣通り示され、Xはシクロヘキシルアラニンである。小文字はL-アミノ酸を示し、大文字はD−アミノ酸を示す。FPレセプターアンタゴニストのような特定のペプチドに関するWO99/32640及びWO00/17438の開示の全ては出典明示により本明細書に組み込まれる。
表1
表1
アンタゴニストが表1に記載されるようなペプチドを含む場合、アンタゴニストは蛋白融合体又はそのペプチド類似体も含む。
ケイマン・ケミカル社(Cayman Chemical)、アンアーボル(Ann Arbor)、米国ミシガン州、から提供されるPGF2αジメチルアミドはPGF2αレセプターアンタゴニストであることが報告された(アーノルド(Arnolud)ら、(2001)、Am.J.Pathol.159巻(1号):345−357ページ)。
米国特許第6,441,033号B1(シャリフ&グリフィン、アルコン・マニュファクチュアリングに譲渡)はFPレセプターアンタゴニストである11β−フルオロ15β−ヒドロキシPGF2α類似体を記載している。
アルコン・リサーチ社から入手できるAL−8810((5Z,13E)−(9S,11S,15R)−9,15−ジヒドロキシ−11−フルオロ−15−(2−インダニル)−16,17,18,19,20−ペンタノール−5,13−プロスタグランジエン酸)はPGF2αレセプターの、弱い部分的アゴニストであり、PGF2αレセプターに高度に選択的なアンタゴニストである。AL−8810は10μMという高濃度ではプロスタグランジンレセプターTP、DP、EP2又はEP4の機能的反応を顕著には阻害しないことが報告された(グリフィンら(1999)J.Pharmacol.Exp.Ther.、260巻(3号):1278−1284ページ)。
AL−3138(11−デオキシ−16−フルオロPGF2α)はPGF2αの弱い部分的アゴニストであり、PGF2αレセプターの高度に選択的アンタゴニストであることが報告された(シャリフら(2000)J.Pharm.Pharmacol.52巻(12号):1529−1539ページ)。
フロレチンはPGF2αレセプターアンタゴニストであることが報告された(キタナカら(1993)J.Neurochem.60巻(2号):704−708ページ)。
スルホニル尿素グリベンクラミドはPGF2αレセプターアンタゴニストであることが報告された(ディレイ(Dalaey)及びバン・デ・ヴールデ(Van de Voorde)(1995)、Eur.J.Pharmacol.280巻(2号):179−184ページ)。スルホニル尿素トルブタミド及びトラミドはFPレセプターの非常に弱いアンタゴニストであることが報告された(シャリフら(2000)J.Pharm.Pharmacol.52巻(12号):1529−1539ページ)。
PGF2αジメチルアミンはPGF2αレセプターアンタゴニストであることが報告された(スティンガ(Stinger)ら、(1992)、J.Pharmacol.Exp.Ther.、220巻:521−525ページ)。
(E)−5−[[[(3−ピリジニル)[3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチレン]アミノ]オキシ]ペンタン酸(ジャンセン・ファーマシューテイカ(Jannsen.Pharmaceutica)から入手できるリドグレルとしても知られている)はPGF2αレセプターアンタゴニストであることが報告された(ジャンセンら(1990)、血栓症及び止血(Thrombosis and Haemostasis)64巻(1号):91−96ページ)。
化合物PHG113は選択的PGF2αレセプターアンタゴニストであることが報告された(キニオ(Quiniou)ら(2001)Pediatric Research、49巻(2号):452A)。
ヨーロッパ特許第128479号は、報告によるとPGF2αレセプターアンタゴニストであるピラゾリルーメチルーエルゴリン誘導体類を記載している。PGF2αレセプターインヒビターとしてのピラゾリル−メチル−エルゴリン誘導体に関するヨーロッパ特許第128479号の全ての開示は出典明示により本明細書に組み込まれる。
さらに好ましい本発明の実施形態において、FPレセプターに対して効果を有するPGF2αを阻害する薬剤はPGF2αのアンタゴニストであり、それは患者に適切に投与できる任意のPGF2αアンタゴニストである。PGF2αアンタゴニストはPGF2αに選択的であるのが好ましく、一般的にはPGF2αに対し、その他の分子類に対するよりも高い親和性を有する。他の分子類よりPGF2αに対してより高い親和性を有するアンタゴニストが好ましいとはいえ、より低い親和性を有するアンタゴニストも使用できる。しかしこれらはより高濃度で使用する必要がある。PGF2αアンタゴニストはPGF2αに可逆的に結合するのが好ましい。
PGF2αアンタゴニストは、オックスフォード・ビオメディカル・リサーチ社、オックスフォード、英国(アーノルドら、Am.J.Pathol.2001,159巻(1号):345−357ページ)から提供されるウサギポリクローナル抗PGF2α抗体などの抗−PGF2αを含む。アーノルドらは、製造者によると上記抗体の特異性は非常に高く、その他のプロスタノイド誘導体との交差反応は1%未満であると述べている。
日本特許第04077480号;日本特許第08176134号;日本特許第01199958号;日本特許第01050818号;及び日本特許第63083081号はそれぞれPGF2αインヒビターであると報告されたフタリド誘導体類を記載している。PGF2αインヒビターとしてのフタリド誘導体に関連する日本特許第04077480号;日本特許第08176134号;日本特許01199958号;日本特許第01050818号;及び日本特許63083081号中の全ての開示は出典明示により本明細書に組み込まれる。
WO91/13875は、PGF2αインヒビターであると報告された(イソ)キノリン スルホンアミド化合物を記載している。PGF2αインヒビターとしての(イソ)キノリン スルホンアミドに関連するWO91/13875中の全ての開示は出典明示により本明細書に組み込まれる。
PGF2αのインヒビター又はアンタゴニストであると報告された化合物類の幾つかは実際、ここに使用され定義されるPGF2α(FP)レセプターのアンタゴニストであり得る。したがってPGF2αのインヒビター又はアンタゴニストとしての、この種の化合物に関する参考文献はFPレセプターアンタゴニストに関する参考文献と考えなければならない。
ここに使われる用語「アンタゴニスト」とはあらゆる種類のアンタゴニズム(拮抗性)を網羅する。プロスタグランジンレセプターなどのGPCRsは、所望反応を阻止する結果をもたらす逆のアゴニズム(作動性)を示すことが知られている。このため本発明に使用する適切なFPアンタゴニストは、アンタゴニストと称されるものと共に、又はそれを含まずに、放射性標識FPアゴニストとPGF2αとの結合を測定することによって確認できる。二番目に、FPアンタゴニストは機能的アッセイ、例えばFPアゴニストのCa2+濃度に与える影響が上記アンタゴニストの存在のもとで変化することを示すことによって確認される。第三に、FPアンタゴニストは、細胞培養における上皮細胞増殖の阻害によって確認される。
本明細書に引用した特許及びその他文献のすべて、特にFPレセプター及びPGF2αのアンタゴニスト又はインヒビターについて記載しているものは、出典明示によりその全体を本明細書に包含する。
我々は以前、対照群の女性と比較して、月経過多の女性では子宮内膜のEP2及びEP4の発現が上昇していること(実施例3及びPCT/GB02/04845参照)を見い出し、PGESのインヒビター、或いはEP2又はEP4のレセプターンタゴニストを月経過多の治療又は予防に使用することを提案した(PCT/GB02/04845参照)。
よって、本発明のさらに別の実施形態において、FPレセプターに対して効果を有するPGE2αを阻害する上記少なくも1つの作用物質に加えて、PGE2αのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストも投与される。
本発明の一実施形態において、前記個体にPGESのインヒビターを投与する。ソレン(Thoren)及びジャコブソン(Jakobsson)(2000)(Eur.J.Biochem.267巻、6428−6434ページ)(出典明示によりここに組み込まれる)は、NS−398、スリンダクスルフィッド及びロイコトリエンC4が20μM、80μM及び5μMのIC50においてそれぞれPGES活性を阻害することを報告した。
本発明のまたさらに別の実施形態において、前記個体にEP2レセプターのアンタゴニスト又はEP4レセプターのアンタゴニストを与える。EP2レセプターのアンタゴニスト又はEP4レセプターのアンタゴニストは前記EP2又はEP4レセプターに効果を有するPGE2を阻害する作用物質であることが認められる。
プロスタグランジンEP2レセプターアンタゴニストは任意の適切なEP2レセプターアンタゴニストでよい。同様に、プロスタグランジンEP4レセプターアンタゴニストは任意の適切なEP4レセプターアンタゴニストでよい。「適切な」とは、上記アンタゴニストが患者に投与できるものであることを意味する。レセプターアンタゴニスト類はそれらそれぞれのレセプターに結合し、天然リガンド(PGE2)と競合し、固有のレセプター媒介性シグナル形質導入経路の開始を阻止する。レセプターアンタゴニスト類は一般的には特定のレセプターに選択的であり、天然リガンドよりも高い結合親和性をそのレセプターに対して有するのが普通である。天然リガンドより高い親和性を有するアンタゴニストが好ましいとはいえ、より低い親和性を有するアンタゴニストも使用できる。しかしその場合はより高い濃度でそれらを使うことが必要である。上記アンタゴニスト類はそれらの同起源のレセプターに可逆的に結合するのが好ましい。一般的には、アンタゴニストは特定のレセプターに選択的であり、その他のレセプターには影響を与えない;例えば、EP2レセプターアンタゴニストはEP2レセプターには結合するが、EP4レセプターとは実質的に結合せず、その一方でEP4レセプターアンタゴニストはEP4レセプターには結合するがEP2レセプターには実質的に結合しない。EP2又はEP4レセプターアンタゴニストは特定のレセプターサブタイプに選択的であるのが好ましい。これは、そのアンタゴニストが特定のレセプターサブタイプに対し結合親和性を有する、すなわち少なくも1つのその他のEPレセプターサブタイプに対するよりも少なくも10倍高い結合親和性を有することを意味する。例えば選択的EP4レセプターアンタゴニストは、任意のEP1、EP2又はEP3レセプターサブタイプよりも少なくも10倍高い親和性をEP4レセプターに対して有する。
EP2又はEP4レセプターアンタゴニストはその同起源のレセプターに対して選択的であるのが特に好ましい。
EP2レセプターアンタゴニストはAH6809を含む(ペレチエ(Pelletier)ら(2001)Br.J.Pharmacol.132巻、999−1008ページ)。
EP4レセプターアンタゴニストはAH23848B(グラクソ社によって開発された)及びAH22921X(ペレチエら(2001)、Br.J.Pharmacol.132巻、999−1008)を含む。AH23848Bの化学名は([1アルファ(z)2ベータ5アルファ]−(+/−)−7−[5−[[(1、1’−ビフェニル)−4−イル]メトキシ]−2−(4−モルフォリニル)−3−オキソ−シクロペンチル]−4−ヘプテン酸)である(ヒロク(Hillock)&クランクショー(Crankshaw)(1999)Eur.J.Pharmacol.28巻、99−108ページ)。EP4RA(リ(Li)(2000)Endocrinology 141, 2054-61)は、EP(4)選択的リガンドである(マックウェイト(Machwate)ら(2001)Mol.Pharmacol.60巻:36−41ページ)。WO00/15608に記載されるオメガ置換プロスタグランジンE誘導体類(EP1114816)(小野薬品(Ono Pharm Co Ltd))はEP4レセプター類に選択的に結合し、EP4レセプターアンタゴニスト類である。
WO01/42281に記載されるペプチド(ホピタル・セイント−ジャスティン(Hopital Sainte-Justine))例えば:IFTSYLECL、IFASYECL、IFTSAECL、IFTSYEAL、ILASYECL、IFTSTDCL、TSYEAL(4−ビフェニルアラニンを有する)、TSYEAL(ホモフェニルアラニンを有する)も、WO00/18744に記載の化合物類の幾つかと同様にEP4レセプターアンタゴニストとして記載されている(フジサワ薬品(Fujisawa Pharm Co Ltd))。WO00/03980に記載される5−チア−プロスタグランジンE誘導体(EP1097922)(小野薬品)はEP4レセプターアンタゴニストであるらしい。
EP4レセプターアンタゴニストはWO01/10426(グラクソ)、WO00/21532(メルク)及び英国特許第2330307号(グラクソ)にも記載されている。
WO00/21532は下記のものをEP4レセプターアンタゴニストとして記載している:
5−ブチル−2,4−ジヒドロ−4−[[2’−[N−(3−クロロ−2−チオフェンカルボニル)スルファモイル]フェニル−4−イル]メチル]−2−{2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,4−トリアゾール−3−オンカリウム塩;
5−ブチル−2,4−ジヒドロ−4−[[2’−[N−(2−メチル−3−フロイル)スルファモイル]ビフェニル−4−イル]メチル]−2−{2−(トリフルオロメチル)フェニル}−1,2,4−トリアゾール−3−オン;
5−ブチル−2,4−ジヒドロ−4−[[2’−[N−(3−メチル−2−チオフェンカルボニル)スルファモイル]ビフェニル−4−イル]メチル]−2−{2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,4−トリアゾール−3−オン;
5−ブチル−2,4−ジヒドロ−4−[[2’−[N−(2−チオフェンカルボニル)スルファモイル]ビフェニル−4−イル]メチル]−2−{2−(トリフルオロメチル)フェニル]1,2,4−トリアゾール−3−オン;
5−ブチル−2,4−ジヒドロ−4−[[2’−[N−[2−(メチルピロール)カルボニル]スルファモイル]ビフェニル−4−イル]メチル]−2−{2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,4−トリアゾール−3−オン。
5−ブチル−2,4−ジヒドロ−4−[[2’−[N−(3−クロロ−2−チオフェンカルボニル)スルファモイル]フェニル−4−イル]メチル]−2−{2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,4−トリアゾール−3−オンカリウム塩;
5−ブチル−2,4−ジヒドロ−4−[[2’−[N−(2−メチル−3−フロイル)スルファモイル]ビフェニル−4−イル]メチル]−2−{2−(トリフルオロメチル)フェニル}−1,2,4−トリアゾール−3−オン;
5−ブチル−2,4−ジヒドロ−4−[[2’−[N−(3−メチル−2−チオフェンカルボニル)スルファモイル]ビフェニル−4−イル]メチル]−2−{2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,4−トリアゾール−3−オン;
5−ブチル−2,4−ジヒドロ−4−[[2’−[N−(2−チオフェンカルボニル)スルファモイル]ビフェニル−4−イル]メチル]−2−{2−(トリフルオロメチル)フェニル]1,2,4−トリアゾール−3−オン;
5−ブチル−2,4−ジヒドロ−4−[[2’−[N−[2−(メチルピロール)カルボニル]スルファモイル]ビフェニル−4−イル]メチル]−2−{2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,4−トリアゾール−3−オン。
英国特許第2330307号は、[1α(Z),2β,5α]−(+/−)−7−[5−[[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]メトキシ]−2−(4−モルホリニル)−3−オキソシクロペンチル]−4−ヘプテン酸及び[1R[1α(z),2β,5α]]−(−)−7−[5−[[(1,1'-ビフェニル)−4−イル]メトキシ]−2−(4−モルホリニル)−3−オキソシクロペンチル]−4−ヘプテン酸を記載している。
WO00/18405(ファルマジーン(Pharmagene))はEP4レセプターアンタゴニストAH22921及びAH23848を記載している(これらは英国特許第2028805号及び米国特許第4342756号にも記載されている。)WO01/72302(ファルマジーン)は、例えば参考文献に記載され、8ページ以下を参照して示される一般式(I)に含まれるものなど、その他のEP4レセプターアンタゴニストを記載している。
一実施形態では、PGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストの1つ以上を、FPレセプターに対して効果を有するPGF2αを阻害する少なくも1つの作用物質に加えて患者に投与する際、各化合物の用量は、上記その他の化合物と関連なく個々人に投与される量である。或いは、好ましくはより少量を投与することもできる。
本明細書に参照される、FP2又はEP4及びPGESのアンタゴニスト又はインヒビターを記載している全ての特許及びその他の参考文献は、出典明示によりそのまま本明細書に組み込まれる。
FPレセプターに対して効果を有するPGF2αを阻害する1種類以上の作用物質を患者に投与し得ることが理解されよう。場合によっては、PGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストのうち1以上も患者に投与してもよい。これらは全て本発明の「治療薬」と考えてよい。1種類より多い治療薬を患者に投与する際には、それらは逐次、又は一度に投与できることも理解されよう。
1種類又は複数種類の治療薬の有効量を患者に投与し、月経過多を治療する。例えばこれら治療薬を用いて症状を緩和し(すなわち一時的緩和のために使用)又は病気を治療し、又はその病気を阻止するために予防的に使用することができる。治療剤は任意の適した経路で、任意の適切な形で投与できる。
一般的には、本発明に使用するための前記の治療薬は、FP、及び場合によってはEP2及び/又はEP4のレセプターの少なくも90%に有効量が運搬されるような量(ED90)及び頻度で投与される。
本発明に使用するための上記の治療薬又はその組成物は経口及び非経口(例えば皮下又は筋肉内)注射を含む一般的方法によって投与できる。治療は単一量の投与又はある期間にわたる複数回の投与からなる。投与すべき用量は年齢、体重、投与法、治療期間、及び治療薬(1種類又は複数種類)の薬物動態及び毒物学的特性を考慮して決められる。治療薬は患者に好ましい治療効果をもたらす量(又は複数回用量)が投与される。一般に、この治療薬は、別の適応症に使用する量と同じか類似の用量が用いられる。とにかく、患者の治療に適した用量は医者によって決められるのがよい。
本発明の治療薬はそれだけで、又はその他の治療薬と組み合わせて使用することができるが、一方ではそれ(又はそれら)を1種類以上の容認できる賦形剤と組み合わせて医薬組成物として提供するのが好ましい。賦形剤は本発明の治療薬と適合し、またそれを受ける人にとって有害でない、という点で、「容認でき」なければならない。一般的にはそれら賦形剤は、無菌性及び無パイロジェン性である水又は食塩液である。
上記組成物は単位投与型で提供されるのが都合がよく、薬学の当業者に公知の任意の方法によって作られる。このような方法は、1種類又は複数種類の治療薬を1種類以上の付属成分を構成する担体と組み合わせる工程を含む。概してこれら組成物は活性成分(すなわち1種類以上の治療薬)を液体担体又は微粉状固体担体又はそれら両方と均質によく混ぜ合わせ、必要ならばその生成物を形作ることによって作られる。
経口投与に適する本発明による組成物はカプセル、カシェ剤又は錠剤などのあらかじめ決められた活性成分量を含む個々の単位として、粉末又は顆粒として;水性液又は非水性液中の溶液又は懸濁液として;又は水中油液体エマルション又は油中水液体エマルションとして提供される。活性成分はボール、舐剤、又はペーストとしても提供される。
錠剤は任意に1種類以上の付属成分と共に圧縮又は成形によって作られる。圧縮錠剤は、任意に結合剤(例えばポビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど)、滑剤、不活性希釈剤、保存料、崩壊剤(グリコール酸ナトリウム澱粉、架橋ポビドン、架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロースなど)、界面活性剤又は分散剤と混合した粉末又は顆粒などの流動性の形の活性成分を適切な機械で圧縮することによって作られる。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末状化合物の混合物を適切な機械で成形することによって作られる。錠剤は任意にコーティングしたり溝をつけたるすることができ、所望の放出プロフィールを得るためにヒドロキシプロピルメチルセルロースなどを種々の比率で使用して、活性成分を徐々に又はコントロールして放出させることができる。
口に適切に局所適用できる組成物には、通常はスクロース及びアカシア又はトラガントなどで風味を効かせた活性成分を含むトローチ剤;不活性ゼラチン及びグリセリンなど、又はスクロース及びアカシアをベースにした活性成分を含むパステル;及び適切な液体担体中に活性成分を含むマウスーウォッシュがある。バッカル錠も好ましい。
非経口投与に適する組成物には、抗酸化剤、緩衝液、殺菌剤及び、組成物を投与予定患者の血液と等張にする溶質を含む水性及び非水性滅菌注射溶液;及び懸濁剤及び濃化剤を含むことができる水性及び非水性無菌懸濁液がある。これら組成物は単位用量又は多数回用量の容器、例えば密封アンプル及びバイアルで提供され、凍結乾燥(lyophilised)状態で保存し、使用直前に注射用水などの無菌液体担体を添加するだけで使用できる。即座に使用する注射溶液及び懸濁液を、上に記載した種類の無菌粉末、顆粒及び錠剤から作ることができる。
好ましい単位用量組成物は活性成分を1日量又は単位、1日分服量(サブ用量)又はそれらの適切な部分を含むものである。
上に詳細に記載した成分類に加えて、本発明の組成物は、問題の組成物の種類に関心のある当業者には一般的な、その他の作用物質も含むことができることは当然である。例えば経口投与に適する組成物は香味剤を含むことができる。
治療薬の幾つかは蛋白又はペプチドである。蛋白及びペプチドは、注射可能の持続的放出性ドラッグ・デリバリー・システムを使用して運搬できる。これらは特に注射回数を減らすために設計される。このようなシステムの一例は、組換えヒト成長ホルモン(rhGH)を生体内分解性ミクロスフェアに包み込んだニュートロピン・デポ(Nutropin Depot)であり、これは1回の注射で rhGH を長時間にわたってゆっくりと放出する。
上記蛋白及びペプチドは、その薬剤を必要な部位に直接放出する外科的に移植されたデバイスによって投与できる。例えばヴィトラサート(Vitrasert)はガンシクロヴィルを眼に直接放出し、CMV網膜炎を治療する。この毒性作用物質の疾患部位への直接適用は、この薬の顕著な全身的副作用を起こさずに、効果的治療を可能とする。
エレクトロポレーション治療(EPT)装置も蛋白及びペプチドの投与に使用できる。パルスド電場を細胞に与えるデバイスはその薬に対する細胞膜の透過性を高め、細胞内ドラッグ・デリバリーを顕著に高める。
蛋白及びペプチドはエレクトロインコーポレーション(EI)によって運搬することができる。EIは、皮膚表面の直径30ミクロンまでの小粒子が、エレクトロポレーションに使用するものと同じか又は類似の電気的パルスを経験する際に起きる。EIにおいて、これらの粒子は角質層を通過して皮膚のより深い層に押し込まれる。これら粒子は薬剤又は遺伝子を担うことができ、又は薬剤又は遺伝子でコーティングすることもでき、又は単に、薬剤が入るための孔を皮膚にあける「銃弾」として作用することができる。
蛋白及びペプチドを運搬するための、また別の方法は、感熱性のReGel注射システムである。体温より低い温度では、ReGelは注射可能の液体であるが、体温ではそれは直ちにゲルリザーバ(ゲルため)を形成する。これは徐々に侵食され、溶解して公知の安全な生体内分解性ポリマーになる。治療薬は生体ポリマーが溶解するにつれて、時間をかけて運搬される。
蛋白及びペプチド医薬品は経口的に運搬することもできる。そのプロセスは、体内にビタミンB12を経口摂取するための自然のプロセスを利用し、蛋白及びペプチドを同時運搬する。ビタミンB12摂取システムに乗ることによって、蛋白及びペプチドは腸壁を通過して移動することができる。ビタミンB12類似体と、複合体のビタミンB12部分の固有因子(IF)に対する顕著な親和性及び複合体の薬剤部分の顕著な生体内活性を両方保有する薬剤との間で複合体を合成する。
蛋白及びポリペプチドは「トロジャン(Trojan)ペプチド」によって細胞に導入される。これらはペネトラチンと呼ばれるポリペプチドのクラスに属し、移動特性を有し、親水性化合物を形質膜を経て運ぶことができる。このシステムはオリゴヌクレオチド類を細胞質及び核に直接ターゲティングすることができ、非細胞型特異的で高度に効率的である。デロッシ(Derossi)ら(1998)、Trebds Cell Biol 8巻、84−87ページを参照されたい。
上記の治療薬又は組成物は経皮的に、例えばパッチ、ゲル、ローション、クリーム又はオイルとして投与することもできる。
治療薬(1種類又は複数種類)は経口的に投与されるのが好ましい。
治療薬(1種類又は複数種類)が女性の生殖系に投与されるならばさらに好ましい。例えば1種類又は複数種類の治療薬は、例えばゲル又はクリーム又は膣リング又はタンポンを使用して膣内に適切に投与できる。その治療薬は例えば当業者には公知の、子宮内デバイスなどの方法を使用して、子宮内デリバリーによっても好都合に投与できる。
一般的には、上記ゲル又はクリームは膣に投与するために処方されるものである。それは油性でも水性でもよい。一般的には1種類又は複数種類の治療薬がクリーム又はゲル内に、1回の(又は反復)投与で有効量が十分に投与されるような濃度で含まれる。
一般的には、膣リングは膣にフィットする「ドーナツ」形に成形されたポリマーを含んでなる。1種類又は複数種類の治療薬がポリマー内に、一般的にはコアとして存在し、それはポリマーから放出され、コントロールされた仕方で膣及び/又は頸部に入る。膣リングは当業者には公知である。膣リングは使い捨てのものでよく、生理期間中膣内に保持される。従って、膣リングは生理期間中に放出されるのに十分で、該期間に亘る効力を持つ治療剤を含んでいる。或いは、膣リングは3ヶ月〜1年の期間に亘って使用されるもので、その間十分な治療剤が放出されて該試用期間に亘って効力を発揮するものでもよい。リングを構成するポリマー、リングの大きさと形状、及び治療剤の内容、並びにその他パラメータは、リングが1回の生理期間用かもっと長い期間に亘って使用されるものであるかに応じて選択することができる。
一般的にはタンポンに1種類又は複数種類の治療薬をしみ込ませ、十分な量の治療薬(1種類又は複数種類)がタンポンに存在するようにする。
一般的には子宮内デバイスは子宮内に長期間、例えば1ないし5年間置くためのものである。一般的には子宮内デバイスはプラスチック製フレーム(「T」形であることが多い)を有し、使用期間中放出するのに十分な量の治療薬(類)を含む。一般的にその薬剤は、そのデバイスの部分を構成している除放性ポリマー内に存在し、又は前記除放性ポリマーに封入される。上記デバイスの部分は、普通は除放性膜で覆われている「T」字形の長い方のアームの周囲を包む「ソーセージ」形薬剤のような形に構成されている。子宮内デバイスは当業者には公知である。
本発明は、また、上述した治療剤の1以上と、月経過多の治療に現在使用されているタラネキサム酸又はメフェナム酸等の作用物質の1以上との組合せ(例えば医薬的製剤)を提供する。
本発明の第二の態様は、女性個体の月経過多を治療又は予防するための医薬品の製造における、FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1つのPGF2α阻害剤の使用法を提供する。
本発明の本態様及び後述する態様のすべてにおいて、FPレセプターに対して効果を有するPGF2α阻害剤は、本発明の第一の態様に関して上述したものが好ましい。
一実施形態においては、PGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストの1以上を女性個体に投与する。一般的には、女性には薬剤と同時にこれら1以上の追加作用物質が薬剤と同時に投与される。或いは、1以上の追加作用物質は、FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1つのPGF2α阻害剤を含む薬剤を投与する前に投与してもよい。さらに別の方法では、これら追加作用物質は、FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1つのPGF2α阻害剤を含む薬剤の投与後に投与されてもよい。
本発明の本態様及び後述する態様のすべてにおいて、PGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストは、本発明の第一の態様に関して上述したものが好ましい。
本発明の第三の態様では、女性個体の月経過多を治療又は予防するための医薬品の製造における、FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1つのPGF2α阻害剤と、PGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストの1以上との組合せの使用法を提供する。
本発明の第四の態様は、女性個体の子宮の病的状態を治療又は阻止するための薬剤の製造におけるPGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストの使用を提供する。その際上記個体にはFPレセプターに対して効果を有するPGF2αを阻止する少なくとも1種の薬が投与される。この場合、一般的には上記女性にはFPレセプターに対して効果を有するPGF2αを阻害する少なくとも1種の薬を、薬剤と同時に投与する。ただし女性には、薬剤投与の前(又は後)に、FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1つのPGF2α阻害剤を投与しておいてもよい(又は投与してもよい)。
本発明の第五の態様において、月経過多の治療及び予防のための、FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1つのPGF2α阻害剤を含む医薬的組成物が提供される。
場合によっては、医薬的組成物は、PGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストの1以上をさらに含む。
FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1つのPGF2α阻害剤及びPGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストを含む組成物の記載はこれまでになかったと考えられる。さらに、このような組成物を使用して任意の医学的状態を治療できることはこれまでに示唆されなかったと考えられる。
そのため、さらに別の態様において本発明は、FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1つのPGF2α阻止剤とPGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストのうち1以上とを含む組成物を含む。
また別の態様において、本発明は、FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1つのPGF2α阻害剤と、PGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストと、医薬的に許容できる担体とを含む、医薬組成物を含む。
さらに別の態様において、本発明は、FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1つのPGF2α阻害剤と、PGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストとを含む、医療用医薬組成物を含む。
従って、組成物は包装されて医療用に供される。
従って、組成物は包装されて医療用に供される。
本発明は下記の図面及び実施例を参照してより詳細に説明される。
実施例1:プロスタグランジン(PG)F2αレセプターの発現及びヒト子宮内膜及び子宮内膜腺癌における局所化:上皮細胞増殖におけるPGF2αの役割
概要
PGF2αはヒト子宮内膜によって生成するプロスタグランジンの一つであり、月経液において、又はインビトロ培養された子宮内膜外植片から測定できる。PGF2α産生はエストロゲンによって刺激され、これはCOX発現のアップレギュレーションを誘発し、プロゲステロンによって阻害され、これはCOX発現を低下させPGDH発現を高める。高められたCOX発現が多数の種々の癌において証明されており、ラット腸上皮(RIE)細胞における過剰発現は、インビボ増殖及び侵襲性の高まった変化した細胞型を誘発する。この研究の目的は、ヒト子宮内膜及び子宮内膜腺癌におけるPGF2αの標的細胞を確認し、これら組織におけるFPレセプター発現を定量することである。上皮細胞増殖におけるPGF2αの役割、及び関係する特異的シグナル経路を子宮内膜腺癌細胞系(イシカワ)で測定した。子宮内膜腺癌でさらに増加した中期ないし後期増殖組織においてFPmRNA発現の顕著な増加が認められた。FPmRNAの局在が、中期及び後期増殖組織試料からの上皮細胞だけに確認された。子宮腺癌組織において、FP発現は一貫して上皮細胞に局所化し、分化期には無関係であった。隣接支質細胞に些細なFPmRNA発現が見られた。PGF2αに反応したイノシトール動員が正常子宮内膜及び子宮内膜腺癌において確認され、PGF2α後の全試料で顕著に増加した、しかし腺癌試料に付加的イノシトール動員は見つからなかった。イシカワ細胞いおいて、PGF2αはイノシトール動員を誘発し、細胞増殖の濃度依存性増加をもたらした。この増加はPLC依存的に阻止されたが、p38又はp42/p44 MAPKインヒビターによる影響は受けなかった。これらの結果は、増殖性子宮内膜上皮細胞がPGF2αに反応することを明らかにし、月経過多におけるPGF2αの役割を示すものである。
概要
PGF2αはヒト子宮内膜によって生成するプロスタグランジンの一つであり、月経液において、又はインビトロ培養された子宮内膜外植片から測定できる。PGF2α産生はエストロゲンによって刺激され、これはCOX発現のアップレギュレーションを誘発し、プロゲステロンによって阻害され、これはCOX発現を低下させPGDH発現を高める。高められたCOX発現が多数の種々の癌において証明されており、ラット腸上皮(RIE)細胞における過剰発現は、インビボ増殖及び侵襲性の高まった変化した細胞型を誘発する。この研究の目的は、ヒト子宮内膜及び子宮内膜腺癌におけるPGF2αの標的細胞を確認し、これら組織におけるFPレセプター発現を定量することである。上皮細胞増殖におけるPGF2αの役割、及び関係する特異的シグナル経路を子宮内膜腺癌細胞系(イシカワ)で測定した。子宮内膜腺癌でさらに増加した中期ないし後期増殖組織においてFPmRNA発現の顕著な増加が認められた。FPmRNAの局在が、中期及び後期増殖組織試料からの上皮細胞だけに確認された。子宮腺癌組織において、FP発現は一貫して上皮細胞に局所化し、分化期には無関係であった。隣接支質細胞に些細なFPmRNA発現が見られた。PGF2αに反応したイノシトール動員が正常子宮内膜及び子宮内膜腺癌において確認され、PGF2α後の全試料で顕著に増加した、しかし腺癌試料に付加的イノシトール動員は見つからなかった。イシカワ細胞いおいて、PGF2αはイノシトール動員を誘発し、細胞増殖の濃度依存性増加をもたらした。この増加はPLC依存的に阻止されたが、p38又はp42/p44 MAPKインヒビターによる影響は受けなかった。これらの結果は、増殖性子宮内膜上皮細胞がPGF2αに反応することを明らかにし、月経過多におけるPGF2αの役割を示すものである。
序文
プロスタグランジン(PG)F2αは生物学的活性脂質のエイコサノイド・ファミリに属するプロスタノイドである(1)。このプロスタノイド・ファミリのその他のメンバーはPGD2、PGE2、プロスタサイクリン(PGI2)及びトロンボキサンA2(TxA2)を含む。これらは全てアラキドン酸から、シクロオキシゲナーゼ(COX)と特異的シンターゼ酵素との組み合わせによって合成される(2)。現在、COX酵素の2つのイソフォーム、すなわち、正常な生理的機能のためのPGを生成する、構成的に発現するCOX−1と、初期反応遺伝子の発現を速やかに誘発するCOX−2とが確認されている(3)。COXはアラキドン酸を不安定な中間体PGH2に代謝し、その後特異的シンターゼ酵素がPGH2をPG分子に変換する(4−8)。PGシンターゼ酵素は、それらが産生するプロスタグランジンによって命名され、例えばPGF2αはプロスタグランジン−F−シンターゼの代謝産物である。合成されたPGはそれらの作用を、各プロスタノイドに特異的な7つの経膜的G−蛋白結合レセプター(GPCR)によって媒介する。PGF2αレセプター(FP)はヒトにおいてクローン化され、G−蛋白Gq、PLC活性化及びイノシトール三リン酸の生成(これ自体は細胞内Ca2+を移動させる)によってその反応を変換する。
プロスタグランジン(PG)F2αは生物学的活性脂質のエイコサノイド・ファミリに属するプロスタノイドである(1)。このプロスタノイド・ファミリのその他のメンバーはPGD2、PGE2、プロスタサイクリン(PGI2)及びトロンボキサンA2(TxA2)を含む。これらは全てアラキドン酸から、シクロオキシゲナーゼ(COX)と特異的シンターゼ酵素との組み合わせによって合成される(2)。現在、COX酵素の2つのイソフォーム、すなわち、正常な生理的機能のためのPGを生成する、構成的に発現するCOX−1と、初期反応遺伝子の発現を速やかに誘発するCOX−2とが確認されている(3)。COXはアラキドン酸を不安定な中間体PGH2に代謝し、その後特異的シンターゼ酵素がPGH2をPG分子に変換する(4−8)。PGシンターゼ酵素は、それらが産生するプロスタグランジンによって命名され、例えばPGF2αはプロスタグランジン−F−シンターゼの代謝産物である。合成されたPGはそれらの作用を、各プロスタノイドに特異的な7つの経膜的G−蛋白結合レセプター(GPCR)によって媒介する。PGF2αレセプター(FP)はヒトにおいてクローン化され、G−蛋白Gq、PLC活性化及びイノシトール三リン酸の生成(これ自体は細胞内Ca2+を移動させる)によってその反応を変換する。
COX酵素及びPGは、上皮細胞増殖及び血管新生を調節することが最近証明された。ラット腸内皮細胞において、COX−2発現及びPGE2合成は細胞増殖及びアポトーシス耐性の増加と関連がある(9、10)。同じグループによって、上皮細胞におけるCOX−2の発現が血管新生因子類の発現を高めることも示された。この血管新生因子類はパラクリン様に作用し、内皮細胞移動及び微小血管チューブ形成を誘発する(9)。ヒト子宮内膜において、COX−2酵素発現は増殖期で最大であり、上皮細胞及び血管周辺細胞に限局される(10−14)。
PGF2αはヒト子宮内膜機能におけるCOXの主要代謝産物でもあり、月経液中に存在し、培養中のヒト子宮内膜外植片によって放出される(15)。しかしPGF2αの強力な黄体融解活性及びPGF2α後に明らかにされる子宮筋層の収縮性の増加により、大部分の研究はFPレセプターの発現及び卵巣の調節に焦点を当てている。FPレセプターの発現及びヒト子宮内膜の機能層内のPGF2αの役割は完全には研究されていない。
当初の研究によれば、インビトロ培養された分離ウシ子宮内膜細胞において、内皮細胞は、主としてPGE2を分泌する間質細胞とは対照的に、PGF2αを優先的に放出することが確認された(16)。さらに、非霊長類の種においてFPmRNAを測定した研究は、エストロゲンでFPレセプター発現が増加することを証明し、その一方で、卵巣切除した動物ではプロゲステロンがFPレセプター発現を減らすことが判明した(17−19)。
この研究の目的はヒト子宮内膜及び異なる病期のヒト子宮腺癌の両方におけるFPレセプター発現を限局化して定量し、PGF2α応答細胞を確認することであった。イノシトールリン酸の移動及びMARK細胞外調節キナーゼ(ERK)のリン酸化を使用して、インビトロ増殖アッセイとして、イシカワ細胞における機能性FPレセプターの存在及びBrdU取込みを確認した。この研究のデータにより、FPmRNAが実質的に増加している増殖組織のみにFPの上皮発現があり、子宮内膜腺癌には明らかに上皮細胞が局在していることが証明される。その上、イシカワ細胞のPGF2α処理は、イノシトールの動員、ERKリン酸化及び細胞増殖の濃度依存性増加を起こした。
ここに報告するデータはヒト子宮内膜におけるFP発現の最初の報告であり、子宮上皮細胞増殖及び月経過多におけるPGF2αの潜在的役割を明らかにするものである。
方法
患者及び組織採集
月経周期の種々の段階の子宮内膜バイオプシー(n=12)を子宮内膜吸引キュレット(ピペット、ラボラトワレCCD(Laboratoire CCD)、フランス)を使って、月経周期が規則的な(25−35日)女性から集めた。その他に、月経周期の全段階における(初期、中期及び後期増殖期からn=3、及び初期、中期及び後期分泌期からn=3)全厚の子宮内膜バイオプシー(n=18)を、婦人科的良性疾患のために子宮摘出を受けた女性から集めた。ピペット吸引又は子宮摘出後間もなく、組織をドライアイス中で急速に凍結し、−70℃で保存し(RNA抽出のため)、中性緩衝ホルマリン(NBF)中で固定し、ワックスに埋め込むか(インサイツハイブリダイゼーション試験のため)、又はRPMI1640(2mmol/1L−グルタミン、100Uペニシリン及び100μg/mlストレプトマイシンを含む)中に置き、研究室に移してインビトロ培養を行った。全ての被験者は規則的月経周期を申告しており(長さ25−35日の周期)、バイオプシー採集の前3カ月間にホルモン製剤を受けた女性はいなかった。バイオプシーは申告された最終月経期(LMP)によって日付が入れられ、ノイズ(Noyes)らの基準による組織検査によって確認された(20)。さらにバイオプシー時の循環エストラジオール及びプロゲステロン濃度は、申告されたLMPと月経周期段階の組織検査との両方で一致した。ロジアン・リサーチ倫理委員会(Lothian Research Ethics Committee)から倫理的承認を得、組織の採集前に全被験者から書面によるインフォームド・コンセントを得た。
患者及び組織採集
月経周期の種々の段階の子宮内膜バイオプシー(n=12)を子宮内膜吸引キュレット(ピペット、ラボラトワレCCD(Laboratoire CCD)、フランス)を使って、月経周期が規則的な(25−35日)女性から集めた。その他に、月経周期の全段階における(初期、中期及び後期増殖期からn=3、及び初期、中期及び後期分泌期からn=3)全厚の子宮内膜バイオプシー(n=18)を、婦人科的良性疾患のために子宮摘出を受けた女性から集めた。ピペット吸引又は子宮摘出後間もなく、組織をドライアイス中で急速に凍結し、−70℃で保存し(RNA抽出のため)、中性緩衝ホルマリン(NBF)中で固定し、ワックスに埋め込むか(インサイツハイブリダイゼーション試験のため)、又はRPMI1640(2mmol/1L−グルタミン、100Uペニシリン及び100μg/mlストレプトマイシンを含む)中に置き、研究室に移してインビトロ培養を行った。全ての被験者は規則的月経周期を申告しており(長さ25−35日の周期)、バイオプシー採集の前3カ月間にホルモン製剤を受けた女性はいなかった。バイオプシーは申告された最終月経期(LMP)によって日付が入れられ、ノイズ(Noyes)らの基準による組織検査によって確認された(20)。さらにバイオプシー時の循環エストラジオール及びプロゲステロン濃度は、申告されたLMPと月経周期段階の組織検査との両方で一致した。ロジアン・リサーチ倫理委員会(Lothian Research Ethics Committee)から倫理的承認を得、組織の採集前に全被験者から書面によるインフォームド・コンセントを得た。
インサイツハイブリダイゼーション(ISH)
FPレセプターのために特別に合成されたオリゴヌクレオチド二重FITC標識cDNAプローブをビオグノスティク(Biognostik)社から入手した。切片(5μm)をゼラチン被覆スーパーフロストスライド(BDHラボラトリー・サプライス、英国)上で、月経周期全体から集めた全厚ヒト子宮バイオプシー(n=18)から切り取った。キシレン中で組織のワックス除去を行い、漸増濃度のエタノールを使用して再水和し、その後プロテイナーゼK処理(EDTA50mMを含むトリス−HClpH7.6100mM中、100μg/ml)を37℃で15分間行い、cDNAプローブのアクセスを高めた。DEPC−H2O中で洗浄後、ハイブリダイゼーション混合物(50μl;プローブと共に供給される)を各切片に加え、スライドを30℃で4時間インキュベートし、それからcDNAプローブ(6U/mlハイブリダイゼーション・ミックス)を加え、30℃で一晩インキュベートした。ハイブリダイゼーション後、1×SSCで5分間(2回)及び0.1×SSCで42℃、15分間(2回)の洗浄を完了した後、標準ICC試薬(TSAビオチン系、NENライフ・サイエンシス、UK)を使用してFITC標的プローブを検出する。最初に内因性ペルオキシダーゼ活性をメタノール中3%H2O2でブロックし、その後切片をブロッキング緩衝液と共に30分間インキュベートする。共役抗−FITC−HRP(ベーリンガー−マンハイム、チェック)をブロッキング緩衝液に加え、切片を60分間インキュベートした。洗浄後、ビオチニルチラミド増幅試薬を各スライドに加え、15分間インキュベートした。洗浄後ストレプトアビジン−HRPを加え、30分間インキュベートし、プローブの局在をDABで可視化した。同じ比率のシステイン(C)及びグアニン(G)塩基をFPレセプタープローブとして含む対照のオリゴヌクレオチド二重FITC標識cDNAプローブを、バックグラウンドハイブリダイゼーションを評価するために含めた。全処理は特に記載のない限り室温で行われた。
FPレセプターのために特別に合成されたオリゴヌクレオチド二重FITC標識cDNAプローブをビオグノスティク(Biognostik)社から入手した。切片(5μm)をゼラチン被覆スーパーフロストスライド(BDHラボラトリー・サプライス、英国)上で、月経周期全体から集めた全厚ヒト子宮バイオプシー(n=18)から切り取った。キシレン中で組織のワックス除去を行い、漸増濃度のエタノールを使用して再水和し、その後プロテイナーゼK処理(EDTA50mMを含むトリス−HClpH7.6100mM中、100μg/ml)を37℃で15分間行い、cDNAプローブのアクセスを高めた。DEPC−H2O中で洗浄後、ハイブリダイゼーション混合物(50μl;プローブと共に供給される)を各切片に加え、スライドを30℃で4時間インキュベートし、それからcDNAプローブ(6U/mlハイブリダイゼーション・ミックス)を加え、30℃で一晩インキュベートした。ハイブリダイゼーション後、1×SSCで5分間(2回)及び0.1×SSCで42℃、15分間(2回)の洗浄を完了した後、標準ICC試薬(TSAビオチン系、NENライフ・サイエンシス、UK)を使用してFITC標的プローブを検出する。最初に内因性ペルオキシダーゼ活性をメタノール中3%H2O2でブロックし、その後切片をブロッキング緩衝液と共に30分間インキュベートする。共役抗−FITC−HRP(ベーリンガー−マンハイム、チェック)をブロッキング緩衝液に加え、切片を60分間インキュベートした。洗浄後、ビオチニルチラミド増幅試薬を各スライドに加え、15分間インキュベートした。洗浄後ストレプトアビジン−HRPを加え、30分間インキュベートし、プローブの局在をDABで可視化した。同じ比率のシステイン(C)及びグアニン(G)塩基をFPレセプタープローブとして含む対照のオリゴヌクレオチド二重FITC標識cDNAプローブを、バックグラウンドハイブリダイゼーションを評価するために含めた。全処理は特に記載のない限り室温で行われた。
タックマン(Taqman)の定量RT−PCR
製造者のガイドラインにしたがって、トリ(Tri)−試薬(シグマ社、UK)を使用して子宮内膜RNA試料を子宮内膜バイオプシー(n=33)から抽出した。抽出し、定量した後、MgCl2(5.5mM)、dNTPs(各0.5mM)、ランダムヘキサマー類(2.5μM)、RNAaseインヒビター(0.4U/μl)及びマルチスクライブ(multiscribe)逆転写酵素(1.25U/μl;全てはPEビオシステムズ、ウォリントン、英国、から入手)を使ってRNA試料を逆転写した。この混合物を等分して個々のチューブに入れ(16μl/チューブ)、鋳型RNAを加えた(100ng/μlRNAの4μl/チューブ)。短時間の遠心分離によって混合した後、試料を25℃で90分間、48℃で45分間及び95℃で5分間インキュベートした。その後cDNA試料を−20℃で保存した。DNA汚染をコントロールするために、逆転写酵素を含まないチューブを含ませた。
製造者のガイドラインにしたがって、トリ(Tri)−試薬(シグマ社、UK)を使用して子宮内膜RNA試料を子宮内膜バイオプシー(n=33)から抽出した。抽出し、定量した後、MgCl2(5.5mM)、dNTPs(各0.5mM)、ランダムヘキサマー類(2.5μM)、RNAaseインヒビター(0.4U/μl)及びマルチスクライブ(multiscribe)逆転写酵素(1.25U/μl;全てはPEビオシステムズ、ウォリントン、英国、から入手)を使ってRNA試料を逆転写した。この混合物を等分して個々のチューブに入れ(16μl/チューブ)、鋳型RNAを加えた(100ng/μlRNAの4μl/チューブ)。短時間の遠心分離によって混合した後、試料を25℃で90分間、48℃で45分間及び95℃で5分間インキュベートした。その後cDNA試料を−20℃で保存した。DNA汚染をコントロールするために、逆転写酵素を含まないチューブを含ませた。
cDNA発現を測定するために、タックマン緩衝液(5.5mM MgCl2、200μM dATP、200μM dCTP、200μM dGTP、400μM dUTP)、リボソーム18S前向き及び逆向きプライマー及びプローブ(全て50nM)、EPレセプターのための前向き及び逆向きプライマー類(300nM)、EPレセプタープローブ(100nM)、AmpEraseUNG(0.01U/μl)及びAmpliTaq Gold DNAポリメラーゼ(0.025U/μl;全てPEビオシステムズ社から)を含む反応混合物を調製した。混合後、それぞれに48μlを個々のチューブに入れ、2μl/レプリケート(40ng)のcDNAを加え、混合し、その後二重の24μl試料をPCRプレートに入れた。また鋳型なしの対照(水を含む)を含ませて三重にした。ウェルを光学的キャップで封止し、ABIプリズム7700を用いてPCR反応を実施した。定量的PCRのためのFPレセプタープライマー及びプローブを、PRIMER発現プログラム(PEビオシステムズ社)を用いて設計した。FPレセプタープライマー及びプローブの配列は次のようであった;前向き5’−GCA GCT GCG CTT CTT TCA A−3’;逆向き5’−CAC TGT CAT GAA GAT TAC TGA AAA AAA TAC−3’;プローブ(FAM標識化)5’−CAC AAC CTG CCA GAC GGA AAA CCG−3’。
リボソーム性18Sプライマー及びプローブ配列は次のようであった;前向き5’−CGG CTA CCA CAT CCA AGG AA−3’;逆向き5’−GCT GGA ATT ACC GCG GCT−3’;プローブ(VIC標識)5’−TGC TGG CAC CAG ACT TGC CCT C−3’。データを分析し、配列検知器v1.63(PEビオシステムズ社)を使用し、製造者の指示通り処理した。つまり、ソフトウェアが、18S対照及びFPレセプター両方について、蛍光が所定のレベルに到達する反応サイクル数を計算する。これは各試料におけるFPレセプターの相対的発生量であり、内部陽性対照に比較することによって相対的発現が測定できる。結果は内部陽性標準に対する相対的発現としてあらわされる。
総イノシトールリン酸(InsP)アッセイ
総InsP産生のPGF2α刺激は報告されたものと同様であった(21)。つまり、組織試料又はイシカワ細胞を、1%透析ずみ加熱不活性化FCS及び0.5μCi/ウェルのmyo−[3H]イノシトール(アマーシャム・ファルマシア・ビオテク(Amersham Pharmacia Biotech))を含む無イノシトールDMEMと共に48時間インキュベートした。培地を除去し、細胞を、10mM LiClを含む1mlの緩衝液(140mM NaCl、20mM HEPES、4mM KCl、8mMグルコース、1mM MgCl2、1mM CaCl2、1mg/mlウシ血清アルブミン)で洗った。その後細胞をインヒビター類を含む又は含まない1ml緩衝液中において37℃で1時間インキュベートした。インキュベーション後、アゴニストを必要濃度に加え、細胞を1時間インキュベートした。アゴニストを除去し、氷冷10mM蟻酸500μlの添加によって反応を停止し、それを4℃で30分間インキュベーとした。総[3H]イノシトールリン酸を、AG1−X8アニオン交換樹脂(ビオーラド社)上で蟻酸細胞抽出物から分離し、1M蟻酸アンモニウム/0.1M蟻酸溶液で溶出した。関連放射能を液体シンチレーション計数によって測定し、改良ロウリー法によって測定した蛋白濃度に対してプロットした。
総InsP産生のPGF2α刺激は報告されたものと同様であった(21)。つまり、組織試料又はイシカワ細胞を、1%透析ずみ加熱不活性化FCS及び0.5μCi/ウェルのmyo−[3H]イノシトール(アマーシャム・ファルマシア・ビオテク(Amersham Pharmacia Biotech))を含む無イノシトールDMEMと共に48時間インキュベートした。培地を除去し、細胞を、10mM LiClを含む1mlの緩衝液(140mM NaCl、20mM HEPES、4mM KCl、8mMグルコース、1mM MgCl2、1mM CaCl2、1mg/mlウシ血清アルブミン)で洗った。その後細胞をインヒビター類を含む又は含まない1ml緩衝液中において37℃で1時間インキュベートした。インキュベーション後、アゴニストを必要濃度に加え、細胞を1時間インキュベートした。アゴニストを除去し、氷冷10mM蟻酸500μlの添加によって反応を停止し、それを4℃で30分間インキュベーとした。総[3H]イノシトールリン酸を、AG1−X8アニオン交換樹脂(ビオーラド社)上で蟻酸細胞抽出物から分離し、1M蟻酸アンモニウム/0.1M蟻酸溶液で溶出した。関連放射能を液体シンチレーション計数によって測定し、改良ロウリー法によって測定した蛋白濃度に対してプロットした。
増殖アッセイ
イシカワ細胞の増殖を、BrdU取込みELISA(ロッシュ・ディアグノスティック社、マンハイム、ドイツ)を使用して測定した。つまり、イシカワ細胞を96−ウェルプレートに5×103細胞/ウェルを接種し、一晩接着させた。次に細胞をインドメタシン1.5μg/mlで24時間、欠乏状態にし、その後インドメタシンを含む無血清培地中で24時間PGF2α処理(1nM−1μM)をした。PGF2α添加の60分前にインヒビター類を細胞に加えた。対照ウェルには同濃度のビヒクルを加えた。24時間の処理後、細胞をBrdUで4時間標識化し、固定し、BrdU取込みを標準免疫組織化学的方法によって分析した。結果を未処理細胞のパーセンテージとしてプロットした。
イシカワ細胞の増殖を、BrdU取込みELISA(ロッシュ・ディアグノスティック社、マンハイム、ドイツ)を使用して測定した。つまり、イシカワ細胞を96−ウェルプレートに5×103細胞/ウェルを接種し、一晩接着させた。次に細胞をインドメタシン1.5μg/mlで24時間、欠乏状態にし、その後インドメタシンを含む無血清培地中で24時間PGF2α処理(1nM−1μM)をした。PGF2α添加の60分前にインヒビター類を細胞に加えた。対照ウェルには同濃度のビヒクルを加えた。24時間の処理後、細胞をBrdUで4時間標識化し、固定し、BrdU取込みを標準免疫組織化学的方法によって分析した。結果を未処理細胞のパーセンテージとしてプロットした。
統計
適切な場合は、データをANOVA統計分析及びフィッシャーPLSD検定にかけ(Statview 4.0;アバカス・コンセプト社、USA)、p<0.05の際に統計的に有意であるとした。
適切な場合は、データをANOVA統計分析及びフィッシャーPLSD検定にかけ(Statview 4.0;アバカス・コンセプト社、USA)、p<0.05の際に統計的に有意であるとした。
結果
ヒト子宮内膜におけるFPレセプター発現は、周期全体で明白な局在パターンを示した。FPレセプターは月経周期の中期−及び後期増殖段階においてのみ、腺上皮細胞に局在し、試験したその他の全てのバイオプシーにはなかった。血管周囲細胞には時々発現が認められるに過ぎず、月経周期の段階とは無関係であった。子宮腺癌バイオプシーにおいてもFPレセプター発現は上皮細胞に局在していた。FPレセプターの上皮細胞発現は全ての分化型に認められ、低程度、中程度又は十分に分化した試料間でパターン変化は識別されなかった。
ヒト子宮内膜におけるFPレセプター発現は、周期全体で明白な局在パターンを示した。FPレセプターは月経周期の中期−及び後期増殖段階においてのみ、腺上皮細胞に局在し、試験したその他の全てのバイオプシーにはなかった。血管周囲細胞には時々発現が認められるに過ぎず、月経周期の段階とは無関係であった。子宮腺癌バイオプシーにおいてもFPレセプター発現は上皮細胞に局在していた。FPレセプターの上皮細胞発現は全ての分化型に認められ、低程度、中程度又は十分に分化した試料間でパターン変化は識別されなかった。
子宮内膜試料及び腺癌試料両方におけるFPレセプターmRNA発現の定量をタックマン定量RT−PCRによって測定した。初期増殖期(0.06±0.02)に比較して、及び月経周期の全ての分泌期(0.07±0.01)に比較して、相対的FPレセプター発現の有意な増加が中期ないし後期の増殖性子宮内膜に認められた(0.40±0.02;p≦0.05)。ヒト腺癌試料内では、相対的FPレセプターmRNA発現はサイクル子宮内膜(0.15±0.04)に比較して有意に増加した(116.3±63.6)。腺癌の異なる病期の間に相関関係は認められなかったが、これらの組織内では大きい変動が認められた。
ヒト子宮内膜では、PGF2α処理後、総InsP産生が濃度依存的に増加する。最大InsP動員はPGF2α100nMで認められ、U73122 2μM(PLCのインヒビター)による前処理によって抑制される。総イノシトールリン酸の産生はPGF2α処理後のイシカワ細胞においても測定された。PGF2αは総InsPの濃度依存性増加をもたらし、PGF2α100nMが29cpm/mg蛋白という最大値をもたらす。
イシカワ細胞をPGF2α100nMで処理すると、イシカワ細胞の細胞外調節キナーゼ(ERK)のリン酸化が起きた。PGF2α100nMで10分間処理すると、天然ERKに比較してリン酸化ERK強度の6.6±0.7倍の増加が起きた。
イシカワ細胞におけるPGF2αの増殖効果を、BrdUの取込みの測定によって確認した。PGF2αはBrdU取込みを濃度依存的に増加させ、100nMでそれは最大になった(136.3±7.48%)。細胞をERK1/2インヒビター(PD98059 50μM)で前処理すると、基礎的増殖の減少が起きた(84.0±5.8%);ただしPGF2αはPD98059 50μMの存在下で依然として増殖を濃度依存的に増加させた(100nM PGF2α誘起性119.4±11.2%対照BrdU取込み)。PLCβのインヒビター(U73122 2μM)と共に予備的インキュベーションを行った場合も基礎的増殖はわずかに減少し(93.9±1.9%)、それに加えて、PGF2α処理後は増殖の濃度依存的増加が抑制された(100nM PGF2αによるBrdU取込みは106.1±6.6%)。
検討
我々は増殖性子宮内膜及び種々の病期の腺癌からの上皮細胞のFPレセプターの発現増加を明らかにした。さらに我々はヒト子宮内膜腺癌由来のイシカワ細胞における機能性FPレセプター発現を定量し、明らかにした。イシカワ細胞において、PGF2αはIP3産生及びp42/p44MAPK(ERK)のリン酸化を誘起した。さらに、PGF2αと共に一晩インキュベーション後、イシカワ細胞の細胞増殖は増加し、それはPLC阻害によって抑制された。
我々は増殖性子宮内膜及び種々の病期の腺癌からの上皮細胞のFPレセプターの発現増加を明らかにした。さらに我々はヒト子宮内膜腺癌由来のイシカワ細胞における機能性FPレセプター発現を定量し、明らかにした。イシカワ細胞において、PGF2αはIP3産生及びp42/p44MAPK(ERK)のリン酸化を誘起した。さらに、PGF2αと共に一晩インキュベーション後、イシカワ細胞の細胞増殖は増加し、それはPLC阻害によって抑制された。
PGF2αが哺乳動物組織の細胞増殖に役割を演ずることはこれまで証明されていなかった。PGF2αが結腸腺癌に関係しているかどうかを確認する諸研究は、HCT−8及びHT−29ヒト結腸腺癌細胞系にPGF2αによる増殖が起きないことを証明した。FPレセプターノックアウトマウスは子宮内膜の生理学に何ら異常を示さないが、その代わり子宮筋層の機能不全が明らかにされる:雌が子マウスを満期に分娩することができない(22)。
ここに開示したデータはヒト子宮内膜上皮細胞におけるPGF2αの増殖効果の最初の証明である。最大FPレセプター発現は、エストロゲン濃度が上昇している中期−後期の増殖性子宮内膜に認められる。
理論によって束縛されるものではないが、腺癌試料に認められる高いFPレセプター発現はプロゲステロンレセプターのレベルに関連すると考えられる;この際PRA:PRBの比率が子宮内膜癌において重要であるらしい(23)。乳癌、子宮内膜及び卵巣など生殖組織の癌においてはエストロゲンが細胞増殖を促進し、疾患の進行に関係している(24)。子宮内膜において、プロゲステロンは、細胞分化を促進することによってエストロゲン効果に対抗し、プロゲスチン治療は子宮内膜癌の治療に有効であることが判明した(23、25)。しかし、治療効果はこれらの腫瘍が機能性プロゲステロンレセプター(PR)を発現する場合のみであり(25)、ホルモン補充療法(HRT)においてプロゲスチンとエストロゲンとを組み合わせてPR発現を高めると、子宮内膜癌のリスクが減少することが判明している(26、27)。例えば、プロゲステロンに対する反応性の喪失はプロゲステロン阻害の喪失を起こすことができるし、子宮腺癌に認められるFPレセプター発現の増加が観察されたことを説明できる。
イシカワ、子宮内膜上皮細胞、は正常子宮内膜より高い濃度のFPレセプターを発現し、PGF2αには反応性である。我々はこれまでに確認されているように(28、29)、PGF2α処理後のこれら細胞においてInsPの動員とERKのリン酸化を観察した。さらに、PGF2αは、PLC阻害に敏感なイシカワ細胞の増殖の増加を誘発した。これはPGF2αに反応する上皮細胞増殖を示した最初の証明された報告である。これらの考察は、正常上皮細胞増殖及び子宮内膜腺癌(この際FPレセプター発現が増加する)、及び月経過多におけるPGF2αの役割を支持するものである。
要するに、これは、ヒト子宮内膜組織及びヒト子宮内膜腺癌でのFPレセプター発現及び局在の最初の証明である。我々は、FPレセプターの上皮細胞発現を証明し、PGF2α処理後の子宮内膜上皮細胞、イシカワ、の増殖の増加を証明した。これらの研究は上皮細胞増殖におけるPGF2αの役割を明らかにするものである。これらの研究は、さらに、PGF2αが月経過多に参画していること、及びFPレセプターに対して効果を有するPGF2α阻害剤を、月経過多を克服するために使用できることを示唆する。
実施例2:月経過多でない女性と比較した月経過多の女性の子宮組織中におけるFPレセプター発現
月経過多の徴候が認められる女性と、正常な子宮機能を有する女性とからバイオプシーにより子宮組織を回収し、免疫細胞化学により組織を検査してFPレセプターの発現を調べた。簡単に説明すると、組織試料を回収し、固定し、ワックスに埋め込んで切片にし、PCT/GB02/04549の実施例1及び以下の実施例3に記載の標準的技術を用いて免疫細胞化学染色を行った。免疫細胞化学に使用した抗FPレセプター抗体は、Cayman Chemicals(Alexis Corporation Europe、英国、ノッティンガムにより流通しているもの、カタログ番号101802)から入手したポリクローナル抗体であり、これを50分の1に希釈して使用した。
月経過多の徴候が認められる女性と、正常な子宮機能を有する女性とからバイオプシーにより子宮組織を回収し、免疫細胞化学により組織を検査してFPレセプターの発現を調べた。簡単に説明すると、組織試料を回収し、固定し、ワックスに埋め込んで切片にし、PCT/GB02/04549の実施例1及び以下の実施例3に記載の標準的技術を用いて免疫細胞化学染色を行った。免疫細胞化学に使用した抗FPレセプター抗体は、Cayman Chemicals(Alexis Corporation Europe、英国、ノッティンガムにより流通しているもの、カタログ番号101802)から入手したポリクローナル抗体であり、これを50分の1に希釈して使用した。
図6のAに示すように、FPレセプターの発現は、失血が正常である女性由来の子宮内膜組織(B)と比較して、月経過多の既往歴を有する女性由来の同組織において上昇した。染色により、FPレセプターが月経過多組織の腺上皮細胞に特に発現するが、正常組織には発現しないことが示された。
よって、月経過多の女性において、FPレセプターアンタゴニスト等のFPレセプターに対して効果を有するPGF2αの抑制剤による治療により、シグナル経路、及び最終的には血管機能/機能障害及び出血過多を媒介する標的遺伝子の転写をブロックすることが有効である。
よって、月経過多の女性において、FPレセプターアンタゴニスト等のFPレセプターに対して効果を有するPGF2αの抑制剤による治療により、シグナル経路、及び最終的には血管機能/機能障害及び出血過多を媒介する標的遺伝子の転写をブロックすることが有効である。
実施例3:対照群の女性と比較した月経過多の女性の子宮内膜におけるEP2及びEP4レセプターの発現増大
方法
対照群(1周期当たりの失血が<80ml)、又は月経過多(1周期当たりの失血が>80ml)に分類された2人の女性から回収した子宮内膜切片(5μm)を、キシレン中でワックスを取り除き、漸減するエタノールのグレードを用いて再水和した。PBS中ですすいだ後、メタノール中3%のH2O2で内因性のペルオキシダーゼ活性を抑制した。非免疫ブタ血清(PBS中10%)を20分間適用し、一次抗体を用いて4℃で一晩インキュベートした。次いで、クロマゲン(cromagen)として3,3’−ジアミノベンジジン(DAB)を用いてアビジン−ビオチンペルオキシダーゼ検出システム(DAKO Ltd,英国)を適用した。切片をハリス(Harris)のヘマトキシリンを用いてカウンター染色してから搭載した。この研究に使用した一次抗体は、ヒトEP2又はEP4レセプターペプチド配列(Cayman Chemicals,米国)に対し、ウサギで産生させたものであった。抗体は1:250に希釈して使用した。特に記載のない限り、全ての処置は室温で実行された。
方法
対照群(1周期当たりの失血が<80ml)、又は月経過多(1周期当たりの失血が>80ml)に分類された2人の女性から回収した子宮内膜切片(5μm)を、キシレン中でワックスを取り除き、漸減するエタノールのグレードを用いて再水和した。PBS中ですすいだ後、メタノール中3%のH2O2で内因性のペルオキシダーゼ活性を抑制した。非免疫ブタ血清(PBS中10%)を20分間適用し、一次抗体を用いて4℃で一晩インキュベートした。次いで、クロマゲン(cromagen)として3,3’−ジアミノベンジジン(DAB)を用いてアビジン−ビオチンペルオキシダーゼ検出システム(DAKO Ltd,英国)を適用した。切片をハリス(Harris)のヘマトキシリンを用いてカウンター染色してから搭載した。この研究に使用した一次抗体は、ヒトEP2又はEP4レセプターペプチド配列(Cayman Chemicals,米国)に対し、ウサギで産生させたものであった。抗体は1:250に希釈して使用した。特に記載のない限り、全ての処置は室温で実行された。
結果
EP2及びEP4レセプター両方の染色は腺上皮細胞及び内皮細胞中に局在化した。月経過多の女性から回収した子宮内膜試料と比較して、出血パターンが正常な女性から回収した子宮内膜試料では染色の強度が小さかった。これは、月経過多の群において2つのレセプターの発現パターンが大きいことを示唆する。
結果を図7に示す。
EP2及びEP4レセプター両方の染色は腺上皮細胞及び内皮細胞中に局在化した。月経過多の女性から回収した子宮内膜試料と比較して、出血パターンが正常な女性から回収した子宮内膜試料では染色の強度が小さかった。これは、月経過多の群において2つのレセプターの発現パターンが大きいことを示唆する。
結果を図7に示す。
実施例4:FPレセプターアンタゴニストによる月経過多の治療
月経過多と診断された患者に、AL−3138又はAL−8810を、患部における活性作用物質の治療的濃度が治療期間を通じて理想的にはEC90に維持され、好ましくはEC50未満となることがないような容量及び頻度で投与した。この治療は、患者の容認性、副作用の回避、及び全身的バイオアベイラビリティに応じて、経口投与、又はさらに局所的な投与により行われた。
月経過多と診断された患者に、AL−3138又はAL−8810を、患部における活性作用物質の治療的濃度が治療期間を通じて理想的にはEC90に維持され、好ましくはEC50未満となることがないような容量及び頻度で投与した。この治療は、患者の容認性、副作用の回避、及び全身的バイオアベイラビリティに応じて、経口投与、又はさらに局所的な投与により行われた。
実施例5:FPレセプターアンタゴニスト及びEP2レセプターアンタゴニストによる月経過多の治療
月経過多と診断された患者に、AL−3138又はAL−8810及びAH6809を、治療部位の活性作用物質の治療的濃度が治療期間を通じて理想的にはEC90に維持され、好ましくはEC50未満となることがないような用量及び頻度で投与した。この治療は、患者の容認性、副作用の回避、及び全身的バイオアベイラビリティに応じて、経口投与、又はさらに局所的な投与により行われた。
月経過多と診断された患者に、AL−3138又はAL−8810及びAH6809を、治療部位の活性作用物質の治療的濃度が治療期間を通じて理想的にはEC90に維持され、好ましくはEC50未満となることがないような用量及び頻度で投与した。この治療は、患者の容認性、副作用の回避、及び全身的バイオアベイラビリティに応じて、経口投与、又はさらに局所的な投与により行われた。
実施例6
FPレセプターアンタゴニスト及びEP4レセプターアンタゴニストによる月経過多の治療
月経過多と診断された患者に、AL−3138又はAL−8810及びAH23848Bを、治療部位の活性作用物質の治療的濃度が治療期間を通じて理想的にはEC90に維持され、好ましくはEC50未満となることがないような用量及び頻度で投与した。この治療は、患者の容認性、副作用の回避、及び全身的バイオアベイラビリティに応じて、経口投与、又はさらに局所的な投与により行われた。
FPレセプターアンタゴニスト及びEP4レセプターアンタゴニストによる月経過多の治療
月経過多と診断された患者に、AL−3138又はAL−8810及びAH23848Bを、治療部位の活性作用物質の治療的濃度が治療期間を通じて理想的にはEC90に維持され、好ましくはEC50未満となることがないような用量及び頻度で投与した。この治療は、患者の容認性、副作用の回避、及び全身的バイオアベイラビリティに応じて、経口投与、又はさらに局所的な投与により行われた。
実施例7:座薬
mg/座薬
AL−3138又はAL−8821(63μm)* 250
Hard Fat,BP(Witepsol H15-Dynamit Nobel) 1770
2020
* アンタゴニストAL−3138又はAL−8821は通常粉末で使用され、その粒子の少なくとも90%は直径63μm以下である。
mg/座薬
AL−3138又はAL−8821(63μm)* 250
Hard Fat,BP(Witepsol H15-Dynamit Nobel) 1770
2020
* アンタゴニストAL−3138又はAL−8821は通常粉末で使用され、その粒子の少なくとも90%は直径63μm以下である。
Witepsol H15の5分の1を、最高45℃蒸気ジャケット型パンで溶かした。活性作用物質の成分を200μmのふるいにかけ、溶解ベースに加えて切断ヘッドが取り付けられたシルバーソン(silverson)を用いて混合し、滑らかに分散させた。混合物を45℃に維持しながら、残りのWitepsol H15を懸濁液に加え、均一な混合物となるよう攪拌した。懸濁液全体を、攪拌を続けながら250μmのステンレス鋼スクリーンを通し、40℃まで冷却した。38℃〜40℃の温度で、2.02gの混合物を適切なプラスチック型に充填した。座薬を室温まで冷却した。
実施例8:ペッサリー
mg/座薬
AL−3138又はAL−8821 250
無水デキストロース 380
かたくり粉 363
ステアリン酸マグネシウム 7
1000
上記成分を直接混合し、結果として得られた混合物の直接圧縮によりペッサリーを調製した。
mg/座薬
AL−3138又はAL−8821 250
無水デキストロース 380
かたくり粉 363
ステアリン酸マグネシウム 7
1000
上記成分を直接混合し、結果として得られた混合物の直接圧縮によりペッサリーを調製した。
実施例9:膣リング
芯抽出技術を使用してAL−3138又はAL−8821を含む膣リングを製造した。
実施例10:膣リング
芯抽出技術を使用してAL−3138又はAL−8821及びAH6809を含む膣リングを製造した。
芯抽出技術を使用してAL−3138又はAL−8821を含む膣リングを製造した。
実施例10:膣リング
芯抽出技術を使用してAL−3138又はAL−8821及びAH6809を含む膣リングを製造した。
実施例11:子宮内デバイス
標準的技術を使用してAL−3138又はAL−8821を含む子宮内デバイスを製造した。
実施例12:子宮内デバイス
標準的技術を使用してAL−3138又はAL−8821及びAH23848Bを含む子宮内デバイスを製造した。
標準的技術を使用してAL−3138又はAL−8821を含む子宮内デバイスを製造した。
実施例12:子宮内デバイス
標準的技術を使用してAL−3138又はAL−8821及びAH23848Bを含む子宮内デバイスを製造した。
実施例13:タンポン
標準のタンポンに有効量のAL−3138又はAL−8821をしみこませることにより、月経過多の治療用タンポンを製造した。
実施例14:タンポン
標準のタンポンに有効量のAL−3138又はAL−8821及びAH6809又はAH23848Bを染み込ませることによりタンポンを製造した。
標準のタンポンに有効量のAL−3138又はAL−8821をしみこませることにより、月経過多の治療用タンポンを製造した。
実施例14:タンポン
標準のタンポンに有効量のAL−3138又はAL−8821及びAH6809又はAH23848Bを染み込ませることによりタンポンを製造した。
実施例1の参考文献
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その他参考文献
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Claims (22)
- 女性個体における月経過多を治療又は予防する方法であって、FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1つのPGF2α阻害剤を前記個体に投与することを含む方法。
- FPレセプターに対して効果を有するPGF2α阻害剤がPGF2αとFPレセプターとの結合を阻止する請求項1に記載の方法。
- FPレセプターに対して効果を有するPGF2α阻害剤がPGF2αとFPレセプターとの相互作用、又はFPレセプターと関連Gaq蛋白との相互作用に影響を及ぼし、それによってPGF2α−FP媒介性シグナル伝達経路を阻害又は破壊する請求項1又は2に記載の方法。
- 阻害剤がFPレセプターのアンタゴニストである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
- FPレセプターアンタゴニストが、PGF2αジメチルアミド;PGF2αジメチルアミン;AL−8810((5Z,13E)−(9S,11S,15R)−9,15−ジヒドロキシ−11−フルオロ−15−(2−インダニル)−16,17,18,19,20−ペンタノル−5,13−プロスタジエン酸);AL−3138(11−デオキシ−16−フルオロPGF2α);フロレチン;グリベンクラミド;リドグレル;PHG113;PCP−1(rvkfksqqhrqgrshhlem);PCP−2(rkavlknlyklasqccgvhvislhiwelssiknslkvaaisespvaeksast);PCP−3(clseeakearrindeierqlrrdkrdarre−NH2);PCP−4(kdtilqlnlkeynlv−NH2);PCP−8(ilghrdyk);PCP−10(wedrfyll);PCP−13(ILGHRDYK);PCP−14(YQDRFYLL);(ILAHRDYK);PCP−13.7(ILAHRDYK);PCP−13.8(ILaHRDYK);PCP−13.11(ILGFRDYK);PCP−13.13(ILGHKDYK);PCP−13.14(ILGHRNYK);PCP−13.18(ILGHQDYK);PCP−13.20(ILGHRDY−アミド);PCP−13.21(ILGHRDYK−アミド);PCP−13.22(ILGWRDYK);PCP−13.24(ILGXRDYK);及びPCP−15(SNVLCSIF)の任意の1種類以上である請求項4記載の方法。
- 阻害剤がPGF2αのアンタゴニストである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
- PGF2αアンタゴニストが抗PGF2α抗体である請求項6に記載の方法。
- PGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストも前記個体に投与される請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法。
- EP2又はEP4のアンタゴニストがAH6809、WO00/15608に記載されるオメガ置換プロスタグランジンE誘導体(小野薬品)、AH23848B、AH22921X、IFTSYLECL、IFASYECL、IFTSAECL、IFTSYEAL、ILASYECL、IFTSTDCL、TSYEAL(4−ビフェニルアラニンを含む)、TSYEAL(ホモフェニルアラニンを含む)、WO00/03980に記載される5−チア−プロスタグランジンE誘導体(小野薬品)、5−ブチル−2,4−ジヒドロ−4−[[2’−[N−(3−クロロ−2−チオフェンカルボニル)スルファモイル]ビフェニル−4−イル]メチル]−2−{2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,4−トリアゾール−3−オンカリウム塩、5−ブチル−2,4−ジヒドロ−4−[[2’−[N−(2−メチル−3−フロイル)スルファモイル]ビフェニル−4−イル]メチル]−2−{2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,4−トリアゾール−3−オン、5−ブチル−2,4−ジヒドロ−4−[[2’−[N−(3−メチル−2−チオフェンカルボニル)スルファモイル]ビフェニル−4−イル]メチル]−2−{2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,4−トリアゾール−3−オン、5−ブチル−2,4−ジヒドロ−4−[[2’−[N−(2−チオフェンカルボニル)スルファモイル]ビフェニル−4−イル]メチル]−2−{2−(トリフルオロメチル)フェニル]1,2,4−トリアゾール−3−オン、5−ブチル−2,4−ジヒドロ−4−[[2’−[N−[2−(メチルピロール)カルボニル]スルファモイル]ビフェニル−4−イル]メチル]−2−{2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,4−トリアゾール−3−オンの1以上である請求項8に記載の方法。
- 女性個体における月経過多を治療又は予防する医薬の製造における、FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1種のPGF2α阻害剤の使用。
- 前記個体にPGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストが投与される請求項10に記載の使用。
- 女性個体の子宮の病的状態を治療又は予防するための医薬の製造における、FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1種のPGF2α阻害剤と、PGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストの1以上との組み合わせの使用。
- 女性個体の月経過多を治療又は予防するための薬剤の製造における、PGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストの1以上の使用であって、前記固体にFPレセプターに対して効果を有する少なくとも1種のPGF2α阻害剤が投与される使用。
- 女性個体の月経過多を治療又は予防するための、FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1種のPGF2α阻害剤を含有する医薬組成物。
- 更にPGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストを含有する請求項14記載の医薬組成物。
- FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1つのPGF2α阻害剤を含む膣リング又はタンポン又は子宮内デバイス。
- PGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストの1以上を更に含有する、請求項16に記載の膣リング又はタンポン又は子宮内デバイス。
- FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1種のPGF2α阻害剤が請求項2ないし7のいずれか1項に記載のものである、請求項10ないし13のいずれか1項に記載の使用、或いは請求項14又は15に記載の医薬組成物、或いは請求項16又は17に記載の膣リング、タンポン、又は子宮内デバイス。
- EP2又はEP4のアンタゴニストが請求項9に記載のものである、請求項11ないし13のいずれか1項に記載の使用、或いは請求項15に記載の医薬組成物、或いは請求項17に記載の膣リング、タンポン、又は子宮内デバイス。
- FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1種のPGF2α阻害剤、及びPGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニストを含有する組成物。
- FPレセプターに対して効果を有する少なくとも1種のPGF2α阻害剤、及びPGESのインヒビター及び/又はEP2又はEP4のアンタゴニスト、及び薬物学的に容認される担体を含有する医薬組成物。
- 医療に使用するための請求項20に記載の組成物。
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