JP2005530379A - データ通信 - Google Patents

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Abstract

本発明に係るデータ通信システムは、関連付けられたクロック信号を有する入力ストリーミングデータ信号を通信するためのデータ通信システムにおいて、それぞれが物理層インタフェース装置及び平衡線路インタフェース装置を備え、送信ノードが受信ノードに入力データ信号を送信するよう構成されている少なくとも2つのデータ処理ノードと、少なくとも2つの並列データ伝送パスをデータ処理ノードの間に提供するケーブルを含むデータ処理ノードを接続するツイストペア接続線とを備え、送信ノードにおいて、入力データ信号は、有線接続の一方のデータ伝送パスを介する受信ノードへのパケット化された伝送のために物理層インタフェース装置に供給され、入力データ信号に関連しているクロック信号は、他方のデータ伝送パスを介する受信ノードへの実質的に連続的な伝送のために平衡線路インタフェース装置に供給され、受信ノードにおいて、受信されたクロック信号は、平衡線路インタフェース装置に供給されて再生され、パケット化されたデータ信号は、物理層インタフェース装置に供給されてストリーミングされたデータ信号に再変換される。

Description

本発明は、データ通信に関する。
以下では、所謂ダイレクトストリームデジタル(Direct Stream Digital:以下、DSDという。)オーディオデータのコンテキストを用いて、データ通信における問題を具体的に説明する。しかしながら、本発明は、例えばマルチビットオーディオデータ又はビデオデータ等の他の種類の同期された(clocked)データにも適用できる。
DSDは、スーパーオーディオCD(Super Audio CD)と呼ばれる民生用ディスクフォーマットに用いられる高分解能の1ビットオーディオコーディング方式である。DSD信号は、DCから100kHzまでの周波数応答を実現し、オーディオ帯域に亘って120dB以上のダイナミックレンジを有することができる。
DSDは、1ビットデジタルオーディオを用いる。1ビットオーバサンプリングコンバータは、サンプリング幅が所定の分解能における変換を実現するサンプリングレートに対してトレードオフの関係を有しているという情報理論の法則を利用する。例えば、サンプリング時のサンプリングレートの16倍でオーバサンプリングする1ビットコンバータを用いれば、オーバーサンプリングを行わない16ビットコンバータによって得られるサンプリング結果と同様の結果が得られる。1ビットオーバサンプリングコンバータ(デルタ−シグマコンバータ、ノイズシェイピングコンバータ、ビットストリームコンバータ等とも呼ばれる。)は、振幅波形の実際の値を表現するのではなく、連続するオーディオサンプル間の差を測定する。DSDでは、パルスコード変調を用いるCDに周波数Fsで16ビット信号を記録するのに代えて、スーパーオーディオCDに周波数が高い(64Fs)1ビット信号を直接記録し、これにより再生音質が飛躍的に向上している。
DSD方式は、64Fs=2.8224MHzという高い周波数のオーディオサンプルクロックを必要とする。一方、標準的なパルスコード変調システムでは、サンプルクロック(Fs)は44.1kHzである。この高い周波数のサンプルクロックは、受信側で信号を正確に再構築できるように、データとともに受信側に供給される。更に、64FsDSDオーディオの各チャンネルが2.8224MHzの伝送帯域幅を必要とする。オーディオデータの相互通信には広い帯域幅が必要であるため、及び例えばオーディオデータ信号からの電磁干渉のために、信号を劣化させることなく、機器間で高い周波数(64Fs)のオーディオサンプルクロックを伝送することが困難であるため、例えば、マルチチャンネルADC/DAC、DSDミキサ、及びマルチチャンネルDSDレコーダ等のDSDオーディオ用の大規模マルチトラック再生設備間で相互接続を実現することは困難である。
ネットワーク接続されたオーディオ処理機器間で広帯域オーディオデータを伝送するためにイーサネット(登録商標)(Ethernet)を利用する幾つかのオーディオネットワークシステムが知られている。例えば、ギブソン社(Gibson)の「マジック(Magic、商標)」システムでは、イーサネットの媒体アクセス制御(Media Access Control:MAC)層(すなわち、物理層及びリンク層)を利用して、サンプル期間当たり1イーサネットフレームを用いて、48kHzの固定オーディオサンプリング周波数でオーディオデータを伝送する。ピークオーディオ社(Peak Audio)社のコブラネット(CobraNet、商標)オーディオネットワークシステムもイーサネットMAC層を用いて、ネットワーク機器間で非圧縮デジタルオーディオデータを伝送する。コブラネットシステムは、48kHzのサンプリングレートを用い、20ビット及び24ビットのオーディオデータの伝送を可能にしている。しかしながら、DSDオーディオ機器の相互接続に適したシステムは知られていない。これは、イーサネットのフレームタイミングが、DSDの2.8224MHzというサンプリングクロックに全く適さないためである。
本発明に係るデータ通信システムは、関連付けられたクロック信号を有する入力ストリーミングデータ信号を通信するためのデータ通信システムにおいて、それぞれが物理層インタフェース装置及び平衡線路インタフェース装置を備え、送信ノードが受信ノードに入力データ信号を送信するよう構成されている少なくとも2つのデータ処理ノードと、少なくとも2つの並列データ伝送パスをデータ処理ノードの間に提供するケーブルを含むデータ処理ノードを接続するツイストペア接続線とを備え、送信ノードにおいて、入力データ信号は、有線接続の一方のデータ伝送パスを介する受信ノードへのパケット化された伝送のために物理層インタフェース装置に供給され、入力データ信号に関連しているクロック信号は、他方のデータ伝送パスを介する受信ノードへの実質的に連続的な伝送のために平衡線路インタフェース装置に供給され、受信ノードにおいて、受信されたクロック信号は、平衡線路インタフェース装置に供給されて再生され、パケット化されたデータ信号は、物理層インタフェース装置に供給されてストリーミングされたデータ信号に再変換される。
本発明は、リンク(例えば、イーサネットリンク)の物理層を用いて、DSDデータ等の同期されたデジタルデータを通信するためのデータ通信システムを提供する。高速イーサネットの物理層をオーディオデータの伝送に用いることの利点は、物理層が広い帯域幅を提供し、電磁的互換性が保証され、エラー検出機能(巡回冗長検査)機能を既に備えていること等である。物理層を用いることにより、ロジックを容易に設計し、実現することができる。物理層を用いることにより、ロジックを容易に設計し、実現することができる。オーディオデータをより上位の層(例えば、MAC層)技術でエンコードしたとすると、ウィンドウイングプロトコルを指定及び実現するハードウェアが必要であるが、本発明ではこのようなハードウェアを考慮する必要はない。更に、物理層レベルでは、イーサネットデータの伝送は、ロバストであり、スペクトル制御されるため、電磁放射が少ない。
関連付けられたクロック信号を有する入力ストリーミングデータ信号を通信するためのデータ通信システムにおいて、それぞれがインタフェースクロック信号に基づいて動作する物理層インタフェース装置を備え、送信ノードが受信ノードに入力データ信号を送信するよう構成されている少なくとも2つのデータ処理ノードと、少なくとも2つの並列データ伝送パスをデータ処理ノードの間に提供するケーブルを含む、データ処理ノードを接続する接続線とを備え、データ処理ノードは、入力データ信号に関連しているクロック信号に基づいてインタフェースクロック信号を生成するための生成手段と、各物理層インタフェース装置にインタフェースクロック信号を供給する供給手段とを有し、送信ノードにおいて、入力データ信号は、有線接続の一方のデータ伝送パスを介する受信ノードへのパケット化された伝送のために物理層インタフェース装置に供給され、入力データ信号に関連しているクロック信号は、他方のデータ伝送パスを介する受信ノードへの実質的に連続的な伝送のために、入力データ信号に関連しているクロック信号が平衡線路インタフェース装置に供給され、他方のデータ伝送パスを介して受信ノードへ実質的に連続的に伝送される。
本発明のこの側面では、データレートに由来するクロックレートで物理層インタフェースを動作させることにより、送信されたクロック信号の劣化を潜在的に抑制することができる。但し、標準的なイーサネット方式の25MHzシンボルレートとの互換性は失われる。
本発明のこの他の様々な側面及び特徴は添付の特許請求の範囲に記載されている。独立請求項の特徴は、請求項において明示している場合に限らず、従属請求項の特徴に適切に組み合わせることができる。
上述のように、周知の幾つかのオーディオネットワークシステムは、イーサネットのデータリンク層を用いて、約48kHzの標準的なサンプリング周波数の非圧縮デジタルオーディオデータを伝送する。一方、本発明では、ポイントツーポイント接続を提供する高速イーサネットの物理層を用いて、周波数が高い(2.8224MHz)デジタルオーディオデータを伝送する。高速イーサネットの物理層をオーディオデータの伝送に用いることの利点は、物理層が広い帯域幅を有し、電磁両立性が保証され、エラー検出機能(巡回冗長検査)を既に備えていることである。物理層を用いることにより、ロジックを容易に設計し、実現することができる。オーディオデータをより上位の層(例えば、MAC層)の技術でエンコードしたとすると、ウィンドウイングプロトコルを取り扱う及び実現するハードウェアが必要であるが、本発明ではこのようなハードウェアを考慮する必要はない。更に、イーサネットの物理層レベルでのデータ伝送は、ロバストであり、スペクトルが制御されるため、電磁放射が少ない。
本発明の実施例が動作する原理を明らかにするために、まず、ネットワークプロトコルアーキテクチャの層構造及びイーサネットアーキテクチャの下位の層について、詳細に説明する。
図1は、ネットワークプロトコルアーキテクチャのための標準的な7階層を有する開放型システム間相互接続(Open Systems Interconnection:以下、OSIという。)参照モデルを示している。このOSI参照モデルは、アプリケーション層270と、プレゼンテーション層260と、セッション層250と、トランスポート層240と、ネットワーク層230と、データリンク層220と、物理層210とを備える。
アプリケーション層270は、通常、アプリケーションプログラムの形式で、ネットワーク上に分散された所定の範囲の情報サービスに対するユーザインタフェースを提供する。この層から提供されるサービスとしては、ファイル転送、ファイルアクセス、ファイル管理や、例えば電子メール等の汎用文書又はメッセージの交換等がある。
プレゼンテーション層260は、2つの通信アプリケーションプロセス間でデータを転送する際のデータの表現に関する。例えば、プレゼンテーション層260は、2つのアプリケーションエンティティ間で交換されるメッセージの構造が維持されるように、トランザクション中に用いるべき適切な転送構文(transfer syntax)を選択する。また、プレゼンテーション層260は、データの暗号化及び圧縮を管理する。
セッション層250は、通信ネットワークノード上の通信アプリケーション間のセッションを確立する。セッション層250は、双方向交互、すなわち半二重(双方向同時、すなわち全二重ではない)データ交換時のインタラクション管理機能を提供することもできる。更に、プレゼンテーション層250は、非常に長いネットワークトランザクションの同期や例外報告等の機能を提供することもできる。
トランスポート層240は、上位のアプリケーション指向層(セッション層250、プレゼンテーション層260、アプリケーション層270)と、下位のネットワークに依存するプロトコル層210、220、230との間のインタフェースとして動作する。トランスポート層240は、セッション層250に、メッセージ転送機能の定義された組を提供する。トランスポート層240は、基本的なコネクション確立を提供するクラス0から完全なエラー制御及びフロー制御を提供するクラス4までの範囲に亘る、様々な種類のネットワークのそれぞれに対して、複数の適切なサービスのクラスを提供する。
OSI参照モデルの下位の3層(ネットワーク層230、データリンク層220、物理層210)全ては、ネットワークに依存する層である。ネットワーク層230は、2つのトランスポート層プロトコルエンティティ間のコネクションを確立及び解放する機能を有し、及びネットワークのルーティング及びアドレッシングをサポートする。データリンク層220は、信頼性が高い情報転送機能を提供し、及びエラー検出やメッセージ再送信等の機能を提供する。多くの場合、コネクションレス型サービスとコネクション型サービスの両方が提供されている。コネクションレス型サービスは、エラーが検出された受信フレームを単に削除し、一方、コネクション型サービスは、エラーがない情報転送機能を提供することを目的とする。物理層210は、2つの機器間でシリアルビットストリームを伝送する手段をデータリンク層220に提供する。すなわち、物理層210は、データを、伝送媒体を介して実際に伝送される電気的なパルス、すなわちアナログのパルスのストリームに変換し、及びデータの伝送を監視する。
イーサネットは、単純な又は分岐型のバス型接続ラインを用いたローカルエリアネットワーク(local area network:LAN)技術の1つである。イーサネットネットワーク内の伝送媒体は、ハブによって連結されたケーブルの1本以上の連続したラインから形成される。ネットワーク機器は、このケーブルに接続され、搬送波感知多重アクセス/衝突検出(Carrier Sensing Multiple Access with Collision Detection:以下、CSMA/CDという。)プロトコルを用いて、ネットワークアクセスを競う。CSMA/CDプロトコルでは、全てのクライアント機器は、伝送媒体を監視し、伝送ラインが利用可能になるのを待って、メッセージの送信を開始する。2つのネットワークノードが同時にメッセージを送信しようとすると、衝突が発生する。この場合、クライアント機器は、送信を停止し、ランダムに決定された時間待機し、再び送信を試みる。
10BASE−Tとして知られる標準的なイーサネット方式は、最高10メガビット毎秒(Mbps)の転送速度を実現し、一方「高速イーサネット(又は、100BASE−T)」方式では、最高100Mbpsの転送速度が実現される。所謂「ギガビットイーサネット」等の更に高性能な方式も利用可能である。高速イーサネットは、10BASE−Tイーサネットと同じ配線システム、媒体アクセス制御(Media Access Control:以下、MACという。)方法及びフレーム化方法を用いる。本発明では、これらのうちの如何なる種類のネットワーク技術を用いてもよい。
イーサネット方式は、ツイストペアケーブル接続を用いてもよく、又は光ファイバ接続を用いてもよい。ツイストペアケーブルは、コンピュータを電話回線に接続するために通常用いられる標準的な銅線である。ツイストペアケーブルでは、ワイヤの対間におけるクロストーク又は電磁誘導を低減するために、2本以上の絶縁ワイヤが互いに撚り合わされている。このようにワイヤを撚り合わせることにより、ケーブルの実効放射領域が小さくなる。これは、交互の撚線の電磁効果が、撚線ピッチより大きい距離において、キャンセルされるためである。ツイストペアの各接続は、2本のワイヤを必要とする。グラウンドとして機能するシールドによってツイストペアを遮蔽している場合、このツイストペアは、シールドつきツイストペア(shielded twisted pair:以下、STPという。)と呼ばれる。標準的なツイストペアは、シールドなしツイストペア(unshielded twisted pair:以下、UTPという。)と呼ばれる。
高速イーサネット方式においては、ツイストペアケーブルセグメントのセグメント長は、信号往復時間仕様(signal round-trip timing specifications)を満足することを保証するように、最高100mに設定されている。高速イーサネットでは、シールドなしツイストペア(UTP)を用いて、どのようにして100Mbit/秒のデータ転送速度を達成するかが問題となる。実際には、この転送速度を実現するために2つの規格がある。一方(100BASE−4T)では、音声品質カテゴリ3ケーブル(voice-grade category 3 cable)を用い、他方(100BASE−X)では、高品質カテゴリ5UTPケーブル、シールドつきツイストペアケーブル(100BASE−TX)及び光ファイバ(100BASE−FX)のうちのいずれかを用いる。100BASE−X方式では、各種類の伝送媒体は、それぞれ異なる物理媒体依存(Physical Medium Dependent:以下、PMDという。)副層を必要とする。カテゴリ5UTPは、4対の信号線から構成され、そのうち2対は、通常、イーサネットに利用され、例えば一方の信号対がクロックの送信及び受信に、他方の信号対がデータの送信及び受信に利用される。この場合、未使用の2対の信号線が残っている。
図1では、7階層のOSI参照モデルの隣にイーサネット物理層及びデータリンク層の副層を示している。
データリンク層220は、媒体アクセス制御(Media Access Control:以下、MAC)層224と、論理リンク制御(Logical Link Control:以下、LLCという。)層222とを備える。物理層210は、調停(reconciliation)副層219と、媒体独立インタフェース(Medium Dependent Interface:以下、MIIという。)218と、物理コーディング副層216と、物理媒体接続副層214と、物理媒体依存副層(Medium Dependent Interface:以下、MDIという。)211とを備える。
MAC副層224は、データのカプセル化及び媒体アクセス管理の2つの主機能を有する。データカプセル化機能は、データのフレーム化、発信元アドレス及び宛先アドレスの処理及び物理媒体伝送エラーの検出等の機能を含む。媒体アクセス管理機能は、媒体割当(衝突回避)及び競合解消(衝突処理)機能を含む。
MAC副層224は、半二重モード及び全二重モードのいずれでも動作可能である。半二重モードでは、ネットワークノードは、多重アクセス(CSMA/CD)アルゴリズムを用いて、物理媒体の使用を競う。全二重モードでは、混信することなく、送信と受信を同時に行うことができる。全二重モードを用いる場合、3つの条件を満たす必要がある。第1に、物理媒体は、混信することなく、送信と受信を同時にサポートする必要がある。第2に、物理媒体をノード間の全二重ポイントツーポイントリンクとみなせるように、ローカルエリアネットワーク上に正確に2個のノードが存在している必要がある。この全二重の場合、共有媒体の使用に関する競合はないため、CSMA/CDアルゴリズムを用いる必要はない。第3の条件として、両方のノードが全二重モードで動作できるように構成されている必要がある。
論理リンク制御(LLC)層222は、データフレームに対するエラーチェックを実行し、及び通信ネットワークノード間のリンクを管理する。調停(Reconciliation)副層219は、媒体独立インタフェース218において提供された信号セットを物理コーディング副層216にマッピングする。
物理コーディング副層(Physical Coding Sub-layer:以下、PCSという。)216は、調停副層219に対し、全ての100BASE−TX物理層エンティティ(PHY)の実行に関する同一のインタフェースを提供する。PCS216は、MII218によって要求される全てのサービスを提供し、これらのサービスには、MIIの4ビット「データニブル(data nibbles)」から5ビットコードグループへの符号化(及び5ビットコードからデータニブルへの復号)、搬送波感知及び衝突検出指示情報の生成、下位のPMA(Physical Medium Attachment:以下、PMAという。)副層214への送信のためのコードグループの直列化(及びPMA副層214からの受信のためのコードグループの非直列化)、MII218と下位のPMA副層214間の送信、受信、搬送波感知及び衝突検出のマッピング等が含まれる。
物理媒体接続(Physical Medium Attachment:以下、PMAという。)副層214は、PCS216に、一定の範囲の物理媒体の利用をサポートするための媒体独立の機能を提供する。100BASE−TXのPMA副層214は、下位の物理媒体依存(PMD)副層212とPCS216間の送信及び受信コードビットのマッピング、及びPMD212の利用可能性をPCS216に知らせる制御信号の生成といった機能を果たす。PMA副層214は、これらの他に、下位のPMD副層212からの搬送波エラーを示す信号の生成、受信チャンネル障害の検出及び遠端への障害表示(far-end fault indications)の送信を行ってもよい。
PMD副層212は、事実上、125Mbit/秒全二重シグナリング方式を定義するシグナリング規格の組であり、このシグナリング規格には、マルチモード光ファイバ(F)、シールドつきツイストペア(STP)及びシールドなしツイストペア(UTP)の配線が含まれる。
媒体独立インタフェース(MII)218の目的は、LLC副層222及びMAC副層224と物理層エンティティ(PHY)との間に10Mbit/秒及び100Mbit/秒のデータ転送のための単純な相互接続を提供することである。この機能は、信号タイミングの関係と同様に、両方のデータ転送速度ついて同一のものである。10Mbit/秒動作と100Mbit/秒動作間の唯一の違いは、公称クロック周波数(nominal clock frequency)の相違である。MII218は、シールドなしツイストペア配線、シールドつきツイストペア配線、光ファイバケーブリング及び他の可能な媒体等を含む様々な媒体からの独立性を実現するために用いられ、これにより、これらの媒体のいずれの場合も同一のMACを用いることができる。MII218は、7階層のOSI参照モデルのデータリンク層220と物理層210とを完全に分離することにより、媒体からの独立性を最高化している。MII218のデータ及びデリミッタは、クロック基準に同期し、MII218は、一般的な集積回路プロセスと互換性を有する低電圧トランジスタ−トランジスタロジック回路(Low Voltage Transistor-Transistor Logic:以下、LVTTLという。)の信号レベルを用いる。MII218は、独立した4ビット幅のデータ送信パス及びデータ受信パスと、全二重動作とを提供する。データ転送の各方向について、4ビットのデータバンドル、1ビットのデリミッタ信号、1ビットのエラー信号、1ビットのクロック信号からなる7ビット信号がサポートされている。
図2は、ダイレクトストリームデジタル(Direct Stream Digital:DSD)方式の信号伝送のための周知のシステムを示している。システム300は、アナログ/デジタル変換器及びデジタル/アナログ変換器(A/D及びD/A変換器)310と、このA/D及びD/A変換器310に接続されたDSDマルチチャンネルレコーダ320とを備える。この接続は、2本の独立したケーブルによって行われている。第1のケーブル315は、DSDオーディオデータの8チャンネル(約22.6Mbit/秒)を伝送する光ファイバであり、第2のケーブル325は、高い周波数のサンプリングクロックを伝送する。オーディオデータとサンプリングクロックとについて別々のケーブルを用いることは、標準的なスタジオにおいて慣行されている。
本発明に基づくDSD相互接続の実施例を図3に示す。この構成400においては、単一のケーブル405を用いて、マルチチャンネルA/D及びD/A変換器410をDSDマルチチャンネルレコーダ420に接続している。ケーブル405は、カテゴリ5シールドなしツイストペアケーブルである。このケーブル405は、4対の信号線を有し、これらのうちの2対が、イーサネット物理層技術を用いて符号化されたオーディオデータの送信及び受信に用いられ、残る2対が、リンクを介してDSDサンプリングクロックを双方向に伝送するために用いられる(下記の表1参照)。クロック信号及びオーディオデータは、2つの信号間の干渉がクロック信号の品質を劣化させる可能性を減らすように規定されている。クロック信号は、受信機の位相同期ループ(phase locked loop:以下、PLLという。)を同期させるために用いられ、また、A/D変換器及びD/A変換器のサンプリングクロックとしても用いることができる。サンプリングクロックにジッタが生じると、ジッタは再生アナログオーディオ出力信号における歪みとして現れるので、サンプリングクロックの如何なるジッタも望ましくない。オーディオ信号は、生来的にデジタル信号であり、したがって、クロック信号に比べて劣化に対してロバストである。イーサネットのようなパケットデータ伝送システムは、DSDオーディオデータを伝送することができる。この特定の実施例では、高速イーサネット(100BASE−TX)の物理層を用いて、32個のDSDチャンネルを単一のリンクで伝送することができる100Mbit/秒のチャンネルビットレートを実現している。他の実施例として、100Mbit/秒のリンクを用いて、24個のDSDチャンネルを単一のリンクを介して伝送してもよい。
イーサネットは、非同期データリンクであり、したがって、64Fsオーディオクロック信号を高い完全性(high-integrity)を保って伝送するには、本質的に適していない。このため、オーディオサンプリングクロックをカテゴリ5UTPケーブルの独立した信号対として伝送している。
図3に示す1本のケーブルでの接続は、基本的に、2つのオーディオ機器を直接接続するポイントツーポイントリンクである。この接続は、入出力接続を逆にするよう配線された特別な「クロスオーバ」のカテゴリ5ケーブルを用いている。例えばオフィスネットワーク等に用いられている従来のクロスオーバケーブルは、本発明の実施例においてオーディオサンプリングクロックの伝送に用いてる2対の信号線接続を逆にしないので、ここでは特注のクロスオーバケーブルが必要である。例えば図4に示す本発明の他の実施例においては、DSD設備における複数の個々の機器間でより複雑な相互接続を行うこともできる。図4に示すシステムは、スター構成のDSDルータ430と、マルチチャンネルA/D及びD/A変換器440と、DSDミキサ450と、DSDマルチチャンネルレコーダ460とを備える。中央のDSDルータ430には、3つのポイントツーポイントリンク445、455、465が接続されている。図3に示す実施例とは異なり、このスター構成では、3つの各接続に対して、標準のカテゴリ5ケーブルを用いることができる。これは、1つの機器の信号出力が他の機器の信号入力に接続されるように、DSDルータ430の内部においてポート接続が逆にされているためである。
DSDルータ430は、複数の信号送受信機を備え、各送受信機は、データクロック送信機(図6を用いて後に説明する)と、データ及びクロック受信機(図7を用いて後に説明する)とを備える。スイッチング及びルーティング機能は、再生クロック及びストリーミングされたオーディオデータに対して動作するクロスポイントスイッチ(図示せず)によって実行される。換言すれば、信号は、パケット化された形式ではルータを通過しない。
図3に示す実施例において、送信機と受信機とを接続するケーブル405は、8端子のRJ45プラグによって終端され、送信機及び受信機は、いずれもRJ45ソケットを備える。表1は、図3に示すオーディオ機器及び図4に示すスター構成のルータ機器用のRJ45ソケット端子の設定を示している。
Figure 2005530379
図5は、本発明に基づくオーディオデータ伝送システムの構成を示すブロック図である。システム500は、カテゴリ5シールドなしツイストペアケーブル515を介して接続された第1のオーディオ処理機器510及び第2のオーディオ処理機器520を備える。各オーディオ処理機器510、520は、フィールドプログラマブルゲートアレー(Field Programmable Gate Array:以下、FPGAという。)512と、物理層インタフェース(PHY)素子514と、トランス516と、8ピンのRJ45コネクタ518とを備える。FPGA512は、DSD用のマルチチャンネルオーディオ接続(Multichannel Audio Connection for DSD:以下、MAC−DSDという。)を提供する。
1ビット64Fsダイレクトストリームデジタルデータが、オーディオ機器からFPGA512に供給される。FPGA512は、送信動作では、オーディオデータのバッファリング及びフレーム化を行い、受信動作では、フレーム化された構造からデータを抽出し、抽出したデータをDSDストリームに戻す処理を行う。FPGA512は、送信及び受信を同時に実行し、全二重オーディオ接続を実現している。フレームのフォーマットについては、図15及び図16を用いて後に詳細に説明する。PHY素子514は、フレーム化されたオーディオデータの物理層コーディングを行い、スペクトル制御処理を実行するとともに、ラインドライバを有し、ラインドライバは電流を増幅し、これにより、信号のパワーを増幅して送信時のロバスト性を高める。PHY素子514は、実際には、物理層210の物理コーディング副層(PCS)216、物理媒体接続(PMA)副層214及び物理媒体依存(PMD)副層212を実現している。この実施例では、PHY素子514は、インテル社(Intel:商標)LXT972a素子であり、これは、自動折衝(Auto-Negotiation)機能を有さず、データスクランブル機能を有する全二重モードで動作する。トランス516は、カテゴリ5ケーブル515を介して送信するデータを出力する。受信時には、トランス516は、信号を受信し、その後、物理層における処理が行われる。FPGA512とPHY素子514との間のインタフェースは、媒体独立インタフェース(MII)である。これにより、FPGA512は、従来のイーサネットシステムの媒体アクセス制御(MAC)を処理するネットワークアドレスを置換する。イーサネットシステムは、複数のサンプリングレートをサポートしており、また、将来開発される可能性があるより高いDSDサンプリングレートにも対応することができる。オーディオのサンプリングレートが変更されると、オーディオデータストリームをどのようにデータフレームにパック化するかも変更する必要があり、この変更は、FGPA512内の回路によって決定される。物理層リンクが十分な帯域幅を有しているならば、オーディオサンプルレートの変更は、PHY素子514に影響を与えない。
図6は、64Fsオーディオサンプリングクロック信号を、カテゴリ5ケーブルの異なる信号線対を介して、DSDオーディオデータとパラレルに送信する方法を説明する図である。図5に示す実施例と同様に、オーディオデータ信号は、FPGA512、PHY素子514及びトランス516において処理された後に、カテゴリ5UTPケーブル515の2対の信号線を介して送信される。64Fsオーディオサンプリングクロックは、FPGA512とローパスフィルタ552の両方に入力として供給され、FPGA512は、データをフレーム化するとともに、バッファリングする。ローパスフィルタ552は、クロック信号送信時の電磁放射を低減する役割を果たす。ローパスフィルタ552の出力は、入力として差動ラインドライバ554に供給された後、10BASE−T型のイーサネットトランス556に供給される。クロック信号は、RJ45コネクタ518を介して、カテゴリ5UTPケーブル515の1対の信号線に供給され、オーディオデータとパラレルに送信される。オーディオサンプリングクロック信号により、受信機のFPGA512は、受信したオーディオデータの同期をとり、すなわちDSDビットストリームを再構築するので、オーディオサンプリングクロック信号の伝送は重要である。本発明のこの実施例に用いられるカテゴリ5UTPケーブルの特性インピーダンスは、100Ωである。他の実施例においては、電磁両立性(electromagnetic compatibility:EMC)の性能が高いスクリーンツイストペアケーブルを用いてもよい。更なる他の実施例においては、カテゴリ5eケーブル(250Mbit/秒までのデータ転送速度用)、カテゴリ6ケーブル(ギガビットイーサネットに適する)又はより高いデータ転送速度を可能にするカテゴリ7ケーブル等を含む他の種類のケーブルを用いてもよい。
FPGAは、送信機及び受信機において必要とされる機能を実現するための解決策の一例にすぎない。もちろん、ソフトウェア制御の汎用マイクロプロセッサを用いてもよい。この場合、ソフトウェアは、ストレージ媒体(例えば、読出専用メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、光ディスク等)又は伝送媒体(例えば、ネットワーク又はインターネット等)によって提供することができる。
図7は、高い周波数のオーディオサンプリングクロックをDSDオーディオデータ信号とパラレルに受信する動作を説明する図である。パラレル信号は、ケーブル515を介して、受信機のRJ45コネクタ522に供給される。DSDオーディオデータ信号は、トランス524を介して、物理層インタフェース素子526に供給され、次にFPGA528に供給され、FPGA528は、データを非フレーム化してDSDビットストリームを生成する。FPGA528は、受信機の局部位相同期ループから供給される64Fsクロック信号に基づいて、DSDオーディオストリームを出力する。
受信オーディオクロック信号は、受信機において、まず、トランス562に供給される。トランス562の出力信号は、ハイパスフィルタ563に供給された後、ローパスフィルタ564に供給される。ローパスフィルタ564は、送信機におけるローパスフィルタ552と同じ種類のフィルタである。受信機のローパスフィルタ564は、受信信号におけるあらゆる高周波妨害を除去する。このような高周波妨害は、ケーブル515においてパラレルに伝送されたオーディオ信号又は外部雑音源から誘導される。ローパスフィルタ564の出力信号は、比較器568に供給され、論理信号に変換される。比較器568からの論理信号は、局部位相同期ループ(PLL)回路を駆動するために用いられる。位相同期ループ(PLL)は、基準信号に対して一定の位相角を維持するように発振器を制御する電気回路である。この場合、受信された高い周波数のクロック信号が基準信号となる。PLL回路は、DSDオーディオデータの再生に用いられるローカルのオーディオ基準クロックを生成する。
図8は、64FsDSDサンプリングクロック信号の信号パスを示す図である。上述のように、DSDサンプリングクロックは、カテゴリ5UTP相互接続ケーブル515内の専用の差動信号対によって、双方向に送信される。以下、図8を用いて、高い周波数(64Fs)のクロック信号に対して行われる一連の処理について説明する。サンプリングクロック信号に対しては、UTPケーブルの信号対を介して非同期データ信号とパラレルに伝送することを容易にするために、特別なアナログ調整(analogue conditioning)を施す。このアナログ調整により、高い周波数のサンプリングクロック信号の品質を劣化させる、非同期データ信号(又は外部雑音源)からの電磁妨害の影響が低減される。図8に示すように、クロックマスタ機器のサンプリングクロック処理回路は、ローパスフィルタ552と、差動ラインドライバ554と、トランス556とを備える。一方、クロックスレーブ機器のサンプリングクロック処理回路は、トランス562と、ハイパスフィルタ563と、比較器568とを備える。
クロックマスタ機器のローパスフィルタ552には、2.8224MHz(64Fs)の論理信号551が入力される。この信号の周波数許容偏差は、1997年版AES11仕様書のグレード2規格に基づいている。したがって、サンプリングクロックの長期間周波数安定度は、+/−10/百万(ppm)であり、外部同期範囲は+/−50ppmである。サンプリングクロックのデューティサイクルは、40〜60%であり、低電圧トランジスタ−トランジスタロジック回路(low voltage trangistor-trangistor logic:以下、LVTTLという。)の論理信号を用いる。
クロックスレーブ機器の比較器568から出力される64Fs論理クロック信号569も2.8224MHz(64Fs)の論理信号である。リンク515の特性により、クロック信号に実質的なジッタ又は非対称性が導入される虞があるため、デジタルオーディオ信号の同期にこのクロック出力信号を直接用いない。クロック出力信号は、専ら、受信機のエッジトリガ方式の位相同期ループ(PLL)を同期させるために用いられる。クロック出力信号569は、他の高品質クロック信号に雑音又はジッタを重畳させないように、受信機内において注意深く配線する必要がある。クロックスレーブ機器のPLL回路(図示せず)は、受信機全体において用いられる高品質オーディオクロック信号を発生させるために用いられる。
送信側(クロックマスタ)機器及び受信側(クロックスレーブ)機器の両方に設けられているローパスフィルタ552、564は、それぞれ2.9MHzのカットオフ周波数を有する2次のバタワースローパスフィルタである。
送信機のローパスフィルタ552は、クロック信号の高周波成分を減衰させる。このような高周波成分は、ケーブル内で同時に伝送されるオーディオデータと干渉し、又はケーブルから過剰なRF放射を生じさせる虞がある。一方、受信機のローパスフィルタ564は、同時に伝送された高い周波数のデータ信号又は外部雑音源によってクロック信号に誘導される高周波の妨害をクロック信号から除去する役割を有している。
送信機内に設けられている差動ラインドライバ554は、100Ωのインピーダンス(カテゴリ5UTPリンクのインピーダンス)において1.5〜2.5Vの差動ピークツーピーク電圧を有する対称出力信号を生成する。
送信機及び受信機の両方に設けられているトランス556,562は、ライン側にコモンモードチョークコイルを有する巻数比が1:1の10Base−Tイーサネットトランスである。
受信機のハイパスフィルタ563は、カットオフ周波数がfc=500Hzの1次ハイパスフィルタである。このハイパスフィルタ563は、主電源からの低周波の妨害を除去し、DCオフセットが生じることを阻止する。このハイパスフィルタ563は、単純な抵抗−容量(RC)結合によって実現されている。
受信機の比較器568は、ローパスフィルタ564によってフィルタリングされたアナログクロック信号を論理信号に変換する。雑音に誘導された複数のエッジ(multiple edge)を除去又は低減するために、2%のヒステリシスを用いる。
図9は、物理層装置の同期周波数がオーディオサンプリングクロック周波数64Fsの整数倍(9*64Fs)となるように調整する本発明の実施例を示している。イーサネット規格では、データ伝送に25MHzのシンボルレートを用いることが定められている。
2.8224MHzのサンプリングクロックを25MHzのオーディオデータ信号と同じカテゴリ5UTPケーブルを用いて伝送すると、オーディオクロックに好ましくない劣化が生じる可能性がある。オーディオデータの伝送をサンプリングクロックと同期させることにより、高品質オーディオクロック信号の劣化を抑制することができる。図9に示す装置は、位相同期ループを用いて、入力された64Fsクロック信号を9倍の周波数にアップコンバートする逓倍器572を備える。×9逓倍器572からの出力は送信機のPHY素子514に供給され、576Fs(25.4016MHz)のオーディオデータ信号が生成される。すなわち、この実施例では、標準の25MHzイーサネットシンボルレートに代えて、25.4016MHzのシンボルレートでオーディオデータを伝送する。シンボルレートを高めた結果、チャンネルビットレートは、100Mbit/秒から101.6064Mbit/秒に高まる。
したがって、この本発明の実施例により、オーディオクロック信号の劣化を潜在的に抑制することができるが、標準的なイーサネット方式の25MHzシンボルレートとの互換性は失われる。
図10は、一方の機器がクロックマスタ600Mとして機能し、他方の機器がクロックスレーブ600Sとして機能するポイントツーポイントオーディオリンクの構成を示している。各オーディオ処理機器は、クロック源であるPLL602M、602Sと、クロック受信機(Rx)604M、604Sと、ロック検出モジュール606M、606Sと、クロック送信機(Tx)608M、608Sと、オーディオ入出力(I/O)装置610M、610Sと、スイッチ612M、612Sとを備えている。添字Mは、マスタ機器600Mに関連するコンポーネントを示し、添字Sは、スレーブ機器600Sに関連するコンポーネントを示している。DSDオーディオデータは、マスタ機器600MのオーディオI/O装置610Mをスレーブ機器600SのオーディオI/O装置610Sに接続するUTPケーブル(図示せず)を介して伝送される。
カテゴリ5UTPケーブルは、正常動作条件では、クロック信号が2つのオーディオ機器間を双方向に伝送されるよう、独立した接続を実現する。しかしながら、アクティブリンクにおいては、一方の機器をクロックマスタ600Mとして指定し、他方の機器をクロックスレーブ600Sとして指定する必要がある。クロックマスタ600Mのクロック送信機608Mは、クロックスレーブ600Sのクロック受信機604Sにオーディオクロック信号605Mを送信する。スレーブの位相同期ループ602Sは、このマスタからのオーディオクロック信号605Mを用いて、同期信号を生成し、スレーブのオーディオI/O装置610Sに供給する。スレーブのクロック送信機608Sからマスタのクロック受信機604Mに送信されたオーディオクロック信号605Sは、マスタのスイッチ612Mが開いているため、マスタの位相同期ループ602Mには供給されない。なお、スレーブのクロック信号605Sは、マスタのロック検出モジュール606Mにおいて、ローカルのマスタクロックと比較され、リモートのスレーブ機器600Sにおける同期を検出するために用いられる。
図11は、図10に示すマスタ機器とスレーブ機器との間に同期リンクを確立するために行われる動作シーケンスを説明するフローチャートである。
ステップ620において、機器Bであるスレーブ機器600Sの送受信機をスレーブモードに設定して、クロック送信機608Sを一時的に(リンクが確立され、ロック状態となるまでの間)ディスエーブルにする。この動作は、2つの機器がスレーブとなって、互いに同期を試み、予測できない結果を招くことを防止するために行う。
ステップ630において、UTPケーブルを用いて、マスタ機器600Mをスレーブ機器600Sに物理的に接続し、リンクを確立する。このケーブル接続により、マスタ機器600M及びスレーブ機器600Sは、リンクが現在有効になったことを検出する。このとき、マスタ機器600Mは、クロック信号605Mの送信を開始するが、スレーブ機器600Sのクロック送信機608Sは、一時的にディスエーブルにされた状態である。
ステップ640において、スレーブ機器600Sのクロック受信機604Sは、入力マスタクロック信号605Mを検出し、これをスレーブの局部位相同期ループ回路602Sに供給し、位相同期ループ回路602Sは、入力マスタクロック信号605Mにロックされる。
ステップ650において、スレーブ機器600Sは、ロック検出モジュール606Sによって、ローカルのシステムクロックと、入力マスタクロック信号605Mとを比較することにより、ロック状態を検出する。スイッチ612Sを閉じることにより、スレーブPLL602S、スレーブクロック受信機604S及びスレーブロック検出モジュール606Sの間の回路が閉じられ、ロック検出がイネーブルになる。スレーブロック検出モジュール606Sからの信号が、一旦マスタクロック信号605Mによってロックが確立されたことを示すと、スレーブクロック送信機608Sは、ディスエーブル状態からイネーブル状態に切り換えられ、スレーブ機器600Sのオーディオバッファ(オーディオI/O装置610S内に設けられている。)がリセットされる。
ステップ660において、マスタ機器600Mのクロック受信機604Mは、直前にイネーブルにされたスレーブの送信機608Sから返された(echoed)クロック信号を受信し、この返ってくる信号の位相を調べて、スレーブ機器600Sがマスタクロック信号605Mに正しく同期したことを確認する。ここで、同期が正しく確立されていない場合は、オーディオデータの送信はイネーブルにされない。
スレーブ機器600Sが正しく同期している場合、ステップ670において、マスタ機器600Mは、オーディオバッファ(オーディオI/O装置610M内に設けられている。)をリセットし、オーディオデータの送信をイネーブルにし、これによりフレーム化されたDSDオーディオデータが、マスタ機器600Mとスレーブ機器600Sとを接続するUTPケーブルを介して伝送される。
図11に示すフローチャートは、マスタ機器600Mとスレーブ機器600Sとの間で同期を確立するための標準的な処理を示している。なお、いずれもがスレーブモードに設定された2つのオーディオ機器間でリンクの確立を試みる場合もある。この場合、機器が有効なデータリンクを検出した時点では、両方の機器のクロック送信機がディスエーブルにされており、オペレータに対しては、リンクが同期していないことが知らされる。ユーザに対しては、RJ45ケーブルの接続ポートに隣接して設けられているLED状態インジケータ(図示せず)によりリンク状態が知らされる。以下に示す表2は、可能な複数のリンク状態に対応するLED状態を示している。特に、赤又は黄色のLEDが「オン」となっている状態は、2つのスレーブモードのオーディオ機器をリンクしようとした場合に発生する可能性があるクロック同期エラーに対応している。
Figure 2005530379
図12は、オーディオ設備内の2つの機器間で、複数のパラレルリンクが用いられるシステムを示している。複数のリンクを用いることにより、単一のポイントツーポイントリンクに比べてより多くのチャンネル数に対応することができる。この具体例では、2つのリンクを用いて、合計で64個のチャンネルを提供している。送信側オーディオ機器700Aは、第1の送信機702と、第2の送信機704と、クロック発生器706とを備える。受信側オーディオ機器700Bは、第1の受信機712と、第2の受信機714と、クロック発生器716とを備える。第1のカテゴリ5UTPケーブル721は、第1の送信機702と第2の受信機712とを接続し、オーディオデータチャンネル1〜32(又は1〜24)を提供する。第2のカテゴリ5UTPケーブル723は、第2の送信機704と第2の受信機714とを接続し、オーディオデータチャンネル33〜64(又は25〜48)を提供する。
図12に示すシステムを動作させるとき、第1の受信機712から出力されるDSDオーディオデータストリームを第2の受信機714から出力されるDSDオーディオデータストリームにサンプル間で同期させる必要があり、すなわちチャンネル1〜32(又は1〜24)のサンプルをチャンネル33〜64(又は25〜48)のサンプルと同期させる必要がある。送信機702、704内のPHY装置及び受信機712、714内のPHY装置における送信及び受信待ち時間(latency)により、受信機712、714の出力は、複数のDSDオーディオサンプル期間(3.543×10−7秒)同期がずれる可能性がある。PHY装置に共通に用いられている製造業者の仕様書では、PHY装置の送信待ち時間及び受信待ち時間の組み合わせは、最高6×10−8秒まで変化することを示し、したがって、受信機間で1DSDサンプル分のずれが生じることも考えられる。ケーブル721、723の長さの違いも同期に影響を及ぼす。
図12に示すように、送信側オーディオ機器700Aの第1及び第2の送信機702、704は、Fs=44.1kHzの共通の基準クロック信号Fs(A)を用いている。同様に、受信側オーディオ機器700Bの第1及び第2の受信機712、714は、Fs=44.1kHzの共通の基準クロック信号Fs(B)を用いている。これらの2つの44.1kHzの同期クロック信号Fs(A)、Fs(B)は、64Fsのマスタクロック信号に由来する同じ周波数を有しているが、位相は任意であり、2つの位相が整合している可能性は低い。クロック信号Fs(A)、Fs(B)は、それぞれ独立したクロックドライバによって共通の64Fsクロックから導き出されるために、このような位相の違いが生じる。図13は、クロック信号Fs(A)、Fs(B)を用いて、受信機712、714の出力信号(これらは、それぞれ独立したリンクケーブル721、723からのオーディオデータから得られる)の同期をどのように維持するかを説明するフローチャートである。
図13のステップ730において、送信側オーディオ機器700Aと受信側オーディオ機器700B間のリンクが確立される。2つの送信機702、704は、それぞれローカルの44.1kHzクロック信号Fs(A)のクロックエッジを待って、第1のオーディオフレームを送信する。データフレームは、最初のDSDサンプルがクロックエッジに同期して入力されるようにパック化される。図13のフローチャートは、32個のDSDオーディオチャンネルを有する実施例に対応している。図18Aを用いて後に詳細に説明するように、32チャンネルのシステムでは、各フレームは384個のデータワードからなり、ワード13〜382は、32個のチャンネルのそれぞれの1ビットDSDサンプル値を含んでいる(チャンネル毎に370個のサンプル値が各フレームに含まれている)。第1の送信機702は、チャンネル1〜32に対応する第1のオーディオフレームを送信し、一方、第2の送信機704は、チャンネル33〜64に対応する第1のオーディオフレームを送信する。この実施例では、各フレームが370個のサンプルを含み、1Fs期間に64個のサンプルがあるため、フレームの開始(最初のDSDサンプル値の出力)及びFs期間の開始(Fs(A)クロックのエッジ)は、370×64サンプル毎に一致する。ここで、370と64は、共通の因数2を有するため、フレームの開始とFs期間の開始は、(370×64)/2サンプル毎、すなわち32フレーム毎に一致する。したがって、フレーム1、33、65、97・・・について、フレームの1番目のDSDサンプル値がローカルのFs(A)クロックのエッジに同期して出力される。これらの特別なフレームでは、データフレームの「フレームタイプ」フィールド(図16参照)内の特定のビットフラグが1に設定される。
フローチャートのステップ732において、第1の受信機712と第2の受信機714が位相カウント値Φj(jは、第1の受信機712の場合1、第2の受信機714の場合2)を捕捉し(capture)、最初に受信したフレーム内の最初のDSDサンプル値を出力する時刻をマークする。なお、システムの起動時には、受信側のオーディオ出力はミュートされており、マスタ機器によって64Fsサンプリングクロックの同期が確認されると、送信側オーディオ出力のみがイネーブルにされる。受信側が最初のDSDサンプル値を出力する準備ができる時刻は、スレーブ機器がマスタ機器の64Fsクロック信号に位相ロックするためにかかる時間に依存する。また、この時刻は、特定の送信機のFIFOバッファの閾値レベルの設定にも依存する。各受信機は、ローカルの64Fsクロック信号に基づいて動作し、44.1kHz信号Fs(B)によってリセットされるカウンタから、位相カウント値Φjを導出する。
ステップ734において、システムコントローラ(図示せず)は、各受信機についての位相カウント値Φ1、Φ2を比較し、これらが同一であるか否かを判定する。ここで、Φ1=Φ2の場合、受信機は、同じDSDサンプル期間内に同期しており、これは望ましい状態である。この場合、処理はステップ738に進み、オーディオ出力のミュートが外される。一方、ステップ734において、Φ1≠Φ2である場合、処理はステップ736に進み、このステップ736において、システムコントローラは、同期を達成するために受信機のバッファ読出位置を調整する。最も早く64Fsマスタクロックに同期した受信機(したがって、最初にDSDオーディオデータを受信した受信機)は、自らのバッファ読出位置を最後に同期した受信機(最後にDSDデータの受信を開始した受信機)のバッファ読出位置に合わせるよう調整する。このバッファ読出位置の調整は、2つの位相カウント値Φjのうち大きな方の位相カウント値に両方の位相カウント値を合わせる修正に等しい。同期が達成された場合のみ、すなわち各受信機の位相カウント値が等しくなった場合にのみオーディオ出力がイネーブルにされる。
受信機の位相カウント値は、フラグが立てられた各フレーム(最初のフレーム及び最初のフレームから32個毎のフレーム)について相互に確認され、受信機間の同期が維持されているかが確認される。フレームは、131.25マイクロ秒毎に伝送され、したがって、フラグが立てられたフレームは、約4.2ミリ秒(131.25マイクロ秒×32)毎に伝送される。受信機の同期に関する全ての問題は、この4.2ミリ秒以内に検出し、修正することができる。図13に示すステップ742、744、746は、フラグが立てられた各フレームに対してシステムコントローラが行う確認処理を示している。ステップ742においては、システムコントローラは、フラグが立てられている現在のフレームに関する修正された位相カウント値を確認し、この位相カウント値と、フラグが立てられた先のフレーム、すなわちX−32番目のフレームに関する、最後に記憶された(修正された可能性がある)位相カウント値とを比較する。これらの位相カウント値が同じである場合、システムコントローラは、ステップ746において、オーディオデータの伝送を継続する。一方、フラグが立てられた2つのフレームに関する位相カウント値が異なる場合、これは、2つの受信機が同じオーディオサンプル値を同時に出力していないことを意味し、処理はステップ744に進み、システムコントローラは、適切な同期を回復するために、データリンクのリセットを開始する。データリンクがリセットされると、受信機のロジックは、図11に示すステップ732〜738を実行できるようリセット状態となる。他の実施例として、データリンクは、バッファ読出位置の調整によってリセットしてもよい。但し、この場合、バッファのオーバラン/アンダランによってリンク全体のリセットがトリガされることがある。同期のずれは、例えばケーブルの不具合(glitch)によって生じる。
図18Bを用いて後に詳細に説明する24個のDSDチャンネルを用いる他の実施例では、各フレームは368個のデータワードからなり、ワード15〜366は、24個のチャンネルの352個のDSDチャンネルと、88バイトの補助データを含んでいる。各32ビットサンプルは、24個DSDチャンネルのそれぞれからの1ビットと、2ビットの補助データと、6ビットのチェックビットを含んでいる。各サンプルのビット0は、最初の論理オーディオチャンネルに対応し、ビット23は、24番目の論理オーディオチャンネルに対応する。この場合、第1の送信機は、チャンネル1〜24に対応する第1のオーディオフレームを送信し、第2の送信機は、チャンネル25〜48に対応する第1のオーディオフレームを送信する。この実施例では、各フレームは352個のサンプルを含み、1Fs期間毎に64個のサンプルがプルが送信されるため、フレームの開始(第1のDSDサンプル値の出力)及びFs期間の開始(Fs(A)クロックのエッジ)は、352×64サンプル毎に一致する。ここで、352と64は、共通の因数32を有しているため、フレームの開始とFs期間の開始は、(352×64)/32サンプル毎、すなわち1つおきのフレーム毎に一致する。したがって、24個のDSDチャンネルの実施例では、フレーム1、3、5、7、9・・・について、フレームの第1のDSDサンプル値がローカルのFs(A)クロックエッジに同期して出力される。したがって、1つおきのフレームにフラグが立てられ、受信機の位相カウント値は、1つおきのフレーム毎に相互に確認される。
図14は、送信機内でオーディオデータのバッファリングがどのように行われるかを示す図である。送信機のバッファリング装置800は、ファーストインファーストアウト(First In First Out:FIFO)バッファ810と、このFIFOバッファ810に直列に接続されたフレームアセンブラ820とを備える。動作時には、32チャンネルのDSD1ビットサンプルデータがFIFOバッファ810に64Fsのビットレートで供給される。64Fsは、90.3168Mbit/秒に相当する。FIFOバッファの占有レベルが(occupation level)が所定の閾値レベル815に達するとシステムコントローラは、新たなオーディオフレームの送信を開始するための信号を生成する。この信号に応じて、フレームアセンブラ820は、フレームプリアンブル及びヘッダを組み立て、この間もDSDサンプルはバッファリングされ続ける。オーディオデータペイロードの組立が開始されると、フレームアセンブラ820は、FIFOバッファ810からのデータの抽出を開始する。FIFOバッファ810からデータが抽出される速度は、イーサネットの転送速度である100Mbit/秒(又はシンボルレートを9*64Fsにロックする実施例では、101.6064Mbit/秒)である。FIFOバッファ810には、90.3168Mbit/秒の速度でデータが供給され、100Mbit/秒の速度でデータが読み出されるため、正味バッファ占有レベル(net buffer occupation level)は、徐々に低下する。所定の閾値レベル815は、データ入力レートと、データ出力レートと、フレームサイズ(32チャンネルの場合370個の1ビットサンプル)とに基づき、各フレームの転送の終了時にバッファの占有レベルが正確に0ではないが略々0になるように、すなわち、次に転送されるフレームのデータがFIFOバッファ810内に存在するように設定する。フレームの転送の終了時にFIFOバッファ810が完全に空にはならないということは、MACの規則に違反する。フレームの転送が完了すると、FIFOバッファ810の占有レベルは、閾値レベル815に達するまで急速に増加し、フレームの転送サイクルが繰り返される。
入力データレートが90.3168Mbit/秒、出力データレートが101.6064Mbit/秒、フレーム容量が370個の1ビットサンプル(32チャンネル)の転送システムでは、最小バッファサイズは42DSDサンプルであり、対応する最小閾値レベルは30DSDサンプルである。この最小バッファサイズによって生じるオーディオ遅延は、14.9マイクロ秒(すなわち、42/64Fs)である。
図15は、受信機においてどのようにオーディオデータがバッファリングされるかを示す図である。受信機のバッファリング装置850は、フレーム受信機860と、フレーム受信機860に直列に接続されたFIFOバッファ870とを備える。オーディオデータは、(5UTPケーブルを介して)100Mbit/秒(又は9*64Fsシンボルレートでは、フレーム化された形式で、101.6064Mbit/秒)のデータ転送レートで形式でフレーム受信機860に供給される。フレーム受信機860は、各フレームのプリアンブル及びヘッダを分離する。ここで、巡回冗長検査(cyclic redundancy check:CRC)を実行し、受信されたデータの妥当性を確認してもよい。フレーム受信機860は、フレーム化されたデータを非フレーム化し、この非フレーム化されたデータをFIFOバッファ870に直接供給する。受信機内のバッファには閾値レベルが設定されていないので、FIFOバッファ870からのデータの抽出は、即時開始される。これにより、受信機における遅延を略々ゼロにすることができる。オーディオデータフレームは、巡回冗長検査(CRC)ワードを含んでいる。CRCアルゴリズム、検査ワードの挿入位置及び範囲は、IEEE803.3(2000年版)セクション3.2.8に定義されている。この32ビット検査ワードにより、通常、フレーム内の全ての誤りを検出することができる。周知のイーサネットシステムでは、CRCは、送信機及び受信機の両方において、各フレームについて実行される。受信機側では、フレームに関するCRC検査の結果が判定された場合にのみそのフレームが出力される。これにより、周知のシステムでは、受信機において、データが出力される前に実質的な遅延が生じる。一方、本発明では、受信機においてCRC検査をしながら、CRC検査の結果が出る以前にバッファからデータを出力する。エラー制御は、受信機のFIFOバッファ870から出力されたデータが供給される後段において、復号パリティビットによって行われる。詳しくは、エラー制御は、32DSDチャンネルオーディオストリームとして出力される以前に、32ビットデータブロックからデータが抽出された時点で行われる。標準的なイーサネットシステムと異なり、本発明に基づくMAC−DSDプロトコルは、エラー発生時の再転送をサポートしていない。これは、再転送のためには、少なくとも125マイクロ秒のオーディオフレームをバッファリングする必要があり、システムの遅延が許容できない程度に大きくなるためである。IEEE802.3CRCの本来の目的は、フレームエラーを検出し、これにより再転送要求を生成することであるが、ここでは、CRCは、互換性を保つために含まれている。もちろん、遅延を犠牲にしてもより高いロバスト性を必要とするアプリケーションでは、CRCにより開始されるMAC−DSDフレーム再転送をサポートするようにしてもよい。オーディオデータは、90.3168Mbit/秒の継続的な速度でFIFOバッファ870から連続的に読み出され、データ出力レートは、データ入力レートより遅いため、FIFOバッファ870は、フレームを受け取る毎に、徐々にデータで埋まる。完全なフレームが受信されると、次のフレームからオーディオデータを受け取る前に、フレーム間遅延が生じ、このアイドル期間において、FIFOバッファ870は、データを減らす(完全にゼロにはならない)。
受信機のFIFOバッファ870が完全にデータで埋まるか又は完全に空になった場合は、システムコントローラにエラー信号が送られる。バッファが完全にデータで埋まるか又は完全に空になると、データリンクに障害が発生し、送信機に障害が発生し、又はDSDマスタクロックが送信機と受信機の間で正しく同期しなくなる等の問題が生じるため、この場合、システムコントローラは、オーディオ出力をミュートする。
標準イーサネットフレームのデータ構造を図16に示す。このフレーム構造は、IEEE802.3規格において定義されている。図16に示すように、イーサネットフレームは、プリアンブル、開始フレームデリミッタ、宛先アドレスフィールド、発信元アドレスフィールド、データ長フィールド、データペイロード及びチェックサムから構成されている。
プリアンブルは7バイト長であり、各バイトはビットパターン10101010を有し、続いてビットパターン10101011を含む1バイトの開始フレームデリミッタSが設けられている。プリアンブル及び開始フレームデリミッタは、ハードウェアにおけるタイミングを調整する目的で使用される。宛先アドレスフィールドは、6バイト長であり、フレームを受け取るべきネットワークアダプタの物理アドレスを特定する。発信元アドレスフィールドは、6バイト長であり、フレームを送信するネットワークアダプタの物理アドレスを含んでいる。データ長フィールドは2バイト長であり、データペイロードのサイズを示している。データペイロードは、可変長フィールドであり、最小で46バイト長、最高で1500バイト長である。チェックサムフィールドは、巡回冗長検査(CRC)の実行時に使用される。CRCは、データ転送の妥当性を確認するために用いられる一般的な手法である。送信側のネットワークノードは、所定のアルゴリズムに基づいてフレームに関するCRC値を算出し、このCRC値をフレーム内にエンコードする。受信側のネットワークノードは、CRC値を再計算し及びCRCフィールドを検査し、送信側で算出された値と、受信側で算出した値とが合致することを確認する。これらの値が合致しない場合、転送中にデータが欠落し、又は誤りが生じたことがわかる。このイーサネットフレームは、物理層コンポーネントに渡され、ここでビットストリームに変換され、伝送媒体を介して送信される。なお、イーサネットフレームには、幾つかのバリエーションが存在する。
本発明に基づくオーディオデータフレームのデータ構造を図17に示す。このオーディオデータフレームは、合計で1536バイトのサイズを有し、8バイトのプリアンブル(これに続いて、物理層は、最高1528バイトの任意のデータを受け取る)と、宛先MACアドレス用に確保された6バイトフィールド(デフォルト値は0xffffff)と、発信元MACアドレス用に確保された6バイトフィールド(デフォルト値は0x000000)と、CRCを除く、以降のバイト数(常に1510バイト)を示す2バイトのデータ長フィールドと、ネットワーキングヘッダ用に確保された28バイトフィールドと、12ビットの予備フィールド(未だ割り当てられていない)と、例えば同期目的で使用される4ビットのフレームタイプフィールドと、32チャンネルDSDオーディオの370サンプルを含む1480バイトのオーディオデータペイロードと、チェックサムを含む4バイトのCRCフィールドとから構成されている。この本発明の実施例におけるCRCチェックサムの処理については、後に説明する。図17に示すデータフレーム構造は、インターネットプロトコル(Internet Protocol:IP)ネットワークに対する互換性を有している。したがって、オーディオデータフレームは、ユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol:UDP)/IPデータグラムとして取り扱うことができ、より広域のIPネットワークを介して伝送することができる。UDPは、コネクションレス(ベストトライ)トランスポート層プロトコルである。この特定の実施例では、物理層のみを用いる。ここでは、MAC層は用いず、したがってMACアドレスフィールドは、実際にはシステムには要求されない。これらのフィールドは、(後に必要性が生じた場合に)ローカルエリアネットワーク(Local Area Network:LAN)又はUDP/IPとの互換性を実現するために、確保されており、デフォルト値で埋められている。
次に、オーディオデータフレームのCRC妥当性検査について詳細に説明する。全てのフレームは、4バイトのCRC検査ワードを用いて、フレームの妥当性(validity)を確認する。CRCアルゴリズム、検査ワードの挿入位置及び範囲は、IEEE803.3(2000年版)セクション3.2.8に定義されているものに類似している。
IEEE802.3規格では、フレームのペイロードは、CRCによってフレームの妥当性が確認されるまでは、データリンク層から渡してはならないことになっている。一方、本発明の実施例では、このような処理は、DSDオーディオデータストリームの出力を開始する前に、フレーム全体をバッファリングしなくてはならないことを意味する。この規格に直接準拠すると、オーディオの遅延が約25〜140マイクロ秒になるため、望ましくない。
CRCは、本来、システムの起動時においてオーディオ機器間でデータリンクの妥当性を確認するために用いられている。ケーブルの切断等、起動以後のリンク障害は、PHY装置からのエラーアサーションによって示される。リンクは、単純なポイントツーポイント接続であり、確定的な(deterministic)、同期されたフレーズ転送を行い、衝突が生じないため、他のモードの障害が発生する可能性は低い。
したがって、本発明の実施例では、比較的単純なCRC検査を行う。受信機のオーディオ出力は、起動時から、最初のフレームが完全に受信され、そのCRCによって確認されるまでの間ミュートされる。CRC検査の結果、異常があった場合、オーディオ出力はミュートされたままとなり、ローカルのシステムコントローラにエラー状態が通知される。第1のフレームを確認した後は、CRCは、回顧的に(retrospectively)のみ確認される。これにより、受信機においては、略々ゼロの遅延でオーディオデータストリームを出力することができる。CRCは、CRCエラーが発生したことを干すとプロセッサに警告するためのみに使用される。
無効なオーディオフレームに遭遇した場合、回顧的なCRC検査に応答して出力がミュートされるまでに、理論的には最高131マイクロ秒の無効なオーディオデータが出力されてしまう可能性がある。しかしながら、実際には、PHYラインシンボルを破壊するランダムな外乱によりシンボルが無効になると、受信機のエラー状態が早期に確定し、このエラー状態を検出してオーディオ出力をミュートしてもよい。
全てのフレームに対してCRC検査を行う必要があると考えられる場合、DSDオーディオデータを出力する前に、各フレームをバッファリングし、CRCを用いて妥当性を確認する。この処理により、約115マイクロ秒の追加的な遅延が生じ、受信機のハードウェアバッファサイズを実質的に大きくする必要があるため、この手法は、望ましい選択肢ではない。
図17に示す1536バイトのオーディオデータフレームは、それぞれ(101.6064Mbit/秒のシンボルレートにおいて)120.9マイクロ秒の転送期間を有する。本発明の特定の実施例では、フレームは、131.1マイクロ秒間隔で転送される。また96ビット期間に対応する最小フレーム間時間が設けられ、オーディオフレームの転送間に8.25マイクロ秒の「リンク時間」が残っている。このリンク時間を用いて、制御データを含む補助的フレームを転送することができる。この実施例における制御データの最高合計サイズは、104バイトである。
制御データフレームの構造は、オーディオデータフレームでは1480バイト長であるデータペイロードが、制御データフレームでは、48バイト長である点を除いて、図15に示すオーディオデータフレームの構造と同様である。制御データフレームは、131マイクロ秒毎に送信され、これにより制御データの帯域幅は2.9Mbit/秒となる。制御データ自体は、チャンネル用途情報、ルータ制御データ及びクロックソース制御データ等を含んでいてもよい。制御データは、送信機のFIFOバッファ内のストレージ領域から送信され、受信機のFIFOバッファにおいて収集された後、受信機のシステムコントローラにルーティングされる。
図18Aは、384*4バイトのデータワードとして構成された32DSDチャンネルの実施例におけるオーディオデータフレームのフォーマットを示している。一方、図19は、26*4バイトのデータワードとして構成された32DSDチャンネルの実施例におけるオーディオデータフレームのフォーマットを示している。図18Aと図19の両方において、ビットゼロ(B0)が最初に送信され、ビット31(B31)が最後に送信される。これらのオーディオデータフレーム及び制御データフレームは、イーサネット物理層装置へのリンクを提供する媒体独立インタフェース(MII)218のコネクションに渡され、及びこのMII218のコネクションから受け取られる。MIIは、4ビット幅のデータ送信バスと、4ビット幅のデータ受信バスとを備え、これらはそれぞれPHYにより、25MHz(又は25.4016MHz)のリンクレートで同期されている。MIIは、更にデータ送信を開始するための送信イネーブル信号入力と、受信データの妥当性を示す信号出力と、この他のエラー及び信号状態インジケータとを有する。
図18Aのオーディオデータフレーム構造に示すように、オーディオデータフレームのペイロードは、32チャンネル64FsDSDオーディオの370サンプルを含んでいる。これらのチャンネルは、ビット毎に多重化されている。各32ビットワードは、32個のオーディオチャンネル用の1つの64FsDSDサンプルを表している。ワード13は、フレーム内の最初のDSDサンプルであり、ワード382は、最後のDSDサンプルである。オーディオデータワードのビット0は、常に、チャンネル1(システム内の最初のチャンネル)の1ビットサンプルデータであり、オーディオデータワードのビット31は、チャンネル32(システム内の最後のチャンネル)の1ビットサンプルデータである。以下に示す表3は、各チャンネルの連続するサンプルをオーディオフレームのデータワード内にどのように格納するかを示している。例えば、ワード13のビット1は、フレーム内の最初のDSDサンプルに関するチャンネル1のサンプルデータであり、ワード14のビット6は、フレーム内の2番目のDSDサンプルに関するチャンネル7のサンプルデータであり、ワード382のビット31は、フレーム内の最後のDSDサンプルに関するチャンネル32のサンプルデータである。
Figure 2005530379
この表3は、32ビットワードのフレームフォーマットを表しているが、これらは、ワード(4バイト)として同時に送受されるのではなく、4ビット(ニブル)としてMIIに対し送受される。図18Bに示す単一の24DSDチャンネルフレーム用のMIIに供給されるニブルのシーケンスは、表4に示す通りである。14番目のデータの4バイトワード(ワード13)の最初は、105番目の4ビットニブル(ニブル104)の最初に対応する。表4における列の見出しTXD及びRXDは、それぞれMII送信データバス及びMII受信データバスを表し、これらのデータバスは、25MHz(又は25.4016MHz)クロックに同期させてニブルを伝送する。
ニブル0は、フレーム内の第1のニブルであり、プリアンブルパターン(0x5)の一部を含む。ニブル104は、オーディオデータフィールドの最初のニブル(ワード13の最初のニブル)であり、ニブル3063は、オーディオデータフィールドの最後のニブル(ワード382の最後のニブル)である。
Figure 2005530379
図18Bは、24DSDチャンネルの実施例におけるオーディオデータフレームフォーマットを示している。この実施例では、フレームは、368*4バイトのデータワードから構成されている。オーディオデータフレームのペイロードは、352個のDSDサンプルから構成され、各サンプルは、24チャンネルのそれぞれからの1ビットを含んでいる。データワード15〜366は、オーディオデータペイロードを含んでいる。ワード2〜4は、発信元及び宛先MACアドレス用に確保されている。ワード5のビット0〜15は、CRCフィールドを除くデータ長フィールドの先頭からのバイトの総数を特定し、この数は、ここでは1446バイトである。ワード5のビット16〜31、ワード6〜ワード12、及びワード13のビット0〜15は、UDP及びIPパラメータのために確保されたデータフィールドである。これらのデータフィールドは、UDP/IPのオプション用途に用いられる。UDP/IPの処理が不要の場合、送信機は、これらのフィールドをゼロで埋める。受信機は、IPバージョンを示す最初の4ビット(この具体例では、ワード5のビット16〜19)を除く全てのUDP/IPヘッダフィールドを無視してもよい。受信機は、IPバージョンフィールドのデータエントリを調べ、以下の表5に示すように、このデータエントリの値に応じて次のような動作を行う。
Figure 2005530379
IPバージョンの確認は、将来のIPバージョン(すなわち、IPバージョン6)から現在のIPバージョン4への下位互換性を確実に保つために行う。将来のIPバージョンは、異なるヘッダ長を有する可能性があり、したがって、フレームフォーマットIDフィールドは、フレーム内の異なる位置に設けられる場合もある。IPバージョンフィールドを確認する安全策の意義は、(0x0又は0x4以外の値を有するために)これらのフレームが受信機によって削除され、これにより、フレームフォーマットIDフィールドがワード13及びワード14において予期される位置に存在しないためにフレームが誤って解釈されることを防止できる点にある。
図18Bに示すワード13のビット16〜31及びワード14のビット0〜31は、MAC−DSDフレームフォーマットを特定するフィールドである。この48ビットのフレームフォーマットフィールドは、論理的に3つの別個の16ビット(4ニブル)セクションに分割され、これらのセクションはそれぞれ送信に関する同一のフレームフォーマットデータの組を含んでいる。このように、所定のフレーム内において同じフレームフォーマットデータの組を3回繰り返すことにより、フレームフォーマット識別子が伝送エラーに対してロバストになり、すなわちデータの複数のコピーを送信することは、エラー保護メカニズムとして機能する。このデータを繰り返すことによるエラー保護メカニズムにより、16ビットを伝えるために48ビットを使用することが可能であれば、必要なエラー訂正能力を簡単に実現できる。変形例として、例えば畳み込み符号等のエラー訂正符号を用いてフレームフォーマットIDペイロードを送信してもよい。
3つの16ビットフレームフォーマットフィールドセクションは、それぞれ図20に示すような構造を有している。各16ビットセクションの最初のニブル(ビット0〜3)は、プロトコルマイナーバージョン(0x0−0xf)を特定する。プロトコルマイナーバージョンフィールドは、プロトコル仕様書のマイナー更新情報を示すために用いられる。最近のマイナーバージョンは、同じメジャーバージョンにおける先のマイナーバージョンに対する上位互換性を保っている必要があり、例えばバージョン1.7プロトコルには、バージョン1.6プロトコルの全ての機能が組み込まれている必要があり、バージョン1.7の送受信機は、バージョン1.6の送受信機と完全に通信できなくてはならない。各16ビットセクションの第2のニブル(ビット4〜7)は、プロトコルメジャーバージョン(0x0−0xf)を特定する。このフィールドは、プロトコル仕様書のメジャー更新情報を示している。同じプロトコルの先のメジャーバージョンとの上位互換性を保つことが望ましいが、これは必須条件ではない。各16ビットセクションの第3のニブル(ビット8〜11)は、フレームタイプ(0x0−0xi)を特定する。このフィールドは、プロトコルの所定のバージョンによって使用される異なるフレームタイプを示している。所定のメジャーバージョンレベル内では、フレームタイプの定義は一致している必要がある。オーディオフレームの基本的タイプは、常にタイプ0である。以下に示す表6は、この実施例におけるビット8〜11によって特定されるフレームタイプ番号から導き出される情報を示している。
Figure 2005530379
各16ビットセクションの第4のニブル(ビット12〜15)は、例えば図13のフローチャートを用いて上述した同期目的のためのフラグフレーム等として使用される1以上のフラグを含む。フラグビットの定義は、メジャーバージョンプロトコルレベルに基づく。以下に示す表7は、この実施例におけるフレームフラグビット12〜15から導き出される情報を示している。特に、フラグフィールドのビット0は、44.1kHz同期フラグである。このフラグ0の値が1である場合、フレーム内の第1のDSDサンプルは、送信機において、44.1kHz同期クロックの立ち上がりエッジとともに受け取られ、一方、フラグフィールドのビット0の値が0である場合、フレーム内の第1のDSDサンプルは、送信機において、44.1kHz同期クロックの立ち上がりエッジとともには受け取られない。
Figure 2005530379
図21は、受信機において処理されるデータエントリの組を含む、フレームフォーマットIDの3個の4ニブルセクションを示している。セクション0は、ニブル0(n0)〜ニブル3(n3)を含み、セクション1は、ニブル4(n4)〜ニブル7(n7)を含み、セクション2は、ニブル8(n8)〜ニブル11(n11)を含む。データセクションの受信に応じて、受信機がどのようにデータ伝送エラーを回避するかについて、図21を用いて説明する。この技術では、送信時において3個のセクションのそれぞれが同じデータセットを含み、3個のセクションのそれぞれの対応するニブル位置におけるデータエントリが一致していることが既知である。詳しくは、n0=n4=n8、n1=n5=n9、n2=n6=n10、n3=n7=n11であることが予期される。受信機では、3個1組(以下、トリプレットという。)の対応するニブルを比較して同一であるか否かを判定し、多数決により正しいデータ値を判定する。図21に示す、受信機に供給されたデータの組について検討する。第1のニブルのトリプレットについては、n0=1101b、n4=1101b、n8=1101bであり、すなわち対応するニブルの値は同一であり、したがってこの値は正しい値であると推定され、プロトコルのマイナーバージョンを特定するフレームフォーマットの第1のニブルの値は、1101bに設定される。同様に、第2のニブルのトリプレットについては、n1=n5=n9=1110bであり、したがってこの値は正しい値であると推定され、プロトコルのメジャーバージョンを特定するフレームフォーマットの第2のニブルの値は、1110bに設定される。一方、第3のニブルのトリプレットについては、n2=n10=0110bであるが、n6=1011bであり、データ値間に不一致が生じている。この場合、多数決に基づき、n6が誤りであるとして拒否され、したがって、受信機は、フレームタイプに対応するフレームフォーマットの第3のニブルを0110bとして出力する。最後の第4のニブルのトリプレットについては、n3=0010b、n7=0111b、n11=1100bと、いずれのニブルも一致しない。この場合、多数決は不可能であり、したがって、フレームフォーマットを判定することができず、フレームは拒否される。
変形例では、修正されたフレームフォーマットエラー検出/訂正法を用いる。この変形例における手法は、データの繰り返し及び多数決法の使用を含んでいるが、更に、エラーとなることが既知のフラグニブルに100Base−TX PHY「MILL受信エラー」(rx_er)信号を用いることにより、エラー検出/訂正能力が向上されている。例えば、第4のニブルのトリプレットの値に、次のようなエラーフラグが関連付けられているとする。すなわち、n3=1000b(rx_er=true)、n7=0111b(rx_er=false)、n11=1000b(rx_er=true)であるとする。この場合、多数決では1000bが正しい値となるが、rx_er信号は、n3及びn11が不正な値であることを明示している。したがって、この変形例では、n3及びn11に優先してn7が選択され、フレームフラグフォーマット値は、0100bに設定される。
図18Bに示すフレームデータフィールドでは、24DSDチャンネルデータフレームの最後のワード(ワード367)は、巡回冗長検査(CRC)データを含むフィールドである。
以下に示す表4Bは、図18Bの単一の24DSDチャンネルフレーム用のMIIに供給されるニブルのシーケンスを示している。このシーケンスは、ニブル幅のMII218を介して送信され、最下位ニブルから開始される。ニブル0〜8(32ビット)は、図18Bのワード0に対応し、ニブル8〜15は、図18Bのワード1に対応し、ニブル16〜23は、図18Bのワード2に対応し、このような関係が同様に続き、最後のニブルは、ワード366のビット28〜31に対応する。ここでは、最後のワードがニブルとして送信されないため、合計で2936個のニブル(367ワード)が図18Bの1446バイトフレームに対応している。図1を用いて上述したように、MII218は、それぞれ4ビット幅のデータ送信パス及びデータ受信パスを個別に備え、全二重動作に対応している。詳しくは、MII218は、物理層インタフェース(PHY)素子514、526からのクロックにより、リンクレート(25MHz又は25.4016MHz)で同期される4ビット幅の送信データバスと、送信イネーブル信号入力とPHYからのクロックにより、リンクレート(25MHz又は25.4016MHz)で同期される4ビット幅の受信データバスと、受信データ有効信号出力と、エラー及び信号インジケータとを備える。MIIインタフェースに関する完全な説明は、IEEE802.2(2000年版)セクション22に記載されているが、但し、本発明では、クロックレートは、IEEEにより標準化されている25.0000MHzではなく、25.4016MHzを用いてもよい。
Figure 2005530379
ニブルは、物理層で処理される基本的なデータの単位である。各4ビットニブルは、信号ライン515を介して送信するために、PHY素子514、526によって、5ビットシンボルにマッピングされる。送信される全てのフレームは、8バイトのプリアンブルパターンから始まる必要があり、これに続いて、物理層は、4ビットずつ同時に供給される最高1528バイトの任意のデータを受け取ることができる。受け取られたフレームは、プリアンブルを含み、受信バスを介して4ビットずつ供給される。
図18Bの24DSDチャンネルフレームフォーマットは、352個のDSDサンプルのフレームペイロードを含み、これらはそれぞれ32ビットデータブロックから構成されている。32ビットデータブロックのフォーマットを図22に示す。各データブロックは、約354ナノ秒の1DSDサンプル期間に対応している。データブロックは、各ビットが24オーディオチャンネルに対応する24ビットオーディオデータベクトルと、2ビットの補助データと、6ビットのチェック(又はパリティ)ビットとから構成されている。図22に示すように、ビット番号0〜14は、オーディオデータベクトルのビット1〜15を含み、ビット番号15、23、27、29、30、31は、6ビットのパリティビットを含み、ビット番号26、28は、2ビットの補助データを含み、オーディオベクトルの残りの9ビットは、データブロックのビット番号16〜22、24、25に連続的に含まれる。
32ビットデータブロックの6ビットのパリティビットは、エラー制御機能を提供する。24ビットのオーディオデータ及び2ビットの補助データ(合計26ビット)は、ハミング符号化として知られる線形ブロック符号化の一種を用いて符号化されている。この実施例では(31,26)ハミング符号が用いられ、すなわち、26データビットの各ブロックに関する符号によって5(31−26)個のパリティビットが生成される。32ビットブロックの最後のビットは、グローバルパリティビットであり、したがって、合計で6個のパリティビットと、26個のデータビットがある。(31,26)ハミング符号により、データブロック毎に2個のエラーを検出することができるが、データブロック毎に訂正できるのは、1つのエラーのみである。
24個のオーディオデータビット(番号1〜24)及び2個の補助データビットA0、A1から6個のパリティビットP0〜P5をどのように生成するかを図23Aを用いて説明する。パリティビットP0〜P5は、15個のデータ要素の所定のシーケンスに対してXNOR論理演算を行うことにより求められる。例えば、パリティビットP0は、オーディオベクトルビット1〜15に対するXNOR論理演算を行うことにより求められ、P1は、オーディオベクトル1〜8及びオーディオベクトル16〜22に対するXNOR論理演算を行うことにより求められる。グローバルパリティビットP5は、26個全てのデータ要素に対するXNOR論理演算を行うことにより得られる。受信機におけるエラー検出処理は、受信されたデータシーケンスにおいてパリティチェックの結果が正しいか否かを判定する処理を含む。この判定はシンドローム(syndrome)として知られる値を用いて行われる。受信データブロックの要素の様々なブロックに対するXNOR論理演算によって、シンドロームをどのように生成するかを図23を用いて説明する。シンドロームは、受信パリティビットと、受信情報から再計算されたパリティビットとを比較することによって得られる。以下に示す表8は、シンドロームの値を用いて、受信データブロックにおけるエラーをどのように検出し、訂正するかを示している。基本的には、シンドロームの6個全てのビットの値が1(s=111111)の場合、受信されたデータシーケンスは正しいと推定される。シンドロームの6番目のビットが0である場合、受信データブロックに単一のエラーがあると推定され、このエラーは、適切なビットを反転させることにより訂正できる。この適切なビットは、シンドロームの値から特定することができ、例えば、バイナリ表現でs=011011である場合、これは十進法では27であり、これにより、(ビット0〜31の)ビット番号27を反転させることにより、データブロックを訂正できることがわかる。また、シンドロームの6番目のビットが1であり、且つ他の5個のビットの全てが1ではない場合、例えばs=111011である場合、これはブロックが2以上のエラーを含んでいることを意味し、これらの複数のエラーは訂正することができない。
Figure 2005530379
32ビットデータブロック(図22参照)は、32のグループにインタリーブされ、これによりグループのエラーの訂正が可能になる。インタリーブ処理は、データを所定の手法でパターン化する処理を含む。この処理は、各32ビットデータブロックに使用される(31,26)ハミング符号では、所定のブロック内における単一のビットエラーのみしか訂正できないために必要である。物理層の基本的なデータ単位は4ビットのデータニブルであるため、物理層における一回の同時的な破壊により、シンボルエラー(シンボルは、5ビットに相当する)が生じ、この結果、連続する4つのビットエラーが生じる。このような4ビットのバーストエラーの訂正を可能にするためには、エラーを含むビットを4つの異なる32ビットデータブロックに分散させる必要がある。
例えば、352個の32ビットデータブロックB0、B1、B2・・・B351が送信のためにパリティ生成器から出力されたとする。上述のように、図18Bに示す24DSDチャンネルフレームは、352個の32ビットデータブロックを含んでいる。インタリーバによって生成されるニブルのストリームを図24に示す。図24では、オーディオペイロードのビットは、例えば、ブロック2のビット0をB2[0]として示している。すなわち、ニブル0は、ブロック0、1、2、3のそれぞれのビット0を含み、ニブル1は、ブロック4、5、6、7のそれぞれのビット0を含む。したがって、ニブル0〜7は、集合的に、32個の32ビットデータブロックのそれぞれのビット0を含み、ニブル8〜15は、集合的に、32個の32ビットデータブロックのそれぞれのビット1を含み、ニブル2802〜2815は、32個の32ビットデータブロックのそれぞれのビット31を含んでいる。MAC−DSDによって用いられる32ブロックインタリーブ方式により、32個のインタリーブされたデータブロック(256個のニブル又はシンボル)のうち、最高8個のシンボルエラーの訂正が可能となる(すなわち、全体で32ビットを訂正することができる)。
要約すると、図18B、図20、図23を用いて上述した24DSDチャンネルの伝送に用いるMAC−DSDプロトコルのバージョンは、次のような主な特徴を有している。すなわち、このプロトコルは、2.8224MHzDSDオーディオの24チャンネル全二重転送、100Base−TX物理層、50マイクロ秒以下のオーディオ遅延、256ニブルのブロックグループ毎に最高8個の間でのニブルエラーを訂正できる、256ニブルのインタリーブによるハミング線形ブロック符号エラー訂正、双方向の64FsDSDクロック伝送、44.1kHz同期信号の伝送を示すフレームフラグ等の特徴を有している。
図25は、24DSDチャンネルフレームフォーマットを用いた特定の実施例におけるMAC−DSDプロトコルのプロトコル層を示している。送信機1000では、プロトコル層は、パリティ生成及びデータフォーマット層1010を備え、このパリティ生成及びデータフォーマット層1010には、入力24チャンネルDSDオーディオストリーム及び最高5.6Mbit/秒の補助データストリームが供給される。このパリティ生成及びデータフォーマット層1010は、24個の各オーディオビット及び2個の補助ビットサンプルについて6個のパリティビットを生成し、32ビットフォーマットのデータブロックを生成する。パリティ生成及びデータフォーマット層1010から出力される32ビットデータブロックは、インタリーブ層1020に供給され、インタリーブ層1020は、データブロックを32個のグループにインタリーブし、図24を用いて説明したような4ビットニブルとして、インタリーブされたデータをMII218を介して、FIFOバッファ810に供給する。インタリーブ層1020からのデータニブルは、90.3168Mbit/秒の継続的なデータレートで送信機のFIFOバッファ810に供給される。ニブルは、(図14を用いて上述した)所定のバッファ占有閾値レベルに到達するまで、FIFOバッファ810に継続的に供給され、このバッファ占有閾値レベルにおいて、データフレームの組立が開始される。データフレームの組立の間、データニブルは、FIFOバッファ810から読み出され、フレームアセンブル層1040に渡される。フレーム組立処理は、ヘッダデータ生成モジュールを用いてフレームヘッダ情報を生成する処理及びCRC生成モジュール1060を用いて、CRCフィールド用のデータを生成する処理を含む。CRCフィールド用のデータとは、図18Bのフレームフォーマットのワード367に対応する。フレームは、352個の32ビットデータブロックに352個のDSDサンプルの1408ペイロードが含まれるように組み立てられる。フレームアセンブル層1040からのデータは、MIIフレーム(ニブルから構成される)として、101.6064Mbit/秒のレートで出力され、送信機の物理層1070に供給される。この物理層1070は、物理媒体を介したデータ送信を準備する。送信機の物理層1070は、各4ビットニブルから5ビットシンボルを生成し、これらのシンボルは、ツイストペアケーブルを介して、受信機に送信される。受信機1100においては、受信機の物理層1110が5ビットシンボルを受け取り、これらの5ビットシンボルを4ビットニブルからなるMIIフレームに変換する。MIIフレームは、101.6064Mbit/秒のレートで、フレーム逆アセンブル層1120に供給され、フレーム逆アセンブル層1120は、CRC検査を行い、後の処理のためにヘッダデータを分離する。フレーム逆アセンブル層1120は、フレームペイロードをMIIニブルとして(図を用いて上述した)データ出力に関する遅延が小さいFIFOバッファ870に供給する。FIFOバッファ870からMIIニブルの形式で出力されたデータは、デインタリーブ層1160に渡される。デインタリーブ層1160は、32個のグループ内のデータをデインタリーブし、図22にフォーマットを示すような個々の32ビットデータブロックを再生する。32ビットデータブロックは、パリティ復号及びデータ抽出層1170に供給され、パリティ復号及びデータ抽出層1170は、パリティデータを用いてエラー制御を行い、再生ペイロードデータを抽出する。このパリティ復号及びデータ抽出層1170からは、24チャンネルDSDオーディオデータストリーム及び最高5.2Mbit/秒の補助データストリームが出力される。なお、図25では、FIFOバッファ810、870は、如何なるデータの変換も行わず、したがって技術的にはプロトコル層ではないが、ここでは説明を明瞭にするために、プロトコル層の図式的表示にFIFOバッファを含ませた。
図18Bに示す24DSDチャンネルフレームの352個のサンプルペイロードの場合、送信バッファサイズ及び所定のバッファ占有閾値レベルは、図18に示す32DSDチャンネルフレームフォーマットの370個のサンプルペイロードに関する図14で説明したバッファサイズ及び占有閾値とは異なる。詳しくは、24DSDチャンネルフレームフォーマットについては、バッファサイズは、(42データブロックではなく)36データブロックに相当し、対応する最小占有閾値は、(先の例と同様)30データブロックに相当する。このバッファリングによって導入されるオーディオ遅延は、(42サンプルではなく)36DSDサンプルすなわち(12.2マイクロ秒ではなく)14.9マイクロ秒となる。
上述した本発明の実施例では、本発明の少なくとも一部は、ソフトウェアによって制御されたデータ処理装置を用いて実現されているが、このようなソフトウェア制御を実現するコンピュータプログラム、及びこのようなコンピュータプログラムを提供するストレージ媒体又は伝送媒体も本発明の側面として含まれる。
ネットワークプロトコルアーキテクチャのための標準的な7つの階層を有する開放型システム間相互接続(OSI)参照モデル及びイーサネット物理層の副層を示す図である。 DSDシステムにおける信号伝送のための周知のシステムの構成を示す図である。 本発明に基づくDSD相互接続を示す図である。 DSD設備における複数の機器間に形成されるスター構成相互接続を示す図である。 本発明に基づくオーディオデータ伝送システムを示す図である。 カテゴリ5ケーブルの異なる信号対を介して、DSDオーディオデータとパラレルに64Fsオーディオサンプリングクロック信号を送信する手法を説明する図である。 高い周波数のオーディオサンプリングクロックをDSDオーディオデータ信号とパラレルに受信する動作を説明する図である。 64Fsサンプリングクロック信号の信号パスを示す図である。 物理層装置の同期周波数がオーディオサンプリングクロック周波数64Fsの整数倍となるように調整する実施例を示す図である。 一方の機器がクロックマスタ600Mとして機能し、他方の機器がクロックスレーブ600Sとして機能するポイントツーポイントオーディオリンクの構成を示す図である。 図8に示すマスタ機器とスレーブ機器との間に同期リンクを確立するために行われる動作シーケンスを説明するフローチャートである。 オーディオ設備内の2つの機器間で、複数のパラレルリンクを用いて、単一のポイントツーポイントリンクに比べてより多くのチャンネル数に対応できるようにしたシステムの構成を示す図である。 クロック信号Fs(A)、Fs(B)を用いて、2つの受信機の出力信号の同期をどのように維持するかを説明するフローチャートである。 送信機内でオーディオデータのバッファリングがどのように行われるかを示す図である。 受信機内でオーディオデータのバッファリングがどのように行われるかを示す図である。 標準イーサネットフレームのデータ構造を示す図である。 本発明に基づくオーディオデータフレームのデータ構造を示す図である。 384個の4バイトデータワードとして構成されたオーディオデータフレームのフォーマットを示す図である。 各フレームが24チャンネル用の352ワードサンプル及び88バイトの補助データを含む24DSDチャンネルフレームフォーマットを示す図である。 26個の4バイトデータワードとして構成された制御データのフォーマットを示す図である。 図18Bに示すフレームフォーマットに対応する3つの16ビットフレームフォーマットフィールドを示す図である。 受信機において処理されるデータエントリの組を含む、フレームフォーマットIDの3個の4ニブルセクションを示す図である。 図18Bに示す24DSDチャンネルフレームフォーマットに対応する32ビットデータブロックのフォーマットを示す図である。 Aは、24個のオーディオデータビット及び2個の補助データビットから6個のパリティビットP0〜P5をどのように生成するかを説明する図であり、Bは、受信したデータブロック要素からシンドロームをどのように生成するかを説明する図である。 図18Bに示す24DSDチャンネルフレームフォーマット用のインタリーバから出力されるニブルのストリームの構成を示す表である。 24DSDチャンネルフレームフォーマットを用いた特定の実施例におけるMAC−DSDプロトコルのプロトコル層を示す図である。

Claims (40)

  1. 関連付けられたクロック信号を有する入力ストリーミングデータ信号を通信するためのデータ通信システムにおいて、
    それぞれが物理層インタフェース装置及び平衡線路インタフェース装置を備え、送信ノードが受信ノードに入力データ信号を送信するよう構成されている少なくとも2つのデータ処理ノードと、
    少なくとも2つの並列データ伝送パスをデータ処理ノードの間に提供するケーブルを含むデータ処理ノードを接続するツイストペア接続線とを備え、
    上記送信ノードにおいて、上記入力データ信号は、上記有線接続の一方のデータ伝送パスを介する受信ノードへのパケット化された伝送のために上記物理層インタフェース装置に供給され、上記入力データ信号に関連しているクロック信号は、他方のデータ伝送パスを介する上記受信ノードへの実質的に連続的な伝送のために上記平衡線路インタフェース装置に供給され、
    上記受信ノードにおいて、受信されたクロック信号は、上記平衡線路インタフェース装置に供給されて再生され、上記パケット化されたデータ信号は、上記物理層インタフェース装置に供給されてストリーミングされたデータ信号に再変換されるデータ通信システム。
  2. 上記データ処理ノードは、入力データ信号に関連しているクロック信号に基づいてインタフェースクロック信号を生成するための生成手段と、上記各物理層インタフェース装置の動作を制御するために該インタフェースクロック信号を供給する供給手段とを備えることを特徴とする請求項1記載のデータ通信システム。
  3. 関連付けられたクロック信号を有する入力ストリーミングデータ信号を通信するためのデータ通信システムにおいて、
    それぞれがインタフェースクロック信号に基づいて動作する物理層インタフェース装置を備え、送信ノードが受信ノードに入力データ信号を送信するよう構成されている少なくとも2つのデータ処理ノードと、
    少なくとも2つの並列データ伝送パスをデータ処理ノードの間に提供するケーブルを含む、データ処理ノードを接続する接続線とを備え、
    上記データ処理ノードは、入力データ信号に関連しているクロック信号に基づいてインタフェースクロック信号を生成するための生成手段と、上記各物理層インタフェース装置に該インタフェースクロック信号を供給する供給手段とを有し、
    上記送信ノードにおいて、上記入力データ信号は、上記有線接続の一方のデータ伝送パスを介する受信ノードへのパケット化された伝送のために上記物理層インタフェース装置に供給され、上記入力データ信号に関連しているクロック信号は、他方のデータ伝送パスを介する上記受信ノードへの実質的に連続的な伝送のために、上記入力データ信号に関連しているクロック信号が上記平衡線路インタフェース装置に供給され、他方のデータ伝送パスを介して上記受信ノードへ実質的に連続的に伝送されるデータ通信システム。
  4. 上記有線接続は、2つ以上のツイストペア接続を含むことを特徴とする請求項3記載のデータ通信システム。
  5. 上記インタフェースクロック信号は、標準のイーサネットクロック信号レートとは異なるクロックレートを有することを特徴とする請求項2乃至4いずれか1項記載のデータ通信システム。
  6. 上記データクロック信号と上記インタフェースクロック信号は、対応する精度によって表現すると、それぞれ2.8224MHzの整数倍であることを特徴とする請求項5記載のデータ通信システム。
  7. インタフェースクロック信号は、対応する精度によって表現すると、25.4016MHzであることを特徴とする請求項5記載のデータ通信システム。
  8. 上記生成手段は、位相同期ループ乗算器であることを特徴とする請求項2乃至請求項7いずれか1項記載のデータ通信システム。
  9. 上記有線接続は、2以上のシールドなしツイストペア接続を含むことを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載のデータ通信システム。
  10. 上記有線接続は、ISOカテゴリ5、カテゴリ5e、又はカテゴリ6データ通信ケーブルを含むことを特徴とする請求項9記載のデータ通信システム。
  11. 上記データ処理ノードの1つはクロックマスタノードとして指定され、他のデータ処理ノードは、クロックスレーブノードとして指定されることを特徴とする請求項1乃至10いずれか1項記載のデータ通信システム。
  12. 上記各クロックスレーブノードは、ローカルのデータクロック信号をクロックマスタノードから受信したデータクロック信号に同期させることを特徴とする請求項11記載のデータ通信システム。
  13. 各クロックスレーブノードは、ローカルのクロック信号をクロックマスタノードに供給し、
    上記クロックマスタノードは、上記クロックスレーブノードから受信したクロック信号と自らのデータクロック信号とを比較し、該クロックスレーブノードが適切に同期しているか否かを評価することを特徴とする請求項12記載のデータ通信システム。
  14. 上記物理層インタフェース装置は、イーサネット物理層インタフェース装置であることを特徴とする請求項1乃至13いずれか1項記載のデータ通信システム。
  15. 上記送信ノードは、伝送パスの1つを介する伝送の前にクロック信号をフィルタリングするフィルタを備えることを特徴とする請求項1乃至14いずれか1項記載のデータ通信システム。
  16. 上記フィルタは、ローパスフィルタを含むことを特徴とする請求項15記載のデータ通信システム。
  17. 上記受信ノードは、上記伝送パスの1つを介して受信したクロック信号をフィルタリングするフィルタを備えることを特徴とする請求項1乃至16いずれか1項記載のデータ通信システム。
  18. 上記フィルタは、ハイパスフィルタと、ローパスフィルタとを含み、該ハイパスフィルタの出力信号は、該ローパスフィルタに入力されることを特徴とする請求項17記載のデータ通信システム。
  19. 上記送信ノードは、入力データレートで上記入力データ信号を受け取り、該入力データ信号をバッファリングした後にフレーム組立処理を実行するフレーム組立回路を備え、上記バッファリングされたデータは、検索され、組み立てられて、所定のフレームサイズを有する不連続なデータフレームからなるフレーム化されたデータを形成し、上記フレーム組立回路は、フレーム化されたデータのデータレートで伝送されるフレーム化されたデータを出力し、
    上記受信ノードは、上記送信ノードから上記フレーム化されたデータのデータレートで上記受信フレーム化されたデータを受け取り、該フレーム化されたデータをバッファリングした後にフレーム逆組立を実行して、出力データレートのデータブロックのシーケンスからなるブロック化されたデータを生成するフレーム受信回路を備え、
    上記フレーム化されたデータの出力は、完全なフレームの組立の前に上記フレーム組立回路によって開始され、上記データブロックの出力は、上記受信されたフレーム化されたデータの完全なフレームの逆組立の前に上記フレーム受信回路によって開始されることを特徴とする請求項1乃至18いずれか1項記載のデータ通信システム。
  20. 少なくとも2つの並列データ伝送パスをデータ処理ノードの間に提供するケーブルを含むデータ処理ノードを接続するツイストペア接続線を介して、関連付けられたクロック信号を有する入力ストリーミングデータ信号を受信ノードに送信する送信ノードにおいて、
    物理層インタフェース装置と、
    平衡線路インタフェース装置とを備え、
    上記入力データ信号は、上記有線接続の一方のデータ伝送パスを介する受信ノードへのパケット化された伝送のために上記物理層インタフェース装置に供給され、
    上記入力データ信号に関連しているクロック信号は、他方のデータ伝送パスを介する上記受信ノードへの実質的に連続的な伝送のために上記平衡線路インタフェース装置に供給される送信ノード。
  21. 少なくとも2つの並列データ伝送パスをデータ処理ノードの間に提供するケーブルを含むデータ処理ノードを接続するツイストペア接続線を介して、関連付けられたクロック信号を有する入力ストリーミングデータ信号を受信ノードに送信する送信ノードにおいて、
    インタフェースクロック信号に基づいて動作する物理層インタフェース装置を備え、
    当該送信ノードは、入力データ信号に関連しているクロック信号に基づいてインタフェースクロック信号を生成するための生成手段と、上記各物理層インタフェース装置の動作を制御するために該インタフェースクロック信号を供給する供給手段とを備え、
    上記入力データ信号は、上記有線接続の一方のデータ伝送パスを介する受信ノードへのパケット化された伝送のために上記物理層インタフェース装置に供給され、
    上記入力データ信号に関連しているクロック信号は、他方のデータ伝送パスを介する上記受信ノードへの実質的に連続的な伝送のために上記平衡線路インタフェース装置に供給される送信ノード。
  22. 少なくとも2つの並列データ伝送パスをデータ処理ノードの間に提供するケーブルを含むデータ処理ノードを接続するツイストペア接続線を介して、関連付けられたクロック信号を有する、ストリーミングされたデータ信号のパケット化されたバージョンを表すデータ信号を送信ノードから受信する受信ノードにおいて、
    物理層インタフェース装置と、
    平衡線路インタフェース装置とを備え、
    上記受信されたクロック信号は、上記平衡線路インタフェース装置に供給されて再生され、上記パケット化されたデータ信号は、上記物理層インタフェース装置に供給されてストリーミングされたデータ信号に再変換される受信ノード。
  23. 少なくとも2つの並列データ伝送パスをデータ処理ノードの間に提供するケーブルを含むデータ処理ノードを接続するツイストペア接続線を介して、関連付けられたクロック信号を有する、ストリーミングされたデータ信号のパケット化されたバージョンを表すデータ信号を送信ノードから受信する受信ノードにおいて、
    インタフェースクロック信号に基づいて動作する物理層インタフェース装置と、
    上記データクロック信号に基づいてインタフェースクロック信号を生成するための生成手段と、該インタフェースクロック信号を上記物理層インタフェース装置に供給する供給手段とを備える受信ノード。
  24. 少なくとも2つの並列データ伝送パスをデータ処理ノードの間に提供するケーブルを含む、データ処理ノードを接続する接続線を介して、それぞれが物理層インタフェース装置及び平衡線路インタフェース装置を備える2つのデータ処理ノード間で、関連付けられたクロック信号を有する入力ストリーミングデータ信号を通信するデータ通信方法において、
    上記送信ノードにおいて、上記入力データ信号を、上記有線接続の一方のデータ伝送パスを介する受信ノードへのパケット化された伝送のために上記物理層インタフェース装置に供給するステップと、上記入力データ信号に関連しているクロック信号を、他方のデータ伝送パスを介する上記受信ノードへの実質的に連続的な伝送のために上記平衡線路インタフェース装置に供給するステップと、
    上記受信ノードにおいて、受信されたクロック信号を、上記平衡線路インタフェース装置に供給して再生するステップと、上記パケット化されたデータ信号を、上記物理層インタフェース装置に供給してストリーミングされたデータ信号に再変換するステップとを有するデータ通信方法。
  25. 少なくとも2つの並列データ伝送パスをデータ処理ノードの間に提供するケーブルを含む、データ処理ノードを接続する接続線を介して、それぞれが物理層インタフェース装置及び平衡線路インタフェース装置を備える2つのデータ処理ノード間で、関連付けられたクロック信号を有する入力ストリーミングデータ信号を通信するデータ通信方法において、
    上記各データ処理ノードにおいて、データクロック信号に基づいてインタフェースクロック信号を生成するステップと、
    上記各物理層インタフェース装置に該インタフェースクロック信号を供給するステップとを有するデータ通信方法。
  26. 物理層インタフェース装置と、平衡線路インタフェース装置とを備え、少なくとも2つの並列データ伝送パスをデータ処理ノードの間に提供するケーブルを含むデータ処理ノードを接続するツイストペア接続線を介して、関連付けられたクロック信号を有する入力ストリーミングデータ信号を受信ノードに送信する送信ノードを制御する送信ノード制御方法において、
    上記入力データ信号を、上記有線接続の一方のデータ伝送パスを介する受信ノードへのパケット化された伝送のために上記物理層インタフェース装置に供給するステップと、
    上記入力データ信号に関連しているクロック信号を、他方のデータ伝送パスを介する上記受信ノードへの実質的に連続的な伝送のために上記平衡線路インタフェース装置に供給するステップとを有する送信ノード制御方法。
  27. 物理層インタフェース装置と、平衡線路インタフェース装置とを備え、少なくとも2つの並列データ伝送パスをデータ処理ノードの間に提供するケーブルを含むデータ処理ノードを接続するツイストペア接続線を介して、関連付けられたクロック信号を有する入力ストリーミングデータ信号を受信ノードに送信する送信ノードを制御する送信ノード制御方法において、
    入力データ信号に関連しているクロック信号に基づいてインタフェースクロック信号を生成するステップと、
    上記入力データ信号を、上記有線接続の一方のデータ伝送パスを介する受信ノードへのパケット化された伝送のために上記物理層インタフェース装置に供給するステップと、
    上記入力データ信号に関連しているクロック信号を、他方のデータ伝送パスを介して、上記受信ノードへ実質的に連続的に送信するステップとを有する送信ノード制御方法。
  28. 物理層インタフェース装置と、平衡線路インタフェース装置とを備え、
    少なくとも2つの並列データ伝送パスをデータ処理ノードの間に提供するケーブルを含むデータ処理ノードを接続するツイストペア接続線を介して、関連付けられたクロック信号を有する、ストリーミングされたデータ信号のパケット化されたバージョンを表すデータ信号を送信ノードから受信する受信ノードを制御する受信ノード制御方法において、
    受信されたクロック信号を、上記平衡線路インタフェース装置に供給して再生するステップと、
    上記パケット化されたデータ信号を、上記物理層インタフェース装置に供給してストリーミングされたデータ信号に再変換するステップとを有する受信ノード制御方法。
  29. インタフェースクロック信号に応答して動作する物理層インタフェース装置を備え、少なくとも2つの並列データ伝送パスをデータ処理ノードの間に提供するケーブルを含むデータ処理ノードを接続する接続線を介して、関連付けられたクロック信号を有する、ストリーミングされたデータ信号のパケット化されたバージョンを表すデータ信号を送信ノードから受信する受信ノードを制御する受信ノード制御方法において、
    入力データ信号に関連しているクロック信号に基づいてインタフェースクロック信号を生成するステップと、
    上記各物理層インタフェース装置に該インタフェースクロック信号を供給するステップとを有する受信ノード制御方法。
  30. 送信ノードと、受信ノードと、該送信ノードから受信ノードへのデータ接続を提供する物理層インタフェース装置とを備えるシステムを用いて入力データ信号を通信するデータ通信方法において、
    上記送信ノードにおいて、入力データレートで入力データ信号を受信し、バッファリングするステップと、
    上記受信ノードにおいて、バッファリングされたデータを読み出し、組み立てて、所定のフレームサイズを有する不連続なデータフレームからなるフレーム化されたデータを生成するフレーム組立処理を実行するステップと、
    上記送信ノードにおいて、完全なフレームの組立の前に、上記フレーム化されたデータのデータレートによる伝送のためにフレーム化されたデータを出力するステップと、
    上記受信ノードにおいて、上記送信ノードから上記フレーム化されたデータのデータレートで上記フレーム化されたデータを受信し、バッファリングするステップと、
    上記受信ノードにおいて、上記受信されたフレーム化されたデータの完全なフレームの逆組立の前に、上記バッファリングされたデータに対してフレーム逆組立を実行し、出力データレートのデータブロックのシーケンスからなるブロック化されたデータを生成するステップとを有するデータ通信方法。
  31. 請求項24乃至請求項30いずれか1項記載の方法を実行するためのプログラムコードを有するコンピュータソフトウェア。
  32. 請求項31記載のコンピュータソフトウェアを提供する媒体。
  33. 当該媒体は、伝送媒体であることを特徴とする請求項32記載の媒体。
  34. 当該媒体は、記録媒体であることを特徴とする請求項32記載の媒体。
  35. 請求項20又は21記載の送信ノードと、請求項22又は23記載の受信ノードとをそれぞれ備える送受信装置と、
    上記送受信装置の受信ノードのデータ及びクロック出力を他の1つ以上の送受信装置の送信ノードのデータ及びクロック入力に供給するクロスポイント切換手段とを備えるデータ及びクロック信号ルータ。
  36. 送信ノードと、受信ノードと、該送信ノードから受信ノードへのデータ接続を提供する物理層インタフェース装置とを備える通信システムにおいて、
    上記送信ノードは、入力データレートで上記入力データ信号を受け取り、該入力データ信号をバッファリングした後にフレーム組立処理を実行するフレーム組立回路を備え、上記バッファリングされたデータは、検索され、組み立てられて、所定のフレームサイズを有する不連続なデータフレームからなるフレーム化されたデータを形成し、上記フレーム組立回路は、フレーム化されたデータのデータレートで伝送されるフレーム化されたデータを出力し、
    上記受信ノードは、上記送信ノードから上記フレーム化されたデータのデータレートで上記受信フレーム化されたデータを受け取り、該フレーム化されたデータをバッファリングした後にフレーム逆組立を実行して、出力データレートのデータブロックのシーケンスからなるブロック化されたデータを生成するフレーム受信回路を備えることを特徴とするデータ通信システム。
  37. 上記フレーム組立回路は、新たなフレームの組立を開始する前にバッファリングすべき入力データの最小限の量を定義するバッファ占有閾値を有することを特徴とする請求項36記載のデータ通信システム。
  38. 上記フレーム組立回路は、上記バッファリングされたデータの量が上記バッファ占有閾値以上になるとデータフレームのヘッダデータの組立を開始し、該データフレームのデータペイロードを出力することを特徴とする請求項37記載のデータ通信システム。
  39. 上記バッファ占有閾値は、入力データレート、出力データレート及び所定のフレームサイズに基づいて設定されることを特徴とする請求項37又は38記載のデータ通信システム。
  40. 上記バッファ占有閾値は、上記バッファに現在のフレームの伝送の終了時に、次のフレームからのデータが格納されているように設定されることを特徴とする請求項37又は38記載のデータ通信システム。
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