JP2005524399A - Alcamおよびalcam調節因子 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、米国仮特許出願第60/377,479号(2002年5月3日出願)の利益を主張し、これはその全体が参照として援用される。
本発明は、生物学および免疫療法の分野にある。さらに具体的に言うと、本発明は、公知の抗原であるALCAMが、黒色腫以外の種々のヒト癌に関連することおよび、抗ALCAM抗体がこのような癌を処置するために使用され得ることという発見に関係する。本発明は、ALCAMに媒介される新血管形成にもまた関係する。
活性化白血球接着分子(ALCAM)は、I型膜貫通タンパク質であり、免疫グロブリンスーパーファミリーの一員である。ALCAM(CD166、KG−CAM、またはニューロリンとも呼ばれ/としても知られる)は、短い細胞質内尾部、および5つのIgドメイン、2つのN末端可変型ドメイン、続いて3つの定常型Igドメインを有する細胞外部分を有する(Ohnedaら,(2001)Blood 98(7):2134−2142)。ALCAMは、ニワトリ接着分子BEN/SC1/DM−GRASPと90%を超える相同性を有し、そしてヒト黒色腫細胞接着分子Mel−CAM/MUC18/CD146と30%の同一性および50%の類似性を有する(Leonら,(2001)J Biol Chem 276(28):25783−25790)。
本明細書に開示される発明は、公知の抗原であるALCAMが、転移性悪性黒色腫以外の種々の原発性ヒト癌および転移性ヒト癌の両方に存在し、そして抗ALCAM抗体が、このような癌を処置するために使用され得るという発見に関係する。さらに、ALCAMアゴニストおよびALCAMアンタゴニストが、新血管形成を調節するために提供される。
本明細書に開示される発明は、この抗原ALCAMが種々のヒト癌(卵巣癌、前立腺癌、膵臓癌、肺癌、結腸癌、および乳癌が挙げられるがこれらに限定されない)上に存在することの発見に関する。本発明は、ALCAMと結合する抗体およびポリペプチドならびに、このような癌を診断してこれらの癌を処置するためにこれらの抗体およびポリペプチドを作製および使用する方法を提供する。抗ALCAM抗体は、インビトロで癌細胞の増殖を、この細胞の表面に存在するALCAMに結合して治療剤のこれらの癌細胞の中への内部移行を引き起こすことにより抑制することが見出された。
本発明の実施は、別の方法で示される場合を除き、分子生物学(組換え技術を含む)、微生物学、細胞生物学、生化学および免疫学の従来の技術を使用し得、これらは当該分野の技術範囲内である。これらの技術は、例えば、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第2版(Sambrookら,1989)Cold Spring Harbor Press;Oligonucleotide Synthesis(M.J.Gait,編,1984);Methods in Molecular Biology,Humana Press;Cell Biology:A Laboratory Notebook(J.E.Cellis,編,1998)Academic Press;Animal Cell Culture(R.I.Freshney,編,1987);Introduction to Cell and Tissue Culture(J.P.MatherおよびP.E.Roberts,1998)Plenum Press;Cell and Tissue Culture:Laboratory Procedures(A.Doyle,J.B.Griffiths,およびD.G.Newell,編,1993−8)J.Wiley and Sons;Methods in Enzymology(Academic Press,Inc.);Handbook of Experimental Immunology(D.M.WeirおよびC.C.Blackwell,編);Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells(J.M.MillerおよびM.P.Calos,編,1987);Current Protocols in Molecular Biology(F.M.Ausubelら,編,1987);PCR:The Polymerase Chain Reaction,(Mullisら,編,1994);Current Protocols in Immunology(J.E.Coliganら,編,1991);Short Protocols in Molecular Biology(Wiley and Sons,1999);Immunobiology(C.A.JanewayおよびP.Travers,1997);Antibodies(P.Finch,1997);Antibodies:a practicalapproach(D.Catty.,編,IRL Press,1988−1989);Monoclonal antibodies:a practical approach(P.ShepherdおよびC.Dean,編,Oxford University Press,2000);Using antibodies:a laboratory manual(E.HarlowおよびD.Lane(Cold Spring Harbor Laboratory Press,1999);The Antibodies(M.ZanettiおよびJ.D.Capra,編,Harwood Academic Publishers,1995);ならびに、Cancer:Principles and Practice of Oncology(V.T.DeVitaら,編,J.B.Lippincott Company,1993)のような文献に完全に説明される。
「抗体」とは、この免疫グロブリン分子の可変領域に位置される、少なくとも1つの抗原認識部位を通じて、ポリペプチドのような標的と特異的に結合することが可能な免疫グロブリン分子である。本明細書で使用されるように、この用語は、インタクトなポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体だけでなく、これらのフラグメント(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv)、単鎖(ScFv)、天然に存在する改変体、所要の特異性を持つ抗原認識部位を有する抗体部分を含む融合タンパク質、キメラ抗体(例えば、ヒト化抗体)、および所要の特異性を持つ抗原認識部位を含む、改変された立体配置の免疫グロブリン分子をもまた、含む。
異なる生物学的機能は、抗ALCAM抗体と関連し、これらの異なる生物学的機能として、ALCAM(卵巣癌細胞、前立腺癌細胞、膵臓癌細胞、肺癌細胞、結腸癌細胞、または乳癌細胞が挙げられるがそれらに限定されない癌細胞上のALCAMを含む)と結合する能力;生細胞の表面上に露出したALCAMの部分とインビトロまたはインビボで結合する能力;化学療法剤をALCAMを発現する癌性細胞(例えば、卵巣癌細胞、前立腺癌細胞、膵臓癌細胞、肺癌細胞、結腸癌細胞、または乳癌細胞)へ送達する能力;治療剤または検出可能なマーカーをALCAMを発現する癌細胞(例えば、卵巣癌細胞)の中に送達する能力が挙げられるがそれらに限定されない。本明細書中で考察される場合、本発明のポリペプチド(抗体を含む)は、これらの特徴の任意の1つ以上を有し得る。
活性化白血球細胞接着分子(ALCAM)に特異的であるとして当該分野で公知の抗体は、存在し、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体の両方が挙げられる。2002年4月の時点で、公に入手可能な抗ALCAM抗体は、R&D Systems,Inc.;Antigenix America Inc.,New Yorkからのクローン18;Ancell Corporation,Minnesotaからのクローン3A6;Chromaprobe Inc.,Californiaからのクローンj3−119;Caltag Laboratories Inc.,CaliforniaからのクローンL50;R&D Systems,Inc.,Minnesotaからのカタログ番号AF656(Linscott’s Directory of Immunological and Biological Reagents(ISSN:0740−7394)に列記される)およびSanta Cruz Biotechnologyからのポリクローナル抗体から入手可能である。これらの抗体を購入し得、あるいは代替として、抗原ALCAMを購入するかまたは別に従来の方法により取得し得て、ALCAMに対する追加の抗体を作製するための免疫原として使用し得る。ALCAMを免疫原として発現する細胞を使用する技術は、下にさらに詳細に記載される。
ALCAMに対する抗体を作製する方法は、当該分野で公知である。代表的には、モノクローナル抗体は、非ヒト種(たとえば、マウス)において開発される。この抗体は、ヒトALCAMを含む免疫原性量の細胞、細胞抽出物、またはタンパク質調製物(例えば、ヒト胸腺上皮細胞)によるマウスの免疫化により産生される。免疫原のために使用される細胞は、これらの免疫原としての使用の前にある期間(少なくとも24時間)の間培養され得る。細胞は、これ自体でまたは非変性アジュバント(例えば、Ribi)と組み合わせて免疫原として使用され得る。一般に、細胞は、免疫原として使用される場合に、インタクトでそして好ましくは生存して保たれるべきである。インタクトな細胞は、破裂した細胞においてよりもよりよく抗原を検出させ得る。変性アジュバントまたは荒いアジュバント、例えば、フロイントアジュバントの使用は、細胞を破裂させ得、そして従って望ましくない。免疫原は、周期的な間隔をおいて(例えば、隔週で、または一週間ごとに)複数の回数投与され得るか、または動物において生存性を維持するような方法で(例えば、組織組換えで)投与され得る。ハイブリドーマは、脾細胞とマウス腫瘍パートナーとを、例えば、一般的な体細胞ハイブリダイゼーション技術を使用して融合することから調製される(KohlerおよびMilstein(1975)Nature 256:495−497)。
いくつかの方法は、ALCAMと結合するモノクローナル抗体をスクリーニングするために使用され得る。使用され得る1つの方法は、免疫組織化学(IHC)である。標準的な免疫組織学的技術は、当該分野で公知である。例えば、Animal Cell Culture Methods(J.P.MatherおよびD.Barnes,編,Academic Press,Vol.57,Ch.18および19,pp.314−350,1998)を参照のこと。
1つの実施形態において、ALCAMに対する抗体(またはこのフラグメント)は、化学療法剤と会合(連結することも含む)し得る。これらの化学療法剤は、これらの薬剤をこの抗体により認識される抗原を発現する癌細胞へ送達し、従って癌性細胞を排除するような処置が必要な個体へ投与される。化学療法剤としては、放射活性のある分子、毒素(細胞毒素または細胞毒性薬剤としても呼ばれ、癌性細胞の生存に有害である任意の薬剤が挙げられる)、薬剤、ならびに化学療法的化合物を含むリポソームまたは他の小胞が挙げられる。化学療法剤の例としては、カリチェアマイシン、メイタンシノイド、タキソール、サイトカラシンB、グラミシジンD、エチジウムブロマイド、エメチン、ミトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルチシン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ジヒドロキシアントラシンジオン、ミトキサントロン、ミトラマイシン、アクチノマイシンD、1−デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロール、およびピューロマイシンならびにこれらのアナログもしくはホモログ、代謝アンタゴニスト(例えば、メトトレキサート、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、シタラビン、5−フルオロウラシルデカルバジン)、アルキル化薬剤(例えば、メクロレタミン、チオエパクロラムブシル、メルファラン、カルムスチン(BSNU)およびロムスチン(CCNU)、シクロトスファミド、ブスルファン、ジブロモマンニトール、ストレプトゾトシン、ミトマイシンC、およびシス−ジクロロジアミン白金(II)(DDP)シスプラチン)、アントラザサイクリン(例えば、ダウノルビシン(旧名ダウノマイシン)およびドキソルビシン)、抗生物質(例えば、ダクチノマイシン(旧名アクチノマイシン)、ブレオマイシン、ミトラマイシン、およびアントラマイシン(AMC))、ならびに抗有糸分裂剤(例えば、ビンクリスチンおよびビンブラスチン)が挙げられるがこれらに限定されない。好ましい実施形態において、細胞毒素は、分裂している細胞または急速に分裂している細胞に特に効果的であり、従って非分裂細胞は、毒性効果から比較的逃れている。
ALCAMは、転移性悪性ミエローマにおいて発現し、かつ非転移性細胞株において検出されないと開示された(Degenら,(1998)Am J Pathol 152:805−813)。抗ALCAMモノクローナル抗体2D4およびmKID2は、種々の非ミエローマ癌細胞(卵巣癌細胞、肺癌細胞、前立腺癌細胞、膵臓癌細胞、結腸癌細胞、および乳癌細胞が挙げられる)をスクリーニングするために使用された。本発明者らは、転移性悪性黒色腫以外の特定の癌細胞(卵巣癌細胞、肺癌細胞、前立腺癌細胞、膵臓癌細胞、結腸癌細胞、および乳癌細胞が挙げられる)がALCAMを発現することを発見した。抗ALCAM抗体の癌細胞についてスクリーニングするための使用は、同じ細胞型の癌細胞対正常細胞上でのALCAMの差示的な発現に依存する。1つの実施形態において、これらの方法は、生物学的サンプルを抗ALCAM抗体と接触させる工程、および試験サンプルにおけるALCAMの存在または非存在とコントロールサンプルにおけるALCAMの存在または非存在とを比較する工程を含む。原発性および転移性の卵巣癌組織および前立腺癌組織を、抗ALCAMモノクローナル抗体2D4でスクリーニングし、正常組織においてはALCAMの発現について陰性である細胞において、ALCAMが発現することを見出した。卵巣癌組織および前立腺癌組織、ならびに正常組織のパネルにおけるALCAMの発現レベルは、Medarex,Inc.(Princeton,NJ)により提供されたトランスジェニックマウスにより作製された抗ALCAMモノクローナル抗体、2D4を使用して、実施例2に示される。原発性および転移性の膵臓癌細胞株もまた、ALCAMの発現についてスクリーニングした。実施例3に示されるように、9つの膵臓癌細胞株のうち8つが、検出可能なレベルのALCAMを発現し、一方、正常膵臓においては管上皮細胞でのみALCAMが発現した。原発性扁平癌腫肺癌細胞株もまた、実施例4に示されるように、スクリーニングしてALCAMを発現すると見出された。結腸癌組織、肺癌組織、前立腺癌組織、および乳癌組織、ならびに皮膚正常組織、腎臓正常組織、肺正常組織、肝臓正常組織、膵臓正常組織、結腸正常組織、および十二指腸正常組織におけるALCAMの発現もまた、実施例6に示されるように、モノクローナル抗体mKID2を使用してスクリーニングした
(VIII.癌を診断する方法)
本明細書に開示される方法により作製されたモノクローナル抗体は、診断の目的のために、種々の細胞および組織(卵巣の、肺の、前立腺の、膵臓の、結腸の、または乳の細胞および組織が挙げられるがこれらに限定されない)において、抗原ALCAMを発現する癌細胞の存在または非存在を同定もしくは検出するために使用され得る。これは、生物学的サンプルにおけるALCAMのレベルを評価するための、ALCAMとALCAMに特異的に結合する抗体との間の複合体の形成に関連し得る。好ましい実施形態において、この抗体は、検出可能な標識を有する。使用され得る標識の例としては、放射性薬剤または発蛍光団(例えば、フルオロイソチアシアネートまたはフィコエリトリン)が挙げられる。このような複合体の形成は、インビトロでまたはインビボであり得る。モノクローナル抗体はまた、発生の異なる段階で癌性細胞を同定するためにも使用され得る。この抗体は、ALCAMを発現する、卵巣、前立腺および膵臓の原発性癌および転移性癌の両方、ならびに肺の原発性癌を認識し得る。本明細書に使用される場合、検出としては、定性的検出および/または定量的検出が挙げられ得、測定したレベルと正常細胞とを、癌性細胞において増加したレベルのALCAMの発現について比較する工程を含み得る。
モノクローナル抗体、2D4、および本明細書に開示される方法により作製された他の抗ALCAM抗体(例えば、ヒト化抗体またはキメラ抗体)は、例えば、ALCAMを発現する癌細胞(卵巣癌細胞、肺癌細胞、前立腺癌細胞、膵臓癌細胞、結腸癌細胞、または乳癌細胞が挙げられる)を有する個体における治療的目的のために使用され得る。治療は、上に記載のインビトロでおよび/またはインビボの両方での抗ALCAM抗体とALCAMとの複合体の形成を包含し得る。好ましい実施形態において、ALCAMに対する抗体による治療は、上に記載の抗ALCAM抗体と化学療法剤または別の抗体との会合を包含し得る。
細胞表面上でALCAMを発現する細胞または組織(成人細胞および成人組織ならびにグラフトされた細胞およびグラフトされた組織が挙げられる)は、抗ALCAM抗体の投与の際に新血管形成を活性化する。実施例5に示されるように、ALCAMを発現する私有のヒト膵臓腫瘍細胞株であるRav9926を、ヌードマウスの中に植え付けた。抗ALCAMモノクローナル抗体、2D4の投与は、マウス血管によるヒト腫瘍の新血管形成を生じた。さらなる試験において、SKOV−3(ALCAMを発現するヒト卵巣癌細胞株)を、腎臓莢膜下でまたは皮下腫瘍として増殖させた。2D4の投与は、生じた卵巣腫瘍の増加した新血管形成を生じた。モノクローナル抗体2D4はマウスALCAMと結合しないので、MAb2D4は、ALCAMを発現する外来細胞(すなわち、ヒト膵臓腫瘍細胞)と結合してこれらの細胞を活性化し、血管増殖を引き起こした。理論によって束縛されないが、ALCAMの活性化により、血管生成を促進する血管新生促進分子の放出が生じる。
本発明はまた、種々の癌、新血管形成またはALCAM発現組織の新血管形成の阻害の免疫療法を受け入れる候補としての個体をスクリーニングすることにおける使用のためのALCAMと結合する抗体を含むキットも提供する。従って、このキットは、ALCAMと特異的に結合し得、および/またはALCAMと複合体を形成する抗体を含み得る(例えば、卵巣癌性細胞、前立腺癌性細胞、膵臓癌性細胞、肺癌性細胞、結腸癌性細胞、または乳癌性細胞を検出するために有用である)。ある実施形態において、これらのキットは、抗体mKID2あるいはmKID2のALCAMとの優先する結合を完全に阻害する抗体(単独の薬剤としてまたは化学療法剤もしくはラベリング剤と連結されて使用される)を含む。これらのキットは、この抗体または本明細書に記載の任意の抗体もしくはポリペプチドの実施形態と化学療法剤またはラベリング剤とを連結させるための説明書ならびに/あるいは試薬をさらに含み得る。いくつかの局面において、抗体(例えば、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体など)の結合は、個体が免疫療法のための候補となるか否かをスクリーニングするために使用される。他の局面において、これらのキットは、例えば、癌を有する個体を処置するために使用され得る。ある実施形態において、癌を有する個体を処置するためのキットとしては、化学療法剤を癌性細胞(例えば、卵巣癌性細胞、前立腺癌性細胞、膵臓癌性細胞、肺癌性細胞、結腸癌性細胞、または乳癌性細胞のような、しかしこれらに限定されない)へ送達するためのキット、または化学療法剤を癌性細胞(例えば、卵巣癌性細胞のような、しかしこれに限定されない)の中に送達するためのキットが挙げられる。本発明のキットは、適切なパッケージの中にあり、必要に応じて、緩衝液のような追加の構成要素、ならびにALCAMへの結合を決定するための説明書(例えば、捕捉試薬、発色試薬、標識、反応表面、検出のための手段、コントロールサンプル、および解釈上の情報)を提供し得る。これらの説明書は、抗原結合の任意の測定(本明細書に記載のアッセイが挙げられるが、これらに限定されない)のためであり得る。ある実施形態において、上に記載の試薬は提供され、これにより、複数の計測がなされ得る(例えば、同じ個体において時間をかけての測定、または複数の個体の測定を可能にする)。この抗体の結合を検出するための任意の適切な手段(例えば、標識化した抗ヒト抗体)は、使用され得(そしてこれらのキットにおいて提供され得)、ここでこの標識は、酵素、発蛍光団、化学発光物質、放射性同位体または補酵素であり得る。他の実施形態において、この抗ALCAM抗体は、癌を有する個体の処置のために化学療法剤としての使用のための化学療法剤と会合され得る。
LNCAP細胞(前立腺癌腫細胞(ATCC番号CRL−1740またはATCC番号CRL−10995))を、175cm2培養ディッシュ上で集密となるまで増殖させた。集密な単層をハンクの平衡塩溶液(HBSS+、重炭酸ナトリウム、またはフェノールレッドを含有しない;10mMHEPES(pH7.4)で緩衝化、Sigma Chemicalsから入手)で3回洗浄し、200μgのスルホ−NHS−LC−ビオチン(Pierce Endogen)で30分間、室温でビオチン化した。これらの細胞を0.1MTris(pH7.4)含有HBSS+(Sigma Chemicals)でさらに3回洗浄し、0.1MTris(pH7.4)含有HBSS+の中で15分間、室温でインキュベートした。最後に、これらの細胞をHBSS+で3回洗浄し、5分間の氷上での溶解緩衝液(2% Triton X−100、2mM PMSF、0.1%アジ化ナトリウム、および5ml溶解緩衝液あたり1錠のEDTA非含有完全ミニプロテアーゼカクテルを含有するHBSS+(EDTA非含有完全ミニプロテアーゼカクテルはRoche Molecular Biochemicalsから入手、それ以外はすべてSigma Chemicalsから入手))の中でのインキュベーションにより溶解した。細胞を溶解緩衝液の中でかき取り、溶解物を回収した。溶解物を遠心(14,000×g 1時間、4℃)により清澄化した。まず、清澄化溶解物を2時間4℃で5μlのヒトIgG結合体化(1mg/ml)CNBr4MBセファロースビーズ(Amersham Pharmacia)によりプレクリア化した。ヒトIgGビーズを除去し、次いで、プレクリア化溶解物をCNBr4MBセファロースビーズと結合体化したモノクローナル抗体2D4(1mg/mlで結合体化)と共に2時間4℃でインキュベートした。2D4ビーズを2時間のインキュベーションの後に取り出した。ヒトIgGビーズおよび2D4ビーズの両方を1mlの溶解緩衝液で個々に3回洗浄し、続いて3回1mlのHBSS+で洗浄した。洗浄したビーズを、30μlのSDS−PAGEサンプル緩衝液の添加および99℃で5分間の煮沸により溶出した。同様に、ALCAMを、Ancell Corporation(Minnesota)製の抗ALCAMモノクローナル抗体クローン3A6を使用することにより、LNCAP細胞溶解物から免疫沈降した。これらのサンプルを4〜20%Novexグラジエントゲル(Invitrogen)上で分画し、0.2μmニトロセルロース(Invitrogen)上にトランスファーし、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)結合体化ストレプトアビジン(Pierce Endogen)により可視化したかまたは5μg/ブロットの2D4でウェスタンブロットした。HRP結合体化ストレプトアビジンによる検出のために、まず、このニトロセルロースを1時間、ブロッキング緩衝液(5%脱脂乾燥ミルク(0.05%Tween−20含有リン酸緩衝化生理食塩水(PBST)中)、Sigma Chemicals)でブロックした。HRP結合体化ストレプトアビジンをPBSTの中に1μg/mlで希釈し、このニトロセルロースに30分間、室温でさらした。このニトロセルロースをPBSTで3回洗浄し、その後DAB基質で発色した。2D4によるウェスタンブロッティングのために、このニトロセルロースを同様に1時間ブロッキング緩衝液の中でブロックした。次いで、このニトロセルロースを、ブロッキング緩衝液中に希釈した1mlの5μg/ml2D4を含む熱密封プラスチックパウチの中でインキュベートした。このニトロセルロースをPBSTで3回洗浄し、その後10mlのlμg/mlHRP結合体化ロバ抗ヒトIgG(重鎖および軽鎖特異的、ウシの、ニワトリの、ヤギの、モルモットの、シリアンハムスターの、ウマの、ヒトの、ウサギの、ヒツジの血清タンパク質に対して交差吸着させた、Jackson Immunoreasearch,カタログ番号709−035−149)で1時間、室温でインキュベートした。最後に、このニトロセルロースをPBSTで3回洗浄し、DAB基質を使用する発色により可視化した。Santa Cruz(sc−8548およびsc−8549)由来のポリクローナル抗ALCAMによるウェスタンブロッティングのために、このニトロセルロースを同様にブロッキング緩衝液の中で1時間ブロックした。次いで、このニトロセルロースを、提供者の推奨に従って、ブロッキング緩衝液中に希釈した1mlの一次抗体を含む熱密封プラスチックパウチの中でインキュベートした。このニトロセルロースをPBSTで3回洗浄し、その後10mlのlμg/ml HRP結合体化ロバ抗ヤギIgG(重鎖および軽鎖特異的、Jackson Immunoresearch,カタログ番号705−035−147)で1時間、室温でインキュベートした。最後に、このニトロセルロースをPBSTで3回洗浄し、DAB基質を使用する発色により可視化した。
細胞切片を10ミクロンでLeica CM3050により切断し、スライド上に解凍マウントした。これらの切片を少なくとも30分間、室温で風乾させた。このスライドをエタノール(−20℃で前もって冷やした)中に浸すことによりこれらの切片を固定し、そして続いて一晩風乾させるかまたは4%パラホルムアルデヒドで5分間固定した。固定したスライドを直後に使用し得るかまたは、使用まで−80℃で冷凍庫に保存し得る。内因性ペルオキシダーゼ活性を不活性化するために、これらのスライドを1%過酸化水素(メタノール中)の中で30分間、室温でインキュベートした。一次抗体のインキュベーションの前に、これらのスライドを、5%ヤギ血清(PBSおよび0.1% Tween 20中)を伴う室温で60分間のインキュベーションにより、非特異的結合部位についてブロックした。
抗ALCAMモノクローナル抗体2D4の膵臓癌細胞株(AsPC−1(ATCC番号CRL−1682)、Capan−1(ATCC番号HTB−79)、CFPAC−1(ATCC番号CRL−1918)、HPAF−11(ATCC番号CRL−1997)、HS700T(ATCC番号HTB−147)、HS766T(ATCC番号HTB−134)、PANC1(ATCC番号CRL−1469)、SU.86.86(ATCC番号CRL1837)、およびRav9926(私有の膵臓癌細胞株))への結合を、生細胞において蛍光表示式細胞分取器により分析した。図1に示される各々のヒストグラムにおいて、灰色の塗りつぶした曲線は、一次抗体を除いての、蛍光標識化抗ヒトIgG Fcの各々の細胞株との非特異的結合を表す。黒の曲線は、抗ALCAM抗体と結合した細胞のFACS分別を示す。黒の曲線の、灰色の曲線から右へのシフトは、抗ALCAM抗体のそれぞれの細胞株への特異的結合を示し、従ってこの細胞株が細胞表面上でALCAMを発現することを関係付けた。9つの試験した膵臓細胞株のうち8つが、ALCAMを発現する(Capan−1、CFPAC−1、HPAF−11、HS700T、HS766T、PANC1、SU−86−86、およびRav9926)。
抗ALCAM抗体の肺癌細胞株SK−MES−1(ATCC番号HTB58)(原発性扁平細胞癌)への結合を、生細胞酵素連結イムノアッセイにより分析した。SK−MES−1細胞株を10%ウシ胎仔血清補充F12/DMEM培地の中で組織培養処理96ウェル組織培養プレート(Falconカタログ番号354075)の中で集密となるまで増殖させた。細胞を組織培養培地で洗浄し、次いで、10μg/mlの抗ALCAM抗体(MAb2D4)を加えてまたは加えずに、1%BSAおよび0.1%アジ化ナトリウムを含有するハンクの平衡塩溶液(HBSS)の中で1時間室温でインキュベートした。次いで、細胞を、3回、1ウェルあたり100μlのHBSSで洗浄し、引き続き1ウェルあたり50μlの、0.8μg/mlの濃度でHBSSに希釈した西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)結合体化ロバ抗ヒトIgG重鎖特異的抗体および西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)結合体化ロバ抗ヒトIgG軽鎖特異的抗体とともに30分間室温でインキュベートした。最後に細胞を3回HBSSで洗浄し、100μlTMB基質(KPLカタログ番号50−65−00およびカタログ番号50−76−01)の中で5分間インキュベートし、1ウェルあたり100μlの1Mリン酸の添加により停止した。発色したプレートをO.D.450nmで読み取った。この結果は、MAb2D4が、コントロールの(MAb2D4なし)O.D.450をブランクとしてセットした場合に0.356のO.D.450値(0.064の標準誤差値)を生じたことを示し、SK−MES−1細胞がALCAMを細胞表面上で発現したことを示した。
Rav9926細胞(私有ヒト膵臓腫瘍細胞株)を、ヌード(nu/nu)マウスの中で腎臓莢膜の下に移植した。この移植片を、一週間増殖させた。抗ALCAMモノクローナル抗体であるクローン2D4を、100mg/kgの用量で2日おきに3回の注入で腹腔内に注入した。コントロールマウスには賦形剤を注入した。10日目に、これらの動物を安楽死させ、腎臓および移植片を試験した。図2は、コントロールマウスにおける細胞移植片トが白く半透明であり、一方で2D4モノクローナル抗体を注入したマウスにおける細胞移植片が密集した脈管構造でもつれた(矢印で示した)ことを示す。この結果は、2D4モノクローナル抗体が組織移植片の細胞において血管形成を増強したことを示した。
組織切片を、実施例2に記載される方法を使用して、調製して抗ALCAM抗体mKID2により染色した。抗ALCAM抗体mKID2は、American Type Culture Collection(ATCC)(10801 University Blvd Manassas VA 20110−2209)に2002年6月21日に、特許寄託識別番号PTA−4478で寄託したハイブリドーマから産生した。染色の結果を試験してNikon顕微鏡(ModelE800)下で写真撮影した。結果を、弱い陽性染色について「+」として、中程度の陽性染色について「2+」として、強い陽性染色について「3+」として、および陰性染色について「−」として、表1および表2の中で記録した。表3は、抗ALCAM抗体mKID2の種々の結腸癌組織、肺癌組織、前立腺癌組織、および乳癌組織への結合を示す。
(実施例7 抗ALCAM抗体および毒素結合体化抗マウスIgGの内部移行)
MAb−ZAP(Advanced Targeting Systems,San Diego,CA)は、サポリン(タンパク質合成を阻害する毒素)と結合体化した抗マウスIgGである。この毒素は、細胞膜に対して非透過性である。モノクローナル抗体が、内部移行可能である細胞表面抗原と結合する場合、この毒素結合体は、この結合したモノクローナルと結合され得、内部移行され得、最終的に細胞を殺傷し得る。毒性活性の呈示のための内部移行に依存して、MAb−ZAPは、所定の表面抗原が内部移行に依存して細胞毒性効果を表す任意の毒素のための適切な標的としての役目を果たすか否かを評価するために、役目を果たし得る。従って、MAb−ZAPは、このような内部移行依存性毒素(例えばメイタンシノイドおよびカリケアマイシン)についてのモデルとしての役目を果たす。
Claims (26)
- 実質的に精製された免疫グロブリンポリペプチドまたはその抗原結合フラグメントであって、活性化白血球接着分子(ALCAM)と特異的に結合し、かつ以下の特徴:
a.癌細胞上のALCAMと結合する能力;
b.生細胞の表面に露出したALCAMの一部分とインビトロまたはインビボで結合する能力;
c.治療剤または検出可能なマーカーを、ALCAMを発現する癌細胞へ送達する能力;
d.治療剤または検出可能なマーカーを、ALCAMを発現する癌細胞の中に送達する能力;
e.個体における血管生成を増強させる能力;ならびに
f.個体における血管生成を減少させる能力、
のうちの少なくとも1つ以上を有する、ポリペプチドまたはフラグメント。 - 請求項1に記載の精製された免疫グロブリンポリペプチドまたは抗原結合フラグメントであって、前記癌細胞が、卵巣癌細胞、前立腺癌細胞、膵臓癌細胞、肺癌細胞、結腸癌細胞、または乳癌細胞からなる群から選択される、ポリペプチドまたはフラグメント。
- 請求項1に記載の免疫グロブリンポリペプチドまたはその抗原結合フラグメントをコードする、単離された核酸配列。
- 請求項3に記載の核酸であって、該核酸は、プロモーターに作動可能に連結されている、核酸。
- 請求項4に記載の核酸であって、前記プロモーターおよび該核酸は、発現ベクター中に含まれている、核酸。
- 請求項3に記載の核酸であって、前記ポリペプチドが、モノクローナル抗体である、核酸。
- 請求項3に記載の核酸を含むベクターによりトランスフェクトされたか、形質転換されたか、または感染された、細胞株。
- 実質的に精製された免疫グロブリンポリペプチドまたはその抗原結合フラグメントを産生する方法であって、
a.請求項3に記載の核酸により形質転換された細胞株を、前記免疫グロブリンポリペプチドまたはその抗原結合フラグメントが発現される条件下で増殖させる工程;ならびに
b.該発現した免疫グロブリンポリペプチドまたはフラグメントを回収する工程、
の工程を包含する、方法。 - 請求項8に記載の方法であって、前記細胞株が、ハイブリドーマである、方法。
- 請求項9に記載の方法であって、前記ハイブリドーマが、ATCC受託番号PTA−4478である、方法。
- 請求項8に記載の方法であって、前記免疫グロブリンポリペプチドが、モノクローナル抗体である、方法。
- 治療的に有効な用量の、請求項1もしくは請求項15〜請求項16のいずれかに記載の精製された免疫グロブリンまたは抗原結合フラグメントを薬学的に受容可能なキャリアとともに含有する、薬学的組成物。
- 治療的に有効な用量の、モノクローナル抗体もしくはその抗原結合フラグメントを、薬学的に受容可能なキャリアとともに含有する薬学的組成物であって、該モノクローナル抗体もしくはその抗原結合フラグメントは、ALCAMと特異的に結合し、かつ以下の特徴:
a.癌細胞上のALCAMと結合する能力;
b.生細胞の表面に露出したALCAMの一部分とインビトロまたはインビボで結合する能力;
c.治療剤または検出可能なマーカーを、ALCAMを発現する癌細胞へ送達する能力;
d.治療剤または検出可能なマーカーを、ALCAMを発現する癌細胞の中に送達する能力;
e.個体における血管生成を増強させる能力;ならびに
f.個体における血管生成を減少させる能力、
のうちの少なくとも1つ以上を有する、薬学的組成物。 - 請求項13に記載の薬学的組成物であって、該組成物がさらなる治療的部分を含有する、薬学的組成物。
- 精製された免疫グロブリンポリペプチドまたはその抗原結合フラグメントであって、ALCAMと特異的に結合し、かつ新血管形成を減少させる、ポリペプチドまたはフラグメント。
- 精製された免疫グロブリンポリペプチドまたはその抗原結合フラグメントであって、ALCAMと特異的に結合し、かつ新血管形成を増強させる、ポリペプチドまたはフラグメント。
- ATCC受託番号PTA−4478として指定された単離された細胞株またはその子孫。
- 化学療法剤を癌細胞へ送達するための方法であって、該化学療法剤と会合して抗ALCAM抗体を含有する組成物を投与する工程を包含し、該癌細胞は、卵巣癌細胞、前立腺癌細胞、膵臓癌細胞、肺癌細胞、結腸癌細胞、および乳癌細胞からなる群から選択される、方法。
- 請求項18に記載の方法であって、前記化学療法剤が、個体に投与される、方法。
- 請求項18に記載の方法であって、前記抗ALCAM抗体が、細胞株ATCC受託番号PTA−4478またはその子孫により発現される抗体である、方法。
- 個体における癌細胞の増殖を阻害する方法であって、化学療法剤と会合した抗ALCAM抗体を含有する有効量の組成物を該個体へ投与する工程を包含し、該癌細胞は、卵巣癌細胞、前立腺癌細胞、膵臓癌細胞、肺癌細胞、結腸癌細胞、および乳癌細胞からなる群から選択される、方法。
- 請求項21に記載の方法であって、前記化学療法剤が、前記癌細胞の中に送達される、方法。
- 請求項21に記載の方法であって、前記抗ALCAM抗体が、細胞株ATCC受託番号PTA−4478またはその子孫により発現されるモノクローナル抗体である、方法。
- 個体における癌細胞の存在または非存在を検出するための方法であって、該個体由来の細胞を抗ALCAM抗体と接触させる工程、および該細胞由来のALCAMと該抗体との複合体が存在する場合に該複合体を検出する工程、を包含し、該癌細胞は、卵巣癌細胞、前立腺癌細胞、膵臓癌細胞、肺癌細胞、結腸癌細胞、および乳癌細胞からなる群から選択される、方法。
- ALCAMとALCAM結合パートナーとの間の以下の相互作用:
a.癌細胞上のALCAMと結合する能力;
b.生細胞の表面上に露出したALCAMの一部分とインビトロまたはインビボで結合する能力;
c.治療剤または検出可能なマーカーを、ALCAMを発現する癌細胞へ送達する能力;
d.治療剤または検出可能なマーカーを、ALCAMを発現する癌細胞の中に送達する能力;
e.個体における血管生成を増強させる能力;ならびに
f.個体における血管生成を減少させる能力、
のうちの少なくとも一つをブロックする薬剤。 - 治療的に有効な用量の請求項25に記載の薬剤を薬学的に受容可能なキャリアとともに含有する、薬学的組成物。
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