JP2005520640A - ステント用の生物分解性疎水性ポリマー - Google Patents

ステント用の生物分解性疎水性ポリマー Download PDF

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    • C08L67/00Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers

Abstract

バルクエロージョンを起こさず表面から分解する傾向により、大きな細片がはがれ落ちて下流へと流れる危険性が事実上減少するよう選択されたポリマーを用いてステントを作製する。ポリマーは疎水性で、単量体間を水に不安定な結合で連結するものであってよい。エステルもしくはイミド結合をポリマーに組み入れることによって、ステントに利用するのに好適な材料とすることができる。ステントはポリマーで被覆してもよいし、全体をポリマーで形成することもできる。

Description

本発明はステントのような埋め込み可能な医療用具に関し、特に、ステントが作ることができるか、それでステントが覆うことができる材料に関する。
動脈硬化症のような血管疾患の治療において、冠内ステント留置はバルーン血管形成術における一般的な補助的治療である。ステントは血管痙攣を除去し、切開した血管壁を保護し、好ましくない再形成を減少させ、血管の通導性を確保する。近年、ステントの機械的な機能性が最適化されるようになったが、ステントはいくつかの望ましくない影響を引き起こす場合がある。例えば、ステントが血液に継続的に曝されると、血栓形成に結びつく場合がある。また、血管中にステントが存在すると血管壁が時間とともに弱くなる場合があり、動脈破裂あるいは動脈瘤の形成を引き起こす可能性がある。ステントは、その埋め込み後に組織によって大きくなるので、その有用性が実質的に減少するが、その一方で継続的に存在することによりは様々な問題あるいは合併症を引き起こすことがある。そのため、一旦治療部位においてステントの有用性が無くなるか、少なくとも本質的にその有用性が減少すれば、ステントが生物分解性または生体吸収性であることは、ステントの継続的な存在に伴う危険を縮小するので望ましい。
そのような合併症を防止するために、ステントを、生物分解性もしくは生体吸収性の材料で構成することができる。そのためには、生物分解性、生体適合性を有し、さらにステントとして機能するための適切な物理的、機械的特性を持っている材料を選択することが必要である。そのような物理的特性としては、特に、ステントがさらされる負荷を十分に支持できる強度、ステントが膨張するのに必要な放射方向の柔軟性、ステントが回旋状の血管に沿って進むことができ、かつ直線状でない配置場所にも適応できる縦方向の柔軟性が挙げられる。
上に記述された必要とされる特徴は、ポリ乳酸、乳酸とグリコール酸の共重合体、およびポリカプロラクトンのようなポリマーを使用することにより達成される。しかしながら、従前の生物分解性または生体吸収性のステントは典型的にバルクエロージョンを示し、結果としてマトリクスが壊れると大きな細片に分解される傾向があった。さらに、そのような材料がステント被膜として薬物の局所的な輸送に使用されたばあい、バルクエロージョンはさらに増加し、結果として被膜が剥げ落ちたり、そうでなければ分離する原因となる。万一大きな細片が完全に分解される前にはがれ落ちた場合、それらは下流に流され、栓子を引き起こすこともあり得る。
水に不安定な結合を持つ疎水性ポリマーは、十分にバルクエロージョン(bulk erosion)を起こしにくい生物分解性もしくは生体吸収性物質となりうる。しかしながら、そのようなポリマーは限られた強度および加工性しか持たないかもしれない。従って、それらは、構造的な機能を持たず、応力や変形を受けない受動的な器具への使用に制限されてきた。また、このようなポリマーは、ステントは膨張により変形することから、管腔壁を支持することができないか、ステントに付着した状態を保つことができず、ステントへとしての使用は除外されてきた。
上記を考慮すると、生物分解性ステントとしては、身体の管腔を構造的に支持できるとともに、その後大きな細片に分裂することなく徐々にそして完全に分解もしくは吸収されることが必要である。同様に、生物分解性の被膜としては、はがれ落ちたり、分裂したりして塞栓の合併症を引き起こす細片となりにくいことが必要である。
本発明の実施例の一つとしては、生物分解性もしくは生物吸収性を有する疎水性ポリマーで作られたステントが挙げられる。そうしたポリマーとしては、エステル結合およびイミド結合のような水に不安定な結合を持つフラグメントを含むポリマーが挙げられる。
イミド結合を持つフラグメントは、トリメリチルイミド−L−チロシンおよび4−ヒドロキシ−L−プロリンのような化合物から誘導することができる。また、ポリマーはポリ酸無水物またはポリエステルでもよい。ポリ酸無水物は、セバシン酸、ジオルトカルボキシフェノキシセバシン酸無水物、サリチル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、L−乳酸、DL−乳酸、L−アスパラギン酸、1,3−ビスパラカルボキシフェノキシプロパン、そして1,6−ビスパラカルボキシフェノキシヘキサンなどの1つ以上のカルボキシル含有化合物の重縮合によって形成することができる.ポリエステルは、カルボキシル含有化合物と多官能アルコールとの重縮合、あるいは水酸化有機酸の自己重縮合によって形成することができる。実施例の1つにおいて、カルボキシル含有化合物としては、L−乳酸、DL−乳酸、トリメチル酢酸、トリメチル酢酸無水物およびブチレンテレフタレートが挙げられる。多官能アルコールとしては、例えば1,10−デカンジオール、エチレングリコールおよび1,2,6−ヘキサントリオールである。水酸化有機酸としては4−ヒドロキシ−L−プロリンが挙げられる。実施例の1つにおいて、ステントは、ポリマーに含まれた、もしくは化学的にポリマーに結合した治療物質を有していても良い。
他の実施例としては、上記の材料からステント製造する代わりに、ステントを上記材料で覆っても良い。治療物質は被膜に組み込んでも良い。まだ他の実施例では、生物活性物質をポリマーの主鎖に化学結合させる、もしくはポリマーの主鎖に組み込むことができる。
この実施例によれば、生物分解性のポリマーで作られたもしくは覆われたステントは、血液にさらされることによりポリマーが分解して、例えばサリチル酸、酸化窒素、ポリエチレングリコール、ヘパリン、ヘパリン誘導体、ヒアルロン酸およびこれらの組み合わせなどの生物活性物質を生成する。
本発明の実施例においてステントおよび(または)ステントの被膜を作るために使用される高分子材料は、バルクエロージョンを起こさずに表面から徐々に腐食する性質だけでなく、強度特性にも基づいて選択される。そのような材料内に組込むことができる薬物あるいは他の薬理学的にあるいは治療上活性のある薬剤は、ポリマーが分解されると共に徐々に放出される。バルクエロージョンを起こさず、望ましい表面腐食特性を示す材料としては、重合体内部の中への水の浸透速度より速い分解速度を持つポリマーが挙げられる。
そのようなポリマーは全体として疎水性だが、同時に水に不安定な結合によりポリマーを構成する単量体単位間が連結されている。その結果、ステントおよび(または)ステント被膜は、ポリマーの水に不安定な弱い結合がゆっくりと加水分解されることにより、徐々に外側表面から内部に向かって分解する。このポリマーの分解プロセスは、その過程において大きな細片がはがれ落ちるという著しい危険を伴わない。
本発明のステントおよび(または)ステント被膜作るために使用される材料としては、水に不安定な結合によりポリマーを構成する単量体単位間が連結されている疎水性ポリマーが挙げられる。そのようなポリマーはさらにエステルまたはイミドのフラグメントを有していても良い。ポリマーが全体として疎水性であることにより、ポリマー内部への水の侵入は妨げられるが、一方でポリマーの表面上に露出した水に不安定な結合は分解を引き起こす。その結果、分解はステント材料の外側表面から内部に進行するので、一定の分解速度を示し、またバルクエロージョンは防止される。
イミドまたはエステル結合を持つポリマーを本発明のステントとしての使用することにより、ステント材料は、ステントとして機能するのに必要とされる十分な強度を備えることとなる。また、ステント被膜を作るために使用される場合、イミドもしくはエステルフラグメントを組み入れることにより、ステント材料は、放射方向の膨張によりステント被膜が剥げ落ちるかあるいはゆがんで分離するのを防ぐのに十分な強度を備えることとなる。
ステント及びステント被膜を作る材料の化学変数を変えることにより、ステントもしくはステント被膜の性能特性を最適となるようにコントロールすることができる。例えば、ポリマー材料に組み入れられるイミドあるいはエステル結合の数は、ステントおよび(または)ステント被膜の破壊強度および柔軟性に影響するだけでなく、血流にさらされた時のステント材料の分解速度にも影響する。結合の数を増やせば、強度は増し、柔軟性を低下し、分解時間は増加する。
上記必要条件を満たすポリマーとしてはポリ酸無水物、ポリエステルもしくはポリオルトエステルが挙げられる。ステントを構成するおよび(または)ステント被膜を作るポリ酸無水物の代表的な例としては、以下の3種類のユニットを含む酸無水物−co−イミドターポリマーが挙げられる。
(a)トリメリチルイミド(trimellitylimide)−L−チロシン(TMIT)から誘導されるユニットであり、無水トリメリット酸のイミドによりL−チロシンをイミド窒素を経てアシル化した式(I)に示す物質。
Figure 2005520640
(b)式HOOC−(CH28−COOHのセバシン酸(SBA)(decainedioic酸としても知られる)から誘導されるユニット。
(c)式HOOC−p−C64−(CH23−p−C64−COOHの1,3−ビス(パラカルボキシフェノキシ)プロパン(PCPP)から誘導されるユニット。
このターポリマーの一般式であるポリ[トリメリチルイミド−L−チロシン−co−セバシン酸−co−1,3ビス(パラカルボキシフェノキシ)プロパン]、p(TMIT−SBA−PCPP)を以下の式(II)に示す。
Figure 2005520640
式(II)のターポリマーにおいて、“m”ユニットはTMIT、“n”ユニットはSB
A、“o”ユニットはPCPPから誘導される。“m”ユニットは式(I)のターポリマ
ーに水に不安定なイミド結合−N[(C=O)]2を持つ環状フラグメントをターポリマーに与える。イミド陰イオンは共鳴構造によって十分に安定するため、これらのフラグメントはターポリマーに酸性特性を与える。p(TMIT−SBA−PCPP)は、そのイミドから誘導される“m”ユニットが20〜40%(重量)であるとき、ステントに十分な強度を与える効果がある。
血液などの体液は、わずかにアルカリ性であるため(pH〜7.3)、イミド結合は血液と接触することでSN2反応により加水分解されるであろう。このような塩基で触媒される加水分解の求核反応の速度は遅い。従って、血液にさらされた時、式(I)のターポリマーで作られるステントおよび(または)ステント被膜は、ゆっくりと分解される。
ポリ酸無水物の他の好適な例としては、1,6−ビス(パラカルボキシフェノキシ)ヘキサン(PCPX)
Figure 2005520640
及び、ジオルトカルボキシフェノキシセバシン酸無水物(OCPSA)の共重合体
Figure 2005520640
ここで、セバシン酸部分の無水物の置換基が対応するベンゼン環のオルト位にある構造を持つ、が挙げられる。この共重合体の一般式であるp(PCPX−OCPSA)を以下の式(III)に示す。
Figure 2005520640
式(III)の共重合体において、“p”ユニットはPCPX、“q”ユニットはOCPSAから誘導される。この共重合体p(PCPX−OCPSA)は、体液にさらされることによる生物分解の結果(2−ヒドロキシベンゼン酸)サリチル酸(SA)を放出するので、上記のようなステントおよび(または)ステント被膜に適している。式HO−オルト−C64−COOHであるSAは抗血小板剤である。
他の好適なポリ酸無水物の例としては、式HOOC−CH=CH−COOHのマレイン酸(MA)またはその酸無水物、及びセバシン酸またはその酸無水物から合成されるポリ(マレイン酸−co−セバシン酸)、p(MA−SBA)が挙げられる。
他の適切なポリ無水物の例としては、PCPP、SBA及びSAから誘導されるユニットを含むターポリマーが挙げられる。このターポリマーである、ポリ[1,3−ビス(パラカルボキシフェノキシ)プロパン−co−セバシン酸−co−サリチル酸]、p(PCPP−SBA−PCPP)は、トリメリチルアミド−L−チロシンユニットがサリチル酸ユニットに置換されている点を除き、式IIに示されるp(TMIT−SBA−SA)と同
様である。したがってp(PCPP−SBA−PCPP)において、サリチル酸から誘導されるユニットは、共重合体の主鎖の一部を構成する。結果として、SAはp(PCPP−SBA−PCPP)の生物分解により放出されることとなる。
さらに、他の適切な無水物の例として、ポリ(L−乳酸)、pLLA、ポリ(DL−乳酸)、pDLLA、およびL−もしくはDL−乳酸と他の多官能酸との重縮合物が挙げられる。
そのような重縮合体の例としては、ポリ(L−乳酸−co−L−アスパラギン酸)、p(LLA−LAspA)あるいはポリ(DL−乳酸−co−L−アスパラギン酸)、p(DLLA−LAspAが挙げられる。p(LLA−LAspA)またはp(DLLA−LAspA)は、乳酸のL−もしくはDL−光学異性体、CH3−CH(OH)―COOH(それぞれLLAおよびDLLA)のどちらか、及びアミノコハク酸としても知られるL−アスパラギン酸(LAspA)、すなわち式HOOC−CH2−CH(NH2)―COOHの1−アミノ−1、2−ジカルボキシエタンから合成することができる。
ステントおよび(または)ステント被膜を作るの適切な生物分解性のポリマーとしては、他にポリエステルが挙げられる。ポリエステルは、イミド結合と同様に水に不安定な結合であるエステル結合を持つフラグメントを含む。わずかにアルカリ性である血液と接触すると、これらの結合は触媒による加水分解を受けるため、ポリエステルは生物分解性を示す。ステントの構成および(または)ステント被膜の作製に用いられるポリエステルポリマーの代表例としては、4−ヒドロキシ−L−プロリン(HOXP)の自己重縮合体であるポリ(4−ヒドロキシ−L−プロリンエステル)、p(HOXPE)だけでなく、ポリ(ヒドロキシブチレート)(PHB)、ポリ(ヒドロキシバレレート)(PHV)、及びヒドロキシブチレートとヒドロキシバレレートの共重合体である(ポリヒドロキシブチレート−バレレート)(PBHV)が挙げられる。イミド結合を持つHOXPからなるp(HOXPE)は、エステル結合とイミド結合の両方を持つ。従って、p(HOXPE)は容易に生物分解される。
ステントおよび(または)ステント被膜の作製に好適な他のポリエステルとしては、それぞれ比較的長鎖のグリコールである1,10−デカンジオール(DCD)とL−またはDL−乳酸、LLAまたはDLLAの重縮合体であるポリ(1,10−デカンジオール−1,10−デカンジオールジラクチド)、p(DCD−LLA)またはp(DCD−DLLA)が挙げられる。
また、ステントおよび(または)ステント被膜の作製に好適に使用されるポリオルトエステルとしては、LLAまたはDLLAのいずれかとエチレングリコール(EG)のブロック共重合体が挙げられる。EG及び乳酸(L−またはDL−光学異性体のいずれか)から誘導されるユニットを有するそのようなブロック共重合体であるポリ[L−(またはDL−)乳酸−co−エチレングリコール]、p(LLA−EG)またはp(DLLA−EG)は、ポリエチレングリコール(PEG)をマクロ開始剤としてLLAまたはDLLAの重合により合成される。
p(LLA−EG)またはp(DLLA−EG)が体液と接すると、分解されて乳酸の単量体とPEGを生成する。これらはどちらも生物適合性があり、PEGはさらに障害部位で平滑筋細胞の増殖を減少させ、再狭窄を抑制することができるという生物活性も有する。
本発明のステントおよび(または)ステント被膜の作製に好適なPEG含有ポリエステルの他の例としては、EGとブチレンテレフタレート(BT)のブロック共重合体が挙げられる。このブロック共重合体は、例えばジブチレンテレフタレートとPEGのエステル交換により得られる。
また、本発明のステントおよび(または)ステント被膜の作製に好適なポリエステルとしては、三官能アルコールの1,2,6−ヘキサントリオール(HTOL)とトリメチル酢酸の重縮合体であるポリ(1,2,6−ヘキサントリオール−トリメチルオルト酢酸)、p(HTOL−TMAC)が挙げられる。
上記のポリエステルポリマーのいずれにおいても、ステントとして利用するのに十分な強度を備えるには、エステルから誘導されるユニットが約20%〜約40%(質量)であることが効果的である。
これらのポリマーの概略とその合成に用いた単量体を表1に示す。
Figure 2005520640
Figure 2005520640
本発明のステントは、適切な試薬を所望のポリ酸無水物かポリエステル組成物を形成するように反応させることにより形成することができる。共重合体の合成において、トリメリック酸イミド−L−チロシンなどの高イミド含有単量体を取り込ませることによりイミドの含有量を高めることができる。イミドの含有量を高めると、材料強度が増加する。エステル含有量は、L−プロリンエステルもしくはトリメチルオルト酢酸などの高エステル含有単量体を取り込ませることにより高めることができる。p(MA−SBA)のようなポリ酸無水物の柔軟性はポリマー合成においてマレイン酸ダイマー(MAD)の比率を増すことにより高めることができる。
治療上活性のある薬物を適宜試薬に加えてポリマー全体に取り込ませ、マトリクスの使用期間にその試薬を徐放させることができる。混入は、溶液もしくは溶融状態において行うことができる。また、活性試薬の中には、重合が完了した後にポリマー全体へ注入することができる。また、活性試薬の中にはポリマーの主鎖に化学的に取り込ませる、または側基としてポリマー主鎖に化学的に結合させることができる。そのような活性試薬の一例としては、サリチル酸が挙げられる。また、化学的にポリマーに取り込ませることができる活性試薬の他の例としては、酸化窒素、PEG、ヘパリンとその誘導体、及びヒアルロン酸が挙げられる。
本発明の実施における治療上活性のある試薬は、あらゆる治療もしくは予防効果を示す物質であってよい。そのような試薬としては、低分子量または高分子量の薬物、ペプチド、タンパク質、オリゴヌクレオチドもしくはDNAが挙げられる。例としては、アクチノマイシンDまたはその誘導体、及びその類似物などの抗増殖性物質が挙げられる。アクチノマイシンDと同義なものとして、ダクチノマイシン、アクチノマイシンIV、アクチノマイシンI1、アクチノマイシンX1およびアクチノマイシンC1が挙げられる。活性試薬は、抗腫瘍剤、抗炎症剤、抗血小板剤、抗凝血剤、反線維素、アンチトロンビン、抗有糸分裂薬、抗生物質、抗アレルギー及び酸化防止剤などに分類することができる。抗腫瘍剤および(または)抗有糸分裂薬の例としては、パクリタキセル、ドセタキセル、メトトレキサート、アザチオプリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、フルオロウラシル、塩酸ドキソルビシンおよびマイトマイシンが挙げられる。抗血小板剤、抗凝血剤、反繊維素およびアンチトロンビンの例としては、ナトリウム・ヘパリン、低分子ヘパリン、ヘパリノイド、疎水性の対イオンを持つヘパリン誘導体、ヒルジン、アルガトロバン、ホルスコリン、バピプロスト、プロスタサイクリンおよびプロスタサイクリン類似物、デキストラン、D−phe−pro−arg−クロロメチルケトン(合成アンチトロンビン)、ジピリダモール、糖タンパクIIb/IIIa血小板薄膜受容体拮抗抗体、組み換えヒルジンおよびトロンビンが挙げられる。細胞増殖抑制剤または抗増殖剤の例としては、アンギオペプチン、カプトプリル、シラザプリルあるいはリシノプリル等のアンギオテンシン変換酵素阻害薬、カルシウム拮抗薬(例えばニフェジピン)、コルヒチン、繊維芽細胞増殖因子(FGF)拮抗薬、魚油(ω−3−脂肪酸)、ヒスタミン拮抗薬、ロバスタチン(HMG−COA還元酵素阻害薬(コレステロール低下剤))、モノクローナル抗体(例えば血小板由来増殖因子(PDGF)受容体に特異的な抗体)、ニトロプルシド、ホスホジエステラーゼ阻害薬、プロスタグランジン抑制薬、スラミン、セロトニン・ブロッカー、ステロイド、チオプロテアーゼ阻害薬、トリアゾロピリミジン(PDGF拮抗薬)および酸化窒素が挙げられる。抗アレルギー剤としては、カリウム・パーミロラストが挙げられる。他の適当な治療物質もしくは治療薬としては、アルファ・インターフェロンおよび遺伝子操作された上皮細胞、ラパマイシンおよびその誘導体(一例としてノバルティス社より市販のエベロリムス)、及びデクサメタゾーンが挙げられる。
本発明の実施例ではバルーン膨張もしくは自己膨張型等のステントについて記載しているが、本発明のポリマーにより他の埋め込み型医療機器を作製もしくは被覆することができる。埋め込み型医療機器の例としては、ステント移植皮弁、移植片(例えば大動脈移植片)、人工心臓弁、髄液短絡シャント、ペースメーカー電極、冠状動脈の分流器および心内膜のリード(例えば、ガイダント株式会社より市販のFINELINEおよびENDOTAK)が挙げられる。
これらの機器の基礎構造はいかなるデザインであってもよい。ステントは射出成形によりチューブ状に整形するなどの公知のあらゆる方法により作製することができる。続いて所定のパターンの空洞部分をチューブに作製して複数の骨格又は支柱を作り、チューブに柔軟性や伸張性を付与する。または、薬物を添加したポリマーを例えばステンレススチールなどで作られたステントの所定の表面に使用してもよい。ステントは、例えば溶融したポリマーに浸漬してもよいし、液状のポリマーをスプレーして作製してもよい。他の実施例としては、ポリマーをチューブ状に射出し、ステンレススチールもしくはその他の好適な金属材料や合金のチューブと共に引き出してもよい。金属のチューブを併せてそれぞれ金属チューブの外面と内面にそれぞれ位置する2つのポリマーのチューブを引き出すことで、多層構造のチューブが形成される。続いて所定のパターンの骨格もしくは支柱となるようにチューブ壁に孔をあけ、所望の柔軟性と伸長性をチューブに付与して、ステントを作製する。
表1に列記したポリマーはさらに他の複数のポリマー(これを「代替ポリマー」と呼ぶ)と混合したり、被覆したりすることができる。代替ポリマーの一例は、市販名EVAL(アルドリッチケミカル社、ウィスコンシン、ミルウォーキー)として知られるポリ(エチレン−co−ビニルアルコール)である。EVALはEVAL社(アメリカ、イリノイ州ライル)でも製造されている。EVALはエチレン−ビニルアセテート共重合体の加水分解物である。EVALはターポリマーとすることもでき、スチレン、プロピレン及び他の好適な不飽和単量体を5%(質量)まで含んでもよい。
代替ポリマーの他の例としては、ポリ(ヒドロキシ吉草酸)、ポリカプロラクトン、ポリ(ラクチド−co−グリコリド)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ヒドロキシブチレート−co−吉草酸)、ポリジオキサノン、ポリ(グリコール酸)、ポリリン酸エステル、ポリリン酸エステルウレタン、ポリ(アミノ酸)、シアノアクリレート、ポリ(イミノカーボネート)、ポリ(エーテル−エステル)共重合体(例えば、PEO/PLA)、ポリシュウ酸アルキレン、ポリリン酸ベンゼン、ポリウレタン、シリコン、ポリオレフィン、ポリイソブチレンおよびエチレン−αオレフィン共重合体、アクリルポリマーおよびコポリマー、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化ビニルポリマーおよびコポリマー、ポリビニルメチルエーテル等のポリビニルエーテル、ポリフッ化ビニリデン及びポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルケトン、ポリスチレン等のポリビニル芳香族、酢酸ビニル樹脂等のポリビニルエステル、エチレンメチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル‐スチレン共重合体、ABS樹脂およびエチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィンとビニルモノマー同士の共重合体、ナイロン66やポリカプロラクタム等のポリアミド、アルキド樹脂、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン、ポリイミド、ポリエーテル、エポキシ樹脂、ポリウレタン、レーヨン、レーヨン・トリアセテート、セルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、セロハン、ニトロセルロース、プロピオン酸セルロース、セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、並びにフィブリン、フィブリノーゲン、セルロース、デンプン、コラーゲンおよびヒアルロン酸等の生体分子が挙げられる。
以下の実施例は説明として役立つことを目的として記載したものである。
第1の組成物は、以下を混合して調製することができる。
(a)約0.1質量%から約15質量%、例えば約1.0質量%のp(LLA−EG)
(b)約0.1質量%から約10.0質量%、例えば約2.0質量%のp(DLLA)
(c)約0.05質量%から約2.0質量%、例えば約1.0質量%の生物活性物質、例えばラパマイシンまたはその誘導体、類似物等
(d)残余分のジオキサン溶媒
第1の組成物をステントに塗布し、乾燥させて薬物−ポリマー層を作製する。
例えばスプレーや浸漬など、あらゆる従来からの方法によってステントに組成物を塗布することができる。下塗層(例えば治療上の活性がある物質を除いた上記組成物)を適宜、薬物−ポリマー層の塗布に先立って、未加工のステント表面に塗布することができる。
長さ13mm、直径3mmのステントに対しては、マトリクス層の固体総量は約300μgであってよい(厚さは15〜20ミクロンとなる)。
ここで、“固体”とは、すべての揮発性有機物質(例えば溶媒)が除去された後のステントに堆積している乾燥残渣の量を意味する。
第2の組成物は、以下を混合することで調製することができる。
(a)約0.1質量%から約15質量%、例えば約1.0質量%のp(LLA−EG)
(b)約0.1質量%から約10.0質量%、例えば約2.0質量%のp(DLLA)
(c)残余分のジオキサン溶媒
第2の組成物を乾燥した薬物−ポリマー層の上に塗布して乾燥させ、任意の上塗層を作製する。上塗層はあらゆる従来からの方法で塗布することができ、例としては総固体重量約200μgである。
第3の組成物は以下を混合することにより調製することができる。
(a)約0.1質量%から約15質量%、例えば約1.125質量%のp(LLA−EG)
(b)約0.1質量%から約10.0質量%、例えば約0.75質量%のp(DLLA)
(c)残余分のジオキサン溶媒
第3の組成物は上塗層の上に塗布して乾燥させ、任意の仕上層を作製する。
仕上層は従来からのあらゆる方法により塗布することができ、例としては総固体重量150μgである。
第1の組成物は以下を混合することにより調製することができる。
(a)約0.1質量%から約15質量%、例えば約1.0質量%のp(LLA−EG)
(b)約0.1質量%から約10.0質量%、例えば約2.0質量%のp(DLLA)
(c)約0.05質量%から約2.0質量%、例えば約1.0質量%のエストラジオール
(d)残余分のジオキサン溶媒
第1の組成物はステントに塗布して薬物−ポリマー層を形成し、約300μgの固体総量である。
第2の組成物は以下を混合することにより調製することができる。
(a)約0.1質量%から約15質量%、例えば約1.0%のp(LLA−EG)
(b)約0.1質量%から約10.0質量%、例えば約2.0質量%のp(DLLA)
(C)残余分のジオキサン溶媒
第2の組成物は乾燥させた薬物−ポリマー層の上に塗布し、乾燥させて任意の上塗層を形成する。上塗層は、例として固体総量は約200μgである。
第3の組成物は以下を混合することにより調製することができる。
(a)約0.1質量%から約15質量%、例えば約1.125質量%のp(LLA−EG
(b)約0.1質量%から約10.0質量%、例えば約0.75質量%のp(DLLA)
(c)残余分のジオキサン溶媒
第3の組成物は上塗層の上に塗布し、任意の仕上層を形成する。
仕上層は、例としては固体総重量約150μgである。
第1の組成物は以下を混合することにより調製することができる。
(a)約0.1質量%から約15質量%、例えば約2.0質量%のp(PCPP−SA−SBA)
(b)約0.05質量%から約2.0質量%、例えば約1.0質量%のエストラジオール
(c)残余分として、ジメチルアセトアミド(DMAC)とテトラヒドロフラン(THF)を等質量含む混合溶媒
第1の組成物はステントに塗布して薬物−ポリマー層を形成し、約300μgの総固体量である。
第2の組成物は以下を混合することにより調製することができる。
(a)約0.1質量%から約15質量%、例えば約2.0質量%のp(PCPP−SA−SBA)
(c)残余分として、DMACとTHFを等質量含む混合溶媒
第2の組成物を乾燥させた薬物−ポリマー層の上に塗布し、任意の上塗層を形成する。上塗層は、例として総固体量は約200μgである。
上記3つの実施例の処方は表2にように概略することができる。
本発明における特定の実施例を記載したが、当業者にとって本発明の逸脱しない範囲で変形や改良を加えることができるのは言うまでもない。従って請求の範囲は、本発明の本来の精神の範囲内におけるあらゆる変形や改良を包含する。
Figure 2005520640

Claims (27)

  1. 生物分解性もしくは生物吸収性の疎水性ポリマーからなるステントであって、前記ポリマーは水に不安定な結合を有するステント。
  2. 請求項1に記載のステントにおいて、前記水に不安定な結合はエステル結合及びイミド結合を有するステント。
  3. 請求項2に記載のステントにおいて、イミド結合を有するフラグメントは、トリメリチルイミド−L−チロシン及び4−ヒドロキシ−L−プロリンからなる群から選ばれる化合物から誘導されるステント。
  4. 請求項1のステントにおいて、前記ポリマーはポリ酸無水物類及びポリエステル類からなる群から選ばれるポリマーであるステント。
  5. 請求項4のステントにおいて、前記ポリ酸無水物類は少なくとも1のカルボキシル含有化合物の重縮合により形成されるステント。
  6. 請求項5に記載のステントにおいて、前記カルボキシル含有化合物は、セバシン酸、ジオルトカルボキシフェノキシ無水セバシン酸、サリチル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、L−乳酸、DL−乳酸、L−アスパラギン酸、1,3−ビスパラカルボキシフェノキシプロパン、及び1,6−ビスパラカルボキシフェノキシヘキサンからなる群から選択される化合物であるステント。
  7. 請求項4に記載のステントにおいて、前記ポリエステル類は、カルボキシル基を含む化合物と多官能アルコールとの重縮合、あるいは水酸化有機酸の自己重縮合によって形成されるステント。
  8. 請求項7に記載のステントにおいて、前記カルボキシ含有化合物はL−乳酸、DL−乳酸、トリメチル酢酸、トリメチル酢酸無水物およびブチレンテレフタレートからなる群から選ばれる化合物であるステント。
  9. 請求項7に記載のステントにおいて、前記多官能アルコールは、1、10−デカンジオール、エチレングリコールおよび、1,2,6−ヘキサントリオールからなる群から選ばれる化合物であるステント。
  10. 請求項7に記載のステントにおいて、前記水酸化有機酸は4−ヒドロキシ−L−プロリンであるステント。
  11. 請求項7に記載のステントにおいて、前記ポリエステル類はポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ヒドロキシ吉草酸)およびポリ(ヒドロキシブチレート−吉草酸)から成る群から選ばれる化合物であるステント。
  12. 請求項1に記載のステントにおいて、前記ポリマーに含有される、もしくは前記ポリマーに化学結合した治療物質をさらに有するステント。
  13. 生物分解性もしくは生物吸収性の疎水性ポリマーを有する被覆を有するステントであって、前記ポリマーは水に不安定な結合を有するステント。
  14. 請求項13に記載のステントにおいて、前記水に不安定な結合はエステル結合及びイミド結合を有するステント。
  15. 請求項14に記載のステントにおいて、イミド結合を有するフラグメントは、トリメリチルイミド−L−チロシン及び4−ヒドロキシ−L−プロリンからなる群から選ばれる化合物から誘導されるステント。
  16. 請求項13に記載のステントにおいて、前記ポリマーはポリ酸無水物類及びポリエステル類からなる群から選ばれるポリマーであるステント。
  17. 請求項16に記載のステントにおいて、前記ポリ酸無水物類は少なくとも1のカルボキシル含有化合物の重縮合により形成されるステント。
  18. 請求項17に記載のステントにおいて、前記カルボキシル含有化合物は、セバシン酸、ジオルトカルボキシフェノキシ無水セバシン酸、サリチル酸、マレイン酸、L−乳酸、DL−乳酸、L−アスパラギン酸、1,3−ビスパラカルボキシフェノキシプロパン、そして1,6−ビスパラカルボキシフェノキシヘキサンからなる群から選択される化合物であるステント。
  19. 請求項16に記載のステントにおいて、前記ポリエステル類は、カルボキシル基を含む化合物と多官能アルコールとの重縮合、あるいは水酸化有機酸の自己重縮合によって形成されるステント。
  20. 請求項19に記載のステントにおいて、前記カルボキシ含有化合物はL−乳酸、DL乳酸、トリメチル酢酸、トリメチル酢酸の無水物およびブチレンテレフタレートからなる群から選ばれる化合物であるステント。
  21. 請求項19に記載のステントにおいて、前記多官能アルコールは、1、10−デカンジオール、エチレングリコールおよび、1,2,6−ヘキサントリオールからなる群から選ばれるアルコールであるステント。
  22. 請求項19に記載のステントにおいて、前記水酸化有機酸は4−ヒドロキシ−L−プロリンであるステント。
  23. 請求項19に記載のステントにおいて、前記ポリエステル類はポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ヒドロキシ吉草酸)およびポリ(ヒドロキシブチレート−吉草酸)から成る群から選ばれるポリエステルであるステント。
  24. 請求項13に記載のステントにおいて、前記被覆に組み入れられた治療物質をさらに有するステント。
  25. 請求項13に記載のステントにおいて、さらに前記ポリマーの主鎖に化学結合された、もしくは前記ポリマーの主鎖に組み込まれた生物活性物質を有するステント。
  26. 生物分解性ポリマーにより作られた、もしくは被覆されたステントにおいて、前記ポリマーは血液にさらされることで分解し、前記ポリマーの分解による生成物は生物活性物質を含むステント。
  27. 請求項26に記載のステントにおいて、前記生物活性物質はサリチル酸、酸化窒素、ポリ(エチレングリコール)、ヘパリン、ヘパリン誘導体、ヒアルロン酸、及びそれらの組み合わせであるステント。
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