JP2005519306A - 標的分子と関係するエレメントの標識化及び回収 - Google Patents

標的分子と関係するエレメントの標識化及び回収 Download PDF

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Abstract

本発明は、標的分子と関係するエレメントを同定するための方法を供する。その段階とは:(a)標的分子の所定の特異的に規定された領域に対して特異的分子相互作用によって結合できるプローブを提供し;(b)酵素によって活性化せしめ酵素の近傍においてエレメントに対して結合できる標識を加え;そして(c)標識が結合したエレメントを単離することを含んで成り、ここで当該規定領域は標的分子中、1、2又は低いコピー数で生じる。好適に、標識は酵素の近傍においてエレメントにのみ結合できる。

Description

発明の分野
本発明は、標的分子と関係するエレメントを同定するための方法に関連する。
多くの遺伝子及び遺伝子クラスタが、高次発現のためには欠かせない公知(又は非公知)の遠位調節エレメントによって制御されている。これらの調節エレメントの同定は金と時間がかかる方法である。かかる遠位調節エレメントを同定するための従来の試みは多くの異なる方法を使用してきたが、最も直接的には、多くは、トランスジェニックマウスにおいて、直接DNaseI高感度部位に関する巨大なゲノム領域をスキャニングし、しかる後に、レポーター遺伝子に対して結合したこれらの領域の機能解析することによる。この同定方法は、時間がかかることが明らかだろう。
βグロブリン座は、遠位調節エレメントによって調節されている原型遺伝子クラスタであり;当該βグロブリン調節エレメントを調査するためにおよそ10年を要した。βグロブリン遺伝子調節エレメントの位置を突き止めるために計画された実験は1970年代後半に始まった。1980年代初頭、遠位エレメントが関連することを示唆するデータが出た。タラセミアの患者は、彼らのゲノムは、遺伝子上流の巨大な欠失以外に不完全なβグロブリン遺伝子を含むことが研究された。このことは、遠位上流エレメントが遺伝子の調節に関わるに違いないという結論をもたらした(Kioussisら、1983)。実際に、βグロブリン遺伝子を単独で含む導入遺伝子は、発現してもせいぜい非常に低いレベルである(Townesら、1985)。1985年に、一連のDNaseI高感度部位がβグロブリン遺伝子の40〜60kb上流でマッピングされた(Tuanら、1985)。1987年、座制御領域(LCR)として正確に知られているこの高感度部位領域はβグロブリン遺伝子に対して結合する場合、高レベル、位置独立的、コピー数依存性遺伝子発現を誘導するのに十分であることが最終的に示された(Grosveldら、1987)。ヒトβグロブリン遺伝子発現の欠損、又はヘモグログロビノパチーは世界的に最も共通した遺伝子疾患である。従って、人工的に導入されたβグロブリン遺伝子の高レベル発現を誘導する能力は、治療使用に有意である。加えて、他の遺伝子の制御領域の位置を突き止めるためにこの能力は明らかに望ましい。
クロマチンコンホメーション捕獲(3C;Deckerら、2001)は、酵母染色体のコンホメーションを特定し、遺伝子と制御領域の相互作用を特定する試みのために使用されてきた。しかし、この方法を高次真核生物に対して適用しようとする場合に多くの技術的な問題が生じる。それは、少なくともほ乳類のゲノムサイズは酵母のゲノムのおよそ200倍であるからだけではない。3Cはいくつかの欠点を有する。それは、3Cがin situ標識された分子の回収を可能にはせず、更に3Cは高次の解像度を供さないことだ。加えて、3C技術の他の欠点がもたらされ、それはこの技術により染色体の平均的なコンホメーションのみが計算され;このことは当該技術において使用された全ての細胞が相同的ではないかあるいは分子コンホメーションがダイナミックであれば、特異的相互作用が見落とされうることを意味する。更に、3C技術はどのタンパク質又は他の分子がゲノムと関連しているのかを特定するための方法を供さない。
蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)は従来公知の技術であり、それは、ハプテン標識したヌクレオチドプローブを使用し、しかる後に蛍光体に対して抗ハプテン抗体を連結させ、当該ハプテンに対して特異的に結合する抗体の能力を介し、活発に転写されている遺伝子の部位を特定する方法である。共有結合標識沈着物は、上記方法を使用して獲得されたシグナルを増強するために共通に使用されている。シグナルを増強するために共有結合標識沈着物の性能を有効にするキットは、NEW Dupontから入手可能であり、それらはTSA(登録商標)(Tyramide Signal Amplification(登録商標))と呼ばれている。しかし、これらの技術は、分子複合体を特異的な部位から又は細胞中もしくは細胞上での特異的部位の極近傍において精製するための手段を供さない。FISHでもTSAでも、例えば、遠位調節エレメントと活発に転写されている遺伝子との相互作用を検出(従って同定)することを可能にならない。転写されている間に遠位調節エレメントと活発に転写されている遺伝子の相互作用を検出(従って同定)するために使用可能な技術は現在ない。
タンパク質複合体に関わるタンパク質を同定及び分析するために使用できうる方法が知られている。免疫沈降(IP)は、1又は複数の標的タンパク質との複合体形成において関わるタンパク質を「捕える」ために最も共通して使用されている。しかし、例えば、他の分子との「ルーズな」機能的相互作用にのみ関わるかあるいは他のタンパク質の近傍においてのみ機能する分子又は複合体を解析するための技術は存在しない。
van Steenselら(Nature Genetics vol.27、pp.304〜308、2001)は、標的化DNAアデニンメチルトランスフェラーゼ(DAM)を使用するゲノムワイドクロマチンプロファイリングの方法を記載している。DAMと接合する「GAGA因子」(GAF)は、染色体中の多くのユークロマチン部位に存在するGAGAモチーフと優先的に結合する。このことにより、ショウジョウバエのゲノム中のタンパク質結合部位をマッピングするための大規模な技術が供される。テザードDAMによるメチル化は、個々のタンパク質結合配列から2〜5kbに渡り広がり、標的座は、数kbの分解によりマッピングされうる。
本発明によれば、標的分子と関係するエレメントを同定するための方法が供されておりそれは以下の段階:
(a)標的分子の所定の特異的に規定された領域に対して特異的分子相互作用によって結合できるプローブであって、酵素と結合しているかあるいは酵素を補充する(recruiting)ことができるプローブを提供し;
(b)酵素によって活性化せしめられ、酵素の近傍においてエレメントに対して結合できる標識を加え;そして
(c)標識が結合したエレメントを単離することを含んで成り、
ここで当該規定領域は標的分子中、1、2又は低いコピー数で生じる。
本発明によれば、標識は酵素の近傍においてエレメントに対してのみ結合できることが好適でありうる。
更に、本発明によれば、標的分子の規定領域の「低コピー数」は2超〜最大で1000の整数の群から選択されている。
標的分子としては、RNA分子、DNA分子、タンパク質又はペプチド、脂質、又は他の人工化合物が挙げられうる。
本発明の方法は、van Steenselらのものとは有意に異なる。彼らの方法は、ゲノムワイドスケールでDNAを修飾するために使用されている。彼らは、DAMメチラーゼをDNA結合タンパク質又はクロマチンタンパク質に対して融合せしめることによって、当該融合タンパク質がゲノム配列と相互作用する場所でDNAをメチル化することを目的としている。これは、個々の細胞ゲノムの100〜数万(又は100万でさえある)の部位でありうる。次いで、彼らは非常に相同性の高い、DNA分子の複合体混合物を未知数の無関係なゲノム部位から回収する。一方で、本発明の方法は、1つの遺伝子又はDNA座を標的とすることができうる。標的座と非常に近傍にある、又は接しているゲノムDNA部位のみが標識され、従ってDNA分子の非常に一層特異的な混合物を回収できうる。van Steensel法は多くの部位を広く標的とするが標的が、未知であり且つ無関係である。本発明の方法は、1又は複数の単一(single)部位との機能的相互作用に関わるエレメントに従って、部位を特異的に標的化できる。
本発明の特有の利点とは、それが、プローブを、標的分子、例えば、相補的DNA、ゲノム座、RNA物質、又はタンパク質もしくは脂質細胞構造の特異的もしくは独特の領域に対してのみ結合せしめるために、in situハイブリダイゼーション又は免疫組織化学など特異的分子相互作用の正確に標的化する力を使用し、当該プローブが酵素と結合するかあるいは酵素を補充することができる方法を供することである。このことにより標的分子の領域と結合した、そして近傍におけるエレメントの補足が可能になる。
標的がRNAである場合、これら標的分子に結合し、そして本発明の技術を使用することによって同定(又は作用の態様が理解されうる)されうるエレメントとしては:活発に転写されている遺伝子のRNAに対して近接している遠位調節エレメント(即ち、クロマチンタンパク質結合を介するDNAエレメント);RNAプロセシング又は安定化/調節/などに関わるRNA結合タンパク質;調節エレメントと遺伝子の相互作用を促すタンパク質及びタンパク質複合体;遺伝子の活性化に関わるタンパク質及びタンパク質複合体;活性遺伝子中及びその周辺でクロマチン構造の調節に関わるタンパク質及びタンパク質複合体;並びに転写因子が挙げられる。
標的がDNAである場合、これら標的分子と関係しうるそして本発明の技術を使用することによって同定(又は作用の態様が理解されうる)されうるエレメントとしては:標的DNAに対して近接している遠位調節エレメント(即ち、クロマチンタンパク質関係を介するDNAエレメント);標的DNAに対して近接している他のDNAエレメント、それは例えば、標的配列との機能的相互作用に関わる(例えば、境界、絶縁、構造(structural)又は構築(architectural)的相互作用)に関わる;高次クロマチン構造の分析、例えば、三次クロマチン相互作用(クロマチンの折りたたみ)の分析;座全体又はゲノム全体におけるクロマチン相互作用のマッピング(ハイスループット技術の助けをともなう);遺伝子発現の調節又はクロマチン構造の制御に関わるタンパク質/タンパク質複合体が挙げられる。
標的がタンパク質である場合、これら標的分子と関係しうるそして本発明の方法によって同定(又は作用の態様が理解されうる)エレメントとしては:タンパク質に対して近接しているDNAエレメント;タンパク質に対して近接しているRNA分子;又は標的タンパク質に対して結合した、又は近傍における他のタンパク質/タンパク質複合体(例えば、発生の様々な段階におけるLCR-βグロブリン遺伝子複合体の他のタンパク質成分を同定する、又は特異的レセプターのin vivoリガンドを同定することもしくはその逆)が挙げられる。
標的が脂質である場合、これら標的分子と関係しうるそして本発明の方法によって同定(又は作用の態様が理解されうる)エレメントとしては:脂質又は人工化合物に対して近接しているDNAエレメント;脂質又は人工化合物に対して近接しているRNA分子;又は標的脂質又は人工化合物に対して結合した、又は近傍における他のタンパク質/タンパク質複合体が挙げられる。
本発明において使用可能であるプローブは、DNAプローブ、RNAプローブ又はタンパク質、脂質又は他の分子に対して特異的な抗体である。
使用されるプローブは、抗体/酵素接合体、又は酵素/標的分子融合体を介して酵素と結合できうる。
酵素を特異的分子に対して標的化する方法は標的とされる分子に依存して多彩でありうる。例えば、DNA分子に対して特異的な標識したプローブを使用すること、免疫組織化学を使用すること、タンパク質(又は注目の他の分子)と酵素の融合を使用することである。好適に、抗体/酵素接合体が使用されて良い。1つの好適な実施態様において、標的分子がRNAである場合、活性遺伝子のイントロンに対して特異的な、ハプテン標識されたプローブが加えられ、しかる後に、ハプテン特異的Fab断片/酵素接合体が加えられて良い。使用されうる1つのハプテンは、ジゴキシゲニン(DIG)であり;他のものとしては、ビオチン、ジニトロフェノール及びFITCが挙げられる。
本発明において使用されて良い酵素は、セイヨウワサビペルオキシダーゼである。この酵素は、チラミド分子の例えば、ビオチン-チラミド、ジニトロフェノール-チラミド又はFTIC-チラミドとの組み合わせにおいて使用できうる。これらの分子は、非常に反応性が高く、寿命が短い反応性ラジカルを、高電子密度アミノ酸に対して結合する酵素によって触媒された場合に形成する。それらの高反応性の性質により、それらは空間的に近傍におけるアミノ酸に対してのみ関係する。図12は、20〜25kbの距離に渡るb1及びb2座において顕著なピークを示す。これら非常に反応性の高いラジカルの分散の程度は、反応条件を変えることによって正確に制御されて良い。これらは、正確な標的化方法をもたらすことができる。
他の酵素/TAG組み合わせは、ユビキチンを標識として伴うユビキチン接合酵素である。タンパク質キナーゼはリン酸塩を標識として伴う酵素(様々な特異性を有するもの)としても使用できうる。この例において、リン酸塩を、染色体タンパク質(クロマチン標識を望めば)又は注目の他のタンパク質に対して付加することができるキナーゼが使用されるべきだ。リン酸塩を受け入れる特定のアミノ酸残基の特異的に修飾されたエピトープに対する抗体は、標識されたエレメントを標的単離するために使用することができうる。
DNAアデニンメチルトランスフェラーゼ(DAM)は、使用できうる他の酵素であり、メチル基を標識として伴う。手順を僅かに変更することにおいて、標識化された物質を捕捉するために標識を使用することの代わりに、当業者は、DAMによって特異的にメチル化されているDNAのみを切断するだろう制限酵素を使うだろう。DAMは配列GATC中のアデニンに対してメチル基を付加する。このメチル化された部位は、DNA制限エンドヌクレアーゼDpnIによってのみ切断できる。DAMは通常、大腸菌(E.Coli)などの細菌中においてのみ発見され、従って、それは真核細胞中で、他の配列の組み合わせのみをメチル化する内生メチルトランスフェラーゼから何ら干渉されることなく使用できうる。この方法に関して、親和性クロマトグラフィーは不要である。我々は単に、DNAを、DAM処理した細胞から精製し、そしてDpnIで切断し、そしてゲノムDNAの混合物から放出される小DNA断片を単離できうる。標的を慎重に選択することは、相互作用が研究される場所に空間的に近くはない場所でのDNAのDAMメチル化切断を防ぐために好適である。次いで、DpnI消化によって放出された小部位は、放射性同位体などで標識されて良く、そして例えば、マイクロアレイに対する診断的ハイブリダイゼーションのために使用される(van Steenselら、2001)。
他の酵素/標識組み合わせが使用されて良く、それは、標識分子を他の分子、例えば、タンパク質、DNA、RNA、脂質など上へと沈着させ、次いで標識産物がどんな手段(例えば、親和性クロマトグラフィー又は免疫沈降)によっても単離できうるように活性化できる全ての酵素である。
分離前、標識された分子は、例えば、超音波、酵素解裂、French Pressもしくは小径シリンジでのせん断又は他はかかる結果を達成する他の方法を使用することでより小さな断片へと分離することができる。
上記の方法を使用することで獲得されたDNAの解析は、活性遺伝子に対して近接している全ての調節エレメントを同定するために使用でき、その理由は、部位HRP活性に対してそれらが近接しているので、これらのエレメントが標識により標識されることによる。次いで、DNAは多くの定量方法、例えば、とりわけて、定量PCR(例えば、リアルタイムPCR(Wittwerら、1997))もしくは半定量的PCR、スロットもしくはブロットマイクロアレイ(Grangeaudら、1999)により解析されて良い。これらの解析法は、全ての遺伝子座のスキャニング、ハイスループット、高解像度分析を数百〜数千kbに渡りどちらの方向においても可能にする。
多くの遺伝子と遺伝子クラスタは遠位調節エレメントによって調節されていることが考えられており、当該エレメントは数10〜100kb離れて位置している。遺伝子のクラスタを調節する遠位エレメントの最も特徴的な例は、図9に示されているβグロブリン座制御領域(LCR)である。このLCRは一連のDNaseI高感度部位(HS)(1〜6)からなる。各HSのコアは200〜300bp領域であり転写因子結合部位が集団(packed)をなしている。LCRは、全てのβグロブリン遺伝子の高レベル転写活性化のために絶対必要である。LCRの作用を説明するために2つのモデルが提案されているが、いずれの作用の態様に関する直接的な証明は存在せず、これらは図9及び10に示されている。第一のモデル(図9)はLCRが遠方で働くことを提案している。LCRは、遺伝子を取り囲む、開いたクロマチン(open chromatin)の巨大な領域を生み出し且つクロマチンに沿った遺伝子活性のために欠かせない因子を補充して送る。第二のモデル(図10)は、LCRが長範囲クロマチン相互作用を介して1又は複数の遺伝子と物理的に接触する、即ち、本質的に介在する配列に大きな弧を描かせて転写を直接活性化することを提案する。
活発に転写されているβグロブリン遺伝子がin vivoで遠位(40kb)LCRと直接物理接触しているかどうかを特定するために、以下の技術を使用した(図1〜8を参照のこと)。最初に、成長中の胎児の赤血球生成の主要な部位である胎児の肝臓を採取して中断させ、そして、細胞を、ホルムアルデヒドで架橋させる前に、スライド上で単層に広げた。in situハイブリダイゼーションを、マウスβ主要グロブリン遺伝子のイントロンに対して特異的な、ジゴキシゲニン(DIG)標識したオリゴヌクレオチドプローブを使用して行った(図2)。次いで、酵素セイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)を、セイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)に対して接合した抗DIG抗体を使用することでRNA分子に対して向け(図3)、これにより、活発に転写されている遺伝子の部位に対するHRP活性を特定した。
次に、ビオチン-チラミド(図4)が分子標識として加えられており;それは電子密集アミノ酸に対して近傍において共有関係をさせるためにHRPによって活性化される。標識が共有結合した後(図5)、細胞を超音波処理して、平均DNAサイズ400bpを有する小さな、可溶性のクロマチン断片(図6)を得る。次いで、ビオチン化されたクロマチンをストレプタビジンアガロース親和性クロマトグラフィーを使用することで精製し(図7)、架橋が反転されてDNAが精製されている。次いで、座全体に渡る多重増幅により、定量的もしくは半定量的PCR及び/又はスロットブロッティングを使用することで分析できうる。
上記の技術をマウスβグロブリン遺伝子座に対して使用することによって、βグロブリン遺伝子の高レベル発現は、全体的に、非常に特徴的な、LCRとして公知の、遠位、調節エレメントに依存することが発見された。LCR及び活性β主要遺伝子はin vivoでマウスβグロブリン座に有意に近接していることが発見されており;HS2は見掛け上β主要遺伝子と非常に接触しており、そして2つの活性成熟遺伝子も見掛け上非常に接近していることが発見された(図3)。
実施例
実施例1 RNA FISH-TRAP
balb/cマウスに由来するE14.5胎児肝臓(ここでは、成人型b-maj及びb-min遺伝子のみが発現している)を氷冷PBS中で中断した、細胞をポリ-L-リジンコートしたスライドに広げ、そして4%ホルムアルデヒド、5%酢酸中で18時間に渡り室温で固定化した。その後、スライドの洗浄、浸透化、プローブハイブリダイゼーション、及びハイブリダイゼーション後洗浄をGribanau.Jら(1998)に記載されたように行い;使用したプローブをマウスb-majグロブリン一次転写産物の3’末端に近いイントロン2に対して向けている。内生ペルオキシダーゼを0.5%H2O2(PBS中)で10分に渡り失活せしめ、しかる後にTST(トリス、塩類、Tween;100mMトリス、pH7.5、150mM NaCl、0.05%Tween20)中で洗浄(5分)し、そして記載のようにブロッキングした。次いで、スライドを抗DIG fab断片/HRP接合体の1:100希釈物と共に加湿チャンバー中、室温で45分に渡りインキュベートし、そしてTST中で2回(各5分)洗浄し、次いで、カバースリップの下で、1:150ビオチンチラミド(NEN)と1分に渡り、室温でインキュベートした。次いで、スライドを、0.5%H2O2(PBS中)10分に渡り再度冷まして、TST中で2回(5分)洗浄し、PBSに移し、剥離させるための準備をした。スライドの1つをAvidin/Texasレッド接合体により、室温で45分に渡り染色した。次いで、このスライドを洗浄して、脱水して、実装し、そしてGribneau.Jら(1998)に記載されている方法によって視覚化した。
細胞を残りのスライドから剥離させ;典型的におよそ2500万個の細胞を回収した。細胞を2900gで25分に渡り回転沈殿させ、2M NaCl、5M尿素、10mM EDTA中で再懸濁させ、そしてレベル5にセットしたMicroson Ultrasonic 細胞破砕機を使用し氷上200秒に渡り超音波(1.5分間隔での破砕を伴う25秒の破砕を8回)にかけた。粗製のクロマチンを10,000gで15秒に渡り遠心し、そして可溶性クロマチンを含む上清を取り除いて不溶性ペレットを2M NaCl、5M尿素、10mL EDTA中で再懸濁せしめ、そして再度超音波に掛けた。懸濁を再度遠心し、そして2つの可溶性画分を組み合わせて4℃で一晩PBSに対して透析した。この方法により慣用的に、平均DNAサイズが約400bpのクロマチン断片を得た。
10%の可溶性クロマチンをインプット(input)として取って置き、そして残りをストレプタビジン−アガロース(Molecular Probes)親和性カラム上を通過させた。結合した後、カラムを3×700μlのPBS、2×500μlのTSE150(20mMのトリス pH8.0、1%のTriton、0.1%のSDS、2mMのEDTA、150mMのNaCl)、2×500μlのTSE500(20mMのトリス pH8.0、1%のTriton、0.1%のSDS、2mMのEDTA、150mMのNaCl)、及び3×700μlのPBSで洗浄した。次いで、ビーズをカラムから回収し、ホルムアルデヒド架橋反転をさせ、そしてタンパク質成分を200μg/mlのプロテインキナーゼKと65℃で一晩激しく撹拌しながらインキュベーションすることによって消化した。試料を20Vg/mlのRNase Aで37℃、30分に渡り、200μg/mlプロテイナーゼKで37℃、5時間に渡り処理し、フェノール抽出及びエタノール沈殿を20mg/mlグリコーゲンを担体として使用することで行った。インプット(IP)画分に由来するDNAを標準的な分光光度計を使用することで定量化した。親和精製(AP)した画分のDNA濃度を、IPを標準として使用し、ピコグレン定量化(picogren quantification)によって測定した。
実施例2 リアルタイムPCR
リアルタイムPCRを、2×SYBR green PCR master mix(Applied biosystems)を使用するABI PRISM 7700シークエンス検出器で行った。各々のプライマー対に関して、30ng、5ng、及び1ngのIPを使用して標準曲線を生じさせ、ついでそれを1ngのAPのエンリッチメント(enrichment)を定量化するために使用した(全反応を二回行った)。全部のPCR産物を2%アガロースゲル上で泳動し、全ての反応で単一の産物が得られたことを確認した。
βグロブリン座全体及びまた隣接する嗅覚レセプター遺伝子(org)全体の様々な配列のエンリッチメントを、定量的リアルタイムPCRを使用して測定した。この測定により、b-maj遺伝子の転写終結部位付近では20倍のエンリッチメントピークが示され、プローブの位置と矛盾しない(図12)。エンリッチメントは、発達上サイレンス化されるεy及びβH1遺伝子(それは僅かにのみバックグランドでは増加している)の領域中25kbに渡るb-maj遺伝子の上流で急激に少なくなった。明らかに、エンリッチメントのピークは、HS2の全域に渡り確認され、そしてLCRのHS1及びHS3に対してはより少なくい程度で確認された。このことは、これらの部位が活性遺伝子と密接に関連していることを意図している。
LCR中の他のHS(HS4、5及び6)及び下流3’HS1(HS2よりもb-majに対してbpで近い)が有意にエンリッチ化されていないという事実は、それらが標識した領域の外であり且つそれ故に活性βmaj遺伝子と密接には関連していないことを示唆する。更に、これらの部位のエンリッチメントが低レベルであることは、高感度又はオープンクロマチンの領域の選択的標識化がないことを示す。これらの結果が所定の領域(例えば、オープン又は超アセチル化されたクロマチン)におけるビオチン沈着の遍在によって生じた可能性を完全に無視するために、コントロールのランダムTRAP実験を計画して行った。FISH段階の間にイントロン標識化を省くことによって、ゲノムの全域に渡りビオチンがランダムに沈着し、それ故に所定の配列に対する任意の遍在がAP物質の分析において明らかになった。グロブリン座の任意の配列に対して優先的選択性はなく、従ってβmaj有向(directed)TRAP実験におけるHS2のエンリッチメントは活性βmaj遺伝子に対して近接していることが理由であり且つクロマチン遍在ではないことが証明されている。βmaj RNA TRAPアッセイを3回繰り返し類似する結果を獲得した。βmaj RNA TRAPアッセイの1つに由来するDNAを多重プローブによるスロットブロットにより分析し、類似する結果を得た。この実験のデータは、遠位エンハンサーがin vivoで制御する活性遺伝子に対して物理的に近接して維持されていることの第一の直接的な証拠を供する。
共転写モデル(ここでは両方の遺伝子がLCRを同時共有している)同士又は代わりのモデル(ここではLCRが排他的に単一の活性遺伝子に関連している)を区別するために、RNA-TRAPを、βmajのおよそ15kb下流に位置するβmin遺伝子に対するイントロンプローブを使用し繰り返した。この結果は、HS2はβmin有向APクロマチンにおいて非常にエンリッチされていることを示し、これは活性βmin遺伝子に堅く結びついていることを示している(図13)。加えて、LCRのHS4は、LCRのHS1、3、5及び6と比べてバックグランドレベル全域に渡り有意にエンリッチになっている。βmin及びβmaj有向RNA-TRAPアッセイの両方におけるHS2のレベルがエンリッチであることは、一次転写産物が存在する時間の大部分に渡りそれが活性遺伝子と堅く結びついていることを示している。βmaj-TRAPがβmin遺伝子を低下させないこと又はその反対の事実は、2つの遺伝子が密接に関連していないことを示す。
in vivo、ex vivo又はin vitroで行うことができる、本発明の技術に関する多くの用途がある。
かかる用途の1つの例は、トランスジェニック動物技術にある。トランスジェニック動物は現在、注目のタンパク質を多量に生産するバイオリアクターとして世界中の多くの研究室で使用されている。最も共通に使用されている方法は、高次発現乳タンパク質遺伝子プロモーターの制御の下、注目のタンパク質を乳中で発現せしめる方法である。かかる構築法によって生産された大部分のトランスジェニック動物は、タンパク質を発現しないかあるいは非常に低レベルで発現しそれらを無効にする。あるトランスジェニック動物は、構造が一体化する部位での位置効果により、注目のタンパク質をより多量に発現しうる。発現構築体に対して乳タンパク質遺伝子LCR様配列を加えることは、当該遺伝子を発現するトランスジェニック動物の数を100%に高めそして全ての動物における発現の平均レベルを高めるだろう。このことにより生産のコストが有意に下がりそして収率が有意に上がるだろう。
RNAが標的分子である場合、本発明の方法は、注目の遺伝子を活発に転写している遺伝子の集団における細胞のみを標識する。この利点とは、集団が相同的であるかあるいは相互作用がダイナミックであるかに関わらず、特異的に相互作用する配列を親和性クロマトグラフィーにより非常に高めることである(Wijgerdeら、1995)。RNAが標的分子である場合の本発明の他の利点とは、この技術により、遠位制御エレメントと活発に転写されている遺伝子の相互作用を転写の間に検出できることである。この目的のために使用できる我々が知っている他の技術はない。この技術により、細胞のダイナミック又は相同的集団の転写部位においてタンパク質を特異的に標識して回収し、そして特異的相互作用を同定できる。
標的分子が何であれ結果に至る本発明の利点とは、標的複合体(直接相互作用にある分子とは反対に)の近傍において複合体を標識及び回収する可能性である。生じる濃縮されるタンパク質は、多くのタンパク質技術、例えば、ウェスタンブロッティング、マススペクトロスコピー、分画、精製、ポリアクリルアミドゲル電気泳動などによって分析できうる。
本発明は、活発に転写されている遺伝子と1又は複数の遠位調節エレメントの相互作用を検出できる比較的簡単且つ迅速な方法を供する。この方法は、in vivoで他の任意の標的配列との相互作用に関わる全ての配列エレメントをそれらが近接していることにより同定するためにも使用できうる。
本発明は、迅速且つ比較的安価な方法で、遺伝子の活性化に関わる調節エレメントを同定するための新たな方法を供する。それは、LCR又はエンハンサーエレメントがどのようにして機能するのかの疑問を解決するために使用されており、そして実際には、βグロブリン座において、LCRが、活発に転写されている遺伝子と物理的な相互作用をすることによって機能する直接的な第一の証拠を供している。
RNA FISHによるデータは、本発明の方法により、βグロブリン座制御領域のHS2が明らかに同定されたことを示す。HS2は、従来、機能的研究により、in vivoでβグロブリン遺伝子発現を駆る座制御領域の主要な、古典的なエンハンサーエレメントであることが示されている。従って、他の遺伝子に関する類似する実験において、それらの遺伝子を駆る1又は複数のエレメントがこの方法により同定できうる。単離されたエレメントの機能的及び/又は産業上の利用性が推定されて良い。
Figure 2005519306
Figure 2005519306
本発明の実施態様は更に詳細に図面を参照にすることにより例示として説明されるだろう。
in vivo転写活性遺伝子を示す概略図である。RNAポリメラーゼII(白抜マル)が染色体の遺伝子又はヌクレオソームDNA鋳型(ヌクレオソーム(円筒)周囲を囲んだ曲線によって示されたDNA)を転写する。RNAポリメラーゼは原始RNA一次転写物(斜めの直線)を生産する。 in situハイブリダイゼーションを示す概略図である。相補的オリゴヌクレオチドプローブが原始RNA転写物のイントロンに対してハイブリダイズしている。このオリゴヌクレオチドプローブはハプテン(この場合、ジゴキシゲニン)(菱形)で標識されている。 ハプテンプローブの免疫学的な検出を示す概略図である。セイヨウワサビペルオキシダーゼ酵素(三角)に対して接合する抗ジゴキシゲニン抗体(黒楕円)が加えられている。抗体/ペルオキシダーゼ複合体は、ジゴキシゲニン標識した、オリゴヌクレオチドプローブに対して結合する。 ビオチンチラミドの添加を示す概略図である。ビオチン-チラミドは、フェノール様の、チラミド化学環(円を伴う六角形)に対して結合した分子(B)からなる。チラミドがペルオキシダーゼと接触した場合、当該チラミドは、近くのタンパク質の電子密集成分に対して迅速に共有結合できる短命の、高反応性ラジカルに転換される。 空間的に近傍にあるクロマチンタンパク質の標識化を示す概略図である。ビオチン-チラミド沈着は極近傍にある並びにクロマチンタンパク質の並びに対しても起こりうる。例えば、エンハンサー、座制御領域又は他の遺伝子調節エレメントが挙げられる。DNAには転写因子(大楕円)が関係している。 クロマチンの分布を示す概略図である。クロマチンは超音波又は他の方法によって中断される。 親和性クトマトグラフィーによるエレメントの精製を示す概略図である。ビオチン化されたタンパク質/DNA複合体は、ストレパビジンカラムによる親和性クロマトグラフィーによって精製されている。 架橋反転を示す概略図である。ホルムアルデヒド化学架橋が反転されそしてDNA及び/又はタンパク質が分析のために精製される。 マウスβグロブリン座(遺伝子=黒四角)及び座制御領域(LCR)を示す概略図であり、そしてLCR作用;ある距離での作用の1つのモデルを示す。 マウスβグロブリン座及び座制御領域(LCR)を示す概略図であり、そしてLCR作用;直接LCR遺伝子相互作用の他のモデルを示す。 特異的に標的化されたビオチンチラミド沈着の視覚化後の典型的な細胞像である。 βグロブリン座及び嗅覚レセプター遺伝子座において様々な配列を示すbmaj-誘導RNA TRAPの定量的リアルタイムPCR分析の結果を示すグラフである。 βグロブリン座及び隣接する嗅覚レセプター遺伝子座における様々な配列を評価するbmin-誘導RNA TRAPの結果を示すグラフである。 マウスβグロブリン遺伝子と座制御領域(LCR)の仮説にされている相互作用を示す概略図である。

Claims (23)

  1. 標的分子と関係するエレメントを同定するための方法であって:
    (a)標的分子の所定の特異的に規定された領域に対し特異的分子相互作用によって結合できるプローブであって、酵素と結合しているかあるいは酵素を補充する(recruiting)ことができるプローブを提供し;
    (b)酵素によって活性化せしめられ、当該酵素の近傍においてエレメントに対して結合できる標識を加え;そして
    (c)当該標識が結合したエレメントを単離する、
    段階を含んで成り、ここで当該規定領域は標的分子中、1、2又は低いコピー数で生じる方法。
  2. 前記標識は酵素の近傍においてエレメントに対してのみ結合できる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記標的分子の規定の領域の低コピー数が2〜最大で1000の整数の群から選択されている、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記標的分子がRNA分子、及びDNA分子からなる群から選択されている、請求項1、2又は3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記標的分子がタンパク質もしくはペプチド、脂質、又は他の人工化合物からなる群から選択されている、請求項1、2又は3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 標的分子と結合しうるエレメントには、遠位調節エレメント(distant regulatory element)、RNA、DNA、タンパク質及びタンパク質複合体、転写因子、又は特異的レセプターのin vivoリガンドが含まれる、請求項1又は2に記載の方法。
  7. 前記プローブが、DNAプローブ、及びRNAプローブからなる群から選択されている、請求項4に記載の方法。
  8. 前記プローブが、タンパク質、脂質又は他の分子に対して特異的な抗体からなる群から選択されている、請求項5に記載の方法。
  9. 前記プローブが前記酵素と、抗体/酵素接合体、又は酵素/標的分子融合体を介して結合している、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記酵素を、ハプテン標識したプローブで標的とし、次いでハプテン特異的Fab断片/酵素接合体を加えている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記酵素を、活性遺伝子のイントロンのRNAに対して特異的なハプテン標識したプローブを使用することでRNAに対する標的とし、そしてハプテン特異的Fab断片/酵素接合体を加えている、請求項1〜4及び10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記ハプテンがジゴキシゲニン、ビオチン、ジニトロフェノール又はFITCである、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 前記酵素がセイヨウワサビペルオキシダーゼであり、そして前記標識がビオチン-チラミドである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. エレメントを親和性クロマトグラフィー又は免疫沈降を使用することで単離している、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 転写中のRNAと関係するクロマチンのエレメントを同定するための方法であって:
    (a)遺伝子のRNAの所定の特異的に規定された領域に対し特異的分子相互作用によって結合できるハプテン標識したプローブを提供し;
    (b)酵素セイヨウワサビペルオキシダーゼと接合した、前記ハプテンに対して特異的な抗体を提供し;そして
    (c)エレメントに対して酵素の近傍において結合できるようにビオチン-チラミドを加え、
    (d)当該クロマチンを中断し、
    (e)ビオチンが結合しているクロマチンのエレメントを親和性クロマトグラフィーを使用することで単離して当該エレメントを精製する、
    段階を含んで成る方法。
  16. 段階(c)において前記標識が前記酵素の近傍でエレメントに対してのみ結合できる、請求項15に記載の方法。
  17. クロマチンを、超音波、酵素による解裂、又はFrench Pressまたは小径シリンジを使用することで中断している請求項15又は16に記載の方法。
  18. 前記ハプテンがジゴキシゲニンである請求項15〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法によって単離したエレメント。
  20. 標的分子と関係するDNAを同定するための方法であって:
    (a)標的分子の所定の特異的に規定された領域に対し特異的分子相互作用によって結合できるハプテン標識したプローブを提供し;
    (b)DAMによって特異的にメチル化されたDNAのみを切断するだろう制限酵素を加え;
    (c)当該制限酵素によって切断されたDNAを単離し、
    (d)当該単離したDNAを同定する、
    段階を含んで成る方法。
  21. 前記単離したDNAを、定量的リアルタイムPCR、スロットブロット又はマイクロアレイを使用することで解析/同定している、請求項20に記載の方法。
  22. 薬物発見ビジネスを行うための方法であって:
    (i)請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法によって、遺伝子発現調節に関わるDNA及び/又はタンパク質を同定し;
    (ii)段階(i)において同定したDNA及び/又はタンパク質によって、遺伝子発現を阻害又は潜在的に調節する因子を同定するための薬物スクリーニングアッセイを行い;
    (iii)段階(ii)で同定した因子、又はその類似物に対する動物毒性プロファイルを行い;
    (iv)適切な動物毒性プロファイルを有する因子の医薬製剤を製造し;そして
    (v)当該医薬製剤をヘルスケア提供者に対して市販すること、
    を含んで成る方法。
  23. バイオインフォマティクスビジネスを行うための方法であって:
    (i)請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法によって、ある条件下で染色体座における遺伝子と関係するDNA及び/又はタンパク質を同定し;そして段階(i)を繰り返し;
    (ii)1もしくは複数の条件下で1もしくは複数の遺伝子と関係する様々なDNA及び/又はタンパク質を同定する情報を含んで成るデータベースを作り上げること、
    を含んで成る方法。
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