JP2005519273A - 生薬の品質をモニタリングする方法 - Google Patents

生薬の品質をモニタリングする方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005519273A
JP2005519273A JP2003572655A JP2003572655A JP2005519273A JP 2005519273 A JP2005519273 A JP 2005519273A JP 2003572655 A JP2003572655 A JP 2003572655A JP 2003572655 A JP2003572655 A JP 2003572655A JP 2005519273 A JP2005519273 A JP 2005519273A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
extract
polar
sample
phytochemical
chromatography
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003572655A
Other languages
English (en)
Inventor
ナッシュ,ロバート,ジェイムズ
ピエール ペリー,ハディン,セイント
ワトソン,アリソン,アン
Original Assignee
モラキュラーネイチャー リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by モラキュラーネイチャー リミテッド filed Critical モラキュラーネイチャー リミテッド
Publication of JP2005519273A publication Critical patent/JP2005519273A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K36/00Medicinal preparations of undetermined constitution containing material from algae, lichens, fungi or plants, or derivatives thereof, e.g. traditional herbal medicines
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D15/00Separating processes involving the treatment of liquids with solid sorbents; Apparatus therefor
    • B01D15/08Selective adsorption, e.g. chromatography
    • B01D15/26Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by the separation mechanism
    • B01D15/36Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by the separation mechanism involving ionic interaction
    • B01D15/361Ion-exchange
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/26Conditioning of the fluid carrier; Flow patterns
    • G01N30/28Control of physical parameters of the fluid carrier
    • G01N30/36Control of physical parameters of the fluid carrier in high pressure liquid systems
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/26Conditioning of the fluid carrier; Flow patterns
    • G01N30/38Flow patterns
    • G01N30/46Flow patterns using more than one column
    • G01N30/461Flow patterns using more than one column with serial coupling of separation columns

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Natural Medicines & Medicinal Plants (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Alternative & Traditional Medicine (AREA)
  • Botany (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)

Abstract

生薬の品質をモニタリングする方法であって、(a)前記生薬の試料を提供する工程と、(b)極性溶媒を用いて前記試料を抽出し、極性抽出物を生成する工程と、(c)極性抽出物をイオン交換クロマトグラフィーにかけてイオン性化合物に富む抽出物を生成する工程と、(d)前記濃縮抽出物をクロマトグラフィーによって分画して、1つまたはそれ以上の極性画分を生成する工程と、(e)前記極性を特徴づける工程とを含む方法。

Description

本発明は、生薬の品質をモニタリングする方法、生薬調製方法およびそのような方法によって得られる生薬に関する。
現在、生薬の使用への多大な関心があり、また生薬製品の全体論的研究方法が重要であって、それによってすでに確立している治療法がより完全なものとなることについての医療関連会社および医療従事者等の支持は高まりつつある。
生薬への関心の復活は、従来の医薬品ではほとんど治療を受ける利点がないことが分かっている慢性の病状が、標準化された生薬製品をうまく使用することによって治療できたことに特に刺激されてきた。例えば、Valeriana officinalisの標準抽出物は、ベンゾジアゼピン薬の天然代替物としての役割をする鎮静薬としてヨーロッパで広く使用されており、また一方Ginkgo bilobaの葉の標準抽出物は独国でしばしば処方され、脳虚血を緩和するのに服用されている。生薬のその他の例としては、朝鮮人参、Allium sativum(ニンニク)、Ginkgo biloba、Hypericum perforatum(セイヨウオトギリ草)、Echinacea angustifoliaおよびAloe veraなどが挙げられる。
医学界が「生薬」製品の長所を進んで受け入れる傾向は、結果として、それら製品が従来の医薬品と同レベルの規定下におかれることなり、消費者のためになろう。したがって、有効成分レベルでの有効性、安全性およびバッチごとの再現性に関する品質管理などの書類で立証された証拠が極めて重要となろう。
しかし、生薬の品質管理は、植物原料の複雑な性質および本来備わっている不均一性のために容易でない。生薬に使用される物質は、通常、各植物の全体または部分またはそれらの抽出物である。植物および菌類物質は多くの異なる化学成分を含有しているため、それら原料は複雑な混合物である。このことが、それら物質の品質の標準化および管理を難しくしている。さらに、多くの生薬は2つまたはそれ以上の生薬成分の混合物であり、したがって混合物同士の混合物ということになり、複雑さの度合いをさらに増すことになっている。
大多数の生薬製品の有効成分がいまだ議論のただ中にあり、しばしば不活性な「マーカー」が標準化に用いられている。このようなマーカーは不活性な製品に存在する可能性があり、またはこのようなマーカーが存在しない活性な製品もあり得る。
さらに、使用される配合表および製造法は一定の規則に従っていないことも多く、開示されぬままのこともある。本質的に異なるが外見上は同一の源から得られる所与の製品の2つの試料が、実際同じ成分混合物であることを保証することは、これらの要因によって難しくなる。この問題によって、前記した物質の品質管理が困難になるのだが、生薬を扱う専門家の間ですらある種の生薬の使用には限界があった。
その他の問題は、生薬の実践に使用される植物が地方によってはしばしば入手できず、したがって、最終的な使用者から遠く離れた植物源から得る必要があるという事実に由来する。しかし、遠隔地からのそのような植物の供給は、それらに関する同一性および品質の標準を含んだ詳細なモノグラフが存在しないからこそ、一定しないこともあれば不確かなこともある。生薬に見出される複合的な成分混合物は、その植物学上の源、その植物が育った地域、収穫の時期、その生薬物質が保管され加工される条件、および使用した抽出手順を含めた多くの要因によって、種類および濃度が大きく異なる。
したがって、生薬製品のプロフィールを描くことができ、それゆえに治療活動と関連づけることができるような生薬物質の標準規格を確立し、それゆえに生薬の生産において品質管理が可能となり、知られている成分または活性であろうと思われる成分を理想的に定量するような感度の良い方法が必要とされている。
本発明の第1の態様によれば、生薬の品質をモニタリングする方法であって、(a)前記生薬の第1の試料を提供する工程と、(b)極性溶媒を用いて前記試料を抽出し、極性抽出物と非極性残渣とを生成する工程と、(c)前記極性抽出物を特徴づけする工程とを含む方法が提供される。
好ましくは、前記極性抽出物は特徴づけの前に分画される。好適な方法であればいかなる分画方法を採用してもよい。しかし好ましい実施形態においては、極性溶媒は、(a)イオン交換クロマトグラフィーにかけてイオン性化合物に富む抽出物と非イオン性残渣を生成する工程と、次いで(b)工程(a)の濃縮抽出物をクロマトグラフィーによって分画して1つまたはそれ以上のイオン性植物化学物質を含む1つまたはそれ以上の極性画分を生成する工程とによって分画される。このような実施形態においては、クロマトグラフィーによる分画は、好ましくは気−液クロマトグラフィー(GC)、例えばGC−MSを含む。GCを使用する場合、濃縮抽出物は、クロマトグラフィーにかける前に誘導体形成処理しておくことができる。
本発明の方法の任意の一変形態様においては、前記方法はさらに、(i)非イオン種を捜す目的で、前記非イオン性残渣を疎水相互作用させるかまたは逆相クロマトグラフィーにかけるかしてスカベンジングし、糖中のスカベンジングされた減損非イオン性抽出物を生成する工程と、(ii)スカベンジングされた前記抽出物を特徴づけする工程とを含む。
スカベンジングされた前記抽出物は、特徴づけの前に分画しておくことが可能であり、例えばクロマトグラフィーにより分画して1つまたはそれ以上のイオン性植物化学物質を含む1つまたはそれ以上のスカベンジングされた画分を生成することが可能である。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、例えばHPLC−MSまたはHPLC−UVvisなどは特に好ましい。
前記方法はさらに、任意で、(i)生薬の第2の試料を抽出し、または、非極性溶媒を用いて引き続き前記第1の試料の非極性残渣を抽出して、非極性抽出物を生成する工程と、(ii)前記非極性抽出物を特徴づけする工程とを含んでいてもよい。
前記非極性抽出物は、特徴づけの前に分画しておくことが可能であり、例えば(i)前記非極性抽出物を疎水相互作用させるかまたは逆相クロマトグラフィーにかけるかして脂肪およびクロロフィル中の減損抽出物を生成する工程と、(ii)前記減損抽出物をクロマトグラフィーによって分画して1つまたはそれ以上の非極性植物化学物質を含む1つまたはそれ以上の非極性画分を生成する工程とによって分画しておくことが可能である。クロマトグラフィーによる分画は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)および/または気−液クロマトグラフィー(GC)、例えばHPLC−MS/UVvisおよび/またはGC−MSを含んでいてもよい。
極性および/または非極性抽出物の特徴づけの形態は、機能によるおよび/または物理的および/または化学的特徴づけを含めて、好適な形態であればいかなる形態も採用できる。ただしこれらに限定されるものではない。
抽出物を機能によって特徴づける場合、例えばインビボ(in vivo)もしくはインビトロ(in vitro)アッセイ、酵素阻害アッセイ(例えば、グリコシダーゼおよび/もしくはリパーゼ阻害)、受容体結合アッセイ、細胞アッセイ(例えば、細胞複製、細胞−病原体および細胞−細胞相互作用、ならびに細胞分泌アッセイ)、イムノアッセイ、抗菌作用(例えば、細菌およびウイルスの細胞結合および/または複製)アッセイ、毒性アッセイ(例えば、LD50アッセイ)またはそれらの組合せから選択されるバイオロジカルアッセイを含んでいてよい。
抽出物を物理的に特徴づける場合、その特徴づけは、(a)植物化学成分の定量、および/または(b)構成成分の純度の測定、および/または(c)分子量(もしくは分子量分布、もしくは複数の異なる植物化学物質構成成分を含む画分の場合、その様々な統計的相関関係)の決定、および/または(d)分子式の決定(例えば、核磁気共鳴による)、および/または(e)スペクトル解析から選択することができる。
スペクトル解析は特に好ましく、下記のスペクトルのいずれかまたはすべてを生じることができる。
(a)質量スペクトル(例えば、荷電数当たりの質量(m/z)対存在量)、および/または
(b)クラマトグラフィーによるデータ(例えば、スペクトル、カラム保持時間、溶離液プロフィール等)、および/または
(c)ホトダイオードアレイ(PDA)スペクトル(例えば、UVおよび可視両領域において)、および/または
(d)核磁気共鳴(NMR)スペクトル(例えば、1Hおよび/または13CNMRを介して得られるスペクトルデータセット)
スペクトル解析を本発明に従って使用する場合、例えばGC−MSおよび/またはHPLC−PDA−MSを、抽出物の分画と対にして使用することができる。
抽出物を化学的に特徴づける場合、その特徴づけは、植物化学物質構成成分の化学的反応性の測定、植物化学物質構成成分の溶解性の測定、植物化学物質構成成分の安定性および融点の測定、またはそれらの任意の組合せから選択することができる。
抽出物の分画を本発明に従って利用する場合、分画は、所定の画分または単離された(実質的に純粋な)植物化学物質が生成されるような条件下で行うことができる。
本発明の好ましい実施形態においては、特徴づけによって植物化学物質のプロフィールが得られるが、前記プロフィールは、(a)試料中に1つもしくはそれ以上の生物活性主要成分が存在しているかどうか、および/または(b)試料中に1つもしくはそれ以上の生物活性マーカーが存在しているかどうか、および/または(c)同プロフィールが標準規格を満たしているかどうかを決定するために分析することができる。
別の態様においては、本発明は、生薬中の生物活性主要成分を同定する方法を提供する。好ましくはこの場合の試料は、生薬試料をある対象に投与し、次いでその対象から血液試料を抽出することによって得られる血液試料である。
また別の態様においては、本発明は、前記したような本発明の方法に従って生薬の品質をモニタリングする工程を含む、生薬調製法を提供する。本発明はまた、そのような方法によって得られる生薬も意図するものである。
定義
特にことわりのない限り、本明細書で使用される下記の用語は、それらが当業界において有する任意の広い(狭い)意味に加え、下記の意味を有するものとする。
「植物」は、本明細書では広義に使用され、厳密な意味での植物に限らず菌類および細菌も含む。
「植物化学物質」は、本明細書では広義に使用され、高分子および小分子を含めた植物を構成する任意の化学物質を含む。重要な例としては、アルカロイド(例えば、ピロリジン、ピペリジン、ピロリジジン、インドリジジン、トロパンおよびノルトロパン)、炭水化物類似体、フェノール化合物、テルペノイド、酵素阻害物質、グリコシド、ヌクレオチド、アミノ酸、脂質および糖が挙げられる。本発明の植物化学物質は、とりわけ医薬品、農薬、コンビナトリアルケミストリーの鋳型、抗酸化剤、植物起源または品質のマーカー、動物毒、殺虫剤、化粧品および食品添加物としての働きをする可能性がある。
「生薬」とは、本明細書においては、少なくとも1つの活性主要成分が化学的に合成されたものではなく、ある植物の植物化学物質構成成分であるような医薬品組成物を定義するのに使用される用語である。ほとんどの場合、この非合成の活性主要成分は精製されておらず、関連するその他植物化学物質と共にその供給源植物中に存在している。ある場合には、植物由来の「生物活性主要成分」は、濃縮画分または単離物質(時に高純度の)のこともある。しかし、多くの場合、生薬は、ある植物の事実上粗な抽出物、混入物もしくは画分を含むか、またはある未加工植物の全体(もしくはその部分)までも含む。ただし、このような場合、植物(または植物部分)は少なくとも乾燥および/または製粉されているのが普通である。
「生物活性主要成分」とは、本明細書においては、同成分を含む生薬の医薬品としての有効性にとって必要なまたは十分な植物化学物質を定義するのに使用される用語である。
本明細書で使用する「特徴」とは、スペクトル特性、濃度、化学構造または機能特性などの、生薬の植物化学物質構成成分の1つまたはそれ以上の態様を特徴づけるデータを定義するものである。
「植物化学プロフィール」とは、本明細書においては、種々の植物化学物質構成成分に関係する一群の特徴を定義するための用語である。このような一群の特性および/または特徴は、「ケミカルフィンガープリント」とも呼ばれる。これら特性には、本明細書で論じた特性(例えば、「画分の特徴づけ」の項を参照のこと)のいずれかまたはすべてを含めることができ、典型的な場合、質量スペクトルおよび/またはPDAスペクトルなどのスペクトルデータが含まれる。
前記植物化学プロフィールは、単一の植物種を解析して、定義済みの一群の化学物質の存在を検出することによって得ることができる。このようなプロフィーリングの手法は植物抽出物(およびそれらの画分)に対しても適用することができ、その場合プロフィールには一まとまりの植物化学物質構成成分(典型的には5を上回り、好ましくは10を上回り、しばしば20を上回る)に関係したスペクトルデータを含めることができる。このようにしてプロフィーリングされた植物抽出物および画分を、本明細書ではそれぞれ「定義済み抽出物」および「定義済み画分」と呼ぶ。
「生物活性マーカー」とは、本明細書においては、許容できる程度の医薬品としての活性と相互に関連する特徴(または植物化学物質プロフィール)を定義するために使用される用語である。
「標準規格」とは、本明細書においては、許容できる生薬の品質と相互に関連する特徴または植物化学物質プロフィールを定義するために使用される用語である。この文脈において「品質」とは、生薬の意図された使用法に対する総合的な適合性を定義するために使用される用語であり、例えば、1つまたはそれ以上の生物活性主要成分の存在(適正な濃度での)、1つまたはそれ以上の生物活性マーカーの存在、ならびに特定の供給源、条件、純度、および望ましくない補足物および/または汚染菌による許容できるまたは許容できない程度の汚染などを示す植物化学物質プロフィールなどを含めることができる。
「単離された」は、本明細書においては、単離された物質(例えば、植物化学物質)が現実に生じる物理的環境とはまったく異なる物理的環境に存在していることを表すのに使用される。例えば、単離された物質は、特に本発明のライブラリーという状況においては、それが天然に生じる複雑な細胞環境に対して実質的に単離されている(例えば、精製されている)。
本明細書において本発明の「精製」物質と明記する場合、純度の絶対的レベルは重要でなく、当業者であれば、その物質が使用される用途によって適正なレベルを容易に決定することができよう。しかし、純度は90%w/wまたは99%w/wまたはそれ以上のレベルであることが好ましい。
ある状況では、単離された植物化学物質は、組成物(例えば、多くのその他物質を含有する幾分粗な抽出物)または緩衝系の一部を形成している。ここで緩衝系は例えば他の成分を含有することもある。別の状況では、単離された植物化学物質は、例えば分光測光法、NMRまたはカラムクロマトグラフィー(例えば、HPLC)によって測定されるような、本来の均質性にまで精製されていることがある。
本明細書において使用されるように、「生物活性指数」とは、生物活性と相互に関係している特徴または特性を定義しようとする用語である。例えば、植物化学物質上のある特定の群の反応性基を毒性のマーカーとして使用し、一方でin vitroで特定の受容体と相互作用する能力を薬剤活性の指標とすることが可能である。
本明細書において使用されるように、「極性」および「非極性」とは、相対的用語として溶媒に対して適用され、それら溶媒が電気双極子モーメントを有する度合い、したがって親水性(極性)または疎水性(非極性)を示す度合いを示す用語である。極性および非極性溶媒は、極性および非極性植物化学物質を抽出するためにそれぞれ使用される。
医薬品試料
本発明の方法で使用される医薬品試料は、乾燥植物原料、投与または販売される形態をした生薬の未処理アリコートであってよい。また、前記試料は、特徴づけする前に種々の方法で前処理することもできる。前処理は、例えば粉末化、粉砕、凍結、蒸発、ろ過、加圧、噴霧乾燥、押し出し、超臨界溶媒抽出およびチンキ剤の調整などを伴うことができる。
生薬を全植物(またはその部分)の形態で投与するかまたは販売する場合、その植物原料を使用の前に乾燥することができる。凍結乾燥、噴霧乾燥または風乾を含めて、任意の都合のよい乾燥形式を使用することができる。
溶媒抽出
本発明の方法で使用される好適な極性溶媒の例としては、有機アルコールなどの各種有機溶媒が挙げられるが、これに限定されるものではない。エタノールおよびメタノール、ならびにエタノール/水またはメタノール/水の混合物が好ましい。
好ましくは、極性溶媒は、51〜80%エタノール/水、31〜50%エタノール/水、および最大30%のエタノール/水混合物の中から選択される。約50%エタノール/水の極性溶媒は特に好ましい。
本発明の方法で使用される好ましい非極性溶媒の例としては、ヘキサンおよびジクロロメタン(DCM)などの有機溶媒またはクロロホルムが挙げられるが、これに限定されるものではない。ジクロロメタンは特に好ましい。
抽出が実施される条件(時間、温度、攪拌程度等)は経験に基づいて容易に決定することができ、試料の性質ならびに前処理および選択される溶媒系によって異なる。
濃縮抽出物のクロマトグラフィーによる分画
クロマトグラフィーによる分画の例として、気−液クロマトグラフィーが挙げられる。気−液クロマトグラフィーは、試料を、圧力下にある不活性ガスと加熱カラム内の不活性支持体上にコーティングされた不揮発性液体の薄層の2相間に分配することによって、揮発性物質の複合混合物をその構成成分に分離する方法である。混合物の状態にある特定の化合物を好適に分離するためには、適正な特徴を有するカラムを使用することが極めて重要である。固体支持体の性質、液相の種類および量、充填法、全長、ならびにカラム温度は重要なファクターである。
当業者であれば、日頃の試行錯誤および一般常識によって、環境に応じて、とりわけ調査対象である抽出物および抽出に使用する溶媒の性質を含めた環境に応じて適正なカラムの特徴を容易に決定することができよう。非極性液相でコーティングされたキャピラリーカラム(25m×0.22mm内径×0.25μmBPX5固定相、SGE社製、またはその等価物)は特に好ましく、多くの環境において有用である。
多くの化合物は、その極性の強さ、揮発性の低さまたは熱不安定性のために、ガスクロマトグラフに直接注入するには不適当である。高度にヒドロキシル化されている化合物は、分子間の水素結合によって蒸発しにくくなっている。しかし、ヒドロキシル基の水素原子を他の化学基で置換することによって、そのような化合物も十分揮発性となりGC解析ができるようになる。
ヒドロキシル基の誘導体を形成する最も一般的な2つの手段は、アセチル化とシリル化であって、それぞれアセチレート[CH3CO−O−R]またはシリルエーテル、例えば、トリメチルシリル(TMS)エーテル[(CH33Si−O−R]が形成される。
このように、濃縮抽出物をクロマトグラフィーによって解析規模で分画する実施形態においては、例えばアセチル化またはシリル化によって濃縮抽出物の植物化学成分の誘導体形成処理を行うことが好ましい。トリメチルシリル(TMS)誘導体形成処理は特に好ましい。
クロマトグラフィーによる分画には、イオン交換クロマトグラフィーも含まれる。イオン交換クロマトグラフィーは、一部イオン種を精製してそれらを濃縮し、かつ汚染物質を除去する。当業者であれば、日頃の試行錯誤および一般常識によって、とりわけ分画される量、調査対象である抽出物、および抽出に使用される溶媒の性質などに応じた、好適なカラム充填剤および移動相を容易に同定することができよう。
遊離酸もしくは水素(H+)の形態またはアンモニウム(NH4 +)塩の形態のいずれかで使用し得る強酸性カチオン交換樹脂は、本発明の方法においては特に好ましい。このような形態の樹脂は溶液からのカチオンを吸着し、等数の対イオンを溶液中に放出する(H-またはNH4 +、使用した形態による)。
生成規模で使用する場合、アニオン交換クロマトグラフィーおよび/または吸着クロマトグラフィーも使用可能である。
スカベンジングされた抽出物のクロマトグラフィーによる分画
本発明の任意のスカベンジングプロセスは、糖中のスカベンジングされた減損非極性抽出物を生成し、クロマトグラフィーによって分画し、1つまたはそれ以上の非イオン性植物化学物質を含む1つまたはそれ以上のスカベンジングされた画分を生成する。
クロマトグラフィーによる分画には、好ましくは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)が含まれる。この手法を用いると、試料は好適な溶媒に溶解され、圧力下、カラムの中をポンプで送液される溶媒混合物を用いてカラム上で分離される。当業者であれば、日頃の試行錯誤および一般常識によって、とりわけ分画される量、調査対象である植物原料、および抽出に使用される溶媒の性質などに応じた、好適なカラム充填剤、ポンプによる送液圧力、流速および移動相を容易に同定することができよう。
生成規模でのクロマトグラフィーによる分画には、好ましくは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(例えば、逆相HPLC)と共同して行う(後にHPLCを伴う)流出分画(順相流出分画)が含まれる。流出分画は、溶媒流出速度を速めるために圧力の印加を伴う、分取カラムクロマトグラフィーの一形態であって、種々の支持体を使って実施することができる。
この分画には、気−液クロマトグラフィー(濃縮抽出物の分画に関する項に記載したように)を含むことも可能である。
減損抽出物のクロマトグラフィーによる分画
本発明の任意の非極性分画は、非極性抽出物を疎水相互作用または逆相クロマトグラフィーにかけ、脂肪およびクロロフィル中の減損抽出物を生成し、減損抽出物をクロマトグラフィーによって分画して1つまたはそれ以上の非極性植物化学物質を含む1つまたはそれ以上の非極性画分を生成することを含む。
減損抽出物の解析は、好ましくは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を含む。しかし、気−液クロマトグラフィーも、代替手段としてまたはHPLCと共同して使用することが可能である。
画分の物理的状態
極性画分(ならびに場合によりスカベンジングされた画分および/または非極性画分)の物理的状態は、画分の調製に用いられる分画手法に依存し、また、その用途によって異なる。
いくつかの実施形態においては、所与の単離画分のいずれにおいても単離された植物化学物質は本質的に唯一の植物化学物質である。しかしある場合には、単離画分は、複数の異なる植物化学物質、例えば約100未満、好ましくは約15未満、最も好ましくはわずか約5つ未満の異なる植物化学物質を含有する。
単離されかつ精製された植物化学物質、例えば約90%の純度まで(例えば、90%を上回る純度までまたは99%を上回る純度まで)精製された植物化学物質を含有する画分は特に好ましい。
画分の特徴づけ
特徴づけの形は、調査対象である薬剤の性質および採用する特徴づけの手法によって決まる。
一般に、下記の方法のいずれかまたはすべてを用いることが可能である。
(a)機能による特徴づけ
機能による特徴づけにはバイオロジカルアッセイを含めることができる。バイオロジカルアッセイはインビボ(in vivo)またはインビトロ(in vitro)で実施することができ、酵素阻害アッセイ(例えば、グリコシダーゼおよび/またはリパーゼ阻害)を含んでいてよい。その他のバイオロジカルアッセイの例としては、受容体結合アッセイ、細胞アッセイ(細胞複製、細胞−病原体および細胞−細胞相互作用、ならびに細胞分泌アッセイを含む)、イムノアッセイ、抗菌作用(例えば、細菌およびウイルスの細胞結合および/または複製)アッセイ、ならびに毒性アッセイ(例えば、LD50アッセイ)が挙げられる。
機能による特徴づけは、1つまたはそれ以上の生物活性指数の同定が可能となるような特徴づけの形態を取ることよって、間接的に実施することもできる。
(b)物理的特徴づけ
この特徴づけは、任意の所与の画分に存在するまたは本方法のその他の段階で存在する植物化学物質の定量、構成成分の純度の測定、分子量(もしくは分子量分布、もしくは複数の異なる植物化学物質構成成分を含む画分の場合、その様々な統計的相関関係)の決定、分子式の決定(例えば、核磁気共鳴による)、ならびに種々のスペクトル解析などの形を取り得る。
特に有用なスペクトル特性には、
・質量スペクトル(例えば、荷電数当たりの質量(m/z)対存在量)および/または
・クラマトグラフィーによるデータ(例えば、スペクトル、カラム保持時間、溶離液プロフィール等)および/または
・ホトダイオードアレイ(PDA)スペクトル(例えば、UVおよび可視両領域において)および/または
・核磁気共鳴(NMR)スペクトル(1Hおよび/または13CNMRを介して得られたスペクトルデータセットを含む)
が含まれる。
スペクトルによる特徴づけは、分画工程と合体させることができる。例えば、GC−MSやHPLC−PDA−MSを使用して(本明細書に記載のように)、分画と質量スペクトル、UV−可視スペクトルおよびクロマトグラフィーによるスペクトルデータを得ることを合体させることができる。
前記特性のいずれかまたはすべてを用いて、任意の所与の試料(任意の画分またはその植物化学成分)について「ケミカルフィンガープリント」を定義することができる。
(c)化学的特徴づけ
この特徴づけは、とりわけ植物化学成分の化学的反応性、溶解性、安定性および融点の測定という形を取り得る。
以下に、本発明を具体的な実施例に関して説明する。これら実施例は単に本発明を説明するためのものであって、本明細書に請求の独占の範囲または本明細書に記載の本発明の範囲を限定するものではない。
イオン種の結合
乾燥植物原料10gを250mlのコニカルフラスコに入れ、次いで、十分量の50%エタノール水溶液を加えて植物原料を浸し、同水溶液が植物原料の上方2cm高さになるようにする。これを15時間または一晩放置して抽出を行う。
抽出物を、ブフナー漏斗を用いてろ過する。植物原料は、廃棄するかまたは引き続き行うジクロロメチル(DCM)での抽出用に残しておく。DCM抽出工程用には新鮮な原料を使用することが好ましいが、十分な原料が入手できない場合には、同原料を使って引き続く抽出を行うことができる。また同原料を使って成分の特徴づけまで行うこともある。
Dowex50樹脂(50〜100メッシュ)に過剰の2NHClを加えて最低15分間浸し、調製する。次いで、同樹脂を、過剰の脱イオン水で洗浄してpH7とする。調製した樹脂を10×1cmのため付きカラムに注ぎ入れる。カラムを50%エタノール水溶液25mlで洗浄し、植物試料の作成に用いたと同様の溶媒と平衡させる。
各カラムのためを、樹脂をゆっくり通過することができる抽出物で満たす。
未結合試料約30mlの画分を大ガラス瓶に収集し、ラベルをはり、HP−20スカベンジング用に保存する。1または2付近とすべき溶離液のpHをモニターする。pHが6または7まで上昇している場合は、樹脂が消耗している。このようなpH上昇が発生したら、カラムの最上部に樹脂を少量加え、必要ならば試料全体を再度カラムに適用して全イオン性成分が結合していることを確認する。カラムに試料全体を適用した後、50%エタノール水溶液75mlで洗浄し、次いで水75mlで洗浄する。これら洗浄液は廃棄する。水は、結合した成分を溶離する前にアルコールを除去するために使用する。
カラムを2N水酸化アンモニウム100mlで溶離し、250ml丸底フラスコ内に収集する。溶離液を、40℃未満の回転エバポレータで3〜5mlになるまで蒸発させ、秤量済み7mlガラス瓶に移す。乾燥は、窒素を使ったブローダウンおよび/または凍結乾燥によって完了する。各試料を同じ日に乾燥するよう、また、必要(一般に15分未満)以上に長い時間試料をアンモニア溶液中に放置しないよう注意する。さもないと、化合物の分解が起こることがある。各乾燥試料1〜3mgをGCガラス瓶に入れ、解析前に再度凍結乾燥する。
非イオン種のスカベンジング
本プロセスは、前記したDowex50カラムからの未結合抽出物を利用する。
Dowex50カラムからの未結合抽出物30mlを大ガラス瓶に収集する。Sep−pak真空マニホールドをSep−pakカートリッジと共に(これらはHP−20樹脂を含有する)使用する。Sep−pakカートリッジを5mlピペットの先端を使って修正すると大きなカラムになる。
大きいガラス瓶または小さいビーカーをカートリッジの下に置き廃棄物を収集する。試料5mlをSep−pakカートリッジに詰める。穏やかな真空を適用してカートリッジの中を通過するように試料を引き寄せ、一定の速さで滴下させる。試料がカートリッジ内のHP−20樹脂の上に積まれたら、25%メタノール水溶液3mlでカラムを洗浄する。この液を前記と同じビーカー/ガラス瓶に集め、内容物を廃棄する。この洗浄の目的は、溶離の前に樹脂から糖類の大部分を取り除くことである。糖類は、エタノール水溶液植物抽出物中に一般に大量に存在するありふれた無用の代謝産物であり、除去しないと、試料解析の妨げになる。
10%アセトンメタノール溶液5mlでカラムを溶離し、この試料を秤量済み7mlガラス瓶に集める。試料を真空下で乾燥し、必要であれば引き続き凍結乾燥する。ガラス瓶を再度秤量し、試料を10mg/mlメタノール溶液とする。試料150μlを解析用としてラベルをはったHPLCおよびGCガラス瓶に移す。
非極性成分の抽出
円筒ろ紙を作り、乾燥および粉砕した植物原料、またはイオン性化学物質を除去した後に乾燥した植物原料10gを添加する。500ml丸底フラスコ内にガラスビーズを2〜3個入れ、次いでフラスコを加熱マントルに入れて、ジクロロメタン(DCM)200mlを添加する。試料の円筒ろ紙をソックスレーチューブに入れて、これを丸底フラスコに取り付ける。DCM150mlをソックスレーチューブ内の試料に添加する。ソックスレー装置の最上部に冷却器を載置し、冷却水を出す。一定の還流速度が確立された時点で過熱マントルのスイッチを入れる。抽出が終わったら、過熱マントルのスイッチを切る。水を止める前にシステムをさらに30分間冷却する。
抽出物を周囲温度にまで冷却後、ソックスレーチューブ内に残留するDCMはすべてサイフォンを通ってフラスコに入るようにした状態で、ソックスレー装置を分解する。フラスコをマントルから取り外す。HP−20樹脂100mlを、ラベルをはった1000ml丸底フラスコ内に入れ、次いでDCM抽出物を添加する。HP−20/抽出物を真空下、40℃未満に設定した回転エバポレータで乾燥するまで蒸発させる。乾燥樹脂を250mlコニカルフラスコに移し、10%アセトンメタノール溶液3×100mlで溶離する。この溶液を、フィルターを通して予め秤量してある500ml丸底フラスコに傾しゃし、回転エバポレータで乾燥するまで蒸発させる。丸底フラスコを再度秤量して抽出物の重量を決定し、次いで10mg/mlメタノール溶液とし、ラベルをはったガラス瓶に移す。抽出物は、HPLC−PDA/MSおよびGC−MSによる解析の前にろ過しておく。
注釈
(a)HP−20樹脂
Diaion HP−20(住友製)は、スチレンジビニルベンゼンポリマー樹脂である。同樹脂は疎水性であって、親油性化合物および弱酸を吸着する。合成吸着剤HPおよびSPシリーズは、マクロポアを有する不溶性3次元架橋ポリマーである。それらはイオン交換基またはその他の官能基を有していないが、表面積が大きく、ファンデルワールス力によって種々の有機物質を吸収することができる。このポリマーマトリックスは、芳香族(スチレンジビニルベンゼン)型またはアクリル(メタクリル)型のいずれかに分類することができる。
一旦吸着されたら、化合物は、好適な溶媒を適用することによって樹脂から洗い流すことができる。HP−20は下記のように使用され、植物のジクロロメタン(DCM)抽出物から過剰量の脂肪およびクロロフィルを除去する。
可溶化した抽出物を、真空下、樹脂上で乾燥する。この樹脂を、含有アセトン量を増やした(アセトン30%まで)メタノールで溶離する。このメタノール溶液は、脂肪およびクロロフィルをHP−20に吸着させたままの状態で、関心の全化合物を洗い落とすのに十分である。HP−20樹脂は、再利用するために、アセトンおよびヘキサンで洗浄して清浄にする。こうすることで、無用の化合物はすべて洗い落とされ、メタノールでの最終洗浄後には、樹脂は再度利用できるようになる。
非イオン性化合物のスカベンジングのために、この抽出物の構成成分は、ジクロロメタン(DCM)抽出物の構成成分より極性が強い(より水溶性である)。したがって、HP−20樹脂はやや異なる方法で使用され、10%アセトンメタノール溶液で残留結合物質を溶離する前に、先ず25%メタノール水溶液で樹脂から糖を洗い落とすことによって糖を関心の化合物から分離する。HP−20樹脂を異なる仕方で使用する鍵は、同樹脂に吸着された物質の溶離に使用する溶媒系の極性にある。
(b)イオン交換クロマトグラフィー
イオン交換工程は、イオン種を濃縮し、かつイオン種の解析を妨害する恐れのある汚染物質を除去する。最初に、試料を、約50%水性アルコールを用いた抽出によって処理する。約50%水性アルコールによって、各植物の極性成分はより極性の低い成分から分離され、また、抽出物に存在する可能性のあるいずれのタンパク質も変性される。次いで、抽出物をイオン交換クロマトグラフィーによって処理する。イオン交換クロマトグラフィーによって、各抽出物中のイオン性化合物(大部分はアルカロイド、アミノ酸および小アミン)は、やはり抽出物中に存在する非イオン性化合物(主として糖、脂肪および大部分のフェノール化合物)から分離され濃縮される。次いで、試料を酵素アッセイにてGC−MSまたはHPLCによって解析する。
ろ過した抽出物を、ジビニルベンゼンで架橋したポリスチレン樹脂であるDowex 50W−X8樹脂に充填する。この樹脂は、遊離酸もしくは水素(H+)の形態または例えばアンモニウム(NH4 +)塩などの塩の形態のいずれかで使用し得る強酸性カチオン交換体である。この樹脂は前記いずれの形態でも溶液からのカチオンを吸着し、等数の対イオンを溶液中に放出する(H+またはNH4 +イオン、使用した樹脂の形態による)。H+の形態では、Dowex 50W−X8樹脂は、溶液(極度の強酸を除き)からのすべてのイオン性化合物をその電荷に関係なく吸着する。したがってこの形態は好ましい。
抽出物のカチオンが吸着すると、樹脂からはプロトンが追放され、その結果、試料の濃度にもよるが、溶離液のpHはpH6.0(樹脂の使用前に樹脂の水洗に使用した蒸留水のpH)からpH2.0まで低下する。試料を希釈すれば、それだけpHの低下は小さくなる。しかし、一旦樹脂の容量を達成してしまうと、試料の充填を続けることによってpHは粗抽出物のpHにまで上昇する。
Dowex 50W−X8樹脂(50〜100メッシュサイズ)を2NHClで洗浄することによって調製し、H+の形態に変換されていることを確かめる。過剰な酸を、蒸留水でまんべんなくすすいで除去する。粗抽出物を樹脂に充填した後、溶離液のpHが上昇して蒸留水のpHになるまで、カラムを蒸留水で洗浄し、すべての未結合物質を除去する。結合した化合物は、水酸化アンモニウム(NH4 +OH-)の2N溶液で溶出する。カラムを水で洗浄してpH6.0とし、減圧下、40℃にて回転エバポレータを使用した蒸発によって、試料からアンモニアを除去する。
化学物質のHP−20によるスカベンジングに向けて、イオン交換樹脂に結合しなかった物質の体積を、減圧下の蒸発により低減しておく。
(c)ガスクロマトグラフィー−質量分析(GC−MS)
この手法は、濃縮され、スカベンジングされかつ減損している抽出物の構成成分の検出および定量に使用される。
気−液クロマトグラフィーは、揮発性物質の複合混合物を、圧力下にある不活性ガスと加熱カラム内の不活性支持体上にコーティングされた不揮発性液体の薄層の2相間に分配することによって、その構成成分に分離する方法である。混合物の状態にある特定の化合物を好適に分離するためには、適正な特徴を有するカラムを仕様することが極めて重要である。固体支持体の性質、液相の種類および量、充填法、全長、ならびにカラム温度は重要なファクターである。非極性液相でコーティングされたキャピラリーカラム(25m×0.22mm内径×0.25μmBPX5固定相、SGE社製)またはその等価物が好ましい。
多くの化合物は、その極性の強さ、揮発性の低さまたは熱不安定性のために、ガスクロマトグラフに直接注入するには不適当である。高度にヒドロキシル化されている化合物は、分子間の水素結合によって蒸発しにくくなっている。しかし、ヒドロキシル基の水素原子を他の化学基で置換することによって、そのような化合物も十分揮発性となりGC解析ができるようになる。ヒドロキシル基の誘導体を形成する最も一般的な2つの手段は、アセチル化とシリル化であって、それぞれアセチレート[CH3CO−O−R]またはシリルエーテル、例えば、トリメチルシリル(TMS)エーテル[(CH33Si−O−R]が形成される。解析の前に、Sigma Chemical社製、Sigma Sil A(トリメチルクロロシランとヘキサメチルジシラザンとピリジンの1:3:9混合物)を用いて試料をシリル化しておくことが好ましい。誘導体形成処理は、密封ガラス瓶内で乾燥物質1mg当たりSigma Sil A100μlを添加することによって達成される(試薬は水の存在下で分解する)、また、反応は試料を60℃で15分間加熱することによって完了する。
誘導体が形成された各試料内のトリメチルシリルエーテルを、温度プログラムを使ってカラム上で分離する。このように温度プログラムを使うことによって、沸点が広範にわたる各化合物の分離を迅速に行うことができる。
電子衝撃質量分析においては、分離され気化された化合物を含んだガスクロマトグラフィーからの流出物を、高度に真空状態にある質量分析器のイオンチャンバー内を通過させる。分子をイオン化しフラグメント化するフィラメントからの加速された電子線によって、分子に衝撃を与える。最初に、各分子から一個の電子が取り除かれ、正に帯電した分子イオン(M+、すなわちラジカルカチオン)が形成される。分子イオンにおいては、結合強度に対して結合の破壊がただちに起こり、フラグメントイオンを生じる。分子フラグメントが極めて特徴的であるそのあり方を、「フィンガープリント」による識別の1つの形として利用することができる。様々なイオンが加速されて質量分析器の解析部分に入り、そこで、フラグメントの分子量に相当する荷電数当たりの質量(m/z値)によって振り分けられる。イオンのシグナルは電子増倍管によって増幅され、質量スペクトルが質量の小さいものから大きいものへとプロットされる。m/z値がイオンの相対的存在量に対してプロットされ、目に見える「フィンガープリント」が提供される。
(d)HPLC−PDA/MS/ELS(蒸発光散乱検出法)
この手法は、スカベンジングされた減損抽出物の構成成分を検出しかつ定量するために使用される。この手法を用いて、試料を好適な溶媒に溶解し、圧力下、カラムの中をポンプで送液される溶媒混合物を用いてカラム上で分離する。3つの検出器、すなわち前記したような質量分析器と、化合物がUVおよび可視両領域の波長において光を吸収するかどうかを測定するホトダイオードアレイシステムが使用される。
前記各実施例においては、逆相C8HPLCカラム(50mm×2.1mm内径×3.5μm、Waters社製)を取り付けたWaters Integrity(商標)HPLC−PDA/MSシステムを使用した。カラムの中を流れる溶媒の流速は0.35ml/分とし、水90%およびアセトニトリル10%(0.01%トリフルオロ酢酸を含有)から始める直線グラジエントを使用した。6分かけてアセトニトリル100%にし、さらに6.5分間その状態を維持した。
吸収量(ホトダイオードアレイ−PDA)のデータは200〜600nmの範囲で集め、質量スペクトルのデータは71〜600m/zの範囲で集めた。
均等物
前記内容は、現在好ましいとされる本発明の実施形態を詳述したものである。当業者であれば、これら記載内容を考慮して、前記実施形態には実際に多くの修正および変更を加えうることが予想されるであろう。そのような修正および変更も本明細書に添付の請求項の範囲内に含むものとする。

Claims (28)

  1. (a)生薬の第1の試料を提供する工程と、
    (b)極性溶媒を用いて前記試料を抽出して、極性抽出物と非極性残渣とを生成する工程と、
    (c)前記極性抽出物を特徴づける工程と
    を含む、生薬の品質をモニタリングする方法。
  2. 特徴づけに先立って、前記極性抽出物を分画する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記極性溶媒が、
    (a)イオン交換クロマトグラフィーにかけて、イオン性化合物の濃縮抽出物と非イオン性残渣とを生成し、次いで
    (b)工程(a)の前記濃縮抽出物をクロマトグラフィーによって分画して、1つまたはそれ以上のイオン性植物化学物質を含む1つまたはそれ以上の極性画分を生成すること
    によって分画される、請求項2に記載の方法。
  4. クロマトグラフィーによる前記分画が、気−液クロマトグラフィー(GC)を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 気−液クロマトグラフィーにかけられる前に、前記濃縮抽出物を誘導体形成処理する、請求項4に記載の方法。
  6. (i)非イオン性残渣を疎水相互作用させ、または、逆相クロマトグラフィーにかけることにより、前記非イオン性残渣を非イオン種のためにスカベンジングして、糖中のスカベンジングされた減損非イオン性抽出物を生成する工程と、(ii)スカベンジングされた前記抽出物を特徴づけする工程とをさらに含む、請求項3から5のいずれか1つに記載の方法。
  7. 特徴づけに先立って、スカベンジングされた前記抽出物を分画する、請求項6に記載の方法。
  8. スカベンジングされた前記抽出物を、クロマトグラフィーによって分画して、1つまたはそれ以上の非イオン性植物化学物質を含む1つまたはそれ以上のスカベンジングされた画分を生成する、請求項7に記載の方法。
  9. クロマトグラフィーによる前記分画が、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を含む、請求項8に記載の方法。
  10. (i)前記生薬の第2の試料を抽出し、または、非極性溶媒を用いて引き続き前記第1の試料の非極性残渣を抽出して、非極性抽出物を生成する工程と、(ii)前記非極性抽出物を特徴づけする工程とをさらに含む、請求項1から9のいずれか1つに記載の方法。
  11. 特徴づけに先立って、前記非極性抽出物を分画する、請求項10に記載の方法。
  12. (i)前記非極性抽出物を疎水相互作用させ、または、逆相クロマトグラフィーにかけることにより、脂肪およびクロロフィル中の減損抽出物を生成し、そして、(ii)前記減損抽出物をクロマトグラフィーで分画して、1つまたはそれ以上の非極性植物化学物質を含んだ1つまたはそれ以上の非極性画分を生成することによって、前記非極性抽出物を分画する、請求項11に記載の方法。
  13. クロマトグラフィーによる前記分画が、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)および/または気−液クロマトグラフィー(GC)を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記極性および/または非極性抽出物が、
    (a)機能的に、および/または
    (b)物理的に、および/または
    (c)化学的に
    特徴づけされる、請求項1から13のいずれか1つに記載の方法。
  15. 前記機能的特徴づけ(a)が、例えば
    (a)インビボ(in vivo)もしくはインビトロ(in vitro)アッセイ、ならびに/または
    (b)酵素阻害アッセイ(例えば、グリコシダーゼおよび/もしくはリパーゼ阻害)、ならびに/または
    (c)受容体結合アッセイ、ならびに/または
    (d)細胞アッセイ(例えば、細胞複製、細胞−病原体および細胞−細胞相互作用、ならびに細胞分泌アッセイ)、ならびに/または
    (e)イムノアッセイ、ならびに/または
    (f)抗菌作用(例えば、細菌およびウイルスの細胞結合および/または複製)アッセイ、ならびに/または
    (g)毒性アッセイ(例えば、LD50アッセイ)
    から選択されるバイオロジカルアッセイを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記物理的特徴づけ(b)が、
    (a)植物化学物質の定量、および/または
    (b)構成成分の純度の測定、および/または
    (c)分子量(もしくは分子量分布、もしくは複数の異なる植物化学物質構成成分を含む画分の場合、その様々な統計的相関関係)の決定、および/または
    (d)分子式の決定(例えば、核磁気共鳴による)、および/または
    (e)スペクトル解析
    から選択される、請求項14に記載の方法。
  17. 前記スペクトル解析(e)が、
    (e)質量スペクトル(例えば、荷電数当たりの質量(m/z)対存在量)、および/または
    (f)クラマトグラフィーによるデータ(例えば、スペクトル、カラム保持時間、溶離液プロフィール等)、および/または
    (g)ホトダイオードアレイ(PDA)スペクトル(例えば、UVおよび可視両領域における)、および/または
    (h)核磁気共鳴(NMR)スペクトル(1Hおよび/または13CNMRを介して得られるスペクトルデータセット)
    をもたらす、請求項16に記載の方法。
  18. スペクトル解析を、例えばGC−MSおよび/またはHPLC−PDA−MSを使用することによって、抽出物の分画と合体させる、請求項16または17に記載の方法。
  19. 前記化学的特徴づけ(c)が、
    (a)植物化学成分の化学的反応性、ならびに/または
    (b)植物化学成分の溶解性、ならびに/または
    (c)植物化学成分の安定性および融点
    の測定によって行われる、請求項14に記載の方法。
  20. 前記抽出物の分画によって、所定の画分または単離された(実質的に純粋な)植物化学物質が生成される、請求項2から19のいずれか1つに記載の方法。
  21. 前記特徴づけによって植物化学物質プロフィールが作成される、請求項1から20のいずれか1つに記載の方法。
  22. 前記植物化学物質プロフィールを解析して、試料中に1つまたはそれ以上の生物活性主要成分が存在するかどうかを決定する工程をさらに含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記植物化学物質プロフィールを解析して、試料中に1つまたはそれ以上の生物活性マーカーが存在しているかどうかを決定する工程をさらに含む、請求項21または22に記載の方法。
  24. 前記植物化学物質プロフィールを解析して、これが標準規格を満たしているかどうかを決定する工程をさらに含む、請求項21から23のいずれか1つに記載の方法。
  25. 生薬中の生物活性主要成分を同定する方法であって、前記方法が請求項1から20のいずれか1つにおいて特定されている工程を含む方法。
  26. 前記試料が、対象に生薬の試料を投与し、次いで、前記対象から血液試料を抽出することによって得られた血液試料である、請求項25に記載の方法。
  27. 請求項1から24のいずれか1つにおいて特定された方法によって、生薬の品質をモニタリングする工程を含む、生薬調製法。
  28. 請求項27の方法によって得られる生薬。

JP2003572655A 2002-03-06 2003-03-04 生薬の品質をモニタリングする方法 Pending JP2005519273A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB0205186.0A GB0205186D0 (en) 2002-03-06 2002-03-06 Method for monitoring the quality of a herbal medicine
PCT/GB2003/000906 WO2003074147A1 (en) 2002-03-06 2003-03-04 Method for monitoring the quality of a herbal medicine

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005519273A true JP2005519273A (ja) 2005-06-30

Family

ID=9932347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003572655A Pending JP2005519273A (ja) 2002-03-06 2003-03-04 生薬の品質をモニタリングする方法

Country Status (9)

Country Link
US (1) US20060003029A1 (ja)
EP (2) EP1671689A1 (ja)
JP (1) JP2005519273A (ja)
AT (1) ATE392935T1 (ja)
AU (1) AU2003208469A1 (ja)
CA (1) CA2478168A1 (ja)
DE (1) DE60320534T2 (ja)
GB (1) GB0205186D0 (ja)
WO (1) WO2003074147A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009510407A (ja) * 2005-09-28 2009-03-12 沈百▲華▼ 林下山参と栽培人参の微量化学鑑別方法
JP2014016366A (ja) * 2013-10-02 2014-01-30 Tsumura & Co 抑肝散のバイオアッセイ方法

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1781116A4 (en) * 2004-06-04 2009-07-29 Horizon Science Pty Ltd NATURAL SWEETENER
US8021697B2 (en) * 2005-06-03 2011-09-20 Horizon Science Pty. Ltd. Substances having body mass redistribution properties
AU2007299581B2 (en) * 2006-09-19 2011-04-28 Poly Gain Pte Ltd Extracts derived from sugar cane and a process for their manufacture
US20100142442A1 (en) * 2006-10-30 2010-06-10 Nokia Corporation Processing of an emergency session in a wimax network
AU2008310307B2 (en) 2007-10-10 2013-04-18 Langtech International Pty Ltd Method to recover bioactive compounds
KR101769569B1 (ko) * 2009-04-17 2017-08-21 프레지던트 앤드 펠로우즈 오브 하바드 칼리지 영양약학적 및 의약적 산물에 대한 품질 조절 생분석법
US9572852B2 (en) 2011-02-08 2017-02-21 The Product Makers (Australia) Pty Ltd Sugar extracts
CN102641360A (zh) * 2012-05-03 2012-08-22 贵州百花医药股份有限公司 解毒止泻片的制备方法及其质量检测方法
MY171216A (en) 2012-08-28 2019-10-02 The Product Makers Australia Pty Ltd Extraction method
US9119872B2 (en) * 2012-11-26 2015-09-01 M. A. Deepa Garlic formulation and a process for preparing the same for treatment of diabetes
AU2014306366B9 (en) 2013-08-16 2020-03-26 Poly Gain Pte Ltd Sugar cane derived extracts and methods of treatment
CN104849397B (zh) * 2014-02-17 2016-04-27 贵州百灵企业集团制药股份有限公司 一种治疗糖尿病的中药制剂的鉴别方法
RU2614200C1 (ru) * 2015-12-25 2017-03-23 ФЕДЕРАЛЬНОЕ ГОСУДАРСТВЕННОЕ БЮДЖЕТНОЕ ОБРАЗОВАТЕЛЬНОЕ УЧРЕЖДЕНИЕ ВЫСШЕГО ОБРАЗОВАНИЯ "КУБАНСКИЙ ГОСУДАРСТВЕННЫЙ УНИВЕРСИТЕТ" (ФГБОУ ВО "Кубанский государственный университет") Способ установления подлинности и качества зверобоя продырявленного (Hypericum perforatum L.)
CN105738519B (zh) * 2016-02-26 2018-03-06 辽宁中医药大学 一种基于量效色卡的气滞胃痛颗粒抗溃疡质量控制方法
US20180209900A1 (en) * 2017-01-20 2018-07-26 Western New England University System and method of inferring the quality level of medicines

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5021427A (en) * 1988-12-23 1991-06-04 The Board Of Regents, The University Of Texas System Novel pyrrolizidine alkaloid
US6113907A (en) * 1997-04-15 2000-09-05 University Of Southern California Pharmaceutical grade St. John's Wort
AU1956299A (en) * 1998-01-12 1999-07-26 Her Majesty In Right Of Canada As Represented By The Minister Of Agriculture And Agri-Food Canada A process for the isolation, recovery and purification of non-polar extractives
US6054047A (en) * 1998-03-27 2000-04-25 Synsorb Biotech, Inc. Apparatus for screening compound libraries
GB0205182D0 (en) * 2002-03-06 2002-04-17 Molecularnature Ltd Process for extracting polar phytochemicals

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009510407A (ja) * 2005-09-28 2009-03-12 沈百▲華▼ 林下山参と栽培人参の微量化学鑑別方法
JP2014016366A (ja) * 2013-10-02 2014-01-30 Tsumura & Co 抑肝散のバイオアッセイ方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1478448B1 (en) 2008-04-23
US20060003029A1 (en) 2006-01-05
GB0205186D0 (en) 2002-04-17
DE60320534D1 (de) 2008-06-05
CA2478168A1 (en) 2003-09-12
EP1478448A1 (en) 2004-11-24
DE60320534T2 (de) 2009-06-04
ATE392935T1 (de) 2008-05-15
AU2003208469A1 (en) 2003-09-16
WO2003074147A1 (en) 2003-09-12
EP1671689A1 (en) 2006-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005519273A (ja) 生薬の品質をモニタリングする方法
Kubeczka History and sources of essential oil research
Patil et al. An advancement of analytical techniques in herbal research
Kamboj Analytical evaluation of herbal drugs
EP1478447B1 (en) Process for extracting polar phytochemicals
Sang et al. An approach for extraction, purification, characterization and quantitation of acylated-anthocyanins from Nitraria tangutorun Bobr. fruit
Liu et al. Preparative isolation of 1, 1‐diphenyl‐2‐picrylhydrazyl inhibitors from Ribes himalense using medium‐pressure and two‐dimensional reversed‐phase/reversed‐phase liquid chromatography guided by an online HPLC‐1, 1‐diphenyl‐2‐picrylhydrazyl assay
Zhu et al. Nanographite-assisted matrix solid phase dispersion microextraction of active and toxic compounds from complex food matrices using cyclodextrin aqueous solution as elution solvent
WO2003074144A2 (en) Process for scavenging phytochemicals
WO2003074145A1 (en) Process for extracting non-polar phytochemicals
Zhao et al. Supercritical fluid extraction for the separation of organochlorine pesticides residue in Angelica sinensis
Gerbeth et al. Determination of myrtucommulone from Myrtus communis in human and rat plasma by liquid chromatography/tandem mass spectrometry
Prakash To perform Gas chromatography and Mass spectroscopy (GC-MS) analysis of Achyranthes aspera L. leaf extract
Waksmundzka-Hajnos et al. Overview of the field of TLC in phytochemistry and the structure of the book
Kumar et al. Efficient protocols of extraction, isolation and structural determination of active compounds from medicinal plants
Gujrati et al. Importance of Chromatography Techniques in Phytomedicine Research
Szöke et al. QUALITY REQUIREMENTS FOR HERBAL DRUGS; ANALYTICAL METHODS
Celeghini et al. Evaluation of Artemisia annua L. clean-up methods for artemisinin quantification by HPLC
Rispail et al. Secondary metabolite profiling
CN113201037B (zh) 一种化合物及含有所述化合物的仙茅标准汤剂
JP2005114381A (ja) アクテイン定量法
Ofori Development Of A Reverse-Phase Hplc Method for the Quantification of Cryptolepine in the Dry Roots of Cryptolepis Sanguinolenta.
Orabueze et al. Techniques in Phytochemotaxonomy
Shenkutie IASR Journal of Medical and Pharmaceutical Science
Zhang et al. A novel storage and extraction method using solid-phase adsorption and ultrasonic-assisted nebulization extraction coupled to solid phase extraction

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081008

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090210

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090408

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090415

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091110