JP2005518845A - 蝸牛インプラント装置における薬液送給システムのためのコネクタ - Google Patents

蝸牛インプラント装置における薬液送給システムのためのコネクタ Download PDF

Info

Publication number
JP2005518845A
JP2005518845A JP2003570935A JP2003570935A JP2005518845A JP 2005518845 A JP2005518845 A JP 2005518845A JP 2003570935 A JP2003570935 A JP 2003570935A JP 2003570935 A JP2003570935 A JP 2003570935A JP 2005518845 A JP2005518845 A JP 2005518845A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cochlear implant
connector
lumen
carrier member
implant electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2003570935A
Other languages
English (en)
Inventor
レナルズ トーマス
パスシェ ゲルリット
ストエヴァー ティモ
Original Assignee
コークリア リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by コークリア リミテッド filed Critical コークリア リミテッド
Publication of JP2005518845A publication Critical patent/JP2005518845A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/02Details
    • A61N1/04Electrodes
    • A61N1/05Electrodes for implantation or insertion into the body, e.g. heart electrode
    • A61N1/0526Head electrodes
    • A61N1/0541Cochlear electrodes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F11/00Methods or devices for treatment of the ears or hearing sense; Non-electric hearing aids; Methods or devices for enabling ear patients to achieve auditory perception through physiological senses other than hearing sense; Protective devices for the ears, carried on the body or in the hand
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M25/00Catheters; Hollow probes
    • A61M25/0043Catheters; Hollow probes characterised by structural features
    • A61M2025/0063Catheters; Hollow probes characterised by structural features having means, e.g. stylets, mandrils, rods or wires to reinforce or adjust temporarily the stiffness, column strength or pushability of catheters which are already inserted into the human body
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M2210/00Anatomical parts of the body
    • A61M2210/06Head
    • A61M2210/0662Ears
    • A61M2210/0668Middle ear
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/14Infusion devices, e.g. infusing by gravity; Blood infusion; Accessories therefor
    • A61M5/142Pressure infusion, e.g. using pumps
    • A61M5/14244Pressure infusion, e.g. using pumps adapted to be carried by the patient, e.g. portable on the body
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/14Infusion devices, e.g. infusing by gravity; Blood infusion; Accessories therefor
    • A61M5/142Pressure infusion, e.g. using pumps
    • A61M5/14244Pressure infusion, e.g. using pumps adapted to be carried by the patient, e.g. portable on the body
    • A61M5/14276Pressure infusion, e.g. using pumps adapted to be carried by the patient, e.g. portable on the body specially adapted for implantation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/18Applying electric currents by contact electrodes
    • A61N1/32Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents
    • A61N1/36Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents for stimulation
    • A61N1/36036Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents for stimulation of the outer, middle or inner ear
    • A61N1/36038Cochlear stimulation

Abstract

移送されてくる生物活性流体を収容するチャンバ又はルーメン(14)を有する細長い電極キャリヤ部材(10)と、このチャンバ(14)に流体連通する流体移送コネクタ(50)とを具え、この流体移送コネクタ(50)により生物活性流体をキャリヤ部材の外部位置、例えば、リザーバ(23)からチャンバ(14)に移動することができるようにした蝸牛インプラント電極装置。

Description

本発明は、蝸牛インプラントシステムに使用するコネクタに関するものである。
補聴器および蝸牛インプラントは、聴覚障害者に対して聴覚を回復させるのに有用であることが分かってきている。
蝸牛の基本的構造は損なわれておらず、有毛細胞も蝸牛流体の機械的振動を感知し、またこの機械的振動を脳によって音として検出される神経インパルスに変換することができる軽度の聴覚損失の場合、補聴器が使われるのが一般的である。このような補聴器は、個人によって普通に聞き取られる音を増幅するのが一般的であり、この個人には、この音を正常な聴者が感ずるのと少なくともほぼ同等のレベルで感ずる。
蝸牛流体の機械的振動を電気信号に変換することができないほど蝸牛の有毛細胞が損傷を受けている場合、従来の補聴器は効き目がない。このような深刻なあるいは全面的な聴覚損失がある状況に対して、冒された個人の聴覚機能を回復するために蝸牛インプラントが開発された。このようなインプラントとしては、米国特許第4,532,930号明細書に記載されている。参考までにこの内容を説明すると、この蝸牛インプラントは、有毛細胞の役割をバイパスし、発声および周囲の環境音を表す直接電気的刺激を蝸牛の神経に伝達し、このような電気信号によって発生した神経インパルスを脳に送り、音として認識させる。この電気的刺激は、電極アレイによって蝸牛ないの選択した神経部位に伝送し、これら電極は、嵌植した刺激装置(スティミュレータ)に電気的に接続し、また電極キャリヤ部材に取り付ける。
従来は、嵌植したスティミュレータは、外部音源プロセッサ装置からの符号化された音信号を受取り、この符号化信号からスティミュレータは適切な電気的刺激を電極キャリヤ部材における適切な電極に供給し、対応の音を再生させる。嵌植したスティミュレータには電子回路およびスイッチを設け、同時的にもしくは極めて瞬時の連鎖として刺激を多数の電極に送給し、詳細な音の知覚を生ずるようにしている。
外部音源プロセッサは、無線周波数(RF)のような経皮的リンクを介して、符号化信号を嵌植したスティミュレータに供給し、この符号化信号は、外部マイクロフォンによって検出される周囲の音を直接表す。外部マイクロフォンは、外部音源プロセッサに取り付けるか、または外部音源プロセッサから遠隔の位置に離して配置し、適当なリンクを介して接続する。
技術的進歩が続くことによって、ユーザーの頭部ないに全体的に嵌植することができ、また外部の環境音を検出できるマイクロフォンを内蔵するシステムも可能になってきている。このようなシステムにおいて、音源プロセッサもユーザーの頭部ないに嵌植し、従来の上述したシステムと同様な方法で音信号を処理するようになってきた。
このようなシステムにおいて、音源プロセッサの基本的機能は、マイクロフォンからの音声信号を収集し、インプラントに対する刺激情報を含む信号を生成する特別な発声符号化手法にしたがって、収集した音声信号を処理する。初期のころの発声符号化手法においては、プロセッサは、信号(例えば、発声)に存在する重要な音を認識し、電気刺激のパターンとしてエンコードしようとしていた。最近の手法では、プロセッサによってあらかじめ予想される型に嵌め込もうとする試みをせずに、音声信号におけるスペクトルおよび即時的情報のフルレンジをユーザーに提供するようになってきた。
蝸牛インプラントを嵌植した嵌植者の大部分は、読唇術を使用することなく、会話の発声を大部分理解できる。このことは、大人の嵌植者における耳が聞こえなくなった時点と嵌植時との間隔が短い場合にのみ当てはまる。より重要なことは、子供に関しては、蝸牛嵌植で最良の結果が可能になるのは極めて限定された期間のみであることを研究で示唆されており、したがって、できるだけ早期に嵌植を行わなければならないことが分かってきた。蝸牛インプラントの成功事例があるにもかかわらず、比較できる症例を比較しても、成功のレベルには変動があることを研究は示している。
個人差があることの一つの断定的な説明として、らせん神経節細胞の多くが嵌植時に嵌植者の蝸牛に依然として存在していることが挙げられる。例えば、耳が聞こえなくなったとき、先ず、有毛細胞が失われていること、つぎに聴覚神経の周辺突起(樹状突起)が退化していることが分かる。
完全に調査したわけではないが、調査によると、この状態を放っておくと、蝸牛軸に位置する聴覚神経の細胞本体に存在するらせん神経節細胞(SGC)の損失を招くことを示唆している。
蝸牛インプラントの性能を向上させる一つの提案として、らせん神経節細胞損失を積極的に阻止するものがある。最近では、耳が聞こえなくなったときに、らせん神経節細胞を保護して聴覚神経における刺激を感知できるユニットの数を保存する効果を示す化学物質が発見された。これらいわゆる神経組織栄養素(NFs)は広範囲の異なる物質があり、例えば、GDNF,BDNF,NT‐3,FGF,LIF,または他の栄養素がある。
薬剤を蝸牛内に送給して所要の治療結果を得るため、米国特許第6,309,410号で提案されているのもがある。この特許においては、専用薬剤送給チャンネルを電極キャリヤの機構に組み込んだ蝸牛インプラント電極の設計が記載されている。この特許に記載されたシステムは、キャリヤの長さにわたり延在するチャンネルを設け、このチャンネルを薬剤送給ポンプまたはシリンジに接続し、キャリヤを通して薬剤を送給することができるようにしている。このような設計は、この付加的な薬剤送給チャンネルを収容しかつ製造しなければならないため、キャリヤ寸法を大きく肥大化させ、設計が複雑になる。付加的な電極位置決め装置を使用し、キャリヤを蝸牛軸壁に対する所定位置に押し込む場合、このようなシステムは、蝸牛内の利用できる空間に迅速に装填しなければならず、したがって、蝸牛の繊細な構造を傷付ける可能性があるシステムとなり、装置の断面積が増大しているため、挿入深さが限定されるものとなる。
本件出願人は、上述のような市販されている他の製品のような付加的な空間内装填位置決め素子を使用することなく、蝸牛内壁に近接した最終嵌植位置に位置決めすることができる蝸牛インプラント電極アレイを開発した。このインプラント電極アレイは、蝸牛の自然な形状に極めて近似する湾曲形状にあらかじめ形成し、キャリヤの本体には内部に延在するルーメンを形成している。アレイは、ルーメン内に探針素子を挿入することによって真っ直ぐな状態にし、この状態を保持しておく。嵌植後に、探針を完全に抜き取り、電極アレイが弛緩し、蝸牛の曲率にマッチする形状に復元し、蝸牛の内壁に近接するまた所望の刺激部位に近接する最終位置をとる。この設計は、米国特許第6,421,569号に記載されてることを参考までに述べる。
本発明は、蝸牛に所望の生物活性物質を送給する改良したシステムを得ることを目的とする。
本明細書中に掲げる文献、動作、材料、装置、物品等の議論は、単に本発明を説明するためのものであることを理解されたい。これらの事項は従来技術の一部をなすもので、本件出願の各特許請求の範囲の優先日前にオーストラリアに存在するような事項は、当業者の共通する一般認識であり、容認されるべきものではない。
直線化探針を収容するルーメンを設けることは、電極アレイに貫通するチャンネルを提供し、この電極アレイは、探針を抜き出した後に蝸牛に薬剤を送給することができ、専用薬剤投与チャンネルを付加することは不要である。このようにルーメンを補助的に使用することは、電極アレイの製造を簡素化し、製造工程に僅かな変更を加えるだけで改善された結果を得ることができる。
本発明の第1の発明は、第1外部位置と、蝸牛インプラント電極装置の細長の電極キャリヤ部材ないの第2の位置との間で生物活性流体を移動する流体移送装置である。
本発明の第2の発明は、蝸牛インプラント電極組立体装置において、
送給される生物活性流体を収容するチャンバもしくはルーメンを有する細長の電極キャリヤ部材と、
前記チャンバもしくはルーメンに流体連通し、生物活性流体を前記電極キャリヤ部材の外部位置から前記チャンバに移動することができる流体移送装置と
を具えたことを特徴とする。
本発明の第3の発明は、嵌植者の蝸牛の少なくとも通路に生物活性流体を送給する送給装置において、
移送される生物活性流体を収容するチャンバもしくはルーメンを有する細長いキャリヤ部材を有する蝸牛インプラント電極装置と、
ポンプと、
流体を収容するチャンバもしくはルーメンと、このチャンバもしくはルーメンの外部位置との間で流体連通し、外部位置からキャリヤ部材ないの流体収容チャンバもしくはルーメンにポンプによって生物活性流体を移動することができる流体移送装置と
を具えたことを特徴とする。
これら発明の第1の実施例においては、流体移送装置は、外部位置から延びる第1パイプと、チャンバもしくはルーメンから延びる第2パイプまたはチャンバもしくはルーメンのオリフィスとを相互接続しうるコネクタを有する。さらに他の実施例においては、コネクタは、リザーバの開口もしくはポンプの出口を、第2パイプ、またはキャリヤ部材のチャンバもしくはルーメンの開口に相互接続する。
コネクタは、第1パイプ、リザーバの開口、またはポンプの出口に密封接続可能な第1部分を有する。さらに、コネクタは、第2パイプ、キャリヤ部材のチャンバもしくはルーメンの開口に密封接続可能な第2部分を有する。好適な実施例においては、、コネクタの第1部分および第2部分を互いに異なる外径にする。好適な実施例においては、第1部分の外径を第2部分の外径よりも大きくする。第1部分の外径は、第2部分の外径の約2倍とすることができる。さらに、第1部分の外径を第2部分の外径の1〜4倍の大きさ、より好適には、約2.6倍の大きさとする。
他の好適な実施例においては、第1部分の外径を、第1部分の長さの少なくとも大部分にわたりほぼ一定にする。さらに、第2部分の外径を、第2部分の長さの少なくとも大部分にわたりほぼ一定にする。コネクタの外径は、第2部分の外径から第1部分の外径まで外方に向かって段を付けると好適であり、コネクタの外面に段差を設ける。コネクタの外面の段差は、コネクタの長手方向軸線に対して直交するとすることができる。他の実施例においては、外面の段差は截頭円錐形状にすることができる。他の形状にすることもできる。
好適な実施例においては、第1部分の外径を、第1パイプの内径、またはリザーバの開口、またはポンプ出口の内径よりも大きくする。さらに、第2部分の外径を、第2パイプの内径、キャリヤ部材のチャンバもしくはルーメンの開口よりも大きくする。このように第1部分および第2部分の外径を大きくすることにより、使用にあたり、コネクタを流体移送装置の所定位置に維持するとき、コネクタの第1部分および第2部分で生ずる摩擦掛合を確実にする。この摩擦掛合は、流体がコネクタを経て移送されるとき、生物活性流体の漏れが全くないもしくはほとんどないようにするすると好適である。
更に、好適な実施例においては、第1部分の外方端部に隣接する第1部分領域に截頭円錐形状の表面を設け、第1部分の直径が外方端部に向かってテーパを有するようにする。第2部分の外方端部に隣接する第2部分領域に截頭円錐形状の表面を設け、第2部分の外径が外方端部に向かってテーパを有するようにする。各外方端部は、比較的鋭利ではない角度にし、コネクタの対応部分に掛合するパイプ、出口、または開口を損傷しないようにする。
第1部分および第2部分の少なくとも一方の外面には、1個またはそれ以上の溝を形成し、コネクタと、このコネクタに接続されるパイプ、開口または出口との間の摩擦掛合を向上し得るようにする。
さらに、他の好適な実施例においては、コネクタは、第2部分および第2部分の各外方端部間に貫通するルーメンを有するものとする。好適な実施例においては、ルーメンは、ルーメンの長さにわたりほぼ一定の内径にするものとする。他の好適な実施例においては、ルーメンは、第2部分の外径の約50%の内径を有するものとする。
好適な実施例においては、コネクタのルーメンは、約150ミクロンの内径を有するものとする。第1部分の外径は、約800ミクロンとする。第2部分の外径は、約300ミクロンとする。コネクタの長さは約8mmとする。コネクタは、生物共存性材料から形成すると好適である。一つの実施例において、コネクタは、金属または合金、例えば、プラチナ、またはステンレススチールから形成する。他の実施例においては、コネクタは、プラスチックまたはセラミック材料から形成する。
他の実施例においては、コネクタのルーメンは、コネクタ内部を通過し、キャリヤ部材に達する剛性素子または直線化素子を収容し得るようにする。
一つの実施例においては、第1パイプ、リザーバ開口、またはポンプ出口を、コネクタの第1部分に着脱自在に取り付けることができるようにする。他の実施例においては、第2パイプ、またはキャリヤ部材のチャンバもしくはルーメンの開口を、コネクタの第2部分に着脱自在に取り付けることができるようにする。一つの実施例において、第2部分は、第2パイプ、装置の製造中または梱包工程中またはその双方でキャリヤ部材のチャンバもしくはルーメンの開口に掛合しておき、この状態で使用準備段階の外科医に供給する。この構成において、例えば、探針のような剛性化もしくは直線化素子も装置内にあらかじめ梱包し、コネクタ内に貫通させキャリヤ部材に達するようにしておく。
さらに他の実施例においては、装置の外科的嵌植手術中に、コネクタの第1部分を、第1パイプ、リザーバの開口、ポンプの出口に掛合させることができる。このような掛合は、外科医が第1パイプ、開口または出口を第1部分の外面上に滑り込ませ、両者間の摩擦掛合が確実になるようにする。探針のような剛性化もしくは直線化素子を装置内に梱包しておく場合、第1パイプ、開口または出口をコネクタの第1部分に掛合する前にキャリヤ部材を蝸牛内に嵌植し、探針を抜き出すようにすると好適である。
上述したように、第1部分および第2部分の各外面をパイプ、表面または開口と摩擦掛合する場合、第1及び/又は第2のパイプを、コネクタの対応する外方端部でコネクタのルーメンに挿入し、このルーメンの表面に摩擦掛合することができる。
一つの実施例においては、第1パイプを、リザーバからコネクタの第1部分側に延在させる。リザーバは、蝸牛インプラント装置を嵌植する嵌植者内に埋め込むことができるようにする。一つの実施例においては、リザーバは、嵌植者の側頭骨内に埋め込むことができる。この実施例においては、ポンプを使用し、リザーバから流体を引き出し、コネクタを経てキャリヤ部材の収容位置まで送給するようにする。このようなポンプも嵌植者の側頭骨内に埋め込むことができる。他の実施例として、ポンプを柔らかい組織内に埋め込むことができる。他の実施例においては、リザーバ及び/又はポンプを必要なとき、嵌植者から取り出すことができるようにする。例えば、リザーバは、生物活性流体を連続的にキャリヤ部材の収容位置に送給できるようにするため交換または再充填する必要があるからである。他の実施例においては、経皮接続部を有して人体の外部に装着するポンプを使用することができる。
他の実施例において、第1パイプをポンプからコネクタの第1部分側に延在させる。一つの実施例において、ポンプを柔らかい組織内に埋め込むことができる浸透圧(オズモティック)ポンプとすることができる。他の実施例において、ポンプは埋め込み可能で再充填できる電気‐機械的ポンプとすることができる。さらに他の実施例においては、ポンプを所要に応じて移植者から取り出すことができるようにする。例えば、ポンプは、キャリヤ部材の収容位置に生物活性流体を連続的に移送することができるようにするため、交換および再充填する必要があるからである。
さらに他の実施例においては、第2パイプは、コネクタの第2部分から少なくともキャリヤ部材まで延在させる。好適な実施例においては、第1パイプはコネクタの第2部分側からキャリヤ部材内のルーメンの開口まで延在させ、ルーメンをキャリヤ部材内の流体収容位置として使用できるようにする。
一つの実施例においては、キャリヤ部材のルーメンは、キャリヤ部材の長さの少なくとも一部分にわたりキャリヤ部材に延在させる。他の実施例においては、ルーメンをキャリヤ部材の長さの大部分にわたりキャリヤ部材内に延在させる。他の実施例においては、第2パイプをキャリヤ部材の本体に一体形成することができる。
本明細書で定義するキャリヤ部材のルーメンの特徴は、第2パイプがコネクタの第2部分をルーメンの開口部に相互接続するか、または第2部分をキャリヤ部材のルーメンの開口に直接接続するかにある。
他の実施例においては、キャリヤ部材は、嵌植者の蝸牛内に挿入できる先導端部と、この先導端部から末端側の尾端部とを有する。この実施例において、ルーメンは、尾端部におけるもしくは尾端部に隣接する開口から先導端部もしくは先導端部に隣接する位置まで延在させる。
細長のキャリヤ部材は複数個の電極を取り付けるものとすると好適である。一つの実施例においては、電極は長手方向のアレイとして取り付ける。各電極は、各電極をキャリヤ部材の尾端側に戻る少なくとも1個のワイヤ、好適には、少なくとも2個のワイヤを有するものとする。
細長のキャリヤ部材は、弾性を有する可撓性の材料から形成すると好適である。一つの実施例においては、キャリヤ部材は形状記憶のプラスチック材料から形成することができる。
好適な実施例においては、キャリヤ部材の向きは、先ず蝸牛開口術により蝸牛に挿入するときは、ほぼ真っ直ぐな状態であるのが好ましい。より好適には、嵌植する向きを直線的にする。嵌植が完了した後、キャリヤ部材は、人体の蝸牛の鼓室階の自然のらせん形状に整合するらせん湾曲形状をとるようにするのが好ましい。キャリヤ部材は、らせん形状にあらかじめ形成し、嵌植前の装置の製造および梱包中には真っ直ぐな状態にする。
好適な実施例においては、細長のキャリヤ部材は適当な生体共存性材料から形成する。一つの実施例においては、この生体共存性材料は、例えば、可撓性のシリコーンエラストマーである「Silastic(登録商標)」のようなシリコーンとすることができる。SilasticMDX4‐4210は、細長部材の形成に使用する適当なシリコーンの一つの例である。他の実施例においては、細長のキャリヤ部材は、ポリウレタンまたは類似の材料から形成することができる。
蝸牛インプラント電極装置は、蝸牛開口術によりキャリヤ部材に初期挿入する前もしくは挿入中にキャリヤ部材に少なくともほぼ直線的状態をとらせるようにする少なくとも1個の剛性化もしくは直線化素子を有するものとすると好適である。この剛性化もしくは直線化素子は、装置の製造中に位置決めしておき、直線化しておく。さもないと、渦巻き状に湾曲した形状をとることになる。上述したように、剛性化素子は、コネクタのルーメン内に挿通することができる。
剛性化もしくは直線化素子は、キャリヤ部材の材料よりも相当剛性が高い材料により形成するのが好ましい。
剛性化もしくは直線化素子は、非生体再吸収材料から形成するのが好ましい。この実施例においては、剛性化もしくは直線化素子は、金属製もしくはプラスチック製の探針(スタイレット)により構成することができる。この探針は、細長のキャリヤ部材の長さの少なくとも一部分、好適には、大部分にわたり、ルーメン内に挿通することができる。一つの実施例においては、探針は、上述したように、キャリヤ部材の流体収容位置として機能し得るルーメンに挿通する。
一つの実施例においては、探針は、金属または合金のような生体共存性材料から形成することができる。好適な実施例においては、金属製の探針はプラチナから形成する。
ルーメンは、円筒形断面もしくは他の断面形状を有するものとすることができる。一つの実施例として、ルーメンは約180ミクロンの直径を有するものとすると好適である。金属製探針を使用する場合、探針は、尾端部におけるもしくは尾端部に隣接する開口から突出させ、キャリヤ部材の挿入作業中に探針を操作したり、ルーメンから抜き出したりすることができるようにする。
細長のキャリヤ部材における流体収容位置として作用するときのルーメンは、細長部材内の生物活性流体のリザーバとしても作用する。一つの実施例として、キャリヤ部材は、リザーバ内にある生物活性流体がルーメンから細長キャリヤ部材の包囲材料にしみ出て、実質的に生物活性流体を作用させる所望部位に近接する部材の外面に移行することができる材料により形成することができる。他の実施例においては、細長部材は、1個またはそれ以上の流体出口経路を有するものとし、流体がルーメンおよび細長キャリヤ部材から生物活性流体を作用させる所望部位に近接する位置に流出できるようにする。
各流体出口経路にバルブを設け、このバルブにより流体がルーメンから流出できるが、細長キャリヤ部材の外部から細長キャリヤ部材の内部のルーメン内に流体が逆流するのを防止するようにすることができる。
他の実施例においては、生物活性流体は、一種類またはそれ以上の神経組織栄養素を有するものとする。好適な実施例においては、この神経組織栄養素は、GDNF,BDNF,NT‐3,FGF,LIFからなるグループから選択することができる。
さらに、本発明は、蝸牛インプラント電極装置は、
人体の蝸牛の鼓室階に挿入し得るあらかじめ湾曲した細長い可撓性キャリヤ部材と、
前記可撓性キャリヤ部材の表面に露出する複数個の電極接点と、
可撓性キャリヤの長さの少なくとも一部分にわたり可撓性キャリヤ部材に貫通するルーメンと、
前記可撓性キャリヤ部材のルーメン内に位置決めすることができ、この可撓性キャリヤ部材を蝸牛内に挿入する前および挿入中に、可撓性キャリヤを少なくともほぼ直線形状にする剛性素子と
を具え、前記ルーメンから前記剛性素子を抜き出すことにより、ルーメンを薬剤送給チャンネルとして使用できるようにしたことを特徴とする。
この発明において、上述の他の発明につき説明した電極装置の特徴を有する。さらに、ルーメンは本明細書で定義したコネクタに接続することができる。
嵌植した後、キャリヤ部材の電極は、スティミュレータから刺激信号を受けるようにするのが好ましい。このスティミュレータは、電気的リード線によって細長キャリヤ部材に電気的に接続するのが好ましい。このリード線は、細長キャリヤ部材に取り付けたアレイの各電極から延びる1個またはそれ以上のワイヤを有するものとすることができる。
一つの実施例として、このリード線は、細長キャリヤ部材からスティミュレータもしくはこのスティミュレータのハウジングまで延在するものとすることができる。一つの実施例として、リード線は、電気的コネクタなしに、スティミュレータのハウジングの外部まで連続し、電極から延びるワイヤをスティミュレータに接続するに必要とされる連続的なものとすることができる。この構成の利点は、装置を嵌植する外科医が電極から延びるワイヤとスティミュレータから延びるワイヤとを電気的に接続する必要がない点である。
スティミュレータは、嵌植者に埋め込むことができるハウジング内に配置すると好適である。スティミュレータのハウジングは、乳様突起の後方で耳の後ろの骨にある窪みに埋め込むと好適である。
嵌植するとき、ハウジングにはスティミュレータの他にレシーバユニットも設けておくのが好ましい。レシーバユニットは、コントローラからの信号を受信し得るようにするとよい。コントローラは、使用にあたり、嵌植者の人体の外部に取り付け、信号が嵌植者の皮膚から経皮的に伝送させるようにする。
信号は、コントローラからレシーバユニットに、またはその逆に伝送されるようにすると好適である。レシーバユニットは、人体外部に装着した対応のトランスミッタからの無線周波数(RF)信号を受信するレシーバコイルを有するものとすることができる。無線周波数信号は、周波数変調信号により構成することができる。上述のレシーバコイルは、信号を受信するトランスミッタコイルに信号を伝送することだできるようにすると好適である。
トランスミッタコイルは、コイル内もしくはコイルに対する他の任意の位置に取り付けた吸着マグネットによって、埋め込んだレシーバコイル位置に隣接する所定位置に保持するのが好ましい。
外部コントローラは、マイクロフォンによって出力される信号を受信するスピーチプロセッサを有するものとすることができる。使用中、マイクロフォンは、嵌植者の耳片に装着するのが好ましいが、他の適当な位置、例えば、嵌植者の衣服のラペルに装着することもできる。スピーチプロセッサは、マイクロフォンによって検出した音を、例えば、蝸牛インプラント装置様に開発されているアルゴリズムのような所定のアルゴリズムにしたがって、一連の電気的刺激にコード化する。コード化したシーケンスは、トランスミッタおよびレシーバコイルを使用して埋め込んだスティミュレータ/レシーバユニットに伝送される。埋め込んだスティミュレータ/レシーバユニットは、FM信号を復調し、選択したスピーチ符号化手法に一致するアルゴリズムによって電気的パルスを適切な電極に割り当てる。
外部コントローラは、さらに、電源を有するものとする。電源は、1個またはそれ以上の再充電可能なバッテリにより構成することができる。トランスミッタコイルおよびレシーバコイルを使用し、埋め込んだスティミュレータ/レシーバユニットおよび電極アレイに経皮的誘導によって電力を供給することができる。
インプラント装置は、外部コンポーネントに依存するが、他の実施例として、マイクロフォン、スピーチプロセッサおよび電源を有するコントローラを埋め込み可能にすることもできる。この実施例においては、コントローラは、密封ハウジング内もしくはスティミュレータに使用されるハウジング内に収容することができる。
さらに、本発明は、嵌植者の蝸牛に生物活性流体を送給する方法において、上述のような移送装置を嵌植者内に埋め込むステップを有することを特徴とする。
つぎに、添付図面につき本発明の好適な実施例を説明する。
発明の好適な実施の態様
本発明の特徴を説明する前に、図1につき既知の蝸牛インプラント装置の一つのタイプの構造を簡単に説明する。
既知の蝸牛インプラントは、2個の主要構成部材、すなわち、スピーチプロセッサ9を有する外部コンポーネントと、嵌植したレシーバおよびスティミュレータ(受信および刺激)ユニット2を有する内部コンポーネントとよりなるのが一般的である。外部コンポーネントはマイクロフォン7を有する。スピーチプロセッサ9は、図示の例では、外耳1の背後に装着することができる構成および配置とする。代案としては、体に装着するものがある。スピーチプロセッサ9には、トランスミッタコイル4を取り付け、このトランスミッタコイル4によって電気信号を無線周波数(RF)リンクを介して嵌植したユニット2に伝送する。
この嵌植したコンポーネントは、パワーとデータをトランスミッタコイル4から受けるレシーバコイル3を有する。ケーブル41を嵌植したレシーバおよび刺激ユニット2から蝸牛30に延在させ、電極アレイ20で終端させる。このようにして受信した信号は、アレイ20によって頭蓋底薄膜8および蝸牛30内の神経細胞に加わり、聴覚神経9を刺激する。このような装置の動作は、米国特許第4532930号に記載されている。
本発明の一実施例である蝸牛インプラント電極装置10を図4に示す。この装置は、所要に応じ、本明細書内でも説明するコネクタに接続して使用することができる。
図示の蝸牛インプラント電極装置10は、図1に示すスティミュレータユニット2のようなスティミュレータ/レシーバのハウジングまで戻って延在する電気的リード線41を有する。本発明の場合、各電極12は、各電極に電気的に接続しかつ各電極からリード線41を経てスティミュレータ/レシーバユニットに戻る1個又はそれ以上のワイヤ(図示せず)を有するものと理解されたい。
蝸牛インプラント電極装置10は、細長の電極キャリヤ部材11を有し、この電極キャリヤ部材11には複数個の電極12を取り付ける。図面を分かり易くするため、図4に示す電極12は、必ずしも縮尺どおりには示さない。図4に示すよりも多い数の電極を設けることもできる。電極12は、分かり易くするため、図5には示さない。図示の電極キャリヤ部材11は、ニュークレアス24コンツアー「Nucleus 24 Contour」タイプ(オーストラリア、シドニーのコクリア(Cochlear)社製)の電極アレイの特徴を数多く有するものとすることができる。このようなアレイは、鼓室階内の蝸牛軸に近接するよう自己巻回性を有するよう設計する。このアレイは、米国特許第6,421,569号明細書により詳細に記載されている。
図示の細長の電極キャリヤ部材11は、形状記憶の弾性的な可撓シリコーン(例えば、登録商標の「シラスティック」)で実現でき、人体の蝸牛30の鼓室階31に挿入するのに適した湾曲した形状となるようにする。弛緩状態で湾曲した形状をとるのが常態である装置を示したが、本発明は、弛緩した状態で真っ直ぐな形状となるのが常態の装置を使用することもできる。
細長の電極キャリヤ部材11は、装置10の挿入の際に蝸牛30内に最初に挿入される第1端部すなわち、先端部13を有する。
図示の電極キャリヤ部材は、滑らかな材料の外層16を有する。この滑らかな材料は、ポリアクリル酸(PAA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ乳酸(PLA)、およびポリグリコール酸(PGA)よりなるグループから選択することができる。この滑らかな材料は、電極キャリヤ部材11を蝸牛30内に嵌植したら比較的迅速に吸収されるものとすると好適である。電極キャリヤ部材11は、図4に示す外層16なしで使用することもできる。
図4に示すように、蝸牛30内に装置10を挿入する前に、ルーメン(内腔)14にほぼ直線的なプラチナス製の探針15を配置する。図示の実施例では、探針15は、シリコーン製の細長い電極キャリヤ部材11を直線状態に保持するに十分な剛性を有するものとする。探針は、約180ミクロンの直径を有し、電極キャリヤ部材11の先端部13に近接するものとすることができる。
図示の実施例では、細長い電極キャリヤ部材11は、一種類又はそれ以上の医薬物質または生物活性物質を蝸牛30に送給するシステムとしても機能するようにする。この点に関して、細長い電極キャリヤ部材は、一種類またはそれ以上の神経組織栄養素、例えば、GDNF,BDNF,NT‐3,FGF,LIF,または他のこのような成分のうちの一種類もしくはそれ以上の成分よりなる生物活性流体を送給し得るようにすると好適である。
図示の実施例では、ルーメン14は、探針を収容する作用の他に、一種類もしくはそれ以上の医薬物質または生物活性物質を構成する、あるいは一種類もしくはそれ以上の医薬物質または生物活性物質を含む流体のチャンバ、もしくはリザーバとしても使用することができる。図5に示すように、ルーメン14は、ポンプ23と流体連通する。ポンプ23は、移植者の皮下に配置することができ、必要に応じて装着可能または交換可能にすることができる。図示のポンプは、浸透性(オズモティック)ポンプとする。人体に適用するこのようなポンプを使用することは規制上の承認を必要とするが、適当な変更を加えることによって使用可能なポンプの例として、アルゼット(Alzet)ミニ‐オズモティックポンプ(米国カリフォルニア州、パロアルトのアルザ(Alza)社製モデル2002)がある。
ポンプ23の出力と電極キャリヤ部材11のルーメン14の開口部17との間に流体連通を行うコネクタの例を、図2,図3および図5に参照符号50で示す。
図5に示すように、コネクタ50は、ポンプ23から延びている第1パイプ51と、電極キャリヤ部材11のルーメン14の開口部17との間における流体移送装置をなす。図示しないが、コネクタ50は、外部の位置から延びる第1パイプ51と、コネクタ50から延びて開口部17にいたる第2パイプとの間の流体移送装置をなすものとすることもできる。さらに、第1パイプ51は、リザーバの開口もしくはポンプ23の出口を、第2パイプもしくは電極キャリヤ部材11のルーメン14の開口部17に相互接続するコネクタ50を省いたものとすることもできる。
図示のコネクタ50は、図5に示すように第1パイプ51に接続可能な、または上述したようにリザーバの開口に直接接続可能な、またはポンプ23の出口に直接接続可能な第1部分52を有するようにする。コネクタ50は、さらに、図5に示すように開口部17に接続可能な、または上述したようにコネクタ50から開口部17に至る第2パイプに接続可能な第2部分53を有するものとする。
図示のように、コネクタ50の第1部分52および第2部分53は、それぞれ各部分の大部分が円筒形であり、また異なる外径を有し、第1部分52は第2部分53よりも大きい外径とする。図示の実施例では、第1部分52の外径を約800ミクロン、第2部分の外径を約300ミクロンとする。第1部分と第2部分との間で、コネクタ50の外面に段差54を設ける。
第1部分52の外径は、図5に示すように、第1パイプ51の内径よりも大きくする。パイプ51は、シリコーンゴムにより形成することができ、直径約650ミクロン、長さ約11.7cmとすることができる。第1部分52と第1パイプ51との間における摺動掛合は、約5mmの距離にわたって生ずるものとすると好適である。第2部分53の外径は、電極キャリヤ部材11のルーメン14の開口部17の直径よりも大きくする。上述したように、第1部分および第2部分の外径をそれぞれ大きくすることにより、使用にあたり、コネクタ50を装置における流体移送部分としての所定位置に維持するときに、コネクタ50の第1部分および第2部分との摩擦掛合を確実に生ずるようになる。この摩擦掛合は、コネクタ50を経てポンプ23からルーメン14に流体が移送されるとき、生物活性流体が漏れることが全くない、もしくはほとんどないものとするのが好適である。
図2に示すように、第1部分52の外方端部に截頭円錐表面55を設け、第1部分52の直径が外方端部に向かってテーパを付ける。第2部分53の外方端部にも截頭円錐表面56を設け、第2部分53の外径が外方端部に向かってテーパを付ける。各外方端部は、尖らせず、コネクタ50の各部分に掛合するパイプ、出口、もしくは開口を損傷を与えないようにする。
図2に少なくとも部分的に示すように、第1部分および第2部分の少なくとも一方の部分の外面には、1個またはそれ以上の溝57を形成し、コネクタ50と、パイプ,開口,もしくは出口との間の摩擦掛合を高めるようにする。
コネクタ50は、第1部分および第2部分の各外方端部間を貫通するルーメン58を有する。ルーメン58は、ルーメンの長さにわたり一定の内径を有するものとする。ルーメン58の内径は第2部分53の外径の約50%で、約150ミクロンとする。図示のコネクタは約8mmの長さとし、例えば、プラチナもしくはステンレススチールのような生体親和性材料で形成する。
図3に示すように、コネクタ50のルーメン58は、コネクタ50を経て電極キャリヤ部材11のルーメン14内に挿通する探針15を収容することができる。図示の実施例では、第2部分53は、この第2部分53に掛合し、ルーメン14の開口部17に密封掛合するよう突入する第2パイプ59に掛合する。
コネクタを移植し、かつポンプ23から電極キャリヤ部材11のルーメン14にいたる生体活性流体の流れを確実にするのに使用する技術は多数存在する。一つの技術として、探針15を、先ずコネクタ50に貫通させ(図3に示すように)、ルーメン14に挿入するものがある。つぎに、電極キャリヤ部材11を、図5に示すように、蝸牛30内の所定位置に挿入および配置することができる。この配置中もしくは配置した後、探針15をルーメン14およびコネクタ50から抜き出すことができる。探針15を取り外した後、外科医は、第1部分52上に第1パイプ51の端部を摺動嵌合させる。この場合、第1パイプ51を第1部分52に接続する前に、ポンプ23を嵌植しておくことができる。
他の技術として、電極キャリヤ部材11を蝸牛30内に配置しておくものがある。この場合、探針15を使用するが、図3に示すようにコネクタ50に探針を貫通させない。電極キャリヤ部材11を配置した後、外科医が、コネクタの第2部分53をルーメン14の開口部17に摺動嵌合させる。この作業を行うのに精密ピンセットを使用することができる。この技術において、第1パイプ51は、電極キャリヤ部材11を蝸牛30内に配置する前に、あらかじめコネクタ50の第1部分52に接続しておく。代案として、このような接続は、第2部分53をルーメン14に掛合した後に行うことができる。
図4に示すように、電極キャリヤ部材11のルーメン14は、電極キャリヤ部材る長さのほぼ全体にわたり延在するものとすることができる。
電極キャリヤ部材11は、移植後に生物活性流体が細長いこの電極キャリヤ部材11からにじみ出ることができる材料により形成する。電極キャリヤ部材11には1個またはそれ以上の比較的小さい開口(図示せず)を設け、電極キャリヤ部材11を嵌植してポンプ23を動作させた後に流体がルーメン14から比較的容易に流出できるようにする。
細長い電極キャリヤ部材11は、あらかじめ湾曲した形状に形成することができるが、図示の実施例の装置10は、探針15を(図4に示すように)所定位置に挿入した状態の無菌パッケージとして外科医に配給するようにする。
細長の電極キャリヤ部材11を蝸牛30の鼓室階31内に挿入するとき、外科医はルーメン14の開口部17からの探針15の引き抜きを開始することができる。探針15を引き抜く際に、細長の電極キャリヤ部材11は、電極12が蝸牛30内の蝸牛軸に個々するよう自由に図5に示す渦巻き形状となり、蝸牛の渦巻き中心にできるだけ接近した位置をとることができる。
実験例
実験方法
コネクタ50の機械的安定性をテストする実験を行った。このテストにおいて、第2部分53、ルーメン14、第1部分52、および第1パイプ51によって生ずる接続部に牽引力を加えた。
この実験において、ダイヤル式引張ゲージ(日本国、神奈川県(株)ミツトヨ製DTG‐100P)を使用してコネクタ50を分離するのに必要な牽引力を測定した。実験は、5個のコンツアー(Contour)電極アレイ(オーストラリア、シドニーのコクレア(Cochlear)社製)を使用して行った。
さらに、生物活性流体薬剤投与用のリザーバとしてルーメン14を使用できるか否かを探るため、アルゼット(Alzet)ミニ‐オズモティックポンプ(モデル2002)を使用して実験を行った。このポンプによって生ずる流量は、1時間当たり0.5マイクロリットル(μl/h)であった(最大ポンプ使用期間14日)。このポンプは、製造者のガイドラインで推奨されたとおりに準備し、メチレンブルー染料(ドイツ国アッシャーのネオファルマ社のメチレンブラウビィティス(Methylenblau vitis)1%)を充填した。このポンプのフローモデレータを接続管に接続し、システムを3日間、37゜Cの一定温度に保温した生理的食塩水に漬けた。
コネクタ50を適正にテストするため、実験には、注入ポンプ(ドイツ国メルスンゲンのBブラウン社のペルフゾル(Perfusor)VII)で生ずる短時間実験用の高速流量または低速流量(100μl/h)で行った。
急ぎの短時間実験では、注入ポンプにはメチレンブルー染料溶液を充填した。送給量は、20分にわたり0.5ml/hから20ml/hまで徐々に増大させた。コネクタ50とルーメン14との間のシール状況を、目視にもってモニタし、またコネクタ50の下側に吸収紙を敷いてモニタし、観察者が即座に流体漏れを感知できるようにした。
さらに、実験は、注入ポンプを15日間100μl/hのポンプ量で行った。この実験中、ポンプから電極キャリヤ部材11の電極アレイにいたるシステム全体を吸収紙上に載置し、アレイの最先端をビーカーに引っ掛けた。
さらに、人間の2個の側頭骨を使用し、図5に示すシステムの挿入の実現可能性および接続手順をテストした。これら側頭骨は、共通の技術で切開し、また蝸牛開口術を顔の窪みに行った。標準挿入技術を使用して電極キャリヤ部材11を鼓室階31内に挿入した。この挿入に続いて、探針15を抜き出しながら電極キャリヤ部材11を精密ピンセットで所定位置に保持した。コネクタ50は、上述したように、注入ポンプ(1ml/hのポンプ量)に接続した。コネクタ50の第2部分53を、精密ピンセットを使用して、電極キャリヤ部材11のルーメン14内に挿入した。このとき、ポンプおよび電極キャリヤ部材11に、コントラスト染料(ドイツ国コンスタンツのビィク‐グルデン(Byk-Gulden)社のイメロン(imeron)300)を充填し、連続X線撮影法(ドイツ国フォルヒハイムのシーメンス(Siemens)社のノイロスタル(Neurostal))を使用し、流体が蝸牛30内に流入する状態を可視化した。シングルスクリーンショットをドキュメント結果として取り込んだ。
実験結果
実験によれば、コネクタ50を電極キャリヤ部材11のルーメン14から引き抜く、コネクタ50から配管またはパイプ51を引き抜くのに必要な平均牽引力は、平均で56N(±7N)であった。
接続領域の開放性をテストしたとき、実験はシステムを通過する染料の連続流体流で行った。流体の流出は、予想どおり、電極キャリヤ部材11からのみで観察された。コネクタ50との接続部からは流体漏れはなかった。この結果は、アルゼット(Alzet)ミニ‐オズモティックポンプ(0.5μl/h)または20分間にわたり0.5ml/hから20ml/hにポンプ量が変化する機械的注入ポンプを使用したときも同じだった。このシステムを注入ポンプ(流量0.1ml/h)により15日間の期間にわたりテストしたときでも、コネクタ50との接続部からは観測されなかった。
側頭骨実験では、ニュークレアスコンツアー(Nucleus Contour)電極アレイ(オーストラリア、シドニーのコクレア(Cochlear)社製)のような標準電極キャリヤ部材と同様に、変更した電極キャリヤ部材11でも簡単に蝸牛30内に挿入できることが検証された。探針15はコネクタ50から容易に抜き出すことができることが分かった。さらに、コネクタ50とのあらゆる必要な接続も、外科手術的状況で行うことができた。さらに実験によれば、蝸牛30に送給されるコントラスト染料はX線撮影法を使用して検出でき、また鼓室階31への流体移送は図5に示すシステムを使用してできることが判明した。
コネクタ50を使用する実験によれば、、電極キャリヤ部材11のルーメン14を、生物活性流体を人間の蝸牛30に送給する手段としても使用できることが判明した。典型的な180μmの直径しかない探針用ルーメンでも、ミニ‐オズモティックポンプ(0.5μl/h)または共通的に使用されている注入ポンプによって、ルーメン内に流体流を生ずることができる。
治療及び/又は効率的な神経刺激を促進するとともに、蝸牛内に傷が残る組織が形成されるのを防止する生物活性物質を送給するためのコネクタ50を組み込むシステムを設けることにより、蝸牛内への装置10の長期間嵌植を成功させ、したがって、移植者における蝸牛インプラントの使用を成功させる可能性を向上させる。
当業者ならば、広く記載した本発明の精神および範囲から逸脱することなく、上述の特定の実施例で示した発明に対して種々の変更及び/又は改変を加えることができることは明らかであろう。したがって、本明細書に記載した実施例は、単に例示的なものであり、これに限定されるものではないと理解されたい。
従来の蝸牛インプラント装置の説明図である。 本発明によるコネクタの縦断面図である。 コネクタに貫通させるスタイレットを有する図2のコネクタの説明図である。 蝸牛インプラント電極装置のキャリヤ部材の一つの実施例の簡単な縦断面図である。 ポンプの出力部をキャリヤ部材のルーメンに接続するコネクタを使用して蝸牛内に挿入するキャリヤ部材の説明図である。

Claims (20)

  1. 蝸牛インプラント電極組立体装置において、
    送給される生物活性流体を収容するチャンバもしくはルーメンを有する細長の電極キャリヤ部材と、
    前記チャンバもしくはルーメンに流体連通し、生物活性流体を前記電極キャリヤ部材の外部位置から前記チャンバに移動することができる流体移送装置と
    を具えたことを特徴とする蝸牛インプラント電極装置。
  2. 前記流体移送装置は、コネクタ装置を有するものとした請求項1記載の蝸牛インプラント電極装置。
  3. 前記コネクタ装置は、前記外部位置から延びる第1パイプに、または、リザーバもしくはポンプ装置に相互接続することができる第1部分を有するものとした請求項2記載の蝸牛インプラント電極装置。
  4. 前記コネクタ装置は、前記チャンバもしくはルーメンから延びる第2パイプに、またはチャンバもしくはルーメンにおけるオリフィスに相互接続することができる第2部分を有するものとした請求項3記載の蝸牛インプラント電極装置。
  5. 前記コネクタの第1部分および第2部分は、互いに異なる直径を有するものとした請求項4記載の蝸牛インプラント電極装置。
  6. 前記第1部分は、第2部分よりも外径が大きいものとした請求項5記載の蝸牛インプラント電極装置。
  7. 前記第1部分の外径を、第2部分の外径の約2倍大きいものとした請求項6記載の蝸牛インプラント電極装置。
  8. 前記第1部分の外径を、第2部分の外径よりも約1〜4倍大きいものとした請求項6記載の蝸牛インプラント電極装置。
  9. 前記第1部分の外径を、前記第2部分の外径よりも約2.6倍大きいものとした請求項6記載の蝸牛インプラント電極装置。
  10. 前記第1部分の外径を、第1部分の長さの少なくとも大部分にわたりほぼ一定の大きさとした請求項5記載の蝸牛インプラント電極装置。
  11. 前記第2部分の外径を、第2部分の長さの少なくとも大部分にわたりほぼ一定の大きさとした請求項10記載の蝸牛インプラント電極装置。
  12. コネクタの外径を、第2部分の外径から第1部分の外径に向かって外方に段を付け、コネクタの外面に段差を生ずるようにした請求項11記載の蝸牛インプラント電極装置。
  13. コネクタの外面の段差は、コネクタの長手方向軸線に対して直交するものとした請求項12記載の蝸牛インプラント電極装置。
  14. 前記コネクタは、第1部分の外方端部と第2部分の外方端部との間を貫通するルーメンを有するものとした請求項4記載の蝸牛インプラント電極装置。
  15. 蝸牛インプラント装置を埋め込む移植者内にリザーバを嵌植可能にした請求項3記載の蝸牛インプラント電極装置。
  16. 前記リザーバから電極キャリヤ部材内のチャンバもしくはルーメンに生物活性流体を移送し得るポンプを設けた請求項15記載の蝸牛インプラント電極装置。
  17. 前記ポンプを移植者に嵌植可能にした請求項16記載の蝸牛インプラント電極装置。
  18. 生物活性流体は、GDNF,BDNF,NT‐3,FGFおよびLIFからなるグループから選択した一種類またはそれ以上の神経組織栄養素を有するものとした請求項1記載の蝸牛インプラント電極装置。
  19. 移植者の蝸牛に生物活性流体を送給する方法において、請求項1記載の流体移送装置を移植者に嵌植するステップを含むことを特徴とする生物活性流体送給方法。
  20. 蝸牛インプラント電極装置において、
    人体の蝸牛の鼓室階に挿入し得るあらかじめ湾曲した細長い可撓性キャリヤ部材と、
    前記可撓性キャリヤ部材の表面に露出する複数個の電極接点と、
    可撓性キャリヤの長さの少なくとも一部分にわたり可撓性キャリヤ部材に貫通するルーメンと、
    前記可撓性キャリヤ部材のルーメン内に位置決めすることができ、この可撓性キャリヤ部材を蝸牛内に挿入する前および挿入中に、可撓性キャリヤを少なくともほぼ直線形状にする剛性素子と
    を具え、前記ルーメンから前記剛性素子を抜き出すことにより、ルーメンを薬剤送給チャンネルとして使用できるようにしたことを特徴とする蝸牛インプラント電極装置。
JP2003570935A 2002-02-28 2003-02-28 蝸牛インプラント装置における薬液送給システムのためのコネクタ Ceased JP2005518845A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AUPS0815A AUPS081502A0 (en) 2002-02-28 2002-02-28 Connector for drug delivery system
PCT/AU2003/000248 WO2003072193A1 (en) 2002-02-28 2003-02-28 Connector for drug delivery system in cochlear implant

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005518845A true JP2005518845A (ja) 2005-06-30

Family

ID=3834414

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003570935A Ceased JP2005518845A (ja) 2002-02-28 2003-02-28 蝸牛インプラント装置における薬液送給システムのためのコネクタ

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20050256560A1 (ja)
EP (1) EP1478433B1 (ja)
JP (1) JP2005518845A (ja)
AT (1) ATE447425T1 (ja)
AU (2) AUPS081502A0 (ja)
CA (1) CA2477148A1 (ja)
DE (1) DE60329901D1 (ja)
WO (1) WO2003072193A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013074893A (ja) * 2005-09-21 2013-04-25 Ohio State Univ 二次元及び三次元パターン電極による細胞及び組織成長のための電気刺激
WO2019058333A3 (en) * 2017-09-22 2019-06-27 Cochlear Limited Bioactive agent distribution

Families Citing this family (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9089450B2 (en) * 2000-11-14 2015-07-28 Cochlear Limited Implantatable component having an accessible lumen and a drug release capsule for introduction into same
AUPR148400A0 (en) * 2000-11-14 2000-12-07 Cochlear Limited Apparatus for delivery of pharmaceuticals to the cochlea
US20070088335A1 (en) * 2001-10-24 2007-04-19 Med-El Elektromedizinische Geraete Gmbh Implantable neuro-stimulation electrode with fluid reservoir
US20100030130A1 (en) * 2001-11-09 2010-02-04 Cochlear Limited Pharmaceutical intervention for modulation of neural plasticity
AUPR879201A0 (en) * 2001-11-09 2001-12-06 Cochlear Limited Subthreshold stimulation of a cochlea
US20050171579A1 (en) * 2001-11-09 2005-08-04 Claudia Tasche Stimulating device
US20100030301A1 (en) * 2001-11-09 2010-02-04 Cochlear Limited Electrical stimulation for modulation of neural plasticity
WO2004050056A1 (en) * 2002-11-29 2004-06-17 Cochlear Limited Cochlear implant drug delivery device
US7501630B2 (en) * 2003-02-21 2009-03-10 Koninklijke Philips Electronics N.V. Gas measurement system
EP1765459B1 (en) 2004-06-15 2018-11-28 Cochlear Limited Automatic determination of the threshold of an evoked neural response
EP1861161A4 (en) * 2005-01-24 2012-05-16 Neurosystec Corp APPARATUS AND METHOD FOR DISPENSING THERAPEUTIC AND / OR OTHER AGENTS IN THE INTERNAL EAR AND OTHER FABRICS
CA2602292A1 (en) * 2005-03-15 2006-09-21 The Regents Of The University Of California Method and system for modulating energy expenditure and neurotrophic factors
US20110077579A1 (en) * 2005-03-24 2011-03-31 Harrison William V Cochlear implant with localized fluid transport
WO2007030743A2 (en) 2005-09-08 2007-03-15 Massachusetts Eye & Ear Infirmary Cochlear implants containing biological cells and uses thereof
DE102006006263B3 (de) * 2006-02-10 2007-11-22 Universität Rostock Cochleaelektrode
ES2493921T3 (es) 2006-03-14 2014-09-12 University Of Southern California Dispositivo MEMS para la administración de agentes terapéuticos
US8267905B2 (en) * 2006-05-01 2012-09-18 Neurosystec Corporation Apparatus and method for delivery of therapeutic and other types of agents
US7803148B2 (en) 2006-06-09 2010-09-28 Neurosystec Corporation Flow-induced delivery from a drug mass
US8133215B2 (en) * 2007-08-13 2012-03-13 Cochlear Limited Independently-manufactured drug delivery module and corresponding receptacle in an implantable medical device
US8271101B2 (en) 2007-08-29 2012-09-18 Advanced Bionics Modular drug delivery system for minimizing trauma during and after insertion of a cochlear lead
US8190271B2 (en) 2007-08-29 2012-05-29 Advanced Bionics, Llc Minimizing trauma during and after insertion of a cochlear lead
EP2047884B1 (en) * 2007-10-09 2018-04-04 Cochlear Limited Implantable component having an accessible lumen and a drug delivery capsule for introduction into same
US20090312769A1 (en) * 2007-12-10 2009-12-17 Cochlear Limited Stylet for stimulating medical implants
US9308124B2 (en) 2007-12-20 2016-04-12 University Of Southern California Apparatus and methods for delivering therapeutic agents
US9333297B2 (en) 2008-05-08 2016-05-10 Minipumps, Llc Drug-delivery pump with intelligent control
WO2009137785A2 (en) 2008-05-08 2009-11-12 Replenish Pumps, Llc Drug-delivery pumps and methods of manufacture
EP2898911A1 (en) 2008-05-08 2015-07-29 MiniPumps, LLC Implantable pumps and cannulas therefor
WO2010040184A1 (en) * 2008-10-10 2010-04-15 Neuromonics Pty Ltd Systems, methods, and devices for rehabilitation of auditory system disorders using pharmaceutical agents and auditory devices
WO2011006204A1 (en) * 2009-07-15 2011-01-20 Newsouth Innovations Pty Limited Method of providing agents to the cochlea
CA2771584A1 (en) 2009-08-18 2011-02-24 Minipumps, Llc Electrolytic drug-delivery pump with adaptive control
US20110137393A1 (en) * 2009-12-03 2011-06-09 Pawsey Nicholas C Stiffiner having an enlarged bombous distal end region and corresponding cochlear implant stimulating assembly
US20110288500A1 (en) * 2010-05-24 2011-11-24 Fysh Dadd Drug-delivery element for an elongate implantable medical device component
US8617097B2 (en) 2010-05-24 2013-12-31 Cochlear Limited Drug-delivery accessory for an implantable medical device
US8585648B2 (en) 2010-07-19 2013-11-19 Minipumps, Llc Catheter drug pump
US20120245534A1 (en) * 2011-03-25 2012-09-27 Med-El Elektromedizinische Geraete Gmbh Drug Delivery Electrode with Temporary Fill Tube
WO2013138106A2 (en) * 2012-03-15 2013-09-19 Med-El Elektromedizinische Geraete Gmbh Accessory device for inner ear drug delivery
WO2022224055A1 (en) * 2021-04-20 2022-10-27 Cochlear Limited Body chamber therapeutic substance delivery

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4357497A (en) * 1979-09-24 1982-11-02 Hochmair Ingeborg System for enhancing auditory stimulation and the like
US4532930A (en) * 1983-04-11 1985-08-06 Commonwealth Of Australia, Dept. Of Science & Technology Cochlear implant system for an auditory prosthesis
US4819662A (en) * 1987-10-26 1989-04-11 Cardiac Pacemakers, Inc. Cardiac electrode with drug delivery capabilities
US4994069A (en) * 1988-11-02 1991-02-19 Target Therapeutics Vaso-occlusion coil and method
US5458631A (en) * 1989-01-06 1995-10-17 Xavier; Ravi Implantable catheter with electrical pulse nerve stimulators and drug delivery system
DE58903472D1 (de) * 1989-08-09 1993-03-18 Siemens Ag Implantierbarer injektionskoerper.
US5447533A (en) * 1992-09-03 1995-09-05 Pacesetter, Inc. Implantable stimulation lead having an advanceable therapeutic drug delivery system
US5496362A (en) * 1992-11-24 1996-03-05 Cardiac Pacemakers, Inc. Implantable conformal coil patch electrode with multiple conductive elements for cardioversion and defibrillation
WO1997010784A1 (en) * 1995-09-20 1997-03-27 Cochlear Limited Bioresorbable polymer use in cochlear and other implants
US5929041A (en) * 1996-02-23 1999-07-27 Amgen Inc. Method for preventing and treating sensorineural hearing loss and vestibular disorders using glial cell line-derived neurotrophic factor(GDNF) protein product
US5697951A (en) * 1996-04-25 1997-12-16 Medtronic, Inc. Implantable stimulation and drug infusion techniques
US5755474A (en) * 1996-12-05 1998-05-26 Illinois Tool Works Inc. Dual size cup carrier
US5975085A (en) * 1997-05-01 1999-11-02 Medtronic, Inc. Method of treating schizophrenia by brain stimulation and drug infusion
US6038484A (en) * 1997-09-02 2000-03-14 Advanced Bionics Corporation Cochlear electrode with modiolar-hugging system including a flexible positioner
US6125302A (en) * 1997-09-02 2000-09-26 Advanced Bionics Corporation Precurved modiolar-hugging cochlear electrode
US6078841A (en) * 1998-03-27 2000-06-20 Advanced Bionics Corporation Flexible positioner for use with implantable cochlear electrode array
US6163729A (en) * 1998-08-26 2000-12-19 Advanced Bionics Corporation Method of positioning an implantable cochlear electrode array within a cochlea
US6304787B1 (en) * 1998-08-26 2001-10-16 Advanced Bionics Corporation Cochlear electrode array having current-focusing and tissue-treating features
US6309410B1 (en) * 1998-08-26 2001-10-30 Advanced Bionics Corporation Cochlear electrode with drug delivery channel and method of making same
US6038482A (en) * 1998-10-30 2000-03-14 Pacesetter, Inc. Open bore electrode with a tiered drug therapy delivery system
US6398758B1 (en) * 1999-02-16 2002-06-04 Stephen C. Jacobsen Medicament delivery system
US6259951B1 (en) * 1999-05-14 2001-07-10 Advanced Bionics Corporation Implantable cochlear stimulator system incorporating combination electrode/transducer
EP1189560B1 (en) * 1999-05-21 2006-03-15 Cochlear Limited A cochlear implant electrode array
CA2400729A1 (en) * 2000-10-17 2002-04-25 Cochlear Limited Insertion tool for a cochlear implant electrode array
AUPR148400A0 (en) 2000-11-14 2000-12-07 Cochlear Limited Apparatus for delivery of pharmaceuticals to the cochlea
US6567704B2 (en) * 2000-12-20 2003-05-20 Medtronic, Inc. Medical electrical lead and method of use
US7044942B2 (en) * 2001-10-24 2006-05-16 Med-El Elektromedizinische Geraete Gmbh Implantable fluid delivery apparatuses and implantable electrode

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013074893A (ja) * 2005-09-21 2013-04-25 Ohio State Univ 二次元及び三次元パターン電極による細胞及び組織成長のための電気刺激
WO2019058333A3 (en) * 2017-09-22 2019-06-27 Cochlear Limited Bioactive agent distribution

Also Published As

Publication number Publication date
WO2003072193A1 (en) 2003-09-04
DE60329901D1 (de) 2009-12-17
EP1478433B1 (en) 2009-11-04
AU2003205441A1 (en) 2003-09-09
US20050256560A1 (en) 2005-11-17
EP1478433A1 (en) 2004-11-24
ATE447425T1 (de) 2009-11-15
AUPS081502A0 (en) 2002-03-21
EP1478433A4 (en) 2006-07-26
CA2477148A1 (en) 2003-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005518845A (ja) 蝸牛インプラント装置における薬液送給システムのためのコネクタ
US20230285747A1 (en) Vestibular stimulation device
US9623221B2 (en) Apparatus for delivery of pharmaceuticals to the cochlea
US7894916B2 (en) Insertion tool for a cochlear implant electrode array
US8452411B2 (en) Electrode assembly for a stimulating medical device
US7983767B2 (en) Cochlear implant electrode array
US7367992B2 (en) Curved cochlear implant electrode array
US20070073371A1 (en) Combination stylet and sheath for an electrode array
JP2009544424A (ja) 流体レザバを有する埋め込み可能な神経刺激電極
US20160158533A1 (en) Tissue Penetrating Electrode
CN111902186A (zh) 身体生理的假体管理
US8792999B2 (en) Implantable tissue stimulating electrode assembly
US20050267558A1 (en) Cochlear lead
US20060178720A1 (en) Method and apparatus for sealing a lumen in an electrode assembly
US11524154B2 (en) Navigatable implantable electrode and collapsing lubricant reservoir
AU2008212014A1 (en) Connector for drug delivery system in cochlear implant
US20140276405A1 (en) Drug Delivery with an Expandable Polymeric Component
AU2003287772A1 (en) Method and apparatus for sealing a lumen in an electrode assembly
AU2002237109A1 (en) Curved cochlear implant electrode array

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051109

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080722

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20081022

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20081029

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090122

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090303

A045 Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20090728