JP2005518677A - 電気信号および光信号の検出・処理方法および装置 - Google Patents

電気信号および光信号の検出・処理方法および装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、信号波に対する感度が高い物体中において電荷キャリアを発生する信号波の検出および/または処理方法に関し、該電荷キャリアは、少なくとも1つの読み出し電極に信号電流を誘起する。また、少なくとも2つの変調電極を備え、その少なくとも一方が上記少なくとも1つの読み出し電極または別の読み出し電極と空間的に近接して配置された構成において、かかる読み出し電極を通って流れる電流は、各変調電極における変調電圧の極性符号に応じて正負いずれかを示すようになされている。本発明は、さらに信号波の検出および処理装置に関し、信号波に対する感度が高く、信号波によって電荷キャリアが発生する物体としてのOEPと、この物体の電荷キャリア領域に接続された少なくとも1つの読み出し電極(AK)とを備えた構成となっている。この装置は、少なくとも2つの変調電極(MKa、MKb)を備え、その少なくとも一方が上記少なくとも1つの読み出し電極(AK)と空間的に近接して配置され、かつ、他方が上記と同じ読み出し電極(AK)またはその他の読み出し電極(AK2)と空間的に近接して配置される。本発明の目的は、種々の光信号および/または電気信号の論理デジタル結合またはアナログ結合を可能とする方法および装置、または、スキャンニング(時間間隔測定)によって光信号の進路を検出可能とする方法および装置を提供することである。そのために、上記変調電極は、相互に比較して自由に選択可能な電圧振幅および/または位相関係によって変調され、これにより、上記2つの変調電極の変調電圧によって生じる読み出し電流は加算的に合成される。本発明の装置は、1または複数の読み出し電極に対して上記変調電極を配置するに際し、かかる読み出し電極を通って流れる電流が各変調電極における変調電圧の極性符号に応じて正負いずれかを示すようにするとともに、上記2つの変調電圧の相対位相関係および/または電圧振幅を自由に設定可能とする少なくとも1つの装置を提供するようにしたことを特徴とする。

Description

本発明は、信号波に対する感度が高い物体中において、少なくとも1つの読み出し電極に信号電流を誘起する電荷キャリアを発生する信号波の検出および/または処理方法および装置であって、少なくとも2つの変調電極を備え、その少なくとも一方が上記少なくとも1つの読み出し電極と空間的に近接して配置され、かつ、他方が同読み出し電極またはその他の読み出し電極と空間的に近接して配置されることを特徴とする信号波の検出および/または処理方法および装置に関するものである。
類似の方法および装置は、例えば特許文献1またはそれに対応する特許文献2、および、特許文献3またはそれに対応する特許文献4に記載の「PMD素子」として知られている。
光信号波に対する上記特有の前処理に関する最先端技術は、例えば非特許文献1、および、レーザーレーダー、3Dカメラ、通信用OEインターフェース等の用途に関する、例えばSiegen大学情報通信処理研究所のホームページ等多数の公開資料に記載されている。
上記のような従来のフォトミキシング検出器(PMD)は、プッシュプル増幅および光信号波と電気プッシュプル信号の相関を可能とし、ノイズおよび背景光の高レベルな抑制とともに、時間測定法の大幅な簡素化と改善を達成している。しかし、従来のPMDおよびそれに用いられる方法は、比較的柔軟性に乏しく、時間選択、出力信号ゼロ状態の個別切り替え、複数の入力電気信号および光信号のアナログ結合またはデジタル結合等を行うことができない。特に、従来の方法およびPMDでは、種々の光信号を混合・結合することが不可能である。
情報を取得・処理・伝送するための電磁気、特に、光技術および光方式における広帯域化は、マイクロ電子技術およびマイクロ光技術とともに、研究・開発・生産における重要な役割を果たしており、国際的な競争市場においてその重要性が高まっている。したがって、影響が大きな箇所については、直接処理や放射線信号(特に光信号)と電気信号の結合によって実現されており、例えば、受信機としてのOEトランスデューサーや送信機としてのEOトランスデューサー(例えばレーザーダイオード)のような光・電気それぞれの技術およびシステムを仲介する光電子(OE)インターフェース素子を用いている。また、光信号同士の結合も行われている。
光情報処理がもたらす目覚しい成功とその大きな利点を十分に活用し、さらにそれらを増大させるためには、入力光信号波と電気信号またはその他の光信号との直接的なデジタルまたはアナログ信号処理において、用途が広くかつ知的であり、新たな選択肢を包含する適切な光電子検出・処理・伝送方式が必要となる。
上記により、OE信号処理方法の実現とそのOE信号処理素子としての提供を可能としたため、電子装置を追加することなく、すなわち、信号波に対する感度が高い統合センサー素子上で、アナログ・デジタル間相互処理と、光−電気・光−光・電気−電気信号および信号波の結合が可能となる。
独国特許出願第19635932.5号 国際特許出願第WO98/10255号 独国特許出願第19821974.1号 国際特許出願第WO99/60629号 国際特許出願第DE00/03632号 国際特許出願第DE01/03914号 Jahne et al.,"Handbook of Computer Vision and Applications",Academic Press,Volume 1,Sensors and Imaging,Pages 463ff R.Schwarte,EDMO Proceedings,Vienna,November 15−17
上記最先端技術との比較から、本発明の目的は、種々の光信号および/または電気信号の論理デジタル結合またはアナログ結合を可能とする方法および装置、または、サンプリング(短時間測定法)による光信号構成の検出を可能とする方法および装置を提供することである。
上記目的のうち方法については、請求項1に記載の特徴によって実現され、また、装置については、請求項10に記載の特徴によって実現される。
したがって、本発明によれば、第1のOE信号処理ステップは、マイクロ電子集積化、広帯域かつ高速化、低コスト化に対する高度な要求を同時に満足可能な新しい光電子受信・制御素子における検出プロセスの中で直接行われる。
本発明に係る方法によれば、変調電極は、相互に比較して自由に選択可能な変調電圧および/または自由に選択可能な位相関係によって変調されるが、両変調電極の変調電圧によって生じる読み出し電流については、加算的に合成するのが好ましい。本発明の目的のうち装置については、かかる読み出し電極を通って流れる電流が、各変調電極における変調電圧の符号に応じて正負いずれかを示すとともに、2つの変調電圧の相対位相関係および/または振幅の自由な設定を可能とする少なくとも1つの装置を設けられるように、1または複数の読み出し電極に対して上記変調電極を配置することにより実現される。
従来のPMD素子は、2つの変調電極がプッシュプルの関係で正確に動作することにより、少なくとも2つの前記電極または電極群のうちの1つに対して、放射線入射により発生する電荷キャリアが交互に伝導することを特徴としていた。PMD原理の好ましい改良型においては、明確な関係を有すべき変調電極の変調周波数と信号波周波数の相関を検出するために、読み出し電極における読み出し電流または電圧のサブトレースを相互に行っていた。
これとは対照的に、そのもっとも簡易な改良型である本発明においては、信号波の変調は必ずしも行われず、実際には、電圧波形および相対位相関係を自由に調節可能な変調電極の変調が行われる。さらに、本発明によれば、かかる読み出し電極を通って流れる電流が、各変調電極における変調電圧の符号に応じて正負のいずれかを明確に示すことから、2つの変調電圧が正反対の位相関係にある場合、例えば、読み出し電極に発生して必然的に一方が正かつ他方が負となる2つの加算電流は、少なくとも部分的には互いに相殺可能となる。上記電極の空間配置と変調電圧の選択は、変調電極のプッシュプル動作に伴って、正負それぞれを示す2つの読み出し電流が互いを完全に相殺するように実施するのが好ましい。これは、いわゆる「ゼロ回路」、または、いわゆる「ゼロ変調状態」MZ0によるセンサーのスイッチングオフに相当する。ただし、位相関係が変化するため、位相変化の方向に応じた正または負電流の測定が速やかに行われる。
上記により、例えばセンサーに入射する光信号を常時または一定短時間のみ測定することが可能となる。また、場合によっては、読み出し電極の位相を短時間にわたって一方ずつ切り替えることにより、同様にサンプリングが可能となる。本発明に係る装置およびその対応する方法の特殊性は以下の点に存する。すなわち、原理的には永久持続的な測定が可能であって、実際にセンサー全体が「スイッチングオン」および/または「スイッチングオフ」する必要はなく、予め互いに相殺し合う2つの信号を加算するか、または、少なくとも部分的にのみ相殺し合うように、測定条件だけが単に変更されたに過ぎない。
なお、請求項で採用する表現については、以下に留意して使用するものとする。すなわち、信号波に対する感度が高い物体としては、例えば光電性半導体、フォトレジスタまたは電磁波(可視光領域外の波長帯を含む)に対して高い感度を示す一般的な半導体が考えられる。また、かかる物体としては、真空中で信号波による自由電子が発生する光電陰極も考えられ、少なくとも1群の読み出し電極に対して変調電極による選択的な制御が可能である。また一方では、上記の物体として、例えばMCP−PMD(マイクロチャンネルプレートPMD(非特許文献2参照))として知られるPMDフィンガー構造のマイクロチャンネルプレートも考えられるが、変調条件を自由に選択可能な光電子プロセッサOEPとしての本発明に係る動作においては、一般的に光電性半導体材料とは見なされない。したがって、信号波に対する感度が高い物体とは、一般的に、信号波によって電荷キャリアが発生する任意の物体である。また、変調電極に関連して用いられる「変調」という用語は、原則として任意の可変電圧を意味しており、本発明によれば、極端な場合における2つの変調電圧の少なくとも1つが少なくとも短時間にわたって変調されており、特に、符号の変更が可能であるならば、同変調電圧についても非周期の「変調電圧」と見なされる。ただし、好適な実施例においては、変調電圧、特にその振幅は自由に変化させることができる。このようにして、特に、電極の空間的・物理的な構成および配置におけるいかなる非対称性も補償することが可能となるため、変調電圧の符号に応じた加算読み出し電流相互の完全相殺が確実に実施可能となる。
また、本発明の好適な実施例によれば、個々のセンサー電極または装置においては、本発明に従い異なる信号波または互いに分離した信号波によって生成される複数の異なる信号電流が一体的に加算される。さらに、本発明に係る方法のうち特に好適な実施例においては、変調電極の変調と明確な関係を有する信号波の変調も行われる。このようにして、すでに公知となっている上記PMD原理と本発明による方法とを同時に用いることが可能であり、また、本発明の原理に従って、変調信号波の信号を排他的に検出するとともに、背景信号をすべて除去するように信号の測定を行うことができる。そのために、少なくとも1つの読み出し電極と少なくとも2つの変調電極とを備えた本発明による少なくとも1つの基本要素を用いて、両変調電極の変調電圧の符号が同相関係で急速に変化し、少なくともその(変調電圧が変化する)1周期の間は読み出し電流が積分されるように構成する。
上記の場合、信号波の変調が必須であり、また、変調電極の変調が信号波の変調と明確な関係を有することはいうまでもないことである。
さまざまな要素の信号を合成する場合、合成信号を受信する各要素の変調電圧の位相関係を適切に変調することにより、AND、OR、XORおよびそれらの否定演算等の論理結合を実現することが可能となる。
本発明の特に好適な実施例は、信号波に対する感度が高い物体が光電性半導体材料であって、読み出し電極および変調電極がショットキー接触により形成される場合である。この場合、読み出し電極および変調電極は、例えば、互いにくし型に係合するように構成することができるが、ストリップ状に配置される電極については、互いに並列な1群として配置することも可能であり、また、もう1種類の電極(変調電極または読み出し電極)については、ストリップ状に構成して第一のストリップ群の近傍に配置することができる。例えば、2以上の隣接電極ストリップまたはコンタクトにより、単一の読み出し電極を構成することができ、その近傍には、電気的に相互接続した複数のストリップにより、変調電極を構成することができる。「光電性」という用語は、このような観点で広く解釈されるべきものであり、本実施例において、電磁波に対する感度が高く入射電磁波によって可動電荷キャリアが発生する半導体材料が利用可能である限りは、光スペクトルに限定した意味をなすものではない。
PMD原理を適用可能とするためには、上記好適な実施例において変調信号波を与え、複数の装置によって信号波を放射および変調するか、あるいは、少なくとも1つのPLL入力回路によって信号の変調を検出し、変調電極の変調周波数を適合させるとともに、変調電極の変調位相を調節することが必要である。
本発明に係る方法およびその対応する回路では、最先端技術を凌駕する種々方法により、光信号波と電気信号が同じ手順で処理される。光信号および電気信号に対して柔軟性がありかつ多用途な機能と処理の選択肢に幅があることから、本発明に係る方法は、以下、光電子プロセッサ原理、略してOEP原理と称し、その対応する装置は、光電子プロセッサ、略してOEPと称するものとする。
ここで、OEP原理により、特に以下のことが可能となる。
1)2つの独立な電気信号が光信号P(t)と個別に結合する場合に、一定照射にて発生する光電流は、最小の負数を示す変調状態MZNからゼロ状態MZ0を経由して最大の正数を示す変調状態MZPに至る全領域に渡って電気的に制御可能であり、それによって、いわゆるシングルOEPの基本機能が特定される。
2)機能性の拡張として、2つの独立な電気信号が2つの光信号P(t)およびP(t)と個別に結合する場合に、上記のいわゆるダブルOEPの出力光電流もまた、上下限の変調状態MZNおよびMZP間において、可用光電流の境界内に存在する2つの光信号によりアナログおよびデジタル的に制御可能である。有効電力レベルが等しいダブルOEPにおいて、Pを扱うOEP1が電流IA1を発生し、Pを扱うOEP2が電流IA2=IA1を発生する場合、それよって、例えば異なる電流読み出しが実現される。すなわち、IA1−IA2=0または論理「0」より(P,P)=MZ0、I=IA1が論理「1」に対応することにより(P,0)=MZP、および、I=−IA2が2値論理では論理「0」に、3値論理では論理「−1」に対応することにより(0,P)=MZNという関係が得られる。
3)さらに、異なる技術を用いてかかるOEP素子を統合・接続することにより、産業、科学およびビジネスの分野で今日生じている広帯域化の課題や問題に対して、多数の新規かつ複雑なOE信号処理・測定方法およびシステムがもたらされる。
本発明に係る光電子プロセッサOEPは、例えば、時間多重方式に不可欠な検出器の電気的オン・オフ、DCからGHz帯への切り替えが可能なEO混合器の帯域幅の拡大、背景光抑制の改善と簡素化等のOE信号処理機能の拡張、対応するベースバンド機能を用いた光−電子間および光−光間高速ゲート関数の実行、および、横方向速度を測定するための時空領域および空間周波数領域におけるパラレル通信およびダイナミック3次元測定等空間的に分布した処理機能の統合等に利用可能である。上記のような新しいOE素子は、例えば、CDMA/TDMA自由空間伝送等の通信分野、マルチレイヤ・バックプレーン技術に代わるいわゆる光バックプレーン技術を用いた光ネットワーク、および、例えば1Gbpsのビットレートを有すると同時に、高感度レベルおよび高充填率を特徴とする高分子ファイバーネットワークに利用することができる。今日では、これらの仕様は、如何に安価なものであれ、いかなる従来素子を用いても満足することはできない。
本発明によれば、例えば高速OEゲート、OEアナログスイッチ、OEサンプラ、OEアナログ・デジタル変換器、OEマルチプレクサ・デマルチプレクサおよびOEPアレイベースの3Dカメラは、安価なマルチチャンネルOEルーター(光交差接続)、高感度の高速混合器および相関器に対して、遷移時間原理、三角測量原理および移動空間周波数解析のドップラーを組み合わせることより実現可能となる。また、例えば新しい材料や技術の採用により、使用範囲や信号波の周波数帯が拡大可能になるとともに、そのような方法を実施するための対応する装置も実現可能となる。
本発明は、PMD原理における従来の電荷振動プロセスを大きく凌駕する以下のような構成を実現することを基本とする。すなわち、OEP原理においては、アナログおよび/またはデジタル信号処理の組み合わせと、少なくとも1つの光電性領域において光電荷を発生する少なくとも1以上の機能協働信号波P(t)との結合によって、発生した光電荷の空間的に近接した読み出し電極A(好ましくは地電位を有する)への流れを制御する少なくとも2つの独立変調信号Uが変調電極Mによって与えられるように構成されるとともに、読み出し電流を加算的または減算的に合成することによって、電流値Iまたは電圧値ΔUの少なくとも一方が読み出し部VAEHに対してまたはVAEH経由で与えられるようになされる。
好ましくはMSM(金属−半導体−金属)−PMD構造や(p)−PMDまたは(n)−PMD構造のようなPMD構造に基づく高集積OEP構造は優位性があり、特に後者の場合、適切なオフセット電圧によって動作する好ましくは絶縁された金属電極(ME−PMD(非特許文献2、特許文献5および特許文献6参照))と称する)によって、外部から変調処理を支援可能であるという利点を有する。また、本発明によれば、同構造を用いることにより、高い機能性を有する非常にシンプルかつ有効な回路構造を得ることができる。
また、本発明に係るOEP原理は、従来のPMD構造、特に、PG(光ゲート)−PMD技術(特許文献1、3参照)およびマイクロプロセッサMP(マイクロチャンネルプレート)−PMD技術(特許文献5、6参照)に基づいて使用することも可能である。そのために、少なくとも2群のPG−PMDストリップ構造ピクセルOEP1およびOEP2(好ましくは交互配置の関係にある)は、上記光ゲート対の独立なプッシュプル変調電圧±Uによってそれぞれ制御される。また、関連するすべての読み出し電極対AおよびA(それぞれ電荷振幅の左右方向に対応)は接続されており、読み出し電流IAr=IAr1+IAr2およびIAl=IAl1+IAl2を合成することによって、単極プッシュプル電流+I=IAr−IAlおよび対応する出力電圧ΔUのプッシュプル出力が可能である。上記のPG−OEP原理をCMOS技術に採用した場合、技術管理面と集積度の点で有利となるものの、音速の点で不利となる。PG−OEPの場合、光電流に対して背景光に必要となる補償は、PG−PMDとして知られるプッシュプル電流素子のコモンモードフィードバックを用いることにより、図2に示すようなそれぞれ純粋な増幅機能または積分機能を有する、異なる電流読み出しに関する本発明提案の概念によって実施可能となる。
また、適切な幅寸法を有する付加的な絶縁変調金属電極MEを、読み出し電極Aおよび/または変調電極Mとして使用することが好ましく、特に、半導体ベースのOEP構造の場合に好ましい。これには、以下のような多くの利点がある。すなわち、1)電極端部で有効な信号波の遮蔽により、高周波数領域では距離が長くて十分に利用できず、また、変調コントラストを低減させてしまう電荷キャリア対形成効果の発生が回避される。2)変調電極の遮蔽用金属電極MEは、好ましくは変調信号Uの振幅をほぼ一定とするかまたは増加させつつ、さらに好ましくは、同一または置換したDC電位において、変調透過を促進するための適切な容量性結合により動作する。3)各読み出し電極Aが同じ方向に変調される2つの変調電極Mの間に配設される場合、その遮蔽用金属電極MEは、好ましくは変調信号Uの振幅をほぼ一定とするかまたは減少させつつも極性は反対として、さらに好ましくは、同一または置換したDC電位において、変調透過を促進するための適切な容量性結合により変調する。
本発明に係るOEP方式およびそれを実現するための装置により、特に、すべてのOEPピクセルがゼロ変調状態MZ0に初期設定されるマルチピクセル・サンプリング動作のうち、好ましくは光信号波に対する動作が可能となる。UMaおよびUMbによってOEPピクセルごとに制御可能な2つの出力電流は、相互補償の理由から出力値ゼロ(変調状態MZ0)を与えるが、これは、読み出し部出力において、ワイヤードORによる±の電流加算を行うか、あるいは、(++)または(−−)という異なる電流読み出しを行うかにかかわりなく実施される。また、空間信号波の3次元ピクセルのサンプリングは、それぞれMZPまたはMZNによって正数または負数が選択可能なサンプル方向に対して、補償状態MZ0を短時間持続することにより行われる。OEP原理によって可能となる上記サンプリング動作には多くの利点があり、例えば、3D−PMDカメラでは十分に実施することができないパルスレーダー方式による空間の3次元検出に有効である。さらに、原理的に実現可能であり、かつ、簡単に実施可能なOEPサンプリング動作により、パルスピークの電力レベルが高く、測定間隔が比較的長く、かつ、測定時間が非常に短い3D−OEPカメラを実現することができる。一方で、後述のいわゆる全差動サンプリング法を用いる場合、「相関均衡サンプリング」および「無相関抑制」に関しては、従来のPMD技術におけるすべての長所が維持される。
MSM−OEPおよび類似のOEP構造の場合、例えば太陽光のような直接的な光成分の抑制は、以下のような事実に基づいて行われる。すなわち、発生する読み出し電流は、変調信号に直接成分が含まれていない限りは、正変調またはサンプリング状態MZP、および、負変調またはサンプリング状態MZNの両者に対して同じ持続時間で、前後方向に同じ比率で流れる。上記の背景光抑制は、回路構成の複雑化やコストの増加を一切伴うことなく実現可能である。
本発明に係るOEP原理の場合、少なくとも1つの信号源PQから、少なくとも1つの信号波が、特に光子および電子に対する感度が高い物体に作用し、好ましくは、低ドープpまたはn基板3の信号波高感度領域におけるショットキー接合またはPN接合の標準ストリップ構造に作用して、電荷キャリアを発生する。
MSM技術に基づくOEP方式の場合、好ましくはストリップ形状のショットキーダイオードによって、2群の変調電極MaおよびMbと少なくとも1群の読み出し電極Aを備えたフィンガー構造が、もっとも簡単な構成で形成される。帯域幅が高いか、または、スイッチング速度が大きい場合、ストリップ幅は例えば1μm程度とし、その間の光電性ストリップについては、およそ2倍程度の幅とする。
MSM−OEP構造およびその対応するpn構造は、ME−PMDと同様に、無電位のnまたはp基板、無電位のnまたはpエピタキシャル層、または、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)に設けるのが好ましい。
また、ショットキー接合の暗電流を低減するために、読み出し電極nは、できる限り狭隘なダブルストリップ構造とすると都合が良い。
pn構造においては、カットオフ電圧を、p/n基板のnおよびp電極ストリップ、および、反対方向に配設された陽極および陰極に印加するのが好ましい。また、MSM−OEP構造においては、pip−OEPまたはnin−OEP構造に、ショットキーダイオードの代わりにpnダイオードを用いると都合が良い。そのために、上記フィンガー構造の光電性nまたはp領域は、残留電流が低レベルな浮動井戸構造をなすべきである。また、pおよびn電極ストリップは、一方では、端部で使用されない電荷の生成を回避するために、また一方では、強ドリフト電界によって変調を促進するために、絶縁状態で金属電極に被覆された構造とするのが好ましい。上記は、金属電極の幅寸法、効果的な電荷輸送につながる読み出し電極Aと金属電極間のオフセット電圧、および、好ましくは変調信号に関連する容量性結合を最適化することにより達成される。
本発明のその他の構成において、OEPの感度は、そのアバランシェ半導体構造および2次電子増倍によって高くすることが可能である。
後者は、例えば光電陰極とマイクロチャンネルプレートの上流接続により実現可能であるが、陽極マトリクス、あるいは、CCDまたはCMOSピクセルアレイを用いて真空中で実施する後述の直接OEP読み出しによるのが好ましい。本発明によれば、マイクロチャンネルプレートを上流位置に接続しない場合でも、上記観点におけるその他の増幅が利用可能であり、高エネルギー加速光電子の電離効果や検出効率の改善等が含まれる。この場合、通常の光電流に対して、例えば増倍係数1000までの増幅が可能である。
Ma−A−Mb−Aという電極の基本系列は、交互配置の程度がもっとも高いケースであり、信号波に対する感度が高い物体が、例えばpn接合を持たない半導体材料を含む場合、あるいは、フォトレジスタ材料を含む場合に有効である。また、例えばMa−A−Ma−A−Ma−A−Mb−A−Mb−A−Mb−A等のように交互配置の程度が低い電極系列であっても有効である。pn−OEP構造における各層のドーピング量によっては、例えば電位調節のために、MaとMbに間に異なる読み出し電極を用いると都合が良い。電極系列は、それぞれ所望のOEP構成に応じて、ストリップ長に適合するような倍数で連続する構成である。UMaおよびUMbの制御領域の交互配置についても直交方向寸法までの延長が可能であるが、ゼロ状態に必要なP(t)の信号波分布は50%/50%を満足しなければならず、満足しない場合は、例えば変調電圧振幅を用いた校正によって調節可能である。少なくとも2つの変調信号UMaおよびUMbは、電荷キャリア対の輸送を変調することにより、読み出し電極Aの読み出し合計電流IASを決定するものであるが、この合計電流は、読み出し端子AKを経由して読み出し部VAEHおよび信号・データ処理システムSDVに渡され、さらなる処理・評価が行われる。
本発明によれば、上記のようなもっとも簡易な構成のOEP構造により、光電流Iの全作動範囲IAmin〜IAmax=−IAminにわたって、読み出し電流を静的または動的に素早く制御可能である。これにより、2つの変調電圧UMaおよびUMbから、対応するOEPの電圧条件が推定される。特に、上記OEPによって、Imaxから0またはIminへの読み出し電流の超高速スイッチングが可能となる。これら3つの変調状態を所望の状態に切り替えることは、多くの応用分野および新たな問題の解決に向けて重要な役割を担っている。正変調状態MZPにおける簡易電流加算またはワイヤードOR電流読み出しの場合、光電感度をSとすると、I=+S×Pは、理想状態ではMZP(UMaP,UMbP)に適合する。ただし、UMaPおよびUMbPは、この場合に発生する最適化正変調電圧を表している。類似の考え方が負変調状態MZNの場合にも当てはまり、I=−S×PはMZN(UMaN,UMbN)に、また、ゼロ変調状態MZ0の場合は、I=0がMZ0(UMa0,UMb0)または近似的に(UMaP,UMbN)あるいは(UMaN,UMbP)に適合する。
ダブルOEPまたはツインOEPを用いることにより、機能性や柔軟性の拡張が可能となる。そのために、2つのシングルOEPは、例えば、少なくとも2つの同等部分OEP1およびOEP2に分割された円形または方形の受信面を形成し、この受信面において、信号波P(t)の電力が両OEPに等しく配分されるか、または、各OEPがそれぞれの信号波P(t)およびP(t)を受信する。また、上記に加えて、ツインOEPについては、OEP1およびOEP2に等しく配分される信号波P(t)に対するシングルOEPとして有効に利用することが可能である。ここで、発生する2つの読み出し電流IA1およびIA2は、直接統合することによって、ワイヤードOR出力AKSにおける出力合計電流IASとして読み出すのが好ましい。ここで、明確に定義された3つの変調状態を再度実現するために、適切な一意の電圧条件に適合された4つの変調電圧UMa1、UMb1、UMa2およびUMb2を確定するとともに、変調源MQによる各電圧の切り替えを実施する。変調状態MZPにおいて、感度をSとし、理想検出効率100%を仮定すると、IAS=IA1+IA2=+S×P+S×PはMZP(UMa1P,UMb1P,UMa2P,UMb2P)に適合し、同様に、変調状態がMZNの場合、IAS=IA1+IA2=−S×P−S×PはMZN(UMa1N,UMb1N,UMa2N,UMb2N)に、また、変調状態がMZ0の場合、IAS=IA1+IA2=−S×P+S×Pまたは+S×P−S×P=0はMZ(UMa1P,UMb1N,UMa2P,UMb2N)に適合する。また、ゼロ状態の場合に、MZ0(UMa1P,UMb1P,UMa2N,UMb2N)やMZ0(UMa1N,UMb1N,UMa2P,UMb2P)を用いるのも有効である。
フィンガー構造形成時の非対称性は、適切な測定手順によって確かめることができるとともに、補償調整によって、または、変調状態の修正等のフィードバックプロセスにおいて除去可能である。
著しい優位性をもたらす構成については、クワドループルOEPの形式、好ましくは、種々方法によって動作可能な4四分形式または4セクタ形式により与えられる。また、距離測定については、例えば柔軟に適合された複数の動作モードが考えられる。ここで、信号波は、OEP1からOEP4に対して一様に配分されることになる。例えばこのようにして、4つの個別距離に加え、法線ベクトルおよび上記表面要素間の平均間隔が決まる。また同時に、不正確な測定に対するある程度の保障措置が可能となる。
本発明のその他の構成において、OEP原理は、繰り返し発生する信号波の取り込みに利用可能である。
OEPサンプリングオシロスコープでは、従来の電気サンプリングオシロスコープと同様の方法、好ましくは4チャンネルモードにおいて、好ましくは時間同期状態および空間平行関係で、好ましくは繰り返し空間信号波に対して、OEPマトリクスサンプルによるサンプルごとのサンプリングと、下流に配設された信号・データ処理システムSDVにおける時空領域の再構成が行われる。
サンプリング動作は、信号波ピクセルに対する電力が一部のOEPに十分等しく配分された状態で、シングルOEPまたはツインOEPが、ゼロ状態MZ0から正方向に重み付けされたサンプルを有するサンプリング状態MZPまたは負方向に重み付けされたサンプルを有するサンプリング状態MZNへと短時間で切り換わることにより行われる。また、1組の変調電圧によるサンプリングパルスの印加は、CR高域通過部材により行うのが好ましい。
また、オフセット誤差とノイズは、正負のサンプルの組み合わせおよびそれらの符号によって十分に補償可能である。
OEPサンプリング法の実施例においては、振幅のサンプリングに加えて、振幅差サンプルのサンプリングも選択的に行われる。そのために、MZ0後の短時間の間に、まず変調状態MZPによって第1負サンプルQ1−が、また、その直後の変調状態MZNにおいて、同じサンプリング持続時間を有する第2正サンプルQ2+が、それぞれ信号波電流Iから取り込まれる。
次の変調状態MZ0において、2つのサンプルを重畳した場合、2つの電荷の差異Q1−+Q2+=ΔQは信号構成の正勾配サンプリングに相当し、これは、OEPによる新たな全差動サンプリング法を表している。また、系列をQ1++Q2−=−ΔQのように入れ替えることによって負勾配サンプリングが可能となり、正勾配サンプリングと組み合わせて対称誤差等の影響を有効に回避することができる。
上記のような種類のOEPサンプリングオシロスコープにおいて、OEPラインまたはOEPマトリクスを用いることにより、OEP原理に基づく動的空間信号波の時空領域サンプリングおよび測定が可能となる。この場合、ショットキーOEP技術およびSiGe−OEP技術により、10GHzをはるかに越える帯域幅実現の可能性がもたらされる。
また、マルチOEPサンプリング法により、レーダー原理に基づいて、繰り返しパルス放射に対する空間画像および高速空間運動が、3D−OEPカメラまたはOEPストロボスコープの形式で記録可能となる。
同様に、従来のデジタルストレージオシロスコープ(DSO)と同じく、それに対応するマルチOEP−DSOを、OEP原理に基づいて、一意の信号波測定用に提供可能である。この場合、従来使用している電気サンプルホールド回路が、少なくとも1つのOEPサンプルホールド回路に置き換えられる。シングル、ツインまたはクワドループルOEPを含むOEPラインまたはOEPマトリクスを使用することにより、信号波を時空領域で測定することができるとともに、下流に配設したアナログ・デジタル変換器によってデジタル的に記憶できる。この場合、同じ信号波ピクセルに対してOEPピクセルを、例えば4、9または16個の部分OEPピクセルに再分割することにより、上記OEPピクセルは、周期的に連続する1:4、1:9または1:16デマルチプレクサとして動作するとともに、上記要因によって変換速度が低下するため、アナログ・デジタル変換が導入可能となるか、または、超高速AD変換に要するコストが大幅に削減される。
上記の場合、特にMSM−OEPのスイッチング速度が速いため、全差動サンプリングについても有効となる。この場合、唯一の個別サンプルの代わりに、反対符号の2つのサンプルが、OEPサンプリング原理に従って信号波から連続的に取り込まれ、好ましくはアース容量またはミラー積分器のフィードバック分岐中のキャパシタで重畳され、格納される。このようにして生成された差分値は、その後短時間の間、例えばアナログ・デジタル変換器等下流に配設された信号処理手段への送信用に保持されると、その直後に、リセット信号によってゼロに設定される。差分OEPサンプルホールド回路における上記のようなプロセスは、高速かつ連続的に進められていくため、OEPピクセルの4、9、16回の再分割によって、等しく配分された信号波ピクセルの逆多重化を適切に行えば、サンプリング速度をさらに向上することができる。
以上のようにして、等しく配分された信号波をOEPマトリクスまたはOEPピクセルアレイによって順次サンプリングすることにより、高速変調信号波を光時間多重信号として用いることが可能となる。このサンプリングは、例えば多重信号を低速パラレル電子チャンネルまたは光チャンネルに配分するOEPデマルチプレクサDEMUXのようなOEP並列サンプラに基づいて行われる。本発明によれば、OEPマトリクスをOEPマルチプレクサMUXとして使用することも可能である。そのために、OEPマトリクスにより、時空領域において周期的に連続して複数のパラレル光信号波をサンプリングし、電流値または電圧値としてシリアルに伝送するか、または、時間多重方式における光素子としてのLEDまたはレーザーダイオードを用いる直接EO変換法によってサンプリングを行う。本発明に係るOEPマルチプレクサMUXとしてのOEPピクセルアレイは、空間多重信号のパラレル光チャンネルをチャンネル数の少ない高速時間多重信号に変換することができる。
OEPデマルチプレクサと符号、時間、位相および空間多重方式によって重畳される多くの光入力チャンネルの組み合わせは、本発明に係る符号、時間、位相および空間選択OEP受信機としてのOEPマトリクスおよびOEPマルチプレクサを用いることにより、上記のように組み合わせた空間的TDMAおよびCDMA技術を有するOEPルーターのOEルーティングに対して有効に利用可能である。そのために、できる限り一様に分布した状態で、例えば屈折光学システムまたは回折光学システムによってシングルOEPまたはツインOEPのマトリクスを放射する入力信号波P(t)等の信号源SQのアレイに対する時間多重動作、符号多重動作、または、時間・符号ハイブリッド多重動作においては、同一送受信時間および/または同一符号・位相を基本として、上記ルーターまたは交差接続制御による、好ましくは選択的かつ任意のスイッチング工程が含まれる。
選択的な任意のOEスイッチング、あるいは、光ファイバーアレイ、LEDまたはVCSELアレイ等のパラレル入力チャンネルと、初期は電子出力チャンネルを備えその後選択的に光出力チャンネルを備えるOEPアレイとの接続は、比較的長距離におよぶ自由空間伝搬、および、例えば事務室、車室、居住空間等、または、好ましくは光学的に透明または半透明なキャリアプレート(光バックプレーン)等の各空間的境界における反射現象によって実現可能となる。この場合、任意の選択およびスイッチングは、例えば、信号源アレイからOEP受信アレイの全チャンネルまでの可能性あるすべてのチャンネル間における符号多重、時間多重および/または周波数多重処理によって可能となる。
本発明のその他の構成は、論理ゲートによる電気信号および光信号の結合に関し、その膨大な多様性を考慮に入れた記憶機能については、ここに述べる実施例によってのみ説明可能である。例えば、2つの信号波PおよびPをツインOEPに与える場合であって、それが信号波およびツインOEPの整数倍まで拡張可能な場合について考えると、各OEPは、それぞれ読み出し電流のワイヤードOR結合WORおよび電流・電圧増幅器による出力Uoutの電流読み出しV=Uout/IASを実行し、下流に配設される基準部ABS(好ましくはコモン出力IUoutIを備え、Uoutによって相補関係で作動する高速エミッタフォロワまたはソースフォロワ対)とIUoutIをPoutに変換するための下流に接続される光電変換器(好ましくはLEDまたはレーザーダイオード)であって、好ましくはGaAs−OEPまたはGaInAsP−OEP構造等に直接統合可能な光電変換器を備えることにより、信号の合成に関する以下のような選択肢を提供することが可能である。
論理特性は、3つの変調状態を切り替えることにより柔軟に変更可能である。PおよびPの変調状態がそれぞれMZPおよびMZNの場合、またはその逆の場合は、以下の論理関数表が与えられる。ここでは、3つの変調状態を有効に利用することも可能ではあるが、2値論理のみを考慮するものとする。また、出力IUoutIおよびPoutに対しては、PおよびPの光学的OEP−XOR直接結合が算出される。
Figure 2005518677
このOEP論理構造は、その関数に関しては、比較的容易に、柔軟かつ非常に迅速に切り替えることができる。例えば、PおよびPの変調状態をともにMZPとして、OEP−ORゲート関数に変更した場合を以下の真理値表に示す。この場合も、2値論理を考慮するものとし、3つの変調状態の使用に関する本発明に係る選択肢については考慮しないものとする。
Figure 2005518677
部分OEPの2組の変調電圧に対して変調状態をMZN/MZNとした場合、OR系列[0,1,1,1]の否定演算によって、対応するNOR系列[1,0,0,0]が与えられる。また、
Figure 2005518677
に対しては、対応するNAND関係が与えられる。
上記2つの表1および2における最右下の最終セルにより、例えばデータメモリからの、電気的論理条件の純粋な高速光読み出しを実現できる可能性がある。例えば、「Low=負電圧」および「High=正電圧」という呼び出し論理条件が変調電極Ma2およびMb2に与えられると、PおよびPがともに「High」の場合、すなわち、両者が共に切り替えられるとともにUMa1およびUMb1が常に正である場合に、UMa2およびUMb2の正負に応じて、光応答メッセージPout=LowまたはHighとして同条件の読み出しが行われる。同様に、データセキュリティ対策なしに簡素化および考慮された上記の論理構造を用いることにより、データを非常に素早く光学的にメモリ入力でき、また、場合によってはP有効信号からのクロック源を用いて、例えばフリップフロップにUoutと書き込み可能となる。これは、例えばPがHighかつ「有効」で、UMa1およびUMb1が正、かつUMa2およびUMb2が負の場合と同様であって、Pの状態(LowまたはHigh)は、出力Uoutに直接渡される。
なお、上の表に記載した論理演算は使用の可能性が高いため、位相制御回路、特に、遅延ロックループ回路(DLL)とともにXORゲートの重要性がとりわけ増大する。
本発明に係るOEP−XORゲートは、例えば非コヒーレント光−光PLLおよびDLLを構成する超高速のデジタル非コヒーレント光−光混合器のような光学システム、特に、デジタル位相制御回路における全く新しい選択肢を提供する。
また、OEP論理構造は、特にOEインターフェースの分野に適している。ただし、現在のところ、例えばフリップフロップ構造を備えたその他の処理ステップについては、従来通りの方法がはるかに経済的である。
しかし、本発明によれば、上記OEP−ORゲート回路を単純フィードバックまたは電気および/または光相互フィードバックによって適切に拡張することにより、抵抗フィードバックおよび/または容量性フィードバックという従来の種々変形における高速光OEPフリップフロップ回路(OEP−FF)を、双安定(D−FF、JK−FF)、単安定および非安定フリップフロップ形式、および、シュミットトリガー回路として実現できる可能性がある。低コスト化が可能な使用例としては、OEセンサーシステム、光送信機または光ディスプレイ、およびOEインターフェースがあり、特に、高分子電子技術およびOLEDをベースとする印刷、光学書き込みおよび光学読み出し可能なラベル類が挙げられる。
本発明によれば、高速スイッチング、論理関数、部分的相互フィードバック結合等の選択肢のほかに、好ましくは光信号と電気信号間の超高速信号波混合および相関が、OEPによって可能となる。
デジタル変調信号に関していえば、変調電圧の組み合わせは、上記の混合または相関により、プッシュプルの関係で変調状態MZPおよびMZN間で切り換わる。本発明によれば、シングルOEPまたはツインOEPは、少なくとも1群の変調電極における少なくとも1組の変調電圧、および、直接成分Pおよび変動成分p(t)を有する好適に変調された信号波P=P+p(t)の混合器および相関器として動作する。
上記の場合、理想状態における読み出し電流は、I=IA0+I(t)およびIAS=IA1+IA2=IAS0+IAS(t)として、対称的にそれぞれ変調電圧UMa=UMa0+uma(t)およびUMb=UMb0+umb(t)によって100%変調される。ここで、uma(t)≡umb(t)、UM1a=UM1a0+um1a(t)およびUM1b=UM1b0+um1b(t)とするのが好ましく、また、uma1(t)≡umb1(t)、UM2a=UM2a0+um2a(t)およびUM2b=UM2b0+um2b(t)とするのが好ましいが、読み出し電流IA1およびIA2の対称性の調整は、光領域において選択的に可能である。また、OEPは、好ましくは正の読み出し電流を有する変調状態MZPと、負の読み出し電流を有する変調状態MZNとの間の変調によって動作可能である。
ツインOEPにおける例えばワイヤードOR電流読み出しの場合、信号波読み出し電流の変調度は、IAS=IA1+IA2およびIA1=IA2として、部分OEP1および2に対する均等強度配分によって最大値100%を得るのが好ましいものの、それぞれMZP1/MZN1およびMZP2/MZN2のパルスデューティ比の逆非対称性によって、直線的に0%まで低下する。この逆非対称性は、無変調ゼロ状態MZP1/MZN2またはMZN1/MZP2に相当し、合計ではゼロ状態MZ0に相当する。
最大値に対する読み出し部の差分読み出しに関していえば、両部分OEPは、位相逆転関係および相補関係で、それぞれMZNおよびMZPに変調される。
混合生成信号の評価を得るために、結合・評価部VAEHは、例えば所与の混合周波数に対する周波数帯において、選択特性およびフィルタ特性を有するのが好ましい。混合プロセスは、OEロックイン増幅器、OE位相制御回路(OE−PLL)等の多くの用途、短時間積分および相関と組み合わせたレーザーレーダーの遷移時間測定、および、OE周波数変換器として利用される。相関の結果、好ましくはリセットスイッチを備えたミラー積分器による短時間積分によって、ベースバンド中での混合生成信号が確定する。
上記OEP混合器およびOEP相関器が特に優れているのは、相応に高速な変調源MQによって、変調信号および変調状態を迅速に切り替えられることである。
特に、読み出し電流の高速完全オン・オフスイッチングによるゼロ状態MZ0への切り替えによって、時間多重動作およびバースト動作が可能となるのは都合が良い。
新しいOEP相関器の利用は、光情報伝送に都合が良く、例えば、ホールや室内のほか比較的小さな機械ハウジングにおける拡散自由空間通信、一般技術およびマイクロマシン技術による光結合技術およびマルチレイヤ配線を補完するいわゆる光バックプレーン、および、自動車産業における高分子ファイバーLAN等のライン結合光ネットワーク等に有効である。この場合、MSM−OEPにより、出力における帯域幅またはビットレートを比較的高くすることができる。
また、例えばMSM構造の障壁層容量が小さいため、読み出し電流の入力抵抗が比較的低く、かつ、変調信号のクロストークが低くなり、積分時間の短縮と、それによるビットレートの増加が可能となる。
符号、位相および時間多重動作(CDMAおよびTDMA)、および、かかるネットワークにおける多重方式に基づき、受信ノードにおいては、相関および無相関バランスサンプリング特有の特性によってチャンネル数を100より多く増やすことができる。これは、変調信号と相関しない上記信号波が略完全に抑制されるためである。
本発明に係る方法のその他の構成において、未知の信号波に対する相関プロセスは、OEPに適した変調信号を用いることによって以下のように達成される。すなわち、上記信号波は、好ましくはOEPシステムに統合された変調装置であって、OEPとの所与の関係で変調される付加的な変調装置によって、OEP受信装置に到達する直前に変調される。
その目的は、例えば熱画像を高感度かつ低コストで検出することである。従来の熱画像イメージングカメラは、相応に適切な半導体材料を備え、例えば検出器の強い熱雑音を抑制するために液体窒素を用いて冷却することによって、およそ3〜10μmの波長領域で動作する。
高速MSM技術における実施例に加えて、本発明に係るOEPピクセルの単純な構造は、多くの半導体材料および技術を用いることにより、それぞれのターゲットスペクトルに応じて、例えばSiバイポーラ技術(例えばpシリコン上でn陰極ストリップを被覆する場合は、好ましくは金属ストリップ構造とする)において実施可能である。遠赤外線領域および熱放射領域に対しては、例えばアンチモン化インジウムInSbおよびHgCdTeが利用可能である。暗電流が、例えば相関バランスサンプリング(CBS)の効果を用いた変調状態MZPおよびMZN間の直角変調によって大幅に抑制されると、通常のコストがかかる冷却を行わなくても、高レベルの感度が達成可能である。そのために、画像を記録する際は、同じ位相および周波数で、例えば回転チョッパーディスクまたはマイクロミラー(デジタルミラー装置)アレイによって、変調プロセスのクロックで入射信号波に直角変調を加える。
また、熱放射領域用のOEP受信機材料により、例えば量子カスケードレーザー(QCL)等の可変調放熱器を備えたOEP熱放射レーダーを提供可能である。
本発明のその他の構成においては、OEP受信装置の感度を向上する方法およびそのための装置が提供される。
信号波の帯域フィルタリングおよび相関バランスサンプリング等、感度レベルを向上可能な従来の方法および上述の方法に加えて、好ましくはOEPラインまたはOEPマトリクスを備えるOEP受信面の上流に、信号波の強度増幅および/またはスペクトル変換のための画像増幅部を接続することができる。
本発明に係る方法により、信号波は、好ましくは光電陰極によって直接的または間接的に、X線領域に対してはシンチレータ層等を介して、光子流の空間断面から対応する電子流の断面に変換可能である。
真空中において、OEP表面構造を光電陰極表面の正反対に平行面として配設するとともに、正の陽極電位を与えるのが好ましい。したがって、光電陰極の真空側において、信号波によって誘起される光電子は、制御・調整が容易なUで定義される例えば10〜1000[V]の電位差に対応する加速効果を生じる。また、高感度領域3における電離効果および電荷キャリア対の形成は、衝突電子のエネルギー増加eUによってほぼ対応する量だけ促進される。この場合、OEP原理の動作モードは、好ましくは光子の信号波から加速電子またはβ線まで拡張される。
上記のようにして非常に高いレベルの感度を実現するとともに、無相関信号波の抑制度を高めることによって、例えば医療技術分野における改良型赤外線・X線トモグラフィ等、種々の測定方法がもたらされる。この場合、OEPアレイの時間分解能が高いことから、高速赤外線源またはX線源変調によるOEPアレイまたは結合遷移時間のトモグラフィが可能となる。
本発明のその他の構成において、OEPの感度レベルは、光電陰極およびOEP受信面間に電子増倍方式を導入することによってさらなる向上が可能である。
そのために、例えば光電子増倍管アレイを設け、さらに、好ましくは光電陰極およびOEP受信面と同じ表面形状を有するマイクロチャンネルプレートMCPを設けるのが好ましく、そのOEP構造を有する前側金属化層は第1陽極電位となっている。第1陽極電位に対してマイクロチャンネルプレートの後方に位置する第2陽極電位は、例えば1000[V]のMCP電圧によってマイクロチャンネル中の電子を加速するため、およそ1000倍の電流増幅効果をもたらす2次電子増倍が可能となる。OEP表面構造は、例えば10〜1000[V]の第3陽極電位となっているため、1000倍までの電流増幅効果を有する光電子エネルギーによって、さらなる増幅の調整が可能となる。
かかるOEP赤外線画像増幅器またはOEP−X線画像増幅器は、極端に小さな空間においては大きな増幅効果をもたらすため、時間選択および妨害波放射の抑制に有効である。本発明によれば、上記の方法において変調OEP−3D画像増幅カメラを構成することにより、キロメートル範囲の距離をカバーすることができ、例えば大気データの測定や、空、宇宙および海上航行等への応用が可能である。
本発明のその他の構成において、レーザーレーダー原理に基づく測距は、動作統合モードおよび統合装置における横方向速度の測定と有効に組み合わせることができる。
この場合、OEPアレイは、時間領域においてはピクセル状モードまたは空間パラレル相関受信配置モードで仮動作し、また、空間領域においては時間パラレル相関受信配置モードで仮動作する。前者は測距に、また、その一階微分は、信号波後方散乱表面のエコー遷移時間による直交方向速度vradの測定に最適である。一方、後者は、信号波後方散乱表面における本来既知の横方向速度vlat(v,v)の測定に最適である。
また、OEPピクセルごとの時間相関は、時間領域および周波数領域と、既知の伝搬速度を用いたピクセル深さ方向における入射信号波のフィルタリングおよび測定のために実施する。
本発明によれば、OEPマトリクスによって、例えば一定MZPおよびMZN状態のテストパターンまたは重み付けパターンを含む任意の地表画像の入射信号波に対する横方向空間相関、または、空間領域および空間周波数領域における連続ステップでのフィルタリングおよび測定が行われる。この場合、時間tにおける地表画像P(x,y)の信号波またはその2次元フーリエ変換P(f,f)は、例えば空間領域の標準OEPマトリクスによって、P(x,y)**G(−x,−y)のようにテストパターンの重み付けG(x,y)と相関されるか、または、空間周波数領域において、P(f,f)×G(f,f)のように上記2次元フーリエ変換と乗算される。
本発明によれば、両選択肢は、OEP機能および仕様計算を切り替えることにより、同じOEPアレイを用いて提供可能であるとともに、例えば道路交通上の安全を確保する非常に重要な要素として、「地上移動型」OEPセンサーに組み込むことができる。
例えば、OEPマトリクスに基づいて、3つの動作モードが実行される。1)PMD−3Dカメラに関する多数の公開資料に記載されており、3D−OEPカメラを用いて有利に実現できる空間深さ測定を伴うOEP−3Dカメラの動作モード、2)省電力化の観点で最適化されたバースト動作用の調整済み状態準拠ゼロ回路の動作モード、3)横方向速度の測定モード。
3番目の動作モードに関していえば、基本となる出発点は、最初は、例えば運動方向xに平行なOEPストリップパターン、垂直なストリップパターン、または、テストパターンのようなOEPチェスボードパターンが選択される。このパターンにおいては、例えばMZP状態のすべての明ストリップまたは明領域が正の光電流を供給する一方、MZN状態のすべての暗領域が負の光電流を供給する。読み出し電流は、測定する速度の方向に関してプッシュプルの関係で混合され、OEPチェスボードパターンにおいて2方向に分割される。フィルタリングは、パターン周期の半分の長さを有するOEPの画像エッジ長DxおよびDyと、スペクトル成分fDxおよびfDyに対して検出された地表画像の対応する空間周波数fDx=1/2DxおよびfDy=1/2Dyとを有する2次元空間フィルタまたは空間周波数フィルタの構成で表示されることにより行われる。電力密度の各振幅AxおよびAyは、横方向の移動なしに、上記の空間周波数において測定される。
例えば照明された地表上において、横方向作動状態の3D−OEPカメラが移動する場合、位相または振幅は、持続時間T=2D/vおよび時間周波数f=1/Tで、明暗交互に変化する。これにより、車両速度の長さ方向および横方向の方向成分として、V=2Dx/Ttx=ftx/fDxおよびV=2Dy/Tty=fty/fDyのように速度を求めることができる。
OEPピクセルの画像エッジ長Dは間隔に依存するため、3Dカメラの光学倍率を超える場合の測距は、断続的または少なくともOEPマトリクスの一部を用いて追加的に行われる。また、本発明によれば、上記測距は、時間多重モードで連続して行われるか、または、空間多重モードで平行して行われる。
本発明のその他の構成においては、本発明に係る種類のOEP2重機能センサーを車両に用いることが提案されており、車両周辺部品のうち、特にサイドミラーおよび重量物運搬車両の場合はバンパー、また、速度に応じた自動減衰調整への適用も好ましい。
上記「地上移動型」OEPセンサーの統合に関していえば、問題となっている車両の両サイドのモニタリングについても、3D地表カメラの構成とすることによって上記同様可能となる。
また、比較的大きなミラー表面積およびサイドミラーの体積は、いわゆる死角の交通状況をモニタリングするための後方観察用3Dカメラおよび前方測定用3Dカメラを少なくとも満足するように提案されている。「死角」の信号波を送受信する3D−OEPカメラは、赤外線領域において実現するのが好ましく、可視領域においては透明なミラー表面によって実現するのが望ましい。
本発明のその他の構成においては、化学物質および生体物質分析における個別遷移時間、特に、緩和時間の測定に都合良く適したOEP測定法が提案されている。原理的にはOEPの物質分析のための上記方法およびそのための装置は、OEP−3Dカメラを用いる場合と比較することができる。分析する材料、物質等の送信機による放射・変調は、所与の量子遷移の調査すべき緩和時間に適した少なくとも1つの角速度ωを有し、そのエネルギー遷移を励起するのに適した少なくとも1つのスペクトル域λを有する正弦波形で実施するのが好ましい。例えば紫外線領域のλUVで励起される材料は、角速度ωにて対応する正弦波後方散乱または正弦波伝送に反応する。この後方散乱または伝送は、1)各材料の発光特性に応じて、フェムト秒からミリ秒までの広い範囲で位相φ=ωτまたは遷移時間τだけ遅延可能であり、2)信号搬送波のスペクトル域が一般的により低い場合は、後方散乱を発生し、また、上記所与の量子遷移のスペクトル域に属する場合は、伝送時のスペクトル吸収域またはスペクトル吸収線が存在する。
OEPアレイの一方の次元は、λより高い後方散乱信号波または伝送信号波のイメージングスペクトル分解に有用であり、また、他方の次元は、多くの材料サンプルの、例えばサンプル線に沿った平行測定に有用である。
上記OEPアレイにおいてスペクトル線と緩和時間τ=φ/ωの組み合わせを求めることにより、高速かつ正確な物質解析、特に、時間分解スペクトル解析を大幅に向上することができる。
以下、図面を参照しつつ好適な実施例を説明することにより、本発明のその他の利点、特徴および潜在的用途を明らかにする。
図1には、信号波に対する感度が高い物体3の表面を示しており、相似の変調電極MaおよびMbの標準被覆体を備えるとともに、両電極間にはそれぞれ読み出し電極Aが配設されている。できる限り等しく配分された信号波P(t)は、上記のように電極間に特定された変調領域および読み出し領域において電荷キャリアを発生する。変調電極は、それぞれ変調電圧UMaおよびUMbを有する端子MKaおよびMKbにおいて、変調源MQによって変調されるため、読み出し端子AKにおける読み出し電荷キャリア電流Iの配分および方向に影響を及ぼす。読み出し電位UAKは、低抵抗読み出し部VAEHによってゼロ電位または地電位となるように選択するのが好ましい。変調源MQの入力端子MQKを介してあらかじめ設定可能な変調状態は、第一に最大正電流状態IAmaxを備えたMZPで規定される状態、第二に最大負電流状態IAminを備えたMZNで規定される状態、そして、第三にI=0の補償状態またはゼロ状態MZ0として明確に定義される。
図1に記載のシングルOEPにより、短絡接続した読み出し電極間の電流均一化を伴う変調電圧の上記非対称性において、I=0を有する変調状態MZ0のゼロ回路が実現される。ここで、図面の都合上、二群の変調電極が最大限に交互配置される場合が選択されているが、実際には、例えば50〜100のストリップ電極の場合には要求されない。
また、破線で示す結合・読み出し部VAEHの拡張により、図1においては、以下のことが明らかとなる。すなわち、シングルOEPの場合、OEP素子上での電流加算合成により、その後の信号処理に先立って、OEP特有の種々読み出し電流の合成が発生する。
図2に示すように、いわゆるツインOEPによって上記のOEP構造を2つの部分OEPに分割することにより、上記と原理的に同じ特性が実現可能となる。この場合、基本となる出発点として、最初は、電力が等しく配分された単一信号波P(t)が選択される。電流の和は、対応する読み出し端子AKSにおいて、ワイヤードOR回路WORによって合成される。2つの部分OEP1および2の電流は、同じ方向または反対方向に変調することにより、Imaxからゼロを介してIminまでの合計を用いて制御可能となる。
また、2つの電流IA1およびIA2は、図2に示すように、ワイヤードOR読み出しWORの代わりに、2つの演算増幅器Vを有する差分ミラー積分器によって、結合・読み出し部VAEHから別々に読み出し可能である。これは、電流の減算効果に相当し、そこで得られる結果は、MZP1/MZP2またはMZN1/MZN2の組み合わせを有するゼロ状態MZ0である。
上記によって必然的に発生するコモンモード成分は、読み出しキャパシタCA1およびCA2を充電し、演算増幅器Vの遅延時間経過後、ミラーキャパシタCf1およびCf2を同じ方向に充電する。このため、例えば光信号および電気信号の相関関数または論理結合の評価にとって重要なプッシュプル出力電圧ΔUの変更は伴わない。
しかし、上記のような安定状態は、回路のコモンモードオーバードライブを引き起こしてしまう場合もある。これは、ミラーキャパシタCf1およびCf2のリセットスイッチRSによるOEP回路の周期的な動作モードに応じて回避される。コモンモードオーバードライブは、Rev−Revブリッジ回路を用いた本発明にかかる特定の回路によって安全かつ適切に回避することができる。このRev−Revブリッジ回路は、出力側コモンモード成分UBVのみを取り除いた電流を、RおよびRを経由してフィードバック増幅させることにより、補償電流として2つの演算増幅器入力AK1およびAK2に供給する。このフィードバック回路において、制御パラメータUevの増幅および端子AK1およびAK2における補償対称電流の供給は、以下の手段によって効果的に実現可能となる。すなわち、1)出力端子GおよびGにおける回路GKV2および制御された電圧源VUev、2)回路GKV3および制御された電流源SUev、または、3)高対称のフィードバックおよび電流分配は、ゲートベース増幅器GBVとしてのFET差動増幅器によって実現可能であり、この増幅器は、マイクロ電子技術を用いて非常に小さな空間に集積し、RおよびRの使用を抑制することが望ましい。この場合、等しいゲート電圧UGaおよびUGb、コモンモード電圧源Uevの内部抵抗Rev/2、および、FET勾配によって設定可能な電流増幅効果を用いると都合が良い。
変調信号の読み出し電極への容量性クロストークは、CK1およびCK2における適切なプッシュプル信号を用いることにより、2つの端子K1およびK2において補償可能である。
図3に、シングルOEPおよびツインOEP両者の機能を置き換え可能であって、4回、2回および1回の測定にそれぞれ柔軟に対応可能なクワドループルOEPの平面図を示す。また、相関関数の位相を決定する動作は、実施可能な平行測定(例えば正弦波信号の場合のIQ測定)により、1回の手順で完了する。隣接するフィンガー構造の直交配置は、クロストークを最小限に抑えるのに有効である。
図4は、ツインOEPの実施例によるOEPセンサーシステムの構造を示すブロック回路図であって、ここでは、OEPラインまたはOEPマトリクスを表している。
光信号源SQは、選択可能な遅延ΔTまたはΔψを有する変調源MQによって変調され、信号波P(t)を放射する。例えば、蛍光分光法においては、光信号源SQによってサンプルが励起される一方、レーザーレーダーの場合は、3次元空間が照らされる。受信信号波P(t)=P(t)+P(t)は、信号源の変調に関連する適切な変調電圧によって復調される。そして、処理・結合・評価部VAEH、信号・データ処理システムSDVおよびアクチュエータシステムASYが後続する。また、制御STは、測定手順の照合および最適化を可能とする。
図5は、OEPアレイと、LEDまたはレーザーダイオードアレイによる2つのシステムまたはネットワーク加入者の情報交換のためのブロック回路図を示しており、特に、宇宙航行、室内、車内、機器の構成品および光学的に透明な回路基板、さらには、双方向使用の高分子ファイバーLAN等の自由空間伝送における新たな応用に用いられる。送受信機システムTR1は、符号化したデータを、LEDまたはレーザーダイオードのEOインターフェースおよびビームパス8を経由して、主に散漫散乱によって、複数のOEP受信機およびその下流に接続した電子システム(ELシステム)を有するOEPインターフェースに向かって送信する。リターンチャンネルは、それぞれの用途に応じて、送信機TR2を介して直接延伸するか、または、LANまたはWANを経由する。
図6に、入力ST1〜ST4によって制御されるルーターまたは光スイッチング部(光交差接続)の簡単なブロック回路図を示す。シリアル入力のデータフローは、入力側デマルチプレクサDEMUXおよびパラレル送信インターフェースTIFを通って、LED、レーザーダイオードまたはVCSELアレイに渡されると、さらに、一様な電力分布を可能とする回折光学システムを通ってOEPマトリクスに渡される。切り替えるチャンネルの関連付けは、符号および時間多重方式によって行われる。OEPマトリクスのパラレル出力は、パラレル受信インターフェースRIFを通って出力側マルチプレクサMUXに進み、主にルーティングまたは切り替えを行ったデータフローのシリアル出力が得られる。
図7に、光−電子インターフェースの大幅な高速化および構造の簡素化を可能とする方法を実施例によって実証することを目的とする新しいOEP論理素子を図示する。
2つの信号源SQ1およびSQ2は、OEP1およびOEP2を備えたツインOEPに至る光導波管LWLによって、信号波PおよびPを合成する。
出力電流IA1およびIA2は、それぞれUMa1およびUMb1、UMa2およびUMb2によって制御されたのち、統合されてIABとなる。また、正のゲインおよび出力Uoutを有する電流・電圧増幅器Vには、IUoutIを有する基準部ABSおよびPoutを有するLEDまたはレーザーダイオードが後続する。
上記の簡易OEPパターン回路は、以下の4つの機能を実行する。
1)PおよびPは、変調状態がMZP1/MZN1の場合、IUoutIおよびPoutのXORによって論理的に結合される。
2)PおよびPは、変調状態がMZP1/MZP2の場合、ORによって結合される。
3)PおよびPがともに「High」の状態で、UMa2およびUMb2の論理状態は、純粋な光出力Poutとして高速に読み出すことができる。
4)Pが「High」かつ変調状態がMZP1/MZN2の状態で、Pの状態は、純粋な光出力として直接Uoutに渡して、例えばメモリに書き込むことができる。
図8に、OEP原理の感度を向上可能な方法を示す。図示したマイクロチャンネルプレートMCPを含まない第1の実施例においては、OEP画像増幅器は、信号波P(t)が作用する左側光電陰極を備える。光電陰極の真空側には、光子の入射を電子の出力として表示する画像がある。陰極に対する正の陽極として作用するOEP受信面が十分に高い正電圧を有することから、電極は、相応に高いエネルギーレベルeUAで光電性領域3に作用する。エネルギーが高くなると、それに見合うようにキャリア対の形成が増加するため、感度レベルが向上する結果となる。
感度レベルは、図示するようにマイクロチャンネルプレートMCPを挿入することにより、適切な作動電圧によってさらに向上することができる。
図8の右側部分は、平面視のピクセル構造を図示したものである。
1群の読み出し電極間相互接続および2群の変調電極間相互接続を備えたシングルOEP素子を示す図である。 読み出し部を下流に接続した回路構成を有する図1のシングルOEPに類似のツインOEPを示す図である。 4四分形式のクワドループルOEPの構造を示す図である。 OEPセンサーシステムまたは単一通信システムのブロック回路図である。 特に自由空間通信用の複合OEP通信システムのブロック回路図である。 OEPベースのルーターまたは光スイッチング部のブロック回路図である。 OEPインターフェース素子を示す図である。 画像増幅によって非常に高レベルな感度を実現するためのOEP構造を示す図である。

Claims (31)

  1. 信号波に対する感度が高い物体中において、少なくとも1つの読み出し電極に信号電流を誘起する電荷キャリアを発生する信号波の検出および/または処理方法であって、
    少なくとも2つの変調電極を備え、その少なくとも一方が前記少なくとも1つの読み出し電極と空間的に近接して配置され、かつ、他方の変調電極が上記と同じ読み出し電極またはその他の読み出し電極と空間的に近接して配置された構成において、かかる読み出し電極を通って流れる電流が各変調電極における変調電圧の符号に応じて正負いずれかを示すようになされており、
    前記変調電極は、相互に比較して自由に選択可能な電圧振幅および/または位相関係によって変調され、両変調電極の変調電圧によって生じる前記読み出し電流が加算的に合成されることを特徴とする信号波の検出および/または処理方法。
  2. 前記変調電極の前記読み出し電極に対する空間的配置および/または前記変調電圧の電圧振幅は、前記加算読み出し電流が該変調電圧の逆符号を用いて互いに相殺し合うように選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記変調電圧は、その一方が一定電圧であり、他方が自由に交互選択可能な符号を有することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記変調電圧の振幅は、可変であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 異なる信号波によって個々の素子上に生じる複数の異なる信号電流は、一体的に合成され、好ましくは加算されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記信号波もまた変調され、かつ、前記変調電極の変調は、該信号波の変調と明確な関係を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記読み出し電極および前記変調電極は、両変調電極の変調電圧の符号が同相関係で急速に変化するとともに、少なくともその1周期の間は読み出し電流が積分される限りにおいてはPMD素子として用いられることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記読み出し電極および前記変調電極は、前記変調信号の位相および/または振幅関係を交互または平行に変化させることにより、PMD素子および/またはOEP素子として作動され、
    アレイを構成する前記OEP素子は、空間的に交互に生じる変調状態MZPおよびMZNによって選択的に動作可能であり、好ましくは信号波のパターン解析または空間周波数解析を行うことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  9. 種々読み出し電極の読み出し信号の結合は、特に、加算と、可変的に調整可能な位相関係を伴う減算または加算と、論理結合AND、OR、XORおよびその否定演算とを含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 好ましくは基板のドーピングレベルが低い前記光電子プロセッサOEPは、整合する3つの変調電圧状態による制御によって、好ましくは最大の読み出し正電流IAPを有する第1変調状態MZP(UMaP,UMbP)と、好ましくは最小の読み出し負電流IANを有する第2変調状態MZN(UMaN,UMbN)と、減少する読み出し電流IA0=0をそれぞれ有する第3変調状態MZ0(UMaP,UMbN)またはMZ0(UMaN,UMbP)という3つの対応する読み出し電流状態を与えることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記読み出し電流IASの統合が行われ、該統合読み出し電流または読み出し電荷QSのゼロスイッチングは、好ましくは先行する電荷QSのゼロスイッチングの後に、前記2つの変調状態MZPおよびMZNの高周波対称切り替えが発生するように行われることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記OEPストリップ構造は、アバランシェ半導体構造を有するか、高速電子の電離効果を用いるか、または、電子増倍管に接続されており、
    特に、前記信号波によって発生する電荷キャリアまたは前記読み出し電流は、一方では、前記半導体基板中の適切にバイアスされたpn接合またはショットキー接合によるアバランシェ効果によって増幅される構成とされ、
    前記変調電圧は振幅に関して好適に調整されており、
    また一方では、光電陰極の上流接続と、マイクロチャンネルプレートまたは光電子増倍管を用いた真空中における光電子の2次電子増倍とによって増幅される構成であって、
    電子画像は、第一に光画像に変換し直されるか、または、前記OEP構造によって直接読み出されるようになされており、その後者の場合、該OEP基板中の高エネルギー電子の2次光効果が著しい電荷キャリア増倍を伴うことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記光電陰極の光電子は、マイクロチャンネルプレートをOEP表面上に直接用いることなく画像を形成するように加速されるとともに、電離および電荷キャリアの発生により、該加速電圧によって容易に調整可能な高レベルの増幅を可能とすることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  14. 信号波に対する感度が高く、信号波によって電荷キャリアが発生する物体としてのOEPと、該物体の電荷キャリア領域に接続された少なくとも1つの読み出し電極(AK)とを備えた信号波の検出および処理装置であって、
    少なくとも2つの変調電極(MKa、MKb)を備え、その少なくとも一方が前記少なくとも1つの読み出し電極(AK)と空間的に近接して配置され、かつ、他方が上記と同じ読み出し電極(AK)またはその他の読み出し電極(AK2)と空間的に近接して配置された構成において、
    前記1または複数の読み出し電極に対して前記変調電極を配置するに際し、かかる読み出し電極を通って流れる電流が各変調電極における変調電圧の符号に応じて正負いずれかを示すようにするとともに、該2つの変調電圧の相対位相関係および/または電圧振幅を自由に設定可能とする少なくとも1つの装置を提供するようにしたことを特徴とする信号波の検出および処理装置。
  15. 前記光電性物体は、光電性半導体材料であることを特徴とする請求項14に記載の装置。
  16. 前記光電性物体は、光電陰極であって、少なくとも1つのシングルOEP構造またはツインOEP構造において、適切に設計された読み出し電極に対して光電子を変調するための真空中での動作に適した変調電極を備えた構成とされており、
    前記読み出し電極は、好ましくはマイクロチャンネルプレート素子の構成で、上流接続した2次電子増倍手段を備えるのが好ましく、
    読み出し電流は、陽極読み出し構造、あるいは、適切に構成されたCCD、CMOSまたはMSMカメラチップ構造によって読み出されることを特徴とする請求項14に記載の装置。
  17. 前記読み出し電極および前記変調電極は、金属半導体接触またはショットキーダイオードであることを特徴とする請求項14および15に記載の装置。
  18. 前記読み出し電極(AK、AK1、AK2)と少なくとも1つの各変調電極(MKa)は、くし型に係合した構成とされており、
    前記読み出し電極は、同様に設計されたその他の読み出し電極であって、第2変調電極(MKb)とくし型に係合した読み出し電極と接続されることを特徴とする請求項14〜17のいずれかに記載の装置。
  19. 互いに独立な複数の読み出し電極および関連する変調電極は、アレイ状に配置されることを特徴とする請求項14〜18のいずれかに記載の装置。
  20. 1または複数の信号波を変調する装置が備えられていることを特徴とする請求項14〜19のいずれかに記載の装置。
  21. OEP構造は、PLL回路またはDLL回路の構成であって、より具体的には、ルーター等のアレイ構成が好適であること、および/または、
    信号の変調または符号化を検出するとともに、前記変調電極の変調周波数および変調位相を前記信号波の変調に適合させるPLL入力回路またはDLL入力回路が備えられていることを特徴とする請求項14〜20のいずれかに記載の装置。
  22. 前記光電子プロセッサOEPのストリップ形変調電極および読み出し電極は、好ましくは倍数幅に略等しい中間空間を備えるとともに、好ましくは信号波の侵入深さに適合された厚さを有し、信号波に適合された高感度半導体基板3上であって、好ましくは高抵抗(P)または(n)基板、あるいは高抵抗(P)または(n)エピタキシャル層上に、好ましくは0.1〜5μmの幅を有するショットキー接触として、金属電極によって実現されるように構成されており、
    前記基板3は、好ましくは無電位(浮動基板)であることを特徴とする請求項14〜21のいずれかに記載の装置。
  23. 前記ストリップ形変調電極Mおよび読み出し電極Aは、前記信号波に適合された高感度半導体構造または前記エピタキシャル層3上において、例えば約0.1〜5μm帯の幅を有する(n)および(p)ストリップまたはチャンネルであって、好ましくは該ストリップ電極を用いて、深さ方向に拡大した空間電荷領域および好ましくは倍数幅と略等しい中間空間を有する遮断PN接合を形成する高抵抗(P)または(n)基板に通じる内部導電性によって好適に実現されることを特徴とする請求項14〜22のいずれかに記載の装置。
  24. 前記電極Mおよび/またはAは、各場合において、適切な幅を有する好ましくは絶縁された遮蔽用金属電極によって被覆されるとともに、好ましくは変調源に容量結合されており、
    前記M電極遮蔽用金属電極および前記A電極遮蔽用金属電極は、好ましくはプッシュプル変調源に接続されることを特徴とする請求項14〜23のいずれかに記載の装置。
  25. 前記読み出し電流の結合を内含するシングルOEPの読み出し部VAEHは、少なくとも前記2つの変調電圧の作用部を含むか、または、
    マルチOEPの結合・読み出し部VAEHは、入力側において低抵抗電流読み出し回路の構成とすることを特徴とする請求項14〜24のいずれかに記載の装置。
  26. 部分OEPの電流読み出し回路は、個別または一群として、好ましくは相関演算用の単一ミラー積分器を後続するか、または、差分ミラー積分器によって例えば2つの部分OEPが読み出される構成とされたワイヤードOR原理に対応する直接電流加算の構成であって、
    前記ワイヤードOR加算に関する前記変調状態MZP(正/負)、MZN(負/正)およびMZ0(両正または両負)に対しては、前記変調電圧の極性が考慮に入れられることを特徴とする請求項14〜25のいずれかに記載の装置。
  27. 前記OEP構造または前記OEP機能は、前記信号波の波長帯に適合された、好ましくは高抵抗n基板またはp基板としてのSi、好ましくはCMOS技術、GeSi量子井戸構造、GaAs、InGaAsP、InSb、HgCdTe等の半導体基板3を備えた金属電極(ME)−pn技術またはショットキー技術において実現されることを特徴とする請求項14〜26のいずれかに記載の装置。
  28. 前記変調電極から前記読み出し電極および読み出し端子AKに伝達する高周波変調信号の容量性クロストークは、適切なプッシュプル電圧を有する適切な容量性補償手段によって抑制されることを特徴とする請求項14〜27のいずれかに記載の装置。
  29. 前記ツインOEPまたはクワドループルOEPは、M×Nの大きさのOEPマトリクスに拡張され、MおよびNは、2以上の整数であることを特徴とする請求項14〜28のいずれかに記載の装置。
  30. 例えば前記読み出し端子AKにおける読み出し電極群は、地電位に対して容量CAを有するとともに、好ましくはトランスインピーダンス増幅器に接続されており、論理演算および混合演算用の抵抗性トランスインピーダンスおよび相関演算用のミラー積分器としての容量性トランスインピーダンスを備えた構成とされ、
    後者の回路は、少なくとも1つのリセットスイッチを有し、
    好ましくは上記と同じ端子AKが、前記変調電極のクロストークを前記読み出し電極に対して補償するのに適したキャパシタCKを介して、各変調電圧に対して相補的な電圧に接続されることを特徴とする請求項14〜29のいずれかに記載の装置。
  31. 入射信号波側の前記OEP構造は、反射防止膜と、好ましくは前記部分OEPを考慮に入れたマイクロレンズとを備えるとともに、好ましくはその反対側に反射層を備えており、
    信号源SQおよびOEP受信装置には、それぞれ適切な光学手段が備えられていることを特徴とする請求項14〜30のいずれかに記載の装置。
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