JP2005517159A6 - マイクロフルイディクス装置及びその使用方法 - Google Patents

マイクロフルイディクス装置及びその使用方法 Download PDF

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Abstract

マイクロフルイディクス装置は複数の相互作用セルと、流体制御手段を含み、該流体制御手段は、i)各相互作用セルに1つ以上の標本体液を提供する手段と、ii) 各相互作用セルに試料流体を提供する手段とを含み、各相互作用セルは異な試料流体を受ける。複数のマイクロカンチレバーを各相互作用セルの中に配設することができ、各マイクロカンチレバーは試料流体の成分にかかわる相互作用に対応して撓むように構成されている。

Description

本発明は化学分析に関し、特に、がマイクロカンチレバーを使用するマイクロフルイディクス装置によって生体材料の化学分析を実行する方法と装置に関係する。
薄いバイモルフマイクロカンチレバーは、環境、例えば、流体試料の中にさらされることにより生じる異なる応力、また、そういった環境により化合物が結合することにより生じる異なる応力から生じる曲げ(たわみ)を受けてそれに耐えることが知られている。
0.1N/m未満のばね定数を有する柔らかいマイクロカンチレバーは、マイクロカンチレバーの表面上の極微量の基板材料と、試料中の1つ以上の材料との相互作用の結果として生じる応力差に対して敏感である。特別に設計されたコーティング層を備えるマイクロカンチレバーの場合、そのたわみはマイクロカンチレバーがさらされる環境の成分類に関する情報をもたらす。
マイクロカンチレバーはフェムトジュールの解像度で熱量的酵素で媒介される触媒生体反応を検出することができる。(Thundat他、「マイクロカンチレバー・センサ」、マイクロスケール・サーモフィジカル・エンジニアリングl、1997年、185−199頁。)
さらに、米国特許No.5,653,939に示されるように、試料が付けられる表面に形成されたモノリシックなテストサイトアレイを使用することで試料中のオリゴヌクレオチド相互作用を検出することができる。
生化学試料中の分子群を分類するために集積チップを用いることがまた知られている。例えば、Peetersに付与された米国特許6,123,819は、原子又はナノサイズの電極アレイを有する集積チップのデザインを開示している。チップは、溶液中の個々のタンパク質、複合蛋白質混合物、DNA、その他の分子のような単一分子を特徴付けるために使用される。
近年、生体材料の化学分析のための「チップ上の研究室」を与えるためにマイクロカンチレバーを使うマイクロフルイディクス技術が出現した。例えば、Furcht他に付与された米国特許No.6,054,277はマイクロフルイディクス制御装置を備える単一集積マイクロチップベースの検出装置を含む遺伝子試験システムを開示する。この装置は、毛細管相互連絡路を有する単一検出チャンバ内の生化学反応を検出するマイクロカンチレバーセンサを使う。しかしながら、同時に多くの溶液を分析するために、溶液の数と同じ数のこれらのチップを使用する必要があるであろう。
1実施の形態において、マイクロフルイディクス装置は提供される。マイクロフルイディクス装置は、複数の相互作用セルと、流体制御手段であって、i)前記相互作用セルに標本流体を提供する手段と、ii)試料流体を前記相互作用セルに提供する手段とを含み、それぞれの相互作用セルが異なった試料流体を受ける流体制御手段とを含んでなる。関連する実施の形態では、複数のマイクロカンチレバーが各相互作用セルの中に配列され、各マイクロカンチレバーは試料流体の部品にかかわる相互作用に応答して撓むように構成されている。流体制御手段は、相互作用セルから流体を取り外す手段を含むことができる。流体制御手段はロボットであってもよいし、それは手動であってもよい。さらに、複数のマイクロカンチレバーを平面配列した複数の指として提供することとしてもよい。別の関連する実施の形態によると、マイクロフルイディクス装置は使い捨てである。別の関連する実施の形態では、マイクロフルイディクス装置は再利用できる。
別の実施の形態によると、マイクロカンチレバープラットホームは複数の相互作用セルを含み、各相互作用セルは試料流体を受けるための入口を含み、それぞれの相互作用セルは異なる試料流体を受け、各相互作用セルの中に少なくとも1つのマイクロカンチレバーが配設され、各マイクロカンチレバーは試料流体の成分との化学的相互作用に応答して撓むことができる。関連する実施の形態では、それぞれの相互作用セルはさらに、流体がセルから流れ出ることができる少なくとも1つの出口を含んでいる。マイクロカンチレバープラットホームは使い捨て、または再利用可能とすることができる。
一層の実施の形態によると、マイクロフルイディクス分析を行う装置が提供され、その装置は複数の流体ラインを含んでなるハウジングを含み、それぞれの流体ラインは、流体ポンプと、流体ラインに連通する複数の制御ラインから流体を受ける入口を含み、各制御ラインは制御流体を受ける入口を含み、装置はまた、複数の相互作用セルを有するマイクロフルイディクス装置を含み、各相互作用セルは1つ以上の標本流体とサンプル流体を受けるための入口を含み、かつ、各相互作用セルは異なるサンプル流体を受け、また、各相互作用セルは相互作用セルから流体を流出させる出口を含み、また、各相互作用セルは試料流体の成分との化学的相互作用に応答して撓むように構成した少なくとも1つのマイクロカンチレバーを含むことができき、装置は、さらに、相互作用セルに対する流体の流出入を制御するために流体ラインに連通する複数の弁を含む。
装置はさらにそれぞれの相互作用セルの中で配列された複数のマイクロカンチレバーを含んでもよく、そして、複数のマイクロカンチレバーは複数の指を持つ平面配列として提供されてもよい。関連する実施の形態によると、制御流体はガスである。複数の弁の数は複数の流体ラインの数よりも少なくてもよい。同様に、前記な複数の弁の数は複数の制御ラインの数よりも少なくてもよい。一層の関連する実施の形態によると、装置は温度制御式プラットホームに取り付けられる。
装置はまた、相互作用セルに入る流体からガスを取り除く複数の膨脹チャンバ及び/又は相互作用セルの出口から排出される流体を受ける廃棄物容器を含むことができる。また、一層の関連する実施の形態によると、装置はまた、それぞれの相互作用セルの各出口からの試料収集のためのリザバーを含んでもよく、そして、少なくとも1つのリザバーに集められた試料をさらに分析することとしてもよい。更なる分析はゲル電気泳動を含んでもよく、電気泳動は、例えば、多次元とすることができる。前記次元の少なくとも1つは、変性剤があるときは、ポリアクリルアミドゲル電気泳動であってもよい。また、更なる分析はまた、質量分光分析を含んでもよい。
別の実施の形態によると、複数の試料流体中の分析物を識別する方法が提供される。方法は、複数の相互作用セルのうちの1つ以上のものに標本溶液を流入させることを含み、各相互作用セルは少なくとも1つのマイクロカンチレバーを含み、標本流体はマイクロカンチレバーに結合するリガンドを含みかつ分析物に対する親和性を持ち、少なくとも1つの試料溶液が1つ以上の相互作用セル内に流入し、分析物を含む試料溶液を持つそれぞれの相互作用セル内のマイクロカンチレバーの撓みが検出される。
関連する実施の形態では、標本流体にマイクロカンチレバーに結合する複数のリガンドを存在させることとしてもよい。関連する実施の形態によると、標本溶液を複数の相互作用セルの1つ以上に流入させることは、マイクロカンチレバーにリガンドを結合させることができるリンカ溶液を相互作用セルの1つ以上に流入させることをさらに含むこととしてもよい。標本溶液を複数の相互作用セルの1つ以上に流入させることは、洗浄溶液を相互作用セルの1つ以上に流入させることをさらに含んでもよい。
さらに、標本溶液を複数の相互作用セルの1つ以上に流入させることはまた、レセプタ溶液を相互作用セルの1つ以上に流入させること及び/又は緩衝溶液を相互作用セルの1つ以上に流入させることを含む。関連する実施の形態によると、前記方法は、温度制御式プラットフォームに相互作用セルを取り付けることを含んでもよい。一層の関連する実施の形態によると、試料溶液の数は相互作用セルの数に等しくてもよい。同様に、試料溶液の数は相互作用セルの数よりも少なくてもよい。タンパク質と核酸から成るグループからリガンドを選択することとしてもよく、核酸をRNA(リボ核酸)又はDNAとすることとしてもよい。タンパク質はエピトープ、酵素、またはポリペプチドであってもよく、また、分析物は、ヌクレイン酸とタンパク質の一部又はすべてから成るグループから選択することができる。また、分析物はホルモンであってもよいし、ホルモンはステロイドとポリペプチドから成るグループから選択されてもよい。別の関連する実施の形態では、リガンドと分析物は抗体と抗原から成るグループからそれぞれ選択される。
発明のさらに別の実施の形態によると、マイクロフルイディクス装置は複数の流体ラインを含んでなるハウジングを含む。それぞれの流体ラインはハウジング内に配設された流体ポンプから流体を受けるための入口を含んでいる。ハウジングはまた、流体ラインに連通する複数の制御ラインを含み、各制御ラインは制御流体を受けるための入口を含む。この実施の形態はまた、複数の相互作用セルを持ったマイクロカンチレバープラットホームを含んでいる。それぞれの相互作用セルは、1つ以上の標本流体と試料流体を受けるための入口と、流体が相互作用セルから流れ出す出口を含んでいる。さらに、それぞれの相互作用セルは異なった試料流体を受ける。複数の弁は、相互作用セルに対して流出入する流体の流れを制御するために前記流体ラインに連通する。
発明の実施するための最良の形態
上述した発明の特徴は、添付図面に関してなされる以下の詳細な説明を参照することで、より容易に理解されるであろう。
図1は前記な発明の実施の形態に従ってマイクロフルイディクス分析を実行するための装置の平面図である。装置は複数の流体ライン141−148を持っている三次元ハウジング150を含んでいる。流体ライン141−148は、それらのいくつかがハウジング155の頂面側により近く位置し、他のものが図2に示されるハウジング156の底面側により近く位置するように、ハウジング内で少なくとも2層に配列される。それぞれの流体ラインは、液体ポンプその他の流体配送装置から流体を受けるための入口131−138を有する。そのような液体ポンプはハウジング150の外部に設けられてもよいし、あるいは、内蔵ユニットとしてハウジングの一部として設けることもできる。ハウジング150はまた、弁161−170に連通する複数の制御ライン111−120を含んでいる。
弁161−166は流体ライン141−148に連通する。それぞれの制御ライン111−120は入口101−110からガスや他の流体などの制御流体を受ける。流体ライン141−148、制御ライン111−120、および流路(以下で説明する)は直径およそ0.5mmとしてもよい。例えば、流体ライン及び流路の直径をおよそ0.05mmからおよそ0.6mmの範囲とすることができる。発明の一層の実施の形態によると、流体ライン及び流路の直径はおよそ0.05mmからおよそ0.2mm、およそ0.1mmからおよそ0.3mm、そして、およそ0.6mmからおよそ0.2mmであってもよい。制御流体その他の流体をロボット装置を使用して装置に供給してもよいし、または手動で提供してもよい。
複数の弁161−170は、流体のマイクロカンチレバープラットホーム180に対する流出入を制御する。この実施の形態では、弁161−166は流体ライン141−148に連通する二方弁である。弁161−166はすべて、流路801−803、445、545、645、745を含んでなる共通ライン又は多岐管800に通じ、そして、各弁は入力と出力を有する。例えば、弁166には、制御行120から制御流体を受けるための入力121と流体が流体ライン146と流体通路802から流れるのを可能にする出力124を有する。言い換えれば、弁166は流体ライン146の出力を制御すると共に、流体ライン146の下を流れる流路802の出力を制御する。図2に示すように、弁167−170もまた二方弁であり、これらの各弁は弁入口267−270と弁出口277−280を持っている。ハウジング内を流体が流れるようにするために、少なくとも弁167−170の1つは開いていなければならない。
前記弁161−170は制御流体によって作動される空気圧弁であってもよい。図1−14の実施の形態では、制御流体は、加圧されると、弁161−170を閉じる作用をなす。図1においては制御流体は加圧されておらず、したがって、弁はすべて開いており、一方、図3においては、制御流体は加圧されて弁161ー170は閉じられている。制御流体が空気などの高密度ガスであるときに、弁の応答時間は速くなる。装置の弁の数は、流体ラインの数と同じであってもよく、あるいは、より少ないか、より多くてもよい。
同様に、弁の数は、制御ラインの数と同じであってもよく、あるいは、より少ないか、より多くてもよい。
マイクロカンチレバープラットホーム180はハウジング150内に配設されており、そして複数の相互作用セル181−184を含んでいる。それぞれの相互作用セル181−184は、1つ以上の標本流体とサンプル流体を受けるための入口171−174と、図2で示すように出力ライン175−178を介して該セルから流体を排出させる出口271−274とを有する。相互作用セルは直径およそ4mmとしてもよい。例えば、相互作用セルの直径はおよそ0.5mmからおよそ6mmの範囲とすることができる。発明の一層の実施の形態によると、相互作用セルの直径はおよそ0.5mmからおよそ2.5mm、およそ1mmからおよそ3mm、およそ2mmからおよそ5mm、あるいは、およそ6mmからおよそ3mmの範囲とすることができる。
発明の実施の形態に従って、マイクロカンチレバープラットホーム180は、それぞれの相互作用セルが試料流体の化学成分との相互作用に応答して撓むように構成された少なくとも1つのマイクロカンチレバーを含むマイクロマシーンシステムである。代わりに、各相互作用セル181−184は、平面配列された指を備える複数のマイクロカンチレバーを含んでもよい。
本出願で使用されるように、用語「マイクロカンチレバー」は、適用例に依存して、棒状、V字形その他の形状とすることができる可撓性の梁を指す構造用語である。マイクロカンチレバーの一端は支持ベースに固定され、他端は自由端である。マイクロカンチレバーは通常、微視的な大きさのものであり、その長さは、例えば、約50μmから約750μmである。発明の実施の形態によると、マイクロカンチレバーの長さは望ましくは200μmないし700μm、より望ましくは250μmないし600μmであり、最も望ましくは、300μm乃至500μmである。さらに、幅は、例えば、約50μmないし約500μmとすることができる。各マイクロカンチレバーの厚みを約0.5μmないし約4.0μmとすることができる。シリコンと窒化けい素はマイクロカンチレバーを作るのに使用される最も一般的な分子である。しかしながら、マイクロカンチレバーを作るために他の分子を使用することもでき、それらの分子は、圧電分子、プラスチック分子及び様々な金属を含む。
発明の実施の形態によると、セラミック、シリコン、窒化けい素、他のけい素化合物、金属化合物、ひ化ガリウム、ゲルマニウム、酸化ゲルマニウム、酸化亜鉛、ダイヤモンド、クォーツ、パラジウム、酸化タンタル、およびプラスチック高分子からマイクロカンチレバーを製造することができる。プラスチックスは、ポリスチレン、ポリイミド、エポキシ、ポリノルボルネン、ポリシクロブテン(polycyclobutene)、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリふっ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレン・テレフタラート、ポリエチレンナフタレート、ポリピロール、およびポリチオフェンを含むことができる。カスタムオーダーにより作られるマイクロカンチレバーは、例えば、アメリカ合衆国バーモント州ウェイツフィールドのディフラクション・リミティド社(Diffraction Ltd.)から入手できる。さらに、米国特許No.6,096,559(2000年8月1日発行)及び米国特許No.6,050,722(2000年4月18日発行)はマイクロカンチレバーの製作について記載し、セラミック、プラスチック高分子、クォーツ、窒化けい素、シリコン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、ゲルマニウム、酸化ゲルマニウム、ひ化ガリウム、酸化亜鉛、およびシリコン化合物などの材料を使用することを記載している。
本発明に従って使用することができるマイクロカンチレバーは、米国特許No.5,992,226(1999年11月30日発行)に開示されるように、レセプタ/リガンド相互作用、抗体/抗原相互作用及び核酸相互作用を検出選別するために、自由端の表面上で固定される化合物を持つこととしてもよい。マイクロカンチレバーは、その表面に位置する基板に対して向けられる酵素活性度を検出するために使用される。光学法式又は圧電方式のどちらかを使用することで撓みを測定してもよい。さらに、発明の実施の形態のマイクロカンチレバーは、2000年3月28日に発行された米国特許No.6,041,642に示されるように、自然共鳴周波数に合わせることができる位相差信号を検出する電気的方法を使用することで濃度を測定することができる。知られている分子、例えば、DNA、RNA、タンパク質から選択された分子が配設されたマイクロカンチレバーの共鳴特性の変化を使用して目標種の濃度を決定することは米国特許No.5,763,768で説明される。
この発明の実施の態様において、試料メディアの物理的及び化学的パラメータを検出測定する方法と、装置は、2000年1月25日に発行された米国特許No.6,016,686に開示される微細機構電位差センサを使用することができる。化学分析物の検出は、1999年7月13日に発行された米国特許No.5,923,421で説明されている。さらに、マイクロカンチレバーにたわみを生じさせるような目的種の特異抗体(例えば、1998年9月15日を発行された米国特許No.5,807,758で説明されるようにマイクロカンチレバーに目標を縛り付ける磁性ビーズ)を用いた放射免疫分析評価の電磁気的観測は発明の実施の形態と一致するであろう。
本明細書において使用する用語「第1表面」は、リガンドと、さらには分析物を受けてこれらに結合するように設計されたマイクロカンチレバーの幾何学的表面のことを言う。1つ以上のコーティングをこの第1表面上に堆積させることができる。用語「第2表面」は、リガンドを受けまたは分析物に付かないように設計される前記マイクロカンチレバーの反対側の領域のことを言う。一般に第2表面はコーティングされないので、一般に第2表面は、第1表面にいかなるコーティングが塗布される前には、マイクロカンチレバー又はマイクロカンチレバーアレイが作られる材料からなる。代わりに、第2表面は第1表面のコーティングと異なる材料によってコーティングされてもよい。
微細機構センサを種々のインタラクティブ分子でコーティングすることは2000年9月12日発行の米国特許No.6,118,124で説明されている。アルミニウム、銅、金、クロム、チタニウム、および銀から成るグループの少なくとも1つから選択される金属を堆積させるのによって、マイクロカンチレバー上にコーティング材料を堆積させることができる。さらに、複数の金属、例えば、クロムの第1層と金の第2層、またはチタニウムの第1層と、金の第2層をマイクロカンチレバーの上に堆積させることとしてもよい。コーティングは複数の金属を含んでなるアマルガムか合金であってもよい。
発明の実施の形態によると、マイクロカンチレバーの第1表面は、例えば、金を含んでなる第1表面と、例えば、窒化シリコンを含んでなる第2表面の間にサンドイッチされる中間層を持つように製造されうる。中間層は複数の金属を含んでなる合金であってもよい。例えば、中間層はクロム、銀、およびチタニウムの少なくとも1つを有する水銀を含んでなるアマルガムであってもよい。
マイクロカンチレバーは、その第1表面に第2表面に作用する応力と異なる応力が作用するため、第1位置から少なくとも第2位置に撓み、あるいは、湾曲する。すなわち、マイクロカンチレバーは、それが特定の環境要素にさらされることから生じる表面応力の変化に対応して撓むことができる。マイクロカンチレバーはまた、前記環境変化に対応して撓むことができる。前記環境変化は、より高い若しくはより低い分析濃度を持つ分析物を持つ、若しくはそれを欠く試料を加え、又は、より高い若しくはより低い補助因子濃度を持ち、分析物の特異的阻止因子を持ち若しくは欠く、あるいは阻止因子のより高い若しくはより低い濃度を持つ分析物の特異補助因子を加える結果として起こるかもしれない。さらに、試料を希釈または濃縮してもよく、溶液は、マイクロカンチレバーにさらされる間又はその前後に、温度、ペーハー、伝導率または粘性の変化を経験してもよい。
上述したようにマイクロカンチレバーの一端が支持ベースに固定されるとき、撓みは、マイクロカンチレバーの先端(すなわち、支持ベースに固定された固定端の反対側の遠位端)が移動した距離を測定することによって測定される。遠位端は第1位置から第2位置まで動くかもしれない。第1位置では、マイクロカンチレバーの第1表面のバイオマテリアルは分析物にまだ結合していないか、まだ反応していない。第2位置では、マイクロカンチレバー上のバイオマテリアルは、既に環境中の分析物に結合したか、またはを反応している。
本明細書において使用される用語「撓み特性」は、例えば、nmかつ単位時間あたりの頻度で測定される移動距離の範囲で再現性のよいマイクロカンチレバーの撓みパターンである。撓み特性はリガンドと分析物の特定状態、および温度、濃度、イオン強度、陽イオンそ他の補助因子の存在、保存剤、その他化学分野の当業者によく知らる状態などの更なる反応状態を区別することができる。これらの状態による撓みは特異反応の識別特性になることができる。撓み特性は、試料が添加された際、または、分析物、リガンド、阻止因子、または補助因子の濃度の関数として動きが測定された際に、マイクロカンチレバーの移動測定から計算される。撓みの特性はまた、ペーハー又は温度及び同様のものの関数として計算される。
それぞれの相互作用セル181−184は、以下に詳細に説明するように、異なった試料流体を受けることができる。装置、方法にマイクロプロセッサを含むことでき、コンピュータープログラムから指示を解釈実行するのに必要な演算、論理、制御回路を含む集積回路を用いて前記弁の動作を制御することができる。さらに、測定装置のマイクロカンチレバー撓みの検出するマイクロプロセッサ要素を装置に設けることとしてもよい。
装置はまた、相互作用セル181−184に入る流体からガスを取り除く複数の膨脹チャンバ151−154と、相互作用セル181−184から出る廃棄物を図20に示す廃棄物容器909に解放する廃棄物出口191を有する廃棄物ライン190とを含むことができる。さらに、それぞれの相互作用セル181−184はそれ自身の廃棄物容器又は相互作用セルの内容物を収集するリザバーであって、リザバーの中に含まれるものの更なる分析を行うためのリザバーに流体連通することとしてもよい。更なる分析はゲル電気泳動を含むことができ、ゲル電気泳動は多次元とすることとしてもよい。
さらに、変性剤があるときは、前記多次元の少なくとも1つをポリアクリルアミドゲル電気泳動とすることとしてもよい。更なる分析はまた、質量分光分析法を含むことができる。
図1と2の装置はおよそ17層の1つ以上のプラスチックポリマーから成るカード又はカートリッジとすることとしてもよい。そのようなカードとカートリッジは、例えば、アメリカ合衆国ワシントン州レッドモンドのマイクロニクス・インコポレーティッド(Micronics, Inc.)に注文して製造してもよい。これらのカードかカートリッジを流体ポンプライン、又は他の流体配送装置から流体を受ける多岐管に取り付けることとしてもよい。同様に、ポンプを以上のようなカードの一部とすることとしてもよい。装置をまた温度制御式プラットホームに取り付けることとしてもよい。図3−14に示すように、1以上のサンプル流体の中の特定の分子を識別するために装置を使用することができる。
図3では、制御流体(このケースでは空気などのガス)は前記入口101−110を介して前記制御ライン111−120で加圧され、前記弁161−170を閉じる。すべての弁が閉じられたとき、流体は相互作用セルに流出入することができない。したがって、弁のすべてが初期状態において(制御ラインの制御流体を加圧することによって)閉じられ、次に、(該制御流体の加圧を止めることによって)開かれて、液体が適切な相互作用セルの中に流入することを許容する。このことは、リンカ、緩衝液、リガンド溶液、および分析物を含む試料溶液などの標本流体を差別できるように相互作用セル181−184に入力できるように行われる。例えば、緩衝液を全てのセル、または、部分集合のセルに入力することとしてもよく、例えば、全セルのうちの3つ、2つ、または、1つだけに入力することとしてもよい。同様に、異なる試料溶液はそれぞれのセル、または、セルの部分集合に入力してもよい。
図4は、第1相互作用セルに加えられるリンカ溶液を示す。「リンカ溶液」という用語は次の化合物を含むことができる。
ジチオビス(succinimidylundecanoate)(DSU)、これはイリノイ州ロックフォードのピアス・エンドゲン・インコポレーティッド(Pierce Endogen, Inc.)から購入することができる。
長鎖スクシンイミド-6[3-(2-ピリジルジチオ)-プロピオンアミド]ヘキサノエート(LCSPDP)、これは、スルフヒドリル基及びアミノ基と反応するピリジルジチオ及びNHSエステル反応基を含み、上述のピアス・エンドゲン・インコーポレイティッドから購入することができる。
サクシニミジル-6[3-(2-ピリジルジチオ)-プロピオンアミド]ヘキサノエート(SPDP)、これは、スルフヒドリル基及びアミノ基と反応するピリジルジチオ及びNHSエステル反応基を含み、上述のピアス・エンドゲン・インコーポレーティッドから購入することができる。
そして、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(MBS)、これは、スルフヒドリル基及びアミノ基と反応するNHSエステル及びマレイミド反応基を含み、上述のピアス・エンドゲン・インコポレーティッドから購入することができる。
第1相互作用セルにリンカを加えるために、入口109,106が制御ガスを受けないので、いかなる制御ガスも制御ライン119,116に入力さず、したがって、弁165,170は開かれる。リンカ溶液は流体ポンプ又は他の流体配送装置から入口135に入り、流体ライン145に流れる。弁165が開いているので、流体は流路445を通して流路446の中に、そして、膨脹チャンバ154の中に流れる。任意に、膨脹チャンバ154内のリンカ溶液からガスを取り除くこととしてもよく、そして、リンカ溶液は流路447を通って入口174を介して相互作用セル184の中に流れる。相互作用セル184からの流体は出力ライン178に流入するであろうし、そして、弁170が開いているので、流出物は廃棄物ライン190と廃棄物出口191を通して廃棄物容器(または収集のためのリザバー)中に溜られるであろう。
図5は、制御ライン115と119を除いたすべての制御ライン内の制御流体を加圧することによって、リンカ溶液を第2相互作用セルに加える一方、他のすべての相互作用セル絶縁を維持してバルブ165と169を開く方法を示す。上述のように、リンカ溶液は流体ポンプから入口135を通って流体ライン145内へ流れ、次に、流路445と545を通る。制御ライン111、112、117、118はそれぞれ、弁161−164の上の点で流体ライン141、142、143、144に交差することに注意されたい。その結果、流体は比較的拘束されない状態で流路445〜545から流れることができる。この時点において、流体は流路546の中に、次に、膨脹チャンバ153の中に流れるであろう。ガスは膨張チャンバ153内のリンカ溶液から取り除かれ、リンカ溶液は流路547を通り、入口173を介して相互作用セル183の中に流れる。相互作用セル183から出てくる流体のどんな流出物も出力ライン177に流れるだろう、そして、弁169が開いているので、流出物は流体廃棄物ライン190と廃棄物出口191を通して廃棄物容器に溜められるだろう。
図6と7は、リンカ溶液がそれぞれ相互作用セル182と181に加えられることを示す。この実施の形態によると、それぞれの相互作用セル182と181は、他のすべてのセルが上で図4と5に関して説明された方法で絶縁されている間に、リンカ溶液を受けるであろう。相互作用セル182にリンカ溶液を加えるために、制御流体は制御ライン114と119において加圧されることはなく、そのためバルブ165と168を開かせる。リンカ溶液は流体ポンプから入口135に流入して流体ライン145に流れ、次に、流路445、545、および645を通る。流体は次に流路646の中に、そして、膨脹チャンバ152の中に流れるだろう。ガスは膨張チャンバ152内のリンカ溶液から排除されるだろうし、リンカ溶液は流路647を通って入口172を介して相互作用セル182の中に流れるだろう。相互作用セル182からの流体の流出物は出力ライン176に流れるだろう、そして、弁168が開いているので、流出物は流体廃棄物ライン190と廃棄物出口191を通して廃棄物容器に溜められるだろう。
リンカ溶液を相互作用セル181に加えるために、制御流体は制御ライン113と119では加圧されず、弁165と167を開くことになる。リンカ溶液は流体ポンプから入口135、そして流体ライン145へと流れ、次に、流路445、545、645、および745を通る。流体は次に、流路746の中へ、そして、膨脹チャンバ151の中に流れるだろう。ガスは膨張チャンバ151内のリンカ溶液から排除されるだろうし、リンカ溶液は流路747を通り、入口171を介して相互作用セル181の中に流れるだろう。相互作用セル181からの流体の流出物は出力ライン175に流れるだろうし、弁167が開いているので、流出物は流体廃棄物ライン190と廃棄物出口191を通して廃棄物容器に溜められるだろう。
弁167,168,169,170と共に弁165を同時に開くことによって、複数の相互作用セルの部分集合又は全ての相互作用セル、ここでは例示の目的のみである4つのセル181,182,183,184にリンカ溶液を加えることができる。同様に、満たされる相互作用セルの弁と共に弁165を開くことにによって、相互作用セルのどの部分集合も同時にリンカ溶液を受けることができる。さらに、廃棄物ライン190を複数のリザバーに通じさせることとしてもよく、相互作用セルからの流出物はさらなる分析のためにそれぞれのリザバーの中に溜めることとしてもよい。それぞれの相互作用セルからの流出物をその対応するリザバーの中に溜めるのを保証するために弁を提供することとしてもよい。代わりに、1つのラインと1つの出口(廃棄物ライン190と出口191など)より、むしろ、それぞれの相互作用セルにリザバーラインと出口を提供してもよい。
図8は洗浄溶液が第1相互作用セルに加えられることを示す図ある。洗浄溶液は、流体ポンプか他の流体配送装置から入口138を通って流体ライン148まで流れるだろう。この実施の形態によると、(制御ラインを備えることができるが)、そのような制御ラインはいずれも流体ライン148に直接に連通することがないので、制御ライン116だけが加圧されない。弁170は開かれて洗浄溶液が流路801−803を通して流路445に流れ込む。この時点から、上でリンカ溶液と図4−7に関して説明されるように、洗浄プロセスは続き、洗浄溶液をそれぞれの相互作用セルに提供する。
図9はリガンド溶液(例えば、抗体溶液)を第1相互作用セルに加えることを示す図である。リガンドは以前に加えられたリンカ分子と化学的に反応するかもしれない。リガンド溶液は流体ポンプか他の流体配送装置から入口136を通って流体ライン146まで流れる。制御ライン116,110が加圧されず、弁170,166が開かれ、リガンド溶液が流路803を通して流路445に流れるようになる。この時点から、リガンド溶液は、リンカ及び洗浄溶液に関して上で説明されるように、装置を通りそれぞれの相互作用セルにリガンド溶液を提供する。
図10は緩衝水溶液が第1相互作用セルに加えられることを示す図である。緩衝溶液は流体ポンプか他の流体配送装置から入口137を通って流体ライン147まで流れる。洗浄溶液を用いる場合のように、(ここでも制御ラインを設けることができるが、)そのよううな制御ラインはいずれも流体ライン147に直接連通することがなく、制御ライン116だけが加圧されない。弁170が開かれ、緩衝溶液は流路802−803を通して流路445に流れることになる。この時点から、図4−7の実施の形態に従って、緩衝溶液はそれぞれの相互作用セルへ進む。洗浄プロセスは各セルに緩衝溶液の付加することに続いてもよく、図8に関して上で説明されたように続くであろう。
図11において、分析物、または制御溶液を持っている第1試料溶液が第1相互作用セルに加えられる。第1試料溶液は流体ポンプか他の流体配送装置から入口134を通って流体ライン144まで流れる。制御ライン116と118は加圧されず、弁170と164が開かれ、第1試料溶液は流路446内へ、そして、膨張チャンバ154内に流れることになる。この時点から、第1試料溶液は流路447と入口174を通って相互作用セル184に進む。相互作用セル184からの第1試料溶液の流出物は出力ライン178に流れるだろうし、流出物は廃棄物ライン190(または、リザバーライン)と廃棄物出口(または、リザバーの出口)191を通して廃棄物容器(または、収集リザバー)に溜められるだろう。
図12は第2試料溶液が第2相互作用セルに提供されることを示す図である。第2試料溶液を相互作用セル183に提供するために、制御ライン115,117が加圧されず、弁169,163が開かれ、第2試料溶液は入口133を通って流体ポンプから流体ライン143まで流れる。第2試料溶液は流路546内へ、そして、膨張チャンバ153内に流れる。第2試料溶液は流路547と入口173を通って相互作用セル183へ進む。上述したように、相互作用セル183からの第2試料溶液の流出物は出力ライン177に流れるだろうし、流出物は廃棄物ライン190と廃棄物出口191を通して廃棄物容器(または、収集リザバー)に溜められるだろう。
図13は第3相互作用セル182に試料溶液を提供する方法を示す。制御ライン112,114が加圧されず、弁162,166が開かれ、第3試料溶液は入口132を通って流体ポンプから流体ライン142まで流れる。第3試料溶液は流路646の中へ、そして、膨張チャンバ152の中に流れ、ガスは溶液から取り除かれるであろう。第3試料溶液は流路647と入口172を通って相互作用セル182に進む。相互作用セル182からの第3試料溶液の流出物は出力ライン176に流れるだろうし、流出物は廃棄物ライン190と廃棄物出口191を通して廃棄物容器(または、収集リザバー)に溜められるだろう。
図14は第4相互作用セルに第4試料溶液を提供する方法を例示する。ここでは、制御ライン111,113が加圧されず、弁161,167が開かれ、第4試料溶液は入口131を通って流体ポンプから流体ライン141まで流れる。第4試料溶液は流路746の中へ、そして、膨張チャンバ151の中に流れ、ガスは溶液から取り除かれるだろう。第4試料溶液は流路747と入口171を通って相互作用セル181へ進む。相互作用セル181からの第4試料溶液の流出物は出力ライン175に流れ、流出物は廃棄物ライン190と廃棄物出口191を通して廃棄物容器(または、収集リザバー)に溜められるだろう。
それぞれの相互作用セルは、試料流体の成分との化学的相互作用に対応して撓むように構成された少なくとも1つのマイクロカンチレバー、またはマイクロカンチレバーのアレイ(配列)を含んでいる。発明の特定の実施の形態において、1つ以上のマイクロカンチレバーフィンガが試料溶液の分子成分との反応に応答してアレイの平面に関して撓むようにマイクロカンチレバーフィンガの平面配列は配設されている。
図15はマイクロフルイディクス分析を行う装置を示す図であり、この装置において、装置の弁は、発明の別の実施の形態に従って、通常閉じられている。図1の実施の形態と異なり、図15において、すべての弁1051−1058と1061−1064は通常の大気圧下で閉じられる。この構成は、システムの電気構成要素のデューティサイクルを減少させると共に、システムを駆動するのに必要な電流量を最小化させる。しかしながら、通常の大気条件下で弁が開から又は閉じられるかは純粋に任意であり、図1及び図15のそれぞれの実施の形態は、ラインと弁の構成に関してどちらででも作動できる。さらに、図15の実施の形態に従って、流体ライン1011−1019と流体入口1001−1008は、図1における底面より、むしろ、図の上面に位置する。
装置は、複数の流体ライン1011−1019を持っている立体的なハウジング1000を含んでいる。それぞれの流体ライン1011−1018は液体ポンプか他の流体配送装置から流体を受けるための入口1001−1008を有する。また、ハウジング1000は流体ライン1011−1019に連通する複数の制御ライン1031−1042を含んでいる。それぞれの制御ライン1031−1042は入口1071−1082から制御流体を受ける。この実施の形態の流体ライン1011−1019、制御ライン1031−1042、および流路を図1に関して説明した流体ライン、制御ライン、および流路と同様の態様の次元とすることができる。ここでも、制御流体及び他の流体をロボット装置を使用して、または手動で装置に提供することとしてもよい。
複数の弁1051−1058と1061−1064はマイクロカンチレバープラットホーム1020に対する流体の流出入を制御する。弁を上で図1の実施の形態に関して説明した三方弁として機能する二方弁とすることとしてもよい。したがって、各弁は入口と出口を有する。例えば、弁1051は、制御ライン1031から制御流体を受けるための弁入口1082と、流体ライン1012からの流体を多岐管1100に送る弁出口1083とを有する。弁1051−1058と1061−1064は制御流体によって駆動される(この場合、開かれる)。上述したように、制御流体が高密度ガスであるときに、弁の応答時間は速くなる。マイクロプロセッサに搭載されたコンピュータープログラムの制御下で弁を作動あるいは非作動にすることとしてもよい。さらに、装置の弁の数を流体ラインの数に等しく、又はそれよりも多く若しくは少なくすることができる。同様に、弁の数を制御ラインの数に等しく又はそれよりも少なく若しくは多くすることができる。
マイクロカンチレバープラットホーム1020はハウジング1000内に配設され、複数の相互作用セル1021−1024を含んでいる。それぞれの相互作用セル1021−1024は、1つ以上の標本流体と、試料流体を受ける番号1025で示すような入口と、出力ライン1095−1098を介して流体をセルから解放する番号1026で示すような出口とを有する。
図15の装置は、相互作用セル1021−1024から廃棄物を廃棄物容器に解放する廃棄物出口1009を有する廃棄物ライン1200をさらに含むことができる。図1の実施の形態の場合のように、それぞれの相互作用セル1021−1024をそれ自身の廃棄物容器又は相互作用セルの内容物を収集するリザバーに連通することとしてもよい。これは、リザバーの中に含まれるものを更に分析するためである。
図1の装置の場合のように、図15の実施の形態を1つ以上のプラスチックポリマーを含むカード又はカートリッジの形態とすることとしてもよい。リンカ、バッファ、リガンド溶液、および試料溶液などの標本流体を別個に相互作用セル1021−1024に入力することとしてもよい。緩衝水溶液を全てのセル又はセルの部分集合、例えば、3つのセル、2つのセル若しくは1つのセルだけに入力することとしてもよい。同様に、異なった試料溶液をそれぞれのセル、または、セルの部分集合に入力することとしてもよい。
図16は、溶液が第1相互作用セルに加えられることを図示する。これを達成するために、入口1081,1079は制御ガスを受け、その結果、制御ガスはそれぞれ制御ライン1041と1039に入力されて、弁1057,1064は開かれる。溶液は流体ポンプか他の流体配送装置から入口1008へ流れ、流体ライン1018へと流れる。弁1057が開いているので、流体は次に流路1300を通して流路1400の中へ、そして入口1425を通って、相互作用セル1024の中に流入することができる。相互作用セル1024からの流体のどんな流出物も出力ライン1098に流れるだろう、そして、弁1064が開いているので、流出物は流体廃棄物ライン1200と廃棄物出口1009を通して廃棄物容器(または収集リザバー)の中に溜められるだろう。
溶液は複数の相互作用セルの部分集合に、または、相互作用セルのすべてに(ここでは例示目的として、4つのセル)溶液を加えることとしてもよい。同様に、相互作用セルのいずれの部分集合も、(図16−20の説明から明白であるように、)満たされる適切な相互作用セルに対応する弁を開くことによって、同時に溶液を受けることができる。さらに、廃棄物ライン1200を複数のリザバーに繋いで、更なる分析のために、相互作用セルからの流出物をそれぞれのリザバーの中に溜めることとしてもよい。それぞれの相互作用セルからの流出物がその対応するリザバーの中に溜められるいとを保証するために弁を提供することとしてもよい。代わりに、リザバーラインと出口を1つのラインと出口よりむしろそれぞれの相互作用セルのために設けることとしてもよい。
図17は溶液が第2相互作用セルに加えられることを示す図15の実施の形態の図である。ここで、入口1080,1078が制御ガスを受け、ガスがそれぞれ制御ライン1040と1038に入力され、弁1056と1063は開かれる。溶液は入口1007へ流入し流体ライン1017内に流れる。弁1056が開いているので、流体は次に流路1500を通って流路1600の中へ、そして、入口1525を通って相互作用セル1023の中に流れる。相互作用セル1023から出る流体のどんな流出物も出力ライン1097に流れるだろうし、弁1063が開いているので、流出物は流体廃棄物ライン1200と廃棄物出口1009を通して廃棄物容器かリザバーの中に溜められるだろう。
図18は溶液が第3相互作用セルに加えられることを示す図15の実施の形態の図である。入口1075と1077が制御ガスを受け、制御ガスはそれぞれ制御ライン1035と1037に入力される。弁1055,1062は開かれている。溶液は流体ポンプか他の流体配送装置から入口1006へ流れ、流体ライン1016へ流れる。弁1055が開いているので、流体は次に流路1700を通って流路1800の中へ流れ、入口1725を介して相互作用セル1022の中へ流れることができる。一方、相互作用セル1022からの流体の流出物は出力ライン1096に流れるだろうし、弁1062が開いているので、流出物は流体廃棄物ライン1200と廃棄物出口1009を通して溜められるだろう。
図19は溶液が第4相互作用セルに加えられることを示す図15の実施の形態の図である。入口1074と1076が制御ガスを受け、このガスはそれぞれ制御ライン1034と1036に入力される。弁1054と1061が開かれ、溶液は入口1005から流体ライン1015へと流れる。弁1054が開いているので、流体は次に流路1900を通って流路2000の中に流入し、入口1225を介して、相互作用セル1021の中に流ることになる。相互作用セル1021からの流体のどんな流出物も出力ライン1095に流れるだろうし、弁1061が開いているので、流出物は流体廃棄物ライン1200と廃棄物出口1009を通して廃棄物容器かリザバーの中に溜められるであろう。
図20は、発明の一層の実施の形態に従って複数の試料流体中の分析物を識別する方法に従って使用するフルイディクスシステムを示す概要フローチャートである。この実施の形態によると、1つ以上の標本溶液901−904が複数の相互作用セルの1つ以上に入力される。標本流体の少なくとも1つは分析物に対する親和性を持つリガンドを含んでいる。それぞれの相互作用セルは、リガンドが結合する少なくとも1つのマイクロカンチレバーを含む。少なくとも1つの試料溶液905−908が相互作用セルの1つ以上に入力され、マイクロカンチレバーの撓みは分析物を含む各試料溶液中で検出される。
1つの実施の形態では、装置は多岐管内及び/又は温度制御式プラットホーム上に取り付けられてもよい。相互作用セル910−913からの流出物を廃棄物容器909、または、上述の更なる分析のためのリザバー内に溜めることとしてもよい。
標本流体の1つを、本明細書においてマイクロカンチレバーの表面に付けられる材料として定義されるリガンドをマイクロカンチレバーに共有結合することができるリンカ901の溶液とすることができる。別の標本流体は洗浄溶液902であってもよく、洗浄溶液を1回以上1又は複数の相互作用セルに入力してもよい。さらに別の標本流体はリガンド又は「レセプタ」溶液903であってもよい。すなわち、特異結合部分への親和性を持つことが知られている生物高分子、またはある分類の分析物のためのリガンドである。
レセプタをまた分析物のためのリガンドとすることができ、このリガンドの量は1つ又は一連の試料中に検出される。別の標本流体は緩衝溶液904であってもよい。
試料溶液の数は相互作用セルの数と等しくてもよく、あるいは、試料溶液の数は相互作用セルの数よりも少なくてもよい。
リガンドは1つ以上のバイオマテリアルであってもよく、例えば、酵素や合成ポリペプチドなどのタンパク質、あるいは、RNAやDNAなどの核酸とすることができる。巨大分子であるバイオマテリアルは核酸かタンパク質のすべて又は一部を含むものでもよい。タンパク質又はポリペプチドは、エピトープ、抗体、抗体断片、酵素、またはペプチド結合を含むいかなる他の分子を含んでいてもよい。試料中に検出されまたは定量化される分析物は、巨大分子、または有機若しくは無機の小分子などのバイオマテリアルとすることができる。同様に、分析物はホルモンであってもよく、例えば、ホルモンは、例えば、性ステロイド、グルココルチコイドのようなステロイド、またはサイトカインなどのポリペプチドホルモンとすることができる。リガンド又は分析物の一方は、抗体又は抗原性物質のすべて若しくは一部、又は、酵素のすべて若しくは一部を含んでいてもよい。
発明の装置を使用する実施例と方法を表1に示す。実施例1では、マイクロカンチレバーの表面に付いたリガンドに結合することができ、あるいは、それと相互作用することが可能な特異な化学的又生物学的な成分などのような分析物を試料溶液が含んでいるときに、マイクロカンチレバーアレイ内の複数のマイクロカンチレバーの動き又はたわみを示すために図3−19の装置を用いる。セルAを正の制御を提供する反応セルとすることができ、マイクロカンチレバーの撓みはセルAに連続して与えられる流体の成分のカンチレバーの表面に対する相互作用によって引き起こされる。セルBを参照セルとすることができ、例えば、分析物を欠くことのが知られている制御バッファがサンプルの代わりにこのセルに加えられる。この制御は、リンカ溶液と抗体溶液や、他の環境の力などの標本液体間の相互作用の結果として起こるマイクロカンチレバーの撓みの範囲を測定することができる。セルCを、例えば、リンカ溶液に露出されたことのない負の制御セルとすることができる。このセルにおけるマイクロカンチレバー撓みは、橋かけ剤がないとき、直接マイクロカンチレバーの表面に結合するリガンドの範囲を測定することができる。セルDを、興味のバイオマテリアルに代えて、例えばウシ血清アルブミンを含む別の制御セルとすることができ、そのため、マイクロカンチレバー撓みは分析物の非特異結合の測定となる。
マイクロフルイディクス装置のさらに別の実施の形態は、取り外し可能な蓋を備える再利用できるプラットホームであって、実施の形態の本明細書の実施の形態の図及び説明において説明されるライン及び弁を備える複数の相互作用セルを有するプラットフォームを含む。取り外し可能な蓋は、ユーザが、例えば、使い捨てである複数のマイクロカンチレバーを各相互作用セルの中に挿入することを可能にする。再利用できるプラットホームと蓋を含んでなるマイクロフルイディクス装置は、機械加工及び/又は成形され溶剤耐性を有する高張力ポリマーから製造されることができ、例えばポリマーは、例えば、ミネソタ州チャスカのエンテグリス(Entegris)から得られるPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)(登録商標)である。いくつかの実施の形態におけるマイクロカンチレバーは窒化けい素であり、コーティングを持つ表面を含むように前処理されたものである。例えば、マイクロカンチレバーはニッケルと、続いて次に、金でコーティングされる。使い捨てのマイクロカンチレバーは、扱われることができて、表面上の分析物のためにリガンドを据え付けるように共有結合される化学橋かけ剤を含むためにさらに前処理される。蓋(これは窓として機能する)は、装置の相互作用セルをシールする機能を果たすシリコーンガスケットを含んでいる。ラインでの流体の流れの方向、弁の数と位置、リザバーチャンバ、およびマイクロフルイディクスシステムの他の局面などの、この実施の形態の他の局面は本明細書において使い捨てのシステムに関して説明される。
脱着可能な蓋を備える再使用可能なマイクロフルイディクス装置の実施の形態における脱着可能で使い捨てのマイクロカンチレバーの代替手段として、ここで説明するように溶液にさらされる各相互作用セル内に複数のマイクロカンチレバーがあり(例えば、以下の表1と実施例を参照)、そのため、セルAは相互作用セルであり、セルBは参照セルであり、セルC,Dは制御セルである。
様々な実施の形態における発明を十分に説明した。追加実施の形態は、以下の実施例と、請求項(請求項はさらなる限定を意図するものではない)によって例示される。すべての引用された文献の内容は、参照のために、本明細書に取り入れられる。
Figure 2005517159
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表1に示す実施例1のステップ1に従い、容積が約50μlの橋かけ剤DSU(ジチオビス(succinimidylundecanoate))を相互作用セルA、BとDに加える。DSUは水溶性の二官能橋かけ剤である。
ステップ2において、ここで例示されるように、すべてセルは1セルあたり容積が300μlの洗浄溶液を受ける。ステップ3では、すべてのセルは、容量が50μlの抗体溶液(BrcAやウィルム腫瘍WT−1などのがん遺伝子たんぱく質特異抗体など)を受ける。ステップ4において、1セルあたり約50μlの容積の低pHのバッファ(緩衝液)が相互作用セル、例えばセルA、B、およびDに提供される。この溶液は、非特異結合材料、すなわち、橋かけ剤と反応しなかった材料の分子を取り除く。ステップ5において、セルは3OOμlの洗浄溶液で洗われる。ステップ6において、例えば、ステップ3の抗体と相互作用することができる末知の数量、例えば、50μlの材料を含むある容量の試料溶液をセル、例えばセルAとCセルに提供する。ステップ7において、容積が約50μlの制御材料、例えば、ウシ血清アルブミンをセルDに与える。セルは、例えば、ステップ8の洗浄溶液約300μlで洗浄される。
さらに、実施例1において、同じ溶液で洗浄ステップを実行することができ、ステップ(例えば、ステップ6と7)を同時に行うことができることに注意すべきである。さらに、いずれの洗浄ステップもその溶液量とタイミングに関してオプションであり、全過程においてマイクロカンチレバーのたわみを分析することができる。但し、ステップ6と7の後のたわみ測定が最も重要である。
使用する流体の量の選択はここに単に提示するものであり、この提示された量から変えることができることが理解されるべきである。ここでの方法と装置における他の使用量は、当該技術分野の当業者によって改訂案に従う実験の範囲内で標準化でき、そういった代替量はここで構想されるものの範囲内である。
実施例2は、ここで説明される装置をどのようにして用いて複数の試料溶液の中のリガンドを識別するかを示すものである。ここで、セルA、B、およびCは反応セルであ、セルDは参照セルとして使用される。例えば、約50μlの量のDSUがステップ1において各セルに提供される。次にステップ2において、例えば1セルあたり約 300μlの量の洗浄溶液が各セルがに提供される。ステップ3と4では、各セルにそれぞれおよそ50μlの抗体溶液と緩衝溶液が提供され、ステップ5では、セルは別の洗浄にかけられる。およそ50μlの量の第1試料溶液がステップ6においてセルAに加えられる。これもまたおよそ50μlの量の第2試料溶液がステップ7においてセルBに加えられて、同じ量の3番目試料溶液がステップ8においてセルCに追加される。上で説明された装置に関して、同じ量の第1、第2及び第3の試料溶液を1ステップでセルA、B、およびCに提供してもよいことに留意されたい。すべてのセルはステップ9においてオプションとして洗浄プロセスにかけられる。さらに、1つ以上のセル内の溶液を再利用することとしてもよい。すなわち、更なる分析のために追加溶液を1つ以上のセルに加えてもよい。
実施例3は、ここにで説明する装置をどのように使用して複数の異なったウイルスの1つに関して同時に患者を診断するかを示す。セルA、B、およびCは反応セルであり、セルDは制御セルとして使用される。例えば、約50μlの量のDSUがステップ1において各セルに提供される。ステップ2において、各セル当たり例えば約300μlの量の洗浄溶液が各セルに提供される。ステップ3においてセルAに約50μlの第1抗体溶液が提供され、ステップ4においてセルBに約50μlの第2抗体溶液が提供され、ステップ5においてセルCに約50μlの第3抗体溶液が提供される。それぞれの抗体溶液は診断のために前記ウイルスの1つに向けられた結合決定基を有することができる。約50μlの量の緩衝溶液が、ステップ6において、各セルに加えられる。次に、ステップ7においてすべてのセルに約300μlの洗浄溶液が提供される。ステップ8において、約50μlの第1、第2および第3の試料溶液がセルA、B、およびCに提供される。第1、第2および第3の抗体溶液は1ステップでそれぞれセルA、B、およびCに提供されてもよい。
ステップ9において、すべてセルをオプションとして洗浄プロセスにかけることができる。
発明の様々な例示的な実施の形態について上に説明したが、それらの形態は、発明の真の範囲から逸脱することなく発明の利点のいくつかを達成するように様々な変更及び変形が可能であることは当業者にとって明らかである。
発明の実施の形態に従ってマイクロフルイディクス分析を実行するための装置の平面図である。 図1の装置の下面図である。 すべての弁が閉じた状態を示す図1の実施の形態の図である。 第1相互作用セルに加えたリンカ溶液を示す図1の実施の形態の図である。 第2相互作用セルに加えたリンカ溶液を示す図1の実施の形態の図である。 第3相互作用セルに加えたリンカ溶液を示す図1の実施の形態の図である。 第4相互作用セルに加えたリンカ溶液を示す図1の実施の形態の図である。 第1相互作用セルに加えた洗浄溶液を示す図1の実施の形態の図である。 第1相互作用セルに加えたリガンド溶液を示す図1の実施の形態の図である。 第1相互作用セルに加えた緩衝水溶液を示す図1の実施の形態の図である。 第1相互作用セルに加えた試料溶液を示す図1の実施の形態の図である。 第2相互作用セルに加えた試料溶液を示す図1の実施の形態の図である。 第3相互作用セルに加えた試料溶液を示す図1の実施の形態の図である。 第4相互作用セルに加えた試料溶液を示す図1の実施の形態の図である。 発明の別の実施の形態に従ってマイクロフルイディクス分析を実行するための装置を示す図である。 溶液が第1な相互作用セルに加えたのを示す図15の実施の形態の図である。 第2相互作用セルに加えたの溶液を示す図15の実施の形態の図である。 第3相互作用セルに加えた溶液を示す図15の実施の形態の図である。 第4相互作用セルに加えた溶液を示す図15の実施の形態の図である。 発明の一層の実施の形態に従って複数の試料流体内の分析物を識別する方法に従って使用するフルイディクスシステムを示すフローチャートである。

Claims (47)

  1. 複数の相互作用セルと、
    i)前記相互作用セルに標本流体を提供する手段と、ii)前記相互作用セルに試料流体を提供する手段とを、含む流体制御手段であって、前記各セルに異なる試料流体を与えることができる流体制御手段と、
    前記各相互作用セル内に配設された複数のマイクロカンチレバーであって、各々が前記試料流体の要素にかかわる相互作用に対応して撓むように設けられた複数のマイクロカンチレバーとを、
    含んでなるマイクロフルイディクス装置。
  2. 装置は使い捨てである請求項1のマイクロフルイディクス装置。
  3. 装置は再利用できる請求項1のマイクロフルイディクス装置。
  4. 前記流体制御手段は前記相互作用セルから流体を取り除く手段を含む請求項1のマイクロフルイディクス装置。
  5. 前記流体制御手段はロボットである請求項1のマイクロフルイディクス装置。
  6. 前記流体制御手段は手動である請求項1のマイクロフルイディクス装置。
  7. 前記複数のマイクロカンチレバーは指の平面アレイとして提供される請求項1のマイクロフルイディクス装置。
  8. 複数の相互作用セルであって、前記各相互作用セルは試料流体を受ける入口を有し、前記各相互作用セルは異なる試料流体を受ける複数の相互作用セルと、
    前記各相互作用セルの中に配設された少なくとも1つマイクロカンチレバーであって、前記試料流体の成分との化学的相互作用に対応して撓むことができるマイクロカンチレバーとを、
    含んでなるマイクロカンチレバープラットホーム。
  9. 前記装置は使い捨てである請求項8のマイクロカンチレバープラットホーム。
  10. 前記装置は再利用可能である請求項8のマイクロカンチレバープラットホーム。
  11. それぞれの相互作用セルは、流体がセルから流れ出ることができる少なくとも1つの出口をさらに含む請求項8のマイクロカンチレバープラットホーム。
  12. それぞれが流体ポンプから流体を受ける入口を有する複数の流体ラインと、前記複数の流体ラインに連通する複数の制御ラインであって、各々が制御流体を受ける入口を有する複数の制御ラインとを含むむハウジングと、
    複数の相互作用セルを含むマイクロカンチレバープラットホームであって、前記各相互作用セルは、1つ以上の標本流体と、1つの試料流体を受ける入口を有し、前記各相互作用セルは異なる試料流体を受け、前記各相互作用セルは、該セルから流体が出ることができる出口を含むマイクロカンチレバープラットホームと、
    流体の前記相互作用セルに対する流出入を制御するために前記流体ラインに連通する複数の弁とを、
    含んでなるマイクロフルイディクス分析装置。
  13. 前記各相互作用セルは、前記試料流体の成分との化学的相互作用に対応して撓むことができる構成された少なくとも1つのマイクロカンチレバーを含む請求項12の装置。
  14. 前記制御流体はガスである請求項12の装置。
  15. 前記複数の弁の数は前記複数の流体ラインの数よりも少ない請求項12の装置。
  16. 前記複数の弁の数は前記複数の制御ラインの数よりも少ない請求項12の装置。
  17. 前記相互作用セルに入る流体からガスを取り除く複数の膨脹チャンバをさらに含む請求項12の装置。
  18. 前記相互作用セルの前記出口から流体を受ける廃棄物容器を含む請求項12の装置。
  19. 前記各相互作用セルの前記各出口から試料を収集するのための複数のリザバーを含む請求項12の装置。
  20. 前記複数のリザバーのうちの少なくとも1つに収集された試料のさらなる分析を行う請求項19の装置。
  21. 前記さらなる分析はゲル電気泳動を含む請求項20の装置。
  22. 前記ゲル電気泳動は多次元である請求項21の装置。
  23. 変性剤があるときは、前記多次元の少なくとも1つはポリアクリルアミドゲル電気泳動である請求項22の装置。
  24. 前記さらなる分析は質量分光分析を含む請求項20の装置。
  25. 前記各相互作用セルは複数のマイクロカンチレバーを含む請求項12の装置。
  26. 前記複数のマイクロカンチレバーは複数の指を持った平面アレイとして与えられる請求項25の装置。
  27. 装置は温度制御式プラットホームに取り付けられている請求項12の装置。
  28. 複数の試料流体中の分析物を識別する方法であって、
    各々が少なくとも1つのマイクロカンチレバーを含む複数の相互作用セルのうちの1つ以上のセル内に、分析物に対する親和性を持ちかつ前記イクロカンチレバーに結合するリガンドを含む標本溶液を流入させ、
    前記1つ以上の相互作用セルの中に少なくとも1つの試料溶液を流入させ、
    分析物を含む各溶液中の前記マイクロカンチレバーのたわみを検出する、
    ことを含んでなる方法。
  29. 前記複数の相互作用セルの1つ以上へ標本溶液を流入させることは、前記マイクロカンチレバーにリガンドを結合させることができるリンカを含むリンカ溶液を前記複数の相互作用セルに流入させることを含む請求項28の方法。
  30. 前記複数の相互作用セル1つ以上へ標本溶液を流入させることは洗浄溶液を1つ以上の前記相互作用セル内へ流入させることを含む請求項28の方法。
  31. 前記複数の相互作用セルの1つ以上へ標本溶液を流入させることは、レセプタ溶液を前記相互作用セルの1つ以上に流入させることを含む請求項28の方法。
  32. 前記複数の相互作用セル1つ以上へ標本溶液を流入させることは緩衝溶液を1つ以上の前記相互作用セル内へ流入させることを含む請求項28の方法。
  33. 前記試料溶液の数は前記相互作用セルの数と等しい請求項28の方法。
  34. 前記試料溶液の数は前記相互作用セルの数よりも少ない請求項28の方法。
  35. 前記リガンドをタンパク質と核酸から成るグループから選択する請求項28の方法。
  36. 前記核酸はリボ核酸である請求項35の方法。
  37. 前記核酸はDNAである請求項35の方法。
  38. 前記タンパク質はエピトープである請求項35の方法。
  39. 前記タンパク質は酵素である請求項35の方法。
  40. 前記タンパク質はポリペプチドである請求項35の方法。
  41. 前記分析物を核酸とタンパク質の一部又はすべてから成るグループから選択する請求項28の方法。
  42. 前記分析物はホルモンである請求項28の方法。
  43. 前記ホルモンをステロイドとポリペプチドから成るグループから選択する請求項42の方法。
  44. 前記各リガンドと前記分析物を抗体と抗原から成るグループから選択する請求項28の方法。
  45. 温度制御式プラットホームに前記相互作用セルを設けている請求項28の方法。
  46. 各々が少なくとも1つのマイクロカンチレバーを受けるように構成された複数の相互作用セルと、
    i)標本流体を前記相互作用セルに提供する手段と、ii)試料流体を前記相互作用セルに提供する手段とを含む流体制御手段であって、前記各相互作用セルが異なる試料流体を受けるように設けた流体制御手段とを、
    含んでなるマイクロフルイディクス装置。
  47. 複数の流体ラインと、これらの流体ラインに連通する複数の制御ラインを含むハウジングであって、前記各流体ラインは前記ハウジング内に配設された液体ポンプから流体を受けるための入口を含み、前記各制御ラインは制御流体を受けるための入口を含むハウジングと、
    複数の相互作用セルを含むマイクロカンチレバープラットホームであって、前記各相互作用セルは1つ以上の標本流体と、1つの試料流体を受ける入口と、流体が相互作用セルから出る出口とを含み、前記各相互作用セルは異なる試料流体を受ける、マイクロカンチレバープラットホームと、
    前記相互作用セルに対する流体の流出入を制御するために前記流体ラインに連通する複数の弁とを、
    含んでなるマイクロフルイディクス装置。
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