JP2005514057A - マイクロプレートとともに使用するための花弁−アレイ支持体 - Google Patents

Abstract

本発明は、数ある中で、支持体（１２ａ−ｈ）を提供する。この支持体上で、１つ以上の種が、生化学的な手順のために吸着されるか、捕捉されるかまたは固定され得る。種々の実施形態において、この支持体は、生物化学種に結合部位を提供する複数の変形可能な花弁様部材（２１ａ−ｈ）を含む。本発明は、マルチウェルマイクロプレートのそれぞれのウェルに花弁様部材（２１ａ−ｈ）を容易に挿入するための装置および方法を提供する。

Description

（発明の分野）
本発明は、生化学的な手順における使用のためのデバイスおよび方法、ならびに１つ以上の種が固定され得る固体支持体に関する。

（発明の背景）
近年、生化学物（例えば、固体支持体に対するターミネーターまたはプライマー）を可逆的に結合させる方法の開発が望まれている。支持体から核酸を捕捉し、放出し、そして、最終的にそれらを特定の部位に送達するために、種々の手段が考えられている。応用としては、個々の生物学的サンプルを、マイクロタイタープレートのウェルに置かれた混合ターミネーターとハイブリダイズし、次いで、複数の配列決定反応に使用するために、その支持体から標識化ヌクレオチド鎖を溶出することが挙げられる。複数の配列決定は、サンプル操作、ならびに大規模配列決定および遺伝的分析プロジェクトのためのサンプルの調製の関連消耗品コストを有意に減少する可能性を有する。別々のサンプルを選択的に回収または「探し出す（ｆｉｓｈ ｏｕｔ）」ために、改変固体支持体の使用が検討されている。

（発明の要旨）
本発明の局面は、数ある中で、マイクロプレート（例えば、標準の形式、９６ウェルプレートまたは３８４ウェルプレート）のウェルにアレイの結合部位を提供する装置および方法に関する。種々の実施形態に従って、このような結合部位は、反応ウェルの対応するアレイ内への挿入のために適用される花弁様部材のアレイを含む。本発明のさらなる局面は、数ある中で、支持体からの、またマイクロプレート形式内の標識されたモノマーの放出を促進する装置および方法に関する。

種々の実施形態は、検体操作装置を提供する。装置としては、例えば、アレイを規定する複数のウェルが挙げられ得、ここで、各ウェルは、その上部に開口部を規定するリムを備え、この開口部は、第１の平面内に配置される。この装置は、アレイのウェルに対応する位置に、一体化して形成される複数の花弁様部材を含むシート様支持体をさらに備え得、この支持体は、第１の平面の上にありかつ実質的に平行である第２の面に沿って配置され、そして、花弁様部材の少なくとも１つは、この開口部の各１つの近くに位置付けられている。種々の実施形態において、花弁様部材の各々は、（ｉ）実質的に第２の平面内にある第１の位置と（ｉｉ）第２の平面の外側に少なくとも部分的に配置される第２の位置との間で移動可能であり、そして、少なくとも部分的に、それぞれの開口部を通してウェルの近くに延びる。この装置は、さらに、支持体に面する主要表面およびその主要表面から外側に向かって延びる複数のリング様突出を含むプラテンを含み、このプラテンは、支持体に向う移動および支持体から離れる移動のために適合され、それによって、プラテンが支持体に向かって移動する際に、突出が、花弁様部材に圧力をかけて係合され、それによって花弁様部材が第１の位置から第２の位置にずらされる。

種々の実施形態において、この装置は、支持体とリムとの間に配置されるダイプレートをさらに備え、このダイプレートは、それを通って延びる開口部のアレイを含み、この開口部の各々は、アレイのウェルのそれぞれ１つに対応する位置に配置される。

種々の実施形態に従って、プラテンおよび前記リング様突出の各々が、各リング様突出を通り、そしてプラテンを通って長手方向に延びる通路を規定する。このような通路は、非常に有用であり得る。例えば、花弁様部材がその独立したウェルにずらされ、ピペットなどのような器具がその通路を通って挿入され、任意の１つ以上のウェルの内部領域に接近し得る。例えば、サンプルおよび／または試薬が、（例えば、このような通路を介して、このような器具を使用して）１つ以上の選択されたウェルに配置され得る。さらに、または代替的に、サンプルおよび／もしくは試薬は、（例えば、このような通路を介して、このような器具を使用して）１つ以上の選択されたウェルから取り除かれ得る。

種々の実施形態において、花弁様部材の少なくとも一部は、化学的に処理され得る。

種々の実施形態に従って、１つ以上の前記花弁様部材が、その上に固定された１つ以上の生化学物を含み得る。このような生化学物としては、例えば、１つ以上の核酸が挙げられ得る。種々の実施形態において、このような生化学物は、１つ以上のＤＮＡ配列決定試薬（例えば、ターミネーター、プライマーおよびそれの組み合わせ）を含む。

種々の実施形態に従って、各支持体は、単層のフィルムまたは膜物質である。

種々の実施形態において、花弁様部材は弾力性に富んで変形可能であり、その形状をずらされた後に、第１の位置に戻る傾向がある。

種々の実施形態に従って、各支持体は、マイクロプレートに関して、この支持体の整列を容易にする１つ以上の位置合わせ特徴（例えば、シートの各々において形成される１つ以上のスロット）を備える。

種々の実施形態において、リング様突出の各々は、主要表面から離れる方向に細くなる。

種々の実施形態は、ウェルの各々がその上部に開口部を備える、アレイを規定する複数のウェルを含む検体操作装置を提供する。この装置はさらに、開口部の上に配置されるシート様支持体のスタックを備え得、このスタックの各支持体は、その中で一体化して形成される複数の花弁様部材を備え、そして、各支持体の各花弁様部材は、アレイのウェルの各１つに対応する位置に配置される。種々の実施形態において、花弁様部材の各々が、（ｉ）対応するそれぞれのウェルの外側の第１の位置と（ｉｉ）このような対応するそれぞれのウェル中に少なくとも部分的に延びる第２の位置との間で移動可能である。この装置はさらに、支持体に面する主要表面およびこの主要表面から外側に向かって延びる複数のリング様突出を含むプラテンを備え得、このプラテンが、支持体に向う移動および支持体から離れる移動のために適合され、それによって、このプラテンがこの支持体に向かって移動する際に、突出が、花弁様部材に圧力をかけて係合され、それによって花弁様部材が第１の位置から第２の位置にずらされる。

種々の実施形態に従って、スタックは少なくとも３つ（例えば、３、４、５、６、７、８、９、１０、またはそれ以上）の支持体を含む。

種々の実施形態において、１つ以上の花弁様部材は、その上に固定された１つ以上の生化学物（例えば、核酸）を含む。

種々の実施形態に従って、各支持体は、単層のフィルムまたは膜物質である。

種々の実施形態に従って、プラテンおよび各リング様突出は、各リング様突出を通り、そして、プラテンを通って長手方向に延びる通路を規定する。このような通路は非常に有用であり得る。例えば、花弁様部材が第２の位置にずらされ、ピペットなどのような器具がその通路を通って挿入され、任意の１つ以上のウェルの内部領域に接近し得る。例えば、サンプルおよび／または試薬が、（例えば、このような通路を介して、このような器具を使用して）１つ以上の選択されたウェルに配置され得る。さらに、または代替的に、サンプルおよび／もしくは試薬は、（例えば、このような通路を介して、このような器具を使用して）１つ以上の選択されたウェルから取り除かれ得る。

種々の実施形態は、生化学的相互作用のための方法を提供する。

特定の実施形態において、このような方法は、以下：
複数の花弁様部材に１つ以上の選択された生化学物を固定する工程であって、ここでこの花弁様部材が支持体上のアレイに配置される工程；
複数のウェル中に１つ以上の試薬を導入する工程であって、ここでこのウェルが花弁様部材のアレイに対応するアレイに配置される工程；
複数のウェルの上に花弁様部材を位置付ける工程であって、その結果、各花弁様部材が、複数のウェルの対応する１つの上に置かれる工程；
花弁様部材をウェルと対抗する側から圧力をかけて係合する工程であって、その結果、花弁様部材が、その対応するウェル中に同時に移動し、それによって１つ以上の試薬と接触する工程；ならびに
生化学的相互作用を、１つ以上の選択された生化学物および１つ以上の試薬に関与して起こす工程、を包含する。

種々の実施形態に従って、１つ以上の選択された生化学物は核酸を含む。

種々の実施形態において、１つ以上の選択された生化学物は、１つ以上のＤＮＡ配列決定試薬（例えば、ターミネーター、プライマーおよびこれらの組み合わせ）を含む。

このような方法の他の種々の実施形態は、以下：
複数の花弁様部材を提供する工程であって、ここでこの花弁様部材は、支持体上のアレイに配置される工程；
花弁様部材のアレイに対応するアレイに配置される複数のウェルを含む、マイクロプレートを提供する工程；
このマイクロプレートのウェルに１つ以上の選択された生化学物を配置する工程；
このマイクロプレートの上に花弁様部材を位置付ける工程であって、その結果、各花弁様部材が複数のウェルの対応する１つの上に置かれる工程；
この花弁様部材を、このルと対向する側から圧力をかけて係合する工程であって、その結果、この花弁様部材が、その対応するウェル中に同時に移動し、それによってその中の１つ以上の選択された生化学物に接触する工程；
花弁様部材の上のウェルに１つ以上の選択された生化学物を固定する工程；および
１つ以上の選択された生化学物がその上に固定されたまま、花弁様部材をウェルから取り除く工程、を包含する。

種々の実施形態において、このような方法はさらに、以下：
花弁様部材のアレイに対応するアレイに配置される複数のウェルを含む第２のマイクロプレートを提供する工程；
この第２のマイクロプレートのウェルに１つ以上の選択された試薬を提供する工程；
この第２のマイクロプレートの上に花弁様部材を位置付ける工程であって、その結果、各花弁様部材が複数のウェルの対応する１つの上に置かれる工程；
この花弁様部材を、第２のマイクロプレートと対抗する側から圧力をかけて係合する工程であって、その結果、花弁様部材が、その対応するウェルに同時に移動し、それによってその中の１つ以上の試薬に接触する工程；および
生化学的相互作用を、１つ以上の選択された生化学物および１つ以上の試薬に関与して起こす工程、を包含する。

他の種々の実施形態において、このような方法はさらに、以下：
花弁様部材のアレイに対応するアレイに配置される複数のウェルを含む第２のマイクロプレートを提供する工程；
この第２のマイクロプレートの上に花弁様部材を位置付ける工程であって、その結果、各花弁様部材が複数のウェルの対応する１つの上に置かれる工程；
この花弁様部材を、第２のマイクロプレートと対向する側から圧力をかけて係合する工程であって、その結果、花弁様部材が、その対応するウェルに同時に移動し、それによってその中の１つ以上の試薬に接触する工程；および
花弁様部材からウェル中に、１つ以上の選択された生化学物を放出する工程、を包含する。

（詳細な説明）
ここで、本発明の種々の実施形態に対して、参照が行われ、これらの例は、添付の図に図示される。本発明は、種々の実施形態とともに記載されるが、これらが本発明を限定することを企図しないことが理解される。対照的に、本発明は、代替物、改変物および等価物を包含することを企図し、これらは添付の特許請求の範囲によって定義されるように本発明の範囲に含まれ得る。

本明細書中に提供するのは、数ある中でも、固体支持体のアレイまたは、マイクロプレート（例えば、標準の形式、９６ウェルプレートまたは３８４ウェルプレート）のウェル内の結合部位を提供することを意味し、そして、その支持体（これもまた、マイクロプレート形式の中であり得る）から標識化モノマーのような種の放出を促進することを意味する。

種々の実施形態に従って、そして、図１Ａおよび２をまず参照して、本発明の装置（通常、１０で示される）は、１つ以上の支持体（例えば、１２ａ−ｈで示される、シート様支持体のスタック）を含む。図示された配置において、支持体１２ａ−ｈは、ダイプレート１４とプラテン１６との間に配置される。

支持体１２ａ−ｈは、任意の適切な物質（例えば、膜またはフィルム物質など）で形成され得る。種々の実施形態において、支持体１２ａ−ｈの各々は、ポリマーフィルム（例えば、約０．００１”〜約０．０１０”の間の厚さ（例えば、約０．００４”）を有するポリカーボネートまたはポリスチレンフィルム）を含む。このフィルムは、模様がついており、その有効な表面領域を増大させ得る。種々の実施形態において、各シート様支持体は、ダイカットされ、化学処理された膜またはフィルム支持体である。

図３は、上部平面図である図２の支持体１２ａ−ｈのスタックからの単一のシート様 支持体１２ａを示す。支持体１２ａは、一般的に、使用されるマイクロプレートの上部表面のような外部寸法で配置される。支持体１２ａは、ダイカットされ、２１ａで示される花弁様部材のアレイを提供する。この花弁様部材は、支持体が使用される、ウェルのアレイに対応するアレイ（例えば、標準の長方形のアレイ）に配置される。図示した配置において、花弁様部材は、１２×８アレイに配置され、花弁様部材に近接して配置され、中心間の距離は０．９ｃｍである。他のアレイ配置は、本明細書中の同時テンプレート（例えば、２４×１６アレイ、花弁様部材に接近して配置され、中心間の距離は０．４５ｃｍである）である。

シート様支持体１２ａ−ｈの各々は、他のシステム成分に関して、アラインメントを促進するための１つ以上の位置特性を含み得る。例えば、図２および３に示すように、スロット２２は、各支持体１２ａ−ｈの端領域に沿って選択された位置に形成され得る。スロット２２は、マイクロプレート１８、ダイプレート１４および／またはプラテン１６の１つ以上の相補的な形状の領域と嵌合するように位置され、そして配置され得る。例えば、図２は、このような目的のために、ダイプレート１４の各端部領域に沿って中心点に形成される突出２６を示す。

種々の実施形態に従って、支持体の任意の１つの全ての花弁様部材の方向性は同じであることに注意すべきである。すなわち、任意の所定の支持体について、花弁様部材は、同じ方向に「先を向ける（ｐｏｉｎｔ）」。このような実施形態において、花弁様部材の方向性が、任意の２つの支持体間で異なることを、さらに注意すべきである。すなわち、任意の１つの支持体の花弁様部材は、任意の他の支持体の花弁様部材と異なった方向に先を向ける。例えば、図２の実施形態において、各支持体は、スタックのほかの支持体の花弁様部材から放射状に離れた位置に配置される花弁様部材を含むことが見出され得る。図４Ａおよび４Ｂは、それぞれ、図２からのスタックの８つの支持体１２ａ−ｈの各々の選択した座標（例えば、行１、欄１）からの花弁様部材２１ａ−ｈを示す。言い換えると、８つの図示した花弁様部材の各々は、スタックの８つの支持体１２ａ−ｈのそれぞれの１つからの行１、欄１で見出されるものとして考えられ得る。図４Ａおよび４Ｂにおいて、花弁様部材を示し、図１Ａおよび２に示されるように、８つの支持体が使用の際にスタックされ、整列される場合に有するような方向で示される。見出され得るように、各ダイカット部分は、円周端４０ａを有する円状開口領域４０を規定し、そのそれぞれの花弁様部材は、固有の位置から円周端に沿って円状開口領域に延びる。図４Ｂは、整列されるスタックにおいて配置される場合にそうであるように、お互いに重ねられる図４Ａからの花弁様部材を示す。図４Ｂにおける８つの花弁様部材は、円状開口領域の円周端に関して通常配置される位置から、一般的な円状開口領域に内向きに延びることが見出され得る。

種々の実施形態に従って、花弁様部材２１ａ−ｈの各々は、正常な位置から第２の位置に向って、実質的にシートで規定される平面内で変形可能であり、少なくとも部分的に、このような平面の外側に配置される。いくつかの実施形態において、花弁様部材は、弾力性に富んでおり、その結果、花弁様部材は、変形力が中断した後、その正常な位置に戻る。これらの変形可能な性質に起因して、花弁様部材に対して下向きに直接力を加えることによって、それらの正常な位置からこのような第２の位置（例えば、支持体の表面の下）にずらされ得ることが理解される。力を取り除くことで、弾力性に富んだ花弁様部材は、実質的にその正常な位置に戻り得る。

図５Ａ〜Ｂおよび６Ａ〜Ｂは、それぞれ、上部平面図および側面立面図におけるダイプレート１４およびプラテン１６を示す。

上に示したように、ダイプレート１４は、支持体１２ａ−ｈにおけるスロット２２のようなスロットの方法でその上に１つ以上の支持体を適切に配置し、そして配列するための突出２６を含み得る。このような配置特性はさらに、マイクロプレートのそれぞれのウェル開口部に直接的な花弁様部材エレメントのアレイの配置を促進することが理解される。ダイプレート１４は、さらに、同心性であり、そしてマイクロプレート１８のウェルに直接対応する穴のアレイまたは開口部３０を含む。ダイプレートはまた、マイクロプレートおよび／またはプラテンに関連して整列する特性を含み得る。

図６を参照して、プラテン１６は、同心性であり、マイクロプレート１８のウェルに直接対応する、通路または貫通孔３４を備える。このような貫通孔を除いて、プラテンは、実質的に支持体を覆うように構成される。プラテン１６はさらに、その主要表面から延びるリング様突出３６（図６Ｂ）（１６ａとして示される）を備え、各リング様突出は貫通孔３４のそれぞれの１つを外接し、そして、さらに、それを規定する。このような構築は、マイクロプレートの各ウェルの上に延びる領域から個々のウェルへの接近を許容する。

図１Ａおよび１Ｂに見出され得るように、各リング様突出３６の外部円周領域は、プラテン１６の主要表面１６ａから離れて延びる方向に沿って細くなって配置される。テーパーは、以下にさらに述べるように、プラテン１６とダイプレート１４を一緒にする際に、ダイプレート１４の対応する開口部３０における各リング様突出の配置および位置付けを促進する（図１Ｂを参照）。図６Ｂの中の３８におけるように、プラテン１６はさらに、支持体１２ａ−ｈのスロット２２と同じ形状を有するスロットを備え、これは、ダイプレート１４の突出２６と嵌合し、ダイプレート１４上にプラテン１６を適切に配置し、そして整列するのに役立つ。

ダイプレート１４、プラテン１６およびマイクロプレート１８は、任意の従来の手段によって形成され得、射出成形が１つの適切な技術である。種々の実施形態に従って、これらの構成要素は、実質的に剛性であり、水に不溶性であり、流体不浸透性の任意の物質、すなわち、それらとともに使用が企図される、生化学物、サンプル、試薬などと化学的に実質的に非反応性である任意の物質から構築され得る。本明細書中で使用される場合、用語「実質的に剛性」とは、物質が、光力学的または熱的負荷下で変形またはそりに耐性であるが、物質は、若干弾性であり得ることを意味することを意図する。適切な物質としては、アクリル、ポリカーボネート、ポリプロピレンおよびポリスルホンが挙げられる。

マイクロプレート１８に関して、本発明の種々の実施形態は、射出成形した四角形のプラスチックプレートの使用を企図し、このプレートの長さおよび幅は、一般的に使用される標準の５．０３”×３．３７”（１２７．８ｍｍおよび８５．５ｍｍ）に適合する。例示的な実施形態において、ウェルは、このようなプレートと一体化して形成され、１２×８の標準の四角形アレイに配置され、中心間の距離は０．９ｃｍである。例示的な実施形態は、一般的な９６ウェル形式に従って配置された配列を示すが、本発明はまた、任意の適切な構成に並べられた任意の他の適切な数のウェル（例えば、１２、２４、４８、３８４など）も企図する。

操作の際に、ダイプレートは、マルチウェルマイクロプレート上に位置付けられ得、ダイプレートの各開口部は、マイクロプレートの対応する１つのウェル上に位置付けられる。複数のシート様支持体は、ダイプレート上にスタックされ得る。ダイプレートに関する支持体のアラインメントは、支持体中に形成され、ダイプレートの頂上から延びる突出と嵌合するスロットにより促進され得る。スタックの各支持体は、複数の花弁様部材を含み得、各支持体の各花弁様部材は、マイクロプレートのそれぞれの１つのウェルに対応する位置に配置される。花弁様部材の各々は、（ｉ）対応するウェルの外側にある第１の位置と（ｉｉ）このような対応するウェル中に少なくとも部分的に延びる、第２の位置との間で移動し得る。プラテンは、支持体のスタック上に配置され得る。プラテンは、支持体に面する主要表面および主要表面から外側に向って延びる複数のリング様突出を備え得る。プラテンは、支持体に向っておよび支持体から離れて移動し得る。プラテンが支持体に向って移動する際、図１Ｂに図示するように、突出は、圧力をかけて花弁様部材を係合し、それによって、花弁様部材を第１の位置から第２の位置にずらす。より詳細には、種々の実施形態において、プラテンのリング様突出は、圧力をかけてシートの花弁様部材をダイプレートの孔に対して係合し、マイクロプレートのウェルにずらし、ここで、これらは個々のウェルの内容物と化学的に相互作用し得る。

種々の実施形態において、１つ以上の核酸が、花弁様部材に固定され得る。次いで、花弁様部材は、ポリメラーゼ連鎖反応（ＰＣＲ）を実行するための試薬を含み得るそれぞれの反応ウェルに導入され得る。次いで、ＰＣＲが実行され得る。次いで、ＰＣＲ産物の分析が実施され得る。

種々の実施形態に従って、結合部位アレイアセンブリは、マイクロプレートウェルの内容物から適合する配列を「探し」出すのに使用される場合、ダイとプラテンとの間に複数の支持体膜シートを使用して構築され得、サンプルの曝露を最大にする。次いで、各「曝露された」膜シートは、アセンブリから除かれ得、別の（新しい）マイクロプレートへの標識サンプルの溶出のために、第２のダイとプラテンとの間を再会合し得る。

種々の代替的な実施形態に従って、マイクロプレートウェルの上部は、ダイプレートの代わりに作用するように構成され得、従って、上述のアセンブリからダイプレートを除去する。マイクロプレートの多くの改変物（異なる供給業者から入手可能）は、基本のアセンブリ内にバネ仕掛けの中心化手段を組み込むことによって、適応され得る。

本発明が、数ある中でも、ＤＮＡ配列決定における使用のためのターミネーターまたはプライマーを送達するための手段；複数の控えめな支持体の個々のサンプルのアレイへの曝露のための設備；ならびに大量の標識サンプルを同時に移動および／または送達するためのツールを提供することは、当業者によって理解される。本発明は、数ある中で、ヌクレオチドまたは他の生物学的サンプルを標準の実験室マイクロプレート形式内の複数の結合部位に補足する能力、そして、また、マイクロプレート型式内での支持体からの連続的な放出をさらに提供する。

本発明は、単一の変形可能なシート様フィルムまたは膜に、複数の控えめな標識化弁用部材（例えば９６）およびその支持体の組み込みを提供する。この設計は、スタッキングに関する多くの操作および配列の問題を排除し、そして、標準のマイクロタイタープレートの９６の異なるウェルに、高密度に圧縮されたプローブを用いて、１２ほどの多数のポスト／アレイアセンブリを配置することを排除する。

本明細書中で参照される全ての刊行物および特許出願は、各個々の刊行物または特許出願が、具体的かつ独立して参考として援用される場合と同程度に、本明細書中に参考として援用される。

当業者は、上記の好ましい実施形態において、それらの教示から逸脱することなく、多くの改変が可能であることをはっきりと理解する。全てのこのような改変は、添付の特許請求の範囲内に包含されることが企図される。

本発明の構造および操作様式は、添付の図面と関連する以下の説明を参照して、さらに理解され得、ここで、同一の参照番号は、同一かまたは同様のエレメントを同定する。
図１Ａおよび１Ｂは、種々の実施形態に従う装置の部分側面断面図である。 図２は、図１Ａに示す装置の分解斜視図である。 図３は、種々の実施形態に従う、花弁様部材を含む支持体を示す、上面平面図である。 図４Ａおよび４Ｂは、複数の花弁様部材を示す拡大上面平面図であり、各々は、それぞれ８つの支持体の整列したスタックの別々の支持体から取られ、それぞれ重ねられる。 図５Ａおよび５Ｂは、それぞれ、上面平面図および側面立体図での種々の実施形態に従うダイプレートを示す。 図６Ａおよび６Ｂは、それぞれ、上面平面図および側面立体図での種々の実施形態に従うプラテンを示す。

Claims (22)

1. 検体操作装置であって、以下：
   アレイを規定する複数のウェルであって、ここで、該ウェルの各々がその上部端に開口部を規定するリムを含み、該開口部が第１の平面内に配置される、ウェル；
   該アレイのウェルに対応する位置で一体化して形成される複数の花弁様部材を含むシート様支持体であって、該支持体が該第１の平面の上にあり、そして実質的に平行である第２の面に沿って配置され、ならびに、該花弁様部材の少なくとも１つが、該開口部の各１つの近くに位置付けられ；
   ここで、該花弁様部材の各々が、（ｉ）実質的に該第２の平面内にある第１の位置と（ｉｉ）少なくとも部分的に該第２の平面の外側に配置され、そして、少なくとも部分的に、それぞれの開口部を通して近くのウェルに伸長する第２の位置との間で移動可能である、支持体；
   該支持体に面する主要表面および該主要表面から外側に向かって延びる複数のリング様突出を含むプラテンであって、該プラテンが、該支持体に向かう移動および該支持体から離れる移動のために適合され、ここで、該プラテンが該支持体に向かって移動することによって、該突出が、該花弁様部材に圧力をかけて係合され得、それによって該花弁様部材が該第１の位置から該第２の位置にずらされる、プラテン
   を含む、装置。
2. 請求項１に記載の装置であって、前記支持体と前記リムとの間に配置されるダイプレートをさらに含み、該ダイプレートは、それを通って延びる開口部のアレイを含み、該開口部の各々は、前記アレイのウェルのそれぞれ１つに対応する位置に配置される、装置。
3. 請求項１に記載の装置であって、ここで前記プラテンおよび前記リング様突出の各々が、各リング様突出を通り、そして該プラテンを通って長軸方向に延びる通路を規定する、装置。
4. 前記花弁様部材の少なくとも一部が、化学的に処理される、請求項１に記載の装置。
5. １つ以上の前記花弁様部材が、その上に固定された１つ以上の生化学物を含む、請求項１に記載の装置。
6. 前記１つ以上の生化学物が核酸を含む、請求項５に記載の装置。
7. 前記１つ以上の生化学物が１つ以上のＤＮＡ配列決定試薬を含む、請求項５に記載の装置。
8. 前記１つ以上のＤＮＡ配列決定試薬が、ターミネーター、プライマーおよびその組み合わせからなる群から選択される、請求項７に記載の装置。
9. 前記花弁様部材が、弾力性に富んで変形可能であり、その形状をずらされた後に、前記第１の位置に戻る傾向を有する、請求項１に記載の装置。
10. 各支持体が、前記マイクロプレートに関して、該支持体のアラインメントを促進する１つ以上の位置合わせ特徴を含む、請求項１に記載の装置。
11. 前記１つ以上の位置合わせ特徴が、前記シートの各々において形成される１つ以上のスロットを含む、請求項１０に記載の装置。
12. 前記リング様突出の各々が、前記主要表面から離れる方向に細くなる、請求項１に記載の装置。
13. 検体操作装置であって、以下：
    アレイを規定する複数のウェルであって；該ウェルの各々がその上部端に開口部を含む、ウェル；
    該開口部の上に配置されるシート様支持体のスタックであって；該スタックの各支持体は、その中で一体化して形成される複数の花弁様部材を含み；そして、各支持体の各花弁様部材が、該アレイのウェルの各１つに対応する位置に配置され；
    ここで、該花弁様部材の各々が、（ｉ）対応するそれぞれのウェルの外側の第１の位置と（ｉｉ）少なくとも部分的にこのような対応するそれぞれのウェル内に延びる第２の位置との間で移動可能である、スタック；
    該支持体に面する主要表面および該主要表面から外側に向かって延びる複数のリング様突出を含むプラテンであって、該プラテンが、該支持体に向う移動および該支持体から離れる移動のために適合され、ここで、該プラテンが該支持体に向かって移動することによって、該突出が、該花弁様部材に圧力をかけて係合され得、それによって該花弁様部材が該第１の位置から該第２の位置にずらされる、プラテン
    を含む、装置。
14. 前記スタックが少なくとも３つの前記支持体を含む、請求項１３に記載の装置。
15. 前記花弁様部材が、その上に固定された１つ以上の生化学物を含む、請求項１４に記載の装置。
16. 生化学的相互作用のための方法であり、該方法は：
    複数の花弁様部材に１つ以上の選択された生化学物を固定する工程であって、ここで該花弁様部材が支持体上のアレイに配置される、工程；
    複数のウェルに１つ以上の試薬を導入する工程であって、ここで該ウェルが花弁様部材のアレイに対応するアレイに配置される、工程；
    該複数のウェルの上に該花弁様部材を位置付ける工程であって、その結果、各花弁様部材が、該複数のウェルの対応する１つの上に位置する、工程；
    該花弁様部材を該ウェルと逆側から圧力をかけて係合する工程であって、その結果、該花弁様部材が、その対応するウェルに同時に移動し、それによって１つ以上の試薬に接触する、工程；ならびに
    該１つ以上の選択された生化学物および該１つ以上の試薬を含んで生化学的相互作用を起こす、工程
    を包含する、方法。
17. 前記１つ以上の選択された生化学物が核酸を含む、請求項１６に記載の方法。
18. 前記１つ以上の選択された生化学物が１つ以上のＤＮＡ配列決定試薬を含む、請求項１６に記載の方法。
19. 前記１つ以上のＤＮＡ配列決定試薬が、ターミネーター、プライマーおよびその組み合わせからなる群から選択される、請求項１８に記載の方法。
20. 生化学相互作用のための方法であって、該方法は：
    複数の花弁様部材を提供する工程であって、ここで該花弁様部材は、支持体上のアレイに配置される、工程；
    花弁様部材のアレイに対応するアレイに配置される複数のウェルを含む、マイクロプレートを提供する工程；
    該マイクロプレートのウェルに１つ以上の選択された生化学物を配置する工程；
    該マイクロプレートの上に該花弁様部材を位置付ける工程であって、その結果、各花弁様部材が複数のウェルの対応する１つの上に位置する、工程；
    該花弁様部材を、該ウェルの逆側から圧力をかけて係合する工程であって、その結果、該花弁様部材が、その対応するウェル内に同時に移動し、それによってその中の該１つ以上の選択された生化学物に接触する、工程；
    該花弁様部材の上に、該ウェル中の該１つ以上の選択された生化学物を固定する工程；および
    該１つ以上の選択された生化学物はその上に固定されたまま、該花弁様部材を該ウェルから取り除く工程、
    を包含する、方法。
21. 請求項２０に記載の方法であって、該方法はさらに：
    花弁様部材のアレイに対応するアレイに配置される複数のウェルを含む第２のマイクロプレートを提供する工程；
    該第２のマイクロプレートのウェルに１つ以上の選択された試薬を提供する工程；
    該第２のマイクロプレートの上に該花弁様部材を位置付ける工程であって、その結果、各花弁様部材が複数のウェルの対応する１つの上に位置する、工程；
    該花弁様部材を、該第２のマイクロプレートの逆側から圧力をかけて係合する工程であって、その結果、該花弁様部材が、その対応するウェル内に同時に移動し、それによってその中の該１つ以上の試薬に接触する、工程；および
    該１つ以上の選択された生化学物および該１つ以上の試薬を含んで生化学的相互作用を起こす、工程
    を包含する、方法。
22. 請求項２０に記載の方法であって、該方法はさらに：
    花弁様部材のアレイに対応するアレイに配置される複数のウェルを含む第２のマイクロプレートを提供する工程；
    該第２のマイクロプレートの上に該花弁様部材を位置付ける工程であって、その結果、各花弁様部材が該複数のウェルの対応する１つの上に位置する、工程；
    該花弁様部材を、該第２のマイクロプレートの逆側から圧力をかけて係合する工程であって、その結果、該花弁様部材が、その対応するウェル内に同時に移動し、それによってその中の該１つ以上の試薬に接触する、工程；および
    該花弁様部材から該ウェルに、該１つ以上の選択された生化学物を放出する工程
    を包含する、方法。

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