JP2005511476A - ペプチドデホルミラーゼ阻害剤 - Google Patents

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Abstract

新規PDF阻害剤およびそれらの新規使用方法を提供する。

Description

発明の詳細な説明
発明の分野
本発明は、新規抗細菌化合物、およびペプチドデホルミラーゼ阻害剤としてのこれらの化合物を含む医薬組成物に関する。
発明の背景
細菌のイニシエーターであるメチオニルtRNAは、ホルミル−メチオニルtRNAを生じるメチオニルtRNAホルミルトランスフェラーゼ(FMT)により修飾される。次いで、ホルミルメチオニン(f−met)は、新たに合成されたポリペプチドのN−末端に取り込まれる。次いで、ポリペプチドデホルミラーゼ(PDFまたはDef)は一次翻訳産物を脱ホルミル化してN−メチオニルポリペプチドを生じさせる。大部分の細胞内蛋白はメチオニンアミノペプチダーゼ(MAP)によりさらにプロセッシングされて、成熟ペプチドおよび遊離メチオニンを生じ、遊離メチオニンは再利用される。PDFおよびMAPはいずれも細菌増殖に必須であり、PDFはMAP活性に必要である。この一連の反応はメチオニンサイクルと呼ばれる(図1)。
Figure 2005511476

図1.メチオニンサイクル
現在に至るまで、ポリペプチドデホルミラーゼホモログ遺伝子が細菌、葉緑体含有植物、マウスおよびヒトにおいて見出されている。植物蛋白は核にコードされているが、葉緑体局在化シグナルを担持していると思われる。このことは、葉緑体RNAおよび蛋白の合成がユーバクテリア(eubacteria)のそれと大変類似しているという観察結果と矛盾しない。哺乳動物PDF遺伝子ホモログの蛋白発現については情報が限られているが(Bayer Aktiengesellschaft, Pat. WO2001/42431)、かかる蛋白の機能的役割は今日に至るまで示されていない(Meinnel, T., Parasitology Today 16(4), 165-168, 2000)。
ポリペプチドデホルミラーゼはすべてのユーバクテリアにおいて見出されており、それに関して広範なゲノム配列情報が利用可能である。PDFホモログ間の配列の多様性は大きく、関連性の低い配列間では20%程度の同一性しかない。しかしながら、活性部位周辺の保存性は非常に高く、数個の完全に保存された残基があり、それらは1個のシステインおよび2個のヒスチジンを含み、それらは活性部位金属との共同作用に必要である(Meinnel, T. et al, 1997, Journal of Molecular Biology, 267, 749-761)。
PDFは、インビトロでの細菌増殖に必須であることが示されているので(Mazel, D. et al, EMBO J. 13 (4), 914-923, 1994)、魅力的な抗細菌標的であることが認識されているが、真核蛋白合成には関与するとは考えられておらず(Rajagopalan et al, J. Am. Chem. Soc. 119, 12418-12419, 1997)、原核細胞において保存されている(Kozak, M. Microbiol. Rev. 47, 1-45, 1983)。それゆえ、PDF阻害剤は広スペクトル抗細菌剤として役立つ可能性がある。
発明の概要
本発明は、下式(I)により示される新規抗細菌化合物およびPDF阻害剤としてのそれらの使用を包含する。
発明の詳細な説明
本発明方法において有用な化合物は下式(I):
Figure 2005511476
[式中、RはC1−6アルキル、−CHAr、およびArからなる群より選択され;
R1はC1−6アルキル、−C1−4アルキル−Ar’、およびAr’ からなる群より選択され;
R2は水素、およびC1−6アルキルからなる群より選択され;
Arはフェニル、フリル、およびチエニルからなる群より選択され;それらはいずれも1個またはそれ以上のZ基により置換されていてもよく;
Ar’はフェニル、ナフチル、フリル、ピリジル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、イミダゾリジニル、ベンゾフラニル、インドリル、チアゾリジニル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリル、およびピリミジルからなる群より選択され、それらはいずれも1個またはそれ以上のZ基により置換されていてもよく;
はC1−3アルキル、−CN、F、Cl、Br、およびIからなる群より独立して選択され;
はC1−4アルキル、C1−4アルコキシ、−(CHC(O)OR2、−C(O)NRR2、−CN、−(CHOH、−NO、F、Cl、Br、I、−NRR2、および−NHC(O)R2からなる群より独立して選択され;
nは0ないし4である]
で示される化合物、その塩、溶媒和物、または生理学的に機能のある誘導体から選択される。
本発明において、式(I)の化合物の最も好ましい絶対配置を下に示す:
Figure 2005511476
本明細書の用語「アルキル」は炭素−炭素一重結合により結合された炭化水素基をいう。アルキル炭化水素基は直鎖状、分枝状、あるいは環状であってもよい。
本発明において有用な好ましい化合物は下記のものからなる群より選択される:
N-{(R)-1-[(ホルミル-ヒドロキシ-アミノ)メチル]-2-フェニル-エチル}カルバミン酸 tert-ブチルエステル、
N-{(S)-1-[(ホルミル-ヒドロキシ-アミノ)メチル]-2-フェニル-エチル}カルバミン酸 tert-ブチルエステル、
N-[(S)-1-ベンジル-2-(ホルミル-ヒドロキシ-アミノ)-エチル]-カルバミン酸 1,1-ジメチル-プロピルエステル、および
N-[(S)-1-ベンジル-2-(ホルミル-ヒドロキシ-アミノ)-エチル]-カルバミン酸 メチルエステル。
医薬上許容される塩および複合体、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩およびトリフルオロ酢酸塩、ならびにナトリウム、カリウムおよびマグネシウム塩も本発明に包含される。本発明の化合物は1個またはそれ以上の不斉炭素原子を含んでいてもよく、ラセミ体および光学活性体として存在してもよい。これらの化合物およびジアステレオマーはすべて本発明の範囲内にあると考える。
本発明の化合物および方法は、下記の合成スキームと関連づけてよりよく理解されるであろうが、合成スキームは本発明の化合物の製造に関する単なる説明であり、特許請求の範囲に定義された本発明の範囲を限定するものではない。
本発明は式(1):
Figure 2005511476
で示される化合物を提供するものであり、該化合物は下記からなる方法により製造できる。乾ピリジンのごとき適当な溶媒中、室温において式(2):
Figure 2005511476
で示される化合物をO−ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩と反応させ、次いで、溶媒を除去する。次いで、粗混合物を氷酢酸のごとき適当な溶媒に再溶解し、シアノ水素化ホウ素ナトリウムのごとき還元剤で処理して式(3):
Figure 2005511476
で示されるアミンを得る。
式(3)のアミンを、前もって混合されたギ酸および無水酢酸の溶液のごときホルミル化剤で、0℃のごとき適当な温度において処理して式(4):
Figure 2005511476
で示される化合物を得る。
水素雰囲気下、活性炭上のパラジウムのごときパラジウム触媒の存在下において式(4)の化合物中のベンジル保護基の開裂を行なって、R1=t−Buである式(1)の化合物を得る。
式(4)の化合物をトリフルオロ酢酸のごとき酸で処理して式(5):
Figure 2005511476
で示される第1級アミンを得る。
トリエチルアミンのごとき塩基の存在下で、R1がt−Buでない(R1OCO)O(6)のごとき適当な試薬と式(5)の第1級アミンを反応させて式(7):
Figure 2005511476
で示されるカルバメートを得る。
(4)をR1=t−Buである(1)に変換する条件と同じ条件を用いて、式(7)の化合物をR1がt−Buでない式(1)の化合物に容易に変換する。
上記プロトコルと同じプロトコルを用いて、式(2):
Figure 2005511476
で示される化合物の(R)異性体および(S)異性体それぞれから出発して、式(1):
Figure 2005511476
で示されるエナンチオマーを調製することができる。
別法として、合成中にいずれかの中間体のレベルで、あるいは最終生成物のレベルで、例えば、キラルクロマトグラフィー法を用いてラセミ体を分割して、2種のエナンチオマー形態の(1)の各化合物を得ることができる。
合成の実施例
次に、本発明を下記実施例を参照して説明するが、実施例は単なる説明であり、本発明の範囲を限定するものと解してはならない。すべての温度はセ氏であり、すべての溶媒は特記しないかぎり利用できる最高純度のものである。
実施例1
N-{(R)-1-[(ホルミルヒドロキシアミノ)メチル]-2-フェニル-エチル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル

N-[(R)-1-(ベンジルオキシアミノメチル)-2-フェニル-エチル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
乾ピリジン(5mL)中の(R)-(+)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-フェニルプロパナール(1.09g,4.37mmol)およびO-ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.91g,5.68mmol)の混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を除去してオキシムを粗化合物として得た。氷酢酸(5mL)中のオキシムの溶液に、室温においてNaBH(CN)(0.47g,7.43mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、反応を水(15mL)で不活性化し、エーテル(20mLx2)を用いて抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。溶媒を減圧除去して、1.56g(90%)の標記化合物を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.42-7.19 (m, 10H), 4.83 (br s, 1H), 4.72 (s, 2H), 4.05 (br s, 1H), 3.06 (dd, J = 13.5, 4.2 Hz, 1H), 2.90-2.79 (m, 3H), 1.42 (s, 9H)。MH+ 357。
N-{(R)-1-[(ベンジルオキシホルミルアミノ)メチル]-2-フェニル-エチル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
ギ酸(2.3g,73.0mmol)および無水酢酸(0.56mL,6.0mmol)の混合物に、0℃においてジクロロメタン(2.8mL)中の[(R)-1-(ベンジルオキシアミノメチル)-2-フェニル-エチル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル(0.20g,0.56mmol)を滴下した。反応混合物を0℃で3時間撹拌し、次いで、NaHCO飽和水溶液(3mL)で処理した。水層をジクロロメタン(10mLx2)で抽出した。有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。溶媒を減圧除去した後、ヘキサン/EtOAc(2:1)の溶出系を用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、0.19g(86%)の標記化合物を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.14 (br s, 1H), 7.32-7.07 (m, 10H), 4.90-4.67 (m, 2H), 4.15 (m, 1H), 3.74 (m, 1H), 3.36 (m, 1H), 2.78 (m, 1H), 2.68 (m, 2H), 1.32 (m, 9H)。MH+ 385。
N-{(R)-1-[(ホルミルヒドロキシアミノ)メチル]-2-フェニル-エチル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
EtOH(4mL)中のN-{(R)-1-[ベンジルオキシホルミルアミノ)メチル]-2-フェニル-エチル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル(67mg,0.174mmol)の溶液に10% Pd/C(14mg)を添加した。反応混合物を室温において一晩水素添加条件に付した。反応完結後、反応混合物を珪藻土のパッドで濾過し、EtOH(5mLx3)で洗浄した。溶媒を除去して粗生成物を得て、これをHPLCによりさらに精製して35mg(68%)の標記化合物を得た。1H NMR (400 MHz, CHCl3): δ 8.95 (br s, 1H), 8.36 (s, 1H), 7.37-7.20 (m, 5H), 4.77 (m, 1H), 4.24 (m, 1H), 4.05 (m, 1H), 3.09 (m, 1H), 2.86 (m, 2H), 1.42 (s, 9H)。MH+ 294。
実施例2
N-{(S)-1-[(ホルミルヒドロキシアミノ)メチル]-2-フェネチル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
(R)-(+)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-フェニルプロパナールのかわりに(S)-(-)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-フェニルプロパナールを用いること以外は実施例1の手順に従った。1で説明した脱ベンジル化後、調製用HPLCにより精製して70mg(50%)の標記化合物を得た。1H NMR (400 MHz, CHCl3): δ 8.95 (br s, 1H), 8.36 (s, 1H), 7.37-7.20 (m, 5H), 4.77 (m, 1H), 4.24 (m, 1H), 4.05 (m, 1H), 3.09 (m, 1H), 2.86 (m, 2H), 1.42 (s, 9H)。MH+ 294。
実施例3
N-[(S)-1-ベンジル-2-(ホルミル-ヒドロキシ-アミノ)-エチル]-カルバミン酸 1,1-ジメチル-プロピルエステル
MH+ 309。
実施例4
N-[(S)-1-ベンジル-2-(ホルミル-ヒドロキシ-アミノ)-エチル]-カルバミン酸 メチルエステル
MH+ 253。
式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩をヒトおよび他の哺乳動物の治療に使用するために、通常には、それを標準的な製薬慣習に従って医薬組成物として処方する。
本発明の化合物は呼吸器感染および/またはグラム陽性菌感染(これらに限らない)を包含する細菌感染の治療に有用である。
式(I)の化合物およびそれらの医薬上許容される塩を、抗生物質に関する標準的な方法で、例えば、経口投与、非経口投与、舌下投与、皮膚から、経皮的に、直腸から、吸入によりあるいは頬側から投与してもよい。
経口投与された場合に活性のある式(I)の化合物およびそれらの医薬上許容される塩の組成物を、シロップ、錠剤、カプセル、クリームおよびロゼンジとして処方することができる。一般的には、シロップ処方は、香料または着色料を含有する液体担体、例えば、エタノール、ピーナッツ油、オリーブ油、グリセリンまたは水中の化合物または塩の溶液からなる。組成物が錠剤形態の場合、固体処方の調製に常用されるいずれの医薬担体を用いてもよい。かかる担体の例は、ステアリン酸マグネシウム、白陶土、タルク、ゼラチン、アラビアゴム、ステアリン酸、デンプン、乳糖およびショ糖を包含する。組成物がカプセル形態の場合、常用されるいずれのカプセル封入法であっても適合し、例えば、上記担体を硬ゼラチンカプセル殻中に用いてもよい。組成物が軟ゼラチン殻カプセル形態の場合、分散物または懸濁液を調製するために常用されるいずれの医薬担体を用いてもよく、例えば、水性ガム、セルロース、シリケートまたは油脂が軟ゼラチンカプセル殻中に含まれていてもよい。
典型的な非経口組成物は、非経口的に許容される油脂、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、レシチン、落花生油またはゴマ油を含んでいてもよい、滅菌済み水性または非水性担体中の化合物または塩の溶液または懸濁液からなる。
典型的な吸入用組成物は、ジクロロジフルオロメタンまたはトリクロロフルオロメタンのごとき慣用的な噴射剤を用いて乾燥粉末あるいはエアロゾルの形態として投与されうる溶液、懸濁液またはエマルジョンの形態である。
典型的な坐薬処方は、結合剤および/または滑沢剤、例えば、高分子グリコール、ゼラチン、カカオ脂または他の低融点植物ロウまたは油脂またはそれらの合成アナログとともに、このようにして投与された場合に活性のある式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を含む。
典型的な皮膚および経皮処方は、慣用的な水性または非水性担体を含み、例えば、クリーム、軟膏またはパスタであるか、あるいは薬用プラスター、パッチまたは膜の形態である。
好ましくは、組成物は単位投与形態であり、例えば、錠剤、カプセルまたは計量エアロゾルであり、患者が1回で投与できるものである。
経口投与用の各投与単位は、適当には、0.1mgないし500mg/kgの式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩(遊離酸として計算)を含有し、好ましくは1mgないし100mg/kgの式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩(遊離酸として計算)を含有し、非経口投与用の各投与単位は、適当には、0.1mgないし100mg/kgの式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩(遊離酸として計算)を含有する。鼻腔内投与および経口吸入用の各投与単位は、適当には、1人あたり1〜400mg、好ましくは1人あたり10ないし200mgを含有する。局所処方は、適当には0.01ないし5.0%の式(I)の化合物を含有する。
経口投与のための1日の投与規則は、適当には、約0.01mg/kgないし40mg/kgの式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩(遊離酸として計算)である。非経口投与のための1日の投与規則は、適当には、約0.001mg/kgないし40mg/kgの式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩(遊離酸として計算)である。鼻腔内投与および経口吸入のための1日の投与規則は、適当には、約10ないし約500mg/人である。所望活性を示すに十分な活性成分を1日1ないし6回投与してもよい。
本発明の化合物を本発明に従って投与する場合、毒物学的効果は予想されない。
式(1)の化合物の生物学的活性は下記試験により示される:
生物学的アッセイ:
Lazennec および Meinnel, (1997) "Formate dehydrogenase-coupled spectrophotometric assay of peptide deformylase" Anal. Biochem. 244, pp.180-182により開発された連続酵素結合アッセイを少々改変して用いてS. aureusまたはE. coliのPDF活性を25℃で測定する。反応混合物は50μl中に50mMのリン酸カリウムバッファー(pH7.6)、15mMのNAD、0.25Uのギ酸デヒドロゲナーゼを含む。K濃度の基質ペプチド、f−Met−Ala−Serが含まれる。10nMのDef1酵素を添加して反応の引き金を引き、340nmの吸光度を20分間モニターする。
抗微生物活性のアッセイ:
National Committee for Clinical Laboratory Standards (NCCLS)が推奨する方法、Document M7-A4, "Methods for Dilution Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically" (参照により本明細書に記載されているものとする)を用いるブロスのマイクロダイリューション(microdilution)により全−細胞抗微生物活性を調べた。化合物を0.06から64mcg/mlの範囲で2倍系列希釈して試験した。アッセイにおいて12株のパネルを評価した。このパネルは下記の研究室株からなっていた:Staphylococcus aureus Oxford, Staphylococcus aureus WCUH29, Enterococcus faecalis I, Enterococcus faecalis 7, Haemophilus influenzae Q1, Haemophilus influenzae NEMC1, Moraxella catarrhalis 1502, Streptococcus pneumoniae 1629, Streptococcus pneumoniae N1387, Streptococcus pneumoniae N1387, E. coli 7623 (AcrABEFD+) および E. coli 120 (AcrAB-)。肉眼で見た場合に増殖を抑制した化合物の最小濃度として最小阻害濃度(MIC)を決定した。ミラーリーダー(mirror reader)を用いてMIC終点の決定をアシストした。
本明細書にて引用された、特許および特許出願(これらに限らない)を包含するすべての刊行物を、参照によりそれらが完全に本明細書に記載されているものとする。
上の説明は、本発明の好ましい具体例を含めて本発明を十分に開示するものである。本明細書に詳細に開示された具体例の修飾および改良は以下の特許請求の範囲内である。さらに努力することなく、当業者は、上の説明を用いて本発明を最大限に用いることができると確信する。それゆえ、本明細書の実施例は単なる説明と解すべきであり、本発明の範囲を限定するものと解釈してはならない。排他的な権利または特権が主張されている本発明の具体例を以下に定義する。

Claims (4)

  1. 式(1):
    Figure 2005511476
    [式中、RはC1−6アルキル、−CHAr、およびArからなる群より選択され;
    R1はC1−6アルキル、−C1−4アルキル−Ar’、およびAr’ からなる群より選択され;
    R2は水素、およびC1−6アルキルからなる群より選択され;
    Arはフェニル、フリル、およびチエニルからなる群より選択され;それらはいずれも1個またはそれ以上のZ基により置換されていてもよく;
    Ar’はフェニル、ナフチル、フリル、ピリジル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、イミダゾリジニル、ベンゾフラニル、インドリル、チアゾリジニル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリル、およびピリミジルからなる群より選択され、それらはいずれも1個またはそれ以上のZ基により置換されていてもよく;
    はC1−3アルキル、−CN、F、Cl、Br、およびIからなる群より独立して選択され;
    はC1−4アルキル、C1−4アルコキシ、−(CHC(O)OR2、−C(O)NRR2、−CN、−(CHOH、−NO、F、Cl、Br、I、−NRR2、および−NHC(O)R2からなる群より独立して選択され;
    nは0ないし4である]で示される化合物またはその塩、溶媒和物、または生理学的に機能のある誘導体。
  2. 絶対配置:
    Figure 2005511476
    を有する請求項1記載の化合物またはその塩、溶媒和物、または生理学的に機能のある誘導体。
  3. N-{(R)-1-[(ホルミル-ヒドロキシ-アミノ)メチル]-2-フェニル-エチル}カルバミン酸 tert-ブチルエステル、
    N-{(S)-1-[(ホルミル-ヒドロキシ-アミノ)メチル]-2-フェニル-エチル}カルバミン酸 tert-ブチルエステル、
    N-[(S)-1-ベンジル-2-(ホルミル-ヒドロキシ-アミノ)-エチル]-カルバミン酸 1,1-ジメチル-プロピルエステル、および
    N-[(S)-1-ベンジル-2-(ホルミル-ヒドロキシ-アミノ)-エチル]-カルバミン酸 メチルエステル
    からなる群より選択される請求項1記載の化合物。
  4. 治療を要する対象に請求項1記載の化合物を投与することによる細菌感染の治療方法。
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