JP2005510341A - エアロゾル断続分配弁 - Google Patents

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マイケル、 ジー. ニッカーボッカー、
デイビッド、 ジェイ. ハウザー、
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エス.シー. ジョンソン アンド サン、インコーポレイテッド
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Abstract

缶(22)からのエアロゾル内容物を所定の間隔で自動的に分配する弁アセンブリ(32)が提供される。ダイヤフラム(70)は、集積段階の際に缶(22)からエアロゾル内容物を受け取る集積チャンバ(71)を少なくとも部分的に画定する。集積チャンバ(71)の内圧が所定の閾値に達すると、ダイヤフラム(70)が曲がって噴霧段階が開始され、その間、エアロゾル内容物が集積チャンバ(71)から周囲に送られる。回転可能な爪(78)は圧力に逆らい、ダイヤフラムの移動を制御する。

Description

関連出願の相互参照
該当なし
連邦政府の後援による研究/開発に関する説明
該当なし
本発明はエアロゾル分配装置(dispensing devices)に関し、具体的には、電力を使用せずに所定の時間間隔でエアロゾル内容物を自動的に分配する弁アセンブリに関する。
エアロゾル缶は種々の成分を分配する。一般に、気体、液体又は双方の混合物(例えば、プロパン/ブタンの混合物、二酸化炭素)の場合がある噴射剤が活性剤と混合され、この混合物は加圧されてエアロゾル缶内に保管される。缶の上部にあり、放出弁を制御する作動ボタンを押し下げるか又は横に押すことによって活性剤混合物が噴霧される。本願において、「化学物質」という用語は、容器の液体、液体/気体、及び/又は気体の内容物(エマルジョン状態、単一相、又は複数相を問わず)を意味するように用いられる。
一般に、ボタンへの圧力は指圧によって供給される。しかしながら、空気中に直接噴霧される芳香剤、消臭剤、殺虫剤、及び一定の他の活性剤に関しては、空気中の活性剤の濃度を周期的にリフレッシュするのが望ましいことが時々ある。これは手動で行えるが、手動が不便な場合がある。例えば、室内を夜通し保護するために(可燃性の蚊取り線香を用いる代わりに)昆虫忌避剤が噴霧される場合、消費者は更なる忌避剤を手動で噴霧するためだけに夜中に起きようとは思わない。
活性剤を断続的に空気中に自動散布する先行技術システムが多数ある。これらの殆どは、分配を作動させる、又は制御するために何らかの方法で電力に依存している。電力が必要な場合、ディスペンサのコストは不必要に上がり得る。また、ある用途では、所要電力が高いために電池が非実用的になる。この場合、一般の電源に接続できる場所でしか装置を使用できない。
電力を使用せずに活性剤をエアロゾル缶から断続的及び自動的に放出するシステムもある。例えば、米国特許第4,077,542号は、周期的なエアロゾルガスの噴出を制御するために、ダイヤフラムの付勢に依存している。米国特許第3,477,613号及び第3,658,209号も参照のこと。しかし、付勢されるダイヤフラムのシステムは、信頼性に問題がある(例えば、詰まり、漏れ、不均一な送出など)。また、これらのシステムはエアロゾルにしっかりと取り付けられない場合がある。
また、従来の断続スプレー制御システムのいくつかは、使い捨て製品として提供するにはコストが非実用的である。ある用途では、消費者は使い捨て製品を好む場合がある。
米国特許第4,077,542号明細書 米国特許第3,477,613号明細書 米国特許第3,658,209号明細書
よって、電力を必要としない、改良された安価な自動エアロゾルディスペンサが依然として必要である。
本発明の1つの態様において、エアロゾル容器からの活性化学物質の噴霧に適した弁アセンブリが提供される。このアセンブリは、化学物質が容器から受け取られる集積段階と、受け取られた化学物質が所定の時間間隔で自動的に分配される噴霧段階との間を自動的に反復可能である。
エアロゾル容器に取り付け可能なハウジングと、ハウジングに関連し、傾斜トラックに連結されていて、第1の形態に向かって付勢される移動可能なダイヤフラムと、ハウジング内にあり、ダイヤフラムに対する可変圧力を提供する集積チャンバと、がある。また、ハウジング内にあり、エアロゾル容器の内部を集積チャンバに連結するのに適した第1の通路もある。
ハウジング内の第2の通路は、集積チャンバを弁アセンブリの出口に連結するのに適している。弁棒がハウジング内に配置され、傾斜トラックは弁棒に沿って移動できる。爪が、傾斜トラック上を移動するように傾斜トラック上に回転可能に配置されている。ダイヤフラムが第1の形態にある際、弁アセンブリは、弁アセンブリからの化学物質の噴霧を防止でき、化学物質がエアロゾル容器から第1の通路を通って集積チャンバに流れるのを可能にする。集積チャンバ内の化学物質の圧力が規定の閾値を越えると、ダイヤフラムは第1の形態から第2の形態に移動でき、弁アセンブリからの噴霧の放出が可能になる。
好適な形態において、ダイヤフラムが第2の形態にある際、ダイヤフラムの一部が第1の通路を塞ぎ、ダイヤフラムが第1の形態にある際、傾斜トラックの一部が第2の通路への流れを抑制する。爪をロータに連結でき、ロータはパテで少なくとも部分的に被覆可能な上面を備える。傾斜トラックは、螺旋状に傾斜していることが好ましい。爪は傾斜トラック上を移動し、第1の形態から第2の形態へのダイヤフラムの移動を阻止する。ダイヤフラムにより爪に向かって供給される圧力のために爪が回転可能になり、ダイヤフラムは第2の形態に向かって移動できる。
ダイヤフラムが第2の形態に近づくと、爪の前端部は半径方向外側にフレア状に広がり、トラックから外れる。また、ダイヤフラムは、半径方向外側部分、半径方向内側部分、及びこれらの間にあるオリフィスを有する。他の態様において、集積チャンバはベースを含み、これは、集積チャンバ内に集積しうる液体化学物質を第1の通路に向けて送るように傾斜がつけられている。
所望であれば、第1の形態から第2の形態へのダイヤフラムの軸方向移動を阻止するように、ばねをハウジング内に配置できる。また、多孔質の障壁を、ハウジング内のエアロゾル容器と第1の通路との間に配置できる。これらの変更により、噴出間の間隔が遅くなる。
他の態様において、これらの弁アセンブリをエアロゾル容器と共に使用する方法も開示される。
本発明は、弁アセンブリをエアロゾル缶にしっかりと取り付け、更に、2つのモードを有するアクチュエータを提供する。一方のモードにおいて、弁アセンブリは動作上エアロゾル容器の作動弁から接続を外されている(出荷や長期保管に適したモード)。もう一方のモードでは、弁アセンブリがエアロゾル容器の内部に動作上連結され、エアロゾル容器からの化学物質の周期的及び自動的な分配のサイクルが開始される。重要なことに、弁の作動又は制御に電力を使用せずに周期的な動作が行われる。
弁アセンブリは部品数が少なく、製造及び組立が安価である。また、弁アセンブリは、詰まりの生じやすい小さなオリフィスを使用しなくてもよく、他の点では、詰まり及び/又は一貫性のない噴出の防止を促すように相対的に自己洗浄式である。例えば、傾斜トラックに沿った爪の移動により、トラックに沿った残留物の集積が回避される。
本発明の前述の利点及び他の利点は、下記の説明から明白になる。説明では、その一部を形成する添付の図面を参照する。この図面では本発明の好適な実施の形態が例として示されるが、これらに限定されない。このような実施の形態は本発明の全容を必ずしも表すものではないため、本発明の範囲を解釈するには本明細書中の請求の範囲を参照すべきである。
まず図1を参照すると、エアロゾル缶22は円筒状の壁21を含み、その上縁部は一般的なドーム23によって閉じられている。缶の壁21の上縁部とドーム23との間の連結部は缶の出縁31である。上方向に開いたカップ27がドーム23の中央に配置されていて、リム29によってドームに結合されている。
弁カップ27の中心には一般的な弁33が配置されている。弁33は上方向に延びる弁棒25を有し、缶のエアロゾル内容物はこの弁棒を介して放出できる。弁33は垂直に作動可能な弁として示されていて、弁棒25を下方向に直接移動させることにより弁を開くことができる。代わりに、弁棒を横方向、及びやや下方向に傾けることによって作動される側方傾動弁を用いてもよい。
本発明に従ったエアロゾル自動ディスペンサ(概して20)は、垂直作動式の弁33と係合するように形成されている。ディスペンサは大抵はポリプロピレン製であるが、他の好適な材料を使用できる。
ディスペンサ20は取付アセンブリ26を有し、これは、軸方向外端部において結合された、軸方向に延びる内壁28及び周囲スカート30を含む。この説明の全体を通して、「軸方向外側、軸方向下流、軸方向内側、軸方向上流」といった用語は容器の長手軸を基準にして用いられることを理解されたい。「半径方向」という用語は、その軸から外側又は内側に向かった方向を指す。
内壁28及びスカート30は弁カップリム29及び缶出縁31とそれぞれ係合する。具体的に、内壁28はリム29上にスナップ嵌めされるように形成された半径方向内側に延びるフランジ35を有し、スカート30は出縁31の内側表面と係合する。動作としては、ディスペンサ20を下方向に押して出縁18及びリム29上に押しつけ、これによりディスペンサ20をエアロゾル缶22に固定できる。後述するが、缶22からディスペンサへのエアロゾル内容物の流れを促すようにディスペンサ20を作動させることができる。
具体的に、内壁28の半径方向内側表面は、内壁28内で回転可能な弁アセンブリ32を受けるようにねじ切りされている。弁アセンブリ32は軸方向に延びる環状壁38を含み、その外側表面は内壁28のねじ山と係合するようにねじ切りされている。図2に示されるように、弁アセンブリ32がアセンブリ26に対して時計回りに回転されると、アセンブリ32がエアロゾル缶22に対して矢印Aの方向に沿って軸方向に移動されるように、ねじ山は所定のピッチを有する。これにより集積サイクルが開始される。止め具37がリム29と係合し、缶に対するディスペンサの軸方向の許容移動量を制限する。
弁アセンブリ32は壁38の半径方向内側に配置された環状壁40を更に含み、これは軸方向に延びる円筒状の通路部分42を画定する。ディスペンサ20が最初にエアロゾル缶22に取り付けられる際、壁40の軸方向内側エッジは弁棒25に隣接して配置され、これと半径方向に心合わせされている。しかし、これは弁棒25を押し下げていない。
弁棒はこの位置では作動されていないため、弁アセンブリ32はエアロゾル缶22とは未だ係合しておらず、アセンブリは保管/出荷位置にある。しかし、弁アセンブリ32が回転されてディスペンサ20が矢印Aの方向に沿って移動されると、壁40は弁棒25を押し下げ、これによって弁アセンブリ32がエアロゾル缶22と係合し、エアロゾル内容物が缶から弁アセンブリ32内に流入可能となる。
弁アセンブリ32は環状壁47を更に含み、これは壁38の軸方向下流に延び、壁38に対してわずかに半径方向内側に配置されている。外側環状シール壁44が、壁47の軸方向の最も外側のエッジの軸方向上流及び半径方向外側に延びている。取付アセンブリ26と弁アセンブリ32との間にシールを提供するように、壁44の軸方向内側部分の外側表面はスカート30のフランジの内側表面と係合し、これに対して回転可能である。前述のように、取付アセンブリ26を回転させるように壁44も使用者によって容易に係合可能である。
壁38及び壁40の軸方向外端部は、半径方向に延びる環状の壁50によって接続されている。軸方向の環状壁46が壁50の下流に延び、その軸方向外側エッジにおいて、半径方向に延びる環状カバー49のシートを提供する。カバー49は更に壁47によって支持されている。具体的に、カバー49は、その半径方向外側エッジ付近に配置された軸方向内側に延びるフランジ51を有し、このフランジは壁47の内側表面と係合している。ここで図3も参照して更に示されるように、壁47は内側の空隙36を画定し、この空隙は弁アセンブリ32によって占められている。カバー49は環状であり、以下の説明から更に明らかになるように、出口64として機能する中央に配置された開口を画定する。
図3及び図4に最も良くみられるように、弁アセンブリ32は環状ベースを有し、これは、フランジ52の半径方向内側に延びる環状壁50の部分によって画定されている。壁50及び壁40は、壁40とほぼ心合わせされた軸方向に延びる環状の壁54と一体的に接続されている。壁40及び壁50は、弁棒25から弁アセンブリ32に延びる前述の導管42を共同で画定する。
集積チャンバ71の入口を設けるように、第1のチャンネルが、チャンネル42から壁54を貫通して半径方向に延びるスロット56によって画定されている。半径方向に延びる壁62が壁54の軸方向外端部に配置されてチャンネル42の終端をなし、これにより、エアロゾル内容物は集積サイクルの際に全て導管42を通って流れ、集積チャンバ71に入る。
環状のネック60がカバー49の半径方向内側エッジから軸方向内側に延び、壁54と軸方向に心合わせされている。スロット63によって画定される第2のチャンネルが壁62と壁60との間を半径方向に延び、またチャンネル56の下流に延びるように、ネック60は壁62のわずかに軸方向下流で終端をなしている。ネック60はチャンネル63と流体連通していてノズルを画定し、このノズルは、その軸方向外端部にある、ディスペンサ20の軸方向に延びる出口64で終端をなしている。チャンネル63は集積チャンバ71と流体連通していて、以下により詳しく説明するように、各集積サイクルに続く噴霧サイクルの際に、蓄えられていたエアロゾル内容物を噴霧として出口64に送る。
引き続き図3を参照すると、環状壁54は階段状の外径を有し、これは保持壁66のシートを提供する。これは円錐台状で、螺旋状に傾斜したトラック68がその外側表面に配置されている。環状のロータ76が壁49に隣接してその軸方向上流に配置され、壁46の半径方向内側表面から半径方向内側に延びている。高粘性のゲル、又はシリコーンパテのような他の物質が、壁46とロータ76との間、及び壁49とロータとの間に配置されている。パテは、ダイヤフラムのあらゆるレベルの力に対するロータ76の回転応答を制御し、ロータの下方向の移動をわずかに阻止する。可撓性の爪78が半径方向内側に延び、集積サイクルの際に傾斜トラック68と係合する。
保持部材66の軸方向内側表面が、壁52と壁66の間をほぼ半径方向に延びる可撓性の単安定ダイヤフラム70の一端に取り付けられている。ダイヤフラム70は、壁46と壁52との間の空隙に位置する半径方向外端部と、保持部材66の内側表面に係合された半径方向内端部とを備える。ダイヤフラム70は、図1乃至図3に示されるように、通常は安定した閉位置に向かって付勢されている。集積サイクルの際に集積チャンバ71内で生じる圧力により、ダイヤフラムは安定した位置から図5に示す第2の不安定な位置に向かって移動される。ダイヤフラムが図5に示す位置に移動されると、噴霧サイクルが開始される。図4は、集積サイクルから噴霧サイクルへの移行の際の、不安定な状態にあるダイヤフラムを示している。
ダイヤフラム70はほぼ弓形で、壁50に接触する凸状の外側表面を有する。壁50は、集積チャンバ71が軸方向に延びる部分72及び半径方向に延びる部分74を有するように閉じられている。軸方向に延びる部分72は、保持部材66及びダイヤフラム70の半径方向内側表面、壁54の半径方向外側表面、及び壁50の軸方向外側表面によって画定されている。半径方向に延びる部分74は、ダイヤフラム70の軸方向内側表面、壁50の軸方向外側表面、及びフランジ52の半径方向内側表面によって画定されている。集積サイクル及び噴霧サイクルの際に部分72と部分74との間で流体連通するように、オリフィス75がダイヤフラム70を貫通して軸方向に延びている。一対の切欠き73が凸面に配置されており、以下により詳しく説明するようにダイヤフラムの閉位置と開位置との間の移行を促す。
なお図3を参照すると、動作の際、弁アセンブリ32が回転されて集積サイクルが開始し、エアロゾル内容物が矢印Bの方向に沿って流れ、導管42を通る。エアロゾル内容物は次にチャンネル56を通って移動し、集積チャンバ71に入る。保持部材66の半径方向内側表面はチャンネル63に対する障壁を提供するため、集積チャンバ71内に蓄えられたエアロゾル内容物はチャンネル63を通って出ることができない。図7に示されるように、所望であれば内側表面をカップ状にできる。よって、エアロゾル内容物は集積チャンバ71の軸方向に延びる部分72内に蓄積される。部分72内の圧力が増大すると、保持部材66は軸方向下流に移動され始める。
ここで図4を参照すると、軸方向部分72内の圧力により、ダイヤフラム70の半径方向内側部分も軸方向に移動されている。これによってダイヤフラム70の壁50との接触が取り除かれ、軸方向部分72を占めるエアロゾル内容物は、更なるエアロゾル内容物が缶22からチャンネル56に入るにつれ、オリフィス75を介して矢印Dの方向に沿って移動し、半径方向部分74に入る。エアロゾル内容物はチャンバ71内に集積し続けるため、圧力はダイヤフラム70及び保持部材66を軸方向外側に連続的に付勢する。
ダイヤフラム70及び保持部材66が移動されると、爪78が傾斜トラック68との係合を介して提供される力を受けて回転される。従って、爪78はその回転運動をロータ76に移し、ロータ76は粘性ゲルの抵抗を受けながら回転する。よって、ロータ76は、爪78の傾斜トラック68との係合によって提供される力を受けて連続的に回転される。
ここで図5を参照すると、集積チャンバ71内の圧力が所定の閾値に達すると、ダイヤフラム70及び保持壁66は集積サイクルを終わらせるように軸方向外側に十分に付勢され、噴霧サイクルを開始する。具体的には、保持部材66がその最大限の軸方向外側の位置に向かって付勢されると、チャンネル63と保持部材との間のシールが取り除かれる。次に、集積チャンバ71内に加圧下で蓄えられていたエアロゾル内容物がチャンバ71から矢印Eの方向に沿って噴出し、チャンネル63を通り、出口64においてディスペンサ20から出る。
保持部材66とチャンネル63との間のシールが取り除かれると、爪78がスライドして傾斜トラック68から外れるように半径方向外側に十分に付勢され、よってダイヤフラムの軸方向移動に対する抵抗力が殆ど取り除かれる。これにより、エアロゾル内容物はディスペンサ20から迅速に噴出できる。集積チャンバ71内の圧力の閾値は、ゲルの粘性及びダイヤフラム70のばね係数に少なくとも部分的に依存することが、当業者には明らかなはずである。
ダイヤフラム70は、オリフィス75に対して半径方向内側に配置される環状ハブ77を更に含む。ハブ77が壁54に沿ってスライドできるように、ハブ77の内径は壁54の外径にほぼ等しい。集積チャンバ71内の圧力が所定の閾値に達し、ダイヤフラムがその最大限の軸方向外側の位置まで付勢されると、ハブ77はチャンネル56と半径方向に心合わせされ、チャンネル56を封鎖する。前述したが、カップ状の接触面(図示せず)を代わりに設けてもよい。その結果、噴霧サイクルの際の導管42と集積チャンバ71との間の漏れが最小になる。このように、エアロゾル内容物がサイクルのこの部分の際に缶22から集積チャンバ71内に自由に流れ込むことが防止されるため、出力スプレーは、その前の集積サイクルの際に集積チャンバ71に蓄えられたエアロゾル内容物に実質的に制限される。
チャンバ内の圧力が減少して所定の閾値を下回ると、ダイヤフラム70の内部のばねの力が、図3に関連して示し、前述した閉位置までダイヤフラム及び保持部材66を軸方向内側に付勢する。よって、ハブ75とチャンネル56との間のシールが取り除かれ、保持部材66とチャンネル63との間のシールが再び確立される。また、爪78は傾斜トラック68と再び係合する。従って、前述のように、エアロゾル内容物は缶22から集積チャンバ71に流れ込み、新しい集積サイクルが開始する。
よって、電力を全く必要とせずにエアロゾル内容物を所定の時間間隔で放出できる。その結果、缶22及びディスペンサ20は完全に携帯可能で、エアロゾル内容物の発散が望まれるいかなる場所においても使用できる。また、前述のように、壁44を反時計回り方向に回転させることでディスペンサの缶22との係合を外し、壁44を時計回り方向に回転させることでディスペンサを缶22と再係合させることができる。
本発明の要旨を逸脱せずに、例示した第1の実施の形態に対して多くの変更を行える。例えば、ダイヤフラム70を、壁50と接触しない箇所で安定するように設計してもよい。集積サイクルの際、最初にダイヤフラム70を上げなくても、エアロゾル内容物はチャンバ71の軸方向部分及び半径方向部分の双方に直接集積する。
また、図6に示されるように、多孔質ガスケット80などのフロー調節器を用いて、缶22からチャンバ71へのエアロゾル内容物の流れを更に制御できる。ガスケット80が導管42に配置されている場合、缶22からチャンバ71内に流れるエアロゾル内容物は全てガスケット80を貫通しなければならないため、エアロゾル内容物の流れは遅くなる。ガスケット80は、オープンセルフォーム又はあらゆる他の同様の通気性材料からなることが好ましい。従って、ガスケット80を設けることによって缶22からのエアロゾル内容物の流量が制限され、これに対応して集積サイクルが長くなり、動作の際の噴霧の頻度が減少する。
図7に示されるように、ばね82を用いて、集積サイクルと噴霧サイクルとの間の反復の頻度を更に制御できる。具体的には、ネック60の周りに延び、カバー49の軸方向内側表面と保持部材66の軸方向外側表面との間を延びるコイルばね82を更に含むようにディスペンサ20を構成できる。従って、ばねの力は保持部材66を半径方向内側に付勢し、集積チャンバ71内の圧力に応える保持部材66の軸方向外側の移動を阻止する。これにより、噴霧サイクルを開始するためのチャンバ71内の圧力の閾値が増加し、集積サイクルの際の時間量も増加する。
他の実施の形態が図8及び図9に示され、すぐ前の実施の形態の同様の構成要素に対応する参照番号には明瞭さ及び便宜のため100が加えられている。具体的には、ディスペンサ120は、エアロゾル缶122に取り付けられるように形成されていて、エアロゾル缶122は、前述の出縁ではなく弁カップリム129を有する半径方向端部において終端をなしている。従って、取付アセンブリはねじ切りされた壁128を含み、これは、半径方向内側に延び、ディスペンサ120を缶122にしっかりと取り付けるように弁カップリムと係合するフランジ135を含む。使用者が壁144を回転させてディスペンサ120を作動させるように、ねじ切りされた壁128は、これに対応してねじ切りされた壁138を受ける。
ディスペンサ120は、集積チャンバ171のベースを画定する湾曲した壁150を含む。壁150はダイヤフラム171の大まかな輪郭をたどり、集積サイクルの開始時はダイヤフラムと接触している。これは、半径方向部分174に蓄えられたエアロゾル内容物のほぼ全てが噴霧サイクルの際に逃げて、液体エアロゾル内容物が半径方向部分に留まるのを防止することを確実にする。集積サイクルの際、前述のように、ダイヤフラムが壁150から軸方向に移動され、集積チャンバの半径方向に延びる部分72を画定する。
ディスペンサ120は、導管142と出口端146との間を軸方向に延びる弁棒155を含む。弁棒155の一方の側は、導管142とチャンバ171の軸方向部分172との間を延びる取入チャンネル156を画定するように、壁154の軸方向内側部分から半径方向に移動されている。弁棒155のもう一方の側は、軸方向に延びる部分172と出口端164との間を延びる出口チャンネルを画定するように、壁154の半径方向内側表面全体から半径方向に移動されている。軸方向部分172に通じるチャンネル156及びチャンネル163の開口は、集積サイクル及び噴霧サイクル間のダイヤフラム170の軸方向移動量の分だけ互いから軸方向に移動されている。
集積サイクルの際、ハブ177はチャンネル163と半径方向に心合わせされ、エアロゾル内容物が集積チャンバ171から逃げるのを防止するシールが形成される。従って、エアロゾル内容物は、取入チャンネル156を通って矢印Fの方向に沿って流れ、集積チャンバ171に入ることのみが許容される。チャンバ171内の圧力がダイヤフラム170及び保持部材66を軸方向外側に付勢すると、ハブ177はチャンネル出口チャンネル163との心合わせから外れて取入チャンネル156と半径方向に心合わせされ、これを封鎖する。次いで、エアロゾル内容物は集積チャンバ171から矢印Fの方向に沿って流れ、放出チャンネル163を通って出口端164から出る。
以上、本発明の好適な実施の形態を説明した。しかし、本発明の趣意及び要旨を逸脱しない範囲で多くの変更を行えることを当業者は思い浮かぶであろう。本発明の範囲内に入りうる種々の実施の形態を公開するために、下記の請求項を設ける。
本発明は、電力を使用せずにエアロゾル缶の内容物を分配する自動ディスペンサアセンブリを提供する。
エアロゾル缶に取り付けられ、「オフ」形態にある、本発明の自動分配弁の断面図である。 図1に類似しているが、弁が「オン」位置にある図である。 分配サイクルの集積部分の際の、ライン3−3に沿って切り取った拡大断面図である。 図3に類似しているが、集積チャンバが部分的に与圧された状態にある図である。 図4に類似しているが、弁が噴霧形態にある図である。 図3に類似しているが、多孔質障壁を含む第2の実施の形態の図である。 図3に類似しているが、ばねを含む第3の実施の形態の図である。 図2に類似しているが、傾斜した下壁を備える集積チャンバを含む第4の実施の形態の図である。 図8の上部に類似しているが、弁が噴霧形態にある図である。

Claims (11)

  1. エアロゾル容器からの化学物質の分配に好適であり、前記化学物質が前記容器から受け取られる集積段階と、受け取られた前記化学物質が所定間隔で自動的に分配される噴霧段階との間を自動的に反復可能なタイプの弁アセンブリであって、
    エアロゾル容器に取り付け可能なハウジングと、
    前記ハウジングに関連し、傾斜トラックに連結されていて、第1の形態に向かって付勢される移動可能なダイヤフラムと、
    前記ハウジング内にあり、前記ダイヤフラムに対する可変圧力を提供する集積チャンバと、
    前記ハウジング内にあり、前記エアロゾル容器の内部を前記集積チャンバに連結するのに適した第1の通路と、
    前記ハウジング内にあり、前記集積チャンバを前記弁アセンブリの出口に連結するのに適した第2の通路と、
    前記ハウジング内に配置され、前記傾斜トラックが上で移動可能な弁棒と、
    前記傾斜トラック上を移動するように前記傾斜トラック上に回転可能に配置できる爪と、
    を含み、
    前記ダイヤフラムが前記第1の形態にある際、前記弁アセンブリは前記弁アセンブリからの前記化学物質の噴霧を防止でき、化学物質は前記エアロゾル容器から前記第1の通路を介して前記集積チャンバに流入でき、
    前記集積チャンバ内の前記化学物質の圧力が規定の閾値を越えると、前記ダイヤフラムは第1の形態から第2の形態に移動でき、前記弁アセンブリからの噴霧が可能になる、
    弁アセンブリ。
  2. 前記ダイヤフラムが前記第2の形態にある際、前記ダイヤフラムの一部が前記第1の通路を少なくとも部分的に塞ぐ、請求項1に記載の弁アセンブリ。
  3. 前記ダイヤフラムが前記第1の形態にある際、前記傾斜トラックの一部が前記第2の通路を少なくとも部分的に塞ぐ、請求項1に記載の弁アセンブリ。
  4. 前記爪がロータに連結していて、ロータはパテで少なくとも部分的に被覆された上面を備える、請求項1に記載の弁アセンブリ。
  5. 前記傾斜トラックが螺旋状に傾斜していて、前記爪は傾斜トラック上を移動してダイヤフラムの第1の形態から第2の形態への移動を阻止でき、前記ダイヤフラムにより前記爪に向かって供給される圧力のために前記爪が回転でき、前記ダイヤフラムが前記第2の形態に向かって移動できる、請求項1に記載の弁アセンブリ。
  6. 前記ダイヤフラムが前記第2の形態に近づくと、前記爪の前端部が半径方向外側にフレア状に広がり、トラックから外れることができる、請求項5に記載の弁アセンブリ。
  7. 前記ダイヤフラムが、半径方向外側部分、半径方向内側部分、及びこれらの間にあるオリフィスを有する、請求項1に記載の弁アセンブリ。
  8. 前記集積チャンバが、前記集積チャンバ内に集積しうる液体化学物質を前記第1の通路に向けて送るように傾斜されたベースを有する、請求項1に記載の弁アセンブリ。
  9. 前記ハウジング内に配置され、前記第1の形態から前記第2の形態への前記ダイヤフラムの軸方向移動を阻止するように動作可能なばねを更に含む、請求項1に記載の弁アセンブリ。
  10. 前記第1の通路を通る化学物質の流量を調節するように、前記ハウジング内の前記エアロゾル容器と前記第1の通路との間に配置された多孔質障壁を更に含む、請求項1に記載の弁アセンブリ。
  11. 化学物質をエアロゾル容器から周囲に所定間隔で自動的に送る方法であって、
    (a)エアロゾル容器からの化学物質の分配に好適であり、前記化学物質が前記容器から受け取られる集積段階と、受け取られた前記化学物質が所定間隔で自動的に分配される噴霧段階との間を、電力を使用せずに自動的に反復可能なタイプの弁アセンブリを提供するステップであって、
    (i)エアロゾル容器に取り付け可能なハウジングと、
    (ii)前記ハウジングに関連し、傾斜トラックに連結されていて、第1の形態に向
    かって付勢される移動可能なダイヤフラムと、
    (iii)前記ハウジング内にあり、前記ダイヤフラムに対する可変圧力を提供する
    集積チャンバと、
    (iv)前記ハウジング内にあり、前記エアロゾル容器の内部を前記集積チャンバに
    連結するのに適した第1の通路と、
    (v)前記ハウジング内にあり、前記集積チャンバを前記弁アセンブリの出口に連結
    するのに適した第2の通路と、
    (v)前記ハウジング内に配置され、前記傾斜トラックが上で移動可能な弁棒と、
    (vi)前記傾斜トラック上を移動するように前記傾斜トラック上に回転可能に配置
    される爪と、
    を含み、前記ダイヤフラムが前記第1の形態にある際、前記弁アセンブリは前記弁アセンブリからの前記化学物質の噴霧を防止でき、前記集積チャンバ内の前記化学物質の圧力が規定の閾値を越えると、前記ダイヤフラムは前記第1の形態から第2の形態に移動でき、化学物質の前記弁アセンブリからの噴霧が可能になる、前記弁アセンブリを提供する該ステップと、
    (b)前記弁アセンブリをこのようなエアロゾル容器に取り付けるステップと、
    (c)前記弁アセンブリを作動させるステップと、
    を含む、前記方法。
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