JP2005507717A - 静脈内ペーシングリードに対する方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
【解決手段】患者の冠状静脈洞内に挿入することのできるリードの末端部分と、材料を冠状静脈洞内に且つ心臓静脈内に分散させ得るようにされたリードの末端部分に取り付けられた分配装置とを備える医療電気リードである。電気リードを心臓内に挿入する装置及び方法が開示されている。本発明の1つの側面において、医療電気リードを心臓静脈内に位置決めする方法が開示されている。該方法は、リードを冠状静脈洞内に挿入するステップと、少なくとも1つの心臓静脈を拡張させるべく少なくとも1つの血管拡張剤を分散させるステップと、リードを拡張した心臓静脈内に挿入するステップとを備えている。
【解決手段】患者の冠状静脈洞内に挿入することのできるリードの末端部分と、材料を冠状静脈洞内に且つ心臓静脈内に分散させ得るようにされたリードの末端部分に取り付けられた分配装置とを備える医療電気リードである。電気リードを心臓内に挿入する装置及び方法が開示されている。本発明の1つの側面において、医療電気リードを心臓静脈内に位置決めする方法が開示されている。該方法は、リードを冠状静脈洞内に挿入するステップと、少なくとも1つの心臓静脈を拡張させるべく少なくとも1つの血管拡張剤を分散させるステップと、リードを拡張した心臓静脈内に挿入するステップとを備えている。
Description
【発明の分野】
【0001】
本発明は、全体として、心臓を電気的に刺激する方法及び装置、より具体的には、心臓を刺激し且つ(又は)心臓の活動を感知するため電極リードを位置決めし且つ、固定する方法及び装置に関する。
【関連技術の説明】
【0002】
約40年前のその最も初期の開発以来、身体植込み型の電子医療装置にて著しい進歩が為されてきた。今日、これらの植込み型装置は、特に、各種の病気の悪影響を緩和するため、ペースメーカ、カルジオバータ、除細動器、神経刺激器、薬剤投与装置のような、治療及び診断装置を含む。今日の植込み型医療装置は、また、著しくより巧緻化しており、それ以前のものよりも複雑であり、従って、これらの病気の影響を軽減する著しくより複雑な機能を果たすことができる。
【0003】
多岐に亙る異なる植込み型医療装置(IMD)は、心臓の治療刺激のため利用可能であり且つ、当該技術にて周知である。例えば、矯正しなかったならば、直ちに死につながる可能性のある心室細動、無秩序心律動の患者を治療するため植込み型カルジオバータ−除細動器(ICDs)が使用される。作動時、ICDは、患者の心臓の電気的活動を連続的に監視し、心室細動を検出し且つ、その検出に応答して、正常な心律動を回復すべく的確なショックを供給する。同様に、心臓を治療目的のため刺激すべく自動式植込み型除細動器(AID)が利用可能である。作動時、AID装置は、心室細動を検出し且つ、心臓の外側に配置された広く隔たった電極を通じて心臓に対し非同期の高電圧パルスを供給し、これにより経胸腔的除細動を模擬する。従来技術のカルジオバータの更に別の実施例は、例えば、エンジェル(Engle)らに対する米国特許第4,375,817号に開示されたペースメーカ/カルジオバータ/除細動器(PCD)を有する。この装置は、不整頻博の開始を検出し且つ、漸進的により大きいエネルギレベルを心臓に付与して心室頻脈又は細動を遮断することができるように、不整頻博の進行を監視し又は検出する手段を有する。例えば、プログラマブルペースメーカのような、その他多数の同様の植込み型医療装置が更に利用可能である。
【0004】
正確な構造及び使用に関係なく、上述したIMDsの各々は、全体として、低電力制御回路と、高電力出力回路と、電源という3つの主要な構成要素を備えている。制御回路は、例えば、心臓刺激パルスの速度、同期、パルス幅、及び出力電圧並びに、心臓を監視するといったような診断機能のような色々な作動特性を監視し且つ、決定する。これと逆に、高電力出力回路は、制御回路からの信号に応答して1つ以上のリードを介して心臓に印加すべき電気的刺激パルスを発生させる。電源は、低電力制御回路及び高電力出力回路の双方に「給電」する。1つの参考として、制御回路に対し10−20マイクロアンペア、及び出力回路に対し高電力パルスを提供するため、典型的に、電源が必要とされる。特定のIMDの用途に依存して、高電力出力回路は、ペースメーカに対し僅か0.1ジュール、及び植込み型除細動器に対し40ジュールもの多くの刺激エネルギを必要とするであろう。十分な刺激エネルギを提供することに加えて、電源は、永年もの有効寿命を有するように低自己放電性で、高信頼性であり、また、最小の充填容積からエネルギを供給し得なければならない。心臓に対する近代の電気的治療及び診断装置は、装置と心臓の特定の領域との間に確実な電気的接続を必要とする。典型的に、所望の電気的接続のため、医療用電気「リード」が使用される。一般に使用される植込み型リードの1つの型式は、経静脈リードである。経静脈リードは、その末端にて心臓に取り付け又は電気的に接続し得るように、静脈系を通じて位置決めされる。その基端にて、これらのリードは、典型的に、植込むことのできる電気的治療及び診断装置に接続される。かかるリードは、通常、長く、全体として直線状、可撓性の絶縁導体の形態をしている。経静脈リードの多くの有利な効果の1つは、心臓自体を物理的に露出させずに、すなわち、大きい胸部手術を必要とせずに、心臓と電気的に接触することを許容する点である。
【0005】
経静脈リードの特定の設計は、該リードが接続される心臓の領域に依存して、変更される。例えば、米国特許第6,070,104号には、心臓の多数の室を刺激し且つ(又は)感知することのできる植込み型リードが開示されている。多数の電極が、リード上に配置され且つ、隔てられており、このため、多数の室を別個に刺激し且つ(又は)感知することができる。患者の心臓の構造及び寸法は、著しく異なる。従って、電極を静脈内に位置決めする最適な位置は、患者の解剖学的形態に依存して、著しく相違する。
【0006】
左室は、心臓の特定の解剖学的構造のため、リードをその内部に配置することが困難な心臓の部分である。左室に隣接する位置に配置するため使用される植込み型リードの1つの型式は、静脈内心外膜リードである。1つの典型的な左室静脈内心外膜リードは、最初に、典型的な仕方にて心臓の右房内に進められるものである。右房から、リードは、冠状静脈洞を通じて且つ、心臓の左側に取り付けられた心臓静脈内に案内される。次に、リードは心臓静脈内に挿入され且つ、心臓の左室に隣接する所望の末端の位置に達するように伸長させる。リードが通る経路は蛇行しておりおり、また、より末端方向位置における心臓静脈の直径が小さいため、この方法は困難である。左室に対する方法を複雑にする別の因子は、リードは、作用可能な固定機構の点にて制限されることである。右室リードは、歯及びねじ込みリード先端のような、固定機構を利用することができる。これらの固定方法は、左側の静脈内系における特定の解剖学的構造のため、左室リードと共に使用することは困難であろう。
【0007】
静脈内心外膜左室のペーシングリードを心臓内により効率的に配置し且つ、固定するための改良された方法及び装置が必要とされている。
【発明の概要】
【0008】
本発明の1つの側面において、医療用電気リードを心臓内に位置決めする装置が提供される。該医療用電気リードは、医療用電気リードの末端部分に隣接して結合された電極を備えており、リードの末端部分は患者の冠状静脈洞内に挿入することができる。分配装置がリードの末端に取り付けられ且つ、材料を冠状静脈洞内に且つ、心臓静脈内に分散させ得るようにされている。材料は血管拡張剤を備えることができる。本発明の別の実施の形態において、末端及び基端を有する可撓性管状本体を備える医療カテーテル装置が開示されている。第一の管腔は可撓性管状本体内に配置され且つ、電気リードを第一の管腔を通じ且つ可撓性管状本体の末端外に運ぶことができる。また、可撓性管状本体の末端に隣接して血管拡張剤を放出することができる分配装置もある。
【0009】
本発明の更に別の側面において、医療用電気リードを心臓静脈内に位置決めする方法が開示されている。該方法は、リードを患者の身体の一部分に挿入するステップと、少なくとも1つの血管を拡張させるべく少なくとも1つの血管拡張剤を分散させるステップと、リードを拡張した血管内に挿入するステップとを備えている。
【0010】
本発明は、同様の要素を同様の参照番号で示す添付図面に関する以下の説明を参照することで理解することができる。
本発明は、色々な改変例及び代替的な形態が具体化可能であるが、その特定の実施の形態を、図面に単に一例として示し且つ、本明細書にて詳細に説明する。しかし、特定の実施の形態に関する本明細書の説明は、本発明を開示された特定の形態にのみ限定することを意図するものではなく、これに反して、本発明は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲に属する全ての改変例、等価物及び代替例を包含するものであることを理解すべきである。
【特定の実施の形態の詳細な説明】
【0011】
本発明の一例としての実施の形態について以下に説明する。明確化のため、実際の実施の形態の全ての特徴が全て本明細書に記載される訳ではない。勿論、かかる任意の実際の実施の形態による展開例において、1つの実施例毎に相違するであろう、系に関連し且つ仕事に関連した制約との適合性のような、開発者の特定の目的を達成すべく具体化に特有の多数の決定を為さなければならないことが理解されよう。更に、かかる開発努力は、複雑で且つ、時間を消費するであろうが、この開示の利点を有する当該技術の当業者にとって日常的な行為であることが理解されよう。
【0012】
本発明の実施の形態は、冠状静脈洞を通じて心臓の左側の房及び心室を刺激し且つ(又は)感知すべく植込み且つ使用することのできる電気リードに関する。周知であるように、今日迄、リードを冠状静脈洞及び心臓静脈内に確実に植込むとき、非常な困難さがあった。例えば、典型的な冠状静脈洞は、その最大直径部(右房への流出部付近)にて10mmであり、約2から3mmの範囲の直径となり、大心臓静脈に交じり合う迄、狭小となる。このように、より大きい寸法の全てのリードは、冠状静脈洞を通る血流を減少させると考えられる。リードを冠状静脈洞又は心臓静脈内に固定することは、リードの固定を助けるため線維性組織の応答が利用される心室の場合と異なり、静脈内でかかる線維性応答が全く予想されないことから更に複雑となる。このため、リードの固定を助けるため、かかる線維性組織の応答は全く利用できない。このように、本発明の実施の形態は、リード植込み装置を備え、また、リードを位置決めする間、静脈血管を一時的に拡張させる血管拡張剤を分与するステップを含む方法を備えている。血管拡張剤は、全体として心臓静脈を弛緩させ、これにより心臓リードをより末端の位置に挿入することをより容易にする。血管拡張剤の効果が停止したならば、心臓静脈はその当初の寸法に収縮し、これにより脈管の筋肉構造により生じた収縮により心臓リードを固定する。この固定は、リードの安定性を向上させ且つ、これによりリードの性能を向上させることを可能にすることができる。図1には、患者に植込まれたペースメーカ、除細動器等のような、植込み型電子装置12を有する従来技術の植込み型医療装置(IMD)システム10が示してある。装置12は、密閉的に封止された生物学的に不活性な外側キャニスタ又はハウジング内に収容され、該ハウジングは、それ自体が導電性であり、ペースメーカのペーシング/感知回路内で1つの電極として機能する。全体として、図1にて参照番号14で示した1つ以上のペースメーカリードは、従来の仕方にてペースメーカ12に電気的に結合され且つ、典型的に上大静脈18である、静脈を介して患者の心臓16内に伸びている。
【0013】
リード14の末端20にほぼ近接して配置されているのは、心臓の活動を感知し、電気ペーシング刺激を心臓16に供給し、又は、刺激電圧を提供して心臓16を除細動する1つ以上の露出した導電性電極である。リード14は、その末端が心臓16の右房22又は右心室24又はその双方に隣接する位置に配置された状態で植込むことができる。図1の図には、心臓16の右心室24内に配置されたリード14の末端20が示されている。心臓16の解剖学的構造のため、リード14を左房26又は左心室28内に又はその近くに位置決めすることはより困難である。隔壁30は、右洞22、24を心臓16の左洞26、28から分離し且つ、その両者間の直接的な流体的連通を防止する壁である。隔壁30は、同様に、上大静脈18の典型的な通路を使用して、左洞26、28の何れかへのリード14の挿入を導く障壁を提供する。左洞26、28に隣接する位置への1つの代替的な経路は、酸素欠乏の血液が心臓16の左側部から右房22に入るための通路を提供する冠状静脈洞32を通る。
【0014】
図2には、静脈内心外膜リード14が上大静脈18、右房22を通り冠状静脈洞32に入り、その末端20にて心臓16の左心室28に隣接する心臓静脈34内に配置された状態で植込んだ医療装置の従来技術における1つの実施の形態が図示されている。リード14を心臓16のこの部分内に位置決めし得ることは、植込んだ医療装置(IMD)システム10が左心室28及び房26のペーシング、冠状静脈洞32の除細動、左心室28の除細動、その他の治療法及び(又は)その他の形態の感知を行うことを可能にする。
【0015】
上述したように、リード14を冠状静脈洞32内に且つ、心臓静脈34内に配置することは、身体的制限及びリード14の末端20を固定する困難さのため、問題となる可能性がある。本発明の色々な実施の形態は、この問題点を対象としており且つ、本明細書に記載されている。本明細書に記載された特定の構成要素及び方法がその設計及び作用の点で従来型式である程度にて、かかる構成要素の設計及び具体化並びにかかる方法の性能は、当該技術分野の当業者にとって日常的な方法の事項であると考えられるから、かかる構成要素/方法は、本明細書にて詳細には説明されていない。例えば、カテーテルリードを代表的な心臓静脈系の蛇行した路を通すための色々な方法は、当該技術分野にて周知である。
【0016】
次に、図3を参照すると、一例としての案内カテーテル40は、末端44及び基端46を有する可撓性の管状体42を有している。分配器48が可撓性の管状体42の末端44上に取り付けられており、また、ハブ50が可撓性の管状体42の基端46上に取り付けられている。管状体42の軸方向管腔52は、リード(例えば、電気リード)をカテーテル40の末端44外に向けるための通路を提供する。二次的コネクタ54が管状体42に、及び分配器48に接続された二次的通路すなわち管腔56に接続されている。二次的コネクタ54、第二の管腔56及び分配器48は、材料をカテーテル40の基端46から末端44まで運ぶ手段を提供する。分配器48は、材料を冠状静脈洞及び(又は)心臓静脈のような血管内で分散させる手段を提供する。材料は、血管拡張剤が接触する1つ以上の血管の拡張を促進する血管拡張剤を備えることができる。使用可能である血管拡張剤の例は、パパベリン(Papaverin)及びモクサベリン(Moxaverin)を含む。
【0017】
血管拡張剤を分配することは、静脈血管を一時的に拡張させ、心臓静脈を弛緩させ、これにより心臓リードをカテーテル40の軸方向管腔52及び心臓静脈のような、血管内のより末端の位置内に配置することをより容易にするステップを含む。リードを血管内に配置した後、カテーテル40は、リードが血管内に植込まれたままにして、除去することができる。血管拡張剤の効果が停止したならば、血管は、全体としてその当初の寸法に収縮し、これによりリードを血管内に固定することを助ける。このように、血管拡張剤は、リードを心臓内のより末端方向の位置に配置することを助け且つ、配置されたならば、リードを血管内に固定することを助けることができる。この固定は、リードの安定性を向上させ、これにより、リードの性能を向上させることができる。二次的コネクタ54は、図示するように、別個の通路56ではなく、軸方向管腔52に直接、接続することができる。血管拡張剤は、二次的コネクタ54、軸方向管腔52を通じてカテーテル40の末端44まで注入し、分配器48を通じ且つ、カテーテル40の一端から分配することができる。
【0018】
図4には、図3に示したカテーテル40の実施の形態による管状体42の1つの代替的な末端44が示してある。この図面は、管状体42の末端44を冠状静脈洞内に導入する形態とされている。
【0019】
図5Aを参照すると、一例としての案内カテーテル60は、上大静脈18内に挿入され、右房22を通って冠状静脈洞32内に進む状態で示してある。案内カテーテル60は、末端64及び基端66を有する可撓性管状体62を備えている。管状体62の末端64には、案内カテーテル60内に示した分配器68がある。1つの代替的な通路70は、カテーテル60の基端66から管状体62の末端64における分配器68までの通路を提供する。
【0020】
図5Bには、冠状静脈洞32を通じて心臓静脈34まで挿入された案内カテーテル60が示してある。血管拡張剤72は、カテーテル60の末端64における分配器68から分配される状態で示してある。注入装置要素71により付与される圧力に応答して、血管拡張剤72は、代替的な通路70を通じて押出され且つ、分配器68から1つ以上の心臓静脈34内に分散され、心臓静脈34の拡張を促進する。心臓静脈34が拡張したとき、案内カテーテル60を心臓静脈34の1つに更に挿入することが可能であり、ここで、リードを血管拡張剤72により促進させた拡張効果を伴わない場合よりも心臓静脈内のより末端方向位置にリードを配置することができる。1つの代替的な方法は、血管拡張剤72をカテーテル60の末端64から分配し、その後、電気リード(図示せず)をカテーテル60を通じて、末端64から血管拡張剤72の効果により拡張した心臓静脈34の1つに挿入するステップを含む。
【0021】
図6には、可撓性管状体42と、装置40aの末端44に近接する位置に配置された分配装置48とを有するカテーテル装置40aの1つの代替的な実施の形態が示されている。二次的通路56は、分配装置48に接続し且つ、血管拡張剤を分配装置48まで運ぶことを可能にする。分配装置48は、血管拡張剤を実質的に制御された仕方にて分散させる多孔質の材料を備えることができる。分配装置48は、典型的に、分配装置48を使用せずに分与する場合よりも均一なパターンにて血管拡張剤を分与することができる。
【0022】
図7には、可撓性管状体42と、装置40bの末端44に近接して配置された分配装置48とを有するカテーテル装置40bの1つの代替的な実施の形態が示されている。この特定の実施の形態において、血管拡張剤を分配装置48に運ぶための別個の通路は存在しない。分配装置48は、カテーテル40bを患者の体内に挿入する前に、血管拡張剤を含浸させることができる。材料の多孔率、及び分配装置48の材料及び血管拡張剤の相対的な表面張力のような、分配装置48の材料の設計パラメータは、分配装置48からの血管拡張剤の拡散量を決定することになろう。分配装置48は、血管拡張剤で飽和させ又は血管拡張剤を含浸させることのできるスポンジ様物質を備えることができる。血管拡張剤は、分配装置48の材料に化学的に結合し又は分配装置48の材料を改変させることにより付与することもできる。
【0023】
心臓ペーシングリードは、カテーテル装置を使用せずに患者の体内に挿入し且つ配置することもできる。これらの場合、血管拡張剤を心臓ペーシングリード自体を通じて付与することができる。心臓ペーシングリードは、細長い可撓性本体を備えることができる。リードの本体は管状の形状とし、人体内で使用すべく医療業界で使用されるポリウレタン又は同様の材料で製造することができる。リードは、絶縁材料層により取り巻かれた導電性材料コアを備えることができる。リードは、典型的に、リードの末端に結合し又は該末端に隣接する電極を有するものであろう。リードはその末端に結合された膨張可能なヘリカル状コイルを有することができる。
【0024】
図8には、細長い可撓性管状体42と、末端44とを有する電気リード装置40cを備える本発明の1つの代替的な実施の形態が示されている。この特定の実施の形態において、管状体42は、第一の部分74と、該第一の部分74よりも小径のより末端の第二の部分76とを備えている。リード40cは、細長い可撓性本体42の長手方向軸線に沿ってテーパーを付けることができる。テーパーを付けた形状はリード40cを心臓静脈のような血管内のより末端の位置に配置することを助けることができる。第一の部分74は分配開口75を有し、第二の部分76は分配開口77を有し、これら開口の双方は血管拡張剤を分散させることができる。第一の開口75及び第二の開口77の各々に対し、各々から異なる量の血管拡張剤を分散させることを可能にする別個の通路があるようにすることができる。
【0025】
第二の部分74の縮小直径は電気リード装置40cを患者の体内のより末端の位置に挿入することを可能にする。この特定の実施の形態は、リード40cの末端44からの突出部78を示す。突出部78はリード40cと心臓静脈とを電気的に接触させるのを助け且つ、心臓に対するリード40cの固定機構を提供することを助けることができる。リード40cの末端44に取り付けられた定着手段は、リードを心臓静脈内に固定するのを助けることができる。定着手段の例は、リードの外面における突起、膨張するヘリカルコイル及びリブを含む。これらは全てリードを心臓静脈内に固定するとき、静脈が収縮するのを助けることができる。
【0026】
幾つかの場合、心臓静脈のような心臓内の特定の位置への挿入を開始するため、ガイドワイヤーが使用される。ガイドワイヤーはガイドワイヤーをリードの軸方向管腔を通じて進めるような方法にて、リードと共に使用し、これにより、リードを配置した後、ガイドワイヤーを管腔から除去してリードが患者の体内に植込まれたままであるようにすることができる。これらのリードは、一般に植込み型電気リードの「オーバ・ザ・ワイヤー」型と称される。
【0027】
図9には、第一の管腔82及び第二の管腔84を有するペーシングリード80aを備える本発明の1つの実施の形態の断面図が示されている。第二の管腔84がリード80aの末端88に対する通路を提供する間、ガイドワイヤー86を収容するため第一の管腔82が使用される。第二の管腔84は、血管拡張剤をリード80の末端88まで運び且つ、分与するために使用することができ、該第二の管腔は、血管拡張剤を分散させる複数の出口90を備えることができる。
【0028】
図10には、ガイドワイヤーとリードの管腔との間の環状領域を通じてリードの末端まで血管拡張剤が運ばれる本発明の1つの特定の実施の形態の断面図が図示されている。図10の実施の形態はガイドワイヤー86を収容するために使用される第一の管腔82を有するペーシングリード80bを備えている。第一の管腔82とガイドワイヤー86との間の環状領域92を使用して血管拡張剤をリード80bの末端88まで運び且つ分与し、また、血管拡張剤を分散させるリード80の長さに沿った複数の出口94を備えることができる。図6に図示したような、カテーテル装置の実施の形態の場合と同様に、図10に示したリード80の実施の形態は血管拡張剤を一層均一に分散させる分配手段(例えば、分配装置48)を更に備えることができる。
【0029】
本発明は、本明細書に記載した教示内容を享受する当該技術分野の当業者には明らかな異なるが、同等の仕方にて改変し且つ実施することができるから、上記に開示した特定の実施の形態は、単に一例である。更に、特許請求の範囲に記載されたもの以外、本明細書に示した構造又は設計の更なる点で何ら限定することを意図するものではない。従って、上記に開示した特定の実施の形態は変更し、また改変することが可能であり、かかる変更例の全ては本発明の範囲に属すると見なされることが更に明らかである。従って、保護を求める範囲は特許請求の範囲に記載した通りである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】関係したリードが心臓の右心室内に配置された、植込んだ医療装置の従来技術による実施の形態を示す概略図である。
【図2】静脈内心外膜リードが心臓の左心室に隣接して配置された、植込んだ医療装置の従来技術による実施の形態の概略図である。
【図3】本発明の原理に従って製造されたガイドカテーテルの斜視図である。
【図4】特に冠状静脈洞内に挿入し得るように設計された、図3の代替的な実施の形態のガイドカテーテルの概略図である。
【図5】5Aは、本発明の原理に従って製造された代替的な実施の形態のガイドカテーテルの概略図である。5Bは、本発明の原理に従って血管拡張剤を心臓静脈に分散させる、図5Aに示した代替的な実施の形態のガイドカテーテルの概略図である。
【図6】本発明の原理に従って製造された代替的な実施の形態のガイドカテーテルの概略図である。
【図7】本発明の原理に従って製造された代替的な実施の形態のガイドカテーテルの概略図である。
【図8】本発明の原理に従って製造された代替的な実施の形態のガイドカテーテルの概略図である。
【図9】本発明の1つの実施の形態を示す断面図である。
【図10】本発明の特定の実施の形態を示す断面図である。
【0001】
本発明は、全体として、心臓を電気的に刺激する方法及び装置、より具体的には、心臓を刺激し且つ(又は)心臓の活動を感知するため電極リードを位置決めし且つ、固定する方法及び装置に関する。
【関連技術の説明】
【0002】
約40年前のその最も初期の開発以来、身体植込み型の電子医療装置にて著しい進歩が為されてきた。今日、これらの植込み型装置は、特に、各種の病気の悪影響を緩和するため、ペースメーカ、カルジオバータ、除細動器、神経刺激器、薬剤投与装置のような、治療及び診断装置を含む。今日の植込み型医療装置は、また、著しくより巧緻化しており、それ以前のものよりも複雑であり、従って、これらの病気の影響を軽減する著しくより複雑な機能を果たすことができる。
【0003】
多岐に亙る異なる植込み型医療装置(IMD)は、心臓の治療刺激のため利用可能であり且つ、当該技術にて周知である。例えば、矯正しなかったならば、直ちに死につながる可能性のある心室細動、無秩序心律動の患者を治療するため植込み型カルジオバータ−除細動器(ICDs)が使用される。作動時、ICDは、患者の心臓の電気的活動を連続的に監視し、心室細動を検出し且つ、その検出に応答して、正常な心律動を回復すべく的確なショックを供給する。同様に、心臓を治療目的のため刺激すべく自動式植込み型除細動器(AID)が利用可能である。作動時、AID装置は、心室細動を検出し且つ、心臓の外側に配置された広く隔たった電極を通じて心臓に対し非同期の高電圧パルスを供給し、これにより経胸腔的除細動を模擬する。従来技術のカルジオバータの更に別の実施例は、例えば、エンジェル(Engle)らに対する米国特許第4,375,817号に開示されたペースメーカ/カルジオバータ/除細動器(PCD)を有する。この装置は、不整頻博の開始を検出し且つ、漸進的により大きいエネルギレベルを心臓に付与して心室頻脈又は細動を遮断することができるように、不整頻博の進行を監視し又は検出する手段を有する。例えば、プログラマブルペースメーカのような、その他多数の同様の植込み型医療装置が更に利用可能である。
【0004】
正確な構造及び使用に関係なく、上述したIMDsの各々は、全体として、低電力制御回路と、高電力出力回路と、電源という3つの主要な構成要素を備えている。制御回路は、例えば、心臓刺激パルスの速度、同期、パルス幅、及び出力電圧並びに、心臓を監視するといったような診断機能のような色々な作動特性を監視し且つ、決定する。これと逆に、高電力出力回路は、制御回路からの信号に応答して1つ以上のリードを介して心臓に印加すべき電気的刺激パルスを発生させる。電源は、低電力制御回路及び高電力出力回路の双方に「給電」する。1つの参考として、制御回路に対し10−20マイクロアンペア、及び出力回路に対し高電力パルスを提供するため、典型的に、電源が必要とされる。特定のIMDの用途に依存して、高電力出力回路は、ペースメーカに対し僅か0.1ジュール、及び植込み型除細動器に対し40ジュールもの多くの刺激エネルギを必要とするであろう。十分な刺激エネルギを提供することに加えて、電源は、永年もの有効寿命を有するように低自己放電性で、高信頼性であり、また、最小の充填容積からエネルギを供給し得なければならない。心臓に対する近代の電気的治療及び診断装置は、装置と心臓の特定の領域との間に確実な電気的接続を必要とする。典型的に、所望の電気的接続のため、医療用電気「リード」が使用される。一般に使用される植込み型リードの1つの型式は、経静脈リードである。経静脈リードは、その末端にて心臓に取り付け又は電気的に接続し得るように、静脈系を通じて位置決めされる。その基端にて、これらのリードは、典型的に、植込むことのできる電気的治療及び診断装置に接続される。かかるリードは、通常、長く、全体として直線状、可撓性の絶縁導体の形態をしている。経静脈リードの多くの有利な効果の1つは、心臓自体を物理的に露出させずに、すなわち、大きい胸部手術を必要とせずに、心臓と電気的に接触することを許容する点である。
【0005】
経静脈リードの特定の設計は、該リードが接続される心臓の領域に依存して、変更される。例えば、米国特許第6,070,104号には、心臓の多数の室を刺激し且つ(又は)感知することのできる植込み型リードが開示されている。多数の電極が、リード上に配置され且つ、隔てられており、このため、多数の室を別個に刺激し且つ(又は)感知することができる。患者の心臓の構造及び寸法は、著しく異なる。従って、電極を静脈内に位置決めする最適な位置は、患者の解剖学的形態に依存して、著しく相違する。
【0006】
左室は、心臓の特定の解剖学的構造のため、リードをその内部に配置することが困難な心臓の部分である。左室に隣接する位置に配置するため使用される植込み型リードの1つの型式は、静脈内心外膜リードである。1つの典型的な左室静脈内心外膜リードは、最初に、典型的な仕方にて心臓の右房内に進められるものである。右房から、リードは、冠状静脈洞を通じて且つ、心臓の左側に取り付けられた心臓静脈内に案内される。次に、リードは心臓静脈内に挿入され且つ、心臓の左室に隣接する所望の末端の位置に達するように伸長させる。リードが通る経路は蛇行しておりおり、また、より末端方向位置における心臓静脈の直径が小さいため、この方法は困難である。左室に対する方法を複雑にする別の因子は、リードは、作用可能な固定機構の点にて制限されることである。右室リードは、歯及びねじ込みリード先端のような、固定機構を利用することができる。これらの固定方法は、左側の静脈内系における特定の解剖学的構造のため、左室リードと共に使用することは困難であろう。
【0007】
静脈内心外膜左室のペーシングリードを心臓内により効率的に配置し且つ、固定するための改良された方法及び装置が必要とされている。
【発明の概要】
【0008】
本発明の1つの側面において、医療用電気リードを心臓内に位置決めする装置が提供される。該医療用電気リードは、医療用電気リードの末端部分に隣接して結合された電極を備えており、リードの末端部分は患者の冠状静脈洞内に挿入することができる。分配装置がリードの末端に取り付けられ且つ、材料を冠状静脈洞内に且つ、心臓静脈内に分散させ得るようにされている。材料は血管拡張剤を備えることができる。本発明の別の実施の形態において、末端及び基端を有する可撓性管状本体を備える医療カテーテル装置が開示されている。第一の管腔は可撓性管状本体内に配置され且つ、電気リードを第一の管腔を通じ且つ可撓性管状本体の末端外に運ぶことができる。また、可撓性管状本体の末端に隣接して血管拡張剤を放出することができる分配装置もある。
【0009】
本発明の更に別の側面において、医療用電気リードを心臓静脈内に位置決めする方法が開示されている。該方法は、リードを患者の身体の一部分に挿入するステップと、少なくとも1つの血管を拡張させるべく少なくとも1つの血管拡張剤を分散させるステップと、リードを拡張した血管内に挿入するステップとを備えている。
【0010】
本発明は、同様の要素を同様の参照番号で示す添付図面に関する以下の説明を参照することで理解することができる。
本発明は、色々な改変例及び代替的な形態が具体化可能であるが、その特定の実施の形態を、図面に単に一例として示し且つ、本明細書にて詳細に説明する。しかし、特定の実施の形態に関する本明細書の説明は、本発明を開示された特定の形態にのみ限定することを意図するものではなく、これに反して、本発明は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲に属する全ての改変例、等価物及び代替例を包含するものであることを理解すべきである。
【特定の実施の形態の詳細な説明】
【0011】
本発明の一例としての実施の形態について以下に説明する。明確化のため、実際の実施の形態の全ての特徴が全て本明細書に記載される訳ではない。勿論、かかる任意の実際の実施の形態による展開例において、1つの実施例毎に相違するであろう、系に関連し且つ仕事に関連した制約との適合性のような、開発者の特定の目的を達成すべく具体化に特有の多数の決定を為さなければならないことが理解されよう。更に、かかる開発努力は、複雑で且つ、時間を消費するであろうが、この開示の利点を有する当該技術の当業者にとって日常的な行為であることが理解されよう。
【0012】
本発明の実施の形態は、冠状静脈洞を通じて心臓の左側の房及び心室を刺激し且つ(又は)感知すべく植込み且つ使用することのできる電気リードに関する。周知であるように、今日迄、リードを冠状静脈洞及び心臓静脈内に確実に植込むとき、非常な困難さがあった。例えば、典型的な冠状静脈洞は、その最大直径部(右房への流出部付近)にて10mmであり、約2から3mmの範囲の直径となり、大心臓静脈に交じり合う迄、狭小となる。このように、より大きい寸法の全てのリードは、冠状静脈洞を通る血流を減少させると考えられる。リードを冠状静脈洞又は心臓静脈内に固定することは、リードの固定を助けるため線維性組織の応答が利用される心室の場合と異なり、静脈内でかかる線維性応答が全く予想されないことから更に複雑となる。このため、リードの固定を助けるため、かかる線維性組織の応答は全く利用できない。このように、本発明の実施の形態は、リード植込み装置を備え、また、リードを位置決めする間、静脈血管を一時的に拡張させる血管拡張剤を分与するステップを含む方法を備えている。血管拡張剤は、全体として心臓静脈を弛緩させ、これにより心臓リードをより末端の位置に挿入することをより容易にする。血管拡張剤の効果が停止したならば、心臓静脈はその当初の寸法に収縮し、これにより脈管の筋肉構造により生じた収縮により心臓リードを固定する。この固定は、リードの安定性を向上させ且つ、これによりリードの性能を向上させることを可能にすることができる。図1には、患者に植込まれたペースメーカ、除細動器等のような、植込み型電子装置12を有する従来技術の植込み型医療装置(IMD)システム10が示してある。装置12は、密閉的に封止された生物学的に不活性な外側キャニスタ又はハウジング内に収容され、該ハウジングは、それ自体が導電性であり、ペースメーカのペーシング/感知回路内で1つの電極として機能する。全体として、図1にて参照番号14で示した1つ以上のペースメーカリードは、従来の仕方にてペースメーカ12に電気的に結合され且つ、典型的に上大静脈18である、静脈を介して患者の心臓16内に伸びている。
【0013】
リード14の末端20にほぼ近接して配置されているのは、心臓の活動を感知し、電気ペーシング刺激を心臓16に供給し、又は、刺激電圧を提供して心臓16を除細動する1つ以上の露出した導電性電極である。リード14は、その末端が心臓16の右房22又は右心室24又はその双方に隣接する位置に配置された状態で植込むことができる。図1の図には、心臓16の右心室24内に配置されたリード14の末端20が示されている。心臓16の解剖学的構造のため、リード14を左房26又は左心室28内に又はその近くに位置決めすることはより困難である。隔壁30は、右洞22、24を心臓16の左洞26、28から分離し且つ、その両者間の直接的な流体的連通を防止する壁である。隔壁30は、同様に、上大静脈18の典型的な通路を使用して、左洞26、28の何れかへのリード14の挿入を導く障壁を提供する。左洞26、28に隣接する位置への1つの代替的な経路は、酸素欠乏の血液が心臓16の左側部から右房22に入るための通路を提供する冠状静脈洞32を通る。
【0014】
図2には、静脈内心外膜リード14が上大静脈18、右房22を通り冠状静脈洞32に入り、その末端20にて心臓16の左心室28に隣接する心臓静脈34内に配置された状態で植込んだ医療装置の従来技術における1つの実施の形態が図示されている。リード14を心臓16のこの部分内に位置決めし得ることは、植込んだ医療装置(IMD)システム10が左心室28及び房26のペーシング、冠状静脈洞32の除細動、左心室28の除細動、その他の治療法及び(又は)その他の形態の感知を行うことを可能にする。
【0015】
上述したように、リード14を冠状静脈洞32内に且つ、心臓静脈34内に配置することは、身体的制限及びリード14の末端20を固定する困難さのため、問題となる可能性がある。本発明の色々な実施の形態は、この問題点を対象としており且つ、本明細書に記載されている。本明細書に記載された特定の構成要素及び方法がその設計及び作用の点で従来型式である程度にて、かかる構成要素の設計及び具体化並びにかかる方法の性能は、当該技術分野の当業者にとって日常的な方法の事項であると考えられるから、かかる構成要素/方法は、本明細書にて詳細には説明されていない。例えば、カテーテルリードを代表的な心臓静脈系の蛇行した路を通すための色々な方法は、当該技術分野にて周知である。
【0016】
次に、図3を参照すると、一例としての案内カテーテル40は、末端44及び基端46を有する可撓性の管状体42を有している。分配器48が可撓性の管状体42の末端44上に取り付けられており、また、ハブ50が可撓性の管状体42の基端46上に取り付けられている。管状体42の軸方向管腔52は、リード(例えば、電気リード)をカテーテル40の末端44外に向けるための通路を提供する。二次的コネクタ54が管状体42に、及び分配器48に接続された二次的通路すなわち管腔56に接続されている。二次的コネクタ54、第二の管腔56及び分配器48は、材料をカテーテル40の基端46から末端44まで運ぶ手段を提供する。分配器48は、材料を冠状静脈洞及び(又は)心臓静脈のような血管内で分散させる手段を提供する。材料は、血管拡張剤が接触する1つ以上の血管の拡張を促進する血管拡張剤を備えることができる。使用可能である血管拡張剤の例は、パパベリン(Papaverin)及びモクサベリン(Moxaverin)を含む。
【0017】
血管拡張剤を分配することは、静脈血管を一時的に拡張させ、心臓静脈を弛緩させ、これにより心臓リードをカテーテル40の軸方向管腔52及び心臓静脈のような、血管内のより末端の位置内に配置することをより容易にするステップを含む。リードを血管内に配置した後、カテーテル40は、リードが血管内に植込まれたままにして、除去することができる。血管拡張剤の効果が停止したならば、血管は、全体としてその当初の寸法に収縮し、これによりリードを血管内に固定することを助ける。このように、血管拡張剤は、リードを心臓内のより末端方向の位置に配置することを助け且つ、配置されたならば、リードを血管内に固定することを助けることができる。この固定は、リードの安定性を向上させ、これにより、リードの性能を向上させることができる。二次的コネクタ54は、図示するように、別個の通路56ではなく、軸方向管腔52に直接、接続することができる。血管拡張剤は、二次的コネクタ54、軸方向管腔52を通じてカテーテル40の末端44まで注入し、分配器48を通じ且つ、カテーテル40の一端から分配することができる。
【0018】
図4には、図3に示したカテーテル40の実施の形態による管状体42の1つの代替的な末端44が示してある。この図面は、管状体42の末端44を冠状静脈洞内に導入する形態とされている。
【0019】
図5Aを参照すると、一例としての案内カテーテル60は、上大静脈18内に挿入され、右房22を通って冠状静脈洞32内に進む状態で示してある。案内カテーテル60は、末端64及び基端66を有する可撓性管状体62を備えている。管状体62の末端64には、案内カテーテル60内に示した分配器68がある。1つの代替的な通路70は、カテーテル60の基端66から管状体62の末端64における分配器68までの通路を提供する。
【0020】
図5Bには、冠状静脈洞32を通じて心臓静脈34まで挿入された案内カテーテル60が示してある。血管拡張剤72は、カテーテル60の末端64における分配器68から分配される状態で示してある。注入装置要素71により付与される圧力に応答して、血管拡張剤72は、代替的な通路70を通じて押出され且つ、分配器68から1つ以上の心臓静脈34内に分散され、心臓静脈34の拡張を促進する。心臓静脈34が拡張したとき、案内カテーテル60を心臓静脈34の1つに更に挿入することが可能であり、ここで、リードを血管拡張剤72により促進させた拡張効果を伴わない場合よりも心臓静脈内のより末端方向位置にリードを配置することができる。1つの代替的な方法は、血管拡張剤72をカテーテル60の末端64から分配し、その後、電気リード(図示せず)をカテーテル60を通じて、末端64から血管拡張剤72の効果により拡張した心臓静脈34の1つに挿入するステップを含む。
【0021】
図6には、可撓性管状体42と、装置40aの末端44に近接する位置に配置された分配装置48とを有するカテーテル装置40aの1つの代替的な実施の形態が示されている。二次的通路56は、分配装置48に接続し且つ、血管拡張剤を分配装置48まで運ぶことを可能にする。分配装置48は、血管拡張剤を実質的に制御された仕方にて分散させる多孔質の材料を備えることができる。分配装置48は、典型的に、分配装置48を使用せずに分与する場合よりも均一なパターンにて血管拡張剤を分与することができる。
【0022】
図7には、可撓性管状体42と、装置40bの末端44に近接して配置された分配装置48とを有するカテーテル装置40bの1つの代替的な実施の形態が示されている。この特定の実施の形態において、血管拡張剤を分配装置48に運ぶための別個の通路は存在しない。分配装置48は、カテーテル40bを患者の体内に挿入する前に、血管拡張剤を含浸させることができる。材料の多孔率、及び分配装置48の材料及び血管拡張剤の相対的な表面張力のような、分配装置48の材料の設計パラメータは、分配装置48からの血管拡張剤の拡散量を決定することになろう。分配装置48は、血管拡張剤で飽和させ又は血管拡張剤を含浸させることのできるスポンジ様物質を備えることができる。血管拡張剤は、分配装置48の材料に化学的に結合し又は分配装置48の材料を改変させることにより付与することもできる。
【0023】
心臓ペーシングリードは、カテーテル装置を使用せずに患者の体内に挿入し且つ配置することもできる。これらの場合、血管拡張剤を心臓ペーシングリード自体を通じて付与することができる。心臓ペーシングリードは、細長い可撓性本体を備えることができる。リードの本体は管状の形状とし、人体内で使用すべく医療業界で使用されるポリウレタン又は同様の材料で製造することができる。リードは、絶縁材料層により取り巻かれた導電性材料コアを備えることができる。リードは、典型的に、リードの末端に結合し又は該末端に隣接する電極を有するものであろう。リードはその末端に結合された膨張可能なヘリカル状コイルを有することができる。
【0024】
図8には、細長い可撓性管状体42と、末端44とを有する電気リード装置40cを備える本発明の1つの代替的な実施の形態が示されている。この特定の実施の形態において、管状体42は、第一の部分74と、該第一の部分74よりも小径のより末端の第二の部分76とを備えている。リード40cは、細長い可撓性本体42の長手方向軸線に沿ってテーパーを付けることができる。テーパーを付けた形状はリード40cを心臓静脈のような血管内のより末端の位置に配置することを助けることができる。第一の部分74は分配開口75を有し、第二の部分76は分配開口77を有し、これら開口の双方は血管拡張剤を分散させることができる。第一の開口75及び第二の開口77の各々に対し、各々から異なる量の血管拡張剤を分散させることを可能にする別個の通路があるようにすることができる。
【0025】
第二の部分74の縮小直径は電気リード装置40cを患者の体内のより末端の位置に挿入することを可能にする。この特定の実施の形態は、リード40cの末端44からの突出部78を示す。突出部78はリード40cと心臓静脈とを電気的に接触させるのを助け且つ、心臓に対するリード40cの固定機構を提供することを助けることができる。リード40cの末端44に取り付けられた定着手段は、リードを心臓静脈内に固定するのを助けることができる。定着手段の例は、リードの外面における突起、膨張するヘリカルコイル及びリブを含む。これらは全てリードを心臓静脈内に固定するとき、静脈が収縮するのを助けることができる。
【0026】
幾つかの場合、心臓静脈のような心臓内の特定の位置への挿入を開始するため、ガイドワイヤーが使用される。ガイドワイヤーはガイドワイヤーをリードの軸方向管腔を通じて進めるような方法にて、リードと共に使用し、これにより、リードを配置した後、ガイドワイヤーを管腔から除去してリードが患者の体内に植込まれたままであるようにすることができる。これらのリードは、一般に植込み型電気リードの「オーバ・ザ・ワイヤー」型と称される。
【0027】
図9には、第一の管腔82及び第二の管腔84を有するペーシングリード80aを備える本発明の1つの実施の形態の断面図が示されている。第二の管腔84がリード80aの末端88に対する通路を提供する間、ガイドワイヤー86を収容するため第一の管腔82が使用される。第二の管腔84は、血管拡張剤をリード80の末端88まで運び且つ、分与するために使用することができ、該第二の管腔は、血管拡張剤を分散させる複数の出口90を備えることができる。
【0028】
図10には、ガイドワイヤーとリードの管腔との間の環状領域を通じてリードの末端まで血管拡張剤が運ばれる本発明の1つの特定の実施の形態の断面図が図示されている。図10の実施の形態はガイドワイヤー86を収容するために使用される第一の管腔82を有するペーシングリード80bを備えている。第一の管腔82とガイドワイヤー86との間の環状領域92を使用して血管拡張剤をリード80bの末端88まで運び且つ分与し、また、血管拡張剤を分散させるリード80の長さに沿った複数の出口94を備えることができる。図6に図示したような、カテーテル装置の実施の形態の場合と同様に、図10に示したリード80の実施の形態は血管拡張剤を一層均一に分散させる分配手段(例えば、分配装置48)を更に備えることができる。
【0029】
本発明は、本明細書に記載した教示内容を享受する当該技術分野の当業者には明らかな異なるが、同等の仕方にて改変し且つ実施することができるから、上記に開示した特定の実施の形態は、単に一例である。更に、特許請求の範囲に記載されたもの以外、本明細書に示した構造又は設計の更なる点で何ら限定することを意図するものではない。従って、上記に開示した特定の実施の形態は変更し、また改変することが可能であり、かかる変更例の全ては本発明の範囲に属すると見なされることが更に明らかである。従って、保護を求める範囲は特許請求の範囲に記載した通りである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】関係したリードが心臓の右心室内に配置された、植込んだ医療装置の従来技術による実施の形態を示す概略図である。
【図2】静脈内心外膜リードが心臓の左心室に隣接して配置された、植込んだ医療装置の従来技術による実施の形態の概略図である。
【図3】本発明の原理に従って製造されたガイドカテーテルの斜視図である。
【図4】特に冠状静脈洞内に挿入し得るように設計された、図3の代替的な実施の形態のガイドカテーテルの概略図である。
【図5】5Aは、本発明の原理に従って製造された代替的な実施の形態のガイドカテーテルの概略図である。5Bは、本発明の原理に従って血管拡張剤を心臓静脈に分散させる、図5Aに示した代替的な実施の形態のガイドカテーテルの概略図である。
【図6】本発明の原理に従って製造された代替的な実施の形態のガイドカテーテルの概略図である。
【図7】本発明の原理に従って製造された代替的な実施の形態のガイドカテーテルの概略図である。
【図8】本発明の原理に従って製造された代替的な実施の形態のガイドカテーテルの概略図である。
【図9】本発明の1つの実施の形態を示す断面図である。
【図10】本発明の特定の実施の形態を示す断面図である。
Claims (31)
- 医療電気リードにおいて、
患者の冠状静脈洞(coronary sinus)内に挿入することのできるリードの末端部分と、
材料を冠状静脈洞内に且つ心臓静脈内に分散させ得るようにされた、リードの末端部分に取り付けた分配装置とを備える、医療電気リード。 - 材料が血管拡張剤である、請求項1に記載の医療電気リード。
- リードがオーバ・ザ・ワイヤーリード(over−the−wire lead)である、請求項1に記載の医療電気リード。
- 細長い可撓性本体を備える、請求項1に記載の医療電気リード。
- 細長い可撓性本体が可撓性管を備える、請求項4に記載の医療電気リード。
- 細長い可撓性本体が、ポリウレタン及びシリコーンから成る群から選ばれた材料にて製造された管を備える、請求項4に記載の医療電気リード。
- 細長い可撓性本体の長手方向軸線に沿ってテーパーが付けられる、請求項4に記載の医療電気リード。
- 絶縁性材料の層により取り巻かれた導電性材料コアを備える、請求項1に記載の医療電気リード。
- その末端に結合された1つの電極を備える、請求項1に記載の医療電気リード。
- その末端に結合された膨張可能な1つのヘリカルコイルを備える、請求項1に記載の医療電気リード。
- 装置において、
その末端部分に隣接して配置された第一の電極を有するリードと、
少なくとも1つの血管拡張剤を末端部分に隣接して分散させる手段とを備える、装置。 - 医療カテーテル装置において、
末端及び基端を有する可撓性管状体と、
電気リードを第一の管腔を通じ且つ、可撓性管状体の末端外に運ぶことができる可撓性管状体内に配置された第一の管腔と、
血管拡張剤を可撓性管状体の末端に隣接して分散させる手段とを備える、医療カテーテル装置。 - 血管拡張剤を分散させる手段が、管状体の末端付近に取り付けられた分配装置を更に備える、請求項12の医療カテーテル装置。
- 管状体の末端付近に取り付けられた分配装置が化学的に改質した材料を備える、請求項13の医療カテーテル装置。
- 管状体の末端付近に取り付けられた分配装置がスポンジ様の飽和した材料を備える、請求項13の医療カテーテル装置。
- 血管拡張剤を管状体の基端から末端まで運ぶ第二の管腔を更に備える、請求項13の医療カテーテル装置。
- 医療カテーテル装置において、
末端及び基端を有する可撓性管状体と、
電気リードを第一の管腔を通じ且つ可撓性管状体の末端外に運ぶことのできる、可撓性管状体内に配置された第一の管腔と、
血管拡張剤を可撓性管状体の末端に隣接して放出することのできる分配装置とを備える、医療カテーテル装置。 - 血管拡張剤を管状体の基端から末端まで運ぶ第二の管腔を更に備える、請求項17の医療カテーテル装置。
- 医療電気リードを心臓静脈内に位置決めする方法において、
リードを患者の身体の一部分内に挿入するステップと、
少なくとも1つの血管を拡張すべく少なくとも1つの血管拡張剤を分散させるステップと、
リードを拡張した血管内に挿入するステップとを備える、医療電気リードを心臓静脈内に位置決めする方法。 - 少なくとも1つの血管が心臓静脈を備える、請求項19の方法。
- リードを心臓静脈内で定着させるステップを更に備える、請求項19の方法。
- リードが拡張した心臓静脈内で心臓の左心室部分に隣接する位置まで挿入される、請求項20の方法。
- 医療電気リードを位置決めする方法において、
その末端部分に隣接して結合された1つの電極を有するリードを提供するステップと、
リードの末端部分を患者の心臓静脈内に挿入するステップと、
少なくとも1つの血管拡張剤をリードの末端に隣接して分散させるステップとを備え、血管拡張剤が心臓静脈を拡張させ且つ、リードを心臓静脈内のより末端の位置まで挿入することを可能にするようにした、医療電気リードを位置決めする方法。 - リードを心臓静脈内に定着させるステップを更に備える、請求項23の方法。
- リードを心臓静脈内に挿入する前に、ガイドワイヤーを心臓静脈内に挿入するステップを更に備える、請求項23の方法。
- リードが、ガイドワイヤーによって心臓静脈内に案内されるオーバ・ザ・ワイヤーリードである、請求項23の方法。
- 電気リードを心臓静脈内に挿入する方法において、
第一の軸方向管腔及び末端を有するカテーテル装置を提供するステップと、
カテーテル装置を患者の冠状静脈洞内に挿入するステップと、
血管拡張剤を冠状静脈洞に且つ、少なくとも1つの心臓静脈内に分散させ、これにより心臓静脈を拡張させるステップと、
電気リードを拡張した心臓静脈内に挿入するステップとを備える、電気リードを心臓静脈内に挿入する方法。 - 電気リードをカテーテル装置の第一の管腔を通じて挿入するステップと、
電気リードの位置を心臓静脈内で固定するステップと、
電気リードが心臓静脈内に植込まれたままにしつつ、カテーテル装置を患者から除去するステップとを更に備える、請求項27の方法。 - 血管拡張剤をカテーテル装置内の第二の軸方向管腔を通じて注入し且つ、血管拡張剤をカテーテル装置の末端にて分与するステップを更に備える、請求項27の方法。
- 心臓の左心室部分を治療する方法において、
血管拡張剤を少なくとも1つの心臓静脈と接触させ、これにより少なくとも1つの心臓静脈を拡張させるステップと、
電気リードを拡張した心臓静脈内に挿入し、これにより電気リードが心臓の左心室に隣接して心臓静脈内に配置されるようにするステップとを備える、心臓の左心室部分を治療する方法。 - 電気リードを植込み型医療装置に接続するステップを更に備える、請求項30の方法。
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