JP2005507610A - 最短時間のメッセージ経路をクロック同期せずに求める方法、受信装置および送信装置 - Google Patents
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Abstract
保全された伝送プロトコルは通常、往復遅延を測定することにより、いつメッセージを反復すべきかを導出する。このような保全された伝送プロトコルの典型的な例は、IETF RFC 793による伝送コントロールプロトコルTCP、およびIETF RFC 2960によるストリームコントロール伝送プロトコルSCTPである。一般的に、検出された往復遅延から片道遅延を推定することは不可能である。メッセージを1つの受信器(E)へ送信するために1つの送信器(S)に対して複数のメッセージ経路(P1,P2,P3)が存在する場合、メッセージが最短時間で伝達されるメッセージ経路(P1)で該メッセージを送信するのが有利である。こうするためには送信器(S)に、どのメッセージ経路(P1,P2,P3)が最短時間のメッセージ経路であるかという情報が存在しなければならない。本発明ではこうするために、送信器(S)および受信器(E)のクロック同期性は必要ない。この基礎となる思想は、最短時間のメッセージ経路(P1)を求めるために、異なるメッセージ経路(P1,P2,P3)における絶対的な遅延時間が既知である必要はなく、むしろ、検査すべき複数のメッセージ経路(P1,P2,P3)で各1つずつメッセージ(DelayRes)を送信し、受信順序に基づいて最短時間のメッセージ経路(P1)を識別するだけで十分であるということである。
Description
【技術分野】
【0001】
保全された伝送プロトコルは通常、往復遅延を測定することによって、いつメッセージを反復すべきかを導出する。この往復遅延はすなわち、メッセージが送信器から受信器へ伝送される際、および確認メッセージ等の別のメッセージが受信器から送信器へ伝送される際に発生する全遅延である。このような保全された伝送プロトコルの典型的な例は、IETF RFC 793による伝送制御プロトコルTCP、およびIETF RFC 2960によるストリーム制御伝送プロトコルSCTPである。
【0002】
この往復遅延を測定するために、送信器においてメッセージの送信時間が記録され、送信されたメッセージの受信器から到着した確認メッセージの受信時間が検出される。これらの時間の差から、往復遅延が求められる。この方式では、クロック同期は必要ない。
【0003】
しかし、送信器から受信器へのメッセージの伝送は、受信器から送信器への確認メッセージの伝送とは異なるメッセージ経路で実行されるので、求められた往復遅延の値によって、送信器から受信器への片道遅延とその逆の片道遅延を推定することはできない。送信器から受信器へのメッセージの伝送が、受信器から送信器への確認メッセージの伝送と同一のメッセージ経路で実行される場合であっても、求められた往復遅延によって、送信器から受信器への片道遅延とその逆の片道遅延を推定することはできない。というのも、メッセージ経路は非常に非対称的である可能性があるからだ。
【0004】
1つの送信器に対して、1つの受信器へメッセージを送信するために複数のメッセージ経路が存在する場合、メッセージが最短時間で受信器へ伝達されるメッセージ経路で該メッセージを送信するのが有利である。こうするためには送信器において、どのメッセージ経路が最短時間のメッセージ経路であるかという情報が存在しなければならない。最短時間のメッセージ経路は、送信器から受信器へのすべてのメッセージ経路の片道遅延に基づいて求められる。
【0005】
片道遅延を測定するための公知の解決手段は、送信器および受信器のクロックないしはクロック発生器のクロック同期性を前提とする。クロック同期性とはここでは、クロックないしはクロック発生器は等しい速度で経過するが、必ずしも等しい絶対時間を有するわけではないことを意味する。クロック同期性が存在する場合、送信器によってタイムスタンプが設けられたメッセージが送信器から受信器へ送信される。前記メッセージは任意であるか、または測定目的のために固有に作成されたメッセージである。受信時点とタイムスタンプとの間の差から、当該メッセージ経路の片道遅延が受信器によって求められる。存在するメッセージ経路の数から最短時間のメッセージ経路を求めるためには、この手法を適切にすべてのメッセージ経路に対して繰り返さなければならない。すべてのメッセージ経路に対して受信器によって求められた片道遅延を比較することにより、受信器において最短時間のメッセージ経路を識別して送信器へ指示することが簡単にできる。
【0006】
しかし多くの場合、送信器と受信器との間にクロック同期性は存在しない。
【0007】
本発明の課題は、最短時間のメッセージ経路を求めるための前記公知の方法、受信装置および送信装置を改善することである。
【0008】
前記課題は、請求項1、9および15の構成によって解決される。
【0009】
有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0010】
本発明による方法の重要な利点は、送信器および受信器のクロック同期性を必要とせずに、送信器と受信器との間の最短時間のメッセージ経路を求められることである。このことの基礎となっている技術思想は、最短時間のメッセージ経路を求めるためには、異なるメッセージ経路における絶対的な遅延時間が既知である必要はなく、むしろ、検査すべき複数のメッセージ経路で各1つのメッセージを送信し、受信順序に基づいて最短時間のメッセージ経路を識別するので十分であることである。
【0011】
本方法の有利な発展形態によれば、最短時間のメッセージ経路の他に、相対的なメッセージ伝搬時間も求められる。すなわち、各個別のメッセージ経路によって該最短時間のメッセージ経路に対して引き起こされる遅延も求められる‐請求項2。このことはたとえば、メッセージ経路の伝搬時間が有意には相互に偏差していない場合、すなわち最短時間のメッセージ経路に関連するメッセージ経路の求められた相対的な伝搬時間が十分に小さい場合、2つ以上のメッセージ経路の間で負荷分割するために適用される。
【0012】
有利には、最短時間のメッセージ経路を求めるか、ないしは相対的な伝搬時間を測定するために送信器によって送信されるメッセージは、同時点または僅かな時間間隔で送信される‐請求項4。使用される通信プロトコルおよび/または送信装置が複数のメッセージ経路でメッセージを同時に送信しない場合は、これらのメッセージの僅かな時間間隔が設けられる。
【0013】
以下で、本発明による方法を2つの図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、受信装置Eと、送信装置Sと、異なる3つのメッセージ経路P1,P2,P3を介して該受信装置Eと該送信装置Sとの間で時点T0で送信されるメッセージとを示しており、該メッセージが異なる時点T1,T2,T3で受信装置Eによって受信されるのを示している。さらに、最短時間のメッセージ経路P1に関連してメッセージ経路P2,P3の相対的なメッセージ伝搬時間ΔT2,ΔT3が図示されている。
【0015】
図2は、受信装置Eと、送信装置Sと、該受信装置Eから該送信装置Sへ送信される要求メッセージDelayReqと、それに基づいて時点T0で該送信装置Sから受信装置Eへ異なる3つのメッセージ経路P1,P2,P3で送信される3つの同一の確認メッセージDelayResとを示している。これらの確認メッセージは、異なる時点T1,T2,T3で受信装置Eによって受信される。
【0016】
図1は、本発明による方法の基礎となる技術思想を図解する。ここでは、送信装置Sと受信装置Eとの間において使用可能な複数のメッセージ経路P1,P2,P3のうちどれが最短時間のメッセージ経路であるかを求めなければならない。送信装置Sは、複数のメッセージ経路P1,P2,P3でメッセージを受信装置Eへ送信する。受信順序に基づいて、最短時間のメッセージ経路P1が受信装置Eによって決定される。ここでは、絶対的な受信時点T1、および送信装置Sと受信装置Eとの間の絶対的な遅延時間は重要ではない。前記遅延時間は、数式T1−T0によって表される。重要なのは、第1のメッセージ経路P1を介して、同時点または無視可能な時間間隔で送信された同一のメッセージのうち第1のメッセージが受信されたことである。このようにして、第1のメッセージ経路P1が最短時間のメッセージ経路として決定される。
【0017】
さらに、異なるメッセージ経路P1,P2,P3を介する同一のメッセージの受信の時間差によって、相対的な伝搬時間差ΔT2,ΔT3が求められる。すなわち、すべてのメッセージ経路P2,P3で、最短時間のメッセージ経路P1に対して生じる遅延時間が求められる。数式として表される場合、メッセージ経路P2に対して相対的な伝搬時間差としてΔT2が得られる:ΔT2=T2−T1。メッセージ経路P3に対しては、相対的な伝搬時間差ΔT3が次の数式によって得られる:ΔT3=T3−T1。最短時間のメッセージ経路P1の相対的な伝搬時間ΔT1は特別なケースである。適用ケースに応じて、最短時間のメッセージ経路P1の相対的な伝搬時間ΔT1をゼロに設定すると有利である:ΔT1=0。これは図示されていない。相対的なメッセージ伝搬時間ΔT1,ΔT2,ΔT3を送信装置Sへ伝送すれば、送信装置Sが最短時間のメッセージ経路P1を識別することが保証され、その際にはこのことを特別に指示する必要はない。
【0018】
最短時間のメッセージ経路P1ないしは相対的なメッセージ伝搬時間を求めるためには、受信装置Eは、メッセージが同時点で送信されたことを識別することができるだけでよい。このことはたとえば、メッセージ内のタイムスタンプか、または連続番号を有する所定のメッセージ形式によって、または単にプロトコル自体から導出される。
【0019】
最短時間のメッセージ経路が受信装置Eによって求められた後は、送信装置に対して、どのメッセージ経路が最短時間のメッセージ経路であり、メッセージを送信装置Sから受信装置Eへ伝送するために使用されるべきかということを指示するだけでよい。
【0020】
通信関係が双方向である場合、ここに記載された方法は独立して双方向に使用される。このことはここでは示されていない。
【0021】
本発明の方法を実施するため、完全なメッセージの代わりに、通常のメッセージに組み込まれたメッセージエレメント、通知またはパラメータも使用することができる。その際には、専用の要求メッセージDelayReqの代わりに要求メッセージエレメントDelayReqが使用される。この要求メッセージエレメントDelayReqに対する応答として、既述の確認メッセージDelayResが送信されるか、または、相応の確認メッセージエレメントDelayResが組み込まれた別のメッセージ形式が使用される。
【0022】
本発明による方法は、IETF RFC 2960によるストリームコントロール伝送プロトコルSCTPを使用して有利に適用される。このことは図2に示されている。SCTPはマルチリンクプロトコルである。SCTPにおいて通例であるように、以下では、反対側へのメッセージは反対側のインターネットプロトコルアドレス(以下ではIPアドレス)によって識別されるということを前提とする。さらに、IETFインターネットドラフトdraft-ietf-tsvwg-addip-sctp-02で記述された拡張の一部が具現化されているということが前提とされている。この一部によって、SCTP終点Eが通信パートナSのプライマリーパスないしは1次メッセージ経路を設定する。すなわちEは、どの経路で通信パートナSがメッセージを終点Eへ送信するかということを求める。この拡張は、どのメッセージ経路が最短時間のメッセージ経路であるかを指示するために使用される。
【0023】
SCTPメッセージは、共通ヘッダおよび複数のチャンクから成る。この複数のチャンクは、SCTPメッセージが異なると異なり、チャンクなしのメッセージを使用することもできる。各チャンクは、チャンクタイプ、0〜255の間の数によって分類される。ここに記載された方法は、連続番号SNを有する特別な新たなチャンク(DelayReq(SN),DelayRes(SN))を使用する。SCTPによってこのような拡張が可能になり、この新たなチャンクが具現化されていないSCTP終点とのインタオペラビリティを維持することができる。受信装置Eは要求メッセージDelayReq(SN)を送信して測定を開始する。次の測定時には、連続番号としてSN+1が使用される。すなわち、受信装置Eによって付加的なカウンタが使用される。要求メッセージDelayReq(SN)が送信装置Sによって受信されると、幾つかまたはすべての使用可能なメッセージ経路P1,P2,P3で、それぞれ1つの確認メッセージDelayRes(SN)が送信される。その際受信装置Eは、どのメッセージ経路P1,P2,P3が最短時間のメッセージ経路であるかを求める。最短時間のメッセージ経路P1は、確認メッセージのデスティネーションIPアドレスないしは宛先IPアドレスによって得られ、このデスティネーションIPアドレスないしは宛先IPアドレスはチャンクを有し、第1のものとして受信される。このIPアドレスは、メッセージ「Set Primary IP Address」(1次IPアドレスの設定。前記IETFインターネットドラフトdraft-ietf-tsvwg-addip-sctp-02の3.2.5および4.4に記載されている。後に再び抜粋として記載されている)によって送信装置Sに対して指示され、送信装置Sはこれに基づいて、このメッセージ経路P1を常に第1のメッセージ経路として、データ伝送のために使用する。この測定の頻度は、ネットワークの安定性に依存する。しかし、たとえば周期的にこのような測定を実施することが提案される。
【0024】
DelayReqチャンクおよびDelayResチャンクによる上記方法に対して択一的に、最短時間のメッセージ経路P1,P2,P3を求めるためにHeartbeatチャンクおよびHeartbeat-Ackチャンクが使用される。Heartbeatチャンクの受信に対する応答として、幾つかまたはすべてのメッセージ経路で、上記実施例におけるDelayResチャンクの代わりにHeartbeat-Ackチャンクが送信される。またこの方法は、別の具現化とのインタオペラビリティも保証する。さらに有利には、新たなチャンクタイプの導入が省略されるが、もちろんプロトコルの特性を相応に適応させなければならない。
【0025】
IETFインターネットドラフトdraft-ietf-tsvwg-addip-sctp-02からの抜粋
3.2.5 Set Primary IP Address
【0026】
【表1】
【0027】
アドレスパラメータ:TLV
このフィールドには、[RFC2960]の3.3.2.1に記載されたIPv4アドレスパラメータまたはIPv6アドレスパラメータが含まれる。完全なTLVがこのパラメータに含まれている。ここでは送信側が、データを送信すべきプライマリアドレスとして明示されたアドレスをマークする必要がある([RFC2960]のセクション5.1.2を参照せよ)。送信側はこれを1次アドレスとして、この要求の受信に応じてマークすることができる。
【0028】
1次宛先アドレスは、以下のような形態にすることができる。
【0029】
【表2】
【0030】
有効なチャンクアピアランス
Set Primary IP Addressパラメータは、ASCONFチャンク、INITチャンクまたはINIT‐ACKチャンクの形態のアピアランスである。INITまたはINIT‐ACKでのこのパラメータ内に含まれているものは、1次アドレスの初期プリファレンスを指示するために使用される。
(・・・)
4.4 1次アドレスの設定
このオプションの送信側は、これをアドレスの削除または付加と組み合わせて送信することを選択できる。送信側はset primary要求を、すでにアソシエーションの一部として見なされているアドレスへ送信するだけでよい。すなわち、送信側がset primaryをadd of a new IP addressと組み合わせると、set primaryは、add要求をset primaryの前に処理する必要がない(すなわちadd要求がset primaryより優先される)限り不要になる。
【0031】
Set primaryの要求は、INITチャンクまたはINIT‐ACKチャンクの形態で構成することもできる。これはピア終点に対し、該ピア終点のアドレスのうちどれでINITまたはINIT‐ACKの送信側が1次アドレスとして使用したいかということに関して指示する。
【0032】
アドレスを1次経路として設定するための要求は、受信側が実施すべきオプションである。これは、最良の宛先アドレスの受信側をSCTPパケットを送信する際に使用するようにとの指示と見なされる(要求側の視点)。要求が到着すると受信側に対して、アドレスを存在しない1次アドレスとして設定するように要求される。受信側は、未変更の既存の1次アドレスを無視して、この要求を受け取ってはならない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】受信装置Eと、送信装置Sと、異なる3つのメッセージ経路P1,P2,P3を介して該受信装置Eと該送信装置Sとの間で時点T0で送信されるメッセージとを示しており、該メッセージが異なる時点T1,T2,T3で受信装置Eによって受信されるのを示している。
【0034】
【図2】受信装置Eと、送信装置Sと、該受信装置Eから該送信装置Sへ送信される要求メッセージDelayReqと、それに基づいて時点T0で該送信装置Sから受信装置Eへ異なる3つのメッセージ経路P1,P2,P3で送信される3つの同一の確認メッセージDelayResとを示している。
【0001】
保全された伝送プロトコルは通常、往復遅延を測定することによって、いつメッセージを反復すべきかを導出する。この往復遅延はすなわち、メッセージが送信器から受信器へ伝送される際、および確認メッセージ等の別のメッセージが受信器から送信器へ伝送される際に発生する全遅延である。このような保全された伝送プロトコルの典型的な例は、IETF RFC 793による伝送制御プロトコルTCP、およびIETF RFC 2960によるストリーム制御伝送プロトコルSCTPである。
【0002】
この往復遅延を測定するために、送信器においてメッセージの送信時間が記録され、送信されたメッセージの受信器から到着した確認メッセージの受信時間が検出される。これらの時間の差から、往復遅延が求められる。この方式では、クロック同期は必要ない。
【0003】
しかし、送信器から受信器へのメッセージの伝送は、受信器から送信器への確認メッセージの伝送とは異なるメッセージ経路で実行されるので、求められた往復遅延の値によって、送信器から受信器への片道遅延とその逆の片道遅延を推定することはできない。送信器から受信器へのメッセージの伝送が、受信器から送信器への確認メッセージの伝送と同一のメッセージ経路で実行される場合であっても、求められた往復遅延によって、送信器から受信器への片道遅延とその逆の片道遅延を推定することはできない。というのも、メッセージ経路は非常に非対称的である可能性があるからだ。
【0004】
1つの送信器に対して、1つの受信器へメッセージを送信するために複数のメッセージ経路が存在する場合、メッセージが最短時間で受信器へ伝達されるメッセージ経路で該メッセージを送信するのが有利である。こうするためには送信器において、どのメッセージ経路が最短時間のメッセージ経路であるかという情報が存在しなければならない。最短時間のメッセージ経路は、送信器から受信器へのすべてのメッセージ経路の片道遅延に基づいて求められる。
【0005】
片道遅延を測定するための公知の解決手段は、送信器および受信器のクロックないしはクロック発生器のクロック同期性を前提とする。クロック同期性とはここでは、クロックないしはクロック発生器は等しい速度で経過するが、必ずしも等しい絶対時間を有するわけではないことを意味する。クロック同期性が存在する場合、送信器によってタイムスタンプが設けられたメッセージが送信器から受信器へ送信される。前記メッセージは任意であるか、または測定目的のために固有に作成されたメッセージである。受信時点とタイムスタンプとの間の差から、当該メッセージ経路の片道遅延が受信器によって求められる。存在するメッセージ経路の数から最短時間のメッセージ経路を求めるためには、この手法を適切にすべてのメッセージ経路に対して繰り返さなければならない。すべてのメッセージ経路に対して受信器によって求められた片道遅延を比較することにより、受信器において最短時間のメッセージ経路を識別して送信器へ指示することが簡単にできる。
【0006】
しかし多くの場合、送信器と受信器との間にクロック同期性は存在しない。
【0007】
本発明の課題は、最短時間のメッセージ経路を求めるための前記公知の方法、受信装置および送信装置を改善することである。
【0008】
前記課題は、請求項1、9および15の構成によって解決される。
【0009】
有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0010】
本発明による方法の重要な利点は、送信器および受信器のクロック同期性を必要とせずに、送信器と受信器との間の最短時間のメッセージ経路を求められることである。このことの基礎となっている技術思想は、最短時間のメッセージ経路を求めるためには、異なるメッセージ経路における絶対的な遅延時間が既知である必要はなく、むしろ、検査すべき複数のメッセージ経路で各1つのメッセージを送信し、受信順序に基づいて最短時間のメッセージ経路を識別するので十分であることである。
【0011】
本方法の有利な発展形態によれば、最短時間のメッセージ経路の他に、相対的なメッセージ伝搬時間も求められる。すなわち、各個別のメッセージ経路によって該最短時間のメッセージ経路に対して引き起こされる遅延も求められる‐請求項2。このことはたとえば、メッセージ経路の伝搬時間が有意には相互に偏差していない場合、すなわち最短時間のメッセージ経路に関連するメッセージ経路の求められた相対的な伝搬時間が十分に小さい場合、2つ以上のメッセージ経路の間で負荷分割するために適用される。
【0012】
有利には、最短時間のメッセージ経路を求めるか、ないしは相対的な伝搬時間を測定するために送信器によって送信されるメッセージは、同時点または僅かな時間間隔で送信される‐請求項4。使用される通信プロトコルおよび/または送信装置が複数のメッセージ経路でメッセージを同時に送信しない場合は、これらのメッセージの僅かな時間間隔が設けられる。
【0013】
以下で、本発明による方法を2つの図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、受信装置Eと、送信装置Sと、異なる3つのメッセージ経路P1,P2,P3を介して該受信装置Eと該送信装置Sとの間で時点T0で送信されるメッセージとを示しており、該メッセージが異なる時点T1,T2,T3で受信装置Eによって受信されるのを示している。さらに、最短時間のメッセージ経路P1に関連してメッセージ経路P2,P3の相対的なメッセージ伝搬時間ΔT2,ΔT3が図示されている。
【0015】
図2は、受信装置Eと、送信装置Sと、該受信装置Eから該送信装置Sへ送信される要求メッセージDelayReqと、それに基づいて時点T0で該送信装置Sから受信装置Eへ異なる3つのメッセージ経路P1,P2,P3で送信される3つの同一の確認メッセージDelayResとを示している。これらの確認メッセージは、異なる時点T1,T2,T3で受信装置Eによって受信される。
【0016】
図1は、本発明による方法の基礎となる技術思想を図解する。ここでは、送信装置Sと受信装置Eとの間において使用可能な複数のメッセージ経路P1,P2,P3のうちどれが最短時間のメッセージ経路であるかを求めなければならない。送信装置Sは、複数のメッセージ経路P1,P2,P3でメッセージを受信装置Eへ送信する。受信順序に基づいて、最短時間のメッセージ経路P1が受信装置Eによって決定される。ここでは、絶対的な受信時点T1、および送信装置Sと受信装置Eとの間の絶対的な遅延時間は重要ではない。前記遅延時間は、数式T1−T0によって表される。重要なのは、第1のメッセージ経路P1を介して、同時点または無視可能な時間間隔で送信された同一のメッセージのうち第1のメッセージが受信されたことである。このようにして、第1のメッセージ経路P1が最短時間のメッセージ経路として決定される。
【0017】
さらに、異なるメッセージ経路P1,P2,P3を介する同一のメッセージの受信の時間差によって、相対的な伝搬時間差ΔT2,ΔT3が求められる。すなわち、すべてのメッセージ経路P2,P3で、最短時間のメッセージ経路P1に対して生じる遅延時間が求められる。数式として表される場合、メッセージ経路P2に対して相対的な伝搬時間差としてΔT2が得られる:ΔT2=T2−T1。メッセージ経路P3に対しては、相対的な伝搬時間差ΔT3が次の数式によって得られる:ΔT3=T3−T1。最短時間のメッセージ経路P1の相対的な伝搬時間ΔT1は特別なケースである。適用ケースに応じて、最短時間のメッセージ経路P1の相対的な伝搬時間ΔT1をゼロに設定すると有利である:ΔT1=0。これは図示されていない。相対的なメッセージ伝搬時間ΔT1,ΔT2,ΔT3を送信装置Sへ伝送すれば、送信装置Sが最短時間のメッセージ経路P1を識別することが保証され、その際にはこのことを特別に指示する必要はない。
【0018】
最短時間のメッセージ経路P1ないしは相対的なメッセージ伝搬時間を求めるためには、受信装置Eは、メッセージが同時点で送信されたことを識別することができるだけでよい。このことはたとえば、メッセージ内のタイムスタンプか、または連続番号を有する所定のメッセージ形式によって、または単にプロトコル自体から導出される。
【0019】
最短時間のメッセージ経路が受信装置Eによって求められた後は、送信装置に対して、どのメッセージ経路が最短時間のメッセージ経路であり、メッセージを送信装置Sから受信装置Eへ伝送するために使用されるべきかということを指示するだけでよい。
【0020】
通信関係が双方向である場合、ここに記載された方法は独立して双方向に使用される。このことはここでは示されていない。
【0021】
本発明の方法を実施するため、完全なメッセージの代わりに、通常のメッセージに組み込まれたメッセージエレメント、通知またはパラメータも使用することができる。その際には、専用の要求メッセージDelayReqの代わりに要求メッセージエレメントDelayReqが使用される。この要求メッセージエレメントDelayReqに対する応答として、既述の確認メッセージDelayResが送信されるか、または、相応の確認メッセージエレメントDelayResが組み込まれた別のメッセージ形式が使用される。
【0022】
本発明による方法は、IETF RFC 2960によるストリームコントロール伝送プロトコルSCTPを使用して有利に適用される。このことは図2に示されている。SCTPはマルチリンクプロトコルである。SCTPにおいて通例であるように、以下では、反対側へのメッセージは反対側のインターネットプロトコルアドレス(以下ではIPアドレス)によって識別されるということを前提とする。さらに、IETFインターネットドラフトdraft-ietf-tsvwg-addip-sctp-02で記述された拡張の一部が具現化されているということが前提とされている。この一部によって、SCTP終点Eが通信パートナSのプライマリーパスないしは1次メッセージ経路を設定する。すなわちEは、どの経路で通信パートナSがメッセージを終点Eへ送信するかということを求める。この拡張は、どのメッセージ経路が最短時間のメッセージ経路であるかを指示するために使用される。
【0023】
SCTPメッセージは、共通ヘッダおよび複数のチャンクから成る。この複数のチャンクは、SCTPメッセージが異なると異なり、チャンクなしのメッセージを使用することもできる。各チャンクは、チャンクタイプ、0〜255の間の数によって分類される。ここに記載された方法は、連続番号SNを有する特別な新たなチャンク(DelayReq(SN),DelayRes(SN))を使用する。SCTPによってこのような拡張が可能になり、この新たなチャンクが具現化されていないSCTP終点とのインタオペラビリティを維持することができる。受信装置Eは要求メッセージDelayReq(SN)を送信して測定を開始する。次の測定時には、連続番号としてSN+1が使用される。すなわち、受信装置Eによって付加的なカウンタが使用される。要求メッセージDelayReq(SN)が送信装置Sによって受信されると、幾つかまたはすべての使用可能なメッセージ経路P1,P2,P3で、それぞれ1つの確認メッセージDelayRes(SN)が送信される。その際受信装置Eは、どのメッセージ経路P1,P2,P3が最短時間のメッセージ経路であるかを求める。最短時間のメッセージ経路P1は、確認メッセージのデスティネーションIPアドレスないしは宛先IPアドレスによって得られ、このデスティネーションIPアドレスないしは宛先IPアドレスはチャンクを有し、第1のものとして受信される。このIPアドレスは、メッセージ「Set Primary IP Address」(1次IPアドレスの設定。前記IETFインターネットドラフトdraft-ietf-tsvwg-addip-sctp-02の3.2.5および4.4に記載されている。後に再び抜粋として記載されている)によって送信装置Sに対して指示され、送信装置Sはこれに基づいて、このメッセージ経路P1を常に第1のメッセージ経路として、データ伝送のために使用する。この測定の頻度は、ネットワークの安定性に依存する。しかし、たとえば周期的にこのような測定を実施することが提案される。
【0024】
DelayReqチャンクおよびDelayResチャンクによる上記方法に対して択一的に、最短時間のメッセージ経路P1,P2,P3を求めるためにHeartbeatチャンクおよびHeartbeat-Ackチャンクが使用される。Heartbeatチャンクの受信に対する応答として、幾つかまたはすべてのメッセージ経路で、上記実施例におけるDelayResチャンクの代わりにHeartbeat-Ackチャンクが送信される。またこの方法は、別の具現化とのインタオペラビリティも保証する。さらに有利には、新たなチャンクタイプの導入が省略されるが、もちろんプロトコルの特性を相応に適応させなければならない。
【0025】
IETFインターネットドラフトdraft-ietf-tsvwg-addip-sctp-02からの抜粋
3.2.5 Set Primary IP Address
【0026】
【表1】
【0027】
アドレスパラメータ:TLV
このフィールドには、[RFC2960]の3.3.2.1に記載されたIPv4アドレスパラメータまたはIPv6アドレスパラメータが含まれる。完全なTLVがこのパラメータに含まれている。ここでは送信側が、データを送信すべきプライマリアドレスとして明示されたアドレスをマークする必要がある([RFC2960]のセクション5.1.2を参照せよ)。送信側はこれを1次アドレスとして、この要求の受信に応じてマークすることができる。
【0028】
1次宛先アドレスは、以下のような形態にすることができる。
【0029】
【表2】
【0030】
有効なチャンクアピアランス
Set Primary IP Addressパラメータは、ASCONFチャンク、INITチャンクまたはINIT‐ACKチャンクの形態のアピアランスである。INITまたはINIT‐ACKでのこのパラメータ内に含まれているものは、1次アドレスの初期プリファレンスを指示するために使用される。
(・・・)
4.4 1次アドレスの設定
このオプションの送信側は、これをアドレスの削除または付加と組み合わせて送信することを選択できる。送信側はset primary要求を、すでにアソシエーションの一部として見なされているアドレスへ送信するだけでよい。すなわち、送信側がset primaryをadd of a new IP addressと組み合わせると、set primaryは、add要求をset primaryの前に処理する必要がない(すなわちadd要求がset primaryより優先される)限り不要になる。
【0031】
Set primaryの要求は、INITチャンクまたはINIT‐ACKチャンクの形態で構成することもできる。これはピア終点に対し、該ピア終点のアドレスのうちどれでINITまたはINIT‐ACKの送信側が1次アドレスとして使用したいかということに関して指示する。
【0032】
アドレスを1次経路として設定するための要求は、受信側が実施すべきオプションである。これは、最良の宛先アドレスの受信側をSCTPパケットを送信する際に使用するようにとの指示と見なされる(要求側の視点)。要求が到着すると受信側に対して、アドレスを存在しない1次アドレスとして設定するように要求される。受信側は、未変更の既存の1次アドレスを無視して、この要求を受け取ってはならない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】受信装置Eと、送信装置Sと、異なる3つのメッセージ経路P1,P2,P3を介して該受信装置Eと該送信装置Sとの間で時点T0で送信されるメッセージとを示しており、該メッセージが異なる時点T1,T2,T3で受信装置Eによって受信されるのを示している。
【0034】
【図2】受信装置Eと、送信装置Sと、該受信装置Eから該送信装置Sへ送信される要求メッセージDelayReqと、それに基づいて時点T0で該送信装置Sから受信装置Eへ異なる3つのメッセージ経路P1,P2,P3で送信される3つの同一の確認メッセージDelayResとを示している。
Claims (19)
- 通信システムにおいて最短時間のメッセージ経路(P1)を決定するための方法において、
該通信システムには、送信装置(S)、受信装置(E)、および該送信装置(S)から該受信装置(E)までの少なくとも2つのメッセージ経路(P1,P2,P3)が設けられており、
それに応じて、該送信装置(S)によってメッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)を、該送信装置(S)から該受信装置(E)へのすべてのメッセージ経路(P1,P2,P3)で送信して、最短時間の経路(P1)をメッセージ経路(P1,P2,P3)として決定し、
前記メッセージ経路(P1,P2,P3)を介して、まず該受信装置(E)によって受信されるメッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)を受信することを特徴とする方法。 - 該送信装置(S)によって該送信装置(S)から該受信装置(E)までのメッセージ経路(P1,P2,P3)を介して送信されるすべてのメッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)を、該受信装置(E)によって受信し、
すべてのメッセージ経路または選択されたメッセージ経路(P1,P2,P3)の相対的なメッセージ伝搬時間(ΔT2,ΔT3)を、異なるメッセージ経路(P1,P2,P3)で受信されたメッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)の時間間隔から、最短時間の経路(P1)のメッセージ伝搬時間に関連して求める、請求項1記載の方法。 - 求められた最短時間の前記メッセージ経路(P1)、および/またはすべてのメッセージ経路または選択されたメッセージ経路(P1,P2,P3)の相対的なメッセージ伝搬時間(ΔT2,ΔT3)を、該受信装置(E)によって該送信装置(S)に対して指示する、請求項1または2記載の方法。
- メッセージないしはメッセージエレメント(RelayRes)を該送信装置(S)によって、該送信装置(S)から該受信装置(E)への異なるメッセージ経路(P1,P2,P3)で、同時点で、または所期の伝搬時間に対して無視可能な僅かな時間間隔で送信する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
- 該送信装置(S)から該受信装置(E)までの異なるメッセージ経路(P1,P2,P3)で、等しい長さのメッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)、および/または同じ特徴を有するメッセージ(DelayRes)を該送信装置(S)によって送信する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
- 該送信装置(S)から該受信装置(E)までの異なるメッセージ経路(P1,P2,P3)で送信されたメッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)を、
該送信装置(S)によってスタンプされたタイムスタンプに基づいて、および/または、
送信装置(S)と受信装置(E)との間で宣言された通信プロトコルにて該通信プロトコルのために設けられた特別なメッセージ形式に基づいて、および/または、該送信装置(S)によってセットされた該メッセージないしはメッセージエレメントの連続番号に基づいて、および/または、
送信装置(S)と受信装置(E)との間で宣言された通信プロトコルの特徴に基づいて、すべてのメッセージ経路または選択されたメッセージ経路(P1,P2,P3)のうち最短時間のメッセージ経路(P1)および/またはすべてのメッセージ経路または選択されたメッセージ経路(P1,P2,P3)の相対的なメッセージ伝搬時間(ΔT2,ΔT3)を求めるために設けられたメッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)であると識別する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。 - 送信装置(S)と受信装置(E)との間の通信プロトコルとして、マルチリンクプロトコルを使用し、
該受信装置(E)によって該送信装置(S)に対し、異なるメッセージ経路(P1,P2,P3)のうちの1次メッセージ経路(P1)を指示し、
前記1次メッセージ経路(P1)を使用して該送信装置(S)から、該受信装置(E)へメッセージを伝達する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。 - 送信装置(S)と受信装置(E)との間の通信プロトコルとして、拡張を有するIETF RFC 2960によるストリームコントロール伝送プロトコルSCTPを使用し、
前記拡張によって、該受信装置(E)は該送信装置(S)に対し、メッセージを該受信装置(E)へ伝達するために使用すべき1次メッセージ経路(P1)を指示する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。 - 受信装置(E)であって、
該受信装置(E)は、メッセージを送信装置(S)から受信し、
少なくとも2つのメッセージ経路(P1,P2,P3)を介して、該送信装置(S)に接続されており、
該送信装置(S)から該受信装置(E)への最短時間のメッセージ経路(P1)を決定するための手段を有し、
前記手段によって、該受信装置(E)は該送信装置(S)からすべてのメッセージ経路(P1,P2,P3)で該送信装置(S)から該受信装置(E)へ送信されたメッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)を受信して、最短時間のメッセージ経路(P1)をメッセージ経路(P1,P2,P3)として決定し、
前記メッセージ経路(P1,P2,P3)を介して、該受信装置(E)はまずメッセージ(DelayRes)を受信するように構成されていることを特徴とする受信装置(E)。 - 該受信装置(E)は、すべてのメッセージ経路または選択されたメッセージ経路(P1,P2,P3)の相対的なメッセージ伝搬時間(ΔT2,ΔT3)を、該送信装置(S)からすべてのメッセージ経路(P1,P2,P3)で受信されたメッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)の時間間隔から求めるための手段を有し、
前記相対的なメッセージ伝搬時間(ΔT2,ΔT3)は、最短時間のメッセージ経路(P1)のメッセージ伝搬時間に関連する、請求項9記載の受信装置(E)。 - 該受信装置(E)は、前記最短時間のメッセージ経路(P1)および/または前記相対的なメッセージ伝搬時間(ΔT2,ΔT3)を該送信装置(S)に対して指示するための手段を有する、請求項9または10記載の受信装置(E)。
- 該受信装置(E)は、最短時間のメッセージ経路(P1)および/またはすべてのメッセージ経路または選択されたメッセージ経路(P1,P2,P3)の相対的なメッセージ伝搬時間(ΔT2,ΔT3)を求めるために設けられたメッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)の識別を行うための手段を有し、
前記識別は、
該送信装置(S)によってスタンプされたタイムスタンプに基づいて行われ、および/または、
送信装置(S)と受信装置(E)との間で宣言された通信プロトコルに該通信プロトコルのために設けられた特別なメッセージ形式に基づいて、および/または、該送信装置(S)によってセットされたメッセージないしはメッセージエレメントの連続番号に基づいて行われ、および/または、
送信装置(S)と受信装置(E)との間で宣言された通信プロトコルの特徴に基づいて行われる、請求項9から11までのいずれか1項記載の受信装置(E)。 - 該受信装置(E)はプロトコル装置を含んでおり、
前記プロトコル装置は、マルチリンクプロトコルの受信部を形成し、
前記マルチリンクプロトコルは、異なるメッセージ経路(P1,P2,P3)のうち1次メッセージ経路(P1)を該受信装置(E)によって該送信装置(S)に対して指示するための手段を有し、
前記1次メッセージ経路(P1)は、該送信装置(S)からメッセージを該受信装置(E)へ伝達するために使用される、請求項9から12までのいずれか1項記載の受信装置(E)。 - 該受信装置(E)はプロトコル装置を有し、
前記プロトコル装置は、IETF RFC 2960によるストリームコントロール伝送プロトコルSCTPの受信部を形成し、
前記ストリームコントロール伝送プロトコルSCTPは拡張を有し、
前記拡張によって該受信装置(E)は該送信装置(S)に対し、メッセージを該受信装置(E)へ伝達するために使用すべき1次メッセージ経路(P1)を指示する、請求項9から13までのいずれか1項記載の受信装置(E)。 - 送信装置(S)であって、
メッセージを受信装置(E)へ送信し、
少なくとも2つのメッセージ経路(P1,P2,P3)を介して該受信装置(E)に接続されている形式のものにおいて、
すべてのメッセー経路(P1,P2,P3)を介してメッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)を同時点で送信するための手段か、またはすべてのメッセー経路(P1,P2,P3)を介して、所期の伝搬時間に対して無視可能な僅かな時間間隔でメッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)を送信するための手段を有し、
該メッセージないしはメッセージエレメントを該受信装置(E)によって、最短時間のメッセージ経路(P1)および/またはすべてのメッセージ経路または選択されたメッセージ経路(P1,P2,P3)の相対的なメッセージ伝搬時間(ΔT2,ΔT3)を求めるために設けられたメッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)であると識別するため、メッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)を標識付けするための手段を有することを特徴とする送信装置(S)。 - 該送信装置(S)は、等しい長さのメッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)および/または同じ特徴を有するメッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)を送信し、最短時間のメッセージ経路(P1)および/またはすべてのメッセージ経路または選択されたメッセージ経路(P1,P2,P3)の相対的なメッセージ伝搬時間(ΔT2,ΔT3)を該受信装置(E)によって求めるための手段を有する、請求項15記載の送信装置(S)。
- メッセージないしはメッセージエレメント(DelayRes)を標識付けするための前記手段は、タイムスタンプをスタンプするための手段、および/または送信装置(S)と受信装置(E)との間で宣言された通信プロトコル内に最短時間のメッセージ経路(P1)および/またはすべてのメッセージ経路または選択されたメッセージ経路(P1,P2,P3)の相対的なメッセージ伝搬時間(ΔT2,ΔT3)を求めるために設けられたメッセージ形式を使用するための手段を有し、および/または、送信装置(S)と受信装置(E)との間で宣言された通信プロトコルの特徴を有する、請求項15または16記載の送信装置(S)。
- 該送信装置(S)はプロトコル装置を有し、
前記プロトコル装置はマルチリンクプロトコルの送信部を形成し、
前記マルチリンクプロトコルは、異なるメッセージ経路(P1,P2,P3)のうち1次メッセージ経路(P1)を該受信装置(E)によって該送信装置(S)に対して指示するための手段を有し、
前記1次メッセージ経路(P1)は、該送信装置(S)によってメッセージを該受信装置(E)へ伝達するために使用される、請求項15から17のうちいずれか1項記載の送信装置(S)。 - 該送信装置(S)はプロトコル装置を有し、
前記プロトコル装置は、IETF RFC 2960によるストリームコントロール伝送プロトコルSCTPの送信部を形成し、
前記ストリームコントロール伝送プロトコルSCTPは拡張を有し、
前記拡張によって該受信装置(E)は該送信装置(S)に対し、メッセージを該受信装置(E)へ伝達するために使用すべき1次メッセージ経路(P1)を指示する、請求項15から18までのいずれか1項記載の送信装置(S)。
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