JP2005505247A - 治療用ポリペプチド、該ポリペプチドをコードする核酸、および使用方法 - Google Patents

治療用ポリペプチド、該ポリペプチドをコードする核酸、および使用方法 Download PDF

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Abstract

本明細書においてG共役タンパク質受容体関連ポリペプチドをコードする核酸配列が開示される。これらの核酸配列にコードされるポリペプチド、および免疫特異的に該ポリペプチドに結合する抗体、並びに誘導体、変異体、または前述のポリペプチド、ポリヌクレオチドもしくは抗体のフラグメントも開示される。本発明はさらに、これらの新規ヒト核酸およびタンパク質のいずれかに関連する、疾患の診断、治療および予防のための治療、診断および調査方法を開示する。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は細胞、組織、器官または生物における生化学的または生理学的応答の促進に関係する性質を有する新規ポリペプチドに関する。さらに特には、新規ポリペプチドは新規遺伝子の遺伝子産物または特定の生物活性フラグメントまたはその誘導体である。使用方法は診断的なアッセイ手順および予後的なアッセイ手順ならびに広範な病態を処置する方法を包括する。
【0002】
(背景技術)
真核細胞は、通常の条件下では精妙にバランスを受けて細胞の維持および増殖を達成する生化学的方法および生理学的方法を特徴とする。そのような細胞が脊椎動物のような多細胞生物、またはさらに特別には哺乳動物のような生物の構成要素であるときは、生化学的方法および生理学的方法の調節には精緻な情報伝達経路を伴う。しばしば、そのような情報伝達経路は、細胞外の情報伝達タンパク質、情報伝達タンパク質を結合する細胞受容体、および細胞内に局在するシグナル伝達成分を構成して含む。
【0003】
情報伝達タンパク質は内分泌性エフェクター、パラクリンエフェクターまたはオートクリンエフェクターに分類され得る。内分泌性エフェクターは所定の器官により循環系中に分泌される情報伝達分子であり、これは次いで遠隔の標的器官または標的組織へと輸送される。標的細胞は内分泌エフェクターの受容体を含み、そして内分泌エフェクターが結合すると、情報伝達カスケードが誘導される。パラクリンエフェクターは、同一組織または同一器官内の2つの異なる種類の細胞のような、互いに近傍にある分泌細胞および受容細胞に関与する。一つの種類の細胞がパラクリンエフェクターを分泌し、これが次いで、例えば細胞外液を介した拡散により、第2の種類の細胞に到達する。第2の種類の細胞はパラクリンエフェクターに対する受容体を含有しており、エフェクターの結合は情報伝達カスケードの誘導をもたらして、これが対応する生化学的作用または生理学的作用を引き出す。オートクリンエフェクターは、オートクリンエフェクターを分泌する同じタイプの細胞が受容体をも含有していることを除いて、パラクリンエフェクターと高度に類似する。従って、オートクリンエフェクターは、同一細胞または近接する全く同一の細胞の受容体に結合する。次いで、結合過程は特色的な生化学的作用または生理学的作用を引き出す。
【0004】
情報伝達過程は、これらに限定されない例として、細胞または組織の増殖の誘導、成長または増殖の抑制、細胞または組織の分化または成熟の誘導、および細胞または組織の分化または成熟の抑制を含む、細胞および組織に対する種々の作用を引き出し得る。
【0005】
多くの病態は、重要なエフェクタータンパク質の発現の調節不全に関与している。特定の種類の病変において、調節不全は、タンパク質エフェクターの合成レベルおよび分泌レベルの減少または抑制として現れる。臨床現場において、対象を、興味あるタンパク質エフェクターのレベルの減少または抑制によりもたらされる異常に罹患していると疑い得る。それ故、そのような対象由来の生物学的試料中の興味あるタンパク質エフェクターのレベルをアッセイし、そしてそのレベルを病気のない状態の特徴と比較する必要がある。また、タンパク質エフェクターを生産物として提供する必要がある。それを必要とする対象へのエフェクターの投与は、病態の処置に有用である。したがって、興味あるタンパク質エフェクターレベルの減少または抑制によりもたらされる病態を処置する方法の必要性がある。
【0006】
(発明の概要)
本発明は配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群より選択したアミノ酸配列の成熟型から選択したアミノ酸配列を含む単離ポリペプチドの発見に部分的に基づく。本発明はまた、配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群より選択したアミノ酸配列の成熟型の変異体に部分的に基づき、ここで成熟型の配列のアミノ酸残基の15%未満が変更を受けるという条件で、成熟型の任意のアミノ酸を異なるアミノ酸に変更する。もう一つの実施態様では、本発明は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群より選択したアミノ酸配列を含む。もう一つの態様では、本発明はまた、配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群より選択したアミノ酸配列の変異体を含み、ここで配列のアミノ酸残基の15%未満が変更を受けるという条件で、選択した配列で特定される任意のアミノ酸を異なるアミノ酸に変更する。本発明はまた、配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群より選択したアミノ酸配列のいずれかの成熟型のフラグメント、またはこの群から選択した任意の他のアミノ酸配列を含む。本発明はまた、残基の15%までを変異した、これらの群からのフラグメントを含む。
【0007】
もう一つの実施態様では、本発明は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群より選択した配列の天然に存在する対立遺伝子変異体である、ポリペプチドを包含する。これらの対立遺伝子変異体は、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群より選択した核酸配列と1個のヌクレオチドだけ異なる核酸配列の翻訳物である、アミノ酸配列を含む。選択した配列の任意のアミノ酸が変換されている変異体ポリペプチドを、保存的変異が生じるよう変換する。
【0008】
もう一つの実施態様では、本発明は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群より選択したアミノ酸配列を有するポリペプチドおよび医薬的に許容され得る担体を含有する医薬組成物を含む。もう一つの実施態様では、本発明は、本医薬組成物を一つまたはそれ以上の容器中に含むキットを含む。
【0009】
もう一つの実施態様では、本発明は、ヒトの疾患に関連する症候群を処置する医薬の製造における治療物質の使用を含み、その疾患は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群より選択したアミノ酸配列を有するポリペプチドと関連する病変から選択され、該治療物質はこの群から選択されたポリペプチドである。
【0010】
もう一つの実施態様では、本発明は、試料中の配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群より選択したアミノ酸配列を有するポリペプチドの存在または量を測定する方法を含む。その方法は、試料を用意すること;ポリペプチドに免疫特異的に結合する抗体に試料を導入すること;そしてポリペプチドに結合した抗体の存在または量を測定し、それにより試料中のポリペプチドの存在または量を測定することを含む。
【0011】
もう一つの実施態様では、本発明は、第1の哺乳動物対象中の配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群より選択したアミノ酸配列を有するポリペプチドの変化レベルと関連する疾患の存在またはその素因を測定する方法を含む。この方法は、第1の哺乳動物の対象由来の試料におけるポリペプチドの発現レベルを測定すること;そして本試料中のポリペプチドの量を、疾患または素因を有さないことが知られている第2の哺乳動物の対象由来の対照試料中に存在するポリペプチドの量と比較することを含み、対照試料に比較するときの第1の対象中のポリペプチドの発現レベルの変化は、疾患の存在またはその素因を示す。
【0012】
もう一つの実施態様では、本発明は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチドに結合する物質を同定する方法を含み、その方法は、ポリペプチドを物質に導入すること;そして物質がポリペプチドに結合するか否かを測定することを含む。薬剤は、細胞の受容体または下流のエフェクターであり得る。
【0013】
もう一つの実施態様では、本発明は病変の処置に用いるための潜在的治療剤を同定する方法を含む。ここで病変は配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群より選択したアミノ酸配列を有するポリペプチドの異常な発現または異常な生理学的相互作用に関係する。その方法は、本発明のポリペプチドを発現し、かつポリペプチドに起因する性質または機能を有する細胞を用意すること;細胞を候補物質を含む組成物と接触させること;そして物質がポリペプチドに起因する性質または機能を変化させるか否かを測定することを含み;それにより、もし物質存在下に観察する変化を、物質を含まない組成物と細胞を接触させたときには観察しなければ、物質を潜在的治療剤として同定する。
【0014】
もう一つの態様では、本発明は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群より選択したアミノ酸配列を有するポリペプチドに関連する病変の活性、潜在活性または素因のモジュレーターをスクリーニングする方法を含む。その方法は、本発明のポリペプチドに関連する病変のリスクが増大している被検動物に試験化合物を投与すること、但し、被検動物は請求項1に記載のポリペプチドを組換え的に発現している;試験化合物の投与後に被検動物中のポリペプチドの活性を測定すること;および被検動物中のタンパク質の活性を、ポリペプチドを投与されていない対照動物におけるポリペプチドの活性と比較すること、但し、対照動物と比べた被検動物におけるポリペプチドの活性の変化は、試験化合物が請求項1に記載のポリペプチドに関連する病変の潜在活性または素因のモジュレーターであることを示す、を含む。遺伝子組換えの被検動物は、試験タンパク質の導入遺伝子を発現するか、または野生型被検動物に比べて増加したレベルのプロモーターの制御下に導入遺伝子を発現し得る。プロモーターは、導入遺伝子の本来の遺伝子プロモーターであってもなくてもよい。
【0015】
もう一つの実施態様では、本発明は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群より選択したアミノ酸配列を有するポリペプチドの活性を調整する方法を含む。その方法は、ポリペプチドの活性を調整するのに十分な量でポリペプチドに結合する化合物と共に請求項に記載のポリペプチドを発現する細胞試料を導入することを含む。
【0016】
もう一つの実施態様では、本発明は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群より選択したアミノ酸配列を有するポリペプチドに関連する病変を処置または予防する方法を含む。その方法は、そのような処置または予防が望まれる対象に、対象における病変を処置または予防するために十分な量でポリペプチドを投与することを含む。対象はヒトであってもよい。
【0017】
もう一つの実施態様では、本発明は、哺乳動物の病的状態を処置する方法を含む。その方法は、病的状態を軽減するのに十分な量でポリペプチドを哺乳動物に投与することを含む。ここでポリペプチドは、配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドに少なくとも95%同一なアミノ酸配列を有するポリペプチドまたはその生物学的に活性なフラグメントである。
【0018】
もう一つの実施態様では、本発明は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)を与えられたアミノ酸配列を持つ成熟型;配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列を持つ成熟型の変異体であり、選択された配列の成熟型中の任意のアミノ酸が、成熟型の配列中のアミノ酸残基の15%未満が変更を受けるという条件で異なるアミノ酸に変更されている、変異体;配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列;配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列の変異体であり、選択された配列中の特定されるアミノ酸が、配列中のアミノ酸残基の15%未満が変更を受けるという条件で異なるアミノ酸に変更されている、変異体;配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドの少なくとも一部分、または選択された配列の任意のアミノ酸が、配列においてアミノ酸残基の10%未満が変更を受けるという条件で異なるアミノ酸に変更されている、ポリペプチドの任意の変異体をコードする核酸のフラグメント;核酸分子のいずれかの相補的分子(complement)からなる群より選択したアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列を含む単離核酸分子に関する。
【0019】
もう一つの実施態様では、本発明は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)のアミノ酸配列の成熟型からなる群より選択したアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸配列を有する単離核酸分子を含む。ここで核酸分子は天然に存在する対立遺伝子核酸変異体のヌクレオチド配列を含む。
【0020】
もう一つの実施態様では、本発明は、変異体ポリペプチドをコードする配列番号2n(nは1〜86の整数である)のアミノ酸配列の成熟型からなる群より選択したアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列を含有する単離核酸分子を含み。ここで変異体ポリペプチドは天然に存在するポリペプチド変異体のポリペプチド配列を有する。
【0021】
もう一つの実施態様では、本発明は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)のアミノ酸配列の成熟型からなる群より選択したアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸配列を有する単離核酸分子を含む。ここで核酸分子は、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群より選択した核酸配列と1個のヌクレオチドのみ異なる。
【0022】
もう一つの実施態様では、本発明は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)のアミノ酸配列の成熟型からなる群より選択したアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸配列を有する単離核酸分子を含む。ここで核酸分子は、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるヌクレオチド配列;配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるヌクレオチド配列中で一つまたはそれ以上のヌクレオチドが、選択された配列からなる群から選択されるものから、ヌクレオチドの15%未満が変更を受けるという条件で異なるヌクレオチドに変更されているヌクレオチド配列;配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群から選択される配列を持つ核酸フラグメント;および、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるヌクレオチド配列中で一つまたはそれ以上のヌクレオチドが、選択された配列からなる群から選択されるものから、ヌクレオチドの15%未満が変更を受けるという条件で異なるヌクレオチドに変更されている核酸フラグメント、からなる群より選択したヌクレオチド配列を含む。
【0023】
もう一つの実施態様では、本発明は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)のアミノ酸配列の成熟型からなる群より選択したアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸配列を有する単離核酸分子を含む。ここで核酸分子は、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるヌクレオチド配列、または該ヌクレオチド配列の相補的配列(complement)に厳密な条件下でハイブリダイズする。
【0024】
もう一つの実施態様では、本発明は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)のアミノ酸配列の成熟型からなる群より選択したアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸配列を有する単離核酸分子を含む。ここで核酸分子は、選択されたヌクレオチド配列のコード配列中で特定される任意のヌクレオチドが、選択された配列からなる群から選択されるものから、選択されたコード配列中のヌクレオチドの15%未満が変更を受けるという条件で異なるヌクレオチドに変更されているヌクレオチド配列、第1のポリヌクレオチドの相補的分子である単離された第2のポリヌクレオチド、またはそれらのいずれかのフラグメントを含む。
【0025】
もう一つの実施態様では、本発明は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)のアミノ酸配列の成熟型からなる群より選択したアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸配列を有する核酸分子を含有するベクターを含む。このベクターは、核酸分子に機能し得るように結合させたプロモーターを有することができる。このベクターは細胞内に局在し得る。
【0026】
もう一つの実施態様では、本発明は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)のアミノ酸配列の成熟型からなる群より選択したアミノ酸配列を含有するポリペプチドをコードする核酸配列を有する核酸分子の、存在または量を測定する方法を含む。その方法は、試料を用意すること;核酸分子に結合するプローブに試料を導入すること;および核酸分子に結合したプローブの存在または量を測定し、それにより試料中の核酸分子の存在または量を測定することを含む。核酸分子の存在または量は、細胞タイプまたは組織タイプのマーカーとして使用される。細胞タイプは癌性であり得る。
【0027】
もう一つの実施態様では、本発明は、第1の哺乳動物対象の配列番号2n(nは1〜86の整数である)のアミノ酸配列の成熟型からなる群より選択したアミノ酸配列を含有するポリペプチドをコードする核酸配列を有する核酸分子の変化したレベルと関連する疾患の存在または素因を測定する方法を含む。その方法は、第1の哺乳動物の対象由来の試料における核酸の量を測定すること;および本試料中の核酸の量を、疾患または素因を有さないことが知られている第2の哺乳動物の対象由来の対照試料中に存在する核酸の量と比較することを含む。ここで対照試料に比較するときの第1の対象における核酸のレベルの変化は、疾患の存在または素因を示す。
【0028】
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的用語および科学的用語は、本発明が属する当分野の通常の知識を有する者により一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に説明されるものと類似または同等の方法および材料を本発明の実施または試験に使用し得るが、適当な方法および適当な材料を以下に説明する。本明細書で言及する全ての刊行物、特許申請、特許、および他の参考文献は全体的な出典明示により本明細書の一部とする。抵触がある場合には本明細書が定義を含め優先する。加えて、材料、方法および実施例は例示的なものであって限定することを意図しない。
本発明の他の特徴および利点は、以下の発明の開示および請求項より明らかである。
【0029】
(発明の開示)
本発明は、新規ヌクレオチドおよびそれによりコードされたポリペプチドを提供する。本発明は、新規核酸配列、それらのコードされたポリペプチド、抗体、および他の関連化合物を含む。本明細書において、配列を「NOVX核酸」または「NOVXポリヌクレオチド」と総称し、対応するコードされたポリペプチドを「NOVXポリペプチド」または「NOVXタンパク質」と称する。別段の記述がない限り、「NOVX」は本明細書に開示される任意の新規配列を指すことを意味する。表1にNOVX核酸およびそれらのコードされたポリペプチドの要約を示す。
【0030】
【表1】
Figure 2005505247
【0031】
表1の続き
【表2】
Figure 2005505247
【0032】
表1の続き
【表3】
Figure 2005505247
【0033】
表1はNOVX核酸の既知のタンパク質ファミリーとのホモロジーを示す。従って、表1の第1欄で特定されるNOVXに対応する本発明に従う核酸およりポリヌクレオチド、抗体および関連化合物は、例えば、表1の第5欄に特定される既知タンパク質ファミリーに関連する病変および疾患に関係する治療的応用および診断的応用において有用である。
【0034】
NOVX核酸およびそれらのコードされたポリペプチドは種々の応用および状況において有用である。本発明に従う種々のNOVX核酸およびポリペプチドは、該タンパク質とのドメインおよび配列関連性の存在に従うタンパク質ファミリーの新規メンバーとして有用である。加えて、NOVX核酸およびポリペプチドを用いて、NOVXポリペプチドが属するファミリーのメンバーであるタンパク質を同定し得る。
【0035】
表1の第5欄で特定されるタンパク質ファミリーの他の既知のメンバーと一致して、本発明のNOVXポリペプチドは、そのようなタンパク質ファミリーの他のメンバーにホモロジーを示し、そしてそれらを特徴とするドメインを含有する。それぞれのNOVXについての配列関連性分析およびドメイン分析の詳細を実施例1〜44に示す。
【0036】
NOVX核酸およびポリペプチドを、NOVXの活性または機能を阻害または促進する分子をスクリーニングするのに使用し得る。特に、本発明に従う核酸およびポリペプチドは、表1に掲げたタンパク質ファミリーと関連する疾患を調整または阻止する低分子の同定用の標的として使用され得る。
【0037】
NOVX核酸およびポリペプチドはまた、特定の細胞タイプを検出にも有用である。NOVXそれぞれに対する発現分析の詳細を実施例47に示す。従って、本発明に従うNOVX核酸、ポリペプチド、抗体および関連化合物は、正常組織対疾患組織、例えば、種々のがん、において異なる発現を有する種々の疾患の検出における診断的応用および治療的応用を有する。
本発明に従うNOVX核酸およびポリペプチドのさらに別の利用法が本明細書に開示される。
【0038】
NOVXクローン
NOVX核酸およびそれらのコードされたポリペプチドは、種々の応用および状況において有用である。本発明に従う種々のNOVX核酸およびポリペプチドは、上記該タンパク質と関連するドメインおよび配列の存在に従うタンパク質ファミリーの新規メンバーとして有用である。加えて、NOVX核酸およびポリペプチドを、NOVXポリペプチドが所属するファミリーのメンバーであるタンパク質を同定するために使用され得る。
【0039】
NOVX遺伝子およびそれらの対応するコードされたタンパク質は、例えば、タンパク質治療または遺伝子治療により、医学的状態を予防、処置または緩和するのに有用である。病態を、試料中の新規タンパク質の量を測定または新規遺伝子中の変異の存在を測定することにより診断し得る。NOVX遺伝子が最も高発現する組織に基づいて、それぞれのNOVX遺伝子に対する特異的な使用を説明する。使用は、種々の疾患および障害を診断または処置するための産物を開発することを含む。
【0040】
本発明のNOVX核酸およびタンパク質は、潜在的な診断応用および治療応用、および研究ツールとして有用である。これらは、特異的または選択的核酸、または特異的または選択的タンパク質を、診断マーカーおよび/または予後マーカーとして役立つことを含む。ここで核酸またはタンパク質の存在または量、ならびに以下のような潜在的な治療応用を評価する:(i)タンパク質治療薬、(ii)低分子薬の標的、(iii)抗体の標的(治療的、診断的、薬の標的/細胞障害性抗体)、(iv)遺伝子治療(遺伝子送達/遺伝子手術)に有用な核酸、および(v)インビトロおよびインビボでの組織再生を促進する組成物、(vi)生物学的防衛兵器。
【0041】
一つの特別な実施態様では、本発明は、(a) 配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列を持つ成熟型;(b) 配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列を持つ成熟型の変異体、但し、成熟型中の任意のアミノ酸は、成熟型の配列中のアミノ酸残基の15%未満が変更を受けるという条件で異なるアミノ酸に変更されている;(c) 配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列;(d) 配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列を持つ変異体、但し、選択された配列で特定される任意のアミノ酸は、配列中のアミノ酸残基の15%未満が変更を受けるという条件で異なるアミノ酸に変更されている;およびe)a)ないしd)のいずれかのフラグメント、からなる群より選択したアミノ酸配列を含有する単離ポリペプチドを含む。
【0042】
もう一つの特別な実施態様では、本発明は、(a) 配列番号2n(nは1〜86の整数である)を与えられたアミノ酸配列を持つ成熟型;(b)配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列を持つ成熟型の変異体であり、選択された配列の成熟型中の任意のアミノ酸が、成熟型の配列中のアミノ酸残基の15%未満が変更を受けるという条件で異なるアミノ酸に変更されている、変異体;(c) 配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列;(d) 配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列の変異体であり、選択された配列中の特定されるアミノ酸が、配列中のアミノ酸残基の15%未満が変更を受けるという条件で異なるアミノ酸に変更されている、変異体;および(e) 配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドの少なくとも一部分、または選択された配列の任意のアミノ酸が、配列においてアミノ酸残基の10%未満が変更を受けるという条件で異なるアミノ酸に変更されている、ポリペプチドの任意の変異体をコードする核酸のフラグメント;および(f) 核酸分子のいずれかの相補的分子、からなる群より選択したアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸配列を含む単離核酸分子を含む。
【0043】
なおもう一つの特別な実施態様では、本発明は単離核酸分子を含む。ここで該核酸分子は、(a) 配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるヌクレオチド配列;(b) 配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるヌクレオチド配列中で一つまたはそれ以上のヌクレオチドが、選択された配列からなる群から選択されるものから、ヌクレオチドの15%未満が変更を受けるという条件で異なるヌクレオチドに変更されているヌクレオチド配列;(c) 配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群から選択される配列を持つ核酸フラグメント;および(d) 配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるヌクレオチド配列中で一つまたはそれ以上のヌクレオチドが、選択された配列からなる群から選択されるものから、ヌクレオチドの15%未満が変更を受けるという条件で異なるヌクレオチドに変更されている核酸フラグメント、からなる群より選択したヌクレオチド配列を含む。
【0044】
NOVX核酸およびポリペプチド
本発明の一つの態様は、NOVXポリペプチドまたはそれらの生物学的に活性な部分をコードする単離核酸分子に関する。また、本発明は、NOVXをコードする核酸(例えば、NOVXのmRNA)を同定するためのハイブリダーゼーションプローブとしての使用に十分な核酸フラグメント、およびNOVX核酸分子の増幅および/または変異用のPCRプライマーとしての使用のためのフラグメントを含む。本明細書において使用する用語「核酸分子」とは、DNA分子(例えば、cDNAまたはゲノムDNA)、RNA分子(例えば、mRNA)、ヌクレオチド類似体を用いて生成されたDNA類似体またはRNA類似体、およびそれらの誘導体、フラグメントおよび相同体を含むことを意図する。核酸分子は一本鎖でも二本鎖であり得るが、好ましくは二本鎖DNAである。
【0045】
NOVX核酸は成熟NOVXポリペプチドをコードし得る。本明細書において使用するように、本発明に開示するポリペプチドまたはタンパク質の「成熟」型とは、天然に存在するポリペプチド、前駆体、またはプロタンパク質の産物である。天然に存在するポリペプチド、前駆体またはプロタンパク質は、限定されない例として、対応する遺伝子によりコードされる全長遺伝子産物を含む。これに代えて、本明細書に説明するORFによりコードするポリペプチド、前駆体またはプロタンパク質として定義し得る。産物の「成熟」体は、限定されない例として、遺伝子産物を生じる細胞(宿主細胞)内で起こり得る一つまたはそれ以上の天然に存在するプロセシングステップの結果として生じる。ポリペプチドまたはタンパク質の「成熟」型を導くそのようなプロセシングステップの例として、ORFの開始コドンによりコードされるN末端メチオニン残基の切断、またはシグナルペプチドまたはリーダー配列のタンパク質分解的切断を挙げる。従って、残基1がN末端メチオニンである1〜Nの残基を有する前駆ポリペプチドまたはタンパク質から生じる成熟型は、N末端メチオニン除去後に残存する残基2〜Nを有する。これに代えて、残基1〜残基MからN末端シグナル配列を切断する、残基1〜Nを有する前駆ポリペプチドまたはたんぱく質より生じる成熟型は、残存する残基M+1〜残基Nを有する。さらに本明細書において使用するように、ポリペプチドまたはタンパク質の「成熟」型はタンパク質分解による切断事象以外の転写後の修飾により生じ得る。そのようなさらに別な方法は、限定されない例として、グリコシル化、ミリストイル化、またはリン酸化を含む。一般に、成熟ポリペプチドまたはタンパク質を、これらの方法のただ一つ、またはそれらのいずれかの組合せの操作によりもたらし得る。
【0046】
本明細書において使用する用語「プローブ」は、好ましくは少なくとも約10ヌクレオチド(nt)から100ntの間、または特定の使用によっては約、例えば6,000ntもの長さである可変的長さの核酸配列を指す。プローブを、同一、類似、または相補的な核酸配列の検出に使用し得る。より長いプローブを天然または組換え供給源から一般的に得る。より長いプローブは、特異性が高くより短長オリゴマーのプローブよりハイブリダイズするのが遅い。プローブは、一本鎖または二本鎖でもよく、そしてPCR、メンブレン−ベースのハイブリダイゼーション技術、またはELISA様技術において特異性を有するようにデザインされ得る。
【0047】
本明細書において使用する用語「単離」核酸分子は、核酸の天然供給源に存在する他の核酸分子から分離された核酸である。好ましくは、「単離」核酸は、核酸が由来する生物のゲノムDNA中で核酸に天然に隣接する配列(即ち核酸の5'末端および3'末端に位置する配列)を有しない。例えば、種々の実施態様において、単離NOVX核酸分子は、核酸が由来する細胞/組織(例えば、脳、心臓、肝臓、脾臓等)のゲノムDNA中の核酸分子に天然に隣接する約5kb、4kb、3kb、2kb、1kb、0.5kb、0.1kb以下、またはそれ未満のヌクレオチド配列を含有し得る。さらに、cDNA分子のような「単離」核酸分子は、他の細胞性物質、培地、または化学的前駆物質または他の化学物質を実質的に含まな。
【0048】
本発明の核酸分子、例えば、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)のヌクレオチド配列を有する核酸分子、またはこのヌクレオチド配列の補体を、標準的分子生物学の技術および本明細書に示す配列情報を用いて単離し得る。配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)の核酸配列の全てまたは一部をハイブリダイゼーションプローブとして用いて、標準的ハイブリダイゼーション技術およびクローニング技術(例えば、Sambrook, et al., (eds.), MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 1989; and Ausubel, et al., (eds.), CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY, John Wiley & Sons, New York, NY, 1993に記載されるように)を用いてNOVX分子を単離し得る。
【0049】
本発明の核酸は、鋳型としてcDNA、mRNA、またはこれに代えてゲノムDNAを使用して標準的PCR増幅技術にしたがって適切なオリゴヌクレオチドプライマーで増幅し得る。そのように増幅した核酸を、適切なベクターにクローニングし、DNA配列分析により特徴づけ得る。さらに、NOVXヌクレオチド配列に対応するオリゴヌクレオチドを、標準合成技術、例えば自動DNA合成装置の使用、により調製し得る。
【0050】
本明細書において使用する用語「オリゴヌクレオチド」は、一連の連結するヌクレオチド残基を指す。短いオリゴヌクレオチド配列は、ゲノム配列またはcDNA配列に基づき得るし、またはそれらからデザインし得る。そして短いオリゴヌクレオチド配列を使用して、特定の細胞または組織の同一、類似、または相補的DNAまたはRNAの存在を増幅し、確認し、または明らかにする。オリゴヌクレオチドは、長さ約10nt、50nt、または100nt、好ましくは長さ約15nt〜30ntの核酸配列を含む。本発明の一つの実施態様では、長さ100nt未満の核酸分子を含むオリゴヌクレオチドは、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)の少なくとも6個の連続したヌクレオチド、またはそれらの補体をさらに含む。オリゴヌクレオチドを、化学的に合成し、プローブとして使用し得る。
【0051】
もう一つの実施態様では、本発明の単離核酸分子は、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)に示すヌクレオチド配列、またはこのヌクレオチド配列の一部(例えば、NOVXポリペプチドの生物学的に活性な部分をコードするプローブ、プライマー、またはフラグメントとして使用し得るフラグメント)の補体である核酸分子を含む。配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)を示すヌクレオチド配列に相補的である核酸分子は、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)を示すヌクレオチド配列に十分に相補的であるものであり、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)を示すヌクレオチド配列と殆どミスマッチなしでまたは全くミスマッチ無しで水素結合し得。そのため核酸分子は安定な二本鎖を形成する。
【0052】
本明細書において使用する用語「相補的」は、核酸分子のヌクレオチド単位間のWatson-CrickまたはHoogsteen塩基対を指し、用語「結合」は、2個のポリペプチドまたは化合物、または関連するポリペプチドまたは化合物またはそれらの組合せ間の物理的相互作用または化学的相互作用を意味する。結合は、イオン、非イオン、ファン・デー・ワールス、疎水性相互作用等を含む。物理的相互作用は直接的または間接的であり得る。間接的相互作用は、他のポリペプチドまたは化合物の作用を介したまたはこれに因るものであり得る。直接的結合は、他のポリペプチドまたは化合物の作用を介したまたはこれに因り起こるのではなく、代わりに他の実質的な化学的仲介物無しで起こる相互作用を指す。
【0053】
本明細書で提供する「フラグメント」は、核酸の場合特異的ハイブリダイゼーションを可能にするのに十分な長さ、アミノ酸の場合にはエピトープの特異的認識に十分な長さである、少なくとも6個の(連続した)核酸または少なくとも4個の(連続した)アミノ酸の配列として定義され、そして全長より短い或る一部である。フラグメントは、選択した核酸またはアミノ酸配列の任意の連続した部分から由来するものであり得る。
【0054】
全長NOVXのクローンを、ATG翻訳開始コドンおよびインフレームの停止コドンを含有するとして同定する。ATG開始コドンを欠く任意の開示するNOVXヌクレオチド配列は、それ故にれぞれのNOVXポリペプチドの切断型C末端フラグメントをコードし、対応する全長cDNAが開示する配列の5'方向へ伸長することを要求する。インフレームの停止コドンを欠く任意の開示するNOVXヌクレオチド配列は、同様にそれぞれのNOVXポリペプチドの切断型N末端フラグメントをコードし、対応する全長cDNAが開示する配列の3'方向へ伸長することを要求する。
【0055】
「誘導体」は、天然の化合物から直接、修飾によりまたは部分的置換によるいずれかで生成した核酸配列またはアミノ酸配列である。「類似体」は、天然化合物に類似しているが同一ではない構造を有する核酸配列またはアミノ酸配列であり、例えば、それらは特定の成分または側鎖に関して天然化合物と異なっている。類似体は、合成であり得るし異なる進化起源を由来とし得るし、野生型と比較して類似または反対の代謝活性を有し得る。相同体は、異なる生物種を由来とする特定の遺伝子の核酸配列またはアミノ酸配列である。
【0056】
誘導体および類似体は、全長または全長以外であり得る。本発明の核酸またはタンパク質の誘導体または類似体は、同一サイズの核酸またはアミノ酸配列に亘って、または当分野において公知のコンピューターホモロジープログラムにより整列する整列化配列と比較した際、種々の実施態様において、少なくとも約70%、80%、または95%の同一性(好ましくは、80〜95%の同一性)で本発明の核酸またはタンパク質に実質的に相同である領域を含む分子、またはそれらのコードする核酸が本発明のタンパク質をコードする配列の補体と厳密、中等度に厳密、または低い厳密度の条件下でハイブリダイズ可能である分子を含むが、これらに限定されない。例えば、Ausubel, et al., CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY, John Wiley & Sons, New York, NY, 1993および以下を参照されたい。
【0057】
「相同な核酸配列」または「相同なアミノ酸配列」またはそれらの変異体は、上述のようにヌクレオチドレベルまたはアミノ酸レベルでのホモロジーにを特徴とする配列を指す。相同なヌクレオチド配列は、NOVXポリペプチドのアイソフォームをコードするこれらの配列を含む。アイソフォームを、例えばRNAの選択的スプライシングの結果として同一生物の異なる組織において発現し得る。これに代えて、アイソフォームを、異なる遺伝子によりコードし得る。本発明では、相同なヌクレオチド配列は、ヒト以外の生物種のNOVXポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、脊椎動物を含むが脊椎動物に限定されない。よって例えば、カエル、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、および他の生物を含む。相同なヌクレオチド配列はまた、本明細書に示すヌクレオチド配列の天然に存在する対立変異体および対立変異体を含むが、これらに限定しない。しかしながら、相同なヌクレオチド配列は、ヒトNOVXタンパク質をコードする正確なヌクレオチド配列を含まない。相同な核酸配列は、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)の保存的アミノ酸置換(下記参照)をコードする核酸配列ならびにNOVXの生物活性を有するポリペプチドを含む。NOVXタンパク質の種々の生物学的活性を、以下に説明する。
【0058】
NOVXポリペプチドを、NOVX核酸のオープンリーディングフレーム(「ORF」)によりコードする。ORFは、ポリペプチドに潜在的に翻訳し得るヌクレオチドに対応する。ORFを有する一連の核酸を、停止コドンにより中断しない。全長タンパク質をコードする配列を表すORFは、ATG「開始」コドンで始まり、3種の「停止」コドン即ちTAA、TAGまたはTGAの一つで終わる。本発明の目的のため、ORFは、開始コドン、停止コドン、またはその両方があってもなくてもよい、コード化配列の任意の部分であり得る。ORFを真正の細胞性タンパク質をコードする良好な候補として考えるために、最小限の要件、例えば、50個のアミノ酸またはそれ以上をコードする一連のDNA、がしばしば定めらる。
【0059】
ヒトNOVX遺伝子のクローニングから決定するヌクレオチド配列は、他の細胞タイプ、例えば他の組織由来のNOVX相同体、ならびに他の脊椎動物由来のNOVX相同体を同定および/またはクローニングする際に有用であるようデザインするプローブおよびプライマーの作成を可能にする。プローブ/プライマーは、実質的に精製するオリゴヌクレオチドを典型的に含む。オリゴヌクレオチドは、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)の少なくとも約12、25、50、100、150、200、250、300、350または400個の連続したセンス鎖のヌクレオチド配列;または配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)のアンチセンス鎖ヌクレオチド配列;または配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)の天然に存在する変異体に厳密な条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列の領域を典型的に含む。
【0060】
ヒトNOVXヌクレオチド配列に基づくプローブを、同一タンパク質または相同タンパク質をコードする転写体またはゲノム配列を検出するのに使用し得る。種々の実施態様において、プローブは検出可能な標識がつけられており、例えば、標識は放射性同位元素、蛍光化合物、酵素、または酵素のコファクターであり得る。かかるプローブは、対象由来の細胞試料中の一つのNOVXコード化核酸のレベルを測定することによるように、一つのNOVXタンパク質を誤って発現している細胞または組織を同定するための診断試験キットの一部として使用し得る、例えば、NOVXのmRNAを検出するかまたはゲノムNOVX遺伝子が変異または欠失をしたか否かを測定する。
【0061】
「NOVXポリペプチドの生物学的に活性な部分を有するポリペプチド」は、特定の生物学的分析において測定するような成熟型を含み、本発明のポリペプチドの活性に類似な、しかし必ずしも同一ではない活性を用量依存性の有無を問わず発揮するポリペプチドを指す。「NOVXの生物学的に活性な部分」をコードする核酸フラグメントを、一つのNOVXの生物活性(NOVXタンパク質の生物活性を以下に説明する)を有するポリペプチドをコードする配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)の一部を単離し、NOVXタンパク質のコードする部分を発現し(例えば、インビトロ組換え発現により)、NOVXのコードする部分の活性を評価するすることにより調製し得る。
【0062】
NOVX核酸およびポリペプチド変異体
本発明はさらに、遺伝子コードの縮重により配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)に示すヌクレオチド配列と異なっており、従って配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)に示すヌクレオチド配列によりコードするのと同一のNOVXタンパク質をコードする核酸分子を包含する。もう一つの実施態様では、本発明の単離核酸分子は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)に示すアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするヌクレオチド配列を有する。
【0063】
配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)に示すヒトNOVXヌクレオチド配列に加えて、NOVXポリペプチドのアミノ酸配列に変化をもたらすDNA配列の多型が、集団(例えばヒトの集団)中に存在し得ることを当業者は理解する。NOVX遺伝子のかかる遺伝子多型は、天然の対立遺伝子変異に因り集団の中の個人間に存在し得る。本明細書において使用する用語「遺伝子」および「組換え遺伝子」は、NOVXタンパク質、好ましくは脊椎動物のNOVXタンパク質をコードするオープンリーディングフレーム(ORF)を含む核酸分子を指す。かかる天然の対立遺伝子変異は、NOVX遺伝子のヌクレオチド配列中に1〜5%の変化を典型的にもたらす。天然の対立遺伝子変異の結果でありNOVXポリペプチドの機能活性を変化しない任意のおよび全てのかかるヌクレオチド変異体およびそこで得られるNOVXポリペプチド中のアミノ酸多型は、本発明の範囲内にあるものとする。
【0064】
さらに、他の生物種由来のNOVXタンパク質をコードする核酸分子、および従ってヒト配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)とは異なるヌクレオチド配列を有する核酸分子は、本発明の範囲内にあるものとする。本発明のNOVXcDNAの天然の変異体および相同体に対応する核酸分子は、厳密なハイブリダイゼーション条件下で標準的なハイブリダイゼーション技術に従うヒトcDNAまたはその一部をハイブリダイゼーション用プローブとして用いて、本明細書に開示するヒトNOVX核酸との相同性に基づいて単離し得る。
【0065】
従って、もう一つの実施態様では、本発明の単離核酸分子は少なくとも6ヌクレオチド長であり、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)のヌクレオチド配列を含む核酸分子に厳密な条件下でハイブリダイズする。もう一つの実施態様では、核酸は少なくとも10、25、50、100、250、500、750、1000、1500、2000またはそれ以上のヌクレオチド長である。なおもう一つの実施態様では、本発明の単離核酸分子はコード化領域にハイブリダイズする。本明細書において用いる用語「厳密な条件下でハイブリダイズする」は、お互いに少なくとも約65%相同なヌクレオチド配列がお互いに典型的にハイブリダイズしたままであるハイブリダイゼーション条件および洗滌条件を記載することを意図する。
【0066】
相同体(即ち、ヒト以外の生物種由来のNOVXタンパク質をコードする核酸)または他の関連配列(例えばパラログ)を、核酸のハイブリダイゼーションおよびクローニングの当分野において既知の方法を用いて特定のヒト配列の全部または一部をプローブとし、低度、中度、または高度に厳密なハイブリダイゼーションにより得られる。
【0067】
本明細書において使用する用語「厳密なハイブリダイゼーション条件」は、プローブ、プライマーまたはオリゴヌクレオチドが標的配列にハイブリダイズするが他の配列にはハイブリダイズしない条件を指す。厳密な条件は配列依存性であり、異なる環境にり差がある。より長い配列は、より短い配列よりもより高温で特異的にハイブリダイズする。一般的に、厳密な条件を、一定のイオン強度およびpHにおいて、特定の配列の融解温度(Tm)より約5℃低いように選択する。Tmは、標的配列と相補的なプローブの50%が平衡時に標的配列にハイブリダイズする温度(一定のイオン強度、pHおよび核酸濃度下で)である。標的配列はTmにおいて一般的に過剰に存在するので、プローブの50%を平衡時に占める。典型的に、厳密な条件はpH7.0〜8.3で塩濃度が約1.0Mナトリウムイオン未満、典型的には約0.01〜1.0Mナトリウムイオン(または他の塩)であり、温度は短いプローブ、プライマーまたはオリゴヌクレオチド(例えば、10nt〜50nt)に対して少なくとも約30℃であり、より長いプローブ、プライマーおよびオリゴヌクレオチドに対して少なくとも約60℃である。厳密な条件を、フォルムアミドのような不安定化剤の添加によっても達成し得る。
【0068】
厳密な条件は当業者に公知であり、Ausubel, et al., (eds.), CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY, John Wiley & Sons, N.Y. (1989), 6.3.1-6.3.6.に見出すことができる。好ましくは、条件は、互いに少なくとも65%、70%、75%、85%、90%、95%、98%、または99%相同な配列が互いに典型的にハイブリダイズしたままであるようなものである。厳密なハイブリダイゼーションの限定されない例は、6×SSC、50mM Tris−HCl(pH7.5)、1mM EDTA、0.02%PVP、0.02%Ficoll、0.02%BSAおよび500mg/mlの変性サケ精子DNAを含む高塩緩衝液中65℃でハイブリダイゼーションを行い、引き次いで0.2×SSC、0.01%BSA中65℃で1回またはそれ以上洗滌する。配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)の配列に厳密な条件下でハイブリダイズする本発明の単離核酸分子は、天然に存在する核酸分子に対応する。本明細書において使用づる用語「天然に存在する」核酸分子は、天然に(例えば、天然のタンパク質をコードする)存在する核酸配列を有するRNA分子またはDNA分子を指す。
【0069】
第2の実施態様では、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)のヌクレオチド配列を含む核酸分子、またはそれらのフラグメント、類似体または誘導体と中度に厳密な条件下でハイブリダイズする核酸配列を提供する。中度に厳密なハイブリダイゼーション条件の限定されない例は、6×SSC、5×Denhardt溶液、0.5%SDSおよび100mg/mlの変性サケ精子DNA中55℃でハイブリダイゼーションを行い、引き次いで1×SSC、0.1%SDS中37℃で1回またはそれ以上洗滌することである。使用され得る他の中度に厳密な条件は当分野内で周知である。例えば、Ausubel, et al. (eds.), 1993, CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY, John Wiley & Sons, NY, and Kriegler, 1990; GENE TRANSFER AND EXPRESSION, A LABORATORY MANUAL, Stockton Press, NY.を参照されたい。
【0070】
第3の実施態様では、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)のヌクレオチド配列を含む核酸分子、またはそれらのフラグメント、類似体または誘導体と低度に厳密な条件下でハイブリダイズする核酸配列を提供する。低度に厳密なハイブリダイゼーション条件の限定されない例は、35%フォルムアミド、5×SSC、50mM Tris−HCl(pH7.5)、5mM EDTA、0.02%PVP、0.02%Ficoll、0.2%BSA、100mg/mlの変性サケ精子DNA、10%(wt/vol)硫酸デキストラン中40℃でハイブリダイゼーションを行い、引き次いで2×SSC、25mM Tris−HCl(pH7.4)、5mM EDTA、および0.1%SDS中50℃で1回またはそれ以上洗滌することである。使用し得る他の低度に厳密な条件(例えば種間ハイブリダイゼーションに使用する)は当分野において周知である。例えば、Ausubel, et al. (eds.), 1993, CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY, John Wiley & Sons, NY, and Kriegler, 1990; GENE TRANSFER AND EXPRESSION, A LABORATORY MANUAL, Stockton Press, NY.;Shilo and Weinberg, 1981. Proc Natl Acad Sci USA 78: 6789-6792を参照されたい。
【0071】
保存的変異
集団中に存在し得るNOVX配列の天然に存在する対立遺伝子変異に加えて、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)のヌクレオチド配列中に変異により変換を導入することができ、それによってNOVXタンパク質の機能活性を変えること無しに、コードするNOVXタンパク質のアミノ酸配列の変化を導くことができることを当業者はさらに理解する。例えば、「非必須」アミノ酸残基でアミノ酸置換に導くヌクレオチド置換を、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)の配列中で行い得る。「非必須」アミノ酸残基は、NOVXタンパク質の野生型の配列をそれらの生物活性を変化させることなく変えることのできる残基であるが、一方で「必須」アミノ酸残基をそのような生物活性に必要とする。例えば、本発明のNOVXタンパク質中で保存するアミノ酸残基を、特に変換に耐えられないと予想する。保存的置換が行われ得るアミノ酸は当分野内で周知である。
【0072】
本発明のもう一つの態様は、活性に必須でないアミノ酸残基中に変化を含有するNOVXタンパク質をコードする核酸分子に関する。かかるNOVXタンパク質は、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)とアミノ酸配列において異なっているが、生物活性を依然保持している。一つの実施態様では、単離核酸分子はタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含み、ここでタンパク質は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)のアミノ酸配列と少なくとも約45%相同であるアミノ酸配列を含む。好ましくは、核酸分子によりコードするタンパク質は、配列番号2n(nは1〜86の整数である)に少なくとも約70%相同であり;さらに好ましくは、配列番号2n(nは1〜86の整数である)に少なくとも約80%相同であり;それよりさらにより好ましくは、配列番号2n(nは1〜86の整数である)に少なくとも約90%相同であり;最も好ましくは、配列番号2n(nは1〜86の整数である)に少なくとも約95%相同である。
【0073】
配列番号2n(nは1〜86の整数である)のタンパク質に相同な一つのNOVXタンパク質をコードする単離核酸分子を、1個またはそれ以上のアミノ酸の置換、付加または欠失をコードするタンパク質内に導入するように配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)のヌクレオチド配列の中に1個またはそれ以上のヌクレオチドの置換、付加または欠失を導入することにより創成し得る。
【0074】
変異を、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)の中に、部位直接的変異誘発およびPCR仲介性変異誘発のような、標準的技術により導入し得る。好ましくは、保存的アミノ酸置換を、予想する1個またはそれ以上の非必須アミノ酸残基において行う。「保存的アミノ酸置換」は、類似の側鎖を有するアミノ酸残基で置き換えるアミノ酸残基中の一つである。類似の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーを当分野内で定義する。これらのファミリーは、塩基性側鎖をもつアミノ酸(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖をもつアミノ酸(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、電荷のない側鎖をもつアミノ酸(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、システイン)、無極性側鎖をもつアミノ酸(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、ベータ位側鎖をもつアミノ酸(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン)、ならびに芳香族側鎖をもつアミノ酸(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を含む。従って、NOVXタンパク質中に予想する非必須アミノ酸残基を、同じ側鎖ファミリーの別のアミノ酸残基で置換する。これに代えて、もう一つの実施態様では、変異を、飽和突然変異誘発のように、一つのNOVXコード化配列の全部または一部に沿って無作為に導入し得るし、得られた変異体をNOVXの生物学的活性についてスクリーニングして活性を保持する変異体を同定し得る。配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)の変異誘発に引き続いて、コードされたタンパク質を当分野において公知の任意の組換え技術で発現し、タンパク質の活性を測定し得る。
【0075】
アミノ酸ファミリーの関連性を、側鎖の相互作用に基づいても決定し得る。置換したアミノ酸は、十分に保存された「強い」残基または十分に保存された「弱い」残基であり得る。保存したアミノ酸残基の「強い」群は、次の群のいずれか一つであり得る:STA、NEQK、NHQK、NDEQ、QHRK、MILV、MILF、HY、FYWであり、ここでアミノ酸の一文字表記は、互いに置換し得るアミノ酸でグル−プ分けする。同様に、保存した残基の「弱い」群は、次のいずれか一つであり得る:CSA、ATV、SAG、STNK、STPA、SGND、SNDEQK、NDEQHK、NEQHRK、HFYであり、ここでそれぞれの群の文字はアミノ酸の一文字表記を表す。
【0076】
一つの実施態様では、変異NOVXタンパク質を、(i)他のNOVXタンパク質、他の細胞表面タンパク質またはそれらの生物学的活性部位と相互作用するタンパク質:タンパク質を形成する活性、(ii)変異NOVXタンパク質と一つのNOVXリガンド間の複合体形成、または(iii)細胞内標的タンパク質またはそれらの生物学的活性部位に結合する変異NOVXタンパク質の活性についてアッセイし得る;(例えば、アビジンタンパク質)。
なおもう一つの実施態様では、変異NOVXタンパク質を、特定の生物学的機能を調節する活性(例えば、インスリン分泌の調節)についてアッセイし得る。
【0077】
アンチセンス核酸
本発明のもう一つの態様は、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)のヌクレオチド配列を含む核酸分子、またはそれらのフラグメント、相同体または誘導体、とハイブリダイズ可能なまたは相補的な単離アンチセンス核酸分子に関する。「アンチセンス」核酸は、タンパク質をコードする「センス」核酸に相補的な(例えば、二本鎖cDNA分子のコード化鎖に相補的な、またはmRNA配列に相補的な)ヌクレオチド配列を含む。特別な態様では、少なくとも約10、25、50、100、250、または500のヌクレオチドまたは全NOVXコード化鎖に相補的な配列、またはそれらの一部のみにを含むアンチセンス核酸分子を提供する。配列番号2n(nは1〜86の整数である)の一つのNOVXタンパク質のフラグメント、相同体、誘導体および類似体をコードする核酸分子、または配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)の一つのNOVX核酸配列に相補的なアンチセンス核酸を加えて提供する。
【0078】
一つの実施態様では、アンチセンス核酸分子は、一つのNOVXタンパク質をコードするヌクレオチド配列のコード化鎖の「コード化領域」に対するアンチセンスである。用語「コード化領域」は、アミノ酸残基に翻訳するコドンを含むヌクレオチド配列の領域を指す。もう一つの実施態様では、アンチセンス核酸分子は、NOVXタンパク質をコードするヌクレオチド配列のコード化鎖の「非コード化領域」に対するアンチセンスである。用語「非コード化領域」は、アミノ酸に翻訳しないコード化領域に隣接する5'配列および3'配列を指す(即ち、5'非翻訳領域および3'非翻訳領域とも呼ぶ)。
【0079】
本明細書に開示するNOVXタンパク質をコードするコード化鎖の配列を与えると、本発明のアンチセンス核酸をWatsonとCrickまたはHoogsteenの塩基対の規則にしたがってデザインし得る。アンチセンス核酸分子は、NOVXのmRNAの全コード化領域と相補的であり得るが、さらに好ましくは、NOVXのmRNAのコード化または非コード化領域の一部のみに対するアンチセンスであるオリゴヌクレオチドである。例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、NOVXのmRNAの翻訳開始部位を囲む領域に相補的であり得る。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、例えば、長さ約5、10、15、20、25、30、35、40、45または50ヌクレオチドであり得る。本発明のアンチセンス核酸を、当分野において公知の手順を用いる化学合成または酵素ライゲーション反応を用いて構築し得る。例えば、アンチセンス核酸(例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチド)は、天然に存在するヌクレオチドまたは分子の生物学的安定性を増加またはアンチセンス核酸とセンス核酸の間で形成する二本鎖の物理的安定性を増加するようデザインした様々に修飾したヌクレオチドを用いて、化学合成し得る(例えば、ホスホロチオエート誘導体およびアクリジンで置換したヌクレオチドを使用しうる)。
【0080】
アンチセンス核酸を作成に使用し得る修飾ヌクレオチドの例として以下のものを挙げる:5−フルオロウラシル、5−ブロモウラシル、5−クロロウラシル、5−ヨードウラシル、ヒポキサンチン、キサンチン、4−アセチルシトシン、5−(カルボキシヒドロキシメチル)ウラシル、5−カルボキシメチルアミノメチル−2−チオウリジン、5−カルボキシメチルアミノメチルウラシル、ジヒドロウラシル、ベータ−D−ガラクトシルクエノシン、イノシン、N6−イソペンテニルアデニン、1−メチルグアニン、1−メチルイノシン、2,2−ジメチルグアニン、2−メチルアデニン、2−メチルグアニン、3−メチルシトシン、5−メチルシトシン、N6−アデニン、7−メチルグアニン、5−メチルアミノメチルウラシル、5−メトキシアミノメチル−2−チオウラシル、ベータ−D−マンノシルクエオシン、5'−メトキシカルボキシメチルウラシル、5−メトキシウラシル、2−メチルチオ−N6−イソペンテニルアデニン、ウラシル−5−オキシ酢酸(v)、ワイブトキソシン、プソイドウラシル、クエオシン、2−チオシトシン、5−メチル−2−チオウラシル、2−チオウラシル、4−チオウラシル、5−メチルウラシル、ウラシル−5−オキシ酢酸メチルエステル、ウラシル−5−オキシ酢酸(v)、5−メチル−2−チオウラシル、3−(3−アミノ−3−N−2−カルボキシプロピル)ウラシル、(acp3)w、および2、6−ジアミノプリン。これに代えて、アンチセンス核酸を、核酸がアンチセンスの配向(即ち、挿入した核酸から転写したRNAが、興味ある標的核酸に対するアンチセンスの配向であり、以下の小節でさらに説明する)においてサブクローニングする発現ベクターを使用して生物学的に生産し得る。
【0081】
本発明のアンチセンス核酸分子を、それらが一つのNOVXタンパク質をコードする細胞性mRNAおよび/またはゲノムDNAとハイブリダイズまたは結合し、それにより(例えば、転写および/または翻訳を阻害することにより)タンパク質発現を阻害するように典型的に対象に投与するか、または組織で作成する。ハイブリダイゼーションは、安定な二本鎖を形成する従来のヌクレオチドの相補性によるものでもあり得る。または、例えば、DNA二本鎖に結合するアンチセンス核酸の場合には、二本鎖の大溝での特異的相互作用を介するものであり得る。本発明のアンチセンス核酸分子の投与経路の例として、組織部位への直接の注射を挙げる。これに代えて、アンチセンス核酸分子を、選択した細胞標的へ修飾しそこで全身性に投与し得る。例えば、全身性投与のために、アンチセンス分子を、選択した細胞表面上に発現する受容体または抗原に特異的に結合するように(例えば、ペプチドにアンチセンス核酸分子を連結させることまたは細胞表面受容体または抗原に結合する抗体により)修飾し得る。アンチセンス核酸分子をまた、本明細書に説明するベクターを用いて細胞に送達し得る。十分な核酸分子を送達するために、アンチセンス核酸分子を強力なpolIIプロモーターまたはpolIIIプロモーターの調節下に置くベクター構造が好ましい。
【0082】
なおもう一つの実施態様では、本発明のアンチセンス核酸分子は、α−アノマー核酸分子である。α−アノマー核酸分子は、相補的RNAと特異的二本鎖ハイブリッドを形成し、これは通常のβユニットとは反対で鎖が互いに並行に走行する。例えば、Gaultier, et al., 1987. Nucl. Acids Res. 15: 6625-6641を参照されたい。アンチセンス核酸分子はまた、2'−o−メチルリボヌクレオチド(例えば、Inoue, et al. 1987. Nucl. Acids Res. 15: 6131-6148を参照)またはキメラRNA−DNA類似体(例えば、Inoue, et al., 1987. FEBS Lett. 215: 327-330を参照)を含み得る。
【0083】
リボゾームおよびPNA部分
核酸の修飾は、非限定的な例として、修飾した塩基、および糖リン酸主鎖を修飾または誘導した核酸を挙げる。これらの修飾を少なくとも部分的に行い、例えば対象への治療応用において核酸へ結合するアンチセンスとして使用し得るように修飾した核酸の化学的安定性を増強する。
【0084】
一つの実施態様では、本発明のアンチセンス核酸はリボゾームである。リボゾームは、それらが相補的領域を有するmRNAのような一本鎖核酸を切断する能力のあるリボヌクレアーゼ活性を有する触媒活性RNA分子である。従って、リボゾーム(例えば、Haselhoff and Gerlach 1988. Nature 334: 585-591に記載されているようなハンマーヘッドリボゾーム)を使用して、NOVXのmRNA転写物を触媒的に切断し、それによりNOVXのmRNAの翻訳を阻害し得る。NOVXをコードする核酸に対する特異性を有するリボゾームは、本明細書に開示する一つのNOVXcDNAのヌクレオチド配列(即ち、配列番号2n−1(nは1〜86の整数である))に基づいてデザインし得る。例えば、その中で活性部位のヌクレオチド配列がNOVXをコードするmRNA中で切断し得るヌクレオチド配列に相補的であるテトラヒメナL−19IVS RNAの誘導体を構築し得る。例えば、Cech, et al.の米国特許第4,987,071号およびCech, et al.の米国特許第5,116,742号を参照されたい。NOVXmRNAをまた、RNA分子のプールから特異的リボヌクレアーゼ活性を有する触媒RNAを選択するのに使用し得る。例えば、Bartel et al., (1993) Science 261:1411-1418を参照されたい。
【0085】
これに代えて、NOVX遺伝子発現は、NOVX核酸の調節領域(例えば、NOVXプロモーターおよび/またはエンハンサー)に相補的なヌクレオチド配列を標的とすることで阻害し、標的細胞中のNOVX遺伝子の転写を阻止する三重鎖構造を形成し得る。例えば、Helene, 1991. Anticancer Drug Des. 6: 569-84; Helene, et al. 1992. Ann. N.Y. Acad. Sci. 660: 27-36; Maher, 1992. Bioassays 14: 807-15を参照されたい。
【0086】
種々の実施態様において、NOVX核酸を塩基部分、糖部分、またはリン酸骨格部分において修飾し、例えば、分子の安定性、ハイブリダイゼーションまたは溶解度を改善し得る。例えば、核酸のデオキシリボースリン酸骨格を修飾して、ペプチド核酸を生成し得る。例えば、Hyrup, et al., 1996. Bioorg Med Chem 4: 5-23を参照されたい。本明細書において使用する用語「ペプチド核酸」または「PNA」は、デオキシリボースリン酸骨格を擬似ペプチド骨格で置換し、4個の核酸塩基のみを保持する核酸模倣体(例えばDNA模倣体)を指す。PNAの中性骨格は、低イオン強度の条件下でDNAおよびRNAへの特異的ハイブリダイゼーションを可能にすると示す。PNAオリゴマーの合成を、Hyrup, et al., 1996. supra; Perry-O'Keefe, et al., 1996. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93: 14670-14675に記載されているように、標準固相ペプチド合成プロトコールを用いて実施し得る。
【0087】
NOVXのPNAを治療的応用および診断的応用に使用し得る。例えば、PNAを、例えば転写または翻訳停止を誘導することまたは複製を阻害することにより、遺伝子発現の配列特異的調整のためのアンチセンスまたは抗原薬剤として使用し得る。NOVXのPNAはまた、例えば、遺伝子中の単塩基対変異の分析(例えば、PCR固定を指示するPNA;他の酵素、例えば、Sヌクレアーゼ、との組合せで使用し得る人工的制限酵素として(Hyrup, et al., 1996.supraを参照);またはDNA配列およびハイブリダイゼーションのプローブまたはプライマーとして(Hyrup, et al., 1996, supra; Perry-O'Keefe, et al., 1996. supraを参照))にも使用し得る。
【0088】
もう一つの実施態様では、NOVXのPNAを修飾して、例えば、PNAに親油性なまたは他の補助的な基をPNAに結合することにより、PNA−DNAキメラの生成により、またはリポゾームまたは当分野において公知の他の薬剤送達技術の使用によりそれらの安定性または細胞への取り込みを増強し得る。例えば、PNAとDNAの有益な性質を結合し得るNOVXのPNA−DNAキメラを生成し得る。かかるキメラは、DNA認識酵素(例えば、RNase HおよびDNAポリメラーゼ)がDNA部分と相互作用し、一方でPNA部分が結合高親和性および結合高特異性を提供することを可能にする。PNA−DNAキメラは、塩基結合、核酸塩基間の結合数および配向について選択した適当な長さのリンカーを使用して結合し得る(Hyrup, et al., 1996. supraを参照)。PNA−DNAキメラの合成を、Hyrup, et al., 1996. supra and Finn, et al., 1996. Nucl Acids Res 24: 3357-3363に記載のように実施し得る。例えば、DNA鎖を、標準ホスホラミダイトカップリング化学反応を使用して固相支持体上で合成し得る。そして修飾したヌクレオシド類似体、例えば、5'-(4-メトキシトリチル)アミノ-5'-デオキシチミジンホスホラミダイトをPNAとDNAの5'末端間で使用し得る。例えば、Mag, et al., 1989. Nucl Acid Res 17: 5973-5988を参照されたい。次いで、PNAモノマーを段階的にカップリングし、5'PNAセグメントおよび3'DNAセグメントを有するキメラ分子を生成する。例えば、Finn, et al., 1996. supraを参照されたい。これに代えて、キメラ分子を5'DNAセグメントおよび3'PNAセグメントで合成することもできる。例えば、Petersen, et al., 1975. Bioorg. Med. Chem. Lett. 5: 1119-11124を参照されたい。
【0089】
他の実施態様では、オリゴヌクレオチドは、ペプチドのような添付群(例えば、インビボにおいて宿主細胞を標的とするため)、または細胞膜(例えば、Letsinger, et al., 1989. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 86: 6553-6556; Lemaitre, et al., 1987. Proc. Natl. Acad. Sci. 84: 648-652; PCT公開番号WO88/09810を参照)または血液脳関門(例えば、PCT公開番号WO89/10134を参照)を横切る輸送を促進する薬剤を含み得る。加えて、オリゴヌクレオチドを、ハイブリダイゼーション誘発性切断剤(例えば、Krol, et al., 1988. BioTechniques 6:958-976を参照)または挿入剤(例えば、Zon, 1988. Pharm. Res. 5: 539-549を参照)で修飾し得る。この目的のために、オリゴヌクレオチドを、例えば、ペプチド、ハイブリダイゼーション誘発性架橋剤、輸送剤、ハイブリダイゼーション誘発性切断剤等に複合し得る。
【0090】
NOVXポリペプチド
本発明に従うポリペプチドは、配列が配列番号2n(nは1〜86の整数である)において提供するNOVXポリペプチドのアミノ酸配列を含有するポリペプチドを含む。本発明はまた、その任意の残基が、配列番号2n(nは1〜86の整数である)に示す対応する残基から変換し得る一方で、そのNOVX活性および生理機能を保持するタンパク質、またはそれらの機能的フラグメントを依然コードする変異タンパク質または変種タンパク質を含む。
【0091】
一般に、NOVX様機能を保持する一つのNOVX変異体は、配列中の特定部位の残基を他のアミノ酸で置換する任意の変異体を含み、親タンパク質の2個の残基間にもう一残基または複数残基を挿入する可能性ならびに親配列から1個またはそれ以上の残基を欠失する可能性をさらに含む。任意のアミノ酸の置換、挿入または欠失を本発明に包含する。好ましい状況では、置換は上で定義した保存的置換である。
【0092】
本発明の一つの態様は、単離NOVXタンパク質およびそれらの生物活性部分、またはそれらの誘導体、フラグメント、類似体、または相同体に関する。また、抗NOVX抗体産生用の免疫源としての使用に適当なポリペプチドフラグメントも提供し得る。一つの実施態様では、細胞または組織供給源から標準タンパク質精製技術を使用する適当な精製スキームにより天然のNOVXタンパク質を単離し得る。もう一つの実施態様では、NOVXタンパク質を、組換えDNA技術により生産する。組換え発現に代えて、一つのNOVXタンパク質またはポリペプチドを、標準ペプチド合成技術を使用して化学的に合成し得る。
【0093】
「単離」または「精製」ポリペプチドまたはタンパク質またはそれらの生物活性部分は、NOVXタンパク質の由来する細胞供給源または組織供給源の細胞性物質または他の混入タンパク質を実質的に含まず、または化学的に合成したと際化学的前駆体または他の化学物質を実質的に含まない。「細胞性物質が実質的に含まれていない」という用語は、タンパク質を単離または組換え的に生産した元の細胞の細胞成分からタンパク質を分離したNOVXタンパク質の標本を含む。一つの実施態様では、「細胞原料が実質的に含まれていない」という用語は、約30%(乾燥重量比)未満の非NOVXタンパク質(ここでは「混入タンパク質」とも言う)、さらに好ましくは約20%未満の非NOVXタンパク質、なおさらに好ましくは約10%未満の非NOVXタンパク質、そして最も好ましくは約5%未満の非NOVXタンパク質を有するNOVXタンパク質の標本を含む。NOVXタンパク質またはそれらの生物活性部分を組換え的に生産する際には、それはまた、好ましくは培地を実質的に含まず、即ち、培地はNOVXタンパク質標本の容積の約20%未満、さらに好ましくは約10%未満、そして最も好ましくは5%未満を表す。
【0094】
「化学的前駆体または他の化学物質を実質的に含まない」という用語は、NOVXタンパク質の標本を含み、ここでタンパク質を、タンパク質の合成に関与する化学的前駆体または他の化学物質から分離する。一つの実施態様では、「化学的前駆体または他の化学物質を実質的に含まない」という用語は、約30%未満(乾燥重量比)の化学的前駆体または非NOVX化学物質、さらに好ましくは約20%未満の化学的前駆体または非NOVX化学物質、なおさらに好ましくは約10%未満の化学的前駆体または非NOVX化学物質、および最も好ましくは約5%未満の化学的前駆体または非NOVX化学物質を有するNOVXタンパク質の標本を含む。
【0095】
NOVXタンパク質の生物学的に活性な部分は、全長NOVXタンパク質より少ないアミノ酸を含有しNOVXタンパク質の少なくとも一つの活性を示すNOVXタンパク質のアミノ酸配列(例えば、配列番号2n(ここで、nは1〜86の整数である)に十分相同なアミノ酸配列またはNOVXタンパク質のアミノ酸配列に示されるアミノ酸配列)に由来するアミノ酸配列を含むペプチドを含む。典型的に、生物学的に活性な部分は、NOVXタンパク質の少なくとも一つの活性を有するドメインまたはモチーフを含む。一つのNOVXタンパク質の生物学的に活性な部分は、例えば10、25、50、100またはそれ以上のアミノ酸残基の長さのポリペプチドであり得る。
さらに、タンパク質の他の領域が欠失した他の生物学的に活性な部分を、組換え技術で調製しそして天然のNOVXタンパク質の機能活性の一つまたはそれ以上について評価し得る。
【0096】
一つの実施態様では、NOVXタンパク質は、配列番号2n(ここで、nは1〜86の整数である)に示すアミノ酸配列を有する。他の実施態様では、NOVXタンパク質は、配列番号2n(ここで、nは1〜86の整数である)に実質的に相同であり、配列番号2n(ここで、nは1〜86の整数である)のタンパク質の機能活性を保持するが、なお以下に詳述するように天然の対立遺伝子の変異体または変異に因りアミノ酸配列を異にする。従って、もう一つの実施態様では、NOVXタンパク質は、配列番号2n(ここで、nは1〜86の整数である)のアミノ酸配列と少なくとも約45%相同なアミノ酸配列を含み、配列番号2n(ここで、nは1〜86の整数である)のNOVXタンパク質の機能活性を保持するタンパク質である。
【0097】
2個またはそれ以上の配列間のホモロジーを測定すること
2個のアミノ酸配列または2個の核酸のホモロジーの割合を測定するために、配列を至適な比較目的でアラインメント(例えば、ギャップを、2番目のアミノ酸または核酸配列と至適なアラインメントになるように第1のアミノ酸配列または核酸配列の中に入れ得る)。対応するアミノ酸部位または核酸部位におけるアミノ酸残基またはヌクレオチドを次いで比較する。第1の配列の部位を、第2の配列の対応する部位と同じアミノ酸残基またはヌクレオチドにより占めると、両分子はその部位において相同である(即ち、本明細書において使用するように、アミノ酸または核酸の「相同性」はアミノ酸または核酸の「同一性」と同等である)。
【0098】
核酸配列の相同性を、2個の配列間の同一性の程度として測定し得る。相同性は、GCGプログラムパッケージに提供されるGAPソフトウエアのような、当分野において公知のコンピュータープログラムを使用して測定し得る。Needleman and Wunsch, 1970. J Mol Biol 48: 443-453を参照されたい。以下のセッティング:GAP生成ペナルティー5.0またはGAP伸長ペナルティー0.3で、GCG GAPソフトウエアを使用して、上述の類似核酸配列のコード化領域は、配列番号2n−1(ここで、nは1〜86の整数である)に示すDNA配列のCDS(コード化)部分と好ましくは少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、または99%の同一性の程度を示す。
【0099】
用語「配列同一性」は、2個のポリヌクレオチドまたはポリペプチドの配列が比較の特定領域に亘って残基毎に同一である程度を指す。用語「配列同一性の百分率」を、比較の領域に亘って至適にアラインメントした2個の配列を比較し、一致部位の数を求め同一の核酸塩基(例えば、核酸の場合には、A、T、C、G、U、またはI)が両方の配列中に存在する部位数を測定して、一致部位の数を比較領域の部位の総数(即ち、ウインドウサイズ)で除し、商を100倍して、配列同一性の百分率を得ることにより計算しうる。本明細書において使用する用語「実質的同一性」は、ポリヌクレオチド配列の特性を意味する。ここでポリヌクレオチドは、比較領域に亘って標準配列と比較して少なくとも80%の配列同一性、好ましくは少なくとも85%の配列同一性、およびしばしば90〜95%の配列同一性、さらに通常には少なくとも99%の配列同一性を有する配列を含む。
【0100】
キメラタンパク質または融合タンパク質
本発明はまた、NOVXキメラタンパク質または融合タンパク質を提供する。本明細書において使用するように、一つのNOVX「キメラタンパク質」または「融合タンパク質」は、非NOVXポリペプチドに機能し得るように結合した一つのNOVXポリペプチドを含む。「NOVXポリペプチド」は、配列番号2n(ここで、nは1〜86の整数である)の一つのNOVXタンパク質に対応するアミノ酸配列を有するポリペプチドを指す一方で、「非NOVXポリペプチド」は、NOVXタンパク質と実質的に相同でないタンパク質に対応するアミノ酸配列を有するポリペプチド、例えば、NOVXタンパク質と異なり同一または異なる生物由来であるタンパク質を指す。一つのNOVX融合タンパク質内では、NOVXポリペプチドは一つのNOVXタンパク質の全部または一部に対応し得る。一つの実施態様では、一つのNOVX融合タンパク質は一つのNOVXタンパク質の少なくとも一つの生物学的に活性な部分を含む。もう一つの実施態様では、一つのNOVX融合タンパク質は、一つのNOVXタンパク質の少なくとも二つの生物学的に活性な部分を含む。なおもう一つの実施態様では、一つのNOVX融合タンパク質は、一つのNOVXタンパク質の少なくとも三つの生物学的に活性な部分を含む。融合タンパク質内では、用語「機能し得るように結合した」は、NOVXポリペプチドおよび非NOVXポリペプチドがお互いにインフレームで融合していることを示すものとする。非NOVXポリペプチドを、NOVXポリペプチドのN末端またはC末端に融合し得る。
【0101】
一つの実施態様では、融合タンパク質は、GST−NOVX融合タンパク質である。ここでNOVX配列がGST(グルタチオンS転移酵素)のC末端に融合する。そのような融合タンパク質は、組換えNOVXポリペプチドの精製を容易にし得る。
【0102】
もう一つの実施態様では、融合タンパク質は、そのN末端に異種のシグナル配列を含有する一つのNOVXタンパク質である。特定の宿主細胞(例えば、哺乳動物の宿主細胞)において、NOVXの発現および/または分泌を異種シグナル配列の使用を介して増強し得る。
【0103】
なおもう一つの実施態様では、融合タンパク質は、NOVX−免疫グロブリン融合タンパク質である。ここでNOVX配列は、免疫グロブリンタンパク質ファミリーのメンバー由来の配列と融合している。本発明のNOVX−免疫グロブリン融合タンパク質を、医薬組成物中に組み入れ、対象に投与し、細胞上でのNOVXリガンドと一つのNOVXタンパク質との相互作用を阻害し、それによりインビボでのNOVX仲介性の情報伝達を抑制し得る。NOVX−免疫グロブリン融合タンパク質を使用して、一つのNOVXと同種のリガンドの生物学的利用性に影響を及ぼし得る。NOVXリガンド/NOVX相互作用の阻害は、増殖および分化障害の処置ならびに細胞生存を調整(例えば増強または阻害)のために治療上有用であり得る。さらに、本発明のNOVX−免疫グロブリン融合タンパク質を使用して、対象中で抗NOVX抗体を生産し、NOVXリガンドを精製し、そしてスクリーニングアッセイにおいて、NOVXの一つのNOVXリガンドとの相互作用を阻害する分子を同定し得る。
【0104】
本発明のNOVXキメラタンパク質または融合タンパク質を、標準組換えDNA技術により生産し得る。例えば、異なるポリペプチド配列をコードするDNAフラグメントを、例えば、連結のための平滑末端化または互い違い末端を用いること、適切な末端を提供するための制限酵素による切断、適切に粘着末端の充填、望ましくない結合を防止するためのアルカリホスファターゼ処理、および酵素的結合などの従来の方法にしたがってインフレームで一緒に連結する。もう一つの実施態様では、融合遺伝子を、自動DNA合成機を含む従来の技術により合成し得る。これに代えて、遺伝子フラグメントのPCR増幅を、2個の連続する遺伝子フラグメント間で相補的なオーバーハングを生じるアンカープライマーを用いて行い、それらを引き続いてアニールし、再増幅して、キメラ遺伝子配列を生成し得る(例えば、Ausubel, et al. (eds.) CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY, John Wiley & Sons, 1992を参照)。さらに、融合部分を既にコードする多くの発現ベクター(例えば、GSTポリペプチド)が市販されている。NOVXをコードする核酸を、融合部分がNOVXタンパク質にインフレームで結合するように、そのような発現ベクターの中にクローン化することができる。
【0105】
NOVXアゴニストおよびアンタゴニスト
本発明はまた、NOVXアゴニスト(即ち、ミメティクス)またはNOVXアンタゴニストのいずれかとして機能するNOVXタンパク質の変異体を含む。NOVXタンパク質の変異体は、突然変異(例えば、NOVXタンパク質の離散的変異または切断)により生成し得る。NOVXタンパク質のアゴニストは、天然に存在する形のNOVXタンパク質と実質的に同一な生物学的諸活性またはそのサブセットを保持する。NOVXタンパク質のアゴニストは、例えば、NOVXタンパク質を含む、細胞の情報伝達カスケードの下流または上流メンバーに拮抗的に結合することにより、天然に存在する形のNOVXタンパク質の一つまたはそれ以上の活性を阻害し得る。従って、特異的な生物学的作用を、限定された機能を有する変異体での処置により発揮することができる。一つの実施態様では、天然に存在する形のタンパク質の生物学的活性のサブセットを有する変異体による対象の処置は、天然に存在する形のNOVXタンパク質による処置と比べて対象における副作用がより少ない。
【0106】
NOVXアゴニスト(即ちミメティック)またはNOVXアンタゴニストのどちらかとして機能するNOVXタンパク質の変異体は、NOVXタンパク質の変異体(例えば切断変異体)の組換えライブラリーをNOVXタンパク質アゴニストまたはアンタゴニスト活性についてスクリーニングすることにより同定し得る。一つの実施態様では、NOVX変異体の変化に富むライブラリーを、核酸レベルでの組換え変異誘発によって生成し、そして変化に富む遺伝子ライブラリーによりコードする。NOVX変異体の変化に富むライブラリーは、例えば、潜在的NOVX配列の縮重したセットが個別のポリペプチドとして発現可能であるように、合成オリゴヌクレオチドの混合物を遺伝子配列に酵素的に連結することにより、またはこれに代えて、その中にNOVX配列のセットを含有するさらに大きい融合タンパク質(例えば、ファージディスプレー用に)のセットとして、生成し得る。縮重したオリゴヌクレオチド配列から潜在的NOVX変異体のライブラリーを使用して生成し得る種々の方法がある。縮重遺伝子配列の化学合成を自動DNA合成機により行い、次いで、合成遺伝子を適切な発現ベクター内に連結し得る。遺伝子の縮重セットの使用は、潜在的NOVX配列の所望のセットをコードする配列の全ての、一つの混合物の提供を可能にする。縮重オリゴヌクレオチドを合成する方法は当分野内において周知である。例えば、Narang, 1983. Tetrahedron 39: 3; Itakura, et al., 1984. Annu. Rev. Biochem. 53: 323; Itakura, et al., 1984. Science 198: 1056; Ike, et al., 1983. Nucl. Acids Res. 11: 477を参照されたい。
【0107】
ポリペプチドライブラリー
加えて、NOVXタンパク質コード化配列のフラグメントライブラリーを用いて、NOVXタンパク質の変異体のスクリーニングおよびそれに続く選択のためにNOVXフラグメントの変化に富む集団を生成し得る。一つの実施態様では、コード化配列フラグメントのライブラリーを、一つのNOVXコード化配列の二本鎖PCR断片を、ニッキングが分子あたり約1回生じる条件でヌクレアーゼ処置し、二本鎖DNAを変性させ、DNAを異なるニッキング産物由来のセンス/アンチセンス対を含み得る二本鎖DNAに再生し、Sヌクレアーゼで再生成した二本鎖から単鎖部分を除去し、そして得られたフラグメントライブラリーを発現ベクターに連結することにより、生成し得る。この方法によって、NOVXタンパク質の種々のサイズのN末端または内部フラグメントをコードする発現ライブラリーを誘導し得る。
【0108】
点変異または切断により作成した組換えライブラリーの遺伝子産物をスクリーニングする、および選択した性質を有する遺伝子産物のためにcDNAライブラリーをスクリーニングする種々の技術は、当分野において公知である。かかる技術は、NOVXタンパク質の組換え変異により生成した遺伝子ライブラリーの迅速なスクリーニングに適用可能である。大きな遺伝子ライブラリーをスクリーニングするハイスループット分析に適用可能な最も広く使用する技術は、遺伝子ライブラリーを複製可能な発現ベクターにクローニングし、得られたベクターライブラリーで適切な細胞を形質転換すること、そして、所望の活性の検出がその生産物を検出する遺伝子をコードするベクターの単離を容易する条件で、組換え遺伝子を発現することを典型的に含む。ライブラリー中の機能的変異の頻度を増大する新しい技術である繰り返しアンサンブル変異誘発(REM)をスクリーニングアッセイと組み合わせて使用して、NOVX変異体を同定し得る。例えば、Arkin and Yourvan, 1992. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89: 7811-7815; Delgrave, et al., 1993. Protein Engineering 6:327-331を参照されたい。
【0109】
NOVX抗体
本明細書において使用する用語「抗体」は、免疫グロブリン分子および免疫グロブリン(Ig)分子の免疫学的に活性な部分、即ち、抗原に特異的に結合する(と免疫学的に反応する)抗原結合部位を含有する分子を指す。かかる抗体としては、ポリクローナル、モノクローナル、キメラ、単鎖、Fab、Fab ' およびF( ab )2フラグメントならびにFab発現ライブラリーが挙げるが、これらに限定しない。一般に、ヒトから得る抗体分子は、IgG、IgM、IgA、IgEおよびIgDのクラスのいずれかに関し、これらは分子中に存在するH鎖の性質によりお互いに異なる。特定のクラスは、IgG1、IgG2およびその他のような、サブクラスを同様に有する。さらに、ヒトにおいて、L鎖は、k鎖またはラムダλ鎖であり得る。本明細書における抗体への参照は、ヒト抗体種の全てのそのようなクラス、サブクラスおよびタイプへの参照を含む。
【0110】
抗原として使用することを意図した本発明の単離タンパク質、またはその部分またはフラグメントを免疫源として使用しポリクローナルおよびモノクローナル抗体調製の標準的技術を使用し、抗原に免疫特異的に結合する抗体を生成し得る。全長のタンパク質を使用し得るが、またはこれに代えて、本発明は、免疫源として使用するための抗原の抗原性ペプチドフラグメントを提供する。抗原性ペプチドフラグメントは、配列番号2n(ここで、nは1〜86の整数である)に示すアミノ酸配列のような全長タンパク質のアミノ酸配列の少なくとも6個のアミノ酸残基を含み、そしてペプチドに対して育成した抗体が、エピトープを含有する全長タンパク質または任意のフラグメントと特異的な免疫複合体を形成するようそのエピトープを包含する。好ましくは、抗原性ペプチドは、少なくとも10個のアミノ酸残基、または少なくとも15個のアミノ酸残基、または少なくとも20個のアミノ酸残基、または少なくとも30個のアミノ酸残基を含む。抗原性ペプチドにより包含する好ましいエピトープは、表面に局在するタンパク質領域であり;これらは通常親水性領域である。
【0111】
本発明の特定の実施態様において、抗原性ペプチドにより包含される少なくとも一つのエピトープは、タンパク質の表面に局在するNOVX領域、例えば、親水性領域である。ヒトNOVXタンパク質配列の疎水性分析は、NOVXポリペプチドのどの領域が特に親水性であり、したがって抗体生産を目標とするために有用な表面残基をコードする可能性が高いかを示す。抗体生産を目標とするための手段として、親水性および疎水性領域を示すハイドロパシープロットを、例えば、どちらもフーリエ変換を用いるかまたは用いないで、Kyte DoolittleまたはHopp Woods方法を含む当分野において周知の任意の方法で生成し得る。例えば、Hopp and Woods, 1981, Proc. Nat. Acad. Sci. USA 78: 3824-3828; Kyte and Doolittle 1982, J. Mol. Biol. 157: 105-142(いずれも全体的な出典明示により本明細書の一部とする)を参照されたい。抗原性タンパク質またはその誘導体、フラグメント、類似体または相同体内の一つまたはそれ以上のドメインに特異的である、抗体はまた、本明細書において提供する。
【0112】
本発明のタンパク質、またはその誘導体、フラグメント、類似体、相同体、またはオーソログを、これらのタンパク質成分に免疫特異的に結合する抗体の生成において免疫源として利用することができる。
【0113】
当分野内において公知の種々の方法を、本発明のタンパク質、またはその誘導体、フラグメント、類似体、相同体、またはオーソログ、に対するポリクローナルまたはモノクローナル抗体の生産に使用し得る(例えば、Antibodies: A Laboratory Manual, Harlow E, and Lane D, 1988, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NYを出典明示により本明細書の一部とする)を参照されたい。これらの抗体の幾つかについて以下に考察する。
【0114】
ポリクローナル抗体
ポリクローナル抗体の生産には、種々の適当な宿主動物(例えばウサギ、ヤギ、マウス、または他の哺乳動物)を、天然タンパク質、その合成変異体、または前述の誘導体を1回またはそれ以上注射して免疫を行い得る。適切な免疫原性製剤としては、例えば、天然に存在する免疫原性タンパク質、免疫原性タンパク質を代表する化学的に合成したポリペプチド、または組換え的に発現した免疫原性タンパク質を挙げ得る。さらに、タンパク質を、免疫する哺乳動物において免疫原性であることが知られている第2のタンパク質と複合体を形成してもよい。かかる免疫原性タンパク質の例としては、キーホールリンペットヘモシニアン、血清アルブミン、ウシサイログロブリンおよび大豆トリプシン阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。製剤はさらにアジュバントを含有し得る。免疫応答を増大するために使用する種々のアジュバントとしては、フロイントの(完全および不完全)アジュバント、鉱物ゲル(例えば水酸化アルミニウム)、界面活性剤(例えばリゾレシチン、プルロニックポリオール、ポリアニオン、ペプチド、オイルエマルジョン、ジニトロフェノール等)、カルメット-ゲラン杆菌およびコリネバクテリウム-パルヴムのようなヒトに使用可能なアジュバント、または類似の免疫促進剤が挙げられるが、これらに限定されない。使用し得るアジュバントのさらに別な例としては、MPL−TDMアジュバント(モノホスホリルリピドA、合成ジコリノミコール酸トレハロース)を挙げ得る。
【0115】
免疫原性タンパク質に対するポリクローナル抗体を、哺乳動物から(例えば、血液から)単離して、免疫血清中の主としてIgG画分を提供するプロテインAまたはプロテインGを用いるアフィニティークロマトグラフィーのような、公知の技術を用いてさらに精製し得る。引き続いて、またはこれに代えて、求める免疫グロブリンの標的である特異的抗原、またはそのエピトープ、をカラム上に固相化して、イムノアフィニティークロマトグラフィーにより免疫特異的抗体を精製し得る。免疫グロブリンの精製を、例えば、D. Wilkinson (The Scientist, published by The Scientist, Inc., Philadelphia PA, Vol. 14, No. 8 (April 17, 2000), pp. 25-28)により考察する。
【0116】
モノクローナル抗体
本明細書において使用する用語「モノクローナル抗体」(MAb)または「モノクローナル抗体組成物」は、特徴的なL鎖遺伝子産物および特徴的なH鎖遺伝子産物より成る抗体分子の1分子種のみを含有する抗体分子の集団を指す。特に、モノクローナル抗体の相補性決定領域(CDR)は、集団の全ての分子において同一である。従って、MAbは、それに対する特徴的な結合活性を特徴とする抗原の特定のエピトープと免疫反応する能力がある抗原結合部位を含有する。
【0117】
モノクローナル抗体を、Kohler and Milstein, Nature, 256:495 (1975)により記載するような、ハイブリドーマ方法を用いて調製し得る。ハイブリドーマ方法では、マウス、ハムスター、または他の適切な宿主動物を典型的に免疫化剤で免疫することにより、免疫化剤に特異的に結合する抗体を生産するかまたは生産する能力のあるリンパ球を誘発する。これに代えて、リンパ球をインビトロで免疫することができる。
【0118】
免疫化剤としては典型的に、タンパク質抗原、それらのフラグメントまたはその融合タンパク質が挙げられる。一般的に、ヒト由来の細胞を所望するならば、末梢血リンパ球を使用し、またはヒト以外の哺乳動物源を所望するならば、脾臓細胞またはリンパ節細胞を使用するかのいずれかである。次いで、リンパ球を、ポリエチレングリコールのような適当な融合剤を用いて不死化細胞株と融合し、ハイブリドーマ細胞を生成する(Goding, Monoclonal Antibodies: Principles and Practice, Academic Press, (1986) pp. 59-103)。不死化細胞株は通常、形質転換した哺乳動物細胞、特にげっ歯類、ウシまたはヒト由来の骨髄腫細胞である。通常、ラットまたはマウスの骨髄腫細胞株を使用し得る。ハイブリドーマ細胞を、融合していない不死化細胞の増殖または生存を阻害する一つまたはそれ以上の物質を好ましくは含有する適切な培地中で培養し得る。例えば、親細胞が、酵素ヒポキサンチン・グアニン・ホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRTまたはHPRT)を欠くならば、ハイブリドーマ用の培地は典型的に、その物質がHGPRT欠失細胞の増殖を阻止する、ヒポキサンチン、アミノプテリンおよびチミジンを含む(“HAT培地”)。
【0119】
好ましい不死化細胞株は、効率的に融合し、選択した抗体生産細胞による抗体の高レベル発現を支持し、そしてHAT培地のような培地に感受性のあるものである。さらに好ましい不死化細胞株は、例えば、Salk Institute Cell Distribution Center, San Diego, Californiaおよびthe American Type Culture Collection, Manassas, Virginiaから入手し得るマウス骨髄腫細胞株である。ヒト骨髄腫およびマウス−ヒトヘテロ骨髄腫細胞株はまた、ヒトモノクローナル抗体の生産用に記載する(Kozbor, J. Immunol., 133:3001 (1984); Brodeur et al., Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications, Marcel Dekker, Inc., New York, (1987) pp. 51-63)。
【0120】
ハイブリドーマが培養する培地を次いで、抗原に対するモノクローナル抗体の存在についてアッセイし得る。好ましくは、ハイブリドーマ細胞によって生産したモノクローナル抗体の結合特異性を、免疫沈降によりまたはラジオイムノアッセイ(RIA)または酵素結合免疫吸着検査法(ELISA)のような、インビトロ結合アッセイによって測定する。そのような技術またはアッセイは当分野において公知である。モノクローナル抗体の結合親和性を、例えば、Munson and Pollard, Anal. Biochem., 107:220 (1980)のScatchard分析により測定し得る。標的抗原に対して高度の特異性および高い結合親和性を有する抗体を同定することは、モノクローナル抗体の治療的応用において特に重要な目的である。
【0121】
所望のハイブリドーマ細胞を同定した後、クローンを限界希釈法でサブクローン化して、標準方法で増殖し得る(Goding,1986)。この目的のための適当な培地としては、例えば、Dulbecco's Modified Eagle's Medium培地およびRPMI−1640培地を挙げ得る。これに代えて、ハイブリドーマ細胞を哺乳動物中で腹水としてインビボで増殖し得る。
【0122】
サブクローンにより分泌したモノクローナル抗体を、培地または腹水から、例えば、プロテイン−Aセファローズ、ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析、またはアフィニティークロマトグラフィーのような従来の免疫グロブリン精製手順により単離または精製し得る。
【0123】
モノクローナル抗体をまた、米国特許第4,816,567号に記載するような組換えDNA方法により作り得る。本発明のモノクローナル抗体をコードするDNAを、従来の手順を使用して(例えば、マウス抗体のH鎖およびL鎖をコードする遺伝子に特異的に結合する能力のある、オリゴヌクレオチドプローブを使用することにより)容易に単離し配列決定し得る。本発明のハイブリドーマ細胞はそのようなDNAの好ましい供給源として役立つ。一旦単離すれば、DNAを発現ベクター中に配置し、それを次いでサルのCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、またはそうしなければ免疫グロブリンタンパク質を産生しない骨髄腫細胞のような宿主細胞中に形質移入して、組換え宿主細胞中でモノクローナル抗体の合成を取得し得る。DNAをまた、例えば相同なマウスの配列の代わりにヒトのH鎖およびL鎖の通常ドメインに対するコード化配列を置換することにより(米国特許第4,816,567号; Morrison, Nature 368, 812-13 (1994))、または非免疫グロブリンペプチドに対するコード化配列の全部または一部を免疫グロブリンのコード化配列に共有結合することにより、修飾し得る。そのような非免疫グロブリンポリペプチドを、本発明の抗体の通常ドメインに対して置換することができるか、または本発明の抗体の一つの抗原結合部位の可変ドメインに対して置換して、キメラ2価抗体を創成することができる。
【0124】
ヒト化抗体
本発明のタンパク質抗原に対する抗体はさらに、ヒト化抗体またはヒト抗体を含む。これらの抗体は、投与した免疫グロブリンに対してヒトによる免疫応答を惹き起こすことなくヒトに投与するのに適している。抗体のヒト化型は、主としてヒト免疫グロブリンの配列より成って、非ヒト免疫グロブリン由来の最小限の配列を含有する、キメラ免疫グロブリン、免疫グロブリン鎖、またはそれらのフラグメント(Fv、Fab、Fab'、F(ab')または抗体の他の抗原結合サブ配列)である。ヒト化は、Winterまたは共同研究者(Jones et al., Nature, 321:522-525 (1986); Riechmann et al., Nature, 332:323-327 (1988); Verhoeyen et al., Science, 239:1534-1536 (1988))の方法にしたがって、げっ歯類のCDRまたはCDR配列をヒト抗体の対応する配列で置換することにより、実施し得る。(また、米国特許第5,225,539号を参照)場合によっては、ヒト免疫グロブリンのFvフレーム枠の残基を対応する非ヒト残基により置換し得る。ヒト化抗体はまた、レシピエント抗体またはCDRまたはフレーム枠配列にも見出さない残基を含み得る。一般に、ヒト化抗体は少なくとも一つ、また典型的には二つの可変ドメインの実質的に全てを含む。ここでCDR領域の全てまたは実質的に全てが非ヒト免疫グロブリンのCDR領域に対応し、そしてフレーム枠領域の全てまたは実質的に全てがヒト免疫グロブリンのコンセンサス配列のものである。ヒト化抗体は至適にはまた、免疫グロブリンの通常領域(Fc)、典型的にはヒト免疫グロブリンのものの少なくとも一部を含む(Jones et al., 1986; Riechmann et al., 1988; and Presta, Curr. Op. Struct. Biol., 2:593-596 (1992))。
【0125】
ヒト抗体
完全なヒト抗体は、CDRを含むL鎖およびH鎖の全配列がヒトの遺伝子より生じる、抗体分子に本質的に関する。かかる抗体は本明細書では、「ヒト抗体」または「完全なヒト抗体」と呼称する。ヒトモノクローナル抗体を、トリオーマ技術;ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kozbor, et al., 1983 Immunol Today 4: 72を参照)およびEBVハイブリドーマ技術により調製し、ヒトモノクローナル抗体を生産し得る(Cole, et al., 1985 In: MONOCLONAL ANTIBODIES AND CANCER THERAPY, Alan R. Liss, Inc., pp. 77-96を参照)。ヒト化モノクローナル抗体を、本発明の実施に利用し得て、そしてヒトハイブリドーマを用いて(Cote, et al., 1983. Proc Natl Acad Sci USA 80: 2026-2030を参照)またはヒトB細胞をインビトロでEpstein Barrウイルスにより形質転換することによって(Cole, et al., 1985 In: MONOCLONAL ANTIBODIES AND CANCER THERAPY, Alan R. Liss, Inc., pp. 77-96を参照)生産し得る。
【0126】
加えて、ヒト抗体はまた、ファージディスプレイライブラリー(Hoogenboom and Winter, J. Mol. Biol., 227:381 (1991); Marks et al., J. Mol. Biol., 222:581 (1991))を含むさらに別な技術を用いて生産し得る。同様に、ヒト抗体を、ヒト免疫グロブリンの座位をトランスジェニック動物、例えば、マウスに導入することによって作り得る。ここで内在性免疫グロブリン遺伝子を部分的にまたは完全に不活化する。チャレンジによって、遺伝子再配列、アセンブリー、および抗体レパトリ−を含む全ての面でヒトにおいて見られるのと非常に良く似たヒト抗体生産を観察する。このアプローチは、例えば、米国特許第5,545,807号; 5,545,806号; 5,569,825号; 5,625,126号; 5,633,425号; 5,661,016号、ならびに Marks et al. (Bio/Technology 10, 779-783 (1992))、Lonberg et al. (Nature 368 856-859 (1994))、Morrison ( Nature 368, 812-13 (1994))、Fishwild et al,( Nature Biotechnology 14, 845-51 (1996))、Neuberger (Nature Biotechnology 14, 826 (1996))、 Lonberg and Huszar (Intern. Rev. Immunol. 13 65-93 (1995))に記載されている。
【0127】
ヒト抗体を、抗体によるチャレンジに応答して動物の内在性抗体ではなく完全なヒト抗体を生産するように修飾したトランスジェニック非ヒト動物を用いて、付加的に生産し得る(PCT公開番号WO94/02602を参照)。非ヒト宿主中の免疫グロブリンH鎖およびL鎖をコードする内在性遺伝子を無能にし、そしてヒト免疫グロブリンのH鎖およびL鎖をコードする活性座位を宿主のゲノムの中に挿入する。ヒトの遺伝子を、例えば、必要なヒトDNAセグメントを含有する酵母の人工染色体を用いて組み入れ得る。全ての所望の修飾を提供する動物は次いで、修飾の全補体より少ない補体を含有するトランスジェニック動物を直接交配することにより子孫として得られる。そのような非ヒト動物の好ましい実施態様はマウスであり、PCT公開番号WO96/33735およびWO96/34096号に開示されているようにXenomouse[登録商標]と呼称する。この動物は、完全なヒト免疫グロブリンを分泌する、B細胞を生産する。抗体は、興味のある免疫原で免疫後、動物から、例えば、ポリクローナル抗体の標本として、直接得ることも、またはこれに代えて、モノクローナル抗体を生産するハイブリドーマのような、動物由来の不死化B細胞から得ることもできる。これに加えて、ヒトの可変領域を持つ免疫グロブリンをコードする遺伝子を回収し、発現して、抗体を直接得ることもでき、またはさらに修飾して、例えば、単鎖Fv分子のような抗体の類似体を得ることができる。
【0128】
内在性免疫グロブリンのH鎖の発現を欠失する、マウスとして例証した、非ヒト宿主を生産する方法の実施例は、米国特許第5,939,598号、に開示されている。それは、座位の再配列を阻止するためにそして再配列した免疫グロブリンH鎖の座位の転写物生成を阻止するために、胚性幹細胞中の少なくとも一つの内在性H鎖の座位からJセグメントを欠失させ、この欠失は選択マーカーをコードする遺伝子を含有するターゲティングベクターによりもたらされ、そして体細胞または胚細胞が選択マーカーをコードする遺伝子を含有するトランスジェニックマウスを胚性幹細胞から生産することを含む方法により得られる。
【0129】
ヒト抗体のような興味のある抗体を生産する方法は、米国特許第5,916,771号、に開示されている。それは、H鎖をコードするヌクレオチド配列を含有する発現ベクターを一つの培養哺乳動物宿主細胞に導入すること、L鎖をコードするヌクレオチド配列を含有する発現ベクターをさらに別な哺乳動物宿主細胞に導入すること、および2個の細胞を融合してハイブリッド細胞を生成することを含む。ハイブリッド細胞は、H鎖およびL鎖を含有する抗体を発現する。
【0130】
この手順のさらなる改良において、免疫原上の臨床的に関係のあるエピトープを同定する方法、および関係のあるエピトープに高親和性で免疫特異的に結合する抗体を選択する相関的方法が、PCT公開番号WO99/53049に開示されている。
【0131】
abフラグメントおよび単鎖抗体
本発明にしたがって、技術を、本発明の抗原タンパク質に特異的な単鎖抗体の生産に適合することができる(例えば米国特許第4,946,778号を参照)。加えて、方法を、Fab発現ライブラリーの構築に適合し(例えば、Huse, et al., 1989 Science 246: 1275-1281、を参照)、タンパク質またはその誘導体、フラグメント、類似体または相同体に対して所望の特異性を有するモノクローナルFabフラグメントの迅速かつ効果的な同定を可能し得る。タンパク質抗原に対するイディオタイプを含有する抗体フラグメントを、当分野において公知の技術により生産し得て、それは、(i)抗体分子のペプシン消化により生産するF( ab ') フラグメント;(ii)F( ab ') フラグメントのジスルフィド架橋を還元して得られるFabフラグメント;(iii)抗体分子をパパインおよび還元剤で処置して生成するFabフラグメント;ならびに(iv)Fフラグメントを含むが、これらに限定されない。
【0132】
二重特異性抗体
二重特異性抗体は、少なくとも二つの異なる抗原に結合特異性を有するモノクローナル抗体、好ましくはヒトのまたはヒト化の抗体である。本明細書においては、結合特異性の一つは本発明の抗原タンパク質に対するものである。2番目の結合標的は、任意の他の抗原であって、有利に細胞表面タンパク質または受容体または受容体サブユニットである。
【0133】
二重特異性抗体の作成方法は当分野において公知である。伝統的に、二重特異性抗体の組換え生産は、2個のH鎖が異なる特異性を有する2個の免疫グロブリンH鎖/L鎖対の共発現に基づく(Milstein and Cuello, Nature, 305:537-539 (1983))。免疫グロブリンH鎖およびL鎖のランダムな組合せのため、これらのハイブリドーマ(クアドローマ)は10種の異なる抗体分子の潜在的混合物を生産し、そのうちの一つだけが正しい2重特異性構造を有する。正しい分子の精製は通常、アフィニティークロマトグラフィーにより行う。類似の方法が、1993年5月に公開されたWO93/08829およびTraunecker et al., EMBO J., 10:3655-3659 (1991)に開示されている。
【0134】
所望の結合特異性を持つ抗体の可変ドメイン(抗体−抗原結合部位)を、免疫グロブリンの通常ドメイン配列に融合し得る。融合は、好ましくは、ヒンジ、CH2およびCH3領域の少なくとも一部を含む免疫グロブリンH鎖の通常ドメインと共にある。少なくとも融合の一つの中に存在するL鎖結合に必要な部位を含有する第1のH鎖通常領域(CH1)を有することが好ましい。免疫グロブリンH鎖の融合をコードするDNA、および所望ならば、免疫グロブリンL鎖を別々の発現ベクター中に挿入し適当な宿主生物中に形質移入する。二重特異性抗体のさらなる詳細については、例えば、Suresh et al., Methods in Enzymology, 121:210 (1986)を参照されたい。
【0135】
WO96/27011に記載されたもう一つのアプローチによれば、一対の抗体分子間の境界面を工学操作して、組換え細胞培地から回収するヘテロダイマーの百分率を最大にし得る。好ましい境界面は、抗体の通常ドメインのCH3領域の少なくとも一部を含む。この方法では、第1の抗体分子の境界面の一つまたはそれ以上の小さなアミノ酸側鎖を、より大きな側鎖(例えばチロシンまたはトリプトファン)で置換する。大きな側鎖(複数を含む)と同一または類似のサイズの代償的な「空隙」を、大きなアミノ酸側鎖をより小さなもの(例えばアラニンまたはスレオニン)で置換することにより第2の抗体分子の境界面に生成する。これは、ホモダイマーのような他の望ましくない最終産物以上にヘテロダイマーの収量を増加する機構を提供する。
【0136】
二重特異性抗体を、抗体の全長または抗体フラグメント(例えばF(ab')二重特異性抗体)として調製することができる。抗体フラグメントから二重特異性抗体を生成する技術は文献に記載されている。例えば、二重特異性抗体フラグメントを、化学的結合を用いて調製することができる。Brennan et al., Science 229:81 (1985)は、完全な抗体をタンパク質分解酵素で切断してF(ab')フラグメントを生成する手順を記載する。これらのフラグメントをジチオール錯化剤の亜ヒ酸ナトリウムの存在下で還元して、隣接するジチオールを安定化させて、分子間ジスルフィド形成を阻止する。次いで、生成したFab'フラグメントをチオニトロ安息香酸(TNB)誘導体に変換する。次いで、Fab'−TNBの一つをメルカプトエチルアミンとの還元によりFab'−チオールに再変換し、そして等量の他のFab'−TNB誘導体と混合して、二重特異性抗体を生成する。生成した二重特異性抗体を酵素の選択的固定化剤として使用し得る。
【0137】
これに加えて、Fab'フラグメントを大腸菌から直接回収して、化学的にカップリングして、二重特異性抗体を生成し得る。Shalaby et al., J. Exp. Med. 175:217-225 (1992)は、完全にヒト化した二重特異性抗体のF(ab')分子の生産を記載している。それぞれのFab'フラグメントを大腸菌から別々に分泌し、インビトロで指向性化学カップリングに供して、二重特異性抗体を形成した。従って形成した二重特異性抗体を、ErbB2受容体を過剰発現する細胞および正常ヒトT細胞に結合することができ、ならびにヒト乳腺腫瘍標的に対するヒト細胞障害性リンパ球の溶解活性を誘発することができた。
【0138】
組換え細胞培地から直接二重特異性抗体を作成し単離する種々の技術をまた記載する。例えば、二重特異性抗体をロイシンジッパーを用いて生産する。Kostelny et al., J. Immunol. 148(5):1547-1553 (1992)。Fosタンパク質およびJunタンパク質由来のロイシンジッパーを遺伝子融合により二つの異なる抗体のFab'部分に結合した。抗体のホモダイマーをヒンジ領域において還元して、モノマーを形成し、次いで再酸化して、抗体のヘテロダイマーを形成した。この方法をまた、抗体のホモダイマーの生産に利用することができる。Hollinger et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:6444-6448 (1993)により記載されている「diabody」技術は、二重特異性抗体フラグメント作成のさらに別の機構を提供する。フラグメントは、リンカーによりL鎖可変領域(V)に連結したH鎖可変領域(V)を含むが、リンカーが短いため同じ鎖の上の2個のドメイン間での対形成を可能にしない。したがって、一つのフラグメントのVおよびVドメインは強制的にもう一つのフラグメントの相補的なVおよびVドメインと対を形成し、それにより二つの抗原結合部位を形成する。単鎖Fv(sFv)のダイマーの使用による二重特異性抗体フラグメント作成のもう一つの戦略がまた報告されている。Gruber et al., J. Immunol. 152:5368 (1994)を参照されたい。
【0139】
3価以上の結合価をもつ抗体も考得る。例えば、3重特異性抗体を調製し得る。例えば、Tutt et al., J. Immunol. 147:60 (1991)。
典型的な二重特異性抗体は、少なくとも一つが本発明のタンパク質抗原に由来する二つの異なるエピトープに結合し得る。これに代えて、免疫グロブリン分子の抗−抗原アームを、白血球上でT細胞受容体分子(例えば、CD2、CD3、CD28またはB7)またはFcγRI(CD64)、FcγRII(CD32)およびFcγRIII(CD16)のような、IgGに対するFc受容体(Fcγ)のような誘発性分子に結合するアームと組み合わせて、特定の抗原を発現する細胞に対する細胞性防御機構に焦点を当て得る。二重特異性抗体をまた使用して、特定の抗原を発現している細胞に細胞障害性物質を指向し得る。これらの抗体は、抗原結合アームおよび細胞障害性薬剤またはEOTUBE、DPTA、DOTAまたはTETAのような放射性核種キレート化剤と結合するアームを所有する。興味のあるもう一つの二重特異性抗体は、本明細書に説明するタンパク質抗原と結合して、さらに組織因子(TF)と結合する。
【0140】
ヘテロ複合抗体
ヘテロ複合抗体はまた本発明の範囲内にある。ヘテロ複合抗体は、共有結合で結合した二つの抗体より成る。そのような抗体は、例えば、好ましくない細胞に免疫系の細胞を標的化するため(米国特許第4,676,980号)、およびHIV感染の処置のため(WO91/00360;WO92/200373;EP03089)に提案あされている。これらの抗体を、架橋剤を伴うものを含むタンパク質合成化学の既知の方法を用いてインビトロで調製し得ると考えられている。例えば、ジスルフィド交換反応を使用してまたはチオエーテル結合を形成することより、イムノトキシンを構築することができる。この目的のために適当な試薬の例としては、イミノチオレートおよびメチル−4−メルカプトブチルイミデートならびに、例えば、米国特許第4,676,980号に開示されているものを挙げ得る。
【0141】
エフェクター機能工学
例えば、がんの処置における抗体の有効性を増強するために、本発明の抗体をエフェクター機能に関して修飾することが望ましい。例えば、システイン残基(複数を含む)をFc領域に導入し、それによりこの領域における鎖間ジスルフィド結合形成を可能にし得る。かくして生成したホモダイマーの抗体は、改善した内部移行能および/または増強した補体仲介性細胞殺害ならびに抗体依存性細胞障害作用(ADCC)を有し得る。Caron et al., J. Exp Med., 176: 1191-1195 (1992) and Shopes, J. Immunol., 148: 2918-2922 (1992)を参照されたい。増強した抗腫瘍活性を持つホモダイマー抗体はまた、Wolff et al. Cancer Research, 53: 2560-2565 (1993)に記載されているように、ヘテロ2機能性架橋剤を用いて調製し得る。これに代えて、2重のFc領域を有して、それにより増強した補体依存性細胞溶解およびADCC能を有する抗体を工学操作することができる。Stevenson et al., Anti-Cancer Drug Design, 3: 219-230 (1989)を参照されたい。
【0142】
免疫複合体
本発明はまた、化学療法剤、毒素(例えば、細菌、黴、植物、または動物起源の酵素的に活性な毒素、またはそれらのフラグメント)または放射性同位体(即ち、放射性複合体)のような細胞毒性物質と複合した抗体を含む免疫複合体に関する。
【0143】
そのような免疫複合体の生成に有用な化学療法剤を上述する。使用できる酵素的に活性な毒素およびそれらのフラグメントとしては、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合性活性フラグメント、内毒素A鎖(Pseudomonas aeruginosa由来)、リシンA鎖、アビリンA鎖、モデシンA鎖、アルファサルシン、Aleurites fordii(シナアブラギリ)タンパク質、ディアンティンタンパク質、Phytolaca americanaタンパク質(PAPI、PAPIIおよびPAP−S)、momoridica charantia(ツルレイシ)阻害剤、クルシン、クロチン、sapaonaria officinalisc阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、リストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシンおよびトリコテセンが挙げられる。種々の放射性核種を放射性複合抗体の生産に利用できる。例として、212Bi、131I、131In、90Yおよび186Reを挙げ得る。
【0144】
抗体と細胞障害性薬剤との複合体を、N−サクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオール)プロピオネート(SPDP)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの2機能性誘導体(ジメチルアジピイミデートHCLのような)、活性エステル(ジサクシンイミジルスベレートのような)、アルデヒド(グルタルアルデヒドのような)、ビスアジド誘導体(ビス−(p−アジドベンゾイル)−ヘキサンジアミンのような)、ビスジアゾニウム誘導体(ビス−(p−ジアゾニウムベンゾイル)−エチレンジアミンのような)、ジイソシアネート(トリエン2、6−ジイソシアネートのような)、およびビス活性フッ素化合物(1,5−ジフルオロ2,4−ジニトロベンゼンのような)のような種々の2機能性タンパク質カップリング剤を用いて作る。例えば、リシン免疫毒素を、Vitetta et al., Science, 238: 1098 (1987)に記載のように調製することができる。炭素14で標識した1−イソチオシアナートベンジル−3−メチルジエチレントリアミンペンタ酢酸(MX−DTPA)は、放射性ヌクレオチドを抗体に結合するための典型的なキレート化剤である。WO94/11026を参照されたい。
【0145】
もう一つの実施態様では、抗体を、腫瘍をプレターゲティンブのための「受容体」(ストレプトアビジンのような)に結合することができて、そこでは抗体−受容体複合体を患者に投与し、引き続いて未結合の複合体を除去剤を用いて血液循環から除去し、次いで今度は細胞障害性薬剤に複合した「リガンド」(例えばアビジン)を投与する。
【0146】
イムノリポゾーム
本明細書で開示される抗体をまた、イムノリポゾームとして処方することができる。抗体を含有するリポゾームは、Epstein et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82: 3688 (1985); Hwang et al., Proc. Natl Acad. Sci. USA, 77: 4030 (1980); ならびに米国特許第4,485,045号および第4,544,545号に記載されているような、当分野において公知の方法で調製する。増大した循環時間を持つリポゾームは、米国特許第5,013,556号に開示されている。
【0147】
特に有用なリポゾームを、ホスファチジルコリン、コレステロールおよびPEG誘導体化ホスファチジルエタノールアミン(PEG−PE)を含む脂質組成物を用いて逆相蒸発法により生成し得る。リポゾームを定められた孔径のフィルターを通して押し出して、所望の直径のリポゾームを得る。本発明の抗体のFab'フラグメントを、Martin et al ., J. Biol. Chem., 257: 286-288 (1982)に記載されるように、ジスルフィド交換反応を介してリポゾームに結合し得る。化学療法剤(ドキソルビシンのような)を任意にリポゾーム内に含有する。Gabizon et al., J. National Cancer Inst., 81(19): 1484 (1989)を参照されたい。
【0148】
本発明のタンパク質に対して指向した抗体の診断応用
本発明のタンパク質に対して指向した抗体を、タンパク質の局在および/または定量(例えば、適切な生理的試料中のタンパク質レベルの測定における使用、診断法における使用、タンパク質のイメージングにおける使用等)に関する当分野内において公知の方法で使用し得る。ある一定の実施態様では、タンパク質またはその誘導体、フラグメント、類似体、または相同体に対する抗原結合ドメインを含有する抗体を、薬理学的に活性な化合物として利用する(下記を参照)。
【0149】
本発明のタンパク質に対して特異的な抗体を、イムノアフィニティークロマトグラフィーまたは免疫沈降のような標準的な技術により、タンパク質を単離するために使用し得る。そのような抗体を、細胞由来の天然タンパク質および宿主細胞で発現する組換え的に生産した抗原の精製を容易にし得る。さらに、そのような抗体を使用して、抗原タンパク質の存在量またはパターンを評価するために抗原タンパク質(例えば、細胞溶解物または細胞上清中の)を検出することができる。タンパク質に対して指向した抗体を診断的に使用して、例えば、与えられた処置法の有効性を測定するために臨床検査の手順の一環として組織中のタンパク質レベルをモニターすることができる。抗体を検出可能な物質にカップリング(即ち物理的に連結)することにより、検出を促進し得る。検出可能な物質の例としては、種々の酵素、配合群、蛍光物質、発光物質、生物発光物質および放射性物質を挙げる。適当な酵素の例としては、西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼおよびアセチルコリンエステラーゼを挙げ得る;適当な配合群の例としては、ストレプトアビジン/ビオチンおよびアビジン/ビオチンを挙げ得る;適当な蛍光物質の例としては、ウンベリフェロン、フルオレッセイン、フルオレッセインイソチオシアナート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフルオレッセイン、塩化ダンシルまたはフィコエリスリンを挙げ得る;発光物質の例としては、ルミノールを挙げ得る;生物発光物質の例としてはルシフェラーゼ、ルシフェリンおよびエクオリンを挙うるし、適当な放射性物質の例としては、125I、131I、35SまたはHを挙げ得る。
【0150】
抗体治療法
ポリクローナル、モノクローナル、ヒト化および完全なヒト抗体を含む本発明の抗体を治療薬として使用し得る。そのような薬剤を一般的に、対象の疾患または病変の治療または予防に使用する。抗体製剤、好ましくはその標的抗原に対して高い特異性および高い親和性を有するものを対象に投与して、一般的に標的への結合に因る効果を有する。そのような効果は、与えた抗体分子と問題とする標的抗原との間の相互作用の特異的性質に依存する2種類のうちの一つである。第1の場合では、抗体の投与は、標的の本来結合する内在性リガンドとの結合を阻止または阻害し得る。この場合には、抗体は標的に結合して、リガンドがエフェクター分子として作用する、天然に存在するリガンドの結合部位をマスクする。かくして、受容体はリガンドが役割を担う情報伝達経路を仲介する。
【0151】
これに代えて、作用は、抗体が標的分子上のエフェクター結合部位への結合により生理的結果を誘発するものであり得る。この場合には、疾患または病変においては存在しないかまたは欠陥のあり得る内在性リガンドを有する受容体である標的を、代替のエフェクターリガンドとしての抗体と結合して、受容体に基づく情報伝達事象を受容体により開始する。
【0152】
本発明の抗体の治療的に有効な量は一般的に、治療目的を達成するのに必要とされる量に関する。上述のように、これは、特定の場合には標的の機能を阻害し、そして他の場合には生理的応答を促進する抗体およびその標的抗原との間の結合相互作用であり得る。投与に必要な量はさらに、特定の抗原に対する抗体の結合親和性に依存するし、そしてまた投与した抗体が投与した対象の自由体積から除去し得る速度に依存する。本発明の抗体または抗体フラグメントの治療的に有効な投与量の通常の範囲は、限定されない例として、約0.1mg/kg体重〜約50mg/kg体重であり得る。通常の投与回数は、例えば、1日2回から1週1回の範囲であり得る。
【0153】
抗体の医薬組成物
本発明のタンパク質に特異的に結合する抗体、ならびに本明細書に開示するスクリーニングアッセイにより同定する他の分子を、医薬組成物の形で種々の障害の処置のために投与し得る。そのような組成物の調製に関与する原理および考慮事項、ならびに成分の選択の指針は、例えば、The Science And Practice Of Pharmacy 19th ed. (Alfonso R. Gennaro, et al., editors) Mack Pub. Co., Easton, Pa. : 1995、Drug Absorption Enhancement : Concepts, Possibilities, Limitations, And Trends, Harwood Academic Publishers, Langhorne, Pa., 1994、および Peptide And Protein Drug Delivery (Advances In Parenteral Sciences, Vol. 4), 1991, M. Dekker, New Yorkに提供されている。
【0154】
抗原タンパク質が細胞内にあり、完全な抗体を阻害剤として使用するならば、内部移行性抗体が好ましい。しかしながら、リポゾームを使用して、抗体または抗体フラグメントを細胞内に送達し得る。抗体フラグメントを使用する場合には、標的タンパク質の結合ドメインに特異的に結合する最も小さな阻害フラグメントが好ましい。例えば、抗体の可変領域の配列に基づいて、標的タンパク質の配列に結合する能力を保持するペプチド分子をデザインし得る。そのようなペプチドを、化学的および/または組換えDNA技術により合成し得る。例えば、Marasco et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90: 7889-7893 (1993)を参照されたい。本明細書における処方はまた、処置する特定の適応のために必要なニつ以上の活性化合物、好ましくはお互いに悪影響を及ぼし合わない相補的活性を持つものを含有し得る。これに代えて、またはこれに加えて、組成物は、その機能を増強する薬剤、例えば、細胞障害性薬剤、サイトカイン、化学療法剤、または増殖阻害剤を含有していてもよい。そのような分子は好都合には、意図する目的にとって効果的な量で組み合わされて存在する。
【0155】
活性成分を、例えば、コアセルベーション技術または界面重合により調製したマイクロカプセル中で、例えば、ハイドロキシメチルセルローズまたはゼラチン−マイクロカプセルおよびポリ−(メチルメタクリレート)マイクロカプセル中で、それぞれ、コロイド状薬送達システム(例えば、リポゾーム、アルブミン小球体、ミクロエマルジョン、ナノ粒子およびナノカプセル)中に、またはマクロエマルジョン中に閉じ込め得る。
【0156】
インビボ投与に使用する製剤は無菌でなければならない。このことを、無菌ろ過膜によるろ過により容易に達成する。
徐放性製剤を調製することができる。徐放性製剤の適当な例としては、抗体を含有する固相の疎水性ポリマーの半透過性マトリックスが挙げられ、そのマトリックスは、例えば、フィルムまたはマイクロカプセルのような造形品の形をしている。徐放性マトリックスの例としては、ポリエステル、ハイドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)、またはポリ(ビニルアルコール)、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号)、L−グルタミン酸およびγエチル−Lグルタミン酸エステルの共重合体、非分解性エチレン−ビニルアセテート、LUPRON DEPOT[登録商標](乳酸−グリコール酸共重合体および酢酸リュープロリドより成る注射用マイクロスフェア)のような分解性乳酸−グリコール酸共重合体が挙げられる。酢酸エチレンビニルおよび乳酸−グリコール酸のようなポリマーは100日間に亘って分子を放出することができるが一方、特定のヒドロゲルはより短期間でタンパク質を放出する。
【0157】
ELISAアッセイ
アナライトのタンパク質を検出する薬剤は、アナライトのタンパク質に結合する能力のある抗体、好ましくは検出可能な標識を持つ抗体である。抗体は、ポリクローナルでもよく、またはさらに好ましくはモノクローナルであり得る。完全な抗体またはそのフラグメント(例えば、FabまたはF( ab ) )を使うことができる。用語「標識」とは、プローブまたは抗体に関して、プローブまたは抗体に検出可能な物質をカップリングする(即ち、物理的に連結する)ことによるプローブまたは抗体の直接標識、ならびに直接に標識するもう一つの薬剤との反応性によるプローブまたは抗体の間接標識を包含するものとする。間接標識の例としては、蛍光標識した第2抗体を用いた第1抗体の検出および蛍光標識ストレプトアビジンで検出できるようにDNAプローブをビオチンで末端標識することが挙げられる。用語「生物学的試料」とは、対象から単離した組織、細胞および生物学的液体、ならびに対象内に存在する組織、細胞および液体を含むものとする。それ故に、用語「生物学的試料」の範囲には血液および血清、血漿、またはリンパ液を含む血液のフラクションまたは成分を含み得る。即ち、本発明の検出法を使用して、生物学的試料中のアナライトのmRNA、タンパク質またはゲノムDNAをインビトロならびにインビボで検出することができる。例えば、アナライトのmRNAの検出のためのインビトロ技術としては、ノザンハイブリダイゼーションおよびインサイツハイブリダイゼーションを挙げ得る。アナライトのタンパク質のインビトロ検出技術としては、酵素結合免疫吸着検査法(ELISA)、ウエスタンブロット、免疫沈降および免疫蛍光を挙げ得る。アナライトのDNAのインビトロ検出技術としては、サザンハイブリダイゼーションを挙げ得る。イムノアッセイを実施する手順は、例えば、「ELISA: Theory and Practice: Methods in Molecular Biology」, Vol. 42, J. R. Crowther (Ed.) Human Press, Totowa, NJ, 1995、「Immunoassay」, E. Diamandis and T. Christopoulus, Academic Press, Inc., San Diego, CA, 1996、および「Practice and Thory of Enzyme Immunoassays」, P. Tijssen, Elsevier Science Publishers, Amsterdam, 1985に記載されている。さらに、アナライトのタンパク質のインビボ検出のための技術は、標識化した抗アナライトタンパク質抗体を対象に導入することを含む。例えば、対象中での存在または局在が標準的な造影技法で検出できる放射性マーカーで、抗体を標識し得る。
【0158】
NOVX組換え発現ベクターおよび宿主細胞
本発明のもう一つの態様は、NOVXタンパク質またはその誘導体、フラグメント、類似体または相同体をコードする核酸を含有するベクター、好ましくは発現ベクターに関する。本明細書において使用する用語「ベクター」とは、それに結合しているもう一つの核酸を運搬する能力のある核酸分子を指す。ベクターの一つのタイプは「プラスミド」であり、これは、さらに別なDNAセグメントが結合した環状の二重鎖DNAループを指す。ベクターのもう一つのタイプはウイルスベクターであり、ここではさらに別なDNAセグメントをウイルスゲノムの中に結合し得る。特定のベクターは、それらを導入した宿主細胞中で自律増幅することができる(例えば、細菌の複製起点を持つ細菌のベクターおよび哺乳動物のエピゾームベクター)。他のベクター(例えば、哺乳動物の非エピゾームベクター)は、宿主細胞中への導入に際し宿主細胞のゲノム中に組み込まれて、それにより宿主ゲノムと一緒に複製し得る。さらに、特定のベクターは、それらが機能し得るように連結した遺伝子の発現を指示する能力がある。そのようなベクターを、本明細書において「発現ベクター」と呼称する。一般に、組換えDNA技術において有用な発現ベクターはしばしばプラスミドの形をしている。プラスミドはベクターの最も通常に使用する形態であるので、本明細書においては、「プラスミド」および「ベクター」は互換的に使用し得る。しかしながら、本発明は、同等の機能を有するウイルスベクター(例えば、複製能を欠いたレトロウイルス、アデノウイルスおよびアデノ随伴ウイルス)のような他の形の発現ベクターを含むこととする。
【0159】
本発明の組換え発現ベクターは、宿主細胞中における核酸の発現に適した形での本発明の核酸を含み、これは組換え発現ウイルスを、発現に使用する宿主細胞に基づいて選択した発現すべき核酸配列に機能し得るように結合した一つまたはそれ以上の調節配列を含むことを意味する。組換え発現ベクター内において、「機能し得るように結合した」とは、興味のある核酸配列が核酸配列の発現を可能にする様式で(例えばインビトロ転写/翻訳システムでまたはベクターを宿主細胞に導入する場合には宿主細胞中で)調節配列に結合していることを意味するものとする。
【0160】
用語「調節配列」とは、プロモーター、エンハンサーおよび他の発現制御要素(例えば、ポリアデニル化シグナル)を含むものとする。そのような調節配列は、例えば、Goeddel, GENE EXPRESSION TECHNOLOGY: METHODS IN ENZYMOLOGY 185, Academic Press, San Diego, Calif. (1990)に記載されている。調節配列としては、多くのタイプの宿主細胞中でヌクレオチド配列の構成的発現を指示するものおよび特定の宿主細胞中でのみヌクレオチド配列の発現を指示するもの(例えば、組織特異的調節配列)を挙げ得る。発現ベクターのデザインが、形質転換する宿主細胞の選択、所望のタンパク質の発現レベル等のような要因に依存し得ることを当業者は理解する。本発明の発現ベクターを宿主細胞に導入して、それにより本明細書に説明するように核酸によりコードする融合タンパク質またはペプチドを含むタンパク質またはペプチド(例えば、NOVXタンパク質、NOVXタンパク質の突然変異型、融合タンパク質等)を生産し得る。
【0161】
本発明の組換え発現ベクターを、原核のまたは真核の細胞中におけるNOVXタンパク質発現用にデザインし得る。例えば、NOVXタンパク質を、Escherichia coliのような細菌細胞、昆虫細胞(バキュロウイルス発現ベクターを使用して)、酵母細胞または哺乳動物細胞中で発現し得る。適当な宿主細胞は、Goeddel, GENE EXPRESSION TECHNOLOGY: METHODS IN ENZYMOLOGY 185, Academic Press, San Diego, Calif. (1990)においてさらに考察されている。これに代えて、組換え発現ベクターを、例えば、T7プロモーター調節配列およびT7ポリメラーゼを用いてインビトロで転写して、翻訳し得る。
【0162】
真核細胞中におけるタンパク質の発現は最もしばしば、Escherichia coli中で融合タンパク質または非融合タンパク質のどちらかの発現を指示する構成的または誘導性プロモーターを含有するベクターを用いて行われる。融合ベクターは、その中にコードしたタンパク質に多数のアミノ酸を、通常には組換えタンパク質のアミノ末端に付加する。そのような融合ベクターは典型的に三つの目的に役立つ:(i)組換えタンパク質の発現を増大するため;(ii)組換えタンパク質の溶解性を増加するため;および(iii)アフィニティークロマトグラフィーにおけるリガンドとして作用することにより組換えタンパク質の精製を助けるため。しばしば、融合発現ベクターにおいて、タンパク質分解による切断部位を融合部分および組換えタンパク質の接合部に導入して、融合部分から組換えタンパク質の分離に引き続いて融合タンパク質の精製を可能にする。そのような酵素、およびそれらと同種の認識配列としては、Factor Xa、トロンビンおよびエンテロキナーゼを挙げ得る。典型的な融合発現ベクターとしては、グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)、マルトースE結合タンパク質、またはプロテインAをそれぞれ標的組換えタンパク質に融合させるpGEX(Pharmacia Biotech Inc; Smith and Johnson, 1988. Gene 67: 31-40)、pMAL (New England Biolabs, Beverly, Mass.)およびpRIT5 (Pharmacia, Piscataway, N.J.) を挙げ得る。
【0163】
適当な誘導性非融合E. coli発現ベクターの例としては、pTrc(Amrann et al., (1988) Gene 69:301-315)およびpET11d (Studier et al., GENE EXPRESSION TECHNOLOGY: METHODS IN ENZYMOLOGY 185, Academic Press, San Diego, Calif. (1990) 60-89)を挙げ得る。
【0164】
E. coliにおけるタンパク質発現を最大にする一つの戦略は、組換えタンパク質をタンパク質分解的に切断する能力を障害した宿主細胞中でタンパク質を発現することである。Gottesman, GENE EXPRESSION TECHNOLOGY: METHODS IN ENZYMOLOGY 185, Academic Press, San Diego, Calif. (1990) 119-128を参照されたい。もう一つの戦略は、それぞれのアミノ酸に対する個別のコドンをE. coliで優先的に使用するものとなるように、発現ベクターに挿入する核酸の核酸配列を変更することである(例えば、Wada, et al., 1992. Nucl. Acids Res. 20: 2111-2118を参照)。本発明の核酸配列のそのような変更は標準的DNA合成技法により行い得る。
【0165】
もう一つの実施態様では、NOVX発現ベクターは酵母の発現ベクターである。酵母のSaccharomyces cerivisae中の発現ベクターの例としては、pYepSec1 (Baldari, et al., 1987. EMBO J. 6: 229-234)、pMFa(Kurjan and Herskowitz, 1982. Cell 30: 933-943)、pJRY88 (Schultz et al., 1987. Gene 54: 113-123)、pYES2(Invitrogen Corporation, San Diego, Calif.)、およびpicZ(InVitrogen Corp, San Diego, Calif.)を挙げ得る。
【0166】
これに代えて、NOVXをバキュロウイルス発現ベクターを用いて昆虫細胞中で発現し得る。培養昆虫細胞(例えば、SF9細胞)中でのタンパク質発現に利用可能なバクロウイルスベクターとしては、pAcシリーズ(Smith, et al., 1983. Mol. Cell. Biol. 3: 2156-2165) およびpVLシリーズ(Lucklow and Summers, 1989. Virology 170: 31-39)を挙げ得る。
【0167】
なおもう一つの実施態様では、本発明の核酸を、哺乳動物の発現ベクターを用いて哺乳動物細胞中で発現し得る。哺乳動物の発現ベクターの例としては、pCDM8(Seed, 1987. Nature 329: 840)およびpMT2PC(Kaufman, et al., 1987. EMBO J. 6: 187-195)を挙げ得る。哺乳動物細胞中で使用するときには、発現ベクターの制御機能はしばしば、ウイルスの調節要素により提供される。例えば、普通に使用するプロモーターは、ポリオーマ、アデノウイルス2、サイトメガロウイルスおよびシミアンウイルス40に由来する。原核のおよび真核の細胞両方にとって適当な他の発現系については、例えば、Chapters 16 and 17 of Sambrook, et al., MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL. 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y., 1989を参照されたい。
【0168】
もう一つの実施態様では、組換え哺乳動物表現ベクターは、特定の細胞タイプ中で優先的に核酸の発現を指示する能力がある(例えば、組織特異的調節要素を核酸を発現するために使用する)。組織特異的調節要素は当分野において公知である。適当な組織特異的プロモータの非限定的な例としては、アルブミンプロモーター(肝臓特異的;Pinkert, et al., 1987. Genes Dev. 1: 268-277)、リンパ系特異的プロモーター(Calame and Eaton, 1988. Adv. Immunol. 43: 235-275)、特にT細胞受容体(Winoto and Baltimore, 1989. EMBO J. 8: 729-733)および免疫グロブリン (Banerji, et al., 1983. Cell 33: 729-740; Queen and Baltimore, 1983. Cell 33: 741-748)のプロモーター、ニューロン特異的プロモーター(例えば、ニューロフィラメントプロモーター; Byrne and Ruddle, 1989. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86: 5473-5477)、膵臓特異的プロモーター(Edlund, et al., 1985. Science 230: 912-916)、ならびに乳腺特異的プロモーター(例えば、乳漿;米国特許第4,873,316号及びヨーロッパ出願公開第264,166号)を挙得る。例えば、マウスのhoxプロモーター(Kessel and Gruss, 1990. Science 249: 374-379)およびα−フェトプロテインプロモーター(Campes and Tilghman, 1989. Genes Dev. 3: 537-546)の発生的に調節されるプロモーターも包含する。
【0169】
本発明はさらに、発現ベクターの中にアンチセンスの配向でクローン化した本発明のDNA分子を含む組換え発現ベクターを提供する。即ち、DNA分子は、NOVXmRNAに対してアンチセンスであるRNA分子の発現(DNA分子の転写による)を可能にするような様式で、調節配列に機能し得るように結合する。種々の細胞タイプ中のアンチセンスRNA分子の連続的発現を指示するアンチセンスの配向にクローン化した核酸に機能し得るように結合した調節配列、例えば、ウイルスのプロモーターおよび/またはエンハンサーを選択することができるか、またはアンチセンスRNAの組織特異的または細胞タイプ特異的な構成的発現を指示する調節配列を選択することができる。アンチセンス発現ベクターは、ベクターを導入した細胞タイプにより活性を決定する高効率調節領域の制御下で、アンチセンス核酸を生産する組換えプラスミド、ファージミドまたは弱毒化ウイルスの形であり得る。アンチセンス遺伝子を用いた遺伝子発現の調節の考察については、例えば、Weintraub, et al., 「Antisense RNA as a molecular tool for genetic analysis」 Reviews-Trends in Genetics, Vol. 1(1) 1986を参照されたい。
【0170】
本発明のもう一つの態様は、本発明の組換え発現ベクターを導入する宿主細胞に関する。用語「宿主細胞」および「組換え宿主細胞」を、本明細書においては互換的に使用する。そのような用語は、特定の対象の細胞のみならずそのような細胞の子孫または潜在的子孫をまた指すことを理解する。突然変異または環境の影響により後の世代に特定の修飾が生じるかもしれないため、そのような子孫は、実際には親細胞と同一ではないかもしれないが、本明細書において使用する用語の範囲内になお含まれる。
【0171】
宿主細胞は任意の原核細胞または真核細胞であり得る。例えば、NOVXタンパク質を、E. coliのような細菌細胞、昆虫細胞、酵母または哺乳動物細胞(チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)またはCOS細胞)のような細菌の細胞中で発現することができる。他の適当な宿主細胞は当業者に周知である。
【0172】
ベクターDNAを、従来の形質転換または形質移入技術により原核細胞または真核の細胞の中に導入することができる。本明細書において使用する用語「形質転換」および「形質移入」とは、リン酸カルシウムまたは塩化カルシウム共沈、DEAE−デキストラン仲介性形質移入、リポフェクション、またはエレクトロポレーションを含む外来の核酸(例えばDNA)を宿主細胞に導入するために当分野で認める種々の技術を指すものとする。宿主細胞を形質転換しまたは形質移入するための適当な方法は、MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL. 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y., 1989)および他の実験室マニュアルに見出すことができる。
【0173】
哺乳動物細胞の安定的な形質移入については、使用される発現ベクターおよび形質移入の技法に依存して、細胞のごく小数のフラクションが外来性DNAをそのゲノムの中に組み込み得る。これらの組み込み体を同定し選択するために、選択可能なマーカー(例えば、抗生物質に対する抵抗性)が一般的に、興味のある遺伝子と一緒に宿主細胞に導入される。種々の選択可能なマーカーとしては、G418,ハイグロマイシンおよびメトトレキセートのような薬剤に抵抗性を与えるものが挙げられる。選択可能なマーカーをコードする核酸を、NOVXをコードするものと同一のベクター上で宿主細胞に導入することができか、または別のベクター上で導入することもできる。導入された核酸で安定に形質移入された細胞は、薬剤選択により同定されることができる(例えば、選択可能なマーカーを組み込んでいる細胞は生き残る一方で、他の細胞は死ぬ)。
【0174】
培地中の原核細胞または真核細胞のような本発明の宿主細胞を用いて、NOVXタンパク質を生産する(即ち、発現する)ことができる。したがって、本発明は、本発明の宿主細胞を用いるNOVXタンパク質の生産方法をさらに提供する。一つの実施態様では、その方法は、本発明の宿主細胞(その中にNOVXタンパク質をコードする組換え発現ベクターを導入する)を、NOVXタンパク質を生産するような適当な培地中で培養することを含む。もう一つの実施態様では、その方法は、培地または宿主細胞からNOVXタンパク質を単離することをさらに含む。
【0175】
トランスジェニックNOVX動物
本発明の宿主細胞をまた使用して、非ヒトトランスジェニック動物を生産し得る。例えば、一つの実施態様では、本発明の宿主細胞は、その中にNOVXタンパク質コード化配列を導入する受精卵母細胞または胚性幹細胞である。次いで、そのような宿主細胞を使用して、その中で外来性のNOVX配列をゲノムの中に導入する非ヒトトランスジェニック動物、またはその中で内在性のNOVX配列を変更する相同な組換え動物を創成することができる。そのような動物は、NOVXタンパク質の機能および/または活性の研究にならびにNOVXタンパク質活性のモジュレーターの同定および/または評価に有用である。本明細書において使用する「トランスジェニック動物」とは、その中で動物の一つまたはそれ以上の細胞が導入遺伝子を含む非ヒト動物、好ましくは哺乳動物、さらに好ましくはラットまたはマウスのようなげっ歯類である。トランスジェニック動物の他の例としては、ヒト以外の霊長類、ヒツジ、イヌ、ウシ、ヤギ、ニワトリ、両棲類等を挙げ得る。導入遺伝子は、それからトランスジェニック動物が発生する細胞のゲノムの中に取り込まれ、そして成熟動物のゲノム内に残存して、それによりトランスジェニック動物の一つまたはそれ以上の細胞タイプまたは組織中におけるコード化遺伝子産物の発現を指令する外来性DNAである。本明細書において使用する「相同の組換え動物」とは、その中で内在性NOVX遺伝子が内在性遺伝子および、動物の細胞、例えば、動物の胚細胞の中に動物の発生前に導入された外来性DNA分子との間で相同組換えにより変更した非ヒト動物、好ましくは哺乳類、さらに好ましくはマウスである。
【0176】
本発明のトランスジェニック動物は、NOVXをコードする核酸を受精卵母細胞の雄性前核の中に(例えば、マイクロインジェクション、レトロウイルス感染により)導入して、卵母細胞を偽妊娠雌性仮親動物の体内で発生することを可能にすることにより、創成することができる。配列番号2n−1(ここで、nは1〜86の整数である)のヒトNOVXcDNA配列を、非ヒト動物のゲノム内に導入遺伝子として導入することができる。これに代えて、マウスNOVX遺伝子のようなヒトNOVX遺伝子の非ヒト相同体を、ヒトNOVXのcDNAとのハイブリダイゼーション(上にさらに詳述)に基づいて単離して、導入遺伝子として使用し得る。イントロン配列およびポリアデニル化シグナルもまた、導入遺伝子の発現効率を増加するために導入遺伝子中に含み得る。組織特異的調節配列をNOVX導入遺伝子に機能し得るように結合して、特定の細胞にNOVXタンパク質の発現を指示し得る。胚の操作およびマイクロインジェクションによる、トランスジェニック動物、特にマウスのような動物の作成方法は当分野において従来的となってきており、例えば、米国特許第4,736,866号; 4,870,009号; および4,873,191号;ならびにHogan, 1986. In: MANIPULATING THE MOUSE EMBRYO, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y.に記載されている。類似の方法を他のトランスジェニック動物の生産に用い得る。初代トランスジェニック動物を、ゲノム内のNOVX導入遺伝子の存在および/または動物の組織または細胞中におけるNOVXmRNAの発現に基づいて、同定し得る。次いで、初代トランスジェニック動物を、導入遺伝子を保持する追加的動物の繁殖に使用し得る。さらに、NOVXタンパク質をコードする導入遺伝子を保持するトランスジェニック動物を使用して、他の導入遺伝子を保持するさらに別なトランスジェニック動物を繁殖し得る。
【0177】
相同の組換え動物を創成するために、その中に欠失、付加または置換を導入していて、それによりNOVX遺伝子を変化させる例えば機能的に破壊する一つのNOVX遺伝子の少なくとも一部を含有するベクターを調製する。NOVX遺伝子は、ヒト遺伝子(例えば配列番号2n−1(ここで、nは1〜86の整数である)のcDNA)であり得るが、さらに好ましくはヒトNOVX遺伝子の非ヒト相同体である。例えば、配列番号2n−1(ここで、nは1〜86の整数である)のヒトNOVX遺伝子のマウス相同体を使用して、マウスゲノム中の内在性NOVX遺伝子を変更するのに適する相同組換えベクターを構築することができる。一つの実施態様では、ベクターを、相同組換えにより、内在性遺伝子を機能的に破壊する(即ち、もはや機能的なタンパク質をコードしない;「ノックアウト」ベクターとも呼称する)ようにデザインする。
【0178】
これに代えて、ベクターは、相同組換えにより内在性NOVX遺伝子を変異するかまたは他のように変更するが、依然機能性タンパク質をコードする(例えば、上流の調節領域を変更してそれにより内在性NOVXタンパク質の発現を変更する)ようにデザインし得る。相同組換えベクターでは、NOVX遺伝子の変更したタンパク質は、NOVX遺伝子のさらに別な核酸により5'末端または3'末端に隣接して、ベクターにより保持する外来性NOVX遺伝子および胚性幹細胞中の内在性NOVX遺伝子の間で相同組換えが起こることを可能にする。さらに別な隣接NOVX核酸は、内在性遺伝子と成功裏に相同組換えが起きるように十分な長さを持つ。典型的には、数キロ塩基の隣接DNA(5'末端および3'末端の両方とも)をベクターに含み得る。相同組換えベクターの記載については、例えば、Thomas, et al., 1987. Cell 51: 503を参照されたい。次いで、ベクターを胚性幹細胞株に(例えば、エレクトロポレーションにより)導入し、そしてその中で導入したNOVX遺伝子を内在性NOVX遺伝子と相同的に組み換えた細胞を選択する。例えば、Li, et al., 1992. Cell 69: 915を参照されたい。
【0179】
次いで、選択した細胞を動物(例えば、マウス)の胚盤胞の中に注入して、凝集キメラを形成する。例えば、Bradley, 1987. In: TERATOCARCINOMAS AND EMBRYONIC STEM CELLS: A PRACTICAL APPROACH, Robertson, ed. IRL, Oxford, pp. 113-152を参照されたい。次いで、キメラ胚を適当な偽妊娠雌性仮親動物に植え込んで、胚を満期出産する。生殖細胞内に相同組換えしたDNAを保持している子孫を用いて、その中で動物の全ての細胞が、導入遺伝子の生殖系列を介した伝達により相同組換えDNAを含有する動物を繁殖させることができる。相同組換えベクターおよび相同組換え動物を構築する方法は、Bradley, 1991. Curr. Opin. Biotechnol. 2: 823-829; PCT国際公開第: WO90/11354号;WO91/01140号;WO92/0968号;およびWO93/04169号にさらに記載される。
【0180】
もう一つの実施態様では、導入遺伝子の調節発現を可能にする選択したシステムを含有する非ヒトトランスジェニック動物を生産し得る。そのようなシステムの一つの例は、バクテリオファージP1のcre/loxPリコンビナーゼシステムである。cre/loxPリコンビナーゼシステムの記載については、例えば、Lakso, et al., 1992. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89: 6232-6236を参照されたい。リコンビナーゼシステムのもう一つの例は、Saccharomyces cerevisiaeのFLPリコンビナーゼシステムである。O'Gorman, et al., 1991. Science 251:1351-1355を参照されたい。もしcre/loxPリコンビナーゼシステムを用いて導入遺伝子の発現を調節するならば、Creリコンビナーゼおよび選択したタンパク質の両方をコードする導入遺伝子を含有する動物が必要となる。そのような動物は、例えば、一つは選択したタンパク質をコードする導入遺伝子を含有し、他はリコンビナーゼをコードする導入遺伝子を含有する二つのトランスジェニック動物を交配させることによる「ダブル」トランスジェニック動物の構築により提供し得る。
【0181】
本明細書に説明した非ヒトトランスジェニック動物のクローンはまた、Wilmut, et al., 1997. Nature 385: 810-813に記載された方法にしたがって生産することができる。略述すれば、トランスジェニック動物から細胞(例えば体細胞)を単離し、誘導して、増殖サイクルから抜け出てG期に入ることができる。次いで、静止細胞を、例えば、電気パルスの使用により静止細胞を単離したのと同じ種類の動物由来の脱核した卵母細胞と融合することができる。次いで、再構成した卵母細胞を、それを桑実胚または胚盤胞にまで発生させて、次いで擬妊娠雌性仮親動物に導入するように培養する。この雌性仮親動物から生まれた子孫は、細胞(例えば体細胞)を単離する動物のクローンである。
【0182】
医薬組成物
本発明のNOVIX核酸分子、NOVIXタンパク質、抗−NOVIX抗体(本明細書では「活性化合物」ともいう)、ならびにそれらの誘導体、フラグメント、類似体および相同体を投与に適する医薬組成物の中に組込み得る。典型的に、そのような組成物は核酸分子、タンパク質または抗体およびおよび医薬的に許容され得る担体を含む。本明細書において使用する「医薬的に許容され得る担体」とは、医薬品投与に適合する任意のおよび全ての溶媒、分散媒、コーティング剤、抗菌および抗かび剤、等張および吸収遅延剤等を含むことを意図する。適当な担体は、この分野で標準的な参照テキストであるRemingtonの薬剤学の最新版(出典明示により本明細書の一部とする)に記載されている。そのような担体または賦形剤の好ましい例としては、水、食塩水、フィンガー溶液、ブドウ糖溶液および5%ヒト血清アルブミンを挙げるが、それらに限定しない。リポソームおよび脂肪油のような非水溶性ビークルもまた使用する。薬学的に活性な物質のためのそのような媒体および薬剤は当分野において周知である。任意の従来の媒体または薬剤が活性化合物に適合しない限りでなければ、組成物内のそれらの使用を意図する。補助的な活性化合物をまた、組成物の中に組込み得る。
【0183】
本発明の医薬組成物を、その意図する投与経路に適合するように処方する。投与経路の例としては、非経口の、例えば、静脈の、皮内の、皮下の、経口の(例えば、吸入)、経皮の(即ち局所の)、経粘膜のおよび直腸の投与を挙げ得る。非経口の、皮内のまたは皮下の応用に使用する溶液または懸濁液としては、以下の成分を挙げることができる:注射用水のような無菌賦形剤、食塩水溶液、脂肪油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒;ベンジルアルコールまたはメチルパラベンのような抗菌剤;アスコルビン酸または亜硫酸水素ナトリウムのような抗酸化剤;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)のようなキレート化剤;酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩のような緩衝剤、ならびに塩化ナトリウムまたはブドウ糖のような等張性を調整する薬剤。塩酸または水酸化ナトリウムのような酸または塩基を用いてpHを調整することができる。非経口性製剤を、ガラスまたはプラスチックで作るアンプル、使い捨て注射器、または多回使用バイアルの中に封入し得る。
【0184】
注射用に適する医薬組成物としては、無菌水溶液(水溶性である場合)または分散液および無菌注射用の溶液または分散液の必要に応じて調合する製剤用の無菌粉末を挙げ得る。静脈投与のためには、適当な担体としては、生理食塩水、静菌性水、Cremophor EL[登録商標] (BASF, Parsippany, N.J.)またはリン酸緩衝食塩水(PBS)を挙げ得る。全ての場合において、組成物は無菌でなければならず、容易に注射できる程度に流動性であるべきである。それは製造および保管の条件下で安定でなければならず、そして細菌および真菌のような微生物の汚染作用に対して保護されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールおよび液性ポリエチレングリコール等)ならびにそれらの適当な混合液を含有する溶媒または分散媒体であり得る。適切な流動性を、例えば、レシチンのようなコーティングの使用により、分散液の場合には必要な粒子径の維持により、および界面活性剤の使用により、保持し得る。微生物作用の保護は、種々の抗菌および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサール等、により達成される。多くの場合に、組成物中に、等張性薬剤、例えば、砂糖、マニトールのようなポリアルコール、ソルビトール、塩化ナトリウムを含むことが好ましい。注射用組成剤の吸収の延長は、組成物中に吸収を遅延する薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを含むことによりもたらせ得る。
【0185】
無菌注射用溶液を、適切な溶媒の中に一つまたは上で列挙した成分の組合せと共に必要な量で活性化合物(例えば、一つのNOVXタンパク質または抗NOVX抗体)を組み込み、ついでろ過滅菌を行なうことにより調製することができる。一般的に、分散液は、基本的な分散媒体および上で列挙したものから必要な他の成分を含有する無菌ビークルの中に活性化合物を組み込むことにより調製することができる。無菌注射用溶液の調製のための無菌粉末の場合には、調製方法は、活性成分の粉末プラス前もって無菌ろ過されたその溶液からの任意のさらに別の望ましい成分の粉末を生成する真空乾燥および凍結乾燥である。
【0186】
一般的に、経口の組成物は、不活性賦形剤または食用の担体を含む。それらをゼラチンカプセル中に封入するかまたは錠剤に打錠することができる。経口治療投与の目的には、活性化合物を添加物と共に組込んで錠剤、トローチまたはカプセルの形状で使用することができる。経口の組成物をまた、うがい薬としての使用のために液体担体を用いて調製し得るが、そこでは液体担体中の化合物を経口的に塗布し、さっと取り除いて、吐き出すか飲み込む。薬学的に適合する結合剤、おおび/またはアジュバント材料を組成物の一部として含み得る。錠剤、丸剤、カプセル、トローチ等は任意の以下の成分または同様な性質を持つ化合物を含有し得る:微結晶セルロース、トラガカントゴムまたはゼラチンのような結合剤;デンプンまたは乳糖のような添加剤、アルギン酸、プリモゲルまたはコーンスターチのような崩壊剤;ステアリン酸マグネシウムまたはステロートのような滑沢剤;コロイド状二酸化ケイ素のような滑り剤;ショ糖またはサッカリンのような甘味剤;またはハッカ、サルチル酸メチル、オレンジ香料のような着香剤。
【0187】
吸入による投与のためには、化合物を、適当な噴射剤、例えば二酸化炭素のようなガスを含有する加圧容器またはディスペンザー、またはネブライザーからエアゾールスプレイの形式で送達し得る。
【0188】
全身的投与はまた、経粘液または経皮手段により得る。経粘液または経皮投与のためには、透過すべきバリアーに適切な浸透剤を処方に使用する。そのような浸透剤は当分野において一般的に公知であり、そして、例えば、経粘液投与のためには、洗剤、胆汁酸塩、フシジン酸誘導体を挙げ得る。経粘液投与は鼻腔スプレーまたは坐剤の使用により達成され得る。経皮投与のためには、活性化合物は、当分野において一般的に公知であるように、軟膏、軟膏剤、ゲルまたはクリームの中に処方される。
【0189】
化合物をまた、直腸送達のために坐薬(例えば、ココアバターおよび他のグリセリドのような従来の坐剤用基材と共に)または保持浣腸剤の形式で調製し得る。
【0190】
一つの実施態様において、活性化合物を、埋没およびマイクロカプセル化送達システムを含む制御放出製剤のように、化合物を身体からの迅速な排泄から防止する担体と共に調製する。酢酸エチレンビニル、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステルおよびポリ酢酸のような、生物分解性で生体適合性のポリマーを使用し得る。そのような製剤を調製する方法は当業者に明らかである。材料はまた、Alza CorporationおよびNova Pharmaceuticals, Inc.から市販で入手可能である。リポソームの懸濁液(モノクローナル抗体を持つ感染した細胞からウイルス抗体に至って標的化したリポソームを含む)をまた、医薬的に許容され得る担体として使用することができる。これらを、例えば米国特許第4,522,811号に記載のように、当業者に公知の方法に従い調製し得る。
【0191】
投与の容易さおよび投与量の均一性のために、経口性または非経口性の組成物を単位投与剤型で処方することが特に有益である。本明細書で使用する単位投与剤型とは、処置する対象に対して単一の投与量として適する物理学的に分離した単位を指し;それぞれの単位は、必要な薬学的な担体と一緒に望ましい治療効果を生じるように計算した予め決められた量の活性化合物を含有する。本発明の単位投与剤型の規格は、活性化合物の特異な特色および達成するべき特別な治療効果、ならびにそのような活性化合物を個人の処置のために配合する当分野に固有の制限により指示されかつ直接に依存する。
【0192】
本発明の核酸分子をベクターの中に挿入して遺伝子治療ベクターとして使用することができる。遺伝子治療ベクターを、例えば、静脈注射、局所投与により(例えば、米国特許第5,328,470号を参照)または走触性注射(例えば、Chen, et al., 1994. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91: 3054-3057を参照)により送達し得る。遺伝子治療ベクターの医薬製剤は、許容される賦形剤の中に遺伝子治療ベクターを含むか、またはその中に遺伝子治療ベクターを埋め込んだ持続性マトリックスを含み得る。これに代えて、完全な遺伝子治療ベクターを組換え細胞、例えばレテロウイルスベクターから無傷で生産し得る場合には、医薬製剤は遺伝子送達システムを生産する一つまたはそれ以上の細胞を含み得る。
医薬製剤を、投与指示書と共に、容器、パックまたはディスペンサーの中に含み得る。
【0193】
スクリーニングおよび検出の方法
以下に詳述するように、本発明の単離核酸分子を使用して、NOVXタンパク質を発現し(例えば、遺伝子治療応用において宿主細胞中で組換え発現ベクターを介して)、NOVXmRNA(例えば、生物学的試料中の)またはNOVXタンパク質中の遺伝的欠損を検出し、そしてNOVX活性を調整することができる。加えて、NOVXタンパク質を用いて、NOVXタンパク質の活性または発現を調整する薬または化合物をスクリーニングし、ならびにNOVXタンパク質の不十分なまたは過剰な生産、またはNOVXの野生型タンパク質と比較して低下または異常な活性を有するNOVXタンパク質型の生産を特徴とする疾患(例えば;糖尿病(インスリン放出を調節する);肥満(脂質に結合し輸送する);肥満に関連した代謝障害、代謝的シンドロームXならびに食欲不振および慢性疾患および癌に関連した消耗性疾患、ならびに感染性疾患(抗ウイルス活性を有する)および種々の異脂肪血症を処置し得る。加えて、本発明の抗NOVX抗体を使用して、NOVXタンパク質を検出しかつ単離し、そしてNOVX活性を調整し得る。なおさらなる態様では、本発明を方法で使用して、食欲、栄養の吸収および代謝基質の処分を正および負の両方の様式で影響させることができる。
本発明はさらに、本明細書に説明するスクリーニングアッセイで同定する新規な薬剤および上述の処置のためのそれらの使用に関する。
【0194】
スクリーニングアッセイ
本発明は、モジュレーター、即ち、NOVXタンパク質に結合するか、または、例えばNOVXタンパク質の発現またはNOVXタンパク質の活性に促進的または阻害的作用を有する候補または試験化合物または薬剤(例えば、ペプチド、ペプチドミメティクス、低分子または他の薬)を同定する方法(本明細書では「スクリーニングアッセイ」とも呼称する)を提供する。本発明はまた、本明細書に説明するスクリーニングアッセイにおいて同定した化合物を含む。
【0195】
一つの実施態様では、本発明は、膜結合型の一つのNOVXタンパク質またはその生物学的に活性な部分に結合するかまたは活性を調整する候補または試験化合物をスクリーニングするためのアッセイを提供する。本発明の試験化合物を、生物学的ライブラリー;空間的にアドレス参照可能な並列の固相または液相ライブラリー;デコンボリューションを必要とする合成的ライブラリー方法;「1ビーズ1化合物」ライブラリー方法;およびアフィニティークロマトグラフィー選択を使用する合成ライブラリー方法:を含む、当分野において周知のコンビナトリアルライブラリーにおける数多くのアプローチのいずれを用いても得られる。生物学的ライブラリーのアプローチはペプチドライブラリーに限定される一方で、他の4種のアプローチはペプチド、非ペプチドオリゴマーまたは化合物の低分子ライブラリーに適用可能である。例えば、Lam, 1997. Anticancer Drug Design 12: 145を参照されたい。
【0196】
本明細書において使用する「低分子」とは、約5kD未満の、最も好ましくは約4kD未満の分子量を有する組成物を指す。低分子は、例えば、核酸、ペプチド、ポリペプチド、ペプチドミメティクス、炭水化物、脂質または他の有機のまたは無機の分子であり得る。化学的および/または、真菌、細菌、または藻類の抽出物のような、生物学的混合物は当分野において公知であり、本発明の任意のアッセイを用いてスクリーニングすることができる。
【0197】
分子ライブラリー合成方法の例を、例えば、DeWitt, et al., 1993. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 90: 6909、Erb, et al., 1994. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 91: 11422、Zuckermann, et al., 1994. J. Med. Chem. 37: 2678、Cho, et al., 1993. Science 261: 1303; Carrell, et al., 1994. Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 33: 2059、Carell, et al., 1994. Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 33: 2061、およびGallop, et al., 1994. J. Med. Chem. 37: 1233における当分野に見出し得る。
【0198】
化合物のライブラリーを、溶液中で(例えば、Houghten, 1992. Biotechniques 13: 412-421)、またはビーズ上で(Lam, 1991. Nature 354: 82-84)、チップ上で(Fodor, 1993. Nature 364: 555-556)、バクテリア(Ladner, 米国特許第5,223,409号)、胞子 (Ladner, 米国特許第5,233,409号)、プラスミド (Cull, et al., 1992. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89: 1865-1869)上でまたはファージ上で(Scott and Smith, 1990. Science 249: 386-390; Devlin, 1990. Science 249: 404-406、Cwirla, et al., 1990. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 87: 6378-6382、Felici, 1991. J. Mol. Biol. 222: 301-310、Ladner, 米国特許第5,233,409号)で提供し得る。
【0199】
一つの実施態様では、アッセイは細胞に基づくアッセイであり、そこでは膜結合型のNOVXタンパク質またはその生物学的に活性な部分を細胞表面に発現する細胞を試験化合物と接触させ、そして試験化合物が一つのNOVXタンパク質に結合する能力を測定する。細胞は、例えば、哺乳動物由来または酵母細胞であり得る。試験化合物がNOVXタンパク質に結合する能力を測定することは、例えば、試験化合物を放射性同位元素または酵素標識とカップリングして、NOVXタンパク質またはその生物学的に活性な部分への試験化合物の結合を、複合物中の標識化合物を検出することにより測定できるようにする。例えば、試験化合物を、125I、35S、14CまたはHで直接的にまたは間接的に標識し、そして放射性同位元素を放射線放射の直接計数またはシンチレーション計数により検出する。これに代えて、試験化合物を、例えば、西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、またはルシフェラーゼにより酵素的に標識し、そして適切な基質の生産物への変換の測定により酵素標識を検出する。一つの実施態様では、アッセイは、膜結合型のNOVXタンパク質またはその生物学的に活性な部分を細胞表面に発現する細胞を、NOVXに結合する既知の化合物と接触して、アッセイ混合物を形成して、アッセイ混合物を試験化合物と接触し、そして試験化合物が一つのNOVXタンパク質と相互作用する能力を測定することを含むが、そこでは試験化合物が一つのNOVXタンパク質と相互作用する能力を測定することは、試験化合物がNOVXタンパク質またはその生物学的に活性な部分に、既知化合物と比較して優先的に結合する能力を測定することを含む。
【0200】
もう一つの実施態様では、アッセイは細胞に基づくアッセイであり、膜結合型のNOVXタンパク質またはその生物学的に活性な部分を細胞表面に発現する細胞を試験化合物と接触し、そして試験化合物がNOVXタンパク質またはその生物学的に活性な部分の活性を調整する(例えば促進または阻害する)能力を測定することを含む。試験化合物がNOVXまたはその生物学的に活性な部分の活性を調整する活性を測定することは、例えば、NOVXタンパク質が一つのNOVXの標的分子と結合するかまたは相互作用をする能力を測定することにより達成し得る。本明細書において使用する「標的分子」とは、自然界で一つのNOVXタンパク質が結合または相互作用する分子、例えば、一つのNOVXと相互作用するタンパク質を発現する細胞表面の分子、2番目の細胞表面の分子、細胞外の環境中の分子、細胞膜の内側表面と会合している分子または細胞質の分子である。NOVXの標的分子は、非NOVX分子または本発明の一つのNOVXタンパク質またはポリペプチドであり得る。一つの実施態様では、一つのNOVXの標的分子は、細胞外のシグナル(例えば、膜結合NOVX分子への化合物の結合により発生するシグナル)を細胞膜を通してかつ細胞内への伝達を促進する情報伝達経路の成分である。標的は、例えば、触媒活性を有する2番目の細胞内タンパク質または下流のシグナル分子とNOVXとの会合を促進するタンパク質であり得る。
【0201】
NOVXタンパク質を一つのNOVXの標的分子と結合するかまたは相互作用をする能力を測定することは、直接的な結合を測定する上述の方法の一つにより達成し得る。一つの実施態様では、NOVXタンパク質が一つのNOVXの標的分子と結合または相互作用する能力を測定することは、標的分子の活性を測定することにより達成することができる。例えば、標的分子の活性を、標的の細胞性第二のメッセンジャー(即ち、細胞内Ca2+、ジアシルグリセロール、IP等)の誘導を検出すること、適切な基質に対する標的の触媒/酵素活性を検出すること、受容体遺伝子(検出可能なマーカー、例えば、ルシフェラーゼ、をコードする核酸に機能し得るように結合したNOVX応答性調節要素を含む)の誘導を検出すること、または細胞応答、例えば、細胞の生存、細胞の分化、または細胞の増殖、を検出することにより測定し得る。
【0202】
なおもう一つの実施態様では、本発明のアッセイは無細胞アッセイであって、一つのNOVXタンパク質またはその生物学的に活性な部分を試験化合物と接触し、そして試験化合物がNOVXタンパク質またはその生物学的に活性な部分と結合する能力を測定することを含む。NOVXタンパク質への試験化合物の結合を、上述のように、直接的または間接的のどちらかで測定することができる。一つのそのような実施態様では、アッセイは、NOVXタンパク質またはその生物学的に活性な部分をNOVXと結合する既知の化合物と接触して、アッセイ混合物を形成すること、アッセイ混合物を試験化合物と接触すること、および試験化合物が一つのNOVXタンパク質と相互作用する能力を測定することを含むが、そこでは試験化合物が一つのNOVXタンパク質と相互作用する能力を測定することは、試験化合物がNOVXタンパク質またはその生物学的に活性な部分に既知化合物と比較して優先的に結合する能力を測定することを含む。
【0203】
なおもう一つの実施態様では、アッセイは、NOVXタンパク質またはその生物学的に活性なタンパク質を試験化合物と接触し、そして試験化合物がNOVXタンパク質またはその生物学的に活性なタンパク質の活性を調整する(例えば促進または阻害する)能力を測定することを含む無細胞アッセイである。NOVXの活性を調整する試験化合物の能力を測定することは、例えば、NOVXタンパク質が一つのNOVXの標的分子に結合する活性を直接な結合を測定するために上述した方法の一つにより達成することができる。さらに別の実施態様では、試験化合物がNOVXタンパク質の活性を調節する能力を測定することは、NOVXタンパク質がさらに一つのNOVXの標的分子を調整する能力を測定することにより達成することができる。例えば、適切な基質に対する標的分子の触媒/酵素活性を上述のように測定することができる。
【0204】
なおもう一つの実施態様では、無細胞アッセイは、NOVXタンパク質またはその生物学的に活性な部分をNOVXタンパク質と結合する既知の化合物と接触して、アッセイ混合物を形成すること、アッセイ混合物を試験化合物と接触すること、そして試験化合物がNOVXタンパク質と相互作用する能力を測定することを含むが、そこでは試験化合物が一つのNOVXタンパク質と相互作用する能力を測定することは、NOVXタンパク質が一つのNOVXの標的分子に優先的に結合するかまたはその活性を調整する能力を測定することを含む。
【0205】
本発明の無細胞アッセイは、可溶性型または膜結合型のNOVXタンパク質の両方に使用することができる。膜結合型のNOVXタンパク質を含む無細胞アッセイの場合には、膜結合型のNOVXタンパク質を溶液中に維持するように、可溶化剤を利用するのが望ましい。そのような可溶化剤の例としては、n−オクチルグルコシド、n−ドデシルグルコシド、n−ドデシルマルトシド、オクタノイル−N−メチルグルカミド、デカノイル−N−メチルグルカミド、Triton[登録商標]X-100、Triton[登録商標]X-114、Thesit[登録商標]、イソトリデシポリ(エチレングリコールエーテル)のような非イオン性界面活性剤、N−ドデシル−N,N−ジメチル−アンモニオ−1−プロパンスルホネート、3−(3−クロルアミドプロピル)ジメチルアミニオール−1−プロパンスルホネート(CHAPS)、または3−(3−クロルアミドプロピル)ジメチルアミニオール−2ヒドロキシ−1−プロパンスルホネート(CHAPSO)を挙げ得る。
【0206】
本発明の上記のアッセイ法の二つ以上の実施態様において、NOVXタンパク質またはその標的分子を固相化して、一つまたは両方のタンパク質の非複合型から複合型の分離を容易にし、ならびにアッセイの自動化に適合することができる。試験化合物のNOVXタンパク質への結合、または候補化合物存在下および非存在下でのNOVXタンパク質と標的分子との相互作用は、反応物質を含有するのに適する任意の容器において達成することができる。そのような容器の例としては、マイクロタイタープレート、試験管、およびマイクロ遠心チューブを挙げ得る。一つの実施態様では、一つまたは両方のタンパク質をマトリックスに結合することを可能にするドメインを付加する融合タンパク質を提供し得る。例えば、GST−NOVX融合タンパク質またはGST−標的融合タンパク質をグルタチオンセファローズビーズ(Sigma Chemical, St. Louis, MO)またはグルタチオンで誘導体化したマイクロタイタープレート上に吸着し、これを次いで試験化合物、または試験化合物および非吸着標的タンパク質またはNOVXタンパク質のどちらかと結合し、そして混合物を複合体形成を促進する条件下で(例えば、塩およびpHに関して生理的な条件で)インキュベートする。インキュベーション後、ビーズまたはマイクロタイタープレート穴を洗滌して、非結合成分を全て除去し、ビーズの場合にはマトリックスを固定化し、複合体を例えば上述のように、直接的にまたは間接的に測定する。これに代えて、複合体をマトリックスから解離し、そしてNOVXタンパク質の結合または活性レベルを標準的技術を用いて測定することもできる。
【0207】
マトリックス上にタンパク質を固定化する他の技術をまた、本発明のスクリーニングアッセイに使用し得る。例えば、NOVXタンパク質またはその標的分子のいずれかをビオチンおよびストレプトアビジンの結合を利用して固定化することができる。ビオチニル化NOVXタンパク質または標的分子をビオチン−NHS(N−ヒドロキシ−サクシンイミド)から当分野内で周知の技術(例えば、ビオチニル化キット、Pierce Chemicals, Rockford, Ill.)を用いて調製して、ストレプトアビジンをコーティングした96穴プレート(Pierce Chemical)の穴に固定化することができる。これに代えて、NOVXタンパク質または標的分子と反応性であるが、NOVXタンパク質のその標的タンパク質への結合を妨害しない抗体をプレートの穴に誘導体化して、非結合標的またはNOVXタンパク質を抗体との結合により穴に捕捉することができる。そのような複合体を検出する方法としては、GST−固定化複合体について上述したものに加えて、NOVXタンパク質または標的分子と反応する抗体を用いる複合体の免疫検出、ならびにNOVXタンパク質または標的分子に関連した酵素活性を検出することに依存する酵素結合アッセイを挙げ得る。
【0208】
もう一つの実施態様では、NOVXタンパク質発現のモジュレータを、細胞を候補化合物と接触し、細胞中のNOVXmRNAまたはタンパク質の発現を測定する方法で同定する。候補化合物の存在下でのNOVXmRNAまたはタンパク質の発現レベルを、候補化合物の非存在下でのNOVXmRNAまたはタンパク質の発現レベルと比較する。次いで、候補化合物を、この比較に基づいてNOVXmRNAまたはタンパク質のモジュレータとして同定し得る。例えば、NOVXmRNAまたはタンパク質の発現を候補化合物の存在下での方がその非存在下でよりも多い(即ち統計的に有意に多い)ときには、候補化合物を、NOVXmRNAまたはタンパク質発現の促進剤として同定する。これに代えて、NOVXmRNAまたはタンパク質の発現が候補化合物の存在下での方がその非存在下でよりも少ない(即ち統計的に有意に少ない)ときには、候補化合物を、NOVXmRNAまたはタンパク質発現の阻害剤として同定する。細胞中のNOVXmRNAまたはタンパク質の発現のレベルを、NOVXmRNAまたはタンパク質を検出するために本明細書で説明する方法により測定することができる。
【0209】
本発明のなおもう一つの態様では、NOVXタンパク質は2ハイブリッドアッセイまたは3ハイブリッドアッセイ(例えば米国特許第5,283,317号、Zervos, et al., 1993. Cell 72: 223-232、Madura, et al., 1993. J. Biol. Chem. 268: 12046-12054、Bartel, et al., 1993. Biotechniques 14: 920-924、Iwabuchi, et al., 1993. Oncogene 8: 1693-1696、および Brent 第WO94/10300号を参照)おける「ベイトタンパク質」として使用して、NOVXと結合または相互作用をしてNOVX活性を調整する他のタンパク質(「NOVX結合タンパク質」または「NOVX−bp」)を同定し得る。そのようなNOVX結合タンパク質はまた、例えば、NOVX経路の上流または下流の要素としてNOVXタンパク質によるシグナルの増幅に関与する可能性が高い。
【0210】
2ハイブリッドシステムは、分離可能なDNA結合および活性化ドメインより成る殆どの転写因子のモジュール構成的性質に基づく。略述すれば、アッセイには2つの異なるDNA構築物を利用する。1つの構築物においては、NOVXをコードする遺伝子を既知の転写因子(例えば、GAL−4)のDNA結合ドメインをコードする遺伝子に融合する。他の構築物においては、未同定のタンパク質(「プレイ」または「試料」)をコードするDNA配列ライブラリー由来のDNAを、既知の転写因子の活性化ドメインをコードする遺伝子に融合する。もし「ベイト」および「プレイ」タンパク質がインビボで相互作用してNOVX依存性複合体を形成することができれば、転写因子のDNA結合および活性化ドメインを近くに引き寄せ得る。この近接は、転写因子に応答性の転写調節部位に機能し得るように結合したレポーター遺伝子(例えば、LacZ)の転写を可能にする。レポーター遺伝子の発現を検出し、機能的転写因子を含有する細胞コロニーを単離し、そしてこれを用いてNOVXと相互作用するタンパク質をコードするクローン化遺伝子を得ることができる。
本発明はさらに前述のスクリーニングアッセイにより同定する新規薬剤および本明細書に説明する処置へのその使用に関する。
【0211】
検出アッセイ
本明細書で同定するcDNAの一部またはフラグメント(および対応する完全な遺伝子配列)をポリヌクレオチド試薬として種々の方式で使用することができる。例として、限定は無しに、これらの配列を:(i)染色体上のそれぞれの遺伝子をマップし;かくして遺伝的疾患に関連した遺伝子領域の位置を見つける;(ii)微量の生物学的試料から個人を同定する(組織タイピング);および(iii)生物学的試料の法医学的同定を助けるために用い得る。これらの応用の幾つかを以下のサブセクションで説明する。
【0212】
染色体マッピング
一旦遺伝子の配列(または配列の一部)を単離すれば、この配列を用いて、染色体上の遺伝子の位置をマップすることができる。この方法を染色体マッピングと呼ぶ。したがって、配列番号2n−1(ここで、nは1〜86の整数である)であるNOVX配列の一部またはフラグメント、またはそれらのフラグメントまたは誘導体を用いて、染色体上のNOVX遺伝子の位置をそれぞれマップし得る。染色体へのNOVX配列のマッピングは、これらの配列を疾患に関連する遺伝子と相関づける重要な第一歩である。
【0213】
略述すれば、NOVX遺伝子を、NOVX配列からPCRプライマー(好ましくは12−25bp長)を調製することにより染色体にマップし得る。NOVX配列のコンピューター分析を使用して、ゲノムDNA中の二つ以上のエキソンに亘らないで、そのため増幅プロセスを複雑にするプライマーを迅速に選択し得る。次いで、これらのプライマーを、個別のヒト染色体を含有する体細胞ハイブリッドのPCRスクリーニングに使用し得る。NOVX配列に対応するヒト遺伝子を含有するそれらのハイブリッドのが、増幅したフラグメントを生成する。
【0214】
体細胞ハイブリッドは、異なる哺乳動物由来の体細胞(例えば、ヒトおよびマウスの細胞)を融合することにより調製する。ヒトおよびマウスの細胞のハイブリッドが増殖し、分裂するうちに、それらはヒト染色体をランダムな順序で徐々に欠失するが、マウスの染色体を保持する。特定の酵素を欠くためマウス細胞は増殖できないが、ヒト細胞は増殖できる培地を用いることにより、必要とする酵素をコードする遺伝子を含有する一つのヒト染色体を保持する。種々の培地を使用することにより、ハイブリッド細胞株のパネルを樹立し得る。パネル中のそれぞれの細胞株は、単一のヒト染色体または少数のヒト染色体、および完全なセットのマウス染色体を含有し、個別の遺伝子を特定のヒト染色体に容易にマップすることを可能にする。例えば、D'Eustachio, et al., 1983. Science 220: 919-924を参照されたい。ヒト染色体のフラグメントのみを含有する体細胞ハイブリッドをまた、転座および欠失を持つヒト染色体を用いることにより生産し得る。
【0215】
体細胞ハイブリッドのPCRマッピングは、特定の配列を特定の染色体に対応付ける迅速な手順である。単一のサーマルサイクラーを用いて、1日に3個以上の配列を対応付けることが可能である。NOVX配列を用いてオリゴヌクレオチドプライマーをデザインすることにより、特定の染色体由来のフラグメントのパネルを用いて細かな局在部位の特定化を達成し得る。
【0216】
分裂中期の染色体スプレッドへのDNA配列の蛍光インシツハイブリダイゼーション(FISH)をさらに用いて、正確な染色体上の位置を1ステップで提供し得る。染色体スプレッドを、コルセミドのような紡錘体を破壊する化学物質により細胞分裂を分裂中期でブロックされている細胞を用いて作成し得る。染色体を短時間トリプシンで処理し、次いでギムザ染色し得る。明暗のバンドのパターンがそれぞれの染色体上に出現し、それにより染色体を個別に同定し得る。FISH技術を500または600塩基と短いDNA配列で使用し得る。しかしながら、1,000塩基より大きなクローンは、簡単な検出に十分なシグナル強度で特定の染色体上の位置に結合する可能性がより高い。好ましくは1,000塩基、そしてさらに好ましくは2,000塩基が合理的な時間に良好な結果を得るのに十分である。この技術の総説については、Verma, et al., HUMAN CHROMOSOMES: A MANUAL OF BASIC TECHNIQUES (Pergamon Press, New York 1988を参照されたい。
【0217】
染色体マッピング用の試薬を個別に使用して、単一の染色体またはその染色体上の単一の部位を標識すること、または試薬のパネルを複数の部位および/または複数の染色体を標識するために使用し得る。遺伝子の非コード化領域に対応する試薬が実際には、マッピングの目的には好ましい。コード化領域を遺伝子ファミリー内で保存する可能性がより高く、かくして染色体マッピングの間に交叉ハイブリダイゼーションのチャンスが増大する。
【0218】
一旦配列を正確な染色体上の位置にマッピングすると、染色体上の配列の物理的な位置を遺伝子マップのデータと関連づけ得る。そのようなデータを、例えば、in McKusick, Mendelian Inheritance in Man (Hopkins University Welch Medical Libraryを通してオンラインで入手可能)に見出す。同じ染色体部位にマッピングした遺伝子と疾患との間の関係を、次いで、例えば、Egeland, et al., 1987. Nature, 325: 783-787に記載する関連分析(物理的に隣接している遺伝子の同時遺伝)により同定し得る。
【0219】
さらに、NOVX遺伝子に関連した疾患に罹患している個人と罹患していない個人の間のDNA配列の差を測定し得る。もし変異を罹患している個人のいくらかまたは全部で観察するが、罹患していない個人のいずれでも観察しないならば、変異は特定の疾患の原因剤である可能性が高い。罹患した個人と罹患していない個人の比較は一般的に、まず染色体スプレッドから視認可能な欠失または転座のような染色体の目に見える構造変化、またはそのDNA配列に基づくPCRの使用で検出可能な構造変化の探索を伴う。最後に、数人の個人由来の遺伝子の完全なシークエンシングを行って、変異の存在を確認し、そして変異を多型性と区別し得る。
【0220】
組織タイピング
本発明のNOVX配列をまた使用して、微量な生物学的試料から個人を同定し得る。この技術では、個人のゲノムDNAを一つまたはそれ以上の制限酵素で消化して、サザンブロット上でプローブ結合し、同定用のユニークなバンドを生成する。本発明の配列は、RFLP(制限断片長多型、米国特許第5,272,057号に記載)のさらに別なDNAマーカーとして有用である。
【0221】
さらに、本発明の配列を使用して、個人のゲノムの選択した部分の実際の塩基ごとのDNA配列を測定するさらに別な技術を提供し得る。かくして、本明細書に説明したNOVX配列を用いて、配列の5'末端および3'末端から二つののPCRプライマーを調製し得る。次いで、これらのプライマーを用いて、個人のDNAを増幅し、引き続いてこれをシークエンシングし得る。
【0222】
それぞれの個人は、対立遺伝子の違いによるそのようなDNAの特徴的セットを有するため、この様式で調製した個人由来の対応するDNA配列のパネルは、特徴的個人の同定を提供し得る。本発明の配列を使用して、個人および組織由来のそのような同定配列を得ることができる。本発明のNOVX配列は、ヒトゲノムの部分を特徴的に表現する。対立遺伝子の変異は、これらの配列のコード化領域中にある程度起こり、そして非コード化領域中にはより大きな程度で起こる。個別のヒト間の対立遺伝子の変異は、500塩基に約1個の頻度で起こることを推定する。対立遺伝子変異の多くは、制限断片長多型(RFLP)を含む単一ヌクレオチド多型(SNP)に因る。
【0223】
本明細書に説明する配列のそれぞれを、個人由来のDNAを同定の目的で比較し得る標準として、ある程度、使用し得る。非コード化領域にはより多くの遺伝子多型が起こるため、個人を識別するにはより少ない配列が必要である。非コード化配列は、それぞれが100塩基の非コード化増幅配列を生じる多分10〜1,000個のプライマーのパネルにより個人の明白な同定を無理なく提供し得る。もし配列番号2n−1(ここで、nは1〜86の整数である)の配列のような予想するコード化配列を使用すれば、明白な個人の同定のためのさらに適切なプライマーの数は500〜2,000である。
【0224】
予防医学
本発明はまた、診断アッセイ、予後アッセイ、薬理ゲノミクス、および臨床試験のモニタリングを予後的(予測的)目的で使用し、それにより個人を予防的に処置する、予測医学の分野に関する。したがって、本発明の1つの態様は、NOVXタンパク質および/または核酸の発現ならびにNOVX活性を生物学的試料(例えば、血液、血清、細胞、組織)との関連で測定して、それにより個人が異常なNOVXの発現または活性に関連した疾患または障害に罹患しているか、または障害を発症するリスクを有しているか否かを測定するための診断アッセイに関する。障害としては、代謝障害、糖尿病、肥満、感染性疾患、食欲不振、がん関連悪液質、がん、神経変性障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、免疫障害、および造血障害、ならびに種々の異脂肪血症、肥満に伴う代謝障害、代謝性シンドロームXならびに慢性疾患および種々のがんに関連した消耗性疾患を挙げ得る。本発明はまた、個人がNOVXタンパク質、核酸の発現または活性に関連した障害を発症するリスクを有しているか否かを測定するための予後的(予測的)アッセイを提供する。例えば、一つのNOVX遺伝子の突然変異を生物学的試料中でアッセイし得る。そのようなアッセイを、予後的または予測的目的に使用し、それによりNOVXタンパク質、核酸の発現または生物学的活性を特徴とするかまたはこれと関連する障害の発生に先立って個人を予防的に処置し得る。
【0225】
本発明のもう一つの態様は、個人におけるNOVXタンパク質、核酸発現または活性を測定し、それによりその個人にとって適切な治療的または予防的な薬剤を選択する方法(本明細書では「薬理ゲノミクス」と呼称する)を提供する。薬理ゲノミクスは、個人の遺伝子型に基づいた個人の治療的または予防的処置のための薬剤(例えば薬)の選択を可能にする(例えば、個人の遺伝子型を検査して、個人が特定の薬剤に応答する能力を測定する)。
【0226】
本発明のなおもう一つの態様は、薬剤(例えば、薬、化合物)が臨床試験においてNOVXの発現または活性に与える影響をモニタリングすることに関する。
これらおよび他の薬剤については以下のセクションで詳細に説明する。
【0227】
診断的アッセイ
生物学的試料中におけるNOVXの存在または非存在を検出する例示的な方法は、被験対象から生物学的試料を得ること、および生物学的試料をNOVXタンパク質またはNOVXタンパク質をコードする核酸(例えば、mRNA、ゲノムDNA)を検出する能力のある化合物または薬剤と接触し、NOVXの存在が生物学的試料中で検出できるようにすることを伴う。NOVXmRNAまたはゲノムDNAの検出用の薬剤は、NOVXmRNAまたはゲノムDNAとハイブリダイズする能力のある標識核酸プローブである。核酸プローブは、例えば、配列番号2n−1(ここで、nは1〜86の整数である)の核酸のような全長NOVX核酸、または少なくとも15、30、50、100、250または500ヌクレオチド長でそして厳密な条件下でNOVXmRNAまたはゲノムDNAに特異的にハイブリダイズするのに十分なオリゴヌクレオチドの一部である。本発明の診断的アッセイにおいて使用するための他の適当なプローブを本明細書で説明する。
【0228】
NOVXタンパク質検出用の薬剤は、NOVXタンパク質に結合する能力のある抗体、好ましくは検出可能な標識を持つ抗体である。抗体は、ポリクローナル、またはさらに好ましくはモノクローナルであり得る。完全な抗体、またはそのフラグメント(例えば、FabまたはF(ab'))を使用し得る。プローブまたは抗体に関する用語「標識」とは、検出可能な物質をプローブまたは抗体にカップリングする(即ち物理的に結合する)ことによりプローブまたは抗体を直接的に標識すること、ならびに直接標識したもう一つの試薬との反応性によりプローブまたは抗体を間接的に標識することを包含する。間接的な標識の例としては、蛍光標識した第2抗体を用いた第1抗体の検出、および蛍光標識したストレブトアビジンで検出し得るように、ビオチンでDNAプローブを末端標識することを挙げ得る。用語「生物学的試料」とは、対象から単離した組織、細胞および生物学的液体、ならびに対象内に存在する組織、細胞および液体を含む。即ち、本発明の検出法を使用して、インビトロおよびインビボで生物学的試料中のNOVXmRNA、タンパク質、またはゲノムDNAを検出し得る。例えば、NOVXmRNAの検出のためのインビトロ技術としては、ノザンハイブリダイゼーションおよびインシツハイブリダイゼーションを挙げ得る。NOVXタンパク質を検出するためのインビトロ技術としては、酵素結合免疫測定法(ELISA)、ウエスタンブロット、免疫沈降、および免疫蛍光を挙げ得る。NOVXゲノムDNAを検出するためのインビトロ技術としては、サザンハイブリダイゼーションを挙げ得る。さらに、NOVXタンパク質を検出するためのインビボ技術は、対象中へ標識抗NOVX抗体を導入することを含む。例えば、抗体を、対象中のその存在および位置を標準造影技術で検出し得る放射活性マーカーで標識することができる。
【0229】
一つの実施態様では、生物学的試料は被験対象由来のタンパク質分子を含有する。これ代えて、生物学的試料は、被験対象由来のmRNA分子または被験対象由来のゲノムDNA分子を含有し得る。好ましい生物学的試料は、対象より従来の手段で単離した末梢血白血球試料である。
【0230】
もう一つの実施態様では、方法は、対照対象から対照の生物学的試料を得ること、対照試料をNOVXタンパク質、mRNAまたはゲノムDNAを検出する能力のある化合物または薬剤と、NOVXタンパク質、mRNAまたはゲノムDNAの存在を生物学的試料中で検出するように接触すること、および対照試料中のNOVXタンパク質、mRNAまたはゲノムDNAの存在を試験試料中のNOVXタンパク質、mRNAまたはゲノムDNAと比較することをさらに伴う。
【0231】
本発明はまた、生物学的試料中のNOVXの存在を検出するキットを包含する。例えば、キットは:生物学的試料中のNOVXタンパク質またはmRNAを検出する能力のある標識化合物または薬剤;試料中のNOVXの量を測定する手段;および試料中のNOVXの量を標準と比較する手段を含み得る。化合物および薬剤を適当な容器中に包装し得る。キットは、NOVXタンパク質または核酸を検出するキットの使用のための使用説明書をさらに含み得る。
【0232】
予後アッセイ
さらに、本明細書に説明する診断方法を利用して、異常NOVXの発現または活性に関連した疾患または障害を有するかまたは発症するリスクにある対象を同定し得る。例えば、先行の診断アッセイおよび以下のアッセイのような、本明細書で説明するアッセイを利用して、NOVXタンパク質、核酸の発現または活性に関連した障害を有するかまたは発症するリスクにある対象を同定し得る。これに代えて、予後アッセイを利用して、疾患または障害を有するかまたは発症するリスクにある対象を同定し得る。かくして、本発明は、試験試料を対象から得て、そして異常なNOVXタンパク質または核酸(例えば、mRNA、ゲノムDNA)を検出する異常なNOVXの発現または活性に関連した疾患または障害を同定する方法を提供し、そこではNOVXタンパク質または核酸の存在は、異常なNOVXの発現または活性に関連した疾患または障害を有するかまたは発症するリスクにある対象に対する診断になる。本明細書において使用する「試験試料」とは、興味のある対象から得られる生物学的試料を指す。例えば、試験試料は生物学的液体(例えば血清)、細胞試料、または組織であり得る。
【0233】
さらに、本明細書に説明する予後アッセイを使用して、異常なNOVXの発現または活性に関連した疾患または障害を処置するために、対象に薬剤(例えばアゴニスト、アンタゴニスト、ペプチドミメティック、タンパク質、ペプチド、核酸、低分子、または他の医薬候補物)を投与することができるか否かを決定し得る。例えば、そのような方法を使用して、対象の疾患を薬剤により有効に処置するか否かを決定し得る。かくして、本発明は、試験試料を得て、NOVXタンパク質または核酸を検出する異常なNOVXの発現または活性に関連した障害を薬剤により対象を有効に処置し得るか否かを決定する方法を提供する(例えば、そこではNOVXタンパク質または核酸の存在は、異常なNOVXの発現または活性に関連した障害を処置するために薬剤を投与され得る対象に対する診断になる)。
【0234】
本発明の方法をまた使用して一つのNOVX遺伝子中の遺伝的損傷を検出し、それにより損傷のある遺伝子を有する対象が異常な細胞増殖および/または分化を特徴とする障害のリスクにあるか否かを決定し得る。種々の実施態様において、これらの方法は、対象由来の細胞試料中において、一つのNOVXタンパク質をコードする遺伝子の完全性に影響を及ぼす少なくとも一つの変更、即ちNOVX遺伝子の誤発現を特徴とする遺伝的損傷の存在または不在の検出を含む。例えば、そのような遺伝的損傷を、(i)一つのNOVX遺伝子からの一つまたはそれ以上のヌクレオチドの欠失;(ii)一つのNOVX遺伝子への一つまたはそれ以上のヌクレオチドの付加;(iii)一つのNOVX遺伝子の一つまたはそれ以上のヌクレオチドの置換、(iv)一つのNOVX遺伝子の染色体転座、(v)一つのNOVX遺伝子のmRNA転写物レベルの変化、(vi)ゲノムDNAのメチル化パターンのような一つのNOVX遺伝子の異常修飾、(vii)一つのNOVX遺伝子のmRNA転写物の非野生型スプライシングパターンの存在、(viii)一つのNOVXタンパク質の非野生型レベル、(ix)一つのNOVX遺伝子の対立遺伝子欠失、および(x)一つのNOVXタンパク質の不適切な翻訳後修飾の少なくとも一つの存在の確認により検出し得る。本明細書に説明する一つのNOVX遺伝子の損傷を検出するために使用し得る当分野において公知の多数のアッセイ技術が存在する。好ましい生物学的試料は、対象から従来の手段で単離した末梢血白血球試料である。しかしながら、例えば、頬粘膜細胞を含む有核細胞を含有する任意の生物学的試料を使用し得る。
【0235】
特定の実施態様では、損傷の検出は、アンカーPCRまたはRACE PCRのようなポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(例えば米国特許第4,683,195号および第4,683,202号を参照)におけるかまたはこれに代えて、連結連鎖反応(LCR)(例えば、Landegran, et al., 1988. Science 241: 1077-1080、およびNakazawa, et al., 1994. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91: 360-364を参照)におけるプローブ/プライマーの使用を伴うが、後者はNOVX遺伝子中の点突然変異検出に特に有用であり得る(Abravaya, et al., 1995. Nucl. Acids Res. 23: 675-682を参照)。この方法は、患者から細胞試料を集め、試料の細胞から核酸(例えば、ゲノム、mRNAまたは両方)を単離し、NOVX遺伝子(もし存在するならば)のハイブリダイゼーションおよび増幅が起きるような条件下で、一つのNOVX遺伝子と特異的にハイブリダイズする一つまたはそれ以上のプライマーと核酸試料を接触し、そして増幅産物の存在または不在を検出し、または増幅産物のサイズを検出し、そして対照試料と長さを比較するステップを含み得る。PCRおよび/またはLCRは、本明細書に説明する変異の検出に使用する任意の技術と一緒に予備的増幅ステップとして使用するのが望ましい。
【0236】
さらに別な増幅法としては:自己保持配列複製(Guatelli, et al., 1990. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87: 1874-1878を参照)、転写増幅システム(Kwoh, et al., 1989. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86: 1173-1177を参照); Qβレプリカーゼ(Lizardi, et al, 1988. BioTechnology 6: 1197を参照)、または任意の他の核酸増幅法に引き続いて当業者に周知の技術を用いる増幅分子の検出を挙げ得る。これらの検出スキームは、核酸分子がごく少数で存在するならば、そのような分子の検出に特に有用である。
【0237】
さらに別の実施態様では、試料細胞由来の一つのNOVX遺伝子中の変異を、制限酵素切断パターンの変化により同定し得る。例えば、試料および対照のDNAを単離し、増幅し(任意に)、一つまたはそれ以上の制限エンドヌクレアーゼで処理し、そしてフラグメントのサイズをゲル電気泳動で測定して比較する。試料と対照のDNA間のフラグメントサイズの差は試料DNA中の変異を示す。さらに、配列特異的リボゾーム(例えば、米国特許第5,493,531号を参照)を使用して、リボゾーム切断部位の発生または消失により特異的な変異の存在を評価し得る。
【0238】
他の実施態様では、NOVX中の遺伝的突然変異は、試料および対照の核酸、例えば、DNAまたはRNAを数百または数千個のオリゴヌクレオチドプローブを含有する高密度アレイにハイブリダイズすることにより同定することができる。例えば、Cronin, et al., 1996. Human Mutation 7: 244-255、Kozal, et al., 1996. Nat. Med. 2: 753-759を参照されたい。例えば、NOVX中の遺伝的変異を、上述のCronin, et al.に記載するように光を発生するDNAプローブを含有する2次元アレイ中で同定し得る。略述すれば、プローブの1番目のハイブリダイゼーションアレイを用いて、試料と対照中の長い一続きのDNAをスキャンして、一連の重なり合うプローブの線形アレイを作成することにより配列間の塩基変化を同定し得る。このステップは点突然変異の同定を可能にする。これに、検出した全ての変種または変異に相補的なさらに小さな特別のプローブアレイを用いることにより特定の変異の特徴化を可能にする2番目のハイブリダイゼーションを行う。それぞれの変異アレイは、一つは野生型遺伝子に相補的で、他は突然変異遺伝子に相補的な並行なプローブのセットから成る。
【0239】
なおもう一つの実施態様において、当分野において公知の種々のシークエンシング反応のいずれかを使用してNOVX遺伝子を直接にシークエンシングして、試料のNOVXの配列を対応する野生型(対照)配列と比較することにより変異を検出し得る。シークエンシング反応の例としては、Maxim and Gilbert, 1977. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 74: 560またはSanger, 1977. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 74: 5463により開発された技術に基づくものを挙げ得る。質量分析によるシークエンシング(例えば、PCT国際公開第WO94/16101号; Cohen, et al., 1996. Adv. Chromatography 36: 127-162およびGriffin, et al., 1993. Appl. Biochem. Biotechnol. 38: 147-159を参照)を含む種々の自動化シークエンシング方法のいずれも診断アッセイの実施に際して利用され得ることをまた考え得る(例えば、Naeve, et al., 1995. Biotechniques 19: 448を参照)。
【0240】
NOVX遺伝子中の変異を検出する他の方法としては、切断剤からの保護を用いてRNA/RNAまたはRNA/DNAヘテロ二重鎖中のミスマッチ塩基を検出する方法を挙げ得る。例えば、Myers, et al., 1985. Science 230: 1242を参照されたい。一般に、「ミスマッチ切断」の当分野の技術は、野生型NOVX配列を含有する(標識した)RNAまたはDNAを、組織試料より得た潜在的突然変異体のRNAまたはDNAとハイブリダイズすることにより形成したヘテロ二重鎖を提供することから始まる。二重鎖を、対照および試料の鎖の間の塩基のミスマッチのために存在する二重鎖の単鎖領域を切断する薬剤で処理する。例えば、RNA/DNA二重鎖をRNaseで処理し、DNA/DNAハイブリッドはSヌクレアーゼで処置し、ミスマッチ領域を酵素的に処理し得る。他の実施態様では、ミスマッチ領域を消化するために、DNA/DNAまたはRNA/DNAの二重鎖のどちらかをヒドロキシルアミンまたは四酸化オスミウムおよびピペリジンで処理し得る。ミスマッチ領域の処理の後、得られた材料を次いで変性ポリアクリルアミドゲル上でサイズにより分離して変異の部位を決定する。例えば、Cotton, et al., 1988. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85: 4397、Saleeba, et al., 1992. Methods Enzymol. 217: 286-295を参照されたい。一つの実施態様では、対照のDNAまたはRNAを検出用に標識し得る。
【0241】
なおもう一つの実施態様では、ミスマッチ切断反応は、細胞の試料より得られたNOVXcDNA中で点突然変異を検出しマッピングするために、規定したシステム中で二重鎖DNA中のミスマッチ塩基対を認識する一つまたはそれ以上のタンパク質(いわゆる「DNAミスマッチ修復」酵素)を使用する。例えば、E. coliのmutY酵素はG/AミスマッチのAを切断し、そしてHeLa細胞からのチミジンDNAグリコシダーゼはG/TミスマッチのTを切断する。例えば、Hsu, et al., 1994. Carcinogenesis 15: 1657-1662を参照されたい。例示的な実施態様によれば、一つのNOVX配列、例えば、野生型NOVX配列に基づくプローブを、試験細胞(複数を含む)由来のcDNAまたは他のDNA産物とハイブリダイズする。この二重鎖をDNAミスマッチ修復酵素で処理して、切断生産物をもしあれば電気泳動のプロトコール等から検出し得る。例えば、米国特許第5,459,039号を参照されたい。
【0242】
他の実施態様では、電気泳動上の移動度の変化を用いて、NOVX遺伝子の変異を同定する。例えば、単鎖コンフォーメーション多型(SSCP)を使用して、突然変異体および野生型核酸の間の電気泳動移動度の差を検出し得る。例えば、Orita, et al., 1989. Proc. Natl. Acad. Sci. USA: 86: 2766、Cotton, 1993. Mutat. Res. 285: 125-144、Hayashi, 1992. Genet. Anal. Tech. Appl. 9: 73-79を参照されたい。試料および対照のNOVX核酸の単鎖DNAフラグメントを変性し、復元することを可能にする。単鎖核酸の二次構造は配列により異なり、電気泳動上の移動度のそこで得た変化はたとえ1個の塩基変化の検出をも可能にする。DNAフラグメントを標識プローブで標識または検出し得る。アッセイの感度を、2次構造が配列変化により感受性であるRNA(DNAよりもむしろ)を使用することにより増大し得る。一つの実施態様では、主題の方法は、ヘテロ二重鎖分析を利用して、電気泳動の移動度の変化に基づいて二重鎖へテロ二重鎖分子を分離する。例えば、Keen, et al., 1991. Trends Genet. 7: 5を参照されたい。
【0243】
なおもう一つの実施態様では、変性剤の勾配を含有するポリアクリルアミドゲル中での突然変異体または野生型フラグメントの移動を、変性濃度勾配ゲル電気泳動(DGGE)を用いてアッセイする。例えば、Myers, et al., 1985. Nature 313: 495を参照されたい。DGGEを分析法として使用する際、DNAを修飾し、例えば、凡そ40bpの高融点GC富化DNAのGCクランプをPCRで付加することにより、それが完全に変性しないことを保証する。さらなる実施態様では、変性勾配に代えて温度勾配を使用して、対照および試料のDNAの移動度の差を同定する。例えば、Rosenbaum and Reissner, 1987. Biophys. Chem. 265: 12753を参照されたい。
【0244】
点突然変異を検出するための他の技術の例として、選択的オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション、選択的増幅、または選択的プライマー伸長を挙げ得るが、これらに限定しない。例えば、既知の変異を中央に置いたオリゴヌクレオチドプライマーを調製し、次いで完全なマッチが見られる場合にのみハイブリダイゼーションを認める条件下で、標的DNAとハイブリダイズする。例えば、Saiki, et al., 1986. Nature 324: 163、Saiki, et al., 1989. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86: 6230を参照されたい。オリゴヌクレオチドをハイブリダイズ用膜に付着して、標識した標的DNAとハイブリダイズする際、そのような対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドは、PCR増幅した標的DNAまたは多数の異なる突然変異体とハイブリダイズする。
【0245】
これに代えて、選択的PCR増幅に基づく対立遺伝子特異的増幅技術を本発明と一緒に使用し得る。特異的増幅のためのプライマーとして使用するオリゴヌクレオチドは、興味のある変異を分子の中央で(増幅がディファレンシャルハイブリダイゼーションに依存するように;例えば、Gibbs, et al., 1989. Nucl. Acids Res. 17: 2437-2448を参照)または適切な条件下で、ミスマッチがポリメラーゼ伸長を阻止または低減できる(例えば、Prossner, 1993. Tibtech. 11: 238を参照)一つのプライマーの3'最末端において保持していてもよい。加えて、切断に基づく検出を創成するために、変異の領域に新規制限部位を導入するのが望ましい。例えば、Gasparini, et al., 1992. Mol. Cell Probes 6: 1を参照されたい。特定の実施態様では、増幅はまた、増幅のためのTaqリガーゼを使用して実施され得ることを予想する。例えば、Barany, 1991. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88: 189を参照されたい。このような場合には、5'末端配列の3'末端に完全なマッチがある場合にのみ連結が起こり、増幅の存在または不在を調べることにより特定の部位における既知の変異の存在を検出することを可能にする。
【0246】
本明細書に説明する方法を、例えば、本明細書に説明する少なくとも1つのプローブ核酸または抗体試薬を含むプレパック診断キットを利用することにより実施し得る。これを、例えば、臨床の場においてNOVX遺伝子の関与する疾患または疾病の症状を示すかまたは家族歴のある患者を診断するのに簡便に使用し得る。
【0247】
さらに、NOVXを発現する任意の細胞タイプまたは組織、好ましくは末梢血白血球を本明細書に説明した予後アッセイに利用し得る。しかしながら、例えば、頬粘膜細胞の有核細胞を含む任意の生物学的試料を使用し得る。
【0248】
薬理ゲノミクス
本明細書に説明したスクリーニングアッセイにより同定するようなNOVX活性(例えば、NOVX遺伝子発現)に促進的または阻害的効果を有する薬剤またはモジュレータを個人に投与し、障害(障害としては、代謝障害、糖尿病、肥満、感染性疾患、食欲不振、がん関連悪液質、がん、神経変性障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、免疫障害、および造血障害、ならびに種々の異脂肪血症、肥満に伴う代謝障害、代謝性シンドロームXならびに慢性疾患および種々のがんに関連した消耗性疾患を挙げ得る)を(予防的にまたは治療的に)処置することができる。そのような処置と一緒に、個人の薬理ゲノミクス(即ち、個人の遺伝子型および外来性化合物または薬に対するその個人の応答との間の関係の研究)を考慮し得る。治療薬の代謝の差は、薬理学的に活性な薬の用量と血中濃度の関係を変えることにより、重症の毒性または治療の失敗をもたらし得る。かくして、個人の薬理ゲノミクスは、個人の遺伝子型の考慮に基く予防的または治療的処置ための有効な薬剤(例えば薬)の選択を許容する。そのような薬理ゲノミクスをさらに用いて、適切な投与量および治療方法を決定し得る。したがって、個人のNOVXタンパク質の活性、NOVX核酸の発現、またはNOVX遺伝子の変異の含量を測定し、それにより個人の治療的処置または予防的処置に適切な薬剤(複数を含む)を選択し得る。
【0249】
薬理ゲノミクスは、罹患した人における変化した薬剤分布および異常な作用に因る薬への応答における臨床的に有意な遺伝的変異を取り扱う。例えば、Eichelbaum, 1996. Clin. Exp. Pharmacol. Physiol., 23: 983-985; Linder, 1997. Clin. Chem., 43: 254-266を参照されたい。一般に、二つのタイプの薬理遺伝学的異常を区別し得る。薬が身体に作用する方式を変える単一の因子として伝達する遺伝的異常(変化した薬剤作用)または身体が薬に作用する方式を変える単一因子として伝達する遺伝的異常(変化した薬物代謝)がある。これらの薬理遺伝学的異常は、稀な欠陥または多型性のどちらかとして生じ得る。例えば、グルコース−6−リン酸脱水素酵素(G6PD)欠乏症は、よくみられる遺伝性酵素異常症であり、そこでは主な臨床的合併症は、酸化剤の薬(抗マラリア剤、スルホンアミド剤、鎮痛剤、ニトロフラン類)摂取後またはソラマメ摂食後の溶血である。
【0250】
例示的実施態様として、薬の代謝酵素の活性は、薬の作用の強度および持続の両者の主たる決定因子である。薬の代謝酵素の遺伝的多型性(例えば、N−アセチルトランスフェラーゼ2(NAT2)ならびにチトクローム妊娠帯前駆タンパク質酵素のCYP2D6およびCYP2C19)の発見は、なぜ或る患者は標準かつ安全用量の薬物摂取後に期待した薬の効果を得られないかまたは過大な薬の応答および重篤な毒性を示すのかについての説明を提供する。これらの多型性を、人口集団で高代謝群(EM)および低代謝群(PM)の2つの表現型で表現する。PMの存在比率は異なる集団間で異なる。例えば、CYP2D6をコードする遺伝子は高度に多型性で、そして幾つかの変異が、機能的なCYP2D6の不在をもたらすPMを同定する。CYP2D6およびCYP2C19の低代謝群は、標準的な用量の投与を受けた際、極めて頻繁に過剰な薬の応答および副作用を経験する。代謝物が活性な治療成分であるならば、CYP2D6が生成する代謝物モルヒネにより仲介するコデインの鎮痛作用について実証するように、PMは治療応答を示さない。それと全く正反対なのが、標準の用量に応答しないいわゆる超高速代謝群である。最近、超高速代謝群の分子的根拠をCYP2D6遺伝子増幅に因ると確認した。
【0251】
従って、個人のNOVXタンパク質の活性、NOVX核酸の発現、またはNOVX遺伝子の変異含量を測定し、それにより個人の治療的処置または予防的処置のために適切な薬剤(複数を含む)を選択し得る。加えて、薬理遺伝学的研究を用いて、薬の代謝酵素をコードする遺伝子多型の対立遺伝子の遺伝子型決定を、個人の薬の応答性の表現型の同定に応用し得る。この知識を投与量および薬の選択に応用する際、本明細書で説明する例示的スクリーニングアッセイの一つにより同定したモジュレータのようなNOVXモジュレータで対象を処置する際に、有害作用または治療失敗を避け、かくして治療的または予防的効率を増強し得る。
【0252】
臨床試験の作用モニタリング
NOVXの発現または活性(例えば、異常な細胞増殖および/または分化を調整する活性)に対する薬剤(例えば、薬、化合物)の影響をモニタリングすることは、基礎的な薬のスクリーニングに応用できるだけでなく、また臨床試験にも応用できる。例えば、本明細書に説明したようにスクリーニングアッセイにより、NOVX遺伝子発現、タンパク質レベルを増加し、またはNOVX活性を上方調節すると決定した薬剤の有効性を、低下したNOVX遺伝子発現、タンパク質レベル、または下方制御されたNOVX活性を示す対象の臨床試験でモニターし得る。これに代えて、NOVX遺伝子発現、タンパク質レベルを減少し、またはNOVX活性を下方調節すると決定した薬剤の有効性を、増加したNOVX遺伝子発現、タンパク質レベル、または上方制御したNOVX活性を示す対象の臨床試験でモニターし得る。そのような臨床試験において、NOVX、および、好ましくは、例えば、細胞増殖または免疫障害に関係する他の遺伝子の発現または活性を、特定の細胞の免疫応答性の「読み出し」またはマーカーとして使用し得る。
【0253】
限定しない例として、NOVX活性(例えば、本明細書で説明するスクリーニングアッセイで同定する)を調整する薬剤(例えば、化合物、薬または低分子)を用いた処置により細胞中で調整するNOVXを含む遺伝子を同定し得る。従って、細胞増殖障害に対する薬剤の効果を、例えば、臨床試験において検討するために、細胞を単離してRNAを調製し、そして障害に関連すると思うNOVXおよび他の遺伝子の発現レベルを分析し得る。遺伝子発現レベル(即ち、遺伝子発現パターン)を、本明細書に説明するようにノザンブロット分析またはRT−PCRにより、またはこれに代えて本明細書で説明する方法の一つにより生産したタンパク質の量を測定することにより、またはNOVXまたは他の遺伝子の活性レベルを測定することにより、定量することができる。この様式においては、遺伝子発現パターンは、薬剤に対する細胞の生理学的応答を示すマーカーとしての役割を果たす。したがって、薬剤による個人の処置の前および処置中の種々の時点で、この応答状態を測定し得る。
【0254】
一つの実施態様において、本発明は、薬剤(例えば、アゴニスト、アンタゴニスト、タンパク質、ペプチド、ペプチドミメティック、核酸、低分子、または本明細書で説明するスクリーニングアッセイで同定した他の薬候補物)で対象を処置することの有効性をモニターする方法を提供し、その方法は、(i)薬剤投与前に対象から投与前試料を得て、(ii)投与前試料中のNOVXタンパク質、mRNA、またはゲノムDNAの発現レベルを検出し、(iii)対象から一つまたはそれ以上の投与後の試料を得て、(iv)投与後の試料中のNOVXタンパク質、mRNA、またはゲノムDNAの発現または活性レベルを検出し、(v)投与前の試料中のNOVXタンパク質、mRNA、またはゲノムDNAの発現または活性レベルを投与後のひとつまたは複数の試料中のNOVXタンパク質、mRNA、またはゲノムDNAと比較し、そして(vi)それにしたがって対象への薬剤の投与を変更するステップを含む。例えば、NOVXの発現または活性を検出したより高レベルに増加するためには、即ち、薬剤の有効性を増加するためには、薬剤の増加した投与が望ましい。これに代えて、NOVXの発現または活性を検出したより低レベルに減少する、即ち、薬剤の有効性を減少するためには、薬剤の減少した投与が望ましい。
【0255】
処置方法
本発明は、異常なNOVXの発現または活性に関連した疾患のリスクにある(罹りやすい)かまたは疾患を有する対象を処置する予防的方法および治療的方法の両方を提供する。疾患としては、心筋症、アテローム性動脈硬化症、高血圧、先天性心疾患、大動脈弁狭窄、心房中隔欠損症(ASD)、房室(A−V)管欠損、動脈管、肺動脈弁狭窄、大動脈弁下部狭窄、心室中隔欠損症(VSD)、弁疾患、結節硬化症、強皮症、肥満、移植、副腎白質萎縮症、先天性副腎過形成、前立腺がん、新生物、腺がん、リンパ腫、子宮がん、受胎能、血友病、凝固性亢進、特発性血小板減少性紫斑病、免疫不全症、移植片対宿主病、AIDS、気管支喘息、クローン病;多発性硬化症、アルブライト遺伝性骨ジストロフィーの処置ならびに類似の他の疾患、障害および異常を挙げ得る。
これらの処置法を以下にさらに詳細に考察する。
【0256】
疾患および障害
増加したレベル(疾患または障害に罹患していない対象と比べて)または生物学的活性を特徴とする疾患および障害を、活性に拮抗する(即ち、低下するかまたは阻害する)治療薬で処置し得る。活性に拮抗する治療薬を、治療的様式または予防的様式で投与し得る。利用し得る治療薬としては、(i)前述のペプチド、またはその類似体、誘導体、フラグメントまたは相同体;(ii)前述のペプチドに対する抗体;(iii)前述のペプチドをコードする核酸;(iv)アンチセンス核酸および前述のペプチドの内在的機能を相同組換えにより「ノックアウト」するのに使用する「機能障害性」である核酸(即ち、前述のペプチドに対するコード化配列のコード化配列内への非相同的挿入に因る)の投与(例えば、Capecchi, 1989. Science 244: 1288-1292を参照);または(v)前述のペプチドおよびその結合相手との相互作用を変化するモジュレータ(即ち、本発明のさらに別なペプチドのミメティックまたは本発明のペプチドに特異的な抗体を含む阻害剤、アゴニスト、アンタゴニスト)を挙げ得るが、これらに限定しない。
【0257】
減少したレベル(疾患または障害に罹患していない対象と比べて)または生物学的活性を特徴とする疾患および障害を、活性を増加する(即ち、アゴニストである)治療薬で処置し得る。活性を上方制御する治療薬を、治療的様式または予防的様式で投与し得る。利用し得る治療薬としては、前述のペプチド、またはその類似体、誘導体、フラグメント、または相同体;またはバイオアベイラビリティーを増加するアゴニストを挙げ得るが、これらに限定しない。
【0258】
増加または減少したレベルを、患者の組織試料(例えば、生検組織から)を得て、インビトロでRNAまたはペプチドのレベル、発現したペプチド(または前述のペプチドのmRNA)の構造および/または活性をアッセイすることにより、ペプチドおよび/またはRNAを定量することにより容易に検出し得る。当分野内で周知の方法としては、イムノアッセイ(例えば、ウエスタンブロット分析、免疫沈降とそれに引き続くドデシル硫酸ナトリウム(SDS)ポリアクリルアミドゲル電気泳動、免疫細胞化学、等)および/またはmRNA発現を検出するためのハイブリダイゼーションアッセイ(例えば、ノザンアッセイ、ドットブロット、インシツハイブリダイゼーション、等)を挙げ得るが、これらに限定しない。
【0259】
予防的方法
一つの態様では、異常なNOVX発現または少なくとも一つのNOVX活性を調整する薬剤を対象に投与することにより、本発明は、異常なNOVXの発現または活性に関連した疾患または異常を、対象において予防する方法を提供する。異常なNOVXの発現または活性が原因または一因となって生じる疾患のリスクを有する対象を、例えば、本明細書で説明するように診断的アッセイまたは予後的アッセイのいずれかまたはそれらの組合せによって同定し得る。疾患または障害を予防し、または、これに代えて、その進行を遅らせるようにNOVX異常に特徴的な症状の出現に先立って予防的薬剤の投与を行い得る。NOVX異常のタイプに依存して、例えば、一つのNOVXアゴニストまたはNOVXアンタゴニストである薬剤を対象の処置に使用し得る。適切な薬剤を、本明細書で説明するスクリーニング法に基づいて決定することができる。本発明の予防的方法をさらに以下のサブセクションで考察する。
【0260】
治療的方法
本発明のもう一つの態様は、治療目的のためにNOVXの発現または活性を調整する方法に関する。本発明の調整方法は、細胞を細胞に関連するNOVXタンパク質活性の一つまたはそれ以上の活性を調整する薬剤と接触することを含む。NOVXタンパク質活性を調整する薬剤は、核酸またはタンパク質、一つのNOVXタンパク質の天然に存在する同属のリガンド、ペプチド、一つのNOVXペプチドミメティック、または低分子のような本明細書に説明する薬剤であり得る。一つの実施態様では、薬剤は一つまたはそれ以上のNOVXタンパク質活性を促進する。そのような促進的薬剤の例としては、活性なNOVXタンパク質および細胞中に導入したNOVXをコードする核酸分子を挙げ得る。もう一つの実施態様では、薬剤は一つまたはそれ以上のNOVXタンパク質活性を阻害する。そのような阻害的薬剤の例としては、アンチセンスNOVX核酸分子および抗−NOVX抗体を挙げ得る。これらの調整方法は、インビトロで(例えば、細胞を薬剤と共に培養することにより)または、これに代えて、インビボで(例えば、薬剤を対象に投与することにより)実施し得る。このように、本発明は一つのNOVXタンパク質または核酸分子の異常な発現または活性を特徴とする疾患または障害に罹患した個人を処置する方法を提供する。一つの実施態様では、その方法は、薬剤(例えば、本明細書で説明するスクリーニングアッセイで同定した薬剤)またはNOVXの発現または活性を調整する(例えば、上方制御または下方制御する)薬剤の組合せを投与することを伴う。もう一つの実施態様では、その方法は減少または異常なNOVXの発現または活性を補償するための治療として一つのNOVXタンパク質または核酸分子を投与することを伴う。
【0261】
NOVXが異常に下方制御されているかおよび/または増加したNOVX活性が有益な効果を有すると思われる状況では、NOVX活性を促進することが望ましい。そのような状況の一つの例は、対象が異常な細胞増殖および/または分化(例えば、がんまたは免疫関連疾患)を特徴とする障害を有する場合である。そのような状況のもう一つの例は、対象が妊娠性疾患(例えば、子癇前症)を有する場合である。
【0262】
治療薬の生物学的効果の測定
本発明の種々の実施態様において、適切なインビトロまたはインビボアッセイを実施して、特定の治療薬の効果およびその投与を罹患している組織の処置に適応があるか否かを決定する。
【0263】
種々の特定の実施態様において、患者の障害に関与する代表的なタイプ(複数を含む)の細胞についてインビトロアッセイを実施して、投与した治療薬が細胞タイプに所望の効果を発揮するかどうかを測定し得る。治療に使用する化合物を、ヒト対象での試験に先立って、ラット、マウス、ニワトリ、ウシ、サル、ウサギ等を限定することなく含む適切な動物モデルシステムで試験し得る。同様に、インビボ試験でも、ヒト対象への投与に先立って、当分野において公知の動物モデルシステムのいずれかを使用し得る。
【0264】
本発明の組成物の予防的使用および治療的使用
本発明のNOVX核酸およびタンパク質は:代謝性障害、糖尿病、肥満、感染性疾患、食欲不振、癌関連、神経変性障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、免疫障害、造血障害、ならびに種々の異脂肪血症、肥満に伴う代謝障害、代謝性シンドロームXならびに慢性疾患および種々のがんに関連した消耗性疾患を限定することなく、含み、種々の障害に関連する潜在的で予防的応用および治療的応用に有用である。
【0265】
例として、本発明のNOVXタンパク質をコードするcDNAは、遺伝子治療に有用であり得、そしてタンパク質は、それを必要とする対象に投与する際に有用であり得る。非限定的な例として、本発明の組成物は、代謝性疾患、糖尿病、肥満、感染性疾患、食欲不振、がん関連悪液質、がん、神経変性障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、免疫障害、造血障害、および種々の異脂肪血症:に罹患した患者の処置に効果を有するであろう。
【0266】
NOVXタンパク質をコードする新規核酸、および本発明のNOVXタンパク質の両方、またはそれらのフラグメントはまた、核酸またはタンパク質の存在または量を評価する診断的応用にも有用であり得る。さらなる使用は、抗細菌分子(即ち、或るペプチドは抗細菌的性質を有することが見出されている)としてであるかもしれない。これらの物質は、治療的または診断的方法に使用するための本発明の新規物質に免疫特異的に結合する抗体の作成にさらに有用である。
本発明を以下の実施例にさらに説明するが、これらは請求項に説明する本発明の範囲を制限するものではない。
【0267】
実施例1
NOV1クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表1Aに示す。
【表4】
Figure 2005505247
【0268】
表1Aの続き
【表5】
Figure 2005505247
【0269】
上記タンパク質配列の配列比較により、表1Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表6】
Figure 2005505247
【0270】
NOV1aタンパク質のさらなる解析により、表1Cに示す以下の特性が得られた。
【表7】
Figure 2005505247
【0271】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV1aタンパク質の検索により、表1Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表8】
Figure 2005505247
【0272】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV1aタンパク質は、表1EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表9】
Figure 2005505247
【0273】
PFam解析により、NOV1aタンパク質は表1Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表10】
Figure 2005505247
【0274】
実施例2
NOV2クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列をに示す。
【表11】
Figure 2005505247
【0275】
表2Aの続き
【表12】
Figure 2005505247
【0276】
上記タンパク質配列の配列比較により、表2Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表13】
Figure 2005505247
【0277】
NOV2aタンパク質のさらなる解析により、表2Cに示す以下の特性が得られた。
【表14】
Figure 2005505247
【0278】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV2aタンパク質の検索により、表2Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表15】
Figure 2005505247
【0279】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV2aタンパク質は、表2EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表16】
Figure 2005505247
【0280】
PFam解析により、NOV2aタンパク質は表2Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表17】
Figure 2005505247
【0281】
実施例3
NOV3クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表3Aに示す。
【表18】
Figure 2005505247
【0282】
NOV3aタンパク質のさらなる解析により、表3Bに示す以下の特性が得られた。
【表19】
Figure 2005505247
【0283】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV3aタンパク質の検索により、表3Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表20】
Figure 2005505247
【0284】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV3aタンパク質は、表3DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表21】
Figure 2005505247
【0285】
PFam解析により、NOV3aタンパク質は表3Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表22】
Figure 2005505247
【0286】
実施例4
NOV4クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表4Aに示す。
【表23】
Figure 2005505247
【0287】
上記タンパク質配列の配列比較により、表4Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表24】
Figure 2005505247
【0288】
NOV4aタンパク質のさらなる解析により、表4Cに示す以下の特性が得られた。
【表25】
Figure 2005505247
【0289】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV4aタンパク質の検索により、表4Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表26】
Figure 2005505247
【0290】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV4aタンパク質は、表4EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表27】
Figure 2005505247
【0291】
PFam解析により、NOV4aタンパク質は表4Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表28】
Figure 2005505247
【0292】
実施例5
NOV5クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表5Aに示す。
【表29】
Figure 2005505247
【0293】
NOV5aタンパク質のさらなる解析により、表5Bに示す以下の特性が得られた。
【表30】
Figure 2005505247
【0294】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV5aタンパク質の検索により、表5Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表31】
Figure 2005505247
【0295】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV5aタンパク質は、表5DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表32】
Figure 2005505247
【0296】
PFam解析により、NOV5aタンパク質は表5Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表33】
Figure 2005505247
【0297】
実施例6
NOV6クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表6Aに示す。
【表34】
Figure 2005505247
【0298】
NOV6aタンパク質のさらなる解析により、表6Bに示す以下の特性が得られた。
【表35】
Figure 2005505247
【0299】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV6aタンパク質の検索により、表6Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表36】
Figure 2005505247
【0300】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV6aタンパク質は、表6DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表37】
Figure 2005505247
【0301】
PFam解析により、NOV6aタンパク質は表6Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表38】
Figure 2005505247
【0302】
実施例7
NOV7クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表7Aに示す。
【表39】
Figure 2005505247
【0303】
NOV7aタンパク質のさらなる解析により、表7Bに示す以下の特性が得られた。
【表40】
Figure 2005505247
【0304】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV7aタンパク質の検索により、表7Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表41】
Figure 2005505247
【0305】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV7aタンパク質は、表7DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表42】
Figure 2005505247
【0306】
PFam解析により、NOV7aタンパク質は表7Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表43】
Figure 2005505247
【0307】
実施例8
NOV8クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表8Aに示す。
【表44】
Figure 2005505247
【0308】
上記タンパク質配列の配列比較により、表8Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表45】
Figure 2005505247
【0309】
NOV8aタンパク質のさらなる解析により、表8Cに示す以下の特性が得られた。
【表46】
Figure 2005505247
【0310】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV8aタンパク質の検索により、表8Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表47】
Figure 2005505247
【0311】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV8aタンパク質は、表8EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表48】
Figure 2005505247
【0312】
PFam解析により、NOV8aタンパク質は表8Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表49】
Figure 2005505247
【0313】
実施例9
NOV9クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表9Aに示す。
【表50】
Figure 2005505247
【0314】
NOV9aタンパク質のさらなる解析により、表9Bに示す以下の特性が得られた。
【表51】
Figure 2005505247
【0315】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV9aタンパク質の検索により、表9Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表52】
Figure 2005505247
【0316】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV9aタンパク質は、表9DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表53】
Figure 2005505247
【0317】
PFam解析により、NOV9aタンパク質は表9Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表54】
Figure 2005505247
【0318】
実施例10
NOV10クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表10Aに示す。
【表55】
Figure 2005505247
【0319】
NOV10aタンパク質のさらなる解析により、表10Bに示す以下の特性が得られた。
【表56】
Figure 2005505247
【0320】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV10aタンパク質の検索により、表10Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表57】
Figure 2005505247
【0321】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV10aタンパク質は、表10DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表58】
Figure 2005505247
【0322】
PFam解析により、NOV10aタンパク質は表10Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表59】
Figure 2005505247
【0323】
実施例11
NOV11クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表11Aに示す。
【表60】
Figure 2005505247
【0324】
NOV11aタンパク質のさらなる解析により、表11Bに示す以下の特性が得られた。
【表61】
Figure 2005505247
【0325】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV11aタンパク質の検索により、表11Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表62】
Figure 2005505247
【0326】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV11aタンパク質は、表11DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表63】
Figure 2005505247
【0327】
表11Dの続き
【表64】
Figure 2005505247
【0328】
PFam解析により、NOV11aタンパク質は表11Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表65】
Figure 2005505247
【0329】
実施例12
NOV12クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表12Aに示す。
【表66】
Figure 2005505247
【0330】
表12Aの続き
【表67】
Figure 2005505247
【0331】
表12Aの続き
【表68】
Figure 2005505247
【0332】
表12Aの続き
【表69】
Figure 2005505247
【0333】
表12Aの続き
【表70】
Figure 2005505247
【0334】
上記タンパク質配列の配列比較により、表12Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表71】
Figure 2005505247
【0335】
NOV12aタンパク質のさらなる解析により、表12Cに示す以下の特性が得られた。
【表72】
Figure 2005505247
【0336】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV12aタンパク質の検索により、表12Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表73】
Figure 2005505247
【0337】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV12aタンパク質は、表12EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表74】
Figure 2005505247
【0338】
PFam解析により、NOV12aタンパク質は表12Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表75】
Figure 2005505247
【0339】
実施例13
NOV13クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表13Aに示す。
【表76】
Figure 2005505247
【0340】
表13Aの続き
【表77】
Figure 2005505247
【0341】
表13Aの続き
【表78】
Figure 2005505247
【0342】
表13Aの続き
【表79】
Figure 2005505247
【0343】
上記タンパク質配列の配列比較により、表13Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表80】
Figure 2005505247
【0344】
NOV13aタンパク質のさらなる解析により、表13Cに示す以下の特性が得られた。
【表81】
Figure 2005505247
【0345】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV13aタンパク質の検索により、表13Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表82】
Figure 2005505247
【0346】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV13aタンパク質は、表13EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表83】
Figure 2005505247
【0347】
PFam解析により、NOV13aタンパク質は表13Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表84】
Figure 2005505247
【0348】
実施例14
NOV14クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表14Aに示す。
【表85】
Figure 2005505247
【0349】
NOV14aタンパク質のさらなる解析により、表14Bに示す以下の特性が得られた。
【表86】
Figure 2005505247
【0350】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV14aタンパク質の検索により、表14Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表87】
Figure 2005505247
【0351】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV14aタンパク質は、表14DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表88】
Figure 2005505247
【0352】
PFam解析により、NOV14aタンパク質は表14Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表89】
Figure 2005505247
【0353】
実施例15
NOV15クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表15Aに示す。
【表90】
Figure 2005505247
【0354】
表15Aの続き
【表91】
Figure 2005505247
【0355】
上記タンパク質配列の配列比較により、表15Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表92】
Figure 2005505247
【0356】
NOV15aタンパク質のさらなる解析により、表15Cに示す以下の特性が得られた。
【表93】
Figure 2005505247
【0357】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV15aタンパク質の検索により、表15Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表94】
Figure 2005505247
【0358】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV15aタンパク質は、表15EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表95】
Figure 2005505247
【0359】
PFam解析により、NOV15aタンパク質は表15Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表96】
Figure 2005505247
【0360】
実施例16
NOV16クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表16Aに示す。
【表97】
Figure 2005505247
【0361】
表16Aの続き
【表98】
Figure 2005505247
【0362】
上記タンパク質配列の配列比較により、表16Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表99】
Figure 2005505247
【0363】
NOV16aタンパク質のさらなる解析により、表16Cに示す以下の特性が得られた。
【表100】
Figure 2005505247
【0364】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV16aタンパク質の検索により、表16Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表101】
Figure 2005505247
【0365】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV16aタンパク質は、表16EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表102】
Figure 2005505247
【0366】
PFam解析により、NOV16aタンパク質は表16Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表103】
Figure 2005505247
【0367】
実施例17
NOV17クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表17Aに示す。
【表104】
Figure 2005505247
【0368】
NOV17aタンパク質のさらなる解析により、表17Bに示す以下の特性が得られた。
【表105】
Figure 2005505247
【0369】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV17aタンパク質の検索により、表17Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表106】
Figure 2005505247
【0370】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV17aタンパク質は、表17DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表107】
Figure 2005505247
【0371】
PFam解析により、NOV17aタンパク質は表17Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表108】
Figure 2005505247
【0372】
実施例18
NOV18クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表18Aに示す。
【表109】
Figure 2005505247
【0373】
表18Aの続き
【表110】
Figure 2005505247
【0374】
表18Aの続き
【表111】
Figure 2005505247
【0375】
上記タンパク質配列の配列比較により、表18Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表112】
Figure 2005505247
【0376】
NOV18aタンパク質のさらなる解析により、表18Cに示す以下の特性が得られた。
【表113】
Figure 2005505247
【0377】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV18aタンパク質の検索により、表18Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表114】
Figure 2005505247
【0378】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV18aタンパク質は、表18EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表115】
Figure 2005505247
【0379】
PFam解析により、NOV18aタンパク質は表18Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表116】
Figure 2005505247
【0380】
実施例19
NOV19クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表19Aに示す。
【表117】
Figure 2005505247
【0381】
NOV19aタンパク質のさらなる解析により、表19Bに示す以下の特性が得られた。
【表118】
Figure 2005505247
【0382】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV19aタンパク質の検索により、表19Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表119】
Figure 2005505247
【0383】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV19aタンパク質は、表19DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表120】
Figure 2005505247
【0384】
PFam解析により、NOV19aタンパク質は表19Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表121】
Figure 2005505247
【0385】
実施例20
NOV20クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表20Aに示す。
【表122】
Figure 2005505247
【0386】
NOV20aタンパク質のさらなる解析により、表20Bに示す以下の特性が得られた。
【表123】
Figure 2005505247
【0387】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV20aタンパク質の検索により、表20Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表124】
Figure 2005505247
【0388】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV20aタンパク質は、表20DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表125】
Figure 2005505247
【0389】
PFam解析により、NOV20aタンパク質は表20Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表126】
Figure 2005505247
【0390】
実施例21
NOV21クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表21Aに示す。
【表127】
Figure 2005505247
【0391】
表21Aの続き
【表128】
Figure 2005505247
【0392】
表21Aの続き
【表129】
Figure 2005505247
【0393】
表21Aの続き
【表130】
Figure 2005505247
【0394】
表21Aの続き
【表131】
Figure 2005505247
【0395】
表21Aの続き
【表132】
Figure 2005505247
【0396】
表21Aの続き
【表133】
Figure 2005505247
【0397】
表21Aの続き
【表134】
Figure 2005505247
【0398】
表21Aの続き
【表135】
Figure 2005505247
【0399】
表21Aの続き
【表136】
Figure 2005505247
【0400】
上記タンパク質配列の配列比較により、表21Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表137】
Figure 2005505247
【0401】
NOV21aタンパク質のさらなる解析により、表21Cに示す以下の特性が得られた。
【表138】
Figure 2005505247
【0402】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV21aタンパク質の検索により、表21Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表139】
Figure 2005505247
【0403】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV21aタンパク質は、表21EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表140】
Figure 2005505247
【0404】
PFam解析により、NOV21aタンパク質は表21Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表141】
Figure 2005505247
【0405】
実施例22
NOV22クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表22Aに示す。
【表142】
Figure 2005505247
【0406】
NOV22aタンパク質のさらなる解析により、表22Bに示す以下の特性が得られた。
【表143】
Figure 2005505247
【0407】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV22aタンパク質の検索により、表22Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表144】
Figure 2005505247
【0408】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV22aタンパク質は、表22DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表145】
Figure 2005505247
【0409】
PFam解析により、NOV22aタンパク質は表22Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表146】
Figure 2005505247
【0410】
実施例23
NOV23クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表23Aに示す。
【表147】
Figure 2005505247
【0411】
表23Aの続き
【表148】
Figure 2005505247
【0412】
表23Aの続き
【表149】
Figure 2005505247
【0413】
上記タンパク質配列の配列比較により、表23Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表150】
Figure 2005505247
【0414】
NOV23aタンパク質のさらなる解析により、表23Cに示す以下の特性が得られた。
【表151】
Figure 2005505247
【0415】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV23aタンパク質の検索により、表23Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表152】
Figure 2005505247
【0416】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV23aタンパク質は、表23EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表153】
Figure 2005505247
【0417】
PFam解析により、NOV23aタンパク質は表23Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表154】
Figure 2005505247
【0418】
実施例24
NOV24クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表24Aに示す。
【表155】
Figure 2005505247
【0419】
NOV24aタンパク質のさらなる解析により、表24Bに示す以下の特性が得られた。
【表156】
Figure 2005505247
【0420】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV24aタンパク質の検索により、表24Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表157】
Figure 2005505247
【0421】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV24aタンパク質は、表24DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表158】
Figure 2005505247
【0422】
PFam解析により、NOV24aタンパク質は表24Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表159】
Figure 2005505247
【0423】
実施例25
NOV25クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表25Aに示す。
【表160】
Figure 2005505247
【0424】
表25Aの続き
【表161】
Figure 2005505247
【0425】
NOV25aタンパク質のさらなる解析により、表25Bに示す以下の特性が得られた。
【表162】
Figure 2005505247
【0426】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV25aタンパク質の検索により、表25Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表163】
Figure 2005505247
【0427】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV25aタンパク質は、表25DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表164】
Figure 2005505247
【0428】
PFam解析により、NOV25aタンパク質は表25Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表165】
Figure 2005505247
【0429】
実施例26
NOV26クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表26Aに示す。
【表166】
Figure 2005505247
【0430】
表26Aの続き
【表167】
Figure 2005505247
【0431】
表26Aの続き
【表168】
Figure 2005505247
【0432】
表26Aの続き
【表169】
Figure 2005505247
【0433】
上記タンパク質配列の配列比較により、表26Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表170】
Figure 2005505247
【0434】
NOV26aタンパク質のさらなる解析により、表26Cに示す以下の特性が得られた。
【表171】
Figure 2005505247
【0435】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV26aタンパク質の検索により、表26Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表172】
Figure 2005505247
【0436】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV26aタンパク質は、表26EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表173】
Figure 2005505247
【0437】
PFam解析により、NOV26aタンパク質は表26Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表174】
Figure 2005505247
【0438】
実施例27
NOV27クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表27Aに示す。
【表175】
Figure 2005505247
【0439】
NOV27aタンパク質のさらなる解析により、表27Bに示す以下の特性が得られた。
【表176】
Figure 2005505247
【0440】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV27aタンパク質の検索により、表27Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表177】
Figure 2005505247
【0441】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV27aタンパク質は、表27DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表178】
Figure 2005505247
【0442】
PFam解析により、NOV27aタンパク質は表27Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表179】
Figure 2005505247
【0443】
実施例28
NOV28クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表28Aに示す。
【表180】
Figure 2005505247
【0444】
表28Aの続き
【表181】
Figure 2005505247
【0445】
表28Aの続き
【表182】
Figure 2005505247
【0446】
上記タンパク質配列の配列比較により、表28Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表183】
Figure 2005505247
【0447】
NOV28aタンパク質のさらなる解析により、表28Cに示す以下の特性が得られた。
【表184】
Figure 2005505247
【0448】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV28aタンパク質の検索により、表28Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表185】
Figure 2005505247
【0449】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV28aタンパク質は、表28EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表186】
Figure 2005505247
【0450】
PFam解析により、NOV28aタンパク質は表28Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表187】
Figure 2005505247
【0451】
実施例29
NOV29クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表29Aに示す。
【表188】
Figure 2005505247
【0452】
表29Aの続き
【表189】
Figure 2005505247
【0453】
表29Aの続き
【表190】
Figure 2005505247
【0454】
NOV29aタンパク質のさらなる解析により、表29Bに示す以下の特性が得られた。
【表191】
Figure 2005505247
【0455】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV29aタンパク質の検索により、表29Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表192】
Figure 2005505247
【0456】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV29aタンパク質は、表29DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表193】
Figure 2005505247
【0457】
PFam解析により、NOV29aタンパク質は表29Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表194】
Figure 2005505247
【0458】
実施例30
NOV30クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表30Aに示す。
【表195】
Figure 2005505247
【0459】
表30Aの続き
【表196】
Figure 2005505247
【0460】
NOV30aタンパク質のさらなる解析により、表30Bに示す以下の特性が得られた。
【表197】
Figure 2005505247
【0461】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV30aタンパク質の検索により、表30Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表198】
Figure 2005505247
【0462】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV30aタンパク質は、表30DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表199】
Figure 2005505247
【0463】
PFam解析により、NOV30aタンパク質は表30Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表200】
Figure 2005505247
【0464】
実施例31
NOV31クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表31Aに示す。
【表201】
Figure 2005505247
【0465】
NOV31aタンパク質のさらなる解析により、表31Bに示す以下の特性が得られた。
【表202】
Figure 2005505247
【0466】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV31aタンパク質の検索により、表31Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表203】
Figure 2005505247
【0467】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV31aタンパク質は、表31DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表204】
Figure 2005505247
【0468】
PFam解析により、NOV31aタンパク質は表31Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表205】
Figure 2005505247
【0469】
実施例32
NOV32クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表32Aに示す。
【表206】
Figure 2005505247
【0470】
NOV32aタンパク質のさらなる解析により、表32Bに示す以下の特性が得られた。
【表207】
Figure 2005505247
【0471】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV32aタンパク質の検索により、表32Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表208】
Figure 2005505247
【0472】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV32aタンパク質は、表32DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表209】
Figure 2005505247
【0473】
PFam解析により、NOV32aタンパク質は表32Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表210】
Figure 2005505247
【0474】
実施例33
NOV33クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表33Aに示す。
【表211】
Figure 2005505247
【0475】
NOV33aタンパク質のさらなる解析により、表33Bに示す以下の特性が得られた。
【表212】
Figure 2005505247
【0476】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV33aタンパク質の検索により、表33Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表213】
Figure 2005505247
【0477】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV33aタンパク質は、表33DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表214】
Figure 2005505247
【0478】
PFam解析により、NOV33aタンパク質は表33Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表215】
Figure 2005505247
【0479】
実施例34
NOV34クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表34Aに示す。
【表216】
Figure 2005505247
【0480】
上記タンパク質配列の配列比較により、表34Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表217】
Figure 2005505247
【0481】
NOV34aタンパク質のさらなる解析により、表34Cに示す以下の特性が得られた。
【表218】
Figure 2005505247
【0482】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV34aタンパク質の検索により、表34Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表219】
Figure 2005505247
【0483】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV34aタンパク質は、表34EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表220】
Figure 2005505247
【0484】
PFam解析により、NOV34aタンパク質は表34Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表221】
Figure 2005505247
【0485】
実施例35
NOV35クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表35Aに示す。
【表222】
Figure 2005505247
【0486】
NOV35aタンパク質のさらなる解析により、表35Bに示す以下の特性が得られた。
【表223】
Figure 2005505247
【0487】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV35aタンパク質の検索により、表35Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表224】
Figure 2005505247
【0488】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV35aタンパク質は、表35DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表225】
Figure 2005505247
【0489】
PFam解析により、NOV35aタンパク質は表35Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表226】
Figure 2005505247
【0490】
実施例36
NOV36クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表36Aに示す。
【表227】
Figure 2005505247
【0491】
表36Aの続き
【表228】
Figure 2005505247
【0492】
上記タンパク質配列の配列比較により、表36Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表229】
Figure 2005505247
【0493】
NOV36aタンパク質のさらなる解析により、表36Cに示す以下の特性が得られた。
【表230】
Figure 2005505247
【0494】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV36aタンパク質の検索により、表36Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表231】
Figure 2005505247
【0495】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV36aタンパク質は、表36EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表232】
Figure 2005505247
【0496】
PFam解析により、NOV36aタンパク質は表36Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表233】
Figure 2005505247
【0497】
実施例37
NOV37クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表37Aに示す。
【表234】
Figure 2005505247
【0498】
表37Aの続き
【表235】
Figure 2005505247
【0499】
表37Aの続き
【表236】
Figure 2005505247
【0500】
表37Aの続き
【表237】
Figure 2005505247
【0501】
表37Aの続き
【表238】
Figure 2005505247
【0502】
表37Aの続き
【表239】
Figure 2005505247
【0503】
表37Aの続き
【表240】
Figure 2005505247
【0504】
上記タンパク質配列の配列比較により、表37Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表241】
Figure 2005505247
【0505】
NOV37aタンパク質のさらなる解析により、表37Cに示す以下の特性が得られた。
【表242】
Figure 2005505247
【0506】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV37aタンパク質の検索により、表37Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表243】
Figure 2005505247
【0507】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV37aタンパク質は、表37EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表244】
Figure 2005505247
【0508】
PFam解析により、NOV37aタンパク質は表37Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表245】
Figure 2005505247
【0509】
表37Fの続き
【表246】
Figure 2005505247
【0510】
実施例38
NOV38クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表38Aに示す。
【表247】
Figure 2005505247
【0511】
表38Aの続き
【表248】
Figure 2005505247
【0512】
上記タンパク質配列の配列比較により、表38Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表249】
Figure 2005505247
【0513】
NOV38aタンパク質のさらなる解析により、表38Cに示す以下の特性が得られた。
【表250】
Figure 2005505247
【0514】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV38aタンパク質の検索により、表38Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表251】
Figure 2005505247
【0515】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV38aタンパク質は、表38EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表252】
Figure 2005505247
【0516】
PFam解析により、NOV38aタンパク質は表38Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表253】
Figure 2005505247
【0517】
実施例39
NOV39クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表39Aに示す。
【表254】
Figure 2005505247
【0518】
NOV39aタンパク質のさらなる解析により、表39Bに示す以下の特性が得られた。
【表255】
Figure 2005505247
【0519】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV39aタンパク質の検索により、表39Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表256】
Figure 2005505247
【0520】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV39aタンパク質は、表39DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表257】
Figure 2005505247
【0521】
PFam解析により、NOV39aタンパク質は表39Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表258】
Figure 2005505247
【0522】
実施例40
NOV40クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表40Aに示す。
【表259】
Figure 2005505247
【0523】
表40Aの続き
【表260】
Figure 2005505247
【0524】
表40Aの続き
【表261】
Figure 2005505247
【0525】
NOV40aタンパク質のさらなる解析により、表40Bに示す以下の特性が得られた。
【表262】
Figure 2005505247
【0526】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV40aタンパク質の検索により、表40Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表263】
Figure 2005505247
【0527】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV40aタンパク質は、表40DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表264】
Figure 2005505247
【0528】
PFam解析により、NOV40aタンパク質は表40Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表265】
Figure 2005505247
【0529】
表40Eの続き
【表266】
Figure 2005505247
【0530】
実施例41
NOV41クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表41Aに示す。
【表267】
Figure 2005505247
【0531】
上記タンパク質配列の配列比較により、表41Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表268】
Figure 2005505247
【0532】
NOV41aタンパク質のさらなる解析により、表41Cに示す以下の特性が得られた。
【表269】
Figure 2005505247
【0533】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV41aタンパク質の検索により、表41Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表270】
Figure 2005505247
【0534】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV41aタンパク質は、表41EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表271】
Figure 2005505247
【0535】
PFam解析により、NOV41aタンパク質は表41Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表272】
Figure 2005505247
【0536】
実施例42
NOV42クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表42Aに示す。
【表273】
Figure 2005505247
【0537】
表42Aの続き
【表274】
Figure 2005505247
【0538】
表42Aの続き
【表275】
Figure 2005505247
【0539】
表42Aの続き
【表276】
Figure 2005505247
【0540】
表42Aの続き
【表277】
Figure 2005505247
【0541】
表42Aの続き
【表278】
Figure 2005505247
【0542】
上記タンパク質配列の配列比較により、表42Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表279】
Figure 2005505247
【0543】
NOV42aタンパク質のさらなる解析により、表42Cに示す以下の特性が得られた。
【表280】
Figure 2005505247
【0544】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV42aタンパク質の検索により、表42Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表281】
Figure 2005505247
【0545】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV42aタンパク質は、表42EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表282】
Figure 2005505247
【0546】
PFam解析により、NOV42aタンパク質は表42Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表283】
Figure 2005505247
【0547】
実施例43
NOV43クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表43Aに示す。
【表284】
Figure 2005505247
【0548】
上記タンパク質配列の配列比較により、表43Bに示す以下の配列の関係が得られた。
【表285】
Figure 2005505247
【0549】
NOV43aタンパク質のさらなる解析により、表43Cに示す以下の特性が得られた。
【表286】
Figure 2005505247
【0550】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV43aタンパク質の検索により、表43Dに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表287】
Figure 2005505247
【0551】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV42aタンパク質は、表43EのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表288】
Figure 2005505247
【0552】
PFam解析により、NOV43aタンパク質は表43Fに示すドメインを含有すると予想された。
【表289】
Figure 2005505247
【0553】
実施例44
NOV44クローンを解析した。ヌクレオチドと予測されるポリペプチド配列を表44Aに示す。
【表290】
Figure 2005505247
【0554】
NOV44aタンパク質のさらなる解析により、表44Bに示す以下の特性が得られた。
【表291】
Figure 2005505247
【0555】
特許および特許公報で刊行された配列を含む所有権データベースであるGeneseqデータベースにおけるNOV44aタンパク質の検索により、表44Cに示すいくつかの相同タンパク質が得られた。
【表292】
Figure 2005505247
【0556】
公開配列データベースのBLASRT検索において、NOV44aタンパク質は、表44DのBLASRTPデータに示すタンパク質と相同性を有すると判明した。
【表293】
Figure 2005505247
【0557】
PFam解析により、NOV44aタンパク質は表44Eに示すドメインを含有すると予想された。
【表294】
Figure 2005505247
【0558】
実施例45:NOVXクローンのシークエンシング方法および同定
1.GeneCalling [商標登録]技術:これは、CuraGenで開発した2個またはそれ以上の試料間の差次的遺伝子発現プロフィール化を実施する専売方法であり、Shimkets, et al.,"Gene expression analysis by transcript profiling coupled to a gene database query" Nature Biotechnology 17:198-803 (1999)に記載されている。cDNAを、多重組織型、正常および病的状態、生理的状態ならびに異なるドナーからの発生状態を表す種々のヒト試料から誘導した。試料を、組織全体、一次細胞または一次細胞を培養した組織または細胞株として得た。細胞および細胞株は、遺伝子発現を制御する生物的薬剤または化学的薬剤、例えば、成長因子、ケモカインまたはステロイド、で処置されていてもよい。次いで、このように誘導したcDNAを、120対のような多数の制限酵素で処理し、それぞれ対の制限酵素に特異的なリンカー−アダプターの対を適切な末端に結合した。制限切断は、特有のcDNA遺伝子フラグメントの混合物を生成する。限定PCR増幅を、一つのプライマーがビオチン化されかつ他方が蛍光的に標識されているリンカーアダプター配列に相同的なプライマーにより実施する。二重標識した物質を単離し、蛍光的に標識した一本鎖をキャピラリーゲル電気泳動により分割した。コンピューターアルゴリズムは、それぞれの制限切断に対する実験および対照群からの電気泳動を比較する。このおよびさらに別な配列由来の情報を用いて、種々のゲノムデータベースを用いてそれぞれの差次的発現遺伝子フラグメントの同一性を予測する。遺伝子フラグメントの同一性を、さらに別な遺伝子−特異的競合的PCRによりまたは遺伝子フラグメントの単離およびシークエンシングにより確認した。
【0559】
2.SeqCalling[登録商標]技術:cDNAを、多重組織型、正常および病的状態、生理的状態ならびに異なるドナーからの発生状態を表す種々のヒト試料から誘導した。試料を、組織全体、一次細胞または一次細胞を培養した組織または細胞株として得た。細胞および細胞株は、遺伝子発現を制御する生物的薬剤または化学的薬剤、例えば、成長因子、ケモカインまたはステロイド、で処置されていてもよい。次いで、このように誘導したcDNAを、CuraGenの専売SeqCalling技術を用いてシークエンスした。配列トレースを手動で評価し、妥当であれば訂正のために編集した。すべての試料からのcDNA配列を、公的なヒト配列を時には含むバイオインフォマチックプログラムを用いて、一緒に集め、それぞれの集合体に対する共通配列を生産した。それぞれの集合体を、Curagen Corporationのデータベースに含む。他の成分との同一性の程度が少なくとも95%で50bp以上であったときには、配列は集合体の成分として含めた。それぞれの集合体は、遺伝子またはその一部分を表し、そしてスプライス形態の単一ヌクレオチド多型(SNP)、挿入、欠失および他の配列変異体のような変異体についての情報を含む。
【0560】
3.PathCalling[登録商標]技術:
NOVX核酸配列を、2ハイブリッドアプローチによるcDNAライブラリーの実験室スクリーニングによって誘導する。DNA配列の全長またはその配列の部分のいずれか一方または両方をカバーするcDNAフラグメントをシークエンスした。インシリコ予測は、Curagen Corporationの専売配列データベースまたは公的ヒト配列データベース中で利用できる配列に基づいており、全長DNA配列またはその或る部分のどちらかを提供した。
【0561】
実験室スクリーニングを、以下に要約した方法を用いて実施した:
cDNAライブラリーを、多重組織型、正常および病的状態、生理的状態ならびに異なるドナーからの発生状態を表す種々のヒト試料から誘導した。試料を、組織全体、一次細胞または一次細胞を培養した組織または細胞株として得た。細胞および細胞株は、遺伝子発現を制御する生物的薬剤または化学的薬剤、例えば、成長因子、ケモカインまたはステロイド、で処置されていてもよい。次いで、このように誘導したcDNAを、適当な2ハイブリッドベクター(Gal4−活性化ドメイン(Gal4−AD)融合体)の中へ指向的にクローン化した。そのようなcDNAライブラリーならびにClontech(Palo Alto, CA)から商業的に入手可能なcDNAライブラリーを、次いで、E. coliからCuragen Corporationの専売酵母株(米国特許6,057,101および6,083,693(全体的な出典明示により本明細書の一部とする)に開示した)へ形質転換した。
【0562】
Curagen Corporationの専売ヒト配列ライブラリーのGal4−結合ドメイン(Gal4−BD)融合体を用いて、多重のGal4−AD融合体cDNAライブラリーをスクリーニングし、それぞれにおいてGal4−AD融合体が個別ののcDNAを含む酵母ハイブリッド二倍体の選択をもたらした。それぞれの試料を、cDNA挿入境界域において非特異的なプライマーを用いるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いて増幅した。そのようなPCR生成物をシークエンスした;配列トレースを手動で評価し、妥当であれば訂正のため編集した。公的ヒト配列を時には含むバイオインフォマチックプログラムを用いて、すべての試料からのcDNA配列を一緒に集め、それぞれの集合体に対する共通配列を生産した。それぞれの集合体を、Curagen Corporationのデータベースに含めた。他の成分との同一性の程度が少なくとも95%で50bp以上であったときには、配列を集合体の成分として含んだ。それぞれの集合体は、遺伝子またはその一部分を表し、そしてスプライス形態の単一ヌクレオチド多型(SNP)、挿入、欠失および他の配列変異体のような変異体についての情報を含む。
【0563】
物理的クローン:全オープンリーディングフレームをカバーするスクリーニング手順により誘導したcDNAフラグメントを、組換えDNAとして用いたpACT2プラスミド(Clontech)の中へクローン化し、cDNAライブラリーを作製した。その組換えプラスミドを宿主に挿入して、Curagen Corporationの専売酵母株N106´およびYULH(米国特許6,057,101および6,083,693)両方の掛け合わせによるスクリーニング手順の間に生成した酵母二倍体により選択した。
【0564】
4.RACE:cDNA末端の迅速増幅(RACE)のようなポリメラーゼ連鎖反応に基づく技術を用いて、本発明のcDNAの予測した配列を単離または完結した。通常は、多重クローンを一つまたはそれ以上のヒト試料からシークエンスし、フラグメントのための配列を誘導した。異なるドナーからの種々のヒト組織試料を、RACE反応に用いた。これらの手順から誘導した配列を、先章で記載したSeqCalling Assembly方法に含めた。
【0565】
5.エクソン結合:本発明で同定したNOVX標的配列をエクソン結合方法に供し、配列を確認した。PCRプライマーは、順方向プライマーについては利用可能な最上流の配列から、そして逆方向プライマーについては利用可能な最下流の配列から出発することでデザインした。それぞれの場合において、特有なまたは高選択的などちらかである適当な配列に出会うまで、または逆方向プライマーの場合には停止コドンに到達するまで、それぞれの末端からコーディング配列に向かって内側に踏み込んで配列を検討した。そのようなプライマーを、全長cDNA、標的配列のDNAまたはタンパク質配列の部分(一つまたはそれ以上のエクソン)に対するインシリコの予測に基づいて、または他の種からの緊密に類似したヒト配列に対する予測エクソンの翻訳した相同性によりデザインした。次いで、これらのプライマーを以下のヒトcDNAプールに基づいたPCR増幅において使用した:副腎、骨髄、脳−扁桃、脳−小脳、脳−海馬、脳−黒質、脳−視床、脳−全縁、胎児脳、胎児腎臓、胎児肝臓、胎児肺臓、心臓、腎臓、リンパ腫−ラージ、乳腺、膵臓、脳下垂体、胎盤、前立腺、唾液腺、骨格筋、小腸、脊髄、脾臓、胃、精巣、甲状腺、気管、子宮。通常は、得られた単位複製配列をゲル精製し、クローン化し、そして高度重複性に至るまでシークエンスした。エクソン結合から誘導したPCR産物を、InvitrogenのpCR2.1ベクターの中にクローン化した。得た細菌性クローンは、pCR2.1ベクター中へクローン化した全オープンリーディングフレームをカバーする挿入断片を有する。すべてのクローンから得た配列を、それ自体と、CuraGen Corporationデータベース中の他のフラグメントと、および公的ESTと共に集合した。フラグメントおよびESTを、集合体の他の成分とのそれらの同一性の程度が少なくとも95%で50bp以上であったとき、集合体の成分として含んだ。加えて、配列トレースを手動で評価し、妥当であれば訂正のため編集した。これらの手順が本明細書において報告する配列を提供する。
【0566】
6.物理的クローン:エクソンを相同性により予測し、そして標準的遺伝法則を用いてイントロン/エクソン境界域を決定した。エクソンをさらに選択し、そして多重BLAST(例えば、tBlastN、BlastXおよびBlastN)をおよび、或る場合には、GeneScanおよびGrailを用いる類似性測定手段により精錬した。利用できるときには、公的および専売データベース両方からの発現配列をまた追加して、遺伝子配列をさらに定義し、完成した。次いで手動で、DNA配列を、明白な矛盾について訂正し、それによって全長タンパク質をコード化する配列を得た。
全オープンリーディングフレームをカバーするエクソン結合により誘導したPCR産物を、InvitrogenのpCR2.1ベクターにクローン化して、発現およびスクリーニングの目的に用いるクローンを提供した。
【0567】
実施例46:NOVX核酸配列中の単一ヌクレオチド多型の同定
変異体配列も、本出願に含む。変異体配列は、単一ヌクレオチド多型(SNP)を含み得る。ある場合には、SNPを「cSNP」と呼び、そのSNPを含むヌクレオチド配列がcDNAとして起源を有することを表示した。SNPは、幾つかの方式で起こり得る。例えば、SNPは、多型部位における一つのヌクレオチドのもう一つによる置換に起因し得る。そのような置換は、転位または転換のどちらでもあり得る。SNPはまた、参照対立遺伝子と比べ、ヌクレオチドの欠失またはヌクレオチドの挿入から起こり得る。この場合、多型部位は、一つの対立遺伝子がもう一つの対立遺伝子中の特定ヌクレオチドに関して間隙を有する部位である。遺伝子内で発生するSNPは、SNPの位置で遺伝子によりコード化されたアミノ酸の変更を生じ得る。遺伝子内SNPはまた、SNPを含むコドンが遺伝子コードの重複性の結果として同じアミノ酸をコード化するときには、沈黙し得る。遺伝子の領域外でまたは遺伝子内のイントロン中で発生するSNPは、タンパク質の任意のアミノ酸配列にも変化を生じないが、発現パターンの調節変更を生じ得る。例としては、時間的発現における変化、生理的応答調節、細胞型発現調節、発現強度、および転写されるメッセージの安定性が挙げられる。
【0568】
エクソン結合方法により生産するSeqCalling集合体を選択し、以下の判定基準を用いて伸長した。初期または伸長した配列のすべてまたは部分に対し98%同一性を持つ領域を有するゲノムクローンを、クエリーヒトゲノムデータベースに関連する配列を用いてBLASTN検索により同定した。この同一性は、これらのクローンがこれらのSeqCalling集合体に対するゲノム遺伝子座を含むことを示すので、生じたゲノムクローンをさらなる分析用に選択した。これらの配列を、推定コーディング領域に対してならびに公知のDNAおよびタンパク質配列に対する類似性に対して分析した。これらの分析のために用いたプログラムとしては、Grail、Genscan、BLAST、HMMER、FAST、Hybridおよび他の関連プログラムが挙げられる。
【0569】
選択したSeqCalling集合体はこれらの領域にマップするので、或るさらに別な遺伝子領域がまた、同定されていてもよい。そのようなSeqCalling配列は、相同性またはエクソン予測により定義する領域と重なっていてもよい。それらはまた、フラグメントの位置が、元の予測した配列に含む類似性またはエクソン予測により同定する遺伝子領域の近傍にあったため含まれていてもよい。そのように同定した配列を手動で集め、次いでCuragen CorporationのヒトSeqCallingデータベースから取得した一つまたはそれ以上のさらに別な配列を用いて伸長していてもよい。包含するのに適するSeqCallingフラグメントを、CuraTool[登録商標]プログラムseqExtendにより、または分析されるゲノムクローンの適切な領域にマッピングするSeqCallingフラグメントを同定することにより、同定した。
【0570】
上記の手順によって定義する領域を、次に手動で積算し、例えば、元のフラグメント中の誤称塩基からまたは予測エクソン接合部、EST位置および配列類似領域の間の不一致から起こり得た明白な矛盾を訂正し、本明細書に開示する最終配列を誘導した。必要なときには、SeqCalling集合体およびゲノムクローンを同定し、そして分析すべき方法を反復して、全長配列(Alderborn et al., Determination of Single Nucleotide Polymorphisms by Real-time Pyrophosphate DNA Sequencing. Genome Research. 10 (8) 1249-1265, 2000)を誘導した。
変異体を個別に報告するが、変異体のすべてまたは選択したサブセットの任意の組合せもまた、本発明の意図するNOVX実施態様として含む。
【0571】
NOV2aSNPデータ:
NOV2aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号9および10に従って番号を付けた。表46Aに示すように、NOV2a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表295】
Figure 2005505247
【0572】
NOV6aSNPデータ:
NOV6aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号23および24に従って番号を付けた。表46Bに示すように、NOV6a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表296】
Figure 2005505247
【0573】
NOV7aSNPデータ:
NOV7aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号25および26に従って番号を付けた。表46Cに示すように、NOV7a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表297】
Figure 2005505247
【0574】
NOV9aSNPデータ:
NOV9aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号31および32に従って番号を付けた。表46Dに示すように、NOV9a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表298】
Figure 2005505247
【0575】
NOV11aSNPデータ:
NOV11aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号35および36に従って番号を付けた。表46Eに示すように、NOV11a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表299】
Figure 2005505247
【0576】
NOV14aSNPデータ:
NOV14aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号57および58に従って番号を付けた。表46Fに示すように、NOV14a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表300】
Figure 2005505247
【0577】
NOV15aSNPデータ:
NOV15aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号59および60に従って番号を付けた。表46Gに示すように、NOV15a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表301】
Figure 2005505247
【0578】
NOV16aSNPデータ:
NOV16aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号65および66に従って番号を付けた。表46Hに示すように、NOV16a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表302】
Figure 2005505247
【0579】
NOV18aSNPデータ:
NOV18aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号73および74に従って番号を付けた。表46Hに示すように、NOV18a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表303】
Figure 2005505247
【0580】
NOV21aSNPデータ:
NOV21aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号85および86に従って番号を付けた。表46Iに示すように、NOV21a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表304】
Figure 2005505247
【0581】
NOV25aSNPデータ:
NOV25aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号121および122に従って番号を付けた。表46Jに示すように、NOV25a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表305】
Figure 2005505247
【0582】
NOV27aSNPデータ:
NOV27aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号127および128に従って番号を付けた。表46Kに示すように、NOV27a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表306】
Figure 2005505247
【0583】
NOV28aSNPデータ:
NOV28aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号129および130に従って番号を付けた。表46Kに示すように、NOV28a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表307】
Figure 2005505247
【0584】
NOV31aSNPデータ:
NOV31aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号141および142に従って番号を付けた。表46Lに示すように、NOV31a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表308】
Figure 2005505247
【0585】
NOV34aSNPデータ:
NOV34aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号147および148に従って番号を付けた。表46Mに示すように、NOV34a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表309】
Figure 2005505247
【0586】
NOV40aSNPデータ:
NOV40aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号179および180に従って番号を付けた。表46Nに示すように、NOV40a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表310】
Figure 2005505247
【0587】
NOV42aSNPデータ:
NOV42aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号185および186に従って番号を付けた。表46Oに示すように、NOV42a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表311】
Figure 2005505247
【0588】
NOV44aSNPデータ:
NOV44aには2個のSNP変異体があり、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対するその変異位置に、各々配列番号195および196に従って番号を付けた。表46Pに示すように、NOV44a変異体のヌクレオチド配列は相違している。
【表312】
Figure 2005505247
【0589】
実施例47:種々の細胞および組織におけるクローンの定量的発現分析
種々の正常および病変由来の細胞、細胞株、および組織からのRNA試料を含むマイクロタイタープレートを用い、リアルタイム定量的PCR(RTQ PCR)を使用して種々のクローンの定量的な発現を評価した。RTQ PCRを、Applied Biosystems ABI PRISM [登録商標] 7700 またはABI PRISM [登録商標] 7900 HT Sequence Detection Systemで実施した。試料の種々の収集物をプレートにめ、そしてパネル1(正常組織およびがん細胞株を含有する)、パネル2(正常および癌供給源からの組織由来の試料を含有する)、パネル3(がん細胞株を含有する)、パネル4(正常組織からの細胞および細胞株ならびに炎症状態に関連する細胞を含有する)、パネル5D/5I(代謝性疾患を強調するヒト組織および細胞株を含有する)、AI_包括的_パネル(正常組織および自己免疫疾患からの試料を含有する)、パネルCNSD.01(正常および疾患脳からの中枢神経系試料を含有する)、ならびにCNS_神経変性_パネル(正常およびアルツハイマー病の脳からの試料を含有する)と呼ぶ。
【0590】
すべての試料からのRNAの完全性を、28Sおよび18SリボソームRNA染色強度比を指針(2:1〜2.5:1 28S:18S)として用いるアガロースゲル電気泳動図および分解生成物を示唆する低分子量RNAの不在の目視評価により品質制御した。試料を、単一エクソンの区間にまたがって増幅するようにデザインしたプローブおよびプライマーのセットを用い、逆転写酵素の不在下で行われるRTQ PCR反応によりゲノムDNAコンタミネーションに対して、制御した。
【0591】
最初に、RNA試料を、恒常的に発現する遺伝子(例えば、β−アクチンおよびGAPDH)のような参照核酸へ標準化した。標準化したRNA(5μl)をcDNAに変換し、製造元の指示にしたがいOne Step RT-PCR Master Mix Reagents (Applied Biosystems; Catalog No. 4309169)および遺伝子−特異的プライマーを用いるRTQ PCRにより分析した。
【0592】
他の場合では、標準化していないRNA試料を、製造元の指示にしたがい、Superscript II (Invitrogen Corporation; Catalog No. 18064-147)およびランダムな6量体を用いて、一本鎖cDNA(sscDNA)に変換した。10μgまでの全RNAを含む反応を20μlの容積で実施し、42℃で60分間インキュベートした。この反応は、100μlの最終容積のうち50μgの全RNAにまでスケールを拡大し得る。次いで、sscDNA試料を、製造元の指示にしたがい1X TaqMan [登録商標] Universal Master mix (Applied Biosystems; catalog No. 4324020)を用いて、先に記載したように参照核酸へ標準化した。
【0593】
プローブおよびプライマーを、Applied Biosystems Primer Express Software package (Version I for Apple Computer's Macintosh Power PC)または標的配列を入力として用いる類似のアルゴリズムにしたがい、それぞれのアッセイに対してデザインした。反応条件に対してデフォルト設定を使用し、そしてプライマ−を選択する以前に以下のパラメーターを設定した:プライマー濃度=250nM、プライマー融解温度(Tm)範囲=58°〜60℃、プライマー最適Tm=59℃、最大プライマー融解温度差=2℃、プローブは5´Gを有さず、プローブのTmはプライマーのTmよりも10℃大きくなければならない、単位複製配列のサイズは75bp〜100bp。選択したプローブおよびプライマー(下を参照)は、Synthegen (Houston, TX, USA)により合成した。プローブをHPLCで二回精製して未カップリングの色素を除去し、質量分析法により評価して、レポーターおよびクエンチャー色素がプローブのそれぞれ5´および3´末端にカップリングしていることを立証した。それらの最終濃度は、順方向および逆方向プライマーでそれぞれ900nM、およびプローブで200nMであった。
【0594】
PCR条件:RNA試料で作業する際、それぞれの組織およびそれぞれの細胞株からの標準化したRNAを、96穴または384穴のPCRプレート(Applied Biosystems)のいずれか一方のそれぞれの穴の中にスポットした。PCRカクテルは、単一の遺伝子特異的プローブとプライマーのセットまたは多重プローブとプライマーの二つのセット(標的クローンに特異的なセットおよび標的プローブにより多重化されているもう一つの遺伝子特異的なセット)のどちらかを含んでいた。製造元の指示にしたがい、TaqMan [登録商標] One-Step RT-PCR Master Mix (Applied Biosystems; Catalog No. 4313803)を用いて、PCR反応をセットアップした。逆転写を、48℃で30分間実施し、引き続いて以下のように増幅/PCRサイクルを実施した:95℃で10分、次いで95℃で15秒間、60℃で1分間の40サイクル。結果をlog尺度を用いてCT値(与えられた試料が蛍光の閾値を横切るサイクル)として記録し、与えられた試料と2のデルタCT乗として表わす最低CT値を有する試料との間のRNA濃度の差とした。次いで、百分率相対発現を、このRNA差の逆数を取り100倍することによって得た。
【0595】
sscDNA試料で作業する際、先にRNA試料について記載したように、標準化したsscDNAを用いた。製造元の指示にしたがって、1X TaqMan [登録商標] Universal Master mix (Applied Biosystems; catalog No. 4324020)を用いて、一つまたは二つのセットのプローブとプライマーを含むPCR反応をセットアップした。PCR増幅を以下のように実施した:95℃で10分、次いで95℃で15秒間、60℃で1分間の40サイクル。結果を分析し、先に説明したように処理した。
【0596】
パネル1、1.1、1.2、および1.3D
パネル1、1.1、1.2、および1.3Dのためのプレートは、2個の対照穴(ゲノムDNA対照および化学対照)ならびに種々の試料からのcDNAを含有する94穴を含む。これらのパネルにおける試料を、二つのクラス:培養細胞株由来の試料および一次正常組織由来の試料に区分した。細胞株は、以下のタイプの癌由来である:肺がん、乳がん、悪性黒色腫、結腸がん、前立腺がん、CNSがん、扁平上皮細胞がん腫、卵巣がん、肝臓がん、腎臓がん、胃がんおよび膵臓がん。これらのパネルで用いた細胞株を、培養細胞株のための保管所であるthe American Type Culture Collection (ATCC)を通じて広く入手でき、そしてATCCにより推奨された条件を用いて培養した。これらのパネルで見られる正常組織は、単一の成人個体または胎児のすべての主要器官系に由来する試料から成る。これらの試料は以下の器官に由来する:成人骨格筋、胎児骨格筋、成人心臓、胎児心臓、成人腎臓、胎児腎臓、成人肝臓、胎児肝臓、成人肺臓、胎児肺臓、脳の種々の領域、脾臓、骨髄、リンパ節、膵臓、唾液腺、脳下垂体、副腎、脊髄、胸腺、胃、小腸、結腸、膀胱、気管、乳房、卵巣、子宮、胎盤、前立腺、精巣および脂肪。
【0597】
パネル1、1.1、1.2、および1.3Dについての結果では、以下の略語を用いる。
ca.:がん腫
*:転移から確立される
met:転移
s cell var:小細胞変異体
non−s=non−sm:非小
squam:扁平
pl.eff=pl effusion:胸膜浸出液
glio:神経膠腫
astro:星細胞腫、および
neuro:神経芽細胞腫
【0598】
一般的_スクリーニング_パネル_V1.4
パネル1.4のためのプレートは、2個の対照穴(ゲノムDNA対照および化学対照)ならびに種々の試料からのcDNAを含有する94穴を含む。パネル1.4における試料を、二つのクラス:培養細胞株由来の試料および一次正常組織由来の試料に区分した。細胞株は、以下の型のがんに由来する:肺がん、乳がん、悪性黒色腫、結腸がん、前立腺がん、CNSがん、扁平上皮細胞がん腫、卵巣がん、肝臓がん、腎臓がん、胃がんおよび膵臓がん。パネル1.4で用いる細胞株を、培養細胞株のための保管所であるAmerican Type Culture Collection (ATCC)を通じて広く入手でき、ATCCにより推奨された条件を用いて培養した。パネル1.4で見られる正常組織は、2〜5人の別々の成人個体または胎児のすべての主要器官系に由来する試料プールから成る。これらの試料は以下の器官に由来する:成人骨格筋、胎児骨格筋、成人心臓、胎児心臓、成人腎臓、胎児腎臓、成人肝臓、胎児肝臓、成人肺臓、胎児肺臓、脳の種々の領域、脾臓、骨髄、リンパ節、膵臓、唾液腺、脳下垂体、副腎、脊髄、胸腺、胃、小腸、結腸、膀胱、気管、乳房、卵巣、子宮、胎盤、前立腺、精巣および脂肪。略語は、パネル1、1.1、1.2、および1.3Dについて記載した通りである。
【0599】
パネル2Dおよび2.2
パネル2Dおよび2.2のためのプレートは、一般的に2個の対照穴およNational Cancer Institute's Cooperative Human Tissue Network (CHTN)またはNational Disease Research Initiative (NDRI)と密接に協力して働く外科医により調達されたヒト組織から単離したRNAまたはcDNAから成る94個の試験試料を含む。組織はヒト悪性腫瘍に由来し、指示した場合には、多くの悪性腫瘍組織は、腫瘍の直ぐ横に隣接した非癌組織から得た「対応辺縁」を有する。これらを正常隣接組織と呼称し、以下の結果では「NAT」と表した。腫瘍組織および「対応辺縁」は、二人の別々の病理学者(外科病理学者および再びNDRIまたはCHTNの病理学者)により評価した。この分析は、腫瘍分化のグレードの組織病理学的評価を提供する。さらに、大部分の試料は、患者の臨床段階に関する情報を提供する外科病理学的報告原本を含む。これらの対応辺縁は、手術領域を取り囲む組織(即ち、直接隣接部)から採取した (表RRでは、正常隣接組織の場合「NAT」と表記する)。加えて、RNAおよびcDNA試料は、高齢者または突然死犠牲者(事故、など)で実施した剖検由来の種々のヒト組織から得た。これらの組織は無疾患であることが確認されており、Clontech (Palo Alto, CA)、Research GeneticsおよびInvitrogenのような種々の商業的供給者から購入した。
【0600】
パネル3D
パネル3Dのプレートは、94個のcDNA試料および2個の対照試料から成る。特に、これらの試料のうち92個は培養ヒトがん細胞株由来であり、2個のヒト一次小脳組織の試料、および2個の対照である。ヒト細胞株を、ATCC(American Type Culture Collection)、NCIまたはドイツ癌細胞バンクから一般的に得らて、以下の組織群に入れた:舌の扁平上皮細胞癌腫、乳癌、前立腺癌、悪性黒色腫、類表皮癌腫、肉腫、膀胱癌腫、膵臓癌、腎臓癌、白血病/リンパ腫、卵巣/子宮/子宮頚部、胃、結腸、肺およびCNS癌細胞株。加えて、2個の独立した小脳の試料がある。これらの細胞をすべて標準的推奨条件下で培養し、RNAを標準的な手法を用いて抽出した。パネル3Dおよび1.3Dにおける細胞株は、科学的な文献で用いられる最も普通の細胞株である。
【0601】
パネル4D、4R、および4.1D
パネル4は、炎症状態に関連する種々のヒト細胞株または組織から単離したRNA(パネル4R)またはcDNA(パネル4D/4.1D)から成る96穴プレート(2個の対照穴、94個の試験試料)上の試料を含む。大腸および肺(Stratagene, La Jolla, CA)ならびに胸腺および腎臓(Clonetech)のような対照正常組織からの全RNAを使用した。肝硬変患者の肝臓組織およびエリトマトーデス患者の腎臓からの全RNAを、BioChain (Biochain Institute, Inc., Hayward, CA)から入手した。クローン病および潰瘍性大腸炎を持つと診断された患者からのRNA標本用の腸組織は、National Disease Research Interchange (NDRI) (Philadelphia, PA)から入手した。
【0602】
星状膠細胞、肺線維芽細胞、皮膚線維芽細胞、冠動脈平滑筋細胞、小気道上皮、気管支上皮、微小血管皮膚内皮細胞、微小血管肺内皮細胞、ヒト肺動脈内皮細胞、ヒト臍帯静脈内皮細胞を、すべてClonetics (Walkersville, MD)から購入し、これらの細胞タイプのためにCloneticsから供給された培地中で発育した。これらの一次細胞タイプを、指示されたとおり6時間および/または12〜14時間、種々のサイトカインまたはサイトカインの組合せで活性化した。以下のサイトカインを用いた:凡そ1〜5ng/mlのIL−1β、凡そ5〜10ng/mlのTNFα、凡そ20〜50ng/mlのIFNγ、凡そ5〜10ng/mlのIL−4、凡そ5〜10ng/mlのIL−9、凡そ5〜10ng/mlのIL−13。時には内皮細胞を、0.1%血清を有するCloneticsの基礎培地中での培養により種々の時間絶食状態にした。
【0603】
単核細胞を、CuraGen Corporationの従業員の血液からFicollを用いて調製した。LAK細胞を、これらの細胞からDMEM5%FCS(Hyclone)、100μM非必須アミノ酸(Gibco/Life Technologies, Rockville, MD)、1mMピルビン酸ナトリウム(Gibco)、メルカプトエタノール5.5×10−5M(Gibco)、ならびに10mM Hepes(Gibco)およびインターロイキン2中で4〜6日間の培養により調製した。次いで、細胞を、10〜20ng/mlのPMAおよび1〜2μg/mlのイオノマイシン、5〜10ng/mlのIL−12、20〜50ng/mlのIFNγならびに5〜10ng/mlのIL−18のいずれかで6時間活性化した。或る場合には、単核細胞を、凡そ5μg/mlのPHA(フィトヘマグルチニン)またはPWM(アメリカヤマゴボウマイトジェン)と共に、DMEM5%FCS(Hyclone)、100μM非必須アミノ酸(Gibco)、1mMピルビン酸ナトリウム(Gibco)、メルカプトエタノール5.5×10−5M(Gibco)、および10mM Hepes(Gibco)中で4〜5日間培養した。試料をRNA調製のために24、48および72時間で採取した。MLR(混合リンパ球反応)試料は、二人のドナーから血液を採取し、Ficollを用いて単核細胞を単離し、そして単離した単核細胞を1:1で、DMEM5%FCS(Hyclone)、100μM非必須アミノ酸(Gibco)、1mMピルビン酸ナトリウム(Gibco)、メルカプトエタノール(5.5×10−5M)(Gibco)、および10mM Hepes(Gibco)中で凡そ2×106細胞/mlの最終濃度で混合することにより得た。MLRを培養し、そしてRNA調製のために試料を1〜7日の範囲にわたる種々の時点で採取した。
【0604】
単核細胞から単球を、製造元の指示にしたがいCD14Miltenyi Beads、positive ve VS選択カラムおよびVario Magnetを用いて、単離した。単球を、DMEM5%ウシ胎仔血清(FCS)(Hyclone, Logen, UT)、100μM非必須アミノ酸(Gibco)、1mMピルビン酸ナトリウム(Gibco)、メルカプトエタノール5.5×10−5M(Gibco)、ならびに10mM Hepes(Gibco)、50ng/ml GMCSFおよび5ng/ml IL−4中で5〜7日間の培養により樹状細胞に分化した。マクロファージを、DMEM5%FCS(Hyclone)、100μM非必須アミノ酸(Gibco)、1mMピルビン酸ナトリウム(Gibco)、メルカプトエタノール5.5×10−5M(Gibco)、10mM Hepes(Gibco)および10%ABヒト血清または凡そ50ng/mlのMCSF中で5〜7日間の単球の培養により、調製した。単球、マクロファージおよび樹状細胞を、100ng/mlのリポ多糖(LPS)で6時間および12〜14時間刺激した。樹状細胞をまた、10μg/mlの抗−CD40モノクローナル抗体で6時間および12〜14時間刺激した。
【0605】
CD4リンパ球、CD8リンパ球およびNK細胞も、製造元の指示にしたがいCD4、CD8およびCD56 Miltenyi Beads、positive VS選択カラムならびにVario Magnetを用いて、単核細胞から単離した。CD45RAおよびCD45RO CD4リンパ球を、CD8、CD56、CD14およびCD19Miltenyi Beadsならびにpositive 選択を用いて、CD8、CD56、CD14およびCD19の単核細胞を除去することにより、単離した。次いで、CD45ROビーズを用いてCD45RO CD4リンパ球を、CD45RA CD4リンパ球を残すことで単離した。CD45RA CD4、CD45RO CD4およびCD8リンパ球を、DMEM5%FCS(Hyclone)、100μM非必須アミノ酸(Gibco)、1mMピルビン酸ナトリウム(Gibco)、メルカプトエタノール5.5×10−5M(Gibco)、および10mM Hepes(Gibco)中に106細胞/mlで、PBS中0.5μg/ml抗−CD28 (Pharmingen)および3μg/ml抗−CD3(OKT3、ATCC)で一晩コーティングしたFalcon 6穴組織培養プレート上へ入れた。6および24時間後に、細胞をRNA調製のため収穫した。慢性的に活性化したCD8リンパ球を、我々は単離したCD8リンパ球を抗−CD28および抗−CD3でコーティングしたプレート上で4日間活性化し、次いで細胞を収穫し、それらをDMEM5%FCS(Hyclone)、100μM非必須アミノ酸(Gibco)、1mMピルビン酸ナトリウム(Gibco)、メルカプトエタノール5.5×10−5M(Gibco)、ならびに10mM Hepes(Gibco)およびIL−2中で増大させて調製した。次いで、増大したCD8細胞を、抗−CD3および抗−CD28を結合したプレートで4日間再び活性化し、以前のように増大した。第二の活性化後6および24時間ならびに第二の拡大培養4日後にRNAを単離した。単離したNK細胞を、RNAの調製前の4〜6日間、DMEM5%FCS(Hyclone)、100μM非必須アミノ酸(Gibco)、1mMピルビン酸ナトリウム(Gibco)、メルカプトエタノール5.5×10−5M(Gibco)、ならびに10mM Hepes(Gibco)およびIL−2中で培養した。
【0606】
B細胞を得るために、扁桃腺をNDRIから取得した。扁桃腺を無菌解剖バサミで切り裂き、次いで篩いに通過させた。次いで、扁桃腺細胞を遠心沈殿し、DMEM5%FCS(Hyclone)、100μM非必須アミノ酸(Gibco)、1mMピルビン酸ナトリウム(Gibco)、メルカプトエタノール5.5×10−5M(Gibco)および10mM Hepes(Gibco)中に、106細胞/mlで再懸濁した。細胞を活性化するために、我々は5μg/mlのPWMまたは凡そ10μg/mlの抗−CD40(Pharmingen)および5〜10ng/mlのIL−4を用いた。RNA調製のために、細胞を24、48および72時間にて収穫した。
【0607】
一次および二次Th1/Th2およびTr1細胞を調製するために、6−穴Falconプレートを10μg/ml抗−CD28(Pharmingen)および2μg/ml OKT3(ATCC)で一晩コーティングして、次いでPBSで二回洗滌した。臍帯血CD4リンパ球(Poietic Systems, German Town, MD)を、DMEM5%FCS(Hyclone)、100μM非必須アミノ酸(Gibco)、1mMピルビン酸ナトリウム(Gibco)、メルカプトエタノール5.5×10−5M(Gibco)、10mM Hepes(Gibco)およびIL−2(4ng/ml)中に、105〜106細胞/mlで培養した。Th1へ指向するためにはIL−12(5ng/ml)および抗−IL4(1μg/ml)を用いた一方で、Th2へ指向するためにはIL−4(5ng/ml)および抗−IFNガンマ(1μg/ml)を用い、そしてTr1へ指向するためには5ng/mlのIL−10を用いた。4〜5日後、活性化したTh1、Th2およびTr1のリンパ球をDMEM中で一回洗滌し、そしてDMEM5%FCS(Hyclone)、100μM非必須アミノ酸(Gibco)、1mMピルビン酸ナトリウム(Gibco)、メルカプトエタノール5.5×10−5M(Gibco)、10mM Hepes(Gibco)およびIL−2(1ng/ml)中で4〜7日間増大した。これに続いて、活性化したTh1、Th2およびTr1のリンパ球を、抗−CD28/OKT3および上記のようなサイトカインで、ただしアポトーシスを阻止するために抗−CD95L(1μg/ml)を加えて、5日間再刺激した。4〜5日後、Th1、Th2およびTr1のリンパ球を洗滌し、次いでIL−2で4〜7日間再び拡大した。活性化Th1およびTh2のリンパ球を、最大3サイクルの間このように維持した。RNAを、一次および二次Th1、Th2およびTr1から、抗−CD3および抗−CD28mAbを結合したプレートでの第二および第三活性化の後6および24時間後、ならびにインターロイキン2での第二および第三の増大培養開始から4日後に、調製した。
【0608】
以下の白血球細胞株をATCCから入手した:Ramos、EOL−1、KU−812。EOL細胞を、0.1mM dbcAMP中に5×105細胞/mlで三日毎に培地を交換し、かつ細胞濃度を5×105細胞/mlに調整しながら、8日間の培養によりさらに分化させた。これらの細胞を培養するために、我々は、5%FCS(Hyclone)、100μM非必須アミノ酸(Gibco)、1mMピルビン酸ナトリウム(Gibco)、メルカプトエタノール5.5×10−5M(Gibco)、10mM Hepes(Gibco)を添加したDMEMまたはRPMI(ATCCによって推奨されたように)を用いた。RNAを、休止細胞または10ng/mlのPMAおよび1μg/mlのイオノマイシンで6および14時間活性化した細胞のいずれかから、調製した。角化細胞株CCD106および気道上皮腫瘍株NCI−H292をまた、ATCCから取得した。両方を、DMEM5%FCS(Hyclone)、100μM非必須アミノ酸(Gibco)、1mMピルビン酸ナトリウム(Gibco)、メルカプトエタノール5.5×10−5M(Gibco)、および10mM Hepes(Gibco)中で培養した。CCD1106細胞を凡そ5ng/ml TNFアルファおよび1ng/ml IL−1βで6および14時間活性化する一方で、NCI−H292細胞を以下のサイトカインで6および14時間活性化した:5ng/ml IL−4、5ng/ml IL−9、5ng/ml IL−13および27ng/ml IFNγ。
【0609】
これらの細胞株および血液細胞については、RNAを、Trizol (Gibco BRL)を用い凡そ107細胞/mlを溶解し調製した。手短に言えば、1/10容量のブロモクロロプロパン(Molecular Research Corporation)をRNA試料に加え、ボルテックスし、室温にて10分後にチューブをSorvall SS34回転器内で14,000rpmで遠心した。水相を取り出し、15mlのFalcon Tubeの中に入れた。等容積のイソプロパノールを加えて、−20℃で一晩放置した。沈殿したRNAをSorvall SS34回転器内で、9,000rpmで、15分間、遠心沈殿し、70%エタノール中で洗滌した。ペレットをRNAseの無い水300μlに再溶解し、緩衝液(Promega) 35μl、DTT5μl、RNAsin7μlおよびDNAse8μlを加えた。チューブを37℃で30分間インキュベートし、汚染しているゲノムDNAを除去し、フェノール/クロロホルムで一回抽出し、1/10容積の3M酢酸ナトリウムおよび2容積の100%エタノールで再沈殿した。RNAを遠心沈殿し、RNAseの無い水中に入れた。RNAを−80℃で保存した。
【0610】
AI_包括的_パネル_V1.0
AI_包括的_パネル_V1.0のためのプレートは、2個の対照穴およびBackus HospitalおよびClinomics (Frederick, MD)から取得した手術および検死ヒト組織から単離したcDNAから成る89個の試験試料を含む。全RNAを、Backus Hospitalの組織試料からCuraGenの施設で抽出した。他の組織からの全RNAは、Clinomicsから取得した。
【0611】
滑液、滑膜、骨および軟骨を含む関節組織を、Backus Hospitalで全膝または臀部置換手術を行った患者から取得した。直ぐ後で、組織試料を液体窒素中で素早く凍結し、単離したRNAが最適な品質であり分解していないことを保証した。変形性関節炎および慢性関節リウマチの関節組織のさらに別の試料を、Clinomicsから取得した。正常な対照組織をClinomicsから供給し、そして外傷犠牲者の剖検の間に取得した。
【0612】
乾癬組織および隣接対応組織の手術標本を、全RNAとしてClinomicsにより提供した。二人の男性および二人の女性患者を年齢25歳から47歳から選択した。いずれの患者も、試料が単離した際、処方薬剤を服用していなかった。
潰瘍性大腸炎およびクローン病を持つ患者からの疾患結腸ならびに隣接対応組織の手術標本は、Clinomicsから取得した。年齢41〜69歳の間の三人の女性および三人の男性のクローン病患者からの腸組織を用いた。二人の患者は処方医薬品を受けていなかった一方で、他はデキサメタゾン、フェノバルビタールまたはタイレノールを服用していた。潰瘍性大腸炎組織は、三人の男性および四人の女性患者からのものであった。患者のうち四人はレブビドを服用し、二人はフェノバルビタールを受けていた。
【0613】
無疾患または肺気腫、喘息またはCOPDを持つ外傷被害者の検死肺組織からの全RNAを、Clinomicsから購入した。年齢40〜70歳の範囲にわたる肺気腫患者は、すべて喫煙者であって、この年齢範囲は、タバコ関連の肺気腫を持つ患者に焦点を当てかつα−1抗−トリプシン欠乏症を持つそれらの患者を除外するために、選択した。喘息患者は、年齢36〜75歳の範囲にわたり、そしてCOPDを持つそれらの患者を阻止するために喫煙者を除外した。COPD患者は、年齢35〜80歳の範囲にわたり、喫煙者および非喫煙者の両方を含む。大部分の患者は、コルチコステロイドおよび気管支拡張剤を服用していた。
【0614】
AI_包括的_パネル_V1.0パネルの中の組織を同定するために使用するラベルの中で、以下の略語を用いる。
AI: 自己免疫
Syn: 滑液
正常: 明白な疾患なし
Rep22/Rep20:個別のの患者
RA: 慢性関節リウマチ
Backus: Backus Hospitalから
OA: 変形性関節炎
(SS)(BA)(MF):個別のの患者
Adj:隣接組織
対応対照:隣接組織
−男性: 男性
−女性: 女性
COPD: 慢性閉塞性肺疾患
【0615】
パネル5Dおよび5I
パネル5Dおよび5Iのためのプレートは、2個の対照穴および代謝性疾患を強調するヒト組織および細胞株から単離した種々のcDNAを含む。代謝組織を、Gestational Diabetes(妊娠性糖尿病)研究に登録した患者から取得した。ヒト間葉系幹細胞からの脂肪細胞の分化の種々の段階中で、細胞を取得した。また、ヒト膵島も取得した。
【0616】
Gestational Diabetes(妊娠性糖尿病)研究では対象は、若くて(18〜40歳)、日常的な(選択的)帝王切開術を行う妊娠性糖尿病の有無以外は健康な婦人である。幼児出産後、外科的切開を修復/縫合している際、産科医がそれぞれの外科的レベルの縫合中に露出した代謝組織の小量の試料(<1cc)を摘出した。生検物質を、無菌生理食塩液ですすぎ洗いされ、吸い取られ、摘出時から5分以内に迅速凍結した。次いで、組織を液体窒素中で急速凍結し、個別に無菌のねじ蓋チューブに入れて保存し、CuraGenまで輸送するかまたはドライアイス上に置かれ引き取られた。興味のある代謝組織としては、子宮壁(平滑筋)、内臓脂肪、骨格筋(直筋)および皮下脂肪が挙げられる。患者の説明は以下の通りである。
患者2 糖尿病ラテンアメリカ系、過体重、インスリン非服用
患者7〜9 非糖尿病白人系で肥満(BMI>30)
患者10 糖尿病ラテンアメリカ系、過体重、インスリン服用
患者11 非糖尿病アフリカ系米国人で過体重
患者12 インスリン服用の糖尿病ラテンアメリカ系
【0617】
脂肪細胞の分化を、二つの複製のみを有するドナー3Uを除き、Osirus(Clonetics/Bio Whittakerの一部門)から3部で得たドナー前駆細胞中で誘導した。Cloneticsの科学者は、CuraGenのためにヒト間葉幹細胞(HuMSC)を、Mark F. Pittenger, et al., Multilineage Potential of Adult Human Mesenchymal Stem Cells Science Apr 2 1999: 143-147に見られる公開プロトコルに基づいて単離し、成長させ、分化させた。Cloneticsは、mRNAの単離およびds cDNAの生産に適するTrizol溶解物または凍結ペレットを供給した。それぞれのドナーの一般的説明は、以下の通りである。
ドナー2および3U: 間葉系幹細胞、未分化脂肪
ドナー2および3AM: 脂肪、中途分化脂肪
ドナー2および3AD: 脂肪、分化脂肪
【0618】
ヒト細胞株を、一般的にATCC(American Type Culture Collection)、NCIまたはドイツがん細胞バンクから得て、以下の組織群に入る:近位曲尿細管、子宮平滑筋細胞、小腸、肝臓HepG2がん細胞、心臓一次間質細胞および副腎皮質腺腫細胞。これらの細胞をすべて標準的な推奨された条件下で培養し、RNAを標準的な手順を用いて抽出した。すべての試料をCuraGenで加工して、一本鎖cDNAを生産した。
【0619】
パネル5Iは、先に記載したすべての試料に、University of Miami School of Medicine にあるDiabetic Research Instituteから取得した、58歳女性患者からの膵島の追加を含む。膵島組織を外部業者で全RNAに加工し、パネル5Iに加えるためにCuraGenに配達した。
【0620】
5Dおよび5Iパネル中の組織を確認するために使用するラベルでは、以下の略語を用いる:
GO Adipose: 大網膜脂肪
SK: 骨格筋
UT: 子宮
PL: 胎盤
AD: 分化脂肪
AM: 中途分化脂肪
U: 未分化幹細胞
【0621】
パネルCNSD.01
パネルCNSD.01のためのプレートは、2個の対照穴とthe Harvard Brain Tissue Resource Centerから取得した検死ヒト脳組織から単離したcDNAから成る94個の試験試料を含む。脳を、死後4〜24時間の間のドナーの頭蓋冠から取り出し、神経解剖学者が切片にし、液体窒素蒸気中−80℃で凍結した。神経病理学者がすべての脳を切片にしかつ検査して、明確な関連する神経病理学で診断を確認した。
【0622】
疾患診断を患者記録からを取った。パネルは以下の診断のそれぞれからの二つの脳を含む:アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンティントン病、進行性核上性麻痺、抑鬱、および「正常対照」。これらのそれぞれの脳内で、以下の領域を提示する:帯状回、側頭極、淡蒼球、黒質、Brodman4野(一次運動野)、Brodman7野(頭頂皮質)、Brodman9野(前前頭皮質)およびBrodman17野(後頭皮質)。すべての場合において、脳領域のすべてを提示していない;例えば、ハンティントン病は、部分的に淡蒼球における神経変性を特徴とし、かくしてこの領域は確認したハンティントン病の症例から取得することは不可能である。同じくパーキンソン病は、黒質の変性を特徴とし、この領域を取得するのをさらに困難にしている。正常対照脳の神経病理学検査を行い、神経変性と一致するいかなる病理もないことを見い出した。
【0623】
CNSパネル中の組織を確認するために使用するラベルでは、以下の略語を用いる。
PSP: 進行性核上麻痺
Sub Nigra: 黒質
Glob Palladus: 淡蒼球
Temp Pole: 側頭極
Cing Gyr: 帯状回
BA4: Brodman4野
【0624】
パネルCNS_神経変性_V1.0
パネルCNS_神経変性_V1.0のためのプレートは、2個の対照穴とHarvard Brain Tissue Resource Center (McLean Hospital)およびHuman Brain and Spinal Fluid Resource Center (VA Greater Los Angeles Healthcare System)から取得した検死ヒト脳組織から単離したcDNAから成る47個の試験試料を含む。脳を、死後4〜24時間の間のドナーの頭蓋冠から取り出し、神経解剖学者が切片にし、液体窒素蒸気中−80℃で凍結した。神経病理学者がすべての脳を切片にしかつ検査して明確な関連する神経病理学で診断を確認する。
【0625】
疾患診断を患者記録から取得した。パネルは、アルツハイマー病(AD)疾患からの6個の脳および死亡前に痴呆の形跡を示さなかった「正常対照」からの8個の脳を含む。8個の正常対照脳を、二種の範疇に区分する:痴呆およびアルツハイマー様病理(対照)を持たない対照ならびに痴呆を持たないが重症アルツハイマー様病理、(特に0〜3の尺度でレベル3として評価する老人斑負荷;0=斑形跡なし、3=重症AD老人斑負荷)、の証拠を持つ対照。これらのそれぞれの脳内で、以下の領域を提示する:海馬、側頭皮質(Brodman21野)、頭頂皮質(Brodman7野)および後頭皮質(Brodman17野)。これらの領域を、ADにおける全てのレベルを包含するために選択した。海馬はADにおける初期および重症神経損失の領域であり;側頭皮質は海馬の後でADにおいて神経変性を呈すと知られており;頭頂皮質は病気の後期段階で中程度の神経死を呈し;後頭皮質はADにおいて生き長らえ、それ故にAD患者内で「対照」領域として働く。すべての場合において、脳領域のすべてを提示していない。
【0626】
CNS_神経変性_V1.0パネル中の組織を確認するために使用するラベルでは、以下の略語を用いる。
AD: アルツハイマー病脳;患者は痴呆になり、剖検でAD様病理を呈した。
対照: 対照脳;痴呆でない患者、神経病理を呈さない
対照(病理): 対照脳;痴呆ではないが重症AD様病理を呈する患者
Sup Temporal Ctx:上側頭皮質
Inf Temporal Ctx:下側頭皮質
【0627】
A.NOV1a、NOV1c、およびNOV1d:ニューレキソフィリン1前駆体
表AAに記載するプライマー−プローブのセットAg3371を用いて、遺伝子NOV1a、変異体NOV1cおよびNOV1d遺伝子の発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表ABおよびACに示す。遺伝子配列の予測を確認しつつ、NOV1cおよびNOV1dがNOV1a遺伝子の物理学的クローン全長を表すことに注意されたい。
【表313】
Figure 2005505247
【0628】
【表314】
Figure 2005505247
【0629】
【表315】
Figure 2005505247
【0630】
表ACの続き
【表316】
Figure 2005505247
【0631】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3371 このパネルでは、この遺伝子が個々の独立した群の脳において中程度のレベルで発現することを確認する。しかしながら、この遺伝子の発現差を、この実験のアルツハイマー病死後脳と痴呆でないコントロール死後脳間で検出しない。パネル1.4を、中枢神経系疾患の処置におけるこの遺伝子の潜在的な有用性の考察のために参照されたい。
【0632】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3371 NOV1a遺伝子を、胎児脳における最高発現を伴い、このパネルに表す脳の全領域において中程度のレベルで発現する(CT=29.2−31.7)。従って、この遺伝子の発現を、このパネルの脳と他の試料とを区別するのに用い得る。NOV1a遺伝子は、ニューレキソフィリンと相同なタンパク質をコードする。ニューレキソフィリンは、神経細胞表面に発現する受容体様タンパク質であるαニューレキシンに結合する神経ペプチド様糖タンパク質のファミリーのメンバーである(Missler and Sudhof, J Neurosci 18(10):3630-8), 1998)。それゆえ、この遺伝子は、アルツハイマー病、パーキンソン病、てんかん、多発性硬化症、統合失調症およびうつ病のような中枢神経系疾患において機能し得る。
【0633】
パネル4D概要:Ag3371 このパネルの全試料において、この遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
【0634】
B.NOV2a:ニューロフィリン
表BAに記載するプライマー−プローブのセットAg3369を用いて、遺伝子NOV2aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表BB、BCおよびBDに示す。
【表317】
Figure 2005505247
【0635】
【表318】
Figure 2005505247
【0636】
【表319】
Figure 2005505247
【0637】
表BCの続き
【表320】
Figure 2005505247
【0638】
【表321】
Figure 2005505247
【0639】
表BDの続き
【表322】
Figure 2005505247
【0640】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3369 このパネルでは、NOV2a遺伝子が個々の独立した群の脳において中程度のレベルで発現することを確認する。しかしながら、この遺伝子の発現差を、この実験のアルツハイマー病死後脳と痴呆でないコントロール死後脳間で検出しない。パネル1.4を、中枢神経系疾患の処置におけるこの遺伝子の潜在的な有用性の考察のために参照されたい。
【0641】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3369 NOV2遺伝子は小脳において高発現(CT=26.2)する。それゆえ、この遺伝子の発現を、このパネルのこの試料と他の試料とを区別するのに用い得る。加えて、この遺伝子は、海馬、視床、黒質、大脳皮質および脊髄において中程度のレベルで発現する。NOV2a遺伝子は、ラットニューレキソフィリン3と相同なタンパク質をコードする。ニューレキソフィリンは、神経細胞表面に発現する受容体様タンパク質、αニューレキシンに結合する神経ペプチド様糖タンパク質のファミリーのメンバーである(参考文献1)。それゆえ、この遺伝子は、アルツハイマー病、パーキンソン病、てんかん、多発性硬化症、統合失調症およびうつ病のような中枢神経系疾患において機能し得る。
【0642】
代謝機能または内分泌機能をつかさどる組織の間で、この遺伝子は、膵臓、脂肪、脳下垂体、心臓および消化管において中程度のレベルで発現し、副腎、甲状腺、および骨格筋において低レベルで発現する。それゆえ、この遺伝子活性の治療的調節は、肥満および糖尿病のような内分泌性/代謝性関連疾患の処置において有益となり得る。この遺伝子を、胎児心臓(CT=33.3)と比較して成人心臓においても有意に高発現(CT=30)し、このことは、それをこの組織の成人供給源と胎児供給源を区別するのに用い得ることを示す。
【0643】
この遺伝子の発現は、癌細胞株よりむしろ正常組織と一次的に関係する。NOV2a遺伝子の発現を、対応する正常組織と比較してCNS癌細胞株、大腸癌細胞株、胃癌細胞株、および腎臓癌細胞株において下方制御する。従って、この遺伝子の発現は、このタイプの癌に対するマーカーとして有用であり得る。さらに、タンパク質療法としてのNOV2a遺伝子産物の応用は、CNS癌、大腸癌、胃癌、および腎臓癌の処置において有益であり得る(Missler and Sudhof 1998)。
【0644】
パネル4D概要:Ag3369 NOV2a遺伝子を、γインターフェロンで処置したHUVECにおいて最も高発現(CT=31.6)する。それゆえ、HUVECにおける転写物発現の調節は、この転写物によりコードするタンパク質がγインターフェロンに因る炎症性変化に寄与し得ることを示す。それゆえ、この転写物によりコードするタンパク質でデザインした治療は、自己免疫疾患および炎症性疾患患者の症状を減少または排除し得る。ここでエリテマトーデス、喘息、肺気腫、クローン病、潰瘍性大腸炎、多発性硬化症、関節リウマチ、骨関節炎および乾癬のような内皮細胞および星状膠細胞を含む。
正常大腸および正常肺における有意なレベルの発現は、このタンパク質活性の治療的調節は炎症性腸疾患および炎症性肺疾患の処置において有益となり得ることを示す。
【0645】
C.NOV3a:プロテアーゼ阻害剤9
表CAに記載するプライマー−プローブのセットAg3368を用いて、遺伝子NOV3aの発現を評価した。
【表323】
Figure 2005505247
【0646】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3368 このパネルの全試料において、この遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3368 このパネルの全試料において、この遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
パネル4D概要:Ag3368 このパネルの全試料において、この遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
【0647】
D.NOV6a:増殖抑制因子/レプレカン
表DAに記載するプライマー−プローブのセットAg3354を用いて、遺伝子NOV6aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表DB、DCおよびDDに示す。
【表324】
Figure 2005505247
【0648】
【表325】
Figure 2005505247
【0649】
【表326】
Figure 2005505247
【0650】
表DCの続き
【表327】
Figure 2005505247
【0651】
【表328】
Figure 2005505247
【0652】
表DDの続き
【表329】
Figure 2005505247
【0653】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3354 このパネルでは、NOV6a遺伝子がいくつかの個々の脳において低レベルから中程度のレベルで発現することを確認する。しかしながら、この遺伝子の発現差を、この実験のアルツハイマー病死後脳と痴呆でないコントロール死後脳間で検出しない。
【0654】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3354 一つの実験結果を挙げていない。アンププロットは、この実施に伴なう実験的困難を示す。
パネル2.2概要:Ag3354 NOV6a遺伝子は、正常卵巣において高発現(CT=32.3)する。従って、この遺伝子の発現を、このパネルのこの試料と他の試料とを区別および卵巣組織のマーカーとして用い得る。NOV6a遺伝子は、ヒトGros1およびラットレプレカン 遺伝子と相同なタンパク質をコードする。NIH3T3細胞へのマウスGros1cDNAの安定トランスフェクションにより、それらの増殖は遅くなり、コロニー形成率は低下する。このことは、このタンパク質が増殖抑制因子として働き得ることを示す。それゆえ、タンパク質療法としてのNOV6a遺伝子産物の使用は、癌処置において有益であり得る(Kaul et al., Oncogene 19(32):3576-83, 2000)。
【0655】
パネル4D概要:Ag3354 NOV6遺伝子は、処置したにもかかわらず皮膚線維芽細胞および肺線維芽細胞において高発現(CT=28−30)する。この遺伝子は、内皮細胞においても中程度のレベルで発現する。従って、それがコードする転写物またはタンパク質を使用して、内皮または線維芽細胞を同定し得る。内皮細胞は、エフェクター炎症性細胞の活性および補充で含まれる表面タンパク質の発現を変えることにより、炎症性応答において重要な働きをすると知られている。皮膚線維芽細胞および皮膚微小血管内皮細胞におけるこの遺伝子の発現は、このタンパク質産物を、乾癬を含む皮膚疾患に対する炎症性応答において含むことを示す。肺線維芽細胞および肺微小血管内皮細胞での発現は、この転写物によりコードするタンパク質を喘息、アレルギー、慢性閉塞性肺疾患および肺気腫を含有する肺疾患において含み得ることを示す。それゆえ、この遺伝子によりコードするタンパク質の治療的調節は、乾癬、喘息、アレルギー、慢性閉塞性肺疾患および肺気腫と関係する症状の改善を導き得る。
【0656】
E.NOV10a:オルファクトメジン様
表EAに記載するプライマー−プローブのセットAg3384を用いて、遺伝子NOV10aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表EB、EC、ED、EEおよびEFに示す。
【表330】
Figure 2005505247
【0657】
【表331】
Figure 2005505247
【0658】
【表332】
Figure 2005505247
【0659】
表ECの続き
【表333】
Figure 2005505247
【0660】
【表334】
Figure 2005505247
【0661】
表EDの続き
【表335】
Figure 2005505247
【0662】
【表336】
Figure 2005505247
【0663】
表EEの続き
【表337】
Figure 2005505247
【0664】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3384 オルファクトメジン相同体であるNOV10a遺伝子を、アルツハイマー病患者の側頭皮質においてわずかに上方制御する。オルファクトメジンファミリーのメンバーを、細胞外環境の物理的資質を制御する際に包含する。それゆえ、このタンパク質の治療的阻害は、アルツハイマー病および神経細胞死と関係する痴呆/記憶障害を回復する際に有用であり得る(Kulkarni et al., Genet Res 76(1):41-50, 2000)。
【0665】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3384 NOV10遺伝子は、卵巣癌細胞株において高発現(CT=30.4)する。この遺伝子を、胃癌細胞株においても有意なレベルで発現する。従って、この遺伝子の発現をこのパネルのこれらの試料と他の試料とを区別および卵巣癌および胃癌の存在を検出するマーカーとして使用し得る。さらに、この遺伝子の発現または機能の治療的調節は、卵巣癌および胃癌の処置において効果的であり得る。
【0666】
代謝機能をつかさどる組織の間で、この遺伝子は、下垂体、脂肪、副腎、膵臓、甲状腺、胎児骨格筋、胎児肝臓および成人/胎児心臓において中程度のレベルで発現する。これらの組織間でのこの広範な発現は、この遺伝子産物が正常神経内分泌および正常代謝において働き得ることおよびこの遺伝子の非調節な発現が肥満および糖尿病のような神経内分泌性疾患または代謝性疾患に寄与し得ることを示す。
【0667】
加えて、この遺伝子を、黒質、胎児脳、および脊髄を含む中枢神経系由来のいくつかの試料において低発現する。CNS_神経変異性_v1.0を、中枢神経系におけるこの遺伝子の有用性の更なる考察のために参照されたい。
パネル2.2概要:Ag3384 以下のパネル4Dと一致して、この遺伝子を、腎臓辺縁試料OD04348における最高発現(CT=32.6)を伴い、腎臓において有意なレベルで発現する。胃、子宮、肺、および卵巣由来の試料においても、低発現する。従って、この遺伝子の発現を、このパネルの腎臓と他の試料とを区別および腎臓組織のマーカーとして用い得る。
【0668】
パネル4D概要:Ag3384 NOV10a遺伝子は、腎臓(CT=32.5)および胸腺(CT=32.7)において高発現する。それゆえ、NOV10aタンパク質でデザインしたタンパク質、抗体または低分子療法を用いて、腎臓またはT細胞の発生を調節し得るし、ループス、糸球体腎炎、器官移植、AIDS処置または化学療法後の免疫再構築を含む腎臓および胸腺に作用する炎症性疾患または自己免疫疾患の処置において重要であり得る。
【0669】
パネルCNS_1概要:Ag3384 このパネルの全試料において、この遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
【0670】
F.NOV12aおよびNOV13a:神経細胞接着タンパク質BIG-2前駆体
表FA、FB,FCおよびFDに記載するプライマー−プローブのセットAg3228、Ag3261、Ag5267およびAg5268を用いて、遺伝子NOV12aおよびNOV13aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表FE、FF、FG、FH、FI、FJおよびFKに示す。
【表338】
Figure 2005505247
【0671】
【表339】
Figure 2005505247
【0672】
【表340】
Figure 2005505247
【0673】
【表341】
Figure 2005505247
【0674】
【表342】
Figure 2005505247
【0675】
表FEの続き
【表343】
Figure 2005505247
【0676】
表FEの続き
【表344】
Figure 2005505247
【0677】
表FEの続き
【表345】
Figure 2005505247
【0678】
【表346】
Figure 2005505247
【0679】
表FFの続き
【表347】
Figure 2005505247
【0680】
【表348】
Figure 2005505247
【0681】
表FGの続き
【表349】
Figure 2005505247
【0682】
表FGの続き
【表350】
Figure 2005505247
【0683】
【表351】
Figure 2005505247
【0684】
表FHの続き
【表352】
Figure 2005505247
【0685】
表FHの続き
【表353】
Figure 2005505247
【0686】
【表354】
Figure 2005505247
【0687】
表FIの続き
【表355】
Figure 2005505247
【0688】
【表356】
Figure 2005505247
【0689】
表FJの続き
【表357】
Figure 2005505247
【0690】
表FJの続き
【表358】
Figure 2005505247
【0691】
【表359】
Figure 2005505247
【0692】
表FKの続き
【表360】
Figure 2005505247
【0693】
表FKの続き
【表361】
Figure 2005505247
【0694】
AI_包括的_パネル_v1.0概要:Ag5267/Ag5268 異なるプローブ/プライマーセットを用いた2度の実験結果は、いくつかの正常組織および疾患組織におけるこの転写物の発現を示し、これらの結果は他の2つのプローブ/プライマーセットでのデータと一致する。この観察結果は、AG5267およびAg5268プローブ/プライマーセットが、Ag3228およびAg3261での検出より広範な発現パターンを伴なう転写物のアイソフォームを検出し得ることを示す。パネル4Dを、炎症におけるこのタンパク質の潜在的働き、およびその治療的有用性の考察のために参照されたい。Ag3261 NOV12a遺伝子を、一つの乾癬試料に限り、有意なレベルで発現する。Ag3228 このパネルの全試料において、この遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
【0695】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3261/Ag5267/Ag5268 このパネルで用いる3度の実験結果では、この遺伝子が、個々の独立した群の脳において低レベルで発現することを確認する。しかしながら、この遺伝子の発現差を、この実験のアルツハイマー病死後脳と痴呆でないコントロール死後脳間で検出しない。パネル1.4を、中枢神経系疾患の処置におけるこの遺伝子の潜在的な有用性の考察のために参照されたい。Ag3228プローブ/プライマーセットでの1度の実験結果は、このパネルの全試料において、発現を低値/検出できないレベルを示す(CT>35)。
【0696】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3228 NOV12a遺伝子を、小脳において最も高発現(CT=30.4)する。従って、この遺伝子の発現を、小脳に対するマーカーとして用い得る。さらに、この脳−優先的な高発現は、脳でのこの遺伝子産物の特異的な働きを示す。NOV12a遺伝子は、神経細胞接着分子(NCAM)と相同なタンパク質をコードする。Nr−CAMのようなNCAM 関連タンパク質は、神経突起伸長において決定的な働きをする(参考文献1)。それゆえ、コンタクチン(Contactin)のような定方向脳領域でのこの遺伝子産物に対する特異的なリガンドの誘導は、焦点の神経突起増殖を育成する際に有用性を有し得るし、従って、アルツハイマー病、運動失調、およびパーキンソン病のような神経変性疾患において神経突起変性を治療的に逆襲する際に有用性を有し得る。
【0697】
Ag3261プローブおよびプライマーセットでの2度目の実験結果を挙げていない。アンププロットは、この実施に伴なう実験的困難を示す(Sakurai et al., J Cell Biol 154(6):1259-73, 2001)。
【0698】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.5概要:Ag5268 NOV12a遺伝子を、脳において有意に発現する。パネル1.4を、脳におけるこの遺伝子の潜在的な有用性の考察のために参照されたい。この遺伝子を、脳腫瘍細胞株においても有意に発現する。従って、この遺伝子の発現を用いて、このパネルの脳由来の試料と他の試料とを区別し得る。
【0699】
代謝機能をつかさどる組織の間で、この遺伝子を、下垂体、脂肪、副腎、膵臓、甲状腺、および成人骨格筋および胎児骨格筋、心臓、および肝臓において中程度のレベルから低レベルで発現する。これらの組織間でのこの広範な発現は、この遺伝子産物が正常神経内分泌および正常代謝において働き得ることおよびこの遺伝子の非調節な発現が肥満および糖尿病のような神経内分泌性疾患または代謝性疾患に寄与し得ることを示す。
【0700】
パネル2.2概要:Ag3228 この遺伝子を、卵巣癌試料(CT=33.8)において独占的に有意に発現する。それゆえ、この遺伝子の発現を、このパネルの卵巣癌を他の試料と区別するのに用い得る。さらに、この遺伝子によりコードするタンパク質活性の治療的調節は、卵巣癌の処置において有益であり得る。
【0701】
パネル4.1D概要:Ag5267/Ag5268 異なるプローブ/プライマーセットを用いた2度の実験結果は、互いに非常に一致し、パネル4での全発現パターンと類似するが、ずっと高レベルでの発現パターンを示す。これは、結果として2つのパネルの差を示すか、用いたプローブ/プライマーセットの差を示す。NOV12a転写物を、LAK細胞およびこの転写物の発現を上方制御するPMAおよびイオノマイシンで処置したLAK細胞において発現する。この転写物を、活性型EOL細胞および線維芽細胞においても誘導する。NOV12a遺伝子は、細胞の相互作用、接着およびシグナル伝達においてしばしば含まれる細胞表面タンパク質型である推定NCAMと相同なタンパク質をコードする。それゆえ、コードしたタンパク質でデザインしたこの転写物に対する治療は、喘息、肺気腫、乾癬および関節炎のような疾患の処置において重要であり得る。
【0702】
パネル4D概要:Ag3228/Ag3261 全く同一のプローブ/プライマーセットを用いた2度の実験結果はよく一致する。NOV12a転写物を、LAK細胞およびこの転写物の発現を上方制御するPMAおよびイオノマイシンで処置したLAK細胞において発現する。NOV12a遺伝子は、細胞の相互作用、接着およびシグナル伝達においてしばしば含まれる細胞表面タンパク質型である推定NCAMと相同なタンパク質をコードする。それゆえ、コードしたタンパク質でデザインしたこの転写物に対する治療は、喘息、肺気腫、乾癬および関節炎のような疾患の処置において重要であり得る。
【0703】
G.NOV13bおよびNOV13c:MAMおよびIgドメインを含有するタンパク質
表GAに記載するプライマー−プローブのセットAg5267を用いて、遺伝子NOV13bおよびNOV13cの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表GB、GC、GDおよびGEに示す。
【表362】
Figure 2005505247
【0704】
【表363】
Figure 2005505247
【0705】
表GBの続き
【表364】
Figure 2005505247
【0706】
【表365】
Figure 2005505247
【0707】
【表366】
Figure 2005505247
【0708】
表GDの続き
【表367】
Figure 2005505247
【0709】
表GDの続き
【表368】
Figure 2005505247
【0710】
【表369】
Figure 2005505247
【0711】
表GEの続き
【表370】
Figure 2005505247
【0712】
AI_包括的_パネル_v1.0概要:Ag5267 このパネルでは、NOV13b遺伝子がヒト免疫機能に関連するいくつかの正常組織および疾患組織において発現することを確認する。パネル4.1Dを、炎症におけるこのタンパク質の潜在的な働きおよびその治療の有用性の考察のために参照されたい。
【0713】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag5267 この実験の結果は、この遺伝子が個々のいくつかの脳において低レベルで発現することを示す。しかしながら、この遺伝子の発現差を、この実験のアルツハイマー病死後脳と痴呆でないコントロール死後脳間で検出しない。
【0714】
NOV13b遺伝子は、神経細胞接着分子(NCAM)と相同なタンパク質をコードする。Nr−CAMのようなNCAM関連タンパク質は、神経突起伸長において決定的な働きをする(参考文献1)。それゆえ、Contactinのような、定方向脳領域でのこの遺伝子産物に対する特異的なリガンドの誘導は、焦点の神経突起増殖を育成する際に有用性を有し得るし、従って、アルツハイマー病、運動失調、およびパーキンソン病のような神経変性疾患において神経突起変性を治療的に逆襲する際に有用性を有し得る。
【0715】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.5概要:Ag5267 一つの実験結果を挙げていない。アンププロットは、この実施に伴なう実験的困難を示す。
【0716】
パネル4.1D概要:Ag5267 NOV13b転写物を、LAK細胞およびこの転写物の発現を上方制御するPMAおよびイオノマイシンで処置したLAK細胞において発現する。NOV13b遺伝子は、細胞の相互作用、接着およびシグナル伝達においてしばしば含まれる細胞表面タンパク質型である推定NCAMと相同なタンパク質をコードする。それゆえ、コードしたタンパク質でデザインしたこの転写物に対する治療は、喘息、肺気腫、乾癬および関節炎のような疾患の処置において重要であり得る。
【0717】
H.NOV18a:アジポフィリン
表HAに記載するプライマー−プローブのセットAg5737を用いて、遺伝子NOV18aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表HBおよびHCに示す。
【表371】
Figure 2005505247
【0718】
【表372】
Figure 2005505247
【0719】
表HBの続き
【表373】
Figure 2005505247
【0720】
【表374】
Figure 2005505247
【0721】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.5概要:Ag5737 NOV18a遺伝子は、成人骨格筋において高発現(CT=28.2)し、胎児骨格筋において非常に低発現(CT=34.4)する。従って、この遺伝子の発現を、成人骨格筋と胎児骨格筋とを区別するのに用い得る。代謝機能および内分泌機能をつかさどる組織の間で、この遺伝子を、脂肪、肝臓、心臓、膵臓、副腎、脳下垂体および甲状腺において低レベルから中程度のレベルで発現する。NOV18a遺伝子は、アジポフィリンと相同なタンパク質をコードする。アジポフィリンは、脂肪細胞での脂肪酸の取り込みにおいて含み、多くの種類の動物細胞における脂質小球と関係する(参考文献1−2)。この遺伝子産物は、脂肪のホメオスタシスにおいて決定的な働きをし得る。それゆえ、NOV18a遺伝子またはそのタンパク質産物の活性の治療的調節は、肥満および糖尿病を含む代謝性疾患の処置であり得る。
【0722】
加えて、この遺伝子を、扁桃、海馬、黒質、視床、脳、脳皮質、および脊髄を含む試験した中枢神経系の全領域において低レベルで発現する。それゆえ、この遺伝子は、アルツハイマー病、パーキンソン病、てんかん、多発性硬化症、統合失調症およびうつ病のような中枢神経系疾患において機能し得る。
【0723】
最終的に、この遺伝子の発現は、癌細胞株を対照として正常組織と一次的に関連する。NOV18a遺伝子の発現を、CNS癌細胞株および腎臓癌細胞株において下方制御する。それゆえ、タンパク質療法としてのNOV18a遺伝子産物の使用は、CNS癌および腎臓癌の処置において有益であり得る(Londos et al., Semin Cell Dev Biol. 10(1):51-8, 1999; Serrero et al., Biochim Biophys Acta. 1488(3):245-54, 2000)。
パネル5I概要:Ag5737 NOV18a遺伝子を、膵臓のランゲルハンス島(CT=32.4)、ならびに骨格筋試料において中程度に発現する。NOV18a遺伝子は、アジポフィリンと相同なタンパク質をコードし、そのタンパク質は脂肪細胞での脂肪酸の取り込みにおいて含み、多くの種類の動物細胞における脂質小球と関係する。脂質ホメオスタシスを、ランゲルハンス島のβ細胞によるインスリン分泌において決定的に含む。この遺伝子産物の治療的調節は、2型糖尿病のベータ細胞分泌障害に対する処置であり得る(Unger and Orci, FASEB J. 15(2):312-21, 2001; Unger and Zhou, Diabetes. 50 Suppl 1:S118-21, 2001)。
【0724】
I.NOV19a:##
表IAに記載するプライマー−プローブのセットAg3549を用いて、遺伝子NOV19の発現を評価した。
【表375】
Figure 2005505247
【0725】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3549 このパネルの全試料において、NOV19a遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3549 このパネルの全試料において、NOV19a遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
パネル4D概要:Ag3549 このパネルの全試料において、NOV19a遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
【0726】
J.NOV20a:##
表JAに記載するプライマー−プローブのセットAg3866を用いて、遺伝子NOV20aの発現を評価した。
【表376】
Figure 2005505247
【0727】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3866 このパネルの全試料において、CG59846−01遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。アンププロットは、高確率でプローブが不出来であることを示す。
【0728】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3866 このパネルの全試料において、CG59846−01遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。アンププロットは、高確率でプローブが不出来であることを示す。
【0729】
パネル2.2概要:Ag3866 このパネルの全試料において、CG59846−01遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。アンププロットは、高確率でプローブが不出来であることを示す。
【0730】
パネル4.1D概要:Ag3866 このパネルの全試料において、CG59846−01遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。アンププロットは、高確率でプローブが不出来であることを示す。
【0731】
K.NOV21a:神経伝達関連タンパク質
表KAに記載するプライマー−プローブのセットAg675を用いて、遺伝子NOV21aの発現を評価した。
【表377】
Figure 2005505247
パネル1.1概要:Ag675 このパネルの全試料において、NOV21a遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
【0732】
L.NOV21n:神経伝達関連タンパク質(NTAP)
表LAに記載するプライマー−プローブのセットAg675を用いて、遺伝子NOV21nの発現を評価した。
【表378】
Figure 2005505247
パネル1.1概要:Ag675 このパネルの全試料において、NOV21a遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
【0733】
M.NOV22a:ドレブリン
表MAに記載するプライマー−プローブのセットAg3946を用いて、遺伝子NOV22の発現を評価した。
【表379】
Figure 2005505247
パネルCNS_1概要:Ag3946 このパネルの全試料において、NOV22a遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
【0734】
N.NOV23a:UNC5H2相同体
表NAに記載するプライマー−プローブのセットAg3546を用いて、遺伝子NOV23aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表NB、NC、ND、NEおよびNFに示す。
【表380】
Figure 2005505247
【0735】
【表381】
Figure 2005505247
【0736】
【表382】
Figure 2005505247
【0737】
表NCの続き
【表383】
Figure 2005505247
【0738】
【表384】
Figure 2005505247
【0739】
表NDの続き
【表385】
Figure 2005505247
【0740】
【表386】
Figure 2005505247
【0741】
表NEの続き
【表387】
Figure 2005505247
【0742】
【表388】
Figure 2005505247
【0743】
表NFの続き
【表389】
Figure 2005505247
【0744】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3546 このパネルでは、NOV23a遺伝子が個々の独立した群の脳において有意なレベルで発現することを確認する。しかしながら、この遺伝子の発現差を、この実験のアルツハイマー病死後脳と痴呆でないコントロール死後脳間で検出しない。パネル1.4を、中枢神経系疾患の処置におけるこの遺伝子の潜在的な有用性の考察のために参照されたい。
【0745】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3546 NOV23a遺伝子は、胎児脳において最も高発現(CT=25.2)する。加えて、この遺伝子は、扁桃、海馬、黒質、視床、小脳、大脳皮質、および脊髄を含む試験した中枢神経系の全領域において高レベル(CT=25.2)で発現する。それゆえ、この遺伝子は、アルツハイマー病、パーキンソン病、てんかん、多発性硬化症、統合失調症およびうつ病のような中枢神経系疾患において機能し得る。
【0746】
NOV23a遺伝子は、ラットUNC5H2遺伝子の相同体をコードする。UNC5Hのメンバーは、ネトリン(Netrin)−1に対する膜受容体であり、軸索誘導および神経性遊走に決定的である。ネトリンは、発生時の軸索成長を導く化学屈性因子のファミリーである。インサイツハイブリダイゼーションは、ネトリン1受容体、DCC1およびUNC5H2mRNAを正常成人網膜神経節細胞(RGC)により発現することを明らかにする。加えて、DCC1mRNAおよびUNC5H2mRNAの発現を、RGC軸索切断を起こすRGCにおいて下方制御する。従って、ネトリン-1、DCC、およびUNC5H2は、成人RGCの再生能力を再調節することに寄与し得る(参考文献1)。従って、胎児脳および成人脳でのNOV23a遺伝子の高発現は、この遺伝子産物が成人RGCの再生能力においても機能し得ることを示す。
【0747】
最近、ネトリン-1受容体UNC5H(UNC5H1、UNC5H2、UNC5H3)もまた依存の受容体として働くことが分かった。それらはアポトーシスを誘導するが、この作用を、ネトリン-1の存在下において防ぎ得る。従って、神経システムの発生において、ネトリン-1の存在は、UNC5Hを発現するニューロンおよびDCCを発現するニューロンの生存を特に脳幹の脳室部において維持するのに決定的である(参考文献2)。それゆえ、ネトリン1に沿うNOV23a遺伝子産物は、ニューロンの生存において重要であり得る。
【0748】
代謝機能または内分泌機能をつかさどる組織の間で、この遺伝子は、膵臓、脂肪、副腎、甲状腺、脳下垂体、骨格筋、心臓、肝臓および消化管において高レベルから中程度のレベルで発現する。それゆえ、この遺伝子活性の治療的調節は、肥満および糖尿病のような内分泌性/代謝性関連疾患の処置において有益となり得る。
【0749】
胎児肝臓および胎児肺においても有意に発現する。興味深いことに、この遺伝子は、成人肝臓および成人肺(CT=40)を対照として胎児肝臓および胎児肺においてずっと高レベルで(CT=32−34.9)発現する。この観察結果は、この遺伝子の発現を胎児肝臓または肺と成人肝臓または肺とをそれぞれ区別するのに用い得ることを示す(Ellezam et al., Exp Neurol 168(1):105-15, 2001; Llambi et al., EMBO J 20(11):2715-22, 2001)。
【0750】
パネル2.2概要:Ag3546 このパネルのNOV23a遺伝子は、腎臓由来組織(CT=32−33)において一次的に発現する。従って、この遺伝子の発現を、このパネルの腎臓由来試料と他の試料とを区別するのに用いうる。
【0751】
パネル4D概要:Ag3546 NOV23a遺伝子は、正常大腸において高発現(CT=28.3)する。それゆえ、この遺伝子の発現を、このパネルの大腸と他の組織とを区別するのに用い得る。さらに、この遺伝子の発現は、正常大腸を対照としてIBD大腸炎およびクローン病患者由来の大腸試料において減少する。それゆえ、この遺伝子によりコードするタンパク質活性の治療的調節は、炎症性腸疾患の処置において有益であり得る。
【0752】
パネルCNS_1概要:Ag3546 このパネルでは、NOV23a遺伝子が個々の独立した群の脳において有意なレベルで発現することを確認する。パネル1.4を、中枢神経系疾患の処置におけるこの遺伝子の潜在的な有用性の考察のために参照されたい。
【0753】
O.NOV24a:トリプシン阻害因子
表OAに記載するプライマー−プローブのセットAg3485を用いて、遺伝子NOV24aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表OBおよびOCに示す。
【表390】
Figure 2005505247
【0754】
【表391】
Figure 2005505247
【0755】
表OBの続き
【表392】
Figure 2005505247
【0756】
【表393】
Figure 2005505247
【0757】
表OCの続き
【表394】
Figure 2005505247
【0758】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3485 このパネルの全試料において、NOV24a遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
【0759】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3485 NOV24a遺伝子は、肺癌細胞株由来の2つの試料に限り発現(CT=30−34)する。従って、この遺伝子の発現を、このパネルのこれらの試料と他の試料とを区別および肺癌の存在を検出するマーカーとして用い得る。さらに、この遺伝子の発現または機能の治療的調節は、肺癌の処置において効果的であり得る。
【0760】
パネル4D概要:Ag3485 NOV24a遺伝子は、正常肺組織に限り発現する。このパネルとパネル1.4の肺由来組織におけるこの特異的な発現は、この組織の正常ホメオスタシスにおけるこの遺伝子の働きを示す。この遺伝子の発現または機能の治療的調節は、炎症時の肺に対する正常機能を維持または保持する際に有益であり得る。
【0761】
P.NOV26aおよびNOV26b:オボスタチン
表PAに記載するプライマー−プローブのセットAg1282を用いて、遺伝子NOV26aおよび変異体NOV26bの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表PB、PC、PD、PEおよびPFに示す。
【表395】
Figure 2005505247
【0762】
【表396】
Figure 2005505247
【0763】
表PBの続き
【表397】
Figure 2005505247
【0764】
【表398】
Figure 2005505247
【0765】
表PCの続き
【表399】
Figure 2005505247
【0766】
【表400】
Figure 2005505247
【0767】
表PDの続き
【表401】
Figure 2005505247
【0768】
【表402】
Figure 2005505247
【0769】
表PEの続き
【表403】
Figure 2005505247
【0770】
【表404】
Figure 2005505247
【0771】
表PFの続き
【表405】
Figure 2005505247
【0772】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag1282 NOV26a遺伝子は、悪性黒色腫細胞株において最も高発現する。加えて、乳癌細胞株において有意に高レベルで発現する。従って、この遺伝子の発現をこのパネルのこれらの試料と他の試料とを区別および悪性黒色腫および乳癌の存在を検出するマーカーとして用い得る。さらに、この遺伝子の発現または機能の治療的調節は、悪性黒色腫および乳癌の処置において効果的あり得る。
【0773】
代謝機能をつかさどる組織の間で、この遺伝子は、下垂体、脂肪、副腎、膵臓、甲状腺、および成人骨格筋および胎児骨格筋、心臓、および肝臓において中程度のレベルで発現する。これらの組織間でのこの広範な発現は、この遺伝子産物が正常神経内分泌および正常代謝性において働き得ることおよびこの遺伝子の非調節な発現は肥満および糖尿病のような神経内分泌性疾患または代謝性疾患に寄与し得ることを示す。
加えて、この遺伝子は、成人対応組織における発現(CT=30−32)を対照として胎児肺組織、肝臓組織および骨格筋組織において非常に高レベル(CT=27−29)で発現する。従って、この遺伝子の発現を用いて、これらの組織の胎児供給源と成人供給源とを区別し得る。
【0774】
この分子は、試験したCNSの領域において中程度に発現する新規オボスタチンであり得る。それゆえ、神経性疾患処置のための標的であり得る。
【0775】
パネル1.3D概要:Ag1282 NOV26a遺伝子の発現は、パネル1.4における発現と一致する。この遺伝子は、乳癌細胞株(MDA−N)由来の試料において最も高発現(CT=26.9)する。加えて、肺癌細胞株および悪性黒色腫細胞株由来の他の試料において高発現する。従って、この遺伝子の発現を、そのパネルのMDA−N細胞と他の試料とを区別するのに用い得る。この遺伝子は新規オボスタチンをコードする。 オボスタチンは、血清の非存在下における腫瘍細胞の増殖をサポートすると分かっているプロテアーゼ阻害剤である。それらはまた、線維芽細胞増殖、コラーゲン蓄積および毛細管形成の促進を仲介すると分かっている。これらの活性は、腫瘍の進行および腫瘍の増殖におけるこのオボスタチン相同体に対する働きを示す。従って、この遺伝子産物を標的とする治療は、NOV26a遺伝子の行為に関係する癌細胞の非調節の増殖を防ぎ得る。このことは、特にその遺伝子が正常隣接組織を対照として高発現する肺癌、乳癌および悪性黒色腫瘍のような癌種において、細胞増殖、コラーゲン蓄積または毛細管形成の任意の可能な複合体において起こり得る。パネル1.4を、この遺伝子の付加的な有用性のために参照されたい。
【0776】
パネル2D概要:Ag1282 NOV26a遺伝子を、眼球悪性黒色腫の肝臓への転移由来の試料において最も高発現(CT=27)する。加えて、肺癌由来の他の試料において高発現する。従って、この遺伝子の発現を、そのパネルの肝臓癌細胞を他の試料と区別するのに用い得る。さらに、低分子薬、タンパク質療法または抗体の使用を通じたこの遺伝子の治療的調節は、肝臓癌または肺癌の処置において有益であり得る。
【0777】
パネル3D概要:Ag1282 NOV26遺伝子での1度の実験結果を含まない。アンププロットは、この実施に伴なう実験的困難を示す。
【0778】
パネル4および4.1D概要:Ag1282 オボスタチン様タンパク質であるNOV26a遺伝子は、全4種のメカニズムクラスのプロテインナーゼ(セリンプロテインナーゼ、システインプロテインナーゼ、アスパルチル プロテインナーゼ、およびメタロプロテイナーゼ)である既知の阻害剤であるオボスタチンと関係する(参考文献を参照)。その遺伝子は、胸腺および腎臓において最も高発現(CT=28−29)する。加えて、このパネルの多くのサンプルにおいて中程度のレベルから低レベルで発現する。従って、NOV26aタンパク質産物は、クローン病、潰瘍性大腸炎、多発性硬化症、慢性閉塞性肺疾患、喘息、肺気腫、関節リウマチ、エリテマトーデス、または乾癬、創傷治癒、および感染症のような炎症性疾患および自己免疫疾患において含むが、これらに限定されない様々なタンパク質分解活性の減少に対する治療タンパク質として有用であり得る(Saxena and Tayyab, Cell Mol Life Sci 53(1):13-23, 1997; Ofuji et al., Periodontal Clin Investig 14(2):13-22, 1992)。
【0779】
Q.NOV28a:ラミニン型EGF様タンパク質
表QAに記載するプライマー−プローブのセットAg399を用いて、遺伝子NOV28aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表QB、QC、QD、QEおよびQFに示す。
【表406】
Figure 2005505247
【0780】
【表407】
Figure 2005505247
【0781】
【表408】
Figure 2005505247
【0782】
表QCの続き
【表409】
Figure 2005505247
【0783】
【表410】
Figure 2005505247
【0784】
表QDの続き
【表411】
Figure 2005505247
【0785】
【表412】
Figure 2005505247
【0786】
表QEの続き
【表413】
Figure 2005505247
【0787】
【表414】
Figure 2005505247
【0788】
表QFの続き
【表415】
Figure 2005505247
【0789】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag399 このパネルでは、NOV28a遺伝子が個々の独立した群の脳において低レベルで発現することを確認する。しかしながら、この遺伝子の発現差を、この実験のアルツハイマー病死後脳と痴呆でないコントロール死後脳間で検出しない。パネル1.4を、中枢神経系疾患の処置におけるこの遺伝子の潜在的な有用性の考察のために参照されたい。
【0790】
パネル1.1概要:Ag399 NOV28a遺伝子を、肺癌(非小細胞)細胞株HOP−62において高発現(CT=21)する。それゆえ、この遺伝子の発現を、このパネルのこの試料と他の試料とを区別するのに用い得る。NOV28a遺伝子は、ラミニンファミリーに属するラミニン型EGF様タンパク質をコードする。ラミニンは、細胞接着、増殖遊走、および分化を仲介する基底膜の主要な非コラーゲン性構成要素である(パネル1.4における参考文献1を参照されたい)。それゆえ、このパネルの試料におけるこの遺伝子の中程度から高レベルの発現は、細胞接着、増殖遊走、および分化におけるこの遺伝子産物の広範な働きの可能性を示す。
【0791】
代謝機能または内分泌機能をつかさどる組織の間で、この遺伝子を、膵臓、脂肪、副腎、甲状腺、脳下垂体、骨格筋、心臓、肝臓および消化管において、高レベルから中程度のレベルで発現する。それゆえ、この遺伝子活性の治療的調節は、肥満および糖尿病のような内分泌性/代謝性関連疾患の処置において有益となり得る。.
加えて、この遺伝子を、扁桃、海馬、黒質、視床、小脳、大脳皮質、および脊髄を含む試験した中枢神経系の全領域において、有意なレベルで発現する。 それゆえ、この遺伝子は、アルツハイマー病、パーキンソン病、てんかん、多発性硬化症、統合失調症およびうつ病のような中枢神経系疾患において機能し得る(Beck et al., FASEB J. 4:148-160, 1990)。
【0792】
パネル1.2概要:Ag399 NOV28a遺伝子を、脳下垂体において最も高発現(CT=22)する。それゆえ、この遺伝子の発現を、このパネルのこの試料を他の試料と区別するのに用い得る。加えて、このパネルの試料における中程度から高レベルでのこの遺伝子の発現は、細胞接着、増殖遊走、および分化におけるこの遺伝子産物の広範な働きを示す。
【0793】
代謝機能または内分泌機能をつかさどる組織の間で、この遺伝子を、膵臓、脂肪、副腎、甲状腺、脳下垂体、骨格筋、心臓、肝臓および消化管において高レベルから中程度のレベルで発現する。それゆえ、この遺伝子活性の治療的調節は、肥満および糖尿病のような内分泌性/代謝性関連疾患の処置において有益となり得る。
加えて、この遺伝子を、扁桃、海馬、黒質、視床、小脳、大脳皮質、および脊髄を含む試験した中枢神経系の全領域において有意なレベルで発現する。それゆえ、この遺伝子は、アルツハイマー病、パーキンソン病、てんかん、多発性硬化症、統合失調症およびうつ病のような中枢神経系疾患において機能し得る。
【0794】
パネル1.3D概要:Ag399 NOV28a遺伝子を、脳(海馬)試料において最も高発現(CT=29)する。この遺伝子を、扁桃細胞、黒質細胞、視床細胞、小脳細胞、大脳皮質細胞、脊髄細胞および神経膠腫細胞を含むCNSにおいても高発現する。それゆえ、この遺伝子は、アルツハイマー病、パーキンソン病、てんかん、多発性硬化症、統合失調症およびうつ病のような中枢神経系疾患において機能し得る。加えて、この遺伝子の発現を、このパネルで用いた脳由来の組織試料を他の試料と区別するのに用い得る。NOV28a遺伝子は、ラミニンファミリーに属するラミニン型EGF様タンパク質をコードする。ラミニンは、細胞接着、増殖遊走、および分化を仲介する基底膜の主要な非コラーゲン性構成要素である(Beck et al., 1990)。正常脳細胞は、神経膠腫細胞の侵害に直面した際、ラミニン、フィブロネクチンおよびコラーゲンIV型を産生し得る。ラミニンはまた、インビトロにおいて様々なヒト神経膠腫細胞株の細胞遊走を刺激する(Tysnes et al., Invasion Metastasis 17(5):270-80, 1997)。
【0795】
NOV28a遺伝子は、このパネルで用いたほぼ全試料において低レベルで発現し、細胞接着、増殖遊走、および分化におけるこの遺伝子産物の広範な働きの可能性を示す。
代謝機能をつかさどる組織の間で、この遺伝子を、脂肪、副腎、消化管、膵臓、骨格筋および甲状腺を含む多くの組織において低レベルから中程度のレベルで発現する。それゆえ、この遺伝子活性の治療的調節は、肥満および糖尿病のような内分泌性/代謝性関連疾患の処置において有益となり得る。
【0796】
パネル4D概要:Ag399 NOV28aは、PWMで活性化したBリンパ球における高発現(CT=30)を伴ない、ラミニン型EGF様タンパク質をコードする。加えて、この遺伝子を、健康および疾患での免疫応答における有意な細胞型の広範囲で高レベルから中程度のレベルで発現する。これらの細胞は、T細胞、B細胞、内皮細胞、マクロファージ/単球、および末梢血単核細胞ファミリーのメンバー、ならびに肺および皮膚由来の上皮細胞型および線維芽細胞型、および大腸、肺、胸腺および腎臓の正常組織を含む。発現のこの偏在パターンは、この遺伝子産物をこれらの細胞型および他の細胞型および組織に対するホメオスタシスにおいて含み得ることを示す。このパターンは、一般的_スクリーニング_パネル_v1.5における発現特性と一致し、 細胞生存および細胞増殖における遺伝子産物に対する働きをも示す。それゆえ、機能的治療での遺伝子産物の調節は、これらの細胞型と関係する機能の変化を導き得るし、喘息、アレルギー、炎症性腸疾患、エリテマトーデス、乾癬、関節リウマチ、および骨関節炎のような自己免疫疾患および炎症性疾患を病む患者の症状改善を導き得る。
【0797】
R.NOV29a:多発性嚢胞腎1タンパク質
表RAに記載するプライマー−プローブのセットAg3519を用いて、遺伝子NOV29aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表RB、RCおよびRDに示す。
【表416】
Figure 2005505247
【0798】
【表417】
Figure 2005505247
【0799】
【表418】
Figure 2005505247
【0800】
表RCの続き
【表419】
Figure 2005505247
【0801】
【表420】
Figure 2005505247
【0802】
表RDの続き
【表421】
Figure 2005505247
【0803】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3519 このパネルでは、NOV29a遺伝子が個々の独立した群の脳において低レベルで発現することを確認する。しかしながら、この遺伝子の発現差を、この実験のアルツハイマー病死後脳と痴呆でないコントロール死後脳間で検出しない。パネル1.4を、中枢神経系疾患の処置におけるこの遺伝子の潜在的な有用性の考察のために参照されたい。
【0804】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3519 NOV29aを、乳癌T47D細胞株のひとつにおいて最も高発現(CT=29)する。それゆえ、この遺伝子の発現を、このパネルのこの試料と他の試料とを区別するのに用い得る。加えて、この遺伝子を、このパネルにおいて用いる多くの試料において低レベルから中程度のレベルで発現する。それゆえ、この遺伝子は細胞の機能において重要な働きをする。
【0805】
加えて、この遺伝子を、扁桃、海馬、黒質、視床、小脳、大脳皮質、および脊髄を含む試験した中枢神経系の全領域において中程度のレベル(CT=31−33)で発現する。それゆえ、この遺伝子は、アルツハイマー病、パーキンソン病、てんかん、多発性硬化症、統合失調症およびうつ病のような中枢神経系疾患において機能し得る。
代謝機能または内分泌機能をつかさどる組織の間で、この遺伝子を、膵臓、脂肪、副腎、甲状腺、脳下垂体、骨格筋、心臓、肝臓および消化管において低レベルから中程度のレベルで発現する。それゆえ、この遺伝子活性の治療的調節は、肥満および糖尿病のような内分泌性/代謝性関連疾患の処置において有益となり得る。
【0806】
この遺伝子を、腎臓試料において中程度のレベル(CT=31)で発現する。この遺伝子は、細胞と細胞との相互作用または細胞と基質との相互作用において含む多タンパク質膜に橋を架ける複合体の一部としての機能であると分かっている多発性嚢胞腎(PKD)タンパク質に類似のタンパク質をコードする。2つの異なるPKD遺伝子(PKD1またはPKD2)のどちらかでの変異は、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)を引き起こす。ADPKDは、腎臓に影響を及ぼす巨大化、尿細管由来の体液充満嚢胞および集合管、および肝臓嚢胞および膵臓嚢胞、高血圧症、心臓弁欠損、および脳動脈瘤および大動脈瘤を含む多くの腎臓外での徴候により特徴付ける重篤な遺伝性疾患である(参考文献1)。それゆえ、この遺伝子またはタンパク質産物の治療的調節は、ADPKDの処置において有益であり得る(Calvet and Grantham, Semin Nephrol 21(2):107-23, 2001)。
【0807】
パネル4D概要:Ag3519 NOV29a遺伝子を、このパネルで用いた多くの試料において低レベルから中程度のレベルで発現する。興味深いことに、休止単球(CT=36)よりLPSで刺激した単球においてより高発現(CT=32)する。それゆえ、この遺伝子の発現を、これら二つの試料を区別するのに用い得る。この遺伝子は、TNFα+IL−1βで処置したHPAECにおいて最も高発現(CT=29.4)する。このパネルの発現に基づいくこの遺伝子またはそのタンパク質の治療的調節は、全身の自己免疫、リウマチ、喘息、およびB細胞疾患の処置において有益であり得る。
【0808】
S.NOV30a:ポリシスチン2
表SAに記載するプライマー−プローブのセットAg3522を用いて、遺伝子NOV30aの発現を評価した。
【表422】
Figure 2005505247
【0809】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3522 このパネルの全試料において、NOV30a遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3522 このパネルの全試料において、この遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
パネル4.1D概要:Ag3522 この遺伝子での1度の実験結果を含まない。アンププロットは、この実施に伴なう実験的困難を示す。
【0810】
T.NOV31a:スリット様タンパク質
表TAおよびTBに記載するプライマー−プローブのセットAg907およびAg1925を用いて、遺伝子NOV31aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表TC、TD、TEおよびTFに示す。
【表423】
Figure 2005505247
【0811】
【表424】
Figure 2005505247
【0812】
【表425】
Figure 2005505247
【0813】
【表426】
Figure 2005505247
【0814】
表TDの続き
【表427】
Figure 2005505247
【0815】
表TDの続き
【表428】
Figure 2005505247
【0816】
【表429】
Figure 2005505247
【0817】
表TEの続き
【表430】
Figure 2005505247
【0818】
【表431】
Figure 2005505247
【0819】
表TFの続き
【表432】
Figure 2005505247
【0820】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag907 このパネルでは、NOV31a遺伝子が個々の独立した群の脳において有意なレベルで発現することを確認する。しかしながら、この遺伝子の発現差を、この実験のアルツハイマー病死後脳と痴呆でないコントロール死後脳間で検出しない。パネル1.2を、中枢神経系疾患の処置におけるこの遺伝子の潜在的な有用性の考察のために参照されたい。
【0821】
パネル1.2概要:Ag907 同一のプライマーおよびプローブセットでの2度の独立した実験は、スリット相同体であるNOV31a遺伝子の高発現を伴ない、扁桃、黒質、視床、小脳、大脳皮質、および脊髄におけるCNSを通じて非常に一致する結果となる。スリットは、それらの細胞の離れた受容体との相互作用を介した神経性遊走および軸索増殖を撃退し得る誘導タンパク質を分泌するファミリーであり、このすばらしい結果を全身の軸索、樹状突起および/または錘状体の増殖に対する神経性誘導タンパク質する(参考文献1−2)。このタンパク質レベル、またはこのタンパク質を介したシグナル伝達の可能性の治療的調節は、神経細胞死(脳梗塞、頭部外傷)、軸索損傷(脊髄損傷)、または神経変異性(アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、血管性の痴呆または任意の神経変性疾患)の応答でのCNSにおける代償性のシナプス形成および線維増殖を増強/方向付ける際に有用であり得る。それゆえ、この遺伝子は、アルツハイマー病、パーキンソン病、てんかん、多発性硬化症、統合失調症およびうつ病のような中枢神経系疾患において機能し得る。
【0822】
加えて、この遺伝子は、悪性黒色腫、精巣、前立腺、前立腺癌、胎盤、子宮、卵巣癌、乳癌、乳腺、肺癌、成人肺および胎児肺、成人肝臓および胎児肝臓、リンパ節、脾臓、骨格筋、胃、小腸、結腸癌および腎臓癌試料においても低レベルから中程度のレベルで発現し、細胞内情報伝達における広範な働きの可能性を示す。
【0823】
代謝機能または内分泌機能をつかさどる組織の間で、この遺伝子を、膵臓、副腎、甲状腺、脳下垂体、骨格筋、心臓、肝臓および消化管において低レベルから中程度のレベルで発現する。それゆえ、この遺伝子活性の治療的調節は、肥満および糖尿病のような内分泌性/代謝性関連疾患の処置において有益となり得る(Battye et al., J. Neurosci. 21:4290-4298, 2001; Itoh et al., Brain Res. Mol. Brain Res. 62:175-186, 1998)。
【0824】
パネル4D概要:Ag907 NOV31a遺伝子を、大腸、肺、星状膠細胞、冠状動脈SMC、および肺微小血管EC細胞由来の試料において中程度から高レベルで発現する。この遺伝子を、処置していない肺微小血管EC細胞において最も高発現(CT=29.3)する。従って、この遺伝子の発現を、そのパネルのこれらの試料と他の試料とを区別するのに用い得る。さらに、この遺伝子の発現は、正常大腸(CT=31.1)を対照としてIBD大腸炎およびクローン病患者由来の大腸試料において(CT=40)減少する。それゆえ、この遺伝子によりコードするスリット様タンパク質活性の治療的調節は、炎症性腸疾患の治療において有益であり得る。
【0825】
TNFα+IL−1βで処置した星状膠細胞および休止星状膠細胞における(CT=29.53、84.7%)この遺伝子の発現は、この遺伝子によりコードするスリット様タンパク質活性の治療的調節はCNS炎症性疾患の処置においても有用であり得ることを示す。
【0826】
パネルCNS_1概要:Ag907 このパネルでは、NOV31a遺伝子が脳において発現することを確認する。パネル1.2を、中枢神経系疾患の処置におけるこの遺伝子の潜在的な有用性の考察のために参照されたい。
【0827】
NOV32a:チロシルタンパク質スルフォトランスフェラーゼ2
表UAに記載するプライマー−プローブのセットAg3408を用いて、遺伝子NOV32aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表UBおよびUCに示す。
【表433】
Figure 2005505247
【0828】
【表434】
Figure 2005505247
【0829】
表UBの続き
【表435】
Figure 2005505247
【0830】
【表436】
Figure 2005505247
【0831】
表UCの続き
【表437】
Figure 2005505247
【0832】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3408 このパネルの全試料において、この遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>34)。
【0833】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3408 NOV32a遺伝子を、乳癌細胞株において最も高発現(CT=2)する。それゆえ、この遺伝子の発現を、このパネルのこの試料と他の試料とを区別するのに用い得る。加えて、この遺伝子の発現を、卵巣癌細胞株においても中程度のレベルで発現する。ゆえに、この遺伝子産物の活性の治療的調節は、乳癌および卵巣癌の処置において有益であり得る。
この遺伝子を、消化管、膵臓、および骨格筋を含む代謝機能または内分泌機能をつかさどる多くの組織において低レベルから中程度のレベルで発現する。それゆえ、この遺伝子活性の治療的調節は、肥満および糖尿病のような内分泌性/代謝性関連疾患の処置において有益となり得る。
【0834】
パネル4D概要:Ag3408 NOV32a遺伝子を、IL−4で処置したNCI−H292細胞において最も高発現(CT=31)する。しかしながら、この遺伝子を、健康および疾患での免疫応答における有意な細胞型の広範囲において高レベルから中程度のレベルで発現する。これらの細胞は、T細胞、B細胞、内皮細胞、マクロファージ/単球、および末梢血単核球ファミリーのメンバー、ならびに肺および皮膚由来の上皮細胞型および線維芽細胞型、および肺、胸腺および腎臓の正常組織を含む。発現のこの偏在パターンは、この遺伝子産物をこれらの細胞型および他の細胞型および組織に対するホメオスタシスにおいて含み得ることを示す。
【0835】
興味深いことに、この遺伝子の発現を、PWM/PHA−Lで処置したPBMC細胞、IL−2/IL−2+IFNγ/IL−2+IL−18で処置したLAK細胞およびイオノマイシンで処置したRamos(B細胞)細胞において刺激する。それゆえ、この遺伝子産物の機能と拮抗する低分子は、自己免疫疾患および炎症性疾患患者の症状を減少または排除する治療薬として有用であり得る。ここでT細胞およびB細胞が、全身性エリテマトーデス、クローン病、潰瘍性大腸炎、多発性硬化症、慢性閉塞性肺疾患、喘息、肺気腫、関節リウマチ、または乾癬のような疾患の惹起または進行において働き得る。
【0836】
V.NOV33a:セリンプロテアーゼ阻害因子
表VAに記載するプライマー−プローブのセットAg3436を用いて、遺伝子NOV33aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表VBに示す。
【表438】
Figure 2005505247
【0837】
【表439】
Figure 2005505247
【0838】
表VBの続き
【表440】
Figure 2005505247
【0839】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3436 このパネルの全試料において、NOV33a遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3436 このパネルの全試料において、NOV33a遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
【0840】
パネル4D概要:Ag3436 NOV33a遺伝子を、肝硬変試料において最も高発現(CT=31.8)する。従って、この遺伝子の発現を、このパネルのこの試料と他の試料とを区別するのに用い得る。さらに、この遺伝子の発現または機能の治療的調節は、肝硬変において起こる線維症を減少または防止する。加えて、この遺伝子の発現を肝硬変の診断に用い得る。
【0841】
さらに、この遺伝子を、大腸において低レベル(CT=33.1)だが有意なレベルで発現する。この遺伝子を、IBD大腸炎およびクローン病患者由来の大腸試料において発現(CT>35)する。それゆえ、この遺伝子によりコードするタンパク質活性の治療的調節は、炎症性腸疾患の処置において有用であり得る。カモスタットメシル酸塩である関係するセリンプロテアーゼ阻害因子を用いて、潰瘍性大腸炎の二人の患者にサリチルアゾスルファピリジンを、上記の副作用に寄与して投与して寛解を誘導し維持した(Senda et al., Intern Med 32(4):350-4, 1993)。
【0842】
W.NOV34aおよびNOV34b:フィブロネクチン3型様
表WAに記載するプライマー−プローブのセットAg3538を用いて、遺伝子NOV34aおよびNOV34bの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表WBおよびWCに示す。遺伝子配列の予想を確認しつつ、NOV34bがNOV34a遺伝子の物理学的クローン全長を表すことに注意されたい。
【表441】
Figure 2005505247
【0843】
【表442】
Figure 2005505247
【0844】
表WBの続き
【表443】
Figure 2005505247
【0845】
【表444】
Figure 2005505247
【0846】
表WCの続き
【表445】
Figure 2005505247
【0847】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3538 このパネルの全試料において、この遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
【0848】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3538 NOV34a遺伝子を、精巣由来の試料において最も高発現(CT=29.8)する。従って、この遺伝子の発現を、そのパネルのこの試料と他の試料とを区別するのに用い得る。さらに、この遺伝子の発現または機能の治療的調節は、受精不能疾患および生殖機能不全の処置において効果的であり得る。
【0849】
加えて、この遺伝子を、膵臓癌細胞株、CNS癌細胞株、大腸癌細胞株、胃癌細胞株、腎臓癌細胞株、肺癌細胞株、乳癌細胞株、卵巣癌細胞株および扁平上皮癌細胞株において有意なレベルで発現する。それゆえ、低分子薬、タンパク質療法または抗体の使用を通じたこの遺伝子またはそのタンパク質産物の活性の治療的調節は、これらの癌治療において有益であり得る。
【0850】
興味深いことに、この遺伝子を、成人脳試料(CT=36−40)を対照として胎児脳試料においてずっと高レベル(CT=33)で発現する。この観察結果は、この遺伝子の発現を、胎児脳と成人脳とを区別するのに用い得ることを示す。
【0851】
パネル4D概要:Ag3538 NOV34a遺伝子を、大腸由来の試料において最も高発現(CT=29.78)する。従って、この遺伝子の発現を、そのパネルのこの試料と他の試料とを区別するのに用い得る。さらに、この遺伝子の発現は、正常大腸を対照としてIBD大腸炎およびクローン病患者由来の大腸試料(CT>37)において減少する。それゆえ、この遺伝子によりコードするGPCR活性の治療的調節は、炎症性腸疾患の処置において有用であり得る。
【0852】
X.NOV35a:アジポフィリン(脂肪分化関連タンパク質)
表XAに記載するプライマー−プローブのセットAg5733を用いて、遺伝子NOV35aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表XBに示す。
【表446】
Figure 2005505247
【0853】
【表447】
Figure 2005505247
【0854】
表XBの続き
【表448】
Figure 2005505247
【0855】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.5概要:Ag5733 NOV35a遺伝子を、肝臓癌細胞株由来の試料において最も高発現(CT=24)する。従って、この遺伝子の発現を、このパネルのこの試料と他の試料とを区別するのに用い得る。加えて、この遺伝子の高発現は、腎臓癌細胞株、悪性黒色腫細胞株、乳癌細胞株、結腸癌細胞株、および肺癌細胞株とも関連する。それゆえ、この遺伝子産物の治療的調節は、これらの癌処置において有益であり得る。
【0856】
この遺伝子を、脂肪、副腎、消化管、膵臓、骨格筋および甲状腺を含む代謝機能または内分泌機能をつかさどる多くの組織において中程度のレベルから高レベルで発現する。NOV35a遺伝子は、Perilipinファミリーに属するアジポフィリンをコードする。Perilipinは、脂肪組織のトリアシルグリセロール加水分解および脂質代謝の調節において働くと知られている(参考文献1)。それゆえ、この遺伝子活性の治療的調節は、肥満および糖尿病のような内分泌性/代謝性関連疾患の処置において有益となり得る。
【0857】
加えて、この遺伝子を、扁桃、海馬、黒質、視床、小脳、大脳皮質、および脊髄を含む試験した中枢神経系の全領域において中程度のレベルで発現する。それゆえ、この遺伝子は、アルツハイマー病、パーキンソン病、てんかん、多発性硬化症、統合失調症およびうつ病のような中枢神経系疾患において機能し得る(Tansey et al., Proc Natl Acad Sci U S A 98(11):6494-9, 2001)。
【0858】
Y.NOV37a、NOV37bおよびNOV37c:タンパク質1に結合する潜在性形質転換成長因子β
表YAに記載するプライマー−プローブのセットAg3596を用いて、遺伝子NOV37a、NOV37bおよびNOV37cの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表YB、YCおよびYDに示す。
【表449】
Figure 2005505247
【0859】
【表450】
Figure 2005505247
【0860】
【表451】
Figure 2005505247
【0861】
表YCの続き
【表452】
Figure 2005505247
【0862】
【表453】
Figure 2005505247
【0863】
表YDの続き
【表454】
Figure 2005505247
【0864】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3596 このパネルでは、NOV37a遺伝子が個々の独立した群の脳において低レベルで発現することを確認する。この遺伝子を、アルツハイマー病患者の測頭皮質において上方制御すると分かっている。この遺伝子産物の遮断は、この疾患の処置において有用であり、神経細胞死を減少し得る。
【0865】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3596 NOV37a遺伝子を、CNS癌細胞株の一つにおいて最も高発現(CT=26)する。従って、この遺伝子の発現を、このパネルのこの試料を他の試料と区別するのに用い得る。加えて、この遺伝子を、前立腺癌においても有意なレベル(CT=27)で発現する。それゆえ、低分子薬、タンパク質療法または抗体の使用を通じたこの遺伝子またはそのタンパク質産物の活性の治療的調節は、CNS癌または前立腺癌の処置において有益であり得る。
【0866】
前立腺癌において、TGFβ1−LTBP1複合体は、嚢胞切除した前立腺および前立腺肥大において存在するが、TGF−β1を悪性細胞において関連−LTBP1なしで産生する免疫組織化学的な証拠がある(Eklov et al., Cancer Res. 53, 3193-3197, 1993)。
【0867】
代謝機能または内分泌機能をつかさどる組織の間で、この遺伝子を、膵臓、脂肪、副腎、甲状腺、脳下垂体、骨格筋、心臓、肝臓および消化管において中程度のレベルで発現する。それゆえ、この遺伝子活性の治療的調節は、肥満および糖尿病のような内分泌性/代謝性関連疾患の処置において有益となり得る。
【0868】
加えて、この遺伝子を、扁桃、海馬、黒質、視床、小脳、大脳皮質、および脊髄を含む試験した中枢神経系の全領域において有意なレベルで発現する。それゆえ、この遺伝子は、アルツハイマー病、パーキンソン病、てんかん、多発性硬化症、統合失調症およびうつ病のような中枢神経系疾患において機能し得る。
【0869】
パネル4.1D概要:Ag3596 NOV37a遺伝子を、IL−9で処置した肺線維芽細胞において最も高発現(CT=27.3)する。加えて、この遺伝子の高発現を、TNFα+IL−1β/IL−4/IL−13/IFNγで処置したならびに処置していない肺線維芽細胞およびIFNγで処置した皮膚線維芽細胞および処置していない皮膚線維芽細胞において検出する。従って、この遺伝子の発現を、このパネルの肺線維芽細胞試料および皮膚線維芽細胞試料と他の試料とを区別するのに用い得る。また、機能的治療でのこの遺伝子産物の調節は、これらの細胞と関連する機能の変化を導き、喘息、アレルギー、乾癬および特発性肺線維症(IPF)のような自己免疫疾患および炎症性疾患を病む患者の症状を改善に導き得る。
【0870】
最近、Saika 等は(Saika et al., Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 239(3):234-41, 2001)LTBP1、β1−LAPおよびフィブリン−1は、選別小胞および培養した粘膜線維芽細胞のECMに共存在することを示した。粘膜内皮および線維芽細胞の両方を、小胞治癒におけるTGFβの供給源であると考える。インビボおよびインビトロでの半粘膜線維芽細胞により分泌したEGMは、TGFβの捕捉剤または持続剤として働き得る。
【0871】
Z.NOV39a:ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子細胞表面受容体前駆体
表ZAに記載するプライマー−プローブのセットAg3134を用いて、遺伝子NOV39aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表ZB、ZC、ZD、ZEおよびZFに示す。
【表455】
Figure 2005505247
【0872】
【表456】
Figure 2005505247
【0873】
【表457】
Figure 2005505247
【0874】
表ZCの続き
【表458】
Figure 2005505247
【0875】
【表459】
Figure 2005505247
【0876】
表ZDの続き
【表460】
Figure 2005505247
【0877】
【表461】
Figure 2005505247
【0878】
表ZEの続き
【表462】
Figure 2005505247
【0879】
【表463】
Figure 2005505247
【0880】
表ZFの続き
【表464】
Figure 2005505247
【0881】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3134 このパネルでは、この遺伝子が個々の独立した群の脳において低レベルから中程度のレベルで発現することを確認する。しかしながら、この遺伝子の発現差を、この実験のアルツハイマー病死後脳と痴呆でないコントロール死後脳間で検出しない。パネル1.3Dを、中枢神経系疾患の処置におけるこの遺伝子の潜在的な有用性の考察のために参照されたい。
【0882】
パネル1.3D概要:Ag3134 NOV39a遺伝子は、胎盤において高発現(CT=29.5)する。加えて、この遺伝子を、扁桃、海馬、黒質、視床、小脳、大脳皮質、および脊髄を含む試験した中枢神経系の全領域において中程度のレベル(CT=29.5−32)で発現する。従って、この遺伝子の発現を、このパネルの脳および胎盤を他の試料と区別するのに用い得る。さらに、この遺伝子は、アルツハイマー病、パーキンソン病、てんかん、多発性硬化症、統合失調症およびうつ病のような中枢神経系疾患において機能し得る。
【0883】
パネル2D概要:Ag3134 この遺伝子は、膀胱癌試料において高発現(CT=28.3)する。興味深いことに、対応する正常隣接膀胱組織における発現は、ずっと低レベル(CT=34.5)である。加えて、NOV39a遺伝子を、正常対応隣接組織を対照として多くの他の腫瘍組織においてより高レベルで発現する。特に、この遺伝子の発現を、胃癌および肺癌において上方制御する。従って、この遺伝子の発現を、膀胱癌、胃癌、および肺癌を区別するのに用い得る。さらに、低分子薬、抗体またはタンパク質療法の使用を通じたこの遺伝子またはそのタンパク質産物の活性の治療的調節は、膀胱癌、胃癌および肺癌の処置において有益であり得る。
【0884】
NOV39a遺伝子は、肺癌および他の癌の転移において重要な働きをすると以前にわかっているウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子表面受容体前駆体と相同なタンパク質をコードする(Lakka et al., Clin Cancer Res 7(4):1087-93, 2001)。加えて、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体遺伝子のアンチセンス技術を用いた阻害は、非小細胞性肺癌細胞株における腫瘍細胞浸潤および転移を減少することが分かっている(Lakka et al., Clin Cancer Res 7(4):1087-93, 2001)。この観察結果は、NOV39a遺伝子の治療的阻害は腫瘍細胞の浸潤および転移を減少するのにも有用であり得ることを示す。
【0885】
パネル3D概要:Ag3134 この遺伝子を、肺癌細胞株において最も高発現(CT=29)する。NOV39a遺伝子を、いくつかの肺癌細胞株、胃癌細胞株、および膀胱癌細胞株を含む多くの他の癌細胞株において中程度のレベルで発現する。この観察結果は、パネル2Dに示す結果と一致する。
【0886】
パネル4D概要:Ag3134 NOV39a遺伝子の発現を、活性型ケラチノサイトならびにIFNγで処置した皮膚線維芽細胞において上方制御する。それゆえ、この遺伝子によりコードしたタンパク質の低分子薬または抗体を用いた調節は、乾癬の処置において有用であり得る。NOV39a遺伝子は、ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子表面受容体前駆体に相同なタンパク質をコードする。乾癬におけるこの遺伝子に対する潜在的な働きとの一致して、プラスミノーゲン活性化因子発現における変化は乾癬において起こると既に分かっている(Spiers et al., J Invest Dermatol 102(3):333-8, 1994)。
【0887】
加えて、この遺伝子の発現を、TNFα+IFNγで処置したHUVEC細胞(CT=29.8)およびIFNγで処置したNCI−H292細胞(CT=31)において、それらの処置していない対応物(CT=37−40)を対照として上方制御する。この遺伝子は、正常肺においても中程度のレベルでの発現を示す。活性型粘膜表皮性細胞株(NCI−H292細胞)および内皮細胞(HUVEC)でのこの遺伝子の発現は、この遺伝子がこれらの細胞型の増殖または活性化において働き得ることを示す。それゆえ、その遺伝子によりコードしたタンパク質でデザインした治療は、慢性閉塞性肺疾患、喘息、アレルギー、および肺気腫における肺上皮の炎症により起こる症状を減少または排除する。
【0888】
AA.NOV40a:新規ヒトアグリン
表AAAに記載するプライマー−プローブのセットAg3605を用いて、遺伝子NOV40aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表AAB、AAC、AAD、AAEおよびAAFに示す。
【表465】
Figure 2005505247
【0889】
【表466】
Figure 2005505247
【0890】
【表467】
Figure 2005505247
【0891】
表AACの続き
【表468】
Figure 2005505247
【0892】
【表469】
Figure 2005505247
【0893】
表AADの続き
【表470】
Figure 2005505247
【0894】
【表471】
Figure 2005505247
【0895】
表AAEの続き
【表472】
Figure 2005505247
【0896】
【表473】
Figure 2005505247
【0897】
表AAFの続き
【表474】
Figure 2005505247
【0898】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3605 このパネルでは、この遺伝子が個々の独立した群の脳において中程度のレベルで発現することを確認する。しかしながら、この遺伝子の発現差を、この実験のアルツハイマー病死後脳と痴呆でないコントロール死後脳間で検出しない。パネル1.4を、中枢神経系疾患の処置におけるこの遺伝子の潜在的な有用性の考察のために参照されたい。
【0899】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3605 NOV40a 遺伝子を、乳癌細胞株において最も高発現(CT=25.2)する。加えて、この遺伝子の発現は、正常組織より癌細胞株と一次的に関係する。特に、この遺伝子の発現を、それらの対応する正常組織を対照として膵臓癌細胞株、CNS癌細胞株、大腸癌細胞株、胃癌細胞株、腎臓癌細胞株、肺癌細胞株、乳癌細胞株、卵巣癌細胞株、および前立腺癌細胞株において上方制御する。従って、低分子薬、抗体またはタンパク質療法の使用を通じたこの遺伝子またはそのタンパク質産物の活性の治療的調節は、このタイプの癌の処置において有益であり得る。
【0900】
加えて、この遺伝子を、扁桃、海馬、黒質、視床、小脳、大脳皮質、および脊髄を含む試験した中枢神経系の全領域において中程度のレベルで発現する。NOV40a遺伝子は、をコードする。NOV40a遺伝子は、アグリンに対する相同性を有するタンパク質をコードする。アグリンは、筋肉線維においてアセチルコリン受容体の集合およびシナプス後タンパク質の集合を誘導し、神経筋接合部の形成に決定的である神経の集合性因子である。さらに最近、アグリンは、インビトロおよびインビボの両方で興奮性神経伝達物質に対する一定の神経応答において重要な働きをすることが分かっている(Hilgenberg et al., Mol Cell Neurosci 19(1):97-110, 2002; Bixby et al., J Neurobiol 50(2):164-79, 2002)。中枢神経系におけるNOV40a遺伝子の発現は、このタンパク質はアグリンとして類似の機能を有し得るという仮説と一致する。それゆえ、この遺伝子は、アルツハイマー病、パーキンソン病、てんかん、多発性硬化症、統合失調症およびうつ病のような中枢神経系疾患において機能し得る。
【0901】
代謝機能または内分泌機能をつかさどる組織の間で、この遺伝子を、膵臓、脂肪、甲状腺、および消化管において中程度のレベルで発現し、副腎、脳下垂体、骨格筋、心臓、および肝臓において低レベルで発現する。それゆえ、この遺伝子活性の治療的調節は、肥満および糖尿病のような内分泌性/代謝性関連疾患の処置において有益となり得る。この仮説の裏づけにおいて、アグリンの糸球体の発現は、糖尿病性腎症において減少する(Yard et al., Decreased glomerular expression of agrin in diabetic nephropathy and podocytes, cultured in high glucose medium. Exp Nephrol 9(3):214-22, 2001)。
【0902】
パネル2.2概要:Ag3605 NOV40a遺伝子は、正常腎臓試料において最も高発現(CT=27.4)する。興味深いことに、この遺伝子の発現を、一致コントロール辺縁を対照として多くの卵巣癌および腎臓癌において上方制御する。従って、この遺伝子の発現を卵巣癌および腎臓癌に対するマーカーとして用い得る。さらに、低分子薬、抗体またはタンパク質療法の使用を通じたこの遺伝子またはそのタンパク質産物の活性の治療的調節は、腎臓癌および卵巣癌の処置において有益であり得る。この遺伝子を、腫瘍組織と正常組織との発現レベルの差がほとんどないまたは全くないことを伴ない、このパネルの残存試料において中程度のレベルで発現する。
【0903】
パネル4.1D概要:Ag3605 NOV40a遺伝子を、肺微小血管内皮細胞、微小血管皮膚内皮細胞、粘膜表皮性細胞株NCI−H292、星状膠細胞、およびケラチノサイトにおいて最も高発現する。それゆえ、NOV40a遺伝子によりコードしたタンパク質でデザインした低分子薬療法、抗体療法またはタンパク質療法は、喘息、肺気腫、アレルギー、乾癬、筋ジストロフィーおよび多発性硬化症における炎症を減少し防御し得る。
【0904】
NOV40a遺伝子は、アグリンに相同なタンパク質をコードする。最近、神経筋接合部の形成に対して決定的な集合性タンパク質であるアグリンは、リンパ球においても発現し、膜脂質微小ドメインの認識において重要であり、閾値 T細胞シグナル伝達に対する閾値を設定することを証明した(Khan et al., Science 292(5522):1681-6, 2001)。T細胞活性化は、T細胞受容体を介して伝わった一次的シグナルと共受容体により仲介する二次的な同時刺激のシグナル両方に依存する。共刺激は、特異的な再分布、および膜のクラスターおよび細胞内のキナーゼリッチな脂質ラフト微小ドメインの形成を通じて、T細胞と抗原提示細胞間の認識サイトで働くと考えられる。このサイトは、免疫性シナプスと呼ぶ。Khan等は(2001)、アグリンが脂質ラフト経路を通じた免疫システムおよび神経システムにおいてシグナルタンパク質のアグリゲーションおよびシグナルドメインの産生を誘導すると結論付けている。
【0905】
パネルCNS_1概要:Ag3605 このパネルでは、この遺伝子が個々の独立した群の脳において低レベルで発現することを確認する。パネル1.4を、中枢神経系疾患の処置におけるこの遺伝子の潜在的な有用性の考察のために参照されたい。
【0906】
AB.NOV41a:主要尿タンパク質4前駆体(MUP4)
表ABAに記載するプライマー−プローブのセットAg2289を用いて、遺伝子NOV41aの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表ABB、ABCおよびABDに示す。
【表475】
Figure 2005505247
【0907】
【表476】
Figure 2005505247
【0908】
【表477】
Figure 2005505247
【0909】
表ABCの続き
【表478】
Figure 2005505247
【0910】
【表479】
Figure 2005505247
【0911】
表ABDの続き
【表480】
Figure 2005505247
【0912】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag2289 このパネルは、NOV41a遺伝子の発現がアルツハイマー病において差がないことを示す。しかしながら、この発現の特性は、脳におけるこの遺伝子の存在を確認する。パネル1.3Dを、中枢神経系におけるこの遺伝子の有用性の考察のために参照されたい。
【0913】
パネル1.3D概要:Ag2289 NOV41a遺伝子の発現は、海馬における最も高発現(CT=30)を伴ない、脳特異的に高発現する。それゆえ、この遺伝子は、アルツハイマー病、パーキンソン病、てんかん、多発性硬化症、統合失調症およびうつ病のような中枢神経系疾患において機能し得る。
【0914】
加えて、この遺伝子を、成人対応物(CT=40)における発現を対照として胎児骨格筋組織(CT=32)においてずっと高レベルで発現する。従って、この遺伝子の発現を用いて、胎児由来組織と成人由来組織とを区別し得る。さらに、この遺伝子に関係する胎児骨格筋における発現は、タンパク質産物が、胎児における筋肉の成長および筋肉の発生を高め得るし、従って、成人における再生能力においても働き得ることを示す。それゆえ、この遺伝子によりコードするタンパク質の治療的調節は、筋肉関係疾患の処置において有用であり得る。さらに特異的に、この遺伝子によりコードした虚弱筋肉または傷害を受けた筋肉の処置は、筋肉塊または筋肉の機能を保ちうる。
【0915】
この遺伝子はMUPの相同体であり、そのマウス相同体はPheremone結合活性を有すると分かっている(Timm et al., Protein Sci 10(5):997-1004, 2001; Novotny et al., Proc R Soc Lond B Biol Sci 266(1432):2017-22, 1999)。相同性に基づき、このタンパク質は、成人女性における性的な成熟およびサイクルにおいて働き得る。
パネル2.2概要:Ag2289 このパネルの全試料において、NOV41a遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
【0916】
パネル4.1D概要:Ag2289 NOV41a遺伝子を、腎臓(CT=34.7)においてのみ検出可能なレベルで発現する。この遺伝子によりコードする推定タンパク質は、腎臓内の細胞が特異的な微小環境のシグナル伝達に応答するのを可能にする。それゆえ、この遺伝子によりコードしてタンパク質でデザインした治療法は、腎臓機能を調整し得るし、ループスおよび糸体球体腎炎を含む腎臓を障害する炎症性疾患または自己免疫疾患の処置において重要であり得る。
【0917】
パネルCNS_1概要:Ag2289 NOV41a遺伝子の発現を、このパネルの全試料において、遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
【0918】
AC.NOV41b:主要尿タンパク質4前駆体
表ACAに記載するプライマー−プローブのセットAg2321を用いて、遺伝子NOV41bの発現を評価した。RTQ−PCRの実施結果を表ACAに示す。
【表481】
Figure 2005505247
【0919】
パネル1.3D概要:Ag2321 このパネルの全試料において、NOV41b遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
パネル2.2概要:Ag2321 このパネルの全試料において、NOV41b遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
パネル4D概要:Ag2321 このパネルの全試料において、NOV41b遺伝子の発現を低値/検出しない(CT>35)。
【0920】
AD.NOV42aおよびCG59889−02およびNOV42c:KIAA1199
表ADAに記載するプライマー−プローブのセットAg3626を用いて、遺伝子NOV42a、変異体CG59889−02および全長クローンNOV42cの発現を評価した。RTQ−PCR実施の結果を表ADB、ADC、ADD、ADEおよびADFに示す。遺伝子配列の予想を確認しつつ、NOV42cがNOV42c遺伝子の物理学的クローン全長を表すことに注意されたい。
【表482】
Figure 2005505247
【0921】
【表483】
Figure 2005505247
【0922】
表ADBの続き
【表484】
Figure 2005505247
【0923】
【表485】
Figure 2005505247
【0924】
【表486】
Figure 2005505247
【0925】
表ADDの続き
【表487】
Figure 2005505247
【0926】
【表488】
Figure 2005505247
【0927】
表ADEの続き
【表489】
Figure 2005505247
【0928】
【表490】
Figure 2005505247
【0929】
表ADFの続き
【表491】
Figure 2005505247
【0930】
【表492】
Figure 2005505247
【0931】
表ADGの続き
【表493】
Figure 2005505247
【0932】
AI_包括的_パネル_v1.0概要:Ag3626 NOV42a転写物を、正常組織および疾患組織の両方において発現する。転写物の発現は、OA骨試料における最も高発現(CT=28.5)を伴ない、正常関節組織を対照として、骨関節炎患者(OA)から分離したいくつかの関節組織においてより高発現する。これらの発見は、その遺伝子がコードする転写物またはタンパク質を、関節炎組織を検出するのに用い得ることを示す。さらに、この転写物によりコードしたタンパク質でデザインした治療法は関節炎の処置において重要であり得る。
【0933】
CNS_神経変異性_v1.0概要:Ag3626 このパネルは、NOV42a遺伝子の発現がアルツハイマー病において差がないことを示す。しかしながら、この発現の特性は、脳におけるこの遺伝子の存在を示す。それゆえ、この遺伝子の発現または機能の治療的調節は、神経性疾患の処置において有用であり得る。
【0934】
一般的_スクリーニング_パネル_v1.4概要:Ag3626 NOV42c遺伝子での1つの実験結果を挙げていない。アンププロットは、この実施に伴なう実験的困難を示す。
【0935】
パネル2.2概要:Ag3626 この遺伝子を、正常肺組織由来の試料において最も高発現(CT=30.8)する。加えて、肺癌、膀胱癌、乳癌、卵巣癌、および結腸癌由来の他の試料において有意に発現する。従って、この遺伝子の発現を、このパネルの正常肺組織を他の試料と区別するのに用い得る。さらに、この遺伝子の低分子薬、タンパク質療法または抗体の使用を通じた治療的調節は、肺癌、膀胱癌、乳癌、卵巣癌および結腸癌の処置において有益であり得る。
【0936】
パネル3D概要:Ag3626 この遺伝子を、肺癌細胞株(LX−1)由来の試料において最も高発現(CT=27.5)する。加えて、結腸癌細胞株および胃癌細胞株由来の他の試料において高発現するようである。従って、この遺伝子の発現を、そのパネルのLX−1細胞を他の試料と区別するのに用い得る。さらに、この遺伝子のタンパク質療法または抗体の使用を通じた治療的調節は、低分子薬、大腸癌または胃癌の処置において有益であり得る。
【0937】
パネル4.1D概要:Ag3626 NOV42c遺伝子を、TNFαおよびIL−1βで処置した星状膠細胞において最も高発現する。この発現は、この遺伝子によりコードしたタンパク質に対してデザインした治療法が多発性硬化症のような炎症性CNS疾患の処置に対して有用であり得ることを示す。加えて、この遺伝子を、処置したおよび処置していない肺線維芽細胞および皮膚線維芽細胞由来の試料群において発現する。それゆえ、この転写物によりコードするタンパク質の発現または活性の調節は、喘息、慢性閉塞性肺疾患のような肺炎症性疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎、潰瘍性皮膚炎、潰瘍性大腸炎のような炎症性皮膚疾患の処置に対して有益であり得る。
【0938】
(他の実施態様)
特定の実施態様は本明細書で詳しく開示されているが、これは例示のみの目的で実施例としてなされたもので、前述の添付した請求項の範囲に関して限定することを意図するものでない。特に、請求項により規定される本発明の精神おおび範囲から逸脱することなく本発明に種々の置換、変更および修飾を行い得ることは、本発明者等の意図するところである。核酸の出発原料、興味のあるクローンもしくはライブラリータイプの選択は、本明細書で説明される実施態様の知識を持つ当業者にとって日常茶飯事であると信じられる。提示される請求項は、本明細書で開示される本発明の代表的なものである。他の態様、利点、および変更は、以下の請求項の範囲内にあるとみなされる。他の請求項に無い発明もまた意図される。本出願者は、今後の請求項でそのような発明を追求する権利を保持する。

Claims (32)

  1. a)配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列を持つ成熟型;
    b)配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列を持つ成熟型の変異体、但し、成熟型中の任意のアミノ酸は、成熟型の配列中のアミノ酸残基の15%未満が変更を受けるという条件で異なるアミノ酸に変更されている;
    c)配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列;
    d)配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列を持つ変異体、但し、選択された配列で特定される任意のアミノ酸は、配列中のアミノ酸残基の15%未満が変更を受けるという条件で異なるアミノ酸に変更されている;および
    e)a)ないしd)のいずれかのフラグメント
    からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、単離ポリペプチド。
  2. 配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択される配列を持つ天然に存在する対立遺伝子変異体である、請求項1に記載のポリペプチド。
  3. 対立遺伝子変異体が、配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択される核酸配列から1個のヌクレオチドだけ異なる核酸配列の翻訳物であるアミノ酸配列を含む、請求項2に記載のポリペプチド。
  4. 請求項1に記載された変異体ポリペプチドであり、選択された配列中で特定される任意のアミノ酸が保存的置換を生じるように変更されている、請求項1に記載のポリペプチド。
  5. 請求項1に記載のポリペプチドおよび医薬的に許容され得る担体を含む、医薬組成物。
  6. 請求項5に記載の医薬組成物を一つまたはそれ以上の容器内に含む、キット。
  7. ヒトの疾患に関連する症候群を処置する医薬の製造における治療物質の使用であって、疾患が請求項1に記載のポリペプチドに関連する病変から選択され、治療物質が請求項1に記載のポリペプチドである、使用。
  8. 試料中の請求項1に記載のポリペプチドの存在または量を測定する方法であって、
    (a)試料を用意すること;
    (b)ポリペプチドに免疫特異的に結合する抗体に試料を導入すること;および
    (c)ポリペプチドに結合した抗体の存在または量を測定し、それにより試料中のポリペプチドの存在または量を測定すること
    を含む、方法。
  9. 第1の哺乳動物の対象中の請求項1に記載のポリペプチドの変化したレベルと関連する疾患の存在または素因を測定する方法であって、
    a)第1の哺乳動物の対象由来の試料におけるポリペプチドの発現レベルを測定すること;および
    b)ステップ(a)の試料中のポリペプチドの量を、疾患または素因を有さないことが知られている第2の哺乳動物の対象由来の対照試料中に存在するポリペプチドの量と比較すること
    を含み、対照試料に比較するときの第1の対象中のポリペプチドの発現レベルの変化は、疾患の存在または素因を示す、方法。
  10. 請求項1に記載のポリペプチドに結合する物質を同定する方法であって:
    (a)ポリペプチドを物質に導入すること;および
    (b)物質がポリペプチドに結合するか否かを測定すること
    を含む、方法。
  11. 物質が細胞の受容体または下流のエフェクターである、請求項10に記載の方法。
  12. 病変の処置に用いるための潜在的治療剤を同定する方法であって、病変は請求項1に記載のポリペプチドの異常な発現または異常な生理学的相互作用に関係し、その方法は:
    (a)請求項1に記載のポリペプチドを発現し、かつポリペプチドに起因する性質または機能を有する細胞を用意すること;
    (b)細胞を候補物質を含む組成物と接触させること;および
    (c)物質がポリペプチドに起因する性質または機能を変化させるか否かを測定すること
    を含み;
    それにより、もし物質の存在下に観察される変化が、細胞を物質を含まない組成物と接触させたときには観察されなければ、物質は潜在的治療剤として同定される、方法。
  13. 請求項1に記載のポリペプチドに関連する病変の活性、潜在活性または素因のモジュレーターをスクリーニングする方法であって、その方法は:
    a)請求項1に記載のポリペプチドに関連する病変のリスクが増大している被検動物に試験化合物を投与すること、但し、被検動物は請求項1に記載のポリペプチドを組換え的に発現している;
    b)ステップ(a)の化合物の投与後に被検動物中のポリペプチドの活性を測定すること;および
    c)被検動物中のタンパク質の活性を、ポリペプチドを投与されていない対照動物におけるポリペプチドの活性と比較すること、但し、対照動物と比べた被検動物におけるポリペプチドの活性の変化は、試験化合物が請求項1に記載のポリペプチドに関連する病変の潜在活性または素因のモジュレーターであることを示す;
    を含む方法。
  14. 被検動物が試験タンパク質の導入遺伝子を発現するか、または野生型被検動物に比べて増加したレベルのプロモーターの制御下に導入遺伝子を発現する組換え被検動物であり、但し、プロモーターは導入遺伝子の天然の遺伝子プロモーターでない、請求項13に記載の方法。
  15. 請求項1に記載のポリペプチドの活性を調整する方法であって、ポリペプチドの活性を調整するのに十分な量でポリペプチドに結合する化合物と共に請求項に記載のポリペプチドを発現する細胞試料を導入することを含む、方法。
  16. 請求項1に記載のポリペプチドに関連する病変を処置または予防する方法であって、そのような処置または予防が望まれる対象に、対象における病変を処置または予防するために十分な量で請求項1に記載のポリペプチドを投与することを含む、方法。
  17. 対象がヒトである、請求項16に記載の方法。
  18. 哺乳動物の病的状態を処置する方法であって、病的状態を軽減するのに十分な量でポリペプチドを哺乳動物に投与することを含み、ポリペプチドは、配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドに少なくとも95%同一なアミノ酸配列を有するポリペプチドまたはその生物学的に活性なフラグメントである、方法。
  19. a)配列番号2n(nは1〜86の整数である)を与えられたアミノ酸配列を持つ成熟型;
    b)配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列を持つ成熟型の変異体であり、選択された配列の成熟型中の任意のアミノ酸が、成熟型の配列中のアミノ酸残基の15%未満が変更を受けるという条件で異なるアミノ酸に変更されている、変異体;
    c)配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列;
    d)配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列の変異体であり、選択された配列中の特定されるアミノ酸が、配列中のアミノ酸残基の15%未満が変更を受けるという条件で異なるアミノ酸に変更されている、変異体;
    e)配列番号2n(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドの少なくとも一部分、または選択された配列の任意のアミノ酸が、配列においてアミノ酸残基の10%未満が変更を受けるという条件で異なるアミノ酸に変更されている、ポリペプチドの任意の変異体をコードする核酸のフラグメント;および
    f)核酸分子のいずれかの相補的分子(complement)
    からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸配列を含む、単離核酸分子。
  20. 核酸分子が天然に存在する対立遺伝子の核酸変異体のヌクレオチド配列を含む、請求項19に記載の核酸分子。
  21. 変異体ポリペプチドをコードする請求項19に記載の核酸分子であって、変異体ポリペプチドは、天然に存在するポリペプチド変異体のポリペプチド配列を有する、核酸分子。
  22. 請求項19に記載の核酸分子であって、核酸分子が配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群から選択される核酸配列から1個のヌクレオチドだけ異なる、核酸分子。
  23. 請求項19に記載の核酸分子であって、
    a)配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるヌクレオチド配列
    b)配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるヌクレオチド配列中で一つまたはそれ以上のヌクレオチドが、選択された配列からなる群から選択されるものから、ヌクレオチドの15%未満が変更を受けるという条件で異なるヌクレオチドに変更されているヌクレオチド配列;
    c)配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群から選択される配列を持つ核酸フラグメント;および
    d)配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるヌクレオチド配列中で一つまたはそれ以上のヌクレオチドが、選択された配列からなる群から選択されるものから、ヌクレオチドの15%未満が変更を受けるという条件で異なるヌクレオチドに変更されている核酸フラグメント
    からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、核酸分子。
  24. 請求項19に記載の核酸分子であって、核酸分子が配列番号2n−1(nは1〜86の整数である)からなる群から選択されるヌクレオチド配列、または該ヌクレオチド配列の相補的配列(complement)に厳密な条件下でハイブリダイズする、核酸分子。
  25. 請求項19に記載の核酸分子であって、選択されたヌクレオチド配列のコード配列中で特定される任意のヌクレオチドが、選択された配列からなる群から選択されるものから、選択されたコード配列中のヌクレオチドの15%未満が変更を受けるという条件で異なるヌクレオチドに変更されているヌクレオチド配列、第1のポリヌクレオチドの相補的分子である単離された第2のポリヌクレオチド、またはそれらのいずれかのフラグメントを含む、核酸分子。
  26. 請求項19に記載の核酸分子を含むベクター。
  27. 核酸分子に機能し得るように結合されたプロモーターをさらに含む、請求項26に記載のベクター。
  28. 請求項27に記載のベクターを含む細胞。
  29. 請求項19に記載の核酸分子の存在または量を試料中で測定する方法であって:
    (a)試料を用意すること;
    (b)核酸分子に結合するプローブに試料を導入すること;および
    (c)核酸分子に結合したプローブの存在または量を測定し、それにより試料中の核酸分子の存在または量を測定すること
    を含む、方法。
  30. 核酸分子の存在または量が、細胞または組織のタイプに対するマーカーとして使用される、請求項29に記載の方法。
  31. 細胞または組織のタイプが癌性である、請求項30に記載の方法。
  32. 第1の哺乳動物の対象における請求項19に記載の核酸分子の変化したレベルと関連する疾患の存在または素因を測定する方法であって:
    a)第1の哺乳動物の対象由来の試料における核酸の量を測定すること;および
    b)ステップ(a)の試料中の核酸の量を、疾患または素因を有さないことが知られている第2の哺乳動物の対象由来の対照試料中に存在する核酸の量と比較すること;
    を含み;
    対照試料に比較するときの第1の対象における核酸のレベルの変化は、疾患の存在または素因を示す、方法。
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