JP2005503584A - プレーナー導波路格子をアポダイズする方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、光導波路に関し、とくに、屈折率格子を有する光導波路を作製する方法に関する。より特定的には、本発明は、プレーナー光導波路に設けられるアポダイズブラッグ格子を作製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通信システムは、現在、光導波路をますます利用するようになっている。光導波路は、速度が速く、減衰が少なく、かつバンド幅が広いという特性を有するため、データ、ビデオ、および音声の信号を同時に搬送するために使用することができる。光ファイバ通信システムで光信号を伝達したり制御したりする統合光回路を構築するために、多層光導波構造が使用される。光回路構成または光ファイバ網を介して光信号を伝達する高分子光導波路および他の光デバイスを製造することが可能である。光通信システムでは、レーザーや発光ダイオードのような光源を用いて発生される搬送波により赤外光周波数でメッセージが伝達される。
【0003】
光導波路の動作は、光透過性のコア媒質を、より低い屈折率を有するクラッド媒質で取り囲むかまたは他の方法で境界付けたときに、コア媒質軸に沿って導入された光が、周りのクラッド媒質との境界で強く反射されるため、導波作用が得られるという事実に基づくものである。光導波路は、光を透過する任意の材料から作製することができる。好適な導波路材料の例は、高分子材料およびゲルマニウムでドープされたシリカである。光導波路デバイスを形成するのに使用される方法の1つには、標準的なフォトリソグラフィー法を適用することがある。フォトポリマーは、当技術分野で周知のフォトリソグラフィー法によりパターン化することができるため、光的用途ではとくに興味深い。また、フォトポリマーを用いれば、より簡単で、より費用効率のよい製造法が利用可能になる。リソグラフィー法は、基板上に堆積される感光性フォトポリマー含有層のパターンを規定するために使用される。この層自体は、コア、オーバークラッド、アンダークラッド、およびバッファーの層または構造を形成するために、異なる屈折率を有する同一のまたは異なる高分子材料で構成されるいくつかの層からなる。実際には、ほとんどのプレーナー導波路構造は、バッファー層がシリコン基板に適用され、次に、アンダークラッドがバッファーに適用され、続いてコア層の適用およびパターン化が行われ、そして最後にオーバークラッドが適用される構成を有する。場合により、バッファー層はアンダークラッドとしての役割を果たすことができる。これらの多層が最適化されない場合、いくつかの問題が生じるおそれがある。こうした問題としては、基板による光吸収に起因する大きな光損失、つまり大きな偏光依存的損失、チューニングまたはスイッチングのために加熱を行う場合は、温度上昇に伴って、少なくとも部分的に光がコアから漏れるような屈折率の変化を生じる可能性があり、この場合、コアがクラッドおよび/または基板と相互作用して、たとえば、損失を招きうるさまざまな好ましくない相互作用を生じるおそれがあること、さらには導波路が格子を内蔵する場合は、二次的な反射または反射信号の波長の好ましくない広がりが観測される可能性があることが挙げられる。
【0004】
これらの光通信システムは、銅線または同軸ケーブルを用いる電子通信システムよりもいくつかの利点があるので、興味深い。光通信システムは、電子装置よりも高速にメッセージを伝達できるだけでなく、通信チャンネル数が大幅に増大する。これらの通信システムの重要な拡張は、光波長分割多重の使用である。この際、所与の波長帯域を独立した波長にセグメント化することにより、設置された一つのラインで複数の交信チャネルを利用できるようにする。このためには、独立しているが極めて接近する所与の波長にバンドを分割することのできるマルチプレクサーおよびデマルチプレクサーの使用が必要となる。個別の波長を広帯域信号に付加し多波長信号から所与の波長を取り出すには、波長選択デバイスが必要であるため、いくつかのアッド/ドロップフィルタが開発されるようになった。波長選択性はブラッグ格子に固有なものであるので、当業者は、多波長信号に対して所与の波長を付加したり抽出したりするためのいくつかの格子支援デバイスを考案した。典型的な光導波路は、中央のコアとより低い屈折率とを有する周囲のクラッドとの光閉込めおよび導光性を用いて波を伝播する。波動エネルギーは主にコア中を伝播するので、アッド/ドロップフィルタまたはカプラは、導波路のコア領域に形成されたブラッグ格子を用いて開発されてきた。しかしながら、クラッドモードに対する結合損失を低下させるために、コアおよび周りのクラッド領域の両方にブラッグ格子を形成することが好ましい。波長選択性は、所定の格子特性に依存して、所定の波長のフォワードまたはバックワード伝送を提供する埋め込まれた格子により達成される。
【0005】
しかしながら、現代の通信システムでは、この方法には、スペクトル選択性、SN比、格子強度、温度不安定性、および偏光感受性のような要因に関係したいくつかの機能上および動作上の制約がある。たとえば、現代の用途では、この考え方に基づくアッド/ドロップフィルタは、チャネルの伝達効率が極めてよいこと、特定の波長位置に選択的にかつ正確に配置できるかもしくは特定の波長に調整できるだけでなく限られた帯域幅をもたせることのできる強力な格子を有すること、温度に敏感でないこと、コンパクトであること、低コストであること、選択された波長帯域でスプリアス反射やノイズを生じないことが必要である。
【0006】
感光性導波路材料は、化学線に暴露したとき、その材料の屈折率が増大されやすくなる。したがって、格子屈折率プロフィルを書き込む好ましい方法は、位相マスクを介して導波路をレーザービームに暴露することが必要とされる。光導波路屈折率ブラッグ格子は、導波路の屈折率を周期的にまたは非周期的に変化させたものである。格子は、導波路に物理的に変調を導入することにより、またはフォトリソグラフィー法もしくは当技術分野で公知の他の方法を用いて導波路に沿った屈折率変調を引き起こすことにより、形成することが可能である。導波路のコアまたは導波路のコアおよび周囲のクラッドに書き込まれた格子は、光ファイバ通信およびセンサーシステムの多くの用途における重要な構成要素である。製造工程を自動化するために、単一の工程段階で、すなわち、導波路全体にわたりレーザービームを一回パスさせるだけで、この屈折率プロフィルを導波路に書き込むことが望ましい。
【0007】
一様な屈折率変調、一様なピッチ、および高ピーク反射率(>90%)のブラッグ反射格子を備えた光導波路は、屈折率変調の振幅に正比例するスペクトル幅を有する。屈折率が一様に変調された格子の反射スペクトルの主ピークは、隣接する波長位置に一連のサイドローブを伴う。サイドローブは、隣接する波長の部分反射により生じ、望ましいものではない。最大の屈折率変調が格子の中央で生じ、変調振幅が格子の各末端の低い値になだらかに減衰するように格子変調振幅のアポダイゼーションを行うことにより、サイドバンドレベルを低下させることができる。アポダイゼーションにより、バンド外反射のレベルを低下させれば、ゴーストまたはサイドローブの抑制が達成される。
【0008】
格子をアポダイズすることによりサイドローブの強度を低下させることは、非共鳴光を大幅に除去する必要のあるデバイスに望まれる。これらの用途のほとんどにおいて、アポダイゼーションプロセスは格子の長さ全体にわたり平均屈折率を一定に保持することが望まれるが、レーザービームだけを制御することにより単一工程段階でこれを達成することは困難なこともある。格子の長さに沿って紫外線暴露を変化させることにより屈折率変調を変化させると、屈折率変調の大きさが変化し、平均光誘起屈折率は変化する可能性がある。平均屈折率の変化は、格子の共鳴波長に望ましくない影響を及ぼし、格子スペクトル応答を拡大させる。アポダイゼーションプロセス時、平均屈折率を一定に保つことは、導波路材料が、ゲルマニウムでドープされたシリカである場合、とくに困難である。これらの徴候を軽減するために、格子をアポダイズして一様でない屈折率変調を引き起こした後、平均光誘起屈折率が導波路の長さに沿って一定になるように第2の補償暴露を行うことが必要になることもあろう。所望のアポダイゼーションプロフィルおよび一様な平均屈折率を形成するための従来法の1つは、導波路の長さに沿って指定の位置で屈折率フリンジのビジビリティーを減少させる形で導波路をディザリングすることにより行われてきたが、これらの技術は、振動し得るとともに正確に位置決めしうる位相マスク用および導波路用の複雑な機械的取付け具を必要とする。
【0009】
本発明は、導波路の長手軸に対して0°超かつ90°未満の角度で走査されたレーザービームに位相マスクを介して感光性導波路を暴露することにより、アポダイゼーション問題に対する簡単な解決策を提供する。レーザービームが基板および位相マスクを基準として一定の速度で移動されるか、または基板および位相マスクがレーザービームを基準として一定の速度で移動されるか、のいずれかである。ビームは、なだらかに変化する強度プロフィル(たとえば、ガウス型プロフィル)を有し、暴露は、導波路に対して屈折率の変化を引き起こしかつ導波路中に位相マスクのパターンに対応するアポダイズブラッグ格子を付与するのに十分な条件下で行なわれる。
【0010】
【特許文献1】
米国特許出願第09/846,697号明細書
【特許文献2】
米国特許出願第09/337,337号明細書
【特許文献3】
国際公開第0078819(A1)号パンフレット
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、感光性プレーナー線形導波路中にアポダイズブラッグ格子を形成する方法であって、
長手軸を規定する感光性プレーナー線形導波路を基板の表面上に提供する工程と、
前記導波路とレーザービームとの間にパターン化位相マスクを配置する工程と、
前記位相マスクを介して前記導波路を前記レーザービームに暴露する工程であって、前記レーザービームが、前記基板および前記位相マスクを基準として実質的に一定の速度で移動するか、または前記基板および前記位相マスクが、前記レーザービームを基準として実質的に一定の速度で移動するかしており、のいずれかであり、前記ビームは、なだらかに変化する強度プロフィルを有し、前記暴露は、前記導波路に対して屈折率の変化を引き起こしかつ前記導波路中に前記位相マスクのパターンに対応するアポダイズブラッグ格子を付与するのに十分な条件下で前記長手軸に対して0°超かつ90°未満の角度で行われる、工程と、
を含むことを特徴とする、上記方法を提供する。
【0012】
本発明はさらに、アポダイズブラッグ格子を有するプレーナー線形導波路を形成する方法であって、
基板の表面にアンダークラッド組成物を適用する工程と、
長手軸を規定する感光性プレーナー線形導波路を前記アンダークラッド上に形成する工程と、
前記導波路とレーザービームとの間にパターン化位相マスクを配置する工程と、
前記位相マスクを介して前記導波路を前記レーザービームに暴露する工程であって、前記レーザービームが、前記基板および前記位相マスクを基準として実質的に一定の速度で移動するか、または前記基板および前記位相マスクが、前記レーザービームを基準として実質的に一定の速度で移動するかしており、前記ビームは、なだらかに変化する強度プロフィルを有し、前記暴露は、前記導波路に対して屈折率の変化を引き起こしかつ前記導波路中に前記位相マスクのパターンに対応するアポダイズブラッグ格子を付与するのに十分な条件下で前記長手軸に対して0°超かつ90°未満の角度で行われる、工程と
暴露前または後のいずれかでオーバークラッド組成物を前記導波路上に適用する工程であって、前記オーバークラッド組成物および前記アンダークラッド組成物が前記導波路の屈折率よりも低い屈折率を有する、工程と
を含むことを特徴とする、上記方法を提供する。好ましくは、アポダイズブラッグ格子が、導波路中および導波路を取り囲むアンダークラッドとオーバークラッドの領域中に形成されたように、レーザー暴露前にオーバークラッド層を適用する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の方法を実施する際の第1の工程は、基板の表面上に感光性プレーナー線形導波路を提供することである。本発明の導波路は、基板と、基板の表面上の任意のバッファー層および/またはアンダークラッド層と、基板、アンダークラッド層、またはバッファー層の表面上に直接作製された光透過性単一モード導波路コアと、コアの上面上およびコアの側壁上のオーバークラッド層と、を含む。本発明の重要な特徴は、コアが、直接隣接する材料層(オーバークラッド、アンダークラッド、バッファー、または基板のいずれであるかにかかわらず)の屈折率よりも大きいある屈折率を有するということである。導波路を形成するのに好適な技術については、2001年5月1日出願の米国特許公報(特許文献1)に記載されている。この文献は、参照により本明細書に組み入れられるものとする。
【0014】
基板は、導波路を作製するのに望ましい任意の材料であってよく、たとえば、ケイ素、酸化シリコン、ヒ化ガリウム、窒化ケイ素、ガラス、石英、プラスチック、セラミックス、結晶性材料などのような材料が挙げられる。基板は、他のデバイス、たとえば、グルーブのようなトポグラフィー的特徴体または電気回路またはレーザーダイオードのような電気光学デバイスを含有していてもよいし含有していなくてもよい。本発明に係る基板は電気通信に重要な光学波長で吸収性をもつ可能性があるので、基板に達した伝播光の一部分は吸収される。基板により光が吸収されると、伝播信号からの光パワーの望ましくない偏光依存的損失を生じる。中間のアンダークラッドおよび層/またはバッファー層の目的は、基板中への光の進入を制限したり、有意量の光が基板に達しないようにしたりすることである。任意に、基板の表面上に密着促進性結合組成物層を適用してから後続のアンダークラッド層またはバッファー層を適用することも可能である。好適な密着促進剤の1つは、(3−メタクリルオキシプロピル)トリクロロシランである。
【0015】
導波路コア、任意のバッファー層および/またはアンダークラッド層、ならびにオーバークラッド層は、光を透過する任意の材料であってよい。プレーナー導波路の好適な材料の例は、高分子材料およびゲルマニウムでドープされたシリカである。本発明に好ましい材料は、高分子材料である。なぜなら、そのような材料を用いると導波路の作製が容易になるからである。高分子のアンダークラッド層および/またはバッファー層は、スピン塗布、ディップ塗布、スロット塗布、ローラー塗布、ドクターブレード塗布、液体キャスティングなどのような当技術分野で公知の多種多様な方法で適用可能である。それらは、アクリレート化合物のような光重合性化合物を含み得る。有用なアクリレート化合物については、後で述べる。光重合性材料の層を基板の表面上に堆積させた後、化学線に全面暴露することにより少なくとも部分的に重合させる。通常、アンダークラッド層およびバッファー層は、約3ミクロン〜約500ミクロンの全厚を有する。約5ミクロン〜約100ミクロンの全厚が好適であり、約8〜約30ミクロンの全厚が、とくに好適である。後続処理で適用されるポリマー層間の密着を促進するために、場合により、界面における屈折率変化を制御するために、上述したバッファー層を含めて最初に適用された層を、意図的に、実質的に未硬化の状態で残存させ、モノマーの相互浸透および層間の共有結合の形成を促進することができる。
【0016】
アンダークラッド層および/またはバッファー層を堆積させ、部分的に重合させた後、コアをバッファー層の表面上に形成する。一実施形態では、アンダークラッド層またはバッファー層の表面上に光透過性単一モード感光性コア層を堆積することにより、コアを形成する。コア光重合性組成物の層は、スピン塗布、ディップ塗布、スロット塗布、ローラー塗布、ドクターブレード塗布、液体キャスティングのような周知の方法を用いて、堆積させる。次に、感光性コア層を化学線に画像状に暴露し、現像することにより、コア層の非画像領域を除去し、コア層の画像化領域は除去せずに残す。層を現像した後、パターン化された光透過性コアは、下層上に形成され、下層の一部分は部分的に露出される。この製造段階におけるコアの構造は、一般に、自立性リブと称されている。本発明の他の実施形態では、コア層は、下層の表面上に光透過性高分子コア層材料を堆積させることにより形成される。コアパターンは、反応性イオンエッチングのように周知であるパターン堆積物の付加的な方法または減法的な方法により、作製することが可能である。いずれの実施形態においても、コアは、その断面高さにほぼ等しい断面幅を有する。通常、コア層の断面の幅および高さは、それぞれ、約1μm〜約12μmの範囲、より好適には、コアの断面の幅および高さは、それぞれ、約4μm〜約8μmの範囲である。また、コアの幅は、コアの高さの約2倍以下であり、高さは幅の2倍以下であるのが普通である。さらに、通常、コアは、その幅および高さのいずれについても単一モードであり、ほぼ同一の高さおよび幅を有する。通常の導波路のサイズには、互いに等しい高さおよび幅をもちうるコアが含まれ、両方が、約2μm、約3μm、約4μm、約5μm、約6μm、約7μm、約8μm、約9μm、または約10μmであってもよい。標準的な単一モードガラス繊維、たとえば、コーンニング社(Corning Incorporated)により販売されているSMF−28への結合損失を最小化するために、6×6ミクロン〜8×8ミクロンの間のコア断面寸法を使用することが可能である。約1300nmよりも長い、望ましくは約1520nmよりも長いすべての光通信波長で導波路が単一モードになるようにΔn値と共に選択される断面幅および断面高さをコアにもたせることが好ましい。コア層の材料としては、以下に詳細に記載されている重合性アクリレート材料が挙げられる。
【0017】
コアを形成した後、オーバークラッド層を、コアの上表面上に、コアの側壁上に、および下側バッファー層の露出部分上に堆積させる。光重合性オーバークラッド層もまた、上述した方法により適用可能であり、次に、化学線に全体を暴露することが可能である。オーバークラッド層は、光をコア内およびコアのすぐ周りの領域内に閉じ込めることのできる任意の材料であってよく、以下に詳細に記載されている重合性アクリレート化合物を含んでもよい。一実施形態では、オーバークラッド層は、通常、コアの上端から測定される厚さが、通常、約3〜約30、より普通には約5〜約20、より好適には約8〜約15ミクロンである。導波路は、それぞれの層に所望の屈折率を提供するようにブレンドされるモノマー成分およびオリゴマー成分の混合物を含む光重合性光材料を用いて形成される。それぞれの層の特定の屈折率は、導波路の性能に顕著な影響を及ぼす。
【0018】
本発明の通常の用途では、得られる導波構造は単一モードである。導波路を確実に単一モードにするには、物理的断面サイズと、導波路の形状と、Δnの値と、の特定の関係を保持することが必要である。一般的には、導波路の寸法を固定した状態に保持した場合、Δnの最大値(カットオフ)が存在し、導波路が単一モードである限りその最大値は超えられない。同様に、Δnの値を固定した状態に保持した場合、導波路が単一モードであるかぎり超えることのできない導波路の最大断面寸法が存在する。一般的には、コアの屈折率は、周りのクラッドまたは他の直接隣接する材料の屈折率よりも約0.1%〜約10%高い範囲にあり、より一般的には、コアの屈折率は、周りのクラッドまたは他の直接隣接する材料の屈折率よりも約0.4%〜約3.5%高い。
【0019】
バッファー層、アンダークラッド層、オーバークラッド層、およびコアのそれぞれを形成するのに使用される組成物は、それぞれ、光重合性化合物および光開始剤を含んでもよい。光重合性化合物は、少なくとも1個の末端エチレン性不飽和基を含有する付加重合性非ガス状で(通常の大気圧で沸騰温度が30℃を超える)エチレン性不飽和化合物で、遊離基により開始される連鎖成長性付加重合により高分子量ポリマーを形成することのできるモノマー、オリゴマー、またはポリマーであってもよい。そのような化合物は、当技術分野で周知である。プレーナー高分子光導波路を作製するために、種々のコアおよびクラッド層の屈折率を精密に制御することが必要である。これは、特定のコーティング層で使用されるモノマーの構造を所望の屈折率が得られるように調節することにより達成することができる。実際には、必要とされる所望の屈折率が得られるように異なる屈折率のいくつかの混和性モノマーをブレンド一体化させるほうが容易である。モノマーは、形成される重合要素が先に述べたような所望の屈折率を有するように選択される。特定の重合組成物の屈折率の決定は、当業者であれば、容易に行うことができる。多官能性アクリレートモノマーが好適である。多官能性アクリレートの一般構造を以下に示す。
【0020】
【化1】
【0021】
コアでは、mは1〜約6変化可能であり、R2はHまたはCH3であり、R1は脂肪族、芳香族、または脂肪族と芳香族との混合有機分子セグメントの結合である。好適には、R1は、アルキレン、アルキレンオキシド、アリーレンオキシド、脂肪族ポリエーテル、またはポリエステル部分であり、R2は好ましくはHである。膜の耐溶剤性および高コントラストのフォトリソグラフィーを保証するために、架橋ポリマー、したがって多官能性アクリレートモノマー(m≧2)が好適である。また、可撓性低ガラス転移温度(Tg)ポリマーを用いることにより、最終導波デバイスの応力誘起散乱光損失を低下させることが望ましい。架橋ポリマーのガラス転移温度(Tg)が架橋密度および架橋点間の結合構造に依存することは当技術分野で公知である。低架橋密度および可撓性結合を得るにはいずれも低いTgが必要になることもまた知られている。低架橋密度を保証するために、1≦m≦3、理想的にはm=2を有するとともに2つのエチレン性不飽和官能基間の長い結合セグメントを有するモノマーが有用である。本発明では、長い結合セグメントは、少なくとも約4炭素原子以上、好適には6炭素原子以上の平均分子鎖長を有するセグメントである。好適な可撓性結合構造としては、約3個超の炭素原子の鎖長をもつアルキレン、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)、エトキシル化ビスフェノールA、ポリエーテル、チオエーテル、脂肪族および芳香族炭化水素、エーテル、エステル、ポリシロキサンなどが挙げられる。これらは、任意に、重合性化合物の光重合能を損なわず、対象となる光の波長、たとえば、電気通信用としては1.31および1.52〜1.63ミクロンの波長における過度の損失を生じない任意のペンダント基で置換することが可能である。好適な置換基としては、アルキル、アリール、アルコキシ、スルホキシド基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。熱劣化および変色に対する高い抵抗性を保証するために、R1の熱安定性分子構造が好適である。そのようなR1セグメントは、芳香族ウレタンおよびアミド基のような熱感受性部分を含んでいてはならない。低複屈折性を保証するために、低い応力光学係数および光学分極を有するR1結合が一般的である。オーバークラッド層では、アクリレートは、以上に述べたとおりであるが、ただし、エチレン性不飽和官能基間の平均分子鎖長は、約6炭素原子以上、通常、8炭素原子以上、好適には12炭素原子以上である。好適な可撓性結合構造としては、6個超の炭素原子の鎖長をもつアルキレン、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)、およびエトキシル化ビスフェノールAが挙げられる。本発明に係る実施形態では、各層の材料はまた、アクリル酸と、2〜30個の炭素原子を含有する芳香族および脂肪族ポリオールと、の重合性のエステルおよび部分エステルをも含む。ポリオキシアルキレングリコールの部分エステルおよびエステルもまた、好適である。例は、エチレングリコールジアクリレート、ジ(エチレングリコール)ジアクリレート、トリ(エチレングリコール)ジアクリレート、テトラ(エチレングリコール)ジアクリレート、200〜2000の範囲の平均分子量を有するポリ(エチレングリコール)ジアクリレートおよびポリ(プロピレングリコール)ジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ジ(プロピレングリコール)ジアクリレート、(C2〜C40)アルカンジオールジアクリレート、たとえば、ヘキサンジオールジアクリレートおよびブタンジオールジアクリレート、トリ(プロピレングリコール)ジアクリレート、トリ(メチロールプロパン)トリアクリレート、500〜1500の範囲の平均分子量を有するエトキシル化トリ(メチロールプロパン)トリアクリレート、ペンタエリトリトールジアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ジ(ペンタエリトリトール)ジアクリレート、ジ(ペンタエリトリトール)トリアクリレート、ジ(ペンタエリトリトール)テトラアクリレート、ジ(ペンタエリトリトール)ペンタアクリレート、ジ(ペンタエリトリトール)ヘキサアクリレート、トリ(ペンタエリトリトール)オクタアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、オリゴエステルアクリレート、グリセロールジおよびトリアクリレート、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、100〜1500の平均分子量を有するポリエチレングリコールのビスアクリレート、ならびに以上の化合物の混合物である。多官能性アクリレートオリゴマーとしては、アクリル化エポキシ樹脂、アクリル化ポリウレタン、およびアクリル化ポリエステルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。光重合性化合物としては、アリールアクリレートが挙げられる。そのようなアリールアクリレートモノマーの例は、アリールジアクリレート、トリアクリレート、およびテトラアクリレートであり、具体的には、ベンゼン、ナフタレン、ビスフェノールA、ビフェニレン、メタンビフェニレン、トリフルオロメタンビフェニレン、フェノキシフェニレンなどをベースにしたジ、トリ、およびテトラアクリレートである。アリールアクリレートモノマーは、多官能性アリールアクリレートであってもよく、より一般的には、アリールアクリレートモノマーは、ビスフェノールA構造をベースにしたジ、トリ、およびテトラアクリレートである。通常のアリールアクリレートモノマーは、アルコキシル化ビスフェノールAジアクリレート、たとえば、エトキシル化ビスフェノールAジアクリレート、プロポキシル化ビスフェノールAジアクリレート、およびエトキシル化ヘキサフルオロビスフェノール−Aジアクリレートである。最適なアリールアクリレートモノマーは、エトキシル化ビスフェノールAジアクリレートである。所望の重合性成分は、構造(I)
【0022】
【化2】
【0023】
を有するモノマーである。
一実施形態において、コアでは、nは、約10以下、通常約4以下、より好適には約2以下である。一実施形態において、クラッド層では、nは、約2以上、通常約4以上、好適には約10以上である。同様に有用なのは、当技術分野で周知のアクリレート含有コポリマーである。一実施形態において、クラッド層は、上記のエトキシル化ビスフェノール−Aジスアクリレート構造(I)(式中、1≦n≦20、通常、4≦n≦15、より好適には8≦n≦12)を有する重合性成分を含む。
【0024】
重合性組成物は、多官能性フッ素化(メタ)アクリレート、とくに、次の構造
【0025】
【化3】
【0026】
をベースにしたものであってもよい。好適なフッ素化メタ(アクリレート)は、2000年12月20日出願の米国特許公報(特許文献2)に記載されており、さらに(特許文献3)として公開されている。これらの文献は、参照により本明細書に組み入れられるものとする。
【0027】
これらの材料を用いると、1550ナノメートルにおいて0.17dB/cm程度の小さい伝搬損を有する導波路が得られる。これらの材料のガラス転移温度(Tg)は、熱光学デバイスの操作温度未満になるように容易に選択することができる。これらの材料の低Tg体は、格子支援測定により複屈折がごくわずかであり、かつ屈折率の温度微分係数の値が大きいことが明らかにされた。これにより、光スイッチやチューナブル格子のようなパワー効率のよい熱光学デバイスの製造が可能になる。有用なフッ素化(メタ)アクリレートインとしては、たとえば、以下に示されている反応に従って、イタリア、ミラノのオーシモンS.p.A.(Ausimont S.p.A. of Milan ITALY)から市販されているポリオールフルオロリンク(Fluorolink)(登録商標)Tから作製されるテトラアクリレートF60TAが挙げられる:
【0028】
【化4】
【0029】
他の多官能性アクリレートとしては、テキサス州ラウンドロックのエクスフルオア・リサーチ・コーポレーション(Exfluor Research Corporation,Round Rock,Texas)製のC6DIACRY:
CH2=CHCO2CH2(CF)4CH2O2CCH=CH2
ミネソタ州セントポールの3M社(3M Company of Saint Paul,Minnesota)製のL−12043:
CH2=CHCO2CH2CF(CF3)O(CF2)4O[CF(CF3)CF2O]pCF(CF3)CH2O2CCH=CH2
同様に3M社(3M Company)製のL−9367:
CH2=CHCO2CH2(CF2CF2O)m(CF2O)nCF2CH2O2CCH=CH2
が挙げられる。
【0030】
バッファー、オーバークラッド、およびコアは、それぞれ、構造的に類似した組成物から構成され得るが、バッファーおよびオーバークラッドが、それぞれ、コアの屈折率よりも低い屈折率をもつように、いずれかの個別用途では、それらは異なる化学組成を有していなければならない。たとえば、バッファー層組成物はクラッド層と類似のTg特性をもちうるが、同一の組成である必要はない。光重合性材料および加工条件は、重合されたバッファーのTgが、約60℃以下、通常約40℃以下、より好適には約25℃以下の範囲になるように、選択される。
【0031】
導波路コアに使用される光重合性化合物が、重合後、約80℃以下、好適には約50℃以下のガラス転移温度を有するコアを生成することは、本発明の特徴である。導波路クラッド層に使用される光重合性化合物が、重合後、約60℃以下、通常約40℃以下、好適には約25℃以下のガラス転移温度を有するクラッド層を生成することは、本発明の特徴である。当業者であれば、重合性成分のキャラクタリゼーションおよび選択により、特定のTgを容易に得ることが可能であろう。これは、重合性成分の分子量、不飽和サイトの数、および架橋密度のような因子に依存する。重合された単一成分自体が必要なTgをもつようにすることも可能であり、または重合性モノマー、オリゴマー、および/またはポリマーの混合物をブレンドすることにより、所望のTgを有するように重合性成分を調節することも可能である。Tgはまた、暴露時間および重合が行われる温度を変化させることにより制御することも可能である。
【0032】
光重合性化合物は、十分な化学線に暴露して光重合させるのに十分な量でそれぞれの全光重合性組成物中に存在する。組成物中の光重合性化合物の量は、さまざまに変化する場合があり、光透過性デバイスの光透過性要素として使用するためのフォトポリマーの調製に使用するための光重合性組成物で通常使用される量を使用することが可能である。光重合性化合物の量は、一般的には、組成物の約35〜約99.9重量%の量で使用される。通常、光重合性化合物は、全組成物の重量を基準にして、約80重量%〜約99.5重量%、より好適には約95〜約99重量%の量で全組成物中に存在する。
【0033】
各感光性組成物はさらに、光分解により遊離基を発生する少なくとも1種の遊離基発生光開始剤を含む。通常、光開始剤は、化学線の光により活性化される遊離基発生付加重合開始剤であり、室温の近傍で(たとえば、約20℃〜約80℃で)熱的に不活性である。アクリレートを光重合することが知られている任意の光開始剤を使用することができる。光開始剤としては、キノキサリン化合物(ビシナルポリケタールドニル化合物、アルファカルボニル)、アシロインエーテル、トリアリールイミダゾリル二量体、アルファ−炭化水素置換芳香族アシロイン、多核キノン、および当技術分野で公知のs−トリアジンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0034】
好適な光開始剤としては、芳香族ケトン、たとえば、ベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、2,3−ベンゾアントラキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、ベンジルジメチルケタール、および他の芳香族ケトン、たとえば、ベンゾイン、ベンゾインエーテル、たとえば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルおよびベンゾインフェニルエーテル、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン、および他のベンゾインが挙げられる。光開始剤としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア(Irgacure)(登録商標)184)、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ベンゾジメチルケタール(イルガキュア(Irgacure)651)、2,2−ジエチルオキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(ダロキュア(Darocur)(登録商標)1173)(独国ダルムシュタットのイー・メルク(E.Merck of Darmstadt,Germany)から入手可能)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(ダロキュア(Darocur)(登録商標)2959)、2−メチル−1−[(4−メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン(イルガキュア(Irgacure)(登録商標)907)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン(イルガキュア(Irgacure)(登録商標)369)、ポリ{1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン}(Esacure(エサキュア)KIP)、[4−(4−メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタノン(クオンタキュア(Quantacure)(登録商標)BMS)(英国ロンドンのグレート・レイク・ファイン・ケミカル社(Great Lake Fine Chemicals Limited Of London,England)製)、およびジ−カンホルキノンが挙げられる。最も好適な光開始剤は、暴露時に黄変しない開始剤である。そのような光開始剤としては、ベンゾジメチルケタール(イルガキュア(Irgacure)(登録商標)651)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(ダロキュア(Darocur)(登録商標)1173)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(イルガキュア(Irgacure)(登録商標)184)および1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン(ダロキュア 2959)が挙げられる。フルオロリンク(Fluorolink)(登録商標)−TおよびC6DIACRYLは混和性が十分に高いので、従来の光開始剤をUV硬化に使用することができる。3M社製の材料L−12043およびL−9367のようなより高フッ素化された多官能性アクリレートでは、フッ素化光開始剤を使用することが可能である。
【0035】
遊離基発生光開始剤は、十分な化学線に暴露して光重合性化合物の光重合を行うのに十分な量で各光重合性組成物中に存在する。光開始剤は、一般的には全組成物の約.01重量%〜約10重量%、より普通には組成物の全重量を基準にして約.1重量%〜約6重量%、より好適には約.5重量%〜約4重量%の量で存在する。
【0036】
目的および感光性組成物の最終用途に応じて、他の添加剤を感光性組成物に添加してもよい。これらの例としては、溶媒、酸化防止剤、光安定剤、増量剤、充填剤、たとえば、シリカ、チタニア、ガラススフェアなど(とくに、ナノスケールレジームの場合、すなわち、約100nm未満の粒子サイズを有するもの)、染料、遊離基捕捉剤、コントラスト増強剤、ニトロンおよびUV吸収剤が挙げられる。酸化防止剤としては、フェノール類、とくにヒンダードフェノール類のような化合物、たとえば、ニューヨーク州タリータウンのチバ・カイギー社(Ciba−Geigy Corporation Corporation of Tarrytown New York)製のイルガノックス(Irganox)(登録商標)1010、硫化物、有機ホウ素化合物、有機リン化合物、チバ・ガイギー社から商品名イルガノックス(登録商標)1098として入手可能なN,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナムアミド)が挙げられる。光安定剤、より特定的には、ヒンダードアミン光安定化剤としては、デラウェア州ウィルミントンのサイテック・インダストリーズ(Cytec Industries of Wilmington,Delaware)から商品名「サイアソーブ(Cyasorb)(登録商標)UV−3346」として入手可能なポリ[(6−モルホリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]−ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]が挙げられるが、これに限定されるものではない。増量剤には、ベイリー(Bailey)モノマーとして知られる螺旋状モノマーのような材料が包含される。染料の例としては、メチレングリーン、メチレンブルーなどが挙げられる。好適な遊離基捕捉剤としては、酸素、ヒンダードアミン光安定化剤、ヒンダードフェノール、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ遊離基(TEMPO)などが挙げられる。好適なコントラスト増強剤としては、ニトロンのような他の遊離基捕捉剤が挙げられる。UV吸収剤としては、ベンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾフェノンなどが挙げられる。これらの添加剤は、組成物の全重量を基準にして、約0%〜約6%、通常、約0.1%〜約1%の量で含有させてもよい。全組成物の成分はすべて、互いに混合された状態であり、最も好適には実質的に均一な混合物の形態である。
【0037】
バッファー層上に薄膜または厚膜の形態でコア感光性組成物を形成した後、コア層を描くように化学線を膜上に向ける。すなわち、コア層の表面上の化学線のパターンにより、コアの位置および寸法を決定する。光重合性組成物が所望のパターンで重合されるように、かつ膜の他の領域が未反応のまま残存するように、放射パターンを選択しなければならない。本発明に係るフォトポリマーは、所要の継続時間にわたり所要の波長および強度の化学線に重合性組成物を暴露することにより、従来のように調製される。本明細書中で使用される「化学線」という用語は、電子ビーム、イオンもしくは中性子ビーム、またはX線だけでなく、スペクトルの可視、紫外、または赤外領域の光としても定義される。化学線は、インコヒーレント光の形態であってもコヒーレント光の形態であってもよく、たとえば、レーザーからの光であってもよい。作用光源、ならびに暴露手順、回数、波長、および強度は、所望の重合度、フォトポリマーの屈折率、および当業者に公知の他の因子に依存して、広範に変化させてもよい。そのような従来の光重合プロセスおよびその操作パラメーターは、当技術分野で周知である。
【0038】
化学線源および放射線の波長は、広範に変化させることが可能であり、これまでに用いられてきた波長および光源はいずれも、使用することができる。一実施形態では、一般に加工前に受ける放射線への暴露(たとえば、室内灯への暴露)により重合性材料の早期重合が起こらないように、比較的短い波長(すなわち高エネルギー)の放射線を用いて光化学励起を行う。したがって、紫外光(波長300〜400nm)への暴露が便利である。深紫外光(波長190〜300nm)による暴露もまた有用である。便利な光源は、所望の加工波長を選択するための適切な光学フィルタを備えた高圧水銀キセノンアークランプである。短波長コヒーレント放射線もまた、本発明を実施するのに有用である。350nm近傍のいくつかの波長でUVモードで動作するアルゴンイオンレーザーが望ましい。波長257nm近傍の出力を有する周波数二逓倍アルゴンイオンレーザーもまた、極めて望ましい。あるいは、レーザーのように高強度の化学線源により開始される多光子過程を加工に利用することもできる。電子ビーム硬化を用いれば、光開始剤なしで上記のフッ素化モノマーを硬化させることが可能である。電子ビームまたはイオンビーム励起が利用可能である。暴露時間は、通常、数秒〜約10分間の範囲である。温度は、通常、約10℃〜約60℃の範囲であるが、室温がより好適である。さらに、ペルオキシドまたは他の熱開始剤を用いてこれらの材料を熱硬化させることも可能である。
【0039】
化学線の空間的プロフィルの制御、すなわち、化学線が光重合性材料の層に当たる場所の制御は、従来の方法により行うことが可能である。たとえば、従来法の1つでは、所望のコアパターンを備えたマスクを化学線源と光重合性組成物膜との間に配置する。マスクは、放射線が膜表面の所望の領域のみに当たるように透明領域と不透明領域とを有する。薄膜のマスク暴露は、当技術分野で周知であり、膜上にコアパターンを印刷するための接触、近接、および投影の技術を含みうる。空間的制御を行う他の従来法は、レーザービームまたは電子ビームのような指向性または集束性のビームを含む化学線の線源を使用することである。そのようなビームは、光重合性材料膜表面の小さい領域だけと交差する。所望のコアのパターンは、ビームを所定の空間で走査することにより、または交点が固定ビームに対して変化するように基板を移動させることにより、この小さい交点を膜表面上で移動させることにより達成される。ビーム源を用いるこれらのタイプの暴露は、直接書込み法として当技術分野で知られている。導波路コアの正確な断面形状およびコアの面に形成されるグレーデッドインデックスの領域の幅および度合は、直接書込み製造法およびマスク暴露製造法のいずれの場合にも、光源のコリメーション度により影響を受ける。所望の結果に依存して、コリメーション度を広範に変化させることが可能である。一般的には、導波路コア構造を規定するために比較的コリメーション度の大きい光源を使用することが好ましい。コリメーションを10度未満の角度の範囲内にすることが有用である。
【0040】
コア層の光重合性組成物を重合させてコア層のあらかじめ決められたパターンを形成した後、次に、パターンを現像することにより、非画像領域を除去し、あらかじめ決められたパターンを残存させる。任意の従来の現像方法を用いることができる。たとえば、非照射組成物の溶媒でフラッシングすることができる。そのような溶媒としては、アルコールやケトンのような極性溶媒が挙げられる。有用な溶媒は、アセトン、メタノール、プロパノール、テトラヒドロフラン、およびエチルアセテートであり、高フッ素化モノマーの場合、商品名「ガルデン(Galden)(登録商標)」としてオーシモント(Ausimont)により販売されているようなフルオロエーテル溶媒が好適である。
【0041】
下層を完全に硬化させる必要はなく、部分重合するだけでもよい。部分重合とは、いくつかのアクリレート基が重合後に存在することを意味する。つまり、すべてのアクリレートが飽和炭化水素に変換されるわけではない。これは、アクリレート基の数の0%超、通常、約10%超、最も好適にはアクリレート基の約25%超が、未反応のまま残存することを意味する。未反応基の数の上限は、モノマーのゲル化点に依存し、そしてゲル化点は官能価(モノマー1個あたりのアクリレート基の数)に依存する。官能価が整数fに等しいとき、未反応基の上限は、ゲル化を引き起こすのに十分であり、近似的に関係式(1−1/f)×100%により与えられる。例を挙げると、テトラアクリレートモノマーの場合、残存する未反応基の数は75%未満であり、ジアクリレートモノマーの場合、残存する未反応基の数は50%未満である。次に続く層を適用する前に層を部分重合したとき、層はその界面で混合可能になる。この混合により、層の密着が改良され、場合により、これを用いて界面における屈折率分布を制御することができる。本発明の他の実施形態では、導波路は、ゲルマニウムドープガラス組成物のようなドープガラス組成物を含みうる。
【0042】
次に、導波路コアに回折格子を付与する。位相マスクを介して導波路コアをレーザー照射ビームに暴露する。位相マスクは、当技術分野で周知である。レーザーのタイプは、当技術分野で周知であり、当業者であればその強度を容易に決定することができる。好適なレーザーの例としては、UVモードで動作するアルゴンイオンレーザー、周波数二逓倍アルゴンイオンレーザー、および周波数三逓倍YAGレーザーが挙げられる。図1は、多層導波路4を備える基板2を示している。好適な位相マスク6を導波路4の長手軸上かつそれに沿って配置する。次に、導波路の長手軸に対して角度αで走査されるレーザー照射ビーム8に位相マスク6を介して導波路4を暴露する。角度αは、導波路に屈折率の変化を引き起こしかつ導波路に位相マスクパターンに対応するアポダイズブラッグ格子を付与するのに十分な条件下で長手軸に対して0°超かつ90°未満の範囲をとりうる。通常、角度αは、約1°〜約45°、より普通には約3°〜約15°の範囲である。図1に示されるように、レーザービームは、より強度の大きい中央領域10および徐々に強度低下する領域12を有するなだらかに変化するグレーデッド強度プロフィル(たとえば、ガウス型強度プロフィル)を有する。導波路上にオーバークラッド組成物を適用する工程は、コアに格子を付与する前または付与した後に行うことが可能である。通常、すべての層(すなわち、コア、オーバークラッド、アンダークラッド、およびバッファー)に格子が付与されるように、オーバークラッドを適用してから格子を付与する。
【0043】
すべての層を完全硬化させる最終硬化線量と同じように、格子を付与する線量(表面の単位矩形あたりの全放射エネルギー)は、典型的には、前の製造工程時に各層を部分硬化させるのに利用した線量の約10倍〜約500倍である。最も好適には、最終硬化線量は、この中間線量の約100倍である。このようにして、初期製造工程時に層をそれらの界面で混合すれば、共有結合による層間の良好な密着が保証される。最終的には、所望の構造が最終硬化工程で所定の位置に固定されるので、さらなる構造変化は起こらないであろう。
【0044】
提示したリソグラフィー法を用いるプレーナー導波路の作製のほかに、反応性イオンエッチング、マイクロレプリカ作製、直接レーザー書込み、またはレーザーアブレーションにより、導波路コアを作製することも可能であろう。
【0045】
材料の可撓性により、所望の機械的ロバスト性を備えたデバイスの製造が可能になる。デバイスが極高温または極低温に暴露されたときでさえも、亀裂が回避される。材料の良好な密着性のおかげで、高温や高湿のようないくつかの過酷な環境でさえも離層を起こすことなくさまざまな基板上にロバストなデバイスを作製することができる。デバイス製造技術と半導体産業手順との適合性により、ハイブリッド光電子回路の開発が可能になる。
【0046】
本発明の導波路は、いくつかの便利な断面形状のいずれを有してもよい。たとえば、上面および側面を、円形、多角形、正方形、長方形、台形、さらには放物線またはガウス曲線のような丸形にし、バッファーに接触する底面をフラットにすることができる。以下の実施例を用いて本発明について具体的に説明するが、これらの実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0047】
(実施例1)
シリコンウェーハを清浄化し、次に、アクリレート配合物に対する密着性を付与するためにシラン処理する。75:25重量パーセントペルフルオロポリエーテルジアクリレート(L−9367)/フッ素化テトラアクリレート(F60TA)を光開始剤とブレンドして含むバッファー材料の層を処理されたウェーハにスピン塗布する。次に、化学線に全面暴露することによりバッファー層を部分硬化させる。次に、92:8重量パーセントフッ素化テトラアクリレート(F60TA)/フルオロアルキルアクリレート(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロヘキサン−1,6−ジイルジアクリレート)(8個のフッ素原子を有する)を光開始剤とブレンドして含むコア材料の層をバッファー層にスピン塗布する。この材料は、バッファー層よりも高い屈折率を有するように選択した。コア層の厚さは、導波路の所望の高さに依存し、典型的には、単一モードガイドの場合、5〜9ミクロンの範囲である。次に、マスクを介してコア材料をUV光に暴露する。コアの所望の幅および周囲のクラッドの所望の密着度が達成されるように、コア暴露線量を調整する。次に、溶媒を用いて非暴露材料を現像除去する。次に、フッ素化テトラアクリレートを光開始剤とブレンドして含むオーバークラッド材料の層をコアにスピン塗布する。次に、オーバークラッドをUV光に暴露して部分硬化させる。次に、位相マスクを導波路上に配置する。次に、おおよそのガウス型強度分布を有するレーザービームに位相マスクを介して導波路を暴露する。導波路および位相マスクを固定状態に保持し、導波路の長手軸に対して10°の角度で位相マスクを介して一定の速度で導波路上でビームを掃引する。次に、すべて層を最終線量で硬化させる。最終線量は全層に進入し、下側層の硬化だけでなくトップ層の硬化をも終了させる。その際、アポダイズ格子が導波路に付与される。
【0048】
(実施例2)
25重量パーセント(wt%)のフッ素化テトラアクリレートF60TA、75wt%のフッ素化ジアクリレートL−9367を含む混合物を2wt%のフッ素化光開始剤とブレンドして均一溶液を形成する。次に、この溶液をシリコン基板上にスピン塗布し、約15mW/cm2の放射照度で高圧水銀キセノンランプ下で硬化させ、厚さ10μmのバッファーを形成した。バッファーは、1.313の屈折率を有する。92wt%のフッ素化テトラアクリレートF60TA、7wt%のフッ素化ジアクリレート「C6DIACRY」を含むコア混合物を1wt%の光開始剤ダロキュア(Darocure)(登録商標)1173とブレンドして均一溶液を形成する。次に、コア溶液をバッファー層上に塗布した。フォトマスクを介してコア層を水銀キセノンランプに暴露し、現像し、1.336の屈折率を有する厚さ6μmのコアを形成した。
【0049】
99wt%のフッ素化テトラアクリレートF60TAおよび1wt%の光開始剤ダロキュア(Darocure)(登録商標)1173を含むオーバークラッド組成物をブレンドして均一溶液を形成した。次に、この溶液はコア上にスピン塗布し、水銀ランプ下で硬化させ、1.329の屈折率を有する厚さ12μmのオーバークラッドを形成した。屈折率はすべて1550nmにおける値が与えられている。次に、位相マスクを導波路上に配置する。次に、おおよそのガウス型強度分布を有するレーザービームに位相マスクを介して導波路を暴露する。導波路および位相マスクを導波路の長手軸に沿って平行移動させ、レーザービームを固定状態に保持する。レーザービームは、導波路の長手軸に対して10°の角度で位相マスクを介して導波路上を移動する。次に、すべて層を最終線量で硬化させる。最終線量は全層に進入し、下側層の硬化だけでなくトップ層の硬化をも終了させる。その際、アポダイズ格子が導波路に付与される。
【0050】
好適な実施形態を参照しながら本発明について特定的に提示および説明を行ってきたが、当業者であれば、本発明の精神および範囲から逸脱することなく種々の変更および修正を行いうることは容易に理解されよう。特許請求の範囲は、開示された実施形態、以上に論じたその代替形態、およびそれらのすべての等価形態を包含すると解釈されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】ある角度でプレーナー導波路および位相マスクを交差するレーザービーム配光を示す概略図である。
Claims (20)
- 感光性プレーナー線形導波路中にアポダイズブラッグ格子を形成する方法であって、
長手軸を規定する感光性プレーナー線形導波路を基板の表面上に提供する工程と、
前記導波路とレーザービームとの間にパターン化位相マスクを配置する工程と、
前記位相マスクを介して前記導波路を前記レーザービームに暴露する工程であって、前記レーザービームが前記基板および前記位相マスクを基準として実質的に一定の速度で移動するか、または前記基板および前記位相マスクが前記レーザービームを基準として実質的に一定の速度で移動するかしており、前記ビームはなだらかに変化する強度プロフィルを有し、前記暴露は前記導波路に対して屈折率の変化を引き起こしかつ前記導波路中に前記位相マスクのパターンに対応するアポダイズブラッグ格子を付与するのに十分な条件下で前記長手軸に対して0°超かつ90°未満の角度で行われる、工程と、
を含むことを特徴とする、方法。 - 前記角度が約1°〜約45°の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記角度が約3°〜約15°の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記導波路がドープガラス組成物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記導波路がゲルマニウムドープガラス組成物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記導波路が光重合性組成物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記レーザービームが固定状態に保持され、前記基板および前記位相マスクが前記レーザービームを基準として移動することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記基板および前記位相マスクが固定状態に保持され、前記レーザービームが前記基板および前記位相マスクを基準として移動することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記基板の表面が、前記導波路の屈折率よりも低い屈折率を有するアンダークラッド組成物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記導波路がコア上にオーバークラッド組成物を含む、請求項1に記載の方法であって、暴露前または後のいずれかに前記オーバークラッド組成物を前記コア上に適用する工程をさらに含み、前記オーバークラッド組成物が前記コアの屈折率よりも低い屈折率を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記レーザービームがガウス型強度プロフィルを有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- アポダイズブラッグ格子を有するプレーナー線形導波路を形成する方法であって、
基板の表面にアンダークラッド組成物を適用する工程と、
長手軸を規定する感光性プレーナー線形導波路を前記アンダークラッド上に形成する工程と、
前記導波路とレーザービームとの間にパターン化位相マスクを配置する工程と、
前記位相マスクを介して前記導波路を前記レーザービームに暴露する工程であって、前記レーザービームは前記基板および前記位相マスクを基準として実質的に一定の速度で移動するか、または前記基板および前記位相マスクは前記レーザービームを基準として実質的に一定の速度で移動するかしており、前記ビームはなだらかに変化する強度プロフィルを有し、前記暴露は、前記導波路に対して屈折率の変化を引き起こしかつ前記導波路中に前記位相マスクのパターンに対応するアポダイズブラッグ格子を付与するのに十分な条件下で前記長手軸に対して0°超かつ90°未満の角度で行われる、工程と、
暴露の前または後のいずれかでオーバークラッド組成物を前記導波路上に適用する工程であって、前記オーバークラッド組成物および前記アンダークラッド組成物は前記導波路の屈折率よりも低い屈折率を有する、工程と、
を含むことを特徴とする、方法。 - 前記角度が約1°〜約45°の範囲であることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
- 前記角度が約3°〜約15°の範囲であることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
- 前記導波路がドープガラス組成物を含むことを特徴とする、請求項12に記載の方法。
- 前記導波路がゲルマニウムドープガラス組成物を含むことを特徴とする、請求項12に記載の方法。
- 前記導波路が光重合性組成物を含むことを特徴とする、請求項12に記載の方法。
- 前記レーザービームが固定状態に保持され、前記基板および前記位相マスクが前記レーザービームを基準として移動することを特徴とする、請求項12に記載の方法。
- 前記基板および前記位相マスクが固定状態に保持され、前記レーザービームが前記基板および前記位相マスクを基準として移動することを特徴とする、請求項12に記載の方法。
- 前記レーザービームがガウス型強度プロフィルを有することを特徴とする、請求項12に記載の方法。
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