JP2005503227A - 乳房の腫瘍の冷凍外科治療のための装置および方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、乳房の腫瘍を治療するために冷凍外科を利用するシステム、装置および方法に関する。詳しくは、本発明は、少なくとも1つのアクセスポートを有する導入器を,腫瘍の位置であると知られている所定の部位に向けて乳房内に挿入し、アクセスポートを通して生検ニードルを操作してこの所定部位で組織の生険を行い、そしてアクセスポートを通してクライオプローブを操作して体組織をクライオ切除温度まで冷却し、これにより腫瘍を切除または縮小化することによって、乳房腫瘍を治療することに関する。本発明はさらに、従来の切除手術に対する術前準備として大きな悪性腫瘍を縮小するためにクライオ切除を使用することに関する。
Description
【0001】
発明の分野および背景
本発明は、乳房の腫瘍を治療するために冷凍外科を利用するシステム、装置および方法に関する。詳しくは、本発明は、少なくとも1つのアクセスポートを有する導入器を,腫瘍の位置であると知られている所定の部位に向けて乳房内に挿入し、アクセスポートを通して生検ニードルを操作してこの所定部位で組織の生険を行い、そしてアクセスポートを通してクライオプローブを操作して体組織をクライオ切除温度まで冷却し、これにより腫瘍を切除または縮小化することによって、乳房腫瘍を治療することに関する。本発明はさらに、従来の切除手術に対する術前準備として大きな悪性腫瘍を縮小するためにクライオ切除を使用することに関する。
【0002】
乳癌は世界的に女性に発生する最も一般的なタイプの悪性腫瘍である。
【0003】
近年の医療の進歩にもかかわらず、乳癌に対する標準的な治療上の対応にはまだ望まれる点が多く残されている。物理的には、標準的な療法は、典型的には、痛みがあり消耗性であり、その上、多くの場合切除を伴う。心理的には、治療の結果として外観を損なうことおよび女らしさを失うことの恐れが、すべての種類の癌診断および癌治療に関連する心理的な負担をさらに増加させる。
【0004】
従って、仮に良性と診断された乳房腫瘍の臨床治療を迅速化、短縮化および簡略化し、また悪性であると考えられる腫瘍の術前治療を迅速化、短縮化および簡略化する、良性および悪性乳房腫瘍に対する治療アプローチが必要であることは広く認められており、またこれを有することは非常に有利となり得る。
【0005】
乳房の良性腫瘍(例えば線維腺腫)およびいくつかの小さな悪性腫瘍の場合、療法は、病的な組織物質を切除することである。大きな悪性腫瘍の場合は、腫瘍の縮小化が、多ステップ治療プロセスにおける重要な予備ステップとなり得る。
【0006】
良性腫瘍に関しては、古典的な切除療法、すなわち単純に傷ついた物質を切除することによって腫瘍を除去することは、最適な治療形態ではないことが多い。古典的な切除手術の準備、プロセスおよび術後は、多くの女性に多大な不安および心理的ストレスをもたらす。この療法は患者を怖がらせ、また回復は痛みを伴う。さらに、外科的切除は、傷跡またはその他の小さなまたは大きな外観の変形を生じさせることが多い。結果として乳房の変形が生じ得る。その上、一般的な社会的観点から見れば、良性の乳房腫瘍に対する治療としての古典的な切除手術は、一般に入院を必要とする比較的費用の掛かるプロセスである。
【0007】
従って、良性乳房腫瘍および小さな悪性腫瘍の治療を行う装置および方法であって、侵襲性が最小限で、外科的切除より外傷が少なく、古典的な切除療法に比べると優れた美容上の結果を与え、また外来患者の処置として行うことができる装置および方法が必要であることは広く認められており、またこれを有することは非常に有利となり得る。
【0008】
当然ながらすべての乳房腫瘍が良性であるわけではない。多くの乳房腫瘍は悪性であり、早期検出の努力にもかかわらず、多くの悪性腫瘍は進行期になってから診断される。
【0009】
早期の腫瘍は進行期の腫瘍より予後が良好であり、治療がより簡単である。進行期の腫瘍は、典型的にはサイズが大きく、またリンパ節の巻き込み、および/またはこれへの転移が生じることが多く、治療が成功することはかなり難しい。進行期の腫瘍は、より集中的で複雑な療法が必要であり、典型的には古典的な切除手術を必要とする。
【0010】
しかし、切除を必要とする進行期の腫瘍の場合でも、腫瘍の術前縮小化を用いて、切除手術に先立って腫瘍の容積を縮小させると有利な場合がある。
【0011】
腫瘍の術前縮小化には多くの利点がある。術前縮小化は、一般には、縮小した腫瘍の手術をより容易にすることによって後に続く手術を容易にする。術前縮小化を行っていない多くの進行期の腫瘍は、安全且つ成功裏に除去を確実に行うためには乳房切除術を必要とするが、術前縮小化を行った後では、このような腫瘍は多くの場合、腫瘍塊除去術および乳房扇状切除術などの乳房温存手法を用いて、無病の外科的マージンを含む完全な腫瘍切除によって、安全且つ成功裏に切除され得る。
【0012】
数多くの大きな実験の結果に基づく現時点で容認されている専門家の意見では、一方の乳房切除術、および他方の腫瘍塊除去術とその後の放射線療法は、多くの場合、結果的に成功となるチャンスが等しいとされている。腫瘍の術前縮小化は、腫瘍塊除去術の実用性を高めるように働き得る。一般に、乳房腫瘍の術前縮小化により乳房温存手術を行って成功する可能性が高まり、従って、美容上の結果が向上し、患者は身体完全性の感覚を保持することができる。
【0013】
さらに、術前療法により、相当な進行期であるため手術不能とされる腫瘍をもつ女性にとって、手術が実行可能な選択肢の1つとなり得る。
【0014】
現時点では、術前腫瘍縮小化のために利用可能な最も一般的に実施される方法は、化学療法および放射線療法である。
【0015】
術前化学療法(ネオアジュバント化学療法)には、その後の腫瘍病理学上の正確な評価ができないという深刻な医療上の欠点がある。術前化学療法によって術前腫瘍縮小化を受けた患者から採取される生検標本は、術前化学療法によってリンパ節の見掛けの臨床状態が変化する場合があるため、腫瘍状態の確かな臨床状況を提示する場合に信頼することができない。リンパ節を病変なしとして評価すると、術前化学療法がこの病変なしの評価の原因となっているかまたはこれに貢献している場合、手術された腫瘍の状態を過小評価することになるかもしれない。このようにして得られた間違った臨床状況の結果、実際に必要とされるより少ないサイクルの化学療法、または不適切な薬剤の選択など、患者に対して不適切で不十分な術後治療が処方されることにもなり得る。
【0016】
当然ながら、自分の患者が術前化学療法を受けたことを知っている、よく情報を得ている外科医であれば、術前化学療法に続いて行われる組織生検に関連する病理レポートに付きまとう上述の不明瞭な点は考慮に入れると思われる。このような外科医は、患者のリンパ節についての見掛けの「クリーン」な病理レポートを過度に信頼することは避けると思われる。従って、術後治療を危険なほどに過小に処方することは避けることができる。しかし、多くの場合、病理レポートによって示されるこの健康証明書は、実際において、リンパ節の真に非病的状態を反映したものであり得るため、このような過小な処方は、危険であり消耗性である治療を控えめに過剰処方することによってのみ避けることができる。つまり、手術前に乳房腫瘍を縮小するために術前化学療法を使用すると、少なくとも、その後の病理レポートに危険な不明瞭が生じ、そして最悪の場合、患者の臨床状態に対して重大な生命を脅かすような誤解を与える可能性が生じる。
【0017】
従って、乳房の悪性腫瘍の術前治療を行う装置および方法であって、この治療によって腫瘍の術前縮小化が得られるが、リンパ節の状態に影響を与えず、従って症状を隠しこれにより誤診断および不十分な治療の可能性を招く危険を与えない、装置および方法が必要であることは広く認められており、またこれを有することは非常に望ましいこととなり得る。
【0018】
術前化学療法および他の古典的な術前縮小化療法に関連する他の問題としては、これらは一般に毒性であること、およびこれらの毒性は局所的ではなくむしろ全身性であることがある。古典的な術前治療の全身性毒性は極めて不快で消耗性であり、患者の間に大きな苦痛をもたらす。
【0019】
従って、乳房の悪性腫瘍の術前治療を行う装置および方法であって、この治療によって腫瘍の術前縮小化が得られるが、全身性毒性は与えない装置および方法が必要であることは広く認められており、またこれを有することは非常に望ましいこととなり得る。
【0020】
放射線療法およびホルモン療法のような様々な種類の生物学的治療などの腫瘍縮小化を行う他の古典的な方法もまた重大な欠点を与える。特に、このような治療は典型的には患者が病院または診療所に何度も通う必要があり、このように通うことは、費用が掛かり、疲れさせ、また時間を浪費するだけでなく、平均的な患者にとっては不安を高め、かなりのストレスを引き起こすというよく知られた影響をもつ。
【0021】
従って、従来の放射線および生物学的治療より費用が少なく、また患者にとって必要な入院日数および通院回数が少なくて済む、乳房腫瘍を縮小する治療アプローチが必要であることは広く認められており、またこれを有することは非常に望ましいこととなり得る。
【0022】
病的組織を極低温切除することが最近、身体器官内の病的組織を破壊するために様々な状況で使用されている。組織を極冷却することでこれらの組織の細胞構造を無秩序にして細胞機能を破壊する。このように極冷却治療された組織は、それらの機能(細胞)構造がもはや維持されなくなると、クライオ切除処置後数日および数週間で次第に身体に吸収される。
【0023】
しかし、単純なクライオ切除は、病理学的検査のための組織の生検には適合せず、またこのための好都合な機会を提供することもない。しかし、腫瘍組織の生検をおこなうこと、腫瘍が良性であるとの診断を確認すること、および/または悪性成長のタイプおよび特徴についての診断情報を確かめることは、周知の必要事項であり一般に容認された医療慣行である。古典的な切除手術は、上記に示した様々な欠点にもかかわらず、腫瘍から組織を採取するための明白で簡単な機会を与え、その標本を診断の確証または診断データの提供のために使用し得るという利点がある。古典的な切除手術の間に、外科医は容易に組織標本を採取して、これを即座に検査するかまたは後の病理学実験室での試験にまわすことができる。しかし、腫瘍のクライオ切除を行う現在の方法では、このような機会は提供されない。
【0024】
複数の独立した生検およびクライオ切除の介入を行うことは理想的な療法ではない。例えば、組織の生検を行う第1の介入の後に、腫瘍のクライオ切除を行う第2の介入が続く一連の手順は、次の2つの欠点を与える。
【0025】
第1の欠点は、複数の処置を行うことによって、一方の生検部位と他方のクライオ切除部位との間の物理的な関係に関して不明瞭が生じる。最良の場合でも、生検部位とその後独立して実施されるクライオ切除の部位との間の空間的な関係はおおよそで知られているだけであり、エラーや誤解を生じやすい。このような2つの処置が別々に独立して行われる場合は、また特にこれらが異なる日に異なる執刀医によって行われる場合は、結果として生じる不明瞭さによって、生検標本に基づいた病理レポートの、実際にクライオ切除された特定の組織との関連性に対して重大な疑いが生じ得る。
【0026】
複数の介入を行うことについての第2の欠点は、美容的なものである。1回ではなく2回の挿入は、特に皮膚に傷跡を残す恐れのある患者では、その処置によってなされる美容上の損傷を倍または倍以上にする。
【0027】
従って、良性腫瘍の治療および悪性腫瘍の術前治療を行う装置および方法であって、クライオ切除によって腫瘍の縮小化を提供し、また組織標本を病理学的実験および診断の確証に適した形態で患部領域から採取するのを可能および容易にする装置および方法が必要であることは広く認められており、またこれを有することは非常に望ましいこととなり得る。さらに、このような装置および方法が、乳房に一度の切開しか必要とせず、また生検部位とクライオ切除部位との相対位置について正確で明瞭な情報を提供することが非常に望ましい。
【0028】
縮小化はまた、他の様々な治療状況の下で実施され、脂肪腫、または顔、腿、臀部および腹などの容積を減らすことが望まれる正常な組織に適用される。
現在では、乳房縮小および脂肪縮小は、従来の手術によるか、または過剰な脂肪組織を皮膚になされた切開を通して吸引する脂肪吸引によって行われる。しかし、切開手術は傷跡を残す危険がある。また脂肪吸引は、特に、吸引された組織の変形を制御できないこと、血腫形成ならびにその後の繊維形成および変形の危険、さらに脂肪塞栓症の危険といった欠点をもつ。
【0029】
従って、脂肪吸引や切開手術に関連する危険のない、脂肪組織および他の組織の縮小化を行う侵襲性が最小限の手法を提供する装置および方法が必要であることは広く認められており、またこれを有することは非常に有利となり得る。
【0030】
発明の要約
本発明の1つの局面によれば、身体器官の腫瘍を治療する生検可能クライオ切除装置であって、a)導入器であって、前記導入器を前記器官内に貫入可能にする形状とされ、これにより前記導入器を前記器官内に設置可能にするエッジを持つ導入器と、b)生検ツールが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記生検ツールが前記組織の生検標本化を行うことを可能にする生検アクセスポートと、c)クライオプローブが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記クライオプローブが前記組織の少なくとも一部をクライオ切除することを可能にするクライオプローブアクセスポートとを備えた、生検可能クライオ切除装置が提供される。
【0031】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記導入器は、前記導入器の乳房への貫入を可能および容易にし、また前記導入器の乳房内での設置を可能および容易にするような形状とされる。
【0032】
前記好適な実施形態のさらに別の特徴によれば、前記装置はさらに、複数の生検アクセスポートおよび複数のクライオプローブアクセスポートを備え、また好ましくは、前記生検アクセスポートと連通する生検アクセスチャネルを備え、前記生検アクセスチャネルは、前記生検ツールが前記生検アクセスポートを通って展開するとき前記生検ツールの展開の方向を制御するような形状および方位である。前記装置はまた好ましくは、前記クライオプローブアクセスポートと連通するクライオプローブアクセスチャネルを備え、前記クライオプローブアクセスチャネルは、前記クライオプローブが前記クライオプローブアクセスポートを通って展開するとき前記クライオプローブの展開の方向を制御するような形状および方位である。
【0033】
前記好適な実施形態のさらに別の特徴によれば、前記生検アクセスポートおよび前記クライオプローブアクセスポートは共通のアクセスポートであり、生検ツールが前記導入器を通って前記器官の組織へと入ることを可能にし、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記生検ツールは前記組織の生検標本化を行うことができるようにされ、またさらに、クライオプローブが前記導入器を通って前記器官の組織へと入ることを可能にし、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記クライオプローブは前記組織の少なくとも一部をクライオ切除することができるようにされる。
【0034】
前記好適な実施形態のさらに別の特徴によれば、前記装置はさらに前記クライオプローブまたは複数の前記クライオプローブ、および前記生検ツールまたは複数の前記生検ツールを備え、前記生検ツールは生検ニードルであればよい。
【0035】
前記好適な実施形態のさらに別の特徴によれば、前記クライオプローブは、ジュール−トムソンオリフィスを備え、ジュール−トムソン冷却によって冷却するようにされ、さらにジュール−トムソン加熱によって加熱するようにされ、またさらに、熱センサと、冷却ガスを前記ジュール−トムソンオリフィスに送達する前に前記冷却ガスを予冷する熱交換配置とを備えている。
【0036】
前記好適な実施形態のさらに別の特徴によれば、前記クライオプローブは、前記クライオプローブが展開姿勢にあるときはストレス誘導マルテンサイト挙動を示し、また前記クライオプローブが前記導入器より外側への展開前に前記導入器内に位置しているときは非ストレス誘導マルテンサイト状態を示す、形状記憶合金材料を備える。前記形状記憶合金材料はニッケルチタンの合金であればよい。
【0037】
前記好適な実施形態のさらに別の特徴によれば、前記生検ツールは、前記生検ツールが展開姿勢にあるときはストレス誘導マルテンサイト挙動を示し、また前記生検ツールが前記導入器より外側への展開前に前記導入器内に位置しているときは非ストレス誘導マルテンサイト状態を示す、形状記憶合金材料を備える。前記形状記憶合金材料はニッケルチタンの合金であればよい。
【0038】
前記好適な実施形態のさらに別の特徴によれば、前記導入器は、展開したクライオプローブに冷却ガスを供給する前に前記冷却ガスを冷却するようにされたジュール−トムソン冷却器と、展開したクライオプローブに冷却ガスを供給する前に前記冷却ガスを冷却するようにされた熱交換配置と、熱センサとを備えている。
【0039】
本発明の別の局面によれば、身体器官の腫瘍を治療する装置であって、a)導入器であって、前記導入器を前記器官内に貫入可能にする形状とされたエッジを持つ導入器と、b)アクセスポートであって、i)前記器官の組織の生検標本化を行うようにされた生検ツールと、ii)前記器官の組織をクライオ切除するようにされたクライオプローブとが交互に前記アクセスポートを通過するのを可能にするアクセスポートとを備えた装置が提供される。
【0040】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記導入器は、前記導入器の乳房への貫入を可能および容易にし、また前記導入器の乳房内での設置を可能および容易にするような形状とされる。
【0041】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記装置はさらに、前記アクセスポートと連通するアクセスチャネルを備え、前記アクセスチャネルは、前記生検ツールが前記アクセスポートを通って展開するとき前記生検の展開の方向を制御するような、また前記クライオプローブが前記アクセスポートを通って展開するとき前記クライオプローブの展開の方向を制御するような形状および方位とされる。
【0042】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記装置はさらに、生検ツールとクライオプローブとを備える。好ましくは、前記生検ツールは生検ニードルである。
【0043】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記クライオプローブはジュール−トムソンオリフィスを備え、前記ジュール−トムソンオリフィスを通る加圧冷却ガスの通過によって冷却するようにされる。
【0044】
本発明のさらに別の局面によれば、器官の腫瘍を治療するシステムであって、a)器官の組織をクライオ切除するようにされたクライオプローブと、b)器官の組織の生検標本化を行うようにされた生検ツールと、c)生検可能クライオ切除装置であって、i)導入器であって、前記導入器を前記器官内に貫入可能にし、これにより前記導入器を前記器官内に設置可能にする形状とされたエッジを持つ導入器と、ii)生検ツールが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記生検ツールが前記組織の生検標本化を行うことを可能にする生検アクセスポートと、iii)クライオプローブが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記クライオプローブが前記器官の組織をクライオ切除することを可能にするクライオプローブアクセスポートと、d)加圧冷却ガスを前記クライオプローブに供給するようにされたガス供給モジュールと、e)前記ガス供給モジュールから前記クライオプローブへのガス流を制御するようにされた制御モジュールと、を備えたシステムが提供される。
【0045】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記導入器は、前記導入器の乳房への貫入を可能および容易にし、また前記導入器の乳房内での設置を可能および容易にするような形状とされる。
【0046】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記クライオプローブは熱センサを備え、前記制御モジュールは前記クライオプローブの前記熱センサからのデータを受け取るようにされる。
【0047】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記導入器は熱センサを備え、前記制御モジュールは前記導入器の前記熱センサからのデータを受け取るようにされる。
【0048】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記命令モジュールは、ユーザの命令および前記クライオプローブの前記熱センサから受け取った温度データに対応するようにされたアルゴリズム制御機能に基づいて命令をガス供給モジュールに発するようにされる。
【0049】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記命令モジュールは、ユーザの命令および前記導入器の前記熱センサから受け取った温度データに対応するようにされたアルゴリズム制御機能に基づいて命令をガス供給モジュールに発するようにされる。
【0050】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記生検可能クライオ切除装置は複数の生検アクセスポートを備える。
【0051】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記生検可能クライオ切除装置は複数のクライオプローブアクセスポートを備える。
【0052】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記生検可能クライオ切除装置はさらに、前記生検アクセスポートと連通する生検アクセスチャネルを備え、前記生検アクセスチャネルは、前記生検ツールが前記生検アクセスポートを通って展開するとき前記生検ツールの展開の方向を制御するような形状および方位である。
【0053】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記生検可能クライオ切除装置はさらに、前記クライオプローブアクセスポートと連通するクライオプローブアクセスチャネルを備え、前記クライオプローブアクセスチャネルは、前記クライオプローブが前記クライオプローブアクセスポートを通って展開するとき前記クライオプローブの展開の方向を制御するような形状および方位である。
【0054】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記生検アクセスポートおよび前記クライオプローブアクセスポートは共通のアクセスポートであり、前記生検ツールが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記生検ツールが前記組織の生検標本化を行うことを可能にし、またさらに、クライオプローブが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記クライオプローブが前記組織の少なくとも一部をクライオ切除することを可能にする。
【0055】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記システムはさらに複数の前記クライオプローブおよび複数の前記生検ツールを備える。好ましくは、前記生検ツールは生検ニードルである。
【0056】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記クライオプローブはジュール−トムソンオリフィスを備え、ジュール−トムソン冷却によって冷却するようにされる。
【0057】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記クライオプローブはさらにジュール−トムソン加熱によって加熱するようにされる。
【0058】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記クライオプローブはさらに熱センサを備える。
【0059】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記クライオプローブはさらに、冷却ガスを前記ジュール−トムソンオリフィスに送達する前に前記冷却ガスを予冷する熱交換配置を備える。
【0060】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記クライオプローブは形状記憶合金材料を備える。
【0061】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記形状記憶合金材料は、前記クライオプローブが展開姿勢にあるときはストレス誘導マルテンサイト挙動を示す。
【0062】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記形状記憶合金材料は、前記クライオプローブが前記導入器より外側への展開前に前記導入器内に位置しているときは非ストレス誘導マルテンサイト状態にある。
【0063】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記形状記憶合金材料はニッケルチタンの合金である。
【0064】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記生検ツールは形状記憶合金材料を備える。
【0065】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記形状記憶合金材料は、前記生検ツールが展開姿勢にあるときはストレス誘導マルテンサイト挙動を示す。
【0066】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記形状記憶合金材料は、前記生検ツールが前記導入器より外側への展開前に前記導入器内に位置しているときは非ストレス誘導マルテンサイト状態にある。
【0067】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記形状記憶合金材料はニッケルチタンの合金である。
【0068】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記導入器は、展開したクライオプローブに冷却ガスを供給する前に前記冷却ガスを冷却するようにされたジュール−トムソン冷却器を備える。
【0069】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記導入器は、展開したクライオプローブに冷却ガスを供給する前に前記冷却ガスを冷却するようにされた熱交換配置を備える。
【0070】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記導入器はさらに熱センサを備える。
【0071】
本発明のさらに別の局面によれば、身体の所定の領域内の脂肪組織の容積を縮小する方法であって、a)前記脂肪組織にクライオプローブを導入することと、b)前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記脂肪組織の一部を切除することとを包含し、これによって前記所定の領域内の脂肪組織の容積を縮小する、方法が提供される。この方法は、さらに、前記プロトタイプをクライオ切除温度まで冷却するためにジュール−トムソン冷却を利用することを包含する。
【0072】
本発明のさらに別の局面によれば、器官の良性腫瘍を治療する方法であって、a)前記器官内の前記腫瘍の近辺に生検可能クライオ切除装置を設置することであって、前記生検可能クライオ切除装置は、i)導入器であって、前記導入器を前記器官内に貫入可能にし、これにより前記導入器を前記器官内に設置可能にする形状とされたエッジを持つ導入器と、ii)生検ツールが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記生検ツールが前記組織の生検標本化を行うことを可能にする生検アクセスポートと、iii)クライオプローブが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記クライオプローブが前記器官の組織をクライオ切除することを可能にするクライオプローブアクセスポートとを備えていることと、b)生検ツールを前記生検アクセスポートを通って前記器官の組織内の前記腫瘍の近辺に導入し、そして前記生検ツールを利用して組織標本を抽出することと、c)クライオプローブを前記クライオプローブアクセスポートを通って前記器官の前記組織内の前記腫瘍の近辺に導入し、そして前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記クライオプローブの近辺の組織をクライオ切除することとを包含し、これにより前記腫瘍の少なくとも一部をクライオ切除する、方法が提供される。
【0073】
本発明のさらに別の局面によれば、乳房の腫瘍を治療する方法であって、a)前記乳房内の前記腫瘍の近辺に生検可能クライオ切除装置を設置することであって、前記生検可能クライオ切除装置は、i)導入器であって、前記導入器を前記乳房内に貫入可能にし、これにより前記導入器を前記乳房内に設置可能する形状とされたエッジを持つ導入器と、ii)生検ツールが前記導入器を通って前記乳房の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記乳房内に設置されると、前記生検ツールが前記組織の生検標本化を行うことを可能にする生検アクセスポートと、iii)クライオプローブが前記導入器を通って前記乳房の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記乳房内に設置されると、前記クライオプローブが前記組織の少なくとも一部をクライオ切除することを可能にするクライオプローブアクセスポートとを備えていることと、b)生検ツールを前記生検アクセスポートを通って前記乳房の組織内に導入し、そして前記生検ツールを利用して組織標本を抽出することと、c)クライオプローブを前記クライオプローブアクセスポートを通って前記乳房の前記組織内に導入し、そして前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記クライオプローブの近辺の組織をクライオ切除することとを包含し、これにより前記腫瘍の少なくとも一部をクライオ切除する、方法が提供される。
【0074】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記器官は乳房であり、前記導入器は、前記導入器の乳房への貫入を可能および容易にし、また前記導入器の乳房内での設置を可能および容易にするような形状とされる。
【0075】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記方法はさらに、前記組織標本の病理学的検査を行うことを包含する。
【0076】
本発明のさらに別の局面によれば、腫瘍の容積を縮小する方法であって、a)組織をクライオ切除温度まで冷却するようにされたクライオプローブを腫瘍の内部容積内に導入することと、b)前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記クライオプローブの近辺の組織をクライオ切除することとを包含し、これにより前記腫瘍の容積を縮小する、方法が提供される。
【0077】
本発明のさらに別の局面によれば、乳房の腫瘍の容積を縮小する方法であって、a)組織をクライオ切除温度まで冷却するようにされたクライオプローブを腫瘍の内部容積内に導入することと、b)前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記クライオプローブの近辺の組織をクライオ切除することとを包含し、これにより前記腫瘍の容積を縮小する、方法が提供される。この方法は、好ましくはさらに、前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却するためにジュール−トムソン冷却を利用することを包含する。
【0078】
本発明のさらに別の局面によれば、乳房の腫瘍を治療する方法であって、a)組織をクライオ切除温度まで冷却するようにされたクライオプローブを腫瘍の内部容積内に導入することと、b)前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記クライオプローブの近辺の組織をクライオ切除し、これにより腫瘍組織の細胞構造を破壊して前記腫瘍組織の無秩序な物質の残骸を残すことと、c)腫瘍組織の前記無秩序な物質の残骸の一部が身体によって吸収され、これによって前記腫瘍の容積が縮小するまで待つことと、d)前記腫瘍の残りの部分を切除することとを包含する方法が提供される。
【0079】
本発明は、良性腫瘍および局所的に閉じ込められた小さな悪性腫瘍の臨床治療を迅速化、短縮化および簡略化し、また大きな悪性腫瘍の術前治療を迅速化、短縮化および簡略化する、良性および悪性乳房腫瘍の治療のための装置および方法を提供することによって、現在公知の構成の欠点を解決する。
【0080】
本発明はさらに、良性乳房腫瘍および局所的に閉じ込められた小さな悪性乳房腫瘍の治療を行う装置および方法であって、侵襲性が最小限で、外科的切除より外傷が少なく、古典的な切除療法に比べると優れた美容上の結果を与え、また外来患者の処置として行うことができる、装置および方法を提供することによって、現在公知の構成の欠点を解決する。
【0081】
本発明はさらに、乳房の悪性腫瘍の術前治療を行う装置および方法であって、その治療の結果、腫瘍の術前縮小化が得られるが、リンパ節の状態に影響は与えず、従って症状を隠しこれにより誤診断および不十分な治療の可能性を招く危険を与えない、装置および方法を提供することによって、現在公知の構成の欠点を解決する。
【0082】
本発明はさらに、乳房の悪性腫瘍の術前治療を行う装置および方法であって、その治療の結果、腫瘍の術前縮小化が得られるが、全身性毒性を与えることはない、装置および方法を提供することによって、現在公知の構成の欠点を解決する。
【0083】
本発明はさらに、従来の放射線療法、化学療法および生物学的治療の治療より費用が掛からず、これらの治療より必要とされる入院日数および通院回数が少ない、乳房腫瘍の縮小化を行う装置および方法を提供することによって、現在公知の構成の欠点を解決する。
【0084】
本発明はさらに、腫瘍の切除および/または大きな腫瘍の術前縮小化を行う装置および方法であって、病理学的検査および診断の検証に適した形態で患部領域から組織生検標本を抽出することも可能および容易にし、乳房に一度の切開しか必要とせず、また生検部位とクライオ切除部位との相対的な位置について正確で明瞭な情報を与える、装置および方法を提供することによって、現在公知の構成の欠点を解決する。
【0085】
本発明はさらに、脂肪吸引および切開手術に関連する危険を伴わずに脂肪組織および他の組織を縮小化する装置および方法を提供することによって、現在公知の構成の欠点を解決する。
【0086】
特に定義しない限り、本明細書で用いられるすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術において通常の技能を有する者によって通常に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書において記載するものに類似するかまたはこれらと同等の方法および材料が、本発明の実施または試験において用いられ得るが、適切な方法および材料を以下に記載する。矛盾する場合は、定義を含む本特許明細書が優先する。さらに、材料、方法および実施例は、単に例示的なものであって限定するように意図されてはいない。
【0087】
本発明の方法およびシステムの実現は、選択されたタスクまたはステップを手動で、自動的にまたはこれらの組み合わせで実行または完了することを包含する。さらに、本発明の方法およびシステムの好適な実施形態の実際の器具および装置によれば、いくつかの選択されたステップは、ハードウェアによって、またはいずれかのファームウェアのいずれかのオペレーティングシステム上のソフトウェアによって、もしくはこれらの組み合わせによって実現され得る。例えば、ハードウェアとしては、本発明の選択されたステップは、チップまたは回路として実現され得る。ソフトウェアとしては、本発明の選択されたステップは、いずれかの適切なオペレーティングシステムを用いるコンピュータによって実行される複数のソフトウェア命令として実現され得る。いずれの場合も、本発明の方法およびシステムの選択されたステップは、複数の命令を実行するための演算プラットフォームなどのデータプロセッサによって実行されるものとして記載され得る。
【0088】
図面の簡単な説明
本発明を添付図面を参照して実施例によってのみ説明する。以下に図面を個別に詳細に参照するが、示される個々の事項は、例として示すものであって、本発明の好適な実施形態を例示的に説明する目的に限られ、本発明の原理および概念面の最も有用でまた容易に理解される説明であると思われるものを提供するために提示されるものであることを強調する。この点に関しては、本発明の構造的な詳細を、本発明の基本的な理解にとって必要である以上に詳細に示そうとする試みはなされない。図面と共になされる説明により、本発明のいくつかの形態が実際にどのように具現化されるかが当業者には明白となろう。
図1は、本発明の実施形態による、例示的なクライオプローブの簡素化概略図である。
図2は、本発明の実施形態による、生検可能クライオ切除装置の簡素化概略図である。
図3は、本発明の好適な実施形態による、加圧ガス供給モジュール、制御モジュール、およびクライオプローブと生検ニードルとを展開姿勢で有する生検可能クライオ切除装置を備えたシステムの簡素化概略図である。
図4は、本発明の実施形態による、乳房腫瘍のための適切な治療を選択するための手順を示す簡略化フローチャートである。
図5は、本発明の実施形態による、乳房腫瘍を治療する方法の簡略化フローチャートである。
【0089】
好適な実施形態の説明
本発明は、乳房の腫瘍のための方法、ならびに治療された乳房に一度の切開のみを必要とする一般の導入器を通して、乳房腫瘍組織の生検と乳房腫瘍組織のクライオ切除との両方を可能にするシステムおよび装置に関するものである。特に、本発明は、単一の治療で、また外科的切除を必要とせずに、良性腫瘍または小さな悪性腫瘍を切除するために使用することができる。本発明はさらに、単一の治療により大きな悪性腫瘍を縮小し、これによりその後の外科的切除を簡単にし、また乳房温存および乳房再建を容易にするために使用することができる。
【0090】
本発明の乳房腫瘍の極低温治療の原理および動作は、図面およびこれらに付随する説明を参照することによりより良く理解され得る。
【0091】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の説明で述べるかまたは図面に示す構成の詳細および構成要素の配置に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態、または様々な方法での実施または実行も可能である。また、本明細書において用いられる用語および術語は説明のために用いられるものであって、限定するものとしてみなされるべきではない。
【0092】
以下の説明をより明確にするために、先ず次の用語および語句について定義を行う。
【0093】
語句「熱交換配置」は、本明細書では、従来「熱交換器」として知られる構成要素の配置、すなわち1つの構成要素から別の構成要素への熱の移動を促進するような仕方で設置された構成要素の配置を指すために用いられる。構成要素の「熱交換配置」の例としては、構成要素間の熱交換を促進するために用いられる多孔性マトリックス、多孔性マトリックス内にトンネルを統合する構造、多孔性マトリックス内にコイル状導管を含む構造、第1の導管を第2の導管の周りに巻き付けた構造、1つの導管を別の導管内に含む構造、または他の類似の構造がある。添付の図面および下記に示すこれらの図面の説明において、熱交換配置の特定の典型的な配置が図面に例示的に示されている。図面に示された熱交換配置の特定の配置は単に例示のためであって、限定することを意図するものではない。様々な図面に示される熱交換配置は、上記の熱交換配置の定義に適合する熱交換配置であり得る。
【0094】
語句「ジュール−トムソン熱交換器」は、本明細書では、一般に、極低温冷却または加熱のために用いられる装置を指し、該装置では、ガスが、高圧下に保持される装置の第1の領域から、低圧へと膨張することができる装置の第2の領域へと移動する。ジュール−トムソン熱交換器は、簡単な導管であってもよく、またはオリフィスを備え、これを通ってガスが装置の第1の高圧領域から第2の低圧領域へと移動するようにしてもよい。ジュール−トムソン熱交換器はさらに、熱交換配置、例えば、装置の第2の領域での膨張に先立って、装置の第1の領域内のガスを冷却するために用いられる熱交換配置を備えてもよい。
【0095】
語句「冷却ガス」は、本明細書では、ジュール−トムソン熱交換器を通過すると冷たくなる性質をもつガスを指す。当該分野では周知のように、アルゴン、窒素、空気、クリプトン、CO2、CF4、キセノン、N2Oおよび他の様々なガスがジュール−トムソン熱交換器内の高圧領域から低圧領域へと移動するとき、これらのガスは冷却し、またある程度は液化することもあり、極低温液化ガスプールを作る。このプロセスによりジュール−トムソン熱交換器自体も冷却し、これに接触する熱伝導性材料もまた冷却する。ジュール−トムソン熱交換器を通過すると冷たくなる性質をもつガスを、以下においては「冷却ガス」と呼ぶ。
【0096】
語句「加熱ガス」は、本明細書では、ジュール−トムソン熱交換器を通過すると熱くなる性質をもつガスを指す。ヘリウムはこの性質を持つガスの一例である。ヘリウムは高圧領域から低圧領域へと移動すると、その結果加熱される。従って、ヘリウムをジュール−トムソン熱交換器に通すと、ヘリウムが加熱する効果が得られ、これによりジュール−トムソン熱交換器自体も加熱し、これに接触する熱伝導性材料もまた加熱する。この性質をもつヘリウムおよび他のガスを、以下においては「加熱ガス」と呼ぶ。
【0097】
本明細書においては、「ジュール−トムソン冷却器」とは、冷却に用いられるジュール−トムソン熱交換器である。本明細書においては、「ジュール−トムソン加熱器」とは、加熱に用いられるジュール−トムソン熱交換器である。
【0098】
乳房腫瘍に関連した用語「縮小化」は、本明細書では、治療プロセスの結果としての腫瘍の容積の縮小を指すために用いられる。
【0099】
以下に示す様々な図面の説明において、類似の参照番号は類似の構成要素を指す。
【0100】
図面において、図1は、本発明の実施形態による、例示的なクライオプローブの簡素化概略図である。
【0101】
図1は、本発明の好適な実施形態による個別のクライオプローブ104を示す。クライオプローブ104は、好ましくは、展開中に患者の組織を貫くための遠位操作ヘッド4を有する細長ハウジング3を含む。
【0102】
遠位操作ヘッド4は、身体の組織への展開が可能なように断面が実質的に細い細長部材5によって細長ハウジング3に接続される。細長ハウジング3、細長部材5およびクライオプローブ104の他の構成要素は、後述するように形状記憶合金を含んでもよい。
【0103】
図1に示すように、クライオプローブ104は、好ましくは、遠位操作ヘッド4に位置するジュール−トムソン熱交換器200bに高圧ガスを提供するために長さ方向に延びる第1の通路10と、操作ヘッドから大気へとガスを排出するための第2の通路16とを含む。第1の通路10は、好ましくは、細長ハウジング3、細長部材5および操作ヘッド4の一部に沿って延びる実質的に細い管状要素の形態である。図示するように、第1の通路10の細長ハウジング3に沿って延びる部分は、好ましくは、第2の通路16の周りに巻き付けられた渦巻管14aの形態であり、これにより渦巻管14aと第2の通路16との間で熱を交換するための熱交換配置40aを構成する。第1の通路10の細長部材5および操作ヘッド4の一部に沿って延びる部分は、好ましくは、第2の通路16内に受容される直線管14bの形態である。さらに、図示するように、管14bは、好ましくは、細長部材5とハウジング3との接続部のほぼ近辺で、第2の通路16内に貫入する。
【0104】
さらに、細長ハウジング3は、好ましくは、第1および第2の通路10および16を囲い込む第3の通路20を含む。第3の通路は、渦巻管14a内を流れるガスをこれが操作ヘッド4に到達する前に予冷または予熱するための熱交換チャンバーの形態の熱交換配置40bを形成する。第3の通路20は、好ましくは、細長ハウジング3の上端で第2の通路16と合体して、ガスを大気に解放するための一般的な通路22を形成する。
【0105】
別の構成では、熱交換配置40bを、通路20を充填または部分的に充填する多孔性マトリックス42として形成してもよく、この場合、渦巻管14aは多孔性マトリックス42に一体化される渦巻導管として、また第2の通路16は多孔性マトリックス42を貫通する直線導管として形成される。
【0106】
図1に示すように、装置の様々な通路は、ハウジング3および細長部材5に沿って延びる絶縁チャンバー24によって囲い込まれる。
【0107】
好ましくは、本発明の装置は、ジュール−トムソン熱交換器を用いることによって効果的な冷却または加熱を提供する。従って、第1の通路10は好ましくは複数のオリフィスを含み、これらを通って高圧ガスを通過させ、これにより使用ガスのタイプによって装置の所定部分を冷却または加熱する。冷却に用いられ得るガスとしては、アルゴン、窒素、空気、クリプトン、CF4、キセノン、N2Oまたはガスの混合物があり、これらは本明細書では「冷却ガス」と呼ぶ。高圧冷却ガスは、ジュール−トムソンオリフィスを通過するとき膨張によって冷却され、これによりそれらの冷却効果を提供する。加熱に用いられるガスとしては、ヘリウムまたはガスの混合物があり、これらは本明細書では「加熱ガス」と呼ぶ。加熱ガスは、冷却ガスの液化によって得られる温度より低い逆転温度を有する。
【0108】
図1に示す実施形態によれば、一次ジュール−トムソン熱交換器200bが遠位操作ヘッド4に位置している。この熱交換器は、好ましくは直線管14bの端部に位置するオリフィス6と、ヘッド4の内壁によって画定されるチャンバー7とを含む。アルゴンなどの高圧冷却ガスがオリフィス6を通過すると、ガスは膨張して冷却し、場合によっては液化して、操作ヘッド4のチャンバー7内に極低温プールを形成する。冷却し膨張したガス、および場合によっては液化ガスの極低温プールは、操作ヘッド4の外側被覆8を効果的に冷却する。外側被覆8は好ましくは、体組織を効果的に冷凍して所望のクライオ切除効果を与えるように、金属などの熱伝導性材料よりなる。ヘリウムなどの高圧加熱ガスがオリフィス6を通って膨張するときは、ガスは操作ヘッド4のチャンバー7を加熱し、これにより操作ヘッドの外側被覆8を加熱する。このような操作ヘッド4の加熱は、操作ヘッド4を、冷凍プロセスによって接着した組織から解放するために使用されるとよい。
【0109】
本発明の好適な実施形態によれば、クライオプローブ104は、好ましくは、第1の通路10内を流れるガスを効果的に予冷または予熱するための複数のジュール−トムソン熱交換器200cを含む。図1に示した実施形態によれば、二次ジュール−トムソン熱交換器200cはハウジング3内に位置し、通路20の内壁によって確定されるチャンバー21を含み、好ましくは、渦巻管14aの好ましくは下端に位置するオリフィス18を含む。渦巻管14aの任意の渦巻構成は、渦巻管14aと第2の通路16との間の熱の交換を促進する熱交換配置40aとして、および渦巻管14aと通路20との間の熱の交換を促進する熱交換配置40bとして設計および構成される。
【0110】
アルゴンなどの高圧冷却ガスがオリフィス18を通過すると、ガスは膨張しこれにより冷却する。膨張したガスは液化してチャンバー21内に極低温プールを形成することもある。冷却し膨張したガス、および場合によっては液化ガスの極低温プールは、通路20を効果的に冷却し、これにより渦巻管14a内を流れるガスを予冷する。ヘリウムなどの高圧加熱ガスがオリフィス18を通過して膨張するときは、ガスはチャンバー21および通路20を加熱し、これにより渦巻管14a内を流れるガスを効果的に予熱する。
【0111】
従って、渦巻管14aを通って流れるガスは、第3の通路20との熱交換によって効果的に予冷または予熱される。さらに、渦巻管14aおよび直線管14bを通って流れるガスは、操作ヘッド4から流れる冷却された(または加熱された)ガスを含む第2の通路16と熱交換する。
【0112】
本発明による冷凍外科装置は、所望の冷凍効果を効果的に且つ迅速にもたらし、また操作ヘッドが組織に張り付くのを防ぐように冷却から加熱へと迅速に反転させることができる。
【0113】
本発明の冷凍外科装置はまた、展開したクライオプローブにおいて循環的な温度変化を高速に行って、プローブの温度が約0℃と−40℃より低い温度との間を急激に交替するようにすることができる。この冷凍外科手法は様々な冷凍外科状況において有用であることが分かっている。
【0114】
別の実施形態(図示せず)によれば、第1の通路10は、渦巻管14aと直線管14bとに沿って位置する複数のオリフィスを含んでもよい。さらに、本発明の装置は、装置の所定部分を冷却または加熱するための複数のジュール−トムソン熱交換器を含んでもよく、各ジュール−トムソン熱交換器は複数のオリフィスを含む。
【0115】
上述の加熱メカニズムおよび上述の冷却メカニズムは、共にクライオプローブ104内に封入される個別のメカニズムであってもよいが、好適な実施形態では、これらのメカニズムは組み合わされた加熱/冷却メカニズムである。第1の通路10は、高圧冷却ガスを供給する第1のガス源に連結可能であるように、および高圧加熱ガスを供給する第2のガス源に連結可能であるように設計および構成される。従って、冷却可能クライオプローブ104は加熱可能でもあり得る。
【0116】
クライオプローブ104は好ましくはさらに、第1のガス源および第2のガス源からのガスの流れを規制する制御要素を備えている。好適な実施形態では、クライオプローブ104は、クライオプローブ104の遠位部にある操作ヘッド4のチャンバー7内の温度を監視するための、例えば熱電対などの熱センサ30を含む。追加の熱センサ32を、チャンバー21内の温度を監視するために用いてもよいし、もしくは、クライオプローブ104内の他の都合のよい位置にそこでの局所的な温度状態を監視するために配置してもよい。
【0117】
次に図2に注目する。図2は、本発明の実施形態による、生検可能クライオ切除装置の簡素化概略図である。図2は生検可能クライオ切除装置50を示す。クライオ切除装置50は、特に、乳房の腫瘍の切除および縮小化に良好に適応するが、他の様々な療法の適用においても有益である。特に、クライオ切除装置50は、例えば乳房縮小および脂肪縮小で実施される、美容上の組織縮小化において有用である。
【0118】
生検可能クライオ切除装置50は導入器52を備えている。導入器52は、身体器官への導入器52の貫入を可能にするほどに十分鋭利な遠位端54を有する外装である。好適な実施形態では、導入器52は、乳房腫瘍の治療のために乳房に導入器52を部分的に貫入させるのを可能および容易にするのに適した形状で設計および構成される。導入器52の一部が乳房または他の身体器官に、その器官の腫瘍の治療に、またはその器官の組織の所定部分のクライオ切除に適した方法で挿入されるとき、以下において、導入器52がその器官に「設置」されたと呼ぶ。
【0119】
導入器52は、導入器52の貫入を可能および容易にするような形状とされ、さらに1つ以上のアクセスポート57を備えている。
【0120】
好適な実施形態では、各アクセスポート57はアクセスチャネル56と連通する。
【0121】
図2に示す好適な実施形態では、少なくとも1つのアクセスポート57は、生検ツール60がこれを通過するのが可能なように設計および構成された生検アクセスポート59である。好ましくは、生検アクセスポート59は、生検ツール60が導入器52を通って進むのを容易にするように、また生検ツール60が生検アクセスポート59を通って導入器52の周囲の体組織内へと展開する方向を制御するように設計および構成された生検アクセスチャネル58と連通する。
【0122】
追加の好適な実施形態では、少なくとも1つのアクセスポート57は、クライオプローブ64がこれを通過するのが可能なように設計および構成されたクライオプローブアクセスポート62である。好ましくは、クライオプローブアクセスポート62は、クライオプローブ64が導入器52を通って進むのを容易にするように、またクライオプローブ64がクライオプローブアクセスポート62を通って導入器52の周囲の体組織内へと展開する方向を制御するように設計および構成されたクライオプローブアクセスチャネル63と連通する。
【0123】
使用においては、導入器52を皮膚および乳房(または他の身体器官)の組織に貫入して所定の深さおよび位置まで進ませる。次に、生検ツール60、クライオプローブ64、および任意の他の外科用器具を、アクセスチャネル57を通して貫入した器官の内部へと入れ、そこで、導入器52の所定の位置決めによって機能的に決定された位置で、これらを用いて様々な治療処置が実行される。
【0124】
導入器52は好ましくは直径1mmから10mmの間、最も好ましくは直径2mmから5mmの間である。
【0125】
生検ツール60は好ましくは生検ニードル61である。生検ニードル61は、R.Bard,Inc,730 Central Avenue,Murray Hill,NJ,07974によって製造されたBARD BIOPTY Instruments and Needlesなどの、いかなる標準的なニードルまたは類似のツールであってもよい。別の例としては、MAGNUM Biopsy Instrument and Needles、MAX−CORE Disposable Biopsy Instrument and Needles、MONOPTY Disposable Biopsy Instrument and Needlesおよび類似のツールがある。
【0126】
クライオプローブ64は、好ましくは、図1に関連して上記に詳述したクライオプローブ104などの、ジュール−トムソン冷却によって冷却されるクライオプローブである。しかし、クライオプローブ64は、組織をクライオ切除温度、好ましくは−40℃より低い温度まで冷却してクライオ切除を行うようにされたいかなるプローブであってもよい。
【0127】
さらなる好適な実施形態では、1つ以上のアクセスポート57は、クライオプローブ64または生検ツール60がこれを通過するのが可能なように設計および構成された共通アクセスポート69である。好ましくは、共通アクセスポート69は、クライオプローブ64または生検ツール60が導入器52を通って進むのを容易にするように、またクライオプローブ64または生検ツール60が共通アクセスポート69を通って導入器52の周囲の体組織内へと展開する方向を制御するように設計および構成された共通アクセスチャネル67と連通する。共通アクセスポート69および共通アクセスチャネル67は、クライオプローブ64および生検ツール60が交互に連続して通過することができるように構成される。
【0128】
好適な使用では、最初に、生検ツール60が任意のチャネル67を通りそしてポート69を通って体組織へと進むようにして、ここで生検を行う。その後、生検ツール60を後退させる。そして2番目に、クライオプローブ64が同じ任意の共通チャネル67および共通ポート69を通って進むようにしてクライオ切除を行う。生検ツール60およびクライオプローブ64の両方が同じ共通ポート69そして場合によっては同じ共通チャネル67を通るようにすることによって、生検およびクライオ切除の両方が体組織内の実質的に同じ位置で行われることが確証される。別の好適な実施形態では、生検可能クライオ切除装置50は、共通ポート69を単一のポートとして有するように設計および構成される。単一の共通ポート、および場合によっては単一の共通チャネルを用いると、侵襲性が最小限の生検およびクライオ切除処置を行うのに、および美容上の副作用を最小限とするのに特に非常に適した、最小直径の生検可能クライオ切除装置の構成が可能になる。
【0129】
次に図3に注目する。図3は、生検可能クライオ切除装置50と加圧ガス供給モジュール74と制御モジュール150とを備えたシステム101の簡素化概略図である。生検可能クライオ切除装置50は、本発明の実施形態により、クライオプローブ64と生検ニードル61とが展開した状態で示されている。
【0130】
図3では、生検可能クライオ切除装置50は、乳房66(または他の身体器官68)に貫入し、さらに乳房66または器官68内の腫瘍70に貫入した状態で示されている。
【0131】
生検ツール60は、生検アクセスポート59を通って腫瘍70へと展開した状態で示され、ここで組織の生検を行うために使用され得る。
【0132】
クライオプローブ64は、クライオプローブアクセスポート62を通して腫瘍70へと展開した状態で示され、ここで組織のクライオ切除を行うために使用され得る。
【0133】
好適な実施形態では、各クライオプローブ64は断面が0.3mmから3mmの間であり、最も好ましくは0.5mmから1.5mmの間である。展開されていない後退した状態では、クライオプローブ64は、導入器52内のこれらが利用できるようにされたスペースに適合し、このため導入器52はほとんど障害なく患者の体内に貫入することができる。腫瘍の疑いのある部位に到達すると、1つ以上の生検ツール60を導入器52を越えて展開させて生検を行い、また1つ以上のクライオプローブ64を導入器52を越えて展開させてクライオ切除を行うとよい。
【0134】
図3に示す好適な実施形態では、クライオ切除64の展開方向は、クライオプローブ64が導入器52から所定の方向および方位に展開するようにさせる形状および位置で形成されるクライオプローブアクセスチャネル63によって制御される。図示するように、アクセスチャネル57は、場合によっては、クライオプローブ64および/または生検ツール50を、所定の位置および方向で生検可能クライオ切除装置50の周囲の体組織へと展開させるように形成されてもよい。
【0135】
好適な実施形態では、装置50は、このようにして、複数の生検およびクライオ切除ツールを所定の形状およびパターンで展開させることができる。好適な利用法では、それぞれが、生検ツール60およびクライオプローブ64の展開に対して予め選択された位置および方位の異なる構成を示す、様々なモデルのクライオ切除装置50を設計および構成してもよい。外科医は、従って、特定の患者におよび特定の腫瘍に最も適した構成を示す生検可能クライオ切除装置50を使用するように選択することができる。
【0136】
従って、生検可能クライオ切除装置50は、クライオプローブ64が、展開中に、複数の異なる方向に進むように設計および構成され得る。好適な実施形態では、クライオプローブ64は、展開するとき導入器から横方向に向かって拡張する。クライオプローブ64が導入器52の縁部から横方向に向かって展開すると、これらは三次元のクライオ切除容積を画定する。このように位置決めされたクライオプローブ64を冷却すると、展開したクライオプローブ64によって画定される三次元の容積に形状およびサイズにおいて近似する組織の三次元の容積が冷却およびクライオ切除される。
【0137】
本発明の特に好適な実施形態では、クライオプローブ64は、部分的に、ニッケルチタンの合金であるニチノールなどの形状記憶合金材料により構成される。典型的な使用では、クライオプローブ64がその展開姿勢にあるとき、クライオプローブ64で使用される形状記憶合金材料は、ストレス誘導マルテンサイト挙動を示す。また、典型的な使用では、クライオプローブ64が導入器52内に位置するとき、クライオプローブ64で使用される形状記憶合金材料は、非ストレス誘導マルテンサイト状態にある。
【0138】
クライオプローブ64の構成に形状記憶材料を使用することにより、各クライオプローブ64は、特定の形状、およびそれ故に患者の体内で導入器52の外側に展開されるときの導入器52に対する特定の位置によって特徴付けられることとなる。例えば、所定の構成の生検可能クライオ切除装置50を、腫瘍のそばに位置決めされるように乳房または他の器官内に導入し、次に、クライオプローブ64を実質的に導入器52の一方の側に展開して、実質的に導入器52に沿って位置する容積をクライオ切除するようにするとよい。もしくは、異なる構成の装置50を病変部へと導入して、クライオプローブ64を実質的に導入器52の周囲に展開して、導入器52の周囲の容積をクライオ切除するようにしてもよい。
【0139】
従って、好適な実施形態では、クライオプローブ64の展開により、展開したクライオプローブのある形状の容積が生じ、これは体内の予め画定された形状の容積であり得る。次に展開したクライオプローブ64を冷却してクライオ切除を行い、この結果、ある形状の容積のクライオ切除が得られる。
【0140】
クライオ切除を行う外科医が、クライオ切除容積の形状および位置を、クライオ切除したいと所望する組織の形状および位置に実質的に適合させることができることが、本発明の方法の主要な利点である。本発明の方法は、正確に画定され予め選択された容積のクライオ切除を可能とする。
【0141】
生検ツール60も同様に、導入器52の周囲に、所定の形状および所定の方向に展開するように設計および構成され得る。従って、クライオ切除を行う外科医が、クライオ切除前および後の両方で組織の生検標本を抽出することができ、さらに生検標本として抽出された組織とクライオプローブ64を使用してクライオ切除された組織との間の体内で得られる空間的な関係を高い正確度で知ることができることが、本発明の方法のさらなる主要な利点である。
【0142】
生検可能クライオ切除装置50はさらに、場合によっては、クライオプローブ64を冷却するために利用される冷却ガスを予冷するために一般に用いられるガス予備調節器72を備えてもよい。予備調節器72は好ましくは、ジュール−トムソンオリフィス76を有するジュール−トムソン熱交換器84として実現される。予冷ガス内腔78を通して供給される圧縮ガスが、このジュール−トムソンオリフィスを通って導入器52に入り膨張する。このように供給される加圧ガスが冷却ガスである場合は、予備調節器72は、導入器52をクライオプローブ64の遠位部の方向に移動するガスを予冷する。このように供給される加圧ガスが加熱ガスである場合は、予備調節器72は、導入器52をクライオプローブ64の遠位部の方向に移動するガスを予熱する。
【0143】
クライオ切除装置50はさらに、場合によっては、導入器52内の温度を制御モジュール150に報告するようにされた熱センサ82を備える。好適な実施形態では、制御モジュール150は、図1のクライオプローブ104として実現されたクライオプローブ64のセンサ30および32などの、生検可能クライオ切除装置50の他の領域のセンサからのデータを同様に受け取るようにされる。
【0144】
従って、制御モジュール150は、好ましくは、センサ82、30および32からのデータ、ならびにオペレータからの命令を受け取るようにされる。
【0145】
好適な実施形態では、システム101は生検可能クライオ切除装置50とガス供給モジュール74と制御モジュール150とを備えている。ガス供給モジュール74は、加圧冷却ガスをクライオプローブ64に、および場合によっては予冷器72に供給するようにされる。ガス供給モジュール74はまた好ましくは、加圧加熱ガスをクライオプローブ64に、および場合によっては予備調節器72に供給するようにされる。制御モジュール150は、ガス供給モジュール74に命令を発するようにされ、ガス供給モジュール74は、クライオプローブ64および場合によってはガス予備調節器72に流される冷却ガスおよび/または加熱ガスの量または圧力を規制することによって、このような命令に対応するようにされる。制御モジュール150は好ましくは、ユーザの命令および、センサ30、32および82などの温度センサならびに場合によっては圧力センサ85を含む装置50のセンサからの温度データに対応するようにされたアルゴリズム制御機能に基づいて、このような命令をガス供給モジュール74に発する。
【0146】
次に図4に注目する。図4は、本発明の実施形態による、乳房腫瘍のための適切な治療を選択するための手順を示す簡略化フローチャートである。
【0147】
本発明の実施形態は、乳房の腫瘍の治療に対して様々な選択肢を提供する。外来患者という状況で任意に実施可能な一度だけの処置で、腫瘍組織の生検標本採取、および良性腫瘍の一部または全部の切除の両方を提供することができる。同様の一度だけの処置で、腫瘍組織の生検標本採取、および輪郭がはっきりとして局所的に閉じ込められた小さな悪性腫瘍の全切除の両方を提供することができる。また一度だけの措置で、大きなまたは進行期の悪性腫瘍の顕著な縮小化を、従来の治療プロトコルの前に行われる予備的な術前治療として提供することができる。図4は、これらの様々な治療形態の中から選択するための手順を示す。
【0148】
300で、触診、および/またはマンモグラフィー、超音波、CT、MRIなどの標準的な画像化モダリティを用いた画像化によって、疑いのある腫瘍を検査する。
【0149】
輪郭がはっきりとして局所的に閉じ込められた小さな腫瘍の場合は、好ましくは、「一段階きり」の生検およびクライオ切除組み合わせ処置302が行われる。この処置の詳細は特に図5を参照して後述する。組み合わせ処置302では、腫瘍をクライオ切除する一方で、腫瘍組織の生検標本を保存する。302で採取された組織標本は、304で病理学的検査が行われる。この組織標本が良性であるとされる場合は、通常の患者の追跡調査を除いて、治療プロセスは完了する。生検標本の検査により腫瘍が悪性であることがわかる場合は、306で腋窩リンパ節の切開/標本化のための従来の処置が行われ、308で、306でのリンパ節分析の結果によって示唆される従来の治療プロトコルが実行される。
【0150】
現時点で好適なプロトコルでは、直径15mmより小さい腫瘍の場合に、生検およびクライオ切除組み合わせ処置302が推奨されるのほどに十分に小さいとみなされる。
【0151】
ステップ300で腫瘍が大きくて多病巣性であるか、もしくは複雑性または進行期であるという他の兆候を示すとされた場合は、310で生検によって検査される。310で良性であるとされた腫瘍は、312で任意にクライオ切除されてもよい。クライオ切除312は、302の処置に類似する生検およびクライオ切除組み合わせ処置であっても、または他のクライオ切除処置であってもよい。任意のクライオ切除312を実行するかどうか、および腫瘍の一部または全部の切除を実行するかどうかの決定は、臨床上の方針、美的な面の考慮および患者の願望に依存して行うとよい。
【0152】
ステップ310で腫瘍が悪性であるとされた場合は、314で、腫瘍のサイズ、病期、位置、および組織巻き込みのタイプなどの要因に依存して、腫瘍の全切除が可能かどうかについての判断がなされる。全クライオ切除が可能であるとみなされる場合は、320で腫瘍のクライオ切除を行い、続いて、306で腋窩リンパ節の標本化または切開を行い、次に322で、306でのリンパ節検査の結果によって示唆される従来の治療プロトコルを実行する。
【0153】
もしくは、314で腫瘍は全切除できそうにないと判断される場合は、324で腫瘍の冷凍外科による縮小化が行われ、続いて、326で従来の治療プロトコルが実行される。
【0154】
次に図5に注目する。図5は、本発明の実施形態による、乳房腫瘍を治療する方法の簡略化フローチャートである。図5によって示される方法は、図4にステップ302として示したクライオ切除処置に適用可能であり、また図4のクライオ切除ステップ312および324に利用され得る。
【0155】
ステップ400で、X線、蛍光透視鏡、コンピュータ断層撮影(CT)、超音波、MRIまたは他の形態の画像化装置などの医療用画像化装置を用いて、腫瘍の疑いのあるものを突き止めて、その位置、形状および寸法をマッピングする。
【0156】
ステップ402で、介入を計画する。介入を計画することには、クライオ切除を行う容積の位置、形状およびサイズを画定することが含まれる。クライオ切除を行う適切な容積を選択するには医療上の判断を用いる必要がある。腫瘍によっては、画定された容積がマッピングされた腫瘍の形状およびサイズに一致する場合がある。他の場合には、より大きな容積が画定され、すべての腫瘍組織の全破壊が確実とされる。さらに他の場合には、典型的には進行期の悪性腫瘍では、より小さな容積が画定されて、大きな腫瘍の縮小化を行い、クライオ切除およびクライオ切除された組織物質の部分吸収を行った後の腫瘍の残りは、従来の手術を用いて切除される。
【0157】
介入を計画することには、場合によっては、図3を参照して上述したように、選択された生検可能クライオ切除装置から展開可能なクライオプローブ64のセットによって画定される容積が、クライオ切除が所望される所定容積の形状およびサイズに一致するように、生検可能クライオ切除装置の構成を選択することが含まれる。
【0158】
ステップ402はさらに、場合によっては、装置50が計画されたように乳房または他の器官に挿入されると装置50から展開する1つ以上の生検ツール60が、診断上重要な位置からの組織標本の抽出を可能とする位置および方向となるように構成された生検可能クライオ切除装置50を選択することが含まれる。
【0159】
任意のステップ404では、生検可能クライオ切除装置50を、患者の体内に、ステップ400で識別し突き止めた腫瘍部位に向けて導入する。好適な実施形態では、医療用画像化モダリティを用いて、選択された装置50を患者の体内に挿入し、ステップ400で識別し突き止めた腫瘍部位に配置するのを誘導する。
【0160】
任意のステップ406では、生検を行って、病理学的分析のための組織標本を抽出する。生検は任意のステップ406として行っても、または任意のステップ422(後述)として、あるいはステップ406およびステップ422の両方として行ってもよい。
【0161】
好適な実施形態では、生検406は、特に図2および図3を参照して上述したように、装置50の生検アクセスポート59を通して生検ツール60を展開することによって行われる。
【0162】
任意のステップ408では、任意のステップ406で抽出された生検標本の分析を直ちに行うかどうかが決定される。分析を直ちに行わない場合は、ステップ410で、抽出された標本は後の分析のために保存される。もしくは、ステップ412で病理学的分析が直ちに行われ、414で、分析412の結果に基づいて、ステップ402で計画した介入が分析結果に照らして適切であると考えられるかどうかが決定される。計画した介入がもはや適切ではないと考えられる場合は、416で、計画402を修正して手順を再スタートさせるか、または別の治療を行ってもよい。
【0163】
ステップ420で、少なくとも1つのクライオプローブを選択された体組織内へと展開して、クライオ切除温度まで冷却してこれらの選択された組織をクライオ切除する。好適な実施形態では、ステップ420で、ステップ404で乳房または他の器官に既に挿入されている生検可能クライオ切除装置50から、少なくとも1つのクライオプローブ64を展開させ、この少なくとも1つのクライオプローブ64をクライオ切除温度まで冷却してこれらの選択された組織をクライオ切除する。
【0164】
任意のステップ422で、ステップ420で行われたクライオ切除の結果を評価する際の補助とするために、生検標本を採取してもよい。この生検標本は後の評価のために保存するとよい。もしくは、直ちに調べて、ステップ424でクライオ切除プロセス420が完了したと見なされるかどうか決定するために用いてもよい。この生検標本の分析により、クライオ切除420が完了していないことが示される場合は、矢印426で示すように、クライオ切除420を続けるかまたは繰り返すとよい。
【0165】
任意の生検422を行わない場合、または424でクライオ切除420が完了したと見なされる場合は、アクティブな介入はこの時点で終了したことになる。ステップ428でその後の数日および数週間にわたって患者の状態を監視することで、内部(細胞)組成がステップ420のクライオ切除プロセスによって破壊された組織物質が次第に体内に吸収され切除部位から運び去られるに従って、腫瘍の容積が次第に縮小していることが示される。
【0166】
このように、図5に概略を示した手順は、外来診察所の状況に適した、単一の介入によって乳房腫瘍に対して適切な治療を与えることができるプロセスを構成する。
【0167】
乳房の良性腫瘍に関しては、図5に示したプロセスが、多くの場合、完全な物理的な介入および完全な治療として十分なものとなる。
【0168】
輪郭がはっきりとして局所的に閉じ込められた小さな悪性腫瘍に関しても、図5に概略を示した手順は、恐らくは、通常の慣行に従って、追加の化学療法および/または放射線療法治療によって補充されるが、治療のための十分な物理的な介入を構成し得る。
【0169】
大きなまたは進行期の悪性腫瘍に関しては、図5に概略を示した手順は、腫瘍の重要な術前縮小化を提供し、これにより、その後の切除手術を容易にし、また切除手術における乳房温存および/または乳房再建の可能性を向上させ得る。
【0170】
乳房の腫瘍という状況の下で上述した方法および装置は、様々な他の治療状況下でも有用であり得る。特に、装置50は、複数のクライオプローブをある形状を持つように展開させることができるため、脂肪組織などの非病的組織の美容上の縮小化に対して特に有用であり得る。上述のクライオプローブ104などのクライオプローブ、または上述のクライオ切除装置50を、望ましくない脂肪組織または他の望ましくない体組織を切除するために使用することは、本発明の好適な実施形態による推奨される処置である。これらの使用によって、切開手術または脂肪吸引などの従来技術と比べると、侵襲性が最小限であるという利点、および傷跡または他の望ましくない副作用の危険がほとんどないという利点が提供される。
【0171】
明瞭化のために別々の実施形態の文脈で説明されている本発明のいくつかの特徴は、単一の実施形態で組み合わせて提供されてもよい。反対に、簡潔のために単一の実施形態の文脈で説明されている本発明の様々な特徴は、個別にまたはいかなる適切な小さな組み合わせで提供されてもよい。
【0172】
本発明をその特定の実施形態に関連して説明したが、多くの代替、変更および改変が当業者にとって明白であるのは明らかである。従って、添付の請求項の精神および広い範囲内に属するすべてのこのような代替、変更および改変が包含されるものとする。本明細書で言及したすべての出版物、特許および特許出願は、これらの全体が、個々の出版物、特許または特許出願のそれぞれが特にそして個別に参考として援用されると示されるのと同じ程度まで、本明細書に参考として援用されている。また、本出願におけるどのような参照の引用または同定であっても、本発明へのこのような参照が従来技術として利用可能であるという許可として解釈されない。
【図面の簡単な説明】
【0173】
【図1】本発明の実施形態による、例示的なクライオプローブの簡素化概略図である。
【図2】本発明の実施形態による、生検可能クライオ切除装置の簡素化概略図である。
【図3】本発明の好適な実施形態による、加圧ガス供給モジュール、制御モジュール、およびクライオプローブと生検ニードルとを展開姿勢で有する生検可能クライオ切除装置を備えたシステムの簡素化概略図である。
【図4】本発明の実施形態による、乳房腫瘍のための適切な治療を選択するための手順を示す簡略化フローチャートである。
【図5】本発明の実施形態による、乳房腫瘍を治療する方法の簡略化フローチャートである。
発明の分野および背景
本発明は、乳房の腫瘍を治療するために冷凍外科を利用するシステム、装置および方法に関する。詳しくは、本発明は、少なくとも1つのアクセスポートを有する導入器を,腫瘍の位置であると知られている所定の部位に向けて乳房内に挿入し、アクセスポートを通して生検ニードルを操作してこの所定部位で組織の生険を行い、そしてアクセスポートを通してクライオプローブを操作して体組織をクライオ切除温度まで冷却し、これにより腫瘍を切除または縮小化することによって、乳房腫瘍を治療することに関する。本発明はさらに、従来の切除手術に対する術前準備として大きな悪性腫瘍を縮小するためにクライオ切除を使用することに関する。
【0002】
乳癌は世界的に女性に発生する最も一般的なタイプの悪性腫瘍である。
【0003】
近年の医療の進歩にもかかわらず、乳癌に対する標準的な治療上の対応にはまだ望まれる点が多く残されている。物理的には、標準的な療法は、典型的には、痛みがあり消耗性であり、その上、多くの場合切除を伴う。心理的には、治療の結果として外観を損なうことおよび女らしさを失うことの恐れが、すべての種類の癌診断および癌治療に関連する心理的な負担をさらに増加させる。
【0004】
従って、仮に良性と診断された乳房腫瘍の臨床治療を迅速化、短縮化および簡略化し、また悪性であると考えられる腫瘍の術前治療を迅速化、短縮化および簡略化する、良性および悪性乳房腫瘍に対する治療アプローチが必要であることは広く認められており、またこれを有することは非常に有利となり得る。
【0005】
乳房の良性腫瘍(例えば線維腺腫)およびいくつかの小さな悪性腫瘍の場合、療法は、病的な組織物質を切除することである。大きな悪性腫瘍の場合は、腫瘍の縮小化が、多ステップ治療プロセスにおける重要な予備ステップとなり得る。
【0006】
良性腫瘍に関しては、古典的な切除療法、すなわち単純に傷ついた物質を切除することによって腫瘍を除去することは、最適な治療形態ではないことが多い。古典的な切除手術の準備、プロセスおよび術後は、多くの女性に多大な不安および心理的ストレスをもたらす。この療法は患者を怖がらせ、また回復は痛みを伴う。さらに、外科的切除は、傷跡またはその他の小さなまたは大きな外観の変形を生じさせることが多い。結果として乳房の変形が生じ得る。その上、一般的な社会的観点から見れば、良性の乳房腫瘍に対する治療としての古典的な切除手術は、一般に入院を必要とする比較的費用の掛かるプロセスである。
【0007】
従って、良性乳房腫瘍および小さな悪性腫瘍の治療を行う装置および方法であって、侵襲性が最小限で、外科的切除より外傷が少なく、古典的な切除療法に比べると優れた美容上の結果を与え、また外来患者の処置として行うことができる装置および方法が必要であることは広く認められており、またこれを有することは非常に有利となり得る。
【0008】
当然ながらすべての乳房腫瘍が良性であるわけではない。多くの乳房腫瘍は悪性であり、早期検出の努力にもかかわらず、多くの悪性腫瘍は進行期になってから診断される。
【0009】
早期の腫瘍は進行期の腫瘍より予後が良好であり、治療がより簡単である。進行期の腫瘍は、典型的にはサイズが大きく、またリンパ節の巻き込み、および/またはこれへの転移が生じることが多く、治療が成功することはかなり難しい。進行期の腫瘍は、より集中的で複雑な療法が必要であり、典型的には古典的な切除手術を必要とする。
【0010】
しかし、切除を必要とする進行期の腫瘍の場合でも、腫瘍の術前縮小化を用いて、切除手術に先立って腫瘍の容積を縮小させると有利な場合がある。
【0011】
腫瘍の術前縮小化には多くの利点がある。術前縮小化は、一般には、縮小した腫瘍の手術をより容易にすることによって後に続く手術を容易にする。術前縮小化を行っていない多くの進行期の腫瘍は、安全且つ成功裏に除去を確実に行うためには乳房切除術を必要とするが、術前縮小化を行った後では、このような腫瘍は多くの場合、腫瘍塊除去術および乳房扇状切除術などの乳房温存手法を用いて、無病の外科的マージンを含む完全な腫瘍切除によって、安全且つ成功裏に切除され得る。
【0012】
数多くの大きな実験の結果に基づく現時点で容認されている専門家の意見では、一方の乳房切除術、および他方の腫瘍塊除去術とその後の放射線療法は、多くの場合、結果的に成功となるチャンスが等しいとされている。腫瘍の術前縮小化は、腫瘍塊除去術の実用性を高めるように働き得る。一般に、乳房腫瘍の術前縮小化により乳房温存手術を行って成功する可能性が高まり、従って、美容上の結果が向上し、患者は身体完全性の感覚を保持することができる。
【0013】
さらに、術前療法により、相当な進行期であるため手術不能とされる腫瘍をもつ女性にとって、手術が実行可能な選択肢の1つとなり得る。
【0014】
現時点では、術前腫瘍縮小化のために利用可能な最も一般的に実施される方法は、化学療法および放射線療法である。
【0015】
術前化学療法(ネオアジュバント化学療法)には、その後の腫瘍病理学上の正確な評価ができないという深刻な医療上の欠点がある。術前化学療法によって術前腫瘍縮小化を受けた患者から採取される生検標本は、術前化学療法によってリンパ節の見掛けの臨床状態が変化する場合があるため、腫瘍状態の確かな臨床状況を提示する場合に信頼することができない。リンパ節を病変なしとして評価すると、術前化学療法がこの病変なしの評価の原因となっているかまたはこれに貢献している場合、手術された腫瘍の状態を過小評価することになるかもしれない。このようにして得られた間違った臨床状況の結果、実際に必要とされるより少ないサイクルの化学療法、または不適切な薬剤の選択など、患者に対して不適切で不十分な術後治療が処方されることにもなり得る。
【0016】
当然ながら、自分の患者が術前化学療法を受けたことを知っている、よく情報を得ている外科医であれば、術前化学療法に続いて行われる組織生検に関連する病理レポートに付きまとう上述の不明瞭な点は考慮に入れると思われる。このような外科医は、患者のリンパ節についての見掛けの「クリーン」な病理レポートを過度に信頼することは避けると思われる。従って、術後治療を危険なほどに過小に処方することは避けることができる。しかし、多くの場合、病理レポートによって示されるこの健康証明書は、実際において、リンパ節の真に非病的状態を反映したものであり得るため、このような過小な処方は、危険であり消耗性である治療を控えめに過剰処方することによってのみ避けることができる。つまり、手術前に乳房腫瘍を縮小するために術前化学療法を使用すると、少なくとも、その後の病理レポートに危険な不明瞭が生じ、そして最悪の場合、患者の臨床状態に対して重大な生命を脅かすような誤解を与える可能性が生じる。
【0017】
従って、乳房の悪性腫瘍の術前治療を行う装置および方法であって、この治療によって腫瘍の術前縮小化が得られるが、リンパ節の状態に影響を与えず、従って症状を隠しこれにより誤診断および不十分な治療の可能性を招く危険を与えない、装置および方法が必要であることは広く認められており、またこれを有することは非常に望ましいこととなり得る。
【0018】
術前化学療法および他の古典的な術前縮小化療法に関連する他の問題としては、これらは一般に毒性であること、およびこれらの毒性は局所的ではなくむしろ全身性であることがある。古典的な術前治療の全身性毒性は極めて不快で消耗性であり、患者の間に大きな苦痛をもたらす。
【0019】
従って、乳房の悪性腫瘍の術前治療を行う装置および方法であって、この治療によって腫瘍の術前縮小化が得られるが、全身性毒性は与えない装置および方法が必要であることは広く認められており、またこれを有することは非常に望ましいこととなり得る。
【0020】
放射線療法およびホルモン療法のような様々な種類の生物学的治療などの腫瘍縮小化を行う他の古典的な方法もまた重大な欠点を与える。特に、このような治療は典型的には患者が病院または診療所に何度も通う必要があり、このように通うことは、費用が掛かり、疲れさせ、また時間を浪費するだけでなく、平均的な患者にとっては不安を高め、かなりのストレスを引き起こすというよく知られた影響をもつ。
【0021】
従って、従来の放射線および生物学的治療より費用が少なく、また患者にとって必要な入院日数および通院回数が少なくて済む、乳房腫瘍を縮小する治療アプローチが必要であることは広く認められており、またこれを有することは非常に望ましいこととなり得る。
【0022】
病的組織を極低温切除することが最近、身体器官内の病的組織を破壊するために様々な状況で使用されている。組織を極冷却することでこれらの組織の細胞構造を無秩序にして細胞機能を破壊する。このように極冷却治療された組織は、それらの機能(細胞)構造がもはや維持されなくなると、クライオ切除処置後数日および数週間で次第に身体に吸収される。
【0023】
しかし、単純なクライオ切除は、病理学的検査のための組織の生検には適合せず、またこのための好都合な機会を提供することもない。しかし、腫瘍組織の生検をおこなうこと、腫瘍が良性であるとの診断を確認すること、および/または悪性成長のタイプおよび特徴についての診断情報を確かめることは、周知の必要事項であり一般に容認された医療慣行である。古典的な切除手術は、上記に示した様々な欠点にもかかわらず、腫瘍から組織を採取するための明白で簡単な機会を与え、その標本を診断の確証または診断データの提供のために使用し得るという利点がある。古典的な切除手術の間に、外科医は容易に組織標本を採取して、これを即座に検査するかまたは後の病理学実験室での試験にまわすことができる。しかし、腫瘍のクライオ切除を行う現在の方法では、このような機会は提供されない。
【0024】
複数の独立した生検およびクライオ切除の介入を行うことは理想的な療法ではない。例えば、組織の生検を行う第1の介入の後に、腫瘍のクライオ切除を行う第2の介入が続く一連の手順は、次の2つの欠点を与える。
【0025】
第1の欠点は、複数の処置を行うことによって、一方の生検部位と他方のクライオ切除部位との間の物理的な関係に関して不明瞭が生じる。最良の場合でも、生検部位とその後独立して実施されるクライオ切除の部位との間の空間的な関係はおおよそで知られているだけであり、エラーや誤解を生じやすい。このような2つの処置が別々に独立して行われる場合は、また特にこれらが異なる日に異なる執刀医によって行われる場合は、結果として生じる不明瞭さによって、生検標本に基づいた病理レポートの、実際にクライオ切除された特定の組織との関連性に対して重大な疑いが生じ得る。
【0026】
複数の介入を行うことについての第2の欠点は、美容的なものである。1回ではなく2回の挿入は、特に皮膚に傷跡を残す恐れのある患者では、その処置によってなされる美容上の損傷を倍または倍以上にする。
【0027】
従って、良性腫瘍の治療および悪性腫瘍の術前治療を行う装置および方法であって、クライオ切除によって腫瘍の縮小化を提供し、また組織標本を病理学的実験および診断の確証に適した形態で患部領域から採取するのを可能および容易にする装置および方法が必要であることは広く認められており、またこれを有することは非常に望ましいこととなり得る。さらに、このような装置および方法が、乳房に一度の切開しか必要とせず、また生検部位とクライオ切除部位との相対位置について正確で明瞭な情報を提供することが非常に望ましい。
【0028】
縮小化はまた、他の様々な治療状況の下で実施され、脂肪腫、または顔、腿、臀部および腹などの容積を減らすことが望まれる正常な組織に適用される。
現在では、乳房縮小および脂肪縮小は、従来の手術によるか、または過剰な脂肪組織を皮膚になされた切開を通して吸引する脂肪吸引によって行われる。しかし、切開手術は傷跡を残す危険がある。また脂肪吸引は、特に、吸引された組織の変形を制御できないこと、血腫形成ならびにその後の繊維形成および変形の危険、さらに脂肪塞栓症の危険といった欠点をもつ。
【0029】
従って、脂肪吸引や切開手術に関連する危険のない、脂肪組織および他の組織の縮小化を行う侵襲性が最小限の手法を提供する装置および方法が必要であることは広く認められており、またこれを有することは非常に有利となり得る。
【0030】
発明の要約
本発明の1つの局面によれば、身体器官の腫瘍を治療する生検可能クライオ切除装置であって、a)導入器であって、前記導入器を前記器官内に貫入可能にする形状とされ、これにより前記導入器を前記器官内に設置可能にするエッジを持つ導入器と、b)生検ツールが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記生検ツールが前記組織の生検標本化を行うことを可能にする生検アクセスポートと、c)クライオプローブが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記クライオプローブが前記組織の少なくとも一部をクライオ切除することを可能にするクライオプローブアクセスポートとを備えた、生検可能クライオ切除装置が提供される。
【0031】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記導入器は、前記導入器の乳房への貫入を可能および容易にし、また前記導入器の乳房内での設置を可能および容易にするような形状とされる。
【0032】
前記好適な実施形態のさらに別の特徴によれば、前記装置はさらに、複数の生検アクセスポートおよび複数のクライオプローブアクセスポートを備え、また好ましくは、前記生検アクセスポートと連通する生検アクセスチャネルを備え、前記生検アクセスチャネルは、前記生検ツールが前記生検アクセスポートを通って展開するとき前記生検ツールの展開の方向を制御するような形状および方位である。前記装置はまた好ましくは、前記クライオプローブアクセスポートと連通するクライオプローブアクセスチャネルを備え、前記クライオプローブアクセスチャネルは、前記クライオプローブが前記クライオプローブアクセスポートを通って展開するとき前記クライオプローブの展開の方向を制御するような形状および方位である。
【0033】
前記好適な実施形態のさらに別の特徴によれば、前記生検アクセスポートおよび前記クライオプローブアクセスポートは共通のアクセスポートであり、生検ツールが前記導入器を通って前記器官の組織へと入ることを可能にし、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記生検ツールは前記組織の生検標本化を行うことができるようにされ、またさらに、クライオプローブが前記導入器を通って前記器官の組織へと入ることを可能にし、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記クライオプローブは前記組織の少なくとも一部をクライオ切除することができるようにされる。
【0034】
前記好適な実施形態のさらに別の特徴によれば、前記装置はさらに前記クライオプローブまたは複数の前記クライオプローブ、および前記生検ツールまたは複数の前記生検ツールを備え、前記生検ツールは生検ニードルであればよい。
【0035】
前記好適な実施形態のさらに別の特徴によれば、前記クライオプローブは、ジュール−トムソンオリフィスを備え、ジュール−トムソン冷却によって冷却するようにされ、さらにジュール−トムソン加熱によって加熱するようにされ、またさらに、熱センサと、冷却ガスを前記ジュール−トムソンオリフィスに送達する前に前記冷却ガスを予冷する熱交換配置とを備えている。
【0036】
前記好適な実施形態のさらに別の特徴によれば、前記クライオプローブは、前記クライオプローブが展開姿勢にあるときはストレス誘導マルテンサイト挙動を示し、また前記クライオプローブが前記導入器より外側への展開前に前記導入器内に位置しているときは非ストレス誘導マルテンサイト状態を示す、形状記憶合金材料を備える。前記形状記憶合金材料はニッケルチタンの合金であればよい。
【0037】
前記好適な実施形態のさらに別の特徴によれば、前記生検ツールは、前記生検ツールが展開姿勢にあるときはストレス誘導マルテンサイト挙動を示し、また前記生検ツールが前記導入器より外側への展開前に前記導入器内に位置しているときは非ストレス誘導マルテンサイト状態を示す、形状記憶合金材料を備える。前記形状記憶合金材料はニッケルチタンの合金であればよい。
【0038】
前記好適な実施形態のさらに別の特徴によれば、前記導入器は、展開したクライオプローブに冷却ガスを供給する前に前記冷却ガスを冷却するようにされたジュール−トムソン冷却器と、展開したクライオプローブに冷却ガスを供給する前に前記冷却ガスを冷却するようにされた熱交換配置と、熱センサとを備えている。
【0039】
本発明の別の局面によれば、身体器官の腫瘍を治療する装置であって、a)導入器であって、前記導入器を前記器官内に貫入可能にする形状とされたエッジを持つ導入器と、b)アクセスポートであって、i)前記器官の組織の生検標本化を行うようにされた生検ツールと、ii)前記器官の組織をクライオ切除するようにされたクライオプローブとが交互に前記アクセスポートを通過するのを可能にするアクセスポートとを備えた装置が提供される。
【0040】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記導入器は、前記導入器の乳房への貫入を可能および容易にし、また前記導入器の乳房内での設置を可能および容易にするような形状とされる。
【0041】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記装置はさらに、前記アクセスポートと連通するアクセスチャネルを備え、前記アクセスチャネルは、前記生検ツールが前記アクセスポートを通って展開するとき前記生検の展開の方向を制御するような、また前記クライオプローブが前記アクセスポートを通って展開するとき前記クライオプローブの展開の方向を制御するような形状および方位とされる。
【0042】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記装置はさらに、生検ツールとクライオプローブとを備える。好ましくは、前記生検ツールは生検ニードルである。
【0043】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記クライオプローブはジュール−トムソンオリフィスを備え、前記ジュール−トムソンオリフィスを通る加圧冷却ガスの通過によって冷却するようにされる。
【0044】
本発明のさらに別の局面によれば、器官の腫瘍を治療するシステムであって、a)器官の組織をクライオ切除するようにされたクライオプローブと、b)器官の組織の生検標本化を行うようにされた生検ツールと、c)生検可能クライオ切除装置であって、i)導入器であって、前記導入器を前記器官内に貫入可能にし、これにより前記導入器を前記器官内に設置可能にする形状とされたエッジを持つ導入器と、ii)生検ツールが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記生検ツールが前記組織の生検標本化を行うことを可能にする生検アクセスポートと、iii)クライオプローブが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記クライオプローブが前記器官の組織をクライオ切除することを可能にするクライオプローブアクセスポートと、d)加圧冷却ガスを前記クライオプローブに供給するようにされたガス供給モジュールと、e)前記ガス供給モジュールから前記クライオプローブへのガス流を制御するようにされた制御モジュールと、を備えたシステムが提供される。
【0045】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記導入器は、前記導入器の乳房への貫入を可能および容易にし、また前記導入器の乳房内での設置を可能および容易にするような形状とされる。
【0046】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記クライオプローブは熱センサを備え、前記制御モジュールは前記クライオプローブの前記熱センサからのデータを受け取るようにされる。
【0047】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記導入器は熱センサを備え、前記制御モジュールは前記導入器の前記熱センサからのデータを受け取るようにされる。
【0048】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記命令モジュールは、ユーザの命令および前記クライオプローブの前記熱センサから受け取った温度データに対応するようにされたアルゴリズム制御機能に基づいて命令をガス供給モジュールに発するようにされる。
【0049】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記命令モジュールは、ユーザの命令および前記導入器の前記熱センサから受け取った温度データに対応するようにされたアルゴリズム制御機能に基づいて命令をガス供給モジュールに発するようにされる。
【0050】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記生検可能クライオ切除装置は複数の生検アクセスポートを備える。
【0051】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記生検可能クライオ切除装置は複数のクライオプローブアクセスポートを備える。
【0052】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記生検可能クライオ切除装置はさらに、前記生検アクセスポートと連通する生検アクセスチャネルを備え、前記生検アクセスチャネルは、前記生検ツールが前記生検アクセスポートを通って展開するとき前記生検ツールの展開の方向を制御するような形状および方位である。
【0053】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記生検可能クライオ切除装置はさらに、前記クライオプローブアクセスポートと連通するクライオプローブアクセスチャネルを備え、前記クライオプローブアクセスチャネルは、前記クライオプローブが前記クライオプローブアクセスポートを通って展開するとき前記クライオプローブの展開の方向を制御するような形状および方位である。
【0054】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記生検アクセスポートおよび前記クライオプローブアクセスポートは共通のアクセスポートであり、前記生検ツールが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記生検ツールが前記組織の生検標本化を行うことを可能にし、またさらに、クライオプローブが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記クライオプローブが前記組織の少なくとも一部をクライオ切除することを可能にする。
【0055】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記システムはさらに複数の前記クライオプローブおよび複数の前記生検ツールを備える。好ましくは、前記生検ツールは生検ニードルである。
【0056】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記クライオプローブはジュール−トムソンオリフィスを備え、ジュール−トムソン冷却によって冷却するようにされる。
【0057】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記クライオプローブはさらにジュール−トムソン加熱によって加熱するようにされる。
【0058】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記クライオプローブはさらに熱センサを備える。
【0059】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記クライオプローブはさらに、冷却ガスを前記ジュール−トムソンオリフィスに送達する前に前記冷却ガスを予冷する熱交換配置を備える。
【0060】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記クライオプローブは形状記憶合金材料を備える。
【0061】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記形状記憶合金材料は、前記クライオプローブが展開姿勢にあるときはストレス誘導マルテンサイト挙動を示す。
【0062】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記形状記憶合金材料は、前記クライオプローブが前記導入器より外側への展開前に前記導入器内に位置しているときは非ストレス誘導マルテンサイト状態にある。
【0063】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記形状記憶合金材料はニッケルチタンの合金である。
【0064】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記生検ツールは形状記憶合金材料を備える。
【0065】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記形状記憶合金材料は、前記生検ツールが展開姿勢にあるときはストレス誘導マルテンサイト挙動を示す。
【0066】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記形状記憶合金材料は、前記生検ツールが前記導入器より外側への展開前に前記導入器内に位置しているときは非ストレス誘導マルテンサイト状態にある。
【0067】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記形状記憶合金材料はニッケルチタンの合金である。
【0068】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記導入器は、展開したクライオプローブに冷却ガスを供給する前に前記冷却ガスを冷却するようにされたジュール−トムソン冷却器を備える。
【0069】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記導入器は、展開したクライオプローブに冷却ガスを供給する前に前記冷却ガスを冷却するようにされた熱交換配置を備える。
【0070】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記導入器はさらに熱センサを備える。
【0071】
本発明のさらに別の局面によれば、身体の所定の領域内の脂肪組織の容積を縮小する方法であって、a)前記脂肪組織にクライオプローブを導入することと、b)前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記脂肪組織の一部を切除することとを包含し、これによって前記所定の領域内の脂肪組織の容積を縮小する、方法が提供される。この方法は、さらに、前記プロトタイプをクライオ切除温度まで冷却するためにジュール−トムソン冷却を利用することを包含する。
【0072】
本発明のさらに別の局面によれば、器官の良性腫瘍を治療する方法であって、a)前記器官内の前記腫瘍の近辺に生検可能クライオ切除装置を設置することであって、前記生検可能クライオ切除装置は、i)導入器であって、前記導入器を前記器官内に貫入可能にし、これにより前記導入器を前記器官内に設置可能にする形状とされたエッジを持つ導入器と、ii)生検ツールが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記生検ツールが前記組織の生検標本化を行うことを可能にする生検アクセスポートと、iii)クライオプローブが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記クライオプローブが前記器官の組織をクライオ切除することを可能にするクライオプローブアクセスポートとを備えていることと、b)生検ツールを前記生検アクセスポートを通って前記器官の組織内の前記腫瘍の近辺に導入し、そして前記生検ツールを利用して組織標本を抽出することと、c)クライオプローブを前記クライオプローブアクセスポートを通って前記器官の前記組織内の前記腫瘍の近辺に導入し、そして前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記クライオプローブの近辺の組織をクライオ切除することとを包含し、これにより前記腫瘍の少なくとも一部をクライオ切除する、方法が提供される。
【0073】
本発明のさらに別の局面によれば、乳房の腫瘍を治療する方法であって、a)前記乳房内の前記腫瘍の近辺に生検可能クライオ切除装置を設置することであって、前記生検可能クライオ切除装置は、i)導入器であって、前記導入器を前記乳房内に貫入可能にし、これにより前記導入器を前記乳房内に設置可能する形状とされたエッジを持つ導入器と、ii)生検ツールが前記導入器を通って前記乳房の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記乳房内に設置されると、前記生検ツールが前記組織の生検標本化を行うことを可能にする生検アクセスポートと、iii)クライオプローブが前記導入器を通って前記乳房の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記乳房内に設置されると、前記クライオプローブが前記組織の少なくとも一部をクライオ切除することを可能にするクライオプローブアクセスポートとを備えていることと、b)生検ツールを前記生検アクセスポートを通って前記乳房の組織内に導入し、そして前記生検ツールを利用して組織標本を抽出することと、c)クライオプローブを前記クライオプローブアクセスポートを通って前記乳房の前記組織内に導入し、そして前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記クライオプローブの近辺の組織をクライオ切除することとを包含し、これにより前記腫瘍の少なくとも一部をクライオ切除する、方法が提供される。
【0074】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記器官は乳房であり、前記導入器は、前記導入器の乳房への貫入を可能および容易にし、また前記導入器の乳房内での設置を可能および容易にするような形状とされる。
【0075】
後述の本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によれば、前記方法はさらに、前記組織標本の病理学的検査を行うことを包含する。
【0076】
本発明のさらに別の局面によれば、腫瘍の容積を縮小する方法であって、a)組織をクライオ切除温度まで冷却するようにされたクライオプローブを腫瘍の内部容積内に導入することと、b)前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記クライオプローブの近辺の組織をクライオ切除することとを包含し、これにより前記腫瘍の容積を縮小する、方法が提供される。
【0077】
本発明のさらに別の局面によれば、乳房の腫瘍の容積を縮小する方法であって、a)組織をクライオ切除温度まで冷却するようにされたクライオプローブを腫瘍の内部容積内に導入することと、b)前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記クライオプローブの近辺の組織をクライオ切除することとを包含し、これにより前記腫瘍の容積を縮小する、方法が提供される。この方法は、好ましくはさらに、前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却するためにジュール−トムソン冷却を利用することを包含する。
【0078】
本発明のさらに別の局面によれば、乳房の腫瘍を治療する方法であって、a)組織をクライオ切除温度まで冷却するようにされたクライオプローブを腫瘍の内部容積内に導入することと、b)前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記クライオプローブの近辺の組織をクライオ切除し、これにより腫瘍組織の細胞構造を破壊して前記腫瘍組織の無秩序な物質の残骸を残すことと、c)腫瘍組織の前記無秩序な物質の残骸の一部が身体によって吸収され、これによって前記腫瘍の容積が縮小するまで待つことと、d)前記腫瘍の残りの部分を切除することとを包含する方法が提供される。
【0079】
本発明は、良性腫瘍および局所的に閉じ込められた小さな悪性腫瘍の臨床治療を迅速化、短縮化および簡略化し、また大きな悪性腫瘍の術前治療を迅速化、短縮化および簡略化する、良性および悪性乳房腫瘍の治療のための装置および方法を提供することによって、現在公知の構成の欠点を解決する。
【0080】
本発明はさらに、良性乳房腫瘍および局所的に閉じ込められた小さな悪性乳房腫瘍の治療を行う装置および方法であって、侵襲性が最小限で、外科的切除より外傷が少なく、古典的な切除療法に比べると優れた美容上の結果を与え、また外来患者の処置として行うことができる、装置および方法を提供することによって、現在公知の構成の欠点を解決する。
【0081】
本発明はさらに、乳房の悪性腫瘍の術前治療を行う装置および方法であって、その治療の結果、腫瘍の術前縮小化が得られるが、リンパ節の状態に影響は与えず、従って症状を隠しこれにより誤診断および不十分な治療の可能性を招く危険を与えない、装置および方法を提供することによって、現在公知の構成の欠点を解決する。
【0082】
本発明はさらに、乳房の悪性腫瘍の術前治療を行う装置および方法であって、その治療の結果、腫瘍の術前縮小化が得られるが、全身性毒性を与えることはない、装置および方法を提供することによって、現在公知の構成の欠点を解決する。
【0083】
本発明はさらに、従来の放射線療法、化学療法および生物学的治療の治療より費用が掛からず、これらの治療より必要とされる入院日数および通院回数が少ない、乳房腫瘍の縮小化を行う装置および方法を提供することによって、現在公知の構成の欠点を解決する。
【0084】
本発明はさらに、腫瘍の切除および/または大きな腫瘍の術前縮小化を行う装置および方法であって、病理学的検査および診断の検証に適した形態で患部領域から組織生検標本を抽出することも可能および容易にし、乳房に一度の切開しか必要とせず、また生検部位とクライオ切除部位との相対的な位置について正確で明瞭な情報を与える、装置および方法を提供することによって、現在公知の構成の欠点を解決する。
【0085】
本発明はさらに、脂肪吸引および切開手術に関連する危険を伴わずに脂肪組織および他の組織を縮小化する装置および方法を提供することによって、現在公知の構成の欠点を解決する。
【0086】
特に定義しない限り、本明細書で用いられるすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術において通常の技能を有する者によって通常に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書において記載するものに類似するかまたはこれらと同等の方法および材料が、本発明の実施または試験において用いられ得るが、適切な方法および材料を以下に記載する。矛盾する場合は、定義を含む本特許明細書が優先する。さらに、材料、方法および実施例は、単に例示的なものであって限定するように意図されてはいない。
【0087】
本発明の方法およびシステムの実現は、選択されたタスクまたはステップを手動で、自動的にまたはこれらの組み合わせで実行または完了することを包含する。さらに、本発明の方法およびシステムの好適な実施形態の実際の器具および装置によれば、いくつかの選択されたステップは、ハードウェアによって、またはいずれかのファームウェアのいずれかのオペレーティングシステム上のソフトウェアによって、もしくはこれらの組み合わせによって実現され得る。例えば、ハードウェアとしては、本発明の選択されたステップは、チップまたは回路として実現され得る。ソフトウェアとしては、本発明の選択されたステップは、いずれかの適切なオペレーティングシステムを用いるコンピュータによって実行される複数のソフトウェア命令として実現され得る。いずれの場合も、本発明の方法およびシステムの選択されたステップは、複数の命令を実行するための演算プラットフォームなどのデータプロセッサによって実行されるものとして記載され得る。
【0088】
図面の簡単な説明
本発明を添付図面を参照して実施例によってのみ説明する。以下に図面を個別に詳細に参照するが、示される個々の事項は、例として示すものであって、本発明の好適な実施形態を例示的に説明する目的に限られ、本発明の原理および概念面の最も有用でまた容易に理解される説明であると思われるものを提供するために提示されるものであることを強調する。この点に関しては、本発明の構造的な詳細を、本発明の基本的な理解にとって必要である以上に詳細に示そうとする試みはなされない。図面と共になされる説明により、本発明のいくつかの形態が実際にどのように具現化されるかが当業者には明白となろう。
図1は、本発明の実施形態による、例示的なクライオプローブの簡素化概略図である。
図2は、本発明の実施形態による、生検可能クライオ切除装置の簡素化概略図である。
図3は、本発明の好適な実施形態による、加圧ガス供給モジュール、制御モジュール、およびクライオプローブと生検ニードルとを展開姿勢で有する生検可能クライオ切除装置を備えたシステムの簡素化概略図である。
図4は、本発明の実施形態による、乳房腫瘍のための適切な治療を選択するための手順を示す簡略化フローチャートである。
図5は、本発明の実施形態による、乳房腫瘍を治療する方法の簡略化フローチャートである。
【0089】
好適な実施形態の説明
本発明は、乳房の腫瘍のための方法、ならびに治療された乳房に一度の切開のみを必要とする一般の導入器を通して、乳房腫瘍組織の生検と乳房腫瘍組織のクライオ切除との両方を可能にするシステムおよび装置に関するものである。特に、本発明は、単一の治療で、また外科的切除を必要とせずに、良性腫瘍または小さな悪性腫瘍を切除するために使用することができる。本発明はさらに、単一の治療により大きな悪性腫瘍を縮小し、これによりその後の外科的切除を簡単にし、また乳房温存および乳房再建を容易にするために使用することができる。
【0090】
本発明の乳房腫瘍の極低温治療の原理および動作は、図面およびこれらに付随する説明を参照することによりより良く理解され得る。
【0091】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の説明で述べるかまたは図面に示す構成の詳細および構成要素の配置に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態、または様々な方法での実施または実行も可能である。また、本明細書において用いられる用語および術語は説明のために用いられるものであって、限定するものとしてみなされるべきではない。
【0092】
以下の説明をより明確にするために、先ず次の用語および語句について定義を行う。
【0093】
語句「熱交換配置」は、本明細書では、従来「熱交換器」として知られる構成要素の配置、すなわち1つの構成要素から別の構成要素への熱の移動を促進するような仕方で設置された構成要素の配置を指すために用いられる。構成要素の「熱交換配置」の例としては、構成要素間の熱交換を促進するために用いられる多孔性マトリックス、多孔性マトリックス内にトンネルを統合する構造、多孔性マトリックス内にコイル状導管を含む構造、第1の導管を第2の導管の周りに巻き付けた構造、1つの導管を別の導管内に含む構造、または他の類似の構造がある。添付の図面および下記に示すこれらの図面の説明において、熱交換配置の特定の典型的な配置が図面に例示的に示されている。図面に示された熱交換配置の特定の配置は単に例示のためであって、限定することを意図するものではない。様々な図面に示される熱交換配置は、上記の熱交換配置の定義に適合する熱交換配置であり得る。
【0094】
語句「ジュール−トムソン熱交換器」は、本明細書では、一般に、極低温冷却または加熱のために用いられる装置を指し、該装置では、ガスが、高圧下に保持される装置の第1の領域から、低圧へと膨張することができる装置の第2の領域へと移動する。ジュール−トムソン熱交換器は、簡単な導管であってもよく、またはオリフィスを備え、これを通ってガスが装置の第1の高圧領域から第2の低圧領域へと移動するようにしてもよい。ジュール−トムソン熱交換器はさらに、熱交換配置、例えば、装置の第2の領域での膨張に先立って、装置の第1の領域内のガスを冷却するために用いられる熱交換配置を備えてもよい。
【0095】
語句「冷却ガス」は、本明細書では、ジュール−トムソン熱交換器を通過すると冷たくなる性質をもつガスを指す。当該分野では周知のように、アルゴン、窒素、空気、クリプトン、CO2、CF4、キセノン、N2Oおよび他の様々なガスがジュール−トムソン熱交換器内の高圧領域から低圧領域へと移動するとき、これらのガスは冷却し、またある程度は液化することもあり、極低温液化ガスプールを作る。このプロセスによりジュール−トムソン熱交換器自体も冷却し、これに接触する熱伝導性材料もまた冷却する。ジュール−トムソン熱交換器を通過すると冷たくなる性質をもつガスを、以下においては「冷却ガス」と呼ぶ。
【0096】
語句「加熱ガス」は、本明細書では、ジュール−トムソン熱交換器を通過すると熱くなる性質をもつガスを指す。ヘリウムはこの性質を持つガスの一例である。ヘリウムは高圧領域から低圧領域へと移動すると、その結果加熱される。従って、ヘリウムをジュール−トムソン熱交換器に通すと、ヘリウムが加熱する効果が得られ、これによりジュール−トムソン熱交換器自体も加熱し、これに接触する熱伝導性材料もまた加熱する。この性質をもつヘリウムおよび他のガスを、以下においては「加熱ガス」と呼ぶ。
【0097】
本明細書においては、「ジュール−トムソン冷却器」とは、冷却に用いられるジュール−トムソン熱交換器である。本明細書においては、「ジュール−トムソン加熱器」とは、加熱に用いられるジュール−トムソン熱交換器である。
【0098】
乳房腫瘍に関連した用語「縮小化」は、本明細書では、治療プロセスの結果としての腫瘍の容積の縮小を指すために用いられる。
【0099】
以下に示す様々な図面の説明において、類似の参照番号は類似の構成要素を指す。
【0100】
図面において、図1は、本発明の実施形態による、例示的なクライオプローブの簡素化概略図である。
【0101】
図1は、本発明の好適な実施形態による個別のクライオプローブ104を示す。クライオプローブ104は、好ましくは、展開中に患者の組織を貫くための遠位操作ヘッド4を有する細長ハウジング3を含む。
【0102】
遠位操作ヘッド4は、身体の組織への展開が可能なように断面が実質的に細い細長部材5によって細長ハウジング3に接続される。細長ハウジング3、細長部材5およびクライオプローブ104の他の構成要素は、後述するように形状記憶合金を含んでもよい。
【0103】
図1に示すように、クライオプローブ104は、好ましくは、遠位操作ヘッド4に位置するジュール−トムソン熱交換器200bに高圧ガスを提供するために長さ方向に延びる第1の通路10と、操作ヘッドから大気へとガスを排出するための第2の通路16とを含む。第1の通路10は、好ましくは、細長ハウジング3、細長部材5および操作ヘッド4の一部に沿って延びる実質的に細い管状要素の形態である。図示するように、第1の通路10の細長ハウジング3に沿って延びる部分は、好ましくは、第2の通路16の周りに巻き付けられた渦巻管14aの形態であり、これにより渦巻管14aと第2の通路16との間で熱を交換するための熱交換配置40aを構成する。第1の通路10の細長部材5および操作ヘッド4の一部に沿って延びる部分は、好ましくは、第2の通路16内に受容される直線管14bの形態である。さらに、図示するように、管14bは、好ましくは、細長部材5とハウジング3との接続部のほぼ近辺で、第2の通路16内に貫入する。
【0104】
さらに、細長ハウジング3は、好ましくは、第1および第2の通路10および16を囲い込む第3の通路20を含む。第3の通路は、渦巻管14a内を流れるガスをこれが操作ヘッド4に到達する前に予冷または予熱するための熱交換チャンバーの形態の熱交換配置40bを形成する。第3の通路20は、好ましくは、細長ハウジング3の上端で第2の通路16と合体して、ガスを大気に解放するための一般的な通路22を形成する。
【0105】
別の構成では、熱交換配置40bを、通路20を充填または部分的に充填する多孔性マトリックス42として形成してもよく、この場合、渦巻管14aは多孔性マトリックス42に一体化される渦巻導管として、また第2の通路16は多孔性マトリックス42を貫通する直線導管として形成される。
【0106】
図1に示すように、装置の様々な通路は、ハウジング3および細長部材5に沿って延びる絶縁チャンバー24によって囲い込まれる。
【0107】
好ましくは、本発明の装置は、ジュール−トムソン熱交換器を用いることによって効果的な冷却または加熱を提供する。従って、第1の通路10は好ましくは複数のオリフィスを含み、これらを通って高圧ガスを通過させ、これにより使用ガスのタイプによって装置の所定部分を冷却または加熱する。冷却に用いられ得るガスとしては、アルゴン、窒素、空気、クリプトン、CF4、キセノン、N2Oまたはガスの混合物があり、これらは本明細書では「冷却ガス」と呼ぶ。高圧冷却ガスは、ジュール−トムソンオリフィスを通過するとき膨張によって冷却され、これによりそれらの冷却効果を提供する。加熱に用いられるガスとしては、ヘリウムまたはガスの混合物があり、これらは本明細書では「加熱ガス」と呼ぶ。加熱ガスは、冷却ガスの液化によって得られる温度より低い逆転温度を有する。
【0108】
図1に示す実施形態によれば、一次ジュール−トムソン熱交換器200bが遠位操作ヘッド4に位置している。この熱交換器は、好ましくは直線管14bの端部に位置するオリフィス6と、ヘッド4の内壁によって画定されるチャンバー7とを含む。アルゴンなどの高圧冷却ガスがオリフィス6を通過すると、ガスは膨張して冷却し、場合によっては液化して、操作ヘッド4のチャンバー7内に極低温プールを形成する。冷却し膨張したガス、および場合によっては液化ガスの極低温プールは、操作ヘッド4の外側被覆8を効果的に冷却する。外側被覆8は好ましくは、体組織を効果的に冷凍して所望のクライオ切除効果を与えるように、金属などの熱伝導性材料よりなる。ヘリウムなどの高圧加熱ガスがオリフィス6を通って膨張するときは、ガスは操作ヘッド4のチャンバー7を加熱し、これにより操作ヘッドの外側被覆8を加熱する。このような操作ヘッド4の加熱は、操作ヘッド4を、冷凍プロセスによって接着した組織から解放するために使用されるとよい。
【0109】
本発明の好適な実施形態によれば、クライオプローブ104は、好ましくは、第1の通路10内を流れるガスを効果的に予冷または予熱するための複数のジュール−トムソン熱交換器200cを含む。図1に示した実施形態によれば、二次ジュール−トムソン熱交換器200cはハウジング3内に位置し、通路20の内壁によって確定されるチャンバー21を含み、好ましくは、渦巻管14aの好ましくは下端に位置するオリフィス18を含む。渦巻管14aの任意の渦巻構成は、渦巻管14aと第2の通路16との間の熱の交換を促進する熱交換配置40aとして、および渦巻管14aと通路20との間の熱の交換を促進する熱交換配置40bとして設計および構成される。
【0110】
アルゴンなどの高圧冷却ガスがオリフィス18を通過すると、ガスは膨張しこれにより冷却する。膨張したガスは液化してチャンバー21内に極低温プールを形成することもある。冷却し膨張したガス、および場合によっては液化ガスの極低温プールは、通路20を効果的に冷却し、これにより渦巻管14a内を流れるガスを予冷する。ヘリウムなどの高圧加熱ガスがオリフィス18を通過して膨張するときは、ガスはチャンバー21および通路20を加熱し、これにより渦巻管14a内を流れるガスを効果的に予熱する。
【0111】
従って、渦巻管14aを通って流れるガスは、第3の通路20との熱交換によって効果的に予冷または予熱される。さらに、渦巻管14aおよび直線管14bを通って流れるガスは、操作ヘッド4から流れる冷却された(または加熱された)ガスを含む第2の通路16と熱交換する。
【0112】
本発明による冷凍外科装置は、所望の冷凍効果を効果的に且つ迅速にもたらし、また操作ヘッドが組織に張り付くのを防ぐように冷却から加熱へと迅速に反転させることができる。
【0113】
本発明の冷凍外科装置はまた、展開したクライオプローブにおいて循環的な温度変化を高速に行って、プローブの温度が約0℃と−40℃より低い温度との間を急激に交替するようにすることができる。この冷凍外科手法は様々な冷凍外科状況において有用であることが分かっている。
【0114】
別の実施形態(図示せず)によれば、第1の通路10は、渦巻管14aと直線管14bとに沿って位置する複数のオリフィスを含んでもよい。さらに、本発明の装置は、装置の所定部分を冷却または加熱するための複数のジュール−トムソン熱交換器を含んでもよく、各ジュール−トムソン熱交換器は複数のオリフィスを含む。
【0115】
上述の加熱メカニズムおよび上述の冷却メカニズムは、共にクライオプローブ104内に封入される個別のメカニズムであってもよいが、好適な実施形態では、これらのメカニズムは組み合わされた加熱/冷却メカニズムである。第1の通路10は、高圧冷却ガスを供給する第1のガス源に連結可能であるように、および高圧加熱ガスを供給する第2のガス源に連結可能であるように設計および構成される。従って、冷却可能クライオプローブ104は加熱可能でもあり得る。
【0116】
クライオプローブ104は好ましくはさらに、第1のガス源および第2のガス源からのガスの流れを規制する制御要素を備えている。好適な実施形態では、クライオプローブ104は、クライオプローブ104の遠位部にある操作ヘッド4のチャンバー7内の温度を監視するための、例えば熱電対などの熱センサ30を含む。追加の熱センサ32を、チャンバー21内の温度を監視するために用いてもよいし、もしくは、クライオプローブ104内の他の都合のよい位置にそこでの局所的な温度状態を監視するために配置してもよい。
【0117】
次に図2に注目する。図2は、本発明の実施形態による、生検可能クライオ切除装置の簡素化概略図である。図2は生検可能クライオ切除装置50を示す。クライオ切除装置50は、特に、乳房の腫瘍の切除および縮小化に良好に適応するが、他の様々な療法の適用においても有益である。特に、クライオ切除装置50は、例えば乳房縮小および脂肪縮小で実施される、美容上の組織縮小化において有用である。
【0118】
生検可能クライオ切除装置50は導入器52を備えている。導入器52は、身体器官への導入器52の貫入を可能にするほどに十分鋭利な遠位端54を有する外装である。好適な実施形態では、導入器52は、乳房腫瘍の治療のために乳房に導入器52を部分的に貫入させるのを可能および容易にするのに適した形状で設計および構成される。導入器52の一部が乳房または他の身体器官に、その器官の腫瘍の治療に、またはその器官の組織の所定部分のクライオ切除に適した方法で挿入されるとき、以下において、導入器52がその器官に「設置」されたと呼ぶ。
【0119】
導入器52は、導入器52の貫入を可能および容易にするような形状とされ、さらに1つ以上のアクセスポート57を備えている。
【0120】
好適な実施形態では、各アクセスポート57はアクセスチャネル56と連通する。
【0121】
図2に示す好適な実施形態では、少なくとも1つのアクセスポート57は、生検ツール60がこれを通過するのが可能なように設計および構成された生検アクセスポート59である。好ましくは、生検アクセスポート59は、生検ツール60が導入器52を通って進むのを容易にするように、また生検ツール60が生検アクセスポート59を通って導入器52の周囲の体組織内へと展開する方向を制御するように設計および構成された生検アクセスチャネル58と連通する。
【0122】
追加の好適な実施形態では、少なくとも1つのアクセスポート57は、クライオプローブ64がこれを通過するのが可能なように設計および構成されたクライオプローブアクセスポート62である。好ましくは、クライオプローブアクセスポート62は、クライオプローブ64が導入器52を通って進むのを容易にするように、またクライオプローブ64がクライオプローブアクセスポート62を通って導入器52の周囲の体組織内へと展開する方向を制御するように設計および構成されたクライオプローブアクセスチャネル63と連通する。
【0123】
使用においては、導入器52を皮膚および乳房(または他の身体器官)の組織に貫入して所定の深さおよび位置まで進ませる。次に、生検ツール60、クライオプローブ64、および任意の他の外科用器具を、アクセスチャネル57を通して貫入した器官の内部へと入れ、そこで、導入器52の所定の位置決めによって機能的に決定された位置で、これらを用いて様々な治療処置が実行される。
【0124】
導入器52は好ましくは直径1mmから10mmの間、最も好ましくは直径2mmから5mmの間である。
【0125】
生検ツール60は好ましくは生検ニードル61である。生検ニードル61は、R.Bard,Inc,730 Central Avenue,Murray Hill,NJ,07974によって製造されたBARD BIOPTY Instruments and Needlesなどの、いかなる標準的なニードルまたは類似のツールであってもよい。別の例としては、MAGNUM Biopsy Instrument and Needles、MAX−CORE Disposable Biopsy Instrument and Needles、MONOPTY Disposable Biopsy Instrument and Needlesおよび類似のツールがある。
【0126】
クライオプローブ64は、好ましくは、図1に関連して上記に詳述したクライオプローブ104などの、ジュール−トムソン冷却によって冷却されるクライオプローブである。しかし、クライオプローブ64は、組織をクライオ切除温度、好ましくは−40℃より低い温度まで冷却してクライオ切除を行うようにされたいかなるプローブであってもよい。
【0127】
さらなる好適な実施形態では、1つ以上のアクセスポート57は、クライオプローブ64または生検ツール60がこれを通過するのが可能なように設計および構成された共通アクセスポート69である。好ましくは、共通アクセスポート69は、クライオプローブ64または生検ツール60が導入器52を通って進むのを容易にするように、またクライオプローブ64または生検ツール60が共通アクセスポート69を通って導入器52の周囲の体組織内へと展開する方向を制御するように設計および構成された共通アクセスチャネル67と連通する。共通アクセスポート69および共通アクセスチャネル67は、クライオプローブ64および生検ツール60が交互に連続して通過することができるように構成される。
【0128】
好適な使用では、最初に、生検ツール60が任意のチャネル67を通りそしてポート69を通って体組織へと進むようにして、ここで生検を行う。その後、生検ツール60を後退させる。そして2番目に、クライオプローブ64が同じ任意の共通チャネル67および共通ポート69を通って進むようにしてクライオ切除を行う。生検ツール60およびクライオプローブ64の両方が同じ共通ポート69そして場合によっては同じ共通チャネル67を通るようにすることによって、生検およびクライオ切除の両方が体組織内の実質的に同じ位置で行われることが確証される。別の好適な実施形態では、生検可能クライオ切除装置50は、共通ポート69を単一のポートとして有するように設計および構成される。単一の共通ポート、および場合によっては単一の共通チャネルを用いると、侵襲性が最小限の生検およびクライオ切除処置を行うのに、および美容上の副作用を最小限とするのに特に非常に適した、最小直径の生検可能クライオ切除装置の構成が可能になる。
【0129】
次に図3に注目する。図3は、生検可能クライオ切除装置50と加圧ガス供給モジュール74と制御モジュール150とを備えたシステム101の簡素化概略図である。生検可能クライオ切除装置50は、本発明の実施形態により、クライオプローブ64と生検ニードル61とが展開した状態で示されている。
【0130】
図3では、生検可能クライオ切除装置50は、乳房66(または他の身体器官68)に貫入し、さらに乳房66または器官68内の腫瘍70に貫入した状態で示されている。
【0131】
生検ツール60は、生検アクセスポート59を通って腫瘍70へと展開した状態で示され、ここで組織の生検を行うために使用され得る。
【0132】
クライオプローブ64は、クライオプローブアクセスポート62を通して腫瘍70へと展開した状態で示され、ここで組織のクライオ切除を行うために使用され得る。
【0133】
好適な実施形態では、各クライオプローブ64は断面が0.3mmから3mmの間であり、最も好ましくは0.5mmから1.5mmの間である。展開されていない後退した状態では、クライオプローブ64は、導入器52内のこれらが利用できるようにされたスペースに適合し、このため導入器52はほとんど障害なく患者の体内に貫入することができる。腫瘍の疑いのある部位に到達すると、1つ以上の生検ツール60を導入器52を越えて展開させて生検を行い、また1つ以上のクライオプローブ64を導入器52を越えて展開させてクライオ切除を行うとよい。
【0134】
図3に示す好適な実施形態では、クライオ切除64の展開方向は、クライオプローブ64が導入器52から所定の方向および方位に展開するようにさせる形状および位置で形成されるクライオプローブアクセスチャネル63によって制御される。図示するように、アクセスチャネル57は、場合によっては、クライオプローブ64および/または生検ツール50を、所定の位置および方向で生検可能クライオ切除装置50の周囲の体組織へと展開させるように形成されてもよい。
【0135】
好適な実施形態では、装置50は、このようにして、複数の生検およびクライオ切除ツールを所定の形状およびパターンで展開させることができる。好適な利用法では、それぞれが、生検ツール60およびクライオプローブ64の展開に対して予め選択された位置および方位の異なる構成を示す、様々なモデルのクライオ切除装置50を設計および構成してもよい。外科医は、従って、特定の患者におよび特定の腫瘍に最も適した構成を示す生検可能クライオ切除装置50を使用するように選択することができる。
【0136】
従って、生検可能クライオ切除装置50は、クライオプローブ64が、展開中に、複数の異なる方向に進むように設計および構成され得る。好適な実施形態では、クライオプローブ64は、展開するとき導入器から横方向に向かって拡張する。クライオプローブ64が導入器52の縁部から横方向に向かって展開すると、これらは三次元のクライオ切除容積を画定する。このように位置決めされたクライオプローブ64を冷却すると、展開したクライオプローブ64によって画定される三次元の容積に形状およびサイズにおいて近似する組織の三次元の容積が冷却およびクライオ切除される。
【0137】
本発明の特に好適な実施形態では、クライオプローブ64は、部分的に、ニッケルチタンの合金であるニチノールなどの形状記憶合金材料により構成される。典型的な使用では、クライオプローブ64がその展開姿勢にあるとき、クライオプローブ64で使用される形状記憶合金材料は、ストレス誘導マルテンサイト挙動を示す。また、典型的な使用では、クライオプローブ64が導入器52内に位置するとき、クライオプローブ64で使用される形状記憶合金材料は、非ストレス誘導マルテンサイト状態にある。
【0138】
クライオプローブ64の構成に形状記憶材料を使用することにより、各クライオプローブ64は、特定の形状、およびそれ故に患者の体内で導入器52の外側に展開されるときの導入器52に対する特定の位置によって特徴付けられることとなる。例えば、所定の構成の生検可能クライオ切除装置50を、腫瘍のそばに位置決めされるように乳房または他の器官内に導入し、次に、クライオプローブ64を実質的に導入器52の一方の側に展開して、実質的に導入器52に沿って位置する容積をクライオ切除するようにするとよい。もしくは、異なる構成の装置50を病変部へと導入して、クライオプローブ64を実質的に導入器52の周囲に展開して、導入器52の周囲の容積をクライオ切除するようにしてもよい。
【0139】
従って、好適な実施形態では、クライオプローブ64の展開により、展開したクライオプローブのある形状の容積が生じ、これは体内の予め画定された形状の容積であり得る。次に展開したクライオプローブ64を冷却してクライオ切除を行い、この結果、ある形状の容積のクライオ切除が得られる。
【0140】
クライオ切除を行う外科医が、クライオ切除容積の形状および位置を、クライオ切除したいと所望する組織の形状および位置に実質的に適合させることができることが、本発明の方法の主要な利点である。本発明の方法は、正確に画定され予め選択された容積のクライオ切除を可能とする。
【0141】
生検ツール60も同様に、導入器52の周囲に、所定の形状および所定の方向に展開するように設計および構成され得る。従って、クライオ切除を行う外科医が、クライオ切除前および後の両方で組織の生検標本を抽出することができ、さらに生検標本として抽出された組織とクライオプローブ64を使用してクライオ切除された組織との間の体内で得られる空間的な関係を高い正確度で知ることができることが、本発明の方法のさらなる主要な利点である。
【0142】
生検可能クライオ切除装置50はさらに、場合によっては、クライオプローブ64を冷却するために利用される冷却ガスを予冷するために一般に用いられるガス予備調節器72を備えてもよい。予備調節器72は好ましくは、ジュール−トムソンオリフィス76を有するジュール−トムソン熱交換器84として実現される。予冷ガス内腔78を通して供給される圧縮ガスが、このジュール−トムソンオリフィスを通って導入器52に入り膨張する。このように供給される加圧ガスが冷却ガスである場合は、予備調節器72は、導入器52をクライオプローブ64の遠位部の方向に移動するガスを予冷する。このように供給される加圧ガスが加熱ガスである場合は、予備調節器72は、導入器52をクライオプローブ64の遠位部の方向に移動するガスを予熱する。
【0143】
クライオ切除装置50はさらに、場合によっては、導入器52内の温度を制御モジュール150に報告するようにされた熱センサ82を備える。好適な実施形態では、制御モジュール150は、図1のクライオプローブ104として実現されたクライオプローブ64のセンサ30および32などの、生検可能クライオ切除装置50の他の領域のセンサからのデータを同様に受け取るようにされる。
【0144】
従って、制御モジュール150は、好ましくは、センサ82、30および32からのデータ、ならびにオペレータからの命令を受け取るようにされる。
【0145】
好適な実施形態では、システム101は生検可能クライオ切除装置50とガス供給モジュール74と制御モジュール150とを備えている。ガス供給モジュール74は、加圧冷却ガスをクライオプローブ64に、および場合によっては予冷器72に供給するようにされる。ガス供給モジュール74はまた好ましくは、加圧加熱ガスをクライオプローブ64に、および場合によっては予備調節器72に供給するようにされる。制御モジュール150は、ガス供給モジュール74に命令を発するようにされ、ガス供給モジュール74は、クライオプローブ64および場合によってはガス予備調節器72に流される冷却ガスおよび/または加熱ガスの量または圧力を規制することによって、このような命令に対応するようにされる。制御モジュール150は好ましくは、ユーザの命令および、センサ30、32および82などの温度センサならびに場合によっては圧力センサ85を含む装置50のセンサからの温度データに対応するようにされたアルゴリズム制御機能に基づいて、このような命令をガス供給モジュール74に発する。
【0146】
次に図4に注目する。図4は、本発明の実施形態による、乳房腫瘍のための適切な治療を選択するための手順を示す簡略化フローチャートである。
【0147】
本発明の実施形態は、乳房の腫瘍の治療に対して様々な選択肢を提供する。外来患者という状況で任意に実施可能な一度だけの処置で、腫瘍組織の生検標本採取、および良性腫瘍の一部または全部の切除の両方を提供することができる。同様の一度だけの処置で、腫瘍組織の生検標本採取、および輪郭がはっきりとして局所的に閉じ込められた小さな悪性腫瘍の全切除の両方を提供することができる。また一度だけの措置で、大きなまたは進行期の悪性腫瘍の顕著な縮小化を、従来の治療プロトコルの前に行われる予備的な術前治療として提供することができる。図4は、これらの様々な治療形態の中から選択するための手順を示す。
【0148】
300で、触診、および/またはマンモグラフィー、超音波、CT、MRIなどの標準的な画像化モダリティを用いた画像化によって、疑いのある腫瘍を検査する。
【0149】
輪郭がはっきりとして局所的に閉じ込められた小さな腫瘍の場合は、好ましくは、「一段階きり」の生検およびクライオ切除組み合わせ処置302が行われる。この処置の詳細は特に図5を参照して後述する。組み合わせ処置302では、腫瘍をクライオ切除する一方で、腫瘍組織の生検標本を保存する。302で採取された組織標本は、304で病理学的検査が行われる。この組織標本が良性であるとされる場合は、通常の患者の追跡調査を除いて、治療プロセスは完了する。生検標本の検査により腫瘍が悪性であることがわかる場合は、306で腋窩リンパ節の切開/標本化のための従来の処置が行われ、308で、306でのリンパ節分析の結果によって示唆される従来の治療プロトコルが実行される。
【0150】
現時点で好適なプロトコルでは、直径15mmより小さい腫瘍の場合に、生検およびクライオ切除組み合わせ処置302が推奨されるのほどに十分に小さいとみなされる。
【0151】
ステップ300で腫瘍が大きくて多病巣性であるか、もしくは複雑性または進行期であるという他の兆候を示すとされた場合は、310で生検によって検査される。310で良性であるとされた腫瘍は、312で任意にクライオ切除されてもよい。クライオ切除312は、302の処置に類似する生検およびクライオ切除組み合わせ処置であっても、または他のクライオ切除処置であってもよい。任意のクライオ切除312を実行するかどうか、および腫瘍の一部または全部の切除を実行するかどうかの決定は、臨床上の方針、美的な面の考慮および患者の願望に依存して行うとよい。
【0152】
ステップ310で腫瘍が悪性であるとされた場合は、314で、腫瘍のサイズ、病期、位置、および組織巻き込みのタイプなどの要因に依存して、腫瘍の全切除が可能かどうかについての判断がなされる。全クライオ切除が可能であるとみなされる場合は、320で腫瘍のクライオ切除を行い、続いて、306で腋窩リンパ節の標本化または切開を行い、次に322で、306でのリンパ節検査の結果によって示唆される従来の治療プロトコルを実行する。
【0153】
もしくは、314で腫瘍は全切除できそうにないと判断される場合は、324で腫瘍の冷凍外科による縮小化が行われ、続いて、326で従来の治療プロトコルが実行される。
【0154】
次に図5に注目する。図5は、本発明の実施形態による、乳房腫瘍を治療する方法の簡略化フローチャートである。図5によって示される方法は、図4にステップ302として示したクライオ切除処置に適用可能であり、また図4のクライオ切除ステップ312および324に利用され得る。
【0155】
ステップ400で、X線、蛍光透視鏡、コンピュータ断層撮影(CT)、超音波、MRIまたは他の形態の画像化装置などの医療用画像化装置を用いて、腫瘍の疑いのあるものを突き止めて、その位置、形状および寸法をマッピングする。
【0156】
ステップ402で、介入を計画する。介入を計画することには、クライオ切除を行う容積の位置、形状およびサイズを画定することが含まれる。クライオ切除を行う適切な容積を選択するには医療上の判断を用いる必要がある。腫瘍によっては、画定された容積がマッピングされた腫瘍の形状およびサイズに一致する場合がある。他の場合には、より大きな容積が画定され、すべての腫瘍組織の全破壊が確実とされる。さらに他の場合には、典型的には進行期の悪性腫瘍では、より小さな容積が画定されて、大きな腫瘍の縮小化を行い、クライオ切除およびクライオ切除された組織物質の部分吸収を行った後の腫瘍の残りは、従来の手術を用いて切除される。
【0157】
介入を計画することには、場合によっては、図3を参照して上述したように、選択された生検可能クライオ切除装置から展開可能なクライオプローブ64のセットによって画定される容積が、クライオ切除が所望される所定容積の形状およびサイズに一致するように、生検可能クライオ切除装置の構成を選択することが含まれる。
【0158】
ステップ402はさらに、場合によっては、装置50が計画されたように乳房または他の器官に挿入されると装置50から展開する1つ以上の生検ツール60が、診断上重要な位置からの組織標本の抽出を可能とする位置および方向となるように構成された生検可能クライオ切除装置50を選択することが含まれる。
【0159】
任意のステップ404では、生検可能クライオ切除装置50を、患者の体内に、ステップ400で識別し突き止めた腫瘍部位に向けて導入する。好適な実施形態では、医療用画像化モダリティを用いて、選択された装置50を患者の体内に挿入し、ステップ400で識別し突き止めた腫瘍部位に配置するのを誘導する。
【0160】
任意のステップ406では、生検を行って、病理学的分析のための組織標本を抽出する。生検は任意のステップ406として行っても、または任意のステップ422(後述)として、あるいはステップ406およびステップ422の両方として行ってもよい。
【0161】
好適な実施形態では、生検406は、特に図2および図3を参照して上述したように、装置50の生検アクセスポート59を通して生検ツール60を展開することによって行われる。
【0162】
任意のステップ408では、任意のステップ406で抽出された生検標本の分析を直ちに行うかどうかが決定される。分析を直ちに行わない場合は、ステップ410で、抽出された標本は後の分析のために保存される。もしくは、ステップ412で病理学的分析が直ちに行われ、414で、分析412の結果に基づいて、ステップ402で計画した介入が分析結果に照らして適切であると考えられるかどうかが決定される。計画した介入がもはや適切ではないと考えられる場合は、416で、計画402を修正して手順を再スタートさせるか、または別の治療を行ってもよい。
【0163】
ステップ420で、少なくとも1つのクライオプローブを選択された体組織内へと展開して、クライオ切除温度まで冷却してこれらの選択された組織をクライオ切除する。好適な実施形態では、ステップ420で、ステップ404で乳房または他の器官に既に挿入されている生検可能クライオ切除装置50から、少なくとも1つのクライオプローブ64を展開させ、この少なくとも1つのクライオプローブ64をクライオ切除温度まで冷却してこれらの選択された組織をクライオ切除する。
【0164】
任意のステップ422で、ステップ420で行われたクライオ切除の結果を評価する際の補助とするために、生検標本を採取してもよい。この生検標本は後の評価のために保存するとよい。もしくは、直ちに調べて、ステップ424でクライオ切除プロセス420が完了したと見なされるかどうか決定するために用いてもよい。この生検標本の分析により、クライオ切除420が完了していないことが示される場合は、矢印426で示すように、クライオ切除420を続けるかまたは繰り返すとよい。
【0165】
任意の生検422を行わない場合、または424でクライオ切除420が完了したと見なされる場合は、アクティブな介入はこの時点で終了したことになる。ステップ428でその後の数日および数週間にわたって患者の状態を監視することで、内部(細胞)組成がステップ420のクライオ切除プロセスによって破壊された組織物質が次第に体内に吸収され切除部位から運び去られるに従って、腫瘍の容積が次第に縮小していることが示される。
【0166】
このように、図5に概略を示した手順は、外来診察所の状況に適した、単一の介入によって乳房腫瘍に対して適切な治療を与えることができるプロセスを構成する。
【0167】
乳房の良性腫瘍に関しては、図5に示したプロセスが、多くの場合、完全な物理的な介入および完全な治療として十分なものとなる。
【0168】
輪郭がはっきりとして局所的に閉じ込められた小さな悪性腫瘍に関しても、図5に概略を示した手順は、恐らくは、通常の慣行に従って、追加の化学療法および/または放射線療法治療によって補充されるが、治療のための十分な物理的な介入を構成し得る。
【0169】
大きなまたは進行期の悪性腫瘍に関しては、図5に概略を示した手順は、腫瘍の重要な術前縮小化を提供し、これにより、その後の切除手術を容易にし、また切除手術における乳房温存および/または乳房再建の可能性を向上させ得る。
【0170】
乳房の腫瘍という状況の下で上述した方法および装置は、様々な他の治療状況下でも有用であり得る。特に、装置50は、複数のクライオプローブをある形状を持つように展開させることができるため、脂肪組織などの非病的組織の美容上の縮小化に対して特に有用であり得る。上述のクライオプローブ104などのクライオプローブ、または上述のクライオ切除装置50を、望ましくない脂肪組織または他の望ましくない体組織を切除するために使用することは、本発明の好適な実施形態による推奨される処置である。これらの使用によって、切開手術または脂肪吸引などの従来技術と比べると、侵襲性が最小限であるという利点、および傷跡または他の望ましくない副作用の危険がほとんどないという利点が提供される。
【0171】
明瞭化のために別々の実施形態の文脈で説明されている本発明のいくつかの特徴は、単一の実施形態で組み合わせて提供されてもよい。反対に、簡潔のために単一の実施形態の文脈で説明されている本発明の様々な特徴は、個別にまたはいかなる適切な小さな組み合わせで提供されてもよい。
【0172】
本発明をその特定の実施形態に関連して説明したが、多くの代替、変更および改変が当業者にとって明白であるのは明らかである。従って、添付の請求項の精神および広い範囲内に属するすべてのこのような代替、変更および改変が包含されるものとする。本明細書で言及したすべての出版物、特許および特許出願は、これらの全体が、個々の出版物、特許または特許出願のそれぞれが特にそして個別に参考として援用されると示されるのと同じ程度まで、本明細書に参考として援用されている。また、本出願におけるどのような参照の引用または同定であっても、本発明へのこのような参照が従来技術として利用可能であるという許可として解釈されない。
【図面の簡単な説明】
【0173】
【図1】本発明の実施形態による、例示的なクライオプローブの簡素化概略図である。
【図2】本発明の実施形態による、生検可能クライオ切除装置の簡素化概略図である。
【図3】本発明の好適な実施形態による、加圧ガス供給モジュール、制御モジュール、およびクライオプローブと生検ニードルとを展開姿勢で有する生検可能クライオ切除装置を備えたシステムの簡素化概略図である。
【図4】本発明の実施形態による、乳房腫瘍のための適切な治療を選択するための手順を示す簡略化フローチャートである。
【図5】本発明の実施形態による、乳房腫瘍を治療する方法の簡略化フローチャートである。
Claims (75)
- 身体器官の腫瘍を治療する生検可能クライオ切除装置であって、
a)導入器であって、前記導入器を前記器官内に貫入可能にする形状とされ、これにより前記導入器を前記器官内に設置可能にするエッジを持つ導入器と、
b)生検ツールが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記生検ツールが前記組織の生検標本化を行うことを可能にする生検アクセスポートと、
c)クライオプローブが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記クライオプローブが前記組織の少なくとも一部をクライオ切除することを可能にするクライオプローブアクセスポートと
を備える、生検可能クライオ切除装置。 - 前記導入器は、前記導入器の乳房への貫入を可能および容易にし、また前記導入器の乳房内での設置を可能および容易にするような形状とされる請求項1に記載の装置。
- 複数の生検アクセスポートをさらに備える請求項1に記載の装置。
- 複数のクライオプローブアクセスポートをさらに備える請求項1に記載の装置。
- 前記生検アクセスポートと連通する生検アクセスチャネルをさらに備え、前記生検アクセスチャネルは、前記生検ツールが前記生検アクセスポートを通って展開するとき前記生検ツールの展開の方向を制御するような形状および方位である請求項1に記載の装置。
- 前記クライオプローブアクセスポートと連通するクライオプローブアクセスチャネルをさらに備え、前記クライオプローブアクセスチャネルは、前記クライオプローブが前記クライオプローブアクセスポートを通って展開するとき前記クライオプローブの展開の方向を制御するような形状および方位である請求項1に記載の装置。
- 前記生検アクセスポートおよび前記クライオプローブアクセスポートは共通のアクセスポートであり、生検ツールが前記導入器を通って前記器官の組織へと入ることを可能にし、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記生検ツールは前記組織の生検標本化を行うことができるようにされ、またさらに、クライオプローブが前記導入器を通って前記器官の組織へと入ることを可能にし、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記クライオプローブは前記組織の少なくとも一部をクライオ切除することができるようにされる請求項1に記載の装置。
- 前記クライオプローブをさらに備える請求項1に記載の装置。
- 複数の前記クライオプローブをさらに備える請求項8に記載の装置。
- 前記生検ツールをさらに備える請求項1に記載の装置。
- 複数の前記生検ツールを備える請求項10に記載の装置。
- 前記生検ツールは生検ニードルである請求項10に記載の装置。
- 前記クライオプローブは、ジュール−トムソンオリフィスを備え、ジュール−トムソン冷却によって冷却するようにされる請求項8に記載の装置。
- 前記クライオプローブはさらにジュール−トムソン加熱によって加熱するようにされる請求項13に記載の装置。
- 前記クライオプローブは熱センサをさらに備える請求項13に記載の装置。
- 前記クライオプローブは冷却ガスを前記ジュール−トムソンオリフィスに送達する前に前記冷却ガスを予冷する熱交換配置を備える請求項13に記載の装置。
- 前記クライオプローブは形状記憶合金材料を備える請求項8に記載の装置。
- 前記形状記憶合金材料は、前記クライオプローブが展開姿勢にあるとき、ストレス誘導マルテンサイト挙動を示す請求項17に記載の装置。
- 前記形状記憶合金材料は、前記クライオプローブが前記導入器より外側への展開前に前記導入器内に位置しているとき、非ストレス誘導マルテンサイト状態を示す請求項17に記載の装置。
- 前記形状記憶合金材料はニッケルチタンの合金である請求項17に記載の装置。
- 前記生検ツールは形状記憶合金材料を備える請求項10に記載の装置。
- 前記形状記憶合金材料は、前記生検ツールが展開姿勢にあるとき、ストレス誘導マルテンサイト挙動を示す請求項21に記載の装置。
- 前記形状記憶合金材料は、前記生検ツールが前記導入器より外側への展開前に前記導入器内に位置しているとき、非ストレス誘導マルテンサイト状態を示す請求項21に記載の装置。
- 前記形状記憶合金材料はニッケルチタンの合金である請求項21に記載の装置。
- 前記導入器は、展開したクライオプローブに冷却ガスを供給する前に前記冷却ガスを冷却するようにされたジュール−トムソン冷却器を備える請求項1に記載の装置。
- 前記導入器は、展開したクライオプローブに冷却ガスを供給する前に前記冷却ガスを冷却するようにされた熱交換配置を備える請求項1に記載の装置。
- 前記導入器は熱センサを備える請求項1に記載の装置。
- 身体器官の腫瘍を治療する装置であって、
a)導入器であって、前記導入器を前記器官内に貫入可能にする形状とされたエッジを持つ導入器と、
b)アクセスポートであって、i)前記器官の組織の生検標本化を行うようにされた生検ツールと、ii)前記器官の組織をクライオ切除するようにされたクライオプローブとが交互に前記アクセスポートを通過するのを可能にするアクセスポートと
を備える装置。 - 前記導入器は、前記導入器の乳房への貫入を可能および容易にし、また前記導入器の乳房内での設置を可能および容易にするような形状とされる請求項28に記載の装置。
- 前記アクセスポートと連通するアクセスチャネルをさらに備え、前記アクセスチャネルは、前記生検ツールが前記アクセスポートを通って展開するとき前記生検の展開の方向を制御するような、また前記クライオプローブが前記アクセスポートを通って展開するとき前記クライオプローブの展開の方向を制御するような形状および方位とされる請求項28に記載の装置。
- 前記生検ツールをさらに備える請求項28に記載の装置。
- 前記クライオプローブをさらに備える請求項28に記載の装置。
- 前記生検ツールは生検ニードルである請求項31に記載の装置。
- 前記クライオプローブはジュール−トムソンオリフィスを備え、前記ジュール−トムソンオリフィスを通る加圧冷却ガスの通過によって冷却するようにされる請求項32に記載の装置。
- 器官の腫瘍を治療するシステムであって、
a)器官の組織をクライオ切除するようにされたクライオプローブと、
b)器官の組織の生検標本化を行うようにされた生検ツールと、
c)生検可能クライオ切除装置であって、i)導入器であって、前記導入器を前記器官内に貫入可能にし、これにより前記導入器を前記器官内に設置可能にする形状とされたエッジを持つ導入器と、ii)生検ツールが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記生検ツールが前記組織の生検標本化を行うことを可能にする生検アクセスポートと、iii)クライオプローブが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記クライオプローブが前記器官の組織をクライオ切除することを可能にするクライオプローブアクセスポートと、
d)加圧冷却ガスを前記クライオプローブに供給するようにされたガス供給モジュールと、
e)前記ガス供給モジュールから前記クライオプローブへのガス流を制御するようにされた制御モジュールと、
を備えたシステム。 - 前記導入器は、前記導入器の乳房への貫入を可能および容易にし、また前記導入器の乳房内での設置を可能および容易にするような形状とされる請求項35に記載のシステム。
- 前記クライオプローブは熱センサを備え、前記制御モジュールは前記クライオプローブの前記熱センサからのデータを受け取るようにされる請求項35に記載のシステム。
- 前記導入器は熱センサを備え、前記制御モジュールは前記導入器の前記熱センサからのデータを受け取るようにされる。請求項35に記載のシステム
- 前記命令モジュールは、ユーザの命令および前記クライオプローブの前記熱センサから受け取った温度データに対応するようにされたアルゴリズム制御機能に基づいて命令をガス供給モジュールに発するようにされる請求項37に記載のシステム。
- 前記命令モジュールは、ユーザの命令および前記導入器の前記熱センサから受け取った温度データに対応するようにされたアルゴリズム制御機能に基づいて命令をガス供給モジュールに発するようにされる請求項38に記載のシステム。
- 前記生検可能クライオ切除装置は複数の生検アクセスポートを備える請求項35に記載のシステム。
- 前記生検可能クライオ切除装置は複数のクライオプローブアクセスポートを備える請求項35に記載のシステム。
- 前記生検可能クライオ切除装置は、前記生検アクセスポートと連通する生検アクセスチャネルをさらに備え、前記生検アクセスチャネルは、前記生検ツールが前記生検アクセスポートを通って展開するとき前記生検ツールの展開の方向を制御するような形状および方位である請求項35に記載のシステム。
- 前記生検可能クライオ切除装置は、前記クライオプローブアクセスポートと連通するクライオプローブアクセスチャネルをさらに備え、前記クライオプローブアクセスチャネルは、前記クライオプローブが前記クライオプローブアクセスポートを通って展開するとき前記クライオプローブの展開の方向を制御するような形状および方位である請求項35に記載のシステム。
- 前記生検アクセスポートおよび前記クライオプローブアクセスポートは共通のアクセスポートであり、前記生検ツールが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記生検ツールが前記組織の生検標本化を行うことを可能にし、またさらに、クライオプローブが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記クライオプローブが前記組織の少なくとも一部をクライオ切除することを可能にする請求項35に記載のシステム。
- 複数の前記クライオプローブをさらに備える請求項35に記載のシステム。
- 複数の前記生検ツールを備える請求項35に記載のシステム。
- 前記生検ツールは生検ニードルである請求項35に記載のシステム。
- 前記クライオプローブはジュール−トムソンオリフィスを備え、ジュール−トムソン冷却によって冷却するようにされる請求項35に記載のシステム。
- 前記クライオプローブはさらにジュール−トムソン加熱によって加熱するようにされる請求項49に記載のシステム。
- 前記クライオプローブは熱センサをさらに備える請求項49に記載のシステム。
- 前記クライオプローブは、冷却ガスを前記ジュール−トムソンオリフィスに送達する前に前記冷却ガスを予冷する熱交換配置をさらに備える請求項49に記載のシステム。
- 前記クライオプローブは形状記憶合金材料を備える請求項35に記載のシステム。
- 前記形状記憶合金材料は、前記クライオプローブが展開姿勢にあるとき、ストレス誘導マルテンサイト挙動を示す請求項53に記載のシステム。
- 前記形状記憶合金材料は、前記クライオプローブが前記導入器より外側への展開前に前記導入器内に位置しているとき、非ストレス誘導マルテンサイト状態にある請求項53に記載のシステム。
- 前記形状記憶合金材料はニッケルチタンの合金である請求項53に記載のシステム。
- 前記生検ツールは形状記憶合金材料を備える請求項35に記載のシステム。
- 前記形状記憶合金材料は、前記生検ツールが展開姿勢にあるとき、ストレス誘導マルテンサイト挙動を示す請求項57に記載のシステム。
- 前記形状記憶合金材料は、前記生検ツールが前記導入器より外側への展開前に前記導入器内に位置しているとき、非ストレス誘導マルテンサイト状態にある請求項57に記載のシステム。
- 前記形状記憶合金材料はニッケルチタンの合金である請求項57に記載のシステム。
- 前記導入器は、展開したクライオプローブに冷却ガスを供給する前に前記冷却ガスを冷却するようにされたジュール−トムソン冷却器を備える請求項35に記載のシステム。
- 前記導入器は、展開したクライオプローブに冷却ガスを供給する前に前記冷却ガスを冷却するようにされた熱交換配置を備える請求項35に記載のシステム。
- 前記導入器は熱センサをさらに備える請求項35に記載のシステム。
- 身体の所定の領域内の脂肪組織の容積を縮小する方法であって、
a)前記脂肪組織にクライオプローブを導入することと、
b)前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記脂肪組織の一部を切除することとを包含し、これによって前記所定の領域内の脂肪組織の容積を縮小する、方法。 - 前記プロトタイプをクライオ切除温度まで冷却するためにジュール−トムソン冷却を利用することをさらに包含する請求項64に記載の方法。
- 器官の良性腫瘍を治療する方法であって、
a)前記器官内の前記腫瘍の近辺に生検可能クライオ切除装置を設置することであって、前記生検可能クライオ切除装置は、i)導入器であって、前記導入器を前記器官内に貫入可能にし、これにより前記導入器を前記器官内に設置可能にする形状とされたエッジを持つ導入器と、ii)生検ツールが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記生検ツールが前記組織の生検標本化を行うことを可能にする生検アクセスポートと、iii)クライオプローブが前記導入器を通って前記器官の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記器官内に設置されると、前記クライオプローブが前記器官の組織をクライオ切除することを可能にするクライオプローブアクセスポートとを備えていることと、
b)生検ツールを前記生検アクセスポートを通って前記器官の組織内の前記腫瘍の近辺に導入し、そして前記生検ツールを利用して組織標本を抽出することと、
c)クライオプローブを前記クライオプローブアクセスポートを通って前記器官の前記組織内の前記腫瘍の近辺に導入し、そして前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記クライオプローブの近辺の組織をクライオ切除することとを包含し、これにより前記腫瘍の少なくとも一部をクライオ切除すること、
を包含する方法。 - 乳房の腫瘍を治療する方法であって、
a)前記乳房内の前記腫瘍の近辺に生検可能クライオ切除装置を設置することであって、前記生検可能クライオ切除装置は、i)導入器であって、前記導入器を前記乳房内に貫入可能にし、これにより前記導入器を前記乳房内に設置可能する形状とされたエッジを持つ導入器と、ii)生検ツールが前記導入器を通って前記乳房の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記乳房内に設置されると、前記生検ツールが前記組織の生検標本化を行うことを可能にする生検アクセスポートと、iii)クライオプローブが前記導入器を通って前記乳房の組織内に入ることが可能なようにされ、これにより前記導入器が前記乳房内に設置されると、前記クライオプローブが前記組織の少なくとも一部をクライオ切除することを可能にするクライオプローブアクセスポートとを備えていることと、
b)生検ツールを前記生検アクセスポートを通って前記乳房の組織内に導入し、そして前記生検ツールを利用して組織標本を抽出することと、
c)クライオプローブを前記クライオプローブアクセスポートを通って前記乳房の前記組織内に導入し、そして前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記クライオプローブの近辺の組織をクライオ切除することとを包含し、これにより前記腫瘍の少なくとも一部をクライオ切除すること、
を包含する方法。 - 前記器官は乳房であり、前記導入器は、前記導入器の乳房への貫入を可能および容易にし、また前記導入器の乳房内での設置を可能および容易にするような形状とされる請求項66に記載の方法。
- 前記組織標本の病理学的検査を行うことをさらに包含する請求項66に記載の方法。
- 前記組織標本の病理学的検査を行うことをさらに包含する請求項67に記載の方法。
- 腫瘍の容積を縮小する方法であって、
a)組織をクライオ切除温度まで冷却するようにされたクライオプローブを腫瘍の内部容積内に導入することと、
b)前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記クライオプローブの近辺の組織をクライオ切除することとを包含し、これにより前記腫瘍の容積を縮小する、方法。 - 乳房の腫瘍の容積を縮小する方法であって、
a)組織をクライオ切除温度まで冷却するようにされたクライオプローブを腫瘍の内部容積内に導入することと、
b)前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記クライオプローブの近辺の組織をクライオ切除することとを包含し、これにより前記腫瘍の容積を縮小する、方法。 - 前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却するためにジュール−トムソン冷却を利用することをさらに包含する請求項71に記載の方法。
- 前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却するためにジュール−トムソン冷却を利用することをさらに包含する請求項72に記載の方法。
- 乳房の腫瘍を治療する方法であって、
a)組織をクライオ切除温度まで冷却するようにされたクライオプローブを腫瘍の内部容積内に導入することと、
b)前記クライオプローブをクライオ切除温度まで冷却して、前記クライオプローブの近辺の組織をクライオ切除し、これにより腫瘍組織の細胞構造を破壊して前記腫瘍組織の無秩序な物質の残骸を残すことと、
c)腫瘍組織の前記無秩序な物質の残骸の一部が身体によって吸収され、これによって前記腫瘍の容積が縮小するまで待つことと、
d)前記腫瘍の残りの部分を切除することと
を包含する方法。
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