JP2005503213A - 除細動器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】除細動器は、(例えば患者の胸に取付けた電極パッド(6)等からのように)患者の胸から信号を受取る構成とされた分析器(2)を有する。充電回路(4)が、電極(6)をして充電回路からの電荷を患者に印加させる。分析器(2)の構成を、患者からの一つ以上の心臓律動シ−クェンスと予め定めた心臓拍動に関するデータとの比較を行い、且つその比較の初期部分の一つの結果に応じて分析器が前記比較の継続下で充電回路の充電開始の励起及び起り得る患者への衝撃印加の用意を行うものとする。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は心臓不整脈又は心不全等の心臓状態の治療に関連し、とくにこのような状態が持続中の心臓に最適な電気衝撃印加装置及び方法に関する。更に本発明は、生命に危険のある及び危険のない心臓律動の区別を意図しており、従って電気衝撃の印加をそれが絶対必要な場合にのみ行なう。
【背景技術】
【0002】
心臓は、正常動作時に血液を身体中に送出するポンプとして動作する。正常状態における心臓の血液ポンプ動作時には、正常洞調律と言われる律動が心臓から出される。心臓の効率的な機能が停止した人間においては、心臓の律動が血液送出に有効でなくなり、最も普通には心室細動(ventricular fibrillation、VF)又は脈なし(pulseless)心室頻拍(ventricular tachycardia、VT)と呼ばれている一次的心臓不整脈が発生する。心臓の異常動作は、心臓筋肉中の心臓細胞の非同期的脱分極(asynchronous depolarisation)の結果である。
【0003】
胸腔に印加された高エネルギー衝撃が心室細動のような心臓不整脈を正常洞調律に変換し得ることは知られている。これは除細動(心臓細動除去)として知られる。十分な電気エネルギーが心臓に印加された場合に心臓細胞が短期間停止し、心臓筋肉の同期的又は正常な脱分極が再度復元し得る。
【0004】
電気エネルギーを、通常は胸に貼り付けた一組のパッド又はパドルを介し自動式外付け除細動器(Automated External Defibrillator、AED)のような除細動器によって印加する。
【0005】
心室細動の発病後の患者の救命率は、心臓律動の正常洞調律への復元変換のための高エネルギー衝撃投与が無ければ毎分約10%ずつ低下する。従って、数分以上の遅れがあると、患者の生存の可能性は大幅に低下する。
【0006】
患者の心臓が現実に心室細動に陥っていない時に除細動用の衝撃を患者に投与することには危険が伴い得る場合がある。正常作動中の心臓に誤って高エネルギー衝撃を印加すると、心臓の正常洞調律の中断が起こり得るので、それが心室細動を招くことがあり、それが心不全に至り得る。更に除細動器に何らかの故障がある場合には操作者に対する危険のおそれがあるが、その理由は、除細動器は電荷を集積するがその電荷が操作者を貫通して放電し得ることにある。
【0007】
心臓が心室細動に陥っている時は、心臓律動パターンの振幅及び波形が急速に劣化する。異常動作が検出された場合には、できるだけ早く衝撃を心臓に印加することが大切である。衝撃印加許容の心臓律動は、毎分180拍以上の速さと0.12/0.14秒より広いQRS群(QRS complex)を有するものである。異常心臓律動に対する他の徴候は、心臓イベント間のR−R間隔(R-R interval between cardiac events)によって定義される信号再現性(repeatability)である。ゼロからのその値が大きいほど、律動は一層ランダム(random)である。10個の標本にわたって20msという値は心室細動VFの徴候である。
【0008】
健全なQRS群(healthy QRS complex)は、鋭い棘として表れ且つ電気波が適正に心臓を貫流していることを示す。丸くなったQRS群は心室頻拍VTを表す。また、低い振幅を表す信号は自動式外付け除細動器(AED)推奨の治療につながるであろう。
【0009】
律動が衝撃許容(shockable)であるか否かの判定には、心電図のトレイスの他の要因を使うことができる(例えば、P波の存在と極性、電力スペクトル密度、等電ベースラインからの時間のずれ、高速フーリエ変換FFT)。
【0010】
自動式外付け除細動器の作動において遅延が発生し得る二つの期間がある。それらは、患者に衝撃を投与するために除細動器中のコンデンサを充電する期間、及び衝撃投与可能か否か判定するために心電図の律動認識を確認する期間である。従来知られている除細動器におけるコンデンサ充電時間は8秒と9秒の間である。この充電は患者の状態の表示無しで行なわれる。充電がなされると、一般に心電図の分析ルーチンに9秒と15秒の間の時間を要する。これらの両期間を含めて、除細動器のパッド貼付から衝撃治療までに24秒以下程度の時間を要する。関連法規は、検出と分析と除細動器充電時間との合計が30秒以下であることを求めているが、24秒の遅延でさえ患者の救命率に大きな影響を与える。
【0011】
外付け除細動器は、しばしば心電図(ECG)律動認識検出器を含むか又はこれと共用される。心電図は、異常な心臓律動を全ての他の心臓律動から区別しなければならない。他の心臓律動には、正常洞調律、心房細動及び心房粗動等の上室性律動、心室エクトピー(ventricular ectopy)、特発性心室律動、心静止、及び脈搏及び血圧存在下に於ける如き器質化心臓律動(organised cardiac rhythms)が含まれる。従って、分析される信号には不正確な読取りの原因である多くの「雑音」が含まれ得る。もしインピーダンスが正確に測定できなければ、それは患者に対し衝撃を投与するのが現実に安全である範囲内でないかも知れない。
【0012】
特許文献1は既知の除細動器を記載する。この文献の除細動器は、患者の胸に取り付けた電極からの信号を分析する監視・分析回路を含む。電極間のインピーダンスを測定し、そのインピーダンスが一定範囲内にある場合には、その除細動器が患者の心臓への衝撃印加を許容する。除細動器の充電は、除細動器が起動される瞬間に自動的に行なわれ、充電過程は後続の分析が含まれる過程及び除細動器の手動トリガによる患者状態の治療とは別過程として行なわれる。
【0013】
【特許文献1】
米国特許第6029085号明細書(名義人:スールヴィヴァリンク・コーポレーション(SurVivaLink Corporation))
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
既知の除細動器における一つの問題は、患者の心臓への衝撃印加に備える除細動器の充電を、その心臓について測定した特定のパラメータにのみ応答して行なわせるような安全機構がないことにある。また、患者の心臓律動の分析中に、例えば心臓律動に付加して「雑音」が測定されたため更なる分析を行なう場合には、全ての分析過程を再び開始する必要があり、そのため患者に対する衝撃治療の遅延が増大する。
【0015】
本発明の目的は、心臓律動パターンの正確且つ迅速な分析の提供により、絶対に必要な時にのみ除細動器の充電を提供し且つ適用から衝撃印加までの時間を短縮し、以って従来技術の問題を解決することにある。本発明の他の目的は、心臓律動パターンの正確な読みを提供し、厳密に必要でない場合の患者への衝撃印加の危険性を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
従って、本発明の第1面によれば、(a)患者の心臓から信号を受取る構成の分析器と(b)充電回路と(c)その充電回路から患者へ電荷を印加する構成の電極群とを具備し、前記分析器の構成を、患者からの1以上の心臓律動シークェンスと心臓律動に係る所定データとの比較を行い、且つその比較の初期部分の結果に応じ前記比較を継続しつつ、起りうる患者への衝撃印加の用意に向けた充電回路の充電開始の励起を行うものとしてなる除細動器が提供される。
【0017】
好ましくは前記分析器は、充電回路が充電される時に、患者への電極経由の衝撃印加の励起に係る最終的なデータ比較分析を行なえるものとする。
【0018】
分析器への信号は、理想的には区域群に分けられるものとする。諸区域を分析器によって個別に又は全体として分析する。好ましくは、4つの区域を分析する。心臓律動シークェンス又は区域群は、持続時間(time duration)に基づいて分析され、理想的には各区域に対し3秒の持続時間が使われる。その代わりに、心拍数に基づいて区域を分析することもできる。持続時間と心拍数との組合せを分析に使ってもよい。
【0019】
区域群を予め定めたデータと比較し、シークェンス中の諸区域の大部分がそのデータのパラメータ外(又は内)に在るときには患者への衝撃印加の発生を許すことが期待される。
【0020】
好ましくは、本発明の除細動器に外来信号を低減させる雑音回路又はソフトウェアを含める。
【0021】
分析器の構成を、除細動器の他の諸部品と一体であり得る律動認識システム内に保持されたデータと心臓律動シークェンスとが比較されるようにするのが有利である。
【0022】
本発明の第2面は、(a)患者の心臓律動を評定し、(b)その律動をデータと比較し且つ差異を分析し、(c)その分析の初期部分の結果に応じて除細動器を充電し、更に(d)その分析全体の結果が所定のパラメータ内にあるときは、患者に衝撃を印加してなる患者への衝撃投与方法にある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明は各種態様で実施可能であり、添付図を参照してその特定の実施例をここに説明する。
【0024】
図1に示すように除細動器1は、分析器2を有し、その分析器2は電極6により患者の心臓から検出した信号を受取る。電極は患者の胸に取付けられるパッドを有する。分析器からの情報はプロセッサ3へ供給され、それが受信信号を律動認識システムに保持されたデータと対照して測定する。最初に信号が、データにより設定されたパラメータと対応しない場合には、充電回路4の充電が起こる。電荷がコンデンサ5に保持される。充電は、患者への衝撃印加の準備が整うように行われる。患者からのデータの更なる分析に基づき、保持されたデータにより設定されるパラメータが充足されない場合には、その時に除細動器が直ちに又は衝撃を推奨したうえで操作者による確認ののち、衝撃を電極6経由で送出し患者心臓の活動を調整する。
【0025】
プロセッサ3と分析器2とは、一つの結合ユニットとするか又は個別ユニットにすることができる。プロセッサは、例えば病院のデータバンクからの情報を照合する遠隔装置とすることができる。更に律動認識装置は、例えば病院内のデータバンクのような遠隔位置に置くことが考えられる。一体型及び遠隔型の律動認識装置の両者は、新しい情報が研究又は個々の患者記録により提供されるのに応じて、心臓律動パターンを以って更新できる。分析器は、データパラメータとの比較結果が一定限界内に入った時に充電を開始するような構成とすることが期待され、このことは結果的に積極的な不全(irregularity)検査となる。
【0026】
患者の胸に取り付けた除細動器パッドは、心電図電圧信号を検出する。次いでこの信号の分析が、除細動器の充電を行うべきか否かの判断に使われる。図2は、18秒間にわたる心臓拍動により生じた異常信号シークェンスを示す。この信号は、心電図フィルタを通過して雑音が抑制され且つ増幅される。信号は次いで従来型のアナログ・ディジタル変換器(ADC)に加えられ、そのADCがECG電圧に応じたディジタル信号を発生する。信号は次にデータ/アドレス母線へ送られ、更にマイクロプロセッサ及びメモリ・モジュールへ送られる。マイクロプロセッサが所要の頻度でその信号をサンプリングする。心室頻拍VTの認識率を、好ましくは200μV(マイクロボルト)以上の振幅で「雑音」不在の場合に90%より大きいものとする。雑音は、外来信号だけでなく信号歪み源となるアーチファクト(artefacts)を含む。心室頻拍VTの検出は、感度が75%を上回るものとする。雑音がない場合において、検出器による衝撃不許容(non-shockable)律動の正確な識別に係る特異度(specificity)は95%を上回るものとする。データは、心室細動を表示するアルゴリズム(algorithm)として定義できる。
【0027】
可能最短の時間で心電図波形の正確な印象を取得するために二つのサンプリング方法(methods)を工夫した。
【0028】
図3に示す第1分析方法(process)では、心臓律動の4つの3秒区域に対して心電図信号シークェンスを分析するが、各区域は同じ継続時間のものである。継続時間3秒の4区域を分析することを好適としたが、区域の数及び継続時間は変えてもよい。サンプリング頻度は、好ましくは100から200Hzである。100Hzは一般に除細動の操作中に使い、200Hzは初期治療後の患者の状態の一層深い分析を可能にする。100Hzは監視した心臓拍動シークェンスに対し300個の区域サンプル(sample per segment)を与え、200Hzは600個の区域サンプルを与える。
【0029】
正常に作動する人間の心臓は、毎分60〜80拍の心拍数を有する。しかし心室細動下の心臓は一般に毎分180〜300拍の間の速度を持ち、心室頻拍下の心臓は一般に毎分180拍を上回る速度を持つ。従って、正常な心臓に対して、3秒の区域は一般に3〜5個のQRS群(心室心筋の電気的活動の心電図的表現)を含む。心室頻拍下の心臓に対しては9個又はそれ以上のQRS群があるが、他方心室細動下ではQRS群の数が15個ぐらいに達し得る。従って、心臓の状態が一層異常となるに伴い、即ち患者にとって一層危険となるに伴い、一層多くの前記群が計測される。このことの利益は、より多くの検査をすることにより、心臓が正に異常動作していること及び器具に誤差がないことを確認して、患者に対する誤った衝撃印加のおそれを最少化することにある。図3から理解できるように、第1区域の分析が衝撃印加可能な状態の可能性を示す場合には、その時にコンデンサ充電を開始する(ただし、この状態は2つ又はそれ以上の区域の分析後に初めて表示されるかもしれない)。この過程は、前記分析の使用に起因する充電開始時点の制御により別の充電時間を効果的に除外することによって、一層長い検出・分析期間を許容する。一層長い検出・分析期間は、より多くの心電図データのサンプリングを許容することにより特異度及び/又は感度をより大きくすることができる。
【0030】
第2分析方法(process)では、患者の心臓に衝撃を印加すべきか否かの基準を現実の心拍数に基づかせる。この状況下では、分析すべき各区域を、分析すべき区域の時間的期間ではなく、むしろQRS群の数に基づかせる。好ましくは、理想的には9個のQRS群に基づかせた各区域からなる4つの区域を分析する。この方法の長所は、患者の状態の迅速な分析が提供できることにある。心臓が危機的状態にある時は、迅速な分析が最優先する。例えば、毎分300拍の心拍数が起きているときには、各区域が9拍を含むとして、4区域分析がそれぞれ9拍を有する1.8秒区域の群内で行われる。全診断時間は、正常心拍数下の12秒の替りに7.2秒まで減少する。分析時間の長さは短くなるが、短い時間の中でより多くの心拍を測定するので、精度が危うくなることはない。危険な心臓状態の可能性に過ぎない場合には、心電図が危険な状態におけるよりも低い心拍数、例えば毎分180拍以下を示すであろう。区域サンプリングに対する計量として心拍数を使う場合に、遅い心拍数を得ることが意味するのは、区域のサンプリングが遅い速度で行われるがそれは心臓パターン(heart pattern)の一層詳しい分析の遂行が許容されるであろうことである。患者が危険な状態にない場合には、一層詳しい分析が利点を有する。
【0031】
除細動器のセンサにより、心拍数が過度レベルまで上がっていないのでQRS群分析が過度に長くなると予測されると検出される場合は、第2分析方法を停止しその代わりに第1分析方法を使用する。これは、分析が可能最短時間内に行われることを意味する。
【0032】
何れか一つの区域がメモリ・データによって示される心臓の活動の正常限界外にある時は、充電制御器が充電回路の充電開始用の信号を送出する。シークェンス区域の全てが分析されてシークェンス区域の大部分がメモリ・データによって示される心臓の活動の正常限界外にある時は、患者に衝撃を印加すべく放電回路を励起する。その代わりに、充電をあるシステムによって始動させるものとし、そのシステムにより、複数の心臓シークェンス区域がメモリ・データによって設定される限界内に入った場合、その時に充電を始動させるようにしてもよい。そのデータは、心不全を示す律動パターンに係る情報からなるものであってもよい。
【0033】
「雑音」の結果に応じ、プロセッサが患者から他の区域をサンプリングするように指令し且つ汚染したサンプル/区域を廃棄する。「雑音」の原因が、例えば患者の受動的動き、又はそれへの接触、又は移動電話若しくは電力ケーブルの存在のように知られている場合には、プロセッサが操作者に対して例えば「患者と機器を静止すべし」、「このユニットの近くで移動電話をかけるな」、「患者を全ての電力機器から遠ざけよ」等の是正実施の助言をしてもよい。「雑音」は分析時間を著しく増大させ且つ精度を阻害するので、この分析段階に入る前にそれを低減することが絶対必要である。分割区域分析であるので、分析の先行区域のみを反復すべきである。
【0034】
4区域分析の場合、除細動を推奨するには多数派による「衝撃」判断結論(4つの内の3つ又は4つ)が必要である。可変である任意数の区域を使う他の実施例における多数派結論のためのパーセントは、上記例に拘らず異なるものとなろう。
【0035】
少数派による「衝撃」判断結論(4つの内のゼロ又は1つ)は、「衝撃推奨なし」を助言するに至るであろう。
【0036】
同数による「衝撃」判断結論は、除細動器に今一度区域分析を行い患者状態の再評価を行わせるに至るであろう。如何なる処置を採るべきかに関する「投票」は奇数に基づくべきであり「同数」決定はあり得ない。
【0037】
更なる実施例においては、除細動器が分析雑音シークェンスに1つの区域を付加するか又はシークェンス中最後の4区域(異なる実施例では違った区域数)により分析判断を行い結論を引出す。
【0038】
両実施例とも、雑音存在時における患者の完全な分析を避け、「衝撃までの時間」をスピードアップする。
【0039】
衝撃回路及びシークェンス操作を一般的に図4に示す。
初期の区域の分析が、心電図により患者への衝撃印加可能な状態検出の有無を示し、有の場合には、FETのようなスイッチ機構を介して患者のインピーダンスによって定まる値まで1個以上のコンデンサを充電する。
【0040】
コンデンサの充電は、電力入力回路から大地線へ戻る電流供給を許容することにより行う。
【0041】
充電中は、コンデンサ内の電荷を、並列接続の電圧比較器(図示せず)により監視する。
【0042】
コンデンサが一旦所定レベルまで充電されると、コンデンサは分離される。除細動用のパルスを患者へ出力するためのスイッチ機構は、その機構が機能不全の場合に放電を内部負荷に向けて患者に着いた外部パッドに対して電圧を加えないように設計される。
【0043】
コンデンサの最初の能動的充電モードでは、漏れ電流で出力されることがないようにコンデンサを継続的にリフレッシュ(refresh)する。
【0044】
プロセッサが衝撃の要望されていることを一旦確認すると、それは衝撃モードに入る。プロセッサは、操作者に「衝撃推奨あり」及び「救助」のためそのとき点滅中のボタンを押すことを助言し、「しっかり落着いて」と警告する。
【0045】
除細動パルスの印加は、理想的にはT波の前半では行わない。不応期と呼ばれるこの期間中、筋肉は収縮から回復し休止状態に復帰しつつある。このときの更なる衝撃は、細胞が応答できないので、効果がないであろう。不応期は一般に30mS(ミリ秒)続く。しかし酸素を奪われた(ischaemic)細胞は60mSまでもの不応期をもち得る。不応期は、R−R間隔(R-R interval)の約30%の間続く。
【0046】
現行のAAMI標準DF2-4.3.17では、同期放電が除細動器の必要特性とはされていない。しかし、除細動器を最大限に使うためには、同期化(synchronized)電気的除細動を採用するのが有益である。電気的除細動においては、安全な同期化電気的除細動を得るために、除細動器放電のピークを理想的にはR波のピークの60mS以内に発生させる。放電をR波の負傾斜部で発生させなければならないが、その意味で同期が必要である。患者のQRS傾斜との同期化の不成立は、心室細動を招き得る。
【0047】
放電のために、除細動器は印加制御回路を使う。この回路にSCR(Silicon Controlled Rectifier)群を含め、例えば第1及び第2のSCRと共に、第3のSCRと1つ以上のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)とをオフに切換える。これにより、除細動器のパッドを介して患者へ正の放電を起こすことができる。
【0048】
予め定めた時刻又は電圧において(ソフトウェアで選択可能)、更なるIGBTをオフに切換えると共に、オフ位置にある複数のIGBTをオンに切換える。これにより、スイッチング機構内のパルスの逆転が生じる。複数パルス間の切換時間は400±50μ秒以内でなければならない。
【0049】
パルス電圧がある有意レベルまで一旦低下するか又は予め定めた期間(ソフトウェアで選択可能)持続すると、スイッチング機構がオフに切替り回路不全のために生じ得るパルスを内部負荷に向ける。
【0050】
放電の後、コンデンサは患者のインピーダンス及び救助段階によって選ばれる電圧レベルまで直ちに再充電される。これにより除細動器は、患者生存率が低下しているであろう第2回衝撃をより高速度で行うことが許容される。救助の終了後又はCPR(心肺蘇生法)中においてのみ、コンデンサは内部負荷/負荷回路へ完全に放電される。
【0051】
心拍パターンのサンプル区域がデータ・メモリに記憶され、マイクロプロセッサの律動認識システムによって分析される。このシステムは、心電図信号を検出して比較し、当該区域の心電図サンプルが「衝撃印加許容」又は「衝撃印加不許容」のものか否かを判断する。更なる実施例として、アーチファクトの程度をも計算して、もしある閾値以上である場合には「雑音」と判断する。
【0052】
区域の判断結果が「衝撃印加許容」である場合には、プロセッサが充電制御器にコンデンサ充電の開始を指示する。心電図の第1区域の分析の後、次の区域がデータ・メモリから律動認識システムへ送られ、衝撃を推奨するか否かに関する他の個別判断がなされる。
【0053】
この過程が、所要心電図区域群の全ての律動認識システム通過終了まで続く。この心電図データ・シークェンスが全体として上記と類似の態様で分析・比較されて疑似的な心電図振舞いを識別する。
【0054】
プロセッサによる最終的処置判断は、既になされた「衝撃」/「非衝撃」/「雑音」に係る複数の下位判断(subdecisions)に基づく。個別「衝撃」判断が多数派(又は「非衝撃」/「雑音」判断が少数派)の場合は、プロセッサが操作者に対し除細動器の衝撃ボタンの押下げを推奨して、衝撃治療の半自動的モードでの投与又は衝撃事態の自動的モードでの投与をする。
【0055】
充電回路は、コンデンサ充電時間が律動認識システムの終了と所要治療の投与との間に時間遅れを生じさせないものとなるように選択される。一実施例におけるこの時間は約12秒であって、4つの連続的な心電図「衝撃」投票に対する時間である。
【0056】
前記以外の下位判断群の組合せは全て、非衝撃との最終的結果又は区域群の更なる分析との結果に導かれる。少数派区域群のみでの擬似的VF(心室細動)又はVT(心室頻拍)のエピソード(episode)に起因してコンデンサが充電されてしまった場合には、患者に対する操作者の相互作用(interaction)、即ちCPR(心肺蘇生法)以前にそれが内部負荷へ放電される。これは、装置の全体的安全性を改善する。
【0057】
最終的判断が高度の「雑音」を示す場合には、その後に自動式外付け除細動器AEDが救助の段階に応じて操作者に対し識別可能な限りの雑音源の除去を助言するか、及び/又はCPR(心肺蘇生法)を助言するか、及び/又は更なる分析の再開を助言する。
【0058】
更に他の実施例では、連続的平均化(continual averaging)心電図分析を使うことができる。心電図信号はリアルタイムで分析され、理想的には例えば12秒、13秒、14秒等のように秒毎に票が投じられる。
【0059】
他の好ましい実施例では、信号を最新の継続的発生期間、例えば3秒間に亘って連続的に平均し、必須の12秒分析終了前に生じた衝撃(印加)の結果はコンデンサの先取り的充電に導かれる。
【0060】
従って、この実施例では分析過程の各秒毎に先行3秒に対する投票判断(vote decision)がなされる。このような平均化技術は、10個の連続的票を産出する。これは前記「区域化」分析に比し、精度向上が得られる(例えば、3秒の区域に対する4票ではなく10票)という意味において増強である。
【0061】
更に、票決システム(voting system)の分解能が(区域化分析の)3又は4秒ではなく1秒とみなされるので、非持続性の心室細動VFを検出し易くなる。持続時間1秒以下の心室細動VFの散発的群発(sporadic burst)が検出容易となるが、それは三つの連続的分析(期間)には現れなかったであろうし、そのために無視され得たであろうからである。当然に、投票を任意の時間間隔で行うように選択することが可能であり、この(例の)値より大きいか又は小さい分解能を与えることができる。心室細動VFが散発的でのみ現れるが危険な群発であるような複雑な症例では、より長い期間の窓(longer duration window)がより高い信頼度の分析を与えるであろう。
【0062】
更に他の実施例では、明確な時間の期間の代わりにQRS群を使える。従って好ましい方法では、QRS群三つの集まりごとに一票を投じる。これは、早期診断と治療の利点を維持すると共に、PVC又はNSRのように無害な律動を以上説明したように一層深く且つ一層長い期間に亘り分析する。
【0063】
更になお他の実施例では、本方法の信頼度を更に増強するため、連続的分析を相互相関に対してキー(key)付けすることができる(実際上、単一のQRS群を選び出す)。この方法は、QRS群が識別されており且つ正確なサンプリング時間が複数の既知QRS長さ(QRS length、初めの3秒/x-QRS群分析から取得される。)にキー付けされている(keyed)場合にのみ機能する。各分析波形の先行のものからの減算と積分(残りの面積を与える)とにより、律動が心室細動VF(ランダム:値を残す。)又はVT/NSR(周期的:値を残さず。)の何れであるかを確認することができる。当然に、散発的な律動変動(PVCのもの又は心室細動VF)は中間のある値を残す。
【0064】
以上の詳細説明は本発明の一実施例であり、例示として提供するに過ぎないことを理解すべきである。設計及び構造の各種細部は、ここに記載した発明の精神と範囲から離れることなく修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明による除細動器の図式的説明図である。
【図2】心臓律動の心電図出力を示す図である。
【図3】区域分析と衝撃印加に先行するコンデンサ充電を示す時間計画図である。
【図4】衝撃印加過程の図式的概要を示す図である。
【符号の説明】
【0066】
1…除細動器 2…分析器
3…プロセッサ 4…充電回路
5…コンデンサ 6…電極
【0001】
本発明は心臓不整脈又は心不全等の心臓状態の治療に関連し、とくにこのような状態が持続中の心臓に最適な電気衝撃印加装置及び方法に関する。更に本発明は、生命に危険のある及び危険のない心臓律動の区別を意図しており、従って電気衝撃の印加をそれが絶対必要な場合にのみ行なう。
【背景技術】
【0002】
心臓は、正常動作時に血液を身体中に送出するポンプとして動作する。正常状態における心臓の血液ポンプ動作時には、正常洞調律と言われる律動が心臓から出される。心臓の効率的な機能が停止した人間においては、心臓の律動が血液送出に有効でなくなり、最も普通には心室細動(ventricular fibrillation、VF)又は脈なし(pulseless)心室頻拍(ventricular tachycardia、VT)と呼ばれている一次的心臓不整脈が発生する。心臓の異常動作は、心臓筋肉中の心臓細胞の非同期的脱分極(asynchronous depolarisation)の結果である。
【0003】
胸腔に印加された高エネルギー衝撃が心室細動のような心臓不整脈を正常洞調律に変換し得ることは知られている。これは除細動(心臓細動除去)として知られる。十分な電気エネルギーが心臓に印加された場合に心臓細胞が短期間停止し、心臓筋肉の同期的又は正常な脱分極が再度復元し得る。
【0004】
電気エネルギーを、通常は胸に貼り付けた一組のパッド又はパドルを介し自動式外付け除細動器(Automated External Defibrillator、AED)のような除細動器によって印加する。
【0005】
心室細動の発病後の患者の救命率は、心臓律動の正常洞調律への復元変換のための高エネルギー衝撃投与が無ければ毎分約10%ずつ低下する。従って、数分以上の遅れがあると、患者の生存の可能性は大幅に低下する。
【0006】
患者の心臓が現実に心室細動に陥っていない時に除細動用の衝撃を患者に投与することには危険が伴い得る場合がある。正常作動中の心臓に誤って高エネルギー衝撃を印加すると、心臓の正常洞調律の中断が起こり得るので、それが心室細動を招くことがあり、それが心不全に至り得る。更に除細動器に何らかの故障がある場合には操作者に対する危険のおそれがあるが、その理由は、除細動器は電荷を集積するがその電荷が操作者を貫通して放電し得ることにある。
【0007】
心臓が心室細動に陥っている時は、心臓律動パターンの振幅及び波形が急速に劣化する。異常動作が検出された場合には、できるだけ早く衝撃を心臓に印加することが大切である。衝撃印加許容の心臓律動は、毎分180拍以上の速さと0.12/0.14秒より広いQRS群(QRS complex)を有するものである。異常心臓律動に対する他の徴候は、心臓イベント間のR−R間隔(R-R interval between cardiac events)によって定義される信号再現性(repeatability)である。ゼロからのその値が大きいほど、律動は一層ランダム(random)である。10個の標本にわたって20msという値は心室細動VFの徴候である。
【0008】
健全なQRS群(healthy QRS complex)は、鋭い棘として表れ且つ電気波が適正に心臓を貫流していることを示す。丸くなったQRS群は心室頻拍VTを表す。また、低い振幅を表す信号は自動式外付け除細動器(AED)推奨の治療につながるであろう。
【0009】
律動が衝撃許容(shockable)であるか否かの判定には、心電図のトレイスの他の要因を使うことができる(例えば、P波の存在と極性、電力スペクトル密度、等電ベースラインからの時間のずれ、高速フーリエ変換FFT)。
【0010】
自動式外付け除細動器の作動において遅延が発生し得る二つの期間がある。それらは、患者に衝撃を投与するために除細動器中のコンデンサを充電する期間、及び衝撃投与可能か否か判定するために心電図の律動認識を確認する期間である。従来知られている除細動器におけるコンデンサ充電時間は8秒と9秒の間である。この充電は患者の状態の表示無しで行なわれる。充電がなされると、一般に心電図の分析ルーチンに9秒と15秒の間の時間を要する。これらの両期間を含めて、除細動器のパッド貼付から衝撃治療までに24秒以下程度の時間を要する。関連法規は、検出と分析と除細動器充電時間との合計が30秒以下であることを求めているが、24秒の遅延でさえ患者の救命率に大きな影響を与える。
【0011】
外付け除細動器は、しばしば心電図(ECG)律動認識検出器を含むか又はこれと共用される。心電図は、異常な心臓律動を全ての他の心臓律動から区別しなければならない。他の心臓律動には、正常洞調律、心房細動及び心房粗動等の上室性律動、心室エクトピー(ventricular ectopy)、特発性心室律動、心静止、及び脈搏及び血圧存在下に於ける如き器質化心臓律動(organised cardiac rhythms)が含まれる。従って、分析される信号には不正確な読取りの原因である多くの「雑音」が含まれ得る。もしインピーダンスが正確に測定できなければ、それは患者に対し衝撃を投与するのが現実に安全である範囲内でないかも知れない。
【0012】
特許文献1は既知の除細動器を記載する。この文献の除細動器は、患者の胸に取り付けた電極からの信号を分析する監視・分析回路を含む。電極間のインピーダンスを測定し、そのインピーダンスが一定範囲内にある場合には、その除細動器が患者の心臓への衝撃印加を許容する。除細動器の充電は、除細動器が起動される瞬間に自動的に行なわれ、充電過程は後続の分析が含まれる過程及び除細動器の手動トリガによる患者状態の治療とは別過程として行なわれる。
【0013】
【特許文献1】
米国特許第6029085号明細書(名義人:スールヴィヴァリンク・コーポレーション(SurVivaLink Corporation))
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
既知の除細動器における一つの問題は、患者の心臓への衝撃印加に備える除細動器の充電を、その心臓について測定した特定のパラメータにのみ応答して行なわせるような安全機構がないことにある。また、患者の心臓律動の分析中に、例えば心臓律動に付加して「雑音」が測定されたため更なる分析を行なう場合には、全ての分析過程を再び開始する必要があり、そのため患者に対する衝撃治療の遅延が増大する。
【0015】
本発明の目的は、心臓律動パターンの正確且つ迅速な分析の提供により、絶対に必要な時にのみ除細動器の充電を提供し且つ適用から衝撃印加までの時間を短縮し、以って従来技術の問題を解決することにある。本発明の他の目的は、心臓律動パターンの正確な読みを提供し、厳密に必要でない場合の患者への衝撃印加の危険性を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
従って、本発明の第1面によれば、(a)患者の心臓から信号を受取る構成の分析器と(b)充電回路と(c)その充電回路から患者へ電荷を印加する構成の電極群とを具備し、前記分析器の構成を、患者からの1以上の心臓律動シークェンスと心臓律動に係る所定データとの比較を行い、且つその比較の初期部分の結果に応じ前記比較を継続しつつ、起りうる患者への衝撃印加の用意に向けた充電回路の充電開始の励起を行うものとしてなる除細動器が提供される。
【0017】
好ましくは前記分析器は、充電回路が充電される時に、患者への電極経由の衝撃印加の励起に係る最終的なデータ比較分析を行なえるものとする。
【0018】
分析器への信号は、理想的には区域群に分けられるものとする。諸区域を分析器によって個別に又は全体として分析する。好ましくは、4つの区域を分析する。心臓律動シークェンス又は区域群は、持続時間(time duration)に基づいて分析され、理想的には各区域に対し3秒の持続時間が使われる。その代わりに、心拍数に基づいて区域を分析することもできる。持続時間と心拍数との組合せを分析に使ってもよい。
【0019】
区域群を予め定めたデータと比較し、シークェンス中の諸区域の大部分がそのデータのパラメータ外(又は内)に在るときには患者への衝撃印加の発生を許すことが期待される。
【0020】
好ましくは、本発明の除細動器に外来信号を低減させる雑音回路又はソフトウェアを含める。
【0021】
分析器の構成を、除細動器の他の諸部品と一体であり得る律動認識システム内に保持されたデータと心臓律動シークェンスとが比較されるようにするのが有利である。
【0022】
本発明の第2面は、(a)患者の心臓律動を評定し、(b)その律動をデータと比較し且つ差異を分析し、(c)その分析の初期部分の結果に応じて除細動器を充電し、更に(d)その分析全体の結果が所定のパラメータ内にあるときは、患者に衝撃を印加してなる患者への衝撃投与方法にある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明は各種態様で実施可能であり、添付図を参照してその特定の実施例をここに説明する。
【0024】
図1に示すように除細動器1は、分析器2を有し、その分析器2は電極6により患者の心臓から検出した信号を受取る。電極は患者の胸に取付けられるパッドを有する。分析器からの情報はプロセッサ3へ供給され、それが受信信号を律動認識システムに保持されたデータと対照して測定する。最初に信号が、データにより設定されたパラメータと対応しない場合には、充電回路4の充電が起こる。電荷がコンデンサ5に保持される。充電は、患者への衝撃印加の準備が整うように行われる。患者からのデータの更なる分析に基づき、保持されたデータにより設定されるパラメータが充足されない場合には、その時に除細動器が直ちに又は衝撃を推奨したうえで操作者による確認ののち、衝撃を電極6経由で送出し患者心臓の活動を調整する。
【0025】
プロセッサ3と分析器2とは、一つの結合ユニットとするか又は個別ユニットにすることができる。プロセッサは、例えば病院のデータバンクからの情報を照合する遠隔装置とすることができる。更に律動認識装置は、例えば病院内のデータバンクのような遠隔位置に置くことが考えられる。一体型及び遠隔型の律動認識装置の両者は、新しい情報が研究又は個々の患者記録により提供されるのに応じて、心臓律動パターンを以って更新できる。分析器は、データパラメータとの比較結果が一定限界内に入った時に充電を開始するような構成とすることが期待され、このことは結果的に積極的な不全(irregularity)検査となる。
【0026】
患者の胸に取り付けた除細動器パッドは、心電図電圧信号を検出する。次いでこの信号の分析が、除細動器の充電を行うべきか否かの判断に使われる。図2は、18秒間にわたる心臓拍動により生じた異常信号シークェンスを示す。この信号は、心電図フィルタを通過して雑音が抑制され且つ増幅される。信号は次いで従来型のアナログ・ディジタル変換器(ADC)に加えられ、そのADCがECG電圧に応じたディジタル信号を発生する。信号は次にデータ/アドレス母線へ送られ、更にマイクロプロセッサ及びメモリ・モジュールへ送られる。マイクロプロセッサが所要の頻度でその信号をサンプリングする。心室頻拍VTの認識率を、好ましくは200μV(マイクロボルト)以上の振幅で「雑音」不在の場合に90%より大きいものとする。雑音は、外来信号だけでなく信号歪み源となるアーチファクト(artefacts)を含む。心室頻拍VTの検出は、感度が75%を上回るものとする。雑音がない場合において、検出器による衝撃不許容(non-shockable)律動の正確な識別に係る特異度(specificity)は95%を上回るものとする。データは、心室細動を表示するアルゴリズム(algorithm)として定義できる。
【0027】
可能最短の時間で心電図波形の正確な印象を取得するために二つのサンプリング方法(methods)を工夫した。
【0028】
図3に示す第1分析方法(process)では、心臓律動の4つの3秒区域に対して心電図信号シークェンスを分析するが、各区域は同じ継続時間のものである。継続時間3秒の4区域を分析することを好適としたが、区域の数及び継続時間は変えてもよい。サンプリング頻度は、好ましくは100から200Hzである。100Hzは一般に除細動の操作中に使い、200Hzは初期治療後の患者の状態の一層深い分析を可能にする。100Hzは監視した心臓拍動シークェンスに対し300個の区域サンプル(sample per segment)を与え、200Hzは600個の区域サンプルを与える。
【0029】
正常に作動する人間の心臓は、毎分60〜80拍の心拍数を有する。しかし心室細動下の心臓は一般に毎分180〜300拍の間の速度を持ち、心室頻拍下の心臓は一般に毎分180拍を上回る速度を持つ。従って、正常な心臓に対して、3秒の区域は一般に3〜5個のQRS群(心室心筋の電気的活動の心電図的表現)を含む。心室頻拍下の心臓に対しては9個又はそれ以上のQRS群があるが、他方心室細動下ではQRS群の数が15個ぐらいに達し得る。従って、心臓の状態が一層異常となるに伴い、即ち患者にとって一層危険となるに伴い、一層多くの前記群が計測される。このことの利益は、より多くの検査をすることにより、心臓が正に異常動作していること及び器具に誤差がないことを確認して、患者に対する誤った衝撃印加のおそれを最少化することにある。図3から理解できるように、第1区域の分析が衝撃印加可能な状態の可能性を示す場合には、その時にコンデンサ充電を開始する(ただし、この状態は2つ又はそれ以上の区域の分析後に初めて表示されるかもしれない)。この過程は、前記分析の使用に起因する充電開始時点の制御により別の充電時間を効果的に除外することによって、一層長い検出・分析期間を許容する。一層長い検出・分析期間は、より多くの心電図データのサンプリングを許容することにより特異度及び/又は感度をより大きくすることができる。
【0030】
第2分析方法(process)では、患者の心臓に衝撃を印加すべきか否かの基準を現実の心拍数に基づかせる。この状況下では、分析すべき各区域を、分析すべき区域の時間的期間ではなく、むしろQRS群の数に基づかせる。好ましくは、理想的には9個のQRS群に基づかせた各区域からなる4つの区域を分析する。この方法の長所は、患者の状態の迅速な分析が提供できることにある。心臓が危機的状態にある時は、迅速な分析が最優先する。例えば、毎分300拍の心拍数が起きているときには、各区域が9拍を含むとして、4区域分析がそれぞれ9拍を有する1.8秒区域の群内で行われる。全診断時間は、正常心拍数下の12秒の替りに7.2秒まで減少する。分析時間の長さは短くなるが、短い時間の中でより多くの心拍を測定するので、精度が危うくなることはない。危険な心臓状態の可能性に過ぎない場合には、心電図が危険な状態におけるよりも低い心拍数、例えば毎分180拍以下を示すであろう。区域サンプリングに対する計量として心拍数を使う場合に、遅い心拍数を得ることが意味するのは、区域のサンプリングが遅い速度で行われるがそれは心臓パターン(heart pattern)の一層詳しい分析の遂行が許容されるであろうことである。患者が危険な状態にない場合には、一層詳しい分析が利点を有する。
【0031】
除細動器のセンサにより、心拍数が過度レベルまで上がっていないのでQRS群分析が過度に長くなると予測されると検出される場合は、第2分析方法を停止しその代わりに第1分析方法を使用する。これは、分析が可能最短時間内に行われることを意味する。
【0032】
何れか一つの区域がメモリ・データによって示される心臓の活動の正常限界外にある時は、充電制御器が充電回路の充電開始用の信号を送出する。シークェンス区域の全てが分析されてシークェンス区域の大部分がメモリ・データによって示される心臓の活動の正常限界外にある時は、患者に衝撃を印加すべく放電回路を励起する。その代わりに、充電をあるシステムによって始動させるものとし、そのシステムにより、複数の心臓シークェンス区域がメモリ・データによって設定される限界内に入った場合、その時に充電を始動させるようにしてもよい。そのデータは、心不全を示す律動パターンに係る情報からなるものであってもよい。
【0033】
「雑音」の結果に応じ、プロセッサが患者から他の区域をサンプリングするように指令し且つ汚染したサンプル/区域を廃棄する。「雑音」の原因が、例えば患者の受動的動き、又はそれへの接触、又は移動電話若しくは電力ケーブルの存在のように知られている場合には、プロセッサが操作者に対して例えば「患者と機器を静止すべし」、「このユニットの近くで移動電話をかけるな」、「患者を全ての電力機器から遠ざけよ」等の是正実施の助言をしてもよい。「雑音」は分析時間を著しく増大させ且つ精度を阻害するので、この分析段階に入る前にそれを低減することが絶対必要である。分割区域分析であるので、分析の先行区域のみを反復すべきである。
【0034】
4区域分析の場合、除細動を推奨するには多数派による「衝撃」判断結論(4つの内の3つ又は4つ)が必要である。可変である任意数の区域を使う他の実施例における多数派結論のためのパーセントは、上記例に拘らず異なるものとなろう。
【0035】
少数派による「衝撃」判断結論(4つの内のゼロ又は1つ)は、「衝撃推奨なし」を助言するに至るであろう。
【0036】
同数による「衝撃」判断結論は、除細動器に今一度区域分析を行い患者状態の再評価を行わせるに至るであろう。如何なる処置を採るべきかに関する「投票」は奇数に基づくべきであり「同数」決定はあり得ない。
【0037】
更なる実施例においては、除細動器が分析雑音シークェンスに1つの区域を付加するか又はシークェンス中最後の4区域(異なる実施例では違った区域数)により分析判断を行い結論を引出す。
【0038】
両実施例とも、雑音存在時における患者の完全な分析を避け、「衝撃までの時間」をスピードアップする。
【0039】
衝撃回路及びシークェンス操作を一般的に図4に示す。
初期の区域の分析が、心電図により患者への衝撃印加可能な状態検出の有無を示し、有の場合には、FETのようなスイッチ機構を介して患者のインピーダンスによって定まる値まで1個以上のコンデンサを充電する。
【0040】
コンデンサの充電は、電力入力回路から大地線へ戻る電流供給を許容することにより行う。
【0041】
充電中は、コンデンサ内の電荷を、並列接続の電圧比較器(図示せず)により監視する。
【0042】
コンデンサが一旦所定レベルまで充電されると、コンデンサは分離される。除細動用のパルスを患者へ出力するためのスイッチ機構は、その機構が機能不全の場合に放電を内部負荷に向けて患者に着いた外部パッドに対して電圧を加えないように設計される。
【0043】
コンデンサの最初の能動的充電モードでは、漏れ電流で出力されることがないようにコンデンサを継続的にリフレッシュ(refresh)する。
【0044】
プロセッサが衝撃の要望されていることを一旦確認すると、それは衝撃モードに入る。プロセッサは、操作者に「衝撃推奨あり」及び「救助」のためそのとき点滅中のボタンを押すことを助言し、「しっかり落着いて」と警告する。
【0045】
除細動パルスの印加は、理想的にはT波の前半では行わない。不応期と呼ばれるこの期間中、筋肉は収縮から回復し休止状態に復帰しつつある。このときの更なる衝撃は、細胞が応答できないので、効果がないであろう。不応期は一般に30mS(ミリ秒)続く。しかし酸素を奪われた(ischaemic)細胞は60mSまでもの不応期をもち得る。不応期は、R−R間隔(R-R interval)の約30%の間続く。
【0046】
現行のAAMI標準DF2-4.3.17では、同期放電が除細動器の必要特性とはされていない。しかし、除細動器を最大限に使うためには、同期化(synchronized)電気的除細動を採用するのが有益である。電気的除細動においては、安全な同期化電気的除細動を得るために、除細動器放電のピークを理想的にはR波のピークの60mS以内に発生させる。放電をR波の負傾斜部で発生させなければならないが、その意味で同期が必要である。患者のQRS傾斜との同期化の不成立は、心室細動を招き得る。
【0047】
放電のために、除細動器は印加制御回路を使う。この回路にSCR(Silicon Controlled Rectifier)群を含め、例えば第1及び第2のSCRと共に、第3のSCRと1つ以上のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)とをオフに切換える。これにより、除細動器のパッドを介して患者へ正の放電を起こすことができる。
【0048】
予め定めた時刻又は電圧において(ソフトウェアで選択可能)、更なるIGBTをオフに切換えると共に、オフ位置にある複数のIGBTをオンに切換える。これにより、スイッチング機構内のパルスの逆転が生じる。複数パルス間の切換時間は400±50μ秒以内でなければならない。
【0049】
パルス電圧がある有意レベルまで一旦低下するか又は予め定めた期間(ソフトウェアで選択可能)持続すると、スイッチング機構がオフに切替り回路不全のために生じ得るパルスを内部負荷に向ける。
【0050】
放電の後、コンデンサは患者のインピーダンス及び救助段階によって選ばれる電圧レベルまで直ちに再充電される。これにより除細動器は、患者生存率が低下しているであろう第2回衝撃をより高速度で行うことが許容される。救助の終了後又はCPR(心肺蘇生法)中においてのみ、コンデンサは内部負荷/負荷回路へ完全に放電される。
【0051】
心拍パターンのサンプル区域がデータ・メモリに記憶され、マイクロプロセッサの律動認識システムによって分析される。このシステムは、心電図信号を検出して比較し、当該区域の心電図サンプルが「衝撃印加許容」又は「衝撃印加不許容」のものか否かを判断する。更なる実施例として、アーチファクトの程度をも計算して、もしある閾値以上である場合には「雑音」と判断する。
【0052】
区域の判断結果が「衝撃印加許容」である場合には、プロセッサが充電制御器にコンデンサ充電の開始を指示する。心電図の第1区域の分析の後、次の区域がデータ・メモリから律動認識システムへ送られ、衝撃を推奨するか否かに関する他の個別判断がなされる。
【0053】
この過程が、所要心電図区域群の全ての律動認識システム通過終了まで続く。この心電図データ・シークェンスが全体として上記と類似の態様で分析・比較されて疑似的な心電図振舞いを識別する。
【0054】
プロセッサによる最終的処置判断は、既になされた「衝撃」/「非衝撃」/「雑音」に係る複数の下位判断(subdecisions)に基づく。個別「衝撃」判断が多数派(又は「非衝撃」/「雑音」判断が少数派)の場合は、プロセッサが操作者に対し除細動器の衝撃ボタンの押下げを推奨して、衝撃治療の半自動的モードでの投与又は衝撃事態の自動的モードでの投与をする。
【0055】
充電回路は、コンデンサ充電時間が律動認識システムの終了と所要治療の投与との間に時間遅れを生じさせないものとなるように選択される。一実施例におけるこの時間は約12秒であって、4つの連続的な心電図「衝撃」投票に対する時間である。
【0056】
前記以外の下位判断群の組合せは全て、非衝撃との最終的結果又は区域群の更なる分析との結果に導かれる。少数派区域群のみでの擬似的VF(心室細動)又はVT(心室頻拍)のエピソード(episode)に起因してコンデンサが充電されてしまった場合には、患者に対する操作者の相互作用(interaction)、即ちCPR(心肺蘇生法)以前にそれが内部負荷へ放電される。これは、装置の全体的安全性を改善する。
【0057】
最終的判断が高度の「雑音」を示す場合には、その後に自動式外付け除細動器AEDが救助の段階に応じて操作者に対し識別可能な限りの雑音源の除去を助言するか、及び/又はCPR(心肺蘇生法)を助言するか、及び/又は更なる分析の再開を助言する。
【0058】
更に他の実施例では、連続的平均化(continual averaging)心電図分析を使うことができる。心電図信号はリアルタイムで分析され、理想的には例えば12秒、13秒、14秒等のように秒毎に票が投じられる。
【0059】
他の好ましい実施例では、信号を最新の継続的発生期間、例えば3秒間に亘って連続的に平均し、必須の12秒分析終了前に生じた衝撃(印加)の結果はコンデンサの先取り的充電に導かれる。
【0060】
従って、この実施例では分析過程の各秒毎に先行3秒に対する投票判断(vote decision)がなされる。このような平均化技術は、10個の連続的票を産出する。これは前記「区域化」分析に比し、精度向上が得られる(例えば、3秒の区域に対する4票ではなく10票)という意味において増強である。
【0061】
更に、票決システム(voting system)の分解能が(区域化分析の)3又は4秒ではなく1秒とみなされるので、非持続性の心室細動VFを検出し易くなる。持続時間1秒以下の心室細動VFの散発的群発(sporadic burst)が検出容易となるが、それは三つの連続的分析(期間)には現れなかったであろうし、そのために無視され得たであろうからである。当然に、投票を任意の時間間隔で行うように選択することが可能であり、この(例の)値より大きいか又は小さい分解能を与えることができる。心室細動VFが散発的でのみ現れるが危険な群発であるような複雑な症例では、より長い期間の窓(longer duration window)がより高い信頼度の分析を与えるであろう。
【0062】
更に他の実施例では、明確な時間の期間の代わりにQRS群を使える。従って好ましい方法では、QRS群三つの集まりごとに一票を投じる。これは、早期診断と治療の利点を維持すると共に、PVC又はNSRのように無害な律動を以上説明したように一層深く且つ一層長い期間に亘り分析する。
【0063】
更になお他の実施例では、本方法の信頼度を更に増強するため、連続的分析を相互相関に対してキー(key)付けすることができる(実際上、単一のQRS群を選び出す)。この方法は、QRS群が識別されており且つ正確なサンプリング時間が複数の既知QRS長さ(QRS length、初めの3秒/x-QRS群分析から取得される。)にキー付けされている(keyed)場合にのみ機能する。各分析波形の先行のものからの減算と積分(残りの面積を与える)とにより、律動が心室細動VF(ランダム:値を残す。)又はVT/NSR(周期的:値を残さず。)の何れであるかを確認することができる。当然に、散発的な律動変動(PVCのもの又は心室細動VF)は中間のある値を残す。
【0064】
以上の詳細説明は本発明の一実施例であり、例示として提供するに過ぎないことを理解すべきである。設計及び構造の各種細部は、ここに記載した発明の精神と範囲から離れることなく修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明による除細動器の図式的説明図である。
【図2】心臓律動の心電図出力を示す図である。
【図3】区域分析と衝撃印加に先行するコンデンサ充電を示す時間計画図である。
【図4】衝撃印加過程の図式的概要を示す図である。
【符号の説明】
【0066】
1…除細動器 2…分析器
3…プロセッサ 4…充電回路
5…コンデンサ 6…電極
Claims (11)
- (a)患者の心臓から信号を受取る構成の分析器と(b)充電回路と(c)その充電回路から患者へ電荷を印加する構成の電極群とを具備し、前記分析器の構成を、患者からの1以上の心臓律動シークェンスと心臓律動に係る所定データとの比較を行い、且つその比較の初期部分の結果に応じ前記比較を継続しつつ、起りうる患者への衝撃印加の用意に向けた充電回路の充電開始の励起を行うものとしてなる除細動器。
- 請求項1の除細動器において、前記分析器を、患者への電極経由の衝撃印加の励起と条件充足時の前記衝撃印加の始動とに対する条件充足の判断に係る最終的データ比較を行うように適合させてなる除細動器。
- 請求項1又は2の除細動器において、前記分析器を、区域群内の各心臓律動シークェンスの分析をするように適合させてなる除細動器。
- 請求項3の除細動器において、前記分析器を、各心臓律動シークェンス内の区域群を個別に又は全体として分析するように適合させてなる除細動器。
- 請求項3又は4の除細動器において、前記分析器を、各心臓律動シークェンス内の4つの区域を分析するように適合させてなる除細動器。
- 請求項1から5の何れか一つによる除細動器において、前記分析器を、時間的期間及び/又は心拍数に基づいて比較分析を行なうように適合させてなる除細動器。
- 請求項1から6の何れか一つによる除細動器において、分析される信号中の外来信号を低減させる雑音回路装置を備えてなる除細動器。
- 請求項1から7の何れか一つによる除細動器において、前記データを除細動器の他の諸部品と一体である律動認識システム内に保持してなる除細動器。
- (a)患者の心臓律動を評定し、(b)その律動をデータと比較し且つ差異を分析し、(c)その分析の初期部分の結果に応じて除細動器を充電し、更に(d)その分析全体の結果が所定のパラメータ内にあるときは、患者に衝撃を印加してなる患者への衝撃投与方法。
- 添付図に実質上図示し且つ添付図を参照して本文に説明した除細動器。
- 添付図に実質上図示し且つ添付図を参照して本文に説明した心停止の場合の患者に対する衝撃印加方法。
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