JP2005500137A - 溶融加工性ポリ(テトラフルオロエチレン)を利用する医療用具 - Google Patents
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Abstract
本発明は、溶融加工性PTFEを含む医療用具とそれを製造する方法に関する。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶融加工性ポリ(テトラフルオロエチレン)(MP−PTFE)およびMP−PTFEと他のフルオロポリマーか他の熱可塑性プラスチックの組み合わせから製造した医療用具とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
過去、一部の医療用具には、ポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)が使用されていた。しかし、上記材料は、低摩擦性の表面被膜やシートとして用いられた。例えば、この被膜は、カテーテルのガイドワイヤやハイポチューブに施された。上記材料は、溶融加工性ではなかったため、医療用具の部品を形成には用いられなかった。カテーテルの幾つかの部品にPTFEが使用されていたが、主に被膜として用いられており、PTFEが主成分となることはなかった。
【0003】
本発明において開示すべきPTFEを用いる医療用具の製造は、溶融加工性PTFEを用いることによりある程度達成されており、これは、2000年2月17日に公開されたPCT国際特許出願公開第WO00/08071号およびMacromolecules、第33巻、第17号、2000年、6460−6465頁の論文に開示されている。これらの両方は、参照により、その全体を本明細書に援用する。これらの公開文書において、機械的干渉性の強靭な物体へのこの特異的なポリマーの標準溶融加工を可能にするPTFEの粘度領域の同定について記載されている。従って、PTFEは“加工しにくい”および“溶融加工性がない”とみなされていた。溶融加工性等級のPTFEでの先行試験の結果、その大部分を鋳型から破損させずに除去することができない脆い製品が得られることがわかった。結果として、PTFEは、有用な機械的性質の溶融加工品に用いることができなかった。
【0004】
PTFEは、中でも、その化学耐性、高温安定性、紫外線抵抗性、低摩擦係数および低誘電定数でよく知られている。結果として、苛酷な物理化学的環境および他の要求の厳しい状態において多数の用途を認めた。等しく周知なのは、この重要なポリマーの取り扱いにくさである。多数の教本、研究論文、製品パンフレットおよび特許は、PTFEがその結晶溶融温度を超える温度で、大部分の熱可塑性ポリマーに常用される標準溶融加工技術を可能にする粘性の液相を形成しないので、取り扱いにくかったと述べている(Modern Fluoropolymers、ジェー・シェア(J.Scheirs)、イーディー・ウィリィ(Ed.Wiley)(New York))、1997年;The Encyclopaedia of Advanced Materials、第2巻、ディ・ブロア(D.Bloor) et al.Eds.、Pergamon(Oxford)1994年;国際特許出願公開第WO94/02547号;第WO97/43102号)。標準溶融加工技術へのポリマーの適合性を、例えば、その材料の溶融流動指数の測定により評価し得る(ASTM D 1238−88を参照)。溶融加工性ポリマーは、この広範囲に用いられる方法に従って、少なくともゼロではない値の溶融流動指数を示すべきで、これは、代表的な試験条件下の普通のPTFEの場合ではなく、標準ポリマー溶融加工処理で遭遇するものに匹敵する。380℃で1010〜1013のPa.s(パスカル・秒)範囲にあると報告されているPTFEの極めて高い粘性は、中でも、超高分子量のポリマーと結合すると考えられ、レジメではゆうに1,000,000g/molを超えると推定されており、約10,000,000g/molと引用されることが多い。事実、“機械強度および強靭性を達成するため、107〜108g/mol....のPTFEの分子量が要求される”ことが主張されている(Modern Fluoropolymers、ジェー・シェアズ(J.Scheirs)、イーディー・ウィリィ(Ed
.Wiley)(New York)、1997年、240頁)。この高い粘性のため、標準溶融加工方法と類似しない技術で普通のPTFEを有用な形状および物体に加工した。PTFEのロッド、シート、膜、繊維および被膜は、例えば、圧縮粉末のラム押出し、プレ成形および焼結後、任意に機械加工かスカイビング仕上げ、ペースト押出し、高均衡圧加工、サスペンション・スピニング、その他および直接プラズマ重合により、製造された。あいにく、これらの方法は、全般的に、普通の溶融加工よりも非経済的であり、加えて、この特異なポリマーで製造できる物体および製品の種類および特性を厳しく制限した。例えば、ポリエチレン、アイソタクチック・ポリプロピレン、ナイロン、ポリ(メチルメタアクリレート)ポリエステル、その他のような一般の熱可塑性プラスチックポリマーは、複雑な形状の、および/または、例えば、以下の特徴:稠密な、無空隙性、薄い、透明または半透明;つまり、あるとしても、PTFEから製作した製品と関連しにくい性質の幾つかを示す様々な形態および製品に容易に溶融加工することができる。
【0005】
PTFEが発明されて以来、PTFEの上記の欠点が事実上認められており、以来、ポリマーの扱いにくさを巧みに回避する方法が開発されてきた。しかし、溶融温度低下および熱と化学安定性などのホモポリマーPTFEの傑出した性質の少なくとも一部の点で、代償を支払っている。
【0006】
PTFEホモポリマーを加工する別の方法は、例えば、滑沢剤、可塑剤および加工補助剤並びにオリゴマーポリフッ素化物質およびヒドロカルビル終端TFEオリゴマー(例えば、Vydax(登録商標)1000)を添加することを含む(米国特許第4,360,488号;第4,385,026号および国際特許出願公開第WO94/02547号)。しかし、後者の方法は、二つの異なる溶融温度を有するバイモード形態が生じ、通常、標準方法に従って溶融加工できる均質なPTFE組成物にならない普通のPTFEのクリープ耐性の改良に向けられる。例えば、熱圧縮成形方法だけが、標準PTFEとVydax(登録商標)1000の混合物で公知の国際特許出願公開第WO00/08071号に優先し、好ましくは、約330℃から338℃の狭い温度範囲で行われる。前述の他の滑沢剤、可塑剤および加工補助剤を添加しても、真に溶融加工性のPTFE組成物は得られない。2〜20個のC原子を含むパーフルオロアルカンから超自家性圧(superautogeneous pressure)で行うPTFEの溶液加工処理は、国際特許出願公開第WO94/15998号に開示されている。後者の方法は、溶融加工方法と明確に異なる。同様に開示されるのは、分散後にポリエーテルエーテルケトンおよびポリフェニレン・スルフィド(国際特許出願公開第WO97/43102)およびポリアセタール(ドイツ特許出願公開第DE4112248A1号)のような熱可塑性プラスチック(ホスト)ポリマーへ処理される標準PTFEの溶融加工である。後者の方法は、ニートPTFEと比較したとき、得られる組成物の重要な物理化学的性質を含むか、または非経済的でやっかいなホスト材料の除去が必要である。
【0007】
低分子量のPTFE等級および低粘性のPTFE等級が存在する。これらの等級は、微粉末と呼ばれることが多く、普通、インク、被膜および熱可塑性プラスチックや他のポリマーにおいて添加剤として用い、例えば、核形成、内部潤滑またはニートPTFEの特異な物理化学的性質から生じる他の望ましい性質をある程度減じる。その固体型の低分子量PTFE等級は、あいにく、極めて脆性を示すため、供給業者の少なくとも一社は「これらのPTFE等級は、“型成形または押し出し粉末として使用すべきではない」(ジュポン(Du Pont)、Zonyl@data sheets andurl:http://www.dupont.com/teflon/fluoroadditives/about.html−1998年7月7日)とされている。
【0008】
国際特許出願公開第WO00/08071号は、広範囲の形態の製品でこのポリマーの傑出した性質を利用するため、溶融加工性、熱可塑性プラスチック・ポリ(テトラフルオ
ロエチレン)を開発する必要性に備えたばかりではなく、この特異な材料をより経済的に加工できるようにも、上記に記載のように、国際特許出願公開第WO00/08071号の発明により提供された。特定集合の物理学的特性を有するポリ(テトラフルオロエチレン)が、上記の不十分な状況に解答を提供することが認められた。国際特許出願公開第WO00/08071号は、特定の範囲のゼロではない溶融流動指数を有するとみなされるPTFE等級を含む優れた機械的性質の溶融加工性熱可塑性プラスチックPTFE組成物を提供する。この明細書の以降で使用するように、「優れた機械的性質」という表現は、ポリマーが、好ましくは、伸張速度100%/mで標準周囲条件下で測定したとき、少なくとも10%の破断伸張を示す非指向性の固体繊維かフィルムに形成される溶融加工熱可塑性プラスチックのような適用を含む、熱可塑性プラスチックの用途で使用するのに適した性質を有することを意味する。さらに、MP−PTFEに関する局面は、国際特許出願公開第WO00/08071号で認めることができる。
【0009】
本発明は、新規および明白ではない方法で国際特許出願公開第WO00/0871号の結果を利用する。その詳細を下に開示する。この適用の至るところに記載される全ての米国特許と出願および他の公開文書全ては、参照により、その全体を本明細書に援用する。
【0010】
いずれにしても、本発明の範囲を制限することなく、本発明を下方にその局面の幾つかにおいて簡単に要約する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、溶融加工性ポリ(テトラフルオロエチレン)(MP−PTFE)およびMP−PTFEと他のフルオロポリマーか他の熱可塑性プラスチックの組み合わせから製造した医療用具とそれを製造する方法に関する。幾つかの医療用具は、過去において組み込んだポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)を含む。しかし、この材料は、通常、他の材料と組んでシートで使用され、さらに、個別層として、並びに被膜として使用された。本発明は、PTFE、およびPTFEを含む混合物から医療用部品自体を製造することにより、PTFEの余分な層または被膜が必要なくなる。他の実施形態の中で、本発明は、ガイドワイヤ上の押出しとカテーテルの多層チューブを形成する同時共押出しに備えるものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この適用のPTFEを用いる医療用具部品の製造は、2000年2月17日に公開されたPCT国際特許出願公開第WO00/08071号およびMacromolecules、第33巻、17号,2000年、6460〜6465頁の論文(共に、参照により、その全体を本明細書に援用する)に開示される溶融加工性PTFEを用いることにより、ある程度達成される。
【0013】
本発明は、医療用具部品を製造するため、単独または他の成分と配合したMP−PTFEの押出しおよび同時押出しを考慮する。得られる部品は、低摩擦性、部品の移動し易さおよび体内での用具の追従性(trackablility)を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、多くの異なる形態で具体化し得るが、本発明の具体的な実施形態をこの明細書で詳細に述べる。この開示は、本発明の原理の例証であり、例示した特定の実施形態に本発明を限定しようとするものではない。
【0015】
本発明は、周知の医療用具に言及する。このように、図は、本発明を理解するのに当業者には必要ないので含めていない。しかし、この明細書で言及した医療用具の例は、多く
の特許で認めることができる。カテーテルの例は、米国特許第5980533号、第5534007号および第5833706号で認め得る。また、ステント送達システムは、米国特許第5,702,364号に示され得る。また、本発明もまた、平易な旧バルーン血管形成術(POBA)カテーテルに当てはまることを理解すべきである。
【0016】
また、この明細書に開示される発明の医療システムに、米国特許第6,096,056号、米国特許第6068,634号、米国特許第6,036,697号、米国特許第6,007,543号、米国特許第5,968,069号、米国特許第5,957,930号、米国特許第5,944,726号、米国特許第5,653,691号および米国特許第5,534,007号に開示された任意の特徴を提供し得る。使用される材料を適用可能な分野で公知の任意の材料にし得ることもまた理解すべきである。
【0017】
また、ステント送達システムは、システムの様々な部品の移動がらくにできるようにする滑沢性被膜などの当該分野で公知のような様々な被膜を含む。適切な被膜に関するさらに多くの情報は、米国特許第5,443,907号と米国特許出願第08/382478、第09/306939号と第09/316502号で認め得る。
【0018】
本発明に従って考慮される製品は、多数あり、非常に異なる適用分野を含む。目的のカテーテルの成分と他の医療用具には、これに限定しないが、ガイドワイヤ、ガイドカテーテル、診断用カテーテル、カテーテルの挿入シース、バルーン、カテーテルのインナーシャフトとアウターシャフト、ステント保持スリーブ、ステント保護シース、生検鉗子、医療用チューブ、大静脈フィルター、移植用薬物送達装置およびPTFE被覆ステント、ペースメーカーリードのような一般的インプラントが含まれる。本発明は、容易に、あるいは過去に提供された材料を妨害することなく、様々な医療用具を構成する上で主要材料としてのPTFEの利用を開示する。特に、PTFEを用いて、低摩擦表面が望ましい医療用具の少なくとも部品を形成し得る。本発明に従うPTFE等級は、医療用具において有用な機械的干渉性、強靭な、薄い、稠密なおよび/または半透明な物体に容易に加工することができる。
【0019】
本発明に従うPTFEとその特徴は、通常、テトラフルオロエチレンのポリマーである。しかし、本発明は、PCT国際特許出願公開第WO00/08071号に記載のようなPTFEの範囲を考慮する。
【0020】
MP−PTFEの溶融流動速度(MFR)は、0.2〜2.5g/10mに制限される。これによって、MP−PTFEは、十分な強度をもたない。しかし、PTFEの低摩擦表面は、医療業界において有益性が高い。有益性には、これに限定しないが、ガイドワイヤのようなものの優れたワイヤ移動性、医療用具の追従性の改善およびカテーテルのインナーシャフトとアウターシャフトの場合のように、部品間の総体的な摩擦の低下を含む。このように、本発明は、バイモード分布を生む混合または配合を考慮する。例として、MP−PTFEは、標準PTFE樹脂(10〜80重量%でMFI=10〜1200g/10m以上)とPTFE微粉末(2〜80重量%、MFI=0〜2.g/m)の配合物を用いて製造することができる。
【0021】
また、本発明は、MP−PTFEおよびテフロン(登録商標)PFAとMFAとFEPのような他のフルオロコポリマーとの、または多層チューブかバルーンを形成する任意の他の熱可塑性プラスチックとの同時押出しを考慮する。PFAはテトラフルオロエチレンおよびパーフルオロアルキル・ビニル・エーテルのコポリマーである。MFAは、PFAと類似した改変フルオロアルコキシである。MFAは、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロメチルビニルエーテルの共重合体(polymerization)である。FEPは、フッ素化エチレン・プロピレン樹脂である。他の熱可塑性プラスチックには、
これに限定しないが、ポリエステル、ポリアミドおよびポリウレタンが含まれる。同時押出しチューブは、カテーテル、ガイドカテーテル、および診断用カテーテル、例えば、これに限定しないが、インナーシャフト、アウターシャフト、近位シャフトまたは遠位シャフトで使用することができる。同時押出しの層数は、使用者の必要性により規定してもよく、特に一つの数でなくてもよい。適切には、別の表面と隣接する層は、MP−PTFEから構成される。例えば、アウターカテーテルの内部層はMP−PTFEから製造し、それを通って走る他の品目との過度な摩擦を防止し、インナーチューブ、シャフトかガイドワイヤの外層は、それらを包囲する品目との摩擦を同様に低下させる。
【0022】
好ましくは、非指向性型の10℃/mの冷却速度で周囲圧下、冷却することにより、再結晶化される本発明に従う、一度溶融PTFE等級は、100%結晶PTFEで102.1J/gの値に基づき、約1%〜約60%、好ましくは約5%〜約60%、より好ましくは45%以上で55%以下の結晶度を有する(スタークウエザー、エイチ・ダブル・ジェアール(Starkweather,H.W.,Jr.)et al.,J.Polym.Sci.,Polym.,Phys.Ed.,第20巻,751号(1982年))。
【0023】
好ましくは、本発明に従うPTFE等級は、約0.25から約2g/10mのMFI(380/21.6)および約5%、好ましくは45%を超え約60%未満、好ましくは55%未満の一度溶融し、再結晶した非指向性材料の結晶度を特徴とする。より好ましくは、PTFEポリマーは、325℃を超える単一ピーク融点温度をもち、ポリマーおよび/またはホモポリマーの均質な配合物であることが好ましい。
【0024】
本発明のPTFE等級は、文献(例えば、ダブル・エイチ・ツミネロ(W.H.Tuminello) et al.,Macromolecules、第21巻,2606−2610頁(1988年))で詳細に記載されるような方法、および当該分野で実行されるようなテトラフルオロエチレンの標準化学的重合方法に従って合成することができる。さらに、本発明に従うPTFE等級は、普通の高分子量PTFEの制御減成、例えば、制御熱分解、電子ビーム、γ線などの放射線、その他により調製することができる(Modern Fluoropolymers,ジェー・シェアズ(J.Scheirs),イーディー・ウィリィ(Ed.Wiley)(New York),1997年、参照により、その全開示をこの明細書に組み込む)。さらに、および本発明に示されるように、本発明に従うPTFE等級は、例えば、高い溶融流動指数等級と、例えば、0.5g/10m未満かさらにゼロの溶融流動指数の低等級の適当量を配合し、所望範囲の溶融流動指数、粘性または結晶性の値を有する混合材料を得ることにより、製造することができる。MFI−試験方法、例えば、これらの分析ツールを用いる粘性測定および結晶性測定が比較的単純なため、ポリマー配合の当業者は、異なるPTFE等級の相対部分を容易に調整し、本発明に従う溶融加工性の熱可塑性プラスチックPTFE組成物を得ることができる。本発明に従う組成物は、任意に、他のポリマー、添加剤、薬剤、着色剤、充填剤(等価物、補強および/または費用の削減のため)、性質増強目的など、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維などのような補強体、可塑剤、滑沢剤、加工補助剤、吹き込みか発泡剤、電気伝導体、ポリ(テトラフルオロエチレン)、フッ素化ポリマーとコポリマー、ポリオレフィンポリマーとコポリマーのような他のポリマーおよびゴムと熱可塑性プラスチックゴム配合物、その他などが包含され得る。特定の適用に依存して、一つ以上の上記の任意の添加成分とそれぞれの量は、標準ポリマー加工処理、混合処理および適用の当業者に公知の標準的常法に従って選択する。
(加工処理)
本発明に従うPTFE組成物は、有用な材料、ニートか混合した単一成分および多成分の成形物および物品に当該分野で周知の熱可塑性プラスチックポリマーに用いる共角の溶融加工方法を用いて加工することができる。このような方法の代表的な例は、顆粒化、ペレット化、(溶融)混合処理、溶融配合、射出成形、溶融吹き込み、溶融圧縮成形、溶融
押出し、溶融流し込み、溶融スピニング、吹き込み成形、溶融被覆、溶融接着、溶接、溶融回転成形、浸漬吹き込み成形、溶融浸漬、押出し吹き込み成形、溶融回転被覆、エンボス、真空成形、溶融同時押出し、発泡、カレンダ加工、回転加工、その他である。
【0025】
最も一般的な形態の本発明に従うPTFE組成物の溶融加工処理は、PTFEの結晶溶融温度よりも高い温度に組成物を加熱し(一度溶融させた材料の結晶溶融温度は、通常、約320℃〜約335℃(好ましくは400℃未満)の範囲であるが、いくらか低いか、高い温度でも生じ得る)、粘性のポリマー液体相を得る工程とを有する。その結晶溶融温度を超える温度では、標準(超高分子量)PTFEとは異なり、本発明に従うPTFE等級は、最初のポリマー粒子形態の隙間および記憶から脱出できる均質な溶融体を形成する。後者の溶融体は、通常の手段により、所望の形に成形し、続いて、あるいは同時にPTFEの結晶溶融温度より低い温度に冷却し、優れたおよび有用な機械的性質の物体か物品を得る。一好適実施形態において、成形PTFE溶融体を10℃/mより速い冷却速度、より好ましくは50℃/mより速い冷却速度で結晶化温度より低く急冷し、より高い強靭性の繊維やフィルムのような物体を得る。
【0026】
これに限定しないが、本発明に従って製造した繊維やフィルムのような特定の物品は、任意に、続いて、引っ張るか、そうでなければ、一方向以上に変形させ、エンボス加工、その他をし、さらに物理化学的、機械的、バリヤ、光学的および/または表面性質を改善し、さもないと、後処理(例えば、急冷、熱処理、加圧処理、および/または化学的処理)し得る。上記の方法とその多数の変法および他の形成と成形および後処理技術は周知であり、普通に実行される。熱可塑性プラスチックポリマー加工の当業者は、適当な溶融加工と所望の最終製品または製品中間体に最も経済的で適当な任意の後処理技術を選択することができる。
【0027】
以下は、本発明の工程により製造し得る医療用具の部品の具体的例として、およびその実行とその利点を示すために説明する。その例は、例示として提供し、次の明細書またはクレームをいかなる方法でも制限しようとするものではないことは理解される。図面の説明は、最初に、一定カテーテルの基本的部品を説明することになる。
【0028】
図1は、通常、1として設計されるような、引き抜きステント送達カテーテルを示す。通常、米国特許第5,534,007号と第6,042,588号の要約のように(これらは、参照により、この明細書に組み込んである)、カテーテル1は、フラッシュ20とガイドワイヤ22アクセス、ガイドワイヤ21、使用者が展開シース17を引き込み可能なシース駆動子3および張力緩和部分5を設けたマニホールド2を有する。マニホールド2は、遠位に延びて、本発明の主要焦点である近位シャフト7に連結し、次ぎに中央シャフト9に連結し、好ましくはポリエチレンから製造される。中央シャフトは、任意の、しかし、好ましくはアコーディオンシャフト11に連結する。アコーディオンシャフトは、次ぎに、遠位シャフト12に連結する。遠位シャフトの遠位部分に連結する遠位部分は、遠位先端18、展開シース17、ステント16、マーカーバンド15およびバンパー14を含む。複合型シャフトは、ガイドワイヤインナーシャフト10、ガイドワイヤ10a、引き抜きワイヤ腔13、ハイポチューブのような引きカラー13bおよび引き抜きワイヤ13aを収容し、引き抜きワイヤは、ステント16開放用展開シース17に連結する。ハイポチューブは、平坦なシートから形成し、円筒に巻き、溶接などを行ってもよい。チューブの長さは、規定の用途に基づいて変化し得る。
【0029】
典型的には、ガイドカテーテルは、近位シャフトを被覆し、体内に挿入したとき、比較的直線の経路をたどるが、それでも、もっと曲がりくねった経路を通過する硬質のステント部分を有する撓み性の遠位部分から生じた力を吸収しなければならない。遠位部分を図2により詳細に示す。これらの部分のさらに詳細な説明は、米国特許第5,534,00
7号に示され得る。
【0030】
図3は、近位シャフト7と中央シャフト9または任意に遠位シャフト12間の連結を示す。その部分は、ウレタンボンドを用いてオバーラップシャフトスリーブ8によって共に接着するか、溶接することが好ましい。コブレイドガイドワイヤインナーシャフト10(エッチブイティー・テクノロジーズ(HVT Technologies)のステンレス鋼ブレードを設けたポリイミドシャフト)、引き抜きワイヤ腔13および引き抜きワイヤもまた、より容易に見ることができる。
【0031】
図4は、バルーン30、一対の保持スリーブ32および装填ステント34を設けたバルーンカテーテルの遠位端を示す。このような用具は、当該分野において周知である。
図5は、2001年1月2日付けの米国特許出願公開第09/681,157号に開示され、参照により、その全体をこの明細書に組み込んであるシステム100を例示する。そのシステムは、近位端108と遠位端112とを有するインナーチューブ104を含む。遠位端112は、先端120で終わる。先端は、遠位端に取り付けてもよいし、インナーチューブ自体の部品としてもよい。インナーチューブ104は、それを通って延びるガイドワイヤ116を任意に設けてもよい。
【0032】
医療用具受容領域124は、インナーチューブ104の遠位端112に設置される。図5に示すように、医療用具受容領域は、ステント受容領域である。ステント128は、ステント受容領域124の周りに配置して示す。
【0033】
同様に、インナーチューブ104のステント受容領域124の周りに配置されるのは、ステントシース132である。ステントシース132は、ステント128があるステントチャンバー134に備える。ステントシース132は、その近位からステント送達システムの近位端へ延びるハイポチューブ136を有する。ハイポチューブ136は、ステントシース引っ込め装置として働く。ハイポチューブ136は、ステントチャンバー134にフラッシュ液を送達できるようにした開口部を有する。ハイポチューブ136とステントシース132は、一個の構造体から形成し得るか、または接着かその他により共に接合し得る。
【0034】
ステント送達システム100は、さらに、ステント送達システムの遠位端から延びるアウターシース140を含む。アウターシース140は、インナーチューブ104の一部分とハイポチューブ136の一部分の周りに配置し、ステントシース132の近くで終わる。
【0035】
図5の実施形態に示すように、アウターシース140の遠位端144は、少なくともステントの長さにより、ステントシース132の近位端から分離される。
使用時、ステント送達システム100の遠位端を循環血管に挿入する。その周りに受容したステント128を有するステント受容領域124を血管中の所望の領域へ前進させる。次ぎに、マニホールド143のスライド141を用いて、ハイポチューブ136を近位に摺動させて、ステントシースがステントをもはや被覆しないようにすることにより、ステントシース132を近位方向へ引っ込め、それによってステントが展開できるようにする。望ましくは、ステントシース132がアウターシース140の遠位端144と当接するまで、ステントシースを引き込む。
【0036】
明らかにするため、図6は、図5のアウターシース140の線2−2における横断面のステント送達システムを示し、図7は、図5のアウターシース140の遠位を線3−3に沿って切った横断面のステント送達システムを示す。
【0037】
ステント128は、シースが引き込まれると直ちに自動的に展開し得るか、ステントの直ぐ下に設置したバルーンの膨張により拡張し得る(図5には示さず)。その後、ステント送達システムを体内の血管中の所望の位置で展開したステントと共に引き込む。
【0038】
この明細書に記載の方法により、他に言及された品目に加えて、上記に記載のカテーテルの特定の個々の品目を製造し、MP−PTFEを組み込む。MP−PTFEをその品目上に押出すか、または押出してその品目を作る。これによって、面倒で費用のかかるPTFEの噴霧よりむしろ低COFを有する層を提供し得る。また、この方法によって、バルーンなどにシリコンを被覆しなくてもよくなる。
【0039】
図1〜3は、MP−PTFEで押出し被覆し得るカテーテル部品の例を例示する。アウターシャフト7、9、12とインナーシャフト(典型的には、ガイドワイヤシャフト)10は、成形シャフト上にMP−PTFEを押出すことにより、PTFEで被覆する。シャフトの内面と外面の両方を被覆してもよい。他の品目に関するように、PTFEは、他の可動表面と隣接する表面に適切に被覆し、摩擦を減らす。この場合、シャフトの内面と外面の両方を被覆する。また、インナーシャフトとアウターシャフトは、図4(38、36)と図5(104、140)に示され得る。
【0040】
また、ハイポチューブは、本工程を用いて被覆する。ハイポチューブは、平坦なシートから形成し、円筒に巻き、溶接などしてもよい。管の長さは、規定の用途に基づいて変化し得る。通常、ハイポチューブは金属から形成される。MP−PTFEは、使用前にハイポチューブに押出される。ハイポチューブの二つの例を図2(13b)と図5(136)に示す。ハイポチューブの機能は、上記の参照特許文献に記載されている。PTFEの添加により、ハイポチューブとそれに対して移動する物体間の摩擦が減る。
【0041】
また、ガイドワイヤも、本発明の対象である。例が、図1〜3(21)、図4(40)および図5〜7(116)に示される。ガイドワイヤは、カテーテルがそれに沿ってスライドしなければならないという事実のため、低COFを有することが好ましい。本発明は、ワイヤ上へMP−PTFEを押出すことにより低COFガイドワイヤを製造することを考慮する。
【0042】
低COFを示すほうが好ましい別の品目に、ステントを被覆するシースがある。引込み式シースは、図1〜3(17)に示され得る。該当特許に記載されるように、シースは、摺動してステント16上から離れる。任意の妨害または摩擦問題を減らすため、シースの内面と外面の両方にMP−PTFEと共に同時押出ししてもよい。
【0043】
図4に見られるように、保持スリーブ32は、同様に、MP−PTFEと共に同時押出ししてもよい。PTFEの層は、カテーテルの滑らかな設置並びにステント34の滑らかな開放を助ける。
【0044】
図4の30に見られるようなカテーテルバルーンもまた、MP−PTFEと共に同時押出しできる。バルーンの説明は、1998年2月3日発行の米国特許第5,714,110号に示され得る。この方法は、シリコン油でバルーンを被覆しなくてもよくなる。この方法において、PTFEの薄層をバルーンの表面上に押出す。一実施形態は、MP−PTFEをポリエチレン・テレフタレート(PET)材料と同時押出しし、バルーンを形成する工程を伴う。
【0045】
図面の16,34および128に示されるようなステントもまた、摩擦が問題となる箇所をMP−PTFEで被覆してもよい。本発明は、PTFEからステントを形成することも考慮する。
【0046】
上記に言及されるように、移植物、前述のステントおよびペースメーカーリードのような周知の移植材料をPTFEによる押出しによって被覆し得る。このような被膜は、シリコン被膜にとって代わることができる。PTFEの被膜は、低COF並びに高い絶縁性を提供する。
【0047】
上記の品目の多くは、ポリウレタンから製造することができる。本発明は、ポリウレタンの代わりにPTFEを使用することと、特定の形態にMP−PTFEを押出すことにより品目を製造することを考慮する。例は、インナーシャフトとアウターシャフトおよびガイドカテーテルを含む。
【0048】
本発明の具体的な実施形態を述べてきたが、その多くの変更が容易に出現し得ること、あるいは当業者に提言し得ることはわかるであろう。従って、本発明は以下のクレームの精神および範囲によってのみ制限しようとするものである。
【0049】
上記に言及した特許、出願または公開文書の全てを参照により、その全体を本明細書に援用する。
上記の例と開示は、例示のみを目的としており、すべてを網羅したものではない。これらの例と説明は、通常の当業者に多くの変型と別法について示唆を与えるであろう。これらの別法と変型は、請求項の範囲内に含まれることが意図され、用語“からなる”は、“限定するのではなく、含む”を意味する。当該分野に精通する者は、この明細書に記載の具体的な実施形態と別の等価物を認め得、等価物もまた、特許請求の範囲に含まれるものとする。さらに、従属請求項に存在する特定の特徴は、本発明を従属請求項の特徴の別の任意の可能な組み合わせを有する他の実施形態に特に向けられるものと認めるべきように、本発明の範囲内の別の方法で互いに組み合わせることができる。例えば、請求項公開の目的上、このような複合従属書式が司法権内で許容される書式であるなら、このような従属請求項で言及される全前提を有する全先行請求項から複合の従属型で択一的に記載されるものとして、あとに従う任意の従属請求項をみなすべきである(例えば、請求項1に直接従属する各請求項は、先の全請求項から従属するものとして択一的に採用すべきである)。複合の従属請求項書式が限定される司法権において、このような下位の従属性請求項に列挙される具体的請求項以外の先行請求項からの従属性をうむそれぞれの単一従属請求項書式で択一的に記載されるものとして、あとに従う従属請求項をそれぞれ同様にみなすべきである(例えば、請求項6は、請求項2〜5のいずれかから択一的に従属するものとして採用し得る、請求項4は、請求項3から択一的に従属するものとしてみなし得る、など)。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】その遠位部分の断面図とそのマニホールドを示す本発明に従うカテーテルの近位端の側面図を含む装填ステントを設けた本発明に従うカテーテルの側面図である。
【図2】図1のカテーテルの遠位部分の部分断面である。
【図3】図1のカテーテルの部分断面である。
【図4】ステント送達用バルーンカテーテルの部分断面である。
【図5】その遠位部分の断面図とそのマニホールド部分を示すステント送達システムの近位端の側面図を含む装填ステントを設けたステント送達システムの実施形態の略側面図である。
【図6】線2−2に沿った図1のステント送達システムの横断面図である。
【図7】線3−3に沿った図1のステント送達システムの横断面図である。
【0001】
本発明は、溶融加工性ポリ(テトラフルオロエチレン)(MP−PTFE)およびMP−PTFEと他のフルオロポリマーか他の熱可塑性プラスチックの組み合わせから製造した医療用具とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
過去、一部の医療用具には、ポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)が使用されていた。しかし、上記材料は、低摩擦性の表面被膜やシートとして用いられた。例えば、この被膜は、カテーテルのガイドワイヤやハイポチューブに施された。上記材料は、溶融加工性ではなかったため、医療用具の部品を形成には用いられなかった。カテーテルの幾つかの部品にPTFEが使用されていたが、主に被膜として用いられており、PTFEが主成分となることはなかった。
【0003】
本発明において開示すべきPTFEを用いる医療用具の製造は、溶融加工性PTFEを用いることによりある程度達成されており、これは、2000年2月17日に公開されたPCT国際特許出願公開第WO00/08071号およびMacromolecules、第33巻、第17号、2000年、6460−6465頁の論文に開示されている。これらの両方は、参照により、その全体を本明細書に援用する。これらの公開文書において、機械的干渉性の強靭な物体へのこの特異的なポリマーの標準溶融加工を可能にするPTFEの粘度領域の同定について記載されている。従って、PTFEは“加工しにくい”および“溶融加工性がない”とみなされていた。溶融加工性等級のPTFEでの先行試験の結果、その大部分を鋳型から破損させずに除去することができない脆い製品が得られることがわかった。結果として、PTFEは、有用な機械的性質の溶融加工品に用いることができなかった。
【0004】
PTFEは、中でも、その化学耐性、高温安定性、紫外線抵抗性、低摩擦係数および低誘電定数でよく知られている。結果として、苛酷な物理化学的環境および他の要求の厳しい状態において多数の用途を認めた。等しく周知なのは、この重要なポリマーの取り扱いにくさである。多数の教本、研究論文、製品パンフレットおよび特許は、PTFEがその結晶溶融温度を超える温度で、大部分の熱可塑性ポリマーに常用される標準溶融加工技術を可能にする粘性の液相を形成しないので、取り扱いにくかったと述べている(Modern Fluoropolymers、ジェー・シェア(J.Scheirs)、イーディー・ウィリィ(Ed.Wiley)(New York))、1997年;The Encyclopaedia of Advanced Materials、第2巻、ディ・ブロア(D.Bloor) et al.Eds.、Pergamon(Oxford)1994年;国際特許出願公開第WO94/02547号;第WO97/43102号)。標準溶融加工技術へのポリマーの適合性を、例えば、その材料の溶融流動指数の測定により評価し得る(ASTM D 1238−88を参照)。溶融加工性ポリマーは、この広範囲に用いられる方法に従って、少なくともゼロではない値の溶融流動指数を示すべきで、これは、代表的な試験条件下の普通のPTFEの場合ではなく、標準ポリマー溶融加工処理で遭遇するものに匹敵する。380℃で1010〜1013のPa.s(パスカル・秒)範囲にあると報告されているPTFEの極めて高い粘性は、中でも、超高分子量のポリマーと結合すると考えられ、レジメではゆうに1,000,000g/molを超えると推定されており、約10,000,000g/molと引用されることが多い。事実、“機械強度および強靭性を達成するため、107〜108g/mol....のPTFEの分子量が要求される”ことが主張されている(Modern Fluoropolymers、ジェー・シェアズ(J.Scheirs)、イーディー・ウィリィ(Ed
.Wiley)(New York)、1997年、240頁)。この高い粘性のため、標準溶融加工方法と類似しない技術で普通のPTFEを有用な形状および物体に加工した。PTFEのロッド、シート、膜、繊維および被膜は、例えば、圧縮粉末のラム押出し、プレ成形および焼結後、任意に機械加工かスカイビング仕上げ、ペースト押出し、高均衡圧加工、サスペンション・スピニング、その他および直接プラズマ重合により、製造された。あいにく、これらの方法は、全般的に、普通の溶融加工よりも非経済的であり、加えて、この特異なポリマーで製造できる物体および製品の種類および特性を厳しく制限した。例えば、ポリエチレン、アイソタクチック・ポリプロピレン、ナイロン、ポリ(メチルメタアクリレート)ポリエステル、その他のような一般の熱可塑性プラスチックポリマーは、複雑な形状の、および/または、例えば、以下の特徴:稠密な、無空隙性、薄い、透明または半透明;つまり、あるとしても、PTFEから製作した製品と関連しにくい性質の幾つかを示す様々な形態および製品に容易に溶融加工することができる。
【0005】
PTFEが発明されて以来、PTFEの上記の欠点が事実上認められており、以来、ポリマーの扱いにくさを巧みに回避する方法が開発されてきた。しかし、溶融温度低下および熱と化学安定性などのホモポリマーPTFEの傑出した性質の少なくとも一部の点で、代償を支払っている。
【0006】
PTFEホモポリマーを加工する別の方法は、例えば、滑沢剤、可塑剤および加工補助剤並びにオリゴマーポリフッ素化物質およびヒドロカルビル終端TFEオリゴマー(例えば、Vydax(登録商標)1000)を添加することを含む(米国特許第4,360,488号;第4,385,026号および国際特許出願公開第WO94/02547号)。しかし、後者の方法は、二つの異なる溶融温度を有するバイモード形態が生じ、通常、標準方法に従って溶融加工できる均質なPTFE組成物にならない普通のPTFEのクリープ耐性の改良に向けられる。例えば、熱圧縮成形方法だけが、標準PTFEとVydax(登録商標)1000の混合物で公知の国際特許出願公開第WO00/08071号に優先し、好ましくは、約330℃から338℃の狭い温度範囲で行われる。前述の他の滑沢剤、可塑剤および加工補助剤を添加しても、真に溶融加工性のPTFE組成物は得られない。2〜20個のC原子を含むパーフルオロアルカンから超自家性圧(superautogeneous pressure)で行うPTFEの溶液加工処理は、国際特許出願公開第WO94/15998号に開示されている。後者の方法は、溶融加工方法と明確に異なる。同様に開示されるのは、分散後にポリエーテルエーテルケトンおよびポリフェニレン・スルフィド(国際特許出願公開第WO97/43102)およびポリアセタール(ドイツ特許出願公開第DE4112248A1号)のような熱可塑性プラスチック(ホスト)ポリマーへ処理される標準PTFEの溶融加工である。後者の方法は、ニートPTFEと比較したとき、得られる組成物の重要な物理化学的性質を含むか、または非経済的でやっかいなホスト材料の除去が必要である。
【0007】
低分子量のPTFE等級および低粘性のPTFE等級が存在する。これらの等級は、微粉末と呼ばれることが多く、普通、インク、被膜および熱可塑性プラスチックや他のポリマーにおいて添加剤として用い、例えば、核形成、内部潤滑またはニートPTFEの特異な物理化学的性質から生じる他の望ましい性質をある程度減じる。その固体型の低分子量PTFE等級は、あいにく、極めて脆性を示すため、供給業者の少なくとも一社は「これらのPTFE等級は、“型成形または押し出し粉末として使用すべきではない」(ジュポン(Du Pont)、Zonyl@data sheets andurl:http://www.dupont.com/teflon/fluoroadditives/about.html−1998年7月7日)とされている。
【0008】
国際特許出願公開第WO00/08071号は、広範囲の形態の製品でこのポリマーの傑出した性質を利用するため、溶融加工性、熱可塑性プラスチック・ポリ(テトラフルオ
ロエチレン)を開発する必要性に備えたばかりではなく、この特異な材料をより経済的に加工できるようにも、上記に記載のように、国際特許出願公開第WO00/08071号の発明により提供された。特定集合の物理学的特性を有するポリ(テトラフルオロエチレン)が、上記の不十分な状況に解答を提供することが認められた。国際特許出願公開第WO00/08071号は、特定の範囲のゼロではない溶融流動指数を有するとみなされるPTFE等級を含む優れた機械的性質の溶融加工性熱可塑性プラスチックPTFE組成物を提供する。この明細書の以降で使用するように、「優れた機械的性質」という表現は、ポリマーが、好ましくは、伸張速度100%/mで標準周囲条件下で測定したとき、少なくとも10%の破断伸張を示す非指向性の固体繊維かフィルムに形成される溶融加工熱可塑性プラスチックのような適用を含む、熱可塑性プラスチックの用途で使用するのに適した性質を有することを意味する。さらに、MP−PTFEに関する局面は、国際特許出願公開第WO00/08071号で認めることができる。
【0009】
本発明は、新規および明白ではない方法で国際特許出願公開第WO00/0871号の結果を利用する。その詳細を下に開示する。この適用の至るところに記載される全ての米国特許と出願および他の公開文書全ては、参照により、その全体を本明細書に援用する。
【0010】
いずれにしても、本発明の範囲を制限することなく、本発明を下方にその局面の幾つかにおいて簡単に要約する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、溶融加工性ポリ(テトラフルオロエチレン)(MP−PTFE)およびMP−PTFEと他のフルオロポリマーか他の熱可塑性プラスチックの組み合わせから製造した医療用具とそれを製造する方法に関する。幾つかの医療用具は、過去において組み込んだポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)を含む。しかし、この材料は、通常、他の材料と組んでシートで使用され、さらに、個別層として、並びに被膜として使用された。本発明は、PTFE、およびPTFEを含む混合物から医療用部品自体を製造することにより、PTFEの余分な層または被膜が必要なくなる。他の実施形態の中で、本発明は、ガイドワイヤ上の押出しとカテーテルの多層チューブを形成する同時共押出しに備えるものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この適用のPTFEを用いる医療用具部品の製造は、2000年2月17日に公開されたPCT国際特許出願公開第WO00/08071号およびMacromolecules、第33巻、17号,2000年、6460〜6465頁の論文(共に、参照により、その全体を本明細書に援用する)に開示される溶融加工性PTFEを用いることにより、ある程度達成される。
【0013】
本発明は、医療用具部品を製造するため、単独または他の成分と配合したMP−PTFEの押出しおよび同時押出しを考慮する。得られる部品は、低摩擦性、部品の移動し易さおよび体内での用具の追従性(trackablility)を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、多くの異なる形態で具体化し得るが、本発明の具体的な実施形態をこの明細書で詳細に述べる。この開示は、本発明の原理の例証であり、例示した特定の実施形態に本発明を限定しようとするものではない。
【0015】
本発明は、周知の医療用具に言及する。このように、図は、本発明を理解するのに当業者には必要ないので含めていない。しかし、この明細書で言及した医療用具の例は、多く
の特許で認めることができる。カテーテルの例は、米国特許第5980533号、第5534007号および第5833706号で認め得る。また、ステント送達システムは、米国特許第5,702,364号に示され得る。また、本発明もまた、平易な旧バルーン血管形成術(POBA)カテーテルに当てはまることを理解すべきである。
【0016】
また、この明細書に開示される発明の医療システムに、米国特許第6,096,056号、米国特許第6068,634号、米国特許第6,036,697号、米国特許第6,007,543号、米国特許第5,968,069号、米国特許第5,957,930号、米国特許第5,944,726号、米国特許第5,653,691号および米国特許第5,534,007号に開示された任意の特徴を提供し得る。使用される材料を適用可能な分野で公知の任意の材料にし得ることもまた理解すべきである。
【0017】
また、ステント送達システムは、システムの様々な部品の移動がらくにできるようにする滑沢性被膜などの当該分野で公知のような様々な被膜を含む。適切な被膜に関するさらに多くの情報は、米国特許第5,443,907号と米国特許出願第08/382478、第09/306939号と第09/316502号で認め得る。
【0018】
本発明に従って考慮される製品は、多数あり、非常に異なる適用分野を含む。目的のカテーテルの成分と他の医療用具には、これに限定しないが、ガイドワイヤ、ガイドカテーテル、診断用カテーテル、カテーテルの挿入シース、バルーン、カテーテルのインナーシャフトとアウターシャフト、ステント保持スリーブ、ステント保護シース、生検鉗子、医療用チューブ、大静脈フィルター、移植用薬物送達装置およびPTFE被覆ステント、ペースメーカーリードのような一般的インプラントが含まれる。本発明は、容易に、あるいは過去に提供された材料を妨害することなく、様々な医療用具を構成する上で主要材料としてのPTFEの利用を開示する。特に、PTFEを用いて、低摩擦表面が望ましい医療用具の少なくとも部品を形成し得る。本発明に従うPTFE等級は、医療用具において有用な機械的干渉性、強靭な、薄い、稠密なおよび/または半透明な物体に容易に加工することができる。
【0019】
本発明に従うPTFEとその特徴は、通常、テトラフルオロエチレンのポリマーである。しかし、本発明は、PCT国際特許出願公開第WO00/08071号に記載のようなPTFEの範囲を考慮する。
【0020】
MP−PTFEの溶融流動速度(MFR)は、0.2〜2.5g/10mに制限される。これによって、MP−PTFEは、十分な強度をもたない。しかし、PTFEの低摩擦表面は、医療業界において有益性が高い。有益性には、これに限定しないが、ガイドワイヤのようなものの優れたワイヤ移動性、医療用具の追従性の改善およびカテーテルのインナーシャフトとアウターシャフトの場合のように、部品間の総体的な摩擦の低下を含む。このように、本発明は、バイモード分布を生む混合または配合を考慮する。例として、MP−PTFEは、標準PTFE樹脂(10〜80重量%でMFI=10〜1200g/10m以上)とPTFE微粉末(2〜80重量%、MFI=0〜2.g/m)の配合物を用いて製造することができる。
【0021】
また、本発明は、MP−PTFEおよびテフロン(登録商標)PFAとMFAとFEPのような他のフルオロコポリマーとの、または多層チューブかバルーンを形成する任意の他の熱可塑性プラスチックとの同時押出しを考慮する。PFAはテトラフルオロエチレンおよびパーフルオロアルキル・ビニル・エーテルのコポリマーである。MFAは、PFAと類似した改変フルオロアルコキシである。MFAは、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロメチルビニルエーテルの共重合体(polymerization)である。FEPは、フッ素化エチレン・プロピレン樹脂である。他の熱可塑性プラスチックには、
これに限定しないが、ポリエステル、ポリアミドおよびポリウレタンが含まれる。同時押出しチューブは、カテーテル、ガイドカテーテル、および診断用カテーテル、例えば、これに限定しないが、インナーシャフト、アウターシャフト、近位シャフトまたは遠位シャフトで使用することができる。同時押出しの層数は、使用者の必要性により規定してもよく、特に一つの数でなくてもよい。適切には、別の表面と隣接する層は、MP−PTFEから構成される。例えば、アウターカテーテルの内部層はMP−PTFEから製造し、それを通って走る他の品目との過度な摩擦を防止し、インナーチューブ、シャフトかガイドワイヤの外層は、それらを包囲する品目との摩擦を同様に低下させる。
【0022】
好ましくは、非指向性型の10℃/mの冷却速度で周囲圧下、冷却することにより、再結晶化される本発明に従う、一度溶融PTFE等級は、100%結晶PTFEで102.1J/gの値に基づき、約1%〜約60%、好ましくは約5%〜約60%、より好ましくは45%以上で55%以下の結晶度を有する(スタークウエザー、エイチ・ダブル・ジェアール(Starkweather,H.W.,Jr.)et al.,J.Polym.Sci.,Polym.,Phys.Ed.,第20巻,751号(1982年))。
【0023】
好ましくは、本発明に従うPTFE等級は、約0.25から約2g/10mのMFI(380/21.6)および約5%、好ましくは45%を超え約60%未満、好ましくは55%未満の一度溶融し、再結晶した非指向性材料の結晶度を特徴とする。より好ましくは、PTFEポリマーは、325℃を超える単一ピーク融点温度をもち、ポリマーおよび/またはホモポリマーの均質な配合物であることが好ましい。
【0024】
本発明のPTFE等級は、文献(例えば、ダブル・エイチ・ツミネロ(W.H.Tuminello) et al.,Macromolecules、第21巻,2606−2610頁(1988年))で詳細に記載されるような方法、および当該分野で実行されるようなテトラフルオロエチレンの標準化学的重合方法に従って合成することができる。さらに、本発明に従うPTFE等級は、普通の高分子量PTFEの制御減成、例えば、制御熱分解、電子ビーム、γ線などの放射線、その他により調製することができる(Modern Fluoropolymers,ジェー・シェアズ(J.Scheirs),イーディー・ウィリィ(Ed.Wiley)(New York),1997年、参照により、その全開示をこの明細書に組み込む)。さらに、および本発明に示されるように、本発明に従うPTFE等級は、例えば、高い溶融流動指数等級と、例えば、0.5g/10m未満かさらにゼロの溶融流動指数の低等級の適当量を配合し、所望範囲の溶融流動指数、粘性または結晶性の値を有する混合材料を得ることにより、製造することができる。MFI−試験方法、例えば、これらの分析ツールを用いる粘性測定および結晶性測定が比較的単純なため、ポリマー配合の当業者は、異なるPTFE等級の相対部分を容易に調整し、本発明に従う溶融加工性の熱可塑性プラスチックPTFE組成物を得ることができる。本発明に従う組成物は、任意に、他のポリマー、添加剤、薬剤、着色剤、充填剤(等価物、補強および/または費用の削減のため)、性質増強目的など、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維などのような補強体、可塑剤、滑沢剤、加工補助剤、吹き込みか発泡剤、電気伝導体、ポリ(テトラフルオロエチレン)、フッ素化ポリマーとコポリマー、ポリオレフィンポリマーとコポリマーのような他のポリマーおよびゴムと熱可塑性プラスチックゴム配合物、その他などが包含され得る。特定の適用に依存して、一つ以上の上記の任意の添加成分とそれぞれの量は、標準ポリマー加工処理、混合処理および適用の当業者に公知の標準的常法に従って選択する。
(加工処理)
本発明に従うPTFE組成物は、有用な材料、ニートか混合した単一成分および多成分の成形物および物品に当該分野で周知の熱可塑性プラスチックポリマーに用いる共角の溶融加工方法を用いて加工することができる。このような方法の代表的な例は、顆粒化、ペレット化、(溶融)混合処理、溶融配合、射出成形、溶融吹き込み、溶融圧縮成形、溶融
押出し、溶融流し込み、溶融スピニング、吹き込み成形、溶融被覆、溶融接着、溶接、溶融回転成形、浸漬吹き込み成形、溶融浸漬、押出し吹き込み成形、溶融回転被覆、エンボス、真空成形、溶融同時押出し、発泡、カレンダ加工、回転加工、その他である。
【0025】
最も一般的な形態の本発明に従うPTFE組成物の溶融加工処理は、PTFEの結晶溶融温度よりも高い温度に組成物を加熱し(一度溶融させた材料の結晶溶融温度は、通常、約320℃〜約335℃(好ましくは400℃未満)の範囲であるが、いくらか低いか、高い温度でも生じ得る)、粘性のポリマー液体相を得る工程とを有する。その結晶溶融温度を超える温度では、標準(超高分子量)PTFEとは異なり、本発明に従うPTFE等級は、最初のポリマー粒子形態の隙間および記憶から脱出できる均質な溶融体を形成する。後者の溶融体は、通常の手段により、所望の形に成形し、続いて、あるいは同時にPTFEの結晶溶融温度より低い温度に冷却し、優れたおよび有用な機械的性質の物体か物品を得る。一好適実施形態において、成形PTFE溶融体を10℃/mより速い冷却速度、より好ましくは50℃/mより速い冷却速度で結晶化温度より低く急冷し、より高い強靭性の繊維やフィルムのような物体を得る。
【0026】
これに限定しないが、本発明に従って製造した繊維やフィルムのような特定の物品は、任意に、続いて、引っ張るか、そうでなければ、一方向以上に変形させ、エンボス加工、その他をし、さらに物理化学的、機械的、バリヤ、光学的および/または表面性質を改善し、さもないと、後処理(例えば、急冷、熱処理、加圧処理、および/または化学的処理)し得る。上記の方法とその多数の変法および他の形成と成形および後処理技術は周知であり、普通に実行される。熱可塑性プラスチックポリマー加工の当業者は、適当な溶融加工と所望の最終製品または製品中間体に最も経済的で適当な任意の後処理技術を選択することができる。
【0027】
以下は、本発明の工程により製造し得る医療用具の部品の具体的例として、およびその実行とその利点を示すために説明する。その例は、例示として提供し、次の明細書またはクレームをいかなる方法でも制限しようとするものではないことは理解される。図面の説明は、最初に、一定カテーテルの基本的部品を説明することになる。
【0028】
図1は、通常、1として設計されるような、引き抜きステント送達カテーテルを示す。通常、米国特許第5,534,007号と第6,042,588号の要約のように(これらは、参照により、この明細書に組み込んである)、カテーテル1は、フラッシュ20とガイドワイヤ22アクセス、ガイドワイヤ21、使用者が展開シース17を引き込み可能なシース駆動子3および張力緩和部分5を設けたマニホールド2を有する。マニホールド2は、遠位に延びて、本発明の主要焦点である近位シャフト7に連結し、次ぎに中央シャフト9に連結し、好ましくはポリエチレンから製造される。中央シャフトは、任意の、しかし、好ましくはアコーディオンシャフト11に連結する。アコーディオンシャフトは、次ぎに、遠位シャフト12に連結する。遠位シャフトの遠位部分に連結する遠位部分は、遠位先端18、展開シース17、ステント16、マーカーバンド15およびバンパー14を含む。複合型シャフトは、ガイドワイヤインナーシャフト10、ガイドワイヤ10a、引き抜きワイヤ腔13、ハイポチューブのような引きカラー13bおよび引き抜きワイヤ13aを収容し、引き抜きワイヤは、ステント16開放用展開シース17に連結する。ハイポチューブは、平坦なシートから形成し、円筒に巻き、溶接などを行ってもよい。チューブの長さは、規定の用途に基づいて変化し得る。
【0029】
典型的には、ガイドカテーテルは、近位シャフトを被覆し、体内に挿入したとき、比較的直線の経路をたどるが、それでも、もっと曲がりくねった経路を通過する硬質のステント部分を有する撓み性の遠位部分から生じた力を吸収しなければならない。遠位部分を図2により詳細に示す。これらの部分のさらに詳細な説明は、米国特許第5,534,00
7号に示され得る。
【0030】
図3は、近位シャフト7と中央シャフト9または任意に遠位シャフト12間の連結を示す。その部分は、ウレタンボンドを用いてオバーラップシャフトスリーブ8によって共に接着するか、溶接することが好ましい。コブレイドガイドワイヤインナーシャフト10(エッチブイティー・テクノロジーズ(HVT Technologies)のステンレス鋼ブレードを設けたポリイミドシャフト)、引き抜きワイヤ腔13および引き抜きワイヤもまた、より容易に見ることができる。
【0031】
図4は、バルーン30、一対の保持スリーブ32および装填ステント34を設けたバルーンカテーテルの遠位端を示す。このような用具は、当該分野において周知である。
図5は、2001年1月2日付けの米国特許出願公開第09/681,157号に開示され、参照により、その全体をこの明細書に組み込んであるシステム100を例示する。そのシステムは、近位端108と遠位端112とを有するインナーチューブ104を含む。遠位端112は、先端120で終わる。先端は、遠位端に取り付けてもよいし、インナーチューブ自体の部品としてもよい。インナーチューブ104は、それを通って延びるガイドワイヤ116を任意に設けてもよい。
【0032】
医療用具受容領域124は、インナーチューブ104の遠位端112に設置される。図5に示すように、医療用具受容領域は、ステント受容領域である。ステント128は、ステント受容領域124の周りに配置して示す。
【0033】
同様に、インナーチューブ104のステント受容領域124の周りに配置されるのは、ステントシース132である。ステントシース132は、ステント128があるステントチャンバー134に備える。ステントシース132は、その近位からステント送達システムの近位端へ延びるハイポチューブ136を有する。ハイポチューブ136は、ステントシース引っ込め装置として働く。ハイポチューブ136は、ステントチャンバー134にフラッシュ液を送達できるようにした開口部を有する。ハイポチューブ136とステントシース132は、一個の構造体から形成し得るか、または接着かその他により共に接合し得る。
【0034】
ステント送達システム100は、さらに、ステント送達システムの遠位端から延びるアウターシース140を含む。アウターシース140は、インナーチューブ104の一部分とハイポチューブ136の一部分の周りに配置し、ステントシース132の近くで終わる。
【0035】
図5の実施形態に示すように、アウターシース140の遠位端144は、少なくともステントの長さにより、ステントシース132の近位端から分離される。
使用時、ステント送達システム100の遠位端を循環血管に挿入する。その周りに受容したステント128を有するステント受容領域124を血管中の所望の領域へ前進させる。次ぎに、マニホールド143のスライド141を用いて、ハイポチューブ136を近位に摺動させて、ステントシースがステントをもはや被覆しないようにすることにより、ステントシース132を近位方向へ引っ込め、それによってステントが展開できるようにする。望ましくは、ステントシース132がアウターシース140の遠位端144と当接するまで、ステントシースを引き込む。
【0036】
明らかにするため、図6は、図5のアウターシース140の線2−2における横断面のステント送達システムを示し、図7は、図5のアウターシース140の遠位を線3−3に沿って切った横断面のステント送達システムを示す。
【0037】
ステント128は、シースが引き込まれると直ちに自動的に展開し得るか、ステントの直ぐ下に設置したバルーンの膨張により拡張し得る(図5には示さず)。その後、ステント送達システムを体内の血管中の所望の位置で展開したステントと共に引き込む。
【0038】
この明細書に記載の方法により、他に言及された品目に加えて、上記に記載のカテーテルの特定の個々の品目を製造し、MP−PTFEを組み込む。MP−PTFEをその品目上に押出すか、または押出してその品目を作る。これによって、面倒で費用のかかるPTFEの噴霧よりむしろ低COFを有する層を提供し得る。また、この方法によって、バルーンなどにシリコンを被覆しなくてもよくなる。
【0039】
図1〜3は、MP−PTFEで押出し被覆し得るカテーテル部品の例を例示する。アウターシャフト7、9、12とインナーシャフト(典型的には、ガイドワイヤシャフト)10は、成形シャフト上にMP−PTFEを押出すことにより、PTFEで被覆する。シャフトの内面と外面の両方を被覆してもよい。他の品目に関するように、PTFEは、他の可動表面と隣接する表面に適切に被覆し、摩擦を減らす。この場合、シャフトの内面と外面の両方を被覆する。また、インナーシャフトとアウターシャフトは、図4(38、36)と図5(104、140)に示され得る。
【0040】
また、ハイポチューブは、本工程を用いて被覆する。ハイポチューブは、平坦なシートから形成し、円筒に巻き、溶接などしてもよい。管の長さは、規定の用途に基づいて変化し得る。通常、ハイポチューブは金属から形成される。MP−PTFEは、使用前にハイポチューブに押出される。ハイポチューブの二つの例を図2(13b)と図5(136)に示す。ハイポチューブの機能は、上記の参照特許文献に記載されている。PTFEの添加により、ハイポチューブとそれに対して移動する物体間の摩擦が減る。
【0041】
また、ガイドワイヤも、本発明の対象である。例が、図1〜3(21)、図4(40)および図5〜7(116)に示される。ガイドワイヤは、カテーテルがそれに沿ってスライドしなければならないという事実のため、低COFを有することが好ましい。本発明は、ワイヤ上へMP−PTFEを押出すことにより低COFガイドワイヤを製造することを考慮する。
【0042】
低COFを示すほうが好ましい別の品目に、ステントを被覆するシースがある。引込み式シースは、図1〜3(17)に示され得る。該当特許に記載されるように、シースは、摺動してステント16上から離れる。任意の妨害または摩擦問題を減らすため、シースの内面と外面の両方にMP−PTFEと共に同時押出ししてもよい。
【0043】
図4に見られるように、保持スリーブ32は、同様に、MP−PTFEと共に同時押出ししてもよい。PTFEの層は、カテーテルの滑らかな設置並びにステント34の滑らかな開放を助ける。
【0044】
図4の30に見られるようなカテーテルバルーンもまた、MP−PTFEと共に同時押出しできる。バルーンの説明は、1998年2月3日発行の米国特許第5,714,110号に示され得る。この方法は、シリコン油でバルーンを被覆しなくてもよくなる。この方法において、PTFEの薄層をバルーンの表面上に押出す。一実施形態は、MP−PTFEをポリエチレン・テレフタレート(PET)材料と同時押出しし、バルーンを形成する工程を伴う。
【0045】
図面の16,34および128に示されるようなステントもまた、摩擦が問題となる箇所をMP−PTFEで被覆してもよい。本発明は、PTFEからステントを形成することも考慮する。
【0046】
上記に言及されるように、移植物、前述のステントおよびペースメーカーリードのような周知の移植材料をPTFEによる押出しによって被覆し得る。このような被膜は、シリコン被膜にとって代わることができる。PTFEの被膜は、低COF並びに高い絶縁性を提供する。
【0047】
上記の品目の多くは、ポリウレタンから製造することができる。本発明は、ポリウレタンの代わりにPTFEを使用することと、特定の形態にMP−PTFEを押出すことにより品目を製造することを考慮する。例は、インナーシャフトとアウターシャフトおよびガイドカテーテルを含む。
【0048】
本発明の具体的な実施形態を述べてきたが、その多くの変更が容易に出現し得ること、あるいは当業者に提言し得ることはわかるであろう。従って、本発明は以下のクレームの精神および範囲によってのみ制限しようとするものである。
【0049】
上記に言及した特許、出願または公開文書の全てを参照により、その全体を本明細書に援用する。
上記の例と開示は、例示のみを目的としており、すべてを網羅したものではない。これらの例と説明は、通常の当業者に多くの変型と別法について示唆を与えるであろう。これらの別法と変型は、請求項の範囲内に含まれることが意図され、用語“からなる”は、“限定するのではなく、含む”を意味する。当該分野に精通する者は、この明細書に記載の具体的な実施形態と別の等価物を認め得、等価物もまた、特許請求の範囲に含まれるものとする。さらに、従属請求項に存在する特定の特徴は、本発明を従属請求項の特徴の別の任意の可能な組み合わせを有する他の実施形態に特に向けられるものと認めるべきように、本発明の範囲内の別の方法で互いに組み合わせることができる。例えば、請求項公開の目的上、このような複合従属書式が司法権内で許容される書式であるなら、このような従属請求項で言及される全前提を有する全先行請求項から複合の従属型で択一的に記載されるものとして、あとに従う任意の従属請求項をみなすべきである(例えば、請求項1に直接従属する各請求項は、先の全請求項から従属するものとして択一的に採用すべきである)。複合の従属請求項書式が限定される司法権において、このような下位の従属性請求項に列挙される具体的請求項以外の先行請求項からの従属性をうむそれぞれの単一従属請求項書式で択一的に記載されるものとして、あとに従う従属請求項をそれぞれ同様にみなすべきである(例えば、請求項6は、請求項2〜5のいずれかから択一的に従属するものとして採用し得る、請求項4は、請求項3から択一的に従属するものとしてみなし得る、など)。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】その遠位部分の断面図とそのマニホールドを示す本発明に従うカテーテルの近位端の側面図を含む装填ステントを設けた本発明に従うカテーテルの側面図である。
【図2】図1のカテーテルの遠位部分の部分断面である。
【図3】図1のカテーテルの部分断面である。
【図4】ステント送達用バルーンカテーテルの部分断面である。
【図5】その遠位部分の断面図とそのマニホールド部分を示すステント送達システムの近位端の側面図を含む装填ステントを設けたステント送達システムの実施形態の略側面図である。
【図6】線2−2に沿った図1のステント送達システムの横断面図である。
【図7】線3−3に沿った図1のステント送達システムの横断面図である。
Claims (58)
- 第一層と第二層とを有するチューブを有し、前記第二層が溶融加工性PTFEである医療用チューブ。
- 前記医療用チューブがカテーテルチューブである請求項1に記載の医療用チューブ。
- 前記前記第一層と前記前記第二層とが同時押出しされる請求項1に記載の医療用チューブ。
- 前記第一層が、フルオロコポリマー、ポリエステル、ポリアミドおよびポリウレタンからなる群から選択された前記熱可塑性プラスチックポリマーである請求項2に記載の医療用チューブ。
- 前記熱可塑性プラスチックポリマーが、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロアルキル・ビニル・エーテルのコポリマー、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロメチルビニルエーテルの共重合体、ならびにフッ素化エチレン−プロピレン樹脂からなる群から選択されたフルオロコポリマーである請求項4に記載の医療用チューブ。
- 前記溶融加工性PTFEが、前記第一層に押出される請求項1に記載の医療用チューブ。
- 第三層をさらに有し、前記第三層が溶融加工性PTFEであり、前記第一層が前記第二層と前記第三層との間にある請求項1に記載の医療用チューブ。
- 前記三つの層が同時押出しされる請求項7に記載の医療用チューブ。
- 前記第一層が内側面と外側面とを有し、前記溶融加工性PTFEが前記第一層の前記内側面と接触する請求項6に記載の医療用チューブ。
- 前記第一層が内側面と外側面とを有し、前記溶融加工性PTFEが前記第一層の前記外側面と接触する請求項6に記載の医療用チューブ。
- 前記チューブがインナーカテーテルシャフトである請求項1に記載の医療用チューブ。
- 前記チューブがアウターカテーテルシャフトである請求項1に記載の医療用チューブ。
- 前記チューブがカテーテルバルーンである請求項1に記載の医療用チューブ。
- 溶融加工性PTFEの層を有するガイドワイヤを備えた医療用具。
- 前記溶融加工性PTFEが前記ガイドワイヤに押出される請求項14に記載の医療用具。
- 前記ガイドワイヤが金属コイルである請求項15に記載の医療用具。
- 内側面と外側面とを有するインナーシャフトおよびアウターシャフトを提供する工程と、溶融加工性PTFEを前記インナーシャフトに押出す工程と、
前記インナーシャフトを前記アウターシャフト内へ挿入する工程とを有するカテーテルの製造方法。 - インナーシャフトと前記PTFEとが同時押出しされる請求項17に記載の方法。
- ガイドワイヤを前記インナーシャフト内へ挿入する工程をさらに含む請求項17に記載の方法。
- PTFEを前記ガイドワイヤに押出す工程をさらに含む請求項19に記載の方法。
- PTFEを前記インナーシャフトの内側面に押出す工程をさらに含む請求項19に記載の方法。
- 前記アウターシャフトとPTFEの層とを同時押出しする工程をさらに含む請求項17に記載の方法。
- 前記アウターシャフトがその中を通ることができるガイドカテーテルを提供する工程と、溶融加工性PTFEを前記ガイドカテーテルに押出す工程とをさらに有する請求項17に記載の方法。
- 前記ガイドカテーテルと前記PTFEとが同時押出しされる請求項23に記載の方法。
- バルーン材料を提供する工程と、
溶融加工性PTFEを前記バルーン材料に押出す工程と、
前記バルーン材料をカテーテルに取り付ける工程とを有するカテーテルバルーンの製造方法。 - 前記バルーン材料と前記PTFEとが同時押出しされる請求項25に記載の方法。
- 前記バルーンの材料がPETである請求項25に記載の方法。
- ガイドワイヤを提供する工程と、
溶融加工性PTFEを前記ガイドワイヤに押出す工程とを有するガイドワイヤの製造方法。 - 前記ガイドワイヤが押出しによって形成され、前記ガイドワイヤと前記PTFEとが同時押出しされる請求項28に記載の方法。
- 医療用具を提供する工程と、
溶融加工性PTFEを上記医療用具に押出す工程とを有する、生検鉗子、医療用チューブ、大静脈フィルター、ステントおよびペースメーカーリードからなる群から選択された医療用具の製造方法。 - 前記医療用具がステントである請求項30に記載の方法。
- 前記ステントが押出しによって形成され、PTFEと前記ステントとが同時押出しされる請求項31に記載の方法。
- カテーテルシャフトを形成する工程を有し、前記カテーテルシャフトが、溶融加工性PTFEと、フルオロコポリマー、ポリエステル、ポリアミドおよびポリウレタンからなる群から選択された熱可塑性プラスチックポリマーとを同時押出しすることによって形成されるカテーテルの製造方法。
- 前記熱可塑性プラスチックポリマーが、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロアル
キル・ビニル・エーテルのコポリマー、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロメチルビニルエーテルの共重合体、ならびにフッ素化エチレン−プロピレン樹脂からなる群から選択されたフルオロコポリマーである請求項33に記載の方法。 - バルーンを形成する工程を有し、前記バルーンが、溶融加工性PTFEと、フルオロコポリマー、ポリエステル、ポリアミドおよびポリウレタンからなる群から選択された熱可塑性プラスチックポリマーとを同時押出しすることによって形成されるカテーテルのバルーンを製造する方法。
- 前記熱可塑性プラスチックポリマーが、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロアルキル・ビニル・エーテルのコポリマー、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロメチルビニルエーテルの共重合体、ならびにフッ素化エチレン−プロピレン樹脂からなる群から選択されたフルオロコポリマーである請求項35に記載の方法。
- 近位端と遠位端とを有するカテーテルシャフトを提供する工程と、
前記カテーテルシャフトの遠位端にステントを装填する工程と、
第一材料から第一ステント保持スリーブを形成する工程と、
溶融加工性PTFEを前記第一材料に押出す工程と、
前記ステントの少なくとも一部分の周りに前記第一ステント保持スリーブを配置する工程とを有するステント送達カテーテルの製造方法。 - 前記PTFEと前記第一材料とが同時押し出しされる請求項37に記載の方法。
- 前記第一材料が、フルオロコポリマー、ポリエステル、ポリアミドおよびポリウレタンからなる群から選択された熱可塑性プラスチックポリマーである請求項38に記載の方法。
- 前記熱可塑性プラスチックが、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロアルキル・ビニル・エーテルのコポリマー、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロメチルビニルエーテルの共重合体、ならびにフッ素化エチレン−プロピレン樹脂からなる群から選択されたフルオロコポリマーである請求項39に記載の方法。
- 前記第一ステント保持スリーブが前記ステント全体を被覆でき、前記ステントを放出するために引き込み可能である請求項37に記載の方法。
- 前記第一材料から第二ステント保持スリーブを形成する工程と、
溶融加工性PTFEを前記第二ステント保持スリーブの第一材料に押出す工程と、
前記ステントの少なくとも一部分の周りに前記第二ステント保持スリーブを配置する工程とをさらに有する請求項37に記載の方法。 - 前記第一ステント保持スリーブおよび前記第二ステント保持スリーブを形成するために、前記PTFEと前記第一材料とが同時押出しされる、請求項42に記載の方法。
- 前記第一材料が、フルオロコポリマー、ポリエステル、ポリアミドおよびポリウレタンからなる群から選択された熱可塑性プラスチックポリマーである請求項43に記載の方法。
- 前記熱可塑性プラスチックが、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロアルキル・ビニル・エーテルのコポリマー、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロメチルビニルエーテルの共重合体、ならびにフッ素化エチレン−プロピレン樹脂からなる群から選択されたフルオロコポリマーである請求項44に記載の方法。
- 前記ステントが第一端部と第二端部とを有し、前記ステント保持スリーブの両方が第一端部と第二端部とを有し、前記ステント保持スリーブの第一端部が前記カテーテルシャフトに把持され、前記ステント保持スリーブの第二端部が前記ステントの端部と接触する請求項42に記載の方法。
- 近位端と遠位端および所定の長さを有するカテーテルシャフトを提供する工程と、
前記カテーテルシャフトの遠位端にステントを装填する工程と、
前記ステント保持スリーブを形成する工程と、
前記ステントとの少なくとも一部分の周りであって前記カテーテルシャフトの遠位端に前記ステント保持スリーブを配置する工程と、
ハイポチューブを形成する工程と、
溶融加工性PTFEを前記ハイポチューブに押出す工程と、
前記カテーテルシャフトの近位端から前記ステントを釈放するために前記保持スリーブが前記カテーテルシャフトに沿って近位に引き込み可能なように、前記ハイポチューブを保持スリーブに取り付ける工程とを有するステント送達カテーテルの製造方法。 - 前記ハイポチューブが金属である請求項47に記載の方法。
- 前記ハイポチューブが前記カテーテルシャフトの長さのほとんどの部分に沿って延びる請求項47に記載の方法。
- 溶融加工性PTFEを第一チューブに押出す工程とを有する医療用多層チューブの製造方法。
- 前記医療用チューブがカテーテルチューブである請求項50に記載の方法。
- 前記第一チューブと溶融加工性PTFEとが同時押出しされる請求項50に記載の方法。
- 前記第一チューブを、フルオロコポリマー、ポリエステル、ポリアミドおよびポリウレタンからなる群から選択された熱可塑性プラスチックポリマーから製造する請求項50に記載の方法。
- 前記熱可塑性プラスチックポリマーが、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロアルキル・ビニル・エーテルのコポリマー、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロメチルビニルエーテルの共重合体、ならびにフッ素化エチレン−プロピレン樹脂からなる群から選択されたフルオロコポリマーである請求項53に記載の方法。
- 前記溶融加工性PTFEが前記第一チューブの内面に押出される請求項50に記載の方法。
- 前記溶融加工性PTFEが前記第一チューブの外面に押出される請求項50に記載の方法。
- 前記溶融加工性PTFEが前記第一チューブの内面と外面の両方に押出される請求項50に記載の方法。
- 上記三つの層が同時押出しされる請求項57に記載の方法。
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