JP2005352271A - 映像投影システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 用途の多様化を図って、新たな価値を創造することができる映像投影システムを提供する。
【解決手段】 プロジェクター(5)等の投射装置からスクリーン(1)へ向けて投射された映像を、そのスクリーン(1)の前面及び背面の少なくとも一方の面側から鑑賞するようにした映像投影システムにおいて、前記投射された映像を前記スクリーン(1)を通過させることにより、そのスクリーン(1)の前記背面側の壁面(21)(22)、天井面(23)及び床面(24)等に投影できるようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】 プロジェクター(5)等の投射装置からスクリーン(1)へ向けて投射された映像を、そのスクリーン(1)の前面及び背面の少なくとも一方の面側から鑑賞するようにした映像投影システムにおいて、前記投射された映像を前記スクリーン(1)を通過させることにより、そのスクリーン(1)の前記背面側の壁面(21)(22)、天井面(23)及び床面(24)等に投影できるようにした。
【選択図】 図2
Description
この発明は、大画面に投影した映像を鑑賞するホームシアター等の映像投影システムに関する。
大画面で映画やテレビ番組等を楽しむホームシアター等の映像投影システムでは、スクリーンに対して鑑賞側にプロジェクターを設置して、そのプロジェクターから投影した映像を鑑賞するいわゆるフロント投影が一般的であるが、スクリーンの後側にプロジェクターを設置して、そのプロジェクターから投射された映像を鑑賞するいわゆるリア投影も注目されつつある。
また、スクリーンについては様々なものが開発されており、間仕切り壁に埋め込むタイプのものや、ガラスをスクリーンとして利用するタイプのものがある。さらに、スクリーンとして利用されるガラスについては、不透明状態と透明状態との間で切替えが可能な液晶型調光ガラス(詳細については後述する。)が知られており、この調光ガラスをスクリーンとして利用する際は、不透明状態にして使用されるようになっている。
なお、上記のフロント投影については、例えば特許文献1に記載されており、この特許文献1の構成では、浴室の窓ガラスとして液晶型調光ガラスが用いられ、不透明状態にした窓ガラスへプロジェクターからの映像をフロント投影して、入浴しながら鑑賞できるようになっている。
また、上記のリア投影については、例えば特許文献2に記載されており、この特許文献2の構成では、ショーウィンドウへ室内からリア投影した映像を、室外の通行人が鑑賞できるようになっている。
上記のように、ホームシアター等の映像投影システムは、従来より様々なものが開発されているが、これまでに知られている映像投影システムは、いずれもスクリーン一面のみに映像を投影するものであり、その映像を二次元的に鑑賞するという用途に限定されていた。なお、その点に関して、特許文献1及び特許文献2に記載された構成も同様である。従って、かかる観点に鑑みて、映像を用いた新たな価値を創造することが望まれていた。
そこで、この発明は、上記の不具合を解消して、用途の多様化を図って、新たな価値を創造することができる映像投影システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、この発明における映像投影システムは、プロジェクター等の投射装置からスクリーンへ向けて投射された映像を、そのスクリーンの前面及び背面の少なくとも一方の面側から鑑賞するようにした映像投影システムであって、前記投射された映像を前記スクリーンを通過させることにより、そのスクリーンの前記背面側の壁、天井及び床等の室内面に投影できるようにしたことを特徴とする。
また、前記室内面に映像を投影する室内面投影状態において、スクリーンの前記背面にも映像を投影する。
さらに、前記スクリーンのみに映像を投影する標準投影状態と、前記室内面投影状態とを切り替える切替手段を備えている。
さらにまた、前記切替手段は、スクリーンに供給される電源のオン又はオフによってスクリーンを不透明状態にすることで、前記標準投影状態に切り替え、同じくその電源のオフ又はオンによってスクリーンを透明状態にすることで、前記室内面投影状態に切り替えるものである。
なお、ここで、スクリーンの透明状態には、完全に透明な状態は勿論、限りなく透明に近い半透明状態も含まれるものとする。
また、前記スクリーンは、調光ガラスである。さらに、居室を仕切るパーティションを、前記のスクリーンとして利用する。
加えて、前記室内面側において、スクリーンに向かってフロント側及びリア側にそれぞれ複数のスピーカーを配置して、それらのスピーカーを用いて前記の映像に合わせた音声を流す。
この発明によれば、投射装置からスクリーンへ向けて投射された映像を、そのスクリーンを通過させることにより、スクリーンの背面側の壁、天井及び床等の室内面に投影できるようにしているため、そのように投影された映像が鑑賞者を包み込むような状態となり、鑑賞者は恰も映像の世界に入り込んだような感覚を体感できる。
特に、寝室や浴室等の室内面に、海の中、滝のある森、若しくは夕暮れの水辺等の自然環境の映像、又は宇宙の映像等を投影することにより、鑑賞者の心を癒すことができる。すなわち、スクリーン一面のみに映像を投影する以外に用途がなかった従来に比べて、用途の多様化を図って、新たな価値を創造することができる。
また、室内面に映像を投影する室内面投影状態では、スクリーンの背面にも映像が投影されるため、上記のように映像の世界に入り込んだような感覚をより効果的に実感できる。
さらに、室内面側において、フロント側及びリア側にそれぞれ複数のスピーカーを配置して、それらのスピーカーを用いて映像に合わせた音声を流すことで、映像と音響による相乗効果によって、上記の感覚をより現実的に感じることができる。
さらにまた、スクリーンのみに映像を投影する標準投影状態と、室内面投影状態とを切り替える切替手段を備えているため、映画やテレビ番組等を鑑賞する場合は標準投影状態に、上記のような用途で自然環境や宇宙の映像等を鑑賞する場合は室内面投影状態に、それぞれ適宜切り替えて使用することができる。
また、切替手段は、電源のオン又はオフによって調光ガラス等のスクリーンを透明状態又は不透明状態にすることで、標準投影状態と室内面投影状態との間で切り替えるものであるため、簡単な操作で切り替えることができ、使い勝手に優れている。
さらに、居室を仕切るパーティションをスクリーンとして利用しているため、専用品としてのスクリーンを別途設けなくて済み、コストの低減化を図ることができる。しかも、標準投影状態については、居室を挟む両側のいずれからでも鑑賞することができ、利便性の向上を図ることができる。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1乃至図3は、この発明の一実施形態に係る映像投影システムを備えた居室を示しており、この居室は、居室中央部に設置されたパーティション(1)によって、就寝部(2)とサブリビング部(3)とに仕切られている。
パーティション(1)は、例えば日本板硝子株式会社製の液晶型調光ガラスからなり、ホームシアター用のスクリーンとして利用可能となっている。この調光ガラスは、そのガラスに供給される電源をオフにした状態において、ガラス内部の液晶の結晶配列が不揃いとなってガラス全体が不透明となり、同じくその電源をオンにした状態では、ガラス内部の液晶の結晶配列が平行に揃ってガラス全体が透明となるものである。
従って、調光ガラスの電源をオンにすると、パーティション(1)が透明状態となって、就寝部(2)とサブリビング部(3)との間で互いに透視可能となり、調光ガラスの電源をオフにすると、パーティション(1)が不透明となって、就寝部(2)とサブリビング部(3)との間で互いに視界が遮られるようになっている。
なお、ここでいうパーティション(1)の透明状態とは、液晶の性質上僅かに曇りがかった状態であり、限りなく透明に近い半透明な状態を指す。
就寝部(2)には、上記パーティション(1)をスクリーンとして就寝部(2)で鑑賞する場合において、その鑑賞用として用いられる複数のスピーカー(11)〜(15)が設置されている。具体的には、就寝部(2)において、スクリーン(1)に向かってフロント側のスピーカー(11)(12)(13)が左右及び中央にそれぞれ配置され、リア側のスピーカー(14)(15)が左右にそれぞれ配置されている。これら就寝部(2)のスピーカー(11)〜(15)は、例えば天井に埋め込まれて設置され、就寝部(2)に設置された情報供給手段(10)に接続されている。
情報供給手段(10)は、映像の情報及びその映像に合わせた音声の情報を供給するものであり、具体的には、VTR、DVD又はパーソナルコンピュータ等が用いられる。なお、情報供給手段(10)は、サブリビング部(3)に設置するようにしても良い。
サブリビング部(3)には、スクリーン(1)へ向けて映像を投射するプロジェクター(5)が、例えば天井からの吊下げによって設置されている。また、サブリビング部(3)には、例えばステレオ式のスピーカー(16)が、天井に埋め込まれて設置され、サブリビング部(3)での鑑賞用として用いられるようになっている。これらサブリビング部(3)のプロジェクター(5)及びスピーカー(16)も、上記の情報供給手段(10)に接続されている。なお、プロジェクター(5)に代えて、その他の投射装置を設置するようにしても良い。
以下において、この発明の一実施形態に係る映像投影システムについて説明する。この発明の映像投影システムでは、プロジェクター(5)からスクリーン(1)へ向けて投射された映像を、図1に示すようにスクリーン(1)に投影できるだけでなく、図2及び図3に示すように、投射された映像をスクリーン(1)を通過させることにより、スクリーン(1)の背面側の就寝部(2)における壁面(21)(22)、天井面(23)及び床面(24)の各室内面に投影できるようになっている。
また、図1に示すようにスクリーン(1)のみに映像を投影する標準投影状態と、図2及び図3に示すように室内面(21)〜(24)に映像を投影する室内面投影状態とを切り替える切替手段を備えている。具体的に言えば、この切替手段は、上記の調光ガラスの性質を利用したものであり、スクリーン(1)に供給される電源をオフにしてスクリーン(1)を不透明状態にすることで標準投影状態に切り替え、同じくその電源をオンにしてスクリーン(1)を透明状態にすることで室内面投影状態に切り替えるものである。
なお、スクリーン(1)としては、必ずしも上記の調光ガラス製のものに限られず、不透明状態と透明状態との切替えが可能なものであれば良い。また、スクリーン(1)を不透明状態及び透明状態に切り替える際は、それぞれ電源のオン又はオフのいずれによって切り替えても良く、場合によっては、その他の方法で切り替えるようにしても良い。
図1に示す標準投影状態については、就寝部(2)又はサブリビング部(3)のいずれからでも鑑賞できるようになっている。すなわち、プロジェクター(5)からスクリーン(1)へ向けて投射された映像を、そのスクリーン(1)の背面側の就寝部(2)で鑑賞する際は、スクリーン(1)の背面にリア投影された映像を鑑賞することができ、スクリーン(1)の前面側のサブリビング部(3)で鑑賞する際は、スクリーン(1)の前面にフロント投影された映像を鑑賞することができる。
この標準投影状態では、不透明状態のスクリーン(1)に映像が鮮明に投影されるようになっており、映画やテレビ番組等を鑑賞するのに適している。なお、サブリビング部(3)で鑑賞する際は、プロジェクター(5)の反転機能により映像を反転させた状態で投射される。また、就寝部(2)で鑑賞する際は、就寝部(2)に設置された各スピーカー(11)〜(15)より映像に合わせた音声が流され、サブリビング部(3)で鑑賞する際は、サブリビング部(3)に設置されたスピーカー(16)より音声が流される。
図2及び図3に示す室内面投影状態については、就寝部(2)での鑑賞が可能になっている。この室内面投影状態では、プロジェクター(5)から投射された映像が、鑑賞者を取り囲む就寝部(2)の壁面(21)(22)、天井面(23)及び床面(24)に投影されるとともに、透明状態のスクリーン(1)の背面にもある程度投影されるようになっている。なお、透明状態のスクリーン(1)にも映像がある程度投影されるのは、液晶の性質上完全に透明にはなっていないからである。
そのように室内面(21)〜(24)及びスクリーン(1)の背面に投影された映像は、就寝部(2)にいる鑑賞者を包み込むような状態となるため、鑑賞者は恰も映像の世界に入り込んだような感覚を体感できるようになっている。
また、室内面投影状態では、映像に合わせた音声が、フロント側及びリア側のそれぞれ複数のスピーカー(11)〜(15)から流され、それによって臨場感ある音響が得られるようになっている。なお、低音を強調するサブウーファーを組み合わせて、いわゆる5.1chのシステムを採用することで、より効果的に臨場感を感じることができる。
室内面投影状態では、海の中、滝のある森、若しくは夕暮れの水辺等の自然環境の映像、又は宇宙の映像等を鑑賞するのに適しており、それらの映像に合わせて海の中の音や、滝の音等の音声を流すことにより、映像と音響による相乗効果が得られ、それによって鑑賞者の心を癒すことが可能になっている。
上記において、スクリーン(1)の不透明状態と透明状態との間の切替え、プロジェクター(5)の反転機能を作動させるか否かの切替え、就寝部(2)側のスピーカー(11)〜(15)又はサブリビング部(3)側のスピーカー(16)のいずれを選択するかの切替えはそれぞれ個別の切替え操作により行われるが、それらの切替え操作を一括して制御するようにしても良い。
それら各切替え操作を一括制御する場合は、スクリーン(1)、プロジェクター(5)及び各スピーカー(11)〜(16)に接続される制御部と、その制御部に接続される操作部とを設けて、操作部を操作することにより、制御部において設定された次の各パターンに切り替わるようにする。
すなわち、制御部において、スクリーン(1)を不透明状態にして、プロジェクター(5)の反転機能を作動させないで、就寝部(2)側のスピーカー(11)〜(15)を選択する第1パターンと、スクリーン(1)を不透明状態にして、プロジェクター(5)の反転機能を作動させて、サブリビング部(3)側のスピーカー(16)を選択する第2パターンと、スクリーン(1)を透明状態にして、プロジェクター(5)の反転機能を作動させないで、就寝部(2)側のスピーカー(11)〜(15)を選択する第3パターンとを設定しておいて、操作部の切替え操作により、標準投影状態で就寝部(2)から鑑賞する場合は第1パターンを選択し、標準投影状態でサブリビング部(3)から鑑賞する場合は第2パターンを選択し、室内面投影状態で鑑賞する場合は第3パターンを選択すれば良い。
なお、この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正及び変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施形態においては、スクリーン(1)として、就寝部(2)とサブリビング部(3)とを仕切るパーティションを利用しているが、浴室と洗面所とを仕切るパーティションや、リビングとダイニングとを仕切るパーティション等、上記以外の場所を仕切るパーティションを利用しても良い。また、スクリーンとして、浴室と洗面所とを仕切るパーティションを利用した場合は、室内面投影状態において、例えば浴室の壁面、天井面、床面及び浴槽の水面に映像を投影することが考えられる。
さらには、中庭の四方が外壁で囲まれたような構造の建物においては、その外壁開口部の窓ガラスをスクリーンとして利用して、そのスクリーンへ向けて建物内の居室から映像を投射することが考えられる。この場合において、室内面投影状態では、中庭を囲む外壁面や中庭の地面等を室内面として、それら室内面に映像が投影されるとともに、水を張った中庭については、その水面にも映像が投影されるため、これにより、さらなる用途の多様化を図ることができる。
(1) スクリーン(パーティション)
(5) プロジェクター
(11)〜(15) スピーカー
(21)〜(24) 室内面
(5) プロジェクター
(11)〜(15) スピーカー
(21)〜(24) 室内面
Claims (7)
- プロジェクター等の投射装置からスクリーンへ向けて投射された映像を、そのスクリーンの前面及び背面の少なくとも一方の面側から鑑賞するようにした映像投影システムであって、前記投射された映像を前記スクリーンを通過させることにより、そのスクリーンの前記背面側の壁、天井及び床等の室内面に投影できるようにしたことを特徴とする映像投影システム。
- 前記室内面に映像を投影する室内面投影状態において、スクリーンの前記背面にも映像を投影する請求項1記載の映像投影システム。
- 前記スクリーンのみに映像を投影する標準投影状態と、前記室内面投影状態とを切り替える切替手段を備えている請求項1又は2記載の映像投影システム。
- 前記切替手段は、スクリーンに供給される電源のオン又はオフによってスクリーンを不透明状態にすることで、前記標準投影状態に切り替え、同じくその電源のオフ又はオンによってスクリーンを透明状態にすることで、前記室内面投影状態に切り替えるものである請求項3記載の映像投影システム。
- 前記スクリーンは、調光ガラスである請求項1乃至4のいずれかに記載の映像投影システム。
- 居室を仕切るパーティションを、前記のスクリーンとして利用する請求項1乃至5のいずれかに記載の映像投影システム。
- 前記室内面側において、スクリーンに向かってフロント側及びリア側にそれぞれ複数のスピーカーを配置して、それらのスピーカーを用いて前記の映像に合わせた音声を流す請求項1乃至6のいずれかに記載の映像投影システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004174119A JP2005352271A (ja) | 2004-06-11 | 2004-06-11 | 映像投影システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004174119A JP2005352271A (ja) | 2004-06-11 | 2004-06-11 | 映像投影システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005352271A true JP2005352271A (ja) | 2005-12-22 |
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Family Applications (1)
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JP2004174119A Pending JP2005352271A (ja) | 2004-06-11 | 2004-06-11 | 映像投影システム |
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JP (1) | JP2005352271A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010116709A (ja) * | 2008-11-12 | 2010-05-27 | Daikin Ind Ltd | 壁構造 |
JP2021173013A (ja) * | 2020-04-22 | 2021-11-01 | パナソニック株式会社 | パーティション |
-
2004
- 2004-06-11 JP JP2004174119A patent/JP2005352271A/ja active Pending
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