JP2005342081A - 心臓磁界診断装置およびその作動方法 - Google Patents

心臓磁界診断装置およびその作動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 心臓磁界計測による心臓の空間的認識および興奮伝播軌跡の構築を可能にした心臓磁界診断装置、心臓の空間認識方法、および心臓における興奮伝播軌跡構築方法を提供する。
【解決手段】 磁界分布計測装置1は、被験者の胸部上の複数座標における非接触磁気計測により磁界分布データを形成する。演算装置2はこれに基づいて心筋内の3次元電流密度分布データを算出する。演算装置2はさらにこの電流密度分布データに基づいて、磁界積分立体図を心臓の外郭立体図として描画する。被験者の胸部の既知の位置に別途装着されたコイル6から発生する磁界を磁界分布計測装置1で特定し、その位置を心臓外郭立体図と同一空間に描画する。これにより心臓の空間認識が可能になる、また、電流密度データに基づいて興奮伝播軌跡を構築し、心臓外郭上に再構築する。これにより興奮伝播の信号源の推定が可能になる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、心臓磁界診断装置、心臓の空間認識方法、および心臓における興奮伝播軌跡構築方法に関し、より特定的には、心臓磁界から心臓の3次元電流密度分布を算出して心臓磁界積分立体図を構築するとともに心臓の空間認識または興奮伝播軌跡構築を可能にする心臓磁界診断装置、およびそのような心臓磁界診断装置における心臓の空間認識方法および興奮伝播軌跡構築方法に関する。
近年、さまざまな心疾患の中で、種々の不整脈(WPW(Wolff-Parkinson-White)症候群、心房粗動、心房細動など)は、心筋内に異常な興奮伝播回路であるリエントリ(re-entry)回路が形成されることにより引き起こされることが知られている。
これらの不整脈に対しては、近年のカテーテル焼灼法などの医療技術の進歩により根治治療が行なわれている。
そしてこれらの不整脈の治療のためには、原因となるリエントリ回路の心筋内における発生部位の3次元的な同定を非侵襲な方法で行なえることが望ましいが、従来は、カテーテルを用いたElectro-anatomicalマッピング法のような侵襲的な方法が用いられていた。
一方、地磁気の10億分の1程度の磁束を高感度に検出することができる超電導量子干渉素子(Superconducting Quantum Interference Device:以下、SQUID)を用いたSQUID磁束計がさまざまな分野で応用されている。特に、非侵襲性の計測が強く要望されている生体計測の分野では、SQUID磁束計を用いた人体の非接触磁気計測が行なわれている。
特に、近年の薄膜素子製造技術の進歩によりDC−SQUIDが開発されたことにより、SQUID磁束計を用いて心臓の磁界分布である心磁図を計測することが行なわれている。このような心臓磁界の計測は、肺やトルソー形状の臓器構成の影響を受けにくいため、心臓の電気現象により生じる心臓磁界を3次元的に解析することができるという特徴を有する。
さらにSQUID磁束計で計測された心臓磁界の3次元磁界分布から心筋内の3次元電流密度分布を求める方法が提案されている(特許文献1〜3、非特許文献1〜4参照)。
これらの方法では、たとえば、開口合成磁界解析法(Synthetic Aperture Magnetometry:以下、SAM)を用いた電流密度分布推定法により、計測された心臓磁界に基づいて異常な興奮伝播の信号源を推定したり、生存心筋を評価する方法が提案されている。また、さらに進んでTikhonov正規化による最小二乗法による空間分解能に優れた新しい空間フィルタを用いて心臓磁界分布から電流密度分布を推定する方法も提案されている。
特開2002−28143号公報 特開2002−28144号公報 特開2002−28145号公報 中居賢司他、「心磁図による梗塞心筋および虚血心筋の解析−開口合成磁界解析法の臨床応用」、日本心電学会誌、2003年、第23巻、第1号、第35頁〜第44頁 中居賢司他、「空間フィルタ法を用いた心磁図による信号源推定」、日本心電学会誌、2004年、第24巻、第1号、第59頁〜第69頁 吉澤正人他、「拡張されたSAMによる心磁界の電流密度分布の表示」、日本生体磁気学会大会集、2002;15;109 M.Yoshizawa, K.Nakai, Y.Nakamura, K.Kobayashi, Y.Uchikawa:"Current density imaging of simulated MCG signal by Modified Synthetic Aperture Magnetometry" BIOMAG 2002, 2002.8(Germany)
上述のような従来のSQUID磁束計を用いた心臓磁界計測では、計測した心臓磁界分布から心筋内の3次元電流密度分布を示すデータを計算して心筋内における異常な興奮伝播回路の位置関係を同定することが行なわれてきた(たとえば特許文献1〜3参照)。
しかしながら、得られた3次元電流密度分布データに対する心臓の3次元的な解剖学的空間認識は困難であり、さらに不整脈の原因となる心筋内の異常な興奮伝播回路の発生部位の3次元的な解剖学的空間認識を正確に行なうことは困難であった。
特に、被験者について別途MRI法やCT法で得られた解剖学的画像と、上記の心臓磁界分布に基づいて得られた3次元電流密度分布データとを再構成する試みがなされているが、別の時刻に別の方法で得られた2つのデータを空間的なずれなく正確に合わせることは非常に困難であり、心臓の空間的認識はやはり困難であった。
この発明の目的は、心臓磁界計測により求められた心筋内の電流密度分布から心臓の外郭の描写を可能にするとともに心臓の解剖学的空間認識を可能にした心臓磁界診断装置および心臓の空間認識方法を提供することである。
この発明の他の目的は、心臓磁界計測により求められた心筋内の電流密度分布から心臓の外郭の描写を可能にするとともに心臓の興奮伝播軌跡構築を可能にした心臓磁界診断装置および心臓の興奮伝播軌跡構築方法を提供することである。
この発明の1つの局面によれば、心臓磁界診断装置を用いた心臓の空間認識方法であって、心臓磁界診断装置は、被験者の胸部上の複数の座標における非接触磁気計測により複数の座標に対応する2次元心臓磁界分布データを生成する心臓磁界分布計測手段と、生成された2次元心臓磁界分布データに基づいて被験者の心筋内の3次元電流密度分布データを生成する第1の演算手段と、3次元電流密度分布データに基づいて、心臓の外郭を示す心臓磁界積分立体図を構築する第2の演算手段とを備える。空間認識方法は、被験者の胸部上の所定の位置に外部から所定の磁気信号を印加するステップと、印加された所定の磁気信号を心臓磁界分布計測手段によって検出して、胸部上の前記所定の位置を認識するステップと、構築された心臓磁界積分立体図と同一空間内に、認識された所定の位置を同定するステップとを備える。
好ましくは、第2の演算手段は、被験者の胸部の3次元座標のそれぞれの座標における3次元電流密度データのまたは3次元電流密度データを二乗した3次元エネルギ密度データの所定期間にわたる積分値を求める積分手段と、それぞれの座標における積分値のうちの最大値を求める最大値判定手段と、胸部の3次元座標を複数の立方体の集合に区分する立方体設定手段と、積分値の最大値に基づいてしきい値を設定するしきい値設定手段と、設定されたしきい値に対する、立方体の各々の各頂点に対応する座標の積分値の大小を判定する大小判定手段と、複数の立方体の集合における積分値の大小の判定結果を表示する画像を心臓磁界積分立体図として生成する画像生成手段とを含む。
好ましくは、画像生成手段は、複数の立方体の各々ごとに、各立方体を構成する8個の頂点のうち対応する座標の積分値が前記しきい値より大きい頂点の数を算出する手段と、積分値がしきい値より大きい頂点の数に応じて予め定められた態様で、しきい値よりも大きい頂点を結ぶポリゴンを描画する手段と、胸部の3次元座標空間内に複数の立方体を配列して描画されたポリゴンを透視法射影する手段とを含む。透視法射影により得られた各立方体のポリゴンの集合が心臓磁界積分立体図を構成する。
好ましくは、心臓の心房の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、所定期間はP波心房部の時間である。
好ましくは、心臓の心室の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、所定期間はQRS波心室部の時間である。
好ましくは、所定の位置を認識するステップは、心臓磁界分布計測手段によって生成された複数の座標の2次元心臓磁界分布データのオペレータによる目視によって所定の位置を認識するステップを含む。
好ましくは、心臓の空間認識方法は、所定の位置が特定された、被験者の胸部の解剖学的画像を生成するステップと、所定の位置が同定された心臓磁界積分立体図に、解剖学的画像を合成するステップとをさらに備える。
この発明の他の局面によれば、心臓磁界診断装置は、被験者の胸部上の複数の座標における非接触磁気計測により複数の座標に対応する2次元心臓磁界分布データを生成する心臓磁界分布計測手段と、生成された2次元心臓磁界分布データに基づいて被験者の心筋内の3次元電流密度分布データを生成する第1の演算手段と、3次元電流密度分布データに基づいて、心臓の外郭を示す心臓磁界積分立体図を構築する第2の演算手段と、被験者の胸部上の所定の位置に外部から印加された所定の磁気信号を心臓磁界分布計測手段によって検出して、胸部上の所定の位置を認識する磁気信号認識手段と、構築された心臓磁界積分立体図と同一空間内に、認識された所定の位置を同定する空間位置同定手段とを備える。
好ましくは、第2の演算手段は、被験者の胸部の3次元座標のそれぞれの座標における3次元電流密度データのまたは3次元電流密度データを二乗した3次元エネルギ密度データの所定期間にわたる積分値を求める積分手段と、それぞれの座標における積分値のうちの最大値を求める最大値判定手段と、胸部の3次元座標を複数の立方体の集合に区分する立方体設定手段と、積分値の最大値に基づいてしきい値を設定するしきい値設定手段と、設定されたしきい値に対する、立方体の各々の各頂点に対応する座標の積分値の大小を判定する大小判定手段と、複数の立方体の集合における積分値の大小の判定結果を表示する画像を心臓磁界積分立体図として生成する画像生成手段とを含む。
好ましくは、画像生成手段は、複数の立方体の各々ごとに、各立方体を構成する8個の頂点のうち対応する座標の積分値がしきい値より大きい頂点の数を算出する手段と、積分値がしきい値より大きい頂点の数に応じて予め定められた態様で、しきい値よりも大きい頂点を結ぶポリゴンを描画する手段と、胸部の3次元座標空間内に複数の立方体を配列して透視法射影する手段とを含む。透視法射影により得られた各立方体のポリゴンの集合が心臓磁界積分立体図を構成する。
好ましくは、心臓の心房の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、所定期間はP波心房部の時間である。
好ましくは、心臓の心室の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、所定期間はQRS波心室部の時間である。
好ましくは、心臓磁界診断装置は、所定の位置が特定された、被験者の胸部の解剖学的画像を供給する手段と、所定の位置が同定された心臓磁界積分立体図に、解剖学的画像を合成する手段とをさらに備える。
この発明のさらに他の局面によれば、心臓の空間認識方法は、被験者の胸部上の複数の座標における非接触磁気計測により複数の座標に対応する2次元心臓磁界分布データを生成するステップと、生成された2次元心臓磁界分布データに基づいて被験者の心筋内の3次元電流密度分布データを生成するステップと、3次元電流密度分布データに基づいて、心臓の外郭を示す心臓磁界積分立体図を構築するステップと、被験者の胸部上の所定の位置に外部から印加された所定の磁気信号を検出して、胸部上の所定の位置を認識するステップと、構築された心臓磁界積分立体図と同一空間内に、認識された所定の位置を同定するステップとを備える。
好ましくは、心臓磁界積分立体図を構築するステップは、被験者の胸部の3次元座標のそれぞれの座標における3次元電流密度データのまたは3次元電流密度データを二乗した3次元エネルギ密度データの所定期間にわたる積分値を求めるステップと、それぞれの座標における積分値のうちの最大値を求めるステップと、胸部の3次元座標を複数の立方体の集合に区分するステップと、積分値の最大値に基づいてしきい値を設定するステップと、設定されたしきい値に対する、立方体の各々の各頂点に対応する座標の積分値の大小を判定するステップと、複数の立方体の集合における積分値の大小の判定結果を表示する画像を心臓磁界積分立体図として生成するステップとを含む。
好ましくは、画像を生成するステップは、複数の立方体の各々ごとに、各立方体を構成する8個の頂点のうち対応する座標の積分値がしきい値より大きい頂点の数を算出するステップと、積分値がしきい値より大きい頂点の数に応じて予め定められた態様で、しきい値よりも大きい頂点を結ぶポリゴンを描画するステップと、胸部の3次元座標空間内に複数の立方体を配列して透視法射影するステップとを含む。透視法射影により得られた各立方体のポリゴンの集合が心臓磁界積分立体図を構成する。
好ましくは、心臓の心房の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、所定期間はP波心房部の時間である。
好ましくは、心臓の心室の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、所定期間はQRS波心室部の時間である。
好ましくは、心臓の空間認識方法は、所定の位置が特定された、被験者の胸部の解剖学的画像を供給するステップと、所定の位置が同定された心臓磁界積分立体図に、解剖学的画像を合成するステップとをさらに備える。
この発明のさらに他の局面によれば、心臓磁界診断装置は、被験者の胸部上の複数の座標における非接触磁気計測により複数の座標に対応する2次元心臓磁界分布データを生成する心臓磁界分布計測手段と、生成された2次元心臓磁界分布データに基づいて被験者の心筋内の3次元電流密度分布データを生成する第1の演算手段と、3次元電流密度分布データに基づいて、心臓の外郭を示す心臓磁界積分立体図を構築する第2の演算手段と、3次元電流密度分布データに基づいて被験者の心筋内の刺激伝導系の3次元興奮伝播軌跡を構築する第3の演算手段と、構築された心臓磁界積分立体図と構築された3次元興奮伝播軌跡とを合成するデータ合成手段とを備える。
好ましくは、第2の演算手段は、被験者の胸部の3次元座標のそれぞれの座標における3次元電流密度データのまたは3次元電流密度データを二乗した3次元エネルギ密度データの所定期間にわたる積分値を求める積分手段と、それぞれの座標における積分値のうちの最大値を求める最大値判定手段と、胸部の3次元座標を複数の立方体の集合に区分する立方体設定手段と、積分値の最大値に基づいてしきい値を設定するしきい値設定手段と、設定されたしきい値に対する、立方体の各々の各頂点に対応する座標の積分値の大小を判定する大小判定手段と、複数の立方体の集合における積分値の大小の判定結果を表示する画像を心臓磁界積分立体図として生成する画像生成手段とを含む。
好ましくは、画像生成手段は、複数の立方体の各々ごとに、各立方体を構成する8個の頂点のうち対応する座標の積分値が前記しきい値より大きい頂点の数を算出する手段と、積分値がしきい値より大きい頂点の数に応じて予め定められた態様で、しきい値よりも大きい頂点を結ぶポリゴンを描画する手段と、胸部の3次元座標空間内に複数の立方体を配列して透視法射影する手段とを含む。透視法射影により得られた各立方体のポリゴンの集合が心臓磁界積分立体図を構成する。
好ましくは、第3の演算手段は、被験者の胸部の3次元座標のそれぞれの座標における電流密度分布データの、所定期間内の複数のタイミングにおける最強値の座標を求める手段と、複数のタイミングにおける最強値の座標を結ぶ線を描画する手段と、タイミングをずらしながら最強値の座標を結ぶ動作を繰返す手段とを含む。
好ましくは、最強値の座標を結ぶ線を描画する手段は、Bスプライン曲線で座標を結ぶ。
好ましくは、心臓の心房の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、所定期間はP波心房部の時間である。
好ましくは、心臓の心室の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、所定期間はQRS波心室部の時間である。
好ましくは、心臓磁界診断装置は、被験者の胸部の解剖学的画像を供給する手段と、3次元興奮伝播軌跡が合成された心臓磁界積分立体図に、解剖学的画像を合成する手段とをさらに備える。
この発明のさらに他の局面によれば、心臓における興奮伝播軌跡構築方法は、被験者の胸部上の複数の座標における非接触磁気計測により複数の座標に対応する2次元心臓磁界分布データを生成するステップと、生成された2次元心臓磁界分布データに基づいて被験者の心筋内の3次元電流密度分布データを生成するステップと、3次元電流密度分布データに基づいて、心臓の外郭を示す心臓磁界積分立体図を構築するステップと、3次元電流密度分布データに基づいて被験者の心筋内の刺激伝導系の3次元興奮伝播軌跡を構築するステップと、構築された心臓磁界積分立体図と構築された3次元興奮伝播軌跡とを合成するステップとを備える。
好ましくは、心臓磁界積分立体図を構築するステップは、被験者の胸部の3次元座標のそれぞれの座標における3次元電流密度データのまたは3次元電流密度データを二乗した3次元エネルギ密度データの所定期間にわたる積分値を求めるステップと、それぞれの座標における積分値のうちの最大値を求めるステップと、胸部の3次元座標を複数の立方体の集合に区分するステップと、積分値の最大値に基づいてしきい値を設定するステップと、設定されたしきい値に対する、立方体の各々の各頂点に対応する座標の積分値の大小を判定するステップと、複数の立方体の集合における積分値の大小の判定結果を表示する画像を心臓磁界積分立体図として生成するステップとを含む。
好ましくは、画像を生成するステップは、複数の立方体の各々ごとに、各立方体を構成する8個の頂点のうち対応する座標の積分値がしきい値より大きい頂点の数を算出するステップと、積分値がしきい値より大きい頂点の数に応じて予め定められた態様で、しきい値よりも大きい頂点を結ぶポリゴンを描画するステップと、胸部の3次元座標空間内に複数の立方体を配列して透視法射影するステップとを含む。透視法射影により得られた各立方体のポリゴンの集合が心臓磁界積分立体図を構成する。
好ましくは、3次元興奮伝播軌跡を構築するステップは、被験者の胸部の3次元座標のそれぞれの座標における電流密度分布データの、所定期間内の複数のタイミングにおける最強値の座標を求めるステップと、複数のタイミングにおける最強値の座標を結ぶ線を描画するステップと、タイミングをずらしながら最強値の座標を結ぶ動作を繰返すステップとを含む。
好ましくは、最強値の座標を結ぶ線を描画するステップは、Bスプライン曲線で座標を結ぶ。
好ましくは、心臓の心房の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、所定期間はP波心房部の時間である。
好ましくは、心臓の心室の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、所定期間はQRS波心室部の時間である。
好ましくは、興奮伝播軌跡構築方法は、被験者の胸部の解剖学的画像を供給するステップと、3次元興奮伝播軌跡が合成された心臓磁界積分立体図に、解剖学的画像を合成するステップとをさらに備える。
それゆえに、この発明によれば、非侵襲な心臓磁界計測に基づいて算出された心筋内の電流密度分布から心臓磁界積分立体図を心臓の外郭として描画し、そのような心臓の解剖学的空間認識を可能とすることができる。
この発明の他の目的は、非侵襲な心臓磁界計測に基づいて算出された心筋内の電流密度分布から心臓磁界積分立体図を心臓の外郭として描画し、そのような心臓における興奮伝播軌跡の構築を可能にすることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による心臓磁界診断装置の構成を示すブロック図である。
図1を参照して、磁界分布計測装置1は、磁気シールドルーム(Magnetic Shield Room:以下、MSR)11内において、被験者12の胸部上において非接触の磁気計測を行なうように設置された、SQUID磁束計を内蔵するデュワー13と、磁界分布データの演算部14とを備えている。
デュワー13内には液体ヘリウムが満たされて超電導が生じる低温系の環境が形成されており、その中に、超電導体からなる検出コイルで構成されたSQUID磁束計が収納されている。
図2は、図1に示したMSR11内のデュワー13内の超低温系に設置されるSQUID磁束計15、および常温系のMSR11内に設置される演算部14をより詳細に示すブロック図である。
なお、図2に示した構成は、被験者の胸部上の1点の磁界データを計測するための1チャネル分の構成である。後述するように、この発明では、被験者の胸部上において複数の座標における磁場の多点同時計測を行なう。したがって、図1のMSR11内には、図2に示す1チャネル分の構成が、計測に必要な複数チャネル分設けられていることになる。なお、以下に説明する例では、被験者の胸部座標上の64点で磁場計測が行なわれ、64チャネル分の図2の構成が設けられているものとする。
以下に、図2を参照して、1チャネル分のSQUID磁束計による磁界データの生成について説明する。
まず、SQUID磁束計15は、被験者の胸部表面から発生する磁場を検出するための、超電導体からなるピックアップコイル16を備える。ピックアップコイル16が磁場を捉えると電流が流れ、この電流はコイル17に引き込まれてNbシールド20内に磁場を生じさせる。
この結果、この磁場に対して線形に変化する磁場が超電導ループ18内に形成され、この超電導ループ18の両端の電圧を、常温系のMSR11内に設置された演算部14の増幅器によって検出し、演算部14は、検出電圧に変化が生じないよう、Nbシールド20内のモジュレーションコイル19に流れる電流を調整する。
すなわち、このSQUIDによる生体の磁場の検出は、発生する磁場を直接計測するものではなく、いわゆるゼロ位法を用いて、超電導リング18内の磁場が常に一定値となるようにフィードバックをかける(具体的にはモジュレーションコイル19に流れる電流を調整してモジュレーションコイル19に発生する磁場を制御することにより、超電導ループ18内に常に一定の磁場が生じるようにする)ことにより、ピックアップコイル16で検出される磁場を、演算部14が電気信号に変換して出力するものである。このようなフィードバックの手法は通常、フラックスロックトループ(flux locked loop:以下、FLL)と呼ばれる周知の技術である。
このようなSQUID磁束計15およびその演算部14は周知の技術であるため、これ以上の説明を省略する。
前述のように、図2に示した構成は、1チャネル分の磁界データの計測に必要な構成であり、被験者の胸部前面上における1点で計測された磁場の磁界時系列データを示す電気信号を出力するものである。
この発明では、前述のように被験者の胸部前面に多くのセンサ(SQUID磁束計)を配列し、胸部前面上の磁場を多点測定しようとするものである。磁場は時間的に変化するものであり、たとえば1心拍に相当する期間中においても、測定場所が異なれば磁場は場所に応じた異なる変化をする。
図3は、被験者の胸部前面上における複数のセンサ(各々が1チャネルのSQUID磁束計)の配置の一例を示す図である。また、図4は、図3の複数のセンサのそれぞれの位置に対応してそれぞれのセンサから得られた、1心拍期間における磁場の変化を示す1群の磁界時系列データを示している。
図1に示す磁界分布計測装置1から出力されるデータは、図4に示すような複数の測定位置(座標)に対応する1群の磁界時系列データであるが、ある特定の時刻に着目してこれらの1群の磁界時系列データを捉えると、測定対象である胸部前面上におけるある時刻の磁場の強さの分布状態を示す実際の山谷の様子をグラフ(図)で表現するのは困難なので、天気図の気圧のように等高線図で表現している磁界分布データが得られる。この意味からも、磁界分布計測装置1から出力されるデータは、胸部前面上の磁界分布時系列データとして捉えることができる。
磁界分布計測装置1から出力されるこのような1群の磁界時系列データ、すなわち磁界分布時系列データは、図1の演算装置2に与えられる。この演算装置2は、ソフトウェアにより、ある時刻の磁界分布データに基づいてその瞬間における胸部内の電気的活動、たとえばその瞬間に流れる胸部内の電流密度を求めるように機能する。
磁界分布計測装置1によって生成された磁界分布時系列データから、測定対象となる人体内の部位(この発明では心臓)における3次元的な電気的活動の情報、たとえば当該部位を流れる電流密度分布を演算装置2で求める手法について説明する。
図5は、このような電流密度を求める方法を模式的に説明する図である。以下に説明する方法では、解析しようとする人体内の特定の1つの部位に仮に電流センサ(仮想センサ)が設けられていたとすれば、あたかもそこに流れるはずの電流を間接的に算出しようとするものである。このため、人体胸部前面に設置されたすべてのセンサ(SQUID磁束計)から得られる磁界時系列データにある係数をかけてその総和を取ることによって、当該仮想センサの電流出力を得ることができる。そして、この係数をどのように求めるかがこの演算における中心的な課題となる。
以下に、図5を参照して、電流密度を求める手法についてより詳細に説明する。まず、人体表面(胸部前面)上に、総数がN個の磁界センサが配列されているものとする。一方、解析対象である人体(胸部、特に心臓)を、各々が小さなブロックであるボクセルの集合体とみなす。ここで、ボクセルの総数をM個とする。
各センサjから得られる磁界時系列データをBj(t)とし、各センサ出力(Bj(t)に対応するボクセルiの空間フィルタ係数をβijとする。
ここで、ボクセルiに仮想電流センサがあるものと考えた場合、当該仮想電流センサから得られる電流密度に対応する仮想センサ出力をSi(t)とすると、Si(t)は次式で定義される。
したがって、空間フィルタ係数βijが決まれば、各ボクセルiにおける電流密度を得ることができ、解析対象全体における3次元的電流密度分布を得ることができる。
上述の空間フィルタ係数βijを、対応するボクセルiの分布電流に対してのみ鋭敏な感度を有するように設定する手法としては、前述のSAM、MUSIC(Multiple Signal Classification)などの種々の手法を用いることができる。SAMやMUSICは、これまで、レーダやソナーなどの分野で研究開発が行なわれてきたものであり、それぞれの手法は周知である。
SAMやMUSICの手法によって空間フィルタ係数を用いて求められた各ボクセルのリアルタイムに算出された仮想センサ出力は、非常に高いリアルタイム性を有するという利点を有している。
SAMやMUSICの技術そのものは周知であり、またこれらの手法を用いて空間フィルタ係数を求めるアルゴリズムは極めて複雑なため、ここではその詳細な説明を省略するが、SAMについては、1999年発行のProceedings of the 11th International Conference on Biomagnetismの“Reent Advances in Biomagnetism”(Tohoku University Press発行)の第302頁から第305頁のRobinson SE および Vrba J による“Functional Neuroimaging by Synthetic Aperture Magnetometry(SAM)”に詳細に説明されている。MUSICについては、平成9年1月25日発行の原宏および栗城真也による「脳磁気科学−SQUID計測と医学応用−」(オーム社)の第117頁から第119頁に詳細に説明されている。
このようにして、演算装置2は、磁界分布計測装置1によって生成された磁界分布データから解析対象である心臓内の3次元的電流密度分布を示す時系列データを生成し、さらに以下に説明する心臓磁界積分立体図を構築する演算をソフトウェアで実行する。
この発明の心臓磁界積分立体図構築方法は、基本的に心筋部分にしか電流密度が存在しないことに注目し、心臓磁界積分立体図を構築してこれを心臓の外郭とみなすものである。
図6および図7は、図1の演算装置2でソフトウェアで実行される心臓磁界積分立体図構築方法のフロー図であり、特に図6は、そのうちの心房の立方体描画の処理を示すフロー図である。
図6を参照して、ステップS1において、図5に関して先に説明した空間フィルタを用いた手法により、図1のSQUID磁束計によって検出した心臓磁界分布から3次元電流密度を算出する。ここで被験者胸部の3次元座標x,y,zに対する時間tにおいて算出された3次元電流密度をFt(x,y,z)とする。なお、3次元電流密度の各頂点間のデータは線形補間を行なっている。
次に、ステップS2において、3次元座標x,y,zのすべての組合せの座標点の各々について、図1の心電計21によって測定されるP波心房部の時間t1〜t2にわたって、電流密度Ft(x,y,z)の積分値であるS(x,y,z)を求める。そして、S(x,y,z)の最大値であるSmaxを求める。
次に、ステップS3,S4,S5は、心臓の心房部の磁界積分立体図を描画するためのループ処理を表わしており、ステップS3で示す3次元座標x0〜xmax,y0〜ymax,z0〜zmaxのすべての組合せについて、ステップS5でx,y,zに関するループが閉じるまで、ステップS4の心房の立体図描画処理が実行繰り返し実行される。
次に、図7は、図6の処理に引続いて実行される、心臓磁界積分立体図構築方法のうちの心室の立方体描画の処理を示すフロー図である。図7のステップS6〜S9は、ステップS6における積分時間が心電計21で測定されるQRS波心室部の時間t3〜t4である点を除いて、図6のステップS2〜S5の処理と同じなので説明は繰返さない。
図8は、図6のステップS4の心房の立方体描画処理および図7のステップS8の心室の立方体描画処理に共通の処理を示すフロー図である。また、図9〜図13は、心房または心室の立方体描画処理を概念的に示す模式図である。
以下に、図8〜図13を参照して、ステップS4の心房の立体描画処理またはステップS8の心室の立方体描画処理について説明する。
まず、被験者の胸部の3次元空間を複数の立方体の集合と考え、その1つとして、3次元座標S(x,y,z),S(x+1,y,z),S(x,y+1,z),S(x,y,z+1),S(x+1,y+1,z),S(x+1,y,z+1),S(x,y+1,z+1),S(x+1,y+1,z+1)の8点を頂点とする立方体を想定する。
一方、図6のステップS2で求めた電流密度の最大値Smaxに基づいてあるしきい値を設定する。このようなしきい値は、心筋部分の内部に電流密度の強弱が存在することに鑑み、正確な心臓外郭図を描写するために設けたものである。
このしきい値はSmaxに0.0〜1.0の係数を掛けたものであり、たとえば係数の初期値としては、0.66666666を用いる。そして、装置のオペレータは、後述するようにして完成した心臓外郭の立体図を目視しながらこの係数を最適値に微調整する。
まず、図8のステップS41において、上記の特定の立方体の頂点8点のなかで、上記Smaxに基づくしきい値よりもおおきな電流密度の積分値を有する点の個数を計数する。そして、そのような頂点の個数が2個以下か否かを判定する(ステップS42)。2個以下であれば、何も処理は行なわない。
一方、2個よりも多ければ、次に3個か否かが判定される(ステップS43)。3個の場合、ステップS44で三角形のポリゴン(多角形)が描画される。すなわち、たとえば図9に示すように3個の頂点を結ぶ三角形のポリゴンを描画する。
一方、3個でなければ、次に4個か否かが判定される(ステップS45)。4個の場合、ステップS46で三角形または四角形のポリゴンが描画される。
すなわち、たとえば図10(a)に示すように、4点のうち1点(大きい黒丸)を中心に残りの3点が隣接する場合、3点を結ぶ三角形のポリゴンを描画する。
また、たとえば図10(b)に示すように、4点が同一平面上にある場合、4点を結ぶ四角形のポリゴンを描画する。
また、たとえば図10(c)に示すように、上記以外の場合には、4個の三角形のポリゴンを描画する。
一方、4個でなければ、次に5個か否かが判定される(ステップS47)。5個の場合、ステップS48で三角形のポリゴンが描画される。
すなわち、たとえば図11(a)に示すように、5点を結ぶ三角形のポリゴンを描画する。
また、たとえば図11(b)に示すように、5点が離れている場合、三角形のポリゴンを描画する。
一方、5個でなければ、次に6個か否かが判定される(ステップS49)。6個の場合、ステップS50で三角形または四角形のポリゴンが描画される。
すなわち、たとえば図12(a)に示すように、しきい値以下の2点が同じ辺上にある場合、四角形のポリゴンを描画する。
また、たとえば図12(b)に示すように、しきい値以下の2点が同じ辺上にない場合、2個の三角形のポリゴンを描画する。
一方、6個でなければ、次に7個か否かが判定される(ステップS51)。7個の場合、ステップS52で三角形のポリゴンが描画される。
すなわち、たとえば図13に示すように、しきい値以下の1点に隣接する三角形のポリゴンを描画する。
一方、ステップS51で7個でないと判断された場合、すなわち8個の場合には何も処理を行なわない。これにより、ある特定の立方体についてのポリゴンの描画を終了することになる。
そして、図6のステップS3〜S5で繰り返し行なわれた心房に関する立方体のポリゴン描写の結果および図7のステップS7〜S9で繰り返し行なわれた心室に関する立方体のポリゴン描写の結果をすべて併せて、図7のステップS10で透視法射影を行なう。
図14は、このステップS10の透視法射影を模式的に表わす図である。図9〜図13のようにして得られた各立方体の電流密度分布の強弱を示すポリゴンの集合を透視法射影することにより、心筋の磁界積分立体図の画像データを得ることができ、この画像データは、図1の表示装置4の一方入力に与えられ、ディスプレイ上に描写される。前述のように、基本的に電流密度は心筋内にのみ存在するため、このように得られた磁界積分立体図は、心臓全体の外郭立体図を表わすものである。
たとえば図18の被験者胸部の64測定点の座標上に示すような心房部の外郭を示す心臓磁界積分立体図(線aで示す図中左側の実線の枠)および心室部の外郭を示す心臓磁界積分立体図(線bで示す図中右側の実線の枠)が、表示装置4のディスプレイ上に描画されることになる。
なお、最終的な画像は、前述のように、オペレータが画像を目視してしきい値の係数を微調整することにより、最適な状態に調整される。
次に上記のようにして求められた心臓磁界積分立体図によって表わされる心臓外郭の空間認識の方法について説明する。
すなわち、図1を参照して、磁界発生装置5に接続された4個の磁界コイル6を被験者の胸部上の所定の位置に設置する。この例では、たとえば第4肋間胸骨右縁、第4肋間胸骨左縁、第5肋間鎖骨中線、剣状突起の4点にコイル6をそれぞれ設置するものとする。
なお、これらの4点のうち、剣状突起を除く3点は、標準12誘導心電図の国際標準誘導点であり、本願発明のような心磁図の誘導法を標準化する上で基準点になりうる点である。
そして、磁界発生回路5から供給される所定の信号に応じて、4個のコイル6はそれぞれ磁界を発生する。そして4個のコイル6によって発生した磁界は、デュワー13に内蔵されたSQUID磁束計によって検出される。
図15は、被験者の胸部体表面上の4個のコイル6の位置をCT撮像画像上で示す図であり、図中4個の丸印がコイル位置を表わしている。すなわち、V1は、第4肋間胸骨右縁からの胸部誘導を表わし、V2は、第4肋間胸骨左縁からの胸部誘導を表わし、V4は、第5肋間鎖骨中線からの胸部誘導を表わし、Nは、剣状突起を表わしている。
次に、図16は、64チャネルのSQUID磁束計で計測された、上記体表上の4個のコイルからの信号を示す波形図である。図16において、1は、第4肋間胸骨右縁からの胸部誘導を表わし、2は、第4肋間胸骨左縁からの胸部誘導を表わし、4は、第5肋間鎖骨中線からの胸部誘導を表わし、Nは、剣状突起を表わしている。このようなコイルの位置は、オペレータの波形図の目視によって同定される。
図17は、このような4個のコイル位置を、64チャネルのSQUID磁束計の心磁図上に再構成した状態を示す図である。
さらに、オペレータは心磁図からコイルの空間位置を目視で認識しながら図示しない入力装置を操作し、図18に示すように、表示装置4上の心臓の外郭立体図を示す画像と同一空間上に、4個のコイルの各々について、位置1,2,4およびNを丸印で描画する。
ここで、被験者の体表上の既知の4点(図15〜図17参照)のうち、V1,V2,Nはほぼ同一平面上にあるが、V4については、被験者により異なるがおよそ1〜2cm程度奥まっている。表示装置4に表示された心臓外郭立体図を演算装置2の処理により深さ方向の表示に切替えることにより、このような奥行きのことなるコイル位置についても外郭立体図中に3次元的に描画することができる。
このように、この発明によれば、心臓磁界からSQUID磁束計で検出した心臓磁界分布から求めた電流密度分布に基づいて描画された心臓磁界積分立体図すなわち心臓の外郭と、既知のコイル位置4点との空間位置的関連付けを行ない、描画された心臓空間位置の認識が可能となるものである。
特に、この発明の実施の形態1によれば、同一被験者について、同一の時刻に同一の測定方法を用いて計測した心臓外郭立体図と既知のコイル位置とを同一空間上に再構成しているので、従来の別の時刻に別の方法で得たデータを再構成する場合に比べて、空間的なずれが起こることはなく、極めて正確な心臓の空間認識が可能となる。
なお、このように心臓の正確な空間認識が可能になると、必要に応じて、MRI,CT等の解剖学的画像データとの合成が容易になる。図1において、必要な場合には、破線で示す解剖学的画像データ生成装置3には、図示しない他の断層診断装置、たとえばMRI、X線CTなどを用いて撮影された同一被験者の胸部のスライス画像データが入力される。
解剖学的画像データ生成装置3は、入力されたスライス画像データを加工して所定視点から3次元透視変換を施し、解剖学的画像データを生成する。このようにスライス画像データから3次元的な解剖学的画像を形成する技術は周知であり、たとえば特開平11−128224号公報、国際公開WO98/15226号公報などに詳細に開示されている。したがって、その詳細はここでは説明しない。
このようにして、解剖学的画像データ生成装置3は、同一被験者の心臓付近の胸部の3次元的な解剖学的画像を示すデータを生成し、表示装置4の他方入力に与える。
図1の表示装置4は、解剖学定画像データ生成装置3からのデータに基づいて形成した被験者の胸部の3次元的な解剖学的画像上に、演算装置2からの心臓磁界積分立体図のデータに基づいて形成した心臓の外郭を示す画像を重ね合わせて表示する。
図19は、図18に示した心臓外郭の立体図とMRI画像とを合成した図である。MRIの計測時に、同一被験者の体表上の、上記4個のコイルと同じ4点にマーカーで目印を付けておくことにより、心臓外郭立体図との合成を、空間的なずれなく正確に行なうことができる。
なお、上述の心臓の空間認識方法では、オペレータが、SQUID磁束計で取得した64チャネルの磁界波形の大きさから目視により体表上に装着された4個のコイルの位置を推定し、入力手段を操作することにより、心臓外郭立体図と同一空間上に磁界コイル位置を描画するように構成したが、オペレータによる目視に代わって、演算装置2においてソフトウェアの信号処理により、64チャネル磁束計の出力波形に基づくコイル位置の判定、および心臓外郭立体図上への描画を行なうことも可能であることは言うまでもない。
なお、この実施の形態1では、SQUID磁束計のチャネル数は64チャネルであったが、これに限られるものではなく、また被験者の体表に装着されるコイル数も4個に限られるものではない。
なお、上記の実施の形態1では、3次元電流密度データの積分値を用いて心臓外郭立体図を得るように構成していたが、これに代えて3次元エネルギ密度データの積分値を用いて心臓外郭立体図を得るように構成してもよい。すなわち、生体のインピーダンスが一定であると仮定すると、電流密度データを二乗するとエネルギ密度データが求まる。上述の図6から図8のフロー図の処理において、3次元電流密度データの積分値に代えて、3次元電流密度データをさらに二乗して得られる3次元エネルギ密度データの積分値を用いても全く同様に心臓外郭立体図を得ることができ、上述の実施の形態の形態1と全く同じ効果を得ることができる。
以上のようにこの発明の実施の形態1によれば、非侵襲な心臓磁界計測に基づいて算出された心筋内の電流密度分布から心臓磁界積分立体図を心臓外郭の立体図として描画し、そのような心臓の正確な解剖学的空間認識を可能とすることができる。
特に、同一被験者について、同一の時刻に同一の測定方法を用いて計測した心臓外郭立体図と既知のコイル位置とを同一空間上に再構成しているので、双方の間に空間的なずれが起こることはなく、極めて正確な心臓の空間認識を可能とすることができる。
[実施の形態2]
図20は、この発明の実施の形態2による心臓磁界診断装置の構成を示すブロック図である。図20に示す実施の形態2は、以下の点においてのみ図1に示した実施の形態1による心臓磁界診断装置と相違しており、共通する部分についてはその説明を省略する。
すなわち、図20の実施の形態2では、実施の形態1のようは磁界発生装置5およびコイル6は用いられておらず、実施の形態1の演算装置2に代えて演算装置7が設けられている。
演算装置7は、図1の演算装置2と同様に、磁界分布計測装置1によって生成された磁界分布データから解析対象である心臓内の3次元電流密度分布を示す時系列データを生成し、図6〜図8の処理により心臓磁界積分立体図すなわち心臓外郭立体図の画像データを生成する。その後、実施の形態2の演算装置7は、このようにして得られた心臓外郭立体図における興奮伝播軌跡を構築する処理を行なう。
すなわち、この発明の実施の形態2では、上述の3次元電流密度解析により、心房および心室の刺激伝導系の経時的な興奮伝播の軌跡を描画して、別途得られた心臓外郭立体図と合成することにより、種々の不整脈の信号源の推定を可能にするものである。
図21は、図20の演算装置7でソフトウェアで実行される興奮伝播軌跡構築方法のフロー図であり、特に前半のステップS11〜S14は、そのうちの心房の興奮伝播軌跡描画の処理を示すフロー図である。
図21を参照して、ステップS11において、図5に関して先に説明した空間フィルタを用いた手法により、図1のSQUID磁束計によって検出した心臓磁界分布から3次元電流密度を算出する。ここで被験者胸部の3次元座標x,y,zに対する時間tにおいて算出された3次元電流密度をFt(x,y,z)とする。なお、3次元電流密度の各頂点間のデータは線形補間を行なっている。
次に、ステップS12,S13,S14は、心臓の心房部の興奮伝播軌跡を描画するためのループ処理を表わしており、ステップS12において、図20の心電計21で測定したP波心房部の時間t1〜t2の期間、ステップS14でtに関するループが閉じるまで、ステップS13の心房の興奮伝播軌跡描画処理が実行繰り返し実行される。
続いて、ステップS15〜S17は、ステップS11〜14の処理に引続いて実行される、心室の興奮伝播軌跡を描画するためのループ処理を表わしている。ステップS15〜S17は、処理が行なわれる期間が心電計21で測定されるQRS波心室部の時間t3〜t4である点を除いて、ステップS12〜S14の処理と同じであるので共通する部分の説明は省略する。
次に、ステップS13およびS16の共通する処理について説明する。たとえば、ステップS13のP波心房部の時間では、期間t1〜t2の間に、3つのタイミングt,t+1,t+2を選んでそれぞれの時点でのFt(x,y,z)の最強点を結ぶ。
このとき、単純に3点を直線で結ぶとギザギザの線になるため、周知のBスプライン曲線を用いて3点を結ぶ。Bスプライン曲線は三角形の中点を再帰的に求めて表わす曲線である(たとえば、http://musashi.or.tv/doc/doc2.htm参照)。
このようにt,t+1,t+2のそれぞれのタイミングにおけるFt(x,y,z)の最強点を3点Bスプライン曲線で結び、期間t1〜t2の中でずらしたt+1,t+2,t+3のそれぞれのタイミングにおけるFt(x,y,z)の最強点を3点Bスプライン曲線で結び、さらに期間t1〜t2の中でずらしたt+2,t+3,t+4のそれぞれのタイミングにおけるFt(x,y,z)の最強点を3点Bスプライン曲線で結ぶ。
このようなループ処理をP波の期間t1〜t2の間繰り返し、3次元電流密度の最強点を結ぶ線を得ることができる。
ステップS16のQRS波心室部の時間では、期間t3〜t4の間に、同様に3つのタイミングt,t+1,t+2を選んでそれぞれの時点でのFt(x,y,z)の最強点を結ぶ。以下の処理は、ステップS13と同じである。
このような電流密度の最強点の軌跡の描画により、心房および心室の刺激伝導系の経時的な興奮伝播軌跡を描画することができる。
この発明の実施の形態2では、前述の実施の形態1で求めた磁界積分立体図すなわち心臓の外郭立体図と上記の興奮伝播軌跡とを再構成するものである。これにより、心房と心室および洞結節から房室結節、そしてプルキンエ繊維にいたる興奮伝播の3次元表示が可能となった。
図22の(a)は、不整脈の一例としての心房粗動の心磁図波形であり、(b)は、実施の形態1の方法で求めた心臓の外郭立体図(図中の細線で描いた図形)中に、実施の形態2で得られた心房粗動の心房内の興奮旋回路すなわちリエントリ回路(図中の太線で描いた図形)を合成したものである。この例では心房粗動でのリエントリ回路の心臓外郭立体図中での同定が可能になるが、この実施の形態2の方法によれば、心房粗動に限らず、WPW症候群や心房細動など、種々の不整脈の信号源の推定が可能になるものである。
図23は、前述の実施の形態1による心臓外郭立体図の空間認識に加えて、実施の形態2による興奮伝播軌跡を再構成したものであり、これにより興奮伝播軌跡のより正確な解剖学的空間的同定が可能となる。
なお、このように興奮伝播軌跡の構築が可能になると、必要に応じて、MRI,CT等の解剖学的画像データとの合成が容易になる。図20において、必要な場合には、破線で示す解剖学的画像データ生成装置3には、図示しない他の断層診断装置、たとえばMRI、X線CTなどを用いて撮影された同一被験者の胸部のスライス画像データが入力される。
解剖学的画像データ生成装置3は、同一被験者の心臓付近の胸部の3次元的な解剖学的画像を示すデータを生成し、表示装置4の他方入力に与える。
図20の表示装置4は、解剖学定画像データ生成装置3からのデータに基づいて形成した被験者の胸部の3次元的な解剖学的画像上に、演算装置7からの心臓磁界積分立体図のデータに基づいて形成した心臓の外郭を示す画像および興奮伝播軌跡を重ね合わせて表示する。
図24は、図23に示した心臓外郭の立体図および興奮伝播軌跡とMRI画像とを合成した図である。実施の形態1の空間認識方法を用いた場合には、MRIの計測時に同一被験者の体表上の、上記4個のコイルと同じ4点にマーカーで目印を付けておくことにより、心臓外郭立体図との合成を、空間的なずれなく正確に行なうことができる。
なお、この実施の形態2でも、SQUID磁束計のチャネル数は64チャネルであったが、これに限られるものではない。
なお、上記の実施の形態2においても、実施の形態1と同様に3次元電流密度データの積分値を用いて心臓外郭立体図を得るように構成していたが、実施の形態1に関連して先に述べたように、これに代えて3次元エネルギ密度データの積分値を用いて心臓外郭立体図を得るように構成してもよい。すなわち、上述の図6から図8のフロー図の処理における3次元電流密度データの積分値に代えて、3次元電流密度データをさらに二乗して得られる3次元エネルギ密度データの積分値を用いても全く同様に心臓外郭立体図を得ることができ、実施の形態の形態2と全く同じ効果を得ることができる。
以上のようにこの発明の実施の形態2によれば、非侵襲な心臓磁界計測に基づいて算出された心筋内の電流密度分布から心臓磁界積分立体図を心臓外郭の立体図として描画し、そのような心臓における興奮伝播軌跡の構築を可能とすることができる。
特に、同一被験者について、同一の時刻に同一の測定方法を用いて計測した心臓外郭立体図と興奮伝播軌跡とを同一空間上に再構成しているので、双方の間に空間的なずれが起こることはなく、極めて正確な興奮伝播軌跡の同定を可能とすることができる。
この発明は、患者に負担のない非侵襲の心臓磁界計測による心臓の正確な空間認識および心疾患部位の特定が可能となるものであり、心臓磁界計測を利用した画像診断装置の分野において好適なものである。
この発明の実施の形態1による心臓磁界診断装置の構成を示す概略ブロック図である。 図1に示した磁界分布計測装置の詳細な構成を示すブロック図である。 被験者の胸部前面上における複数の磁界センサの配列例を示す図である。 図3の複数のセンサのそれぞれから得られた磁界時系列データを示す図である。 磁界時系列データから電流密度データを算出する方法を模式的に説明する図である。 この発明の実施の形態1による心臓磁界診断装置の動作を説明するフロー図である。 この発明の実施の形態1による心臓磁界診断装置の動作を説明するフロー図である。 この発明の実施の形態1による心臓磁界診断装置の動作を説明するフロー図である。 この発明による心臓外郭の描写方法を概念的に示す模式図である。 この発明による心臓外郭の描写方法を概念的に示す模式図である。 この発明による心臓外郭の描写方法を概念的に示す模式図である。 この発明による心臓外郭の描写方法を概念的に示す模式図である。 この発明による心臓外郭の描写方法を概念的に示す模式図である。 この発明による心臓外郭の描写方法を概念的に示す模式図である。 被験者の体表上のコイル位置を示すCT撮像画像である。 SQUID磁束計で計測されたコイルからの信号波形図である。 SQUID磁束計の心磁図上にコイル位置を再構成した図である。 この発明によって得られる心臓外郭立体図である。 図18の心臓外郭立体図をMRI画像と再構成した画像を示す図である。 この発明の実施の形態2による心臓磁界診断装置の構成を示す概略ブロック図である。 この発明の実施の形態2による心臓磁界診断装置の動作を説明するフロー図である。 この発明によって得られる心臓外郭立体図と興奮伝播軌跡とを再構成した状態を示す図である。 この発明によって得られる空間認識された心臓外郭立体図と興奮伝播軌跡とを再構成した状態を示す図である。 図23の心臓外郭立体図および興奮伝播軌跡をMRI画像と再構成した画像を示す図である。
符号の説明
1 磁界分布計測装置、2,7 演算装置、3 解剖学的画像データ生成装置、4 表示装置、5 磁界発生装置、6 コイル、12 被験者、13 デュワ−、14 演算部、15 SQUID磁束計、16 検出コイル、17 コイル、18 超電導ループ、19 モジュレーションコイル、20 Nbシールド、21 心電計。

Claims (35)

  1. 心臓磁界診断装置を用いた心臓の空間認識方法であって、
    前記心臓磁界診断装置は、
    被験者の胸部上の複数の座標における非接触磁気計測により前記複数の座標に対応する2次元心臓磁界分布データを生成する心臓磁界分布計測手段と、
    前記生成された2次元心臓磁界分布データに基づいて前記被験者の心筋内の3次元電流密度分布データを生成する第1の演算手段と、
    前記3次元電流密度分布データに基づいて、心臓の外郭を示す心臓磁界積分立体図を構築する第2の演算手段とを備え、
    前記空間認識方法は、
    前記被験者の胸部上の所定の位置に外部から所定の磁気信号を印加するステップと、
    前記印加された所定の磁気信号を前記心臓磁界分布計測手段によって検出して、前記胸部上の前記所定の位置を認識するステップと、
    前記構築された心臓磁界積分立体図と同一空間内に、前記認識された前記所定の位置を同定するステップとを備えた、心臓の空間認識方法。
  2. 前記第2の演算手段は、
    前記被験者の胸部の3次元座標のそれぞれの座標における前記3次元電流密度データのまたは前記3次元電流密度データを二乗した3次元エネルギ密度データの所定期間にわたる積分値を求める積分手段と、
    前記それぞれの座標における前記積分値のうちの最大値を求める最大値判定手段と、
    前記胸部の3次元座標を複数の立方体の集合に区分する立方体設定手段と、
    前記積分値の最大値に基づいてしきい値を設定するしきい値設定手段と、
    前記設定されたしきい値に対する、前記立方体の各々の各頂点に対応する座標の前記積分値の大小を判定する大小判定手段と、
    前記複数の立方体の集合における前記積分値の大小の判定結果を表示する画像を前記心臓磁界積分立体図として生成する画像生成手段とを含む、請求項1に記載の心臓の空間認識方法。
  3. 前記画像生成手段は、
    前記複数の立方体の各々ごとに、前記各立方体を構成する8個の頂点のうち対応する座標の前記積分値が前記しきい値より大きい頂点の数を算出する手段と、
    前記積分値がしきい値より大きい頂点の数に応じて予め定められた態様で、前記しきい値よりも大きい頂点を結ぶポリゴンを描画する手段と、
    前記胸部の3次元座標空間内に前記複数の立方体を配列して前記描画されたポリゴンを透視法射影する手段とを含み、
    前記透視法射影により得られた各立方体のポリゴンの集合が前記心臓磁界積分立体図を構成する、請求項2に記載の心臓の空間認識方法。
  4. 前記心臓の心房の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、前記所定期間はP波心房部の時間である、請求項2または3に記載の心臓の空間認識方法。
  5. 前記心臓の心室の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、前記所定期間はQRS波心室部の時間である、請求項2または3に記載の心臓の空間認識方法。
  6. 前記所定の位置を認識するステップは、
    前記心臓磁界分布計測手段によって生成された前記複数の座標の2次元心臓磁界分布データのオペレータによる目視によって前記所定の位置を認識するステップを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の心臓の空間認識方法。
  7. 前記所定の位置が特定された、前記被験者の胸部の解剖学的画像を生成するステップと、
    前記所定の位置が同定された前記心臓磁界積分立体図に、前記解剖学的画像を合成するステップとをさらに備える、請求項1〜6のいずれかに記載の心臓の空間認識方法。
  8. 被験者の胸部上の複数の座標における非接触磁気計測により前記複数の座標に対応する2次元心臓磁界分布データを生成する心臓磁界分布計測手段と、
    前記生成された2次元心臓磁界分布データに基づいて前記被験者の心筋内の3次元電流密度分布データを生成する第1の演算手段と、
    前記3次元電流密度分布データに基づいて、心臓の外郭を示す心臓磁界積分立体図を構築する第2の演算手段と、
    前記被験者の胸部上の所定の位置に外部から印加された所定の磁気信号を前記心臓磁界分布計測手段によって検出して、前記胸部上の前記所定の位置を認識する磁気信号認識手段と、
    前記構築された心臓磁界積分立体図と同一空間内に、前記認識された前記所定の位置を同定する空間位置同定手段とを備えた、心臓磁界診断装置。
  9. 前記第2の演算手段は、
    前記被験者の胸部の3次元座標のそれぞれの座標における前記3次元電流密度データのまたは前記3次元電流密度データを二乗した3次元エネルギ密度データの所定期間にわたる積分値を求める積分手段と、
    前記それぞれの座標における前記積分値のうちの最大値を求める最大値判定手段と、
    前記胸部の3次元座標を複数の立方体の集合に区分する立方体設定手段と、
    前記積分値の最大値に基づいてしきい値を設定するしきい値設定手段と、
    前記設定されたしきい値に対する、前記立方体の各々の各頂点に対応する座標の前記積分値の大小を判定する大小判定手段と、
    前記複数の立方体の集合における前記積分値の大小の判定結果を表示する画像を前記心臓磁界積分立体図として生成する画像生成手段とを含む、請求項8に記載の心臓磁界診断装置。
  10. 前記画像生成手段は、
    前記複数の立方体の各々ごとに、前記各立方体を構成する8個の頂点のうち対応する座標の前記積分値が前記しきい値より大きい頂点の数を算出する手段と、
    前記積分値がしきい値より大きい頂点の数に応じて予め定められた態様で、前記しきい値よりも大きい頂点を結ぶポリゴンを描画する手段と、
    前記胸部の3次元座標空間内に前記複数の立方体を配列して透視法射影する手段とを含み、
    前記透視法射影により得られた各立方体のポリゴンの集合が前記心臓磁界積分立体図を構成する、請求項9に記載の心臓磁界診断装置。
  11. 前記心臓の心房の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、前記所定期間はP波心房部の時間である、請求項9または10に記載の心臓磁界診断装置。
  12. 前記心臓の心室の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、前記所定期間はQRS波心室部の時間である、請求項9または10に記載の心臓磁界診断装置。
  13. 前記所定の位置が特定された、前記被験者の胸部の解剖学的画像を供給する手段と、
    前記所定の位置が同定された前記心臓磁界積分立体図に、前記解剖学的画像を合成する手段とをさらに備える、請求項8〜12のいずれかに記載の心臓磁界診断装置。
  14. 被験者の胸部上の複数の座標における非接触磁気計測により前記複数の座標に対応する2次元心臓磁界分布データを生成するステップと、
    前記生成された2次元心臓磁界分布データに基づいて前記被験者の心筋内の3次元電流密度分布データを生成するステップと、
    前記3次元電流密度分布データに基づいて、心臓の外郭を示す心臓磁界積分立体図を構築するステップと、
    前記被験者の胸部上の所定の位置に外部から印加された所定の磁気信号を検出して、前記胸部上の前記所定の位置を認識するステップと、
    前記構築された心臓磁界積分立体図と同一空間内に、前記認識された前記所定の位置を同定するステップとを備えた、心臓の空間認識方法。
  15. 前記心臓磁界積分立体図を構築するステップは、
    前記被験者の胸部の3次元座標のそれぞれの座標における前記3次元電流密度データのまたは前記3次元電流密度データを二乗した3次元エネルギ密度データの所定期間にわたる積分値を求めるステップと、
    前記それぞれの座標における前記積分値のうちの最大値を求めるステップと、
    前記胸部の3次元座標を複数の立方体の集合に区分するステップと、
    前記積分値の最大値に基づいてしきい値を設定するステップと、
    前記設定されたしきい値に対する、前記立方体の各々の各頂点に対応する座標の前記積分値の大小を判定するステップと、
    前記複数の立方体の集合における前記積分値の大小の判定結果を表示する画像を前記心臓磁界積分立体図として生成するステップとを含む、請求項14に記載の心臓の空間認識方法。
  16. 前記画像を生成するステップは、
    前記複数の立方体の各々ごとに、前記各立方体を構成する8個の頂点のうち対応する座標の前記積分値が前記しきい値より大きい頂点の数を算出するステップと、
    前記積分値がしきい値より大きい頂点の数に応じて予め定められた態様で、前記しきい値よりも大きい頂点を結ぶポリゴンを描画するステップと、
    前記胸部の3次元座標空間内に前記複数の立方体を配列して透視法射影するステップとを含み、
    前記透視法射影により得られた各立方体のポリゴンの集合が前記心臓磁界積分立体図を構成する、請求項15に記載の心臓の空間認識方法。
  17. 前記心臓の心房の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、前記所定期間はP波心房部の時間である、請求項15または16に記載の心臓の空間認識方法。
  18. 前記心臓の心室の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、前記所定期間はQRS波心室部の時間である、請求項15または16に記載の心臓の空間認識方法。
  19. 前記所定の位置が特定された、前記被験者の胸部の解剖学的画像を供給するステップと、
    前記所定の位置が同定された前記心臓磁界積分立体図に、前記解剖学的画像を合成するステップとをさらに備える、請求項14〜18のいずれかに記載の心臓の空間認識方法。
  20. 被験者の胸部上の複数の座標における非接触磁気計測により前記複数の座標に対応する2次元心臓磁界分布データを生成する心臓磁界分布計測手段と、
    前記生成された2次元心臓磁界分布データに基づいて前記被験者の心筋内の3次元電流密度分布データを生成する第1の演算手段と、
    前記3次元電流密度分布データに基づいて、心臓の外郭を示す心臓磁界積分立体図を構築する第2の演算手段と、
    前記3次元電流密度分布データに基づいて前記被験者の心筋内の刺激伝導系の3次元興奮伝播軌跡を構築する第3の演算手段と、
    前記構築された心臓磁界積分立体図と前記構築された3次元興奮伝播軌跡とを合成するデータ合成手段とを備えた、心臓磁界診断装置。
  21. 前記第2の演算手段は、
    前記被験者の胸部の3次元座標のそれぞれの座標における前記3次元電流密度データのまたは前記3次元電流密度データを二乗した3次元エネルギ密度データの所定期間にわたる積分値を求める積分手段と、
    前記それぞれの座標における前記積分値のうちの最大値を求める最大値判定手段と、
    前記胸部の3次元座標を複数の立方体の集合に区分する立方体設定手段と、
    前記積分値の最大値に基づいてしきい値を設定するしきい値設定手段と、
    前記設定されたしきい値に対する、前記立方体の各々の各頂点に対応する座標の前記積分値の大小を判定する大小判定手段と、
    前記複数の立方体の集合における前記積分値の大小の判定結果を表示する画像を前記心臓磁界積分立体図として生成する画像生成手段とを含む、請求項20に記載の心臓磁界診断装置。
  22. 前記画像生成手段は、
    前記複数の立方体の各々ごとに、前記各立方体を構成する8個の頂点のうち対応する座標の前記積分値が前記しきい値より大きい頂点の数を算出する手段と、
    前記積分値がしきい値より大きい頂点の数に応じて予め定められた態様で、前記しきい値よりも大きい頂点を結ぶポリゴンを描画する手段と、
    前記胸部の3次元座標空間内に前記複数の立方体を配列して透視法射影する手段とを含み、
    前記透視法射影により得られた各立方体のポリゴンの集合が前記心臓磁界積分立体図を構成する、請求項21に記載の心臓磁界診断装置。
  23. 前記第3の演算手段は、
    前記被験者の胸部の3次元座標のそれぞれの座標における前記電流密度分布データの、前記所定期間内の複数のタイミングにおける最強値の座標を求める手段と、
    前記複数のタイミングにおける最強値の座標を結ぶ線を描画する手段と、
    前記タイミングをずらしながら前記最強値の座標を結ぶ動作を繰返す手段とを含む、請求項21または22に記載の心臓磁界診断装置。
  24. 前記最強値の座標を結ぶ線を描画する手段は、Bスプライン曲線で前記座標を結ぶ、請求項23に記載の心臓磁界診断装置。
  25. 前記心臓の心房の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、前記所定期間はP波心房部の時間である、請求項21〜24のいずれかに記載の心臓磁界診断装置。
  26. 前記心臓の心室の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、前記所定期間はQRS波心室部の時間である、請求項21〜24のいずれかに記載の心臓磁界診断装置。
  27. 前記被験者の胸部の解剖学的画像を供給する手段と、
    前記3次元興奮伝播軌跡が合成された前記心臓磁界積分立体図に、前記解剖学的画像を合成する手段とをさらに備える、請求項20〜26のいずれかに記載の心臓磁界診断装置。
  28. 被験者の胸部上の複数の座標における非接触磁気計測により前記複数の座標に対応する2次元心臓磁界分布データを生成するステップと、
    前記生成された2次元心臓磁界分布データに基づいて前記被験者の心筋内の3次元電流密度分布データを生成するステップと、
    前記3次元電流密度分布データに基づいて、心臓の外郭を示す心臓磁界積分立体図を構築するステップと、
    前記3次元電流密度分布データに基づいて前記被験者の心筋内の刺激伝導系の3次元興奮伝播軌跡を構築するステップと、
    前記構築された心臓磁界積分立体図と前記構築された3次元興奮伝播軌跡とを合成するステップとを備えた、心臓における興奮伝播軌跡構築方法。
  29. 前記心臓磁界積分立体図を構築するステップは、
    前記被験者の胸部の3次元座標のそれぞれの座標における前記3次元電流密度データのまたは前記3次元電流密度データを二乗した3次元エネルギ密度データの所定期間にわたる積分値を求めるステップと、
    前記それぞれの座標における前記積分値のうちの最大値を求めるステップと、
    前記胸部の3次元座標を複数の立方体の集合に区分するステップと、
    前記積分値の最大値に基づいてしきい値を設定するステップと、
    前記設定されたしきい値に対する、前記立方体の各々の各頂点に対応する座標の前記積分値の大小を判定するステップと、
    前記複数の立方体の集合における前記積分値の大小の判定結果を表示する画像を前記心臓磁界積分立体図として生成するステップとを含む、請求項28に記載の興奮伝播軌跡構築方法。
  30. 前記画像を生成するステップは、
    前記複数の立方体の各々ごとに、前記各立方体を構成する8個の頂点のうち対応する座標の前記積分値が前記しきい値より大きい頂点の数を算出するステップと、
    前記積分値がしきい値より大きい頂点の数に応じて予め定められた態様で、前記しきい値よりも大きい頂点を結ぶポリゴンを描画するステップと、
    前記胸部の3次元座標空間内に前記複数の立方体を配列して透視法射影するステップとを含み、
    前記透視法射影により得られた各立方体のポリゴンの集合が前記心臓磁界積分立体図を構成する、請求項29に記載の興奮伝播軌跡構築方法。
  31. 前記3次元興奮伝播軌跡を構築するステップは、
    前記被験者の胸部の3次元座標のそれぞれの座標における前記電流密度分布データの、前記所定期間内の複数のタイミングにおける最強値の座標を求めるステップと、
    前記複数のタイミングにおける最強値の座標を結ぶ線を描画するステップと、
    前記タイミングをずらしながら前記最強値の座標を結ぶ動作を繰返すステップとを含む、請求項29または30に記載の興奮伝播軌跡構築方法。
  32. 前記最強値の座標を結ぶ線を描画するステップは、Bスプライン曲線で前記座標を結ぶ、請求項31に記載の興奮伝播軌跡構築方法。
  33. 前記心臓の心房の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、前記所定期間はP波心房部の時間である、請求項29〜32のいずれかに記載の興奮伝播軌跡構築方法。
  34. 前記心臓の心室の外郭を示す磁界積分立体図を得るときには、前記所定期間はQRS波心室部の時間である、請求項29〜32のいずれかに記載の興奮伝播軌跡構築方法。
  35. 前記被験者の胸部の解剖学的画像を供給するステップと、
    前記3次元興奮伝播軌跡が合成された前記心臓磁界積分立体図に、前記解剖学的画像を合成するステップとをさらに備える、請求項28〜34のいずれかに記載の興奮伝播軌跡構築方法。
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