JP2005341929A - STAT3、NF−κBp65、およびp300複合体の形成を阻害する化合物のスクリーニング方法 - Google Patents

STAT3、NF−κBp65、およびp300複合体の形成を阻害する化合物のスクリーニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の形成を阻害する化合物のスクリーニング方法を提供する。
【解決手段】 STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体解離調製物と被験化合物を接触させ、溶液の塩濃度をSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体が形成される塩濃度に下げ、STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体検出用オリゴヌクレオチドプローブを用いて該複合体の形成の有無を検出することにより該被験化合物がSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の形成を阻害するか否かを試験する。
【選択図】なし

Description

本発明は、STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の形成を阻害する化合物、特にSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の形成を阻害することにより抗炎症効果を有する化合物のスクリーニング方法に関するものである。
IL-6は、炎症性サイトカインとよばれ、炎症反応において、IL-1、TNFαと並んで多彩な生理活性作用を示すことが知られている。審良は、IL-6が活性化する転写因子であるNF-IL6とSTAT3の働き、構造について概説し、炎症に関与するタンパク質(IL-6、IL-8、ICAM-1など)の遺伝子のプロモーター上に、NF-IL6(現在はC/EBPβと呼ばれる)結合領域とNF-κB結合領域という並びが普遍的に見られることを述べている(非特許文献1参照)。
血清アミロイドAタンパク質(SAA)は、急性炎症タンパクのひとつで、炎症反応のマーカーとして知られており、炎症状態の定量化や、肺炎などに対する抗生物質による治療効果の判定などに有用である。ヒトSAA1遺伝子のプロモーター上にも、C/EBPβ結合領域とNF-κB結合領域という並びが認められる。IL-6とIL-1によるSAAの相乗効果的発現は、IL-6によりC/EBPβの活性化が、IL-1によりNF-κBの活性化が生じることによるとBettsらは報告している(非特許文献2参照)。
ヒトSAA1遺伝子のプロモーター及びエクソンDNAの配列はすでに知られており、該プロモーター領域は該SAA1遺伝子配列の-796位〜+24位に存在する(図1、配列番号1)(例えば、非特許文献2参照)(ここで、+1位はSAA1遺伝子の構造遺伝子配列の出発点を表し、配列番号1の1番目は該SAA1遺伝子配列の-796位に対応する)。
最近、関節リウマチ患者に対し、抗サイトカイン療法が臨床応用され効果をあげている。IL-6阻害治療により、急性炎症タンパクのCRPの正常化がみられる。Zhangらは、ヒトCRPのプロモーターにみられるSTAT3の既知の結合領域として報告されているGAS様配列(TTCCCGAA)にSTAT3が結合することを検討し、ゲルシフトアッセイの実験において、抗STAT3(C-20)抗体によりシフトバンドが確認され、STAT3が直接結合していることを確認している(非特許文献3参照)。
ところが、IL-6阻害治療により血中のSAAの正常化も認められる。CRPの場合と異なり、SAAにはSTAT3の既知の結合領域がみられないことから、この現象は、従来の説明では不十分であった。
萩原らはSAA正常化のメカニズムについてヒト肝癌由来の3種類の肝細胞株を用いて検討し、サイトカインの組み合わせによるSAAの相乗効果発現において、IL-6が必須であることを確認し、さらに、従来、関与が言われていなかったSTAT3がSAAの発現に関与することを示した(非特許文献4参照)。しかし、前述のように、ヒトSAA1遺伝子のプロモーター上に、従来報告されているSTAT3の結合領域はみられない。
STAT3が転写活性を調節する上で、重要なリン酸化部位は二つあり、ひとつは705番目のチロシン、もう一つは727番目のセリンである(例えば非特許文献1参照)。チロシンリン酸化により、STAT3は二量体を形成し核へ移行することが知られている。Wenらは、STAT3による転写活性化において、727番目のセリンのリン酸化がなければ転写活性化は最大にならないが、転写因子のDNAとの結合には影響しないことを示した(非特許文献5参照)。しかし、セリンの役割はいまだ十分に分かっておらず、SAAの転写調節機序に置いても、STAT3のセリンのリン酸化の役割はまったく不明である。
最近、転写共役因子であるp300/CBPの働きと重要性が注目されている(例えば非特許文献6参照)。転写共役因子は、様々な転写因子と結合し、複合体を形成し、ヒストンのアセチル化作用により、転写を促進することが知られている。STAT3がp300と結合することが報告されているが(例えば非特許文献7参照)、SAAの発現における、STAT3とp300/CBPの関わりも不明である。
つまり、現在不明であるSAA発現におけるSTAT3の転写調節機序を解析することは、生体での炎症発生機序を解析することにつながり、その働きを阻害することができれば、広く炎症反応全般に応用することが可能であると予想される。
炎症の発生メカニズムを阻害する治療薬としてNF-κBデコイがある(例えば特許文献8参照)。これは、炎症発生メカニズムの起点となるNF-κBのSAA1遺伝子のプロモーター領域への結合を直接阻害し、炎症を抑制することを目指したものである。
従来言われているタンパク質の転写調節メカニズムは、モデル生物である酵母菌を用いた実験結果を参考にしている。つまり、ある刺激により活性化された一つの転写因子が、特異的な配列であるDNAに直接結合し、転写が増強し、タンパク質発現が起こるというモデルである。このモデルを参考に開発された薬剤が、上記のNF-κBデコイである。しかし、このモデルをもとに開発された薬剤では、生体内で必要なレベルの防御反応も完全に抑えてしまうために、様々な強い副作用が予想される。実際、NF-κBデコイは臨床応用において、全身投与では肝障害などの毒性が強く、関節内注入のみに用途が限られるという欠点があった。
一方、哺乳動物の細胞においては、さらに複雑な転写調節メカニズムが予想されるが、いまだ十分には検索されていない。
審良静男、サイトカインシグナル伝達にかかわる転写因子NF-IL6とSTAT3 蛋白質 核酸 酵素 41(8) 1237-1248(1996) Betts,J.C., Edbrooke,M.R., Thakker,R.V. and Woo,P.The human acute-phase serum amyloid A gene family: structure,evolution and expression in hepatoma cells.Scand. J. Immunol. 34 (4), 471-482 (1991) D. Zhang, M. Sun, D. Samols, I. Kushner, STAT3 participates in transcriptional activation of the C-reactive protein gene by Interleukin-6. J Biol Chem 271,9503-9509 (1996) Hagihara K,Nishikawa T, Isobe T, Song J, Sugamata Y, Yoshizaki K IL-6 plays a critical role in the synergistic induction of human serum amyloid A (SAA) gene when stimulated with proinflammatory cytokines as analyzed with an SAA isoform real-time quantitative RT-PCR assay system. Biochem. Biophys. Res. Commun. 314, 363-369 (2004) Wen, Z. and Darnell, J. E. Jr. Mapping of STAT3 serine phosphorylation to a single residue (727) and evidence that serine phosphorylation has no influence on DNA binding of STAT1 and STAT3. Nucleic Acids Res. 25, 2062-2067 (1997) 川崎広明および横山和尚、転写の司令塔p300/CBPのコアクチベーター機能、実験医学 17(3)219-228 (1999) Nakashima, K. et al. Synergistic signaling in fetal brain by STAT3-Smad1 complex bridged by p300. Science 284, 479-482 (1999) Tomita T et al. (1999) Suppressed severity of collagen-induced arthritis by in vivo transfection of nuclear factor kappaB decoy oligodeoxynucleotides as a gene therapy. Arthritis Rheum 42, 2532-2542
今回、我々は、転写因子であるSTAT3、NF-κB p65、および転写共役因子であるp300の複合体が形成されることが炎症発生機序において重要であることを発見した。さらに、この複合体形成を阻害すれば、炎症を抑制することが可能であることも発見した。この複合体形成を阻害するというアプローチの利点は、生体に必要な防御反応は残しながら、炎症反応を調節することが可能であるという点である。
本発明は、上記発見に基づき、STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の形成を阻害する化合物のスクリーニング方法を提供することを目的とするものである。
より詳細には、本発明は、STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の形成を阻害する化合物のスクリーニング方法であって、
(a)溶液中のSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体解離調製物を被験化合物と接触させ、
(b)溶液の塩濃度をSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体が形成される塩濃度に下げ、
(c)STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体検出用オリゴヌクレオチドプローブを用いて該複合体の形成の有無を検出する工程を含むスクリーニング方法に関するものである。
さらに、本発明は、該化合物が抗炎症作用を有する上記スクリーニング方法に関するものである。
本明細書において「STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体」とは、IL-6およびIL-1β刺激後の哺乳動物細胞、好ましくはヒト肝癌由来細胞株、もっとも好ましくはHepG2細胞から得られる核抽出物中に含まれるSTAT3、NF-κB p65、およびp300の複合体をいう。この複合体は、当業者に知られた常套的方法により精製し、単離することができる。
本明細書において「STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体解離調製物」とは、上記STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体を含む適切な塩濃度の溶液の塩濃度を上げることにより得られる、該複合体が解離した状態で存在する調製物をいう。この調製物に被験化合物を混合し、次いで塩濃度を下げることにより被験化合物が該複合体の形成を阻害するか否かを試験することができる。STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体が複合体を形成する適切な塩濃度は、40〜150mM、好ましくは50〜100mM、もっとも好ましくは60mMである。該複合体を解離させる適切な塩濃度は300〜1000mM、好ましくは300〜500mM、もっとも好ましくは400mMである。適切な塩濃度を得るにはあらゆる常套的塩が利用できるがKClが好ましい。なお、塩濃度を変化させるには透析などの常套的方法を用いることができる。
これらSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体、およびSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体解離調製物は、常套的方法、例えば-80℃冷凍保存により保存することができ、また、保存料を加えて冷蔵保存することもでき、さらに、該調製物をバイアルなどに小分けすることによりスクリーニングキットの一部とすることも可能である。
本明細書において「STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体検出用オリゴヌクレオチドプローブ」とは、STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体と結合することができるNF-κB結合領域を含むSAA1プロモーターのオリゴヌクレオチド断片をいう。このオリゴヌクレオチド断片はオリゴヌクレオチド断片SAA1(-196〜-73)を含むものが好ましく、オリゴヌクレオチド断片SAA1(-196〜-73)が最も好ましい。また、該プローブには、必要に応じて、検出を容易にするための常套的方法による処理、例えばビオチン化などを施してよい。
本明細書において「IL-6およびIL-1β刺激」とは、適切な濃度のIL-6およびIL-1βを含む培養液中で細胞をインキュベーションすることをいう。IL-6の濃度は1〜100ng/ml、好ましくは10ng/mlであり、IL-1βの濃度は0.05〜10ng/ml、好ましくは0.1ng/mlである。
(発明の効果)
本発明のスクリーニング方法によれば、毒性が低く、STAT3、NF-κB p65、およびp300の複合体の形成を阻害することにより種々の炎症性疾患の治療に有効な化合物を得ることができる。
以下の実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、これらは本発明の好ましい態様を示すものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
(実施例1)
1)IL-6+IL-1刺激による炎症反応の発生メカニズムにおけるSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の形成の重要性:急性炎症タンパクの一つであるSAA1のプロモーター領域を用いた実験。
SAA1プロモーター領域−796〜+24(図1、配列番号1)をpGL3ベーシックベクターにMlul、Xholサイトで組み込み、SAA1プロモーター・ルシフェラーゼベクターを作成した。これを24時間培養したHepG2細胞(2×105個)に細胞移入し、72時間培養後IL-6及びIL-1β刺激(IL-6 10ng/ml、IL-1β 0.1ng/mlを細胞培養液に注入)を行った。IL-6+IL-1β刺激によるSAA1の転写活性の相乗的増強効果は、3時間後をピークとする上昇がみられたので、以後の実験ではサイトカイン刺激3時間後に測定することとした。
図2に示すように、SAA1の転写活性を表すルシフェラーゼ活性は、それぞれのサイトカイン単独ではわずかであるが、IL-6+IL-1β刺激では10〜12倍前後の相乗的な活性増強がみられた。STAT3の活性化において705番目のチロシンリン酸化が重要な役割を果たすことが知られている。STAT3蛋白の705番目のチロシンがリン酸化されることにより、STAT3は二量体を形成し、核内へ移行し、標的遺伝子の転写を活性化する。つまり、705番目のチロシンをフェニルアラニンに置換することにより、リン酸化によるSTAT3の活性化が抑えられる。そこで、野生型のSTAT3遺伝子がコードする705番目のチロシンをフェニルアラニンに変えたpEF-BOSドミナントネガティブSTAT3または、pEF-BOS野生型STAT3をHepG2細胞に同時に導入した。野生型のSTAT3を過剰発現させたところ、30-40倍以上のルシフェラーゼ活性の増強がみられたが、ドミナントネガティブSTAT3を過剰発現させるとルシフェラーゼ活性が完全に消失した。
以上のことから、SAAプロモーター領域における転写活性化にSTAT3は必須であると考えられた。
次に、pGL3-SAA1(-796〜+24)におけるNF-κB結合領域(-95〜-85)をQuick Change Site-Directed Mutagenesis Kit(STRATAGENE)を用いて欠失させたものについて、ルシフェラーゼ活性を測定したところ、完全に活性は消失した。同時に、野生型のSTAT3を過剰発現させて検討したところ、STAT3による増強作用はまったく認められず、活性は消失したままであった(図3)。
ラットγ-フィブリノーゲンのプロモーターでの検討では、NF-κB結合領域において、TCCという配列がNF-κB p65の結合に必要であることが示されている(非特許文献2参照)。その結果をもとに、SAA1のNF-κB結合領域(GGGACTTTCCC)に対して(GGGACTTGTAC)(配列番号2)という変異体を作成した。変異体において活性は消失し、STAT3による増強作用も認められなかった(図3)。
このことから、STAT3はNF-κB結合領域を介し、SAA1の転写活性を増強するが、そのためには、NF-κB結合領域にNF-κB p65の結合が必要であることが示された。
最近、転写共役因子が、標的遺伝子に結合している転写因子と会合し、ヒストンアセチル基転移酵素活性によりオリゴヌクレオチドのクロマチン構造を変化させ、転写調節がおこなわれることが報告されている。その転写共役因子のひとつであるp300の重要性が報告されているが(例えば非特許文献3参照)、ルシフェラーゼ活性の発現を指標とした実験結果では、野生型のp300を過剰発現させただけでは、SAA1の転写活性は増強されなかった。しかし、野生型のp300に加えて野生型のSTAT3を過剰発現させると、STAT3の転写活性増強作用がさらに増強された。興味深いことに、p300はSTAT3の発現量依存性にSAA1の転写活性をさらに増強させた(図4)。p300には3つの重要な領域が知られ、そのうちC/H1、C/H3領域において、さまざまな転写因子との結合がみられる。C/H3領域を欠失させたp300(ΔC/H3)変異体では、STAT3のさらなる増強作用を誘導できず(図4)、このことから、STAT3とp300は、p300のC/H3領域を介して結合していることが示された。
以上の結果から、サイトカインによる急性炎症タンパクの一つであるSAA1の発現増強において、IL-6+IL-1刺激によるSTAT3、NF-κB p65、およびp300の複合体の形成が重要であることが示された。
2)STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の形成は、IL-6+IL-1刺激による炎症の発現メカニズムにおいて共通してみられる過程である。
上記1)の結果では、STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の形成がSAA1遺伝子特異的に起こっている可能性が考えられる。そこで、一般に蛋白同士の結合を示す方法としてよく行われる免疫沈降法を用いて、核内で該複合体が形成されていることを確認した。
サイトカイン刺激後30分のHepG2細胞の核抽出物200-300μgに、抗STAT3(C-20)抗体を加え4°Cで一晩混ぜ合わせた。次に、抗体と核抽出物の複合体を、Protein-A Sepharose beads(プロテインAセファロースビーズ)(Amersham)を加えて吸着させ、軽い遠心により沈殿させた。その上清を捨て、沈殿物に反応液を加え、遠心により沈殿させるという作業を4回繰り返し洗浄した。最後に、その沈殿物に分離用の反応液を加え、抗体と核抽出物をProtein-A Sepharose beadより分離し、その蛋白を電気泳動にかけた。電気泳動は、6-7.5%ポリアクリルアミドゲルを用いるSDS-PAGE(SDS-ポリアクリルアミド電気泳動)で行った。これを各抗体で処理しウエスタンブロットによる解析を行った。抗体には、抗NF-κB p65抗体(Upstate biothechnology)、抗NF-κB p50抗体(Santa Cruz)、又は抗STAT3(C-20)抗体(Santa Cruz)、抗phospho-STAT3 Y705 抗体(Cell Signaling Technology)、抗p300抗体(Upstate biothechnology)を用いた。
IL-6またはIL-1単独刺激では、抗STAT3(C-20)抗体で共沈させた蛋白にNF-κB p65のバンドは検出されなかった。IL-6+IL-1β刺激を行った場合のみ、NF-κB p65のバンドが明らかに検出された(図5)。一方、NF-κB p50のバンドは、検出できなかった(データ示さず)。
p300の場合は、無刺激と比べ、IL-6+IL-1β刺激において、抗STAT3(C-20)抗体で沈殿した蛋白でのp300のバンドが明らかに増強した(図6)。図5と同一の核抽出物からSTAT3とp300の結合が示されたことから、STAT3、NF-κB p65、p300の複合体が形成されていることが示された。
以上の結果から、IL-6+IL-1β刺激によりSTAT3とNF-κB p65ならびにp300が結合して複合体が形成され、さらに、その複合体が標的遺伝子であるSAA1プロモーターと結合することによりSAA1の相乗発現効果が生じることがわかった。
(実施例2)
STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体形成阻害化合物のスクリーニング方法。
1)STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体解離調製物の調製
実施例1に記載の方法に従って、IL-6およびIL-1β刺激後のHepG2細胞からSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体を含む核抽出物を取り出した。次に、得られた核抽出物をSlide-A-Lyzer 3.5kMW (Pierce)に注入し、透析液(20mM Hepes (pH7.8)、50mM KCl、12.5mM MgCl2、1mM EDTA、1mMジチオスレイトール、0.1% NP-40、20%グリセロール)を満たしたビーカーに浮かべ、4℃で1時間透析した。核抽出物は精製の際400mMのKClを含む反応液を用いるため、核抽出物中に含まれるSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体は一度解離され、STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体解離調製物を得ることになる(以下、本明細書では単に「複合体解離調製物」という)。
得られた複合体解離調製物は、塩濃度をKCl 50mMまで下げることにより再びSTAT3、NF-κB p65、およびp300による複合体を形成することになる。
なお、上記透析時に10kDa以上の透析膜を用いると、塩濃度を下げても複合体は形成されないことから、透析膜のカットオフ値を3.5kDa以下とする必要があることがわかった。
2)STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体検出用オリゴヌクレオチドプローブの作製
2−1)STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体と結合するオリゴヌクレオチドの検討
STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の検出に用いることができるオリゴヌクレオチドを決定するため、DNAアフィニティクロマトグラフィー法による検討を行った。
簡単には、実施例2、1)で得られたHepG2細胞からの核抽出物200μgに、反応液(10mM Tris-Cl (pH7.5)、1mM EDTA、4%グリセロール、5mMジチオスレイトール、60mM NaCl、100ng/μlウシ血清アルブミン、600ng/μl ポリ(dI-dC))、及び1μgの5’末端をビオチンラベルしたオリゴヌクレオチドを加え、最終的に500μlの量に調整し、25℃、30分間反応させた。反応させたサンプルにstreptavidin-Dynabeads (Dynal) 50μlを加え4℃、30分間反応させた。次にオリゴヌクレオチドと反応させたDynabeadsをマグネットで回収し、反応液で洗浄し、蛋白を抽出し、それぞれの特異抗体を用いウエスタンブロッティングで解析した。
まず、STAT3を検出できるオリゴヌクレオチドの陽性コントロールとして、STAT3が直接結合することが確認されている長さ15塩基のGAS配列(CATTTCCCGTAAATC)を用いたところ、STAT3のバンドが明らかに検出された。そこで、まず長さ30塩基のNF-κB結合領域を含むSAA1(-105〜-75)を用いて検討したところ、NF-κB p65のバンドは明らかに検出されたが、STAT3のバンドは明らかではなかった。
複合体を形成しているタンパク質は巨大であることが予想されたので、DNAとの結合には十分な長さのオリゴヌクレオチドが必要と考えさらに検討を行ったところ、124塩基の長さのオリゴヌクレオチド断片SAA1(-196〜-73)を用いたとき、STAT3、NF-κB p65のバンドが明らかに検出された(図7)。つまり、STAT3が、単独で直接的にDNAに結合する場合と異なり、他の転写因子と複合体を形成することによりDNAに結合する場合は、結合様式が異なることが示された。
以上の結果から、STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体検出用オリゴヌクレオチドプローブとしてはオリゴヌクレオチド124塩基SAA1(-196〜-73)を含むことが重要と考えられた。したがって、以下の実験ではオリゴヌクレオチド124塩基SAA1(-196〜-73)を用いることとした。
2−2)上記2−1)で決定したオリゴヌクレオチド124塩基SAA1(-196/-73)を用いて、以下のごとく核抽出物と反応させた。
次に、実施例1に記載の方法に従って得られた核抽出物10μgを、反応液(10mM Tris-Cl (pH7.5)、1mM EDTA、4%グリセロール、5mMジチオスレイトール、60mM NaCl 100ng/μlウシ血清アルブミン、600ng/μl ポリ(dI-dC))および合成した5fmolのビオチン化オリゴヌクレオチドSAA1(-196〜-73)の混合物を混合し、反応液で終量を20μlに調整し、次いで25°Cで30分間反応させた。次いで、反応物をポリアクリルアミド電気泳動にかけ、ビオチンアビジンシステム(LightShift(登録商標) Chemiluminescent EMSA kit (Pierce))を使用説明書にしたがって用い発色させた。
その結果、上記ビオチン化オリゴヌクレオチドによりSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体を検出できることが確認された(図8)。このビオチン化オリゴヌクレオチドSAA1(-196〜-73)をSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の検出用オリゴヌクレオチドプローブとして用いた。
3)ビオチン化オリゴヌクレオチドSAA1(-196〜-73)によるSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体阻害物質のスクリーニング
3−1)スクリーニングの手順
実施例2、1)で得られたSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体解離調製物(20mM Hepes (pH7.8)、50mM KCl、12.5mM MgCl2、1mM EDTA、1mMジチオスレイトール、0.1% NP-40、20%グリセロール)3μlを被験化合物1-10μlと混合する。この混合物の塩濃度を透析により50mM KClとし、37℃で60分間反応させる。次に、反応物4-13μlを、実施例1の反応液(10mM Tris-HCl (pH7.5)、1mM EDTA、4%グリセロール、5mMジチオスレイトール、60mM NaCl 100ng/μlウシ血清アルブミン、600ng/μl ポリ(dI-dC))および5fmolのビオチン化オリゴヌクレオチドSAA1(-196〜-73)の混合物と混合し、反応液で終量を20μlに調整し、次いで25℃で30分間反応させる。反応物をポリアクリルアミド電気泳動にかけ、ビオチンアビジンシステム(LightShift(登録商標) Chemiluminescent EMSA kit (Pierce))を用いて発色の有無を試験する。発色がみられないとき、被験化合物がSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の形成を阻害したことを示す。
3−2)本発明のスクリーニング法の対象となる化合物
被験化合物として、NF-κB p65に対する特異抗体を用いて(反応条件:37℃で1時間)上記3−1)のスクリーニング法を実施し、同様に複合体の検出を行ったところ、STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体にNF-κB p65に対する特異抗体が結合したことを示すシフトバンドが確認された。シフトバンドは、DNAに直接結合するNF-κB p65に対して特異抗体が結合することにより、その複合体の電気泳動度が遅くなったことを示す。このことは、NF-κB p65は直接 SAA1のプロモーター上のDNAに結合すると考えられるが、NF-κB p65に対する特異抗体は、STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の形成は阻害しないことを示している。ビオチン化オリゴヌクレオチドSAA1(-196〜-73)上に結合領域を持つ、NF-κB p50、C/EBPβに対する特異抗体においても、同様に複合体のシフトバンドが確認された。
一方、被験化合物としてSTAT3 Ser727のリン酸化抗体を用い、同様にスクリーニングを行うと、STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の形成が阻害されることが確認された(図9)。STAT3の727番目のセリンは、従来転写調節を最大限にするためには必要であるが、STAT3のDNAに対する結合には必要ないことが報告されていた(例えば非特許文献4参照)。STAT3 Ser727のリン酸化抗体は、リン酸化した727番目のセリンに対する抗体であるから、このことは、STAT3の727番目のセリンがSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体形成に重要であることを示唆している。
以上のことは、本発明のスクリーニング法が、STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体形成の要となるSTAT3の機能を阻害することによりSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体形成を阻害する化合物のスクリーニングに特に好適であることを示している。
従来、STAT3の既知の直接的な結合領域GAS様配列(TTCC(C/G)GGAA)では、STAT3のC末端に対する抗体であるSTAT3(C20)抗体により、STAT3とDNAの複合体のシフトバンドが認められることが報告されている(例えば非特許文献5参照)。シフトバンドは、DNAに直接結合するSTAT3に対して特異抗体が結合することにより、STAT3とDNA複合体の電気泳動度が遅くなったことを示す。しかし、このスクリーニング法においては、STAT3(C20)抗体で、このSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の形成の阻害はみられない(図10)。このことは、本現象において、複合体形成によりSTAT3(C20)抗体の標的部位が、他のタンパク質により覆われている可能性が考えられる。さらに、STAT3が、従来知られているような、直接的にSAA1のプロモーター上のDNAに直接結合するのではないことを示す。このことから、本発明のスクリーニング法は、STAT3、NF-κB p65、およびp300が複合体形成によりNF-κB 結合領域近傍のDNAに結合する場合の検討に適していることが明らかである。
この結果が、非特異的な反応により偶然起こったものでないことを確認するために、STAT3のセリンリン酸化の機能を確認した。pGL3-SAA1(-796〜+24)に、STAT3のセリン727をアラニンに置き換えたpEF-BOS STAT3 S727Aの発現ベクターを強制発現させた。方法は、図2と同様である。陽性対照として野生型のSTAT3を強制発現した。
図11に示すように、野生型STAT3を過剰発現させた場合、IL-6+IL-1β刺激によるルシフェラーゼ活性の相乗発現効果がみられたが、セリンをアラニンに代えたSTAT3を過剰発現させると、野生型STAT3でみられた増強効果が消失し、さらに約25%活性が抑制された。つまり、セリンのリン酸化が機能上においても、重要であることが確認された。
つまり、このスクリーニング法で、従来、DNA結合に関与せず、役割が不明であったSTAT3のセリンのリン酸化の働きの一つが複合体の形成に必要であることが示されただけでなく、複合体の形成を阻害する上での標的になることが示された。
以上のことから、本スクリーニング法により、複合体の形成を阻害する化合物を簡便に検索することができると思われる。
炎症反応では、様々な炎症惹起物質が産生され、NF-κB、C/EBPβなどの転写因子が活性化されるが、複数の刺激が加わった場合でも、最終的にSAA1をコードするDNAのプロモーター上でSTAT3、NF-κB p65、およびp300の複合体の形成がおきなければSAAの発現は生じない。オリゴヌクレオチドSAA1(-196〜-73)にみられるC/EBPβ結合領域(-188〜-175)の下流にNF-κB結合領域(-95〜-85)という並びは、炎症反応に関わるタンパク質(IL-6、IL-8、ICAM-1など)のプロモーター領域に見られる配列である(例えば、非特許文献6参照)。つまり、このオリゴヌクレオチドを使ったスクリーニング法で得られる阻害物質は、単にSAAの発現を抑えるだけではなく、広く抗炎症作用を示す種々の化合物のスクリーニングに広く応用可能である。
SAA1のプロモーター領域のヌクレオチド配列を示す図である。 SAA1、SAA2の転写活性にSTAT3が必要であることを示す図である。 SAA1の転写活性にNF-κB結合領域が必要であることを示す図である。 p300がSTAT3の発現量依存性に、SAA1の転写活性を増強することを示す図である。 STAT3とNF-κB p65が複合体を形成することを示す図である。 STAT3とp300が複合体を形成することを示す図である。 オリゴヌクレオチド断片SAA1(-196/-73)により、STAT3とNF-κB p65が検出されることを示す図である。 オリゴヌクレオチド124塩基SAA1(-196/-73)により、複合体のバンドが検出されることを示す図である。 STAT3の727番目のセリンのリン酸化抗体が、複合体形成を阻害することを示す図である。 STAT3(C20)抗体では、複合体形成が阻害されないことを示す図である。 STAT3の727番目のセリンのリン酸化が、転写活性に必要であることを示す図である。

Claims (2)

  1. STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体の形成を阻害する化合物のスクリーニング方法であって、
    (a)溶液中のSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体解離調製物を被験化合物と接触させ、
    (b)溶液の塩濃度をSTAT3、NF-κB p65、およびp300複合体が形成される塩濃度に下げ、
    (c)STAT3、NF-κB p65、およびp300複合体検出用オリゴヌクレオチドプローブを用いて該複合体の形成の有無を検出する工程を含むスクリーニング方法。
  2. 該化合物が抗炎症作用を有する請求項1記載のスクリーニング方法。
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