JP2005339142A - 設備保全支援装置 - Google Patents

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明 三森
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Abstract

【課題】 労力を抑えながら、設備内での異常の発生を高い精度で検知することができる設備保全支援装置を提供する。
【解決手段】 設備保全支援装置100の正常/異常判別部110はユーザの音データと診断対象の機器の指定に基づき、音データを外部から音の特徴抽出部170に読み出させ、正常例記憶装置140と、判別履歴正答率記憶装置150とをアクセスしてユーザの指定した機器が正常であるか否かの診断と、診断結果の提示とを行う。データ蓄積部120はユーザから正常/異常判別部110の診断結果の正誤の入力を受け、判別履歴正答率記憶装置150に反映する。類似事例提示部130はユーザの指定した機器と、音データとに類似するデータを異常例記憶装置160をアクセスして読み出し、ユーザに提示する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、変電設備などにおいて発生する音を利用して設備の正常、あるいは異常の診断を支援するための設備保全支援装置に関するものである。
変電設備等のメンテナンス作業において、メンテナンス担当者が設備の状態の把握のために機器の発生する音を活用し、設備の異常の有無等を診断することは以前から行われている。また、こうした設備や機器のメンテナンス作業をサポートするための技術として、特許文献1と、特許文献2に記載の技術が知られている。
特許文献1に記載の技術は、ガスタービンの異常時に発生する音を検知してメンテナンス担当者に通報する異常検知装置に関するものである。しかし、この技術では、複数の機器が統合された設備においては個々の機器の個別の故障状態に関する設定が必要となる問題点がある。このため、この技術では電力供給設備や変電設備等の規模の大きな設備に対しては大きな労力が必要になり、メンテナンス作業者の負担やコストを増加させる問題がある。
特許文献2に記載の技術は種々の設備や機器を対象としたものではあるが、これらの設備や機器が正常であるか否かの診断基準となる基準値を正常と診断されたケースのみに基づいて設定している。しかし、正常と診断されたケースにも、実際には異常であるものも含まれている。このため、特許文献2の技術では、基準値が本当の正常ケースを反映するものではなく、十分な判定の精度が得られない問題がある。また、特許文献3は設備などの異常の検知を行う技術を開示しているが、監視の対象は火災などであり、上述の設備や機器のメンテナンス作業をサポートするものではない。
特開平8−177530号公報 特開平8−219955号公報 特開平8−299539号公報
本発明は上記の事情を考慮してなされたもので、その目的は、労力を抑えながら、設備内での異常の発生を高い精度で検知することができる設備保全支援装置を提供することにある。
この発明は前述の課題を解決するためになされたもので、請求項1の発明は、ユーザの指定する診断対象の設備が発する音データを入力して解析し、前記音データに基づいて周波数成分毎の強度の情報を含む特徴データを出力する特徴抽出手段と、設備の発する音の特徴データを格納する特徴データ記憶部と、過去の診断データを格納する判別履歴正答率記憶部と、前記特徴データ記憶部中の正常な設備の特徴データに基づいて閾値を計算し、前記判別履歴正答率記憶部から読み出した過去の診断データに基づいて前記閾値を補正する基準作成手段と、前記特徴抽出手段から出力される前記診断対象の設備の特徴データと、前記特徴データ記憶部中の正常な設備の特徴データとに関して周波数成分を次元として含む多次元空間上の距離を求め、前記距離が前記閾値の範囲内にあることを検知した時には前記設備が正常であると診断し、前記距離が前記閾値の範囲内に無いことを検知した時には、前記設備が異常であると診断する正常異常判別手段と、を備えることを特徴とする設備保全支援装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の設備保全支援装置であって、前記判別履歴正答率記憶部の格納する前記過去の診断データは診断結果と、診断結果の正誤との情報を含み、前記ユーザから前記診断の結果に対する正誤の情報の入力に基づいて正誤の情報を書き込むデータ蓄積手段を更に具備し、前記基準作成手段は、前記設備が正常か否かの診断を行った時、該診断の結果を前記判別履歴正答率記憶部に書き込み、前記閾値を補正する時、前記判別履歴正答率記憶部中の前記診断の結果と、前記診断の結果に対する正誤の情報とを参照し、前記音に関する閾値を前記特徴データ記憶部中の正常設備の特徴データの距離の最大値と、前記特徴データ記憶部中の異常設備の特徴データの距離の最小値との間の値から選択し、前記診断の結果が正常であって前記診断の結果に対する正誤の情報が誤である確率と、前記診断の結果が異常であって前記診断の結果に対する正誤の情報が誤である確率とに基づいて補正を行うことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の設備保全支援装置であって、前記基準作成手段は、前記診断の結果が正常であって前記診断の結果に対する正誤の情報が誤であるケースが多く、かつ、前記診断の結果が異常であって前記診断の結果に対する正誤の情報が誤であるケースが少ない場合にのみ、前記音に関する閾値に対して正常範囲を狭める補正を行い、前記診断の結果が正常であって前記診断の結果に対する正誤の情報が誤であるケースが少なく、かつ、前記診断の結果が異常であって前記診断の結果に対する正誤の情報が誤であるケースが多い場合にのみ、前記音に関する閾値に対して正常範囲を拡大する補正を行うことを特徴とする請求項2に記載の設備保全支援装置ものである。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の設備保全支援装置であって、前記データ蓄積手段は、前記ユーザから前記診断の結果に対する正誤の情報を受け付ける時、前記ユーザから前記ユーザの対応や作業に関する情報を含む関連データをも受け付け、前記特徴データ記憶部中の異常のある設備の音の特徴データと対応をとって前記関連データを前記特徴データ記憶部に格納し、前記ユーザの指定する診断対象の設備が発する音データを前記特徴抽出手段に入力させて前記診断対象の設備の特徴データを得て、前記診断対象の設備の特徴データに類似する特徴データを前記特徴データ記憶部中の異常設備の特徴データから選び、該特徴データに対応する関連データを前記特徴データ記憶部から読み出し、前記関連データを提示する類似事例提示手段を更に備えることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の設備保全支援装置であって、前記正常異常判別手段は、前記設備が正常であることを検知し、かつ、前記診断対象の特徴データと、前記特徴データ記憶部中の正常な設備の特徴データとの距離と、前記閾値との差が所定の値の範囲内である時、要注意をユーザに提示することを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の設備保全支援装置であって、前記正常異常判別手段の計算する距離はマハラノビス距離であることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の設備保全支援装置であって、前記特徴抽出手段は、入力する音データの尖り度を含めて特徴データを生成し、
前記正常異常判別手段は、前記距離の計算において前記尖り度を次元として更に含む多次元空間上の距離を求めることを特徴とするである。
請求項8に記載の発明は、設備保全支援装置のコンピュータに、ユーザの指定する診断対象の設備が発する音データを解析し、前記音データに基づいて周波数成分毎の強度の情報を含む特徴データを得る処理と、予め特徴データ記憶部に格納された正常な設備の発する音の特徴データを読み出し、該特徴データに基づいて音に関する閾値を計算し、過去の診断データを格納する判別履歴正答率記憶部から過去の診断データを読み出し、前記過去の診断データに基づいて前記閾値を補正する処理と、前記診断対象の設備の特徴データと、前記特徴データ記憶部に格納された正常な設備の発する音の特徴データとに関して周波数成分を次元として含む多次元空間上の距離を求め、前記距離が前記閾値の範囲内にあることを検知した時には前記設備が正常であると診断し、前記距離が前記閾値の範囲内に無いことを検知した時には、前記設備が異常であると診断する処理と、を実行させるためのプログラムである。
請求項1、または請求項8に記載の発明によれば、過去の正常ケースの音から閾値を計算するため、個別の故障状態に関するデータの作成などの作業は必要が無く、労力やコストを抑えることができる効果がある。また、過去の診断データに基づいて音に関する閾値を補正することにより閾値の精度が向上するため、より正確な診断が可能となる効果もある。また、請求項2または請求項3の発明によれば、診断の結果と、診断の結果に対する正誤の情報とを蓄積し、さらに、音に関する閾値を診断の結果と、診断の結果に対する正誤の情報とに基づいて補正するため、閾値の精度がさらに向上し、一層正確な診断が可能となる効果がある。
請求項4の発明によれば、設備に異常が発生した場合に、当該設備の音に類似する過去の事例を提示するため、設備の異常の対応作業などに役立つ効果がある。また、請求項5の発明によれば、設備が正常であっても、異常に近い音が出ている場合には警告することができるため、設備の異常の早期発見等に役に立つ効果がある。
請求項6の発明によれば、異常な設備の発する音データの件数が少ない場合であっても、閾値の設定を可能とすることができる効果がある。また、請求項7の発明によれば、周波数成分を直接パラメタとせず、データの分布に着目した距離を計算できるため、算出される距離がより実際の正常/異常の判定に有効なものとなる効果がある。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態を説明する。図1は本実施の形態における設備保全支援装置100の構成を示している。音の特徴抽出部170は音データを入力してFFT(Fast Fourier Transform、高速フーリエ変換)処理を行うことにより当該音データに基づく特徴データを生成して出力する。
正常/異常判別部110は設備が正常であるか、あるいは異常であるかを上述した特徴データを元に診断する。正常/異常判別部110の正常/異常判別装置111は設備が正常であるか、あるいは異常であるかの診断を行う際の制御機能であり、詳細は後述する。結果提示装置112は設備の正常、あるいは異常の診断結果を表示する。基準作成装置113は、診断対象の機器の発する音に関して正常、あるいは異常の判断の基準となる閾値Tを正常例記憶装置140と、判別履歴正答率記憶装置150とを参照して計算する。
正常例記憶装置140は設備の正常な状態の音に関するデータを格納し、図6に示すように機器の型式と、当該機器の診断を行った日付である診断日と、当該機器の診断の際にメンテナンス担当者が録音した音データと、この音データの特徴を表すデータである特徴データと、メンテナンス担当者の作業内容等を表す作業/対応記録とを格納する。判別履歴正答率記憶装置150は図7に示すように診断対象の機器の型式と、メンテナンス担当者が診断を行った診断日と、正常/異常判別部110による診断結果と、正常/異常判別部110による診断が正しいものであったか否かを表す診断正誤とを格納する。
データ蓄積部120は正答率算出装置121により構成される。正答率算出装置121はメンテナンス担当者による確認結果の入力を受け、正常/異常判別部110の診断結果が正しいか否かを判別履歴正答率記憶装置150に書き込む。
類似事例提示部130は設備で異常が発生した場合に、メンテナンス担当者の要求に基づき、問題が発生した機器の発する音に類似する過去の事例を表示部に表示する。類似事例提示部130の事例抽出処理装置131はメンテナンス担当者からの設備の異常事例の提示の要求に基づいて類似事例の提示処理を行う際の制御機能であり、詳細は後述する。類似音検索装置132は異常例記憶装置160を参照し、メンテナンス担当者の指定する機器の音のデータに基づき、過去の機器の異常に関するデータの中から類似のデータを検索して事例抽出処理装置131へ出力する。正常例記憶装置160は正常例記憶装置140と同様の内容のデータであるが、異常が発生した機器に関するデータを格納する。
次に、図を参照して本実施形態における設備保全支援装置の動作について説明する。図2〜図4は本実施の形態における設備保全支援装置の処理の流れを表している。以降では設備の診断処理と、結果反映処理と、類似事例提示処理とについて説明する。
<設備の診断処理>
いま、変電設備のメンテナンス担当者は、当該変電設備の異常の有無の診断を行おうとしている。メンテナンス担当者は変電設備の点検の際に設備内の音を録音しておいた録音装置を設備保全支援装置100に接続し、設備保全支援装置100の操作部に点検を実施した日付を入力して異常の有無の診断開始を指示する。
設備保全支援装置100の正常/異常判別装置111はメンテナンス担当者の指示を受け、入力した日付を一時記憶領域に書き込み、音の特徴抽出部170に音データの解析を指示する。音の特徴抽出部170は正常/異常判別装置111からの指示を入力し、外部の録音装置から音データを得る(図2のステップS01)。次に、音の特徴抽出部170はこの音データをFFT処理により図5に示されるように周波数成分毎の音の強度を示す特徴データを生成し、これを診断対象の特徴データとして正常/異常判別装置111へ出力する。
正常/異常判別装置111は音の特徴抽出部170からの特徴データを入力し、入力した特徴データを一時記憶領域へ書き込む(図2のステップS02)そして、正常/異常判別装置111は以降の異常の有無の診断処理が設備内のどの機器に関するものであるかの確認を行うため、設備保全支援装置100の表示部に診断条件の入力要求を表示してメンテナンス担当者の応答を待つ。
メンテナンス担当者は設備保全支援装置100の表示を確認し、異常の有無の確認対象である変電設備内の機器の型式を設備保全支援装置100の操作部に入力する。正常/異常判別装置111はメンテナンス担当者から機器の型式の入力を受けてこれを一時記憶領域に書き込み(図2のステップS03)、基準作成装置113に当該機器の型式を指定して当該機器の特徴データの取得要求を出力する。
基準作成装置113は正常/異常判別装置111からの要求を入力し、正常例記憶装置140をアクセスしてメンテナンス担当者の指定した型式の機器に対応する特徴データを読み出す(図2のステップS04)。そして、基準作成装置113は、読み出した型式の機器に対応する特徴データの平均値と分散とを計算し、この計算結果を一時記憶領域に書き込む(図2のステップS05)。
次に、基準作成装置113は、診断対象の特徴データと、正常例記憶装置140から読み出した特徴データとの間の乖離を検知するためにマハラノビス距離を計算する際に用いる相関行列を求め、この相関行列を一時記憶領域に書き込む(図2のステップS06)。マハラノビス距離の計算は以降の処理にて行う。このマハラノビス距離は、一般に設備や機器の異常状況は千差万別であり、また、様々な特別な事態が起こりえるため、それらを全て把握することは困難であるのに対し、正常な状況はある程度の範囲内に収まることが多いことに着目したものである。このようなある程度の範囲内に収まっている正常な状況の様子を数値的に表わすのにマハラノビス距離を用いる。マハラノビス距離とは、マハラノビス空間における距離のことであり、このマハラノビス空間とは、正常な状況を数値化したものの集まりである。この集まりは、相関関係を持つ空間を形成する。この空間を基準空間としてそこに異常時の情報を取り込むと、その値がこの空間を飛び出して検出される。また、前述の特許文献3においてもマハラノビス距離を利用し、火災検知を行っている。
次に、基準作成装置113は判別履歴正答率記憶装置150(図7)をアクセスし、メンテナンス担当者の指定した型式の機器に対応する診断日時と、診断結果と、診断正誤とを得る。そして、基準作成装置113は、得られた診断日時と、診断結果と、診断正誤と、正常例記憶装置140から読み出した型式の機器に対応する特徴データとに基づき、診断結果の正常と、異常との境界にあたる閾値Tを計算する。基準作成装置113はこの閾値Tの計算において、正常例記憶装置140から読み出した型式の機器に対応する特徴データを周波数を次元とした多次元空間上の点として平均を求め、この特徴データの中心である平均から95%の特徴データをカバーすることができる最小の距離を求める。この最小の距離が閾値Tである。この閾値Tは、前回までの診断結果を反映した値である。基準作成装置113は、算出した閾値Tを一時記憶領域に書き込む(図2のステップS07)。
次に、基準作成装置113は、判別履歴正答率記憶装置150から読み出した診断日時と、診断結果と、診断正誤とを元に、診断結果の正答率を計算する(図2のステップS08)。基準作成装置113はこの正答率の計算処理において、設備保全支援装置100が本来正常と判断すべきところを異常と判断した確率と、設備保全支援装置100が本来異常と判断すべきところを正常と判断した確率とを求める。図3のステップT01〜ステップT02はこの正答率の計算処理の流れを示している。基準作成装置113は、判別履歴正答率記憶装置150をアクセスしてメンテナンス担当者の指定した型式の機器に関する診断の回数を数えて整数Nとし、診断正誤が“○”である回数を数えてこれを整数N+として一時記憶領域に書き込む。
さらに、基準作成装置113は、診断結果が“正常”であり、かつ、診断正誤が“×”であるもの、即ち、本来異常と判断すべきものを正常と判断した回数をN−1として一時記憶領域に書き込む。また、基準作成装置113は、診断結果が“異常”であり、かつ、診断正誤が“×”であるもの、即ち、本来正常と判断すべきものを異常と判断した回数をN−2として一時記憶領域に書き込む(図3のステップT01)。
そして、基準作成装置113は、先ほど計算したNと、N+とから正しい診断を行った確率である実数P+を求め、このP+を一時記憶領域へ書き込む。さらに、基準作成装置113は、診断結果が“正常”であり、かつ、診断正誤が“×”であるケース、即ち、本来異常と判断すべきものを正常と判断した確率を先ほど計算したNと、N−1とから求め、実数P−1として記憶領域へ書き込む。また、基準作成装置113は、診断結果が“異常”であり、かつ、診断正誤が“×”であるケース、即ち、本来正常と判断すべきものを異常と判断した確率を先ほど計算したNと、N−2とから求め、実数P−2として記憶領域へ書き込む(図3のステップT02)。そして、基準作成装置113はメンテナンス担当者の指定した型式の機器に対応する特徴データの取得完了の通知を正常/異常判別装置111へ出力する。
正常/異常判別装置111は基準作成装置113からの通知を入力し、基準作成装置113が一時記憶領域に書き込んだ診断対象の特徴データと、相関行列とを読み出し、診断対象の特徴データと、メンテナンス担当者の指定した型式の機器に対応する特徴データとの間のマハラノビス距離Mを求め、これを一時記憶領域に書き込む(図2のステップS09)。
次に、正常/異常判別装置111は閾値Tと、P−1と、P−2とを記憶領域から読み出し、P−1と、P−2とに基づいて閾値Tの調整を試みる(図2のステップS10)。図3のステップT03〜ステップT05はこの調整処理の流れを表している。正常/異常判別装置111はP−2からP−1を引いて得られる差分を実数dとして記憶領域へ書き込む(図3のステップT03)。
ここで、P−2の方がP−1よりも大きな場合、即ち、設備保全支援装置100が本来正常と判断すべきところを異常と判断したケースが多い場合には、このdは正の値となり、こうした場合には正常/異常の判断の分かれ目である閾値Tが小さ過ぎるため、もっと大きな値に変更することによって正常と判断する範囲を拡大する必要がある。逆に、P−1の方がP−2よりも大きな場合、即ち、設備保全支援装置100が本来異常と判断すべきところを正常と判断したケースが多い場合には、このdは負の値となり、こうした場合には正常/異常の判断の分かれ目である閾値Tが大き過ぎるため、もっと小さな値に変更することによって正常と判断する範囲を狭める必要がある。
次に、正常/異常判別装置111は一時記憶領域から予め設定されている0〜1の間の実数wを読み出し、(1.0+w×d)×Tを計算する(図3のステップT04)。この計算により、閾値Tはdの値に応じて適切な大きさに調整される。そして、正常/異常判別装置111は一時記憶領域中の閾値Tをこの計算結果で書き換える(図3のステップT05)。
次に、正常/異常判別装置111は一時記憶領域からマハラノビス距離Mを読み出し、このマハラノビス距離Mと、先ほど求めた閾値Tとを結果提示装置112へ出力し、診断結果の表示を要求する。結果提示装置112は、正常/異常判別装置111からデータを入力して閾値Tと、マハラノビス距離Mとの大きさを比較し(図2のステップS11)、マハラノビス距離Mが閾値T以上である場合にはメンテナンス担当者の指定した型式の機器に何らかの異常が発生していると判断する。そして、結果提示装置112は“異常”を表示部に表示してメンテナンス担当者に診断結果を通知し、正常/異常判別装置111へ診断結果である“異常”を出力する(図2のステップS13)。
また、結果提示装置112は、マハラノビス距離Mが閾値Tより小さな値である場合にはメンテナンス担当者の指定した型式の機器は正常であると判断し、“正常”を表示部に表示してメンテナンス担当者に診断結果を通知する。そして、結果提示装置112は正常/異常判別装置111へ診断結果である“正常”を出力する(図2のステップS12)。
正常/異常判別装置111は結果提示装置112からデータを入力し、一時記憶領域から点検を実施した日付と、メンテナンス担当者の指定した型式とを読み出し、入力した診断結果と、点検を実施した日付と、メンテナンス担当者の指定した型式とを判別履歴正答率記憶装置150へ追加して書き込む。また、正常/異常判別装置111は、この新しいデータの正誤診断には“―”を設定する(図2のステップS14)。
次に、正常/異常判別装置111は、結果提示装置112から“正常”を入力した場合には、診断対象の音データと、診断対象の特徴データとを記憶領域から読み出し、これらのデータと、点検を実施した日付と、メンテナンス担当者の指定した型式とを正常例記憶装置140へ追加して書き込む。正常/異常判別装置111は表示部に診断終了を表示してメンテナンス担当者に通知する。
また、正常/異常判別装置111は、結果提示装置112から“異常”を入力した場合には、診断対象の音データと、診断対象の特徴データとを記憶領域から読み出し、これらのデータと、点検を実施した日付と、メンテナンス担当者の指定した型式とを新しいデータとして異常例記憶装置160へ追加して書き込む。正常/異常判別装置111は表示部に診断終了を表示してメンテナンス担当者に通知する。
<結果反映処理>
図4は結果反映処理の流れを表している。メンテナンス担当者は上述の設備の診断処理の結果を受け、“正常”である場合には次回点検時まで当該設備の運転を続ける(図4のステップU01)。そして、メンテナンス担当者は点検を行う際に上述の設備の診断処理で“正常”であった装置についてもチェックを行い、このチェックにおいて故障が判明した場合には(図4のステップU02が“あり”)、設備保全支援装置100の操作部に上述の設備の診断処理において使用した設備内の音の録音日付と、問題のあった装置の型式と、“故障有り”と、故障の状態とを入力し、この故障の内容の記録を要求する。
データ蓄積部120の正答率算出装置121はメンテナンス担当者の指示を受け、“故障有り”を参照して何か問題があったことを検知する。そして、正答率算出装置121は判別履歴正答率記憶装置150をアクセスし、入力した日付と、型式とに該当するデータの診断正誤が“−”であることを確認し、このデータの診断正誤に“×”を設定する(図4のステップU04)。
次に、正答率算出装置121は、入力した日付と、型式とに該当する音データと、特徴データとを正常例記憶装置140から読み出し、入力した日付と、型式と、読み出した音データと、特徴データとを異常例記憶装置160に追加して書き込む。また、正答率算出装置121は、メンテナンス担当者が入力した故障の内容を異常例記憶装置160に書き込んだデータの作業/対応記録に書き込む。そして、正答率算出装置121は、入力した日付と、型式とに該当するデータを正常例記憶装置140から削除する。これにより、異常が判明した日付と、型式とに該当するデータが正常例記憶装置140から異常例記憶装置160に移された。次に、正答率算出装置121は、設備保全支援装置100の表示部に記録完了を表示してメンテナンス担当者に通知する。メンテナンス担当者は設備保全支援装置100の表示部の表示を確認する。
また、メンテナンス担当者は、点検作業において問題が無かった場合には(図4のステップU02が“なし”)、設備保全支援装置100の操作部に上述の設備の診断処理において使用した設備内の音の録音日付と、問題のあった装置の型式と、“故障なし”と、作業内容とを入力し、この点検結果の内容の記録を要求する。
データ蓄積部120の正答率算出装置121はメンテナンス担当者の指示を受け、“故障なし”を参照して問題がなかったことを検知する。そして、データ蓄積部120は判別履歴正答率記憶装置150をアクセスし、入力した日付と、型式とに該当するデータに対応する診断正誤が“−”であることを確認し、このデータの診断正誤に“○”を設定する(図4のステップU03)。また、正答率算出装置121は、先ほどメンテナンス担当者が入力した作業の内容を正常例記憶装置140の入力した日付と、型式とに該当するデータの作業/対応記録に書き込む。次に、正答率算出装置121は、設備保全支援装置100の表示部に記録完了を表示してメンテナンス担当者に通知する。
また、メンテナンス担当者は、上述の設備の診断処理の結果が“異常”であった場合には、設備内の当該装置のチェックを行う。メンテナンス担当者は、このチェックにおいて故障が判明した場合には、設備保全支援装置100の操作部に上述の設備の診断処理において使用した設備内の音の録音日付と、問題のあった装置の型式と、“故障有り”と、故障の内容とを入力し、この故障の内容の記録を要求する(図4のステップU05)。
データ蓄積部120の正答率算出装置121はメンテナンス担当者の指示を受け、“故障有り”を参照して何か問題があったことを検知する(図4のステップU06が“異常”)。そして、正答率算出装置121は判別履歴正答率記憶装置150をアクセスし、入力した日付と、型式とに該当するデータの診断正誤が“−”であることを確認し、このデータの診断正誤に“○”を設定する(図4のステップU08)。
次に、正答率算出装置121は、入力した日付と、型式とに該当するデータを異常例記憶装置160から選択し、メンテナンス担当者の入力した故障の内容を作業/対応記録へ書き込む。次に、正答率算出装置121は、設備保全支援装置100の表示部に記録完了を表示してメンテナンス担当者に通知する。
また、メンテナンス担当者のチェックにおいて問題が無かった場合には、メンテナンス担当者は設備保全支援装置100の操作部に上述の設備の診断処理において使用した設備内の音の録音日付と、装置の型式と、“故障なし”と、作業内容とを入力し、この点検結果の内容の記録を要求する。
データ蓄積部120の正答率算出装置121はメンテナンス担当者の指示を受け、“故障なし”を参照して問題がなかったことを検知する(図4のステップU06が“正常”)。そして、データ蓄積部120は判別履歴正答率記憶装置150をアクセスし、入力した日付と、型式とに該当するデータの診断正誤が“−”であることを確認し、このデータの診断正誤に“×”を設定する(図4のステップU07)。
次に、正答率算出装置121は、入力した日付と、型式とに該当する音データと、特徴データとを異常例記憶装置160から読み出し、入力した日付と、型式と、読み出した音データと、特徴データとを正常例記憶装置140に追加して書き込む。そして、正答率算出装置121は、入力した日付と、型式とに該当する音データと、特徴データとを異常例記憶装置160から削除する。これにより、異常が判明した日付と、型式とに該当するデータが異常例記憶装置160から正常例記憶装置140に移された。また、正答率算出装置121は、メンテナンス担当者が入力した作業内容を先ほど正常例記憶装置140に書き込んだデータの作業/対応記録に書き込む。次に、正答率算出装置121は、設備保全支援装置100の表示部に記録完了を表示してメンテナンス担当者に通知する。メンテナンス担当者は設備保全支援装置100の表示部の表示を確認する。
<類似事例提示処理>
いま、変電設備のメンテナンス担当者は、変電設備の点検の際に設備内の装置の異常を検知し、この装置が発している音を録音装置を使用して録音したとする。メンテナンス担当者は録音装置を設備保全支援装置100に接続し、異常が発生した変電設備内の機器の型式を指定して設備保全支援装置100の操作部に類似事例の提示を指示する。
類似事例提示部130の事例抽出処理装置131はメンテナンス担当者の指示を受け、メンテナンス担当者の入力した型式を一時記憶領域に書き込み、音の特徴抽出部170に音データの解析を指示し、設備の診断処理と同様の処理を行って診断対象の特徴データを得る(図8のステップV01)。事例抽出処理装置131は類似音検索装置132にメンテナンス担当者の指定した型式と、診断対象の特徴データとを出力し、今回発生した異常と類似の音が発生した事例の検索を指示する。
類似音検索装置132は事例抽出処理装置131からの指示を受け、メンテナンス担当者の指定した型式に対応する異常例記憶装置160中の特徴データを読み出し、診断対象の特徴データと比較して類似するデータを選ぶ。類似音検索装置132はこの比較の処理において、異常例記憶装置160中の特徴データと、診断対象の特徴データとをそれぞれ周波数などを座標軸とする多次元空間上の点とみなして2点間のユークリッド距離を求め、このユークリッド距離が予め定められた数値以下であるデータのみを類似するものとして選択する(図8のステップV02)。
類似音検索装置132は選択した異常例記憶装置160中の特徴データに対応する診断日を異常例記憶装置160から読み出し、診断対象の特徴データに類似する事例の発生日として事例抽出処理装置131に出力する。事例抽出処理装置131は類似音検索装置132からデータを入力し、入力した事例の発生日と、メンテナンス担当者の指定した型式とに該当する作業/対応記録を異常例記憶装置160から読み出す(図8のステップV03)。そして、事例抽出処理装置131は読み出した作業/対応記録と、入力した事例の発生日とを設備保全支援装置100の表示部に表示する(図8のステップV04)。メンテナンス担当者は設備保全支援装置100の表示部の表示を確認し、過去のトラブルの事例を参考にする。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、メンテナンス担当者が閾値Tの計算に使用する実数wを指定することとしても良い。実数wをメンテナンス担当者が必要に応じて調整するため、図3のステップT04における閾値Tの計算の際に、閾値Tを一層確実に適正な値に近づけることができ、設備の診断処理の精度を向上させることができる効果がある。
また、本実施の形態においては、図2のステップS11において、閾値Tに基づいてメンテナンス担当者の指定した型式の機器は正常であるか、あるいは異常であるかを判断したが、このとき、メンテナンス担当者の指定した型式の機器が正常であっても|T−M|が所定の数値以下であれば“要注意”としてメンテナンス担当者に通知してもよい。単に正常であるか、異常であるかに限らず“要注意”としてメンテナンス担当者に警告するため、メンテナンス担当者は装置の異常などを早い時期に検知できる効果がある。
また、本実施の形態において、音の特徴抽出部170は音データを入力してFFT処理を行ったが、この処理を適応型フィルタによる周波数応答計算、あるいはウェーブレット変換処理に置き換えても良い。更に、音の特徴抽出部170は音または音に対するウェーブレット変換処理結果から、尖り度や波高率、波形率、あるいは歪度といった値を算出し
特徴データに含めても良い。この場合には、本実施の形態における距離の計算には、これらの尖り度や波高率、波形率、あるいは歪み度を含めても良い。
また、本実施の形態においては、異常例記憶装置160と、正常例記憶装置140の作業/対応記録にメンテナンス担当者が点検を実施した時刻や録音を行った場所などを格納しても良い。後日の参考のため、有効である。
また、本実施の形態においては、個々の機器個別に診断を行ったが、いくつかの機器をまとめて診断を行ってもよい。この場合には設備内の場所を座標として表現し、機器の型式の代わりにこの座標を使用すれば良い。設備の規模が大きい場合などには有効である。
また、本実施の形態においては、個々の機器個別に診断を行ったが、設備全体を対象として診断を行ってもよい。
また、図2のステップS07の閾値Tの計算において、基準作成装置113は正常例記憶装置140から読み出した型式の機器に対応する特徴データの中心である平均から95%の特徴データをカバーすることができる最小の距離を求め、閾値Tとしたが、この際、異常例記憶装置160をアクセスし、正常ケースの距離の最大値と、異常ケースの距離の最小値の間という条件を更に加えても良い。
また、図2のステップS07の閾値Tの計算において、基準作成装置113は正常例記憶装置140から読み出した型式の機器に対応する特徴データの中心である平均から95%の特徴データをカバーすることができる最小の距離を求め、閾値Tとしたが、この際、異常例記憶装置160をアクセスし、異常ケースが含まれない範囲であることという条件を更に加えても良い。このように、閾値Tを狭めることにより、点検対象の設備に対し一層厳しいチェックを行うことができる。変電設備のように社会的に重要な役割を持つ設備においては機器の異常の発生を完全に排除する必要性も高いため、有効である。
また、判別履歴正答率記憶装置150は機器の型式ごとに閾値Tを格納してもよい。この場合には、データ蓄積部120の正答率算出装置121が判別履歴正答率記憶装置150をアクセスし、診断正誤に“○”または“×”を設定する際に閾値Tを計算し、閾値Tも併せて設定する。設備の診断処理の際に、基準作成装置113が判別履歴正答率記憶装置150をアクセスして閾値Tを参照することにより、処理時間を短くすることができる効果がある。
また、正常/異常判別装置111は、図2のステップS10における閾値Tの調整処理において(1.0+w×d)×Tを計算したが、これを判別履歴正答率記憶装置150から読み出した診断日時と、診断結果と、診断正誤とを元に、設備保全支援装置100が本来正常と判断すべき診断事例におけるマハラノビス距離の最大値と、設備保全支援装置100が本来異常と判断すべき診断事例におけるマハラノビス距離の最小値とを求め、この最大値と最小値との平均値を閾値Tとしても良い。また、このとき、図7の判別履歴正答率記憶装置150がマハラノビス距離を更に格納することとしても良い。
本発明の実施の形態における設備保全支援装置の構成を表すブロック図である。 本発明の実施の形態における設備保全支援装置の処理の流れを表すフローチャートである。 本発明の実施の形態における設備保全支援装置の処理の流れを表すフローチャートである。 本発明の実施の形態における設備保全支援装置の処理の流れを表すフローチャートである。 本発明の実施の形態における設備保全支援装置の処理する特徴データを表す図である。 本発明の実施の形態における設備保全支援装置の使用するデータを表す図である。 本発明の実施の形態における設備保全支援装置の使用するデータを表す図である。 本発明の実施の形態における設備保全支援装置の処理の流れを表すフローチャートである。
符号の説明
100…設備保全支援装置
110…正常/異常判別部
111…正常/異常判別装置
112…結果提示装置
113…基準作成装置
120…データ蓄積部
121…正答率算出装置
130…類似事例提示部
131…事例抽出処理装置
132…類似音検索装置
140…正常例記憶装置(特徴データ記憶部)
150…判別履歴正答率記憶装置
160…異常例記憶装置(特徴データ記憶部)
170…音の特徴抽出部

Claims (8)

  1. ユーザの指定する診断対象の設備が発する音データを入力して解析し、前記音データに基づいて周波数成分毎の強度の情報を含む特徴データを出力する特徴抽出手段と、
    設備の発する音の特徴データを格納する特徴データ記憶部と、
    過去の診断データを格納する判別履歴正答率記憶部と、
    前記特徴データ記憶部中の正常な設備の特徴データに基づいて閾値を計算し、前記判別履歴正答率記憶部から読み出した過去の診断データに基づいて前記閾値を補正する基準作成手段と、
    前記特徴抽出手段から出力される前記診断対象の設備の特徴データと、前記特徴データ記憶部中の正常な設備の特徴データとに関して周波数成分を次元として含む多次元空間上の距離を求め、前記距離が前記閾値の範囲内にあることを検知した時には前記設備が正常であると診断し、前記距離が前記閾値の範囲内に無いことを検知した時には、前記設備が異常であると診断する正常異常判別手段と、
    を備えることを特徴とする設備保全支援装置。
  2. 前記判別履歴正答率記憶部の格納する前記過去の診断データは診断結果と、診断結果の正誤との情報を含み、
    前記ユーザから前記診断の結果に対する正誤の情報の入力に基づいて正誤の情報を書き込むデータ蓄積手段を更に具備し、
    前記基準作成手段は、
    前記設備が正常か否かの診断を行った時、該診断の結果を前記判別履歴正答率記憶部に書き込み、
    前記閾値を補正する時、前記判別履歴正答率記憶部中の前記診断の結果と、前記診断の結果に対する正誤の情報とを参照し、
    前記音に関する閾値を
    前記特徴データ記憶部中の正常設備の特徴データの距離の最大値と、
    前記特徴データ記憶部中の異常設備の特徴データの距離の最小値との間の値から選択し、
    前記診断の結果が正常であって前記診断の結果に対する正誤の情報が誤である確率と、前記診断の結果が異常であって前記診断の結果に対する正誤の情報が誤である確率とに基づいて補正を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の設備保全支援装置。
  3. 前記基準作成手段は、
    前記診断の結果が正常であって前記診断の結果に対する正誤の情報が誤であるケースが多く、かつ、前記診断の結果が異常であって前記診断の結果に対する正誤の情報が誤であるケースが少ない場合にのみ、前記音に関する閾値に対して正常範囲を狭める補正を行い、
    前記診断の結果が正常であって前記診断の結果に対する正誤の情報が誤であるケースが少なく、かつ、前記診断の結果が異常であって前記診断の結果に対する正誤の情報が誤であるケースが多い場合にのみ、前記音に関する閾値に対して正常範囲を拡大する補正を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の設備保全支援装置。
  4. 前記データ蓄積手段は、前記ユーザから前記診断の結果に対する正誤の情報を受け付ける時、前記ユーザから前記ユーザの対応や作業に関する情報を含む関連データをも受け付け、前記特徴データ記憶部中の異常のある設備の音の特徴データと対応をとって前記関連データを前記特徴データ記憶部に格納し、
    前記ユーザの指定する診断対象の設備が発する音データを前記特徴抽出手段に入力させて前記診断対象の設備の特徴データを得て、前記診断対象の設備の特徴データに類似する特徴データを前記特徴データ記憶部中の異常設備の特徴データから選び、該特徴データに対応する関連データを前記特徴データ記憶部から読み出し、前記関連データを提示する類似事例提示手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の設備保全支援装置。
  5. 前記正常異常判別手段は、
    前記設備が正常であることを検知し、かつ、前記診断対象の特徴データと、前記特徴データ記憶部中の正常な設備の特徴データとの距離と、前記閾値との差が所定の値の範囲内である時、要注意をユーザに提示する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の設備保全支援装置。
  6. 前記正常異常判別手段の計算する距離はマハラノビス距離である
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の設備保全支援装置。
  7. 前記特徴抽出手段は、
    入力する音データの尖り度を含めて特徴データを生成し、
    前記正常異常判別手段は、
    前記距離の計算において前記尖り度を次元として更に含む多次元空間上の距離を求める
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の設備保全支援装置。
  8. 設備保全支援装置のコンピュータに、
    ユーザの指定する診断対象の設備が発する音データを解析し、前記音データに基づいて周波数成分毎の強度の情報を含む特徴データを得る処理と、
    予め特徴データ記憶部に格納された正常な設備の発する音の特徴データを読み出し、該特徴データに基づいて音に関する閾値を計算し、過去の診断データを格納する判別履歴正答率記憶部から過去の診断データを読み出し、前記過去の診断データに基づいて前記閾値を補正する処理と、
    前記診断対象の設備の特徴データと、前記特徴データ記憶部に格納された正常な設備の発する音の特徴データとに関して周波数成分を次元として含む多次元空間上の距離を求め、前記距離が前記閾値の範囲内にあることを検知した時には前記設備が正常であると診断し、前記距離が前記閾値の範囲内に無いことを検知した時には、前記設備が異常であると診断する処理と、
    を実行させるためのプログラム。
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