JP2005339019A - 表−xml変換装置、方法およびその方法をコンピュータに実行させるためのプログラム - Google Patents

表−xml変換装置、方法およびその方法をコンピュータに実行させるためのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】レコードの内容を表す項目がツリー構造を有する複雑な構造の表をXMLデータに変換可能な表−XML変換装置を得ること。
【解決手段】対象データのデータ構造を定義するデータ構造定義情報と、対象データのデータ構造を構成する各構成要素に対応するデータ値情報とを含む表を読込み、表をXMLデータに変換する表−XML変換装置1であって、データ構造定義情報からXMLデータの文書構造であるXMLデータ構造を解釈するデータ構造定義解釈部13と、データ値情報とデータ構造定義解釈部13によって解釈されたXMLデータ構造とを関連付けしてXMLデータを生成するXMLデータ生成部14と、を備える。
【選択図】 図2

Description

この発明は、表データをXMLデータに変換するための表−XML変換装置、方法およびその方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関するものである。
XML(eXtensible Markup Language)データを作成する際に、データ構造を定義する情報としては、通常、XMLのスキーマ言語であるXML SchemaやDTD(Document Type Definition)などを用い、データ値情報としてはXMLインスタンスを用いるのが一般的である。しかし、スキーマ言語は、XMLに不慣れな操作者には難しく、そのための専用のソフトウェアアプリケーションを使用する場合が多い。
ところで、表データは、設定データやパラメータデータなどの種々のデータの記述や管理が容易であることから多く利用されている。しかし、異なるアプリケーション間でのデータのやり取りや異なるコンピュータシステム間でのデータのやり取りで表データを利用する場合には、操作者が表データを見ながら直接入力したり、予め定められたテンプレート形式に対応したデータに変換して入力したりしなければならず、煩雑である。そこで、設定データやパラメータデータなどが記述された表データを汎用性の高い形で利用できることが望ましい。
特許文献1においては、表計算ソフトウェア用の表データをXMLに変換し、これにスタイルシートを適用してHTML(HyperText Markup Language)を作成するようにしたHTMLデータ作成方法が開示されている。具体的には、入力された表データおよび適用すべき個別適用型XSL(eXtensible Stylesheet Language)に基づき表データを該表データの1レコードのみを含むレコード数分のXMLに変換し、これら複数のXMLに個別に個別適用型XSLを適用して、個別適用型HTMLを作成すること、また、入力された表データおよび適用すべき全体適用型XSLに基づき表データを該表データの全レコードを含む1つのXMLに変換し、この1つのXMLに全体適用型XSLを適用して、全体適用型HTMLを作成することが開示されている。
特開2001−109741号公報
しかしながら、上記特許文献1によれば、変換対象の表データの項目に記述できるデータは、XMLデータにおいて1階層分のデータであり、ツリー構造を構成するような複雑な項目を有する表データを変換することができないという問題点があった。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、レコードの内容を表す項目がツリー構造を有する複雑な構造の表データをXMLデータに変換可能な表−XML変換装置、方法およびその方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを得ることを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる表−XML変換装置は、対象データのデータ構造を定義するデータ構造定義情報と、前記対象データのデータ構造を構成する各構成要素に対応するデータ値情報とを含む表データを読込み、前記表データをXMLデータに変換する表−XML変換装置であって、前記データ構造定義情報からXMLデータの文書構造であるXMLデータ構造を解釈するデータ構造定義解釈手段と、前記データ値情報と前記データ構造定義解釈手段によって解釈された前記XMLデータ構造とを関連付けしてXMLデータを生成するXMLデータ生成手段と、を備えることを特徴とする。
つぎの発明にかかる表−XML変換方法は、対象データのデータ構造を定義するデータ構造定義情報と、前記対象データのデータ構造の各構成要素に対応するデータ値情報とを含む表データをXMLデータに変換する表−XML変換方法であって、前記表データを読込む表データ読込工程と、読込んだ前記表データの前記データ構造定義情報からXMLデータにおける文書構造であるXMLデータ構造を生成するデータ構造定義解釈工程と、前記表データのデータ値情報と生成された前記XMLデータ構造とを関連付けしてXMLデータを生成するXMLデータ生成工程と、を含むことを特徴とする。
つぎの発明にかかるプログラムは、上記の発明に記載された方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであり、そのプログラムがコンピュータ読み取り可能となり、これによって、上記の発明のいずれか一つの動作をコンピュータによって実行することができる。
この発明によれば、表の構造を表すデータ構造定義情報を、表を用いて表現することによって、XMLに精通していないユーザでも、スキーマ言語を用いずに表ファイルに格納される表をXMLデータに変換する作業を容易にすることができるという効果を有する。
以下に、添付図面を参照して、この発明にかかる表−XML変換装置、方法およびその方法をコンピュータに実行させるためのプログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
最初に、この発明で変換元となる表とこの表が作成されるワークシートについて説明する。図1−1〜図1−2は、表の構成の一例を模式的に示す図である。表は、スプレッドシート(表計算ソフトウェア)によって作成されるデータファイルで管理され、スプレッドシート内の1以上のワークシート100に作成される。ワークシート100は、セル101が縦横に配列した構成を有しており、セル101の横方向の配列を行といい、縦方向の配列を列という。このワークシート100内のセル101に文字列や数値を入力して配置することによって表120が作成される。なお、この発明では、1枚のワークシートには1つの表のみが作成されるものとする。なお、表は特許請求の範囲における表データに対応している。
表120は、タグエリア121とデータエリア122とから構成される。タグエリア121には、表のデータ構造を定義するデータ構造定義情報が格納される。具体的には、タグエリア121には、表のデータエリア122に格納されるレコードの内容を示す項目が設定される。このタグエリア121は、従来の特許文献1では1行のみで構成されていたが、この発明では1行に限られず複数の行で構成されていてもよい。つまり、この発明では、構成要素(項目)がツリー構造を有する複雑な構成の場合にも対応することができる。データエリア122には、データ構造の各構成要素に対応するデータ値情報が格納される。具体的には、タグエリア121がツリー構造をなしている場合にその最下位の層の項目に対応するレコードが格納される。なお、この明細書ではタグエリア121とデータエリア122から構成される領域をデータ領域123と呼ぶものとする。
ワークシート100には、表120(データ領域123)以外に、データ領域指定領域110が形成される。このデータ領域指定領域110は、ワークシート100中に作成されたデータ領域123の位置(範囲)を示すものである。データ領域指定領域110は、タグエリアとデータエリアのそれぞれの範囲を指定するものであり、タグエリアの開始行、終了行、開始列、終了列と、データエリアの開始行、終了行、開始列、終了列についての情報を認識することができれば、どのような記述形態でもよい。図1−1の例では、タグエリアの開始行、終了行、開始列、終了列と、データエリアの開始行、終了行、開始列、終了列が指定されるようになっている。なお、ワークシートにおける行と列の特定方法は表計算ソフトウェア(スプレッドシート)の種類によって異なって定められるものであるが、この発明では、行については最上位の行を1行目として、下に向かうにしたがって昇順に各行に行番号をふり、列については最も左側の列を1列目として、右に向かうにしたがって昇順に各列に列番号をふるものとする。
図1−1の例では、タグエリア開始行は9行目であり、タグエリア終了行は11行目であり、タグエリア開始列は1列目であり、タグエリア終了列は4列目であることが、データ領域指定領域110に指定されている。すなわち、図1−1の左下方に示されるように、表120のタグエリア121は9行1列のセルから11行4列のセルまでの範囲に記述されている。また、データエリア開始行は12行目であり、データエリア終了行は13行目であり、データエリア開始列は1列目であり、データエリア終了列は4列目であることが、データ領域指定領域に指定されている。すなわち、図1−1の左下方に示されるように、表120のデータエリア122は12行1列のセルから13行4列のセルまでの範囲に記述されている。以上のような規則にしたがって、この発明による表が作成されるものとする。このデータ領域指定領域110でワークシート100中のデータ領域123が指定されることによって、データ領域123以外のセルに数値や文字列が入力されていても、それらはXMLデータへの変換対象とはならない。つまり、データ領域123中に存在するセルに入力される値のみがXMLデータへと変換される。
つぎに、この発明にかかる表−XML変換装置と表−XML変換方法の詳細について説明する。図2は、この発明にかかる表−XML変換装置の概略構成を示すブロック図である。表−XML変換装置1は、表計算ソフトウェアなどで作成された表ファイルを読込む表ファイル読込部11と、読込んだ表ファイルからデータ領域を抽出するデータ領域抽出部12と、表のデータ構造が定義されたデータ構造定義情報からXMLデータの構造であるXMLデータ構造を解釈するデータ構造定義解釈部13と、データ値情報とXMLデータ構造とを対応付けして、表ファイル中の表をXML形式のデータに変換するXMLデータ生成部14と、これらの各処理部を制御する制御部15と、を備えて構成される。
表ファイル読込部11は、表−XML変換装置1の操作者(以下、ユーザという)によって作成される表ファイルまたは外部の装置から入力される表ファイルを読込む機能を有する。読込む表ファイルは、スプレッドシート(表計算ソフトウェア)で編集可能な表である。
データ領域抽出部12は、読込んだ表ファイルのワークシート100中におけるデータ領域123(表120)を、より具体的にはデータ構造定義情報が定義されるタグエリア121とデータ値情報が格納されるデータエリア122とを、抽出する機能を有する。データ領域123は、上述したようにワークシート100中のデータ領域指定領域110に指定されているので、データ領域抽出部12はこのデータ領域指定領域110を参照することで、タグエリア121とデータエリア122とからなるデータ領域123を抽出することができる。
データ構造定義解釈部13は、表ファイルのワークシート100中におけるタグエリア121の構造(すなわち、データ構造定義情報)をXMLデータの構造として解釈して、表からXMLデータへの変換を行うためのXMLデータ構造を生成する機能を有する。具体的には、タグエリア121内のセルに記述される構成要素(以下、セルデータともいう)には、セルデータ同士の間に親子関係(包含関係)や兄弟関係(並列関係)が存在するので、タグエリア121全体のセルデータ間の関係を表すとツリー構造状となる。一方、XMLデータは、ツリー構造状を有するデータを記述することが可能なマークアップ言語である。そこで、データ構造定義解釈部13は、タグエリア121に格納されるセルデータ同士の関係に基づいて、XMLデータの構造を解釈する。
ここで、タグエリア121内のセルデータにおける親子兄弟関係について説明する。タグエリア121内における親子関係は、行の上下関係のことを意味するものであり、行番号が小さい(ワークシート100中の行のうち上方向に存在する)セルほど階層が上位(親)となる。また、タグエリア121内における兄弟関係は、同じ行に存在するグルーピングされたセル101のうち、列番号が小さい(ワークシート中の列のうち左方向に存在する)ものを兄とするものである。親子関係を記述する際に、上位に存在するデータに相当するセルは、たとえばセル同士を結合した結合セルを作成して、下位に存在するデータに相当するセルと同じ幅かまたはそれ以上の幅となるように記述することによって、データ間の親子関係(上下関係および包含関係)が生成される。このデータの親子関係をタグエリア121内のセルデータについて繰り返すことで、複数階層の親子関係の記述を可能とする。また、兄弟関係を記述する際に、同じ親要素を有し、同じタグエリア121内の同じ行に存在するようにセルデータを記述することによって、これらのセルデータ間の兄弟関係(並置関係)が生成される。このようなセルデータの親子兄弟関係によって、内容を詳細に分類することが可能な表が作成される。
図3−1は、ワークシートに作成される表の一例を示す図である。この表は、上述したように、タグエリア121と、データエリア122とから構成される。タグエリア121内のセルデータには、データエリア122に格納されるデータに対して付される項目が入力される。この図3−1では、タグエリア121のセルデータには、"<"と">"で囲まれる文字列が項目として格納されている。
この図3−1で、1行目のタグエリア121のセルデータ<A>が入力されるセルの幅は、2行目のセルデータ<B>,<C>,<D>が入力されるそれぞれのセルの幅を足し合わせたものと等しくなっている。すなわち、セルデータ<A>は、セルデータ<B>,<C>,<D>の親要素となっており、セルデータ<B>,<C>,<D>は、セルデータ<A>の子要素となっている。また、2行目のセルデータ<B>が入力されるセルの幅は、3行目のセルデータ<E>,<F>が入力されるそれぞれのセルの幅を足し合わせたものと等しくなっているので、セルデータ<B>は、セルデータ<E>,<F>の親要素となっている。同様に、セルデータ<C>はセルデータ<G>の親要素であり、セルデータ<D>はセルデータ<H>の親要素となっている。以上の関係をツリー構造で表現したものが、図3−2である。この図3−2のツリー構造の各ノードの配置は、図3−1のタグエリア121におけるセルデータの配置と同じものとなっている。また、各ノードに記述される文字列は、対応するタグエリアのセルデータの内容、すなわち項目となっている。
図4−1は、XMLデータにおける要素の構造を示す図であり、図4−2〜図4−4は、XMLデータの構造の一部の例を示す図である。図4−1に示されるように、XMLデータは、一般的に開始タグ、要素内容、終了タグから構成され、これらをまとめて要素という。XMLでは、開始タグと終了タグ(以下、区別する必要がない場合には、タグという)には任意の文字列を設定することができるので、この発明では、タグに設定される文字列は、表のタグエリアのセルデータに格納される内容(項目)としている。また、図4−2や図4−3に示されるように、XMLでは、要素を入れ子構造とすることで親子関係を表現することができ、また、図4−4に示されるように、入れ子構造中で要素を並列配置することで兄弟関係を表現することができる。たとえば、図4−3のXMLデータに示されるように、ある要素Aの中に他の要素Bが含まれる構造を有する場合には、要素Aは要素Bの親であり、要素Bは要素Aの子であることを表している。また、図4−4のXMLデータに示されるように、ある要素Aの中に他の要素B,Cが含まれるとともに、要素Bと要素Cとの間に親子関係がない場合には、要素Aは要素B,Cの親であり、要素B,Cは要素Aの子であり、要素Bと要素Cとは兄弟関係にあることを表している。このようにして、XMLデータでも、XMLデータを構成する要素間の関係をツリー構造で表現することができる。
以上に説明してきたように、表のタグエリアとXMLデータは、ともにツリー構造として表現することができるので、データ構造定義解釈部13は、タグエリアのデータ構造からXMLデータ構造を生成する。つまり、タグエリアのツリー構造をXMLデータのツリー構造として定義する処理を行う。なお、この発明で、XMLデータ構造とは、要素内の要素内容を削除したタグの配列のみのものをいう。XMLでは、タグには任意の文字列を設定することができるので、この発明では、データ構造定義解釈部13は、タグに設定する文字列を、表のタグエリアのセルデータに格納される内容(項目)としている。図5は、図3−1に示される表のタグエリアからデータ構造定義解釈部によって解釈されるXMLデータ構造を示す図である。この図5に示されるように、タグエリアの親子兄弟関係がXMLデータ構造に反映されるとともに、各セルデータの内容(項目)がXMLデータ構造のタグ名に使用されている。
XMLデータ生成部14は、データ構造定義解釈部13によって表のタグエリア121から解釈されたXMLデータの構造と、表ファイルのワークシート100中におけるデータエリア122のセルに入力されるデータ値とを関連付けして、XMLデータを生成する機能を有する。具体的には、表120においてはタグエリア121内の最下位のセルデータとデータエリア122のある行における各セルとの間で、同じ列に存在するタグエリアのセルデータとデータエリアのセルのデータ値(入力内容)とが対応するので、この対応をXMLデータ構造に持ち込むことで、XMLデータを生成する。
XMLデータ生成部14によるXMLデータへの変換を行うために、ワークシート100のデータエリア122へのデータの記述方法に関しては制限がある。たとえば、データ領域指定領域110で領域指定したデータエリア122の範囲内では、原則的に同じ行に存在するデータは同じデータ群に属し、データ構造定義情報から生成された階層構造に適応したXMLデータを構成する。すなわち、同じ行に存在するデータは1つのレコードを構成する。ただし、対象とする同一行のセルに行方向の結合セルが含まれる場合には、結合セルが含まれる複数行の範囲内に存在するデータを同じデータ群に属するものとみなし、1行のデータからXMLデータを作成する場合と同様に、結合セルが含まれる複数行にわたって存在するデータにより、データ構造定義情報から生成された階層構造に適応したXMLデータを構成する。
また、データエリア122へデータ群を入力する際には、データを入力する行内において、タグエリア121に記述された階層構造の最下位の層に相当するセルと同じ列のセルを入力セルとしてデータを記述する。さらに、データエリア122内に存在する結合セルは同一データ群を記述するものなので、縦方向の結合に限られる。
このXMLデータ生成部14によるXMLデータの生成方法の概要を、図面を参照しながら説明する。たとえば、図3−1に示されるデータ構造を有する表120において、データエリア122のセルに入力されるデータ値情報は、タグエリア121の最下位(3行目)のセルデータの内容にそれぞれ対応付けられている。たとえば、データエリア122内の4行1列から5行1列の結合セルに入力されるデータ「p」は、タグエリア121内の3行1列のセルデータの項目「<E>」に対応し、同様にデータエリア122内の4行2列〜4行4列のセルにそれぞれ入力されるデータ「q1」、「r1」、「s1」および5行2列〜5行4列のセルにそれぞれ入力されるデータ「q2」、「r2」、「s2」は、タグエリア121内の3行2列〜3行4列のセルデータの項目「<F>」,「<G>」,「<H>」にそれぞれ対応している。そこで、XMLデータ生成部14は、上記タグエリア121の最下位のセルデータに対応するXMLデータ構造の要素を特定し、データエリア122の各セルに入力されるデータ値情報を、特定したXMLデータ構造の要素の要素内容に入力して、XMLデータを生成する。図6は、このようにして生成されたXMLデータを示している。
ここで、表−XML変換装置1の動作処理手順について説明する。図7は、この発明による表−XML変換装置の表−XML変換方法の処理手順を示すフローチャートである。まず、表−XML変換装置1の表ファイル読込部11は、表計算ソフトウェア(スプレッドシート)で管理可能な表ファイルを読み込む(ステップS11)。ついで、データ領域抽出部12は、読み込んだ表ファイル中のワークシート100からデータ領域指定領域110を検索し、データ領域指定領域110からワークシート100内のタグエリア121とデータエリア122からなるデータ領域123を取得する(ステップS12)。ここで、データ領域指定領域110は、ワークシート100中の所定の位置に作成しておくようにしてもよいし、データ領域指定領域が記述されていることを示す文字列を予め定めておき、その文字列に続けてデータ領域指定領域110を記述するようにしてもよい。
ついで、データ構造定義解釈部13は、抽出したタグエリア121からそのセルデータにおける親子兄弟関係であるデータ構造定義情報を把握し、このデータ構造定義情報に基づいてタグエリア121のセルデータに入力される値(内容)をタグ名とするXMLデータ構造を作成する(ステップS13)。そして、XMLデータ生成部14は、ステップS12で抽出したデータエリア122に格納されるデータ値情報と、ステップS13で作成したXMLデータ構造情報との対応付けを行って、XMLデータを生成し(ステップS14)、表120をXMLデータに変換する処理が終了する。
なお、ワークシート100には、表120と、表120が形成されるデータ領域123を示すデータ領域指定領域110とが含まれていれば、ユーザによって多様な形式の表を作成することができる。
この実施の形態1によれば、表の構造を表すデータ構造定義情報を、表を用いて表現することによって、XMLに精通していないユーザでも、表ファイルに格納される表をXMLデータに変換する作業を容易にすることができるという効果を有する。これは、XMLデータを生成する際にデータ構造を定義する情報は、通常、XMLのスキーマ言語であるXML SchemaやDTDなどを用いるが、XMLに不慣れなユーザには難しいので、そのために従来必要であった専用のソフトウェアアプリケーションを用意する必要がなくなる。つまり、内容にしたがって構造的に表現された表における項目をそのままXMLデータの構造として用いるので、XMLに精通していないユーザでもスキーマ言語を用いずにXMLデータを生成することが可能となる。
実施の形態2.
実施の形態1では、表をスプレッドシート中の1つのワークシート内に作成した場合、すなわち表ファイル中に表が1つのみしか存在しない場合、のXMLデータへの変換について説明した。しかし、表ファイルは、1つの表から構成されるとは限らず、複数の表から構成されていてもよい。この実施の形態2では、表ファイルが複数の表から構成される場合について説明する。
たとえば、1つの表で記述するには複雑になってしまうような場合や、または1つの表ではデータ領域の範囲が広くなってしまいユーザに見難くなってしまうような場合には、表が記述されるデータ領域を分割して複数の表にしてもよい。この場合には、表のどの部分のデータがどの表に分割されたのかを明確にしておく必要がある。以下に、表を分割する場合について例を挙げて説明する。
図8−1は、1つの表で記述した場合の表の一例であり、図8−2は、その表から生成されるXMLデータを示す図であり、図9−1は、図8−1の表に記述したと同じ内容のデータを2つの表に分割して記述した場合の例を示す図であり、図9−2は、2つの表から生成されるXMLデータを示す図である。ただし、図8−1と図9−1において、データ領域指定領域は図示を省略している。
最初に、図8−1の例で示されるように1つの表で記述した場合の表130は、タグエリア131とデータエリア132からなる。このタグエリア131のデータ構造から実施の形態1で説明したようにXMLデータ構造が作成され、作成したXMLデータ構造にデータエリア132から得られるデータ値情報を入力して、図8−2に示されるXMLデータ135が生成される。なお、図8−1のデータエリア132には2つのレコードが入力されているが、セルデータ「<B>」,「<C>」に対応するデータエリア132のセル134は、縦方向(行方向)に結合されている。
この図8−1のタグエリア131において、セルデータ「<B>」,「<C>」,「<D>」はセルデータ「<A>」の子要素であり、セルデータ「<B>」,「<C>」は子要素をもたないが、セルデータ「<D>」については子要素および孫要素(子要素の子要素のこと)を有する複雑なデータ構造となっている。全体として、セルデータ「<A>」からみるとタグエリアは4階層のデータ構造を有している。そこで、図9−1の例では、1階層目〜2階層目までを第1の表としてrootシート140に記述し、3階層目〜4階層目を第2の表として包含シート150に記述して、図8−1の表130を2つに分割している。1つの表を2つの表に分割して記述する場合には、1つのワークシートには1つの表のみを記述する。この明細書では、1つの表を複数の表に分割する場合には、1つの表におけるタグエリアの最上位の項目を含む表が記述されるワークシートをrootシートと名づけ、rootシートに包含されるワークシートを包含シートと名づけることにする。なお、包含シートに作成される表がさらに分割される場合には、rootシートに関連付けされるワークシートから下位の構成要素が記述されるワークシートまで順に、第1の包含シート、第2の包含シート、・・・、第nの包含シート(nは自然数で、スプレッドシートに含まれるワークシートの数−1である)と名づけることにする。また、ワークシート名は通常ワークシートの表示領域の下部に設けられる見出し部に入力される。
図8−1の表130を2つに分割すると、図9−1に示されるように2つのワークシート140,150に表が記述される。ワークシート140はrootシートであり、表130のタグエリア131における1階層目〜2階層目までの表が記述される。すなわち、ワークシート140のタグエリア141には、セルデータ「<A>」と、その子要素であり互いに兄弟関係にあるセルデータ「<B>」,「<C>」,「<D>」が記述される。データエリア142のタグエリア141の「<B>」,「<C>」に対応するレコードにはそれぞれ「p」,「q」が入力されるが、「<D>」に対応するレコードには「<r>」が入力される。この「<r>」は、図8−1における領域133に記述される表の内容に対応している。また、見出し部153には、ワークシート名「root」が表示されている。
ワークシート150は、包含シートであり、図8−1の表130の領域133の内容が記述される。ここでは、rootシート143のデータエリア142における「<r>」の内容が包含シートに記述される。表同士の関連付けは、ワークシート名によって行なうものとすると、rootシート140のデータエリア142における「<r>」が包含シート150のワークシート名となる。そのため、包含シート150の見出し部153には「<r>」と表示されている。これによって、rootシート140と包含シート150との間の関連付けが行われる。つまり、表−XML変換装置1のデータ構造定義解釈部13は、ワークシート140のデータエリア142のセル144に入力されたワークシート名を検知すると、そのワークシート名と同じ文字列を見出し部153に有するワークシート150を検索し、検索したワークシート150の表を読込む処理を行う。なお、この図9−1に示される包含シート150のワークシート名「<r>」は一例であり、他の文字列などで代用してもよい。
包含シート150も、タグエリア151とデータエリア152とを有する。タグエリア151には、rootシート140のセルデータ「<D>」の子要素および孫要素が記述される。すなわち、セルデータ「<D>」の子要素であり互いに兄弟関係にあるセルデータ「<E>」,「<F>」と、セルデータ「<E>」の子要素であり互いに兄弟関係にあるセルデータ「<G>」,「<H>」と、セルデータ「<F>」の子要素であるセルデータ<I>が記述される。データエリア152には、タグエリア151に記述されたセルデータのうち最下層に記述されたセルデータ「<G>」,「<H>」,「<I>」に対応するデータ値が記述される。
データ構造定義解釈部13によるXMLデータ構造の解釈と、XMLデータ生成部14によるXMLデータの生成では、rootシート140のデータエリア142のセル144の部分に、包含シート150のタグエリア151とデータエリア152とを挿入して、XMLデータ構造とXMLデータを作成する。このように作成されたXMLデータ160の内容が図9−2に示されている。
図8−2と図9−2の例では、タグ<D>によって囲まれる要素の記述方法に両者の間で差がある。表を分割しない図8−2の場合には、セルデータ「<D>」に対応する部分は2レコード分であるので、レコードごとにタグ<D>によって囲まれる要素が2つ生じ、互いに並列に配置される。一方、表を分割する図9−2の場合には、包含シート150の表をrootシート140のデータエリア142のセル144に挿入する形を採るので、タグ<D>によって囲まれる要素には2レコード分のデータが含まれ、その結果、タグ<D>によって囲まれる要素は1つのみとなる。
このように実質的に同じ内容の表が、1つのワークシートに作成される場合と複数のワークシートに分割して作成される場合に、それぞれの表から作成される異なる構造のXMLデータを、それぞれ非分割モードと分割モードと呼ぶことにすると、表−XML変換装置1のユーザによる、読み込んだ表ファイルを非分割モードのXMLデータとするか分割モードのXMLデータとするかの選択に基づいて、データ構造定義解釈部13が、読込んだ表ファイルからXMLデータ構造を生成するようにすることも可能である。このような構成によれば、複数のワークシートに分割して作成された表を、分割されない1つのワークシートに作成された表と同じ形式のXMLデータを作成する非分割モードと、1つのワークシートに作成された表と異なる形式のXMLデータを作成する分割モードのどちらにするかを、ユーザが選択可能となる。
この実施の形態2によれば、1つの表のタグエリアの構造が高次の階層構造を有するなど複雑な場合や、1つの表の容量が大きすぎる場合に、表を複数の表に分割し、ワークシート名によって分割した表を指定して表同士の関連付けを行い、また、分割元の表のセルに、分割された表が記述されているワークシート名を入力して、どの表のどの部分のデータがどの表に分割されたのかを指定するようにしたので、分割された表でもXMLデータに変換することができるという効果を有する。これにより、容量の大きな表も分割することが可能となり、ユーザが処理しやすくなるとともに、分割した表同士の間の連携も複雑な処理を必要としない容易なものとなるという効果を有する。また、同じ内容の表であっても、XMLデータを生成する際に複数の解釈ができる場合に、そのうちのいずれかをユーザによって選択させて、装置による画一的な判断による変換ではなく、ユーザによる判断によってユーザの望む形式のXMLデータを生成することができるという効果を有する。
実施の形態3.
この実施の形態3では、表のタグエリアとデータエリアにおける表記方法とデータ構成について説明する。最初に、タグエリアの表記方法について説明する。タグエリアのセルデータに設定することが可能なデータには、空白、属性名および要素名の3種類のものがある。以下、これらのタグエリアに設定可能なデータについて、表の構造を模式的に示す図10を参照しながら説明する。この表170は、実施の形態3で説明するタグエリア171とデータエリア172における表記方法とデータ構成を含む構成を有している。
空白セルには、XMLデータにおける内容のテキストデータに相当する空白セル(以下、第1の空白セルという)と、表の構成上作成された空白セル(以下、第2の空白セルという)とがある。第1の空白セルは、要素名セルが下位にデータを持ち、かつ要素の内容にテキストデータがある場合に、その要素名セルの下位に作成されるセルである。この作成した空白セルに対応するデータエリアのセルには、上記要素の内容が有するテキストデータが入力される。図10の例では、7行4列のセル173がこの第1の空白セルに相当する。なお、この第1の空白セルが作成されるのは該当する要素名セルがタグエリア171内で最下位の階層以外に存在する場合である。そのため、もし、最下位の階層に存在する要素名セルがテキストデータを有する場合には、空白セルを作成せずにそのまま対応するデータエリア172のセルにテキストデータを入力する。図10の例では、7行5列〜7行8列までの要素名セル175〜178が最下位の階層に位置するセルに相当し、空白セルは作成されていない。
第2の空白セルは、セルに設定されたデータが下位にデータを持たないが、表の構成上タグエリアに行が存在してしまう場合に作成されるセルである。図10の例では、7行3列のセル174がこの第2の空白セルに相当する。この第2の空白セル自身はデータとしての意味を持たないため、対応するデータエリアのセルは持たない。なお、上記第1の空白セルや後述する属性名セルは下位にデータを持たないので、それらのセルの下位にタグエリアの行が存在する場合には、第2の空白セルが設定される。
属性名セルは、セルデータに入力される構成要素が属性を有する場合に、その属性名がそのまま入力されるセルである。図10の例では、6行3列のセル174がこの属性名セルに相当し、この属性名セルの値「B」が属性名を表している。この属性名セルに対応するデータエリア172のセルである8〜10行3列の結合セル179に、属性値「p1」が入力される。
要素名セルは、セルデータに入力される構成要素の名称(項目)である要素名が記号「<」、「>」付きで入力されるセルである。図10の例では、「<A>」、「<C>」、「<D>」、「<E>」、「<F>」、「<G>」、「<H>」がこの要素名セルに相当する。なお、要素名セルが内容として子要素をもたずテキストデータのみを持つ場合は、上記第1の空白セルのようにその要素名セルの下位にテキストデータに相当する空白セルを作成する必要はなく、対応するデータエリア172のセルにテキストデータを入力すればよい。図10の例では、セルデータ<E>175、<F>176、<G>177、<H>178に対応するデータエリア172のセルであり、8行5列目〜10行8列目までのセル180にテキストデータが入力される。
つぎに、タグエリアのデータ構成について説明する。タグエリアのセルにデータを設定する際の記述方法として、親子関係のセル、兄弟関係のセルおよび結合セルの記述方法がある。上述したように、タグエリアには、空白セル、属性名セル、要素名セルのいずれかのセルが設定されるが、ある親要素に対して複数の子要素がグルーピングされるようなデータ構造の場合には、それら複数の子要素に相当する子セルに対して、その上位のセルのすべてを結合して親セルを作成する。このとき、子セルになり得るのは、属性名セル、空白セル、要素名セルであるが、親セルになり得るのは通常は要素名セルのみである。ただし、データとしての意味を持たない空白セルが子セルとなる場合は、属性名セルや空白セルが親セルとなる場合もある。なお、タグエリアにおいて結合セルを作成できるのは、同じデータ値を持つセルであっても、縦方向に隣接するセルでは結合セルを作成できない。これは、タグエリア内に存在する結合は親子関係を記述することによるものである。
つぎに、データエリアの表記方法について説明する。データエリアのセルには、タグエリアに対応するデータが設定される。設定されるデータには、テキストデータ、属性値、包含シート、データ無し記号の4種類がある。テキストデータは、対象となる構成要素が内容にテキストデータを有する場合に、そのテキストデータの内容がそのまま入力される。属性値は、対象となる構成要素が属性を有する場合に、その属性値がそのまま入力される。包含シートは、対象となる表を複数のワークシートに分割して入力する場合に、分割された表部分に対応するセルに、実際の表が存在する包含シートの名称または包含シートを識別する情報が入力される。この明細書では、包含シートの名称を「<」「>」で囲んだものが入力される場合を例示している。
データ無し記号は、対象セルに対して設定するデータが存在しない場合に、明示的にデータがないことを示すために入力するものである。この明細書では、XMLデータへの変換時の方法により「・」「・・」「・・・」の3種類の中黒データで表現するものとする。なお、この中黒は一例であり、他の文字列などで代用してもよい。ここで、「・」は、XMLデータへの変換時に、要素ごと記述しないことを示している。また、「・・」は、XMLデータへの変換時に空要素タグを用いずに記述することを示している。すなわち、開始タグと終了タグを明示的に記述する。さらに、「・・・」は、XMLデータへの変換時に空要素タグを用いて記述することを示している。空要素タグは、たとえば<A/>のような形式で記述されるタグである。なお、このデータ無し記号は、特許請求の範囲における変換様式情報に対応している。
以上のようなタグエリアとデータエリアの表記方法やデータ構成の規則に外れている場合に、表−XML変換装置において表の規則からの外れをチェックするようにしてもよい。この場合には、図2の表−XML変換装置1に、表が上記規則から外れていないかをチェックするとともに、規則から外れている場合にはXMLデータへの変換を行わないようにする表データ形式チェック部を設けるようにすればよい。
この実施の形態3によれば、タグエリアで定義するデータの記述方法を複数設定することができ、記述方法によってXMLデータを区別して、幅広いデータの記述を可能とすることができる。また、従来技術の特許文献1では、タグエリアに設定できる項目は、同じレベル(階層)のデータを羅列したデータグループに過ぎない記述方法であったが、この発明では、結合セルを用いることで階層構造を表現することが可能となるという効果を有する。さらに、データエリアで空白セルに相当するデータを設定した場合に、その記述方法により、作成するXMLデータの記述方法を選択できるようにしたので、データの記述方法に多様性を持たせることができるという効果を有する。
実施の形態4.
この実施の形態4では、データエリアにおいて結合セルを使用した場合に、XMLデータ作成時に、データエリアに存在する結合セルに相当するタグエリアのセルデータの処理方法をユーザに選択可能な表−XML変換装置および方法について説明する。
図11は、表−XML変換装置の実施の形態4の概略構成を示すブロック図である。この表−XML変換装置1aは、図1に示される表−XML変換装置1おいて、データエリアに結合セルが存在する場合に、その結合セルの結合を解除してXMLデータを生成するかまたはその結合を解除せずにそのままXMLデータを生成するかの選択を、表−XML変換装置1aのユーザに対して要求し、その選択結果をデータ構造定義解釈部13に出力する結合セル変換処理選択部16をさらに備える構成を有する。なお、図1と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略している。
つぎに、結合セル変換処理選択部16の動作について図12のフローチャートを参照しながら説明する。結合セル変換処理選択部16は、読込んだ表ファイルのデータエリアに結合セルが存在することを検出すると(ステップS21)、XMLデータへの変換処理において、その結合セルの結合を解除(結合セルを分割し、それぞれのセルに同じデータを設定)した場合と同等の処理を行う展開モードと、結合セルの結合をそのまま残して処理を行う非展開モードのいずれかの処理を行なうべきかの選択画面を図示しない表示装置に表示する(ステップS22)。図示しないキーボードやポインティングデバイスなどの入力装置によってユーザからのモードの選択が行なわれると(ステップS23)、その選択結果をデータ構造定義解釈部13に出力して(ステップS24)、結合セル変換処理選択部16による処理が終了する。その後、データ構造定義解釈部13は、その選択結果に基づいてタグエリアのデータ構造から、XMLデータ構造を生成する。つまり、ユーザによって展開モードが選択された場合には、データ構造定義解釈部13は結合セルの結合を解除した表に基づいてタグエリアのセルデータの親子兄弟関係を解釈し、ユーザによって非展開モードが選択された場合には、結合セルの結合を解除せずにその状態のままの表に基づいてタグエリアのセルデータの親子兄弟関係を解釈する。この後の処理は、上述した実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
図13−1〜図13−4は、結合セル変換処理選択部による処理の具体例を示す図である。表は、図13−1の形式で入力されたものとする。この図13−1に示される表190において、データエリア192のセル194は2行分のセルを結合した結合セルとなっているので、結合セル変換処理選択部16は、展開モードか非展開モードのいずれでXMLデータへの変換処理を行うかをユーザに選択させる。展開モードが選択された場合、セル194に対応するタグエリア191のセルデータ193に対応するXMLデータ構造の要素を行ごとに作成する処理を行う。つまり、図13−1に示される表190は、図13−2に示される表200の形式に変換されてから、XMLデータへと変換されることになる。具体的には、図13−1のセル194の結合が解除されて、図13−2の2つのセル203,204に分割された表200に基づいてXMLデータ構造が解釈され、XMLデータが生成される。その結果生成されるXMLデータの内容が図13−4に示されている。
一方、非展開モードが選択された場合、セル194に対応するタグエリア191のセルデータ193に対応するXMLデータ構造の要素を、結合された行で作成する処理が実行される。つまり、図13−1に示される表をそのままXMLデータ構造に解釈して、XMLデータを生成する。その結果生成されるXMLデータが図13−3に示されている。
展開モードは、図13−4に示されるように、同じデータ構造が繰り返されるようなXMLデータを作成したい場合でも、変換元の表では結合セルを用いることによって入力を簡略化することができる。また、展開モードと非展開モードのいずれかの選択が可能となるので、ワークシートのデータエリアでは、結合セルを使用してデータの作成を行なってもよいし、結合セルを使用しないでデータの作成を行なってもよく、データエリアでの結合セル作成時の制限がなくなるという効果を有する。また、非展開モードは、重複するデータをまとめることでXMLデータをコンパクトにすることができるという効果を有する。
この実施の形態4によれば、同じ内容の表であっても、XMLデータを生成する際に複数の解釈ができる場合に、そのうちのいずれかをユーザによって選択させて、装置による画一的な判断による変換ではなく、ユーザによる判断によってユーザの望む形式のXMLデータを生成することができるという効果を有する。また、同じタグエリアのデータに対して、データエリアで結合セルを用いた記述をする場合としない場合とでは、データ構成の異なるXMLデータを作成することができる。
なお、実施の形態1〜4の説明では、レコードが1行に列方向に記録される場合を示したが、これに限られる趣旨ではなく、レコードが1列に行方向に記録される場合にもこの発明を適用することができる。この場合には、上述した説明において行方向と列方向が入れ替わることになる。
また、実施の形態1〜4で示した表計算ソフトウェアで編集可能な表をXMLデータに変換する表−XML変換方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとすることも可能である。この表−XML変換方法をコンピュータに実行させるためのプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、フロッピー(登録商標)ディスク、DVD(Digital Versatile DiscまたはDigital Video Disc)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。また、実施の形態1〜4で示した表−XML変換方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。
以上のように、この発明にかかる表−XML変換装置は、表計算ソフトウェアで編集可能な表を、XMLデータに変換する場合に有用であり、特に複雑な構造を有する表のXMLデータへの変換に適している。
表が作成されるワークシートの構成の一例を模式的に示す図である。 表の構成の一例を模式的に示す図である。 この発明による表−XML変換装置の概略構成を示すブロック図である。 ワークシートに作成される表の一例を示す図である。 図3−1の関係をツリー構造で表現した図である。 XMLデータにおける要素の構造を示す図である。 XMLデータの構造の一部の例を示す図である。 XMLデータの構造の一部の例を示す図である。 XMLデータの構造の一部の例を示す図である。 図3−1に示される表のタグエリアから解釈されるXMLデータ構造を示す図である。 図3−1から生成されたXMLデータを示す図である。 この発明による表−XML変換装置の表−XML変換方法の処理手順を示すフローチャートである。 1つの表で記述した場合の表の一例を示す図である。 図8−1の表から生成されるXMLデータを示す図である。 図8−1の表と同じ内容のデータを2つの表に分割して記述した場合の例を示す図である。 図9−1の2つの表から生成されるXMLデータを示す図である。 表の構造を模式的に示す図である。 表−XML変換装置の実施の形態4の概略構成を示すブロック図である。 結合セル変換処理選択部の動作処理手順を示すフローチャートである。 結合セル変換処理選択部による処理の具体例を示す図である。 結合セル変換処理選択部による処理の具体例を示す図である。 結合セル変換処理選択部による処理の具体例を示す図である。 結合セル変換処理選択部による処理の具体例を示す図である。
符号の説明
1,1a 表−XML変換装置
11 表ファイル読込部
12 データ領域抽出部
13 データ構造定義解釈部
14 XMLデータ生成部
15 制御部
16 結合セル変換処理選択部

Claims (21)

  1. 対象データのデータ構造を定義するデータ構造定義情報と、前記対象データのデータ構造を構成する各構成要素に対応するデータ値情報とを含む表データを読込み、前記表データをXMLデータに変換する表−XML変換装置であって、
    前記データ構造定義情報からXMLデータの文書構造であるXMLデータ構造を解釈するデータ構造定義解釈手段と、
    前記データ値情報と前記データ構造定義解釈手段によって解釈された前記XMLデータ構造とを関連付けしてXMLデータを生成するXMLデータ生成手段と、
    を備えることを特徴とする表−XML変換装置。
  2. 前記表データは、表データが記述されるデータ領域と、該データ領域の範囲を示すデータ領域指定領域を含み、
    読込んだ表データから前記データ領域指定領域を抽出し、表データ中における前記データ領域を抽出するデータ領域抽出手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の表−XML変換装置。
  3. 前記表データは、セルが縦横に規則的に配列されたワークシートにおいて、前記表データに入力されるレコードの内容を示す項目を前記ワークシート内のセルを階層構造に構成した前記データ構造定義情報を表すタグエリアと、前記表データに入力されるレコードとして前記データ構造定義情報の項目に対応する位置のセルに記述された前記データ値情報を表すデータエリアとによって構成され、
    前記データ構造定義解釈手段は、前記タグエリアのセルに格納される項目をタグ名とするXMLデータ構造を作成し、
    前記XMLデータ生成手段は、前記タグエリアのセルに格納される項目に対応する位置の前記データエリアのセルに格納されるデータ値情報を要素内容として、前記XMLデータ構造の対応する要素に挿入することを特徴とする請求項2に記載の表−XML変換装置。
  4. 前記データ構造定義解釈手段は、前記タグエリアのセルに記述されるデータ構造定義情報の表記方法と、前記データエリアのセルに格納されるデータ値情報の種類とを対応付けし、この対応付けに基づいて前記XMLデータ構造を解釈することを特徴とする請求項3に記載の表−XML変換装置。
  5. 前記タグエリアは、互いに関連のある下位の項目のセルを1つのグループとし、この1つのグループに属する項目が入力されたセルよりも上位のセルを結合した結合セルを用いて、前記セルの階層構造を表現し、
    前記データ構造定義解釈手段は、前記タグエリアのセルの階層構造に基づいて、前記XMLデータ構造を生成することを特徴とする請求項3に記載の表−XML変換装置。
  6. 前記データ構造定義解釈手段は、前記データエリアにセルを結合した結合セルの有無によって、異なるXMLデータ構造を生成することを特徴とする請求項3に記載の表−XML変換装置。
  7. 前記表データは、複数の表データに分割して構成され、分割元の表データと分割先の表データとの間の対応構造を示す対応情報を有し、
    前記データ構造定義解釈手段は、前記対応情報に基づいて前記分割された複数の表データから1つのXMLデータ構造を生成することを特徴とする請求項3に記載の表−XML変換装置。
  8. 前記タグエリアの対応するセルに入力される内容に応じてデータ値情報が何も入力されないセルである空白セルが前記データエリアに存在し、前記空白セルのXMLデータへの変換様式が複数存在する場合に、
    前記表データは、前記空白セルに前記変換様式を示す変換様式情報を格納し、
    前記XMLデータ生成手段は、前記空白セルに格納される前記変換様式情報に基づいて、前記空白セルを前記XMLデータに変換することを特徴とする請求項3に記載の表−XMLデータ変換装置。
  9. 読込んだ前記表データが、XMLデータを生成することが可能な構造を有しているか否かのチェックを行う表データ形式チェック手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の表−XML変換装置。
  10. 前記データエリアに結合セルが存在する場合に、前記結合セルをそのままの状態でXMLデータ構造を生成するか、または前記結合セルの結合を解除した状態でXMLデータ構造を生成するかの選択を行なう結合セル変換処理選択手段をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の表−XML変換装置。
  11. 対象データのデータ構造を定義するデータ構造定義情報と、前記対象データのデータ構造の各構成要素に対応するデータ値情報とを含む表データをXMLデータに変換する表−XML変換方法であって、
    前記表データを読込む表データ読込工程と、
    読込んだ前記表データの前記データ構造定義情報からXMLデータにおける文書構造であるXMLデータ構造を生成するデータ構造定義解釈工程と、
    前記表データのデータ値情報と生成された前記XMLデータ構造とを関連付けしてXMLデータを生成するXMLデータ生成工程と、
    を含むことを特徴とする表−XML変換方法。
  12. 前記表データ読込工程は、読込んだ表データから表データが記述されるデータ領域の範囲を示すデータ領域指定領域を読込み、前記表データ内のデータ領域を抽出することを特徴とする請求項11に記載の表−XML変換方法。
  13. 前記データ構造定義解釈工程は、縦横に規則的にセルが配列されたワークシートに、前記表データに入力されるレコードの内容を示す項目を前記ワークシート内のセルを階層構造に構成した前記データ構造定義情報を表すタグエリアと、前記表データに入力されるレコードとして前記データ構造定義情報の項目に対応する位置のセルに記述された前記データ値情報を表すデータエリアとによって構成される表データから、前記タグエリアの各セルに格納される項目をタグ名とするXMLデータ構造を作成し、
    前記XMLデータ生成工程は、前記タグエリアのセルに格納される項目に対応する位置の前記データエリアのセルに格納されるデータ値情報を要素内容として、前記XMLデータ構造の対応する要素に挿入することを特徴とする請求項12に記載の表−XML変換方法。
  14. 前記データ構造定義解釈工程は、前記タグエリアのセルに記述されるデータ構造定義情報の表記方法と前記データエリアのセルに格納されるデータ値情報の種類とを対応付けし、この対応付けに基づいて前記XMLデータ構造を解釈することを特徴とする請求項13に記載の表−XML変換方法。
  15. 前記データ構造定義解釈工程は、互いに関連のある前記タグエリアの下位の項目のセルを1つのグループとし、この1つのグループに属する項目が入力されたセルよりも上位のセルを結合した結合セルを用いて、前記セルの階層構造を表現する前記データ構造定義情報に基づいて、前記XMLデータ構造を生成することを特徴とする請求項13に記載の表−XML変換方法。
  16. 前記データ構造定義解釈工程は、前記データエリアにセルを結合した結合セルの有無によって、異なるXMLデータ構造を生成することを特徴とする請求項13に記載の表−XML変換方法。
  17. 複数の表データに分割して構成され、分割された表データ間の対応構造を示す対応情報を有する表データを読込んだ場合に、
    前記データ構造定義解釈工程は、前記対応情報に基づいて前記分割された複数の表データから1つの前記XMLデータ構造を生成することを特徴とする請求項13に記載の表−XML変換方法。
  18. 前記XMLデータ生成工程は、
    前記タグエリアの対応するセルに入力される内容に応じてデータ値情報が何も入力されないセルである空白セルが前記データエリアに存在し、前記空白セルのXMLデータへの変換様式が複数存在する場合に、前記空白セルに格納された前記変換様式を示す変換様式情報に基づいて、前記空白セルを前記XMLデータに変換することを特徴とする請求項13に記載の表−XMLデータ変換方法。
  19. 前記表データ読込工程は、読込んだ前記表データが、XMLデータを生成することが可能な構造を有しているか否かのチェックを行うことを特徴とする請求項13に記載の表−XML変換方法。
  20. 前記データ構造定義解釈工程は、前記データエリアに結合セルが存在する場合に、前記結合セルをそのままの状態でXMLデータ構造を生成するか、または前記結合セルの結合を解除した状態でXMLデータ構造を生成するかの選択を行なうことを特徴とする請求項16に記載の表−XML変換方法。
  21. 請求項11〜20のいずれか一つに記載された方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。

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