JP2005333457A - 弾性表面波デバイスの駆動測定方法及び装置 - Google Patents

弾性表面波デバイスの駆動測定方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】測定用出力信号と校正用出力信号の出力差を検出する測定システムの実用化を実現するための弾性表面波デバイスの駆動測定方法を提供することにある。
【解決手段】ボール状弾性表面波デバイス10に高周波バースト信号を生成して入力し、当該弾性表面波デバイス10から一定の時間間隔で繰り返し出力される周回受信信号に基づいて応答特性を測定する駆動測定方法において、高周波バースト信号をボール状弾性表面波デバイス10に入力するためのゲート21のゲート幅を変更して、周回受信信号の時間軸上の位置を特定するために、高周波バースト信号の継続時間を調整する工程を備えた駆動測定方法である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、特に周回型弾性表面波デバイスの駆動測定方法及び装置に関する。
近年、平板形状ではなく、球形状(ボール状)の圧電性結晶基材の表面にすだれ状電極が形成された球状弾性表面波素子(以下ボールSAWデバイスと表記する)が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
ボールSAWデバイスは、駆動信号としてのインパルス信号や高周波(RF)バースト信号がすだれ状電極に印加されると、すだれ状電極から弾性表面波(Surface Acoustic Wave : SAW、または表面弾性波と呼ぶ場合がある)が励起されて、弾性表面波が基材表面の円環状領域を多重に周回する。即ち、円環状に球表面の一部に、弾性表面波を球の直径や表面弾性波の波長で決まるビーム幅近傍で伝搬させることにより、球表面の幾何学的な特徴から弾性表面波が拡散を抑制されて多重に周回する。
なお、ボールSAWデバイス以外に、例えば円筒状SAWデバイス等も含めて総称的に周回型弾性表面波デバイスと呼ぶことがある。ここでは、ボールSAWデバイスを代表として説明する。
本発明で弾性表面波と称するものは、表面あるいは境界にエネルギーを集中させて伝搬する弾性波を総称しており、球内部の球形表面に沿って伝搬する回廊波であっても、レーリー波であっても良く、さらには球表面が他の物質に被われていて球形の境界を伝搬する境界波を伝搬させても良いこことする。このように、球状弾性表面波は、様々な形状のものが提案されている。
ここで、弾性表面波は、基材表面の状態や基材表面への分子の付着等により、多重周回する速度が変化する。同様に、弾性表面波は、円環状領域を周回するために要する時間が弾性表面波の周期の整数倍になる等、共鳴周波数が変化する。
当該デバイスの使用方法としては、インパルス信号やRFバースト信号を印可して、繰り返し周回(多重周回)させたときに、すだれ状電極から出力される電気信号の位相を正確に測定することで、温度計等のセンサを構成することができる。また、基材表面の円環状領域に付着した分子や、円環状領域に成膜された反応膜と環境ガス等との反応を検出するガスセンサ等の用途が提案されている。
ところで、ボールSAWデバイスは、水晶などの結晶球を用いて球形基材或いは球形表面を有した円環領域を形成する際に、結晶軸で決まる所定の経路でしか周回しないために、平面形状SAWデバイスなどとは異なり、温度依存性を小さくすることが困難である。平面形状SAWデバイスでは、カット面を選ぶ事で温度依存性を小さくすることは比較的容易である。
ボールSAWデバイスでは、球形基材である水晶のZ軸シリンダを用いて周回経路を形成する際には、弾性表面波の伝搬速度が25から26ppm/℃程度の周回時間の温度依存性を持つ。この温度依存性を抑制するために、デバイスを恒温槽に配置する方法もあるが、センサとして使用する場合の用途範囲が限定されてしまう。
国際公開第WO 01/45255号公報
温度依存性に関する対策として、結晶球の表面に温度計を実装する方法が考えられる。しかし、この対策は、当該温度計の検出精度によりデバイスの測定精度が制限されて、本来のデバイスの感度を生かしきれず実用的でない。
また、別の対策として、例えばLiNbO3などの結晶球を使用して、複数の経路を球表面が持つような結晶を基材として使用する方法、あるいは個別の結晶球を複数個用意して同じ環境にいれて測定する方法がある。しかし、このような方法では、複数の結晶球を使用する場合に、作成される結晶球の周回長は、必ずしも同一ではない。また、同一基材上に形成された複数の経路の場合も同様に、同一の周回時間を確保することは困難である。
特に、複数の結晶球を使用して、各デバイスに対して同時にRFバースト信号を入力して、その多重周回信号を多数回周回させた後に、互いに干渉させる事で、それぞれの位相差を検出する測定方式では、以下のような問題がある。即ち、位相検出する際に、時間的に異なる時刻でRFバースト信号が存在するために、各信号の合算による干渉現象を観測することができず、結果的に位相比較が困難になる。
このような問題を解消する対策として、時間的に異なる信号を同時に観測するために遅延素子を使用する方法があるが、結果的に遅延素子が測定誤差の原因になる事への対応が必要になる。
さらに、特定周波数の発信源を用意して、周回に伴う共振周波数を測定することを、測定用デバイスと校正用デバイスで行なう方法は有効であるが、一般の純度が高い、且つ安定した周波数の信号源を用意することは困難であり、かつ測定装置の大型化を招くことになる。
また、次のような実用上の課題があった。通常、特に水晶を用いたボールSAWデバイスの場合に、電気信号から弾性表面波のエネルギーに変換される効率(電気機械結合定数と呼ばれる)が小さい為に、弾性表面波が周回経路を1周回するよりも長い時間、RFバースト信号を印加し続けることになる。これにより、強い弾性表面波を周回させることが可能となり、結果としてその周回信号をすだれ状電極で観測するときに、より大きな電圧値として観測することができる。
しかし、この方法の場合、RFバースト信号の周回ごとの信号は連続的に繋がってしまうために、何周回目の信号であるかを特定することは困難である。また、2つ以上のデバイスでの特定周回付近の信号を時間軸上で特定することが困難になるため、特に、2つのデバイスを用いて、そのうち一方を校正用に使用する方式を用いた測定システムでの校正が困難になる。
さらに、1周回以上の長い継続時間を有するRFバースト信号を印加する場合に、2つのデバイスでの周回数を特定できたとしても、それらの信号間の位相差を測定する事が困難な場合がある。即ち、継続時間が長いRFバースト信号を用いる場合に、自身の1周回前の信号と干渉を起こし、結果的に十分な強度で周回系路上に、弾性表面波のエネルギーをまわすことが困難になる。このために、2つのデバイスあるいは2つの周回路からの信号を干渉させるに双方の信号を十分な強度で確保することが難しくなる。
要するに、ボールSAWデバイスを使用した測定システムを実用化するためには、複数のデバイスを使用するシステム、または1つのデバイスで複数の周回経路を形成するシステムが有効である。即ち、測定用デバイス(または周回経路)と、周囲の温度などの環境要因を除くための校正用デバイス(または周回経路)とを用意し、それらの出力差(位相差)を検出する測定システムである。
しかしながら、このような測定システムを実用化するためには、球状基材の経路長や反応膜の温度依存性などによる信号の遅延時間を調整することや、特に長い継続時間を有するRFバースト信号を使う際に何周回目の信号であるかを求める方法、入力信号の継続時間が長い場合に自身との共鳴をさせながら正確な位相測定を行うための工夫が必要となる。
そこで、本発明の目的は、測定用出力信号と校正用出力信号の出力差を検出する測定システムの実用化を実現するための弾性表面波デバイスの駆動測定方法及び装置を提供することにある。
請求項1に係る本発明の観点は、弾性波デバイスに高周波信号を生成して入力し、当該弾性波デバイスから一定の時間間隔で繰り返し出力される周回受信信号に基づいて応答特性を測定する弾性波デバイスの駆動測定方法であって、前記高周波信号を生成する工程と、前記周回受信信号の時間軸上の位置を特定する工程と、前記特定された位置に基づいて、前記高周波信号の継続時間を調整する工程とを備えたことを特徴とする弾性波デバイスの駆動測定方法である。
請求項2に係る本発明の観点は、高周波信号の入力に対して、一定の時間間隔で、高周波信号が重畳して繰り返し出力される周回受信信号に基づいて応答特性を測定する弾性波デバイスの駆動測定方法であって、前記高周波信号を生成する工程と、前記高周波信号の入力に対する前記弾性波デバイスの応答を解析して測定する工程と、前記高周波信号の継続時間を調整して、前記周回受信信号の時間軸上の位置を特定する工程とを備えたことを特徴とする弾性波デバイスの駆動測定方法である。
請求項3に係る本発明の観点は、前記弾性波デバイスが圧電性表面に形成された電気音響変換素子を有した弾性表面波素子から構成されて、前記高周波信号に応答する弾性表面波が特定媒体中を繰り返し伝搬することで、一定の時間で繰り返し出力するように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の弾性波デバイスの駆動測定方法である。
請求項4に係る本発明の観点は、前記弾性波デバイスが周回経路を有する弾性表面波素子から構成されて、表面を伝搬する弾性表面波の周回に基づいて前記周回受信信号を出力するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の弾性波デバイスの駆動測定方法である。
請求項5に係る本発明の観点は、前記弾性波デバイスが球表面を有する周回経路が設けられた球状弾性表面波素子から構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の弾性波デバイスの駆動測定方法である。
請求項6に係る本発明の観点は、弾性表面波デバイスに高周波信号を生成して入力し、当該弾性表面波デバイスから一定の時間間隔で繰り返し出力される周回受信信号に基づいて応答特性を測定する弾性表面波デバイスの駆動測定方法であって、前記高周波信号を生成する工程と、繰り返し出力の繰り返し周期より短い時間幅を有し、前記高周波信号からゲートタイミング検出用の高周波信号を抽出して前記弾性表面波デバイスに入力する工程と、周回を重ねるに連れて、微弱になる前記周回受信信号の強度を平坦化する工程と、前記平坦化された前記周回受信信号の周回数をカウントして、特定周回数により定義される指定した時刻に作動するゲートタイミング信号を生成する工程と、前記ゲートタイミング検出用高周波信号の継続時間より長いゲート幅を有し、前記ゲートタイミング信号に応じて測定用の高周波信号を抽出する工程とを備えたことを特徴とする弾性表面波デバイスの駆動測定方法である。
請求項7に係る本発明の観点は、前記ゲートタイミング検出用高周波信号の継続時間が、インパルス又は前記繰り返し周期より短時間であることを特徴とする請求項6に記載の弾性表面波デバイスの駆動測定方法である。
請求項8に係る本発明の観点は、弾性表面波デバイスに高周波信号を生成して入力し、当該弾性表面波デバイスから一定の時間間隔で繰り返し出力される周回受信信号に基づいて応答特性を測定する弾性表面波デバイスの駆動測定装置であって、前記高周波信号を生成する手段と、前記高周波信号を使用して、指定された周回目の前記周回受信信号の位置を検出するためのゲートタイミング信号を生成する手段と、前記ゲートタイミング信号を使用して、周回ごとの測定用の前記高周波信号を分離する手段と、前記周回ごとの測定用の前記高周波信号に応答する前記周回受信信号に基づいて、前記弾性表面波デバイスの応答特性を測定する手段とを具備したことを特徴とする弾性表面波デバイスの駆動測定装置である。
請求項9に係る本発明の観点は、複数の弾性表面波デバイスに高周波信号を生成して入力し、当該各弾性表面波デバイスから一定の時間間隔で繰り返し出力される各周回受信信号に基づいて位相差を測定する弾性表面波デバイスの駆動測定方法であって、前記高周波信号を生成する工程と、前記高周波信号を分岐して前記各弾性表面波デバイスに入力するための複数のゲート手段の中で少なくとも1つのゲートタイミングを制御する工程と、前記各弾性表面波デバイスの応答を解析して測定する工程と、前記各弾性表面波デバイスの応答信号に基づいて位相比較を実行するときに、前記分岐された各高周波信号の入力時刻を調整するように前記ゲートタイミングを調整する工程とを備えたことを特徴とする弾性表面波デバイスの駆動測定方法である。
請求項10に係る本発明の観点は、前記分岐された各高周波信号は位相の一致した連続的な高周波信号であり、前記ゲートタイミングを調整する工程は、相互の位相比較を実行する上で、前記高周波信号の強度を有する時間帯を相互に調整するために、前記ゲートタイミングを調整することを特徴とする請求項9に記載の弾性表面波デバイスの駆動測定方法である。
請求項11に係る本発明の観点は、前記分岐された各高周波信号が、前記各弾性表面波デバイスに励起される弾性表面波の繰り返し周期よりも長い周期を有することを特徴とする請求項9または請求項10のいずれか1項に記載の弾性表面波デバイスの駆動測定方法である。
請求項12に係る本発明の観点は、前記各弾性表面波デバイスが周回経路を有する弾性表面波素子から構成されて、表面を伝搬する弾性表面波の周回に基づいて前記周回受信信号を出力するように構成されていることを特徴とする請求項9または請求項10のいずれか1項に記載の弾性表面波デバイスの駆動測定方法である。
請求項13に係る本発明の観点は、前記各弾性表面波デバイスが、球表面を有する周回経路が設けられた球状弾性表面波素子から構成されていることを特徴とする請求項9または請求項10のいずれか1項に記載の弾性表面波デバイスの駆動測定方法である。
請求項14に係る本発明の観点は、複数の弾性表面波デバイスに高周波信号を生成して入力し、当該各弾性表面波デバイスから一定の時間間隔で繰り返し出力される各周回受信信号に基づいて位相差を測定する弾性表面波デバイスの駆動測定装置であって、前記高周波信号を生成する手段と、前記高周波信号を分岐して前記各弾性表面波デバイスに入力するための複数のゲート手段と、前記各弾性表面波デバイスの応答を解析して測定する計測手段と、前記計測手段において前記各弾性表面波デバイスの応答信号に基づいて位相比較を実行するときに、前記分岐された各高周波信号の入力時刻を調整するように前記ゲート手段のゲートタイミングを調整する手段とを備えたことを特徴とする弾性表面波デバイスの駆動測定装置である。
本発明によれば、ボールSAWデバイスを代表とする繰返し出力型の弾性波デバイスを使用する測定システムにおいて、測定用デバイス(または周回経路)と、周囲の温度などの環境要因を除くための校正用デバイス(または周回経路)とを用意し、それらの出力差(位相差)を検出する測定システムの実用化を図ることができる。
以下図面を参照して、本発明の各実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に関するボールSAWデバイスの駆動測定装置の構成を示すブロック図である。
本駆動測定装置は、図1に示すように、1つのボールSAWデバイス(以下単にデバイスと表記する場合がある)10と、高周波信号発生部20と、ゲート21,31と、増幅器22と、信号解析部23と、測定値算出部24と、測定結果表示部25と、パルス数カウント部26と、ゲートタイミング算出部27と、システム制御部28と、測定周回数指定部29と、ゲート幅変更部30とを有する。
なお、本実施形態は、送受信を同一のすだれ電極で行うボールSAWデバイス10を使用した場合について説明するが、送信と受信とを別々のすだれ電極で行うデバイスを使用する場合についても同様の効果がある。
デバイス10は、例えば直径1cmの水晶球からなり、そのZ軸シリンダ経路に周回経路(測定用と校正用の各経路)であるすだれ状電極が形成されたボール状弾性表面波素子である。なお、本実施形態では、ボールSAWデバイスについて説明するが、多重出力型あるいは周回型弾性表面波デバイスに含まれる例えば円筒状SAWデバイスなども適用範囲に含まれる。
高周波信号発生部20は、例えば図2(A)に示すように、45MHzのRF(高周波)信号を発生し、ゲート21に出力する。ゲート21は、後述するゲート幅変更部30により調整されるゲート幅(ウインドウゲート)に相当する時間だけ、図2(B)に示すようなRFバースト信号を通過させて、デバイス10に入力させる。
増幅器22は、デバイス10から出力される周回受信信号を増幅して、ゲート31、計測系の信号解析部23及びパルス数カウント部26に出力する。ここで、当該周回受信信号は、例えば図2(C)に示すような信号波形であり、あるいは測定用の周回受信信号と校正用の周回受信信号とが互いに干渉して得られる干渉信号である。
信号解析部23、測定値算出部24、及び測定結果表示部25は、計測系を構成している構成要素である。信号解析部23は、ゲート31により切り出された周回受信信号の解析を行なう。測定値算出部24は、信号解析部23により解析された解析結果から、各種の測定値を算出する。この測定値としては、干渉信号の強度、干渉信号に含まれる測定用及び校正用の周回受信信号間の位相差、及び弾性表面波の伝搬速度の差異が含まれる。測定結果表示部25は、測定値算出部24により算出された測定値を表示出力する要素である。
システム制御部28からの指示によって、ゲート幅変更部30にゲート幅を狭くする様に指示がなされた後に、パルス数カウント部26は、増幅器22から出力された周回受信信号(パルス列)のパルス数をカウントして、ゲートタイミング算出部27に出力する。ゲートタイミング算出部27は、後述するように、測定周回数指定部29により指定されるN周目の周回受信信号を特定するためのウインドゲートの発生タイミングを算出して、ゲート31を制御する。
システム制御部28は、測定装置全体の制御を実行する要素であり、測定周回数指定部29により指定されるN周目で、ゲートタイミング算出部27から算出された発生タイミングでウインドゲートを出力するようにゲート31を制御すると共に、カウント時にゲート幅を狭くする等の制御を実行する。
(第1の実施形態の作用効果)
本実施形態の測定装置は、図2(B)に示すような例えば45MHzのRFバースト信号をデバイス10に入力させて、当該デバイス10から出力されるN周目の周回受信信号の減衰率及び当該RFバースト信号の周波数との位相差を検出する。
ここで、図2(C)に示すように、当該デバイス10上で励起されて、1周する信号(超音波信号)の時間Tは、例えば9.973μsである。また、デバイス10の水晶の弾性表面波の音速Vは例えば3150m/sである。当該水晶球体の直径Dは、例えば1cm(10mm)である。
本実施形態の測定装置は、測定周回数指定部29により指定されるN周目の周回受信信号の位置を検出するために、ゲートタイミング算出部27から算出された発生タイミングでウインドゲートを出力するようにゲート幅変更部30を制御する。
ここで、図3(A)に示すように、バースト送信すると、N周目の当該周回受信信号の時間分解能が悪化することにより、周回する度に出力される信号の信号幅が長いために、高い周回数の波形では繋がってしまう。このため、図3(D)に示すように、周回受信信号を短バースト送信することにより、N周目の当該周回受信信号のS/Nを向上させる。なお、図3(B)はインパルスを発生させるためのトリガ信号の発生タイミングを示す。図3(C)は、当該トリガ信号に同期する短バースト発生タイミングを示す。
また、増幅器22は、デバイス10から出力される周回受信信号(超音波)の減衰を補正するためのAGC(Auto Gain Control)機能及びSTC(Sensitivity Time Control)機能を有し、図3(E)に示すような信号波形の出力信号を、計測系の信号解析部23及びパルス数カウント部26に送信する。
次に、パルス数カウント部26及びゲートタイミング算出部27によるN周目の周回受信信号を特定するためのウインドウゲートの生成動作を、図4(A)から(H)のタイミングチャートを参照して説明する。
パルス数カウント部26は、コンパレータ及びアップ/ダウンカウンタを含み、増幅器22からの出力信号波形(図3(E)を参照)をエンベロープし、コンパレータレベルをセットする(図4(A)を参照)。
図4(B)に示すコンパレータの出力信号は、アップ/ダウンカウンタのダウン入力端子に入力される。ここで、アップ/ダウンカウンタは、システム制御部28により測定周回数指定部29により指定されるN周目に相当するカウント値Nをセットされる。アップ/ダウンカウンタは、コンパレータの出力信号(パルス)を、カウント値Nだけダウンカウントすると、図4(C)に示すように、ボロー(borrow)信号を出力する。
一方、アップ/ダウンカウンタは、図4(E)に示すような例えば10MHzクロック信号をボロー(borrow)信号の出力までの期間だけアップカウントし、カウント値m(Nゲート内)を計測する(図4(D)を参照)。
次に、アップ/ダウンカウンタは、カウント値mよりm1を減算したカウント値(m−m1)をセットしてダウンカウントし、図4(F)に示すように、ボロー(borrow)信号を出力する。また、アップ/ダウンカウンタは、カウント値mにm2を加算したカウント値(m+m2)をセットしてダウンカウントし、図4(G)に示すように、ボロー(borrow)信号を出力する。
ゲートタイミング算出部27は、パルス数カウント部26から図4(F)に示すボロー(borrow)信号、及び図4(G)に示すボロー(borrow)信号のそれぞれの出力タイミングに従って、図4(H)に示すようなウインドゲートを発生するタイミングを算出して、ゲート31を制御し、所定の解析すべき信号を図4(H)に示すようなゲートによって切り出して出力する。
なお、本実施形態では、m1とm2はカウント単位であって、繰り返し周期を1単位としてゲートタイミング算出部27でゲートタイミングを求めているが、m1,2は実際の時間で指定されてもよい。即ち、N周回目の信号位置を特定し、その前後あるいは一方向に指定した時間幅のゲートを作用させれば、より正確に意図した信号のみを切り出すことが可能となる。
さらに、ゲート幅を短くすることで、周回数のカウントを行うパルス数カウント部26を動作させて、ゲート31の動作タイミングを求めることにより、実際の計測では長いゲート幅による高いS/N比での測定を可能にすることができる。
システム制御部28は、パルス数カウント部26で周回波パルスのカウントが可能とするように、ゲート幅変更部30を制御する。
以上のように本実施形態の測定装置であれば、最初にゲートタイミング検出用の短い幅のRFバースト信号を発生させて、測定周回数指定部29により、所定の周回数に相当する部分の周回受信信号を受信することができる。
換言すれば、本実施形態の測定装置であれば、RFバースト信号の継続時間を調整するだけで、指定したN周目、即ち周回ごとのデバイス10からの応答信号(測定用の周回受信信号)を分離することができる。従って、例えば1周回に満たない継続時間のRFバースト信号を用いた場合でも、時間的に波形が崩れたり、反射成分の増加によって時間軸に拡がる場合であっても、指定した周回数の受信信号の時間軸上の位置を確実に特定することができる。これにより、デジタル的に特定周回の応答信号を検出できるため、ボールSAWデバイス10を使用した測定システムの実用化を図ることが容易になる。
図5は、本実施形態に関する計測系でのN周目の減衰特性を測定する際のタイミングチャートを示す。即ち、計測系は、図5(A)に示すように、デバイス10から出力されるバースト受信波形を、信号解析部23に含まれるログアンプ(Log Amp)に入力する。ログアンプは、図5(B)に示すような信号波形を出力する。
ここで、計測系は、図5(C)に示すように、ウインドウゲートにより指定されたN周目のバースト受信波形の位置を検出できるため、当該ログアンプの出力波形からN周目の波形ピークを検出する。これにより、測定装置は、結果としてN周目のバースト受信波形の減衰特性を測定することができる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に関するボールSAWデバイスの駆動測定装置の構成を示すブロック図である。
本実施形態の駆動測定装置は、2つのボールSAWデバイス10A,10Bを使用し、高周波信号発生部20から出力されるRFバースト信号が分岐されて入力される第1及び第2のゲート21A,21B、第1及び第2の増幅器22A,22B、計測系を有する。
高周波発生部20と計測系との間は、測定系と校正系の2系統に分岐している。即ち、測定系は、第1のゲート21A、測定用デバイス10A、及び第1の増幅器22Aからなる。一方、校正系は、第2のゲート21B、校正用デバイス10B、及び第2の増幅器22Bからなる。校正系は、第2のゲート21Bがゲートタイミング調整部32によりゲートタイミングが調整される。
計測系は、測定値算出部24及び測定結果表示部25以外に、位相比較部310を有する。位相比較部310は、第1及び第2の増幅器22A,22Bからの出力信号が干渉した干渉信号に含まれる測定用及び校正用の周回受信信号間の位相差を計測する。測定値算出部24は、当該位相差に基づいて、各デバイス10A,10B上の弾性表面波の伝搬速度の差異を算出する。
(第2の実施形態の作用効果)
以下、図7から図10を参照して、本実施形態の作用効果を説明する。
図7に示すように、高周波発生部20から例えばパルス幅が2μ秒の狭帯域で、45MHzのRFバースト信号70を発生し、これを分岐して測定系の第1のゲート21A及び校正系の第2のゲート21Bに入力させる。
測定系では、測定用デバイス10AからRFバースト信号70Aの応答信号が出力されて、第1の増幅器22Aから測定用の周回受信信号71Aが出力される。一方、校正系では、測定用デバイス10BからRFバースト信号70Bの応答信号が出力されて、第2の増幅器22Bから校正用の周回受信信号71Bが出力される。計測系では、位相比較部310は、第1及び第2の増幅器22A,22Bからの出力信号が干渉した干渉信号に含まれる測定用及び校正用の周回受信信号間の位相差を計測する。
ここで、各出力信号の位相の位相差ΔPが0ラジアンの場合に、干渉信号の振幅値は最大となる。逆に、位相差がπラジアンずれると、干渉信号の強度は最小になる。この場合、位相が2πラジアンずれると、全く同じ周期で干渉された信号強度の変化を繰り返す為に、周回数が少ない場合には、正しい位相差を求めることができる。更に、周回数の大きい時刻での位相差を求めることで、先の位相差からの変化を再測定し、2πの整数倍変化したときでも周回数が小さなときの位相差を参照して、正しい位相差を求めることができる。このような位相差測定方法として、フェイズアンラップと呼ばれる公知の手法がある。
以上の方法を用いて位相差を求める際に、測定系及び校正系からの出力信号のミキシングを行う場合には、同じ時刻の信号に周回するRFバースト信号出力が各デバイス10A,10Bに入力される必要がある。しかし、各デバイス10A,10Bの球の大きさや表面状態、あるいは球の表面の温度の違いなど様々な要因で、時刻を合わせることは困難である。
例えば図7に示すように、校正系の第2のゲート21Bに対して、ゲート時刻調整部40により固定的な時間dTで調整した場合でも、特に、RFバースト信号の継続時間が長い場合にも周回数が互いに異なる信号部分のミキシングを行う事になり、高い精度の位相差検出が困難になる。具体的には、図8(A)に示すように、測定系及び校正系の各周回受信信号71A,71Bのタイミングがずれて、図8(B)に示すような干渉信号となる。このため、計測系では、当該干渉信号の振幅を電気回路を用いて測定することが困難となる。
本実施形態は、図9に示すように、ゲートタイミング調整部32により校正系の第2のゲート21Bのゲートタイミングを可変的に調整する構成である。即ち、RFバースト信号70A,70Bを各デバイス10A,10Bに印加するときに、ゲートタイミング調整部32により、第2のゲート21Bのゲートをオープンにする時刻を調整する。この場合、測定系の第1のゲート21Aのゲートタイミングを一定にして、校正系の第2のゲート21Bのゲートのゲートタイミングを変更する。
これにより、校正系のデバイス10Bから出力される周回受信信号71Bのタイミングも、ゲート時間(dT)の変更に従って移動する。即ち、図10(A)に示すように、校正系の周回受信信号71Bは、タイミングが調整されて、信号71Cに変化する。
ここで、測定系及び校正系の各デバイス10A,10Bに印加されるRFバースト信号の内部の位相はゲートの移動に対して一定である。従って、計測系は、図10(B)に示すように、位相測定系及び校正系の各周回受信信号71A,71Cをミキシングした干渉信号から、干渉による強度変化の観測して、安定した位相変化の測定を行なうことが可能となる。
なお、トリガから信号を観測する時間の変動によって殆ど影響を受けることがない。また、ゲートタイミングに多少のジッタが有る場合でも、2つのデバイス10A,10Bからの出力信号の相対的な位相変化を観測すれば良いのであって、ゲートタイミングのジッタは位相差検出にはほとんど影響しない。
さらに、ゲートタイミング調整部32が実行する調整時間dTは、様々な方法で求めることができる。例えば、デバイス10Bからの周回信号を観測して、信号の到達時間差をそのままdTとして求めても良い。あるいは、ミキシングを実行して干渉信号を出力するときに、干渉信号の波形が平滑になるゲートタイミングを求めてもよい。
(具体例)
以下、本実施形態の測定装置を水素濃度を検出する測定システム(センサ装置)に応用した場合の具体例を説明する。
各デバイス10A,10Bはそれぞれ、直径1cmの水晶球であり、そのZ軸を地軸とする赤道経路(Z軸シリンダ)にすだれ状電極を形成して、レーリー波を多重周回させる弾性表面波素子である。一方の測定系のデバイス10Aは、その赤道経路に沿って20nmの厚さにパラジウムを蒸着してあり、水素感応膜を形成している。他方の校正系のデバイス10Bは、表面には当該水素感応膜のような膜が形成されていない。この校正系のデバイス10Bは、周回時間が温度依存性を有しており、約25ppm/度の温度変化を校正する目的で使用される。
この測定システムでは、各デバイス10A,10Bの周回時間の差の変化を、パラジウム膜が水素を吸収した事に起因した周回速度変化として解釈する検出動作を行なう。即ち、関係式「水素吸収による周回速度変化=(周回数Sにおける信号位相差)/(2π*周回数Sまでの時間T*周波数F)」で表現される検出機能を有する。
この測定システムでは、高周波発生部20から出力される連続波であるRFバースト信号の周波数は15.0MHzであり、固定されている。各ゲート21A,21Bのゲート幅は5μ秒であり、これによって各デバイス10A,10Bに入力されるRFバースト信号が生成される。一方の測定系のゲート21Aは、その直前に位相360度のフェイズシフタを有する。他方の校正系のゲート21Bは、ゲートオープン時刻(dT)を50ns毎に調整できるデジタル式のゲートタイミング調整部32によりゲートタイミングを調整される。
各デバイス10A,10Bとの接続前には、高速スイッチが配置されており、RFバースト信号を当該各デバイス10A,10Bに印可した直後にインピーダンス交換により、電気的に絶縁状態にする。これにより、高周波信号生成部20側には、信号が帰らないようになっている。これは、駆動のための信号に雑音が混入しないだけでなく、各デバイス10A,10Bの表面上を周回する弾性表面網のエネルギーが電気エネルギーとして消耗されることを防ぐ役割を果たしている。
さらに、各デバイス10A,10Bは、前述したように、送受一体型のすだれ状1対による電極構造を有し、同一のすだれ状電極を持って弾性表面波を励起し、同じすだれ状電極から出力される信号を測定する。周回する弾性表面波によって、繰り返し出力される信号はスイッチを通して増幅器22A,22Bに出力されている。当該スイッチは、励起用のRFバースト信号による増幅器22A,22Bの損傷を抑制し、かつ、位相観測するまでの周回過程において、計測系の配線に沿ってエネルギーを消耗しない為に使用される。
本測定システムが水素0%の濃度の環境に置かれたときに、約200周目(ゲート21BのゲートOPEN時刻から1997μ秒後付近)のにおいて、RFバースト信号は約4μ秒ずれており、それぞれのデバイス10A,10Bからの出力信号は時間差を有する。従って、各出力信号をそのままミキシングを行っても、当該干渉信号から位相差を測定することが困難であることがわかった。
そこで、ゲートタイミング調整部32を使用して、ゲート21Bの約4μ秒のゲートOPEN時刻を変更を行った。この結果、干渉信号の干渉強度は位相シフタによって位相を変化させることによる強度変化から、位相差を1.5ラジアンと計測することができた。この測定した位相差は、2πラジアンの整数倍Nの位相変化を折り込んでいると考える事から、次の方法でNの値を行った。
RFバースト信号が約4μ秒の時間ずれを持っているために、4μ秒は15MHz信号の周期(約66.6ナノ秒)の60倍のズレに相当していることから1周目の信号の前記同様の位相比較を行って位相差を求めた。次に、4周目の位相差が1周目の位相差の4倍になっている事を用いて順次位相差を積算したところ、200周目のRFバースト信号出力付近の位相差はN=62に相当する事を明らかにできた。このように位相差が2πの複数倍(N倍)されている時のN値を求める方法は、フェイズアンラップと呼ばれる周知の方法により実現が可能である。
よって、200周回目での位相差は。「2π*62+1.5=391.046ラジアン」と算出することに成功した。
次に、実際に各デバイス10A,10Bを水素濃度1%の環境に曝して同様の計測を行ったところ、位相差は391.048ラジアンと求められ、0.002ラジアンだけ200周目で水素の影響により変化したと計測できた。よって、前記関係式から、周回速度の変化は、「0.002ラジアン/(2π*1997μ秒/66.6ナノ秒)=10.6ppm」であると測定できた。また、10.6ppmの周回速度変化はこの素子の水素反応立から約1%の水素があることが測定できた。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施形態に関するボールSAWデバイスの駆動測定装置の構成を示すブロック図。 第1の実施形態に関するRFバースト信号と周回受信波形の一例を示す図。 第1の実施形態に関する測定装置での周回受信波形及び増幅器の出力信号波形を示すタイミングチャート。 第1の実施形態に関するウインドウゲートの発生タイミングを説明するためのタイミングチャート。 第1の実施形態に関するN周目の減衰特性の測定処理を説明するためのタイミングチャート。 第2の実施形態に関するボールSAWデバイスの駆動測定装置の構成を示すブロック図。 第2の実施形態に関する駆動測定装置の動作を説明するための図。 第2の実施形態に関する位相差の測定処理を説明するための図。 第2の実施形態に関するゲートタイミング調整を説明するための図。 第2の実施形態に関する位相差の測定処理を説明するための図。
符号の説明
10…ボール状弾性表面波(SAW)デバイス、10A…測定用SAWデバイス、
10B…校正用SAWデバイス、20…高周波信号発生部、21,31…ゲート、
21A…第1のゲート、21B…第2のゲート、22…増幅器、
22A…第1の増幅器、22B…第2の増幅器、23…信号解析部、
24…測定値算出部、25…測定結果表示部、26…パルス数カウント部、
27…ゲートタイミング算出部、28…システム制御部、29…測定周回数指定部、
30…ゲート幅変更部、310…位相比較部、32…ゲートタイミング調整部。

Claims (14)

  1. 弾性波デバイスに高周波信号を生成して入力し、当該弾性波デバイスから一定の時間間隔で繰り返し出力される周回受信信号に基づいて応答特性を測定する弾性波デバイスの駆動測定方法であって、
    前記高周波信号を生成する工程と、
    前記周回受信信号の時間軸上の位置を特定する工程と、
    前記特定された位置に基づいて、前記高周波信号の継続時間を調整する工程と
    を備えたことを特徴とする弾性波デバイスの駆動測定方法。
  2. 高周波信号の入力に対して、一定の時間間隔で、高周波信号が重畳して繰り返し出力される周回受信信号に基づいて応答特性を測定する弾性波デバイスの駆動測定方法であって、
    前記高周波信号を生成する工程と、
    前記高周波信号の入力に対する前記弾性波デバイスの応答を解析して測定する工程と、
    前記高周波信号の継続時間を調整して、前記周回受信信号の時間軸上の位置を特定する工程と
    を備えたことを特徴とする弾性波デバイスの駆動測定方法。
  3. 前記弾性波デバイスは、圧電性表面に形成された電気音響変換素子を有した弾性表面波素子から構成されて、前記高周波信号に応答する弾性表面波が特定媒体中を繰り返し伝搬することで、一定の時間で繰り返し出力するように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の弾性波デバイスの駆動測定方法。
  4. 前記弾性波デバイスは、周回経路を有する弾性表面波素子から構成されて、表面を伝搬する弾性表面波の周回に基づいて前記周回受信信号を出力するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の弾性波デバイスの駆動測定方法。
  5. 前記弾性波デバイスは、球表面を有する周回経路が設けられた球状弾性表面波素子から構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の弾性波デバイスの駆動測定方法。
  6. 弾性表面波デバイスに高周波信号を生成して入力し、当該弾性表面波デバイスから一定の時間間隔で繰り返し出力される周回受信信号に基づいて応答特性を測定する弾性表面波デバイスの駆動測定方法であって、
    前記高周波信号を生成する工程と、
    繰り返し出力の繰り返し周期より短い時間幅を有し、前記高周波信号からゲートタイミング検出用の高周波信号を抽出して前記弾性表面波デバイスに入力する工程と、
    周回を重ねるに連れて、微弱になる前記周回受信信号の強度を平坦化する工程と、
    前記平坦化された前記周回受信信号の周回数をカウントして、特定周回数により定義される指定した時刻に作動するゲートタイミング信号を生成する工程と、
    前記ゲートタイミング検出用高周波信号の継続時間より長いゲート幅を有し、前記ゲートタイミング信号に応じて測定用の高周波信号を抽出する工程と
    を備えたことを特徴とする弾性表面波デバイスの駆動測定方法。
  7. 前記ゲートタイミング検出用高周波信号の継続時間は、インパルス又は前記繰り返し周期より短時間であることを特徴とする請求項6に記載の弾性表面波デバイスの駆動測定方法。
  8. 弾性表面波デバイスに高周波信号を生成して入力し、当該弾性表面波デバイスから一定の時間間隔で繰り返し出力される周回受信信号に基づいて応答特性を測定する弾性表面波デバイスの駆動測定装置であって、
    前記高周波信号を生成する手段と、
    前記高周波信号を使用して、指定された周回目の前記周回受信信号の位置を検出するためのゲートタイミング信号を生成する手段と、
    前記ゲートタイミング信号を使用して、周回ごとの測定用の前記高周波信号を分離する手段と、
    前記周回ごとの測定用の前記高周波信号に応答する前記周回受信信号に基づいて、前記弾性表面波デバイスの応答特性を測定する手段と
    を具備したことを特徴とする弾性表面波デバイスの駆動測定装置。
  9. 複数の弾性表面波デバイスに高周波信号を生成して入力し、当該各弾性表面波デバイスから一定の時間間隔で繰り返し出力される各周回受信信号に基づいて位相差を測定する弾性表面波デバイスの駆動測定方法であって、
    前記高周波信号を生成する工程と、
    前記高周波信号を分岐して前記各弾性表面波デバイスに入力するための複数のゲート手段の中で少なくとも1つのゲートタイミングを制御する工程と、
    前記各弾性表面波デバイスの応答を解析して測定する工程と、
    前記各弾性表面波デバイスの応答信号に基づいて位相比較を実行するときに、前記分岐された各高周波信号の入力時刻を調整するように前記ゲートタイミングを調整する工程と
    を備えたことを特徴とする弾性表面波デバイスの駆動測定方法。
  10. 前記分岐された各高周波信号は位相の一致した連続的な高周波信号であり、
    前記ゲートタイミングを調整する工程は、相互の位相比較を実行する上で、前記高周波信号の強度を有する時間帯を相互に調整するために、前記ゲートタイミングを調整することを特徴とする請求項9に記載の弾性表面波デバイスの駆動測定方法。
  11. 前記分岐された各高周波信号は、前記各弾性表面波デバイスに励起される弾性表面波の繰り返し周期よりも長い周期を有することを特徴とする請求項9または請求項10のいずれか1項に記載の弾性表面波デバイスの駆動測定方法。
  12. 前記各弾性表面波デバイスは、周回経路を有する弾性表面波素子から構成されて、表面を伝搬する弾性表面波の周回に基づいて前記周回受信信号を出力するように構成されていることを特徴とする請求項9または請求項10のいずれか1項に記載の弾性表面波デバイスの駆動測定方法。
  13. 前記各弾性表面波デバイスは、球表面を有する周回経路が設けられた球状弾性表面波素子から構成されていることを特徴とする請求項9または請求項10のいずれか1項に記載の弾性表面波デバイスの駆動測定方法。
  14. 複数の弾性表面波デバイスに高周波信号を生成して入力し、当該各弾性表面波デバイスから一定の時間間隔で繰り返し出力される各周回受信信号に基づいて位相差を測定する弾性表面波デバイスの駆動測定装置であって、
    前記高周波信号を生成する手段と、
    前記高周波信号を分岐して前記各弾性表面波デバイスに入力するための複数のゲート手段と、
    前記各弾性表面波デバイスの応答を解析して測定する計測手段と、
    前記計測手段において前記各弾性表面波デバイスの応答信号に基づいて位相比較を実行するときに、前記分岐された各高周波信号の入力時刻を調整するように前記ゲート手段のゲートタイミングを調整する手段と
    を備えたことを特徴とする弾性表面波デバイスの駆動測定装置。
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