JP2005329519A - ワイヤカット放電加工機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ワイヤカット放電加工機の制御装置において、ファーストカット時の内側コーナー形状を加工する場合における削り残しを減少させて、内側コーナー形状を加工する場合におけるセカンドカット以降の加工速度の低下を防止し、加工効率の低下を防止する。【解決手段】 被加工物とこの被加工物に相対移動するワイヤ電極との間に、所定の電圧を印加して放電させ、その放電エネルギで被加工物を加工するワイヤカット放電加工機の制御装置は、被加工物に放電加工を施すための加工プログラムが記憶されたプログラム記憶手段と、ファーストカット実行中に、プログラム記憶手段から読み出した加工プログラムに基づいて、加工経路の方向変換点に達する毎に、所定条件を満たす内側コーナーか否か判別し、所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御手段とを備える。
【選択図】 図5

Description

ワイヤカット放電加工機において、内側コーナー形状を放電加工する際の放電エネルギを制御する技術を改良したものに関する。
ワイヤカット放電加工機における放電加工では、被加工物とこの被加工物に相対移動するワイヤ電極との間に、所定の電圧を印加して放電させ、ワイヤ電極の周囲に放電ギャップと呼ばれる放電帯を発生させて、ワイヤ半径と放電ギャップを足し合わせたオフセット量をワイヤ電極に与えて、その放電エネルギにより被加工物を加工している。放電加工において、加工速度を速めて加工効率を向上させる為にはワイヤに印加する放電エネルギを大きくする必要がある。この場合、ワイヤに与えるオフセット量が大きくなる為削り量は多くなり、これにより得られる加工面の面粗度は荒くなる。一方、ワイヤに印加する放電エネルギを小さくした場合には、加工速度は遅くなるが削り量は少なくなり、加工面の面粗度は細かくなる。
そのため、1回目(ファーストカット)の加工時には、放電エネルギを大きくして加工を行い、2回目(セカンドカット)以降の加工時には、ファーストカット時よりも放電エネルギを小さくして目標とする面粗さが得られるよう仕上げ加工を行う。このようなワイヤカット放電加工機には、特許文献1に開示された装置がある。
特許文献1に記載されたワイヤカット放電加工機においては、セカンドカット用電源を備え、その印加電圧を大きくして放電発生電圧の低下を防止することにより、セカンドカット以降に電流値を減少させた際の放電の不安定さを解消している。これにより、セカンドカット以降の電流値を減少させて、ワイヤに与えるオフセット量を小さくし、最終セカンドカットでは削り量をほぼ零の状態で加工することができるので、加工速度が速く且つ加工面の面粗度の細かい加工を行うことができる。
特開昭56−9129号公報
しかし、セカンドカット以降において、所定以下の角度を有する内側コーナー形状を加工する際、直線部では1方向にしか掛かっていなかった放電負荷が、コーナー部では一時的に2方向に増大することにより、加工速度が低下する。また、放電エネルギが不安定になることにより削り残しが生じる。
更に、放電エネルギが小さいサードカット以降においては、この加工速度の低下は顕著なものとなり、セカンドカット時に削り残しがあった場合には、切削しなければならない量が増加するので、更に加工効率が低下してしまうこととなる。
本発明の目的は、ワイヤカット放電加工機において、ファーストカット時の内側コーナー形状を加工する場合における削り残しを減少させる制御装置を提供すること、セカンドカット以降の加工速度の低下を防止し、加工効率の低下を防止する制御装置を提供すること等である。
請求項1のワイヤカット放電加工機の制御装置は、被加工物とこの被加工物に相対移動するワイヤ電極との間に、所定の電圧を印加して放電させ、その放電エネルギで被加工物を加工するワイヤカット放電加工機の制御装置において、被加工物に放電加工を施すための加工プログラムが記憶されたプログラム記憶手段と、ファーストカット実行中に、プログラム記憶手段から読み出した加工プログラムに基づいて、加工経路の方向変換点に達する毎に、所定条件を満たす内側コーナーか否か判別し、所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御手段とを備えたことを特徴とする。
ファーストカット実行中に所定条件を満たす内側コーナーである場合には、ドゥエルを実行させるので、滞留放電が発生し、ワイヤ電極に与えられている放電ギャップがファーストカット実行当初に与えられていた大きさよりも拡大する。これにより、内側コーナーを放電加工する際において、削り残しを減少させることができる。
請求項2のワイヤカット放電加工機の制御装置は、請求項1の発明において、前記ドゥエル制御手段は、所定条件を満たす内側コーナーである場合に、更に、放電加工条件を変更するように構成され、前記内側コーナーにおけるドゥエル時間経過後に変更前の放電加工条件に戻す加工条件復帰制御手段を設けたことを特徴とする。
請求項3のワイヤカット放電加工機の制御装置は、請求項2の発明において、前記ドゥエル制御手段は、放電エネルギとドゥエル時間とその放電エネルギでドゥエル時間だけ放電加工した場合の削り量とを含む複数組の放電加工条件を予め設定して記憶したテーブルを有し、そのテーブルから被加工物に適した放電加工条件を選択することを特徴とする。
請求項4のワイヤカット放電加工機の制御装置は、被加工物とこの被加工物に相対移動するワイヤ電極との間に、所定の電圧を印加して放電させ、その放電エネルギで被加工物を加工するワイヤカット放電加工機の制御装置において、被加工物に放電加工を施すための加工プログラムが記憶されたプログラム記憶手段と、前記プログラム記憶手段から読み出した加工プログラムに基づいて、ファーストカット用の加工経路の方向変換点毎に、所定条件を満たす内側コーナーか否か判別し、所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御データを前記加工プログラムに書き込むドゥエル制御データ作成制御手段とを備えたことを特徴とする。
ファーストカット実行中に所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御データを加工プログラムに書き込むので、請求項1と同様の作用が得られる。加えて、ドゥエル制御データを統合した加工プログラムを予め用意することができるので、放電加工を実行する前にプログラムの確認や修正を行うことができる。
請求項5のワイヤカット放電加工機の制御装置は、請求項4の発明において、前記ドゥエル制御データ作成制御手段は、所定条件を満たす内側コーナーである場合に、更に、放電加工条件を変更する加工条件制御データを前記加工プログラムに書き込むように構成されたことを特徴とする。
請求項6のワイヤカット放電加工機の制御装置は、請求項5の発明において、前記ドゥエル制御データ作成制御手段は、放電エネルギとドゥエル時間とその放電エネルギでドゥエル時間だけ放電加工した場合の削り量とを含む複数組の放電加工条件を予め設定して記憶したテーブルを有し、そのテーブルから被加工物に適した放電加工条件を選択することを特徴とする。
請求項7のワイヤカット放電加工機による放電加工方法は、ワイヤカット放電加工機により、被加工物とこの被加工物に相対移動するワイヤ電極との間に、所定の電圧を印加して放電させ、その放電エネルギで被加工物を加工する放電加工方法において、ファーストカット実行中に、加工経路の方向変換点が所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させることを特徴とする。
ファーストカット実行中に加工経路の方向変換点が所定条件を満たす内側コーナーである場合には、ドゥエルを実行させるので、請求項1と同様の作用が得られる。
請求項8のワイヤカット放電加工機による放電加工方法は、請求項7の発明において、前記内側コーナーにおいてドゥエルを実行させる際に、放電加工条件も変更することを特徴とする。
請求項9の加工プログラム修正用制御プログラムは、被加工物とこの被加工物に相対移動するワイヤ電極との間に、所定の電圧を印加して放電させ、その放電エネルギで被加工物を加工するワイヤカット放電加工機の制御装置のコンピュータに、被加工物を放電加工する為の加工プログラムのうち少なくともファーストカット用加工プログラムを前記コンピュータの記憶部から読み込んで加工経路の方向変換点を検出し、その方向変換点が所定条件を満たす内側コーナーか否か判別する第1ルーチンと、前記方向変換点が所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御データを前記記憶部の加工プログラムに書き込む第2ルーチンとを備えたことを特徴とする。
ファーストカット用加工プログラムを読み込んで、加工経路の方向変換点が所定条件を満たす内側コーナーである場合に、その内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御データを加工プログラムに書き込むので、請求項4と同様の作用が得られる。
請求項10の加工プログラム修正用制御プログラムは、請求項9の発明において、前記第2ルーチンにおいて、内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御データに加えて、そのドゥエル実行時の放電加工条件を変更する加工条件データを前記記憶部の加工プログラムに書き込むことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、ファーストカット実行中に所定条件を満たす内側コーナーである場合には、ドゥエルを実行させるので、滞留放電が発生し、ワイヤ電極に与えられている放電回数がファーストカットを実行した他の部位よりも増える。これにより、内側コーナーを放電加工する際において、削り残しを減少させることができる。
更に、ファーストカット実行中において、ドゥエル処理の実行時間を長くした場合には、放電回数が更に増えるので、内側コーナーについては内側コーナー以外の部分の加工面よりも多く切削することができる。内側コーナーについては、ファーストカット実行時における目標とする削り量よりも多く切削できるので、セカンドカット実行時に切削すべき削り量は少なくなる。これにより、セカンドカット以降の加工速度が低下するのを防止することができ、加工効率の低下についても防止することができる。
請求項2の発明によれば、所定条件を満たす内側コーナーである場合には、放電加工条件を変更した後にドゥエルを実行させるので、種々の被加工物の状態に即した内側コーナーの切削を実現することができ、内側コーナーにおける加工速度の低下を効果的に防止することができる。
請求項3の発明によれば、放電エネルギとドゥエル時間とその放電エネルギでドゥエル時間だけ放電加工した場合の削り量とを含む複数組の放電加工条件を予め設定して記憶したテーブルから被加工物に適した放電加工条件を選択するので、被加工物の状態に応じた削り量を選択してドゥエルを実行させることにより、更に種々の被加工物の状態に即した内側コーナーの切削を実現することができ、内側コーナーにおける加工速度の低下を更に効果的に防止することができる。ドゥエル時間についても、最適なものが自動的に選択されるので、加工プログラム中にドゥエル時間を設定する必要はない。
請求項4の発明によれば、ファーストカット実行中に所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御データを加工プログラムに書き込むので、請求項1と同様の効果が得られる。加えて、ドゥエル制御データを統合した加工プログラムを予め用意することができるので、放電加工を実行する前にプログラムの確認や修正を行うことができる。
請求項5の発明によれば、放電加工条件を変更する加工条件制御データを加工プログラムに書き込むので、請求項2と同様の効果が得られる。加えて、放電加工条件を変更する加工条件制御データを統合した加工プログラムを予め用意することができるので、放電加工を実行する前にプログラムの確認や修正を行うことができる。
請求項6の発明によれば、放電エネルギとドゥエル時間とその放電エネルギでドゥエル時間だけ放電加工した場合の削り量とを含む複数組の放電加工条件を予め設定して記憶したテーブルから被加工物に適した放電加工条件を選択するので、請求項3と同様の効果が得られる。加えて、放電加工条件を変更する加工条件制御データを統合した加工プログラムを予め用意することができるので、放電加工を実行する前にプログラムの確認や修正を行うことができる。
請求項7の発明によれば、ファーストカット実行中に所定条件を満たす内側コーナーである場合には、ドゥエルを実行させるので、請求項1と同様の効果が得られる。
請求項8の発明によれば、内側コーナーにおいてドゥエルを実行させる際に、放電加工条件も変更するので、請求項2と同様の効果が得られる。
請求項9の発明によれば、加工経路の方向変換点が所定条件を満たす内側コーナーか否か判別する第1ルーチンと、その方向変換点が所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御データを加工プログラムに書き込む第2ルーチンとを実行させるので、請求項4と同様の効果が得られる。
請求項10の発明によれば、第2ルーチンにおいて、内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御データに加えて、ドゥエル実行時の放電加工条件を変更する加工条件データを加工プログラムに書き込むので、請求項5と同様の効果が得られる。
本発明のワイヤカット放電加工機の制御技術は、ファーストカット実行中に、プログラム記憶手段から読み出した加工プログラムに基づいて、加工経路の方向変換点に達する毎に、所定条件を満たす内側コーナーか否か判別し、所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御手段とを備えたものである。
また、ワイヤカット放電加工機の制御技術は、ドゥエル制御手段の代わりに、所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御データを加工プログラムに書き込むドゥエル制御データ作成制御手段を備えてもよい。
また、ワイヤカット放電加工機の制御技術は、ファーストカット実行中に、加工経路の方向変換点が所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるワイヤカット放電加工機による放電加工方法であってもよい。
また、ワイヤカット放電加工機の制御技術は、被加工物を放電加工する為の加工プログラムのうち少なくともファーストカット用加工プログラムをコンピュータの記憶部から読み込んで加工経路から検出された方向変換点が所定条件を満たす内側コーナーか否か判別する第1ルーチンと、所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御データを記憶部の加工プログラムに書き込む第2ルーチンとを備えた加工プログラム修正用制御プログラムであってもよい。
次に、本発明の実施例に係るワイヤカット放電加工機について説明する。
図1に示すように、ワイヤカット放電加工機1は、本体フレーム2、絶縁性の液体が貯留され被加工物(ワークW)をその液体に浸した状態で固定可能な加工槽3、加工槽3に液体を供給する加工液供給装置4、加工槽3をワークテーブル5を介して水平方向へ(XY平面内で直交するX方向とY方向とに独立に)移動させるXYテーブル6、XYテーブル6を移動駆動させる加工槽水平駆動機構7、ワイヤ電極8、ワイヤ電極8をワイヤボビン9から回収箱10まで送るワイヤ送り機構11、ワイヤ電極8をワークWの表面部付近でガイドする上部ガイド12及び下部ガイド13、上部ガイド12を上下方向へ移動駆動可能なガイド移動駆動機構14、ワイヤ電極8を加工領域の方へ案内する案内機構15、案内機構15に液体を加圧供給するポンプ16、ワイヤ電極8を新たに供給する時やワイヤ電極8の断線時などにおいて、ワイヤ電極8の新線部を案内機構15に送り出す為の自動結線機構17、使用済みのワイヤ電極8を所定の長さに切断して回収するワイヤ電極回収部18などを備えている。
本体フレーム2は、基台19と、基台19の後部に立設されたコラム20と、コラム20の上部から前方へ僅かに延びる上部アーム21を有し、基台19の後部に使用済みのワイヤ電極8を回収する回収箱10が取外し可能にセットされ、コラム20の上端部には、ワイヤ電極8を巻付けたワイヤボビン9が回転自在に装着されている。
上部アーム21の前端部に、ガイド移動駆動機構14の固定側ガイド22が固定され、この固定側ガイド22の前端部に、自動結線機構17のケース23が固定され、基台19と固定側ガイド22及びケース23の間に加工槽3が配設されている。また、コラム20の下部付近から前方へ延びる下部アーム24が加工槽3の後方から、その開口を挿通して内部に挿入され、下部アーム24の上面前端部に下部ガイド13が取付けられている。
加工槽水平駆動機構7は、加工槽3を図1において左右方向(X軸方向)へ移動駆動するX軸駆動モータ25(図2参照)と、加工槽3を前後方向(Y軸方向)へ移動駆動するY軸駆動モータ26(図2参照)を有する。これらX軸駆動モータ25とY軸駆動モータ26により加工槽3をワークテーブル5を介して左右方向と前後方向に独立に移動駆動することができ、加工槽3に固定的にセットされたワークWと上部ガイド12、下部ガイド13とをXY平面内で相対移動させることが可能となる。
ガイド移動駆動機構14は、固定側ガイド22と、固定側ガイド22の内部に設けられたガイドZ軸駆動モータ27(図2参照)と固定側ガイド22から下方へ延びる蛇腹状のカバー28a内に設けられた可動側スライダ28と、可動側スライダ28の下端部に固定され前方へ延びる水平アーム29を有し、水平アーム29の下面前端部に、上部ガイド12が下部ガイド13と対向した状態で取付けられ、ガイドZ軸駆動モータ27が駆動されると、可動側スライダ28と水平アーム29を介して上部ガイド12が上下方向へ移動駆動される。
ワイヤ送り機構11は、ワイヤボビン9の前側に設けられた送りローラ34と、固定側ガイド22の側面に設けられた送りローラ35と、自動結線機構17に設けられた送りローラ32,33と、下部アーム24の内部前端部分に設けられた送りローラ36と、ワイヤ電極回収部18の入口近傍に設けられたワイヤ電極8を搬送する回収部ローラ37を有する。尚、少なくとも送りローラ32,33,34は電動モータ等で回転駆動される駆動ローラに構成されている。ワイヤボビン9から延びるワイヤ電極8は、これらの送りローラ32,33,34,36により加工領域の方へ送られる。
自動結線機構17は、ケース23の内部に配設された、放電加工時にワイヤ電極8に張力を与えるためのパウダーブレーキ、ピンチローラにより挟持されたワイヤ電極8を加工時、及び断線時に正逆回転して所定の方向に送るための駆動モータ、断線時にその断線箇所を含むワイヤの不良部分を切断するためのワイヤ切断器と、放電加工時にワイヤ電極8にパルス電流を通電するための通電子などを有する。ケース23の下面部に案内機構15の外パイプ30の上端部が連結され、水平アーム29の上面前端部に案内機構15の中間パイプ31の下端部が連結され、中間パイプ31に外パイプ30が上側から上下動可動に挿入され、これら案内機構15の内部にワイヤ電極8が挿通されている。
ワイヤ電極回収部18は、ロータリカッタ38と、固定刃39と、回収箱10を有する。使用済みのワイヤ電極8は、ワイヤ送り機構11によりロータリカッタ38と固定刃39の間に送られ、ロータリカッタ38の回転駆動により所定の短い長さに分断された後、回収箱10に排出される。
次に、ワイヤカット放電加工機1の制御系について図2に基づいて説明する。ワイヤ放電加工機1の制御装置Cは、CPU42とROM43とRAM44とを含むマイクロコンピュータと、入力インターフェース40と、出力インターフェース41を有し、入力インターフェース40に、操作パネル45が電気的に接続されている。
出力インターフェース41には、ディスプレイ47の駆動の為のディスプレイコントローラ46、X軸駆動モータ25とY軸駆動モータ26とガイドZ軸駆動モータ27の駆動の為の駆動回路48,49,50、アーク放電回路51、ワイヤ送り機構11が電気的に接続されている。尚、図示省略したが、ワイヤ切断器とワイヤ送り機構11のアクチュエータの駆動の為の駆動回路が出力インターフェース41に電気的に接続されている。
ROM43には、加工プログラムの放電加工条件を入力設定する為のデータ入力設定制御プログラム、ファーストカット実行中に内側コーナーにおいてドゥエル処理を実行する為のドゥエル制御プログラムが格納されている。CPU42とドゥエル制御プログラムがドゥエル制御手段として機能する。
RAM44には、加工プログラム、放電加工条件やオフセット量などの設定データ群が格納され、特にワークWに放電加工を施すための加工プログラムが記憶されたプログラム記憶手段としての機能を有する。更に、RAM44には種々のワークメモリが設けられ、加工プログラム実行の際に、加工プログラムに設定されている内側コーナー判定角度とドゥエル時間、加工プログラム実行中において実行している指令が、ドゥエル実施区間内であるか否かを管理するためのフラグ等が記憶される。
次に、加工プログラムについて図3、図4に基づいて説明する。
図3において、ワークWにおける放電加工後の目標加工形状を実線52、ファーストカット実行時におけるワイヤ電極8の中心が移動する経路を破線53、セカンドカット実行時における経路を破線54で示し、加工形状の外側が加工成果物となる。
図4には、図3の運転開始点aから閉路反時計回りに放電加工を2周行うNCプログラムと呼ばれる加工プログラムが示されている。尚、NCとは数値制御のことである。
ここで、図4の加工プログラムの指令内容について簡単に説明する。
まず、移動指令をインクリメンタルに設定し(N01)、ファーストカット実行用の放電加工条件を加工条件番号U100000に設定する(N02)。
放電加工条件は、放電エネルギ、ワイヤ電極の張力や移動速度、加工液の液量など、ワイヤカット放電加工機1における電気的な設定データ群であり、加工するワーク材質や板厚、ワイヤ電極の種類、目標とする加工精度毎に複数種類の放電加工条件が設けられ、加工プログラムにおいて加工条件番号を選択することにより放電加工条件が設定される。放電エネルギは、数値が大きくなれば1回の放電で流れる電流が大きくなるように変更されるノッチである。
ワイヤ電極8に与えるオフセット量をH1に設定する(N03)。オフセット量は、データ群としてRAM44に記憶され、これらから選択することによりオフセット量が設定される。ワイヤ電極8を運転開始点aからb1へ直線移動させた後(N04)、内側コーナー判定角度を120°、ドゥエル時間を5secとしてドゥエル実施区間開始を設定する(N05)。ドゥエル実施区間開始を示すG140モーダルを読み取ることによりフラグを0から1に変化させる。
内側コーナー判定角度は、所定条件を満たす内側コーナーか否かを判別する基準となる角度であり、その判別は加工経路の方向変換点に達する毎に行われる。ドゥエル時間は、ドゥエル処理の際にワイヤ電極8を内側コーナーで滞留させる時間である。
b1からc1を通って閉路反時計回りに1周した後、b1に移動させて(N06〜N11)、次に、ドゥエル実施区間終了を示すG141モーダルを読み取ることによりフラグを1から0に変化させて、ドゥエル実施区間を終了する(N12)。
上述のN02〜N12までがファーストカット実行時における処理であり、N05〜N12までがドゥエル実施区間として設定される。実際にはN11終了後、ワークWの内側部分を取り除く工程が存在するが、ここでは省略する。
次にセカンドカットにおける処理について説明する。
RAM44に記憶されている放電加工条件から加工条件番号U100001を設定し(N13)、オフセット量をファーストカット実行時に与えた数値よりも小さい、H3に設定し、b2からc2へ直線移動させる(N14)。c2から閉路反時計回りに1周した後、b2に移動させて(N15〜N19)、プログラムを終了する(N20)。
次に、図5のフローチャートに基づいて、ドゥエル制御プログラムによって実行されるドゥエル制御について説明する。尚、図中Si(i=1,2,3・・・)は各ステップを示す。
ワイヤカット放電加工の開始時において、ワークWをワークテーブル5に載置した後、ディスプレイ47に表示された画面を見ながら操作パネル45を操作することにより、加工初期位置への移動と、上部ガイド12の結線位置への位置合わせを行い、ワイヤ電極8を加工領域に送り込む。
ワイヤ電極8の加工領域への送り込みが完了した後、加工プログラムを実行し、加工経路の方向変換点に達しブロック移動(形状起点から次の点までの移動)が終了した際(S1;Yes)、次にそのブロック移動がファーストカット実行中であるか否か、つまりドゥエル実施区間内に行われたものであるか否かを、フラグを参照することにより判別する。ドゥエル実施区間内に行われたブロック移動である場合には(S2;Yes)、次に個々のブロック移動の経路により決まる目標コーナー角度を、その命令語と、その次に存在する移動指令を参照し、それらに指定された座標値から幾何学的に算出する(S3)。算出された目標コーナー角度が、加工プログラムのN05に設定されている内側コーナー判定角度よりも小さい角度である場合には、所定条件を満たす内側コーナーであると判別する(S4;Yes)。
この内側コーナーにおいてN05に設定された条件でドゥエル処理を実行し(S5)、ドゥエル処理の終了後S1へ戻る。加工プログラムに記述された全ての経路に対して、上述の処理が行われ、図3における経路の目標コーナー角度と内側コーナーであるかの判別結果は、例えば図6のようになる。ここでは120°以下の角度であるブロック移動の終点c,gがドゥエル処理を実行する内側コーナーと判別される。
その結果、図7に示すように、ファーストカット実行時に内側コーナーにおいてドゥエル時間(5sec)だけドゥエル処理を実行することにより、滞留放電によって放電回数がファーストカットを実行した他の部位よりも増える。これにより、削り残しを減少させることができ、ここではドゥエル時間を長くしたので、内側コーナーで切削される加工面57は、ファーストカット実行時に与えられていた放電ギャップにより切削される加工面56よりも多く切削することができる。
図8に示すように、セカンドカット実行時に小さな放電ギャップ55aを与えた場合において、内側コーナーについては、ファーストカット実行時における目標とする削り量よりも多く切削したので、セカンドカット実行時に切削される削り量は少なくてすむことから、放電エネルギが低い状態で放電負荷が2方向に増大しても加工が不安定にはならない。これにより、加工速度が低下するのを防止することができ、加工効率の低下についても防止することができる。
次に、本発明の実施例2について図9、図10に基づいて説明する。ここでは、前記実施例と異なる構成についてのみ説明する。
実施例2は、放電エネルギとドゥエル時間と、その放電エネルギでそのドゥエル時間だけ放電加工した場合の削り量とを含む複数組の放電加工条件を予め設定して記憶したテーブルを有し、ファーストカット実行時において、所定条件を満たす内側コーナーである場合に、そのテーブルからワークWに適した放電加工条件を選択して、ドゥエル処理を実行し、ドゥエル時間経過後に、変更前の放電加工条件に戻す加工条件復帰制御手段を備える実施例である。
ROM43には、ファーストカット実行中に内側コーナーにおいて、テーブルから選択された放電加工条件に変更した後ドゥエル処理を実行し、ドゥエル時間経過後に変更前の放電加工条件に戻すドゥエル制御プログラムが格納され、CPU42とドゥエル制御プログラムが加工条件復帰制御手段として機能する。
テーブルは、図10に示すように、複数の削り量が昇順に配され、その削り量を実現できる放電エネルギとドゥエル時間が実験データに基づいて、予めRAM44に格納されている。複数のテーブルが、ワイヤ半径、ワークWの材質や板厚毎に用意されており、その中からどのテーブルを参照するかについては、加工プログラムに設定されている加工条件番号により選択される。
図9のフローチャートに基づいて、ドゥエル制御プログラムによって実行されるドゥエル制御と加工条件復帰制御について説明する。尚、図中Si(i=1,2,3・・・)は各ステップを示す。
加工プログラムを実行し、加工経路の方向変換点に達しブロック移動が終了した際(S11;Yes)、次にそのブロック移動がファーストカット実行中であるか否か、つまりドゥエル実施区間内に行われたものであるか否かを、フラグを参照することにより判別する。ドゥエル実施区間内に行われたブロック移動である場合には(S12;Yes)、次に個々のブロック移動の経路により決まる目標コーナー角度を、その命令語と、その次に存在する移動指令を参照し、それらに指定された座標値から幾何学的に算出する(S13)。算出された目標コーナー角度が、加工プログラムで設定されている内側コーナー判定角度よりも小さい角度である場合には、所定条件を満たす内側コーナーであると判別する(S14;Yes)。
次に、セカンドカット実行時に設定されているオフセット量に基づいて、セカンドカットの放電面まで放電せず、且つ一番大きな削り量を実現できる放電エネルギとドゥエル時間をテーブルから選択する。削り量は、ファーストカット実行用に設定されたオフセット量と、ドゥエル処理によって発生した滞留放電により増加した放電ギャップの大きさを足し合わせた数値により示される。
具体的には、図10のテーブルにおける条件番号iを0に初期化し(S15)、その条件番号が加工プログラムに設定されているセカンドカット実行時のオフセット量よりも小さいか否かを判別して、小さい場合には(S16;Yes)、テーブルからその条件番号に示される放電加工条件が選択され、ファーストカット実行時に設定されている放電加工条件を、選択された放電加工条件に変更する(S18)。実施例2では、放電加工条件のうち放電エネルギがテーブルに設定されているので、ここでは放電エネルギのみを変更する。その条件番号がセカンドカット実行時のオフセット量よりも大きい場合には(S16;No)、条件番号が1インクリメントされる(S17)。
内側コーナーにおいてS15〜17により選択されたドゥエル時間だけ、ドゥエル処理を実行し(S19)、ドゥエル時間経過後、変更前の放電加工条件に戻す(S20)。S20の終了後S11へ戻り、加工プログラムに記述された全ての経路に対して、上述の処理が行われる。
ワークWの状態に応じた削り量を選択してドゥエルを実行させることにより、更に種々のワークWの状態に即した内側コーナーの切削を実現することができ、内側コーナーにおける加工速度の低下を更に効果的に防止することができる。ドゥエル時間についても、最適なものが自動的に選択されるので、加工プログラム中にドゥエル時間を設定する必要はない。その他の構成、作用、効果は、前記実施例と同様である。
次に、本発明の実施例3について図11、図12に基づいて説明する。ここでは、前記実施例と異なる構成についてのみ説明する。
実施例3は、実施例2と同様のテーブルを有し、加工プログラムに基づいて、ファーストカット用の加工経路の方向変換点毎に、所定条件を満たす内側コーナーか否か判別し、所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいて、そのテーブルからワークWに適した放電加工条件を選択して変更する加工条件制御データと、ドゥエルを実行させるドゥエル制御データを加工プログラムに書き込むドゥエル制御データ作成制御手段を備える実施例である。
ROM43には、ファーストカット用の加工経路の内側コーナーにおいて、テーブルから選択された放電加工条件に変更してドゥエルを実行させる加工プログラム修正用制御プログラムが格納され、CPU42と加工プログラム修正用制御プログラムがドゥエル制御データ作成制御手段として機能する。
加工プログラム修正用制御プログラムは、ワークWを放電加工する為の加工プログラムのうち少なくともファーストカット用加工プログラムを読み込んで加工経路の方向変換点を検出し、その方向変換点が所定条件を満たす内側コーナーか否か判別する第1ルーチンと、所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御データと、そのドゥエル実行時の放電加工条件を変更する加工条件データを加工プログラムに挿入してコンピュータの記憶部であるRAM44に書き込む第2ルーチンとを備えている。
加工プログラムには、図4に示したものからドゥエル実施区間の開始と終了を指令する命令語(N05,N12)を除いたものが用いられる。
図11のフローチャートに基づいて、加工プログラム修正用制御プログラムによって実行されるドゥエル制御データ作成制御について説明する。尚、図中Si(i=1,2,3・・・)は各ステップを示す。
加工プログラム修正用制御プログラムを実行し、加工プログラムを読み込んだ後(S31)、作業者が操作パネル45から内側コーナー判定角度と、加工プログラムのシーケンス番号でドゥエル実施区間を入力し(S32)、ここで入力されたデータは、RAM44に記憶される。読み込まれた加工プログラムからドゥエル実施区間内において命令語を1命令語ずつ参照し(S33)、それが移動指令である場合には(S34;Yes)、個々のブロック移動の経路により決まる目標コーナー角度を、その命令語とその次に存在する移動指令を参照し、それらに指定された座標値から幾何学的に算出する(S35)。算出された目標コーナー角度が、S32で入力された内側コーナー判定角度よりも小さい角度である場合には、所定条件を満たす内側コーナーであると判別する(S36;Yes)。
S37〜S39では、セカンドカット用に設定されているオフセット量に基づいて、セカンドカットの放電面まで放電せず、且つ一番大きな削り量を実現できる放電エネルギとドゥエル時間が図10のテーブルから選択されるが、前記実施例と同様であるので説明を省略する。
S37〜S39で選択された条件番号に対応する放電加工条件に変更する命令語を、参照している命令語の次に挿入する(S40)。ここでは、放電エネルギのみを変更する。その条件番号のドゥエル時間でドゥエル処理する命令語を、S40により挿入された命令語の次に挿入し(S41)、ドゥエル実施区間より前の命令語を検索することにより、変更前の放電加工条件に戻す命令語を得て、それをS41により挿入された命令語の次に挿入する(S42)。ドゥエル実施区間の経路に対して上述の処理が行われ、参照している命令語がドゥエル実施区間の最後である場合(S43;Yes)、S40〜S42により挿入された命令語を含む加工プログラムをRAM44に書き込み(S44)、本処理を終了する。
これらの処理により、作成された加工プログラムを図12に示す。N31,N41は、S40で挿入された命令語であり、放電エネルギのノッチを17に変更することを意味し、S37〜S39で選択された放電エネルギの値が設定される。N32,N42は、S41で挿入された命令語であり、ドゥエル時間を10secに設定してドゥエル処理を行うことを意味し、S37〜S39で選択されたドゥエル時間が設定される。N33,N43は、S42で挿入された命令語であり、変更前の放電加工条件である加工条件番号U100000に設定することを意味する。
ドゥエル制御データや加工条件制御データを統合した加工プログラムを予め用意することができるので、放電加工を実行する前にプログラムの確認や修正を行うことができる。その他の構成、作用、効果は、前記実施例と同様である。
次に、前記実施例を部分的に変更した変更例について説明する。
1)実施例においては、テーブルには、削り量と放電エネルギとドゥエル時間が設定され、ドゥエル処理の実行の際には、加工プログラムに設定されている放電加工条件のうち放電エネルギのみを変更するとしたが、テーブルに加工液流量も設定しておき、放電エネルギと加工液流量を変更してもよい。
2)実施例においては、RAM44がプログラム記憶手段と制御装置Cのコンピュータの記憶部の機能を果たしているとしたが、フレキシブルディスク装置などの記憶装置を外部に備え、これにより加工プログラムが記憶されていてもよい。
3)実施例3においては、方向変換点が所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御データと、そのドゥエル実行時の放電加工条件を変更する加工条件制御データを加工プログラムに挿入するとしたが、ドゥエル制御データのみを加工プログラムに挿入してもよい。
4)その他、当業者であれば、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更された種々の形態を包含するものである。
本発明は、ワークを放電加工するワイヤカット放電加工機に適用することができる。
本発明の実施例に係るワイヤ放電加工機の側面図である。 ワイヤ放電加工機の制御系を示すブロック図である。 ワークの加工形状を示す平面図である。 加工プログラムの内容を示す図表である。 ドゥエル制御プログラムのフローチャートである。 ワークの加工経路における各点の目標コーナー角度を示す表である。 ワーク(ファーストカット時、ドゥエル処理有)の端部側要部平面図である。 ワーク(セカンドカット時)の端部側要部平面図である。 実施例2の図5相当図である。 実施例2の放電加工条件を予め設定して記憶したテーブルである。 実施例3の加工プログラム修正用制御プログラムのフローチャートである。 実施例3のドゥエル制御データと加工条件制御データが書き込まれた加工プログラムとその内容を示す図表である。
符号の説明
1 ワイヤカット放電加工機
8 ワイヤ電極
42 CPU
44 RAM
C 制御装置

Claims (10)

  1. 被加工物とこの被加工物に相対移動するワイヤ電極との間に、所定の電圧を印加して放電させ、その放電エネルギで被加工物を加工するワイヤカット放電加工機の制御装置において、
    被加工物に放電加工を施すための加工プログラムが記憶されたプログラム記憶手段と、 ファーストカット実行中に、プログラム記憶手段から読み出した加工プログラムに基づいて、加工経路の方向変換点に達する毎に、所定条件を満たす内側コーナーか否か判別し、所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御手段と、
    を備えたことを特徴とするワイヤカット放電加工機の制御装置。
  2. 前記ドゥエル制御手段は、所定条件を満たす内側コーナーである場合に、更に、放電加工条件を変更するように構成され、
    前記内側コーナーにおけるドゥエル時間経過後に変更前の放電加工条件に戻す加工条件復帰制御手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載のワイヤカット放電加工機の制御装置。
  3. 前記ドゥエル制御手段は、放電エネルギとドゥエル時間とその放電エネルギでドゥエル時間だけ放電加工した場合の削り量とを含む複数組の放電加工条件を予め設定して記憶したテーブルを有し、そのテーブルから被加工物に適した放電加工条件を選択することを特徴とする請求項2に記載のワイヤカット放電加工機の制御装置。
  4. 被加工物とこの被加工物に相対移動するワイヤ電極との間に、所定の電圧を印加して放電させ、その放電エネルギで被加工物を加工するワイヤカット放電加工機の制御装置において、
    被加工物に放電加工を施すための加工プログラムが記憶されたプログラム記憶手段と、 前記プログラム記憶手段から読み出した加工プログラムに基づいて、ファーストカット用の加工経路の方向変換点毎に、所定条件を満たす内側コーナーか否か判別し、所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御データを前記加工プログラムに書き込むドゥエル制御データ作成制御手段と、
    を備えたことを特徴とするワイヤカット放電加工機の制御装置。
  5. 前記ドゥエル制御データ作成制御手段は、所定条件を満たす内側コーナーである場合に、更に、放電加工条件を変更する加工条件制御データを前記加工プログラムに書き込むように構成されたことを特徴とする請求項4に記載のワイヤカット放電加工機の制御装置。
  6. 前記ドゥエル制御データ作成制御手段は、放電エネルギとドゥエル時間とその放電エネルギでドゥエル時間だけ放電加工した場合の削り量とを含む複数組の放電加工条件を予め設定して記憶したテーブルを有し、そのテーブルから被加工物に適した放電加工条件を選択することを特徴とする請求項5に記載のワイヤカット放電加工機の制御装置。
  7. ワイヤカット放電加工機により、被加工物とこの被加工物に相対移動するワイヤ電極との間に、所定の電圧を印加して放電させ、その放電エネルギで被加工物を加工する放電加工方法において、
    ファーストカット実行中に、加工経路の方向変換点が所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させることを特徴とするワイヤカット放電加工機による放電加工方法。
  8. 前記内側コーナーにおいてドゥエルを実行させる際に、放電加工条件も変更することを特徴とする請求項7に記載のワイヤカット放電加工機による放電加工方法。
  9. 被加工物とこの被加工物に相対移動するワイヤ電極との間に、所定の電圧を印加して放電させ、その放電エネルギで被加工物を加工するワイヤカット放電加工機の制御装置のコンピュータに、
    被加工物を放電加工する為の加工プログラムのうち少なくともファーストカット用加工プログラムを前記コンピュータの記憶部から読み込んで加工経路の方向変換点を検出し、その方向変換点が所定条件を満たす内側コーナーか否か判別する第1ルーチンと、
    前記方向変換点が所定条件を満たす内側コーナーである場合にその内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御データを前記記憶部の加工プログラムに書き込む第2ルーチンと、
    を備えたことを特徴とする加工プログラム修正用制御プログラム。
  10. 前記第2ルーチンにおいて、内側コーナーにおいてドゥエルを実行させるドゥエル制御データに加えて、そのドゥエル実行時の放電加工条件を変更する加工条件データを前記記憶部の加工プログラムに書き込むことを特徴とする請求項9に記載の加工プログラム修正用制御プログラム。



















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